JP2013090085A - 撮像装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

撮像装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】撮像素子に入射する光の偏光状態及び入射角に依存して撮像素子から出力される信号の強度の変化が生じ、また、肉眼によって検知される明るさよりも撮像装置によって検知される明るさが低いといった問題を解決し得る撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置10は、複数の撮像素子41,42,43が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部30を有し、撮像部30は、周辺領域32、及び、周辺領域32に囲まれた中央領域31に区画され、周辺領域32における撮像素子42,43には偏光手段が備えられており、中央領域31における撮像素子41には偏光手段が備えられていない。
【選択図】 図1

Description

本開示は、撮像装置、画像処理方法及び画像処理方法を含むプログラムに関する。
撮像装置において、被写体の通常の画像(例えばカラー画像)と偏光光に基づく画像とを同時に取得する技術が、例えば、特開2009−290895から周知である。この特許公開公報に開示された複数の偏光子単位を備えるパターン化偏光子において、複数の偏光子単位は、カラー画素が二次元的に配列されたカラーモザイクフィルタの少なくとも1色のカラー画素に重なるように二次元的に配列されており、複数の偏光子単位は、透過偏波面の角度が相互に異なる偏光子単位を含み、偏光子単位の透過偏波面の角度は、1つのカラー画素内で一定であり、かつ、近傍配置された少なくとも3つの同一色のカラー画素では相互に異なっている。尚、偏光子単位はフォトニック結晶から構成されている。
特開2009−290895
ところで、偏光した光が、撮像装置に入射し、撮像装置を構成する撮像素子に到達したとき、光の偏光状態によって撮像素子から出力される信号の値、即ち、撮像素子の感度が変化するといった現象が生じる。即ち、TM波(Transverse Magnetic Wave,P波)を主成分とする光が撮像素子に入射した場合と、TE波(Transverse Electric Wave,S波)を主成分とする光が撮像素子に入射した場合とでは、撮像素子から出力される信号の強度に差異が生じる。
誘電率あるいは屈折率の異なる2種類の物質の界面にTM波(P波)及びTE波(S波)が到達したときの界面におけるTM波及びTE波の光反射率と、TM波及びTE波の界面に対する入射角との関係を図13に示す。尚、図13においては、2種類の物質、3組についてのデータを示している。ここで、入射角0度では、TM波の光反射率及びTE波の光反射率は同じ値を示す。そして、入射角が大きくなるにつれて、TM波(P波)の光反射率は低下し、或る入射角で光反射率は0%となり、その後、急激に光反射率は増加し、入射角90度で光反射率は100%となる。一方、TE波(S波)の光反射率は単調に増加し、入射角90度で光反射率は100%となる。光反射率の入射角依存性がTM波(P波)とTE波(S波)とで異なるが、これは、TM波及びTE波の電場と磁場の振動方向が異なることに由来している。即ち、図14の(A)に示すように、TM波(P波)は、電場が入射平面(図面の紙面と平行な面)内で振動する波であり、図14の(B)に示すように、TE波(S波)は、電場が入射平面に対して垂直に振動する波であり、この違いが光反射率に差を生じさせる。
第1の物質(屈折率:n1)と第2の物質(屈折率:n2>n1)の界面における、第1の物質中を伝播したTM波(P波)の光反射率及びTE波(S波)の光反射率は、以下の式(A)及び(B)で表すことができる。尚、θ1、θ2は、界面への光の入射角及び界面からの光の出射角である。出射角θ2が第1の物質及び第2の物質の屈折率n1,n2と入射角θ1によって一意的に決まるが故に、式(A)及び(B)は、屈折率n1,n2を含まない形式で表現することができる。
TM波(P波)の光反射率={−tan(θ1−θ2)/tan(θ1+θ2)}2 (A)
TE波(S波)の光反射率={−sin(θ1−θ2)/sin(θ1+θ2)}2 (B)
電場の実振幅Eと磁場の実振幅Hには大きな違いがある。具体的には、以下の式(C)で示すように、
H/E≒1/400
の関係がある。これより、偏光方向に依存した光反射率の差異が起こるか否かを検討するとき、電場のみを考慮すればよい。電場と磁場とは、原則、直交している。
H/E=(ε0/μ00.5 (C)
=[8.8543×10-12(F/m)/1.2566×10-6(H/m)]0.5
≒0.00265
≒1/400
以上のことから、撮像装置にあっては、撮像素子に入射する光の偏光状態及び入射角に依存して、撮像素子の光入射面における光反射率が変化する。それ故、上述したとおり、TM波(P波)を主成分とする光が撮像素子に入射した場合と、TE波(S波)を主成分とする光が撮像素子に入射した場合とで、撮像素子から出力される信号の強度の差異が生じる。また、図15の(A)に概念図を示すように、肉眼は、球面である網膜上に位置する視細胞によって光を感知する。それ故、どのような光線が視細胞に到達しても、肉眼は光線のほぼ全てを入射角0度で感知することができる。一方、図15の(B)に概念図を示すように、撮像装置では、撮像部を構成する撮像素子が平面上に配設されているので、撮像部の周辺領域では大きな入射角で光が撮像素子に入射する。それ故、極端な場合、肉眼によって検知される明るさよりも、撮像装置によって検知される明るさが低いといった問題が生じる。
前述した特許公開公報には偏光子を備えた撮像素子が開示されているが、撮像素子に入射する光の偏光状態及び入射角に依存して撮像素子から出力される信号の強度の変化が生じるといった問題に関しては、何ら、言及されていない。
従って、本開示の目的は、撮像素子に入射する光の偏光状態及び入射角に依存して撮像素子から出力される信号の強度の変化が生じ、また、肉眼によって検知される明るさよりも撮像装置によって検知される明るさが低いといった問題を解決し得る構成、構造を有する撮像装置、並びに、画像処理方法、及び、画像処理方法を含むプログラムを提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の撮像装置は、
複数の撮像素子が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部を有し、
撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画され、
周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられており、
中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられていない。
上記の目的を達成するための本開示の画像処理方法は、
複数の撮像素子が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部を有し、
撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画され、
周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられており、
中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられておらず、
撮像素子からの信号を受け取る信号処理部を備えた撮像装置における画像処理方法であって、
信号処理部において、周辺領域における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子の出力信号に対する補正を行う。
上記の目的を達成するための本開示のコンピュータ・プログラムは、
複数の撮像素子が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部を有し、
撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画され、
周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられており、
中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられておらず、
撮像素子からの信号を受け取る信号処理部を備えた撮像装置における出力信号の補正を、信号処理部に備えられたコンピュータを用いて行うコンピュータ・プログラムであって、
周辺領域における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子の出力信号に対する補正をコンピュータによって行う。
本開示の撮像装置、本開示の画像処理方法あるいは本開示のコンピュータ・プログラムにあっては、周辺領域における撮像素子に偏光手段が備えられており、中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられていない。撮像素子への光の入射角は、周辺領域においては大きく、中央領域においては小さい。従って、撮像素子への光の偏光状態に依存して、周辺領域においては撮像素子からの出力信号強度に変化が生じる。然るに、周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられているので、入射する光の偏光状態を検出することができる結果、入射する光の偏光状態に基づき撮像素子からの出力信号を補正することができ、肉眼によって検知される明るさよりも撮像装置によって検知される明るさが低いといった問題を解決することができる。尚、本開示にあっては、偏光手段を備えた撮像素子によって、入力光の偏光状態の情報を得るのではなく、入力光の偏光状態に起因した出力電圧の変化(差異)を補正する。
図1の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例1の撮像装置の概念図、及び、撮像部の概念図である。 図2は、実施例1の撮像装置において、撮像部の周辺領域における撮像素子の配列を模式的に示す図である。 図3は、実施例1の撮像装置において、撮像部の中央領域における撮像素子の配列を模式的に示す図である。 図4の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例1の撮像装置において、偏光手段を備えた撮像素子の模式的な一部断面図、及び、撮像部の周辺領域における撮像素子を拡大して模式的に示す図である。 図5は、信号処理部の概念図である。 図6の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例2の撮像装置及び実施例3の撮像装置の変形例における撮像部の概念図である。 図7は、実施例2の撮像装置の撮像部の周辺領域であって、左上隅の部分における撮像素子の配列を模式的に示す図である。 図8は、実施例3の撮像装置の撮像部の周辺領域における撮像素子の配列を模式的に示す図である。 図9は、実施例4の撮像装置の撮像部の周辺領域における撮像素子の配列を模式的に示す図である。 図10は、実施例1の撮像装置の変形例の撮像部の周辺領域における撮像素子の配列を模式的に示す図である。 図11は、実施例1の撮像装置の別の変形例の撮像部の周辺領域における撮像素子の配列を模式的に示す図である。 図12の(A)及び(B)は、それぞれ、撮像素子の変形例の模式的な一部断面図である。 図13は、誘電率あるいは屈折率の異なる2種類の物質の界面にTM波(P波)及びTE波(S波)が到達したときの界面におけるTM波(P波)及びTE波(S波)の光反射率と、TM波及びTE波の界面に対する入射角との関係を示すグラフである。 図14の(A)及び(B)は、TM波(P波)及びTE波(S波)を説明する図である。 図15の(A)及び(B)は、肉眼及び撮像装置への光の入射を示す概念図である。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の撮像装置、画像処理方法及びプログラム、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の撮像装置、画像処理方法及びプログラム)
