JP2013099669A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】不正行為に対する防御性能の向上を図ることのできる遊技機を提供する。
【解決手段】スロットマシン10は、筐体11と、筐体11の前面側に開閉可能に設けられた前面扉12を備えている。前面扉12には、遊技者に押圧操作されるボタンユニット77が取付けられている。ボタンユニット77は、前面扉12の表側からは取外し不能となっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種として回胴式遊技機、例えばスロットマシンがある。一般に、スロットマシンは、前面が開放された箱状の筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に枢支された前面扉とを備え、この内部に、複数の図柄が付された複数の回胴体よりなる可変表示装置、遊技制御を行う制御装置、メダルを払い出すホッパ装置などが収容されている。
そして、遊技を行う遊技者は、前面扉に設けられたレバーやボタンなど各種操作手段を操作して遊技を進行する(例えば特許文献1参照)。具体的に、スロットマシンは、遊技者がメダルを投入する又はベットボタンを操作して所定数のメダルをベットした後、スタートレバーを操作することで各回胴体が回転を開始し、各回胴体が回転を開始した後、ストップスイッチを操作したり所定時間が経過したりすることで、各回胴体が順次停止する。そして、メダルの投入とスタートレバーの操作を条件として抽選を行い、その抽選結果が当選でありかつ予め設定された有効ライン上に遊技者が当選した図柄を停止させることを条件として所定枚数のメダルが払い出されたり、遊技者に有利なボーナスゲーム等の特別遊技状態が発生する。
特開2006−180999号公報
しかしながら、近年では、例えばスタートレバー等の内部機器に不正基板を取付け、不正にメダルの払出し等を受けるといった不正行為が行われることもある。
上記不正の方法としては、前面扉からベットボタン等の操作手段を取外し、その開口部から内部に基板等を入れ込むといった方法が考えられる。例えばMAXベットボタン等は、遊技者によって強く押されることを考慮して、一般的にフランジ部を有したケース内にボタン等が収容された操作ユニットを、前面扉の表側から取付用の開口部に対し嵌め込み、前面扉裏側にて係止させるといった方法により取付けられる。このため、前面扉の表側から強引に取外されるおそれがあった。また、かかる不正行為が行われた場合、再び操作ユニットを開口部に嵌め込まれてしまうと、元通りとなって、不正行為が行われたことを発見し難くなる。
本発明は、上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、その目的は、不正行為に対する防御性能の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
遊技に関する制御を司る制御手段を内部に収容した筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に設けられた前面扉と、当該前面扉に取付けられ、遊技者に押圧操作される操作ユニットとを備えた遊技機において、
前記操作ユニットを、前記前面扉の表側から取外し不能としたことをその要旨としている。
本発明の遊技機によれば、不正行為に対する防御性能が向上するという優れた効果を奏する。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 前面扉を取外した状態の筐体の正面図である。 各リールを構成する帯状ベルトの展開図である。 スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 ボタンユニットの正面図である。 前面扉に取付けられたボタンユニットを示す図3のK−K線部分断面図である。 (a)は、組付け前のボタンユニット及び封止ピースを上側から見た斜視図であり、(b)はそれを下側から見た斜視図である。 (a)は、組付け後のボタンユニット及び封止ピースを上側から見た斜視図であり、(b)はそれを下側から見た斜視図である。 (a)は、封止ピース組付け後のボタンユニットの背面図であり、(b)はその正面図である。 (a)は、封止ピース切断後のボタンユニット及び封止ピースを上側から見た斜視図であり、(b)はそれを下側から見た斜視図である。
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の斜視図、図3は前面扉12の背面図、図4は前面扉12を取外した状態の筺体11の正面図である。
図1〜図4に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筺体11を備えている。筐体11は、木製板状に形成された天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり、隣接する各板11a〜11eが接着等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面を開放した箱状に形成されている。なお、各板11a〜11eは木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。以上のように構成された筺体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取付けられる。
筺体11の前面側には前面扉12が設けられている。前面扉12は、上下一対のヒンジ機構25a、25bにより、筺体11の左側板11dにて回動可能に支持されている。
また、前面扉12は、その裏側に設けられた施錠装置600と、筐体11側に設けられた支持金具800との係合によって施錠状態とされる。前面扉12の閉鎖状態においては、施錠装置600のうち、シリンダ錠700だけが前面扉12の前面側に露出した状態となる。そして、このシリンダ錠700に鍵を挿入し、スロットマシン10の正面側から見て時計回り方向に回動操作することで、施錠装置600と支持金具800とが解錠状態となり、前面扉12の開放が許容される。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル30が設けられている。遊技パネル30には、縦長の3つの表示窓31L,31M,31Rが横並びとなるように形成されている。表示窓31L,31M,31Rは透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓31L,31M,31Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓31L,31M,31Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図4に示すように、筺体11は仕切り板40によりその内部が上下2分割されており、仕切り板40の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット41が取付けられている。
リールユニット41は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された回転体としての左リール42L,中リール42M,右リール42Rを備えている。各リール42L,42M,42Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール42L,42M,42Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール42L,42M,42Rが各表示窓31L,31M,31Rと1対1で対応している。従って、各リール42L,42M,42Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓31L,31M,31Rを通じて視認可能な状態となっている。各リール42L,42M,42Rの外周面には帯状のベルトが巻かれており、このベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている。そして、リール42L,42M,42Rが正回転すると、各表示窓31L,31M,31Rを通じてリール42L,42M,42Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映しだされる。
なお、これら各リール42L,42M,42Rは、それぞれが駆動手段としてのステッピングモータ61L,61M,61R(図6参照)に連結されており、各ステッピングモータ61L,61M,61Rの駆動により各リール42L,42M,42Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。そして、各ステッピングモータ61L,61M,61Rの駆動軸が回転することによりその駆動軸を中心として各リール42L,42M,42Rが自転するように回転する。
また、リールユニット41には、リールインデックスセンサ55L,55M,55R(図6参照)が設置されている。本実施形態では、各リールインデックスセンサ55L,55M,55Rとして、発光素子と受光素子とが所定間隔をおいて保持された透過型フォトセンサが採用されている。そして、各リールインデックスセンサ55L,55M,55Rは、各リール42L,42M,42Rがほぼ1周するごとに図示しないセンサカットバンが両素子間を通過するのを検出し、その都度、後述する主制御装置131に対し検出信号を出力する。主制御装置131は、この検出信号に基づいて各リール42L,42M,42Rの回転位置をほぼ1周するごとに確認し補正できる。
例えば、本実施形態では、ステッピングモータ61L,61M,61Rは504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転されるように設定されている。つまり、7パルスの駆動信号で各リール42L,42M,42Rが5°角度変化するというように、駆動信号の数に応じた回転量で各リール42L,42M,42Rを回転させるように構成されている。さらに、この駆動信号によってステッピングモータ61L,61M,61Rの回転位置、すなわち各リール42L,42M,42Rの回転位置が制御される。
上述した各リール42L,42M,42Rの各ベルト上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。従って、所定の位置においてある図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。そして、各リール42L,42M,42Rの回転位置が検出された時点からのパルス数により、どの図柄が各表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を各表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
各リール42L,42M,42Rに付された図柄のうち、表示窓31L,31M,31Rを介して全体を視認可能な図柄数は、主として表示窓31L,31M,31Rの上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。本実施形態では各リール3個ずつとされている。このため、各リール42L,42M,42Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が遊技者に視認可能な状態となる。
ここで、各リール42L,42M,42Rに付される図柄について説明する。図5には、左リール42L,中リール42M,右リール42Rのそれぞれに巻かれるベルトに描かれた図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール42L,42M,42Rにはそれぞれ21個の図柄が一列に設けられている。各リール42L,42M,42Rに対応して番号が1〜21まで付されているが、これは説明の便宜上付したものであり、リール42L,42M,42Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、ビッグボーナスゲームに移行するための第1特別図柄としての「赤7」図柄(例えば、左ベルト第20番目)と「白7」図柄(例えば、左ベルト第19番目)とがある。また、レギュラーボーナスゲームに移行するための第2特別図柄としての「BAR」図柄(例えば、左ベルト第14番目)がある。また、リプレイゲームに移行するための第3特別図柄としての「リプレイ」図柄(例えば、左ベルト第11番目)がある。また、小役の払出が行われる小役図柄としての「スイカ」図柄(例えば、左ベルト第9番目)、「ベル」図柄(例えば、左ベルト第8番目)、「チェリー」図柄(例えば、左ベルト第4番目)がある。そして、図5に示すように、各リール42L,42M,42Rに巻かれるベルトにおいて、各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
遊技パネル30には、各表示窓31L,31M,31Rを結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが付されている。勿論、最大組合せライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよく、所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。これら各組合せラインに対応して、表示窓31L,31M,31R群の正面から見て左側には有効ライン表示部32,33,34が設けられている。第1有効ライン表示部32は組合せラインのうち中央の横ライン(中央ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第2有効ライン表示部33は組合せラインのうち上下の横ライン(上ライン及び下ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第3有効ライン表示部34は組合せラインのうち一対の斜めライン(右下がりライン及び右上がりライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合に入賞となり、予め定められたメダル払出処理や特定遊技への移行処理などが実行される。
