JP2013060505A - 異種材料が接合した重合体、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の製造方法は、金属材料、金属酸化物材料、及びプラスチック材料からなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる構造体が付着した基体を重合体ゲルに対して、当該構造体と重合体ゲルとが接触するように配置する配置工程と、次いで、上記基体と重合体ゲルとを離す離間工程と、を含む。
【選択図】なし
Description
(製造方法の概要)
本発明に係る重合体ゲルの製造方法は、金属材料、金属酸化物材料、及びプラスチック材料からなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる構造体が接合した重合体ゲルの製造方法であって、上記構造体が付着した基体を重合体ゲルに対して、当該構造体と重合体ゲルとが接触するように配置する配置工程と、次いで、上記基体と重合体ゲルとを離す離間工程と、を含む方法である。
本発明における重合体ゲルは、ハイドロゲル及びオルガノゲルの何れでもよい。また、重合体には、数百個程度のモノマーからなるオリゴマー、及び、それより多数のモノマーからなるポリマー(高分子)が含まれ、ゲルの分散質となり得るものである。
重合体を構成するモノマーとしては、ハイドロゲル又はオルガノゲルに用いる各種のモノマーが好適に用いられる。重合体を構成するモノマーの電荷の有無、側鎖の種類等は、特に限定されない。モノマーとして、例えば、重合性の不飽和モノマー等が挙げられる。不飽和モノマーは、電気的に中性な基、酸性基、塩基性基等を有していてもよい。
重合体として、単糖又はアミノ酸(モノマー)の重合体が挙げられる。単糖の重合体としては、アガロース、寒天、カラギーナン等が挙げられる。また、アミノ酸の重合体としては、コラーゲン、ゼラチン等が挙げられる。
本発明における構造体は、金属材料、金属酸化物材料、及びプラスチック材料からなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる。金属としては、例えば、金、白金、アルミニウム、クロム、亜鉛、銀、銅、ニッケル等が挙げられる。また、金属は合金でもよく、例えば、ステンレス、ジェラルミン等が挙げられる。金属酸化物としては、アルミナ(Al2O3)、酸化チタン、酸化マグネシウム等が挙げられる。プラスチックとしては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。
本発明における基体は、重合体ゲルに接合させるまでの間、上記構造体を支持する支持部材である。基体の構造は、上記構造体が付着できる面(付着面)を有していればよい。なお、付着面は曲面であってもよいが、構造体の形成及び剥離(重合体ゲルへの移し取り)を容易とするため平面であることが好ましい。
〔配置工程〕
配置工程は、上記構造体が付着した基体を重合体ゲルに対して、当該構造体と重合体ゲルとが接触するように配置する工程である。配置工程は、重合体ゲルの形成と同時に行ってもよく、或いは、重合体ゲルを予め形成してから行ってもよい。
離間工程は、配置工程を行うことで互いに接触している上記基体と重合体ゲルとを離して、両者を離間させる工程である。
本発明の方法により製造された構造体が接合した重合体ゲルは、i)構造体が当該重合体ゲルに強く接合しており、ii)ゲルの変形(膨潤・収縮及び乾燥)に追従し、iii)環境変化による接着力が変わらない、という特性を持つ。
構造体が金属薄膜である場合、当該重合体ゲルに接合された金属は、良好な金属光沢性を有し、金属表面のナノスケールでの均一性、及び電導性を示す。また、金属薄膜は、重合体ゲルの膨張及び収縮によく追従し、重合体ゲルの表面から剥離し難い(実施例参照)。さらに、金属製の構造体は、薄膜のみならず、板状電極、マイクロ電極、ナノ電極、櫛歯状電極等、所望の大きさ及び形状をもつ金属パターンとして重合体ゲル上に配置し得る。したがって、構造体が接合した上記重合体ゲルを用いれば、ウエット且つフレキシブルな電気化学素子が実現できる。
