JP2013116808A - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】先行シートの後端と後続シートの先端とを重ね合わせて給送した場合でも安定した連続給送が可能なシート給送装置及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】給送カセット20と、ピックアップローラ21と、フィードローラ24と、リタードローラ25と、フィードローラ24とリタードローラ25とを接離可能な接離機構6と、を備え、給送カセット20に積載されたシートを、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部とが重なるようにピックアップローラ21に送り出させ、先行シートP1と後続シートP2との重複部分が分離ニップNに近づくと、接離機構6によりピックアップローラ21とフィードローラ24とを離間させ、重複部分がピックアップローラ21とフィードローラ24との間を通過すると、接離機構6によりピックアップローラ21とフィードローラ24とを圧接させて分離ニップNを再形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、シート給送装置及びこれを備える画像形成装置に関し、特に、シート給送装置のリタードローラの駆動制御に関する。
近年、画像形成装置においては、処理能力を向上させるべく、処理速度の高速化が望まれている。そのため、昨今においては、シートの搬送速度を速くするのみならず、フィードローラとリタードローラとにより形成される分離ニップによって連続して1枚ずつ分離給送されるシートの間隔(以下、「給送間隔」という)を小さくする工夫がなされている。
例えば、シートを1枚ずつ分離給送するフィードローラとリタードローラとの分離ニップを、先行シートの後端と後続シートの先端とを重複させた状態で通過させることで、給送間隔を無くし、処理速度を高速化することができる(特許文献1参照)。
ここで、図14に、先行シートの後端と後続シートの先端とを重複させて給送するシート給送装置100を示す。図14に示すように、シート給送装置100は、給送カセット108に積載されたシートPを先行シートP1の後端と後続シートP2の先端とを重複させた状態で、フィードローラ105とリタードローラ104との分離ニップNに給送する。そして、先行シートP1と後続シートP2の重複部分が分離ニップNに近づくと、電磁クラッチ101をオフにし、リタードローラ104をフィードローラ105に従動回転させる。これにより、先行シートP1の後端と後続シートP2の先端とが重複した状態で給送可能となる。また、先行シートP1の後端が分離ニップNを通過すると、電磁クラッチ101をオンにすることで、後続シートP2に連れられて3枚目のシートPが分離ニップNを通過した場合においてもリタードローラ104によりニップ位置に引き戻すことができる。
特開2000−211756号公報
ところで、給送カセット108に積載されたシートPをピックアップローラ109で給送する際、シートPの摩擦係数や裁断バリ等の状態によっては、2枚目以降のシートPが重なった状態のシート束となって給送される場合がある。この場合、2、3枚程度のシート束であれば分離ニップNに進入してしまうが、進入しても上述のようにリタードローラ104に接触するシートをニップ位置に引き戻すことができる。しかしながら、例えば、シート束が10枚程度であった場合、シート束の先端がリタードローラ104とフィードローラ105の周面に当接して分離ニップNを開くことができずに分離ニップNに進入することができない場合がある。シート束が分離ニップNに進入することができないと、先行シートの後端部と後続シートの先端部とを重複させた状態で給送することができなくなってしまう。つまり、シートが束突込みした場合、先行シートの後端部と後続シートの先端部とを重複させた状態での安定した連続給送ができなくなり、処理速度の高速化が抑制される。
そこで、本発明は、先行シートの後端部と後続シートの先端部とを重複させた状態で給送する場合においても、安定した連続給送が可能なシート給送装置及びこれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、シートを積載するシート積載部と、前記シート積載部に積載されたシートを送り出すピックアップローラと、シート給送方向に回転して前記ピックアップローラにより送り出されたシートを給送するフィードローラと、前記フィードローラに圧接して分離ニップを形成し、シート給送方向と逆方向に回転可能なリタードローラと、前記フィードローラと前記リタードローラとを接離させる接離機構と、を備え、前記シート積載部に積載されたシートを、先行シートの後端部と次のシートの先端部とが重なるように前記ピックアップローラに送り出させ、先行シートの後端部と次のシートの先端部との重複部分が前記分離ニップに近づくと、前記接離機構により前記フィードローラと前記リタードローラとを離間させて、前記重複部分が前記フィードローラと前記リタードローラとの間を通過すると、前記接離機構により前記リタードローラを前記フィードローラに圧接させて前記分離ニップを再形成する、ことを特徴とする。
