JP2013069111A - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】計算上の架空の診療行為ではなく、実際に行われる診療行為としてのクリニカルパスからの逸脱を効率的に抽出して分析するための情報をユーザに提供して医療支援する。
【解決手段】記録DB16に個々の診療行為を記憶し、想定DB18に当該傷病に対する標準的ないし最適なクリニカルパスを予め記憶する。プロセッサ12は、個々の診療行為とクリニカルパスを比較し、その相違部分を抽出して構造化し、構造化DB20に記憶する。また、相違部分のうち共通する部分を抽出し、クリニカルパスと合成して出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
傷病を有する患者に対して過去に行われた、検査、投薬、注射等の診療行為の履歴から、当該傷病に関する標準的な診療のプロセス(以下、標準的な診療プロセスを「クリニカルパス」と称する)の候補を作成する技術が知られている。クリニカルパスの候補は、過去の診療履歴において同一条件の下で多くの患者に適用された診療項目を抽出することにより、病院の現状に合ったものを求めることができる。
特許文献1には、診療記録の分析結果を診療に効率良くフィードバックする方法及び情報システムを提供することを課題とするクリニカルパス運用支援情報システムが開示されている。このシステムでは、蓄積された診療記録を分析し、クリニカルパスを作成・修正及び記憶する機能を備えたクリニカルパス分析環境と、蓄積されたクリニカルパスから患者状態等に応じた最適クリニカルパスを選択する機能を備え、クリニカルパス分析環境には、診療プロセス評価機能とクリニカルパス評価機能を備えることが開示されている。
特開2008−47154号公報
ところで、蓄積された複数の診療記録からクリニカルパスを作成する際には、蓄積された複数の診療記録のそれぞれを時間軸と診療行為からなる2次元マトリクスとして分類し、診療プロセス内で選択された診療プロセスの平均プロセスを計算することでクリニカルパスを作成することが可能であるが、このように平均する方法では、実際には存在していない診療プロセスを新たに作りだしてしまう場合がある。そして、このように実際には存在していない診療記録をクリニカルパスとしてしまうと、実際の個々の診療行為のクリニカルパスからの逸脱が実際上意味のないものとなってしまう場合がある。
また、クリニカルパスとして実際の診療行為として存在する行為を仮に抽出し得たとしても、当該クリニカルパスからの逸脱の分析時には、個々の診療行為をそれぞれ当該クリニカルパスと比較していく必要があるため効率が低い問題もある。
本発明は、計算上の架空の診療行為ではなく、実際に行われる診療行為としてのクリニカルパスからの逸脱を抽出し、構造化して、医療行為を分析する情報をユーザに提供して支援することを目的とする。
請求項1に係る発明は、傷病に対する標準的ないし最適な診療行為としてのクリニカルパスを予め記憶するクリニカルパス記憶手段と、傷病に対する実際の複数の診療行為を記憶する診療行為記憶手段と、前記診療行為記憶手段に記憶された前記複数の診療行為のそれぞれを、前記クリニカルパス記憶手段に記憶された前記クリニカルパスと比較し、相違部分を抽出する相違部分抽出手段と、抽出された相違部分をそれぞれ構造化する構造化手段と、それぞれ構造化された相違部分のうち、互いに共通する部分を抽出する共通部分抽出手段と、抽出した共通する部分を出力する出力手段とを備えることを特徴とする情報処理装置である。
請求項2に係る発明は、前記構造化手段は、抽出された相違部分をツリー構造で構造化し、前記共通部分抽出手段は、前記ツリー構造のサブツリー構造を抽出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に係る発明は、前記共通部分抽出手段は、それぞれ構造化された相違部分のうち、所定の閾値以上に共通する部分を抽出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に係る発明は、前記出力手段は、前記クリニカルパスと、前記共通する部分の少なくとも一部を合成して出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に係る発明は、コンピュータを、傷病に対する実際の複数の診療行為のそれぞれを、前記傷病に対する標準的ないし最適な診療行為として予め設定されたクリニカルパスと比較し、相違部分を抽出する相違部分抽出手段と、抽出された相違部分をそれぞれ構造化する構造化手段と、それぞれ構造化された相違部分のうち、互いに共通する部分を抽出する共通部分抽出手段と、抽出した共通する部分を出力する出力手段として機能させるためのプログラムである。
請求項1又は請求項5に係る発明によれば、本発明の構成を有していない場合と比較して、実際に存在するクリニカルパスからの逸脱を効率的に抽出して出力できる。
請求項2に係る発明によれば、本発明の構成を有していない場合と比較して、構造化された相違部分から効率的に共通する部分を抽出することができる。