ここで、入賞となった場合の各図柄に関する払出枚数について説明する。小役図柄に関し、「スイカ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、「ベル」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には8枚のメダル払出、左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には2枚のメダル払出が行われる。即ち、中リール42M及び右リール42Rの「チェリー」図柄はメダル払出と無関係である。また、「チェリー」図柄に限っては、他の図柄との組合せとは無関係にメダル払出が行われるため、左リール42Lの複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段又は下段)に「チェリー」図柄が停止した場合には、その重なった有効ラインの数を乗算した分だけのメダル払出が行われることとなり、結果として本実施の形態では4枚のメダル払出が行われる。
また、その他の図柄に関しては、第1特別図柄(ビッグボーナス図柄)の組合せである「赤7」図柄又は「白7」図柄が同一図柄にて有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、第2特別図柄(レギュラーボーナス図柄)の組合せである「BAR」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にも15枚のメダル払出が行われる。なお、本実施形態においては、例えば「赤7」図柄と「チェリー」図柄とが同時に成立する場合が生じ得るが、かかる場合におけるメダル払出は15枚である。これは、1回のメダル払出における上限枚数が15枚に設定されているためである。
更に、第3特別図柄の組合せである「リプレイ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にはメダル払出は行われない。その他の場合、即ち有効ライン上に左リール42Lの「チェリー」図柄が停止せず、また有効ライン上に左・中・右と同一図柄が揃わない場合には、一切メダル払出は行われない。
ここで本実施形態におけるボーナスゲームについて説明する。レギュラーボーナス(以下「RB」という)ゲームは、12回のJACゲームで構成さえている。JACゲームは、1枚ベットのみ許されるゲームであり、JAC図柄(ここではリプレイ図柄で代用)が有効ライン上に揃う確率つまりJAC図柄成立の確立が非常に高いゲームである。JACゲームでJAC図柄が成立すると最大枚数(ここでは15枚)のメダルが払い出される。そして、JAC図柄が8回成立すると、JACゲームが12回に達する前であってもRBゲームが終了する。一方、ビッグボーナス(以下「BB」という)ゲームは、30回の小役ゲームと3回のJACインとから構成されている。小役ゲームとは高確率で小役が当選する(有効ライン上に「ベル」図柄などが揃う)ゲームであり、JACインとは12回のJACゲームに突入することを意味し、小役ゲーム中にJAC図柄が有効ライン上に揃うとJACインが成立する。JACゲームはRBゲームの場合と同様である。また、3回目のJACインによるJACゲームが終了すると小役ゲームが30回に達する前であってもBBゲームは終了し、30回の小役ゲームが終了するとJACインが3回に達する前であってもBBゲームは終了する。ボーナスゲームの形態は上記形態に限定されるものではなく、異なる形態であってもよい。
さて、遊技パネル30の下方には操作エリア51が設けられている。操作エリア51は、遊技パネル30の下端から手前側に向かって延在する平面パネル部51aと、その平面パネル部51aの手前側の端部から下方に向かって垂下する縦壁部51bを有している。
縦壁部51bの左側には、各リール42L,42M,42Rを一斉(同時である必要はない)に回転開始させるために操作されるスタートレバー71が設けられている。スタートレバー71はリール42L,42M,42Rを回転開始、すなわち可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段を構成する。スタートレバー71は、遊技者がゲームを開始するときに手で押し操作するレバーであり、手が離れたあと元の位置に自動復帰する。メダルが投入されているときにこのスタートレバー71が操作されると、各リール42L,42M,42Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー71の右側には、回転している各リール42L,42M,42Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ72,73,74が設けられている。各ストップスイッチ72,73,74は停止対象となるリール42L,42M,42Rに対応する表示窓31L,31M,31Rの略直下にそれぞれ配置されている。ストップスイッチ72,73,74はリール42L,42M,42Rの回転に基づく可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ72,73,74は、左リール42Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となり、かかる状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、回転が停止すると消灯されるようになっている。
操作エリア51の平面パネル部51aの右側には、メダルを投入するためのメダル投入口75が設けられている。メダル投入口75から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ84によって貯留用通路81か排出用通路82のいずれかへ導かれる。すなわち、セレクタ84にはメダル通路切替ソレノイド83(図6参照)が設けられ、そのメダル通路切替ソレノイド83の非励磁時には排出用通路82側とされ、励磁時には貯留用通路81側に切り替えられるようになっている。貯留用通路81に導かれたメダルは、筺体11の内部に収納されたホッパ装置91へと導かれる。一方、排出用通路82に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口17からメダル受け皿18へと導かれ、遊技者に返還される。
メダルを遊技者に付与する払出手段としてのホッパ装置91は、メダルを貯留する貯留タンク92と、メダルを遊技者に払い出す払出装置93とにより構成されている。払出装置93は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路82の中央右部に設けられた開口94へメダルを排出し、排出用通路82を介してメダル受け皿18へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置91の右方には、貯留タンク92内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク95が設けられている。ホッパ装置91の貯留タンク92内部には、この貯留タンク92から予備タンク95へとメダルを排出する誘導プレート96が設けられている。したがって、誘導プレート96が設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク95に貯留されることとなる。
メダル投入口75の下方には、ボタン状の返却スイッチ76が設けられている。返却スイッチ76は、メダル投入口75に投入されたメダルがセレクタ84内に詰まった際に押されるスイッチであり、このスイッチが押されることによりセレクタ84が機械的に連動して動作され、当該セレクタ84内に詰まったメダルがメダル排出口17より返却されるようになっている。
操作エリア51の平面パネル部51aの左側には、第1クレジット投入スイッチ77が設けられている。第1クレジット投入スイッチ77は、クレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するためのものである。また、第1クレジット投入スイッチ77の左方には当該スイッチ77よりも小さなボタン状のスイッチとして、第2クレジット投入スイッチ78が設けられている。第2クレジット投入スイッチ78はクレジットされた仮想メダルを一度に1枚投入するためのものである。
ストップスイッチ72〜74やクレジット投入スイッチ77,78等の各種スイッチは、操作ボタンやその動作を検知するセンサ等の各種部材がケースに収容され、ユニット化された状態で操作エリア51に取付けられる。ユニット化されて組み付けられるこれらスイッチのうち、第1クレジット投入スイッチ77は、最大のメダルベットを1回の操作で行う、いわゆるマックスベットボタンと称されるものである。従って、第1クレジット投入スイッチ77は、比較的頻繁に遊技者によって操作されるため、ストップスイッチ72〜74等、他のスイッチよりも操作ボタンが大きく形成され、遊技者が操作しやすいようになっている。
操作ボタンの操作は指で行うのが一般的であるが、第1クレジット投入スイッチ77のように、操作ボタンが大きくなると、頻繁に手のひらや拳などにより強い力で操作される。このため、第1クレジット投入スイッチ77は、遊技者によって強く押されることを考慮して、フランジ部を有したケース内に操作ボタン等が収容された操作ユニットを、操作エリア51の平面パネル部51aの表側から取付用の開口部に対し嵌め込むといった方法で取付けられており、前面扉12裏側への抜け落ちが防止されている。
ここで、第1クレジット投入スイッチ77のユニット(以下、取付構造の説明に関しては、便宜上、ボタンユニット77という。)の取付構造について図7,8を参照して詳しく説明する。ボタンユニット77が本実施形態における操作ユニットに相当する。図7はボタンユニット77の正面図であり、図8は前面扉12に取付けられたボタンユニット77を示す図3のK−K線部分断面図である。
図7に示すように、ボタンユニット77は、有底筒状のケース801内に、遊技者が押下操作可能な操作ボタン802を備えている。ケース801や操作ボタン802は、ポリカーボネイト等の合成樹脂材料から形成されている。
ボタンユニット77自身の構成は、従来とほぼ同様の構成であるため、詳細な説明は省略するが、ケース801内には、この他、操作ボタン802の押下操作を検知するための検出センサ(クレジット投入検出センサ77a)や光源としてのLED等が実装された回路基板や、操作ボタン802を付勢するためのコイルバネなどが収容されている。そして、ケース801の背面側に露出したコネクタ803(図11参照)を介して、検出センサのオンオフ信号を外部出力したり、ユニット内部に駆動電力が供給される。
図8に示すように、ボタンユニット77は、操作エリア51の平面パネル部51aに形成された開口部51cに対し前面扉12表側から取付けられる。そのため、ケース801の上部周縁には、平面パネル部51aの開口部51c周縁に係止されるフランジ部805が外方に向け突設されており、ボタンユニット77の平面パネル部51a裏側への動きを規制している。
また、ケース801の左右側面には、それぞれ係止部としての係止片807が形成されている。係止片807は、ケース801本体の壁面から斜め上方に向けて突出形成された舌片状をなす。ボタンユニット77の取付状態においては、係止片807が平面パネル部51a裏面に係止され、平面パネル部51a表側への抜け方向への動きが規制される。このように平面パネル部51aを表裏両面から挟み込むことにより、ボタンユニット77の取付状態が安定する。
さらに、本実施形態では、平面パネル部51aへの取付後にボタンユニット77に対し規制部材(カシメ部材)としての封止ピース850を取付けることにより、ボタンユニット77を取外し不能としている。
ここで、封止ピース850について図9〜図12を参照して詳しく説明する。図9(a)は、組付け前のボタンユニット77及び封止ピース850を上側から見た斜視図であり、図9(b)はそれを下側から見た斜視図である。図10(a)は、組付け後のボタンユニット77及び封止ピース850を上側から見た斜視図であり、図10(b)はそれを下側から見た斜視図である。図11(a)は、封止ピース850組付け後のボタンユニット77の背面図であり、図11(b)はその正面図である。
封止ピース850は、ポリカーボネイト等の合成樹脂材料から形成されている。封止ピース850は、並行して延びる左右一対の側片部851と、両側片部851を連結する連結部852とを備え、全体として平面視略コ字状をなす。
側片部851は、ケース801本体と係止片807との間に差し込まれるものであって、その先端には外方(左又は右)へ向け突出しかつ係止片807に係止される爪部853が形成されている。
連結部852は、封止ピース850の内周側の形状がケース801の外周形状に合わせて形成されており、その長手方向中央部には他よりも凹んだ凹部855が形成されている。他方、封止ピース850の外周側には、下方へ向けて延出した後壁部857が形成されている。これにより、封止ピース850は側面視略L字状に屈曲した形状となっている。さらに、後壁部857には、左右方向に連続するリブ859が突設されている。また、連結部852の凹部855の中央部にはスリット860が形成されている。これにより、実質的には、左右の側片部851は、リブ859によってのみ連結された状態となっている。
次に前面扉12へのボタンユニット77の取付手順について説明する。まずボタンユニット77をケース801の底部側から平面パネル部51aの開口部51cに対し挿入する。ボタンユニット77を挿入していくと、左右の係止片807が開口部51c周縁に押され、ケース801本体側に近づく方向に弾性変形する。
