JP2013071872A - フェライト組成物、フェライト焼結体およびノイズフィルタ - Google Patents

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【課題】 100〜300MHzの高周波領域において、優れたノイズ吸収特性を有し、焼結時の製品同士の付着を有効に防止でき、原料費の低コスト化を図ることが可能なフェライト組成物、フェライト焼結体およびノイズフィルタを提供すること。
【解決手段】 本発明のフェライト組成物は、酸化鉄をFe換算で45.0〜50.0モル%、酸化銅をCuO換算で6.5〜16.0モル%、酸化マグネシウムをMgO換算で35.0〜44.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で0.5モル%未満含有することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、100〜300MHzの高周波領域において、優れたノイズ吸収特性を有し、低コスト化を図ることが可能なフェライト組成物、フェライト焼結体およびノイズフィルタに関する。
特に、ノイズフィルタにおいて、100〜300MHzレベルの高周波領域でノイズ吸収特性を得るためには、複素透磁率の絶対値|μ|が最大値になるピーク周波数が100〜300MHzに存在する必要がある。ここで、複素透磁率の絶対値|μ|は、以下の式(1)で表される。
Figure 2013071872
式(1)において、μ’は複素透磁率の実数成分、μ’’は複素透磁率の虚数成分を意味する。
複素透磁率の絶対値|μ|が最大値となるピーク周波数を100〜300MHzとするためには、初透磁率μiが10〜25程度であることが望ましく、従来、このような所望の初透磁率μiを得るための手法としては、フェライト母組成のもつ初透磁率μiを、添加成分により制御することで、フェライト組成物の初透磁率μiを所望の範囲とすることが一般的であった。
例えば、特許文献1では、10MHz以上の高周波領域でノイズ吸収特性を有するフェライト組成物として、主成分の組成がMgO:20〜35mol%、ZnO:10〜20mol%、MnO:3〜10mol%、及びFe:40〜50mol%であり、副成分助剤としてCuO及びBiを各0〜2重量%有するフェライト組成物が提案されている。
このようなフェライト組成物の母組成は、ZnOを多く含みフェライト母組成のもつ初透磁率μiが高くいため、Bi等の非磁性の低融点添加物を添加することにより初透磁率μiを低下させ、所望の初透磁率μiに制御する必要があった。
しかし、このような手法では、初透磁率μiを低下させるためにフェライト組成物において高価なBiを添加する必要があったため、得られるノイズフィルタの低コスト化を図ることが困難であった。また、Bi以外にも、フェライト母組成の磁気特性を制御する添加成分として、CoOやNiO等が知られているが、いずれも高価であるため、Biと同様に、低コスト化を図ることが困難であった。
さらに、Biは低融点酸化物であるため、焼結時に成形体からBiが溶けて浸み出し、製品同士が接触した状態で焼結されると、焼結体となった製品同士において付着を生じるおそれがあった。このような製品同士の付着は、焼結後の製品の歩留まりを悪化させる問題があった。
特開平5−283223号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、100〜300MHzの高周波領域において、優れたノイズ吸収特性を有し、低コスト化を図ることが可能なフェライト組成物、フェライト焼結体およびノイズフィルタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るフェライト組成物は、酸化鉄をFe換算で45〜50モル%、酸化銅をCuO換算で6.5〜16モル%、酸化マグネシウムをMgO換算で35〜44.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で0.5モル%未満含有することを特徴とする。
本発明に係るフェライト組成物は、Bi等の添加成分を用いることなく、Mg系のフェライト母組成のみで、初透磁率μiを10〜25の範囲に制御することが可能である。
本発明に係るフェライト組成物は、初透磁率μiが10〜25の範囲である。
すなわち、このような本発明に係るフェライト組成物は、フェライト組成物の初透磁率μiが10〜25の範囲にあるため、複素透磁率の絶対値|μ|が最大値になるピーク周波数が100〜300MHzに存在し、100〜300MHzの高周波領域で優れたノイズ吸収特性を有する。
本発明に係るフェライト焼結体は、上記に記載のフェライト組成物からなる。
本発明に係るフェライト焼結体は、フェライト組成物の初透磁率μiが10〜25の範囲にあるため、複素透磁率の絶対値|μ|が最大値になるピーク周波数が100〜300MHzに存在する。