ライン状の樹脂構造体等を、好ましくは複数本平行に重合体ゲルに接合することで、ゲルの膨潤・収縮による立体変化に方向性を持たせることが可能である。樹脂構造体は、重合体ゲルの体積変化に抗する骨格として機能し、重合体ゲルの膨潤及び収縮の程度に応じて所定の形状を取る素子が提供される。すなわち、本発明に係る重合体ゲルは方向制御アクチュエーション素子又は形状記憶素子として機能する(図15参照)。重合体ゲル及び樹脂構造体として透光性を有するものを採用すれば、例えば、焦点可変レンズ又は高フィット感コンタクトレンズ等を実現することができる。
上記応用例1及び2を組み合わせた素子の一例として、電気化学的な計測、及びアクチュエーションの機能を集積した電気化学集積素子を示す。図1に示すように、電気化学集積素子は、平板状の重合体ゲル(高分子電解質ゲル)、当該重合体ゲルの上下両面に設けられた駆動電極(構造体)、重合体ゲルの上面に設けられたセンシング用電極(センサーパターン:構造体)、アクチュエータ駆動電源、歪センシング回路、及び電気化学測定回路、を含んで構成されている。
白金及びレアメタル等の機能性の希少金属からなる構造体を重合体ゲルに固定することにより、触媒付フィルターエレメント等に利用することができる。
鏡面仕上げ等により形成した良好な金属等(構造体)の表面に対する外部からの物理的な刺激による破損(スクラッチ傷等)から保護するために、重合体ゲルを表面保護層として利用することができる。このゲル表面層は溶液で湿潤されているため、ウエットな感触表現、及び低摩擦表面も実現できる。さらに、重合体ゲルに化学的に着色することにより色彩表現等も実現できる。
ガラス等の基材表面に付着した不要な金属等(構造体)を、重合体ゲルに吸着(接合)させることにより簡便に除去し、基材表面を清浄化することができる。
(方法)実験条件の数値範囲は複数回の実施によるものである。
Au薄膜はスライドガラスから剥離し、ポリアクリル酸ゲルに接合した。
(方法)
概略を図3に示す。実施例1と同様の方法で、スライドガラス(20mm×26mm)上に膜厚150nmのAu薄膜(10mm×10mm)を堆積させ、Au薄膜付スライドガラスを作製した。1枚のスライドガラス及び1枚のAu薄膜付スライドガラスで、シリコーンゴムシートで作製したスペーサー(500μm厚)を挟みこむことにより、重合用モールド型を形成した。Au薄膜付スライドガラスは、Au蒸着面を内側にした。
Au薄膜はスライドガラスから剥離し、ポリアクリル酸ゲル及びポリメタクリル酸ゲルの何れにも接合した。
(方法)
実施例2と同様の方法でAu薄膜付スライドガラスを作製し、さらに実施例2と同様の方法で重合用モールド型を作製した。実施例2と同様の組成のゲル原料溶液1mlに重合開始剤(VA−057(水溶性アゾ重合開始剤)、和光純薬、0.01〜0.02g)を加えた重合用モノマー溶液を、重合用モールド型に注入した。60℃のオーブンで2〜6時間加熱することにより、モノマーを重合させた(熱重合)。ポリアクリル酸ゲル又はポリメタクリル酸ゲルが形成した後、離型した。
Au薄膜はスライドガラスから剥離し、ポリアクリル酸ゲル及びポリメタクリル酸ゲルの何れにも付着した。重合方法(光重合、熱重合)に関わらず、Au薄膜をゲルに接合できることがわかった。
(方法)
実施例2と同様の実験を、Auにかえて、白金(Pt)について実施した。
Pt薄膜はスライドガラスから剥離し、ポリアクリル酸ゲル及びポリメタクリル酸ゲルの何れにも接合した。
(方法)
スライドガラス(20mm×26mm)に膜厚20μmのアルミ(Al)フォイル(20mm×26mm)を液滴接着又は静電接着等の方法で付着させ、Alフォイル付スライドガラスを作製した。1枚のスライドガラス及び1枚のAlフォイル付スライドガラスで、シリコーンゴムシートで作製したスペーサー(500μm厚)を挟みこむことにより、重合用モールド型を形成した。
ポリアクリル酸ゲル及びポリメタクリル酸ゲルの何れもスライドガラスからは剥離し、Alフォイルと接合した。
(方法)
実施例5と同様の方法で重合用モールド型を形成した。
ポリアクリル酸ゲル及びポリメタクリル酸ゲルの何れもスライドガラスからは剥離し、Alフォイルと接合した。