フランジ部805が平面パネル部51aに当接する位置まで、ボタンユニット77が押し込まれると、係止片807が開口部51cを通過し、元の状態に戻る。これにより、係止片807が平面パネル部51a裏面に係止され、ボタンユニット77の取付けが完了する(図7参照)。この状態となると、前面扉12の裏側から係止片807を操作しない限り、前面扉12の表側からはボタンユニット77を容易に取外すことができないようになる。
続いて、前面扉12の裏側からボタンユニット77に対し封止ピース850を取付ける。より詳しくは、まず両側片部851を弾性変形させつつ、ケース801本体と係止片807との間に差し込む。所定位置まで挿し込むと、両側片部851の先端の爪部853が係止片807に係止される(図10等参照)。これにより、封止ピース850の取付けが完了する。
なお、図3に示すように、操作エリア51の裏側には、ボタンユニット77の左右側方において、隔壁部871,872が形成されている。このため、封止ピース850がボタンユニット77に取付けられた状態では、爪部853と係止片807との係合位置が、隔壁部871,872によって左右側方から覆い隠された状態となる。また、爪部853と係止片807との係合位置は、前面扉12の裏側から見てかなり奥方(操作エリア51の縦壁部51b側)に位置する。さらに、ボタンユニット77と隔壁部871,872との間には人の指の入る程度の隙間もないため、爪部853の係止解除操作を行うことが困難な状態となる。従って、封止ピース850の取付後においては実質的に封止ピース850が取外し不能な状態となる。
封止ピース850が取付けられると、係止片807のケース801本体側への弾性変形が規制された状態となる。その結果、前面扉12の表側からは勿論のこと、前面扉12の裏側からも係止片807を操作してボタンユニット77を取外すことは実質的に不可能となる。
また、ボタンユニット77の交換等を行いたい場合には、前面扉12を開放した状態で、先ずニッパーやカッター等の工具を用いてリブ859の中央部を切断する。リブ859の中央部奥側にはスリット860が形成されているため、切断作業の際には、当該スリット860にニッパー等の先端が入り込むため、作業が行いやすい。
封止ピース850を2つに切断した後、図12(a),(b)に示すように、両分断ピースをそれぞれ爪部853が上方を向くように90度回動させる。これにより、爪部853と係止片807との係合が外れ、両分断ピースをケース801本体と係止片807との間から引き抜くことができる。
封止ピース850が取外されると、ボタンユニット77の係止片807の係止解除操作が許容され、ボタンユニット77を平面パネル部51aから取外すことが可能となる。
さて、スタートレバー71の左側には、ボタン状の切換スイッチ80が設けられている。切換スイッチ80は、1度押されるとオン状態になり、もう1度押されるとオフ状態になり、その後押下操作が行われるごとにオンオフが切り替わるトグル式に構成されている。切換スイッチ80は、メダル投入口75に必要量より多く投入された投入メダルや、所定の遊技の結果、遊技者に返還される獲得メダルの取扱形式を変更するために操作される。
切換スイッチ80がオン状態のときには、所定の最大値(例えばメダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルがクレジットメダルとして貯留記憶されるように設定された「クレジットモード」となる。切換スイッチ80がオフ状態のときには、余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを現実のメダルとして払い出すように設定された「ダイレクトモード」となる。なお、クレジットモードからダイレクトモードに切り換えられた際にクレジットメダルがある場合には、その分のクレジットメダルが現実のメダルとして払い出される。このように、遊技者はクレジットモードとダイレクトモードとを切り換えることにより自身の好みに応じた形式で遊技を実行することができる。かかる切換スイッチ80は取扱形式を切り換える切換操作手段を構成する。また、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、切換スイッチ80は貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。なお、切換スイッチ80の操作により「クレジットモード」と「ダイレクトモード」とを切り換えるように構成する他、常に「クレジットモード」としておき切換スイッチ80が操作されると貯留記憶された仮想メダルを払い出すだけの精算スイッチとして機能させてもよい。
遊技パネル30の表示窓31L,31M,31R下方には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたメダル数を表示する残数表示部35と、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に例えば残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部36と、獲得メダルの枚数を表示する獲得枚数表示部37とがそれぞれ設けられている。これら表示部35〜37は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
ここで、メダルがベットされる手順について説明する。ダイレクトモード、クレジットモードのいずれのモードにおいても、遊技の開始時にメダル投入口75からメダルが投入されるとベットとなる。
すなわち、1枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、第1有効ライン表示部32が点灯し、そしてこれに対応する中央ラインが有効ラインとなり、2枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第2有効ライン表示部33が点灯すると共に、これに対応する上ライン及び下ラインを含む合計3本の組合せラインがそれぞれ有効ラインとなり、3枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第3有効ライン表示部34が点灯し、そしてこれに対応する一対の斜めラインを含む合計5本の組合せライン全てが有効ラインとなる。
また、4枚以上のメダルがメダル投入口75に投入されると、3枚を超える余剰メダルは、そのときのモードがダイレクトモードであればセレクタ84により排出用通路82への切替がなされてメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。一方、クレジットモードであればスロットマシン内部に貯蓄されると共に残数表示部35に貯蓄枚数が表示される。この貯留枚数には上限枚数が決められており(例えば50枚)、それを超える枚数のメダルが投入されたときにはメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。
また、クレジットモードにて遊技が行われ且つ残数表示部35に貯留枚数が表示されている場合には、第1,2クレジット投入スイッチ77,78のいずれかが押された際にも仮想メダルが投入されたこととなりベットとなる。
例えば、第2クレジット投入スイッチ78が押された際には、仮想メダルが1枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が1つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32が点灯して中央ラインが有効ラインとなる。また、第1クレジット投入スイッチ77が押された際には、仮想メダルが3枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が3つディクリメントされ、全ての有効ライン表示部32〜34が点灯して合計5本の組合せラインが有効ラインとなる。
なお、第1,2クレジット投入スイッチ77,78のいずれかが押された際に投入されるべき仮想メダルが貯留されていない場合、例えば残数表示部35の表示が2のときに第1クレジット投入スイッチ77が押された場合等には、残数表示部35の数値が全てディクリメントされて0となり、投入可能な仮想メダル分だけベットされる。
また、1ゲームにつき投入できるメダル最大数(3枚)に達していない場合には、操作ボタン802の押下操作が有効である状況時において上記LEDが点灯されて操作ボタン802の押下操作を促すが、クレジットされた仮想メダルが存在しない場合や既に3枚のメダル投入がなされている状況下ではLEDは消灯される。
さて、前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ13と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ14Aと、遊技者に各種情報を与える補助表示部15とが設けられている。補助表示部15は、本実施形態では表示内容の多様化及び表示演出の重厚化を意図して液晶表示器によって構成されているが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。補助表示部15は、遊技に進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール42L,42M,42Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部15と称している。補助表示部15の背面には上部ランプ13やスピーカ14A、補助表示部15を駆動させるための表示制御装置111が設けられている。なお、上部ランプ13及びスピーカ14Aの位置や数は特に以上説明したものに限られない。
メダル受け皿18の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート16が装着されている。また、メダル受け皿18の左方には、手前側下方に反転可能な灰皿19が設けられている。さらに、メダル受け皿18の奥方には、上記スピーカ14Aと同様の左右一対のスピーカ14Bが設けられている。
筺体11の内部においてホッパ装置91の左方には、電源ボックス121が設けられている。電源ボックス121は、電源スイッチ122や設定キー挿入孔124などを備えている。電源スイッチ122は、主制御装置131を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。設定キー挿入孔124は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔124へ挿入して操作することにより、スロットマシン10の設定状態(当選確率設定処理)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。
リールユニット41の上方には、制御手段としての主制御装置131が筺体11の背板11cに取付けられている。主制御装置131は、主たる制御を司るCPU,遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを一時的に記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印ユニットによって開封不能に連結され、これにより基板ボックスが封印されている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図6のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置131には、演算処理手段であるCPU151を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU151には、電源ボックス121の内部に設けられた電源装置161の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路154や、入出力ポート155などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置131は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基板としての機能を果たすものである。
主制御装置131の入力側には、スタートレバー71の操作を検出するスタート検出センサ71a、各ストップスイッチ72,73,74の操作を個別に検出するストップ検出センサ72a,73a,74a、メダル投入口75から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ75a、各クレジット投入スイッチ77,78の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ77a,78a、切換スイッチ80の操作を検出する切換検出センサ80a、各リール42L,42M,42Rの回転位置を個別に検出するリールインデックスセンサ55L,55M,55R、ホッパ装置91から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ91a、リセット操作を検出するリセット検出センサ640、設定キー挿入孔124に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ124a、前面扉12の開放を検出するための開放検知スイッチ820(図4参照)等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート155を介してCPU151に出力されるようになっている。
