JP2013112872A - 耐歪時効性に優れた高靱性低降伏比高強度鋼板 - Google Patents

耐歪時効性に優れた高靱性低降伏比高強度鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、耐歪み時効特性に優れる高靱性、低降伏比高強度鋼板を提供する。
【解決手段】成分組成が、質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.01〜1.0%、Mn:1.2〜3.0%、P:0.015%以下、S:0.005%以下、Al:0.08%以下、Nb:0.005〜0.05%、Ti:0.005〜0.025%、N:0.010%以下、O:0.005%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、金属組織がベイナイトと島状マルテンサイトとの2相組織からなり、前記島状マルテンサイト(以下MAと呼ぶ)の面積分率が3〜15%かつ円相当径が5.0μm以下であり、MA中に含まれるγ相の面積分率が10%以下で、MA中の炭素濃度(質量%)とMAの分率(面積%)の積の値が、3.0〜4.5であることを特徴とする耐歪時効特性に優れた高靱性低降伏比高強度鋼板。
【選択図】なし

Description

本発明は、主にラインパイプ分野での使用に好適な、高靱性低降伏比高強度鋼板に関するものであり、特に、耐歪時効特性に優れた高靱性低降伏比高強度鋼板に関する。
近年、溶接構造用鋼材においては、高強度、高靱性に加え、耐震性の観点から低降伏比化、高一様伸びが要求されている。たとえば、大変形を受ける可能性がある地震地帯等へ適用されるラインパイプ用鋼材には、低降伏比化、高一様伸び性能が要求されることがある。ラインパイプに用いられるUOE鋼管やERW鋼管のような溶接鋼管は、鋼板を冷間で管状へ成形して、突合せ部を溶接後、通常防食等の観点から鋼管外面にコーティング処理が施されるため、製管時の加工歪みとコーティング処理時の加熱により歪時効が生じ、降伏応力が上昇し、鋼管における降伏比は鋼板における降伏比よりも大きくなってしまうという問題がある。また、これらラインパイプ用鋼材の使用温度が低いために高靱性であることも要求される。
一般に、鋼材の金属組織を、軟質相であるフェライトの中に、ベイナイトやマルテンサイトなどの硬質相が適度に分散した組織にすることで、鋼材の低降伏比化、高一様伸び化が可能であることが知られている。
上記のような軟質相の中に硬質相が適度に分散した組織を得る製造方法として、特許文献1には、焼入れ(Q)と焼戻し(T)の中間に、フェライトとオーステナイトの2相域からの焼入れ(Q’)を施す熱処理方法が開示されている。
特許文献2には、製造工程が増加することがない方法として、Ar変態点以上で圧延終了後、鋼材の温度がフェライトが生成するAr 変態点以下になるまで加速冷却の開始を遅らせる方法が開示されている。
特許文献1、特許文献2に開示されている様な複雑な熱処理を行わずに低降伏比化を達成する技術として、特許文献3には、Ar変態点以上で鋼材の圧延を終了し、その後の加速冷却速度と冷却停止温度を制御することで、針状フェライトとマルテンサイトの2相組織とし、低降伏比化を達成する方法が開示されている。
さらには、特許文献4には、鋼材の合金元素の添加量を大きく増加させることなく、低降伏比ならびに優れた溶接熱影響部靭性を達成する技術として、Ti/NやCa−O−Sバランスを制御しながら、フェライト、ベイナイト、島状マルテンサイトの3相組織とする方法が開示されている。
また、特許文献5には、Cu、Ni、Moなどの合金元素の添加により、低降伏比かつ高一様伸び性能を達成する技術が開示されている。
歪み時効に対しては、たとえば、特許文献6および7には、TiとMoを含有する複合炭化物の微細析出物、あるいは、Ti、Nb、Vのいずれか2種以上を含有する複合炭化物の微細析出物を活用した、耐歪時効特性に優れた低降伏比高強度高靱性鋼管およびその製造方法が開示されている。