3.実施例2(実施例1の変形)
4.実施例3(実施例1の別の変形)、その他
[本開示の撮像装置、画像処理方法及びプログラム、全般に関する説明]
本開示の撮像装置、本開示の画像処理方法あるいは本開示プログラムにおける撮像装置(以下、これらの撮像装置を総称して、『本開示の撮像装置等』と呼ぶ)において、中央領域における撮像素子の個数をQ1個、周辺領域における撮像素子の個数をQ2個としたとき、
0.25≦Q2/(Q1+Q2)≦0.45
を満足することが好ましい。
あるいは又、本開示の撮像装置等において、
撮像素子は、第1の方向にN個、第1の方向と直交する第2の方向にM個、配列されており、
第1の方向における第1番目の撮像素子から第N0番目の撮像素子、及び、第1の方向における第(N−N0+1)番目の撮像素子から第N番目の撮像素子であって、第2の方向における第1番目の撮像素子から第M0番目の撮像素子、及び、第2の方向における第(M−M0+1)番目の撮像素子から第M番目の撮像素子(但し、N0はαとNの積を四捨五入した値であり、M0はβとMの積を四捨五入した値であり、ここで、
0.45≦α≦0.70
であり、
0.60≦β≦0.90
である)が、周辺領域に属することが好ましい。
あるいは又、本開示の撮像装置等において、波長λ=550nmの円偏光に基づく光を撮像部に入射させたとき、撮像素子に入射した光のS波成分(TE波成分)のエネルギー強度(あるいは、例えば、後述する第1撮像素子の出力信号の値)からP波成分(TM波成分)のエネルギー強度(あるいは、例えば、後述する第2撮像素子の出力信号の値)を減じた値が、入射光のエネルギー強度(あるいは、例えば、後述する第1撮像素子と第2撮像素子の出力信号の合計値)の0.02倍以上である撮像素子が属する領域を周辺領域とすることが好ましい。
あるいは又、本開示の撮像装置等において、撮像素子への光の入射角が10度以上の撮像素子が属する領域を周辺領域とすることが好ましい。
尚、以上に説明した周辺領域に関する規定を、相互に独立して本開示の撮像装置等に適用してもよいし、適宜、組み合わせて適用してもよい。
また、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の撮像装置等において、
撮像素子は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されており、
1画素を構成する1つの撮像素子ユニットは、複数の撮像素子から成り、
周辺領域において、第1の方向に沿って、2i個(但し、iは1以上、5以下の整数)の撮像素子ユニットの内の1つの撮像素子ユニットを構成する撮像素子(1又は2以上の撮像素子)に偏光手段が備えられており、且つ、第2の方向に沿って、2j個(但し、jは1以上、5以下の整数)の撮像素子ユニットの内の1つの撮像素子ユニットを構成する撮像素子(1又は2以上の撮像素子)に偏光手段が備えられている構成とすることができる。ここで、iの値とjの値は、同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。尚、第1の方向及び第2の方向に沿った2i×2j個の撮像素子ユニット(画素)の集合を、便宜上、『撮像素子ユニット・ブロック』と呼ぶ。このような構成にあっては、1つの撮像素子ユニット・ブロック内に偏光手段を備えた撮像素子を有する撮像素子ユニットが1つ存在し、1つの撮像素子ユニット・ブロック内の残りの撮像素子ユニットにおける撮像素子に偏光手段が備えられていない。
また、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の撮像装置等において、複数の撮像素子は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されており;周辺領域の撮像素子は、偏光軸と第1の方向との成す角度がη度(但し、0度≦η<90度)である偏光手段を備えた第1撮像素子から、少なくとも構成されている形態とすることができる。そして、このような形態において、周辺領域における撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+90)度である偏光手段を備えた第2撮像素子から、少なくとも構成されている形態とすることができ;更には、周辺領域の撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+45)度である偏光手段を備えた第3撮像素子、及び、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+135)度である偏光手段を備えた第4撮像素子から構成されている形態とすることができる。ηの値として「0」度を挙げることができる。
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の撮像装置等において、
撮像部は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列された複数の撮像素子ユニットから構成されており、
撮像素子ユニットは、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子、及び、第4色受光撮像素子から構成されている形態とすることができる。
あるいは又、複数の撮像素子が、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されており;周辺領域の撮像素子が、偏光軸と第1の方向との成す角度がη度(但し、0度≦η<90度)である偏光手段を備えた第1撮像素子から少なくとも構成されている上記の形態にあっては、
撮像部は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列された複数の撮像素子ユニットから構成されており、
撮像素子ユニットは、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子、及び、第4色受光撮像素子から構成されており、
撮像素子ユニットにおける第4色受光撮像素子は第1撮像素子から構成されている形態とすることができる。そして、この場合、
周辺領域における撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+90)度である偏光手段を備えた第2撮像素子から構成されており、
撮像素子ユニットにおける第3色受光撮像素子は第2撮像素子から構成されている形態とすることができる。ηの値として「0」度を挙げることができる。
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の撮像装置等において、
撮像装置は、静止画撮像モード及び動画撮像モードに基づき駆動され、
動画撮像モードにおいて信号が読み出されない周辺領域における撮像素子に、偏光手段が備えられている構成とすることができる。このような構成により、動画撮像モードにおいて、信号処理部に負荷を掛けることが無くなる。
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の撮像装置において、撮像素子からの信号を受け取る信号処理部を更に備え;信号処理部は、周辺領域における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子からの出力信号の補正を行う形態とすることができる。そして、この場合、信号処理部は、偏光手段が備えられた撮像素子が撮像部を占める位置、及び、撮像素子への光の入射角に依存して、出力信号の補正量を決定する形態とすることができる。1つの撮像素子ユニット・ブロック内に偏光手段を備えた撮像素子が1つあるいは1組、存在する形態にあっては、信号処理部は、偏光手段を備えた撮像素子からの出力信号に基づいて、この1つの撮像素子ユニット・ブロック内の偏光手段を備えていない各撮像素子及び偏光手段を備えている撮像素子の出力信号を補正すればよい。
ここで、撮像部における撮像素子の占める位置、及び、撮像素子への光の入射角をパラメータとした出力信号補正テーブルに基づいて、撮像素子の出力信号を補正すればよい。
以下の説明において、撮像装置全体を水平に配置し、撮像部を垂直に配置したとき、便宜上、第1の方向を水平方向、第2の方向を垂直方向とする。また、矩形の平面形状を有する撮像部を垂直に配したとき、便宜上、上辺を『第1の辺』と呼び、下辺を『第3の辺』と呼び、右側の辺を『第2の辺』と呼び、左側の辺を『第4の辺』と呼ぶ場合がある。
本開示の撮像装置等において、撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画されるが、周辺領域は、矩形形状の撮像部における第1の辺、第2の辺、第3の辺及び第4の辺に沿って配置されていてもよいし、場合によっては、矩形形状の撮像部における四隅にのみ配置されていてもよい。この場合、η=45度とすることが好ましい。また、周辺領域における撮像素子が、第1撮像素子、第2撮像素子、第3撮像素子及び第4撮像素子から構成されている場合、矩形形状の撮像部の4つのコーナー部及びその近傍には第3撮像素子及び第4撮像素子を配し、その他の周辺領域には第1撮像素子及び第2撮像素子を配する形態とすることができる。尚、矩形形状の撮像部の4つのコーナー部及びその近傍における『近傍』に位置する撮像素子とは、例えば、以下のように定義することができる。
[A]第1の方向における第1番目の撮像素子から第N0番目の撮像素子であって、第2の方向における第1番目の撮像素子から第M0番目の撮像素子
[B]第1の方向における第1番目の撮像素子から第N0番目の撮像素子であって、第2の方向における第(M−M0+1)番目の撮像素子から第M番目の撮像素子
[C]第1の方向における第(N−N0+1)番目の撮像素子から第N番目の撮像素子であって、第2の方向における第1番目の撮像素子から第M0番目の撮像素子
及び、
[D]第1の方向における第(N−N0+1)番目の撮像素子から第N番目の撮像素子であって、第2の方向における第(M−M0+1)番目の撮像素子から第M番目の撮像素子