なお、投入メダル検出センサ75aは実際には複数個のセンサより構成されている。即ち、メダル投入口75からホッパ装置91に至る貯留用通路81は、その上流部において、メダルが1列で通行可能なように構成されている。そして、貯留用通路81の上流部には第1センサが設けられるとともに、それよりメダルの幅以上離れた下流側に第2センサ及び第3センサが近接(少なくとも一時期において同一メダルを同時に検出する状態が生じる程度の近接)して設けられており、これら第1乃至第3の各センサによって投入メダル検出センサ75aが構成されている。主制御装置131は、第1センサから第2センサに至る時間を監視し、その経過時間が所定時間を越えた場合にはメダル詰まり又は不正があったものとみなしてエラーとする。エラーになると、エラー報知が行われるとともにエラー解除されるまでの遊技者による操作が無効化される。また、主制御装置131は第2センサと第3センサとがオンオフされる順序をも監視し、第2,第3センサが共にオフ、第2センサのみオン、第2,第3センサが共にオン、第3センサのみオン、第2,第3センサが共にオフという順序通りになった場合で、かつ各オンオフ切換に移行する時間が所定時間内である場合にのみメダルが正常に取り込まれたと判断し、それ以外の場合はエラーとする。このようにするのは、貯留用通路81でのメダル詰まりの他、メダルを投入メダル検出センサ75a付近で往復動させてメダル投入と誤認させる不正を防止するためである。
また、主制御装置131の入力側には、入出力ポート155を介して電源装置161に設けられた停電監視回路161bが接続されている。なお、電源装置161には、主制御装置131を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部161aや、上述した停電監視回路161bなどが搭載されている。
停電監視回路161bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ122による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。この例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電圧が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU151と入出力ポート155のそれぞれに供給され、CPU151ではこの停電信号を認識することにより所定の停電時処理が実行される。
電源部161aからは出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置131などの制御系における駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されており、この安定化電圧が出力されている時間としては、主制御装置131による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置131の出力側には、各有効ライン表示部32,33,34、残数表示部35、ゲーム数表示部36、獲得枚数表示部37、各リール42L,42M,42Rを回転させるための各ステッピングモータ61L,61M,61R、セレクタ84に設けられたメダル通路切替ソレノイド83、ホッパ装置91、表示制御装置111、遊技ホールのホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板171等が入出力ポート155を介して接続されている。
表示制御装置111は、上部ランプ13やスピーカ14A,14B、補助表示部15を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置131からの信号を受け取った上で、表示制御装置111が独自に上部ランプ13、スピーカ14A,14B及び補助表示部15を駆動制御する。従って、表示制御装置111は、遊技を統括管理するメイン基板たる主制御装置131との関係では補助的な制御を実行するサブ基板となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基板を設けることにより、メイン基板の負担軽減を図っている。なお、各種表示部32〜37を表示制御装置111が制御する構成としてもよい。
上述したCPU151には、このCPU151によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM152と、このROM152内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM153のほかに、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM152とRAM153によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM152に記憶されている。
RAM153は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM153には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ122の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ122の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電時処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、CPU151のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路161bからの停電信号が入力されるように構成されており、停電等の発生に伴うNMI割込み処理が即座に実行される。
従って、遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、例えばリセット操作を行いつつ電源スイッチ122をオンすると、バックアップデータがリセットされるようになっている。リセット操作は、シリンダ錠700に鍵を挿入し、スロットマシン10の正面側から見て反時計回り方向に回動させることにより行う。そして、この操作に関連した施錠装置600の動作をリセット検出センサ640(図3参照)が検出し、主制御装置131に対し検出信号を出力する。主制御装置131は、この検出信号に基づいて、リセット操作があったことを把握することができる。これにより、例えばホッパーエラー等のエラー状態のリセットを、前面扉12を開放することなく行うことも可能となる。
なお、電源装置161の電源部161aは、上述したNMI割込み処理及び停電時処理を実行するのに十分な時間、制御系の駆動電圧として使用される安定化電圧(5ボルト)の出力が保持されるように構成されている。本実施形態では、30msecの間、駆動電圧が出力され続けるようになっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、封止ピース850を用いることにより、ボタンユニット77(第1クレジット投入スイッチ77)が前面扉12の表側から取外し不能となる。仮にボタンユニット77を前面扉12の表側から強引に取外す不正行為が行われた場合には、係止片807等が破損するなど何らかの痕跡が残るとともに、ボタンユニット77を再び元の状態のように適正に取付けることができなくなるため、当該不正行為の早期発見が可能となる。結果として、不正行為の直接的な防止はもとより、不正行為を早期発見できるという側面からも不正行為の抑止を図ることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、本発明にかかる操作ユニットの取付構造を、第1クレジット投入スイッチ77のユニット(ボタンユニット77)に適用した例を示したが、これに限らず、ストップスイッチ72〜74等、他の操作ユニットの取付構造に採用してもよい。
また、取付位置も、平面パネル部51aに限らず、例えば縦壁部51bなど他の箇所であってもよい。
(b)上記実施形態では、規制部材として封止ピース850を採用しているが、これに限らず、異なる構成の規制部材を採用してもよい。例えば、帯状のバンド部の一端にロック部を備え、当該ロック部にバンド部の他端を通して対象を結束する結束バンドを採用してもよい。つまり、当該結束バンドをボタンユニット77のケース801本体と係止片807との間を通して取付けることにより、係止片807の弾性変形を抑える構成としてもよい。
また、係止片807の変形を抑える規制部材に代えて、封印シールを貼る等して、ボタンユニット77を前面扉12の表側から取外した場合に所定の痕跡が残る構成としてもよい。
(c)係止片807の途中に切込み部を形成しておき、ボタンユニット77を前面扉12の表側から強引に取外す不正行為が行われた場合には、係止片807が途中で折れ、残った部分が邪魔をして、ボタンユニット77が取外し困難となる構成としてもよい。
以下、特許請求の範囲の請求項に記載されないものであって、上記実施形態から把握できる技術的思想について、その効果とともに記載する。
手段1.遊技に関する制御を司る制御手段を内部に収容した筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に設けられた前面扉と、当該前面扉に取付けられ、遊技者に押圧操作される操作ユニットとを備えた遊技機において、
前記操作ユニットを、前記前面扉の表側から取外し不能としたことを特徴する遊技機。
上記手段1によれば、操作ユニットが前面扉の表側から取外し不能となる。ここで、操作ユニットが「取外し不能」とあるのは、例えば操作ユニットを前面扉に係り止めている部位が破壊される等しない限り、当該前面扉から操作ユニットを取外すことができない又は極めて困難であるといった意味である。従って、仮に操作ユニットを前面扉の表側から強引に取外す不正行為が行われた場合には、一部が破損するなど何らかの痕跡が残るとともに、操作ユニットを再び元の状態のように適正に取付けることができなくなるため、当該不正行為の早期発見が可能となる。結果として、不正行為の直接的な防止はもとより、不正行為を早期発見できるという側面からも不正行為の抑止を図ることができる。
手段2.遊技に関する制御を司る制御手段を内部に収容した筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に設けられた前面扉と、当該前面扉に取付けられ、遊技者に押圧操作される操作ユニットとを備えた遊技機において、
前記操作ユニットを前記前面扉の表側から取外した場合に所定の痕跡が残る構成としたことを特徴する遊技機。
上記手段2によれば、例えば封印シールやカシメ部材等の封印手段を操作ユニットに絡めて取着することにより、操作ユニットを前面扉の表側から強引に取外す不正行為が行われた場合には、上記1と同様、その痕跡が残り、当該不正行為の早期発見が可能となる。
手段3.遊技に関する制御を司る制御手段を内部に収容した筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に設けられた前面扉と、当該前面扉に取付けられ、遊技者に押圧操作される操作ユニットとを備えた遊技機において、
前記操作ユニットは、
前記前面扉に形成された開口部に対し当該前面扉の表側から挿入し、所定の係止部が前記前面扉の裏側にて係止されることにより、前記前面扉に取付けられ、
前記前面扉の裏側から前記係止部の係止解除操作を行うことにより、前記前面扉から取外し可能となる構成であって、
前記操作ユニットの取付後、前記前面扉の裏側から所定の規制部材を取付けることにより、前記係止部の係止解除操作を行えなくなることを特徴とする遊技機。
上記手段3によれば、上記手段1、2と同様の作用効果が奏される。また、本手段3のように、係止部により操作ユニットが着脱自在な構成とすることにより、例えば操作ユニットをネジ等の固定手段により固定する構成や、操作ユニット自体がねじ込み式となった構成に比べ、製造時やメンテナンス時等における操作ユニットの取付作業が容易になる。
手段4.前記規制部材は、前記操作ユニットに対し取外し不能に取付けられるものであることを特徴とする手段3に記載の遊技機。
ここで、規制部材が「取外し不能」とあるのは、例えば規制部材を切断、破壊等しない限り、操作ユニットから取外すことができない又は極めて困難であるといった意味である。これに反し、正規に操作ユニットの交換等を行いたい場合には、前面扉の裏側から規制部材を破壊する等すればよい。このようにすれば、操作ユニットの係止部の係止解除操作が許容され、操作ユニットを前面扉から取外すことが可能となる。
手段5.前記係止部は、前記操作ユニットの本体から舌片状に突出形成されて弾性変形可能となったものであって、
前記規制部材の一部が、前記本体と前記係止部との間に差し込まれることにより、前記係止部の弾性変形が規制されることを特徴とする手段3又は4に記載の遊技機。
上記手段5によれば、操作ユニットの本体と係止部との間に規制部材を差し込むといった比較的簡単な構成により上記手段の構成を実現することができ、構成の簡素化を図るとともに、組付作業性の向上を図ることができる。
以下に、上記各手段が適用される遊技機の基本構成の一例を示す。
上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
10…スロットマシン、11…筐体、12…前面扉、51a…平面パネル部、51c…開口部、77…第1クレジット投入スイッチ(ボタンユニット)、801…ケース、802…操作ボタン、805…フランジ部、807…係止片、850…封止ピース、851…側片部。
本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種として回胴式遊技機、例えばスロットマシンがある。一般に、スロットマシンは、前面が開放された箱状の筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に枢支された前面扉とを備え、この内部に、複数の図柄が付された複数の回胴体よりなる可変表示装置、遊技制御を行う制御装置、メダルを払い出すホッパ装置などが収容されている。
そして、遊技を行う遊技者は、前面扉に設けられたレバーやボタンなど各種操作手段を操作して遊技を進行する(例えば特許文献1参照)
特開2006−180999号公報
しかしながら、近年では、例えばスタートレバー等の内部機器に不正基板を取付け、不正にメダルの払出し等を受けるといった不正行為が行われることもある。
上記不正の方法としては、前面扉からベットボタン等の操作手段を取外し、その開口部から内部に基板等を入れ込むといった方法が考えられる
