JP2013120202A - パルス光発生装置および方法 - Google Patents

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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】任意の中心光周波数に対し、パルス幅が1ピコ秒以下で、繰り返し周波数が40GHzを超える短パルス光が発生できるようにする。
【解決手段】所望とする中心光周波数の連続したレーザー光(CW光)を発生する光源101と、光源101からのCW光を設定された周波数frepで位相変調して光パルス列を出力する位相変調部102とを備える。また、非線形光学媒質から構成されて位相変調部102で位相変調されて出力された光パルス列の各光パルスのパルス幅(時間幅)を圧縮する分散付与部103と、非線形光学媒質から構成されて分散付与部103で圧縮された光パルス列の光強度を増幅する光増幅部104と、光増幅部104で増幅された光パルス列より線スペクトル(光コム)を光周波数軸上で間引いて光波形を整形する波形整形部105とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光の周波数を測定するためなどに用いる光コムを実現するためのパルス光発生装置および方法に関するものである。
近年、キャリアエンベロープオフセット(CEO)制御技術の進展により、可視光領域から通信波長領域に至るまで広帯域なモード同期レーザーを用いることで、CEO制御光コム(Comb)が実現されてきた。CEO制御光コムは、高品質な高繰り返し・超短光パルス列光源として産業分野や基礎科学分野など様々な分野で強く望まれている。
基礎科学分野では、光の短パルス化は、超高速現象計測の時間分解能の向上に寄与する。また、パルス繰り返し周波数の高速化は、信号対雑音比の増大に寄与する。例えば、10GHz以上の高繰り返し周波数でパルス幅がフェムト秒の短パルスレーザーは、微弱な超高速現象の観測に適している。また、高繰り返し周波数の短パルスレーザーは、超高速通信システム,精密計測,低位相雑音マイクロ波発生,光サンプリングへの応用にも期待されている。産業界では、超高速大容量な光伝送システムなどへの応用にも期待されている。
現状では、電気的制御の限界を超える1THz以上の繰り返し周波数を持つCEO制御光コムの実現は困難であり(非特許文献1〜3参照)、繰り返し周波数は40GHz程度が上限となっている。現在、CEO制御するための短パルスレーザー光源として、共振器装置を備えた受動モード同期レーザーが用いられている。受動モード同期レーザーは、通常、光を増幅する利得媒質と共振器とを備えている。
この共振器の縦モードの共振周波数はc/2L(cは光速)の整数倍である。なお、Lは、共振器の共振器長である。レーザーが発振するレーザー光のスペクトルの幅は非常に狭いが、このスペクトル幅よりも共振器の共振周波数の間が狭いと、共振器において複数のモード(周波数)で共振する。このとき、各モードの位相を揃える(モード同期する)ことにより、パルス繰り返し周波数「frep=c/(2L)」でレーザー光が強められる。これにより、パルス繰り返し周波数frepのパルスレーザー光が生成される。このため、受動モード同期レーザーの中心光周波数は、共振器内に設置された利得媒質に依存する。
例えば、利得媒質としてチタンサファイア結晶を使用した場合、発振可能な波長は650−1100nmの赤外領域から近赤外領域にかけてである。ただし、最も効率良く発振できる波長は800nmであり、レーザー中心光周波数が限定される。また、受動モード同期レーザーは、共振器内に設置する利得媒質と光学部品の空間配置などの制約から共振器長を短くすることができず、共振器長で決まるパルス繰り返し周波数は、一般的に1GHz程度が上限となる。
さらに、パルス繰り返し周波数を変化させるための共振器長の調整範囲は、光共振器の横モード安定性条件に制限される。従って、パルス繰り返し周波数の可変範囲も小さい。また、モードロックレーザーは、外部環境の影響を受けやすいという問題点もある。このため、近赤外波長域では、チタンサファイアレーザーで実現されているCEO制御光コムは、繰り返し周波数が10GHz程度である(非特許文献1参照)。また、通信波長帯では、エルビウムドープファイバーレーザーによるCEO制御光コムで、最高繰り返し周波数が、300MHz程度に留まっている。
また、最近、CW半導体レーザーを種光源にし、位相変調器と強度変調器で発生した光パルス列をCEO制御に使用する提案がされた(特許文献1参照)。この技術では、高い精度で、任意の中心光周波数および繰り返し周波数の光コム(光周波数コム)が得られる。しかし、この技術においても、40GHzを超える高繰り返し超短パルス光の発生は困難であった。
特開2009−116242号公報
A. Bartels,D. Heinecke, and S. A. Diddams,"10-GHz self-referenced optical frequency comb",Science,Vol.326, p.681, 2009. S. Pekarek, T. Sudmeyer, S. Lecomte, S. Kundermann, J. M. Dudley, and U. Keller,"Self-referenceable frequency comb from a gigahertz diode-pumped solid-state laser", Optics Express,Vol.19,No.17,pp.16491-16497,2011. Jin-Long Peng, Tze-An Liu and Ren-Huei Shu,"Octave-spanning fiber laser comb with 300 MHz comb spacing for optical frequency metrology", Conf. on Lasers and Electro-optics (CLEO), Baltimore, MD,USA, May 2009,paper CtuK3. M. Kourogi, B. Widiyatomoko, Y. Takeuchi, and M. Ohtsu, "Limit of optical-frequency comb generation due to material dispersion", IEEE J. Quantum Electron. vol.31, no.12, pp.2120-2126, 1995.
