JP2013095641A - ヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナおよびそれを用いたヒ素イオン回収方法およびヒ素フリー水溶液の製造方法 - Google Patents
ヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナおよびそれを用いたヒ素イオン回収方法およびヒ素フリー水溶液の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】メソポーラスアルミナに界面活性剤を作用した後に得られたアルミナを、モリブデン酸アンモニウムを含む水溶液中で混合させることにより、モリブデン酸アンモニウムをメソポーラスアルミナに担持させる。モリブデン酸アンモニウム等のヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナは、pH調整等の水質調整を行なわずに常温処理において、水中の微量のヒ素イオンを選択的に吸着して除去できる。特別の前処理を行なわないので余分の後処理も必要がなく、かつ加熱装置なども使用しないので、低コストのヒ素除去システムを構築できる。多段にヒ素処理装置を構成することにより、迅速で大量にヒ素イオンフリーの水溶液を得ることができる。
【選択図】図9
Description
凝集法としては、特許文献1に示されるように、鉄塩やポリ塩化アルミニウム(PAC)(一般式〔Al2(OH)nCl6−n〕m (ただし1<n<5、m<10))を用いて、酸化凝集して除去する方法が知られ、その公報にはAs濃度を平成5年に採用された排水基準である0.001ppm未満を満たした0.001ppmまで減少させることが示されている。
触媒法としては、特許文献2に示されているように、ロジウム(Rhodium)をアルミナに担持させた触媒(ロジウム含量5重量%、Aldrich社製)を触媒として用い、水素曝気によりイオンを還元除去することが示され、Asイオン濃度を10ppbにすることが可能であることが示されている。
吸着法については、以下の特許文献3から7に示したようなものが知られている。特許文献3には、硫酸イオンを含有するジルコニウム系メソ構造体(細孔径D20〜50nm、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(HTAB)含有量は39重量%、HTABの断面の直径30〜40nm)を吸着剤として用いることで、As濃度4000μmol/L以下としえることが示されている。特許文献4には、繊維状セルロース粉末にN−メチル−D−グルカミンを固定化させたキレート繊維(キレスト株式会社,キレストファイバーGRY)からなるフィルターに透過させた水のAs濃度が0.1ppm以下であることが示されている。
特許文献5には、γ−アルミナ担体に希土類金属の酸化物又は水酸化物を5〜60質量%担持したもの(平均細孔径 119nm 細孔容積 0.713 cm3/g 表面積 240 m2/g 全細孔容積に占める90〜200nmの細孔の割合 88%)を吸着剤として用いた例では、As濃度0.8ppmとしえたことを示している。
特許文献6には、アミノプロピル基修飾磁性微粒子を吸着剤として用いた場合は、As濃度を0.1ppmとしえたことが示されている。
特許文献7には、ビス(2−エチルヘキシル)アンモニウム ビス(2−エチルヘキシル)ジチオカルバメート8gを多孔質ポリアクリル酸エステル樹脂20gに担持し、粒状体の含浸樹脂を使用することで、As濃度を9×10−7モル/リットルまで減少させることが示されている。
(1)本発明は、目標元素であるヒ素(As)イオンが溶解された溶液(ヒ素イオン溶解溶液)からヒ素イオンを吸着するとともに吸着されたヒ素イオンを遊離することが可能なヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナであり、このメソポーラスアルミナは、硝酸アルミニウムおよび界面活性剤を用いて作製され、その界面活性剤は、カンファー・スルファン酸(CSA)または臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)であることを特徴とする。あるいは、メソポーラスアルミナは、アルミニウム・イソプロポキシド(C9H21AlO3)の加水分解により作製されることを特徴とする。
