JP2013073126A - 電子ペーパーおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素と画素の混色を防止し、画素内着色率を向上した電子ペーパーおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】電極基板上に、電気泳動材料層4と、光透過性電極層5と、インク定着層7と、インクジェット法により画素インクを印刷してなるカラーフィルター層8とがこの順で積層された電子ペーパーであって、前記インク定着層7上で隣接する前記画素インクにおいて、一方の画素インクに用いられる溶媒が極性溶媒であり、他方の画素インクに用いられる溶媒が非極性溶媒であることを特徴とする電子ペーパー。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子ペーパーおよびその製造方法に関する。
電子情報ネットワークの普及に伴い、電子書籍に代表される電子出版が行なわれるようになった。この電子出版および電子情報を表示させる装置としては、一般的に自発光型かバックライト型表示装置が用いられている。しかしながら、これらの表示装置は紙に印刷した媒体に比べ、人間工学的理由から長時間使用すると疲労を招きやすい。また、消費電力も大きいため、電池駆動であった場合には表示時間に制限が出てしまう。それらの欠点に対し、電子ペーパーに代表される反射型表示装置は、紙に近い感覚で文字を読む事が出来るため、疲労を軽減できる。また、屋外で日やライトが当たるところで表示性能を発揮できるため、屋外看板にも向いている。また、消費電力も小さく長時間駆動が可能である。画面の書き換え以外では電力を消費しないため、電子看板や電子値札といった用途にも盛んに使われており、電子ペーパーの開発が盛んに行なわれている。
電子ペーパーにおいて、電子書籍の文字情報だけであれば、白黒表示で充分であるが、書籍の挿絵、広告、看板、アイキャッチ効果を高める表示、画像、カタログ等を表示するためにはカラー化表示は欠かせない技術であり、表示コンテンツのカラー化に伴い、ニーズも高まっている。そこで、カラー電子ペーパーとして、以下の方法が提案されている。
電子ペーパーのカラー化に際して、電気泳動粒子を分散させて封入されたマイクロカプセルにおいて、R、G、Bを表示する複数種類のマイクロカプセルを用いる手法が提案されている。(特許文献1、2)
電子ペーパーのカラー化に際して、カラーフィルターを用いる方法が提案されている。この方法において、カラーフィルターの画素と画素の間隔は1〜20μmが好ましいと記載されている。(特許文献3)
電子ペーパーのカラー化に際して、着色された領域を電気光学ディスプレイの様々な表面に、あるいはそのようなディスプレイを生産するために使われるフロントプレーン積層物にインクジェットプリントする方法が提案されている。(特許文献4)
特許第4568429号公報 特許第4207448号公報 特許第4415525号公報 特表2010-503895号公報
特許文献1、2に記載の方法において、異なる種類のマイクロカプセルをそれぞれR、G、Bに対応した電極エリアに合わせて精度よく配置する事は困難である。また、マイクロカプセル内に色素を持つ場合は、マイクロカプセルは球体なため、表面反射が均一とならないため、反射率を下げる課題があった。
特許文献3に記載の方法において、カラーフィルター基板と電極基板を貼り合わせる工程において、5μm未満のずれ量で貼り合わせなければ、コントラストの高い表示ができないが、精度よく貼り合わせる事は現在の技術上困難であるという課題があった。
そこで、インクジェット法により、電子ペーパー上に直接カラー印刷を行い、カラーフィルターと電子ペーパーを貼り合わせる工程をなくす事でアライメントを不要にする方法が提案された。また、インクジェット法は非接触印刷であり、異物が少なく、無版印刷であるために版を用いた印刷と比較し、コストを安く出来る利点がある。
特許文献4に記載の方法において、電気光学ディスプレイの様々な表面、あるいはそのようなディスプレイを生産するために使われるフロントプレーン積層物に、インク着色領域をインクジェットプリントする方法が提案されている。
色の再現性を向上させるために、インク着色領域は、画素全体を覆う事が好ましい。しかし、インクジェット法においては液滴が球体となるため、四角形状の画素全体を効率的に覆うことが出来ず、画素内着色率が低下する問題があった。また、これらの問題に関する内容は、該特許では言及されていない。
