JP2013090296A - 符号化装置、送信装置、符号化方法、復号装置、受信装置、復号方法、プログラム、および記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】コーデックの異なる少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを予測符号化する符号化装置において、その符号化効率を向上させる。
【解決手段】スケーラブル符号化部21は、ベースレイヤエンコーダ212とエンハンスメントレイヤエンコーダ215とを備え、ベースレイヤエンコーダ212がベースレイヤを予測符号化する際に用いた予測パラメータを参照し、エンハンスメントレイヤを予測符号化する。
【選択図】図3
【解決手段】スケーラブル符号化部21は、ベースレイヤエンコーダ212とエンハンスメントレイヤエンコーダ215とを備え、ベースレイヤエンコーダ212がベースレイヤを予測符号化する際に用いた予測パラメータを参照し、エンハンスメントレイヤを予測符号化する。
【選択図】図3
Description
本発明は、コーデック(符号化方式)の異なる複数のコンポーネントとからなるコンテンツを符号化する符号化装置および符号化方法に関する。また、そのような符号化装置を備えた送信装置に関する。更に、本発明は、コーデックの異なる複数のコンポーネントとからなるコンテンツを復号する復号装置および復号方法に関する。また、そのような復号装置を備えた受信装置に関する。加えて、そのような符号化装置、または、そのような復号装置としてコンピュータを機能させるプログラム、および、そのようなプログラムが記録された記録媒体に関する。
コンテンツを伝送する技術の1つとして、複数の伝送経路を通じてコンテンツを伝送するハイブリッド伝送技術が挙げられる。より具体的に言えば、ハイブリッド伝送技術は、コンテンツを構成する各コンポーネントを、コンポーネント毎に独立した伝送経路を通じて伝送する技術である。
ハイブリッド伝送技術に関してはこれまでに様々な発明が成されており、その一例として特許文献1および特許文献2に開示されている発明が挙げられる。
また、ハイブリッド伝送技術に関するその他の技術として、左目(メイン)映像を放送で伝送し右目(サブ)映像を通信で伝送することで、3D映像コンテンツを伝送する技術が挙げられる。さらに、複数の伝送経路を通じてスケーラブル符号化されたコンテンツを伝送するハイブリッド伝送技術も提案されている。
スケーラブル符号化されたコンテンツは、1層のベースレイヤと1層以上のエンハンスメントレイヤからなり、ベースレイヤのみを参照した低品質再生とベースレイヤおよびエンハンスメントレイヤを参照した高品質再生が可能である。スケーラブル符号化については、例えば、非特許文献1を参照されたい。
ISO/IEC 14496−2:2004 MPEG−4 VIDEO規格
ところで、スケーラブル符号化されたコンテンツをハイブリッド伝送する場合、伝送路の特性に応じてレイヤ毎に異なるコーデックを用いた符号化を行なうことが想定される。例えば、ベースレイヤを表すベースレイヤデータを放送網を介して伝送し、エンハンスメントレイヤを表すエンハンスメントレイヤデータを通信網を介して伝送する場合、ベースレイヤの符号化に用いるコーデックは例えばMPEG−2であり、エンハンスメントレイヤの符号化に用いるコーデックは例えばH.264/AVCである。レイヤ毎に異なるコーデックを用いた符号化を行なう場合、従来、各レイヤの符号化を独立に行なう構成が採用されていた。例えば、ベースレイヤの符号化を行なう際には、ベースレイヤ内のフレームのみを参照した予測符号化を行っていた。
発明者らは、ベースレイヤとエンハンスメントレイヤとは互いに相関のある映像を表しているにも関わらず、これらを独立に符号化する従来の構成には、符号化効率の面で改善の余地があることを見出した。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、その主な目的は、コーデックの異なる少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを予測符号化する符号化装置において、その符号化効率を向上させることにある。また、そのような符号化装置に対応した復号装置を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る符号化装置は、少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを符号化する符号化装置であって、第1のコンポーネントを第1のコーデックに従って予測符号化する第1の符号化手段と、第2のコンポーネントを第2のコーデックに従って予測符号化する第2の符号化手段と、を備え、上記第2の符号化手段は、上記第1の符号化手段が上記第1のコンポーネントを予測符号化する際に用いた予測パラメータを参照し、上記第2のコンポーネントを予測符号化するものである、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、上記第1のコンポーネントを予測符号化する際に用いた予測パラメータを参照して上記第2のコンポーネントを予測符号化する。このため、上記第2のコンポーネントを予測符号化する際の予測精度を向上させることができる。これにより、上記第2のコンポーネントを予測符号化する際の符号化効率を向上させることができる。
本発明に係る符号化装置において、上記第2の符号化手段は、上記第1の符号化手段が上記第1のコーデックに従って導出した第1の予測パラメータと、自身が上記第2のコーデックに従って導出した第2の予測パラメータを比較し、より予測残差が小さくなる予測パラメータを上記第2のコンポーネントの予測符号化に用いる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記第2のコンポーネントを予測符号化する際の予測精度をより確実に向上させることができる。これにより、上記第2のコンポーネントを予測符号化する際の符号化効率をより確実に向上させることができる。