撮像素子ユニットを、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子及び第3色受光撮像素子から構成することができるし、あるいは又、撮像素子ユニットを、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子及び第4色受光撮像素子から構成することができる。ここで、撮像素子ユニットを、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子、及び、第4色受光撮像素子から構成する場合、具体的には、例えば、第1色受光撮像素子を赤色受光撮像素子、第2色受光撮像素子を青色受光撮像素子、第3色受光撮像素子及び第4色受光撮像素子を緑色受光撮像素子とすればよく、これらの4つの撮像素子をベイヤ配列すればよい。そして、撮像素子ユニットが偏光手段を備えた撮像素子を含む場合、第1撮像素子を第4色受光撮像素子から構成し、第2撮像素子を第3色受光撮像素子から構成すればよいし、あるいは又、第3撮像素子を第4色受光撮像素子から構成し、第4撮像素子を第3色受光撮像素子から構成すればよい。あるいは又、第1撮像素子を第4色受光撮像素子から構成し、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子及び第3色受光撮像素子は偏光手段を備えていない撮像素子としてもよい。あるいは又、撮像素子ユニットが偏光手段を備えた撮像素子を含む場合、第1色受光撮像素子を赤色受光撮像素子、第2色受光撮像素子を青色受光撮像素子、第3色受光撮像素子を緑色受光撮像素子、第4色受光撮像素子を白色受光撮像素子とすればよく、これらの4つの撮像素子をベイヤ配列すればよい。そして、第1撮像素子を、隣接する2つの撮像素子ユニットの内の一方の撮像素子ユニットを構成する第4色受光撮像素子から構成し、第2撮像素子を、他方の撮像素子ユニットを構成する第4色受光撮像素子から構成すればよいし、あるいは又、第3撮像素子を、隣接する2つの撮像素子ユニットの内の一方の撮像素子ユニットを構成する第4色受光撮像素子から構成し、第4撮像素子を、他方の撮像素子ユニットを構成する第4色受光撮像素子から構成すればよい。但し、このような構成に限定するものではなく、第1色受光撮像素子を赤色受光撮像素子、第2色受光撮像素子を青色受光撮像素子、第3色受光撮像素子をエメラルド(青緑)色受光撮像素子、第4色受光撮像素子を緑色受光撮像素子としてもよく、これらの4つの撮像素子をベイヤ配列すればよい。更には、撮像素子ユニットは、ベイヤ配列に限定するものではなく、その他、インターライン配列、GストライプRB市松配列、GストライプRB完全市松配列、市松補色配列、ストライプ配列、斜めストライプ配列、原色色差配列、フィールド色差順次配列、フレーム色差順次配列、MOS型配列、改良MOS型配列、フレームインターリーブ配列、フィールドインターリーブ配列を挙げることができる。
『偏光手段』とは、自然光(非偏光)や円偏光から直線偏光を作り出すものを指し、偏光手段、それ自体は、周知の構成、構造の偏光手段(偏光子、偏光板等)とすればよい。例えば、第1撮像素子及び第2撮像素子の一方の偏光成分を主としてTM波(P波)とし、第1撮像素子及び第2撮像素子の他方の偏光成分を主としてTE波(S波)とすればよい。即ち、第1撮像素子及び第2撮像素子の一方は、例えば、専らTM波(P波)を通過させる偏光手段を備えており、第1撮像素子及び第2撮像素子の他方は、例えば、専らTE波(S波)を通過させる偏光手段を備えているとすればよい。一般に、振動方向が或る特定の向きだけの横波を偏光した波と呼び、この振動方向を偏光方向あるいは偏光軸と呼ぶ。光の電場の向きは偏光方向と一致する。但し、このような第1撮像素子及び第2撮像素子と、TM波(P波)、TE波(S波)との関係は、あくまでも説明の簡素化のためのものであり、第1撮像素子及び第2撮像素子と偏光光との関係は、上述したとおり、偏光軸と第1の方向との成す角度がη度(但し、0度≦η<90度)である偏光手段を備えた撮像素子が第1撮像素子であり、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+90)度である偏光手段を備えた撮像素子が第2撮像素子である。
偏光手段の消光比は、3以上、好ましくは10以上であることが望ましい。ここで、消光比とは、η=0度とする場合、即ち、第1撮像素子の電場の向きが第1の方向と平行である構成とする場合、第1撮像素子を通過する光に含まれる、電場の向きが第1の方向である光の成分と電場の向きが第2の方向である光の成分の割合であり、第2撮像素子にあっては、第2撮像素子を通過する光に含まれる、電場の向きが第2の方向である光の成分と電場の向きが第1の方向である光の成分の割合である。また、第3撮像素子の電場の向きが第1の方向と45度の角度を成す構成とする場合、第3撮像素子にあっては、第3撮像素子を通過する光に含まれる、電場の向きが第1の方向と45度の角度を成す光の成分と135度の角度を成す光の成分の割合であり、第4撮像素子にあっては、第4撮像素子を通過する光に含まれる、電場の向きが第1の方向と135度の角度を成す光の成分と45度の角度を成す光の成分の割合である。あるいは又、例えば、第1撮像素子の偏光成分が主としてTE波(S波)であり、第2撮像素子の偏光成分が主としてTM波(P波)である場合、第1撮像素子にあっては、第1撮像素子を通過する光に含まれるS波成分とP波成分の割合であり、第2撮像素子にあっては、第2撮像素子を通過する光に含まれるP波成分とS波成分の割合である。
以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の撮像装置等において、偏光手段を備えた撮像素子は、光電変換素子、並びに、その上あるいは上方に、カラーフィルタ、オンチップレンズ、及び、偏光手段が積層されて成る構成を例示することができる。あるいは又、撮像素子は、光電変換素子、並びに、その上あるいは上方に、偏光手段、カラーフィルタ、及び、オンチップレンズが積層されて成る構成を例示することができる。あるいは又、撮像素子は、光電変換素子、並びに、その上あるいは上方に、オンチップレンズ、カラーフィルタ、及び、偏光手段が積層されて成る構成を例示することができる。但し、オンチップレンズ、カラーフィルタ、及び、偏光手段の積層順は、適宜、変更することができる。そして、偏光手段として、限定するものではないが、例えば、ワイヤグリッド偏光子を挙げることができる。そして、これらの形態にあっては、第1撮像素子を通過する光の電場の向きが第1の方向と平行である構成とする場合、即ち、η=0度とする場合、ワイヤグリッド偏光子を構成する複数のワイヤの延びる方向は、第1の方向あるいは第2の方向と平行である形態とすることができる。具体的には、第1撮像素子を構成するワイヤグリッド偏光子にあっては、ワイヤの延びる方向は第2の方向と平行であり、第2撮像素子を構成するワイヤグリッド偏光子にあっては、ワイヤの延びる方向は第1の方向と平行である。あるいは又、これらの形態にあっては、第3撮像素子を通過する光の電場の向きが第1の方向と45度の角度を成す構成とする場合、ワイヤグリッド偏光子を構成する複数のワイヤの延びる方向は、第1の方向あるいは第2の方向と45度を成す形態とすることができる。具体的には、第3撮像素子を構成するワイヤグリッド偏光子にあっては、ワイヤの延びる方向は第1の方向と135度の角度を成し、第4撮像素子を構成するワイヤグリッド偏光子にあっては、ワイヤの延びる方向は第1の方向と45度の角度を成す。ワイヤの延びる方向がワイヤグリッド偏光子における光吸収軸となり、ワイヤの延びる方向と直交する方向がワイヤグリッド偏光子における光透過軸となる。偏光手段を備えていない撮像素子は、偏光手段を備えた撮像素子から偏光手段を除いた構成、構造とすればよい。
偏光手段をワイヤグリッド偏光子から構成する場合、ワイヤグリッド偏光子を構成するワイヤは、限定するものではないが、アルミニウム(Al)あるいはアルミニウム合金から成り、ワイヤの幅とワイヤのピッチとの比[(ワイヤの幅)/(ワイヤのピッチ)]の値は0.33以上であり、ワイヤのピッチは200nm以下であり、ワイヤの高さは5×10-8m以上であり、ワイヤは10本以上である構成とすることが好ましい。
本開示の撮像装置等は、更に、被写体像を撮像部に導くレンズ系を備えている。レンズ系は、単焦点レンズとしてもよいし、所謂ズームレンズとしてもよく、レンズやレンズ系の構成、構造は、レンズ系に要求される仕様に基づき決定すればよい。撮像素子として、CCDセンサー、CMOSセンサー、CMD(Charge Modulation Device)型の信号増幅型イメージセンサーを挙げることができる。また、撮像装置として、表面照射型の固体撮像装置あるいは裏面照射型の固体撮像装置を挙げることができる。更には、撮像装置から、例えば、デジタルスチルカメラやビデオカメラ、カムコーダ、所謂カメラ付きの携帯電話を構成することができる。
本開示のコンピュータ・プログラムは、読取り可能な記憶媒体に格納されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による通信手段を介して提供されてもよい。
実施例1は、本開示の撮像装置(固体撮像装置)、画像処理方法、及び、画像処理方法を含むプログラムに関する。実施例1の撮像装置の概念図を図1の(A)に示し、撮像部の概念図を図1の(B)に示す。また、撮像部の周辺領域における撮像素子の配列を模式的に図2に示し、撮像部の中央領域における撮像素子の配列を模式的に図3に示す。更には、偏光手段を備えた撮像素子の模式的な一部断面図を図4の(A)に示し、撮像部の周辺領域における拡大した撮像素子を模式的に図4の(B)に示す。尚、以下の説明において、光の進行方向をZ軸方向、第1の方向を水平方向(X軸方向)、第2の方向を垂直方向(Y軸方向)とする。また、図2に示す撮像素子の配列は、撮像部の第4の辺に沿った配列である。
実施例1、あるいは、後述する実施例2〜実施例4の撮像装置は、
複数の撮像素子41,42,43,44,45が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部(撮像素子アレイ)30を有し、
撮像部30は、周辺領域32、及び、周辺領域32に囲まれた中央領域31に区画され、
周辺領域32における撮像素子43,44,45には偏光手段56が備えられており、
中央領域31における撮像素子41には偏光手段が備えられていない。
複数の撮像素子41,42,43,44,45は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されている。撮像部30は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列された複数の撮像素子ユニットから構成されている。そして、実施例1の撮像装置10において、撮像素子ユニットは、第1色受光撮像素子41R,42R、第2色受光撮像素子41B,42B、第3色受光撮像素子41G1,42G1,43G1、及び、第4色受光撮像素子41G2,42G2,43G2から構成されている。具体的には、実施例1の撮像装置10において、図2及び図3に概念図を示すように、撮像部30はベイヤ配列を有し、中央領域31及び周辺領域32における1画素を構成する1撮像素子ユニットは、複数の撮像素子、実施例1にあっては、具体的には、4つの撮像素子[赤色を受光する1つの赤色受光撮像素子(第1色受光撮像素子41R,42R)、青色を受光する1つの青色受光撮像素子(第2色受光撮像素子41B,42B)、及び、緑色を受光する2つの緑色受光撮像素子(第3色受光撮像素子41G1,42G1,43G1及び第4色受光撮像素子41G2,42G2,43G2)]から構成されている。また、撮像部30は、上述したとおり、周辺領域32、及び、周辺領域32に囲まれた中央領域31に区画されるが、周辺領域32は、矩形形状の撮像部30における第1の辺、第2の辺、第3の辺及び第4の辺に沿って配置されている。
