(第1の実施形態)
まず、本実施形態に係る超音波診断装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る超音波診断装置1の構成を説明するための図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波プローブ11と、入力装置12と、モニタ13と、装置本体100とを有する。
超音波プローブ11は、複数の圧電振動子を有し、これら複数の圧電振動子は、後述する装置本体100が有する送受信部110から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。また、超音波プローブ11は、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ11は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材などを有する。なお、超音波プローブ11は、装置本体100と着脱自在に接続される。
超音波プローブ11から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ11が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
なお、本実施形態は、複数の圧電振動子が一列で配置された1次元超音波プローブである超音波プローブ11により、被検体Pを2次元でスキャンする場合であっても、1次元超音波プローブの複数の圧電振動子を機械的に揺動する超音波プローブ11や複数の圧電振動子が格子状に2次元で配置された2次元超音波プローブである超音波プローブ11により、被検体Pを3次元でスキャンする場合であっても、適用可能である。
入力装置12は、装置本体100と接続され、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボールなどを有する。かかる入力装置12は、超音波診断装置1の操作者からの各種設定要求を受け付け、受け付けた各種設定要求を装置本体100に転送する。例えば、入力装置12は、関心領域(ROI:Region of Interest)の設定要求や、カラーゲインの設定要求を操作者から受け付ける。
モニタ13は、超音波診断装置1の操作者が入力装置12を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体100において生成された超音波画像などを表示したりする。具体的には、モニタ13は、後述する画像生成部130から入力されるビデオ信号に基づいて、生体内の形態学的情報や血流情報を画像として表示する。
装置本体100は、超音波プローブ11が受信した反射波に基づいて超音波画像を生成する装置である。かかる装置本体100は、図1に示すように、送受信部110と、信号処理部120と、画像生成部130と、画像メモリ140と、内部記憶部150と、制御部160とを有する。
送受信部110は、トリガ発生回路、遅延回路およびパルサ回路などを有し、超音波プローブ11に駆動信号を供給する。パルサ回路は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。また、遅延回路は、超音波プローブ11から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルサ回路が発生する各レートパルスに対し与える。また、トリガ発生回路は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ11に駆動信号(駆動パルス)を印加する。すなわち、遅延回路は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向を任意に調整する。
なお、送受信部110は、後述する制御部160の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧などを瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、または、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
また、送受信部110は、アンプ回路、A/D変換器、加算器などを有し、超音波プローブ11が受信した反射波信号に対して各種処理を行なって反射波データを生成する。アンプ回路は、反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン補正処理を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換し、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、A/D変換器によって処理された反射波信号の加算処理を行なって反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
信号処理部120は、送受信部110からゲイン補正処理、A/D変換処理および加算処理が行なわれた処理済み反射波信号である反射波データを受信する。そして、信号処理部120は、対数増幅、包絡線検波処理などを行なって、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