特開昭55−97425号公報 特開昭55−41927号公報 特開平1−176027号公報 特許4066905号公報 特開2008−248328号公報 特開2005−60839号公報 特開2005−60840号公報
しかしながら、特許文献1に記載の熱処理方法では、二相域焼入れ温度を適当に選択することにより、低降伏比化が達成可能であるが、熱処理工程数が増加するため、生産性の低下、製造コストの増加を招くという問題がある。
また、特許文献2に記載の技術では、圧延終了から加速冷却開始までの温度域を放冷程度の冷却速度で冷却する必要があるため、生産性が極端に低下するという問題がある。
さらには、特許文献3に記載の技術では、その実施例が示すように、引張強さで490N/mm(50kg/mm )以上の鋼材とするために、鋼材の炭素含有量を高めるか、あるいはその他の合金元素の添加量を増やした成分組成とする必要があるため、素材コストの上昇を招くだけでなく、溶接熱影響部靭性の劣化が問題となる。
また、特許文献4記載の技術では、パイプラインなどに用いられる場合に要求される一様伸び性能についてはミクロ組織の影響など必ずしも明確となっていなかった。
特許文献5に記載の技術では、合金元素の添加量を増やした成分組成とする必要があるため、素材コストの上昇を招くだけでなく、溶接熱影響部靭性の劣化が問題となる。
特許文献6または7に記載の技術では、耐歪時効特性は改善されたものの、パイプラインなどに用いられる場合に要求される一様伸び性能との両立については未解決である。
このように従来の技術では、生産性を低下させたり、また素材コストを上昇させたりすることなく、耐歪時効特性にも優れた高靭性低降伏比高強度鋼板を製造することは困難であった。
そこで、本発明は、このような従来技術の課題を解決し、高製造効率、低コストで製造可能な、耐歪み時効特性に優れた高靭性低降伏比高強度鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために、鋼板の製造方法、特に制御圧延及び制御圧延後の加速冷却とその後の再加熱という製造プロセスについて鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
加速冷却過程で鋼板の金属組織を、ベイナイト相中に硬質な島状マルテンサイト(以下MAと呼ぶ)が均一に生成した2相組織とすることにより低降伏比化が可能である。
さらに、冷却−再熱処理による昇温速度、再熱温度および保持時間を変化させてMAの形態について調査した結果、MA中に含まれるγ相の面積分率が10%以下であることが重要であることがわかった。同様に、熱処理条件によって、MA中の組織形態、炭素濃度および炭化物量を制御できることがわかった。このMA形態制御に関する知見をもとに、耐歪み時効特性について検討を行った。
歪み時効は、材料中の炭素による転位の固着や炭化物形成に影響されるため、耐歪み時効におよぼすMAの形態の影響について調査を行った。その結果、MA中のC濃度が高いほど、MAは安定相として存在し、また、MA量が増加するほど、MA中のC濃度は低下する傾向を確認した。
これらMAのC濃度および分率について、検討を実施した結果、これらの値の積により、耐歪み時効特性に差が観察された。この値が大きいと、MA中に過剰な炭素が多く含まれるために、歪み時効後の降伏応力の上昇や炭化物形成による靱性低下が発生し、耐歪み時効性が劣化する。また、この値が小さい場合は、MAが不安定となり歪み時効後の降伏応力上昇や、母相中の固溶炭素や析出物が多いために、歪み時効後の靱性の低下が発生する。
MA中のC濃度とMAの分率について鋭意検討した結果、これらの積の上限下限として、3.0〜4.5とした。MA分率とMA中のC濃度のバランスを最適化し、低降伏比および耐歪み時効性を同時に満足できる形態を実現することが可能となった。この手法により、鋼中の炭素形態を制御する事で、従来鋼であれば時効により降伏比劣化などが生じるような熱履歴を受けても、安定したMA形態により、時効後も所望の組織形態および特性を維持することが可能である。
