JP2013076484A - 空気調和機 - Google Patents

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【課題】センサを通風路内に固定するための専用の部品を必要としない空気調和機を得ること。
【解決手段】熱交換器によって熱の移動が行われた気体の物性値を測定するセンサ部11aと、センサ部11aが出力する信号を伝達する信号線11bと、信号線11bを覆う信号線保護部11cと、信号線保護部11cを信号線11bに結束する結束具11dとを有するセンサユニット11と、結束具11dよりも開口面積が小さい貫通穴を有し、センサ部11aと結束具11dとが同じ側に配置されるように信号線11b及び信号線保護部11cを貫通穴に貫通させてセンサユニット11が取り付けられるゴムブッシュ21と、ゴムブッシュ21がはめ込まれるゴムブッシュ挿入部22bが形成された辺22cを有するゴムブッシュ保持部22と、結束具11dと反対側で、貫通穴よりも辺22cから離れた位置でセンサユニット11を保持するセンサユニット固定具23とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気調和機に関するものであり、特に、風路内へのセンサの取付構造に関する。
従来、空気調和機のセンサ取付構造は、例えば熱交換器の吸込口に分割式のホルダーを配置し、分割されたホルダーの一方にサーミスタの電線を通す凹条部を、他方にこの凹条部に嵌入して電線を抑える凸条部を配置することでサーミスタを保持し、さらに分割されたホルダーの一方に第1のU字管挟持片を、他方に第1のU字管挟持片と嵌合する第2のU字管挟持片を有し、第1、第2のU字管挟持片でU字管を挟み込むことでホルダーを固定し、サーミスタの位置決めを行う方式などがある。
特開平11−148697号公報
しかしながら、上記のようなセンサ取付構造は、取り付けられるサーミスタの線径や形状、また取り付ける熱交換器のU字管の大きさ、U字管の間隔によって、それぞれ専用のホルダーが必要になり、コスト増につながるなどの問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、センサを通風路内に固定するための専用の部品を必要としない空気調和機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、通風路内に設置された熱交換器と、熱交換器を通過する空気の流れを通風路内に形成する送風機と、熱交換器によって熱の移動が行われた気体の物性値を測定するセンサ部と、センサ部が出力する信号を伝達する信号線と、信号線を覆って保護する信号線保護部と、信号線保護部を信号線に結束する結束具とを有するセンサユニットと、結束具よりも開口面積が小さい貫通穴を有しセンサ部と結束具とが同じ側に配置されるように信号線及び信号線保護部を貫通穴に貫通させてセンサユニットが取り付けられるゴムブッシュと、ゴムブッシュがはめ込まれる切り欠きが形成された辺を有する板状であり、通風路内に設置されたゴムブッシュ保持部と、ゴムブッシュを挟んで結束具と反対側で、貫通穴よりもゴムブッシュ保持部の辺から離れた位置において信号線保護部を保持してセンサユニットをゴムブッシュ保持部に固定するセンサユニット固定具とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、センサを通風路内に固定するための専用の部品を必要とすることなく、製造コストの低減化を図るとともに、取付作業の簡易化を図ることができるという効果を奏する。
図1は、本発明にかかる空気調和機の実施の形態のシステム構成を示す図である。 図2は、集中送風装置の構成を示す図である。 図3は、センサユニットの取付構造を示す図である。 図4は、ゴムブッシュ保持部の形状の一例を示す図である。 図5は、ゴムブッシュ保持部の形状の一例を示す図である。
以下に、本発明にかかる空気調和機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明にかかる空気調和機の実施の形態のシステム構成を示す図である。空気調和機は、熱交換器2で冷却又は加熱した空気を多翼ファンなどの送風機3で冷風又は温風としてダクト4及び枝ダクト5(5〜5)を介して複数の被空調室1(1〜1)の各室内に分配し送風する集中送風装置6と、各枝ダクト5に装着され複数の被空調室1への冷風又は温風の送風量を開閉度にて調整するダンパ8(8〜8)を備えた送風調整装置7(7〜7)とを有している。ダンパ8は、被空調室1内に設置された室温設定器や室圧計などからの信号(要求風量信号)に応じて開閉度を変化させる機構を備えている。この際、ダクト4を通過する気流の風速を計測し、要求風量と比較しながら風量制御することで、適正な室温や室圧コントロールが可能となっている。ダクト4及び枝ダクト5には、グラスウールやロックウール、セルロースファイバなどで断熱加工が施されている。