また、信号処理部120は、送受信部110から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワーなどの移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
より具体的には、信号処理部120は、組織ドプラ法(TDI:Tissue Doppler Imaging)及びカラードプラ法(CDI:Color Doppler Imaging)を実行可能な処理部である。すなわち、信号処理部120は、走査範囲内にある組織の運動情報(組織運動情報)を取得して、組織の動態を示す組織ドプラ画像を生成するための組織ドプラデータを生成する処理部である。また、信号処理部120は、走査範囲内にある血流の運動情報(血流運動情報)を取得して、血流の動態を示すカラードプラ画像を生成するためのカラードプラデータを生成する処理部である。
なお、第1の実施形態に係る信号処理部120は、2次元の反射波データおよび3次元の反射波データの両方について処理可能である。すなわち、第1の実施形態に係る信号処理部120は、3次元の反射波データから3次元のBモードデータを生成することができる。また、第1の実施形態に係る信号処理部120は、3次元の反射波データから3次元のドプラデータを生成することができる。
画像生成部130は、信号処理部120が生成したデータから超音波画像を生成する。すなわち、画像生成部130は、信号処理部120が生成したBモードデータから反射波の強度を輝度にて表したBモード画像を生成する。なお、画像生成部130は、信号処理部120が生成した3次元のBモードデータから、3次元のBモード画像を生成することも可能である。
また、画像生成部130は、信号処理部120が生成したドプラデータから移動体情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらの組み合わせ画像としてのカラードプラ画像を生成する。なお、画像生成部130は、信号処理部120が生成した3次元のドプラデータから、3次元のカラードプラ画像を生成することも可能である。また、画像生成部130は、超音波画像に、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマークなどを合成した合成画像を生成することもできる。
ここで、画像生成部130は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビなどに代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用画像としての超音波画像を生成する。具体的には、画像生成部130は、超音波プローブ11による超音波の走査形態に応じて座標変換や、補間処理を行なうことで、表示用画像としての超音波画像を生成する。また、画像生成部130は、スキャンコンバート以外に種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)などを行なう。
画像メモリ140は、画像生成部130が生成した超音波画像を記憶するメモリである。また、画像メモリ140は、信号処理部120が生成したデータを記憶することも可能である。 また、画像メモリ140は、画像生成部130の処理結果を記憶する。具体的には、画像メモリ140は、画像生成部130によるフィルタ処理の処理結果を記憶する。なお、フィルタ処理については、後に詳述する。
内部記憶部150は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見など)や、診断プロトコルや各種ボディーマークなどの各種データを記憶する。また、内部記憶部150は、必要に応じて、画像メモリ140が記憶する画像の保管などにも使用される。
さらに、内部記憶部150は、外部装置から転送された各種医用画像の保管にも使用される。具体的には、内部記憶部150は、外部装置から転送された画像データを記憶する。例えば、内部記憶部150は、他の超音波診断装置にて生成された画像データを記憶する。また、内部記憶部150が記憶するデータは、インターフェースを経由して、外部の周辺装置(外部装置)へ転送することができる。
なお、本実施形態は、操作者が所望する画像データがフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどの記憶媒体を介して、内部記憶部150に格納される場合であっても適用可能である。また、本実施形態は、操作者が所望する画像データを記憶する記憶装置が、内部記憶部150以外に設置される場合であっても適用可能である。