本発明は上記の知見に更に検討を加えてなされたもので、その要旨は、以下の通りである。
第一の発明は、成分組成が、質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.01〜1.0%、Mn:1.2〜3.0%、P:0.015%以下、S:0.005%以下、Al:0.08%以下、Nb:0.005〜0.05%、Ti:0.005〜0.025%、N:0.010%以下、O:0.005%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、金属組織がベイナイトと島状マルテンサイトとの2相組織からなり、前記島状マルテンサイト(以下MAと呼ぶ)の面積分率が3〜15%かつ円相当径が5.0μm以下であり、MA中に含まれるγ相の面積分率が10%以下で、MA中の炭素濃度(質量%)とMAの分率(面積%)の積の値が、3.0〜4.5であることを特徴とする耐歪時効特性に優れた高靭性低降伏比高強度鋼板である。
第二の発明は、更に、質量%で、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下、Ca:0.0005〜0.003%、B:0.005%以下の中から選ばれる一種または二種以上を含有することを特徴とする第一の発明に記載の耐歪時効特性に優れた高靭性低降伏比高強度鋼板である。
本発明によれば、耐歪時効特性に優れ、高靭性、高一様伸び特性を備えた低降伏比高強度鋼板および鋼管を、溶接熱影響部靭性を劣化させたり、多量の合金元素を添加したりすることなく、低コストで製造することができる。このため主にラインパイプに使用する鋼板を、安価で大量に安定して製造することができ、生産性および経済性を著しく高めることができ産業上極めて有用である。
以下に本発明の各構成要件の限定理由について説明する。
1.成分組成について
本鋼材の成分組成を規定した理由について説明する。なお、成分%は、すべて質量%を意味する。
C:0.04〜0.07%
Cは炭化物として析出強化に寄与し、且つMA生成に重要な元素であるが、0.04%未満の含有ではMAの生成に不十分であり、また十分な強度が確保できない。0.07%を超える含有は溶接熱影響部(HAZ)靭性を劣化させるため、C量は0.04〜0.07%の範囲とする。
Si:0.01〜1.0%
Siは脱酸のため含有するが、0.01%未満の含有では脱酸効果が十分でなく、1.0%を超えて含有すると、靭性や溶接性を劣化させるため、Si量は0.01〜1.0%の範囲とする。好ましくは0.01〜0.2%の範囲である。
Mn:1.2〜3.0%
Mnは強度、靭性向上、更に焼入性を向上しMA生成を促すために含有するが、1.2%未満の含有ではその効果が十分でなく、3.0%を超えて含有すると、靱性ならびに溶接性が劣化するため、Mn量は1.2〜3.0%の範囲とする。成分や製造条件の変動によらず安定してMAを生成するためには、1.5%以上の含有が望ましい。さらに好適には、1.5〜1.8%の範囲である。
P:0.015%以下、S:0.005%以下
本発明でP、Sは不可避的不純物であり、その量の上限を規定する。Pは、含有量が多いと中央偏析が著しく、母材靭性が劣化するため、P量は0.015%以下とする。Sは、含有量が多いとMnSの生成量が著しく増加し、母材の靭性が劣化するため、S量は0.005%以下とする。
Al:0.08%以下
Alは脱酸のため含有するが、0.08%を超えて含有すると鋼の清浄度が低下し、靱性が劣化するため、Al量は0.08%以下とする。好ましくは、0.01〜0.08%の範囲である。
Nb:0.005〜0.05%
Nbは組織の微細粒化により靭性を向上させ、さらに固溶Nbの焼入性向上により強度上昇に寄与する元素である。しかし、0.005%未満の含有では効果がなく、0.05%を超えて含有すると溶接熱影響部の靭性が劣化するため、Nb量は0.005〜0.05%の範囲とする。好ましくは0.01〜0.03%の範囲である。
