JP2013115460A - 指向性アンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】反射板31は、略長方形状で左右両側部を後方に折返して副反射板とし、前面にスペーサを介して金属板32を少し高い位置に設ける。金属板32上には、所定高さの支持部材33、34を介して放射素子35、36を反射板31に対して所定の間隔で直線状に設ける。放射素子35、36には、それぞれ両側に平行して無給電の寄生素子37a、37b、38a、38bを設ける。また、放射素子35、36の上下に上部補助反射板46、下部補助反射板47及び内側補助反射板48、49を設ける。そして、金属板32の中央位置に給電部42を設けると共に、この給電部42から給電線路及びインピーダンス変換部44a、44bを介して放射素子35、36に給電する。
【選択図】図1
Description
図9において、11は金属板により長方形状に形成された反射板で、その前面の略中央部に長方形の金属板12が設けられる。この金属板12には、上下両端部近傍に所定の高さの支持部材13、14が設けられ、この支持部材13、14の先端部に第1の放射素子15及び第2の放射素子16が装着される。上記放射素子15、16は、それぞれ例えばダイポール素子により構成され、反射板11の前面中央部に長手方向に沿って直線状に位置するように相互に所定の間隔を保ち、且つ反射板11と平行に設けられる。
上記従来の指向性アンテナ10では、広帯域化を図る場合、例えば比帯域16%以上確保するためには反射板11と放射素子15、16との間を0.25λL(λLは使用周波数帯域の低域周波数における波長)以上離す必要がある。上記0.25λLの長さは、例えばVHF帯の172.5MHzの周波数では440mmとなり、反射板11と放射素子15、16との間隔が広くなって、アンテナが大型化してしまう。
m1(172.5MHz):VSWR=2.3
m2(187.0MHz):VSWR=3.0
m3(202.5MHz):VSWR=4.7
となっている。
また、図11は上記指向性アンテナ10において、反射板11と放射素子15、16との間隔を0.09λLに設定した場合の垂直偏波水平面指向性、図12は同アンテナにおける垂直偏波垂直面指向性を示している。
m1(202.5MHz):F/B(180°)=−11.2
m2(187.5MHz):F/B(180°)=−9.6
m3(172.5MHz):F/B(180°)=−8.8
となっている。
m1(202.5MHz):F/B(90°)=−11.2
m2(187.5MHz):F/B(90°)=−9.8
m3(172.5MHz):F/B(90°)=−8.8
となっている。
また、本発明に関連する公知技術として、2本のダイポール給電素子を平行して設けると共に、該2本のダイポール給電素子から放射された電波を主放射方向に反射させるリフレクタを前記2本のダイポール給電素子の背面側に設け、更に前記2本のダイポール給電素子よりもそれぞれ外側で、且つ該2本のダイポール給電素子よりも前方位置に2本の無給電素子を設けてなるセクタアンテナが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、反射板から放射素子までの距離を短く設定して小型化を図りながら広帯域化が可能な指向性アンテナを提供することを目的とする。
第3の発明は、前記第1の発明又は第2の発明に係る指向性アンテナを多段に構成したことを特徴とする。
図1は本発明の一実施形態に係る指向性アンテナの構成を示す斜視図、図2は図1における給電系統の構成を示す斜視図である。図3は同実施形態に係る指向性アンテナの側面図である。
上記金属板32上には、長手方向の端部近傍において放射素子35a、35bからなる第1の放射素子35及び放射素子36a、36bからなる第2の放射素子36が所定の高さに設けられる。この場合、第1の放射素子35及び第2の放射素子36を構成する一方の放射素子35a、36aは、高さhの金属からなる板状の支持部材33、34を介して設けられる。また、第1の放射素子35及び第2の放射素子36を構成する他方の放射素子35b、36bは、詳細を後述するように支持部材33、34の側面に絶縁して設けられる給電線路45a、45b(図2参照)を介して所定の高さh、すなわち放射素子35a、36aと同じ高さに保持される。
上記第1の放射素子35及び第2の放射素子36は、それぞれ例えば長さD_le、幅D_dの平板状のダイポール素子により構成され、反射板31の前面中央部に長手方向に沿って直線状に位置するように相互に所定の間隔(中心間隔)Laを保ち、且つ反射板31と平行に設けられる。上記第1の放射素子35と第2の放射素子36との間隔Laは、約0.59λLに設定される。上記放射素子35、36の長さD_leは約0.41λL、幅D_dは約0.04λLに設定される。また、放射素子35、36の高さ、すなわち、支持部材33、34の高さhは、約0.09λLに設定される。