本発明に係る符号化装置は、上記第1の予測パラメータと、上記第2の予測パラメータと、上記第2の符号化手段が上記第2のコンポーネントの予測符号化に用いた予測パラメータが上記第1の予測パラメータであるか上記第2の予測パラメータであるかを示すフラグとを、上記第2の符号化手段により生成された符号化データに多重化する多重化手段を更に備えている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記第1のコンポーネントを予測符号化する際に用いた予測パラメータを参照して上記第2のコンポーネントを予測符号化する構成に対応した復号装置であっても、そうでない復号装置であっても、上記符号化装置により生成された符号化データを復号することができる。
本発明に係る符号化装置において、上記第1のコンポーネントおよび上記第2のコンポーネントは、スケーラブル符号化されたコンテンツを構成する互いに異なるレイヤである、ことが好ましい。
上記の構成によれば、スケーラブル符号化の符号化効率を向上させることができる。
なお、上記符号化装置を備えた送信装置であって、上記第1の符号化手段により生成された符号化データと、上記第2の符号化手段により生成された符号化データとを、互いに異なる伝送路を介して送信する送信手段を備えた送信装置も本発明の範疇に含まれる。
また、コンピュータを上記符号化装置として動作させるプログラム、および、そのプログラムが記録された記録媒体も本発明の範疇に含まれる。
上記課題を解決するために、本発明に係る符号化方法は、少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを符号化する符号化方法であって、第1のコンポーネントを第1のコーデックに従って予測符号化する第1の符号化ステップと、第2のコンポーネントを第2のコーデックに従って予測符号化する第2の符号化ステップと、を含み、上記第2の符号化ステップは、上記第1の符号化ステップにおいて上記第1のコンポーネントを予測符号化する際に用いた予測パラメータを参照し、上記第2のコンポーネントを予測符号化するものである、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、上記符号化装置と同様の効果を奏する。
上記課題を解決するために、本発明に係る復号装置は、少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを復号する復号装置であって、第1のコーデックに従って予測符号化された第1のコンポーネントを復号する第1の復号手段と、第2のコーデックに従って予測符号化された第2のコンポーネントを復号する第2の復号手段と、を備え、上記第2の復号手段は、上記第1の復号手段が上記第1のコンポーネントを復号する際に用いた予測パラメータを参照し、上記第2のコンポーネントを復号する、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、上記符号化装置により生成された符号化データを復号することが可能な復号装置を実現することができる。
なお、上記復号装置を備えた受信装置であって、上記第1の復号手段により復号される符号化データと、上記第2の復号手段により復号される符号化データとを、互いに異なる伝送路を介して受信する受信手段を備えた受信装置も本発明の範疇に含まれる。
また、コンピュータを上記復号装置として動作させるプログラム、および、そのプログラムが記録された記録媒体も本発明の範疇に含まれる。
上記課題を解決するために、本発明に係る復号方法は、少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを復号する復号方法であって、第1のコーデックに従って予測符号化された第1のコンポーネントを復号する第1の復号ステップと、第2のコーデックに従って予測符号化された第2のコンポーネントを復号する第2の復号ステップと、を含み、上記第2の復号ステップは、上記第1の復号ステップにおいて上記第1のコンポーネントを復号する際に用いた予測パラメータを参照し、上記第2のコンポーネントを復号するものである、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、上記符号化方法により生成された符号化データを復号することが可能な復号方法を実現することができる。
本発明によれば、コーデックの異なる少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを予測符号化する符号化装置において、その符号化効率を向上させることができる。
〔システムの構成〕
本実施形態に係るシステム1について、図1を参照して説明する。
本実施形態に係るシステム1について、図1を参照して説明する。
図1は、システム1の構成を示すブロック図である。システム1は、コンテンツを配信するためのシステムであり、図1に示すように、コンテンツを表すコンテンツデータを送信する送信機2と、そのコンテンツデータを受信する受信機3とにより構成される。
システム1においては、複数のコンポーネントにより構成されるコンテンツ(マルチコンポーネントコンテンツ)を配信対象とする。特に、本実施形態においては、スケーラブル符号化された映像コンテンツ、すなわち、1層のベースレイヤと1層以上のエンハンスメントレイヤとにより構成される映像コンテンツを配信対象とする。
また、システム1においては、複数のコンポーネントの各々を異なる伝送路を介して伝送(ハイブリッド伝送)する。特に、本実施形態においては、ベースレイヤを表すベースレイヤデータを放送網4を介して伝送し、エンハンスメントレイヤを表すエンハンスメントレイヤデータを通信網5を介して伝送する。
送信機2は、音声データおよびメディアデータをスケーラブル符号化することによって、上述したベースレイヤデータおよびエンハンスメントレイヤデータを生成する。そして、生成したベースレイヤデータおよびエンハンスメントレイヤデータを、それぞれ、放送網4および通信網5を介して送信する。送信機2の詳細については、参照する図面を代えて後述する。