請求項3に係る発明によれば、本発明の構成を有していない場合と比較して、共通する程度を閾値で調整しつつ、共通する部分を抽出することができる。
請求項4に係る発明によれば、本発明の構成を有していない場合と比較して、クリニカルパスとの関係において共通する部分の一部又は全部を対照的に出力することができる。
医療支援装置の構成ブロック図である。 医療支援装置の処理フローチャートである。 クリニカルパスの説明図である。 個々の診療行為の説明図である。 個々の診療行為を平均して得られたクリニカルパスの説明図である。 クリニカルパスと診療行為との相違を構造化したツリー構造図である。 相違部分のうち、共通部分のサブツリー構造図である。 相違部分のうち、共通部分のサブツリー構造図である。 相違部分のうち、共通部分のサブツリー構造図である。 クリニカルパスと共通部分の一部を合成した説明図である。 他のクリニカルパスの説明図である。 個々の診療行為の説明図である。 個々の診療行為の説明図である。 個々の診療行為の説明図である。 個々の診療行為の説明図である。 図11と図12の相違を構造化したツリー構造図である。 図11と図13の相違を構造化したツリー構造部である。 図11と図14の相違を構造化したツリー構造図である。 図11と図15の相違を構造化したツリー構造図である。 相違部分のうち、共通部分のサブツリー構造図である。 図11のクリニカルパスと図20の共通部分の一部を合成した説明図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1に、本実施形態における情報処理装置としての診療支援装置の全体構成ブロック図を示す。診療支援装置は、入力部10と、プロセッサ12と、出力部14と、記録データベース(DB)16と、想定データベース(DB)18と、構造化情報データベース(DB)20を備える。
入力部10は、傷病を有する患者に対して行われた、検査、投薬、注射等の診療行為のデータを入力する。診療行為のデータは、ある特定の医療機関の一人又は複数の医療従事者から供給されるものでもよい。具体的には、複数の症例について一人の医療従事者から供給される場合もあれば、特定の症例について複数の医療従事者から供給される場合もある。さらに、複数の医療機関の複数の医療従事者から供給されるものでもよい。典型的な例は、複数の病院の複数の医療従事者から供給されるものである。複数の病院の複数の医療従事者が操作する端末と図1に示す医療支援装置とは、専用あるいは公衆の通信回線で互いにデータ送受可能に接続され、複数の病院の複数の医療従事者は、それぞれの端末からそれぞれの医療行為のデータを通信回線を介して医療支援装置に送信する。各端末から送信された医療行為のデータは、記録DB16に記憶され蓄積される。
プロセッサ12は、機能ブロックとして、相違抽出部と、構造化部と、一致構造抽出部と、合成部を備える。プロセッサ12は、図示しないメモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することで、相違抽出部、構造化部、一致構造抽出部、合成部の各機能を実行する。より具体的には、プログラムはハードディスク等の外部記憶装置に記憶され、外部記憶装置からRAM等の内部記憶装置にロードされてプロセッサ12により順次実行され、各機能部の機能が実現される。入力部10におけるデータ入力、及び出力部14におけるデータ出力もプログラムを実行することで実現される。当該プログラムは、予めハードディスク等の外部記憶装置に記憶されていてもよく、あるいはCDやDVD等の可搬性記録媒体から読み出して記憶してもよく、あるいはネットワークを経由して外部のサーバから供給され記憶してもよい。各機能部について説明すると、相違抽出部は、記録DB16に記憶され蓄積された個々の医療行為と、想定DB18に予め記憶されたクリニカルパスとの相違を抽出する。構造化部は、相違抽出部で抽出された個々の医療行為とクリニカルパスとの相違を所定の構造化アルゴリズムを用いて構造化する。構造化された相違データは、構造化情報DB20に記憶される。一致構造抽出部は、構造化情報DB20に記憶された構造化された相違データを用いて、構造化された相違データの中で互いに一致する構造を抽出する。抽出された一致構造は、構造化情報DB20に記憶される。合成部は、想定DB18に記憶されたクリニカルパスに、一致構造抽出部で抽出された一致構造を合成する。
出力部14は、プロセッサ12の合成部で合成されたデータを出力する。すなわち、クリニカルパスに、相違データの中で互いに一致する部分を合成して出力する。出力部14の一例は表示装置であり、合成されたデータを表示する。あるいは、出力部14の他の例は入出力インタフェースであり、プロセッサ12の合成部で合成されたデータを通信回線を介して外部の端末に出力する。外部の端末は、通信回線を介して送信されたデータを受信し、端末の表示装置に表示する。
記録DB16は、入力部10で入力した、個々の診療行為のデータを順次記憶する。個々の診療行為は、時間軸と診療行為からなる2次元マトリクスで表現し得る。記録DB16は、個々の診療行為をこのような2次元マトリクスデータとして記憶する。もちろん、診療行為の記憶形態としては2次元マトリクスデータに限定されず、時間と行為を属性として持つリスト等、任意の形態が可能である。