図1は、本発明のヒ素回収システムを示す図である。まず、第1段階でメソポーラスアルミナ(MPAと略す)を合成する。ここで、メソポーラスアルミナとは、多孔質アルミナの1種であり、メソポア領域と呼ばれる、2から50nmの領域の大きさのほぼ均一で規則的な直径の細孔(メソ孔)を有し、細孔の作るネットワークの様式(空間対称性)や製造方法等によって、様々な特性を有することが知られている多孔質物質群である。しかし、本特許出願においては、メソ孔よりも小さなマイクロ孔(2nm以下の細孔)やメソ孔よりも大きなマクロ孔(50nm以上の細孔)を有するポーラスアルミナもメソポーラスアルミナと呼ぶ。
図2は、本発明に使用されるアルミナ(Al2O3)の生成方法の一実施形態を示す図である。図2に示すように、アルミニウム・イソプロポキシド(C9H21AlO3)20gを丸底フラスコ中の蒸留水100mlに添加して、80℃で1時間マグネットによって攪拌した。その後硝酸を用いて水溶液のpHを4に調整した。この後この混合物は再び丸底フラスコ中で、80℃で8時間攪拌した。その後、溶液をろ過して、白い固形物が収集され、60℃で一晩乾燥を行ない、さらに空気中において550℃で6時間か焼した。含まれていた有機成分は蒸発して取り除かれた。か焼により得たこの白い粉末がアルミナ(Al2O3)である。このアルミナを本願ではAl2O3−Iと称する。尚、上記の値は実施例であるから、多少変動させても良い。(以下の実施例でも同様である。)
硝酸アルミニウム{Al(NO3)39H2O}25gおよび界面活性剤であるカンファー・スルファン酸(CSA)2.5gを75mlの蒸留水中に入れて、マグネット攪拌しながらこれらの混合物を溶解した。その後アンモニア水溶液を用いて溶液のpH値を5.5に調整した。混合液は攪拌10分後に粘性が出てきて、次にポリテトラフルオロエチレンで内面被覆されたオートクレーブへ移され、160℃〜180℃で24時間の熱水処理を行なった。その後、室温まで冷却され、固形材料は遠心分離器を使って収集され、さらにエタノールを用いて数回洗浄された。得られたこの白い粉末状生成物は60℃で一晩乾燥され、さらに空気中において550℃で6時間か焼し、含まれていた有機成分は蒸発して取り除かれた。この白い粉末がアルミナ(Al2O3)である。このアルミナを本願ではAl2O3−IIと称する。図3は、上述の界面活性剤を用いてpH5.5でAl2O3−IIを生成する合成方法を示す実施形態を示す図である。尚、このAl2O3−IIは界面活性剤を用いて作製したメソポーラスAl2O3である。
実施例2で用いた界面活性剤CSAの代わりに界面活性剤の臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)を用いてアルミナを作製した。すなわち、図3に示すように、硝酸アルミニウム{Al(NO3)39H2O}25gおよび界面活性剤であるCTAB2.5gを75mlの蒸留水中に入れて、マグネット攪拌しながらこれらの混合物を溶解した。その後アンモニア水溶液を用いて溶液のpH値を5.5に調整した。混合液は攪拌10分後に粘性が出てきて、次にポリテトラフルオロエチレンで内面被覆されたオートクレーブへ移され、160℃〜180℃で24時間の熱水処理を行なった。その後、室温まで冷却され、固形材料は遠心分離器を使って収集され、さらにエタノールを用いて数回洗浄された。得られたこの白い粉末状生成物は60℃で一晩乾燥され、さらに空気中において550℃で6時間か焼し、含まれていた有機成分は蒸発して取り除かれた。この白い粉末がアルミナ(Al2O3)である。このアルミナを本願ではAl2O3−IIIと称する。尚、このAl2O3−IIIは界面活性剤を用いて作製したメソポーラスAl2O3である。