アクリル酸(AAc)モノマーとアクリルアミド(AAm)モノマーとの共重合体ゲルにAu薄膜を接合することができるか調べた。
実施例2と同様の方法でAu薄膜付スライドガラスを作製し、さらに実施例2と同様の方法で重合用モールド型に作製した。
Au薄膜はスライドガラスから剥離し、何れの組成のポリアクリル酸−アクリルアミド共重合体ゲルにも接合した。[AAc]:[AAm]=1:1の共重合体ゲルの方が、1:3の共重合体ゲルよりもAu薄膜の接合が良好であった。[AAc]:[AAm]=1:1であるポリアクリル酸−アクリルアミド共重合体ゲルにAu薄膜が接合している写真を、図4に示す。
(方法)
概略を図5に示す。シリコンウエハ(20mm×20mm)(基体)上に、スピンコート法により、ヘキサメチルジシラザラン(HMDS)液による界面処理及びレジスト液(AZ1500、AZ Electronic Materials社)による膜厚2μm程度のレジスト膜の形成を行った。次いでマスクレスフォトリソグラフィ装置((株)ナノシステムソリューションズ社製)を用いてパターン露光処理を行い、AZ1500専用現像液に45秒間浸漬した後、純水で洗浄を行うことにより、sub−μm〜mmスケールのサイズのパターン蒸着マスクを作製した。このシリコンウエハ基板上に真空蒸着装置を用いてAuの電子ビーム蒸着を行い、膜厚150nmのAu薄膜を堆積させた。このシリコンウエハを、アセトンに約5分間浸漬し攪拌することにより、レジスト膜溶解除去と同時に、不要箇所(レジスト膜上)のAu薄膜のリフトオフ除去を行い、目的とする薄膜微細構造パターン(線幅/スペース=4μm/4μmのAuラインパターン)を形成した。
何れのゲルについても、Auの薄膜微細構造パターン(線幅/スペース=4μm/4μmのAuラインパターン)はシリコンウエハから剥離し、ポリアクリル酸ゲル及びポリメタクリル酸ゲルに接合した。ゲル上の薄膜微細構造パターンを光学顕微鏡で観察したところ、線幅/スペース=4μm/4μmのAuラインパターンを形成していることが確認された。
(方法)
実施例8と同様の実験を、線幅/スペース=4μm/4μmのAuラインパターンにかえて、1μmのAuドットパターンについて実施した。
何れのゲルについても、Auの薄膜微細構造パターン(1μmのAuドットパターン)はシリコンウエハから剥離し、ポリアクリル酸ゲル及びポリメタクリル酸ゲルに接合した。ポリアクリル酸ゲル上の薄膜微細構造パターンを走査型電子顕微鏡(日立製作所製、型番S4800)で観察した画像を図6に示す。(a)、(b)はそれぞれ倍率を×2500、×15000にしたものである。(a)及び(b)において、ゲル上に1μmのAuドットパターンが形成されていることが確認された。
(方法)
概略を図7に示す。シリコンウエハ又はスライドガラスに、スピンコート法により、感光性樹脂剤であるSU−8(エポキシ系樹脂、日本化薬(株))の膜形成(膜厚24μm又は50μm)をし、90℃のオーブンで約10分間加熱して硬化させた。次いでマスクレスフォトリソグラフィ装置を用いてパターン露光処理を行い、SU−8専用現像液に5〜8分間浸漬した後、イソプロピルアルコールで洗浄を行うことにより、樹脂マイクロパターン(線幅/スペース=36μm/36μm)付の基板を作製した。
何れのゲルについても、樹脂マイクロパターンは基板から剥離し、ゲルに接合して、当該ゲル上に樹脂マイクロパターンが形成された。
(方法)
実施例2で作製したAu薄膜(膜厚150nm)を接合したポリアクリル酸ゲルを風乾し、走査型電子顕微鏡(日立製作所製、型番S4800)を用いて、Au薄膜の表面を観察した。
図8はAu薄膜を接合したポリアクリル酸ゲルの、風乾後の電子顕微鏡の画像である。(a)〜(d)はそれぞれ倍率を×150、×200、×5000、×50000にしたものである。(a)及び(b)において、ゲルの変形(収縮)に伴ってAu薄膜がしわになっていることが観察された。さらに拡大した(c)を見ると、しわになっているように見える部分は、収縮したゲルの起伏に沿って、Au薄膜が接合したまま起伏しているだけであることがわかった。さらに拡大した(d)を見ると、山になっている部分に破れはなく、しなやかに折れていることが確認された。