以上に説明したように、これまで開発され、また提案された光コム光源の中で、共振器装置を備えた受動モード同期レーザーをベースにしたものでは、40GHzを超えるパルス繰り返し周波数の光コム(パルス光)を達成することが困難であった。加えて、中心光周波数とパルス繰り返し周波数の可変範囲が、限定されるという問題点もあった。
また、CW半導体レーザーを種光源とし、位相変調器と強度変調器で発生した光パルス列をCEO制御に使用する光コム生成の技術では、位相変調器の動作周波数で繰り返しを行い、周波数の上限が決定されるため、40GHz程度が最高繰り返し周波数になるという問題点があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、任意の中心光周波数に対し、パルス幅が1ピコ秒以下で、繰り返し周波数が40GHzを超える短パルス光が発生できるようにすることを目的とする。
本発明に係るパルス光発生装置は、所望とする中心光周波数の連続したレーザー光を発生する光源と、光源からのレーザー光を設定された周波数で位相変調して光パルス列を出力する位相変調手段と、非線形光学媒質から構成されて位相変調手段より出力された光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する分散付与手段と、非線形光学媒質から構成されて分散付与手段で圧縮された光パルス列の光強度を増幅する光増幅手段と、位相変調手段より出力された光パルス列より線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形する波形整形手段とを少なくとも備える。
上記パルス光発生装置において、波形整形手段で光波形が整形された光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する第2の分散付与手段を備えるようにしてもよい。また、波形整形手段は、光増幅手段で増幅された光パルス列より線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形するようにするとよい。
また、本発明に係るパルス光発生方法は、所望とする中心光周波数の連続したレーザー光を発生する第1ステップと、光源からのレーザー光を設定された周波数で位相変調して光パルス列とする第2ステップと、光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する第3ステップと、パルス幅が圧縮された光パルス列の光強度を非線形光学媒質から構成された光増幅手段で増幅する第4ステップと、位相変調手段より出力された光パルス列より線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形する第5ステップとを少なくとも備える。
上記パルス光発生方法において、光波形が整形された光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する第6ステップを備える。また、第5ステップは、光増幅手段で増幅された光パルス列より線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形するようにするとよい。
以上説明したように、本発明によれば、連続したレーザー光を位相変調した後、パルス幅を圧縮して光増幅し、この後、光パルス列より線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形するようにしたので、任意の中心光周波数に対し、パルス幅が1ピコ秒以下で、繰り返し周波数が40GHzを超える短パルス光が発生できるようになるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるパルス光発生装置の構成を示す構成図である。 図2は、制御部111の構成を示す構成図である。 図3は、位相変調部102で位相変調されたパルス列のスペクトル帯域の状態を示す特性図である。 図4は、位相変調部102で位相変調されたパルス列の各パルスの幅が、分散付与部103により圧縮された状態を示す特性図である。 図5は、波形整形部105による、光コムが間引かれる状態、および光パルスの繰り返しの間隔がより短くなる状態を示す説明図である。 図6は、本発明の実施の形態2におけるパルス光発生装置の構成を示す構成図である。 図7は、本発明の実施の形態3におけるパルス光発生装置の構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるパルス光発生装置の構成を示す構成図である。このパルス光発生装置は、まず、所望とする中心光周波数の連続したレーザー光(CW光)を発生する光源101と、光源101からのCW光を設定された周波数frepで位相変調して光パルス列を出力する位相変調部102とを備える。