図4は、メソポーラスアルミナの広角X線回折{XRD(X−Ray Deffraction)}パターンを示す図である。また図5は、メソポーラスアルミナの小角X線散乱(SAXS:Small Angle X−Ray Scattering)パターンを示す図である。実施例1〜3において作製したか焼したアルミナ粉末の結晶構造はXRDおよびSAXSを使って特徴づけられる。図5は、3種類のアルミナ(Al2O3−I、Al2O3−II、Al2O3−III)のX線小角散乱の測定結果である。メソポーラスアルミナ・ナノチューブの小角X線プロファイルは、領域0.45≦2θ≦1.45°においてブロードな分解回折ピークを示し、界面活性剤なしの(Al2O3−I)、界面活性剤CSAの場合(Al2O3−II)、および界面活性剤CTABの場合(Al2O3−III)のAl2O3に関し、d(粒子間距離)は、それぞれ13.768nm、11.593nmおよび14.373nmである。ブロードで強度が小さいほどアルミナのメソ構造の無秩序化が増大していることを示しているので、メソポーラス度はAl2O3−Iは最も低く、Al2O3−IIおよびAl2O3−IIIはメソポーラス度が大きいことが分かる。このことはアルミナ形成時の界面活性剤を用いた効果である。
我々は、実施例1〜3に示す方法によって、アルミナの材料の形状およびサイズを制御できたが、その証拠はN2吸着等温線からも得ることができる。図6は、温度77Kにおける窒素(N2)吸着/脱着等温線であり、横軸が相対圧、縦軸は吸着量を示す。この窒素(N2)吸着/脱着等温線は、典型的なタイプIV(IUPACによる分類)の吸着挙動であり、吸着/脱着ブランチの周知の鋭い屈曲を持ち、顕著なヒシテリシスループを示していて、アルミナ試料のN2吸着等温線の特徴を表している。すなわち、図6で示すアルミナ材料(Al2O3−I)は、均質であり規則性が高いことを示している。またこのアルミナ材料(Al2O3−I)のヒシテリシスループは、H2型(IUPACによる分類)であり、界面活性剤の有り無しにおいて作製された均質なメソポーラスの立方晶構造に典型的なヒシテリシスである。この良く特徴づけられた鋭い屈曲線は0.5≦P/P0≦0.85で現われている。
図8は、均一形状のメソポーラスアルミナ構造の代表的TEM像を示す図である。メソポーラスアルミナの高解像度の透過電子顕微鏡(HRTEM)は、アルミナの制御された形態、メソポーラス度および結晶構造を調査するために行なわれた。上図がAl2O3−I、中図がAl2O3−II、下図がAl2O3−IIIである。図8のこれらのHRTEMマイクロ写真から分かるように、実施例1〜3による方法で作製された本発明のメソポーラスアルミナは、どれも直径範囲が5−8nmで、細長く伸びた多孔質アルミナナノチューブである。結晶構造の代表的優先方位は[222]で、立方晶Fd3m対称性(シンメトリ)を持つ広域ナノ結晶ドメインを形成していることを示している。これらのTEM写真が示す最も顕著な特徴は、アルミナのメソ構造は、ゆがみがなく広域にわたって格子の縞模様が連続した秩序性を持ち、さらに均一な配列を有していることである。優先方位に沿った広域のナノ結晶ドメインはアルミナ立方晶格子のナノチューブの特徴である。このTEM写真、すなわちHR−TEM像は秩序だった面心立方メソポーラスネットワークの大きなドメインサイズであることを明確に示している。
本発明は、ヒ素{As(V)}吸着用化合物(ヒ素キャプター、あるいは単にキャプターと称する場合もある、ここで、キャプタ(captor)とは捕獲するものを意味する)をアルミニウム金属酸化物(アルミナ)に担持できるという、いわゆるヒ素キャプター用キャリアーとして使うことができるアルミニウム金属酸化物のユニークな特性を利用することに基づいている。大量に大規模にアルミナを生産する方法が調査されたが、図9に示すように、複雑な生産設備はないので簡単に生産できることが分かる。(図9は、ヒ素イオン吸着性化合物を高度に官能化したメソポーラスAl2O3に担持させたAl2O3−キャプターを用いてヒ素イオンを吸着した一連のフローを模式的に示した図、すなわちアルミナ−キャプター作製からアルミナ−キャプターへのヒ素イオン吸着までのフローを示す模式図である。)たとえば、実施例1〜3において作製したメソポーラスアルミナ(Al2O3)の表面マトリックスの極性を、図9に示すように、臭化ジメチルアンモニウムジラウリル(dilauryl dimethyl ammonium bromide:DDAB)のようなカチオン性界面活性剤の高密度分散によって、微細に調整する。この処理によってメソポーラスアルミナのナノチューブの周囲が官能化された状態になる。この状態が図9に示すアルミナ−キャリアー(Al2O3−Carrier)(ここで、キャプターの意味でキャリアを使っている)である。
