JP2013078515A - 止血器具及び減圧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化が可能で安価に製造可能な、バルーンで止血部位を圧迫しつつ減圧装置を介してバルーンの圧力を漸次低下させ止血する止血器具を提供する。
【解決手段】止血部位を圧迫するバルーンと、前記バルーンを止血部位に固定可能な帯体と、前記バルーンに連通し、前記バルーンに圧入された流体を放出しバルーン内の圧力を漸次減圧する減圧装置31とを備え、前記減圧装置31は、受体35と、前記受体35内に収納された、該減圧装置31を通過する流体の流量を決める貫通孔39が穿設された弾性を有するコア33と、前記受体35に螺合し締め込むことで前記コア33を圧縮する蓋体37とを有し、前記貫通孔39は、前記蓋体37の締め込み量に応じて大きさを可変させ、前記蓋体37の締め込み量を調整することで前記バルーンに圧入された流体の放出流量を調整可能なことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、カテーテルの挿入時等にできる傷口を圧迫して止血する止血器具及び該止血器具に用いる減圧装置に関する。
今日、カテーテルを用いた治療、検査が多く行われている。カテーテルを用いた治療、検査では、カテーテルを血管内に挿入するため腕又は脚などの挿入部位に比較的大きな傷口ができる。このためカテーテルを抜去した後には、この傷口を圧迫し止血する必要がある。
カテーテルを抜去した後の傷口の止血において、傷口を長時間圧迫した状態のままにしておくと、血流が悪化し他の部位に悪影響を及ぼす。このため止血は、医師が状態を観察しながら傷口を押圧することで行うことが一般的であった。
従来の止血方法は、医師の時間的、肉体的負担が大きいとして、医師の負担を軽減するための止血器具が考案されている。例えば、止血する部位を圧迫するバルーンに連通する減圧手段を設け、減圧手段を介してバルーンの圧力を漸次低下させながら止血する止血器具がある(例えば特許文献1、2参照)。
特開平7−79983号公報 特開2005−318998号公報
カテーテルを抜去した後の傷口の止血は、比較的長い時間をかけて行われるため、特許文献1及び2に記載の止血器具においても、バルーンの圧力を長い時間かけて低下させる減圧手段が採用されている。特許文献1の止血器具では、減圧手段として圧力調整弁と微調整コック、又はオリフィスを使用し、これらを通じてバルーンに圧入された流体を外部に放出し、バルーンの圧力を漸次低下させることが示されている。一方、特許文献2の止血器具では、減圧手段としてバルーン自身をガス透過性素材で形成する方法、逆止弁から微量の空気を漏洩させる方法を用い、特許文献1と同様にこれらを通じてバルーンに圧入された流体を外部に放出し、バルーンの圧力を漸次低下させることが示されている。なお、減圧手段は、バルーンの圧力を低下させる圧力低下手段、バルーンに圧入された流体を外部に放出する流体放出手段とも言える。
減圧手段として圧力調整弁を使用する方法は一般的であるが、止血器具は、基本的に使い捨てであるからコスト面に課題がある。また大きさが大きく場所を取るため、止血器具の減圧手段としては好ましいとは言い難い。またオリフィスも一般的な減圧手段であるが、流量調整ができないため、予め仕様の異なる何種類かのオリフィスを準備しておく必要がある。バルーン自身をガス透過性素材で形成し減圧する方法、逆止弁から微量の空気を漏洩させ減圧する方法は、再現性、信頼性が十分とは言い難い。
以上のようにこれまで提案されている、バルーンで止血部位を圧迫しつつ減圧手段を介してバルーンの圧力を漸次低下させ止血する止血器具には改善すべき余地がある。
本発明の目的は、小型化が可能で安価に製造可能な、バルーンで止血部位を圧迫しつつ減圧装置を介してバルーンの圧力を漸次低下させ止血する止血器具、及び該止血器具で使用する簡単な構成で小型、安価な減圧装置を提供することである。