本発明は、上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、その目的は、不正行為に対する防御性能の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
遊技に関する制御を司る制御手段を内部に収容した筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に設けられた前面扉と、当該前面扉に取付けられ、遊技者に押圧操作される操作ユニットとを備えた遊技機において、
前記操作ユニットは、
前記前面扉に形成された開口部に対し当該前面扉の表側から挿入し、所定の係止部が前記前面扉の裏側にて係止されることにより、前記前面扉の表側から取外し不能に当該前面扉に取付けられ、
前記前面扉の裏側から前記係止部の係止解除操作を行うことにより、前記前面扉から取外し可能となる構成であると共に、
前記操作ユニットの取付後、前記前面扉の裏側から所定の規制部材を取付けることにより、前記係止部の係止解除操作を行えなくなる構成であって、
前記規制部材は、前記操作ユニットに対し取外し不能に取付けられるものであることをその要旨としている。
本発明の遊技機によれば、不正行為に対する防御性能が向上するという優れた効果を奏する。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 前面扉を取外した状態の筐体の正面図である。 各リールを構成する帯状ベルトの展開図である。 スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 ボタンユニットの正面図である。 前面扉に取付けられたボタンユニットを示す図3のK−K線部分断面図である。 (a)は、組付け前のボタンユニット及び封止ピースを上側から見た斜視図であり、(b)はそれを下側から見た斜視図である。 (a)は、組付け後のボタンユニット及び封止ピースを上側から見た斜視図であり、(b)はそれを下側から見た斜視図である。 (a)は、封止ピース組付け後のボタンユニットの背面図であり、(b)はその正面図である。 (a)は、封止ピース切断後のボタンユニット及び封止ピースを上側から見た斜視図であり、(b)はそれを下側から見た斜視図である。
上述したように、遊技機の一種として回胴式遊技機、例えばスロットマシンがある。一般に、スロットマシンは、前面が開放された箱状の筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に枢支された前面扉とを備え、この内部に、複数の図柄が付された複数の回胴体よりなる可変表示装置、遊技制御を行う制御装置、メダルを払い出すホッパ装置などが収容されている。
そして、遊技を行う遊技者は、前面扉に設けられたレバーやボタンなど各種操作手段を操作して遊技を進行する(例えば特許文献1参照)。具体的に、スロットマシンは、遊技者がメダルを投入する又はベットボタンを操作して所定数のメダルをベットした後、スタートレバーを操作することで各回胴体が回転を開始し、各回胴体が回転を開始した後、ストップスイッチを操作したり所定時間が経過したりすることで、各回胴体が順次停止する。そして、メダルの投入とスタートレバーの操作を条件として抽選を行い、その抽選結果が当選でありかつ予め設定された有効ライン上に遊技者が当選した図柄を停止させることを条件として所定枚数のメダルが払い出されたり、遊技者に有利なボーナスゲーム等の特別遊技状態が発生する。
しかしながら、近年では、例えばスタートレバー等の内部機器に不正基板を取付け、不正にメダルの払出し等を受けるといった不正行為が行われることもある。
上記不正の方法としては、前面扉からベットボタン等の操作手段を取外し、その開口部から内部に基板等を入れ込むといった方法が考えられる。例えばMAXベットボタン等は、遊技者によって強く押されることを考慮して、一般的にフランジ部を有したケース内にボタン等が収容された操作ユニットを、前面扉の表側から取付用の開口部に対し嵌め込み、前面扉裏側にて係止させるといった方法により取付けられる。このため、前面扉の表側から強引に取外されるおそれがあった。また、かかる不正行為が行われた場合、再び操作ユニットを開口部に嵌め込まれてしまうと、元通りとなって、不正行為が行われたことを発見し難くなる。
本発明は、上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、その目的は、不正行為に対する防御性能の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の斜視図、図3は前面扉12の背面図、図4は前面扉12を取外した状態の筺体11の正面図である。
図1〜図4に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筺体11を備えている。筐体11は、木製板状に形成された天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり、隣接する各板11a〜11eが接着等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面を開放した箱状に形成されている。なお、各板11a〜11eは木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。以上のように構成された筺体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取付けられる。
筺体11の前面側には前面扉12が設けられている。前面扉12は、上下一対のヒンジ機構25a、25bにより、筺体11の左側板11dにて回動可能に支持されている。
また、前面扉12は、その裏側に設けられた施錠装置600と、筐体11側に設けられた支持金具800との係合によって施錠状態とされる。前面扉12の閉鎖状態においては、施錠装置600のうち、シリンダ錠700だけが前面扉12の前面側に露出した状態となる。そして、このシリンダ錠700に鍵を挿入し、スロットマシン10の正面側から見て時計回り方向に回動操作することで、施錠装置600と支持金具800とが解錠状態となり、前面扉12の開放が許容される。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル30が設けられている。遊技パネル30には、縦長の3つの表示窓31L,31M,31Rが横並びとなるように形成されている。表示窓31L,31M,31Rは透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓31L,31M,31Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓31L,31M,31Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図4に示すように、筺体11は仕切り板40によりその内部が上下2分割されており、仕切り板40の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット41が取付けられている。
リールユニット41は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された回転体としての左リール42L,中リール42M,右リール42Rを備えている。各リール42L,42M,42Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール42L,42M,42Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール42L,42M,42Rが各表示窓31L,31M,31Rと1対1で対応している。従って、各リール42L,42M,42Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓31L,31M,31Rを通じて視認可能な状態となっている。各リール42L,42M,42Rの外周面には帯状のベルトが巻かれており、このベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている。そして、リール42L,42M,42Rが正回転すると、各表示窓31L,31M,31Rを通じてリール42L,42M,42Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映しだされる。
なお、これら各リール42L,42M,42Rは、それぞれが駆動手段としてのステッピングモータ61L,61M,61R(図6参照)に連結されており、各ステッピングモータ61L,61M,61Rの駆動により各リール42L,42M,42Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。そして、各ステッピングモータ61L,61M,61Rの駆動軸が回転することによりその駆動軸を中心として各リール42L,42M,42Rが自転するように回転する。
また、リールユニット41には、リールインデックスセンサ55L,55M,55R(図6参照)が設置されている。本実施形態では、各リールインデックスセンサ55L,55M,55Rとして、発光素子と受光素子とが所定間隔をおいて保持された透過型フォトセンサが採用されている。そして、各リールインデックスセンサ55L,55M,55Rは、各リール42L,42M,42Rがほぼ1周するごとに図示しないセンサカットバンが両素子間を通過するのを検出し、その都度、後述する主制御装置131に対し検出信号を出力する。主制御装置131は、この検出信号に基づいて各リール42L,42M,42Rの回転位置をほぼ1周するごとに確認し補正できる。
例えば、本実施形態では、ステッピングモータ61L,61M,61Rは504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転されるように設定されている。つまり、7パルスの駆動信号で各リール42L,42M,42Rが5°角度変化するというように、駆動信号の数に応じた回転量で各リール42L,42M,42Rを回転させるように構成されている。さらに、この駆動信号によってステッピングモータ61L,61M,61Rの回転位置、すなわち各リール42L,42M,42Rの回転位置が制御される。
上述した各リール42L,42M,42Rの各ベルト上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。従って、所定の位置においてある図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。そして、各リール42L,42M,42Rの回転位置が検出された時点からのパルス数により、どの図柄が各表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を各表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
各リール42L,42M,42Rに付された図柄のうち、表示窓31L,31M,31Rを介して全体を視認可能な図柄数は、主として表示窓31L,31M,31Rの上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。本実施形態では各リール3個ずつとされている。このため、各リール42L,42M,42Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が遊技者に視認可能な状態となる。
ここで、各リール42L,42M,42Rに付される図柄について説明する。図5には、左リール42L,中リール42M,右リール42Rのそれぞれに巻かれるベルトに描かれた図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール42L,42M,42Rにはそれぞれ21個の図柄が一列に設けられている。各リール42L,42M,42Rに対応して番号が1〜21まで付されているが、これは説明の便宜上付したものであり、リール42L,42M,42Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、ビッグボーナスゲームに移行するための第1特別図柄としての「赤7」図柄(例えば、左ベルト第20番目)と「白7」図柄(例えば、左ベルト第19番目)とがある。また、レギュラーボーナスゲームに移行するための第2特別図柄としての「BAR」図柄(例えば、左ベルト第14番目)がある。また、リプレイゲームに移行するための第3特別図柄としての「リプレイ」図柄(例えば、左ベルト第11番目)がある。また、小役の払出が行われる小役図柄としての「スイカ」図柄(例えば、左ベルト第9番目)、「ベル」図柄(例えば、左ベルト第8番目)、「チェリー」図柄(例えば、左ベルト第4番目)がある。そして、図5に示すように、各リール42L,42M,42Rに巻かれるベルトにおいて、各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
遊技パネル30には、各表示窓31L,31M,31Rを結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが付されている。勿論、最大組合せライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよく、所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。これら各組合せラインに対応して、表示窓31L,31M,31R群の正面から見て左側には有効ライン表示部32,33,34が設けられている。第1有効ライン表示部32は組合せラインのうち中央の横ライン(中央ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第2有効ライン表示部33は組合せラインのうち上下の横ライン(上ライン及び下ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第3有効ライン表示部34は組合せラインのうち一対の斜めライン(右下がりライン及び右上がりライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合に入賞となり、予め定められたメダル払出処理や特定遊技への移行処理などが実行される。
