JP2013094786A - レーザ計測用治具及び加工処理の前処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の検出面同士が交差する位置を加工対象箇所とするレーザ計測器を用いた前処理において、正確に加工対象箇所を検出可能とする。
【解決手段】レーザ計測用治具1であって、複数の検出面同士が交差する位置を加工対象箇所として検出するレーザ計測器によって前記加工対象箇所が検出される被加工物に装着されると共に、前記検出面の一つに重ねられて当該検出面に代わってレーザ計測器のレーザ光が照射される擬似検出面21を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、レーザ計測用治具及び加工処理の前処理方法に関するものである。
例えば特許文献1に示すように、近年、従来手作業で行われてきた溶接作業を自動化する試みがなされている。特許文献1では、トーチに先行して移動される溶接位置検出センサによって溶接を行う位置を検出し、この検出位置にトーチを移動させて溶接を行うことで溶接作業を自動化している。
特開2000−33493号公報
ところで、火力発電所で用いられるボイラでは、水平方向に引き廻される伝熱管と、この伝熱管を下方から支持するための伝熱管支持金物とがボイラの容器内部に設置されている。このような伝熱管支持金物は、ボイラの容器内部に吊られる鉛直管に溶接されることによって支持されている。このため、伝熱管支持金物と鉛直管との溶接作業を自動化する試みがなされている。
伝熱管支持金物と鉛直管とを溶接する場合には、溶接中に発生する歪みによる狙い位置の変動に対応する必要があることから、伝熱管支持金物の表面と鉛直管との表面とをレーザ計測器にて連続的に検出し、狙い位置の調節を行いながらトーチを移動させて溶接を行うことが望ましい。
ところが、伝熱管支持金物が鉛直管の長さ方向において幅(伝熱管からの高さ)が大きく変化する複雑な形状をしているため、レーザ計測器による伝熱管支持金物の検出ができない場合が生じる。
より詳細に説明すると、レーザ計測器は、伝熱管支持金物の表面と鉛直管の表面とをレーザ光を照射して検出し、これによって得られる検出面同士の交差する位置を狙い位置とする。ただし、レーザ計測器は、検出すべき面が十分に広くない場合には、この面を検出することができない。このため、伝熱管支持金物の幅が局所的に小さくなる領域では、レーザ計測器によって伝熱管支持金物の表面を検出することができなくなる。
なお、このような問題は、伝熱管支持金物と鉛直管との溶接を自動化する場合にのみ生じるものではない。加工処理に先立ち、上述のようなレーザ計測器を用いた方法で加工対象箇所を検出する前処理を行う場合には、上述のような問題が生じ、加工対象箇所の検出ができなくなる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、複数の検出面同士が交差する位置を加工対象箇所とするレーザ計測器を用いた前処理において、正確に加工対象箇所を検出可能とすることを目的とする。
特に、本発明は、ボイラに設置される伝熱管支持金物と鉛直管とを溶接する前に、伝熱管支持金物と鉛直管との溶接対象箇所を正確に検出することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、レーザ計測用治具であって、複数の検出面同士が交差する位置を加工対象箇所として検出するレーザ計測器によって上記加工対象箇所が検出される被加工物に装着されると共に、上記検出面の一つに重ねられて当該検出面に代わってレーザ計測器のレーザ光が照射される擬似検出面を有するという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、表面が上記擬似検出面である第1板部と、当該第1板部と接続されると共に上記被加工物に当接することにより当該被加工物に対する上記擬似検出面の位置を位置決めするストッパとを備えるという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記第1板部の裏面と対向配置されると共に上記第1板部と反対側の面が上記擬似検出面とされる第2板部を備えるという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記被加工物が、ボイラの容器内部に吊られる鉛直管と伝熱管を支持する伝熱管支持金物とが仮付けされた構造体であり、上記加工対象箇が、上記伝熱管と上記伝熱管支持金物との溶接対象箇所であるという構成を採用する。