一方、受信機3は、ベースレイヤデータおよびエンハンスメントレイヤデータを、それぞれ、放送網4および通信網5を介して受信する。そして、受信したベースレイヤデータおよびエンハンスメントレイヤデータを復号することによって、音声データおよびメディアデータを生成する。受信機3の詳細については、参照する図面を代えて後述する。
なお、本実施形態においては、スケーラブル符号化されたコンテンツを配信対象とするが、配信対象とするコンテンツはこれに限定されない。例えば、3D映像コンテンツ、すなわち、左目用映像と右目用映像とにより構成される映像コンテンツを配信対象としてもよい。この場合、例えば、左目用映像(メイン映像)を放送網4を介して伝送し、右目用映像(サブ映像)を通信網5を介して伝送する構成を採用することができる。
また、本実施形態においては、放送網4と通信網5との組み合わせによりハイブリッド伝送を実現しているが、ハイブリッド伝送を実現する伝送路の組み合わせはこれに限定されない。すなわち、放送同士の組み合わせにより、または、通信同士の組み合わせによりハイブリッド伝送を実現してもよい。放送同士の組み合わせとしては、例えば、ワンセグ放送とフルセグ放送との組み合わせなどが挙げられる。また、通信同士の組み合わせとしては、例えば、ブロードキャストとユニキャスト(または、マルチキャスト)との組み合わせなどが挙げられる。
また、本実施形態においては、メディアデータとして4K映像を想定するが、メディアデータはこれに限定されるものではない。例えば、4K映像に代えて、任意解像度の動画、任意解像度の静止画、または、これらを組み合わせたものを、スケーラブル符号化して配信する構成を採用してもよい。
〔送信機の構成〕
図1に示すシステムに含まれる送信機2の構成について、図2〜図5を参照して説明する。
図1に示すシステムに含まれる送信機2の構成について、図2〜図5を参照して説明する。
図2は、送信機2の構成を示すブロック図である。送信機2は、コンテンツデータを符号化して送信するための装置であり、図1に示すように、スケーラブル符号化部21、ベースレイヤ送出部22、エンハンスメントレイヤ送出部23、メディア情報生成部24、および音声符号化部25を備えている。
スケーラブル符号化部21は、メディアデータをスケーラブル符号化することによって、ベースレイヤストリームおよびエンハンスメントレイヤストリームを生成する。ここで、メディアデータは、例えば、4K映像(4096×2160画素)を表す。これに対して、ベースレイヤストリームは、例えば、HD映像(1920×1080画素)を表し、エンハンスメントレイヤストリームは、例えば、4K映像とHD映像との差分映像を表す。スケーラブル符号化部21により生成されたベースレイヤストリームおよびエンハンスメントレイヤストリームは、それぞれ、ベースレイヤ送出部22およびエンハンスメントレイヤ送出部23に供給される。なお、スケーラブル符号化部21の詳細については、参照する図面を代えて後述する。
ベースレイヤ送出部22は、スケーラブル符号化部21から供給されたベースレイヤストリームに、音声符号化部25から供給された音声ストリームを多重化して送信する。この際、ベースレイヤ送出部22は、ベースレイヤストリームを複数のセグメントに分割して送信する(図5(a)の上段参照)。
これに関連して、本実施形態においては、送信中のセグメントに関する情報をベースレイヤ送出部22がメディア情報生成部24に通知する構成が採用されている。特に、本実施形態においては、(1)そのセグメントが属するレイヤ(ベースレイヤ)を他のレイヤ(エンハンスメントレイヤ)と識別するためのレイヤ番号(「1」)、(2)そのセグメントを他のセグメントと識別するためのセグメント識別子(例えば、そのセグメントに含まれる何れかのパケットのPID)、(3)そのセグメントの開始位置を示す開始インデックス(例えば、そのセグメントの先頭のパケットに対応するPCR値)、(4)そのセグメントの終了位置を示す終了インデックス(例えば、そのセグメントの末尾のパケットに対応するPCR値)を、ベースレイヤ送出部22がメディア情報生成部24に通知する構成が採用されている。
これらの情報に加えて、そのセグメントが属するレイヤ(ベースレイヤ)のコーデックを示すコーデック情報や、レイヤ間の依存関係を示す情報(例えば、レイヤがベースレイヤであるかエンハンスメントレイヤであるかを示す情報)、ベース・エンハンス相互の情報(例えば、ベースレイヤの情報をエンハンスメントレイヤデータに送ることを示すだけでなく、エンハンスメントレイヤの情報をベースレイヤデータに送ることを示す情報)をベースレイヤ送出部22がメディア情報生成部24に通知するようにしてもよい。
メディア情報生成部24は、ベースレイヤ送出部22から通知されたレイヤ番号、セグメント識別子、開始インデックス、終了インデックスを含むメディア情報を生成する(図5(b)参照)。メディア情報生成部24により生成されるメディア情報は、例えば、レイヤ番号、セグメント識別子、開始インデックス、終了インデックスを、それぞれ、予め定められた変換テーブルに従ってビット列に変換した後、これらのビット列を結合することによって得られる配列である。メディア情報生成部24は、生成したメディア情報をエンハンスメントレイヤ送出部23に供給する。
エンハンスメントレイヤ送出部23は、スケーラブル符号化部21から供給されたエンハンスメントレイヤストリームに、メディア情報生成部24から供給されたメディア情報を多重化して送信する。この際、エンハンスメントレイヤ送出部23は、ベースレイヤ送出部22と同様、エンハンスメントレイヤストリームを複数のセグメントに分割して送信する(図5(a)の下段参照)。エンハンスメントレイヤ送出部23がエンハンスメントレイヤストリームを分割する位置(タイミング)は、ベースレイヤ送出部22がベースレイヤストリームを分割する位置(タイミング)と同一である。
なお、エンハンスメントレイヤストリームにメディア情報を多重化する方法としては、エンハンスメントレイヤストリームのパディングパケット(空白パケット)を、セクションパケット化されたメディア情報により置換する方法などが挙げられる。ベースレイヤストリームの各セグメントに関するメディア情報は、そのセグメントと開始位置および終了位置を同じくする、エンハンスメントレイヤストリームのセグメントに多重化される。