ここで、入賞となった場合の各図柄に関する払出枚数について説明する。小役図柄に関し、「スイカ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、「ベル」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には8枚のメダル払出、左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には2枚のメダル払出が行われる。即ち、中リール42M及び右リール42Rの「チェリー」図柄はメダル払出と無関係である。また、「チェリー」図柄に限っては、他の図柄との組合せとは無関係にメダル払出が行われるため、左リール42Lの複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段又は下段)に「チェリー」図柄が停止した場合には、その重なった有効ラインの数を乗算した分だけのメダル払出が行われることとなり、結果として本実施の形態では4枚のメダル払出が行われる。
また、その他の図柄に関しては、第1特別図柄(ビッグボーナス図柄)の組合せである「赤7」図柄又は「白7」図柄が同一図柄にて有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、第2特別図柄(レギュラーボーナス図柄)の組合せである「BAR」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にも15枚のメダル払出が行われる。なお、本実施形態においては、例えば「赤7」図柄と「チェリー」図柄とが同時に成立する場合が生じ得るが、かかる場合におけるメダル払出は15枚である。これは、1回のメダル払出における上限枚数が15枚に設定されているためである。
更に、第3特別図柄の組合せである「リプレイ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にはメダル払出は行われない。その他の場合、即ち有効ライン上に左リール42Lの「チェリー」図柄が停止せず、また有効ライン上に左・中・右と同一図柄が揃わない場合には、一切メダル払出は行われない。
ここで本実施形態におけるボーナスゲームについて説明する。レギュラーボーナス(以下「RB」という)ゲームは、12回のJACゲームで構成さえている。JACゲームは、1枚ベットのみ許されるゲームであり、JAC図柄(ここではリプレイ図柄で代用)が有効ライン上に揃う確率つまりJAC図柄成立の確立が非常に高いゲームである。JACゲームでJAC図柄が成立すると最大枚数(ここでは15枚)のメダルが払い出される。そして、JAC図柄が8回成立すると、JACゲームが12回に達する前であってもRBゲームが終了する。一方、ビッグボーナス(以下「BB」という)ゲームは、30回の小役ゲームと3回のJACインとから構成されている。小役ゲームとは高確率で小役が当選する(有効ライン上に「ベル」図柄などが揃う)ゲームであり、JACインとは12回のJACゲームに突入することを意味し、小役ゲーム中にJAC図柄が有効ライン上に揃うとJACインが成立する。JACゲームはRBゲームの場合と同様である。また、3回目のJACインによるJACゲームが終了すると小役ゲームが30回に達する前であってもBBゲームは終了し、30回の小役ゲームが終了するとJACインが3回に達する前であってもBBゲームは終了する。ボーナスゲームの形態は上記形態に限定されるものではなく、異なる形態であってもよい。
さて、遊技パネル30の下方には操作エリア51が設けられている。操作エリア51は、遊技パネル30の下端から手前側に向かって延在する平面パネル部51aと、その平面パネル部51aの手前側の端部から下方に向かって垂下する縦壁部51bを有している。
縦壁部51bの左側には、各リール42L,42M,42Rを一斉(同時である必要はない)に回転開始させるために操作されるスタートレバー71が設けられている。スタートレバー71はリール42L,42M,42Rを回転開始、すなわち可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段を構成する。スタートレバー71は、遊技者がゲームを開始するときに手で押し操作するレバーであり、手が離れたあと元の位置に自動復帰する。メダルが投入されているときにこのスタートレバー71が操作されると、各リール42L,42M,42Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー71の右側には、回転している各リール42L,42M,42Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ72,73,74が設けられている。各ストップスイッチ72,73,74は停止対象となるリール42L,42M,42Rに対応する表示窓31L,31M,31Rの略直下にそれぞれ配置されている。ストップスイッチ72,73,74はリール42L,42M,42Rの回転に基づく可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ72,73,74は、左リール42Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となり、かかる状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、回転が停止すると消灯されるようになっている。
操作エリア51の平面パネル部51aの右側には、メダルを投入するためのメダル投入口75が設けられている。メダル投入口75から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ84によって貯留用通路81か排出用通路82のいずれかへ導かれる。すなわち、セレクタ84にはメダル通路切替ソレノイド83(図6参照)が設けられ、そのメダル通路切替ソレノイド83の非励磁時には排出用通路82側とされ、励磁時には貯留用通路81側に切り替えられるようになっている。貯留用通路81に導かれたメダルは、筺体11の内部に収納されたホッパ装置91へと導かれる。一方、排出用通路82に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口17からメダル受け皿18へと導かれ、遊技者に返還される。
メダルを遊技者に付与する払出手段としてのホッパ装置91は、メダルを貯留する貯留タンク92と、メダルを遊技者に払い出す払出装置93とにより構成されている。払出装置93は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路82の中央右部に設けられた開口94へメダルを排出し、排出用通路82を介してメダル受け皿18へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置91の右方には、貯留タンク92内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク95が設けられている。ホッパ装置91の貯留タンク92内部には、この貯留タンク92から予備タンク95へとメダルを排出する誘導プレート96が設けられている。したがって、誘導プレート96が設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク95に貯留されることとなる。
メダル投入口75の下方には、ボタン状の返却スイッチ76が設けられている。返却スイッチ76は、メダル投入口75に投入されたメダルがセレクタ84内に詰まった際に押されるスイッチであり、このスイッチが押されることによりセレクタ84が機械的に連動して動作され、当該セレクタ84内に詰まったメダルがメダル排出口17より返却されるようになっている。
操作エリア51の平面パネル部51aの左側には、第1クレジット投入スイッチ77が設けられている。第1クレジット投入スイッチ77は、クレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するためのものである。また、第1クレジット投入スイッチ77の左方には当該スイッチ77よりも小さなボタン状のスイッチとして、第2クレジット投入スイッチ78が設けられている。第2クレジット投入スイッチ78はクレジットされた仮想メダルを一度に1枚投入するためのものである。
ストップスイッチ72〜74やクレジット投入スイッチ77,78等の各種スイッチは、操作ボタンやその動作を検知するセンサ等の各種部材がケースに収容され、ユニット化された状態で操作エリア51に取付けられる。ユニット化されて組み付けられるこれらスイッチのうち、第1クレジット投入スイッチ77は、最大のメダルベットを1回の操作で行う、いわゆるマックスベットボタンと称されるものである。従って、第1クレジット投入スイッチ77は、比較的頻繁に遊技者によって操作されるため、ストップスイッチ72〜74等、他のスイッチよりも操作ボタンが大きく形成され、遊技者が操作しやすいようになっている。
操作ボタンの操作は指で行うのが一般的であるが、第1クレジット投入スイッチ77のように、操作ボタンが大きくなると、頻繁に手のひらや拳などにより強い力で操作される。このため、第1クレジット投入スイッチ77は、遊技者によって強く押されることを考慮して、フランジ部を有したケース内に操作ボタン等が収容された操作ユニットを、操作エリア51の平面パネル部51aの表側から取付用の開口部に対し嵌め込むといった方法で取付けられており、前面扉12裏側への抜け落ちが防止されている。
ここで、第1クレジット投入スイッチ77のユニット(以下、取付構造の説明に関しては、便宜上、ボタンユニット77という。)の取付構造について図7,8を参照して詳しく説明する。ボタンユニット77が本実施形態における操作ユニットに相当する。図7はボタンユニット77の正面図であり、図8は前面扉12に取付けられたボタンユニット77を示す図3のK−K線部分断面図である。
図7に示すように、ボタンユニット77は、有底筒状のケース801内に、遊技者が押下操作可能な操作ボタン802を備えている。ケース801や操作ボタン802は、ポリカーボネイト等の合成樹脂材料から形成されている。
ボタンユニット77自身の構成は、従来とほぼ同様の構成であるため、詳細な説明は省略するが、ケース801内には、この他、操作ボタン802の押下操作を検知するための検出センサ(クレジット投入検出センサ77a)や光源としてのLED等が実装された回路基板や、操作ボタン802を付勢するためのコイルバネなどが収容されている。そして、ケース801の背面側に露出したコネクタ803(図11参照)を介して、検出センサのオンオフ信号を外部出力したり、ユニット内部に駆動電力が供給される。
図8に示すように、ボタンユニット77は、操作エリア51の平面パネル部51aに形成された開口部51cに対し前面扉12表側から取付けられる。そのため、ケース801の上部周縁には、平面パネル部51aの開口部51c周縁に係止されるフランジ部805が外方に向け突設されており、ボタンユニット77の平面パネル部51a裏側への動きを規制している。
また、ケース801の左右側面には、それぞれ係止部としての係止片807が形成されている。係止片807は、ケース801本体の壁面から斜め上方に向けて突出形成された舌片状をなす。ボタンユニット77の取付状態においては、係止片807が平面パネル部51a裏面に係止され、平面パネル部51a表側への抜け方向への動きが規制される。このように平面パネル部51aを表裏両面から挟み込むことにより、ボタンユニット77の取付状態が安定する。
さらに、本実施形態では、平面パネル部51aへの取付後にボタンユニット77に対し規制部材(カシメ部材)としての封止ピース850を取付けることにより、ボタンユニット77を取外し不能としている。
ここで、封止ピース850について図9〜図12を参照して詳しく説明する。図9(a)は、組付け前のボタンユニット77及び封止ピース850を上側から見た斜視図であり、図9(b)はそれを下側から見た斜視図である。図10(a)は、組付け後のボタンユニット77及び封止ピース850を上側から見た斜視図であり、図10(b)はそれを下側から見た斜視図である。図11(a)は、封止ピース850組付け後のボタンユニット77の背面図であり、図11(b)はその正面図である。
封止ピース850は、ポリカーボネイト等の合成樹脂材料から形成されている。封止ピース850は、並行して延びる左右一対の側片部851と、両側片部851を連結する連結部852とを備え、全体として平面視略コ字状をなす。
側片部851は、ケース801本体と係止片807との間に差し込まれるものであって、その先端には外方(左又は右)へ向け突出しかつ係止片807に係止される爪部853が形成されている。
連結部852は、封止ピース850の内周側の形状がケース801の外周形状に合わせて形成されており、その長手方向中央部には他よりも凹んだ凹部855が形成されている。他方、封止ピース850の外周側には、下方へ向けて延出した後壁部857が形成されている。これにより、封止ピース850は側面視略L字状に屈曲した形状となっている。さらに、後壁部857には、左右方向に連続するリブ859が突設されている。また、連結部852の凹部855の中央部にはスリット860が形成されている。これにより、実質的には、左右の側片部851は、リブ859によってのみ連結された状態となっている。
次に前面扉12へのボタンユニット77の取付手順について説明する。まずボタンユニット77をケース801の底部側から平面パネル部51aの開口部51cに対し挿入する。ボタンユニット77を挿入していくと、左右の係止片807が開口部51c周縁に押され、ケース801本体側に近づく方向に弾性変形する。
フランジ部805が平面パネル部51aに当接する位置まで、ボタンユニット77が押し込まれると、係止片807が開口部51cを通過し、元の状態に戻る。これにより、係止片807が平面パネル部51a裏面に係止され、ボタンユニット77の取付けが完了する(図7参照)。この状態となると、前面扉12の裏側から係止片807を操作しない限り、前面扉12の表側からはボタンユニット77を容易に取外すことができないようになる。