想定DB18は、傷病毎のクリニカルパスを記憶する。クリニカルパスは、特定の傷病に対する標準的ないし最適な処置、検査、投薬、注射等からなり、実際に行われると期待される診療行為である。なお、クリニカルパスには、当該傷病に対するアセスメントやアウトカムの期待値に関する情報を補足的に付加してもよい。本実施形態における想定DB18に記憶されるクリニカルパスは、個々の診療行為を平均した計算上の架空の診療行為ではなく、例えば対象とする傷病に関して複数の医療関係者(医者や看護師を含む)が経験やカルテ、文献等に依拠して当該傷病の治療に効果があるものとして決定されたものである。
構造化情報DB20は、プロセッサ12の構造化部で構造化されたデータを記憶する。また、プロセッサ12の一致構造抽出部で抽出されたデータを記憶する。
図2に、本実施形態における診療支援装置の処理フローチャートを示す。まず、入力部10から想定情報、すなわちクリニカルパスを取得して想定DB18に記憶する(S11)。上記のように、クリニカルパスは、傷病に対する標準的な診療行為として予め定められた行為であり、実際に存在する診療行為である。
図3に、本実施形態の説明に用いるクリニカルパスの模式的な一例を示す。図3において、ある傷病に対して検査、及び注射・点滴の診療行為があり、検査として検査F、注射・点滴として点滴Iが存在するものとする。クリニカルパスとしては、術後に検査F及び点滴Iが実施され、検査Fの結果がa、点滴Iの結果がaであるとする。ここで、結果aとは、予想通りの結果であって通常の結果を意味する。術日の1日後には検査F及び点滴Iが実施され、2日後には検査Fは実施されず点滴Iが実施され、3日後には検査F及び点滴Iが実施される。クリニカルパスは、時間軸と診療行為の2次元マトリクスで表現される。
図2に戻り、以上のようなクリニカルパスを取得して想定DB18に記憶すると、次に、プロセッサ12は、未処理の記録情報、すなわち記録DB16に記憶され蓄積された複数の診療行為のうち、未だクリニカルパスとの比較や構造化が実行されていない診療行為が存在するか否かを判定する(S12)。この判定は、例えば、記録DB16に記憶された個々の診療行為のデータに、クリニカルパスや構造化が実行されたデータに処理済のフラグを設定するようにし、処理済のフラグが設定されているかを判定することで実行される。未処理の記録情報、すなわち未処理の診療行為のデータが存在する場合には、S12でYESと判定され、プロセッサ12は当該未処理の記録情報を記録DB16から読み出して取得する(S13)。
次に、プロセッサ12は、S13で取得した記録情報と、S11で取得し想定DB18に記憶されているクリニカルパスを比較し、記録情報とクリニカルパスの相違情報を作成する(S14)。
図4に、記録DB16に記憶された個々の診療行為の一例を示す。図4において、(ア)〜(カ)は、ある傷病を有する患者に対して実施された診療行為をそれぞれ示す。(ア)では、術後に検査F及び点滴Iが実施され、検査Fの結果は通常のaであるが、点滴Iの結果は通常ではない(非通常の)bである。また、術日の1日後には、検査F及び点滴Iが実施され、検査Fの結果は非通常のbであり、点滴Iの結果は通常のaである。2日後には検査F及び点滴Iが実施され、検査Fの結果は通常のaであり、点滴Iの結果も通常のaである。3日後には検査F及び点滴Iが実施され、検査Fの結果は通常でないbであり、点滴Iの結果も通常でないbである。4日後には検査F及び点滴Iが実施され、検査Fの結果は通常のaであり、点滴Iの結果は通常のaである。プロセッサ12は、図3に示される想定情報(クリニカルパス)と、図4の(ア)に示される記録情報(個々の診療行為)を比較し、相違情報を抽出する。図3と図4(ア)を比較すると、図3のクリニカルパスでは術後の点滴Iの結果はaであるが、図4(ア)では術後の点滴Iの結果は非通常のbであり相違する。また、図3のクリニカルパスでは1日後の検査Fの結果はaであるが、図4(ア)では非通常のbであり相違する。また、図3のクリニカルパスでは2日後には検査Fは実施されないが、図4(ア)では2日後に検査Fが実施されており相違する。また、図3のクリニカルパスでは3日後の検査F及び点滴Iの結果はいずれもaであるが、図4(ア)ではいずれも非通常のbである。以上のようにして、プロセッサ12は、図3と図4(ア)を比較し、相違する情報を抽出する。図4(ア)において、図3のクリニカルパスと相違する診療行為をハッチングで示す。
図4(イ)〜(カ)についても同様であり、図3のクリニカルパスと相違する診療行為をハッチングで示す。例えば、図4(イ)に着目すると、図3のクリニカルパスでは術後の点滴Iの結果は通常のaであるが、図4(イ)では非通常のbである。また、図3のクリニカルパスでは1日後の点滴Iの結果は通常のaであるが、図4(イ)では非通常のbである。さらに、図3のクリニカルパスでは2日後には検査Fは実施されないが、図4(イ)では2日後に検査Fが実施されている。