光源101は、例えば、CW光を放出する半導体レーザーである。位相変調部102は、マイクロ波基準周波数発生器121より出力(発生)される繰り返し周波数frepの繰り返し基準信号で、光源101からのCW光を位相変調して光パルス列を出力する。マイクロ波基準周波数発生器121は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星から送出されるGPS信号を受信し、受信したGPS信号を参照信号として出力するものである。GPS信号は、周波数が既知の電気信号であり、また、この周波数は高い確度が保たれている。
また、マイクロ波基準周波数発生器121より出力される繰り返し基準信号は、マイクロ波増幅部122により増幅されて位相変調部102に供給される。マイクロ波増幅部122は、例えば、よく知られている複数のマイクロ波増幅器を並列接続することで、周波数帯域をDCから40GHzまで増幅可能とされている。このようにすることで、位相変調部102では、周波数DCから40GHzの可変範囲で周期的にアップチャープとダウンチャープを発生させることができる。
また、このパルス光発生装置は、非線形光学媒質から構成されて位相変調部102で位相変調されて出力された光パルス列の各光パルスのパルス幅(時間幅)を圧縮する分散付与部103と、非線形光学媒質から構成されて分散付与部103で圧縮された光パルス列の光強度を増幅する光増幅部104と、位相変調部102より出力された光パルス列より線スペクトル(光コム)を光周波数軸上で間引いて光波形を整形する波形整形部105とを備える。図1に示す例では、位相変調部102より出力されて光増幅部104で増幅された光パルス列より、波形整形部105で線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形する場合を示している。
分散付与部103は、例えば、光ファイバー,ファイバーグレーティング,および平面型光波回路で構成することができる。例えば、ガラスブロックやモードフィールド径の大きい光ファイバーあるいは回折格子などを用いることにより、光パルス列が分散媒質を伝搬する際に非線形効果を起こさずにパルス圧縮をすることができる。また、光増幅部104は、例えば、よく知られているエルビウムドープ光ファイバーなどを用いればよい。
分散付与部103では、後段の光増幅部104において、自己位相変調効果などの非線形効果により、入力される増幅対象の光パルス列のスペクトル帯域をより広く拡張できる状態となるように、光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する。このように圧縮された光パルス列を入力した光増幅部104においては、例えば、1〜2W以上に光増幅することで、光増幅部104の内部で非線形効果を起こし、増幅している光パルス列の光スペクトル帯域を拡大させている。
このようにスペクトル帯域を拡大させることで、光パルス列の各光パルスの幅をさらに圧縮できるようになり、後段の波形整形部105により、パルス幅200フェムト秒程度の短パルス光発生の発生を可能としている。
波形整形部105では、上述したように光スペクトル帯域が拡大された光パルス列より、波長軸上で線スペクトルを間引く。波形整形部105は、例えば、AWG素子や液晶変調器などから構成できる。なお、波形整形部105より出力された光パルス列の各光パルスが、所望とするパルス幅となっていない場合、後段の分散付与部(第2の分散付与手段)106により、パルス幅を圧縮すればよい。
ところで、光源101より出力されるCW光の周波数は、位相変調部102より出力された一部の光パルス列を分岐部110で分岐して取得し、この分岐した一部の光パルス列を用いて制御部111により帰還制御している。制御部111では、入力された光パルス列のスペクトル帯域を拡大し、スペクトル帯域を拡大した光パルス列より得られる第n高調波(nは2以上の整数),および短波長成分の第n−1高調波の周波数差の光信号(光ビート)を検出して光電変換し、光電変換した電気信号を用い、供給される参照信号と比較することで、光源101における共振周波数,注入電流,および温度などを可変し、出力されるレーザーの中心周波数を制御する(特許文献1参照)。
制御部111は、図2に示すように、入力した光パルス列のスペクトル帯域を拡大する非線形光学媒質112と、入力される光パルス列より第2高調波や第3高調波を生成し、第2高調波と基本波とを干渉させ、また、第3高調波と第2高調波とを干渉させる自己参照型干渉計113と、自己参照型干渉計113により発生する光ビートを光電変換して電気信号として出力する光検出器114とを備える。非線形光学媒質112は、例えば、コアの周りに多数の空孔を設けてこの領域を等価的に屈折率を低下させたクラッドとしたフォトニック結晶ファイバーなどの、非線形光学効果を発現する非線形光ファイバーにより構成すればよい。
また、制御部111は、光検出器114より出力された電気信号と外部から得るマイクロ波参照周波数(参照信号)とを比較参照して光源101を帰還制御する帰還制御回路115を備える。外部から得るマイクロ波参照周波数は、例えば、GPS衛星から送出されるGPS信号を用いればよい。これは、マイクロ波基準周波数発生器121と同様である。