続いて、前面扉12の裏側からボタンユニット77に対し封止ピース850を取付ける。より詳しくは、まず両側片部851を弾性変形させつつ、ケース801本体と係止片807との間に差し込む。所定位置まで挿し込むと、両側片部851の先端の爪部853が係止片807に係止される(図10等参照)。これにより、封止ピース850の取付けが完了する。
なお、図3に示すように、操作エリア51の裏側には、ボタンユニット77の左右側方において、隔壁部871,872が形成されている。このため、封止ピース850がボタンユニット77に取付けられた状態では、爪部853と係止片807との係合位置が、隔壁部871,872によって左右側方から覆い隠された状態となる。また、爪部853と係止片807との係合位置は、前面扉12の裏側から見てかなり奥方(操作エリア51の縦壁部51b側)に位置する。さらに、ボタンユニット77と隔壁部871,872との間には人の指の入る程度の隙間もないため、爪部853の係止解除操作を行うことが困難な状態となる。従って、封止ピース850の取付後においては実質的に封止ピース850が取外し不能な状態となる。
封止ピース850が取付けられると、係止片807のケース801本体側への弾性変形が規制された状態となる。その結果、前面扉12の表側からは勿論のこと、前面扉12の裏側からも係止片807を操作してボタンユニット77を取外すことは実質的に不可能となる。
また、ボタンユニット77の交換等を行いたい場合には、前面扉12を開放した状態で、先ずニッパーやカッター等の工具を用いてリブ859の中央部を切断する。リブ859の中央部奥側にはスリット860が形成されているため、切断作業の際には、当該スリット860にニッパー等の先端が入り込むため、作業が行いやすい。
封止ピース850を2つに切断した後、図12(a),(b)に示すように、両分断ピースをそれぞれ爪部853が上方を向くように90度回動させる。これにより、爪部853と係止片807との係合が外れ、両分断ピースをケース801本体と係止片807との間から引き抜くことができる。
封止ピース850が取外されると、ボタンユニット77の係止片807の係止解除操作が許容され、ボタンユニット77を平面パネル部51aから取外すことが可能となる。
さて、スタートレバー71の左側には、ボタン状の切換スイッチ80が設けられている。切換スイッチ80は、1度押されるとオン状態になり、もう1度押されるとオフ状態になり、その後押下操作が行われるごとにオンオフが切り替わるトグル式に構成されている。切換スイッチ80は、メダル投入口75に必要量より多く投入された投入メダルや、所定の遊技の結果、遊技者に返還される獲得メダルの取扱形式を変更するために操作される。
切換スイッチ80がオン状態のときには、所定の最大値(例えばメダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルがクレジットメダルとして貯留記憶されるように設定された「クレジットモード」となる。切換スイッチ80がオフ状態のときには、余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを現実のメダルとして払い出すように設定された「ダイレクトモード」となる。なお、クレジットモードからダイレクトモードに切り換えられた際にクレジットメダルがある場合には、その分のクレジットメダルが現実のメダルとして払い出される。このように、遊技者はクレジットモードとダイレクトモードとを切り換えることにより自身の好みに応じた形式で遊技を実行することができる。かかる切換スイッチ80は取扱形式を切り換える切換操作手段を構成する。また、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、切換スイッチ80は貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。なお、切換スイッチ80の操作により「クレジットモード」と「ダイレクトモード」とを切り換えるように構成する他、常に「クレジットモード」としておき切換スイッチ80が操作されると貯留記憶された仮想メダルを払い出すだけの精算スイッチとして機能させてもよい。
遊技パネル30の表示窓31L,31M,31R下方には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたメダル数を表示する残数表示部35と、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に例えば残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部36と、獲得メダルの枚数を表示する獲得枚数表示部37とがそれぞれ設けられている。これら表示部35〜37は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
ここで、メダルがベットされる手順について説明する。ダイレクトモード、クレジットモードのいずれのモードにおいても、遊技の開始時にメダル投入口75からメダルが投入されるとベットとなる。
すなわち、1枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、第1有効ライン表示部32が点灯し、そしてこれに対応する中央ラインが有効ラインとなり、2枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第2有効ライン表示部33が点灯すると共に、これに対応する上ライン及び下ラインを含む合計3本の組合せラインがそれぞれ有効ラインとなり、3枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第3有効ライン表示部34が点灯し、そしてこれに対応する一対の斜めラインを含む合計5本の組合せライン全てが有効ラインとなる。
また、4枚以上のメダルがメダル投入口75に投入されると、3枚を超える余剰メダルは、そのときのモードがダイレクトモードであればセレクタ84により排出用通路82への切替がなされてメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。一方、クレジットモードであればスロットマシン内部に貯蓄されると共に残数表示部35に貯蓄枚数が表示される。この貯留枚数には上限枚数が決められており(例えば50枚)、それを超える枚数のメダルが投入されたときにはメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。
また、クレジットモードにて遊技が行われ且つ残数表示部35に貯留枚数が表示されている場合には、第1,2クレジット投入スイッチ77,78のいずれかが押された際にも仮想メダルが投入されたこととなりベットとなる。
例えば、第2クレジット投入スイッチ78が押された際には、仮想メダルが1枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が1つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32が点灯して中央ラインが有効ラインとなる。また、第1クレジット投入スイッチ77が押された際には、仮想メダルが3枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が3つディクリメントされ、全ての有効ライン表示部32〜34が点灯して合計5本の組合せラインが有効ラインとなる。
なお、第1,2クレジット投入スイッチ77,78のいずれかが押された際に投入されるべき仮想メダルが貯留されていない場合、例えば残数表示部35の表示が2のときに第1クレジット投入スイッチ77が押された場合等には、残数表示部35の数値が全てディクリメントされて0となり、投入可能な仮想メダル分だけベットされる。
また、1ゲームにつき投入できるメダル最大数(3枚)に達していない場合には、操作ボタン802の押下操作が有効である状況時において上記LEDが点灯されて操作ボタン802の押下操作を促すが、クレジットされた仮想メダルが存在しない場合や既に3枚のメダル投入がなされている状況下ではLEDは消灯される。
さて、前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ13と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ14Aと、遊技者に各種情報を与える補助表示部15とが設けられている。補助表示部15は、本実施形態では表示内容の多様化及び表示演出の重厚化を意図して液晶表示器によって構成されているが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。補助表示部15は、遊技に進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール42L,42M,42Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部15と称している。補助表示部15の背面には上部ランプ13やスピーカ14A、補助表示部15を駆動させるための表示制御装置111が設けられている。なお、上部ランプ13及びスピーカ14Aの位置や数は特に以上説明したものに限られない。
メダル受け皿18の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート16が装着されている。また、メダル受け皿18の左方には、手前側下方に反転可能な灰皿19が設けられている。さらに、メダル受け皿18の奥方には、上記スピーカ14Aと同様の左右一対のスピーカ14Bが設けられている。
筺体11の内部においてホッパ装置91の左方には、電源ボックス121が設けられている。電源ボックス121は、電源スイッチ122や設定キー挿入孔124などを備えている。電源スイッチ122は、主制御装置131を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。設定キー挿入孔124は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔124へ挿入して操作することにより、スロットマシン10の設定状態(当選確率設定処理)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。
リールユニット41の上方には、制御手段としての主制御装置131が筺体11の背板11cに取付けられている。主制御装置131は、主たる制御を司るCPU,遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを一時的に記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印ユニットによって開封不能に連結され、これにより基板ボックスが封印されている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図6のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置131には、演算処理手段であるCPU151を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU151には、電源ボックス121の内部に設けられた電源装置161の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路154や、入出力ポート155などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置131は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基板としての機能を果たすものである。
主制御装置131の入力側には、スタートレバー71の操作を検出するスタート検出センサ71a、各ストップスイッチ72,73,74の操作を個別に検出するストップ検出センサ72a,73a,74a、メダル投入口75から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ75a、各クレジット投入スイッチ77,78の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ77a,78a、切換スイッチ80の操作を検出する切換検出センサ80a、各リール42L,42M,42Rの回転位置を個別に検出するリールインデックスセンサ55L,55M,55R、ホッパ装置91から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ91a、リセット操作を検出するリセット検出センサ640、設定キー挿入孔124に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ124a、前面扉12の開放を検出するための開放検知スイッチ820(図4参照)等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート155を介してCPU151に出力されるようになっている。
なお、投入メダル検出センサ75aは実際には複数個のセンサより構成されている。即ち、メダル投入口75からホッパ装置91に至る貯留用通路81は、その上流部において、メダルが1列で通行可能なように構成されている。そして、貯留用通路81の上流部には第1センサが設けられるとともに、それよりメダルの幅以上離れた下流側に第2センサ及び第3センサが近接(少なくとも一時期において同一メダルを同時に検出する状態が生じる程度の近接)して設けられており、これら第1乃至第3の各センサによって投入メダル検出センサ75aが構成されている。主制御装置131は、第1センサから第2センサに至る時間を監視し、その経過時間が所定時間を越えた場合にはメダル詰まり又は不正があったものとみなしてエラーとする。エラーになると、エラー報知が行われるとともにエラー解除されるまでの遊技者による操作が無効化される。また、主制御装置131は第2センサと第3センサとがオンオフされる順序をも監視し、第2,第3センサが共にオフ、第2センサのみオン、第2,第3センサが共にオン、第3センサのみオン、第2,第3センサが共にオフという順序通りになった場合で、かつ各オンオフ切換に移行する時間が所定時間内である場合にのみメダルが正常に取り込まれたと判断し、それ以外の場合はエラーとする。このようにするのは、貯留用通路81でのメダル詰まりの他、メダルを投入メダル検出センサ75a付近で往復動させてメダル投入と誤認させる不正を防止するためである。