なお、本実施形態では、図3に示されるクリニカルパスは、ある傷病に対して予め設定されたクリニカルパスであり、計算上の架空のパスではない。従って、図4(ア)〜(カ)においてハッチングで示された診療行為は、実際に実施されることが予定された標準的ないし最適なクリニカルパスからの相違部分を示すことになる。
本実施形態における参考として、個々の診療行為の平均を計算してクリニカルパスとした場合の例を図5に示す。図5は、図4(ア)〜(カ)の診療行為を平均したものである。術後に検査F、点滴Iが実施され、検査F及び点滴Iの結果がともにbであり、1日後には検査F及び点滴Iが実施され、検査Fの結果はbで点滴Iの結果はaであり、2日後には検索F及び点滴Iが実施され、検査Fの結果はaで点滴Iの結果はaである。図4(ア)〜(カ)と図5とを比較すれば分かるように、図5に示されるクリニカルパスは、図4(ア)〜(カ)のいずれにも存在しない架空の診療行為である。本実施形態では、このような計算して得られた架空の診療行為を用いないし、更新案としても提示しない。
再び図2に戻り、プロセッサ12は、記録情報と想定情報を比較して相違情報を作成すると、次に、相違情報を構造化する(S15)。構造化は、所定のアルゴリズムに従って実行され、例えば木構造(ツリー構造)で構造化する。ツリー構造では、例えば根(ルート)に近い部分に相対日時や範囲に関する情報を配置し、根から遠い端である葉(リーフ)の位置はその近くに具体的な検査や点滴等の情報、さらにはその関連情報を配置して構造化することができる。
なお、ツリー構造は、閉路を持たない連結グラフであり、ノードの一つがルートとして指定され、各ノードにはラベルが付与される。ノードとノードの間はエッジである。本実施形態では、各ノードのラベルとして、相対日時や具体的な検査や点滴を特定する名称が付される。プロセッサ12は、例えば図3に示されるクリニカルパスと図4(ア)に示す診療行為との相違を抽出し、このツリー構造に従って抽出した相違情報を構造化する。
図6に、図3のクリニカルパスと、図4(ア)の診療行為とを比較して抽出した相違情報をツリー構造で構造化した一例を示す。根に近い部分に「入院」、「術後」、「6日目まで」、「5日目まで」、「4日目まで」、「3日目まで」を配置し、「3日目まで」の葉に近い部分に、「日」、「当日」、「1日後」、「2日後」、「3日後」を配置する。また、「4日目まで」の葉に近い部分に「4日後」を配置する。図4(ア)のハッチングされた部分のみを抽出すると、
(1)術後の点滴I:b
(2)1日後の検査F:b
(3)2日後の検査F:a
(4)3日後の検査F:b、点滴I:b
(5)4日後の検査F:a、点滴I:a
が相違する部分である。これらの相違する部分をツリー構造に配置していく。(1)術後の点滴I:bは、
「当日」−「点滴I」−「点滴I:b」
のパスとして構造化される。(2)1日後の検査F:aは、
「1日後」−「検査F」−「検査F:b」
のパスとして構造化される。(3)2日後の検査F:aは、
「2日後」−「検査F」−「検査F:a」
のパスとして構造化される。(4)3日後の検査F:b、点滴I:bは、
「3日後」−「検査F」−「検査F:b」
及び
「3日後」−「点滴I」−「点滴I:b」
のパスとして構造化される。(5)4日後の検査F:a、点滴I:aは、
「4日後」−「検査F」−「検査F:a」
及び
「4日後」−「点滴I」―「点滴I:a」
のパスとして構造化される。
図6は、図4(ア)の相違部分を構造化したものであるが、同様にして、図4(イ)〜(カ)の相違部分が構造化される。
再び図2に戻り、プロセッサ12は、相違部分をツリー構造で構造化すると、構造化されたデータを構造化情報DB20に記憶する(S16)。そして、S12〜S16までの処理を、未処理の記録情報が無くなるまで繰り返し実行する。この繰り返し処理により、全ての記録情報と想定情報とを比較し、想定情報との相違情報を構造化して構造化情報DB20に記憶する。
全ての記録情報について想定情報との相違部分を構造化して構造化情報DB20に記憶した後、S12でNOと判定され、プロセッサ12は相違情報の全てを対象として、相違情報のうち互いに一致(共通)する部分を一致部情報として抽出する(S17)。具体的には、プロセッサ12は、予め設定された数、あるいは入力部10から任意に入力された数を閾値として、閾値以上に共通に出現する部分構造を抽出する。複数のツリー構造から共通する部分構造を抽出するアルゴリズムは公知であり、例えばTreeminer等のサブツリーマイニング技術を用いることができる。サブツリーマイニング技術は、ツリー構造で表現されたデータ群の中から共通パターンである部分木(サブツリー)を抽出する技術である。サブツリーマイニング技術には、親子関係を保持してパターンを抽出するinduced subtree miningと、先祖子孫関係を抽出するembedded subtree miningがあり、本実施形態では後者を用いる。なお、親子関係や先祖子孫関係は以下のように定義される。すなわち、2つのノードをVi、Vjとし、この2つのノードを結ぶエッジを(Vi,Vj)とすると、ルートとの位置関係によりエッジ(Vi,Vj)は方向付けられ、ノードViがルートにより近いものとすると、ノードViはノードVjの親、ノードVjはノードViの子である。