JP2013096289A - 火花点火式内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室内での混合気の燃焼が不十分であった場合に未燃燃料が気筒外に排出される問題を緩和ないし解消する。
【解決手段】点火コイルを介して点火プラグ13に高電圧を印加し、点火プラグ13に生じる火花放電により燃焼室内の混合気に着火して燃焼させる膨張行程において、同膨張行程の終期に訪れる排気バルブ16の開弁タイミングの前に燃焼室内にマイクロ波電界を発生させ、燃焼室内でプラズマを生成、成長させるようにした。マイクロ波を放射するアンテナ17は、気筒1における上死点と下死点との中間点よりも下死点側に配設する。
【選択図】図3

Description

本発明は、火花点火式内燃機関に関する。
火花点火式内燃機関に実装されている点火装置では、イグナイタが消弧した際に点火コイルに発生する高電圧を点火プラグの中心電極に印加することで、点火プラグの中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起、点火する。
近時では、気筒の燃焼室内にある混合気に確実に着火させ、安定した火炎を得ることができるようにするために、マグネトロンが出力するマイクロ波若しくは高周波発振器が出力する高周波を燃焼室内に放射する「アクティブ着火」法が試みられている(例えば、下記特許文献を参照)。アクティブ着火法によれば、中心電極と接地電極との間の空間にマイクロ波若しくは高周波電界が形成され、この電界中で発生したプラズマが成長して、火炎伝搬燃焼の始まりとなる大きな火炎核を生成することができる。
ところで、冷間始動時等、排気浄化用の触媒を早期に暖めるべく排気温度を高める目的で、点火時期を圧縮上死点以後に遅らせる遅角制御を行うことがある。しかしながら、内燃機関自体の温度が低く、気筒に充填される混合気の温度も低いために、ピストンの運動に対して火炎伝搬のスピードが遅くなり、燃焼の途中で火炎が弱まったり消えてしまったりするおそれがあった。
特開2011−159477号公報 特開2011−064162号公報
本発明は、膨張行程の最中で火炎が弱まったり消えてしまったりして混合気の燃焼が不十分となる問題を緩和ないし解消することを所期の目的としている。
本発明では、気筒における上死点から下死点へと向かうピストンのストロークの中間点よりも下死点側の領域に、マイクロ波若しくは高周波を放射するアンテナを設けた火花点火式内燃機関を構成した。
冷間始動時等の点火遅角制御を実行する場合等に、気筒の上死点と下死点との間の領域にマイクロ波若しくは高周波電界を発生させれば、当該領域にプラズマを生成して燃焼の促進を図ることができる。
本発明によれば、膨張行程の最中で火炎が弱まったり消えてしまったりして混合気の燃焼が不十分となる問題が緩和ないし解消される。
本発明の一実施形態における内燃機関及び電界発生装置の概略構成を示す図。 同実施形態における火花点火装置の回路図。 同実施形態の内燃機関の気筒及びアンテナを示す要部側断面図。 本発明の一変形例における電界発生装置の具体的構成を示す図。 同変形例における電界発生装置の要素であるHブリッジの回路図。 本発明の一変形例における火花点火装置と電界発生装置とを組み合わせた構成を説明する図。 同変形例におけるアンテナ及び電界発生装置を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。この内燃機関は、筒内直接噴射式のものであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)と、各気筒1内に燃料を噴射するインジェクタ10と、各気筒1に吸気を供給するための吸気通路3と、各気筒1から排気を排出するための排気通路4と、吸気通路3を流通する吸気を過給する排気ターボ過給機5と、排気通路4から吸気通路3に向けてEGRガスを還流させる外部EGR装置2とを具備している。
気筒1の燃焼室の天井部には、点火プラグ13を取り付けてある。図2に、火花点火用の電気回路を示している。点火プラグ13は、点火コイル12にて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイル12は、半導体スイッチング素子であるイグナイタ11とともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0からの点火信号iをイグナイタ11が受けると、まずイグナイタ11が点弧して点火コイル12の一次側に電流が流れ、その直後の点火タイミングでイグナイタ11が消弧してこの電流が遮断される。すると、自己誘導作用が起こり、一次側に高電圧が発生する。そして、一次側と二次側とは磁気回路及び磁束を共有するので、二次側にさらに高い誘導電圧が発生する。この高い誘導電圧が点火プラグ13の中心電極に印加され、中心電極と接地電極との間で火花放電する。
