JP2013057134A

JP2013057134A - 刺繍製生地

Info

Publication number: JP2013057134A
Application number: JP2011194545A
Authority: JP
Inventors: Kinya Murata; 欽也村田
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2011-09-07
Filing date: 2011-09-07
Publication date: 2013-03-28

Abstract

【課題】
従来の刺繍は、基布に装飾としての柄を、糸を使って表現するものであり、また特許文献1の刺繍製品は、基布として組織が粗く、透過性を有するレース地等にも、これまでにない多様な装飾性、そして付加価値の高い刺繍製品を得ることを目的としている。しかし本発明の目的は、刺繍機を従来のようなファッションとしての装飾の手段として考えるのではなく、織機や編機のように縦糸・横糸・羊毛・織布・レース地を含む編地などを刺繍により繋ぎ合わせることで、今までにないような全く新しい基布を作りあげることを目的としている。
【解決手段】
上記の目的を達成する刺繍製品の製造方法は、水溶性の不織布またはハイセロンの上に縦糸・横糸・羊毛・織地・レース地を含む編地などを表現したい柄のように配置して、さらにその上に水溶性の不織布またはハイセロンを重ねた状態のものに刺繍することで、それぞれを繋ぎ合わせた後、水洗い、整形により完成する。
【選択図】図３

Description

本発明は、従来の装飾美としての刺繍の概念を変えて、縦糸・横糸・羊毛・織布・レース地を含む編地などを刺繍により繋ぎ合わせた、すべて刺繍機を使って作りあげた刺繍製生地に関する。

従来の刺繍は、基布に装飾としての柄を、糸を使って表現するものである。また、水溶性の不織布やハイセロンを使って、刺繍した後に微温湯につけて不織布等を洗い流し、刺繍糸だけを残してレース風の刺繍として作るものもある。

特開２００９−１７４０９６号公報

従って、特許文献1の刺繍製品は、基布として組織が粗く、透過性を有するレース地等にも、これまでにない多様な装飾性、そして付加価値の高い刺繍製品を得ることを目的としている。

本発明の目的は、刺繍機を従来のようなファッションとしての装飾の手段として考えるのではなく、織機や編機のように縦糸・横糸・羊毛・織布・レース地を含む編地などを刺繍により繋ぎ合せることによって、今までにないような全く新しい基布自体を作りあげることを目的としている。

上記の目的を達成する刺繍製品の製造方法は、水溶性の不織布やハイセロンの上に、縦糸・横糸・羊毛・織布・レース地を含む編地などを表現したい柄のように配置して、さらにその上に水溶性の不織布やハイセロンを重ねた状態のものに刺繍することでそれぞれを繋ぎ合わせた後、水洗い、整形により完成する。

以上の説明によって明らかなように、刺繍機によって作り上げた刺繍製生地は織地や編地とは違った今までにない風合いや独自性、またはファッション性の高い生地を作り上げることができる。

また、刺繍製生地は衣料分野、小物分野、なかでもストール・バッグなどに使用される生地として好適である。

本発明の刺繍製生地の製造方法における刺繍工程を説明するための分解図本発明の刺繍製生地の製造方法における刺繍ステッチの柄例本発明の製造方法によって製造した刺繍製生地の部分拡大図本発明の製造方法によって製造したストールの完成図

本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1の1の水溶性不織布またはハイセロンを多頭式電子ミシンにセットする。この上に、２の縦糸・３の横糸・４の羊毛・５の織布・６のレース地を含む編地等を作成したい生地の柄を考えたうえで、全て手作業で配置していく。この時、縦糸・横糸になるものは、適当な長さにカットした太い毛糸や細い毛糸を束にしたもの、紐状素材または１〜３ｃｍ位にバイヤスカットした織布などが好適である。さらにその上に、丸や四角、ひし形などいろいろな形に裁断した羊毛・織布・レース地を含む編地などを適当な位置に重ね置きする。特に羊毛は刺繍することでニードル加工を施したような風合いになる。また織布・レース地を含む編地等を重ねることで、これまでに無いような斬新さが生まれる。
以上をセットしたものの上に、７の水溶性不織布またはハイセロンを被せ置き、２から６が動かないようにサンドイッチ状に固定する。これには刺繍工程上、配置した糸や布地等がズレたりしないように、防御する目的がある。また、太い毛糸や羊毛、レース地など凹凸感のある素材に同時に刺繍していく上で、糸切れ等を防ぐ上でも非常に有効である。

図２は図１の手順で準備されたものを、実際に刺繍により繋ぎ合わせていくときの刺繍ステッチの柄例である。この他にもいろいろなステッチで繋ぎ合わせていくことが可能である。また刺繍に使用される糸はポリエステル糸、綿糸、レーヨン糸、アクリル・ウール糸などが考えられる。綿糸はナチュラル感、レーヨン糸は光沢感、アクリル・ウール糸はやわらかさや温かみを出すことができるが、糸の強度面を考えるとポリエステル糸が適している。またヒートテックの糸を使うことで、実際に温かさを出すこともできる。

図３は刺繍製生地の部分拡大図であるが、刺繍ステッチは、あくまでも縦糸・横糸となる毛糸や紐状素材、バイヤスカット地などと、適当な形にカットされた羊毛・織布・レース地を含む編地等を繋ぎ合わせるためのものである。

上記刺繍製生地を約４０℃の微温湯に浸漬、洗い流し、上下の水溶性不織布またはハイセロン等の溶解処理を行った後、乾燥、整形することで、今までにないような全く新しい感覚の基布、刺繍製生地が得られる。

図４は本発明の製造方法によって製造したストールの完成図である。この方法で製造されたストールには縫製工程は必要ないし、ストール端のフリンジもこの製造方法によって完成される画期的な製造方法なのである。
刺繍製生地の製造方法により作成された、後工程としての縫製、フリンジ加工の必要の無い、刺繍機のみで完成されるストールである。

１水溶性不織布またはハイセロン等
２縦糸
３横糸
４羊毛
５織布
６レース地を含む編地
７水溶性不織布またはハイセロン等
８刺繍ステッチａ
９刺繍ステッチｂ
１０刺繍ステッチｃ
１１刺繍ステッチｄ
１２刺繍ステッチｅ
１３縦糸
１４横糸
１５羊毛
１６織布
１７レース地を含む編地
１８刺繍ステッチｂ
１９ストール

Claims

水溶性の不織布やハイセロンの上に、縦糸・横糸・羊毛・織布・レース地を含む編地などを表現したい柄のように配置し、それぞれを刺繍により繋ぎ合わせることで構成されることを特徴とする刺繍製生地。