モリブデン酸アンモニウム(Ammonium molybdate:(NH4)6Mo7O24)のようなヘテロポリ酸によってアルミナに適切な処理を行ない、官能化されたメソポーラスアルミナの細孔表面にこのヘテロポリ酸を担持すると同時に、メソポーラスアルミナの細孔表面も官能化した状態となっている。それから、溶媒および他の試薬は、ロータリーエバポレーターを使った簡単な排気方法によって除去され、10〜20分後、すべてのプロセスは完了し、上記のヘテロポリ酸を担持した(あるいは、ヘテロポリ酸で修飾された)粉末状のアルミナが作製された。このヘテロポリ酸を担持した粉末状のアルミナはヒ素キャプターであり、ヒ素{As(V)}を含む溶液と接触させることにより、ヒ素{As(V)}を吸着することができる。ヒ素{As(V)}を吸着したメソポーラスアルミナ{図9において、Al2O3−As(V)−Captured}は変色して、ヒ素{As(V)}を吸着したことを肉眼でも観察できる。
本発明は、モリブデン化合物をメソポーラスアルミナ・ナノチューブへ担持させ、この担持したモリブデン化合物がAs(V)イオンと安定な錯体を形成することができるという独特な特性を利用するというアイデアに基づいている。さらに、この錯体形成する溶液にアスコルビン酸(たとえば、0.1モル(M)の)を少量含む希釈溶液を添加することにより、As(V)を含むこの錯体を担持したアルミナ(Al2O3)が藍色を呈するようになる。この藍色の濃さは吸着したヒ素量とともに増大し、肉眼でも識別可能である。この錯体は、水溶液が酸性の条件においてのみ形成することができ、アルミナ(Al2O3)に担持した状態でヒ素酸塩−モリブデン酸塩―錯体を水溶液中において形成することができる。
(1)50mlのマグネットを備えたキャップ付き平底ビンへ、17.6mlの水溶液、100ppmのヒ素{As(V)}イオンを含む溶液を0.4ml、およびアルミナキャプター20mgが添加された。アルミナキャプターとは、上述のモリブデン酸アンモニウム四水和物を担持したアルミナ(Al2O3−I、Al2O3−II、Al2O3−III)である。
(2)このアルミナキャプターを含む混合液は45℃で30分間マグネットスターラーを使って充分に攪拌された。
(3)定温放置(30分)が終了後、0.1Mアスコルビン酸の2mlを水溶液中に添加する。
(4)攪拌はさらに30−40分継続され、アルミナ−コレクター(アルミナキャプター)はヒ素を吸着して(ヒ素酸塩−モリブデン酸塩―錯体を形成)によって藍色を呈する。従って、この藍色はAs(V)の検出を示す。
(5)固形材料はろ過され(たとえば、ワットマン社の紙フィルターを用いる)、脱イオン水で洗浄された。
(6)得られた固形材料はAs(V)を吸着した透明な藍色のアルミナ−コレクターで、このことは、溶液からAs(V)をうまく集めることができることを示している。
(7)溶液中のヒ素イオン濃度は、各段階でICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析法(ICP−OES)を用いて測定した。図11は、各段階における水溶液中のヒ素イオン濃度を示す表である。最初の水溶液中のヒ素イオン濃度は2.035ppmであったが、アルミナ−キャプターを浸漬した後の水溶液中のヒ素イオン濃度は0.636ppmとなり、水溶液中のヒ素イオンは1.363ppm除去された。従って、アルミナ−キャプターによるヒ素イオン除去効率は67%である。
従来のヒ素濃度検出方法やヒ素除去方法の検出限界は、10−6M(モル)、すなわちppmレベルであるが、本発明のアルミナキャプターは、作製方法が簡単であるばかりでなく、ppb〜pptレベルのヒ素濃度を検出または除去することができる。図12は、種々のヒ素濃度を含む溶液からろ過した後のアルミナキャプターの呈色性(色調)を示す図である。実施例8に示す方法に従って、種々のヒ素濃度を含む水溶液にアルミナ−キャプターを添加して、ヒ素を吸着したアルミナ−キャプターを得た。ヒ素を含まない場合は白色であるが、ヒ素を含む場合は藍色(または青色)に変色する。しかもヒ素(イオン)濃度が高くなるに従って、藍色の色調が濃くなっていく。すなわち、0.5ppb(10−10Mレベル)という非常に低いヒ素濃度でも薄い藍色を呈して、肉眼でもアルミナ−キャプターにヒ素が吸着したことが分かる。100ppbのヒ素(イオン)濃度では明るい藍色となり、さらに2000ppbとなると濃い藍色となる。図109に示すように、ヒ素(イオン)濃度の増加につれて藍色が連続的に濃くなる。逆に言えば、ヒ素(イオン)を吸着したアルミナ−キャプターの色調を見れば、どの程度のヒ素(イオン)濃度であるかが分かる。