四角形状にインク着色領域を作製するためにバンクを用いる方法がある。しかし、バンクを作製する工程がさらに増える、バンク作製のアライメント精度が必要、バンク太さを細く作製する必要があるため、コストが高くなる課題があった。
画素内着色率が低くとも、画素内着色率が高い場合と同じ色再現性を出す方法として、インクの濃度や膜厚を上げる方法がある。しかし、その方法ではインクの透過率が下がり、反射率が低下してしまう。すなわち、画素内着色率を上げることで、カラー電子ペーパーの課題である反射率と色再現性を最大限発揮出来ることになる。しかし、単に画素内着色率を向上させると画素と画素の重なりによる混色が発生する。すなわち画素内着色率を上げるためには、画素形状を四角形に近づける、塗工精度の向上、混色の防止が課題となっていた。
本発明の目的は、画素と画素の混色を防止し、画素内着色率を向上した電子ペーパーおよびその製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、電極基板上に、電気泳動材料層と、光透過性電極層と、インク定着層と、インクジェット法により画素インクを印刷してなるカラーフィルター層とがこの順で積層された電子ペーパーであって、
前記インク定着層上で隣接する前記画素インクにおいて、一方の画素インクに用いられる溶媒が極性溶媒であり、他方の画素インクに用いられる溶媒が非極性溶媒であることを特徴とする電子ペーパーである。
請求項2に記載の発明は、前記極性溶媒の比誘電率が10以上であり、前記非極性溶媒の比誘電率が10以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子ペーパーである。
請求項3に記載の発明は、電極基板上に、電気泳動材料層と、光透過性電極層と、インク定着層とをこの順に積層し、前記インク定着層上にインクジェット法により画素インクを印刷してカラーフィルター層を形成してなる電子ペーパーの製造方法であって、
前記インク定着層上で隣接する前記画素インクにおいて、一方の画素インクに用いられる溶媒が極性溶媒であり、他方の画素インクに用いられる溶媒が非極性溶媒であることを特徴とする電子ペーパーの製造方法である。
本発明によれば、隣り合うインク着色領域が互いに混じり合う事が無いため、画素内着色率の高いカラー電子ペーパーを作製する事が出来る。
本発明の一実施形態の電子ペーパーの層の構成を説明するための断面図である。 インクジェット塗布装置を説明するための図である。 画素形状と吐出配列パターンの説明図である。 インクジェットヘッドを傾けたときのノズルピッチを示した説明図である。 液滴が画素を形成する説明図である。 インクジェットヘッドにおける多層分割駆動の説明図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の電子ペーパー(以下、カラー電子ペーパーという)は、従来のモノクロ電子ペーパーの作製工程にインクジェット法によるカラー印刷工程を追加したものである。
一般に電子ペーパーと呼ばれる、電子泳動表示装置の作製方法として、例えば特許第2551783号公報に記載の、少なくとも片面が光透過型である対向電極板間に、電子泳動粒子を含む分散系を封入し、該電極間に印加した表示制御用電圧によって光学的反射特性に変化を与えて所要の表示を行なう電子泳動表示装置が挙げられている。
本発明のカラー電子ペーパーはモノクロ電子ペーパーの電極層上にインク定着層を付与し、インクジェット法によりカラーフィルター層を形成する。図1は、本発明の一実施形態の電子ペーパーの層の構成を説明するための断面図である。図1において、カラー電子ペーパーは、基材層1および電極層2からなる電極基板上に、電気泳動材料層4と、光透過性電極層5と、インク定着層7と、インクジェット法により画素インクを印刷してなるカラーフィルター層8とがこの順で積層されている。なお符号3は接着層、符号6は電極シート層、符号9は保護膜である。
インク定着層としては、例えば、特開2000-43405号公報記載のインクジェット記録媒体や、例えば特開2008-272972号公報記載のインクジェットプリンタ用記録媒体を使用する事が出来る。特に、透明度が高いもの、受像したインクの変色や褪色がないもの、諸耐性があることなどの性能が要求され、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテートなどのビニル樹脂が良好なものとして用いられる。
該インク定着層材料をたとえば、塗布装置で乾燥後の厚さ3〜10μmになるように塗布を行なう。塗布装置としてはダイコーター、スピンコーター、バーコーター等で塗布を行なう。ただし、塗布方法はこれらの方法に限定されない。