また、本実施形態では、電界発生装置の一であるマイクロ波発生装置を付設している。マイクロ波発生装置は、バッテリを電源とするマグネトロン14及びこれを制御する制御回路15を備えてなる。マイクロ波発生装置は、導波管や同軸ケーブル等を介してアンテナ17に電気的に接続しており、マグネトロン14が出力するマイクロ波をアンテナ17に印加し、そのアンテナ17から気筒1の燃焼室内に放射することが可能である。
図3または図7に示すように、アンテナ17は、気筒1のボアのすぐ外側にあって、ボアを取り囲むようにボア内周面に沿った略環状をなす線条体である。いわば、鉄環に近い。図示例では、気筒1のボアの内周面の一部に、耐熱性を有した例えばセラミック等の略環状の絶縁体18を内周面に露出するように埋設し、その内にアンテナ17を配設している。絶縁体18により、アンテナ17は被覆され、気筒1を包有するシリンダブロックから絶縁される。
アンテナ17は、気筒1におけるピストンの上死点と下死点との間の領域に臨む位置に設けてある。より詳しくは、上死点から下死点へと向かうピストンのストロークの中間点よりも下死点側にあるように位置づけてある。マグネトロン14が出力し、アンテナ17から放射されるマイクロ波は、気筒1内の上死点と下死点との間の空間、特に上死点と下死点との中間部やそこから下死点側に偏倚した空間に電界を形成する。
吸気通路3は、外部から空気を取り入れて気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、過給機5のコンプレッサ51、インタクーラ32、電子スロットルバルブ33、サージタンク34、吸気マニホルド35を、上流からこの順序に配置している。
排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42、過給機5の駆動タービン52及び三元触媒41を配置している。加えて、タービン52を迂回する排気バイパス通路43、及びこのバイパス通路43の入口を開閉するバイパスバルブであるウェイストゲートバルブ44を設けてある。ウェイストゲートバルブ44は、アクチュエータに制御信号lを入力することで開閉操作することが可能な電動ウェイストゲートバルブであり、そのアクチュエータとしてDCサーボモータを用いている。
排気ターボ過給機5は、駆動タービン52とコンプレッサ51とを同軸で連結し連動するように構成したものである。そして、駆動タービン52を排気のエネルギを利用して回転駆動し、その回転力を以てコンプレッサ51にポンプ作用を営ませることにより、吸入空気を加圧圧縮(過給)して気筒1に送り込む。
外部EGR装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものである。外部EGR通路の入口は、排気通路4におけるタービン52の上流の所定箇所に接続している。外部EGR通路の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ33の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク34に接続している。外部EGR通路上にも、EGRクーラ21及びEGRバルブ22を設けてある。
ECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるエンジン回転信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ33の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するアクセル開度センサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク34)内の吸気温を検出する温度センサから出力される吸気温信号d、吸気通路3(特に、サージタンク34)内の吸気圧(または、過給圧)を検出する圧力センサから出力される吸気圧信号e、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム信号g、燃焼室内でのプラズマの生成及び混合気の燃焼に伴って生じるイオン電流を検出する検出回路から出力されるイオン電流信号h等が入力される。エンジン回転センサは、10°CA(クランク角度)毎にパルス信号bを発する。カム角センサは、720°CAを気筒数で割った角度、三気筒エンジンであれば240°CA毎にパルス信号gを発する。本実施形態におけるイオン電流検出回路は、点火プラグ13に流れるイオン電流を点火コイル12の二次側の回路にて(例えば、点火コイル12の二次側巻線、またはマイクロ波発生装置を点火プラグ13に接続する接続端に発生する二次的な電圧として)測定する。