本発明によれば、リタードローラをフィードローラから離間させて、先行シートの後端部と後続シートの先端部との重複部分を通過させることにより、安定した連続給送が可能になる。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の全体構造を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る画像形成装置のシート給送部を模式的に示す斜視図である。 第1実施形態に係る画像形成装置のシート給送部を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係るシート給送部の分離ユニットを示す斜視図である。 (a)は、フィードローラとニップを形成するリタードローラを示す図であり、(b)は、リタードローラがフィードローラから離間した状態を示す図である。 シート給送部におけるシートの連続給送動作を説明するための断面図である。 画像形成装置のシートの連続給送動作に係る制御部を示すブロック図である。 第1実施形態に係る連続給送動作に係る制御部の動作を示すフローチャートである。 (a)は、先行シートがフィードローラとリタードローラの分離ニップを通過する状態を示す図であり、(b)は、リタードローラがフィードローラから離間した状態を示す図である。(c)は、先行シートの後端部がフィードローラとリタードローラの間を抜けて、フィードローラとリタードローラとが再度分離ニップを形成した状態を示す図である。 (a)は、リタードローラによりシートがニップ位置に戻される状態を示す図であり、(b)は、ニップ位置に戻されたシートがニップ位置で待機する状態を示す図である。 (a)は、リタードローラがフィードローラから離間した状態を示す図であり、(b)は、後続シートの後端部がフィードローラとリタードローラの間を抜けて、フィードローラとリタードローラとが再度分離ニップを形成した状態を示す図である。 第2実施形態に係る画像形成装置の分離ユニットを示す斜視図である。 (a)は、フィードローラと分離ニップを形成するリタードローラを示す図であり、(b)は、リタードローラがフィードローラから離間した状態を示す図である。 従来技術に係るシート給送装置を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態に係る画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれら複合機器等、先行シートの後端部と次のシートとしての後続シートの先端部とを重複させた状態で給送可能なシート給送装置としてのシート給送部を備えた画像形成装置である。以下の実施形態においては、4色のトナー像を形成する電子写真式の画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」という)を用いて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1について、図1から図11(b)を参照しながら説明する。まず、第1実施形態に係る画像形成装置1の概略構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1の全体構造を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る画像形成装置1は、シートPを給送するシート給送部2と、画像を形成する画像形成部3と、画像形成部3で形成された画像をシートPに転写する不図示の転写部と、を備えている。また、画像形成装置1は、転写部により転写された未定着の画像を定着させる定着部4と、画像が定着されたシートPを排出する排出部5と、を備えている。
シート給送部2は、画像形成装置1の下部に設けられており、シートPを収納するシート積載部としての給送カセット20,20と、給送カセット20,20に収納されたシートPをピックアップするピックアップローラ21,21と、を備えている。また、シート給送部2は、ピックアップローラ21,21によりピックアップされたシートPを分離給送する分離ユニット22,22と、分離ユニット22,22により給送されるシートPを搬送する搬送ローラ対23,23と、を備えている。なお、シート給送部2については、後に詳しく説明する。
画像形成部3は、シート給送部2の上部に設けられており、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー画像を形成する感光体ドラム31Y〜31Kを備えている。また、画像形成部3は、感光体ドラム31Y〜31Kの表面を印加して一様に帯電させる一次帯電器32Y〜32Kと、画像情報に基づいてレーザ光を照射して感光体ドラム31Y〜31Kに静電潜像を形成する露光装置33Y〜33Kと、を備えている。また、画像形成部3は、感光体ドラム31Y〜31Kに形成された静電潜像をトナー像として可視化する現像装置34Y〜34K、を備えている。
転写部は、感光体ドラム31Y〜31Kの下部に配設されており、回転駆動する転写ベルト35と、感光体ドラム31Y〜31Kの各色トナー像を転写ベルト35に転写する不図示の転写器と、を備えている。定着部4は、転写部の下流側に配設されており、ヒータを内蔵した定着ローラ41と、定着ローラ41に圧接する加圧ローラ42と、を備えている。排出部5は、定着部4の下流側に配設されており、シートSを機外に排出する排出ローラ対51と、機外に排出されたシートSを積載する排出トレイ52と、を備えている。
次に、上述のように構成された第1実施形態に係る画像形成装置1の画像形成ジョブについて説明する。画像形成装置1の画像形成ジョブが開始されると、不図示のパソコン又はスキャナから送信された画像情報信号に応じて、露光装置33Y〜33Kが感光体ドラム31Y〜31Kの表面にレーザ光を照射する。これにより、一次帯電器32Y〜32Kによって所定の極性電位に一様に帯電されている感光体ドラム31Y〜31Kの表面が順次露光され、感光体ドラム31Y〜31Kの表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム31Y〜31Kの表面に静電潜像が形成されると、現像装置34Y〜34Kが静電潜像を現像し、トナー像として可視化される。
トナー像の形成動作に並行して、給送カセット20に収容されたシートPは、ピックアップローラ21により送り出され、分離ユニット22で1枚ずつに分離される。そして、分離されたシートPは、不図示のレジストローラに達し、レジストローラにより所定のタイミングで転写器に搬送される。転写器にシートPが搬送されると、転写器に印加された転写バイアスによって、可視化された上述の各色のトナー像が、順次、シートPに重畳転写される。これにより、シートP上にフルカラー(4色)のトナー像が形成される。