インク定着層材料を塗布後、熱、真空、UV照射等の方法により固化させる事でインク定着層を形成する。
インクジェット法により、電極配線がパターニングされた電極基板に合わせて、任意のパターンの塗布を行なう。
次に本発明に用いるインクジェット装置の一実施形態について、図面を用いて説明する。
図2に本発明のカラー電子ペーパーの製造方法におけるインクジェット塗布装置の説明図を示す。塗布装置40の装置構成として、カラー電子ペーパー基材20を載せ、1方向に精度良く搬送する搬送ステージ30と、カラー電子ペーパーに塗布するためのインクジェットインクが供給されたインクジェットヘッド10と、該インクジェットヘッド10をカラー電子ペーパー基材(以下、単に基材とする)から一定高さを保持し、搬送方向に直交移動することが可能なインクジェットヘッドユニット60が備えられている。インクジェットヘッドは、インクを吐出する複数のノズルを備えており、このノズルは、インクジェットヘッドをカラーフィルター層の着色画素パターン(以下、単に画素パターンとする)に対して相対的に走査する走査方向に対して所定の等間隔になるように配置されている。さらにインクジェットヘッド10のノズルからインクジェットインクを吐出制御するためのインクジェットヘッド制御基盤11が備えられている。インクジェットヘッドノズルから基材までの距離を300μm〜2000μmとすることによって、塗布精度良く塗布可能となる。距離が300μm以下であると、インクジェットヘッドと基材が接触する危険性が高まり、2000μm以上であると、吐出飛行曲がり(ミスディレクション)が発生し易い。また、インクジェットヘッドのノズルの吐出性を回復するためのインクジェットヘッドメンテナンス装置12が備えられている。このインクジェットヘッドメンテナンス装置12はノズル面をウエスやフィルム等でワイピングの実施や液を吐出するためのポット等が備えられており、一般的なインクジェットヘッドのメンテナンス機構が利用可能である。カラー電子ペーパーの画素パターンの位置を決めるために、アライメント用カメラと画像処理ユニットが備えられていると好ましい。なお符号50は乾燥部であり、70はインクタンクである。
本発明にあっては、図2に示したインクジェット塗布装置を用い、複数のノズルを備えたインクジェットヘッドを前記画素パターンに対して相対的に走査し、前記基材のインク定着層が設けられた面に対し、インクジェットインクを吐出して供給し、インク定着層上にインクジェットインク層すなわちカラーフィルター層が形成される。なお、本発明にあっては、複数のノズルを備えたインクジェットヘッドを前記画素パターンに対して相対的に走査される。走査の対象は、基材側でもかまわないし、インクジェットヘッド側でもかまわない。また、基材とインクジェットヘッドの両方を操作してもかまわない。
本発明の画素形状にあっては、四角形状に近づけるため、画素の大きさに応じたインクジェット吐出配列を行なう事が好ましい。すなわち、画素サイズ、液滴と着弾面積の関係からより高精細なパターンを作製する事が好ましい。図3に画素形状と吐出配列パターンの説明図を示す。インク液滴着弾部80を連続して吐出し、長穴状の画素を作製する。その際、インク液滴とインク液滴の間隔Fが長い場合、窪んだ形になり、間隔が短い場合には中央部が膨らんだ形になるため、液滴径と間隔Fを調整し、縦に直線になる形状を作製する事が好ましい。さらにその長穴形状を任意の本数横に並べる形を作り、所定の画素着色部90を形成する。なお符号91は画素着色領域である。
液滴が画素を形成する説明図を図5に示す。インク定着層に着弾した非極性溶媒インク81は、濡れ広がりながらインク定着層に浸透する(図5(a))。この濡れ広がりの幅は非極性溶媒液滴の表面張力、インク定着層の表面エネルギー、インク定着層の表面形状、インク定着層のインク吸収力が複雑に影響を及ぼしあいながら、決定されるが、インクジェット法で非極性溶媒インク液滴約18plをビニル樹脂インク定着層に塗布した場合、濡れ広がりの幅は大体10〜20μm程度になる。したがって、この非極性インクの近傍10μm以内に別の液滴を着弾させた場合、互いに接触する。別の液滴が非極性溶媒インク80の場合、非極性溶媒インクは濡れ広がりながら、最初の非極性溶媒インクに接触する。接触した非極性溶媒液滴は、表面張力、及び誘電率が同じであるので互いによく交じり合い、混色する(図5(b))。別のインクが極性インクの場合、着弾した極性溶媒インクは濡れ広がりながら最初の非極性溶媒インクに接触するが、互いに交じり合うことは無く、混色しない(図5(c))。