しかも、低融点酸化物であるBiを含有していないため、焼結時に、成形体同士が接触しても、焼結体としての製品同士が付着した状態で焼結するという問題も生じない。そのため、製品不良率が少なく、製品の歩留まりが良好となる。
本発明に係るノイズフィルタは、上記に記載のフェライト焼結体からなる。
本発明に係るノイズフィルタは、複素透磁率の絶対値|μ|が最大値になるピーク周波数が100〜300MHzに存在するため、100〜300MHzの高周波領域で優れたノイズ吸収特性を有する。
さらに、本発明のフェライト組成物は、Bi等の高価な添加成分を用いる必要がなく、廉価なMgOの含有比率が高いMg系のフェライト母組成により構成されているため、廉価なフェライト焼結体を得ることができる。そのため、ノイズフィルタ等のフェライト含有製品の製造コストを低減することが可能となる。
なお、本発明に係るフェライト組成物は、ノイズフィルタ以外にも、各種通信機器等の高周波コイル等として利用されることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る円筒形状のフェライト焼結体である。 図2は、本願発明の実施例および比較例の効果を示すグラフである。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
本実施形態に係るノイズフィルタ1は、円筒形状(ビーズ形状)を呈したコア3を備えている。コア3の内側に信号ケーブル5を挿通させることにより、ノイズフィルタ1は、信号ケーブルを伝送する100〜300MHzの高周波領域のノイズ成分を熱エネルギーに変換し、ノイズ吸収効果を生じさせる。コア3の形状は円筒形状に限られることなく、トロイダル形状等であってもよい。また、コア3は、軸方向または周方向に、複数に分割されていてもよい。
本実施形態に係るコア3は、後述するフェライト組成物で構成してある。
ソフトフェライト材料におけるスヌークの限界として知られるように、100kHzでの初透磁率μiと複素透磁率の絶対値|μ|のピーク周波数とは反比例の関係にあることから、初透磁率μiと複素透磁率の絶対値|μ|のピーク周波数とは一義的に決まることになる。このため、複素透磁率の絶対値|μ|のピーク周波数を100〜300MHzとするためには、フェライト組成物の初透磁率μiは10〜25の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは、13〜22である。
そこで、本発明者等は鋭意実験を行い、所望の初透磁率μiを得るために、NiO、CoO、Bi等の高価な成分を添加することなく、廉価なMgOを用いることで、フェライト母組成のみで初透磁率μiを10〜25の範囲に制御する手法を見出した。
すなわち、本実施形態に係るフェライト組成物は、酸化鉄をFe換算で45〜50モル%、酸化銅をCuO換算で6.5〜16モル%、酸化マグネシウムをMgO換算で35〜44.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で0.5モル%未満含有する。
このような本実施形態に係るフェライト組成物の初透磁率μiは、10〜25の範囲内となる。
それ故、本実施形態に係るフェライト組成物は、100〜300MHzの高周波数域に複素透磁率の絶対値|μ|のピーク周波数が存在し、100〜300MHzの高周波数域において優れたノイズ吸収特性を発揮する。
酸化鉄の含有量は、Fe換算で45〜50モル%である。なお、酸化鉄Feの含有量が多すぎても少なすぎても、初透磁率μiは10〜25の範囲外となる傾向がある。また、好ましくは酸化鉄の含有量は、Fe換算で47〜49.5モル%であり、この範囲とすることで複素透磁率の絶対値|μ|のピーク周波数が100〜300MHzの中心に近づくため、同周波数領域全般にわたってノイズ吸収特性が効果的に得られる点で優れている。
酸化銅の含有量は、CuO換算で6.5〜16モル%である。なお、酸化銅CuOの含有量が多すぎても少なすぎても、初透磁率μiは10〜25の範囲外となる傾向がある。また、好ましくは酸化銅の含有量は、CuO換算で8.5〜14モル%であり、この範囲とすることで複素透磁率の絶対値|μ|のピーク周波数が100〜300MHzの中心に近づくため、同周波数領域全般にわたってノイズ吸収特性が効果的に得られる点で優れている。
酸化マグネシウムは、MgO換算で35〜44.5モル%である。なお、酸化マグネシウムMgOの含有量が多すぎる場合、初透磁率μiは25を超える傾向がある。一方、酸化マグネシウムMgOの含有量が少なすぎる場合、廉価なMgOの割合が減少した分、MgOに比べ高価な他の成分の割合が増えるため、フェライト組成物全体の原料費が増加し、廉価の効果が十分に得られない傾向にある。また、好ましくは酸化マグネシウムは、MgO換算で37〜42.5モル%であり、この範囲とすることで複素透磁率の絶対値|μ|のピーク周波数が100〜300MHzの中心に近づくため、同周波数領域全般にわたってノイズ吸収特性が効果的に得られる点で優れている。