また、親が同じノードである2つのノードは兄弟の関係にある。一方、ノードViからノードVjへのパスがあるとき、ノードViをノードVjの先祖とし、ノードVjをノードViの子孫とする。例えば、ノードViからノードVkを経てノードVjに至るパスが存在する場合、ノードViとノードVjは先祖子孫の関係にある。Embedded subtree miningでは、あるツリーデータベースと閾値が与えられたときに、指定された閾値以上となるサポートを持つ全てのサブツリーのパターンを列挙する処理である。パターンの列挙は、見つけた頻出パターンに一つノードを追加したパターンを探索することを繰り返していくことで実行される。具体的には、パターンの右端のパス上のノードを新たなノードの追加箇所として選択する。サブツリーマイニング技術の詳細については、例えば
“大規模ドキュメント集合に適用可能な木構造マイニング技術”,林 千登,吉岡 健,富士ゼロックステクニカルレポート No.19,2010
等に記載されている。
図7〜図9に、サブツリーマイニングを用いて共通部分構造のパターンを抽出した例を示す。図4(ア)〜(カ)の6個の相違部分のツリー構造を全体とし、閾比率を30%として、全体の30%以上で出現する部分構造を共通部分構造として抽出したものである。例えば、図7において、
「当日」−「点滴I」−「点滴I:b」
「2日後」−「検査F」−「検査F:a」
「3日後」−「検査F」−「検査F:b」
「3日後」−「点滴I」−「点滴I:b」
「4日後」−「検査F」−「検査F:a」
「4日後」−「点滴I」−「点滴I:a」
のサブツリーが共通部分構造として抽出される。ここで、「 」によりノードを表し、−によりノード間のエッジを表すものとする。以下同様である。
また、図8において、
「当日」−「検査F」−「検査F:b」
「当日」−「点滴I」−「点滴I:b」
「3日後」−「検査F」−「検査F:b」
「4日後」−「検査F」−「検査F:b」
「4日後」−「点滴I」−「点滴I:b」
「5日後」−「検査F」−「検査F:a」
「5日後」−「点滴I」−「点滴I:a」
のサブツリーが共通部分構造として抽出される。さらに、図9において、
「当日」−「検査F」−「検査F:b」
「1日後」−「検査F」−「検査F:b」
「3日後」−「検査F」−「検査I:b」
「4日後」−「検査F」−「検査F:b」
「4日後」−「点滴I」−「点滴I:a」
「5日後」−「検査F」−「検査F:a」
「5日後」−「点滴I」−「点滴I:a」
のサブツリーが共通部分構造として抽出される。プロセッサ12は、抽出した共通部分構造を構造化情報DB20に記憶する。
以上のようにして一致部情報を抽出すると、プロセッサ12は、想定DB18に記憶されている想定情報、つまりクリニカルパスに、S17で抽出した一致部情報、つまり相違部分のうち共通する部分を合成して出力(表示)する(S18)。なお、プロセッサ12は、合成する際に、抽出した共通部分を全てクリニカルパスに合成する他、抽出した共通部分を部分的にクリニカルパスに合成してもよい。共通部分を全て合成するか、あるいはその一部のみを合成するかは、ユーザが適宜選択してもよい。
図10に、図3に示すクリニカルパスに、抽出した共通部分の一部、具体的には図7に示すサブツリーで特定される共通部分を合成した例を示す。図において、合成された部分は丸印で示す。図7に示すように、
「当日」−「点滴I」−「点滴I:b」
「2日後」−「検査F」−「検査F:a」
「3日後」−「検査F」−「検査F:b」
「3日後」−「点滴I」−「点滴I:b」
「4日後」−「検査F」−「検査F:a」
「4日後」−「点滴I」−「点滴I:a」
のサブツリーが存在し、これらをクリニカルパスに合成する。クリニカルパスに、相違部分の共通部分を合成することで、ユーザである医療関係者(医者や看護師)は、この傷病に対するクリニカルパスを確認すると同時に、複数の患者に対して実際に実施された診療行為の相違点のうち、共通して実施された診療行為を包括的かつ容易に視認し得る。もちろん、図10において、ユーザからの指示により、クリニカルパスの部分を非表示とし、抽出した共通部分のみを表示してもよい。例えば経験豊富な医師にとって、特定傷病に対するクリニカルパスは明確に理解し記憶しているので、クリニカルパスをあえて表示する必要はなく、抽出した共通部分のみを知りたいと欲する場合も想定されるからである。この場合、クリニカルパスと共通部分を合成した後、共通部分のみを選択的に表示する。ユーザの指示に応じて、クリニカルパス+共通部分、クリニカルパスのみ、共通部分のみ、を相互に切替可能に表示することも好適である。
以上のように、本実施形態では、クリニカルパスからの相違部分を抽出し、相違部分を構造化し、構造化された相違部分から共通部分を抽出し、共通部分をクリニカルパスに合成して出力するものであるが、次に、本実施形態の処理をより具体的な傷病及び検査方法に適用して説明する。