第5の発明は、レーザ計測によって被加工物の複数の面を検出面として検出し、当該検出面同士が交差する位置を加工対象箇所とする加工処理の前処理方法であって、検出面に代わってレーザ光が照射される擬似検出面を有するレーザ計測用治具を上記検出面の一つに上記擬似検出面が重なるように設置するレーザ計測用治具設置工程と、上記擬似検出面と他の検出面をレーザ計測によって検出しかつ上記擬似検出面と他の上記検出面とが交差する位置を加工対象箇所とする加工対象箇所設定工程とを有するという構成を採用する。
本発明のレーザ計測用治具によれば、本来レーザ計測器によって検出される検出面に重ねられる擬似検出面を備えている。このような本発明のレーザ計測用治具が被加工物に装着されると、被加工物の検出面に代わって擬似検出面がレーザ計測器にて検出される。レーザ計測用治具は、レーザ計測器によって加工対象箇所の検出を行う工程にのみ用いられる専用品とすることができる。このため、その擬似検出面は、レーザ計測に適したように外形形状や表面状態を設定することができる。よって、本発明のレーザ計測用治具及び当該レーザ計測用治具を用いた前処理方法によれば、被加工物の検出面の特性(形状や表面状態)に依存することなく、加工対象箇所を検出することが可能となる。したがって、本発明によれば、被加工物の検出面がレーザ計測に適していない形状や材質であったとしても、正確に加工対象箇所を検出することが可能となる。
また、本発明のレーザ計測用治具を、ボイラに設置される伝熱管支持金物と鉛直管との溶接対象箇所の検出に用いることにより、伝熱管支持金物と鉛直管との溶接対象箇所を正確に検出することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るレーザ計測用治具を用いて形成されるハンガ管の一部を示す図であり、(a)が正面図、(b)が側面図である。 本発明の第1実施形態に係るレーザ計測用治具を用いて形成されるハンガ管の形成工程を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るレーザ計測用治具を用いて形成されるハンガ管の形成工程を示す模式図であり、(a)が仮付け工程を示し、(b)がレーザ計測用治具設置工程を示す。 本発明の第1実施形態に係るレーザ計測用治具の全体図であり、(a)が平面図、(b)が(a)における矢印Aで示す方向から見た側面図である。 ハンガ管の形成工程において溶接対象箇所設定工程及び溶接工程を行う自動溶接装置を模式的に示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係るレーザ計測用治具を用いてない場合と、本発明の第1実施形態に係るレーザ計測用治具を用いた場合とにおけるレーザ計測器における検出結果を比較する図であり、(a)が本発明の第1実施形態に係るレーザ計測用治具を用いてない場合のレーザ計測器の検出結果であり、(b)が本発明の第1実施形態に係るレーザ計測用治具を用いた場合のレーザ計測器の検出結果である。 本発明の第2実施形態に係るレーザ計測用治具の全体図であり、(a)が斜視図であり、(b)が(a)における矢印Bで示す方向から見た側面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るレーザ計測用治具及び加工処理の前処理方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下の実施形態においては、ボイラに設置されるハンガ管を形成する場合を例示して説明を行う。
(第1実施形態)
まず、図1を参照してハンガ管100について説明する。なお、図1において(a)がハンガ管100の一部を示す正面図、(b)がハンガ管100の一部を示す側面図である。これらの図に示すように、ハンガ管100は、鉛直管101と、伝熱管支持金物102とを備えている。
鉛直管101は、火力発電所に設置される微粉炭焚きボイラの容器内部に複数設置されており、不図示の支持機構によって吊られている。この鉛直管101は、不図示の給水装置と接続されており、内部に冷却水が流される。このように鉛直管101の内部に冷却水が流されることによって、ボイラの容器内部にあっても、ハンガ管100が鉛直管101及び伝熱管支持金物102の融点を超えることを防止している。この鉛直管101は、その殆どの部位が冷却水の流れ方向が鉛直方向に向くように姿勢設定されている。