本発明は、流体が圧入されると膨張し止血部位を圧迫するバルーンと、前記バルーンと連結し、前記バルーンを止血部位に固定可能な帯体と、前記バルーンに連通し、前記バルーンに圧入された流体を放出しバルーン内の圧力を漸次減圧する減圧装置と、を備え、前記減圧装置は、受体と、前記受体内に収納された、該減圧装置を通過する流体の流量を決める貫通孔が穿設された弾性を有するコアと、前記受体に螺合し締め込むことで前記コアを圧縮する蓋体とを有し、前記貫通孔は、前記蓋体の締め込み量に応じて大きさを可変させ、前記蓋体の締め込み量を調整することで前記バルーンに圧入された流体の放出流量を調整可能なことを特徴とする止血器具である。
本発明に係る止血器具は、バルーンで止血部位を圧迫しつつ減圧装置を介してバルーンの圧力を漸次低下させ止血する止血器具であって、減圧装置は、自身を通過する流体の流量を決める貫通孔が、蓋体の締め込み量に応じて可変するので、蓋体の締め込み量を調整することでバルーンに圧入された流体の放出流量を調整することができる。このためオリフィスと異なり、設定されるバルーンの減圧速度に対して1個の減圧装置で適切に対応することができる。また減圧装置は、コアが弾性を有するので、圧縮し過ぎて貫通孔の径が小さくなった場合であっても、蓋体を緩めコアに加える圧縮力を弱めれば、貫通孔の径が復元するので流量調整が容易である。減圧装置は、構造が簡単で、小型化も容易であり、オリフィスのように流量に応じて仕様の異なる減圧装置を製作する必要がなく、このような減圧装置を用いることで、小型で安価な止血器具を容易に製造することができる。
本発明の止血器具において、前記コアは、そろばん玉状の形状を有し、前記受体及び蓋体には受部が設けられ、該受部にコアの円錐台部が嵌合し、前記蓋体を締め込むと前記コアに圧縮荷重が加わることを特徴とする。
本発明によれば、コアは、そろばん玉状の形状を有し、受体及び蓋体に設けられた受部にコアの円錐台部を嵌合させ、蓋体を締め込むとコアに圧縮荷重が加わるように構成されているので、蓋体を締め込むとコアには、受体及び蓋体から貫通孔の径を縮径する方向の圧縮荷重が加わる。このため蓋体の締め込みよる貫通孔の径の大きさの調整が容易となり、結果、設定されるバルーンの減圧速度に適切に対応することができる。
また本発明の止血器具において、前記減圧装置は着脱可能なことを特徴とする。
減圧装置を着脱可能とすることで使い勝手が向上する。
また本発明は、流体が圧入されると膨張し止血部位を圧迫するバルーンと、前記バルーンと連結し、前記バルーンを止血部位に固定可能な帯体と、前記バルーンに連通し、前記バルーンに圧入された流体を放出しバルーン内の圧力を漸次減圧する減圧装置と、を備える止血器具で使用する前記減圧装置であって、受体と、前記受体内に収納された、該減圧装置を通過する流体の流量を決める貫通孔が穿設された弾性を有するコアと、前記受体に螺合し締め込むことで前記コアを圧縮する蓋体とを有し、前記貫通孔は、前記蓋体の締め込み量に応じて大きさを可変させ、前記蓋体の締め込み量を調整することで前記バルーンに圧入された流体の放出流量を調整可能なことを特徴とする減圧装置である。
本発明に係る減圧装置は、自身を通過する流体の流量を決める貫通孔が、蓋体の締め込み量に応じて可変するので、蓋体の締め込み量を調整することで自身を通過する流体の流量を調整することができる。また減圧装置は、コアが弾性を有するので、圧縮し過ぎて貫通孔の径が小さくなった場合であっても、蓋体を緩めコアに加える圧縮力を弱めれば、貫通孔の径が復元するので流量調整が容易である。さらに減圧装置は、構造が簡単なので、小型化も容易で安価に製造可能であり、止血器具の減圧装置として好適に使用することができる。
本発明に係る止血器具で使用する、バルーンに圧入された流体を放出しバルーン内の圧力を漸次減圧する減圧装置は、放出する流体が通過する貫通孔の大きさを、蓋体を締め込み加えるコアへの圧縮荷重により調整可能なため、設定されるバルーンの減圧速度に対して適切に対応することができる。この減圧装置は、構造が簡単なので小型化が容易で安価に製造可能であり、このような減圧装置を用いることで、小型で安価な止血器具を容易に製造することができる。
本発明の第1実施形態としての止血器具1の概略構成を示す平面図である。 図1の止血器具1を切断線A−Aで切断した断面図であり、バルーン11を膨張させた状態である。 図1の止血器具1を構成する減圧装置31の断面図である。 図1の止血器具1で使用可能な他の形態の減圧装置71の断面図である。