傷病が、例えば「腹腔鏡下胆嚢摘出術」の場合、検査Fとして「胸部・腹部X線」や「採血」がある。また、点滴Iとして「鎮痛剤の使用」や「抗生剤の使用」がある。検査Fの結果(検査F:aあるいは検査F:b)としては、「胸部・腹部X線」の結果(X−p)、及び「採血」の結果が該当する。採血の結果は、具体的には「白血球数」、「CRP」、「AST・ALT・T−Bil」が該当する。クリニカルパスは、
「術日1日後に胸部・腹部X線検査を行うとともに、採血を行い、その結果を取得する。また、術日3日後に再び採血検査を行い、その結果を取得する。また、術日から4日後目までは、抗生剤としてセファメジンを使用する。」
というものである。図3に当てはめると、術後の点滴Iがセファメジンの使用に該当し、術日1日後の「検査F」が胸部・腹部X線検査及び採血に該当し、1日後の「点滴I」がセファメジンの使用に該当し、3日後の「検査F」が採血に該当し、3日後の「点滴I」がセファメジンの使用に該当する。そして、胸部・腹部X線検査の結果が通常(あるいは許容範囲内)であればaに該当し、非通常(あるいは許容範囲外)であればbに該当する。また、採血の結果が通常(あるいは許容範囲内)であればaに該当し、非通常(あるいは許容範囲外)であればbに該当する。
いま、ある患者に対して、クリニカルパスに従った診療行為が実施されたものとし、胸部・腹部X線の結果及び採血の結果も通常通りであったとする。この場合、クリニカルパスとの相違はなく、図4に示すハッチング部分は存在しない。
一方、別の患者に対して、クリニカルパスに従った診療行為が実施されたものの、3日後の採血において異常が数値を示したものとする。この場合、3日後の採血の結果がクリニカルパスと相違することになる。
さらに、別の患者に対して、術日から5日後まで抗生剤としてセファメジンを使用した場合、術日から5日後の点滴の実施がクリニカルパスと相違することになる。
以上のようにして複数の診療行為のそれぞれについてクリニカルパスと比較してその相違点を抽出すると、プロセッサ12はこれらの相違点をツリー構造に従って構造化し、さらに、全てのツリー構造を対象として、共通するサブツリー構造を抽出する。そして、抽出したサブツリー構造で規定される診療行為を上記のクリニカルパスに合成して表示する。例えば、共通するサブツリー構造として、術日2日後に採血検査を行うという構造が抽出された場合、これを上記のクリニカルパスに合成して表示する。
なお、クリニカルパスとして、他の診療行為、例えば「術日3日後まで鎮痛剤としてクラビットの使用」もあり得るが、これは点滴Iではなく別の診療行為、例えば内服薬Iとして適用し得るし、点滴Iではなく抗生剤投与Iとしておくことでまとめて扱うこともできる。また、実施結果の値が正常のaと正常でなかった場合のbの2値だけでなく、実際に使用した薬剤に応じてc,d,eなど3種以上の値を設定することも可能である。
<第2実施形態>
図11に、本実施形態におけるクリニカルパスの一例を示す。術後の経過とともに達成すべき達成目標があり、検査、注射・点滴、患者状態、知識・教育、合併症が診療項目として存在する。達成目標には、A,B,C,Dの4段階があり、術日の1日前には達成目標Aがクリニカルパスとして規定される。達成目標Aの結果としては、それが達成された場合に通常のa、達成されたかった場合に非通常のbとなる。また、検査項目には、E,F,Gの3種類があり、術日の1日前には検査Eが実施され、術後〜3日後まで検査Fが実施される。4日後及び7日後には検査Gが実施される。また、注射・点滴項目には、点滴H,Iの2種類があり、術日の術前には点滴Hが実施され、術後には点滴Iが実施される。患者状態には、J,Kの2種類があり、術後3日後まではJ、術後4日後以降はKが規定される。知識・教育には、L,Mの2種類があり、合併症にはNとOの2種類がある。合併症の結果としては、NあるいはOが確認されない場合には通常のa、NあるいはOが確認された場合には非通常のbとなる。図11のクリニカルパスは、想定DB16に記憶される。
図12〜図15に、個々の記録情報、すなわち個々の診療行為を示す。例えば、図12において、術日の2日前に検査Eが実施されてその結果はaであり、術日1日前には達成目標Aが達成されてその結果はaであり、指導Lは達成されてその結果はaであり、術日の術前には点滴Hが実施されてその結果は通常aである。また、術後には検査Fが実施されてその結果は非通常のbであり、点滴Iが実施されてその結果は通常aであり、状態Jは非通常のbである。術日の1日後には、達成目標Bが達成されてその結果はaであり、検査Fが実施されてその結果は非通常のbであり、点滴Iが実施されてその結果は通常のaであり、状態Jは非通常のbであり、合併症の確認Nは通常のa、合併症の確認Oは通常のaである。以下、同様にして診療行為が実施され、術日の9日後には達成目標Dが達成されてその結果はaであり、合併症Nは通常のa、合併症Oは通常のaである。
図13、図14、図15についても、図12と同様に時間軸と診療行為からなる2次元マトリクスとして規定される。個々の診療行為は、記録DB16に記憶され蓄積される。