図3は、図2に示す送信機2が備えているスケーラブル符号化部21の構成を示すブロック図である。スケーラブル符号化部21は、上述したとおり、メディアデータをスケーラブル符号化することによってベースレイヤストリームおよびエンハンスメントレイヤストリームを生成する機能を有し、図3に示すように、縮小処理部211、ベースレイヤエンコーダ212、ベースレイヤデコーダ213、拡大処理部214、およびエンハンスメントレイヤエンコーダ215とを備えている。
縮小処理部211は、メディアデータ(例えば、4K映像)を構成する各フレームを縮小することによって、ベースデータ(例えば、HD映像)を生成する。縮小処理部211によって生成されたベースデータは、ベースレイヤエンコーダ212に供給される。
ベースレイヤエンコーダ212は、縮小処理部211から供給されたベースデータを符号化することによって、ベースレイヤストリームを生成する。ベースレイヤエンコーダ212がベースレイヤデータの符号化に用いるコーデックは、例えば、MPEG−2である。ベースレイヤエンコーダ212によって生成されたベースレイヤストリームは、ベースレイヤ送出部22(図2参照)およびベースレイヤデコーダ213に供給される。
ベースレイヤデコーダ213は、ベースレイヤエンコーダ212より供給されたベースレイヤストリームを復号することによって、ベースデータ(例えば、HD映像)を復元する。ベースレイヤデコーダ214によって復元されたベースデータは、エンコード/デコード過程で生じる誤差を除いて、縮小処理部211によって生成されたベースデータと一致する。ベースレイヤデコーダ213によって生成されたベースデータは、拡大処理部214に供給される。
拡大処理部214は、ベースデータデコーダ213から供給されたベースデータを構成する各フレームを拡大することによって、メディアデータと同一解像度(例えば、4096×2160画素)の拡大ベースデータを生成する。拡大処理部214によって生成された拡大ベースデータは、エンハンスメントレイヤエンコーダ215に供給される。
エンハンスメントレイヤエンコーダ215は、メディアデータと拡大ベースデータとの差分映像を符号化することによって、エンハンスメントレイヤストリームを生成する。エンハンスメントレイヤエンコーダが差分映像の符号化に用いるコーデックは、ベースレイヤエンコーダ212がベースレイヤデータの符号化に用いるコーデックとは異なるコーデックであり、例えば、H.264/AVCである。エンハンスメントレイヤエンコーダ215によって生成されたエンハンスメントレイヤストリームは、エンハンスメントレイヤ送出部23(図2参照)に供給される。
スケーラブル符号化部21において注目すべきは、ベースレイヤエンコーダ212からエンハンスメントレイヤエンコーダ215にベースレイヤ情報を供給し、エンハンスメントレイヤエンコーダ215がベースレイヤ情報を参照してエンハンスメントレイヤストリームを符号化する点である。ベースレイヤエンコーダ212からエンハンスメントレイヤエンコーダ215に供給されるベースレイヤ情報としては、ベースレイヤエンコーダ212がベースレイヤデータを符号化する際に用いた予測パラメータなどが挙げられる。
以下、エンハンスメントレイヤエンコーダ215の詳細について、図4を参照して説明する。
図4は、エンハンスメントレイヤエンコーダ215の構成を示すブロック図である。エンハンスメントレイヤエンコーダ215は、符号化方式としてH.264/AVCを採用したエンコーダであり、図4に示すように、減算器215a〜215b、DCT/量子化部215c、エントロピー符号化部215d、逆量子化/IDCT部215e、加算器215f、ループ内フィルタ215g、フレームメモリ215h、フレーム内予測部215i、フレーム間予測部215j、および動き推定部215kを備えている。
減算器215aは、メディアデータを構成する各フレームから拡大ベースデータを構成する対応フレームを減算することによって、差分画像を生成する。この差分画像は、エンハンスメントレイヤエンコーダ215が符号化の対象とする画像なので、以下では、これを符号化対象画像と記載する。減算器215bは、符号化対象画像からフレーム内予測部215iまたはフレーム間予測部215jにより生成された予測画像を減算することによって、予測残差画像を生成する。
DCT/量子化部215cは、予測残差画像を構成する各ブロックについて、空間領域の画像データ(画素値からなる配列)を周波数領域の画像データ(DCT係数からなる配列)にDCT変換する。そして、得られた周波数領域の画像データを構成するDCT係数を量子化する。DCT/量子化部215cによって生成された周波数領域の画像データ(量子化されたDCT係数からなる配列)は、エントロピー符号化部215dおよび逆量子化/IDCT部215eに供給される。
エントロピー符号化部215dは、DCT/量子化部215cによって生成された周波数領域の画像データをエントロピー符号化することによって、エンハンスメントレイヤストリームを生成する。この際、エントロピー符号化部215dは、エンハンスメントレイヤストリームに、フレーム内予測部215iおよびフレーム間予測部215jから供給された予測パラメータ(後述)を多重化する。エントロピー符号化部215dによって生成されたエンハンスメントレイヤストリームは、エンハンスメントレイヤ送出部23(図2参照)に供給される。
逆量子化/IDCT部215eは、周波数領域の画像データを構成する量子化されたDCT係数を逆量子化すると共に、周波数領域の画像データを空間領域の画像データに変換することによって、予測残差画像をブロック毎に復元する。逆量子化/IDCT部215eにより復元された予測残差画像は、加算器215fに供給される。
加算機215fは、逆量子化/IDCT部215eにより復元された予測残差画像に予測画像を加算することによって、局所復号画像を生成する。加算器215fによって生成された局所復号画像は、量子化誤差を除いて符号化対象画像に一致する。