本発明のアルミナ−キャプターのヒ素イオン吸着性に関する選択性、すなわち多数の競合金属イオンが存在するときに、ヒ素イオン吸着性に及ぼす影響について調査した。
その手順を以下に示す。
(1)50mlのマグネットを備えたキャップ付き平底ビンへ、16mlの水溶液、100ppmAs(V)溶液を0.2ml、種々のカチオン{Na+、 Ca+2、Mg+2、Li+、Ho+3、Co+2、Zn+2、Ni+2、Cd+2、La+2、Mn+2、Hg+2、Ba+2、Cu+2、Al+3、Cr+6、Fe+2、およびBi+3}について各濃度200ppmを貯蔵溶液から各100μml、トータルで1.8ml、およびアルミナ−キャプター20mgを添加した。各金属カチオンの各濃度はすべて1ppmに保持された。ここで、アルミナ−キャプターとは、上述のモリブデン酸アンモニウム四水和物を担持したアルミナ(Al2O3−I、Al2O3−II、Al2O3−III)である。
(2)この混合液は45℃で30分間マグネットスターラーを使って充分に攪拌された。
(3)定温放置(30分)が終了後、0.1Mアスコルビン酸の2mlが溶液中へ添加された。
(4)攪拌はさらに30−40分継続され、アルミナ−キャプターは藍色に変色した。このことは、アルミナキャプターがAs(V)を検出し、吸着したことを示す。
(5)固形材料は、紙フィルターを用いてろ過され、さらに脱イオン水で洗浄された。
(6)得られた固形材料は透明な藍色のアルミナ−コレクターであり、As(V)含有溶液からAs(V)をうまく集めることができたことを示している。
As(V)を回収するための最適条件は45℃まで加熱することが必要で、それはAs(V)の抽出を促進し、抽出時間を短縮する。しかし、加熱には設備とエネルギーが必要になりAs(V)回収費用のアップにつながる。そこで常温(加熱無し)で、As(V)の回収量を増やす方法について実験した。その結果、As(V)の抽出は、同じ回収量を達成するためには、As(V)イオンとアルミナ−キャプターの接触時間を増加することにより実現できることが分かった。まず、加熱(45℃)有り無しでは、同じ一定時間(60〜75分)の場合、加熱無しの方が20%だけ回収効率が低下する。
上述のように、ヒ素{As(V)}を回収するために重要な要素としてアスコルビン酸を付加している。しかし、アスコルビン酸を老廃物として廃棄処理するために過度な処理が必要となる。すなわち、飲料水の純化に使用される塩素の消費量が高くなるので、アスコルビン酸がない効果に関して除去効率についての調査を行なった。その結果、アスコルビン酸は、As(V)の除去効率に対する効果は全くないということ、さらに、その役割はヒ素酸塩−モリブデン酸塩−錯体を標識化し、その形成を肉眼で分かるようにすることであることが明確に見出された。
本発明のアルミナ−キャプターの大きな利点は、水源、pH条件、水の含有物質などに関係なく、複雑な条件は殆ど必要がないことである。本発明のアルミナ−キャプターを水道水に適用した場合の適用性について調査した。上述した実施例で用いた脱イオン水(DW)を普通の水道水に置換し、さらに添加物を付加して、水道水において存在する可能性のある添加物や他のイオンの効果を調査した。水道水からヒ素{As(V)}を除去するための最適条件は以下の通りである。
(2)この混合液は70分間マグネットスターラーを使って充分に攪拌された。
(3)定温放置(30分)後、0.1Mアスコルビン酸を2ml溶液中へ添加した。
(4)攪拌はさらに30−40分継続され、固形物は藍色に変化し、アルミナ−キャプターによってAs(V)を吸着したことを示す。
(5)固形材料は紙フィルターを使ってろ過され、脱イオン水で洗浄された。
(6)得られた固形材料は透明な藍色のヒ素{As(V)}イオンを吸着したアルミナ−キャプターである。このことは、溶液からAs(V)をうまく集めることができることを示す。
(7)各段階における溶液中のヒ素{As(V)}イオン濃度をICP−OESにより測定した。そのデータを図17に示す。