出力インタフェースからは、イグナイタ11に対して点火信号i、マグネトロン14の制御回路15に対してマイクロ波発生指令信号j、スロットルバルブ33に対して開度操作信号k、ウェイストゲートバルブ44に対して開度操作信号l、EGRバルブ22に対して開度操作信号m、インジェクタ10に対して燃料噴射信号n等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、点火の際に燃焼室内にマイクロ波電界を発生させるか否か、EGR量(または、EGR率)及びEGRバルブ22の開度といった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能であるので説明を割愛する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、nを出力インタフェースを介して印加する。
しかして、本実施形態では、点火プラグ13に生じる火花放電により気筒1の燃焼室内の混合気に着火して燃焼させる膨張行程において、アンテナ17からマイクロ波を放射して気筒1の燃焼室内にマイクロ波電界を発生させ、以て燃焼を促進するようにしている。
アンテナ17からのマイクロ波の放射は、火花点火の時期を圧縮上死点以降の所要のタイミングまで遅らせる遅角補正時に実施する。点火時期の遅角補正は、触媒41の暖機のために気筒1から排気通路4に排出する排気ガスの温度を高めたい場合や、ノッキングの発生を抑制したい場合(ノックコントロールシステムがノックセンサを介してノッキングの発生を検知している、燃焼性状が理想的でない(オクタン価が高い)等)、AT車における変速比のシフトアップまたはシフトダウン時(機関の出力トルクを一時低下させる必要がある)等に行う。
ピストンが圧縮上死点から膨張下死点に向けて移動し始めた後に点火すると、火炎伝搬がピストンの運動の後追いとなる。特に、冷間始動時等、内燃機関自体の温度が低く、気筒1に充填される混合気の温度も低い状況では、燃焼室の容積の膨張に対して火炎伝搬が遅れ、燃焼の途中で火炎が弱まったり消えてしまったりすることがある。
そのような燃焼不安定が発生し得る状況において、排気バルブ16を開弁するタイミングが未だ訪れていないことを条件として、マイクロ波発生装置からアンテナ17にマイクロ波を印加し、アンテナ17から燃焼室内にマイクロ波を放射する制御を実施する。マイクロ波は、火花放電開始と略同時または火花放電後に印加する。その印加時期は、点火時期やエンジン回転数、混合気の燃焼圧力(膨張行程中の筒内圧)、排気ガス温等のうちの何れか少なくとも一に基づいて決定することが好ましい。この制御により、燃焼室内にOHラジカルやプラズマが生成され、火炎が再び増強されて混合気を十分に燃焼させることができるようになる。
本実施形態では、気筒における1ピストンの上死点と下死点との間の領域にマイクロ波を放射するアンテナ17を設けた火花点火式内燃機関を構成した。本実施形態によれば、点火コイル12を介して点火プラグ13に高電圧を印加し、点火プラグ13に生じる火花放電により燃焼室内の混合気に着火して燃焼させる膨張行程において、同膨張行程の終期に訪れる排気バルブ16の開弁タイミングの前に燃焼室内にマイクロ波電界を発生させてプラズマを生成、成長させることができるため、膨張行程の中盤以降に火炎が弱まる等して燃焼が不安定化するおそれがあるときであっても、同一の膨張行程の中で再度燃焼を促進することが可能となる。
従って、圧縮上死点からかなり遅らせて火花点火したとしても、燃焼安定性が向上する。よって、例えば、始動直後の排気温度を従前よりも大幅に高めることができるようになり、触媒41の早期暖機が可能となって、排気ガスのエミッションが良化する。また、触媒41の浄化能率が実効的に向上することになるから、触媒41の作製に用いる貴金属材料の量の低減も期待できる。このことは、低コスト化に寄与し得る。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
燃焼室内でプラズマを生成する目的で燃焼室内に電界を発生させる電界発生装置は、マイクロ波発生装置には限定されない。換言すれば、燃焼室内にアンテナ17からマイクロ波を放射する代わりに、高周波を放射してもよい。
マイクロ波発生装置以外の電界発生装置として、高周波の交流電圧を印加する交流電圧発生回路や、高周波の脈流電圧を印加する脈流電圧発生回路等を採用することができる。脈流電圧発生回路を採用する場合、周期的に電圧が変化する直流電圧を発生させるものであればよく、その波形も任意であってよい。脈流電圧は、基準電圧(0Vであることがある)から一定周期で一定電圧まで変動するパルス電圧、交流電圧を半波整流した電圧、交流電圧に直流バイアスを加味した電圧等をおしなべて含む。電界発生装置が発振する高周波電圧は、周波数が200kHz〜1000kHz程度、振幅が3kVp−p〜10kVp−p程度であることが好ましい。
図4及び図5に示すように、高周波を発生させる電界発生装置は、バッテリを電源とし、低圧直流を高圧交流に変換する回路を含む。具体的には、約12Vのバッテリ6電圧を300V〜500Vに昇圧するDC−DCコンバータ61と、DC−DCコンバータ61が出力する直流を交流に変換するHブリッジ回路62と、Hブリッジ回路62が出力する交流をさらに高い電圧に昇圧する昇圧トランス63とを要素とする。