また、主制御装置131の入力側には、入出力ポート155を介して電源装置161に設けられた停電監視回路161bが接続されている。なお、電源装置161には、主制御装置131を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部161aや、上述した停電監視回路161bなどが搭載されている。
停電監視回路161bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ122による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。この例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電圧が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU151と入出力ポート155のそれぞれに供給され、CPU151ではこの停電信号を認識することにより所定の停電時処理が実行される。
電源部161aからは出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置131などの制御系における駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されており、この安定化電圧が出力されている時間としては、主制御装置131による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置131の出力側には、各有効ライン表示部32,33,34、残数表示部35、ゲーム数表示部36、獲得枚数表示部37、各リール42L,42M,42Rを回転させるための各ステッピングモータ61L,61M,61R、セレクタ84に設けられたメダル通路切替ソレノイド83、ホッパ装置91、表示制御装置111、遊技ホールのホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板171等が入出力ポート155を介して接続されている。
表示制御装置111は、上部ランプ13やスピーカ14A,14B、補助表示部15を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置131からの信号を受け取った上で、表示制御装置111が独自に上部ランプ13、スピーカ14A,14B及び補助表示部15を駆動制御する。従って、表示制御装置111は、遊技を統括管理するメイン基板たる主制御装置131との関係では補助的な制御を実行するサブ基板となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基板を設けることにより、メイン基板の負担軽減を図っている。なお、各種表示部32〜37を表示制御装置111が制御する構成としてもよい。
上述したCPU151には、このCPU151によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM152と、このROM152内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM153のほかに、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM152とRAM153によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM152に記憶されている。
RAM153は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM153には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ122の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ122の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電時処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、CPU151のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路161bからの停電信号が入力されるように構成されており、停電等の発生に伴うNMI割込み処理が即座に実行される。
従って、遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、例えばリセット操作を行いつつ電源スイッチ122をオンすると、バックアップデータがリセットされるようになっている。リセット操作は、シリンダ錠700に鍵を挿入し、スロットマシン10の正面側から見て反時計回り方向に回動させることにより行う。そして、この操作に関連した施錠装置600の動作をリセット検出センサ640(図3参照)が検出し、主制御装置131に対し検出信号を出力する。主制御装置131は、この検出信号に基づいて、リセット操作があったことを把握することができる。これにより、例えばホッパーエラー等のエラー状態のリセットを、前面扉12を開放することなく行うことも可能となる。
なお、電源装置161の電源部161aは、上述したNMI割込み処理及び停電時処理を実行するのに十分な時間、制御系の駆動電圧として使用される安定化電圧(5ボルト)の出力が保持されるように構成されている。本実施形態では、30msecの間、駆動電圧が出力され続けるようになっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、封止ピース850を用いることにより、ボタンユニット77(第1クレジット投入スイッチ77)が前面扉12の表側から取外し不能となる。仮にボタンユニット77を前面扉12の表側から強引に取外す不正行為が行われた場合には、係止片807等が破損するなど何らかの痕跡が残るとともに、ボタンユニット77を再び元の状態のように適正に取付けることができなくなるため、当該不正行為の早期発見が可能となる。結果として、不正行為の直接的な防止はもとより、不正行為を早期発見できるという側面からも不正行為の抑止を図ることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、本発明にかかる操作ユニットの取付構造を、第1クレジット投入スイッチ77のユニット(ボタンユニット77)に適用した例を示したが、これに限らず、ストップスイッチ72〜74等、他の操作ユニットの取付構造に採用してもよい。
また、取付位置も、平面パネル部51aに限らず、例えば縦壁部51bなど他の箇所であってもよい。
(b)上記実施形態では、規制部材として封止ピース850を採用しているが、これに限らず、異なる構成の規制部材を採用してもよい。例えば、帯状のバンド部の一端にロック部を備え、当該ロック部にバンド部の他端を通して対象を結束する結束バンドを採用してもよい。つまり、当該結束バンドをボタンユニット77のケース801本体と係止片807との間を通して取付けることにより、係止片807の弾性変形を抑える構成としてもよい。
また、係止片807の変形を抑える規制部材に代えて、封印シールを貼る等して、ボタンユニット77を前面扉12の表側から取外した場合に所定の痕跡が残る構成としてもよい。
(c)係止片807の途中に切込み部を形成しておき、ボタンユニット77を前面扉12の表側から強引に取外す不正行為が行われた場合には、係止片807が途中で折れ、残った部分が邪魔をして、ボタンユニット77が取外し困難となる構成としてもよい。
以下、特許請求の範囲の請求項に記載されないものであって、上記実施形態から把握できる技術的思想について、その効果とともに記載する。
手段1.遊技に関する制御を司る制御手段を内部に収容した筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に設けられた前面扉と、当該前面扉に取付けられ、遊技者に押圧操作される操作ユニットとを備えた遊技機において、
前記操作ユニットを、前記前面扉の表側から取外し不能としたことを特徴する遊技機。
上記手段1によれば、操作ユニットが前面扉の表側から取外し不能となる。ここで、操作ユニットが「取外し不能」とあるのは、例えば操作ユニットを前面扉に係り止めている部位が破壊される等しない限り、当該前面扉から操作ユニットを取外すことができない又は極めて困難であるといった意味である。従って、仮に操作ユニットを前面扉の表側から強引に取外す不正行為が行われた場合には、一部が破損するなど何らかの痕跡が残るとともに、操作ユニットを再び元の状態のように適正に取付けることができなくなるため、当該不正行為の早期発見が可能となる。結果として、不正行為の直接的な防止はもとより、不正行為を早期発見できるという側面からも不正行為の抑止を図ることができる。
手段2.遊技に関する制御を司る制御手段を内部に収容した筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に設けられた前面扉と、当該前面扉に取付けられ、遊技者に押圧操作される操作ユニットとを備えた遊技機において、
前記操作ユニットを前記前面扉の表側から取外した場合に所定の痕跡が残る構成としたことを特徴する遊技機。
上記手段2によれば、例えば封印シールやカシメ部材等の封印手段を操作ユニットに絡めて取着することにより、操作ユニットを前面扉の表側から強引に取外す不正行為が行われた場合には、上記1と同様、その痕跡が残り、当該不正行為の早期発見が可能となる。
手段3.遊技に関する制御を司る制御手段を内部に収容した筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に設けられた前面扉と、当該前面扉に取付けられ、遊技者に押圧操作される操作ユニットとを備えた遊技機において、
前記操作ユニットは、
前記前面扉に形成された開口部に対し当該前面扉の表側から挿入し、所定の係止部が前記前面扉の裏側にて係止されることにより、前記前面扉に取付けられ、
前記前面扉の裏側から前記係止部の係止解除操作を行うことにより、前記前面扉から取外し可能となる構成であって、
前記操作ユニットの取付後、前記前面扉の裏側から所定の規制部材を取付けることにより、前記係止部の係止解除操作を行えなくなることを特徴とする遊技機。
上記手段3によれば、上記手段1、2と同様の作用効果が奏される。また、本手段3のように、係止部により操作ユニットが着脱自在な構成とすることにより、例えば操作ユニットをネジ等の固定手段により固定する構成や、操作ユニット自体がねじ込み式となった構成に比べ、製造時やメンテナンス時等における操作ユニットの取付作業が容易になる。
手段4.前記規制部材は、前記操作ユニットに対し取外し不能に取付けられるものであることを特徴とする手段3に記載の遊技機。
ここで、規制部材が「取外し不能」とあるのは、例えば規制部材を切断、破壊等しない限り、操作ユニットから取外すことができない又は極めて困難であるといった意味である。これに反し、正規に操作ユニットの交換等を行いたい場合には、前面扉の裏側から規制部材を破壊する等すればよい。このようにすれば、操作ユニットの係止部の係止解除操作が許容され、操作ユニットを前面扉から取外すことが可能となる。
手段5.前記係止部は、前記操作ユニットの本体から舌片状に突出形成されて弾性変形可能となったものであって、
前記規制部材の一部が、前記本体と前記係止部との間に差し込まれることにより、前記係止部の弾性変形が規制されることを特徴とする手段3又は4に記載の遊技機。
上記手段5によれば、操作ユニットの本体と係止部との間に規制部材を差し込むといった比較的簡単な構成により上記手段の構成を実現することができ、構成の簡素化を図るとともに、組付作業性の向上を図ることができる。
以下に、上記各手段が適用される遊技機の基本構成の一例を示す。
上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。態様例としては、「複数の識別情報(図柄)からなる識別情報列(図柄列;具体的には図柄の付されたリール、ベルト等の回転体)を変動表示(具体的にはリール等の回転)した後に識別情報列を停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット等の回転体ユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して識別情報(図柄)の変動が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技価値が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
10…スロットマシン、11…筐体、12…前面扉、51a…平面パネル部、51c…開口部、77…第1クレジット投入スイッチ(ボタンユニット)、801…ケース、802…操作ボタン、805…フランジ部、807…係止片、850…封止ピース、851…側片部。

Claims (1)

  1. 遊技に関する制御を司る制御手段を内部に収容した筐体と、当該筐体の前面側に開閉可能に設けられた前面扉と、当該前面扉に取付けられ、遊技者に押圧操作される操作ユニットとを備えた遊技機において、
    前記操作ユニットを、前記前面扉の表側から取外し不能としたことを特徴する遊技機。
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