制御部160は、情報処理装置(計算機)としての機能を実現する制御プロセッサ(CPU:Central Processing Unit)であり、超音波診断装置1の処理全体を制御する。具体的には、制御部160は、入力装置12を介して操作者から入力された各種設定要求や、内部記憶部150から読込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送受信部110、信号処理部120及び画像生成部130の処理を制御する。また、制御部160は、画像メモリ140が記憶する超音波画像や、内部記憶部150が記憶する各種画像、又は、画像生成部130による処理を行なうためのGUI、画像生成部130の処理結果などをモニタ13にて表示するように制御する。また、制御部160は、操作者から入力装置12を介して受け付けた画像データが外部装置からネットワーク及びインターフェースを介して内部記憶部150に転送されるように制御する。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、以下、詳細に説明する画像生成部130の処理により、カラードプラ画像の視認性を向上することができるように構成されている。
ここで、まず、従来技術において、カラードプラ画像の視認性が低下する場合について説明する。図2は、従来技術における課題を説明するための図である。図2においては、所定の角度ずつずらした複数の走査線(以下、ラスタと記す)とピクセルデータとを示す。図2に示すように、超音波診断装置においては、臨床上有効なフレームレートを維持するために、少ないラスタ数で被検体をスキャンする。
ここで、少ないラスタ数でスキャンを実行した場合には、細かさを欠いた表示用画像となってしまい、臨床での判断が困難になることから、超音波診断装置においては、補間処理を行うことで少ないデータを補っている。例えば、超音波診断装置は、各ラスタ上の複数のサンプル点(反射波信号が得られる位置)のデータを用いてそれぞれ座標変換された複数のピクセルデータに基づいて、距離方向及び方位方向のピクセルデータの補間を実行する。一例を挙げると、超音波診断装置においては、図2に示すラスタ21上のピクセルデータ24及びラスタ22上のピクセルデータ23を用いて、ピクセルデータ24と23との間の3つのピクセルデータを補間する。超音波診断装置は、上述した補間処理を行うことで、臨床上有効なフレームレートを維持しつつ、精細な表示用画像を表示することができる。
ここで、カラードプラ画像における平均速度画像を生成する際の補間処理では、速度の折返りを考慮した補間処理を行うことにより、循環器領域における弁逆流などのカラー表示を可能にしている。以下、血流の速度をカラー表示する際に、超音波プローブに近づく方向に流れている血流を赤で示し、超音波プローブから遠ざかる方向に流れている血流を青で示し、流速が速いほど高輝度で表現する場合を一例に説明する。
例えば、従来技術では、血流が赤の検出範囲の最大値を越える流速で超音波プローブに近づくと、折返し現象が起こり、青側のデータとして収集される。補間処理では、このような折返し現象を考慮し、隣接するサンプル点のデータの差が所定の閾値を超えた場合に折返しが発生しているとして、ピクセルデータの補間を行っている。
しかしながら、従来技術では、折返しが生じる場所と生じない場所とを区別することができず、補間する全てのピクセルデータに対して折返しの処理を実行するため、本来折返しが生じない場所においても、折返しが考慮された補間処理が行われ、不自然な高輝度のピクセルデータが生成されてしまい、カラードプラ画像の視認性が低下する場合があった。
図3は、従来技術に係る課題を示す図である。例えば、従来技術においては、図3の領域25に示すように、超音波プローブに対して近づく方向の血流と、超音波プローブから遠ざかる血流との間が不自然な高輝度で示されたカラードプラ画像が生成されてしまい、カラードプラ画像の視認性が低下する。
そこで、本実施形態では、以下に詳細に記載する画像生成部130の処理により、不要な高輝度のピクセルデータを抽出し、フィルタ処理を実行することにより、カラードプラ画像の視認性を向上させることを可能にする。
図4は、第1の実施形態に係る画像生成部130の構成の一例を示す図である。ここで、まず、図4に示す第1の実施形態に係る信号処理部120の構成の一例について説明する。図4に示すように、第1の実施形態に係る信号処理部120は、フロープロセッサ121を有する。フロープロセッサ121は、図4に示すように、CT(Corner Turning)バッファー121aと、ウォールフィルタ121bと、自己相関部121cと、アキシャルフィルタ121dと、血流情報算出部121eと、キーホールフィルタ121fと、2Dフィルタ121gと、パーシスタンス121hとを有する。
CTバッファー121aは、1ラスタにつき複数回の超音波の送受信が行われることで取得されたデータを記憶する。ここで、1ラスタにつき複数回の超音波の送受信が行われることで、同一ラスタのデータが複数個取得されるが、以下、同一ラスタのデータの数をアンサンブル数、データそのものをアンサンブルデータと記す。CTバッファー121aは、時間方向にアンサンブル数分並んだアンサンブルデータを、ラスタ順に記憶する。
ウォールフィルタ121bは、CTバッファー121aによって記憶されたアンサンブルデータそれぞれのクラッタ成分を除去することで、関心のある信号成分のみを抽出する。自己相関部121cは、自己相関係数を算出する。すなわち、自己相関部121cは、自己相関係数を算出することで、アンサンブル数分あった複素情報を一つの複素情報にまとめる。