伝熱管支持金物102は、鉛直管101の外壁面に対して溶接されており、鉛直管101の両側に対して鉛直方向に複数設けられている。各伝熱管支持金物102は、矩形状の板材から、ボイラの容器内に設置される伝熱管200を支持するための領域R1をくり貫いた形状を有している。なお、本実施形態においては、伝熱管支持金物102は、図1(a)に示すように、高さ方向に均等間隔で4箇所に対して上記領域R1が設けられている。このように矩形状の板材から上記領域R1がくり貫かれた形状とされることによって、伝熱管支持金物102は、伝熱管200を下方から支持する4つのハンガ103が同一方向に突出した形状となっている。
このような伝熱管支持金物102は、鉛直管101の長手方向において幅(鉛直管101からの高さ)が大きく変動する。すなわち、伝熱管支持金物102は、ハンガ103が存在する箇所での幅H1が広く、ハンガ103が存在しない箇所での幅H2が非常に狭い形状とされている。
このような構成を有するハンガ管100によれば、図1(a)に示すように、各ハンガ103にて伝熱管200を下方から支えることで、複数箇所で伝熱管200を支持することができる。
続いて、ハンガ管100の形成工程について説明する。なお、以下のハンガ管100の形成工程の説明の中において、本実施形態のレーザ計測用治具と加工処理の前処理方法についての説明も行う。
ハンガ管100は、図2のフローチャートに示すように、ハンガ管100は、仮付け工程(ステップS1)と、レーザ計測用治具設置工程(ステップS2)と、溶接対象箇所設定工程(ステップS3)と、溶接工程(ステップS4)とによって形成される。なお、仮付け工程(ステップS1)と、レーザ計測用治具設置工程(ステップS2)と、溶接対象箇所設定工程(ステップS3)とは、本発明の加工処理に相当する溶接工程(ステップS4)を行う前処理工程である。つまり、本発明の加工処理の前処理方法は、仮付け工程(ステップS1)と、レーザ計測用治具設置工程(ステップS2)と、溶接対象箇所設定工程(ステップS3)とによって構成されている。
仮付け工程(ステップS1)では、吊られていない状態の鉛直管101と伝熱管支持金物102とを一部溶接することにより、鉛直管101と伝熱管支持金物102との位置関係を固定する。この仮付け工程(ステップS1)では、図3(a)に示すように、鉛直管101と伝熱管支持金物102の一部を仮付けすることで、鉛直管101と伝熱管支持金物102との位置関係を固定する。このような本仮付け工程(ステップS1)によって、鉛直管101と伝熱管支持金物102とが一体化された構造体110(被加工体)が形成される。なお、構造体110では、鉛直管101と伝熱管支持金物102との当接領域に開先111が形成されている。
レーザ計測用治具設置工程(ステップS2)は、本実施形態のレーザ計測用治具1を構造体110に装着する工程である。ここで、図4を参照して、本実施形態のレーザ計測用治具1について説明する。図4は、本実施形態のレーザ計測用治具1の全体図であり、(a)が平面図であり、(b)が(a)における矢印Aで示す方向から見た側面図である。レーザ計測用治具1は、全体が銅によって形成されており、板部2(第1板部)とストッパ3とを備えている。
板部2は、表面が擬似検出面21とされた矩形の板状の部位である。なお、擬似検出面21とは、後の溶接対象箇所設定工程(ステップS3)において、本来であればレーザ計測器300(図5参照)によって検出される伝熱管支持金物102の表面102aに代えて検出される面である。この板部2の幅HAは、伝熱管支持金物102のハンガ103が存在する箇所での幅H1より、僅かに短く設定されている。つまり、板部2の幅HAは、板部2を伝熱管支持金物102の表面102a上に載置した場合に、開先111が露出する大きさに設定されている。また、板部2の長さL1は、伝熱管支持金物102の全体が板部2で覆われるように、伝熱管支持金物102の長さよりも僅かに大きく設定されている。また、板部2の厚みDは、レーザ計測用治具1での計測への影響を抑えつつ、溶接時の板部2の変形が防止されるように、2〜3mmとされている。
ストッパ3は、板部2の幅HA方向の一端に対して直角に接続された板状の部位である。このストッパ3は、板部2の幅HA方向の一端の全域に亘って設けられており、板部2の裏面側に突出している。このストッパ3が、伝熱管支持金物102の先端102b(図3(b)参照)に当接されることによって、伝熱管支持金物102の幅方向における板部2の位置決めが行われる。
これらの板部2とストッパ3とは、一体化されており、例えば1枚の矩形状の銅板の端部を直角に屈曲させることによって形成することができる。また、板部2とストッパ3とを別体で用意し、後に接合するようにして一体化させても良い。