尚、図3に示すように、中央領域31を構成する各撮像素子ユニット(便宜上、『撮像素子ユニット−A』と呼ぶ)において、撮像素子41は偏光手段を備えておらず、1撮像素子ユニット(1画素)は、赤色を受光する1つの赤色受光撮像素子41R、青色を受光する1つの青色受光撮像素子41B、及び、緑色を受光する2つの緑色受光撮像素子41G1,41G2から構成されている。
一方、周辺領域32を構成する撮像素子ユニット(1画素)は、その一部が、偏光手段を備えた撮像素子43及び偏光手段を備えていない撮像素子42から構成された撮像素子ユニット(便宜上、『撮像素子ユニット−B』と呼ぶ)から構成され、残りが、偏光手段を備えていない撮像素子42から構成された撮像素子ユニット(便宜上、『撮像素子ユニット−C』と呼ぶ)から構成されている。具体的には、撮像素子ユニット−Bは、図2に示すように、偏光手段を備えた緑色を受光する2つの緑色受光撮像素子43G1,43G2(図4の(A)及び(B)参照)、並びに、偏光手段を備えていない赤色受光撮像素子42R及び青色受光撮像素子42Bから構成されている。一方、撮像素子ユニット−Cは、図2に示すように、偏光手段を備えていない緑色を受光する2つの緑色受光撮像素子42G1,42G2、赤色受光撮像素子42R及び青色受光撮像素子42Bから構成されている。
ここで、周辺領域32の偏光手段56を備えた撮像素子43は、偏光軸と第1の方向との成す角度がη度(但し、0度≦η<90度であり、具体的には、実施例1にあっては、η=0度)である偏光手段56Aを備えた第1撮像素子(第4色受光撮像素子である緑色受光撮像素子43G1)から構成されている。更には、周辺領域32における撮像素子43は、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+90)度(具体的には、実施例1にあっては、90度)である偏光手段56Bを備えた第2撮像素子(第3色受光撮像素子である緑色受光撮像素子43G2)から構成されている。
尚、緑色受光撮像素子43G1から第2撮像素子を構成し、緑色受光撮像素子43G2から第1撮像素子を構成してもよい。また、(1つの赤色受光撮像素子,1つの青色受光撮像素子,2つの緑色受光撮像素子)の内の任意の1つの撮像素子から第1撮像素子を構成し、残りの3つの撮像素子の内の任意の1つの撮像素子から第2撮像素子を構成してもよい。そして、撮像素子の組合せに応じて、後述する出力信号の補正処理において各撮像素子からの出力信号の相違を補正すればよい。
撮像素子41,42,43は、撮像部30全体として、第1の方向にN個(実施例1にあっては、具体的には、N=4×103乃至5×103)、第2の方向にM個(実施例1にあっては、具体的には、M=3×103乃至4×103)、2次元マトリクス状に配列されている。ここで、周辺領域32において、第1の方向に沿って、2i個(但し、iは1以上、5以下の整数であり、具体的には、実施例1にあっては、i=2)の撮像素子ユニットの内の1つの撮像素子ユニットを構成する撮像素子(1又は2以上の撮像素子であり、実施例1にあっては2つの撮像素子43)に偏光手段56が備えられており、且つ、第2の方向に沿って、2j個(但し、jは1以上、5以下の整数であり、具体的には、実施例1にあっては、j=1)の撮像素子ユニットの内の1つの撮像素子ユニットを構成する撮像素子(1又は2以上の撮像素子であり、実施例1にあっては2つの撮像素子43)に偏光手段56が備えられている。これらの撮像素子43は、規則正しく配列されている。実施例1にあっては、周辺領域32において、1つの撮像素子ユニット・ブロック(2i×2j個の撮像素子ユニットであり、具体的には、4×2=8個の撮像素子ユニット)内に、偏光手段を備えた撮像素子(撮像素子43G1及び撮像素子43G2の2つ)を有する1つの撮像素子ユニット−Bが存在し、1つの撮像素子ユニット・ブロック内の残りの撮像素子ユニット−Cにおける撮像素子42には偏光手段が備えられていない。撮像素子ユニットに対して撮像素子ユニット・ブロックをどのように区画するかは、本質的に任意であり、図2、図7及び図8においては、撮像素子ユニット・ブロックを太い実線で囲った。
偏光手段56を備えた撮像素子43の配置状態は、例えば1400万画素の撮像装置を対象とした場合、640画素×480画素以上、即ち、画像表示規格におけるVGA相当以上であり、特段、解像度の劣化が生じることは無い。
そして、模式的な一部断面図を図4の(A)に示し、周辺領域32におけるワイヤグリッド偏光子56の配列状態を模式的に図4の(B)に示すように、偏光手段56(ワイヤグリッド偏光子56A,56B)を備えた撮像素子43(43G1,43G2)は、例えば、シリコン半導体基板50に設けられた光電変換素子51、並びに、その上に、第1平坦化膜52、カラーフィルタ53、オンチップレンズ54、第2平坦化膜55、及び、ワイヤグリッド偏光子56が積層されて成る。尚、参照番号58は配線層を示し、参照番号59は遮光層を示す。ここで、シリコン半導体基板50の屈折率は3.8であり、SiNから成る第1平坦化膜52の屈折率は2.1であり、SiO2から成る第2平坦化膜55の屈折率は1.7である。図4の(B)においては、画素の境界領域を実線で示した。
ワイヤグリッド偏光子56を構成する複数のワイヤ57の延びる方向は、第1の方向あるいは第2の方向と平行である。具体的には、第1撮像素子(撮像素子43G1)において、ワイヤグリッド偏光子56Aのワイヤ57Aの延びる方向は第2の方向と平行である。一方、第2撮像素子(撮像素子43G2)において、ワイヤグリッド偏光子56Bのワイヤ57Bの延びる方向は第1の方向と平行である。ワイヤ57の延びる方向がワイヤグリッド偏光子56における光吸収軸となり、ワイヤ57の延びる方向と直交する方向がワイヤグリッド偏光子56における光透過軸となる。第1撮像素子(撮像素子43G1)は、説明の簡素化のため、主としてTE波成分(S波成分)を有する光を受光するとする。一方、第2撮像素子(撮像素子43G2)は、説明の簡素化のため、主としてTM波成分(P波成分)を有する光を受光するとする。尚、図2において、第1撮像素子(撮像素子43G1)に縦線を付し、第2撮像素子(撮像素子43G2)に横線を付しているが、これらは、ワイヤグリッド偏光子56A,56Bのワイヤを模式的に示している。各偏光子56の消光比は、3以上、より具体的には10以上である。図7〜図11においても、偏光手段を有する撮像素子には、横線、縦線、斜め線を付しているが、これらは、ワイヤグリッド偏光子のワイヤを模式的に示している。
実施例1の撮像装置10においては、中央領域31における撮像素子41の個数をQ1個、周辺領域32における撮像素子42,43の個数をQ2個としたとき、
0.25≦Q2/(Q1+Q2)≦0.45
を満足している。具体的には、
2/(Q1+Q2)=0.25
である。
あるいは又、実施例1の撮像装置10において、
撮像素子41,42,43は、第1の方向にN個、第1の方向と直交する第2の方向にM個、配列されており、
第1の方向における第1番目の撮像素子から第N0番目の撮像素子、及び、第1の方向における第(N−N0+1)番目の撮像素子から第N番目の撮像素子であって、第2の方向における第1番目の撮像素子から第M0番目の撮像素子、及び、第2の方向における第(M−M0+1)番目の撮像素子から第M番目の撮像素子(但し、N0はαとNの積を四捨五入した値であり、M0はβとMの積を四捨五入した値であり、ここで、
0.45≦α≦0.70
であり、
0.60≦β≦0.90
である)が、周辺領域32に属する。具体的には、実施例1にあっては、
α =0.45
β =0.60
0=1800乃至2250
0=1800乃至2250
である。
あるいは又、実施例1の撮像装置10において、周辺領域32は、波長λ=550nmの円偏光に基づく光を撮像部30に入射させたとき、撮像素子に入射した光のTE波成分(S波成分)のエネルギー強度(あるいは、第1撮像素子の出力信号の値)からTM波成分(P波成分)のエネルギー強度(あるいは、第2撮像素子の出力信号の値)を減じた値が、入射光のエネルギー強度(あるいは、第1撮像素子と第2撮像素子の出力信号の合計値)の0.02倍(1/50倍)以上である撮像素子が属する領域である。具体的には、例えば、波長λ=550nmの円偏光に基づく光を撮像部30に入射させたときの撮像素子からの出力電圧が例えば150ミリボルトであるとき、第1撮像素子からの出力電圧から第2撮像素子からの出力電圧を減じた値が3ミリボルト以上である撮像素子が属する領域を周辺領域32とする。
あるいは又、実施例1の撮像装置10において、周辺領域32は、撮像素子への光の入射角が10度以上の撮像素子42,43が属する領域である。偏光手段56を備えた撮像素子43の構成を、前述のとおりとした場合、波長λ=550nmの円偏光に基づく光を撮像部30に入射させたとき、第1撮像素子と第2撮像素子との出力電圧差は、撮像素子への入射角30度で約10ミリボルト乃至15ミリボルトとなる。一方、視感度として認識できる光量の差異は10パーセント程度である。従って、計算上、150ミリボルトの出力電圧(感度)に対して、入射角30度以下である撮像素子が位置する領域が中央領域31に相当する。然るに、撮像装置にあっては、ガンマ(γ)カーブやゲイン等、種々の補正がなされるので、視感度として認識できる光量の差異を10パーセント程度よりも小さいと想定し、第1撮像素子と第2撮像素子との出力電圧差を3ミリボルト乃至5ミリボルトとする。そして、このような出力電圧差となるときの撮像素子への入射角を求めると、例えば、10度となる。
実施例1、あるいは、後述する実施例2〜実施例4の撮像装置はレンズ系20を備えている。レンズ系20は、例えば、撮影レンズ21、絞り部22及び結像レンズ23を備えており、ズームレンズとして機能する。撮影レンズ21は、被写体からの入射光を集光するためのレンズである。撮影レンズ21は、焦点を合わせるためのフォーカスレンズや、被写体を拡大するためのズームレンズ等を含み、一般に、色収差等を補正するために複数枚のレンズの組合せによって実現されている。絞り部22は、集光された光の量を調整するために絞り込む機能を有するものであり、一般に、複数枚の板状の羽根を組み合わせて構成されている。少なくとも絞り部22の位置において、被写体の1点からの光は平行光となる。結像レンズ23は、絞り部22を通過した光を撮像部30上に結像する。撮像部30は、カメラ本体部11の内部に配置されている。撮像装置から、例えば、デジタルスチルカメラやビデオカメラ、カムコーダが構成される。