フルカラーのトナー像が転写されたシートPは、転写部から定着部4に搬送され、定着部4において定着ローラ41及び加圧ローラ42により熱及び圧力を受けてトナーが溶融混色されることにより、画像として定着される。その後、画像が定着されたシートPは、定着部4の下流に設けられた排出ローラ対51によって排出トレイ52に排出され、画像形成ジョブが終了する。
なお、シートPの両面に画像を形成する場合は、定着部4でシートPに未定着トナー像を定着した後、排出ローラ対51によって排出トレイ52に排出される前に、排出ローラ対51を逆回転させて、シートPを両面搬送路53に搬送する。そして、両面搬送路53に搬送されることでシートSが反転し、反転したシートSは両面搬送路53に設けられた搬送ローラにより画像形成部3に再搬送され、上述が繰り返される。
次に、第1実施形態に係るシート給送部2について、図1に加え、図2から図11(b)を参照しながら具体的に説明する。まず、シート給送部2の概略構成について、図2から図6を参照しながら説明する。図2は、第1実施形態に係る画像形成装置1のシート給送部2を模式的に示す斜視図である。図3は、第1実施形態に係る画像形成装置1のシート給送部2を模式的に示す断面図である。図4は、第1実施形態に係るシート給送部2の分離ユニット22を示す斜視図である。図5(a)は、フィードローラ24とニップNを形成するリタードローラ25を示す図である。図5(b)は、リタードローラ25がフィードローラ24から離間した状態を示す図である。図6は、シート給送部2におけるシートPの連続給送動作を説明するための断面図である。
図1に示すように、シート給送部2は、給送カセット20,20と、ピックアップローラ21,21と、分離ユニット22,22と、搬送ローラ対23,23と、を備えている。
図2に示すように、ピックアップローラ21は、給送カセット20に収納されたシートPの上方に位置するように設けられており、給送カセット20に収納されたシートPのシート給送方向先端から距離aだけ上流側に配設されている。
分離ユニット22は、ピックアップローラ21のシート給送方向下流側に設けられており、給送カセット20に収納されたシートPの搬送方向先端から距離bだけ下流側に配設されている。ここで、ピックアップローラ21から分離ユニット22(後述する分離ニップN)までの距離、即ち、図2に示す距離(a+b)は、シートPの長さよりも短く設定されている。このような位置にピックアップローラ21を設け、ピックアップローラ21を連続回転させることにより、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部とを距離aだけ重ね合わせた状態で後続シートP2を分離ユニット22(分離ニップN)まで搬送可能となる。
分離ユニット22は、図3に示すように、ピックアップされたシートPの先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部とを重複させた状態(以下、「重複状態」という)で先行シートP1と後続シートP2とを給送可能に構成されている。なお、分離ユニット22による重複状態での連続給送については、後に詳しく説明する。
図4及び図5(a)に示すように、分離ユニット22は、フィードローラ24と、リタードローラ25と、駆動入力ベルト26と、トルクリミッタ27と、接離機構6と、を備えている。
フィードローラ24は、フィードローラ軸24aに固定されており、フィードローラ軸24aは、接続ベルト24bを介して不図示の駆動部に接続されている。フィードローラ24は、不図示の駆動部から駆動力が入力されることで、図4に示す矢印A方向(シート給送方向)に回転可能に構成されている。リタードローラ25は、リタードローラ軸25aに支持されており、フィードローラ24に圧接することでフィードローラ24と分離ニップNを構成する。駆動入力ベルト26は、フィードローラ軸24aに固定されたプーリ26aとリタードローラ軸25aに固定されたプーリ26bとに巻装されている。駆動入力ベルト26は、不図示の駆動部からフィードローラ軸24aに入力された駆動力をリタードローラ軸25aに伝達し、リタードローラ軸25aを図4に示す矢印B方向(シート給送方向と逆方向)に回転させる。つまり、駆動入力ベルト26は、リタードローラ25を矢印B方向に回転させる。また、駆動入力ベルト26は、接離機構6によりリタードローラ25をフィードローラ24から離反させる際に、弾性変形するように形成されている。トルクリミッタ27は、リタードローラ25とプーリ26bとの間のリタードローラ軸25aに設けられており、矢印B方向に回転するリタードローラ25に所定の回転トルクが加わると、空転してリタードローラ25をフィードローラ24に従動回転させる。
図5(a)に示すように、接離機構6は、アーム61と、離間量規制部材62と、ソレノイド63と、を備えており、フィードローラ24に対してリタードローラ25が接離可能に構成されている。アーム61は、略L字型に形成されており、直角部近傍に設けられた回動軸61aを中心に回動自在に支持されている。また、アーム61の一端にはリタードローラ軸25aが接続され、他端にはソレノイド63が接続されており、ソレノイド63により他端が引っ張られるとリタードローラ25がフィードローラ24を押圧し、分離ニップNを形成するように構成されている。離間量規制部材62は、アーム61に当接することでアーム61の回動量を規制し、回動量を規制することでリタードローラ25のフィードローラ24に対する離間量を規制する(図5(b)参照)。
ソレノイド63は、鉄芯63aがテンションバネ64を介してアーム61の他端と接続されており、鉄芯63aには、ストッパ65が設けられている。ソレノイド63は、オン状態になると、鉄芯63aに設けられたストッパ65が突き当たる位置まで鉄芯63aを図5(a)に示す矢印C方向に引き込み、アーム61を図5(a)に示す矢印D方向に回動させる。アーム61が矢印D方向に回動すると、リタードローラ25がフィードローラ24に近接して分離ニップNを形成する。