上記レーザ計測用治具設置工程(ステップS2)では、図3(b)に示すように、ストッパ3の内面を伝熱管支持金物102の先端102bに当接させた状態でレーザ計測用治具1を構造体110に装着する。なお、ここでの装着とは、レーザ計測用治具1と構造体110とが固定されていることを要する意味ではない。実際、本実施形態においては、レーザ計測用治具1は、構造体110上に載置されているのみであり、構造体110に固定されていない。
このようにレーザ計測用治具1を伝熱管支持金物102に装着することにより、伝熱管支持金物102の表面102a(検出面)に代わってレーザ光が照射される擬似検出面21を有するレーザ計測用治具1が、伝熱管支持金物102の表面102a(検出面)に擬似検出面21が重なるように設置される。
溶接対象箇所設定工程(ステップS3)では、レーザ計測用治具1が設置された構造体110においてレーザ計測器300を用いて溶接対象箇所を検出する工程である。溶接工程(ステップS4)は、溶接対象箇所設定工程(ステップS3)で検出された溶接対象箇所に対して溶接を行う工程である。本実施形態においては、これらの溶接対象箇所設定工程(ステップS3)を行いながら溶接工程(ステップS4)を行う。
図5は、本実施形態において溶接対象箇所設定工程(ステップS3)及び溶接工程(ステップS4)を行う自動溶接装置10を模式的に示す概略構成図である。この図に示すように、自動溶接装置10は、レーザセンサ11と、溶接装置12と、6軸ロボット13(一部のみを図示)と、制御装置14とを備えている。なお、レーザセンサ11と制御装置14とによってレーザ計測器300が構成されている。
レーザセンサ11は、スリット状のレーザ光を射出し、その戻り光を受光することによって、反射面までの距離を示す信号を生成して出力するものである。溶接装置12は、MAG溶接を行う装置であり、トーチ等を備えている。6軸ロボット13は、レーザセンサ11及び溶接装置12を移動させるものであり、先端アームに対してレーザセンサ11及び溶接装置12が所定の間隔を空けて固定されている。制御装置14は、自動溶接装置10の全体を統括制御するものであり、例えばコンピュータが用いられる。
このような自動溶接装置10では、制御装置14の制御の下、図5に示すようにスリット状のレーザ光が鉛直管101の長手方向と直交する方向に照射されるようにしてレーザセンサ11を6軸ロボット13によって鉛直管101に沿って移動させ、鉛直管101の長手方向に延びる開先111の位置(溶接対象箇所)を連続的に検出しながら、レーザセンサ11の後方を移動される溶接装置12にて開先111を狙い位置として溶接を行う。
この自動溶接装置10において制御装置14は、溶接対象箇所を検出する場合に、レーザセンサ11の出力に基づいて、鉛直管101の表面101a(図5参照)とレーザ計測用治具1の表面(擬似検出面21)とを検出する。そして、制御装置14は、これらの検出面同士が交差する位置を求め、この位置を溶接位置として設定する。なお、ここで言う検出面同士が交差する位置とは、検出された面同士が実際に接続している位置のみを意味ではなく、検出された面が離間している場合には、この検出された面の延長面同士が交差する位置も含む意味である。
続いて、本実施形態のレーザ計測用治具1及び加工処理の前処理方法の効果について説明する。
本実施形態のレーザ計測用治具1は、本来、溶接対象箇所を設定するためにレーザ計測器300によって検出される伝熱管支持金物102の表面102aに重ねられる擬似検出面21を備えている。このような本実施形態のレーザ計測用治具1が構造体110に装着されると、伝熱管支持金物102の表面102aに代わって擬似検出面21がレーザ計測器300にて検出される。レーザ計測用治具1は、レーザ計測器300によって溶接対象箇所の検出を行う工程(溶接対象箇所設定工程)にのみ用いられる専用品とすることができる。このため、その擬似検出面21は、レーザ計測器300の計測に適したように外形形状や表面状態を設定することができる。実際、本実施形態においては、レーザ計測用治具1の板部2は、伝熱管支持金物102のハンガ103が存在しない領域を覆う矩形とされており、レーザ計測器300によって検出できない局所的に狭い領域が発生しないような形状とされている。
このような本実施形態のレーザ計測用治具1及び当該レーザ計測用治具1を用いた前処理方法によれば、伝熱管支持金物102の表面102aの特性(形状や表面状態)に依存することなく、溶接対象箇所を検出することが可能となる。したがって、伝熱管支持金物102の表面102aの検出面がレーザ計測に適していない形状や材質であったとしても、正確に溶接対象箇所を検出することが可能となる。