Ti:0.005〜0.025%
TiはTiNのピニング効果により、スラブ加熱時のオーステナイト粗大化を抑制し、母材靭性を向上させる重要な元素である。その効果は、0.005%以上の含有で発現する。
しかし、0.025%を超える含有は溶接熱影響部靭性の劣化を招くため、Ti量は0.005〜0.025%の範囲とする。溶接熱影響部靭性の観点からは、好ましくは、0.005%以上0.02%未満の範囲である。
N:0.010%以下
Nは不可避的不純物として扱うが、N量が0.010%を超えると、溶接熱影響部靭性が劣化するため、N量は0.010%以下とする。好ましくは0.005%である。
O:0.005%以下
本発明でOは不可避的不純物であり、その量の上限を規定する。Oは粗大で靱性に悪影響を及ぼす介在物の生成を抑制するため、O量は0.005%以下とする。好ましくは0.003%以下である。
以上が本発明の基本成分であり、残部Fe及び不可避的不純物からなるが、更に、、鋼板の強度・靱性をさらに改善し、且つ焼入性を向上させMAの生成を促す目的で、以下に示すCu、Ni、Cr、Mo、V、Ca、Bの1種又は2種以上を含有することができる。
Cu:0.5%以下
Cuは、鋼の焼入性向上に寄与するが、0.5%を超えて含有すると、靱性劣化が生じるため、Cuを含有する場合は、Cu量は0.5%以下とすることが好ましい。さらに好適には0.3%以下である。
Ni:1%以下
Niは、鋼の焼入性向上に寄与し、特に、多量に含有しても靱性劣化を生じないため、強靱化に有効であることから、含有することが可能である。しかし、Niは高価な元素であるため、Niを含有する場合は、Ni量は1%以下とすることが好ましい。さらに好適には0.3%以下である。
Cr:0.5%以下
Crは、Mnと同様に低Cでも十分な強度を得るために有効な元素であるので含有してもよい。その効果を得るためには、0.1%以上含有することが好ましいが、過剰に含有すると溶接性が劣化するため、Crを含有する場合は、Cr量は0.5%以下とすることが好ましい。さらに好適には0.3%以下である。
Mo:0.5%以下
Moは、焼入性を向上させる元素であり、MA生成やベイナイト相を強化することで強度上昇に寄与する元素であるので含有することが可能である。しかし、0.5%を超えて含有すると、溶接熱影響部靭性の劣化を招くことから、Moを含有する場合には、Mo量は0.5%以下とすることが好ましく、さらに好適には0.3%以下である。
V:0.1%以下
Vは、添加しなくてもよいが、焼入性を高め、強度上昇に寄与する元素であるので含有してもよい。その効果を得るためには、0.005%以上含有することが好ましいが、0.1%を超えて含有すると溶接熱影響部の靭性が劣化するため、Vを含有する場合は、V量は0.1%以下とすることが好ましい。さらに好適には0.08%以下である。
Ca:0.0005〜0.003%
Caは硫化物系介在物の形態を制御して靭性を改善するので含有してもよい。0.0005%以上でその効果が現れ、0.003%を超えると効果が飽和し、逆に清浄度を低下させて靭性を劣化させるため、含有する場合にはCa量は0.0005〜0.003%の範囲とすることが好ましい。
B:0.005%以下
Bは強度上昇、溶接熱影響部靭性改善に寄与する元素であるので含有してもよい。その効果を得るためには、0.0005%以上添加することが好ましいが、0.005%を超えて添加すると溶接性を劣化させるため、Caを含有する場合は、B量は0.005%以下とすることが好ましい。さらに好適には0.0025%以下である。
なお、Ti量とN量の比であるTi/Nを最適化することで、TiN粒子により溶接熱影響部のオーステナイト粗大化を抑制することができ、良好な溶接熱影響部靭性を得ることが出来るため、Ti/Nは2〜8の範囲とすることが好ましく、2〜5の範囲とすることがさらに好ましい。