図16〜図19に、プロセッサ12で記録情報と想定情報を比較してその相違を構造化した例を示す。図16は、図11に示すクリニカルパスと図12に示す診療行為の相違をツリー構造で構造化した例であり、図17は、図11に示すクリニカルパスと図13に示す診療行為の相違をツリー構造で構造化した例であり、図18は、図11に示すクリニカルパスと図14に示す診療行為の相違をツリー構造で構造化した例であり、図19は、図11に示すクリニカルパスと図15に示す診療行為の相違をツリー構造で構造化した例である。
図16において、相違部分をツリー構造で構造化する際に、プロセッサ12は、術日の2日前からの診療行為のうちの相違部分と、達成目標Cが記録されてから以後に開始される診療行為のうちの相違部分とに分けて構造化する。図16において、術後とラベル付けされたノードの下のノードに段階1とラベル付けされており、これは達成目標C以降の記録の相違を構造化するためのものである。図11と図12を比較すると、術前の2日前では図11に存在しない検査Eが実施されており、これが
「入院」−「術前」−「術前2日前」−「検査E」−「検査E:a」
のパスとして構造化される。また、図11と図12を比較すると、術日当日の検査F及び状態Jの結果がともにbであり、これが
「入院」−「術後」−「段階1」−「10日目まで」−「「7日目まで」−「6日目まで」−「5日目まで」−「4日目まで」−「3日目まで」−「日」−「当日」−「検査F」−「検査F:b」
のパス
及び
「入院」−「術後」−「段階1」−「10日目まで」−「「7日目まで」−「6日目まで」−「5日目まで」−「4日目まで」−「3日目まで」−「日」−「当日」−「状態J」−「状態J:b」
のパスとして構造化される。また、図11と図12を比較すると、4日目の達成目標Cの結果がbであり、これが
「入院」−「術後」−「段階1」−「10日目まで」−「7日目まで」−「6日目まで」−「5日目まで」−「4日目まで」−「日」−「4日目」−「達成目標C」−「達成目標C:b」
のパスとして構造化される。また、図11と図12を比較すると、4日目の検査Gの結果がbであり、これが
「入院」−「術後」−「段階1」−「10日目まで」−「「7日目まで」−「6日目まで」−「5日目まで」−「4日目まで」−「日」−「4日目」−「検査G」−「検査G:b」
のパスとして構造化される。また、図11と図12を比較すると、9日目に合併症の確認Nと確認Oを実施しており、これが
「入院」−「術後」−「段階1」−「10日目まで」−「日」−「9日目」−「確認N」−「確認N:a」、及び「入院」−「術後」−「段階1」−「10日目まで」−「日」−「9日目」−「確認O」−「確認O:a」
のパスとして構造化される。図17についても同様である。
図18において、図16に示すように、術日の2日前からの診療行為のうちの相違部分と、達成目標Cが記録されてから以後に開始された診療行為のうちの相違部分とに分けて構造化しているが、達成目標Cの達成以降に開始されている診療行為にもクリニカルパスに対する相違が存在するため、段階1に加えて段階2に分けて構造化する。すなわち、図11と図14を比較すると、図14においても術日の4日後に達成目標Cが通常のaとなっており、達成目標がクリニカルパスと同様に達成されている。しかしながら、術日5日後の状態Kの結果は非通常のbであり、クリニカルパスと相違する。また、術日の6日後の状態Kの結果も非通常のbであり、クリニカルパスと相違する。さらに、術日の8日後の検査Gの結果も非通常のbであり、クリニカルパスと相違する。プロセッサ12は、このような相違を段階2とし、達成目標Cが達成されてからの相対日を用いて相違を構造化する。術日5日後は、達成目標Cが達成された日を基準とすると相対1日後であり、術日5日後の状態Kの結果bは、
「入院」−「術後」−「6日後まで」−「5日後まで」−「4日後まで」−「段階2」−「段階2:相対7日以内」−「段階2:相対5日以内」−「段階2:相対3日以内」−「日」−「段階2:相対1日後」−「状態K」−「状態K:b」
のパスとして構造化される。また、術日の8日後は、達成目標Cが達成された日を基準とすると相対4日後であり、術日8日後の検査Gの結果bは、
「入院」−「術後」−「6日後まで」−「5日後まで」−「4日後まで」−「段階2」−「段階2:相対7日以内」−「段階2:相対5日以内」−「日」−「段階2:相対4日後」−「検査G」−「検査G:b」
のパスとして構造化される。図19についても同様である。構造化された相違情報は、構造化情報DB20に記憶される。
図20に、図16〜図19に示す構造化情報のうち、閾値以上(この例では50%(2件))に共通したサブツリー構造を抽出した例を示す。術日から9日目の合併症の確認Nや確認O、術日から10日目の合併症の確認Nや確認Oが共通部分として抽出される。また、所定の基準日、すなわち達成目標Cが達成された以降の相違の共通部分が、相対3日以内の状態Kの結果b、相対5日以内の検査Gの結果b、相対7日以内の達成目標Dの結果bが抽出される。共通部分の構造を、開始日からのみではなく、期間の途中に設けられたある基準日からの相違として示すことができる点に留意されたい。