カメラ本体部11は、撮像部(撮像素子アレイ)30の他に、例えば、信号処理部12、画像記憶部13、AD変換部14を備えている。そして、入力光が撮像部30にて変換された出力信号(電気信号)に基づき、信号処理部12において画像データが生成、形成される。撮像素子41,42,43,44,45は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサー等によって実現される。撮像部30から出力された出力信号(電気信号)が信号処理部12において画像データに変換され、画像記憶部13に記録される。
ところで、撮像素子への光の入射角はレンズ系に依存するが、撮像部における撮像素子の占める位置、及び、F値や焦点距離等のレンズ系のパラメータに依存した撮像素子への光の入射角θが決定すれば、TE波(S波)及びTM波(P波)の割合に応じて、第1撮像素子から出力される出力信号の値と第2撮像素子から出力される出力信号の値との割合(出力信号比)が求まる。尚、撮像部における撮像素子の占める位置が同じでも、レンズ系のパラメータが変われば、入射角θも変わる。前述したとおり、第1撮像素子は、専らTE波(S波)を通過させる偏光手段を備えており、第2撮像素子は、専らTM波(P波)を通過させる偏光手段を備えているとし、第1撮像素子と第2撮像素子とは、偏光手段を除き、同じ構成、構造を有するとする。
例えば、無限遠方の光源から円偏光の均質な光が撮像装置に到達した場合を想定する。この場合、理想的には、撮像素子が撮像部のどこに位置しようとも、撮像素子からの出力電圧はV0-CPLとなるはずであるし、第1撮像素子及び第2撮像素子に同じ入射角θで侵入した場合、最終的に得られる第1撮像素子及び第2撮像素子からの出力信号V1-CPL,V2-CPLは、光透過率が偏光状態に依存しないとすれば、
1-CPL=V2-CPL=V0-CPL/2 (1)
となる。然るに、入射角θ(≠0度)にあっては、撮像素子の光入射面における光透過率が、第1撮像素子と第2撮像素子とでは異なり、最終的に得られる第1撮像素子及び第2撮像素子からの出力信号V1-CPL’,V2-CPL’は、理想的には、
1-CPL’={V0-CPL/2}×TRS(θ) (2−1)
2-CPL’={V0-CPL/2}×TRP(θ) (2−2)
となる。ここで、TRS(θ)は入射角θにおける第1撮像素子における光透過率であり、TRP(θ)は入射角θにおける第2撮像素子における光透過率である。図13に示したように、入射角θが小さい場合、式(1)を満たす場合であっても、
TRP(θ)>TRS(θ)
であるが故に、
1-CPL’<V2-CPL
となる。
また、TM波(P波)成分のみを偏光成分とする光(入射角θ=0度であって、光強度を偏光手段を備えていない撮像素子の出力電圧に換算した値をV0-Pとする)が第1撮像素子及び第2撮像素子に入射した場合、最終的に得られる第1撮像素子及び第2撮像素子からの出力信号V1-P’,V2-P’は、理想的には、
1-P’=0
2-P’=V0-P×TRP(θ)
となる。一方、TE波(S波)のみを偏光成分とする光(入射角θ=0度であって、光強度を偏光手段を備えていない撮像素子の出力電圧に換算した値をV0-Sとする)が第1撮像素子及び第2撮像素子に入射した場合、最終的に得られる第1撮像素子及び第2撮像素子からの出力信号V1-S’,V2-S’は、理想的には、
1-S’=V0-S×TRS(θ)
2-S’=0
となる。
一般に、撮像装置に入射する光は、TM波(P波)及びTE波(S波)の両方を偏光成分として有する。無限遠方の光源から、TM波(P波)及びTE波(S波)の両方を偏光成分として有する均質な光Ltが撮像装置に到達した場合を想定する。そして、このような光Ltが、偏光手段を備えていない撮像素子に入射角θ=0度で入射したときに得られる出力電圧の値をV0とし、このような光LtのTE波(S波)成分に基づく出力電圧の値をV0-Sとし、このような光LtのTM波(P波)成分に基づく出力電圧の値をV0-Pとする。理想的な状態にあっては、
0=V0-S+V0-P (3)
である。
ところが、(V0-S,V0-P)は、実際には、前述したとおり、撮像素子への光Ltの入射角θに依存した光透過率TRS(θ),TRP(θ)に起因して変わる。従って、入射角θにて撮像素子に入射する光Ltの光強度に基づく出力電圧は以下のとおりとなる。
0-S’=V0-S×TRS(θ) (4−1)
0-P’=V0-P×TRP(θ) (4−2)
ここで、撮像素子への光Ltの入射角θは、上述したとおり、レンズ系のパラメータに依存した値によって決定される値である。そして、入射角θが決定されれば、TRS(θ),TRP(θ)の値が決定される。一方、出力電圧V0-S’は第1撮像素子からの出力電圧(V1’)であるし、出力電圧V0-P’は第2撮像素子からの出力電圧(V2’)である。従って、光LtのTM波(P波)成分及びTE波(S波)成分に基づく補正された出力電圧を得ることができる。
0-S=V1’/TRS(θ) (5−1)
0-P=V2’/TRP(θ) (5−2)
また、第1撮像素子及び第2撮像素子と偏光手段を備えていないことを除き同じ構成、構造を有する撮像素子に光Ltが入射角θで入射したときの出力電圧V0-(S+P)’は、
0-(S+P)’=V1’+V2’ (6)
となるはずであるが、実際には、式(6)の左辺と右辺とは等しくない場合が生じ得る。
更には、実際には、式(5−1)及び式(5−2)の右辺には種々の変動要因が含まれ得る。従って、第1撮像素子及び第2撮像素子に対する補正係数C1,C2を予め求めておく。ここで、補正係数C1,C2は、肉眼と撮像素子との感度差や、偏光手段の消光比等を考慮した上での、撮像装置における各種の試験から求まる値である。また、TRP(θ)及びTRS(θ)の値も各種の試験から求まる値である。そして、補正係数C1,C2を考慮した上で、式(5−1)及び式(5−2)は以下にように表すことができる。
0-S={C1/TRS(θ)}×V1’ (7−1)
0-P={C2/TRP(θ)}×V2’ (7−2)
従って、レンズ系に依存した撮像素子への光の入射角θ、及び、撮像部30における偏光手段を備えた撮像素子43R1,43R2の位置をパラメータとした補正係数(C1/TRS(θ),C2/TRP(θ))、並びに、第1撮像素子及び第2撮像素子出力43R1,43R2からの出力信号値(V1’,V2’)に基づく、撮像素子の出力信号への補正値を、レンズ系に依存した撮像素子への光の入射角θ、及び、撮像部30における偏光手段を備えた撮像素子43R1,43R2の位置をパラメータとして予め出力信号補正テーブル化とすればよい。
あるいは、レンズ系に依存した撮像素子への光の入射角θ、及び、撮像部30における偏光手段を備えた撮像素子43R1,43R2の位置をパラメータとした補正係数(C1/TRS(θ),C2/TRP(θ))、並びに、第1撮像素子及び第2撮像素子出力43R1,43R2からの出力信号値(V1’,V2’)に基づく、補正関数を予め作成し、撮像素子の出力信号への補正値を、レンズ系に依存した撮像素子への光の入射角θ、及び、撮像部30における偏光手段を備えた撮像素子43R1,43R2の位置をパラメータとして係る、補正関数から、都度、計算で求めてもよい。
出力信号補正テーブルの作成においては、撮像素子の入射光波長による感度も考慮する。即ち、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子、第4色受光撮像素子の入射光波長による感度は一般に相違しているので、感度の相違を考慮して出力信号補正テーブルを作成する。そして、この出力信号補正テーブルに基づいて、撮像素子の出力信号を補正すればよい。撮像素子の出力信号の補正は、例えば、第1撮像素子及び第2撮像素子が含まれる撮像素子ユニット・ブロック内の第1撮像素子及び第撮像素子の出力信号の値に基づき、これらの第1撮像素子及び第2撮像素子が属する撮像素子ユニット・ブロック内の全ての撮像素子の出力信号に対する補正を、信号処理部12において行えばよい。
実際に撮像装置に入射する光の偏光状態は、種々、様々である。従って、実際の光に基づき最終的に得られる第1撮像素子及び第2撮像素子からの出力信号を、それぞれ、V1”,V2”としたとき、
1”>V2
となるか、
1”=V2
となるか、
1”<V2
となるかは、入射光の偏光状態に依存する。
それ故、補正処理量を削減するために、例えば、
1”>V2
の場合のみ、云い換えれば、入射光において、TE波成分(S波成分)がTM波成分(P波成分)よりも多い場合のみ、各撮像素子の出力信号に対する補正を行い、
1”≦I2
の場合、各撮像素子の出力信号に対する補正を行わないといった補正処理を採用してもよい。
あるいは又、V1”≧V2”の場合には、TE波成分(S波成分)がTM波成分(P波成分)よりも多いので、第1撮像素子の出力信号に基づき、各撮像素子の出力信号に対する補正を行い、V1”<V2”の場合には、TM波成分(P波成分)がTE波成分(S波成分)よりも多いので、第2撮像素子の出力信号に基づき、各撮像素子の出力信号に対する補正を行うといった補正処理を採用してもよい。
周辺領域における偏光手段を備えていない撮像素子に円偏光した光が入射し、係る撮像素子から0ミリボルト乃至300ミリボルトの出力電圧が出力されたと想定したとき、入射角θをパラメータとして、第1撮像素子[TE波(S波)成分を検出]からの出力電圧(V1”)を求めた結果(但し、理想状態)を表1に示す。また、入射角θをパラメータとして、第2撮像素子[TM波(P波)成分を検出]からの出力電圧(V2”)を求めた結果を表2に示す。更には、第1撮像素子からの出力電圧(V1”)から、第2撮像素子からの出力電圧(V2”)を減じた値を表3に示す。第1撮像素子にあっては、入射角θが大きくなると、光反射率が増加し、光透過率が減少するが故に、出力電圧は減少する。これとは逆に、第2撮像素子にあっては、入射角θが大きくなると、光反射率が減少し、光透過率が増加するが故に、出力電圧は増加する。尚、入射角θ=0度において、周辺領域における偏光手段を備えていない撮像素子に円偏光した光が入射したとき、係る撮像素子からの出力電圧に対して、第1撮像素子及び第2撮像素子の出力電圧は1/2となっているが、これは、第1撮像素子及び第2撮像素子に偏光手段が備えられているからである。
Figure 2013090085
ここで、撮像装置10は、前述したとおり、撮像素子からの信号を受け取る信号処理部12を更に備えており、信号処理部12は、周辺領域32における偏光手段が備えられた撮像素子43,44,45からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子42,43,44,45からの出力信号の補正を行う。この場合、信号処理部12は、偏光手段が備えられた撮像素子43,44,45が撮像部30を占める位置、及び、撮像素子43,44,45への光の入射角に依存して出力信号の補正量を決定する。実施例1〜実施例4にあっては、1つの撮像素子ユニット・ブロック内に偏光手段を備えた撮像素子が1つあるいは1組、存在するので、信号処理部12は、偏光手段を備えた撮像素子43,44,45からの出力信号に基づいて、この1つの撮像素子ユニット・ブロック内の各撮像素子42及び各撮像素子43,44,45の出力信号を補正する。ここで、撮像部30における撮像素子43,44,45の位置、及び、撮像素子43,44,45への光の入射角をパラメータとした出力信号補正テーブルに基づいて、撮像素子42の出力信号を補正すればよい。出力信号補正テーブルは、例えば、画像記憶部13に記憶されている。