アキシャルフィルタ121dは、自己相関部121cによって算出された複素情報にサンプル方向のFIR(Finite Impulse Response)フィルタをかけることで、スペックルによる位相干渉を低減する。血流情報算出部121eは、アキシャルフィルタ121dから出力された複素情報から速度情報、パワー情報及び分散情報を算出する。キーホールフィルタ121fは、パワー情報に基づいて、速度情報及び分散情報を制御する。具体的には、キーホールフィルタ121fは、パワー値が所定の閾値以下であった場合に、信頼性の低いデータと判定(ノイズと判定)し、対応する速度情報及び分散情報を用いないようにフィルタリングする。2Dフィルタ121gは、空間フィルタであり、境界にぼかしを加えることで、滑らかな画像にする。パーシスタンス121hは、時間フィルタであり、時間方向におけるデータ間を滑らかにつなげる。
第1の実施形態に係る画像生成部130は、図4に示すように、スキャンコンバータ131と、画像処理部132とを有する。スキャンコンバータ131は、受信した輝度データや血流情報等のデータの超音波スキャン走査線信号列をテレビなどの一般的なビデオフォーマットの走査線信号列に変換する。ここで、スキャンコンバータ131は、フロープロセッサ121から出力されたパワー情報、速度情報又は分散情報を用いて、距離方向及び方位方向のピクセルデータの補間処理及び座標変換を行う。
画像処理部132は、図4に示すように、判定部132aと、設定部132bと、フィルタ処理部132cとを有する。判定部132aは、スキャンコンバータ131による補間処理及び座標変換によって算出されたピクセルデータを含む全てのピクセルデータそれぞれを所定の閾値と比較することで、当該ピクセルデータが不要な高輝度を示すデータであるか否かを判定する。
具体的には、判定部132aは、任意のピクセルデータの値が第1の閾値を越えるか否かを判定する。ここで、ピクセルデータの値が第1の閾値を超えた場合に、判定部132aは、当該ピクセルデータの周囲のピクセルデータの値が第2の閾値以下であるか否かを判定する。ここで、判定を行った周囲のピクセルデータのうち、少なくとも1つ以上のピクセルデータの値が第2の閾値以下であった場合に、判定部132aは、第1の閾値と比較したピクセルデータが不要な高輝度を示すデータであると判定する。
図5は、第1の実施形態に係る判定部132aによる処理の一例を説明するための図である。図5においては、ピクセルデータを模式的に示す。判定部132aは、予め設定されたカーネル1のサイズで任意のピクセルデータを選択し、閾値判定を行う。例えば、判定部132aは、図5の上図に示すように、1×1(距離方向×方位方向)のサイズのカーネル1により、ピクセルデータAを選択し、選択したピクセルデータAの値が第1の閾値を越えるか否かを判定する。なお、カーネルとは、処理対象の範囲を示す。
ここで、ピクセルデータAの値が第1の閾値を超えた場合には、判定部132aは、予め設定されたカーネル2のサイズで周囲のピクセルデータを選択し、閾値判定を行う。例えば、ピクセルデータAの値が第1の閾値を超えた場合には、判定部132aは、図5の下図に示すように、1×7のサイズのカーネル2によりピクセルデータAの周囲のピクセルデータa〜fを選択し、選択したピクセルデータa〜fの値が第2の閾値を下回るか否かを判定する。
ここで、ピクセルデータa〜fの値のうち、少なくとも1つ以上が第2の閾値を下回った場合に、判定部132aは、ピクセルデータAが不要な高輝度を示すデータであると判定する。判定部132aは、全てのピクセルデータに対して上述した閾値判定を実行する。
なお、第1の閾値及び第2の閾値は、超音波診断装置の操作者又は管理者によって任意に設定することが可能であるが、第1の閾値としては、ピクセルデータの値を絶対値で示した場合に、とりうる最大値近傍の値を用いることが望ましい。また、第2の閾値としては、第1の閾値の約半分の値を用いることが望ましい。
図4に戻って、設定部132bは、判定部132aによって不要な高輝度を示すデータであると判定されたピクセルデータの周囲のピクセルデータが不要な高輝度を示すデータであるか否かを判定するための範囲を設定する。具体的には、設定部132bは、表示用画像においてカラー表示を行う領域に含まれるラスタ数と、サンプル数と、ピクセル数とを用いて、カーネル3のサイズを設定し、設定したカーネル3に含まれるピクセルデータを不要な高輝度を示すデータであると判定する。
より具体的には、設定部132bは、1ラスタに対応するピクセル数と、1サンプルに対応するピクセル数とを算出する。そして、設定部132bは、算出した1ラスタに対応するピクセル数に所定の係数を乗算した値を方位方向のカーネルサイズとして設定する。また、設定部132bは、算出した1サンプルに対応するピクセル数に所定の係数を乗算した値を距離方向のカーネルサイズとして設定する。
図6Aは、第1の実施形態に係る設定部132bによる処理の一例を説明するための図である。図6Aにおいては、図5に示す閾値判定において、ピクセルデータAが不要な高輝度を示すデータであると判定された後の処理について示す。また、図6Aにおいては、1ラスタに対応するピクセル数に1.25を乗算し、1サンプルに対応するピクセル数に2.7を乗算した際に、カーネル3のサイズが3×5であった場合について示す。