(方法)
実施例8で作製した薄膜微細構造パターン(線幅/スペース=4μm/4μmのAuラインパターン)を接合したポリアクリル酸ゲルを風乾し、光学顕微鏡(オリンパス製、型番BX)を用いて、Auラインパターンの変化を観察した。
図9はAuラインパターンを接合したポリアクリル酸ゲルの光学顕微鏡の画像である。(a)は純水中で膨潤させた状態の画像であり、(b)は1.5MのKCl水溶液中で収縮させた状態の画像である。観察の結果、ゲルとAu薄膜(ラインパターン)は良好に接合しており、ゲルの膨潤・収縮に追従して、Auラインパターンが伸縮していることがわかった。
本発明の方法で作製したゲルについて、光学素子としての利用可能性を検討した。
実施例8と同様の方法で、線幅/スペース=4μm/4μmのAuラインパターンを周期配列させたマイクロスリット構造をもつポリアクリル酸ゲル回折格子を作製した。ゲルの膨潤・収縮によりスリット間隔が変化する稼働型の回折格子素子である。この素子にレーザー光を照射した。
光学干渉によりスリット間隔に応じた回折スポットを得ることができた。つまり、ゲルの膨潤・収縮によりレーザー光を任意の位置に分割照射する光学機能素子が作製できた。
本発明の方法で作製したゲルについて、変形計測素子としての利用可能性を検討した。
実験は、マイクロスリット構造(離間したAuラインパターン)をもつゲル回折格子にレーザー光を照射して、ゲル回折格子を透過したレーザー光を回折スポットとしてスクリーンに映し出すことで行う。レーザーの波長をλ、ゲル上のAuラインパターンのスリット間隔をd、スクリーン上の回折スポットの間隔をx、ゲルのAu接合面とスクリーンとの距離をLとすると、回折スポットパターンは「d・x/L=λ」の関係が成り立つ。したがって、回折スポットの間隔xを測定することにより、スリット間隔dを計算することができる。そして、スリット間隔dはゲルの膨潤・収縮により増減するため、スリット間隔dを得ることができれば、ゲルの膨潤・収縮状態を知ることができる。なお、スリット間隔dは、隣り合うAuライン間の距離に相当する。
まず、実施例13で作製したゲルを2.5MのCaCl2水溶液中で十分収縮させた後、純水中で膨潤させた。純水への移動と同時に、回折スポットの間隔xの測定を開始した。また、実施例13で作製したゲルを純水中で十分膨潤させた後、2.5MのCaCl2水溶液中で収縮させた。CaCl2水溶液への移動と同時に、回折スポットの間隔xの測定を開始した。次に測定した回折スポットの間隔xの値から、スリット間隔dの値を計算した。同様の方法で、NaCl水溶液でも測定を行った。
図10は、ゲルの膨潤・収縮変化によるスリット間隔dの変化の結果を示す図である。図10の(a)に示すように、収縮状態から膨潤状態になる過程で、スリット間隔dの値が経時的に大きくなっていくことを定量計測することができた。また、図10の(b)に示すように、膨潤状態から収縮状態になる過程で、スリット間隔dの値が経時的に小さくなっていくことを定量計測することができた。
本発明の方法で作製したゲルについて、イオンセンサー素子としての利用可能性を検討した。
ゲルの収縮のNaCl濃度依存性及びCaCl2濃度依存性を調べた。実施例13で作製したゲルを純水中で十分膨潤させた後、NaCl水溶液又はCaCl2水溶液中で収縮させた。NaClの濃度は、50mM、0.5M、1M、2.5M、5Mとし、それぞれについて実験した。また、CaCl2の濃度は、2.5mM、25mM、0.25M、2.5Mとし、それぞれについて実験した。
図12はゲルの収縮のCaCl2濃度依存性の結果を示す。(b)は(a)のスケールを拡大したものである。図12に示すように、mM〜Mオーダーまでの塩濃度測定が可能であることがわかった。また、図13は、ゲルの飽和収縮比の塩濃度依存性の結果を示す。(a)はNaCl、(b)はCaCl2についての結果である。これを比較すると、NaClの方がCaCl2に比較して飽和量が大きくなることが分かる。従来は2価のCa2+の方が1価のNa+より収縮効果が高いと考えられていたが、その逆であった。これは、ミリ秒、ナノメートルスケールの時間・空間分解能をもつ本手法によってはじめてわかることである。