本発明の鋼板における上記成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。ただし、本発明の作用効果を害さない範囲であれば、上記以外の元素の含有を拒むものではない。たとえば、靱性改善の観点から、Mg:0.02%以下、および/またはREM(希土類金属):0.02%以下を含むことができる。
2.金属組織について
本発明では、ベイナイトに加えて面積分率が3〜15%かつ円相当径5.0μm以下の島状マルテンサイト(MA)を均一に含む金属組織とする。また、MAの形態については、MA中のγ分率が10面積%以下で、MA分率とMA中の炭素濃度の積が3.0から4.5である組織を有している。
ベイナイト中にMAが均一に生成した2相組織、すなわち、軟質な焼戻しベイナイトの中に、硬質なMAを含んだ複合組織とすることで、鋼板の低降伏比化と高一様伸び化を達成している。このような、軟質の焼戻しベイナイトと硬質のMAとの複相組織では、軟質相が変形を担うため、高一様伸び化が達成可能である。また、MA組織形態を制御する事で、鋼中の炭素形態、歪み時効時のMA安定性を制御し、歪み時効による組織の影響を低減する事で、耐歪み時効特性が向上する。
MAの面積分率: 3〜15%
低降伏比化、高一様伸び化および母材靭性の観点から、組織中のMAの割合は、MAの面積分率(圧延方向や板幅方向等の鋼板の任意の断面におけるMAの面積の割合から算出)で、3〜15%とする。MAの面積分率が3%未満では低降伏比化を達成するには不十分な場合があり、また15%を超えると母材靱性を劣化させる場合があるので、MAの面積分率は3〜15%の範囲とする。より好ましくは5〜12%の範囲である。
MAの円相当直径: 5μm以下
母材の靭性確保及び一様伸び向上の観点からMAの円相当径は5μm以下とする。MAの平均直径が、5μmを超えると、靱性の劣化が生じるので、MAの円相当直径は5μm以下とする。
MA相中に占めるγ相の面積分率: 10%以下
MA中に占めるγ相は、低降伏比および一様伸びに寄与するが、その割合が10%を超えると、耐歪み時効時にγ相が時効硬化し耐歪み時効特性が劣化するため、上限を10%とする。
MA分率[面積%]とMA中のC濃度[質量%]の積: 3.0〜4.5
MA相の分率とMA相中のC濃度の積は、歪み時効後の低降伏比および靱性の観点から重要である。この値が大きいと、MA中に過剰な炭素が多く含まれるために、歪み時効後の降伏応力の上昇や炭化物形成による靱性低下が発生し、耐歪み時効性が劣化する。また、この値が小さい場合にも、MAが不安定となり歪み時効後の降伏応力上昇や、母相中の固溶炭素や析出物が多いために、歪み時効後の靱性の低下が発生する。MA中のC濃度とMAの分率について鋭意検討した結果、MA分率[面積%]とMA中のC濃度[質量%]の積は、3.0〜4.5の範囲とする。
MA形態の評価方法について
MAの面積分率は、組織観察を実施し、そのミクロ組織写真を画像処理することによってMAの占める面積率から算出することができる。MAの円相当径は、組織を画像処理し、個々のMAと同じ面積の円の直径を個々のMAについて求め、それらの直径の平均値として求める。具体的には、1000倍から5000倍程度でSEM(走査型電子顕微鏡)観察を少なくとも4視野以上で実施する必要がある。このときの試料調整法としては、対象のMAを的確に認識できれば良く、化学エッチング、イオンエッチング、コロイダルシリカ研摩、電解研摩等で実施すれば良い。
また、SEMによる直接観察以外でもEBSD(後方電子回折図形)によるマッピングでも可能である。MA中のγ相の分率については、MA相を特定した後、前述のEBSDを用いて評価が可能である。このとき、γ相は微細に存在するために、0.1μm以下のステップサイズでマッピングを実施する必要がある。一つのサンプルにつき、少なくとも5個以上のMAを選定し、各MA中のγ量の分率を測定し、その平均値を求めることで決定する。