画素と画素の間隔と着色占有率の関係について述べる。隣り合う画素のインクが極性溶媒と非極性溶媒の場合、互いのインクの接触を許容できるため、インク着弾位置の間隔はインクの濡れ広がりにより、接触が生じてしまう距離である10μm以内に設定する事が出来る。これにより、85μm角の画素サイズ(300dpi)に印字する場合、インクジェット装置の着弾精度が±10μmであった場合、着色率は約78%となる。また、200μm角の画素サイズに印字した場合は着色率が約90%となる。着色率はインクの接触により生じる混色の影響を受けないため、インクジェット装置の着弾精度に依存し、着弾精度を高めることによりさらに着色率を向上させることが出来る。
本発明の製造方法にあっては、インクジェットヘッドの隣り合うノズルの距離のうちインクジェットヘッドの主走査方向に垂直な成分を、前記カラー電子ペーパーの同じ色を形成する、隣り合う画素と画素の距離のうち、インクジェットヘッドの主走査方向に垂直な成分の整数分の1となるように、インクジェットヘッドの向きを配置し、前記画素パターンにインクジェットインクを吐出して供給することが好ましい。また、インクジェットヘッドの向きを配置するのに際し、主走査方向に対してインクジェットヘッドを傾けることが好ましい。
図4にインクジェットヘッドを傾けたときのノズルピッチを示した説明図を示す。
インクジェットヘッドノズル面100におけるノズル穴110、すなわちインクジェットヘッドのノズル列を、インク定着層に向かう方向に向くように配置し、電子ペーパー基材を相対的に走査させる。このとき、インクジェットヘッドのノズル間隔のうち、インクジェットヘッドの前記走査方向に直交する成分において前記カラー電子ペーパーの隣り合う同じ色を着色するべき画素と画素の距離のうちインクジェットヘッドの走査方向に直交する成分の整数分の1となるように、インクジェットヘッドを傾けて配置する。すなわち、インクジェットヘッドの配列として、インクジェットヘッドに開けられているノズルが並んだ列、すなわちノズル配列の軸が塗布カラー電子ペーパーの搬送方向に対して任意の角度で傾けている。ノズル配列軸を傾けることで、ノズルピッチを調整可能である。傾けていない場合のノズルピッチをAとすると、角度θ傾けることにより、ノズルピッチはA×cosθとなる。同じ色を着色するべき画素と画素のピッチBが決まっている場合、そのピッチにノズルピッチを合わせるために、cosθ=B÷Aとしてθを求めることが可能である。
前記ピッチBがノズルピッチAより大きい場合は、ひとつノズルを飛ばして、cosθ=B÷2Aとしてθを求めてもよい。本発明の実施形態のひとつにおいて、周期性を有する複数の相が、その相毎に分割されて駆動する、多相分割駆動のインクジェットヘッドを用いており、ノズルの位置に応じて、前記ノズルからインクジェットインクを吐出して供給する工程を、その内の1相以上の特定相を割り当てて用いて行う事としている。その場合、同じ相のノズルピッチをAとする。画素着色領域91がノズルの下を通過するタイミングに合わせ、インクジェットヘッド10が制御された微少ドロップの吐出動作を実施する。また、別の実施形態のひとつとして、独立ノズル制御のインクジェットヘッドを用いており、ノズル個々の吐出タイミングを走査方向の速度と時間に合わせて吐出動作を実施する。
本発明のカラー電子ペーパーの製造方法にあっては、インクジェットヘッドは多相分割駆動とすることができ、多層分割駆動により複数のノズルは周期性を有する複数の相を割り当てられており、前記ノズルからインクジェットインクを吐出して供給する工程は、前記複数の相のうちの一部の特定相に限定しておこなうことができる。また、独立ノズル制御可能なインクジェットヘッドを用いる場合、相はひとつであることから全てのノズルを使用する事が出来る。しかしながら、本発明におけるヘッドの種類については限定されるものではなく、使用する事が出来る。
図6に本発明のインクジェットヘッドにおける多層分割駆動の説明図を示す。図6は、インクジェットヘッド131と、このインクジェットヘッド131に配置されたノズル132の一例である。インクジェットヘッド131には、ノズルがN個配置されているものとし、便宜的に各ノズルには左端部ないし右端部から1、2、3・・・と順番に自然数の番号Nが付与されているものとする。各ノズル132からはインクが吐出され、各ノズルの吐出のタイミング、回数、インクの吐出量等は独立して制御できる。そして、ノズルは列ごとにA相のノズル1、4、7・・・(N−2)、B相のノズル2、5、8・・・(N−1)、C相のノズル3、6、9・・・Nに分割されている。分割されたA相,B相,C相は周期性を有する。ここで、例えば、インクジェットインクを吐出する際にA相のノズル1、4、7・・・(N−2)を用い、B相、C層からはインクジェットインクを吐出しない。これにより、隣接ノズルの圧力や電気的な干渉を時間差でずらすことが出来るため吐出が安定し、吐出タイミングの制御を容易にすることができ、より精度よく塗布できる。また、A相、B相、C相のノズルの吐出は、吐出ごとに切り替えることもできるし、A相に吐出不良が生じた場合に吐出する駆動相をB相、C相に切り替えることもできる。