酸化亜鉛の含有量は、ZnO換算で0.5モル%未満である。なお、酸化亜鉛ZnOの含有量が多すぎると、初透磁率μiが著しく増加し、25を超える傾向があり、周波数特性を変動させため好ましくない。また、好ましくは、酸化亜鉛ZnOは、0〜0.4モル%であり、この範囲とすることで複素透磁率の絶対値|μ|のピーク周波数が100〜300MHzの中心に近づくため、同周波数領域全般にわたってノイズ吸収特性が効果的に得られる点で優れている。
さらに、本実施形態に係るフェライト組成物は、Bi、CoO、NiO等の高価な成分は実質的には含まない。
特に、酸化ビスマスBiは、低融点酸化物であるため、焼結時に溶融したBiがフェライト成形体から浸み出し、焼結体同士が接触した際に付着した状態で焼結するという問題を生じる。このような結着の問題は、製品不良率につながり、歩留まりの悪化の原因となる。
また、酸化コバルトCoOは、高価であり含有によりコストを著しく増加させるほか、フェライト組成物の周波数特性を変化させる、フェライトの温度特性を著しく大きくする等の問題がある。
さらに、酸化ニッケルNiOは、高価であり含有によりコストを著しく増加させるほか、フェライト組成物の周波数特性を変化させる等の問題がある。
この他、本実施形態に係るフェライト組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、原料中の不可避的不純物元素の酸化物が数ppm〜数百ppm程度含まれ得る。
具体的には、B、C、Si、P、S、Cl、As、Se、Br、Te、Iや、Li、Na、Al、K、Ga、Ge、Sr、Cd、In、Sn、Sb、Ba、Pb等の典型金属元素や、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Hf、Ta等の遷移金属元素が挙げられる。
次に、本実施形態に係るフェライト組成物の製造方法の一例を説明する。
まず、出発原料(主成分の原料および副成分の原料)を、所定の組成比となるように秤量して混合し、原料混合物を得る。混合する方法としては、たとえば、ボールミルを用いて行う湿式混合や、乾式ミキサーを用いて行う乾式混合が挙げられる。なお、平均粒径が0.1〜3μmの出発原料を用いることが好ましい。
主成分の原料としては、酸化鉄(α−Fe)、酸化銅(CuO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)、あるいは複合酸化物などを用いることができる。さらに、その他、焼成により上記した酸化物や複合酸化物となる各種化合物等を用いることができる。焼成により上記した酸化物になるものとしては、たとえば、金属単体、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、水酸化物、ハロゲン化物、有機金属化合物等が挙げられる。
次に、原料混合物の仮焼きを行い、仮焼き材料を得る。仮焼きは、原料の熱分解、成分の均質化、フェライトの生成、焼結による超微粉の消失と適度の粒子サイズへの粒成長を起こさせ、原料混合物を後工程に適した形態に変換するために行われる。こうした仮焼きは、好ましくは800〜1100℃の温度で、通常1〜3時間程度行う。仮焼きは、大気(空気)中で行ってもよく、大気中よりも酸素分圧が高い雰囲気や純酸素雰囲気で行っても良い。なお、主成分の原料と副成分の原料との混合は、仮焼きの前に行なってもよく、仮焼き後に行なってもよい。
次に、仮焼き材料の粉砕を行い、粉砕材料を得る。粉砕は、仮焼き材料の凝集をくずして適度の焼結性を有する粉体とするために行われる。仮焼き材料が大きい塊を形成しているときには、粗粉砕を行ってからボールミルやアトライターなどを用いて湿式粉砕を行う。湿式粉砕は、仮焼き材料の平均粒径が、好ましくは1〜2μm程度となるまで行う。
次に、粉砕材料の造粒(顆粒)を行い、造粒物を得る。造粒は、粉砕材料を適度な大きさの凝集粒子とし、成形に適した形態に変換するために行われる。こうした造粒法としては、たとえば、加圧造粒法やスプレードライ法などが挙げられる。スプレードライ法は、粉砕材料に、ポリビニルアルコールなどの通常用いられる結合剤を加えた後、スプレードライヤー中で霧化し、低温乾燥する方法である。
次に、造粒物を所定形状に成形し、成形体を得る。造粒物の成形としては、たとえば、乾式成形、湿式成形、押出成形などが挙げられる。乾式成形法は、造粒物を、金型に充填して圧縮加圧(プレス)することにより行う成形法である。成形体の形状は、特に限定されず、用途に応じて適宜決定すればよいが、本実施形態では円筒形状とされる。