そして、上記指向性アンテナ30は、反射板31の背面側において取付金具51a、51bにより例えば直径rが約0.08λLの支柱52に取付けられる。
反射板31の全長 R_le:約1.12λL
反射板31の幅 R_d:約0.23λL
反射板31の折返し部の高さR_h:約0.06λL
放射素子35、36の長さD_le:約0.41λL
放射素子35、36の幅 D_d:約0.04λL
放射素子35、36の高さ h:約0.09λL
寄生素子37a、37b、38a、38bの全長 Dw_le:約0.34λL
寄生素子37a、37b、38a、38bの横幅 Dw_d:約0.02λL
寄生素子37a、37b、38a、38bの折返し高さDw_h:約0.01λL
上部補助反射板46及び下部補助反射板47の高さ Rs1_h:約0.08λL
上部補助反射板46及び下部補助反射板47の横幅 Rs1_d:約0.14λL
内側補助反射板48、49の高さ Rs2_h:約0.08λL
内側補助反射板48、49の横幅 Rs2_d:約0.09λL
放射素子35、36と補助反射板46〜49との間隔
Lh:約0.03〜0.04λL
支柱52の直径 r:約0.08λL
なお、以上は指向性アンテナ30の各部の設定寸法の一例を示したものであり、その他の値に設定することも可能である。
図5は上記実施形態に係る指向性アンテナ30において、放射素子35、36に寄生素子37a、37b、38a、38bを設けた場合と、更にF/Bを改善する上部補助反射板46、下部補助反射板47及び内側補助反射板48、49を設けた場合の垂直偏波水平面指向性を比較して示したものである。図5において、特性aは反射板31上に放射素子35、36及び寄生素子37a、37b、38a、38bを設けた場合の垂直偏波水平面指向性、特性bは更に放射素子35、36の上下両側に上部補助反射板46、下部補助反射板47及び内側補助反射板48、49を設けた場合の垂直偏波水平面指向性を示している。反射板31に放射素子35、36と寄生素子37a、37b、38a、38bを設けた場合のF/Bは、「−10.5dB」であるが、更に放射素子35、36の上下両側に上部補助反射板46、下部補助反射板47及び内側補助反射板48、49を設けた場合のF/Bは、「−13.2dB」となり、F/Bを改善することができる。
m1(172.5MHz):VSWR=1.5
m2(187.0MHz):VSWR=1.4
m3(202.5MHz):VSWR=1.5
となっており、172.5MHz〜202.5MHzの所望の帯域(30MHz 比帯域16%)において、VSWRを1.5以下に改善することができる。
m1(202.5MHz):F/B(180°)=−13.1
m2(187.5MHz):F/B(180°)=−13.0
m3(172.5MHz):F/B(180°)=−12.5
となっている。
m1(202.5MHz):F/B(−90°)=−13.1
m2(187.5MHz):F/B(−90°)=−13.0
m3(172.5MHz):F/B(−90°)=−12.5
となっている。
また、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。
Claims (3)
- 両側部を後方に折返してなる横幅が約0.25波長以下の折返し反射板と、前記折返し反射板上にスペーサを介して設けられる金属板と、前記金属板上に支持部材により所定高さに保持され、前記折返し反射板の前面中央に沿って所定の間隔で直線状に設けられる第1の放射素子及び第2の放射素子と、前記第1の放射素子及び第2の放射素子の両側部にそれぞれ所定の間隔で平行に設けられる無給電の寄生素子と、前記金属板の略中央部に設けられる給電部と、前記金属板上に絶縁して設けられ、前記第1の放射素子及び前記第2の放射素子に前記給電部からの給電信号を供給する給電線路と、前記給電線路に設けられ、前記給電部と前記第1の放射素子及び第2の放射素子との間のインピーダンスを整合するインピーダンス変換部とを具備し、
前記折返し反射板と前記第1の放射素子及び第2の放射素子との間隔を約0.09波長に設定したことを特徴とする指向性アンテナ。 - 前記第1の放射素子及び前記第2の放射素子の上下両端部に所定の間隔で設けられる補助反射板とを具備することを特徴とする請求項1に記載の指向性アンテナ。
- 前記請求項1又は請求項2に記載の指向性アンテナを多段に構成したことを特徴とする指向性アンテナ。
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