加算器215fによって生成された局所復号画像には、量子化誤差に起因するブロックノイズが含まれる。ループ内フィルタ215gは、このブロックノイズを除去するための平滑化フィルタである。加算器215fによって生成された局所復号画像は、ループ内フィルタ215gによってブロックノイズを除去された後、フレームメモリ215gに蓄積される。
フレーム内予測部215iは、符号化中のフレーム(符号化対象画像)の符号化中のブロックの画像データを、フレームメモリ215gに蓄積された、符号化中のフレーム(局所復号画像)の符号化済ブロックのうち、予測モードに応じて選択された符号化済ブロックの画像データから予測(フレーム内予測)する。フレーム内予測に際し、フレーム内予測部215iは、各ブロックを複数の予測単位(16×16画素、8×8画素、または4×4画素の何れか)に分割し、これら複数の予測単位の各々に予測モードを割り当てる。そして、各ブロックを複数の予測単位に分割する分割方法を示す分割情報と、これら複数の予測単位の各々に割り当てた予測モードを示す予測モード情報とを、予測パラメータとしてエントロピー符号化部215dに供給する。
ここで、フレーム内予測部215iは、フレーム内予測に際し、ベースレイヤエンコーダ213から供給されたベースレイヤ情報を参照する。
例えば、ベースレイヤ情報に、ベースレイヤのフレーム内予測に用いた分割方法が示されている場合、フレーム内予測部215iは、自身で決定した分割方法とベースレイヤのフレーム内予測に用いた分割方法とを比較し、より予測残差を小さくできる方の分割方法をエンハンスメントレイヤのフレーム内予測に利用する。この場合、(1)エンハンスメントレイヤのフレーム内予測に利用した分割方法を示す分割情報のみをエンハンスメントレイヤストリームに多重化して受信機3に送信する構成を採用してもよいし、(2)自身で決定した分割方法を示す分割情報とベースレイヤのフレーム内予測に用いた分割方法を示す分割情報とエンハンスメントレイヤのフレーム内予測にどちらの分割方法を利用したかを示すフラグとをエンハンスメントレイヤストリームに多重化して受信機3に送信する構成を採用してもよい。後者の構成であれば、受信機3がベースレイヤとエンハンスメントレイヤとを独立に復号する従来のものであっても、その復号に支障が生じることがない。
なお、自身で決定した分割方法とベースレイヤのフレーム内予測に用いた分割方法とを比較する構成の代わりに、自身で決定した分割方法をベースレイヤのフレーム内予測に用いた分割方法に応じて補正し、補正した分割方法をエンハンスメントレイヤのフレーム内予測に利用する構成を採用してもよい。
また、ベースレイヤ情報に、ベースレイヤのフレーム内予測に用いた予測モードが示されている場合、フレーム内予測部215iは、自身で割り当てた予測モードとベースレイヤのフレーム内予測に用いた予測モードとを比較し、より予測残差を小さくできる方の予測モードをエンハンスメントレイヤのフレーム内予測に利用する。この場合、(1)エンハンスメントレイヤのフレーム内予測に利用した予測モードを示す予測モード情報のみをエンハンスメントレイヤストリームに多重化して受信機3に送信する構成を採用してもよいし、(2)自身で割り当てた予測モードを示す予測モード情報とベースレイヤのフレーム内予測に用いた予測モードを示す予測モード情報とエンハンスメントレイヤのフレーム内予測にどちらの予測モードを利用したかを示すフラグとをエンハンスメントレイヤストリームに多重化して受信機3に送信する構成を採用してもよい。
なお、自身で割り当てた予測モードとベースレイヤのフレーム内予測に用いた予測モードとを比較する構成の代わりに、自身で割り当てた予測モードをベースレイヤのフレーム内予測に用いた予測モードに応じて補正し、補正した予測モードをエンハンスメントレイヤのフレーム内予測に利用する構成を採用してもよい。
フレーム間予測部215jは、符号化中のフレーム(符号化対象画像)の符号化中のブロックの画像データを、フレームメモリ215gに蓄積された、符号化済のフレーム(局所復号画像)のブロックのうち、動き推定部215kから供給された動きベクトルに応じて選択されたブロックの画像データから予測(フレーム内予測)する。フレーム間予測に際し、フレーム間予測部215jは、各ブロックを複数の予測単位(16×16画素、16×8画素、8×16画素、8×8画素、8×4画素、4×8画素、または4×4画素の何れか)に分割し、これら複数の予測単位の各々に動きベクトルを割り当てる。そして、各ブロックを複数の予測単位に分割する分割方法を示す分割情報と、これら複数の予測単位の各々に割り当てた動きベクトルを示す動きベクトル情報とを、予測パラメータとしてエントロピー符号化部215dに供給する。
ここで、フレーム間予測部215jは、フレーム間予測に際し、ベースレイヤエンコーダ213から供給されたベースレイヤ情報を参照する。
例えば、ベースレイヤ情報に、ベースレイヤのフレーム間予測に用いた分割方法が示されている場合、フレーム間予測部215jは、自身で決定した分割方法とベースレイヤのフレーム間予測に用いた分割方法とを比較し、より予測残差を小さくできる方の分割方法をエンハンスメントレイヤのフレーム間予測に利用する。この場合、(1)エンハンスメントレイヤのフレーム間予測に利用した分割方法を示す分割情報のみをエンハンスメントレイヤストリームに多重化して受信機3に送信する構成を採用してもよいし、(2)自身で決定した分割方法を示す分割情報とベースレイヤのフレーム間予測に用いた分割方法を示す分割情報とエンハンスメントレイヤのフレーム間予測にどちらの分割方法を利用したかを示すフラグとをエンハンスメントレイヤストリームに多重化して受信機3に送信する構成を採用してもよい。後者の構成であれば、受信機3がベースレイヤとエンハンスメントレイヤとを独立に復号する従来のものであっても、その復号に支障が生じることがない。
なお、自身で決定した分割方法とベースレイヤのフレーム間予測に用いた分割方法とを比較する構成の代わりに、自身で決定した分割方法をベースレイヤのフレーム間予測に用いた分割方法に応じて補正し、補正した分割方法をエンハンスメントレイヤのフレーム間予測に利用する構成を採用してもよい。