また、図6に示すように、点火プラグ13の中心電極からマイクロ波若しくは高周波を印加して燃焼室内にマイクロ波若しくは高周波電界を形成するアクティブ着火システムに、本発明を適用することも考えられる。
図6は、マイクロ波若しくは高周波を点火プラグ13に印加する例である。電界発生装置は、導波管や同軸ケーブル等を介して点火プラグ13に電気的に接続しており、出力する高周波を点火プラグ13に印加し、その中心電極から気筒1の燃焼室内に放射することが可能である。この電界発生装置によるマイクロ波若しくは高周波は、火花放電開始と略同時、火花放電開始直前または火花放電開始直後に印加する。電界発生装置によるマイクロ波若しくは高周波と、点火コイル12による高誘導電圧とを重畳して点火プラグ13の中心電極に印加することもできる。
図5に示しているように、電界発生装置の出力端には、第一ダイオード64及び第二ダイオード65を介設することが好ましい。第一ダイオード64は、カソードが昇圧トランス63の二次側巻線の信号ラインに接続し、アノードが点火コイル12との結節点であるミキサ66に接続している。第二ダイオード65は、アノードが昇圧トランス63の二次側巻線のグランドラインに接続し、カソードが接地している。これら第一ダイオード64及び第二ダイオード65は、点火タイミングにおいて点火コイル12の二次側から流れ込む負の高圧パルス電流を遮る役割を担う。
電界発生装置が発振する高周波電圧は、通常、火花放電開始と略同時、火花放電開始直前または火花放電開始直後に、点火プラグ13の中心電極に印加する。これにより、点火プラグ13の中心電極と接地電極との間の空間に、高周波電界が形成される。そして、高周波電界中で火花放電を行うことによりプラズマが発生し、このプラズマが火炎伝搬燃焼の始まりとなる大きなラジカルプラズマ火炎核を生成する。
上記は、火花放電による電子の流れ及び火花放電によって生じたイオンやラジカルが、電界の影響を受け振動、蛇行することで行路長が長くなり、周囲の水分子や窒素分子と衝突する回数が飛躍的に増加することによるものである。イオンやラジカルの衝突を受けた水分子や窒素分子は、OHラジカルやNラジカルになるとともに、イオンやラジカルの衝突を受けた周囲の気体も電離した状態、即ちプラズマ状態となることで、飛躍的に混合気への着火領域が大きくなり、火炎核も大きくなるのである。この結果、火花放電のみによる二次元的な着火から三次元的な着火に増幅され、燃焼が燃焼室内に急速に伝播、高い燃焼速度で拡大することとなる。
点火直後におけるアンテナ17は、マイクロ波若しくは高周波を放射する一次アンテナとして機能させることもでき、点火プラグ13から放射されるマイクロ波若しくは高周波を反射させる二次アンテナとして機能させることもできる。火花放電により気筒1の燃焼室内の混合気に着火して燃焼させる膨張行程における、点火直前ないし直後の時期にアンテナ17を二次アンテナとして用いようとする場合には、ECU0から制御信号を入力して、図7に示しているスイッチ(半導体スイッチ、リレー等)19を切り替えることでアンテナ17の端を短絡する。これにより、アンテナ17が電源につながっていない一周連続した環となり、放射源側一次アンテナたる点火プラグ13側から伝搬するマイクロ波若しくは高周波を受ける、特定周波数のマイクロ波若しくは高周波を反射させる、またはマイクロ波若しくは高周波に共振する二次アンテナとなる。このアンテナ17からは、燃焼室内の上方及び/または下方に向かって電界が放射される。
その上で、膨張行程の中盤以降、燃焼室内にマイクロ波若しくは高周波電界を形成して燃焼を再促進したい場合には、ECU0から制御信号を入力してスイッチ19を切り替え、アンテナ17の端を電界発生装置(マイクロ波若しくは高周波発生装置)に接続してこれを一次アンテナ化する。そして、上記実施形態と同様、アンテナ17から燃焼室内にマイクロ波若しくは高周波を放射する。これにより、膨張行程の中途で火炎が弱まる等して燃焼が不安定化したとしても、同じ膨張行程の中で再度燃焼を促進することが可能となる。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される火花点火式内燃機関に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
12…点火コイル
13…点火プラグ
14、15…電界発生装置
61、62、63…電界発生装置

Claims (1)

  1. 気筒におけるピストンの上死点から下死点へと向かうストロークの中間点よりも下死点側の領域に、マイクロ波若しくは高周波を放射するアンテナを設けた火花点火式内燃機関。
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