MA中の炭素濃度については、MA相を特定して、電子顕微鏡に付属のWDS(波長分散型X線分光分析)やEDS(エネルギー分散型X線分光分析)検出器を用いて評価可能である。このときMA領域のC濃度は分析中のコンタミに注意して実施し、その組成をスタンダード等で比較して決定すれば良い。特にWDS法の方が、定量精度は高いが、0.1%以上濃化している場合には、EDS法でも分析を実施可能である。
本発明では、Cu、Ni、Mo等の高価な合金元素を多量に添加しなくてもMAを生成させるために、Mn、Siを添加し未変態オーステナイトを安定化させ、熱処理によりパーライト変態やセメンタイト生成を抑制することが重要である。
MA形態の制御方法について
以下に、一定量のMA相を形成するために、加速冷却、再加熱による手法で実施した例について述べるが、本発明を実施するための金属組織を実現するための熱処理条件については、ベーナイト変態途中に未変態γ粒に一定量のCを濃化させ、最終組織として粒径5.0μm以下のMA相を一定量形成させればよいため、製造方法については特に限定するものではない。
スラブを加熱後、オーステナイト領域で圧延を終了し、その後Ar変態点以上で加速冷却を開始する。
加速冷却をベイナイト変態途中すなわち未変態オーステナイトが存在する温度域で終了し、その後ベイナイト変態終了温度(Bf点)より高い温度から再加熱を行い、その後冷却する製造プロセスにおいて、そのミクロ組織の変化は次の通りである。
加速冷却終了時のミクロ組織はベイナイトと未変態オーステナイトである。その後、Bf点より高い温度から再加熱を行うと、未変態オーステナイトからベイナイトへの変態が生じるが、このように比較的高温で生成するベイナイト中のベイニティックフェライトでは、そのC固溶量が少ないため、Cが周囲の未変態オーステナイトへ排出される。
そのため、再加熱時のベイナイト変態の進行に伴い、未変態オーステナイト中のC量が増加する。このとき、オーステナイト安定化元素である、Mn、Si等が一定以上含有されていると、再加熱終了時でもCが濃縮した未変態オーステナイトが残存し、再加熱後の冷却でMAへと変態し、最終的にベイナイト相の中に、MAが生成した組織となる。
本発明では、加速冷却後、未変態オーステナイトが存在する温度域から再加熱を行うことが重要であり、再加熱開始温度がBf点以下となるとベイナイト変態が完了し未変態オーステナイトが存在しなくなるため、再加熱開始はBf点より高い温度とする必要がある。また、この冷却−再加熱熱処理によりMAの形成量およびMA中のγ分率C濃化量の調整が可能となる。
上記熱処理においては、変態を進行させる冷却停止温度をBf点以上である450℃から550℃とし、再加熱温度をベイナイトの進行を遅延させ、かつ、炭素の拡散を促進させる必要があるため、550℃から650℃であることが望ましい。再加熱温度に到達後、直ちに冷却を行うか、550℃から650℃の間で最大で600秒の間保持することで、MA相のC量およびMA分率を本発明の範囲に容易に調整可能である。ただし、650℃以上の高温で、600秒以上の長時間処理を行うと炭化物の形成量が増加し、安定したMAの形成が実現しないため、保持温度は650℃以下であることが望ましい。
また、再加熱後の冷却については、MAの変態に影響を与えないため特に規定しないが、基本的に空冷とすることが好ましい。本発明では、Mn、Siを一定量添加した鋼を用い、ベイナイト変態途中で加速冷却を停止し、その後直ちに連続的に再加熱を行うことで、製造効率を低下させることなく硬質なMAを生成させることができる。
なお、本発明に係る鋼では、金属組織が、ベイナイト相に一定量のMAを均一に含む組織であるが、本発明の作用効果を損なわない程度で、ベイナイトおよびMA以外の組織や析出物を含有するものも、本発明の範囲に含む。具体的には、フェライトやパーライト、セメンタイトなどが1種または2種以上混在する場合は、強度が低下する。しかし、ベイナイトおよびMA以外の組織の分率が低い場合は影響が無視できるため、組織全体に対する面積分率で10%以下であれは、ベイナイトおよびMA以外の金属組織を、すなわちフェライトやパーライト、セメンタイト等を1種または2種以上含有してもよい。