図1は、本発明の第1実施形態としての止血器具1の概略構成を示す平面図であり、図2は、図1の止血器具1を切断線A−Aで切断した断面図であり、バルーン11を膨張させた状態である。図3は、図1の止血器具1を構成する減圧装置31の断面図である。
本発明の第1実施形態としての止血器具1は、止血する部位を圧迫するバルーン11と、バルーン11を止血する部位に固定する帯体21と、バルーン11に圧入された空気を放出しバルーン11内の圧力を漸次減圧する減圧装置31とを備える。
バルーン11は、膨張した状態で止血部位を圧迫し止血する部材であり、袋状の形態を有し内部に空気を貯留することが可能である。バルーン11は、連通管61(61a、61b、61c)と接続し、連通管61(61a、61b、61c)を通して送られる空気により膨張し、減圧装置31を通じて空気を排出することで収縮する。
バルーン11は、透明で柔軟性を有する矩形の合成樹脂シート13、15を重ね合せ、周縁部17を融着し中央に空気貯留部19が形成されている。合成樹脂シート13、15としては、ポリエチレンシート、ポリ塩化ビニルシートなどが例示される。バルーン11は、空気貯留部19に空気を貯留した状態で弾力性を有する。止血部位を圧迫する点からは、バルーン11は、必ずしも透明な素材である必要はないが、透明な素材であれば止血部位を外部から視認できるので好ましい。
バルーン11の大きさは、特定の大きさに限定されず、止血部位に応じて適宜決定することができる。バルーン11の大きさの一例を示せば、止血器具1を、肘に出来た傷口の止血に使用する場合には、バルーン11の空気貯留部19の大きさを80mm×70mm、圧入する空気量を約100mLとすることができる。
帯体21は、バルーン11を止血する部位に固定するための部材であり、中央部に長手方向に湾曲した湾曲板23、該湾曲板23の両端部に、面ファスナ27、28が取付けられた可撓性を有するバンド25、26を有する。
湾曲板23は、硬質で透明な矩形形状の湾曲した合成樹脂板からなり、湾曲板23の裏側24にバルーン11の両端部が融着されている。湾曲板23は平面視においてバルーン11とほぼ同じ大きさであり、バルーン11の空気貯留部19は、湾曲板23に接着されておらず、バルーン11は、湾曲板23にじゃまされることなく、湾曲板23の裏側24で膨張、収縮することができる。湾曲板23は、バルーン11と同様に、止血部位を外部から視認できるように透明部材で形成することが好ましく、材質は、バルーン11との融着性の点からバルーン11と同一であることが好ましい。
バンド25、26は、透明で柔軟性、可撓性を有する帯状の合成樹脂材からなり、湾曲板23の両端部に融着されている。バンド25、26は、肘、脚などに巻き付けることができる長さを有する。バンド25、26の材質は特に限定されないが、湾曲板23との融着性の点から湾曲板23と同一の材質であることが好ましい。バンド25、26の両端部には、一対の面ファスナ27、28が取付けられており、バンド25、26を肘、脚などに巻き付け、面ファスナ27、28で固定することができる。なお、一対の面ファスナ27、28は、バンド25、26を互いに固定するための部材であるから、一対の面ファスナ27、28に代え、同様の機能を有する固定手段、例えばフックを使用してもよい。
減圧装置31は、バルーン11に圧入された空気を放出し、バルーン11内の圧力を漸次低下させるための装置であり、連結管61a、61bを通じてバルーン11の空気貯留部19と連通する。減圧装置31には、装置全体を貫くように貫通孔が穿設されており、減圧装置31とバルーン11とを連通させることで、減圧装置31を通じてバルーン11に圧入された空気を放出することができる。さらに減圧装置31は、自身を通過する空気流量を調整可能な機能を備える。
減圧装置31は、図3に示すように中心部に空気が流通する貫通孔39が穿設されたコア33と、コア33が嵌り込む受体35と、受体35と螺合しコア33を圧縮するように荷重を加える蓋体37とを含む。