尚、撮像素子の出力電圧は、例えば、周知のデモザイク処理や近傍の値の加算平均値を利用する方法等の補間処理等によって求めることができる。
図5に示すように、信号処理部12は、CPUやマイクロ・コンピュータといったコンピュータから構成された中央制御部101、黒レベル処理部111、画素欠陥補正部112、ホワイトバランス処理部113、補間処理部114、リニアマトリクス処理部115、ガンマ補正処理部116R,116G,116B、輝度信号処理部117、エッジ強調処理部118、画像圧縮処理部119、色信号処理部(色差信号処理部)120、色差マトリクス処理部121を備えている。
撮像部30からAD変換部14には、4種類の撮像素子(第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子、及び、第4色受光撮像素子)からの出力信号が入力される。AD変換部14では、4種類の撮像素子からの出力信号のそれぞれがデジタル信号に変換される。尚、図示しないが、信号処理部12には、AD変換部14の他、例えば、撮像部30からの出力信号に対して、ノイズ成分を除去する相関二重サンプリング処理、ゲインコントロール処理等を行う処理部が設けられている。
信号処理部12における各種処理部は、インタフェースを介して中央制御部101とバス接続されている。中央制御部101は、所定のコンピュータ・プログラムに従って、撮像部30やAD変換部14、信号処理部12における各種処理部の動作を制御する。中央制御部101には画像記憶部13(図1の(A)参照)が接続されている。また、信号処理部12、より具体的には、中央制御部101を構成するコンピュータにおいて、周辺領域32における偏光手段が備えられた撮像素子43からの出力信号に基づいて、周辺領域32における撮像素子42,43の出力信号に対する補正を行う。
尚、中央制御部101におけるプログラムの更新あるいは新規インストールは、記憶媒体やネットワークを通じて行うことが可能である。例えば、メモリカード等の記録媒体を中央制御部101に対して挿脱可能とすればよいし、あるいは又、インターネット等の通信網との接続を可能とすればよい。記録媒体は、例えば、中央制御部101にソフトウェア処理をさせるためのコンピュータ・プログラムや、信号処理部12からの輝度信号に基づく測光データの収束範囲や露光制御処理(電子シャッタ制御を含む)等のための各種制御の設定等、種々のデータを登録するために利用される。通信網を介しての場合も同様である。
信号処理部12は、AD変換部14からの出力信号に対して、補間処理、フィルタリング処理、マトリクス演算処理、輝度信号生成処理、色差信号生成処理等を行う。信号処理部12によって生成された画像信号が、例えば、図示しない画像表示装置に供給され、撮像画像が表示され、また、信号処理部12からの画像データが圧縮されて画像記憶部13に記憶される。
以下、信号処理部12の各処理部について説明する。
黒レベル処理部111では、AD変換部14からの4種類の出力信号の基準レベルがクランプされると共に、必要に応じて、これらの出力信号に含まれるノイズ成分(オフセット成分)が除去される。黒レベル処理部111からの出力信号は、画素欠陥補正部112において画素欠陥が補正される。
そして、画素欠陥補正部112からの出力信号は中央制御部101に送られる。中央制御部101においては、出力信号の補正をコンピュータ(中央制御部101)を用いて行うコンピュータ・プログラムが備えられており、周辺領域32における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、前述したとおり、周辺領域32における撮像素子の出力信号に対する補正がコンピュータ(中央制御部101)によって行われる。
尚、黒レベル処理部111からの出力信号を中央制御部101に送出し、中央制御部101において出力信号に対する補正を行い、画素欠陥補正部112に送出してもよい。あるいは又、ホワイトバランス処理部113より後段の何れかの信号パスにおいて、出力信号を中央制御部101に送出し、中央制御部101において出力信号に対する補正を行ってもよい。
このような補正が行われた出力信号は、ホワイトバランス処理部113に送出され、ホワイトバランス補正、即ち、色温度が補正される。例えば、ホワイトバランス処理部113では、4種類の撮像素子からの出力信号に適切な係数を掛けることにより、被写体の無彩色の部分の色バランスが実際に無彩色となるようにホワイトバランスが調整される。
そして、ホワイトバランス処理部113からの出力信号が補間処理部114に供給される。補間処理部114では、垂直方向の補間処理やフィルタリング処理のために、遅延素子、例えば小規模なメモリを使用して、時間的に異なる垂直方向の画像データを同時化する。また、補間処理部114にあっては、同時化された複数の出力信号に対して、補間処理、フィルタ処理、高域周波数補正処理、及び、ノイズ処理部等も行われる。例えば、補間処理部114では、1つの撮像素子ユニットにおける出力信号を同一空間の位相に補間する補間処理、適切に信号帯域を制限するフィルタ処理、信号帯域の高域成分を補正する高域周波数補正処理、及び、出力信号のノイズ成分を除去するノイズ処理等が行われる。
補間処理部114からの4種類の出力信号はリニアマトリクス処理部115に供給される。リニアマトリクス処理部115では、4入力3出力のマトリクス演算がなされる。3×4の行列のマトリクス係数を与えることで、入力された4種類の出力信号から3原色(赤色、緑色、青色)に相当する出力信号を得ることができる。この際、色再現性を高めるようなマトリクス係数を用いてリニアマトリクス変換を施すことが好ましい。リニアマトリクス処理部115からの3種類の出力信号のそれぞれは、ガンマ補正処理部116R,116G,116Bに供給される。そして、ガンマ補正処理部116R,116G,116Bにおいて非線形特性の逆補正が行われることで、最終的にリニアな特性が実現される。
ガンマ補正処理部116R,116G,116Bの出力信号は、輝度信号処理部117及び色信号処理部120に供給される。輝度信号処理部117では、ガンマ補正された出力信号が所定の合成比で合成されることによって輝度信号が生成され、エッジ強調処理部118に供給される。エッジ強調処理部118では、必要に応じてエッジ強調処理が行われ、画像をシャープにする。色信号処理部120では、ガンマ補正された出力信号が所定の合成比で合成されることによって色差信号が生成され、色差マトリクス処理部121に供給される。色差マトリクス処理部121では、出力信号に適切なゲイン係数を乗じて、色相及び/又は彩度の調整処理(色相・彩度調整)が行われる。これにより、時分割多重化された色差信号が形成される。
画像圧縮処理部119では、エッジ強調処理部118及び色差マトリクス処理部121から出力される画像データは、JPEG(Joint Photographic Experts Group)やMPEG(Moving Picture Experts Group)等の所定の方式に基づき符号化され、符号化された画像データは画像記憶部13に保存される。画像記憶部13として、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光記録媒体等を挙げることができる。
エッジ強調処理部118及び色差マトリクス処理部121から出力される画像データは、画像表示部(図示せず)にも供給され、画像データに基づいて、例えば、液晶表示装置等の表示装置に表示される。
実施例1の撮像装置、画像処理方法あるいはコンピュータ・プログラムにあっては、周辺領域における撮像素子に偏光手段が備えられており、中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられていない。撮像素子への光の入射角は、周辺領域においては大きく、中央領域においては小さいので、撮像素子への光の偏光状態に依存して、周辺領域においては撮像素子からの出力信号強度に変化が生じ得る。然るに、周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられているので、入射する光の偏光状態を検出することができる結果、入射する光の偏光状態に基づき撮像素子からの出力信号を補正することができ、肉眼によって検知される明るさよりも撮像装置によって検知される明るさが低いといった問題を解決することができる。
実施例2は実施例1の変形である。実施例2の撮像装置における撮像部の概念図を図6の(A)に示し、撮像部の周辺領域であって、左上隅の部分における撮像素子の配列を模式的に図7に示す。実施例2において、周辺領域33の撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+45)度、具体的には45度である偏光手段を備えた第3撮像素子44G1、及び、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+135)度、具体的には135度である偏光手段を備えた第4撮像素子44G2から構成されている。尚、第3撮像素子44G1は、第4色受光撮像素子である緑色受光撮像素子から構成されており、第4撮像素子44G2は、第3色受光撮像素子である緑色受光撮像素子から構成されている。
ここで、矩形形状の撮像部30の4つのコーナー部及びその近傍33Bには第3撮像素子44G1及び第4撮像素子44G4が配されており、その他の周辺領域33Aには、実施例1において説明した第1撮像素子43G1及び第2撮像素子43G2が配されている。
以上の点を除き、実施例2の撮像装置の構成、構造、画像処理方法及びプログラムは、実施例1の撮像装置の構成、構造、画像処理方法及びプログラムと同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
尚、矩形形状の撮像部30の4つのコーナー部及びその近傍33Bに第3撮像素子44G1及び第4撮像素子44G4が配されており、その他の周辺領域33Aには、偏光手段を備えていない撮像素子が配されている構成とすることもできる。また、矩形形状の撮像部30の4つのコーナー部及びその近傍33Bに第1撮像素子43G1及び第2撮像素子43G4が配されており、その他の周辺領域33Aには、偏光手段を備えていない撮像素子が配されている構成とすることもできる。
実施例3も実施例1の変形である。実施例3の撮像装置の撮像部の周辺領域34における撮像素子の配列を模式的に図8に示す。実施例3において、周辺領域34における偏光手段を備えた撮像素子は、η=0度である偏光手段56Aを備えた第1撮像素子(第4色受光撮像素子である緑色受光撮像素子43G1)から構成されている。撮像素子ユニット−Bを構成するその他の第1色受光撮像素子42R、第2色受光撮像素子42B及び第3色受光撮像素子42G1には偏光手段は備えられていない。そして、この場合、信号処理部12において、偏光手段が備えられた撮像素子43G1、及び、例えば、偏光手段が備えられていない第3色受光撮像素子42G2からの出力信号に基づいて、周辺領域34における撮像素子の出力信号に対する補正を行えばよい。但し、第3色受光撮像素子42G2からの出力信号の代わりに、第2色受光撮像素子42Bからの出力信号、あるいは、第1色受光撮像素子42Rからの出力信号を用いることもできる。そして、これらの場合、実施例1において説明した第2撮像素子の出力信号を、第3色受光撮像素子42G2、第2色受光撮像素子42Bからの出力信号、あるいは、第1色受光撮像素子42Rからの出力信号に置き換えればよい。