かかる場合、設定部132bは、例えば、図6Aに示すように、ピクセルデータAを中心として、距離方向に3ピクセル分、方位方向に5ピクセル分のカーネル3を設定する。そして、設定部132bは、設定したカーネル3に含まれるピクセルデータα1全てを不要な高輝度を示すデータであると判定する。
そして、設定部132bは、不要な高輝度を示すデータであると判定した全てのピクセルデータに、フィルタ処理を実行することを示すフラグを立てた情報を画像メモリ140に格納する。図6Bは、第1の実施形態に係る設定部132bによって画像メモリ140に格納される情報の一例を示す図である。ここで、図6BのピクセルIDとは、ピクセルデータを一意に特定するための識別子を示す。また、図6Bのフラグとは、フィルタ処理を実行するか否かを示すフラグである。なお、図6Bにおいては、9つのピクセルデータに関する情報のみが示されているが、実際には、全てのピクセルデータのピクセルIDにフラグが対応付けられた情報が記憶される。
例えば、設定部132bは、図6Bに示すように、全てのピクセルデータのピクセルIDのうち、カーネル3に含まれるピクセルデータのピクセルIDに、フィルタ処理を実行することを示す「フラグ:1」を対応付けた情報を画像メモリ140に格納する。すなわち、図6Bにおいて、「フラグ:1」が対応付けられたピクセルIDがカーネル3に含まれるピクセルデータのピクセルIDである。なお、図6Bの「フラグ:0」は、フィルタ処理を行わないことを示す。
上述した設定部132bによる処理は、判定部132aによってピクセルデータが不要な高輝度を示すデータであると判定されるごとに実行される。すなわち、上述した判定部132a及び設定部132bによる処理が繰り返し実行され、全てのピクセルデータにフィルタ処理を実行するか否かを示すフラグが対応付けられた情報が画像メモリ140に格納されることとなる。
図4に戻って、フィルタ処理部132cは、不要な高輝度を示すデータであると判定されたピクセルデータに対して平滑化処理を実行する。具体的には、フィルタ処理部132cは、画像メモリ140によって記憶された情報に参照し、フィルタ処理を実行することを示すフラグが対応付けられたピクセルデータに対して、当該ピクセルデータの周囲のピクセルデータを用いた平滑化処理を実行する。
図7は、第1の実施形態に係るフィルタ処理部132cによる処理を説明するための図である。例えば、フィルタ処理部132cは、図7の上図に示すように、カーネル3の右上のピクセルデータα1に対して、サイズ3×3のカーネル4を設定し、カーネル4に含まれるピクセルデータα2を用いて平滑化処理(フィルタ処理)を実行する。一例を挙げると、フィルタ処理部132cは、図7の上図のピクセルデータα1に対して、ピクセルデータα2を用いたメディアン(Median)フィルタ処理を実行する。すなわち、フィルタ処理部132cは、ピクセルデータα2の値を小さい順に並べ、中間の値をピクセルデータα1の値として設定する。
同様に、フィルタ処理部132cは、図7の下図に示すように、カーネル3に含まれるピクセルデータα1に対して、順次、フィルタ処理を実行する。なお、フィルタ処理には、スキャンコンバータ131によって座標変換された直後のピクセルデータの値が用いられる。
そして、フィルタ処理部132cは、フィルタ処理を実行するごとに、実行したピクセルデータにフィルタ処理後の値を対応付けた情報を画像メモリ140に格納する。図8は、第1の実施形態に係るフィルタ処理部132cによって画像メモリ140に格納される情報の一例を説明するための図である。なお、図8においては、図6Bに示す情報にフィルタ処理後を対応付けた情報を示す。
例えば、フィルタ処理部132cは、フィルタ処理を実行するごとに、図8に示すように、ピクセルIDにフィルタ処理後の値を対応付けた情報を画像メモリ140に格納する。なお、図8のフィルタ処理の「・」はフィルタ処理後の値を示し、図8の「−」はフィルタ処理後の値がないことを示す。
画像生成部130は、フィルタ処理部132cによるフィルタ処理が完了した後、座標変換後のピクセルデータの値と、画像メモリ140に記憶された情報に含まれるフィルタ処理後の値を参照して、カラードプラ画像を生成する。そして、制御部160は、画像生成部130によって生成されたカラードプラ画像とBモード画像とを重畳した表示用画像をモニタ13に表示させる。図9は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1によって表示される表示用画像を示す図である。
例えば、第1の実施形態に係る画像生成部130によって生成されるカラードプラ画像は、図9の領域26に示すように、図3の領域25と比較して、不要な高輝度部分が無くなっており、血流を観察しやすい画像となる。すなわち、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、カラードプラ画像の視認性を向上させる。