コア33は、ゴム弾性を有する弾性体であり、上部が円錐台41、中央部が円柱部42、下部が逆円錐台43のそろばん玉状の形状を有している。中心部には、上下を貫通する貫通孔39が穿設され、該貫通孔39が、空気が流通する流路となる。貫通孔39は、長さに対して径が非常に小さい細長い形状をしており、減圧装置31を流通する空気流量は、貫通孔39の大きさ、特に貫通孔39の径の大きさに支配される。コア33は、受体35及び蓋体37に着脱自在に嵌合し、蓋体37が締め込まれ受体35及び蓋体37から圧縮荷重を受けると、収縮し貫通孔39が縮径する。貫通孔39の径は、受体35及び蓋体37から受ける圧縮荷重が大きいほど小さくなる。
コア33は、基本的に、受体35及び蓋体37から圧縮荷重を受け、貫通孔39が縮径し、貫通孔39の径が、受体35及び蓋体37からの圧縮荷重、より具体的には、蓋体37の締め込み(ねじ込み)具合に応じた径となればよい。このためコア33は、圧縮荷重を受け変形する材料を用いて形成することができるが、ゴム弾性を含め弾性を有する材料を用いて形成することが好ましい。塑性変形する材料であっても、荷重を加えることで貫通孔39の径を小さくすることができるのでコア33として使用することができるが、塑性変形する材料、あるいは材料を塑性域で使用すると荷重を取り除いても歪が残ってしまい、貫通孔39の径の調整が難しい。
受体35は、コア33を内部に収納し、コア33に穿設された貫通孔39の径を縮径すべく、蓋体37と協働しコア33に圧縮荷重を加えるための部材である。受体35は、硬質の合成樹脂材からなり、上部は、上面が全面開放された筒状部45、下部は、中空の逆円錐部46となっており、逆円錐部46の先端部に連通管61bと接続する中空の接続管47が設けられている。
筒状部45の外周は、スパナで締めることができるように平面視で六角形の形状を有している。一方、筒状部45の内側は円筒状であり、内径は、コア33の円柱部42外径よりも僅かに大きく、内側に蓋体37の雄ねじ55に螺合する雌ねじ48が設けられている。逆円錐部は46、内側が、コア33の逆円錐台43が嵌合する受部49となっている。
蓋体37は、受体35に螺合し、コア33に穿設された貫通孔39の径を縮径すべく、受体35と協働しコア33に圧縮荷重を加えるための部材である。蓋体37は、硬質の合成樹脂材からなり、頭部51は、スパナで締めることができるように扁平な平面視で六角形の形状を有している。頭部51の下方に円柱の胴部53を有し、胴部53の外周に雄ねじ55が設けられている。胴部53の内側は、コア33の上部の円錐台41が嵌合する、円錐台状に刳り貫かれた受部56が設けられている。また頭部51から胴部53にかけて中心部に貫通孔57が穿設されている。
減圧装置31を使用するときは、コア33を受体35に嵌め込み、蓋体37を締め込みコア33を圧縮し、コア33の中心部に設けられた貫通孔39の径の大きさを調整する。貫通孔39の径を小さくする場合は、蓋体37の締め込み(ねじ込み)量を大きくする。蓋体37の締め込み(ねじ込み)量を調整することで、貫通孔39の径を非常に小さくすることが可能であり、非常に流量の少ない空気を流通させることができる。例えば、バルーン11内に圧入した空気を1時間掛けて全て放出させるとした場合、空気貯留部19に圧入される空気量が100mlであれば、平均で約1.7mL/minの流量で空気を放出することとなるが、減圧装置31はこの流量に十分に対応可能である。さらにこれ以下の流量にも調整可能であり、コア33の材質にもよるが、蓋体37の締め込み(ねじ込み)量を大きくすることで、貫通孔39を完全に塞ぐことも可能となる。
コア33を受体35に嵌め込み、蓋体37を締め込むとコア33の逆円錐台43と受体35の受部49、及びコア33の円錐台41と蓋体37の受部56とが密接するので、空気が貫通孔39以外の場所を内通することはない。さらに空気が受体35及び蓋体37のねじ部から外部に漏洩することはない。これらにより空気は全てコアの貫通孔39を流通するので、流量調整が容易となる。
減圧装置31は、蓋体37を締め込みコア33を圧縮し、コア33の中心部に設けられた貫通孔39の径の大きさを調整することで、減圧装置31を流通する空気流量を調整するので、蓋体37の僅かな締め込み量で貫通孔39の径の大きさ、別の表現をすれば減圧装置31の流量特性が大きく変化しないことが好ましい。貫通孔39の径の大きさは、コア33の材質、さらには受体35と蓋体37とを螺合するねじのピッチに影響を受けるので、これらの点を考慮し適宜仕様を決定することが望ましい。