本発明における着色インクは、極性溶媒インク、非極性溶媒インク共に少なくとも着色顔料、樹脂、分散剤、溶媒を含有する。極性溶媒インク、及び非極性溶媒インクは分散剤、及び溶媒の種類により分けられる。インクの顔料は赤色、緑色、青色の3種類を使う事が好ましいが、黄色、水色、紫色を用いてもよい。また、色の組み合わせは限定されない。
着色剤として使用する顔料の具体例としては、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、Pigment Blue 15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Red 20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、 Pigment Orange36、 Pigment Violet23などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、これらは要望の色相を得るために2種類以上を混合して用いても構わない。
着色インクの材料の樹脂としては、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹脂などが用いられ、色素との関係にて適宜選択されるものである。
耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましいものである。
分散を向上させるための分散剤として、極性溶媒インクは下記一般式(1)のアルキレンオキサイドが用いられる。ただし、式中R1は飽和もしくは不飽和の炭化水素基を意味し、R2とR3は夫々異なり、炭素数が2または3のアルキレン基を意味し、mとnは夫々0または正の整数であり、5≦m+n≦30であり、分子量が200以下である。
−(R−O−)−(R3―O)―H (1)
この一般式(1)の分散剤を用いることにより、水中でもグリコール系溶媒またはグリセリン中でも分散性良く顔料を分散させることができる。
分散を向上させるための分散剤として、非極性溶媒インクは、非イオン性界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤として、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。
極性溶媒インクの溶媒としては水及びグリコール系溶媒、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオグリコール、ジエチレングリコール等のアルキレングリコール類がある。
上記極性溶媒を用いたインクで、安定した吐出性を得るためには最適な粘度、沸点、を得ることが重要となり、粘度が3〜20cps、沸点が120〜200℃が好ましい。上記グリコール系溶媒または、グリセリンは、インクに対して3〜30wt%、より好ましくは5〜15wt%を用いる。3wt%未満ではインクの粘度が低くなることに加え、沸点が下がることによる乾燥速度の上昇により、安定した吐出が得られなくなる。一方30wt%以上では、粘度上昇による目詰まりが生じ、インクの吐出が困難になる。このようにして調整したインクの比誘電率は10以上、例えば10〜80程度となる。
非極性溶媒インクの溶媒としては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わない。
上記非極性溶媒を用いたインクで、安定した吐出性を得るためには、極性溶媒インク同様に最適な粘度、沸点を得ることが重要となる。上記非極性溶媒はインクに対して50〜70%を用いる。50%未満の場合インクの固形分濃度が高くなり、目詰まりが生じる。一方70%以上では、インクの粘度が低くなり、安定した吐出が得られなくなる。このようにして調整したインクの比誘電率は10以下、例えば1〜10程度となる。
インクをインク定着層に塗布後、乾燥、固化を実施する。乾燥手段および、または固化手段は加熱、送風、減圧、光照射、電子線照射の何れかの方法またはその2種類以上の組み合わせによる。