図6は、本実施形態のレーザ計測用治具1を用いてない場合と、本実施形態のレーザ計測用治具1を用いた場合とにおけるレーザ計測器300における検出結果を比較する図であり、(a)が本実施形態のレーザ計測用治具1を用いてない場合のレーザ計測器300の検出結果であり、(b)が本実施形態のレーザ計測用治具1を用いた場合のレーザ計測器300の検出結果である。なお、図6の検出結果は、構造体110においてハンガ103が存在しない領域を鉛直管101の長手方向と直交する方向に検出した結果である。
レーザ計測用治具1を用いていない場合には、溶接対象箇所を設定するためには伝熱管支持金物102の表面102aが検出面の1つとして検出される必要があるが、図6(a)に示すように、伝熱管支持金物102の表面102aを示すデータが連続する範囲Raが極めて狭い。このため、レーザ計測器300において伝熱管支持金物102の表面102aを認識することができない恐れがあり、安定的に溶接対象箇所を設定することができない。
一方、レーザ計測用治具1を用いている場合には、図6(b)に示すように、レーザ計測用治具1の擬似検出面21を示すデータが連続する範囲Rbが広い。このため、レーザ計測器300においてレーザ計測用治具1の擬似検出面21を確実に認識することができ、確実に溶接対象箇所を設定することができる。
また、本実施形態のレーザ計測用治具1は、板部2と直角に接続されると共に伝熱管支持金物102に当接することにより伝熱管支持金物102に対する擬似検出面21の位置を位置決めするストッパ3を備える。このため、開先111が板部2によって隠れてしまうことを防止し、確実に開先111を露出させておくことができる。したがって、レーザ計測用治具1を装着したまま確実に鉛直管101と伝熱管支持金物102を溶接することが可能となる。
また、本実施形態のレーザ計測用治具1は、銅によって形成されている。つまり、鉛直管101や伝熱管支持金物102の形成材料よりも融点が高い材料によってレーザ計測用治具1が形成されている。このため、溶接装置12にてMAG溶接を行う場合に、溶接時の熱によってレーザ計測用治具1が軟化して変形することを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図7は、本実施形態のレーザ計測用治具1Aの全体図であり、(a)が斜視図であり、(b)が(a)における矢印Bで示す方向から見た側面図である。この図に示すように、本実施形態のレーザ計測用治具1Aは、第1板部4と、第2板部5と、ストッパ6とを備えている。
第1板部4は、上記第1実施形態の板部2と同一であり、表面が擬似検出面41とされている。第2板部5は、第1板部4と同一の形状とされ、第1板部4と同様に銅によって形成されている。この第2板部5は、第1板部4の裏面と対向配置されると共に第1板部4の反対側の面が擬似検出面51とされている。ストッパ6は、第1板部4の端部と第2板部5の端部とに接続されている。
図7(b)に示すように、レーザ計測用治具1Aは、コの字状(U字状)に屈曲されている。さらに、第1板部4と第2板部5とがストッパ6から離間するに連れて近接されるように姿勢設定されている。なお、ストッパ6側における第1板部4と第2板部5との離間寸法D1は、伝熱管支持金物102の厚み寸法よりも僅かに長く、ストッパ6から遠い側における第1板部4と第2板部5との離間寸法D2は、伝熱管支持金物102の厚み寸法よりも短く設定されている。
このような本実施形態のレーザ計測用治具1Aによれば、第1板部4と第2板部5との先端側(図7(b)における左側端部)を広げて伝熱管支持金物102に装着される。このため、第1板部4と第2板部5との復元力によって第1板部4と第2板部5とで伝熱管支持金物102が挟み込まれ、レーザ計測用治具1Aを伝熱管支持金物102に固定することができる。
上記第1実施形態においては、構造体110の裏面側(上記実施形態において溶接を行った側と反対側)を溶接する場合には、レーザ計測用治具1を一旦構造体110から取外し、構造体110を反転させた後、再度レーザ計測用治具1を装着する必要がある。これに対して、本実施形態のレーザ計測用治具1Aによれば、伝熱管支持金物102に固定されるため、構造体110からレーザ計測用治具1Aを一旦取り外すことなく構造体110を反転させることができる。さらに、第1板部4と第2板部5との両方に擬似検出面41,51が設けられているため、構造体110を反転させた場合であっても、常にレーザ計測器300側に擬似検出面41,51のいずれかを対向させておくことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記第1実施形態においては、レーザ計測用治具1に対してストッパ3を設ける構成について説明した。しかしながら、ストッパ3は必須構成ではない。また、ストッパを設けるにしても、ストッパの形状や配置位置は変更可能である。例えば、上記第1実施形態においては、板部2の一つの端部の全域に連続的にストッパ3を設ける構成を採用しているが、板部2の一つの端部に対して離散的に複数のストッパを配置したり、当該端部の一部に単一のストッパを配置したりする構成を採用することもできる。この場合には、レーザ計測用治具1の形成材料を削減することができる。