減圧装置31の大きさは、特定の大きさに限定されるものでなく、バルーン11の大きさ、バルーン11の減圧速度に応じて適宜決定することができるが基本的には小型である。例えば、空気貯留部19の容量が100mL程度のバルーン11に使用する減圧装置31の大きさは、受体35の外径が15mm、高さ(長さ)は、受体35に蓋体37をセットした状態で接続管47を含めて30mm程度とすることができる。
連通管61(61a、61b、61c)は、バルーン11と減圧装置31を接続すると共に、ゴム球ポンプ等(図示を省略)を介して送られる空気をバルーン11に供給する。本実施形態では、バルーンの空気貯留部19に連通する連通管61aの先端部にT字管63が接続し、T字管63の一端に連通管61bを介して減圧装置31が接続する。さらにT字管63の一端には連通管61cが接続する。この連通管61cの端部には、着脱式の接続端子のうち逆止弁を内蔵する端子65が接続する。この端子65に嵌り合う図示を省略した端子を接続し、さらにこの端子にチューブを接続すればゴム球ポンプ等から、バルーン11に簡単に空気を圧入することができる。バルーン11と連通管61aとは接合されているが、連通管61b、61c、T字管63、端子65及び減圧装置31は着脱可能である。
止血器具1の使用方法及び作用を、肘に出来た傷口を止血する場合を例にとり説明する。減圧装置31は、バルーン11が膨張した状態から所定の速度で減圧するように予め調整しておく。所定の速度とは、傷口を止血するに適した速度である。減圧装置31の調整は、蓋体37を締め込むことで行うので、調整した後は、蓋体37もコア33から反力を受け、放置した状態で緩むことはない。誤って蓋体37が操作される心配があれば、調整後、ねじ部を接着剤で固定すればよい。
傷口を指で圧迫しながら、バルーン11の中心部が傷口の中心となるようにバンド25、26で止血器具1を肘に固定する。連結管61bに減圧装置31を取り付けた後、着脱式の接続端子のうち相手方の端子を端子65に接続し、ゴム球ポンプを通じてバルーン11に空気を送り、バルーン11を膨張させ、バルーン11で傷口を圧迫する。バルーン11が膨張した後は、取付けた端子を切り離してもよい。取付けた端子を切り離しても端子65が逆止弁を内蔵するので、バルーン11内の空気がここから流出することはない。
バルーン11に空気を送りバルーン11が膨張した状態で放置すると、バルーン11内の空気は、減圧装置31を通じて放出され、時間経過と共にバルーン11内の圧力は予め定めた速度で自然に低下する。初期の段階では、比較的高い圧力で傷口が圧迫されるが、時間と共に圧迫も緩やかになり、最終的には殆ど圧迫感がない状態となる。
以上のように止血器具1を使用することで、医師又は看護師の手を大きく煩わせることなく傷口を止血することができる。特に減圧装置31は、単純な構造ながら、流量調整も可能であり、貫通孔39を通じて空気を放出するので、バルーン11自身をガス透過性素材で形成する方法、逆止弁から微量の空気を漏洩させる方法などに比較してバルーン11の減圧速度の再現性は高く、減圧装置としての信頼性は非常に高い。
図4は、止血器具1で使用可能な他の形態の減圧装置71の断面図である。図1及び図3に示す減圧装置31と同一の部材には、同一の符号を付して説明を省略する。
減圧装置71の機能は、減圧装置31と同一であり、基本的構成も同じであるがコア73の形状が異なり、さらにコア73と蓋体75との間に平座金状部材77を有する点が異なる。さらに蓋体75の底面がコア73の形状に対応し平面となっており、減圧装置31と異なり、蓋体75にはコア73が嵌合する受部はない。
コア73は、図3に示すそろばん玉状のコア33から、上部の円錐台41を切り取った形状からなり上面は平面となっている。形状は異なるが、コア33と同様にコア73の中心部には上下を貫通する貫通孔39が穿設され、材質はコア33と同じである。またコアの逆円錐台43が受体35の受部49に嵌合する点も減圧装置31と同じである。