また、ベースレイヤ情報に、ベースレイヤのフレーム間予測に用いた動きベクトルが示されている場合、フレーム間予測部215jは、自身で割り当てた動きベクトルとベースレイヤのフレーム間予測に用いた動きベクトルとを比較し、より予測残差を小さくできる方の動きベクトルをエンハンスメントレイヤのフレーム間予測に利用する。この場合、(1)エンハンスメントレイヤのフレーム間予測に利用した動きベクトルを示す動きベクトル情報のみをエンハンスメントレイヤストリームに多重化して受信機3に送信する構成を採用してもよいし、(2)自身で割り当てた動きベクトルを示す動きベクトル情報とベースレイヤのフレーム間予測に用いた動きベクトルを示す動きベクトル情報とエンハンスメントレイヤのフレーム間予測にどちらの動きベクトルを利用したかを示すフラグとをエンハンスメントレイヤストリームに多重化して受信機3に送信する構成を採用してもよい。
なお、自身で割り当てた動きベクトルとベースレイヤのフレーム間予測に用いた動きベクトルとを比較する構成の代わりに、自身で割り当てた動きベクトルをベースレイヤのフレーム間予測に用いた動きベクトルに応じて補正し、補正した動きベクトルをエンハンスメントレイヤのフレーム間予測に利用する構成を採用してもよい。
図5(a)は、送信機2から送信されるコンテンツのデータ構造を表す図である。
送信機2から送信されるコンテンツは、図5(a)に示すように、ベースレイヤストリームとエンハンスメントレイヤストリームとにより構成される。各ストリームには、そのストリームを他のストリームの識別するためのレイヤ番号が割り振られる。図5(a)に示した例では、ベースレイヤストリームにレイヤ番号「1」が割り振られ、エンハンスメントレイヤストリームにレイヤ番号「2」が割り振られている。
また、ベースレイヤストリームおよびエンハンスメントレイヤストリームは、それぞれ、図5(a)に示すように、複数のセグメントに分割される。図5(a)に示した例では、ベースレイヤストリームは、セグメントS11と、セグメントS11の次に再生すべきセグメントS12と、セグメントS12の次に再生すべきセグメントS13とに分割されている。同様に、エンハンスメントレイヤストリームは、セグメントS21と、セグメントS21の次に再生すべきセグメントS22と、セグメントS22に続けて再生すべきセグメントS23とに分割されている。各セグメントには、そのセグメントを他のセグメントと識別するためのセグメントIDが割り振られる。セグメントIDとしては、例えば、そのセグメントに含まれるパケットのPIDを用いることができる。
また、各セグメントは、レイヤ番号、開始インデックス、および終了インデックスによって一意に特定される。ここで、開始インデックスは、そのセグメントの開始位置を示す情報であり、例えば、そのセグメントの先頭にパケットに対応するPCR(Program Clock Reference)値である。また、終了インデックスは、そのセグメントの終了位置を示す情報であり、例えば、そのセグメントの末尾のパケットに対応するPCR値である。例えば、ベースレイヤストリームに含まれるセグメントS11は、レイヤ番号=1、開始インデックス=a0、終了インデックス=a1によって一意に特定される。
〔受信機の構成〕
図1に示すシステムに含まれる受信機3の構成について、図6〜図8を参照して説明する。
図1に示すシステムに含まれる受信機3の構成について、図6〜図8を参照して説明する。
図6は、受信機3の構成を示すブロック図である。受信機3は、コンテンツデータを受信して復号するための装置であり、図6に示すように、ベースレイヤ受信部31、エンハンスメントレイヤ受信部32、制御部33、スケーラブル復号部34、および音声復号部35を備えている。
ベースレイヤ受信部31は、送信機2(図1参照)から送信され、放送網4(図1参照)を介して伝送されたベースレイヤデータを受信する。そして、受信したベースレイヤデータから逆多重化した音声ストリームを音声復号部35に供給する。また、ベースレイヤストリームをスケーラブル復号部34に供給する。
エンハンスメントレイヤ受信部32は、送信機2(図1参照)から送信され、通信網5(図1参照)を介して伝送された、エンハンスメントレイヤデータを受信する。そして、受信したエンハンスメントレイヤデータから逆多重化したメディア情報を制御部33に供給する。また、エンハンスメントレイヤストリームをスケーラブル復号部34に供給する。
制御部33は、メディア情報を制御情報に変換し、ベースレイヤ受信部31とスケーラブル復号部34に供給する。例えば、エンハンスメントレイヤデータに関するメディア情報を制御情報に変換してベースレイヤ受信部に供給し、ベースレイヤデータを制御する。
スケーラブル復号部34は、ベースレイヤ受信部31およびエンハンスメントレイヤ受信部32から供給されたベースレイヤストリームおよびエンハンスメントレイヤストリームを復号することによって、メディアデータを生成する。なお、スケーラブル復号部34は、ベースレイヤストリームとエンハンスメントレイヤストリームとのタイミングがあうようにバッファリングも行なう。また、スケーラブル復号部34は、エンハンスメントレイヤストリームの各セグメントにベースレイヤストリームのどのセグメントが対応するかを、例えば、制御部33から供給された制御情報(制御情報に変換されたメディア情報)を参照することによって特定する。スケーラブル復号部34の詳細については、参照する図面を代えて後述する。
音声復号部35は、音声ストリームを復号することによって、音声データを生成する。
図7は、図6に示す受信機3が備えているスケーラブル復号部34の構成を示すブロック図である。スケーラブル復号部34は、上述したとおり、ベースレイヤストリームおよびエンハンスメントレイヤストリームをスケーラブル復号することによってメディアデータを生成する機能を有し、図7に示すように、ベースレイヤデコーダ341、拡大処理部342、およびエンハンスメントレイヤデコーダ343を備えている。
ベースレイヤデコーダ341は、ベースレイヤ受信部31(図6参照)から供給されたベースレイヤストリームを復号することによって、ベースデータ(例えば、HD映像)を復元する。ベースレイヤデコーダ341によって復元されたベースデータは、拡大処理部342に供給される。