As(V)用の高い選択的除去剤としてアルミナ−キャプターの効率を、自然水に関しても調査した。3つの異なったサンプルは、茨城県つくば市の湖沼の異なった場所から持って来た。この3つのサンプルは、20mgのアルミナ−キャプターに対して、複雑な設備や装置を使用せず低コストで行なうことを目標として、加熱をせずにしかもアスコルビン酸を用いないで調査した。加熱をしないので一晩アルミナキャプターをサンプル溶液に浸漬攪拌した。新しい革新的システムである本発明のアルミナ−キャプターが自然の野外の水源で適用可能であることを確かめた。試験手順は、実施例13と同じであり、水道水をサンプル溶液に変更し、加熱およびアスコルビン酸は使用しなかった。各段階における各サンプル溶液中のヒ素{As(V)}イオン濃度をICP−OESにより測定した。そのデータを図18に示す。すなわち、図18は、自然水におけるアルミナ−キャプターの処理前後のヒ素{As(V)}イオン濃度および除去効率を示す表である。また、それをグラフにした図が図19である。すなわち、図19は、自然水におけるアルミナ−キャプターの除去効率を示す図である。図19では除去効率を縦軸に取っている。
Claims (29)
- 目標元素であるヒ素(As)イオンが溶解された溶液(ヒ素イオン溶解溶液)からヒ素イオンを吸着するとともに吸着されたヒ素イオンを遊離することが可能なヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナ。
- メソポーラスアルミナは、硝酸アルミニウムおよび界面活性剤を用いて作製されることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載のメソポーラスアルミナ。
- 界面活性剤は、カンファー・スルファン酸(CSA)または臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)であることを特徴とする、特許請求の範囲第1項または第2項に記載のメソポーラスアルミナ。
- メソポーラスアルミナは、アルミニウム・イソプロポキシド(C9H21AlO3)の加水分解により作製されることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載のメソポーラスアルミナ。
- ヒ素イオン吸着性化合物は目標元素であるヒ素イオンを選択的に吸着可能な化合物であることを特徴とする、特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれかの項に記載のメソポーラスアルミナ。
- ヒ素イオン吸着性化合物はヘテロポリ酸であることを特徴とする、特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれかの項に記載のメソポーラスアルミナ。
- ヘテロポリ酸はモリブデン酸アンモニウムであることを特徴とする、特許請求の範囲第6項に記載のメソポーラスアルミナ。
- メソポーラスアルミナに界面活性剤を作用した後に得られた固体状態のアルミナを、モリブデン酸アンモニウムを含む水溶液中で混合させることにより、モリブデン酸アンモニウムをメソポーラスアルミナに担持することを特徴とする、特許請求の範囲第7項に記載のヒ素回収方法。
- モリブデン酸アンモニウムを担持したメソポーラスアルミナをヒ素イオン溶解溶液に接触させてヒ素イオンを吸着する温度は常温であることを特徴とする、特許請求の範囲第7項または第8項に記載のメソポーラスアルミナ。
- モリブデン酸アンモニウムを担持したメソポーラスアルミナをヒ素イオン溶解溶液に接触させてヒ素イオンを吸着する際にpH調整等の前処理および/または後処理は行なわないことを特徴とする、特許請求の範囲第7項〜第9項のいずれかの項に記載のメソポーラスアルミナ。
- ヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナをヒ素イオン溶解溶液に接触させてヒ素イオンを吸着する際に、アスコルビン酸を用いて、吸着したヒ素イオンの濃度を色調により判定することを特徴とする、特許請求の範囲第1項〜第10項のいずれかの項に記載のメソポーラスアルミナ。
- 特許請求の範囲第1項〜第11項に記載のメソポーラスアルミナをヒ素イオン溶解溶液に接触させてヒ素イオンを吸着する際に、アスコルビン酸を用いて、吸着したヒ素イオンの濃度を色調により判定することを特徴とする、ヒ素イオン溶解溶液中のヒ素イオン濃度の検出方法。
- 特許請求の範囲第1項〜第11項に記載のメソポーラスアルミナを用いてヒ素イオン溶解溶液からヒ素(As)を収集することを特徴とする、ヒ素コレクター。