以下、実施の形態1におけるパルス光発生装置の動作について、より詳細に説明する。まず、第1ステップで、光源101より、中心波長が任意に設定されたCW光を発生させる。光源101は、波長可変なCW光源を用いるようにしてもよい。
次に、第2ステップで、光源101から出力されたCW光を、位相変調部102において、マイクロ波基準周波数発生器121から出力される繰り返し周波数frepの信号に応じて位相変調し、光パルス列を出力する。マイクロ波基準周波数発生器121から出力される繰り返し周波数frepは、マイクロ波増幅部122により増幅されて位相変調部102に供給される。
次に、第3ステップで、位相変調部102より出力された光パルス列の各光パルスのパルス幅が、分散付与部103により圧縮される。分散付与部103では、時間軸上で光パルス列の各光パルスの時間幅(パルス幅)を狭める(圧縮する)。位相変調部102において、例えば、frep=25GHzおよび変調指数20で変調する場合、図3に示すように、位相変調されたパルス列のスペクトル帯域は24nmまで拡張している。分散付与部103では、上述したように位相変調されたパルス列の各パルスの幅(パルス幅)を、図4に示すように圧縮する。図4に示される自己相関波形では、計算によりパルス幅は230フェムト秒(fs)となる。言い換えると、一般に用いられている光ファイバーなどから構成した分散付与部103により、パルス幅を230フェムト秒にまで短パルス化することができる。
次に、第4ステップで、上述したようにパルス幅が圧縮された光パルス列の光強度を非線形光学媒質から構成された光増幅部104により、例えば、1〜2W以上に増幅する。光増幅部104に入力される光パルス列は、各光パルスの幅が圧縮されているので、光増幅部104の内部で、自己位相変調効果などの非線形効果により光スペクトル帯域が拡大される。このように光スペクトル帯域を拡大することで、さらに光パルス幅を圧縮できるようになる。例えば、後段の波形成径部105により、各光パルスのパルス幅が200フェムト秒程度の短パルス光列が発生できる程度に、光スペクトル帯域を拡大すればよい。
次に、第5ステップで、波形整形部105により、位相変調部102より出力された光パルス列より光コム(線スペクトル)を光周波数軸上で間引いて光波形を整形する。ここでは、1例として、光増幅部104で増幅された光パルス列より光コムを光周波数軸上で間引いて光波形を整形する。例えば、光パルス列の繰り返し周波数が10GHz以上であると、波形整形部105により、光周波数軸上の各々の光コムを、各々個別に(1本ずつ)強度および位相の制御が可能である。従って、入力された光パルス列より、光周波数軸上で光コムを等間隔に間引くことができる。
光パルス列において、光周波数軸上での光コムの間隔が、各光パルスの繰り返し周波数を表す。従って、光コムが図5の(a−1)に示す周波数間隔f1とされ、各光パルスが図5の(a−2)に示す時間間隔(1/f1)で繰り返されている光パルス列より、波形整形部105を用いて光コムを間引き、図5の(b−1)に示すように光周波数軸上での光コムの間隔を周波数間隔f2と広げることにより、図5の(b−2)に示すように、光パルスの繰り返しの間隔をより短く(1/f2)する。光パルスの繰り返しの間隔をより短くすることで、繰り返し周波数の増加が可能となる。
また、このように、光コムを間引いて繰り返し周波数を増加させることで、各光パルスのパルス幅を狭くすることができる。前段の光増幅部104の出力の段階において、光パルス列の光スペクトル帯域が十分に拡大されていれば、波形整形部105において、より多くの間引きが可能となり、光周波数軸上での光コムの間隔をより広げることが可能となる。この結果、繰り返し周波数を、例えば40GHzを超えたものとし、各光パルスのパルス幅を、例えば1ピコ秒未満とした、所望の短パルス光とすることが可能となる。
次に、第6ステップで、波形整形部105により光波形が整形された光パルス列の各光パルスのパルス幅を、さらに分散付与部106で圧縮し、所望とする短パルスの光パルス列を得る。例えば、波形整形部105では、まだ、パルス幅が200フェムト秒以下となっていない場合、光パルス列のパルス幅を200フェムト秒以下まで圧縮する。ここで、第5ステップの波形整形部105の処理の結果、各光パルスのパルス幅が、例えば200フェムト秒以下と所望の短パルス光が得られている場合、第6ステップにおけるパルス幅の圧縮は行わなくてもよい。なお、光パルス列発生用のマイクロ波基準周波数発生器121で出力される基準周波数と、波形整形部105で設定する光パルス列の繰り返し周波数との関係はプログラム制御されている。