上述した熱処理を用いて、MA組織の形態制御が可能であるが、加速冷却の停止温度とその後の冷却温度の調整を行っても、組織を実現する事は可能である。
3.鋼管の製造条件について
本発明に係る耐座屈性能に優れた低降伏比高強度鋼管は上述した引張強度特性を備えた母材鋼板を常法に従い、Uプレス、Oプレスで円筒形とした後、シーム溶接を行って製造することが可能である。
シーム溶接は、仮付溶接後、内面、外面を1層ずつサブマージアーク溶接で行い、サブマージアーク溶接に用いられるフラックスは特に制限はなく、溶融型であっても焼成型であってもかまわない。また、必要に応じ、溶接前予熱、あるいは溶接後熱処理を行う。
シーム溶接後、要求される真円度に応じて、0.4%以上2.0%以下の拡管率にて拡管を行う。拡管率が0.4%未満であると特に板厚20mm以上の厚肉の場合、通常要求される真円度を達成することが困難である。また、2.0%超の場合には、溶接金属と溶接熱影響部の境界のボンド部への歪集中が増大しすぎて拡管割れの懸念がある。また、過度の歪導入により継手特性の劣化が懸念される。真円度や継手強度・靱性確保を向上する観点から、好ましくは、0.5〜1.5%である。
4.歪時効処理について
歪時効処理の温度と時間は250℃以下、30分以下とする。
本発明の効果(歪時効処理前後で一様伸び、降伏比の劣化がない)が得られるのは、CR強化(900℃以下累積圧下率50%以上)およびHOP再加熱時の昇温速度を2℃/s以上と限定し、MAの形状制御することで、従来以上に時効を受けてもMAが安定して存在し、ベイナイトとMAの2相組織形態を維持することが可能であり、歪時効後のYS上昇に伴う降伏比の劣化や一様伸び、靭性の劣化が少ない。
以上、述べたように、本発明においては、まず、オーステナイト未再結晶温度域の900℃以下で50%以上の累積圧下を加えることにより、オーステナイト粒の微細化を通じてMA生成サイトを増やし、MAを均一微細分散させることができ、85%以下の低降伏比を維持しながら、一様伸びを7%以上、−20℃でのシャルピー吸収エネルギーが220J以上と従来に比べ向上させることができる。
さらに、本発明においては、加速冷却後の再加熱によるMAおよび炭化物形態制御、従来鋼であれば歪時効により特性劣化するような熱履歴を受けても、ベイナイトとMAとの2相組織からなる所定の金属組織を維持することが可能となる。
その結果、本発明においては、250℃で30分という、一般的な鋼管のコーティング工程では高温かつ長時間に相当する熱履歴を経ても、歪時効による降伏応力(YS)上昇や、これに伴う降伏比の上昇や一様伸び、母材靭性の低下を抑制することができ、従来鋼であれば歪時効により特性劣化するような熱履歴を受けても、本発明鋼では降伏比:85%以下、一様伸び:7%以上、−20℃でのシャルピー吸収エネルギー:200J以上を確保することができる。
また、得られた鋼板を常法に従い、Uプレス、Oプレスで円筒形とした後、シーム溶接を行い、要求される真円度に応じて、0.4%以上2.0%以下の拡管率にて拡管を行いパイプとした後に、コーティング処理である250℃×30分以内の処理であれば、耐歪み時効性が劣化せずに、低降伏比で高強度の鋼管が実現できる。
表1に示す成分組成の鋼(鋼種A〜I)を100kg鋼塊にて溶解後、熱延により板厚25mmの厚鋼板(No.1〜14)を製造した。
Figure 2013112872
加熱したスラブを熱間圧延により圧延した後、直ちに水冷型の加速冷却設備を用いて冷却を行い、誘導加熱炉またはガス燃焼炉を用いて再加熱を行った。誘導加熱炉は加速冷却設備と同一ライン上に設置した。
各鋼板(No.1〜14)の製造条件を表2に示す。なお、加熱温度、圧延終了温度、冷却停止(終了)温度および、再加熱温度等の温度は鋼板の中央部温度とした。中央部温度は、スラブもしくは鋼板の中央部に熱電対を挿入し、直接測定した。