拡大処理部342は、ベースレイヤデコーダ341から供給されたベースデータを構成する各フレームを拡大することによって、メディアデータ(例えば、4K映像)と同一解像度(例えば、4096×2160画素)の拡大ベースデータを生成する。拡大処理部341によって生成された拡大ベースデータは、エンハンスメントレイヤデコーダ343に供給される。
エンハンスメントレイヤデコーダ343は、エンハンスメントレイヤ受信部32(図6参照)から供給されたエンハンスメントレイヤストリームを復号することによって、メディアデータと拡大ベースデータとの差分映像を復元する。そして、復元した差分映像と拡大処理部342から供給された拡大ベースデータとを加算することによって、メディアデータを復元する。
以下、エンハンスメントレイヤデコーダ343の詳細について、図8を参照して説明する。
図8は、エンハンスメントレイヤデコーダ343の構成を示すブロック図である。エンハンスメントレイヤデコーダ343は、復号方式としてH.264/AVCを採用したデコーダであり、図8に示すように、エントロピー復号部343a、逆量子化/IDCT部343b、加算器343c、加算器343d、ループ内フィルタ343e、フレームメモリ343f、フレーム内予測部343g、およびフレーム間予測部343hを備えている。
エントロピー復号部343aは、エンハンスメントレイヤストリームをエントロピー復号することによって、周波数領域の画像データ(量子化されたDCT係数からなる配列)を生成する。エントロピー復号部343aによって生成された周波数領域の画像データは、逆量子化/IDCT部343bに供給される。
また、エントロピー復号部343aは、エンハンスメントレイヤストリームから予測パラメータを逆多重化する。エントロピー復号部343aによって逆多重化された予測パラメータは、フレーム内予測部343gまたはフレーム間予測部343hに供給される。
逆量子化/IDCT部343bは、エントロピー復号部343aから供給された周波数領域の画像データを構成する量子化されたDCT係数を逆量子化する。そして、得られた周波数領域の画像データ(DCT係数からなる配列)を空間領域の画像データ(画素値からなる配列)にIDCT変換する。これにより、予測残差画像がブロック毎に復元される。逆量子化/IDCT部343bにより復元された予測残差画像は、加算器343cに供給される。
加算機343cは、逆量子化/IDCT部343bにより復元された予測残差画像に予測画像を加算することによって、復号画像を生成する。加算機343cによって生成された復号画像は、量子化誤差を除いて符号化対象画像(メディアデータの各フレームから拡大ベースデータの対応するフレームを減算することによって得られた差分画像)に一致する。
加算器343cによって生成された復号画像には、量子化誤差に起因するブロックノイズが含まれる。ループ内フィルタ343eは、このブロックノイズを除去するための構成である。加算器215fによって生成された復号画像は、ループ内フィルタ343eによってブロックノイズを除去された後、加算器343dに供給されると共に、フレームメモリ343fに蓄積される。
加算器343dは、ループ内フィルタ343eから供給された復号画像に、拡大処理部342から供給された拡大ベースデータを加算することによって、メディアデータを復元する。
フレーム内予測部343gは、復号中のフレーム(復号画像)の復号中のブロックの画像データを、フレームメモリ343fに蓄積された、復号中のフレーム(復号画像)の復号済ブロックのうち、エントロピー復号部343aから供給された予測パラメータ(予測モード情報)により示された予測モードに応じて選択された復号済ブロックの画像データから予測する。例えば、ベースレイヤのフレーム内予測に用いた予測モードを利用するべきことを示すフラグが予測パラメータに含まれているときには、復号中のフレーム(復号画像)の復号中のブロックの画像データを、ベース情報により示される予測モードに応じて選択された復号済ブロックの画像データから予測する。
フレーム間予測部343hは、復号中のフレーム(復号画像)の復号中のブロックの画像データを、フレームメモリ343fに蓄積された、復号済のフレーム(復号画像)のブロックのうち、エントロピー復号部343aから供給された予測パラメータ(動きベクトル情報)により示された動きベクトルに応じて選択されたブロックの画像データから予測する。例えば、ベースレイヤのフレーム間予測に用いた動きベクトルを利用するべきことを示すフラグが予測パラメータに含まれているときには、復号中のフレーム(復号画像)の復号中のブロックの画像データを、ベース情報により示される動きベクトルに応じて選択されたブロックの画像データから予測する。
(プログラム、記憶媒体)
送信装置2の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。受信装置3についても同様である。
送信装置2の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。受信装置3についても同様である。
後者の場合、送信装置2は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである送信装置2の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、送信装置2に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。受信装置3についても同様である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークを介して送信装置2や受信装置3に供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
なお、ここで開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明だけではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、映像配信等のコンテンツ配信に好適に利用することができる。
2 送信機(送信装置)
21 スケーラブル符号化部(符号化装置)