図2は、集中送風装置6の構成を示す図である。集中送風装置6は、空調機ユニット10の下部にある空気吸込口12から取り入れた空気が、フィルタ13を通過後、熱交換器2によって冷却又は加熱され、多翼ファンなどの送風機3から、空気吹出口14に接続されたダクト4に送風される。この時、熱交換器2の風下側に配置されたセンサユニット11によって空気の物性を測定し、フィードバック制御により、空気を最適な状態に制御することができる。また、熱交換器2から滴下するドレンを、熱交換器2の下側に取り付けられたドレンパン15によって回収する。制御基板16には、送風機3の回転数を変化させることによってダクト4へ送風する風量を制御するコントローラ17が搭載されている。
なお、複数のフィン2aと、複数のフィン2aを貫通し、各々が千鳥状に配管された複数の伝熱管2bからなるフィンチューブ構造の熱交換器2を用いた構造を例としているが、熱交換器2は、上記のようなフィンチューブ構造の他に、二重管構造、多管円筒構造などであっても良い。また、通風路内で熱交換器2の風下に送風機3を配置して熱交換器2に風を誘導する方式の構造を例としているが、熱交換器2の風上に配置し熱交換器2に送風する方式の構造とすることも可能である。
図3は、センサユニットの取付構造を示す図であり、図3(a)は正面図、図3(b)は上面図、図3(c)は図3(b)におけるIIIc−IIIc線に沿った断面図である。センサユニットの取付構造は、センサユニット11と、センサユニット11を通すセンサユニット貫通部21aを有するゴムブッシュ21と、ゴムブッシュ21を通風路内に取り付けるためのゴムブッシュ保持部22と、センサユニット11を固定するセンサユニット固定具23とから構成される。ゴムブッシュ保持部22は、ゴムブッシュ21の形状に合わせたゴムブッシュ挿入部22b及び開口部22aを備えた切り欠きが形成された辺22cを有して風路上に設置された板状の部材であり、鋼板や樹脂部品の板状の部分を適用可能である。
センサユニット11は、熱交換器2によって熱の移動が行われた気体の物性値を検出するセンサ部11aと、センサ部11aに接続され、センサ部11aの信号を制御基板16上のコントローラ17に伝達する信号線11bと、信号線11bを保護する信号線保護部11cと、信号線保護部11cを信号線11bに結束する結束具11dを有する。信号線保護部11cは、信号線11bに沿って変形自在な部材であり、PVCや難燃性の樹脂などの材料をチューブ状に成型したものを用いてこの中に信号線11bを挿入したり、メッシュ状に成型したものを用いて信号線11bに巻き付けたりすることができる。信号線保護部11cは、結束具11dで締め付けられることによって信号線11bに対して固定される。
センサ部11aには、温度を測定するサーミスタや、風速を測定する風速センサ、湿度を測定する湿度センサなどの各種センサを適用可能である。
ゴムブッシュ21は、信号線保護部11cとほぼ同径の貫通穴がなすセンサユニット貫通部21aを有する。また、ゴムブッシュ21は、ゴムブッシュ保持部22を構成する鋼板や樹脂板の板厚と同じ幅の溝部21bを有する。さらに、ゴムブッシュ21は、センサユニット11を先端のセンサ部11aからセンサユニット貫通部21aを通さずに直接取り付けられるように、センサユニット貫通部21aからゴムブッシュ21の外郭まで開くことが可能な切り込み部21cを有する。
ゴムブッシュ21は、ゴムブッシュ挿入部22bに溝部21bが嵌るようにしてゴムブッシュ保持部22に設置される。ゴムブッシュ21をゴムブッシュ保持部22に設置し、センサユニット11をセンサユニット貫通部21aに通して結束具11dがゴムブッシュ21に接触した状態で、結束具11dが配置されていない側からセンサユニット11に引っ張り力(例えば2Nの引っ張り力)を加えた時に、センサユニット11がゴムブッシュ21から脱落しないように、結束具11dとの接触面は、加わる応力に耐える硬度を有する材料で形成されている。例えば、ゴムブッシュ21の材料には、天然ゴムやクロロプレンゴムなどを適用可能であるが、特定の材料に限定されることはない。
ゴムブッシュ21は、センサユニット11の結束具11dとセンサユニット固定具23とが、センサユニット貫通部21aを挟むようにセンサユニット11に取り付けられ、センサ部11aと結束具11dとはゴムブッシュ21の同じ側に配される。センサユニット11の結束具11dは、センサユニット貫通部21aの開口よりも大きな形状である。また、ゴムブッシュ21を挟んで結束具11dと反対側で、ゴムブッシュ保持部22の辺22cから信号線11bが遠ざかるようにセンサユニット固定具23で信号線保持部11cをゴムブッシュ保持部22に固定する(換言すると、センサユニット貫通部21aよりもゴムブッシュ保持部22の辺22cから離れた位置において信号線保護部11cを保持する。)ことで、通風路内でのセンサユニット11の位置決めを行っている。辺22cから遠ざかる方向成分を含むように信号線保護部11cを固定することにより、ゴムブッシュ21がゴムブッシュ挿入部22bから脱落しにくくなる。なお、センサユニット固定具23は、コードクリップによりネジで固定する方法や、固定用爪部付きの結束バンドを用いる方法がある。