次に、成形体の本焼成を行い、焼結体(本実施形態のフェライト組成物)を得る。本焼成は、多くの空隙を含んでいる成形体の粉体粒子間に、融点以下の温度で粉体が凝着する焼結を起こさせ、緻密な焼結体を得るために行われる。このような本焼成は、好ましくは900〜1300℃の温度で、通常2〜5時間程度行う。本焼成は、大気(空気)中で行ってもよく、大気中よりも酸素分圧が高い雰囲気で行っても良い。
このような工程を経て、本実施形態に係るフェライト組成物は製造される。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
たとえば、上述した実施形態では、円筒形状とするために、本焼成前に該形状に成形しているが、本焼成後に該形状に成形(加工)してもよい。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
まず、主成分の原料として、Fe、CuO、MgO、ZnOを準備した。
次に、準備した主成分の原料の粉末を秤量し、さらに、副成分の原料の粉末を表1に示す量となるように秤量した後、ボールミルで5時間湿式混合して原料混合物を得た。
次に、得られた原料混合物を、空気中において950℃で2時間仮焼して仮焼き材料とした後、ボールミルで20時間湿式粉砕して、平均粒径が1.5μmである粉砕材料を得た。
次に、この粉砕材料を乾燥した後、該粉砕材料100重量%に、バインダーとしてのポリビニルアルコールを1.0重量%添加して造粒し、20メッシュの篩で整粒して顆粒とした。この顆粒を加圧成形して、トロイダル形状(寸法=外径22mm×内径12mm×高さ6mm)の成形体を得た。
次に、これら各成形体を、酸素分圧を適宜制御しながら、1030〜1090℃の範囲内で焼結密度が最大となる温度を選択し、2時間焼成して、焼結体としてのトロイダルコアサンプルを得た。得られたサンプルについて、蛍光X線分析を行い、フェライトコアの組成を測定した。結果を表1に示す。
<初透磁率(μi)>
得られたトロイダルコアサンプルに、巻線を20巻回した後、LCRメーター(ヒューレットパッカード 4284A)を使用して、初透磁率μiを測定した。測定条件としては、測定周波数100kHz、測定レベル0.4A/mとした。100kHzにおけるμiは10〜25を良好とし、より好ましくは13〜22である。結果を表1に示す。
Figure 2013071872
表1より、酸化鉄Fe、酸化マグネシウムMgO、酸化銅CuO、酸化亜鉛ZnOの含有量が本発明の範囲内に含まれる試料(2〜4、6〜10、14および15)では、初期透磁率μiが10〜25の範囲内となることが確認された。
これに対し、表1より、酸化鉄Fe、酸化マグネシウムMgO、酸化銅CuO、酸化亜鉛ZnOの含有量がいずれか一つでも本発明の範囲内にない試料(1、5、11〜13および16)では、初透磁率μiが10〜25の範囲内とならないことが確認された。
<複素透磁率の絶対値|μ|>
得られたトロイダルコアサンプルに、巻線を1巻回した後、インピーダンスアナライザ(アジレントテクノロジー社製E4991A)を用い、複素透磁率の絶対値|μ|の周波数特性を測定した。結果を図2に示す。
図2に示すように、本発明の範囲内にある試料2および9は、初透磁率が10〜25の範囲内にあるため、複素透磁率の絶対値|μ|のピークは100〜300MHzの範囲内に含まれることが確認された。
これに対し、本発明の範囲内にない試料16は、初透磁率が10〜25の範囲内にないため、複素透磁率の絶対値|μ|のピークは100〜300MHzの範囲内にないことが確認された。
<焼結後の製品付着率>
得られたトロイダルコアサンプル100個について、製品同士の付着があるかを目視により観察した。本実施例では製品付着率は0%を良好とした。
なお、本発明に係るフェライト組成物(試料2等)では、初透磁率μiを調整する添加成分としてBiを含んでいないため、焼結後の製品付着率は0%であった。
一方、試料2と同様の製造方法により、原料組成のみを変更した試料17を作製した。試料17では、主成分は、酸化鉄Feを45モル%、酸化マグネシウムMgOを39.5モル%、酸化銅CuOを15.5モル%、酸化亜鉛ZnOを0モル%含有し、主成分100重量%に対して、副成分としてBiを1重量%含有させた。試料17では、初透磁率μiを調整する添加成分としてBiを含んでいるため、焼結後の製品付着率は2%であった。

Claims (4)

  1. 酸化鉄をFe換算で45〜50モル%、酸化銅をCuO換算で6.5〜16モル%、酸化マグネシウムをMgO換算で35〜44.5モル%、酸化亜鉛をZnO換算で0.5モル%未満含有するフェライト組成物。
  2. 初透磁率μiが10〜25であることを特徴とする請求項1に記載のフェライト組成物。
  3. 請求項1または2に記載のフェライト組成物からなるフェライト焼結体。
  4. 請求項3に記載のフェライト焼結体からなるノイズフィルタ。
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