また、冷却速度は、熱間圧延終了後、冷却停止(終了)温度までの冷却に必要な温度差をその冷却を行うのに要した時間で除した平均冷却速度である。また、再加熱速度(昇温速度)は、冷却後、再加熱温度までの再加熱に必要な温度差を再加熱するのに要した時間で除した平均昇温速度である。保持時間は、鋼板中央部が再加熱温度に到達してから、空冷を開始するまでの時間である。
Figure 2013112872
降伏比、一様伸び、引張強度は、圧延方向の全厚丸棒引張試験片を2本採取し、引張試験を行い、その平均値で評価した。引張強度570MPa以上、降伏比85%以下、一様伸び7%以上を本発明に必要な変形性能とした。
母材靭性については、圧延垂直方向のフルサイズシャルピーVノッチ試験片を3本採取し、シャルピー試験を行い、−20℃での吸収エネルギーを測定し、その平均値を求めた。−20℃での吸収エネルギーが220J以上のものを良好とした。
なお、製造した鋼板に、引張により2%歪みを導入し、250℃にて30分間保持して、歪時効処理した。その後、この材料を用いて、母材の引張試験およびシャルピー試験のシャルピー試験を同様に実施し評価した。なお、歪時効処理後の評価基準は、上述した歪時効処理前の評価基準と同様に、降伏比88%以下、一様伸び7%以上で、−20℃での吸収エネルギーが200J以上のものを合格とした。
Figure 2013112872
表3において、発明例であるNo.1〜6はいずれも、成分組成およびMA形態が本発明の範囲内であり、歪み時効前に、引張強度570MPa以上の高強度で降伏比85%以下、一様伸び7%以上の低降伏比、高一様伸びであり、かつ、250℃にて30分間の歪時効処理後にも、降伏比85%以下の低降伏比で母材の靭性は−20℃で200J以上と良好であった。また、鋼板の組織はベイナイト相にMAが生成した組織であり、MAの面積分率は3〜20%の範囲内であった。なお、MAの面積分率は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した2000倍の組織写真から画像処理により求めた。各MAについても、10個のMAについて、EBSD法によりMA中のγ分率を測定し、WDS法にてMA中のC濃度を求めた。
No.7〜14は比較例であり、このうち、No.7〜11は、化学成分は本発明の範囲内であるが、鋼板組織中のMAの形態が本発明の範囲外であり、250℃にて30分の歪時効処理前あるいは歪時効処理後のいずれかの状態で、降伏比、一様伸びが不十分か、あるいは良好な靭性が得られなかった。No.12〜14は成分組成が本発明の範囲外であるので、歪み時効前の降伏比、一様伸びが発明の範囲外になり、また、No.14では、MA中のγ相の形成量が多かったため、歪み時効後の降伏比が劣っていた。

Claims (2)

  1. 成分組成が、質量%で、C:0.04〜0.07%、Si:0.01〜1.0%、Mn:1.2〜3.0%、P:0.015%以下、S:0.005%以下、Al:0.08%以下、Nb:0.005〜0.05%、Ti:0.005〜0.025%、N:0.010%以下、O:0.005%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、金属組織がベイナイトと島状マルテンサイトとの2相組織からなり、前記島状マルテンサイト(以下MAと呼ぶ)の面積分率が3〜15%かつ円相当径が5.0μm以下であり、MA中に含まれるγ相の面積分率が10%以下で、MA中の炭素濃度(質量%)とMAの分率(面積%)の積の値が、3.0〜4.5であることを特徴とする耐歪時効特性に優れた高靱性低降伏比高強度鋼板。
  2. 更に、質量%で、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下、Ca:0.0005〜0.003%、B:0.005%以下の中から選ばれる一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐歪時効特性に優れた高靱性低降伏比高強度鋼板。
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