一方、ソレノイド63がオフ状態になると、ソレノイド63による鉄芯63aの拘束力(引込力)が開放(解除)される。鉄芯63aの拘束力が開放されると、リタードローラ25の自重により、アーム61が図5(b)に示す矢印E方向に回動し、鉄芯63aが図5(b)に示す矢印F方向に引き出される。そして、アーム61が離間量規制部材62に突き当たることで回動が規制され、アーム61の回動が停止する。これにより、リタードローラ25とフィードローラ24とにより形成される分離ニップNがなくなり、リタードローラ25とフィードローラ24との間に離間量xの空隙が形成される。つまり、リタードローラ25の後続シートP2に対する戻し力がなくなり、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部との重複部分が通過可能となる。
そして、ピックアップローラ21により分離ニップNまで搬送された後続シートP2は、ピックアップローラ21の搬送力と、重複状態にある先行シートP1からの摩擦力とで引っ張られ、先行シートP1と重複状態で離間中のローラ対の間を移動する。また、ソレノイド63は、先行シートP1の後端部が離間中のローラ対の間を通過すると、再びオンされるように設定されており、これにより、分離ニップが再形成され、リタードローラ25による分離給送動作が再開される。その結果、例えば、分離不良により後続シートP2がシート束となって給送された場合においても、後続シートP2以外のシートは分離ニップNまで引き戻されるようになる。
なお、ソレノイド63は、図6に示すように、先行シートP1の後端部と、リタードローラ25とフィードローラ24とにより形成される分離ニップNと、の距離が距離cになったときにオフとなるように構成されている。
このように、連続給送動作を行う際に、ソレノイド63をオン、オフすることにより、リタードローラ25とフィードローラ24とが接離し、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部とを重複させた状態で搬送できるようになっている。
次に、シート給送部2によるシートPの連続給送について、図7から図11(b)を参照しながら説明する。まず、シートPの連続給送を行う制御部7について、図7を参照しながら説明する。図7は、画像形成装置1のシートPの連続給送動作に係る制御部7を示すブロック図である。
図7に示すように、制御部7は、ソレノイド63、第1検知センサ71及び第2検知センサ72に電気的に接続されている。第1検知センサ71は、先行シートP1の後端部から分離ニップNまでの距離が距離cとなった(先行シートP1の後端部がC位置(後述の図9参照)に到達した)ことを検知する。なお、この距離cは、給送カセット20に収納されたシートPのシート給送方向先端からピックアップローラ21までの距離aと同距離としている。第2検知センサ72は、先行シートP1の後端部が分離ニップN(後述の図9に示すニップ位置D)を通過したことを検知する。制御部7は、第1検知センサ71から出力された検知信号を検出するとソレノイド63をオフにする制御を行い、その後、第2検知センサ72から出力された検知信号を検出すると、ソレノイド63をオフにする制御を行う。
次に、制御部7によるシートPの連続給送動作について、図8から図11(b)を参照しながら説明する。図8は、第1実施形態に係る連続給送動作に係る制御部7の動作を示すフローチャートである。図9(a)は、先行シートP1がフィードローラ24とリタードローラ25の分離ニップNを通過する状態を示す図である。図9(b)は、リタードローラ25がフィードローラ24から離間した状態を示す図である。図9(c)は、先行シートP1の後端部がフィードローラ24とリタードローラ25の間を抜けて、フィードローラ24とリタードローラ25とが再度分離ニップNを形成した状態を示す図である。図10(a)は、リタードローラ25によりシートがニップ位置に戻される状態を示す図である。図10(b)は、ニップ位置に戻されたシートがニップ位置で待機する状態を示す図である。図11(a)は、リタードローラ25がフィードローラ24から離間した状態を示す図である。図11(b)は、後続シートP2の後端部がフィードローラ24とリタードローラ25の間を抜けて、フィードローラ24とリタードローラ25とが再度分離ニップNを形成した状態を示す図である。
シートPの連続給送動作が開始されると、図8に示すように、制御部7は、不図示のモータの駆動をオンにし、ソレノイド63をオンにする(ステップST10)。これにより、接続ベルト24bを介してフィードローラ24が回転し、リタードローラ25がフィードローラ24に圧接してフィードローラ24に従動回転する。同様に、ピックアップローラ21が回転する。
図9(a)に示すように、ピックアップローラ21が回転すると、まず、給送カセット20に収納されたシートPのうち、最上位のシートが先行シートP1としてピックアップローラ21により送り出される。先行シートP1の後端部がピックアップローラ21まで送り出されると、ピックアップローラ21は、先行シートP1の下に位置する後続シートP2に当接し、後続シートP2がピックアップローラ21により送り出される。このとき先行シートP1と後続シートP2とは、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部とが距離aの重複量を保ったまま給送される。
図9(b)に示すように、先行シートP1の後端部が所定位置としてのC位置(分離ニップNから先行シートP1の後端部までの距離が距離c)に到達すると、第1検知センサ71がこれを検知する(ステップST15)。このとき、先行シートP1の後端部がC位置に到達すると、後続シートP2の先端部は、フィードローラ24とリタードローラ25との分離ニップNに到達することになる。
第1検知センサ71が先行シートP1の後端部がC位置に到達したことを検知すると、制御部7は、この検知信号に基づき、ソレノイド63をオフにする(ステップST20)。ソレノイド63がオフになると、リタードローラ25の自重によりアーム61が回動軸61aを中心に回動し、離間量規制部材62に突き当たることで回動を停止する。これにより、リタードローラ25がフィードローラ24に対して距離xを確保して離間し、フィードローラ24とリタードローラ25との間を、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部とが距離aを保持した重複状態で通過可能となる。