- 特許請求の範囲第1項〜第11項のいずれかの項に記載のメソポーラスアルミナを用いたヒ素除去フィルター。
- 特許請求の範囲第1項〜第11項に記載のメソポーラスアルミナを用いたヒ素吸着剤。
- ヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナを入れた小型バッグであることを特徴とする請求項15に記載のヒ素吸着剤。
- 特許請求の範囲第1項〜第11項のいずれかの項に記載のメソポーラスアルミナを用いて、自然水、浄化前用水、工業廃水および生活排水を含むヒ素イオン溶解溶液からヒ素イオンを除去し、ヒ素イオン除去後の溶液を飲料水または生活用水または農業用水または工業用水として用いることを特徴とする、ヒ素イオン除去システム。
- 特許請求の範囲第1項〜第11項のいずれかの項に記載のヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナを入れた容器中にヒ素イオンを含むヒ素イオン溶解溶液を導入するか、または、ヒ素イオンを含むヒ素イオン溶解溶液を入れた容器中に特許請求の範囲第1項〜第11項のいずれかの項に記載のヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナを添加して、ヒ素イオンを除去することを特徴とする、ヒ素イオン除去装置。
- 複数台の前記溶器を直列接続して、ヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナとヒ素イオンを含むヒ素イオン溶解溶液とを複数回接触させることにより、前記ヒ素イオン溶解溶液中のヒ素濃度を一定濃度以下に低減することを特徴とする、特許請求の範囲第18項に記載のヒ素イオン除去装置。
- ヒ素イオン吸着性化合物をメソポーラスアルミナに担持する工程、および
ヒ素イオンを含むヒ素イオン溶解溶液にヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナを接触させ、前記ヒ素イオン吸着性化合物にヒ素イオンを選択的に吸着する工程、
を含むことを特徴とするメソポーラスアルミナを用いたヒ素回収方法。 - ヒ素イオンを吸着した前記ヒ素イオン吸着性化合物からヒ素イオンを遊離する工程をさらに含むことを特徴とする、特許請求の範囲第20項に記載のメソポーラスアルミナを用いたヒ素回収方法。
- ヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナはリユースすることを特徴とする、特許請求の範囲第20項または第21項に記載のセシウム回収方法。
- ヒ素イオン吸着性化合物はヒ素イオンを選択的に吸着可能な化合物であることを特徴とする、特許請求の範囲第20項〜第22項のいずれかの項に記載のヒ素回収方法。
- ヒ素イオン吸着性化合物はヘテロポリ酸であることを特徴とする、特許請求の範囲第20項〜第23項のいずれかの項に記載のヒ素回収方法。
- ヘテロポリ酸はモリブデン酸アンモニウムであることを特徴とする、特許請求の範囲第24項に記載のヒ素回収方法。
- メソポーラスアルミナに界面活性剤を作用した後に得られた固体状態のアルミナを、モリブデン酸アンモニウムを含む水溶液中で混合させることにより、モリブデン酸アンモニウムをメソポーラスアルミナに担持することを特徴とする、特許請求の範囲第25項に記載のヒ素回収方法。
- モリブデン酸アンモニウムを担持したメソポーラスアルミナをヒ素イオン溶解溶液に接触させてヒ素イオンを吸着する温度は常温であることを特徴とする、特許請求の範囲第25項または第26項に記載のヒ素回収方法。
- モリブデン酸アンモニウムを担持したメソポーラスアルミナをヒ素イオン溶解溶液に接触させてヒ素イオンを吸着する際にpH調整等の前処理および/または後処理は行なわないことを特徴とする、特許請求の範囲第25項〜第27項のいずれかの項に記載のヒ素回収方法。
- ヒ素イオン吸着性化合物を担持したメソポーラスアルミナをヒ素イオン溶解溶液に接触させてヒ素イオンを吸着する際に、アスコルビン酸を用いて、吸着したヒ素イオンの濃度を色調により判定することを特徴とする、特許請求の範囲第20項〜第28項のいずれかの項に記載のヒ素回収方法。
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