以上述べた各ステップを行うことで、CW光源を種光源とし、パルス幅200フェムト秒以下の短パルス光を発生することができる。CW光源は、任意の中心周波数が得られるので、実施の形態1によれば、任意の中心光周波数および繰り返し周波数に対し、繰り返し周波数が40GHzを超え、パルス幅が1ピコ秒未満の短パルス光が発生できるようになる。また、モード同期レーザーと比較して2−3桁以上パルス繰り返し周波数が高く、かつ、パルス繰り返し周波数が広範囲に可変な光源が実現できる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施の形態2におけるパルス光発生装置の構成を示す構成図である。このパルス光発生装置は、まず、所望とする中心光周波数の連続したCW光を発生する光源101と、光源101からのCW光を設定された周波数frepで位相変調して光パルス列を出力する位相変調部102とを備える。
位相変調部102は、マイクロ波基準周波数発生器121より出力される繰り返し周波数frepの繰り返し基準信号で、光源101からのCW光を位相変調して光パルス列を出力する。また、マイクロ波基準周波数発生器121より出力される繰り返し基準信号は、マイクロ波増幅部122により増幅されて位相変調部102に供給される。
また、このパルス光発生装置は、位相変調部102で位相変調されて出力された光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する分散付与部103と、分散付与部103で圧縮された光パルス列の光強度を増幅する光増幅部104と、光増幅部104で増幅された光パルス列より光コムを光周波数軸上で間引いて光波形を整形する波形整形部105とを備える。また、光源101より出力されるCW光の周波数を、位相変調部102より出力された一部の光パルス列を分岐部110で分岐して取得し、この分岐した一部の光パルス列を用いて帰還制御する制御部111を備える。上述した構成は、前述した実施の形態1と同様であり、詳細な説明は省略する。
実施の形態2では、上述した構成に加え、位相変調部102と分散付与部103とに間に、位相変調部102より出力される光パルス列の強度を変調する強度変調部601を備える。このように、強度変調部601を配置することで、位相変調部102で発生したDCベース部分を取り除くことができ、分散付与部103で各パルスのパルス幅を圧縮した際のDC成分の抑圧に寄与することができる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態3におけるパルス光発生装置の構成を示す構成図である。このパルス光発生装置は、まず、所望とする中心光周波数の連続したCW光を発生する光源101と、光源101からのCW光を設定された周波数frepで位相変調して光パルス列を出力する位相変調部102とを備える。
位相変調部102は、マイクロ波基準周波数発生器121より出力される繰り返し周波数frepの繰り返し基準信号で、光源101からのCW光を位相変調して光パルス列を出力する。また、マイクロ波基準周波数発生器121より出力される繰り返し基準信号は、マイクロ波増幅部122により増幅されて位相変調部102に供給される。
また、このパルス光発生装置は、位相変調部102で位相変調されて出力された光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する分散付与部103と、分散付与部103で圧縮された光パルス列の光強度を増幅する光増幅部104と、光増幅部104で増幅された光パルス列より光コムを光周波数軸上で間引いて光波形を整形する波形整形部105とを備える。また、光源101より出力されるCW光の周波数を、位相変調部102より出力された一部の光パルス列を分岐部110で分岐して取得し、この分岐した一部の光パルス列を用いて帰還制御する制御部111を備える。
また、位相変調部102と分散付与部103とに間に、位相変調部102より出力される光パルス列の強度を変調する強度変調部601を備える。上述した構成は、前述した実施の形態2と同様であり、詳細な説明は省略する。
実施の形態3では、強度変調部601と、分散付与部103との間に、波長フィルタ701を備えるようにした。このように、波長フィルタ701を設けることで、位相変調部102より出力される光パルス列に発生している非線形チャープ部分を取り除くことができる。これにより、分散付与部103でパルス幅を圧縮した際のペデスタルを抑圧できるようになる。