次に、図9(c)に示すように、先行シートP1の後端が分離ニップN(ニップ位置D)を通過すると、第2検知センサ72がこれを検知する(ステップST25)。第2検知センサ72が先行シートP1の後端部が分離ニップNを通過したことを検知すると、制御部7は、この検知信号に基づき、ソレノイド63をオンにする(ステップST30)。これにより、リタードローラ25がフィードローラ24に圧接し、分離給送動が再開される。このとき、分離ニップNに位置するのが後続シートP2のみであれば、フィードローラ24に連れ回されることで後続シートP2を給送する。一方、図10(a)に示すように、後続シートP2と共に他のシート(後続シート以外のシート)P3が給送されていた場合には、リタードローラ25がシート給送方向と逆回転して他のシートP3を分離ニップNのニップ位置Dまで押し戻す。
リタードローラ25によりニップ位置Dまで押し戻された他のシートP3は、図10(b)に示すように、ピックアップローラ21の搬送力に抗してニップ位置Dで待機する。なお、ピックアップローラ21は、リタードローラ25の搬送力よりも搬送力が小さくなるように構成されるか、リタードローラ25により他のシートP3がニップ位置Dまで押し戻される際には、トルクリミッタ等により空転するように構成されている。
次に、図11(a)に示すように、第1検知センサ71が後続シートP2の後端部がC位置に到達したことを検知すると、制御部7は、この検知信号に基づき、ソレノイド63をオフにし、リタードローラ25がフィードローラ24から離間する。これにより、フィードローラ24とリタードローラ25との間を、後続シートP2の後端部と他のシートP3の先端部とが距離aを保持した重複状態で通過可能となる。そして、図11(b)に示すように、後続シートP2の後端が分離ニップN(ニップ位置D)を通過すると、第2検知センサ72がこれを検知し、リタードローラ25をフィードローラ24に圧接させ、分離ニップを再形成する。この動作をジョブが終了するまで繰り返し行い、ジョブが終了すると、不図示のモータの駆動をオフにし、ソレノイド63をオフにする(ステップST35、ステップST40)。
ここで、後続シートP2をピックアップローラ21で給送する際、シートPの摩擦係数や端部の裁断バリ等の状態によっては、後続シートP2が10枚から20枚のシート束になって給送される場合がある。以下、シート束と、フィードローラ24及びリタードローラ25の離間量xと、分離ユニット22の構成要件との関係について説明する。
図9(c)に示すように、先行シートP1の後端部がフィードローラ24とリタードローラ25の間を抜けて、フィードローラ24及びリタードローラ25が分離給送動作を再開させた直後のニップ位置Dから後続シートP2の先端が突出した量を突出量dとする。後続シートP2の先端が給送カセット20のシート給送方向の先端位置Bから給送された場合には、突出量dは、ピックアップローラ21から給送カセット20の先端位置Bまでの距離aと等しくなる。従って、1枚のシートの先端をニップ位置Dまで戻すために必要な時間T1は、リタードローラ25の戻し速度をV2とすると、
T1=d/V2 (式1)と表すことができる。
分離ニップNにニップされている3枚目以降の枚数をnとすると、分離ニップNの最下位に位置するシートから1枚ずつ順次ニップ位置Dに戻すために必要な時間Tnは、
Tn=(d/V2)×n (式2)となる。
一方、給送カセット20の先端位置Bから分離ニップNのニップ位置Dまでの距離をb、シートの給送方向の長さをL、ピックアップローラ21及びフィードローラ24のシート搬送速度をV1とする。3枚目のシートがピックアップローラ21と接触して搬送力が発生するまでの戻し時間T(BACK)は、
(BACK)=(L−a−b−d)/V1 (式3)で表すことができる。
従って、戻し時間T(BACK)の間に戻すことができるシートの枚数nは、
n≦(V2/V1)×((L−a−b−d)/d) (式4)となる。
ここで、第1実施形態においては、フィードローラ24とリタードローラ25との離間量xは、シートの厚さをtとすると、
x≦t×n=t×(V2/V1)×((L−a−b−d)/d) (式5)
となるように、給送カセット20の先端位置Bからのピックアップローラ21の位置A、ニップ位置D、検知位置C、搬送速度V1及び戻し速度V2の関係が定義されている。
第1実施形態においては、ピックアップローラ21から給送カセット20の先端位置Bまでの距離a=8mm、給送カセット20の先端位置Bから分離ニップNのニップ位置Dまでの距離b=10mm、に設定している。また、フィードローラ24とリタードローラ25のニップ位置Dから第1検知センサ71(C位置)までの距離c(=d)=10mm、ピックアップローラ21及びフィードローラ24の搬送速度V1=300mm/sに設定している。更に、リタードローラ25の戻し速度V2=300mm/s、シートPの搬送方向長さL=210mm、シートPの厚みt=0.1mmに設定している。そのため、戻し時間T(BACK)の間に戻せるシートPの枚数nは、
n≦(300/300)×((210−8−10−10)/10)=18.2(枚)
となる。従って、第1実施形態においては、18枚まではニップ位置Dから突出しても、ニップ位置Dまで戻すことができる。
また、このときの離間量xは、
x≦t×n=0.1×18.2=1.82(mm)
となる。従って、第1実施形態においては、離間量規制部材62は、x=1.0mmとなるように配設されている。
このように、第1実施形態においては、フィードローラ24とリタードローラ25の離間量x=1.0mmに設定されている。そのため、例えば、3枚目以降のシートが例えば20枚の束になって給紙された場合、厚さt=0.1mmのシートは、ニップ位置Dの下流に10枚までしか突出することができないが、戻し可能枚数は18枚なので、重送を阻止することができる。