平座金状部材77は、蓋体75を締め込んだ際に、蓋体75の回転をコア73に伝達することなく垂直方向の圧縮荷重のみをコア73に伝達するための部材である。平座金状部材77は、円板状の部材であり中心部に貫通孔79が穿設されている。貫通孔79の大きさは、蓋体75に設けられた貫通孔57と同じ大きさであり、コア73に穿設された貫通孔39よりも大きく、平座金状部材77がコア73に穿設された貫通孔39を塞ぐことはない。平座金状部材77の外径は、コア73の上面外径よりもわずかに大きく、受体35の筒状部45に入り込む大きさである。平座金状部材77の上面にはリング状の突起81が設けられ、このリング状の突起81は、蓋体75の底面と接する。
蓋体75の底面と平座金状部材の突起81との接触面積が小さい一方で、平座金状部材77の底面とコア73の上面との接触面積が大きいので、コア73を受体35に嵌め入れ、コア73の上に平座金状部材77を載置し蓋体75を締め込むと、蓋体75と平座金状部材77との接触面がスリップする。このためコア73には、蓋体75の回転力は伝達されず、鉛直方向の圧縮荷重のみが負荷される。
コアにねじれが生じると、予想以上にコアの貫通孔の径が小さくなる可能性もありコアの貫通孔の径の調整が難しくなる。またコアに生じるねじれが毎回異なるとコアの貫通孔の径の調整はさらに難しくなる。これに対して、減圧装置71では、蓋体75を締め込んでもコア73にねじれが生じることはなく、コア73の貫通孔39の径の調整が容易となる。
減圧装置31のようにコア33と蓋体37とが直接接触するタイプの場合、コア33と蓋体75との材質によっては、蓋体37を締め込むと蓋体37の回転がコア33に伝達され、コア33にねじれが生じる恐れがある。このような減圧装置31の場合には、コア33と蓋体37の材質をスリップし易い組み合せにする、コア33と蓋体37との接触面をスリップし易いように仕上げる、または減圧装置71のように蓋体37の回転力がコア33に直接伝達しないように円錐台状の座金部材を装着することが好ましい。
本発明に係る止血器具で使用する減圧装置は、蓋体を締め込み、受体と蓋体とでコアを圧縮し、コアの中心部に設けられた貫通孔の径を小さくする。コアは、基本的に、受体及び蓋体から圧縮荷重を受け、貫通孔が縮径し、蓋体の締め込み具合に応じた径となればよく、形状は特に限定されない。一方、蓋体を締め込むことで貫通孔の径の大きさを調整するものであるから、貫通孔の径の大きさを調整し易いコアであることが好ましい。
実験の結果、立方体形状のコア、第1実施形態に示すそろばん玉形状のコア33を装着した減圧装置では、そろばん玉形状のコア33を装着した減圧装置の方が、減圧装置を通過する空気の流量調整が容易であった。そろばん玉形状のコア33は、上部及び下部に円錐台41、逆円錐台43を有するので側面が傾斜している。傾斜した面が受部49、56に嵌合したコア33に鉛直方向の圧縮荷重を加えると、コア33は受部49、56から水平方向の荷重を受ける。このように蓋体37を締め込むことでコア33に対して水平方向の圧縮荷重を与えることができるので貫通孔39の径の大きさの調整が容易となり、結果、流量調整が容易になったものと推察される。
このような蓋体を締め込むことでコアに対して水平方向の圧縮荷重を与えることができるコアの形状としては、側面に傾斜面又は曲面を有するコアがある。具体的にはそろばん玉状以外に、図4に示すコア73、円錐状、逆円錐状、円錐台状、楕円体状、回転放物体状、球状、球冠状、又は球台状の形状を有するコアである。
以上のように本発明に係る止血器具は、バルーンに圧入された流体を放出しバルーン内の圧力を漸次減圧する減圧装置が、蓋体を締め込み、コアを圧縮することでコアに設けられた貫通孔の径を小さくすることが可能なので、バルーンの減圧速度調整が容易であり使い勝手がよい。減圧装置は、オリフィスと異なり貫通孔の径を調整可能なため、流量の異なる減圧装置を得るために異なる仕様の減圧装置を製造する必要はない。また減圧装置が着脱可能なため減圧装置の調整を別の場所で行うことも可能であり調整が容易である。また減圧装置は、構造が簡単なので、小型化も容易であり、止血器具の減圧装置として好適に使用することができ、止血器具を安価に製造することができる。