また、上記実施形態においては、溶接装置12がMAG溶接を行う構成について説明した。しかしながら、溶接装置12が、ガス溶接や他のアーク溶接を行う構成を採用することも可能である。例えば、溶接装置12が電磁ビーム溶接やレーザビーム溶接を行う場合には、溶接時に発生する輻射熱が少なく、レーザ計測用治具への熱の影響が少なくすることができる。このため、レーザ計測用治具の形成材料を銅以外の廉価な材料に変更することも可能となる。
また、上記実施形態においては、鉛直管101の表面とレーザ計測用治具の擬似検出面とが交差する位置を溶接対象位置とする構成について説明した。ただし、開先111の形状や板部2の厚みを考慮して、実際に溶接装置12によって溶接する位置を求められた溶接対象位置からオフセットさせるようにしても良い。
また、上記実施形態においては、擬似検出面が平面である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似検出面が曲面であっても良い。この場合には、表面が曲面とされた部材を板部2に換えて用いれば良い。
また、上記実施形態においては、本発明の被加工物が鉛直管101と伝熱管支持金物102とが仮付けされた構造体110である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、他の構造体(例えば、管寄せとスタブ管とが仮付けされた構造体や、プラスチック部材同士が接合された構造体)を被加工物とすることも可能である。さらに、上記実施形態においては、加工対象箇所が溶接を行う溶接対象箇所である構成について説明したが、加工対象箇所は例えば切断や研磨等の他の加工を行う箇所であっても良い。この場合には、溶接装置12に換えて他の加工装置が用いられることとなる。
1,1A……レーザ計測用治具、2……板部(第1板部)、21,41,51……擬似検出面、3,6……ストッパ、4……第1板部、5……第2板部、100……ハンガ管、101……鉛直管、102……伝熱管支持金物、103……ハンガ、110……構造体(被加工物)、111……開先(溶接対象箇所,加工対象箇所)、200……伝熱管、300……レーザ計測器

Claims (5)

  1. 複数の検出面同士が交差する位置を加工対象箇所として検出するレーザ計測器によって前記加工対象箇所が検出される被加工物に装着されると共に、前記検出面の一つに重ねられて当該検出面に代わってレーザ計測器のレーザ光が照射される擬似検出面を有することを特徴とするレーザ計測用治具。
  2. 表面が前記擬似検出面である第1板部と、当該第1板部と接続されると共に前記被加工物に当接することにより当該被加工物に対する前記擬似検出面の位置を位置決めするストッパとを備えることを特徴とする請求項1記載のレーザ計測用治具。
  3. 前記第1板部の裏面と対向配置されると共に前記第1板部と反対側の面が前記擬似検出面とされる第2板部を備えることを特徴とする請求項2記載のレーザ計測用治具。
  4. 前記被加工物は、ボイラの容器内部に吊られる鉛直管と伝熱管を支持する伝熱管支持金物とが仮付けされた構造体であり、
    前記加工対象箇所は、前記伝熱管と前記伝熱管支持金物との溶接対象箇所である
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のレーザ計測用治具。
  5. レーザ計測によって被加工物の複数の面を検出面として検出し、当該検出面同士が交差する位置を加工対象箇所とする加工処理の前処理方法であって、
    検出面に代わってレーザ光が照射される擬似検出面を有するレーザ計測用治具を前記検出面の一つに前記擬似検出面が重なるように設置するレーザ計測用治具設置工程と、
    前記擬似検出面と他の検出面をレーザ計測によって検出しかつ前記擬似検出面と他の前記検出面とが交差する位置を加工対象箇所とする加工対象箇所設定工程と
    を有することを特徴とする加工処理の前処理方法。
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