なお、距離c及び突出量dは、後続シートP2が給送カセット20から給送された場合には、距離c=突出量d、即ち、給送カセット20の先端位置Bからピックアップローラ21の位置Aまでの距離aとなる。第1実施形態においては、距離a=8mmと設定しているため、これが重複量の最小値となる。また、連続給送動作時には、後続シートP2は、ニップ位置Dからの給送となるため、距離c=突出量d=10mmであり、この値が重複量の最大値となる。重複量の最大値dMAX=10mm、最小値dMIN=8mmであるから、最少重複量で安定して連続給送を行うためには、
n≦(300/300)×((210−8−10−8)/8)=23
x≦t×n=0.1×23=2.3(mm)
となる。
以上から、重複量の最大値dMAXをもとに離間量xを決定すれば、重送のおそれはないが、先端位置Bから位置Aまでの距離aと、ニップ位置Dから第1検知センサ71a(C位置)までの距離cと、を同じにすることでより重複量を安定させることができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る画像形成装置1は、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部との重複部分が分離ニップNに近づくとフィードローラ24とリタードローラ25とを離間させる。そのため、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部との重複させた状態で分離ニップNを通過させることができる。また、例えば、後続シートP2がシート束となって束突込みした場合においても、重複部分が分離ニップNを通過可能となる。これにより、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部とを重複させた状態でも安定してシートを給送することができる。その結果、処理速度を高速化することができる。
また、第1実施形態に係る画像形成装置1は、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部との重複部分が通過すると、フィードローラ24とリタードローラ25との分離ニップNを再形成させる。そのため、例えば、後続シートP2がシート束となって束突込みした場合においても、シート束から後続シートP2以外のシートを分離ニップNまで押し戻し、待機させることができる。これにより、重複部分を減少させることなく、安定してシートを連続給送することができる。
また、第1実施形態に係る画像形成装置1は、フィードローラ24とリタードローラ25とを離間させて先行シートの後端部と後続シートP2の先端部との重複部分を通過させる。そのため、例えば、シートが束突込みした場合においても、シートの厚みと離間量から束突込み可能な枚数を制限することができる。
また、第1実施形態に係る画像形成装置1は、離間量xをx≦t×n=t×(V2/V1)×((L−a−b−d)/d)となるように設定する。そのため、例えば、分離動作をオンしてから次の分離動作をオフするまでに、オーバーランしたシートを2つのローラの圧接部まで戻すことができる枚数に対して、分離部に突入できるシート枚数を少なく規制することが可能となる。これにより、連続給送中にシートの束突込みが発生しても、シート位置を好適に制御することができる。
また、第1実施形態に係る画像形成装置1によれば、給送カセット20の先端付近にピックアップローラ21を配置することができ、給送時にシートの後端を押し込むことによるシートの座屈が発生しづらくなり、ジャムなどの搬送不良が抑制される。また、ピックアップローラ21の近くにリタードローラ25とフィードローラ24を配置することができ、シートの受渡しが安定し、かつコンパクトな製品を提供することが可能となる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置1Aについて、図1を援用すると共に、図12を参照しながら説明する。第2実施形態に係る画像形成装置1Aは、フィードローラ24に対するリタードローラ25の相対的な回転速度が異なることが第1実施形態と相違する。そのため、第2実施形態においては、第1実施形態と相違する点、即ち、リタードローラ25の回転速度を変更可能な回転速度変更手段を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。図12は、第2実施形態に係る画像形成装置1Aの分離ユニット22Aを示す斜視図である。
図12に示すように、第2実施形態に係る分離ユニット22Aは、フィードローラ24と、リタードローラ25と、駆動入力ベルト26と、トルクリミッタ27と、接離機構6と、を備えている。駆動入力ベルト26は、フィードローラ軸24aに固定された回転速度変更手段としてのプーリ26cとリタードローラ軸25aに固定されたプーリ26bとに巻装されている。駆動入力ベルト26は、不図示の駆動部からフィードローラ軸24aに入力された駆動力をリタードローラ軸25aに伝達し、リタードローラ軸25aを図4に示す矢印B方向に回転させる。つまり、駆動入力ベルト26は、リタードローラ25を矢印B方向に回転させる。
プーリ26cは、プーリ26bに対してピッチ円が1.5倍に形成されており、フィードローラ24によるシート給送速度の1.5倍の速度でリタードローラ25による戻し速度が得られるように構成されている。
ここで、前述したように、戻し時間T(BACK)の間に戻すことができるシートの枚数nは、
n≦(V2/V1)×((L−a−b−d)/d) (式4)
であり、フィードローラ24とリタードローラ25との離間量xは、シートの厚さをtとすると、
x≦t×n=t×(V2/V1)×((L−a−b−d)/d) (式5)
となる。第2実施形態においては、V2/V1=1.5であるため、戻し時間T(BACK)の間に戻せる枚数nも1.5倍となる。そのため、第2実施形態における戻し時間T(BACK)の間に戻せる枚数nは、
n≦1.5×((210−8−10−10)/10)=27.3(枚)