なお、減圧手段は、圧力低下手段と言い換えることができる。また減圧手段は、バルーンの圧力を制御しているともいえ、圧力制御手段と言い換えることができる。さらに減圧手段は、バルーンに圧入された流体を外部に放出するので流体放出手段と言い換えることもできる。
なお、本発明に係る止血器具は上記実施形態に限定されるのではない。上記実施形態ではバルーンは1つであったが、例えば特開2005−318998号公報に記載された止血装置のように補助バルーンを備えていてもよい。またバルーンの形状、大きさも特定の形状、大きさのものに限定されるものではない。また空気圧入時のバルーン圧力、バルーンの減圧速度も特定の値に限定されるものではなく、例えば、特開平7−79983号公報、特開2005−318998号公報、特願2010−110161号に記載の値を採用することができる。
また帯体の形状、バンドに取付けた面ファスナの形状も上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、面ファスナは矩形形状を有しているが、代わりに複数本の帯状の面ファスナをバンドに取付けてもよい。また、必要に応じて連通管に圧力ゲージを取付け可能とし、連通管にコックを設けてもよい。さらに止血器具を使用するとき、バルーンが膨張するまで、減圧装置の蓋体の頭部外面にテープを貼付しておき、テープを剥がすことでバルーンの減圧を開始するようにしてもよい。
上記実施形態では、止血器具を説明したが、止血器具において減圧装置が特徴的なことは既に記載の通りである。このような減圧装置が、止血器具のバルーンの減圧装置として好ましいことは既に記載のところであるが、減圧装置はその特性から他の流体、例えば水、油を放出するための装置、制限オリフィスの代用品として使用することができる。
1 止血器具
11 バルーン
19 空気貯留部
21 帯体
23 湾曲板
25 バンド
26 バンド
27 面ファスナ
28 面ファスナ
31 減圧装置
33 コア
35 受体
37 蓋体
39 コアの貫通孔
41 コアの上部円錐台
42 コアの中央円柱部
43 コアの逆円錐台
48 雌ねじ
49 受部
55 雄ねじ
56 受部
71 減圧装置
73 コア
75 蓋体

Claims (4)

  1. 流体が圧入されると膨張し止血部位を圧迫するバルーンと、
    前記バルーンと連結し、前記バルーンを止血部位に固定可能な帯体と、
    前記バルーンに連通し、前記バルーンに圧入された流体を放出しバルーン内の圧力を漸次減圧する減圧装置と、
    を備え、
    前記減圧装置は、受体と、前記受体内に収納された、該減圧装置を通過する流体の流量を決める貫通孔が穿設された弾性を有するコアと、前記受体に螺合し締め込むことで前記コアを圧縮する蓋体とを有し、前記貫通孔は、前記蓋体の締め込み量に応じて大きさを可変させ、前記蓋体の締め込み量を調整することで前記バルーンに圧入された流体の放出流量を調整可能なことを特徴とする止血器具。
  2. 前記コアは、そろばん玉状の形状を有し、前記受体及び蓋体には受部が設けられ、該受部にコアの円錐台部が嵌合し、前記蓋体を締め込むと前記コアに圧縮荷重が加わることを特徴とする請求項1に記載の止血器具。
  3. 前記止血器具において、前記減圧装置は着脱可能なことを特徴とする請求項1又は2に記載の止血器具。
  4. 流体が圧入されると膨張し止血部位を圧迫するバルーンと、
    前記バルーンと連結し、前記バルーンを止血部位に固定可能な帯体と、
    前記バルーンに連通し、前記バルーンに圧入された流体を放出しバルーン内の圧力を漸次減圧する減圧装置と、を備える止血器具で使用する前記減圧装置であって、
    受体と、前記受体内に収納された、該減圧装置を通過する流体の流量を決める貫通孔が穿設された弾性を有するコアと、前記受体に螺合し締め込むことで前記コアを圧縮する蓋体とを有し、前記貫通孔は、前記蓋体の締め込み量に応じて大きさを可変させ、前記蓋体の締め込み量を調整することで前記バルーンに圧入された流体の放出流量を調整可能なことを特徴とする減圧装置。
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