本発明の方法で作製したゲルについて、アクチュエーション素子としての利用可能性を検討した。
概略を図15の(a)に示す。実施例10で作製したポリアクリルアミドゲル(膜厚24μmの樹脂マイクロパターン付)をアセトン槽に入れ、脱水した。また、同じゲルを水槽に入れ、吸水させた。
図15の(b)に示すように、ゲルをアセトン槽に入れると、ゲルは脱水されて収縮し、マイクロパターンが接合している面が外側になる形でゲルが変形した(状態(A))。一方、ゲルを水槽に入れると、ゲルは吸水して膨潤し、マイクロパターンが接合している面が内側になる形でゲルが変形した(状態(B))。
本発明の方法で作製したゲルについて、実施例16と同様、アクチュエーション素子としての利用可能性を検討した。
概略を図16の(a)に示す。実施例10と同様の方法で作製した十字型のポリアクリルアミドゲル(膜厚24μmの樹脂マイクロパターン付)をアセトンと水との混合槽に入れて弛緩させた後、水槽に移して吸水させた。また、同じゲルを水槽に入れて吸水させた後、アセトン及び水の混合槽に移した。
図16の(b)に示すように、混合槽において弛緩状態となっているゲルを水槽に移すと、15秒以内に変形し、目的の立体形状を形成した。また、水槽で立体形状を形成しているゲルを混合槽に移すと、15秒以内に変形し、弛緩状態となった。
Claims (12)
- 金属材料、金属酸化物材料、及びプラスチック材料からなる群より選択される少なくとも一種の材料からなる構造体が接合した重合体ゲルの製造方法であって、
上記構造体が付着した基体を重合体ゲルに対して、当該構造体と重合体ゲルとが接触するように配置する配置工程と、次いで、
上記基体と重合体ゲルとを離す離間工程と、を含むことを特徴とする重合体ゲルの製造方法。 - 上記配置工程は、上記重合体ゲルの原料であるモノマーを含む溶液と上記基体に付着している構造体とが接触した状態で、当該モノマーを重合することで行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 上記配置工程と離間工程との間に、上記重合体ゲルと上記基体とを押し付けあう工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 上記重合体ゲルが、ハイドロゲルであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記重合体ゲルが、カルボキシル基を有するものであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記重合体ゲルが、重合性不飽和カルボン酸モノマーの単独又は共重合体であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
- 上記重合性不飽和カルボン酸が、アクリル酸又はメタクリル酸であることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
- 上記構造体が、蒸着によって上記基体に付着されることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記構造体が薄膜であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記構造体が、当該構造体をなす材料の膜を、上記基体上でパターニングすることにより形成されていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の製造方法。
- 上記基体における上記構造体が付着している面が、ガラス製又はシリコン製であることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の製造方法。
- 請求項1〜11の何れか1項に記載の製造方法によって製造されることを特徴とする、構造体が接合した重合体ゲル。
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