以上、第1の実施形態に係る画像処理部132の処理について説明したが、上述した処理は、任意のタイミングで実行させることが可能である。例えば、カラー表示の画質に係るパラメータが変更されるごとに、画像処理部132の処理を実行することが可能である。カラー表示の画質に係るパラメータとしては、例えば、ラスタ数、送信周波数、Depth、アンサンブル数、ウォールフィルタ、パーシスタンス、spatial smoothなどが挙げられる。また、画像処理部132による処理には、座標変換直後のデータを用いることが望ましい。また、画像処理部132による処理を実行するか否かは、操作者が任意に設定することが可能である。例えば、心臓をスキャンする場合には、上述したフィルタ処理モードをONにし、腹部をスキャンする場合には、フィルタ処理モードをOFFにするなど、スキャン部位ごとに機能のON/OFFを設定することが可能である。
次に、図10を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の処理について説明する。図10は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1による処理の手順を示すフローチャートである。なお、図10においては、スキャンコンバータ131による座標変換直後の処理について示す。
図10に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1においては、フィルタ処理モードがONであると(ステップS101肯定)、判定部132aは、未選択のピクセルデータを選択する(ステップS102)。
そして、判定部132aは、選択したピクセルデータが第1の閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS103)。ここで、選択したピクセルデータが第1の閾値よりも大きい場合には(ステップS103肯定)、判定部132aは、カーネル2を設定し(ステップS104)、カーネル2に含まれるピクセルデータのうち、少なくとも1つ以上が第2の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS105)。
ここで、カーネル2に含まれるピクセルデータのうち、少なくとも1つ以上が第2の閾値以下であると判定された場合には(ステップS105肯定)、設定部132bは、カーネル3のサイズを設定し(ステップS106)、カーネル3に含まれる全てのピクセルデータにフラグを立てる(ステップS107)。
カーネル1のピクセルデータが第1の閾値以下である場合(ステップS103否定)、カーネル2に含まれる全てのピクセルデータが第2の閾値よりも大きい場合(ステップS105否定)、或いは、カーネル3に含まれる全てのピクセルデータにフラグを立てた後、判定部132aは、未選択のピクセルデータがあるか否かを判定する(ステップS108)。
ここで、未選択のピクセルデータがある場合には(ステップS108肯定)、判定部132aは、ステップS102に戻って、未選択のピクセルデータを選択する。一方、未選択のピクセルデータがない場合には(ステップS108否定)、フィルタ処理部132cは、フラグの立っているピクセルデータに対してフィルタ処理を実行する(ステップS109)。そして、画像生成部130は、フィルタ処理後のピクセルデータを用いてカラードプラ画像を生成し、制御部160は、画像生成部130によって生成されたフィルタ処理後のカラードプラ画像と、Bモード画像とを重畳してモニタ13に表示させて(ステップS110)、処理を終了する。なお、フィルタ処理モードがOFFの場合には、超音波診断装置1は、フィルタ処理を実行しない(ステップS101否定)。
上述したように、第1の実施形態によれば、判定部132aは、被検体内から受信した反射波信号に基づいて算出されたピクセルごとのデータと、前記ピクセルごとのデータを用いた補間処理により算出されたピクセルごとのデータとを含む複数のピクセルデータから任意のピクセルデータを抽出し、抽出したピクセルデータの値及び当該抽出したピクセルデータに近接するピクセルデータの値をそれぞれ第1の閾値及び第2の閾値と比較することで、前記抽出したピクセルデータが不要な高輝度のデータであるか否かを判定する。そして、フィルタ処理部132cは、判定部132aによって不要な高輝度のデータであると判定されたピクセルデータに対して、当該ピクセルデータの周囲に位置するピクセルデータを用いたメディアンフィルタ処理を実行する。そして、画像生成部130は、フィルタ処理部132cによってメディアンフィルタ処理が実行されたピクセルデータを用いて表示用画像を生成する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、カラードプラ画像における不要な高輝度を除去することができ、カラードプラ画像の視認性を向上させることを可能にする。その結果、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、カラードプラ画像を用いた診断の診断能を向上させることを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、設定部132bは、判定部132aによってピクセルデータが不要な高輝度のデータであると判定された場合に、1ラスタに対応するピクセル数及び被検体内から受信した1サンプルに対応するピクセル数にそれぞれ所定の係数を乗算することで、ピクセルデータを含む方位方向及び距離方向のカーネル3を設定する。そして、フィルタ処理部132cは、設定部132bによって設定されたカーネル3に含まれるピクセルデータに対して、当該ピクセルデータの周囲に位置するピクセルデータを用いたメディアンフィルタ処理を実行する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、不要な高輝度を示すピクセルデータの周囲についてもフィルタ処理をかけることで、より自然なカラードプラ画像を提供することができ、カラードプラ画像の視認性をより向上させることを可能にする。