インクを乾燥、固化した後、カラーフィルター層の保護のため、保護膜を形成する。カラーフィルターの保護膜を形成するためには、着色パターン表面に、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、アクリル系、シリコーン系等の有機樹脂やSi34 ,SiO2 ,SiO,Al23 ,Ta23等の無機膜をスピンコート、ロールコート、印刷法の塗布法で、あるいは蒸着法によって、保護層として設けることができる。
実施例として、マトリクス状にカラーフィルターが印刷された、カラー電子ペーパーの作製方法について述べる。
マイクロカプセル型電気泳動方式を使った電子ペーパーを作製した。この方式の表示装置は、透明溶媒が満たされたマイクロカプセル中に正、負に帯電した白い粒子と黒い粒子を入れ、外部電圧の印加によってそれぞれの粒子を表示面に引き上げて画像を形成するものである。マイクロカプセルのサイズは径数十μm〜数百μmと小さいので、このマイクロカプセルを透明なバインダに分散させると、インクのようにコーティングすることができる。このインクは、外部から電圧を印加することで画像を描くことができる。
透明電極を形成した透明樹脂膜にこの電子インクをコーティングし、アクティブマトリクス駆動用の電極回路を形成した基板に貼り合わせると、アクティブマトリクスディスプレイパネルを得ることができる。通常、透明電極を形成した透明樹脂膜に電子インクをコーティングした部品を「前面板」と呼び、アクティブマトリクス駆動用の電極回路を形成した基板を「背面板」と呼んでいる。
前面版側にインク定着層を設けた。インク定着層の材料としては、ウレタン系樹脂、トルエン、水、IPAを混合した物を用い、ダイコーターにて乾燥厚さ6μm〜8μmとなるよう塗布した。
インク定着層にインクジェット装置にて格子状のパターンに印刷を行なった。印刷に用いた非極性溶媒インクは、顔料4%、合成樹脂20%、分散剤2%、ジエチレングリコールジメチルエーテル65%、PGM-Ac9%とした。印刷に用いた極性溶媒インクは顔料4%、合成樹脂18%、分散剤2%、ポリエチレングリコール20%、水56%とした。
印刷パターンとしては120μm角の画素サイズに入るよう、3×3液滴塗布を行なった。1つの液滴量は約10plで、液滴と液滴の間隔を30μmとなるように印刷した。これにより、画素と画素の間隔は4μm〜8μmとなり、画素着色率は約85%となった。
カラーフィルター層を80度で5分熱乾燥された後、保護膜をラミネートし、カラー電子ペーパーを作製した。
1 …基材層
2 …電極層
3 …接着層
4 …電気泳動材料層
5 …光透過性電極層
6 …電極シート層
7 …インク定着層
8 …カラーフィルター層
9 …保護膜
10…インクジェットヘッド
11…インクジェットヘッド制御基盤
12…インクジェットヘッドメンテナンス装置
20…電子ペーパー基材
30…搬送ステージ
40…インクジェット塗布装置
50…乾燥部
60…インクジェットヘッドユニット
70…インクタンク
80…インク液滴着弾部
81…非極性溶媒インク液滴着弾部
82…極性溶媒インク液滴着弾部
90…画素
91…画素着色領域
100…インクジェットヘッドノズル面
110…インクジェットヘッドノズル穴
131…インクジェットヘッド(分割駆動タイプ)
132…インクジェットヘッドノズル(分割駆動タイプ)

Claims (3)

  1. 電極基板上に、電気泳動材料層と、光透過性電極層と、インク定着層と、インクジェット法により画素インクを印刷してなるカラーフィルター層とがこの順で積層された電子ペーパーであって、
    前記インク定着層上で隣接する前記画素インクにおいて、一方の画素インクに用いられる溶媒が極性溶媒であり、他方の画素インクに用いられる溶媒が非極性溶媒であることを特徴とする電子ペーパー。
  2. 前記極性溶媒の比誘電率が10以上であり、前記非極性溶媒の比誘電率が10以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子ペーパー。
  3. 電極基板上に、電気泳動材料層と、光透過性電極層と、インク定着層とをこの順に積層し、前記インク定着層上にインクジェット法により画素インクを印刷してカラーフィルター層を形成してなる電子ペーパーの製造方法であって、
    前記インク定着層上で隣接する前記画素インクにおいて、一方の画素インクに用いられる溶媒が極性溶媒であり、他方の画素インクに用いられる溶媒が非極性溶媒であることを特徴とする電子ペーパーの製造方法。
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