以上の点を除き、実施例3の撮像装置の構成、構造、画像処理方法及びプログラムは、実施例1の撮像装置の構成、構造、画像処理方法及びプログラムと同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
尚、周辺領域における偏光手段を備えた撮像素子を、第1撮像素子の代わりに、第2撮像素子、第3撮像素子、第4撮像素子としてもよいし、周辺領域の各部分において、これらの撮像素子の内、異なる撮像素子を配置してもよい。具体的には、撮像部の概念図を図6の(B)に示すように、例えば、η=0度としたときの以下の撮像素子を、表4に示すように配置すればよい。尚、各撮像素子において、偏光軸と第1の方向との成す角度をζ(度)で表している。また、図6の(B)の参照34B,34D,34F,34Hが、矩形形状の撮像部の4つのコーナー部及びその近傍における『近傍』に該当する。
[表4]
第1の辺と第2の辺の交わるコーナー部及びその近傍34B:第3及び第4撮像素子
ζ=45度及び135度
第2の辺と第3の辺の交わるコーナー部及びその近傍34D:第3及び第4撮像素子
ζ=45度及び135度
第3の辺と第4の辺の交わるコーナー部及びその近傍34F:第3及び第4撮像素子
ζ=45度及び135度
第4の辺と第1の辺の交わるコーナー部及びその近傍34H:第3及び第4撮像素子
ζ=45度及び135度
その他の第1の辺に沿った周辺領域34A :第1及び第2撮像素子
ζ=0度及び90度
その他の第2の辺に沿った周辺領域34C :第1及び第2撮像素子
ζ=0度及び90度
その他の第3の辺に沿った周辺領域34E :第1及び第2撮像素子
その他の第4の辺に沿った周辺領域34G :第1及び第2撮像素子
ζ=0度及び90度
実施例4も実施例1の変形である。実施例4の撮像装置の撮像部の周辺領域における撮像素子の配列を模式的に図9に示すが、実施例4にあっては、周辺領域35において、偏光手段を備えた撮像素子ユニット−Bは、第1色受光撮像素子を赤色受光撮像素子42R、第2色受光撮像素子を青色受光撮像素子42B、第3色受光撮像素子を緑色受光撮像素子42G、第4色受光撮像素子を白色受光撮像素子45W1,45W2とした撮像素子ユニットから構成されている。尚、白色受光撮像素子45W1,45W2は、カラーフィルタを備えていない撮像素子である。そして、これらの4つの撮像素子はベイヤ配列とされている。ここで、隣接する2つの撮像素子ユニット−Bの内の一方の撮像素子ユニット−Bを構成する第4色受光撮像素子45W1を第1撮像素子から構成し、他方の撮像素子ユニット−Bを構成する第4色受光撮像素子45W2を第2撮像素子から構成している。
以上の点を除き、実施例4の撮像装置の構成、構造、画像処理方法及びプログラムは、実施例1の撮像装置の構成、構造、画像処理方法及びプログラムと同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。また、実施例4における白色受光撮像素子を、実施例2あるいは実施例3の第1撮像素子〜第4撮像素子のいずれかに適用することができる。
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において説明した撮像装置、撮像素子、信号処理部の構成、構造は例示であり、適宜、変更することができるし、画像処理方法も、適宜、変更することができる。例えば、図10に示すように、偏光手段を備えた撮像素子43G1,43G2を、1つの撮像素子ユニット毎に配置してもよいし、偏光手段を備えた撮像素子43G1,43G2を、それぞれ、隣接する2つの撮像素子ユニットのそれぞれに配置してもよい。
また、図12の(A)に模式的な一部断面図を図示するように、偏光手段を備えた撮像素子43を、シリコン半導体基板50に設けられた光電変換素子51、並びに、その上に、第1平坦化膜52、ワイヤグリッド偏光子56、第2平坦化膜55、カラーフィルタ53、及び、オンチップレンズ54が積層されて成る構成とすることもできる。あるいは又、図12の(B)に模式的な一部断面図を図示するように、偏光手段を備えた撮像素子43を、シリコン半導体基板50に設けられた光電変換素子51、並びに、その上に、第1平坦化膜52、オンチップレンズ54、第2平坦化膜55、カラーフィルタ53、及び、ワイヤグリッド偏光子56が積層されて成る構成とすることもできる。また、撮像素子を、図示したような表面照射型としてもよいし、図示しないが、裏面照射型としてもよい。
また、以上に説明した補正手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム(本開示のコンピュータ・プログラム)あるいはコンピュータ・プログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
実施例1〜実施例4の撮像装置は、静止画撮像モード及び動画撮像モードに基づき駆動される構成とすることもできる。そして、この場合、動画撮像モードにおいて信号が読み出されない周辺領域における撮像素子に、偏光手段が備えられている構成とすればよい。このような構成により、動画撮像モードにおいて、信号処理部に負荷を掛けることが無くなる。尚、より具体的には、動画撮像モードにおいては、偏光手段を備えた撮像素子を含む第1の方向に配列された撮像素子ユニット全体からの信号の出力を中止すればよい。
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[1]《撮像装置》
複数の撮像素子が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部を有し、
撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画され、
周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられており、
中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられていない撮像装置。
[2]
中央領域における撮像素子の個数をQ1個、周辺領域における撮像素子の個数をQ2個としたとき、
0.25≦Q2/(Q1+Q2)≦0.45
を満足する[1]に記載の撮像装置。
[3]
撮像素子は、第1の方向にN個、第1の方向と直交する第2の方向にM個、配列されており、
第1の方向における第1番目の撮像素子から第N0番目の撮像素子、及び、第1の方向における第(N−N0+1)番目の撮像素子から第N番目の撮像素子であって、第2の方向における第1番目の撮像素子から第M0番目の撮像素子、及び、第2の方向における第(M−M0+1)番目の撮像素子から第M番目の撮像素子(但し、N0はαとNの積を四捨五入した値であり、M0はβとMの積を四捨五入した値であり、ここで、
0.45≦α≦0.70
0.60≦β≦0.90
である)が、周辺領域に属する[1]に記載の撮像装置。
[4]
波長λ=550nmの円偏光に基づく光を撮像部に入射させたとき、撮像素子に入射した光のS波成分のエネルギー強度からP波成分のエネルギー強度を減じた値が、入射光のエネルギー強度の0.02倍以上である撮像素子が属する領域を周辺領域とする[1]に記載の撮像装置。
[5]
撮像素子への光の入射角が10度以上の撮像素子が属する領域を周辺領域とする[1]に記載の撮像装置。
[6]
撮像素子は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されており、
1画素を構成する1つの撮像素子ユニットは、複数の撮像素子から成り、
周辺領域において、第1の方向に沿って、2i個(但し、iは1以上、5以下の整数)の撮像素子ユニットの内の1つの撮像素子ユニットを構成する撮像素子に偏光手段が備えられており、且つ、第2の方向に沿って、2j個(但し、jは1以上、5以下の整数)の撮像素子ユニットの内の1つの撮像素子ユニットを構成する撮像素子に偏光手段が備えられている[1]乃至[5]のいずれか1項に記載の撮像装置。
[7]
複数の撮像素子は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されており、
周辺領域の撮像素子は、偏光軸と第1の方向との成す角度がη度(但し、0度≦η<90度)である偏光手段を備えた第1撮像素子から、少なくとも構成されている[1]乃至[6]のいずれか1項に記載の撮像装置。
[8]
周辺領域における撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+90)度である偏光手段を備えた第2撮像素子から、少なくとも構成されている[7]に記載の撮像装置。
[9]
周辺領域の撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+45)度である偏光手段を備えた第3撮像素子、及び、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+135)度である偏光手段を備えた第4撮像素子から構成されている[8]に記載の撮像装置。
[10]
撮像部は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列された複数の撮像素子ユニットから構成されており、
撮像素子ユニットは、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子、及び、第4色受光撮像素子から構成されている[1]乃至[9]のいずれか1項に記載の撮像装置。
[11]
撮像部は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列された複数の撮像素子ユニットから構成されており、
撮像素子ユニットは、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子、及び、第4色受光撮像素子から構成されており、
撮像素子ユニットにおける第4色受光撮像素子は第1撮像素子から構成されている[7]に記載の撮像装置。
[12]
周辺領域における撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+90)度である偏光手段を備えた第2撮像素子から構成されており、
撮像素子ユニットにおける第3色受光撮像素子は第2撮像素子から構成されている[11]に記載の撮像装置。
[13]
撮像装置は、静止画撮像モード及び動画撮像モードに基づき駆動され、
動画撮像モードにおいて信号が読み出されない周辺領域における撮像素子に、偏光手段が備えられている[1]乃至[12]のいずれか1項に記載の撮像装置。
[14]
撮像素子からの信号を受け取る信号処理部を更に備え、
信号処理部は、周辺領域における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子からの出力信号の補正を行う[1]乃至[13]のいずれか1項に記載の撮像装置。
[15]
信号処理部は、偏光手段が備えられた撮像素子が撮像部を占める位置、及び、撮像素子への光の入射角に依存して、出力信号の補正量を決定する[14]に記載の撮像装置。