ここで、カーネル3の設定による効果について説明する。図11は、第1の実施形態に係るカーネル3の設定の違いによる効果の差異を示す図である。図11においては、ラスタ数を変更することで、カーネル3の設定の違いによる効果の差異を示す。具体的には、カーネル3のサイズを一定にし、ラスタ数を変更した結果について示す。図11の(A)は、ラスタ数が最も少なく、(B)、(C)の順にラスタ数が多い場合の結果について示す。すなわち、図11に示す結果は、(A)〜(C)の順にカーネル3のサイズを小さくした場合の結果に相当する。
カーネル3のサイズが最も大きい場合に相当する(A)においては、矢印27に示すように、黒い領域が多く、フィルタ処理がかかり過ぎであることがわかる。一方、カーネル3のサイズが最も小さい場合に相当する(C)においては、矢印29に示すように、高輝度領域が残っており、フィルタ処理が十分ではないことがわかる。カーネル3のサイズが、(A)と(C)との間に相当する(B)においては、矢印28に示すように、適度に高輝度領域が除去されており、黒い領域も少ない。すなわち、適度なサイズのカーネル3を設定し、設定したカーネル3に含まれるピクセルデータに対してフィルタ処理を実行することで、より効果的に高輝度領域を除去することができ、カラードプラ画像の視認性をより向上させることができる。
また、第1の実施形態によれば、判定部132aは、カーネル2のピクセルデータとして、選択したピクセルデータの方位方向に位置する複数のピクセルデータを抽出する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、補間処理において多数のピクセルデータが算出される方位方向にカーネル2を設定することで、精度の高い閾値判定を実行することを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、判定部132aは、画質パラメータが変更された場合に、複数のピクセルデータから任意のピクセルデータを抽出し、抽出したピクセルデータが不要な高輝度のデータであるか否かを判定する。そして、フィルタ処理部132cは、判定部132aによって不要な高輝度のデータであると判定されたピクセルデータに対して、メディアンフィルタ処理を実行する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、画質パラメータが変更されるごとにフィルタ処理を実行することで、種々の画質条件に対応することを可能にする。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、超音波診断装置においてフィルタ処理を実行する場合について説明した。第2の実施形態では、画像処理装置においてフィルタ処理を実行する場合について説明する。なお、第2の実施形態では、画像処理装置として、ワークステーションを用いる場合について説明する。図12は、第2の実施形態に係るワークステーション230を含む画像処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図12に示すように、第2の実施形態に係る画像処理システム2は、超音波診断装置210と、画像保管装置220と、ワークステーション230と、端末装置240とを有する。図12に例示する各装置は、例えば、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)300により、直接的、又は間接的に相互に通信可能な状態となっている。例えば、画像処理システム2にPACS(Picture Archiving and Communication System)が導入されている場合、各装置は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格に則って、医用画像等を相互に送受信する。
第2の実施形態に係る超音波診断装置210は、被検体内から受信した反射波信号に基づいてピクセルデータを算出し、算出したピクセルデータを用いた補間処理及び座標変換を実行する。そして、超音波診断装置210は、補間処理及び座標変換後のピクセルデータを自装置内の記憶領域に記憶する。また、超音波診断装置210は、補間処理及び座標変換後のピクセルデータを画像保管装置220に送信する。
画像保管装置220は、医用画像を保管するデータベースである。具体的には、第2の実施形態に係る画像保管装置220は、超音波診断装置210から送信された補間処理及び座標変換後のピクセルデータを記憶部に格納し、これを保管する。なお、本実施形態は、大容量の画像を保管可能なワークステーション230を用いることで、図12に例示するワークステーション230と画像保管装置220とが統合される場合であっても良い。すなわち、本実施形態は、ワークステーション230そのものにピクセルデータを記憶させる場合であっても良い。