図21に、図11に示すクリニカルパスと、図20に示す一致部情報の一部分、具体的には段階2における相違の共通部分を合成した場合の例を示す。合成した部分を丸印で示す。達成目標Cが達成された日を基準として、相対3日以内に状態Kの結果が2回bであること、相対4日目から5日目に検査Gの結果がbであること、相対6日目から7日目に達成目標Dの結果がbであること、がクリニカルパスに合成して表示される。ユーザは、この表示を視認することで、特に、達成目標Cが達成されてからの相違に着目して診療行為を分析し得る。
以上説明したように、本実施形態では、平均演算により得られた架空のプロセスをクリニカルパスとして設定するのではなく、クリニカルパスを予め設定しておき、個々の診療行為とクリニカルパスとの相違を構造化し、構造化された相違の共通部分を抽出してクリニカルパスと合成しユーザに提示するので、ユーザはクリニカルパスとの関係において相違する診療行為の共通部分を確認し得る。
本実施形態では、個々の診療行為とクリニカルパスパスとの相違を問題とするのではなく、当該相違する行為の共通部分を問題とするため、信頼性が確保され得る。また、相違行為の共通部分を抽出する際に、相違行為をツリー構造で構造化し、ツリー構造のうちのサブツリー構造を共通部分として抽出するので、公知のサブツリーマイニング手法を適用して効率的に共通部分を抽出(探索)し得る。
また、本実施形態では、特定の基準日、特に特定の達成目標が達成された日を基準とした相違行為の共通部分も抽出し得るため、ユーザの多様な要求、特に、傷病の治療においてメルクマールとなる特定の達成目標との相対的な関係においてクリニカルパスと実際の診療行為との相違について明確かつ簡易に視認し得る。
また、相違行為を構造化する際の分類、具体的には第2実施形態における段階1のラベルや段階2のラベルの意義については、構造化の分類情報としてプロセッサ12が構造化情報DB20に記憶しておけばよい。もちろん、構造化情報DB20とは別個のデータベースに記憶してもよい。
また、本実施形態では、相違部分を構造化する際にツリー構造を用いているが、必ずしもツリー構造に限定されるものではなく、連結グラフを用いた任意の構造化アルゴリズムを用い得る。
さらに、本実施形態では、図2のS18で示すように、クリニカルパスと一致部情報とを合成して出力しているが、クリニカルパスと一致部分とを別個に出力してもよく、あるいは一致部情報のみを出力してもよい。クリニカルパスと一致部分とを合成する際に、クリニカルパスの一部と一致部分の一部同士を合成してもよい。以下に、本実施形態における合成の可能な組み合わせを列挙する。本発明は、以下の実施形態のいずれをも包含するものである。
(a)クリニカルパスの全部と一致部分の全部を合成して出力
(b)クリニカルパスの全部と一致部分の一部を合成して出力
(c)クリニカルパスの一部と一致部分の全部を合成して出力
(d)クリニカルパスの一部と一致部分の一部を合成して出力
(e)一致部分の全部のみを出力
(f)一致部分の一部のみを出力
10 入力部、12 プロセッサ、14 出力部、16 記録DB(診療行為記憶手段)、18 想定DB(クリニカルパス記憶手段)、20 構造化情報データベース(DB)。

Claims (5)

  1. 傷病に対する標準的ないし最適な診療行為としてのクリニカルパスを予め記憶するクリニカルパス記憶手段と、
    傷病に対する実際の複数の診療行為を記憶する診療行為記憶手段と、
    前記診療行為記憶手段に記憶された前記複数の診療行為のそれぞれを、前記クリニカルパス記憶手段に記憶された前記クリニカルパスと比較し、相違部分を抽出する相違部分抽出手段と、
    抽出された前記相違部分をそれぞれ構造化する構造化手段と、
    それぞれ構造化された前記相違部分のうち、互いに共通する部分を抽出する共通部分抽出手段と、
    抽出した前記共通する部分を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記構造化手段は、抽出された相違部分をツリー構造で構造化し、
    前記共通部分抽出手段は、前記ツリー構造のサブツリー構造を抽出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記共通部分抽出手段は、それぞれ構造化された相違部分のうち、所定の閾値以上に共通する部分を抽出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記出力手段は、前記クリニカルパスと、前記共通する部分の少なくとも一部を合成して出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  5. コンピュータを、
    傷病に対する実際の複数の診療行為のそれぞれを、前記傷病に対する標準的ないし最適な診療行為として予め設定されたクリニカルパスと比較し、相違部分を抽出する相違部分抽出手段と、
    抽出された前記相違部分をそれぞれ構造化する構造化手段と、
    それぞれ構造化された前記相違部分のうち、互いに共通する部分を抽出する共通部分抽出手段と、
    抽出した前記共通する部分を出力する出力手段
    として機能させるためのプログラム。
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