となる。従って、第2実施形態においては、27枚までは、ニップ位置Dから突出してもニップ位置まで戻すことができる。また、フィードローラ24とリタードローラ25との離間量xは、
x≦t×n=0.1×27.3=2.73(mm)
となる。
このように、第2実施形態においては、離間量x=1.0mmとなるように、離間量規制部材62を配置しているため、ローラ配置や検知位置の変更等の必要はなく、簡単な構成でより確実に分離動作を行うことができる。
更に、薄紙等のシートを重複搬送する場合等、例えば、シートの厚さが0.05mmであったとしても離間量xは、
x≦t×n=0.05×27.3=1.365(mm)
となるが、条件を満たしているため重送を防止することができる。
第2実施形態に係る画像形成装置1Aによれば、例えば、厚さの異なるシートを選択的に給紙する際、すべてのシート厚に対して満足する構成要件が一義的に設定できない場合でも、シートの厚さに関する情報に応じて回転速度を変更することが可能になる。また、リタードローラ25のフィードローラ24からの離間量xを一定にできるため、離間機構の構成を簡素化することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置1Bについて、図1を援用すると共に、図13を参照しながら説明する。第3実施形態に係る画像形成装置1Bは、フィードローラ24に対するリタードローラ25の接離機構が第1実施形態と相違する。そのため、第3実施形態においては、第1実施形態と相違する点、即ち、リタードローラ25の接離機構を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。図13(a)は、フィードローラ24と分離ニップNを形成するリタードローラ25を示す図である。図13(b)は、リタードローラ25がフィードローラ24から離間した状態を示す図である。
第3実施形態に係る分離ユニット22Bは、フィードローラ24と、リタードローラ25と、駆動入力ベルト26と、トルクリミッタ27と、接離機構6Bと、を備えている。接離機構6Bは、アーム61と、カム66と、付勢バネ67と、不図示のステッピングモータと、を備えている。カム66、付勢バネ67及び不図示のステッピングモータは、離間量可変手段を構成する。
図13(a)及び図13(b)に示すように、アーム61は、一端がリタードローラ軸25aに接続され、他端が付勢バネ67を介して画像形成装置本体に固定されており、付勢バネ67の付勢力によりフィードローラ24に圧接して分離ニップNを形成している。
カム66は、任意の位相で停止可能にステッピングモータに支持されている。例えば、図13(a)に示す位相でカム66を停止させた場合、カム66とアーム61との間には隙間があり、付勢バネ67の付勢力でリタードローラ25がフィードローラ24に圧接し、分離ニップNを形成する。また、例えば、図13(b)に示す位相でカム66を停止させた場合、カム66がアーム61を押圧することで付勢バネ67の付勢力に抗してアーム61が図13(b)に示す矢印G方向に回動し、リタードローラ25がフィードローラ24から離間する。リタードローラ25がフィードローラ24から離間することでリタードローラ25とフィードローラ24との間に離間量yの空隙が形成される。つまり、リタードローラ25の後続シートP2に対する戻し力がなくなり、先行シートP1の後端部と後続シートP2の先端部との重複部分が通過可能となる。
なお、カム66は、先行シートP1の後端から分離ニップNまでの距離が距離cになる(先行シートP1の後端がC位置に到達する)と、先行シートP1の後端が分離ニップNを通過するまで、図13(b)に示す位相になるように設定されている。これにより、先行シートP1の後端が分離ニップNを抜けるとリタードローラ25による分離動作が再開され、3枚以上が一緒に搬送されても3枚目以降は、フィードローラ24及びリタードローラ25により分離ニップNまで引き戻されるようになっている。
このように、第3実施形態は、連続給送動作中、フィードローラ24を常時回転させると共に、カム66を位相制御することにより、先行シートP1と後続シートP2とを重ねた状態で搬送することができるようにしている。
ところで、第3実施形態においては、給送カセット20に積載されたシートに関する情報をもとに、離間量yを制御することが可能となっている。例えば、シートの厚さが0.05mm程度の薄紙が選択された場合には、離間量y=0.2mmとなるように位相制御し、シートの厚さが0.2mm程度の厚紙が選択された場合には、離間量y=2.0mmとなるように設定可能となっている。これを第1実施形態の条件に適合させると、
n≦(300/300)×((210−8−10−10)/10)=18.2(枚)
となる。よって、18枚まではニップ位置Dから突出しても、ニップ位置Dまで戻すことができることになる。しかし、フィードローラ24とリタードローラ25の離間量を1.0mmに設定したので、シート厚が0.05mmの薄紙搬送時には、20枚まで束突っ込みを許容する結果となり、重送の可能性が高くなる。しかし、第3実施形態では、薄紙選択時には離間量y=0.2mmとしているので、4枚までしか束突込みを許容せずに、安定して分離動作を行うことができる。
一方、厚紙選択時にも薄紙選択時と同じ離間量y=0.2mmであった場合、例えば、ジャム処理などでシートを取り除く作業を行う場合において、厚紙のシート厚が離間量と同じ0.2mmのため作業性を損なうおそれがある。しかし、第3実施形態では厚紙選択時の離間量y=2.0mmとしているために、シート片残りなどのないジャム処理を行うことができる
このように、フィードローラ24とリタードローラ25の離間量を可変可能な構成をとることで、リタードローラ25の戻し速度が一定であっても、必要であればシートの厚さに関する情報に応じて適宜離間量を選択的に変更することができる。これにより、例えば、シートの厚さの異なるシートを選択的に給紙する際、すべてのシート厚に対して満足する構成要件が一義的に設定できない場合においても、シートの厚さに応じて適宜離間量を変更できる。また、戻し速度を一定にできるため、リタードローラの構成を簡素化することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