以上に説明したように、本発明によれば、任意の中心光周波数に対し、パルス幅が1ピコ秒以下で、繰り返し周波数が40GHz以上の短パルス光の発生が可能となる。また、パルス列の繰り返し周波数を連続可変することも可能である。本発明によれば、従来よりも2〜3桁以上のパルス繰り返し周波数が高い短パルス光を、CW光源を種光源とした非常に簡素化した光学構成で生成できるので、フェムト秒短パルス光を利用した超精密加工,超高速光通信,超高速現象の分光,細胞操作やDNA観察などの発展に従来以上に寄与するものであり、本発明が非常に優れていることが分かる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述では、波形整形部を光増幅部の後段に設けるようにしたが、これに限るものではない。波形整形部は、位相変調部より後のいずれかの箇所に設けられていればよい。例えば、位相変調部の後段に波形整形部が設けられていてもよく、分散付与部と光増幅部との間に波形整形部が設けられていてもよい。いずれにおいても、少なくとも繰り返し周波数が40GHzを超える短パルス光が発生できるようになる。この中で、光増幅部の後段に波形整形部を設ける構成とすることで、例えば、パルス幅が200フェムト秒以下で、繰り返し周波数が1THzと、より短パルスのパルス光が得られるようになる。
また、例えば、パルス光源として、非特許文献4に開示されているように、ファブリペロー共振器内に電気光学変調器を設置した構成を用い、深い周波数変調をCW光にかけて、FM側帯波を発生させるようにしてもよい。この構成の場合、マイクロ波の基準周波数の信号は、上記電気光学変調器に供給する構成となる。
また、位相を変調する手段として、非特許文献1に開示されたマッハツェンダー型位相変調器と分散減少ファイバーとからなる構成を用いてもよい。この構成の場合、マイクロ波の基準周波数の信号は、マッハツェンダー型位相変調器に供給する構成となる。これらの位相変調手段を用いて光パルス列を発生させる手法では、共振器長の制限を受けないために、最大40GHzのパルス繰り返し周波数の光パルス列の発生が実現可能となる。
また、上述では、光増幅手段として、エルビウムドープ光ファイバーを用いる例を示したが、これに限るものではない。例えば、ネオジムおよびイッテルビウムなどの、他の希土類元素をドープした光ファイバーを光増幅手段に用いるようにしてもよいことは、いうまでもない。
101…光源、102…位相変調部、103…分散付与部、104…光増幅部、105…波形整形部、106…分散付与部(第2の分散付与手段)、110…分岐部、111…制御部、112…非線形光学媒質、113…自己参照型干渉計、114…光検出器、115…帰還制御回路、121…マイクロ波基準周波数発生器、122…マイクロ波増幅部。

Claims (6)

  1. 所望とする中心光周波数の連続したレーザー光を発生する光源と、
    前記光源からのレーザー光を設定された周波数で位相変調して光パルス列を出力する位相変調手段と、
    非線形光学媒質から構成されて前記位相変調手段より出力された光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する分散付与手段と、
    非線形光学媒質から構成されて前記分散付与手段で圧縮された前記光パルス列の光強度を増幅する光増幅手段と、
    前記位相変調手段より出力された前記光パルス列より線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形する波形整形手段と
    を少なくとも備えることを特徴とするパルス光発生装置。
  2. 請求項1記載のパルス光発生装置において、
    前記波形整形手段で光波形が整形された前記光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する第2の分散付与手段を備えることを特徴とするパルス光発生装置。
  3. 請求項1または2記載のパルス光発生装置において、
    前記波形整形手段は、前記光増幅手段で増幅された前記光パルス列より線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形することを特徴とするパルス光発生装置。
  4. 所望とする中心光周波数の連続したレーザー光を発生する第1ステップと、
    前記光源からのレーザー光を設定された周波数で位相変調して光パルス列とする第2ステップと、
    前記光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する第3ステップと、
    パルス幅が圧縮された前記光パルス列の光強度を非線形光学媒質から構成された光増幅手段で増幅する第4ステップと、
    前記位相変調手段より出力された前記光パルス列より線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形する第5ステップと
    を少なくとも備えることを特徴とするパルス光発生方法。
  5. 請求項4記載のパルス光発生方法において、
    光波形が整形された前記光パルス列の各光パルスのパルス幅を圧縮する第6ステップを備えることを特徴とするパルス光発生方法。
  6. 請求項4または5記載のパルス光発生方法において、
    前記第5ステップは、前記光増幅手段で増幅された前記光パルス列より線スペクトルを光周波数軸上で間引いて光波形を整形することを特徴とするパルス光発生方法。
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