このように、センサユニット11は、一方は結束具11dがゴムブッシュ21に当たることで移動が制限され、他方はセンサユニット固定具23によって固定されることで、センサユニット11を一定の位置に位置決めされる。このようにしてセンサユニット11の位置決めを行うことで、センサユニット11の通風路内での位置決めが、専用の部品を使用することなく、安価な構成で達成することが可能となる。また、取り付け、取り外しもセンサユニット固定具23とゴムブッシュ21との取り付け、取り外しを容易に行うことが可能となる。すなわち、製品の分解を容易に行える。
図4、図5は、ゴムブッシュ保持部の形状の一例を示す図である。ゴムブッシュ保持部22の開口部22aがセンサユニット固定具23と逆側を向くように、ゴムブッシュ保持部22の辺22cに対して角度を付けてゴムブッシュ挿入部22bを設けたり(図4)、ゴムブッシュ21のはめ込み方向が開口部22aの方向から1回以上向きを変えるようにゴムブッシュ挿入部22bに屈曲部22dを少なくとも一つ設けることで(図5)、ゴムブッシュ21がゴムブッシュ挿入部22bから脱落しにくくなり、センサユニット11を取り付けたゴムブッシュ21を、ゴムブッシュ保持部22によって確実に保持することが可能になる。
さらに、信号線保護部11cは、結束具11dからセンサ部11aまで一定の長さを有し、結束具11dからセンサ部11aまでのセンサユニット11の重量を保持できる強度を持つことで、通風路内の空気をセンサユニット11の固定位置から空中に離れた箇所でも専用の部品を用いることなく、安価に測定することができ、かつ、取り付け取り外し作業にも追加工程が発生せずに容易に行うことを可能とする。すなわち、信号線保護部11cは、センサ部11aまで完全に信号線11bを覆う必要はなく、センサ部11aを支持できるのであれば、センサ部11aの近傍で信号線11bが露出していても良い。
以上のように、本発明にかかる空気調和機は、専用の部品を用いなくともセンサを通風路内に固定することができる点で有用である。
1a〜1d 被空調室
2 熱交換器
2a フィン
2b 伝熱管
3 送風機
4 ダクト
5a〜5d 枝ダクト
6 集中送風装置
7a〜7d 送風調整装置
8a〜8d ダンパ
10 空調機ユニット
11 センサユニット
11a センサ部
11b 信号線
11c 信号線保護部
11d 結束具
12 空気吸込口
13 フィルタ
14 空気吹出口
15 ドレンパン
16 制御基板
17 コントローラ
21 ゴムブッシュ
21a センサユニット貫通部
21b 溝部
21c 切り込み部
22 ゴムブッシュ保持部
22a 開口部
22b ゴムブッシュ挿入部
22c 辺
22d 屈曲部
23 センサユニット固定具

Claims (4)

  1. 通風路内に設置された熱交換器と、
    前記熱交換器を通過する空気の流れを前記通風路内に形成する送風機と、
    前記熱交換器によって熱の移動が行われた気体の物性値を測定するセンサ部と、該センサ部が出力する信号を伝達する信号線と、前記信号線を覆って保護する信号線保護部と、該信号線保護部を前記信号線に結束する結束具とを有するセンサユニットと、
    前記結束具よりも開口面積が小さい貫通穴を有し、前記センサ部と前記結束具とが同じ側に配置されるように前記信号線及び前記信号線保護部を前記貫通穴に貫通させて前記センサユニットが取り付けられるゴムブッシュと、
    前記ゴムブッシュがはめ込まれる切り欠きが形成された辺を有する板状であり、前記通風路内に設置されたゴムブッシュ保持部と、
    前記ゴムブッシュを挟んで前記結束具と反対側で、前記貫通穴よりも前記ゴムブッシュ保持部の前記辺から離れた位置において前記信号線保護部を保持して前記センサユニットを前記ゴムブッシュ保持部に固定するセンサユニット固定具と
    を備えることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記切り欠きは、前記センサユニット固定具と逆側を向いて開口するように、前記ゴムブッシュ保持部の前記辺に対して斜めに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記切り欠きは、前記ゴムブッシュのはめ込み方向が変化する屈曲部を少なくとも一つ有することを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
  4. 前記信号線保護部は、前記結束具から前記センサ部までの区間で少なくとも一部で前記信号線を覆い、前記結束具よりも前記センサ部側の前記センサユニットの重量を支持する強度を有することを特徴とする請求項1、2または3に記載の空気調和機。
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