例えば、本実施形態においては、先行シートP1の後端を第1検知センサ71及び第2検知センサ72で検知して、この検知信号に基づいてソレノイドをオン、オフするように構成したが、本発明においてはこれに限定されない。例えば、連続給送動作を開始してからの時間を計り、先行シートP1の後端が距離cとなる位置に到達するタイミングでソレノイド63をオフし、先行シートP1の後端が分離ニップNを抜けるタイミングでソレノイド63をオンする構成であってもよい。なお、この場合、ソレノイド63のオン、オフのタイミング(時間)は、シートPのサイズや種類により予め記憶させておいてもよい。
また、第2実施形態においては、駆動伝達のプーリ比を変えることにより、リタードローラ25の回転速度をフィードローラ24の回転速度よりも速くしたが、本発明においてはこれに限定されない。例えば、プーリ比の代わりにローラ径の比を変更したり、或いは、リタードローラ25の駆動を独立させ、リタードローラ25を駆動制御する構成であってもよい。
1 画像形成装置
2 シート給送部(シート給送装置)
3 画像形成部
6 接離機構
7 制御部
20 給送カセット(シート積載部)
21 ピックアップローラ
24 フィードローラ
25 リタードローラ
26c プーリ(回転速度変更手段)
66 カム(離間量可変手段)
67 付勢バネ(離間量可変手段)
N 分離ニップ
P シート
P1 先行シート
P2 後続シート(次のシート)
x 離間量

Claims (7)

  1. シートを積載するシート積載部と、
    前記シート積載部に積載されたシートを送り出すピックアップローラと、
    シート給送方向に回転して前記ピックアップローラにより送り出されたシートを給送するフィードローラと、
    前記フィードローラに圧接して分離ニップを形成し、シート給送方向と逆方向に回転可能なリタードローラと、
    前記フィードローラと前記リタードローラとを接離させる接離機構と、を備え、
    前記シート積載部に積載されたシートを、先行シートの後端部と次のシートの先端部とが重なるように前記ピックアップローラに送り出させ、先行シートの後端部と次のシートの先端部との重複部分が前記分離ニップに近づくと、前記接離機構により前記フィードローラと前記リタードローラとを離間させて、前記重複部分が前記フィードローラと前記リタードローラとの間を通過すると、前記接離機構により前記リタードローラを前記フィードローラに圧接させて前記分離ニップを再形成する、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記先行シートの後端が前記分離ニップの上流側の所定位置に到達したことを検知する第1検知手段と、
    前記先行シートの後端が前記分離ニップを通過したことを検知する第2検知手段と、を備え、
    先行シートが前記所定位置に到達したことを前記第1検知手段が検知すると、前記接離機構により前記リタードローラを前記フィードローラから離間させ、該先行シートの後端が前記分離ニップを通過したことを前記第2検知手段が検知すると、前記接離機構により前記リタードローラを前記フィードローラに圧接させて前記分離ニップを再形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記接離機構は、前記フィードローラと前記リタードローラとが離間する離間量をx、前記フィードローラによるシート搬送速度をV1、前記リタードローラによるシートの戻し速度をV2、前記シート積載部に積載されたシートのシート給送方向先端から前記ピックアップローラまでの距離をa、シート積載部に積載されたシートのシート給送方向先端から前記分離ニップまでの距離をb、該分離ニップから前記第1検知手段が前記先行シートの後端を検知する前記所定位置までの距離をc、前記シート積載部に積載されたシートのシート給送方向の長さをL、シートの厚さをt、とした場合、
    x≦t×(V2/V1)×((L−a−b−c)/d)
    となるように、前記離間量を設定してなる、
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート給送装置。
  4. 前記フィードローラの回転速度に対する前記リタードローラの相対的な回転速度を変更可能な回転速度変更手段を有し、
    給送するシートの厚さに関する情報に基づいて、前記フィードローラの回転速度に対する前記リタードローラの相対的な回転速度を変更可能に構成される、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  5. 前記フィードローラと前記リタードローラとが離間する離間量を変更可能な離間量可変手段を有し、
    給送するシートの厚さに関する情報に基づいて、前記リタードローラと前記フィードローラとの前記離間量を前記離間量可変手段に変更させる、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  6. 前記ピックアップローラは、前記シート積載部に積載されたシートのシート給送方向先端からの距離が、前記分離ニップから前記第1検知手段が前記先行シートの後端部を検知する前記所定位置までの距離と同距離になるように配設される、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のシート給送装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
    前記シート給送装置により給送されるシートに画像を形成する画像形成部と、を備えた、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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