211 縮小処理部
212 ベースレイヤエンコーダ(第1の符号化手段)
213 ベースレイヤデコーダ
214 拡大処理部
215 エンハンスメントレイヤエンコーダ(第2の符号化手段)
22 ベースレイヤ送出部
23 エンハンスメントレイヤ送出部(多重化部)
24 メディア情報生成部
25 音声符号化部
3 受信機(受信装置)
31 ベースレイヤ受信部
32 エンハンスメントレイヤ受信部
33 制御部
34 スケーラブル復号部(復号装置)
341 ベースレイヤデコーダ(第1の復号手段)
342 拡大処理部
343 エンハンスメントレイヤデコーダ(第2の復号手段)
35 音声復号部
21 スケーラブル符号化部(符号化装置)
211 縮小処理部
212 ベースレイヤエンコーダ(第1の符号化手段)
213 ベースレイヤデコーダ
214 拡大処理部
215 エンハンスメントレイヤエンコーダ(第2の符号化手段)
22 ベースレイヤ送出部
23 エンハンスメントレイヤ送出部(多重化部)
24 メディア情報生成部
25 音声符号化部
3 受信機(受信装置)
31 ベースレイヤ受信部
32 エンハンスメントレイヤ受信部
33 制御部
34 スケーラブル復号部(復号装置)
341 ベースレイヤデコーダ(第1の復号手段)
342 拡大処理部
343 エンハンスメントレイヤデコーダ(第2の復号手段)
35 音声復号部
Claims (12)
- 少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを符号化する符号化装置であって、
第1のコンポーネントを第1のコーデックに従って予測符号化する第1の符号化手段と、第2のコンポーネントを第2のコーデックに従って予測符号化する第2の符号化手段と、を備え、
上記第2の符号化手段は、上記第1の符号化手段が上記第1のコンポーネントを予測符号化する際に用いた予測パラメータを参照し、上記第2のコンポーネントを予測符号化するものである、ことを特徴とする符号化装置。 - 上記第2の符号化手段は、上記第1の符号化手段が上記第1のコーデックに従って導出した第1の予測パラメータと、自身が上記第2のコーデックに従って導出した第2の予測パラメータを比較し、より予測残差が小さくなる予測パラメータを上記第2のコンポーネントの予測符号化に用いる、ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
- 上記第1の予測パラメータと、上記第2の予測パラメータと、上記第2の符号化手段が上記第2のコンポーネントの予測符号化に用いた予測パラメータが上記第1の予測パラメータであるか上記第2の予測パラメータであるかを示すフラグとを、上記第2の符号化手段により生成された符号化データに多重化する多重化手段を更に備えている、ことを特徴とする請求項2に記載の符号化装置。
- 上記第1のコンポーネントおよび上記第2のコンポーネントは、スケーラブル符号化されたコンテンツを構成する互いに異なるレイヤである、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の符号化装置。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の符号化装置を備えた送信装置であって、上記第1の符号化手段により生成された符号化データと、上記第2の符号化手段により生成された符号化データとを、互いに異なる伝送路を介して送信する送信手段を備えている、ことを特徴とする送信装置。
- コンピュータを請求項1〜4の何れか1項に記載の符号化装置として動作させるプログラムであって、上記コンピュータを上記符号化装置が備える各手段として機能させるプログラム。
- 少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを符号化する符号化方法であって、
第1のコンポーネントを第1のコーデックに従って予測符号化する第1の符号化ステップと、第2のコンポーネントを第2のコーデックに従って予測符号化する第2の符号化ステップと、を含み、
上記第2の符号化ステップは、上記第1の符号化ステップにおいて上記第1のコンポーネントを予測符号化する際に用いた予測パラメータを参照し、上記第2のコンポーネントを予測符号化するものである、ことを特徴とする符号化方法。 - 少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを復号する復号装置であって、
第1のコーデックに従って予測符号化された第1のコンポーネントを復号する第1の復号手段と、第2のコーデックに従って予測符号化された第2のコンポーネントを復号する第2の復号手段と、を備え、
上記第2の復号手段は、上記第1の復号手段が上記第1のコンポーネントを復号する際に用いた予測パラメータを参照し、上記第2のコンポーネントを復号するものである、ことを特徴とする復号装置。 - 請求項8に記載の復号装置を備えた受信装置であって、上記第1の復号手段により復号される符号化データと、上記第2の復号手段により復号される符号化データとを、互いに異なる伝送路を介して受信する受信手段を備えている、ことを特徴とする受信装置。
- コンピュータを請求項8に記載の復号装置として動作させるプログラムであって、上記コンピュータを上記復号装置が備える各手段として機能させるプログラム。
- 少なくとも2つのコンポーネントを含むコンテンツを復号する復号方法であって、
第1のコーデックに従って予測符号化された第1のコンポーネントを復号する第1の復号ステップと、第2のコーデックに従って予測符号化された第2のコンポーネントを復号する第2の復号ステップと、を含み、
上記第2の復号ステップは、上記第1の復号ステップにおいて上記第1のコンポーネントを復号する際に用いた予測パラメータを参照し、上記第2のコンポーネントを復号するものである、ことを特徴とする復号方法。 - 請求項6または10に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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