[16]《画像処理方法》
複数の撮像素子が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部を有し、
撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画され、
周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられており、
中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられておらず、
撮像素子からの信号を受け取る信号処理部を備えた撮像装置における画像処理方法であって、
信号処理部において、周辺領域における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子の出力信号に対する補正を行う画像処理方法。
[17]《コンピュータ・プログラム》
複数の撮像素子が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部を有し、
撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画され、
周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられており、
中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられておらず、
撮像素子からの信号を受け取る信号処理部を備えた撮像装置における出力信号の補正を、信号処理部に備えられたコンピュータを用いて行うコンピュータ・プログラムであって、
周辺領域における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子の出力信号に対する補正をコンピュータによって行うコンピュータ・プログラム。
10・・・撮像装置(固体撮像装置)、11・・・カメラ本体部、12・・・信号処理部、13・・・画像記憶部、14・・・AD変換部、20・・・レンズ系、21・・・撮影レンズ、22・・・絞り部22、23・・・結像レンズ、30・・・撮像部(撮像素子アレイ)、31・・・中央領域、32,33,33A,33B,33C,34,34A,34B,34C,34D,34E,34F,34G,34H,35・・・周辺領域、41,41R,41G1,41G2,41B,42,42R,42G1,42G2,42B・・・偏光手段を備えていない撮像素子、43、43G1,43G2,44G1,44G2,45W1,45W2・・・偏光手段を備えている撮像素子、50・・・シリコン半導体基板、51・・・光電変換素子、52・・・第1平坦化膜、53・・・カラーフィルタ、54・・・オンチップレンズ、55・・・第2平坦化膜、56,56A,56B・・・偏光手段(ワイヤグリッド偏光子)、57A,57B・・・ワイヤ、58・・・配線層、59・・・遮光層、101・・・中央制御部(コンピュータ)、111・・・黒レベル処理部、112・・・画素欠陥補正部、113・・・ホワイトバランス処理部、114・・・補間処理部、115・・・リニアマトリクス処理部、116R,116G,116B・・・ガンマ補正処理部、117・・・輝度信号処理部、118・・・エッジ強調処理部、119・・・画像圧縮処理部、120・・・色信号処理部(色差信号処理部)、121・・・色差マトリクス処理部

Claims (17)

  1. 複数の撮像素子が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部を有し、
    撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画され、
    周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられており、
    中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられていない撮像装置。
  2. 中央領域における撮像素子の個数をQ1個、周辺領域における撮像素子の個数をQ2個としたとき、
    0.25≦Q2/(Q1+Q2)≦0.45
    を満足する請求項1に記載の撮像装置。
  3. 撮像素子は、第1の方向にN個、第1の方向と直交する第2の方向にM個、配列されており、
    第1の方向における第1番目の撮像素子から第N0番目の撮像素子、及び、第1の方向における第(N−N0+1)番目の撮像素子から第N番目の撮像素子であって、第2の方向における第1番目の撮像素子から第M0番目の撮像素子、及び、第2の方向における第(M−M0+1)番目の撮像素子から第M番目の撮像素子(但し、N0はαとNの積を四捨五入した値であり、M0はβとMの積を四捨五入した値であり、ここで、
    0.45≦α≦0.70
    0.60≦β≦0.90
    である)が、周辺領域に属する請求項1に記載の撮像装置。
  4. 波長λ=550nmの円偏光に基づく光を撮像部に入射させたとき、撮像素子に入射した光のS波成分のエネルギー強度からP波成分のエネルギー強度を減じた値が、入射光のエネルギー強度の0.02倍以上である撮像素子が属する領域を周辺領域とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 撮像素子への光の入射角が10度以上の撮像素子が属する領域を周辺領域とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 撮像素子は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されており、
    1画素を構成する1つの撮像素子ユニットは、複数の撮像素子から成り、
    周辺領域において、第1の方向に沿って、2i個(但し、iは1以上、5以下の整数)の撮像素子ユニットの内の1つの撮像素子ユニットを構成する撮像素子に偏光手段が備えられており、且つ、第2の方向に沿って、2j個(但し、jは1以上、5以下の整数)の撮像素子ユニットの内の1つの撮像素子ユニットを構成する撮像素子に偏光手段が備えられている請求項1に記載の撮像装置。
  7. 複数の撮像素子は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されており、
    周辺領域の撮像素子は、偏光軸と第1の方向との成す角度がη度(但し、0度≦η<90度)である偏光手段を備えた第1撮像素子から、少なくとも構成されている請求項1に記載の撮像装置。
  8. 周辺領域における撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+90)度である偏光手段を備えた第2撮像素子から、少なくとも構成されている請求項7に記載の撮像装置。
  9. 周辺領域の撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+45)度である偏光手段を備えた第3撮像素子、及び、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+135)度である偏光手段を備えた第4撮像素子から構成されている請求項8に記載の撮像装置。
  10. 撮像部は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列された複数の撮像素子ユニットから構成されており、
    撮像素子ユニットは、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子、及び、第4色受光撮像素子から構成されている請求項1に記載の撮像装置。
  11. 撮像部は、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列された複数の撮像素子ユニットから構成されており、
    撮像素子ユニットは、第1色受光撮像素子、第2色受光撮像素子、第3色受光撮像素子、及び、第4色受光撮像素子から構成されており、
    撮像素子ユニットにおける第4色受光撮像素子は第1撮像素子から構成されている請求項7に記載の撮像装置。
  12. 周辺領域における撮像素子は、更に、偏光軸と第1の方向との成す角度が(η+90)度である偏光手段を備えた第2撮像素子から構成されており、
    撮像素子ユニットにおける第3色受光撮像素子は第2撮像素子から構成されている請求項11に記載の撮像装置。
  13. 撮像装置は、静止画撮像モード及び動画撮像モードに基づき駆動され、
    動画撮像モードにおいて信号が読み出されない周辺領域における撮像素子に、偏光手段が備えられている請求項1に記載の撮像装置。
  14. 撮像素子からの信号を受け取る信号処理部を更に備え、
    信号処理部は、周辺領域における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子からの出力信号の補正を行う請求項1に記載の撮像装置。
  15. 信号処理部は、偏光手段が備えられた撮像素子が撮像部を占める位置、及び、撮像素子への光の入射角に依存して、出力信号の補正量を決定する請求項14に記載の撮像装置。
  16. 複数の撮像素子が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部を有し、
    撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画され、
    周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられており、
    中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられておらず、
    撮像素子からの信号を受け取る信号処理部を備えた撮像装置における画像処理方法であって、
    信号処理部において、周辺領域における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子の出力信号に対する補正を行う画像処理方法。
  17. 複数の撮像素子が2次元マトリクス状に配列されて成る撮像部を有し、
    撮像部は、周辺領域、及び、周辺領域に囲まれた中央領域に区画され、
    周辺領域における撮像素子には偏光手段が備えられており、
    中央領域における撮像素子には偏光手段が備えられておらず、
    撮像素子からの信号を受け取る信号処理部を備えた撮像装置における出力信号の補正を、信号処理部に備えられたコンピュータを用いて行うコンピュータ・プログラムであって、
    周辺領域における偏光手段が備えられた撮像素子からの出力信号に基づいて、周辺領域における撮像素子の出力信号に対する補正をコンピュータによって行うコンピュータ・プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021111779A1 (ja) * 2019-12-02 2021-06-10 ソニーグループ株式会社 情報処理装置と情報処理方法およびプログラム

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