ワークステーション230は、ピクセルデータに対してフィルタ処理を行なう画像処理装置である。具体的には、第2の実施形態に係るワークステーション230は、超音波診断装置210、或いは、画像保管装置220から取得したピクセルデータに対してフィルタ処理を行ったのち、カラードプラ画像を生成する。すなわち、ワークステーション230は、図4に示す画像処理部132を有し、超音波診断装置210によって算出された補間処理及び座標変換後のピクセルデータに対してフィルタ処理を実行する。
端末装置240は、病院内に勤務する医師や検査技師に医用画像を閲覧させるための装置である。例えば、端末装置240は、病院内に勤務する医師や検査技師により操作されるPC(Personal Computer)やタブレット式PC、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話等である。また、端末装置240は、ワークステーション230によって生成されたカラードプラ画像を、院内LAN300を介して取得し、モニタに表示する。この結果、観察者である医師や検査技師は、不要な高輝度領域が除去されたカラードプラ画像を閲覧することができる。
上述したように、第2の実施形態によれば、ワークステーション230が、超音波診断装置230によって算出された補間処理及び座標変換後のピクセルデータに対してフィルタ処理を実行する。従って、第2の実施形態に係るワークステーション230は、不要な高輝度領域を除去したカラードプラ画像を提供することを可能にする。
(第3の実施形態)
さて、これまで第1及び2の実施形態について説明したが、上述した第1及び第2の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
(1)カーネルサイズ
上述した第1及び第2の実施形態では、カーネル1のサイズが1×1(距離方向×方位方向)、カーネル2のサイズが1×7、カーネル3のサイズが3×5、カーネル4のサイズが3×3である場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、各カーネルを任意のサイズに設定することが可能である。例えば、カーネル3のサイズを1×1としてもよく、カーネル1のサイズを2×2とする場合であってもよい。
(2)フィルタ処理のタイミング
上述した第1及び第2の実施形態では、全てのピクセルデータに対して閾値判定を行った後に、フィルタ処理を実行する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、カーネル3を設定するごとにフィルタ処理を実行する場合であってもよい。
(3)閾値判定
上述した第1及び第2の実施形態では、カーネル2に含まれるピクセルデータのうち、少なくとも1つ以上のピクセルデータが第2の閾値以下であった場合に、選択したピクセルデータを不要な高輝度を示すデータであると判定する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、任意の個数を設定することができ、例えば、2つ以上のピクセルデータが第2の閾値以下である場合に、選択したピクセルデータを不要な高輝度を示すデータであると判定する場合であってもよい。
(4)平滑化処理
上述した第1及び第2の実施形態では、メディアンフィルタ処理により平滑化処理を実行する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、任意のフィルタを用いることが可能である。例えば、ガウジアン(Gaussian)フィルタを用いる場合であってもよい。かかる場合には、ピクセルデータを絶対値から複素データに再変換した後、フィルタ処理を行い、フィルタ処理後のデータを絶対値に戻すようにしてもよい。
(5)カーネル1の設定
上述した第1及び第2の実施形態では、カーネル1を1×1で設定する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、距離方向(サンプル方向)にカーネル1を設定する場合であってもよい。例えば、カーネル1を3×1(距離方向×方位方向)のサイズで設定してもよい。高輝度成分は、距離方向(サンプル方向)に連続する可能性が高いため、上述したように距離方向(サンプル方向)にカーネル1を設定することで、より有効な(精度の高い)閾値判定を行うことが可能である。
(6)カーネル2の設定
上述した第1及び第2の実施形態では、カーネル2の方位方向に設定する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、距離方向にカーネル2を設定する場合であってもよい。例えば、使用するプローブの種類によって、カーネル2の設定を変更してもよい。
以上説明したとおり、第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態によれば、本実施形態の超音波診断装置、画像処理装置及びプログラムは、カラードプラ画像の視認性を向上することを可能にする。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。