JP2013056012A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の装置間の経路に不正を施すことで不正に利益を得ようとする行為を抑制することが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】払出制御基板171は接続端子板172を介して貸出指示装置19と電気的に接続されている。貸出操作装置71の貸出ボタンが操作された場合には貸出指示装置19から貸出要求信号が出力され、払出制御基板171のMPU181では当該貸出要求信号を入力することで所定数の遊技球が払い出されるように払出装置を駆動制御する。この場合に、貸出指示装置19と貸出操作装置71との間の通信経路に介在するように払出制御基板171が設けられており、当該通信経路を構成する配線は、貸出指示装置19からMPU181に遊技球の貸出指示を与えるための通信経路を構成する配線とともに接続ユニットとして設けられている。
【選択図】 図6
【解決手段】払出制御基板171は接続端子板172を介して貸出指示装置19と電気的に接続されている。貸出操作装置71の貸出ボタンが操作された場合には貸出指示装置19から貸出要求信号が出力され、払出制御基板171のMPU181では当該貸出要求信号を入力することで所定数の遊技球が払い出されるように払出装置を駆動制御する。この場合に、貸出指示装置19と貸出操作装置71との間の通信経路に介在するように払出制御基板171が設けられており、当該通信経路を構成する配線は、貸出指示装置19からMPU181に遊技球の貸出指示を与えるための通信経路を構成する配線とともに接続ユニットとして設けられている。
【選択図】 図6
Description
本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、複数の装置間に設けられた経路を利用して送電又は通信が行われることで、各種制御が実行され、遊技機において各種動作が実行される。
例えば、パチンコ機においては、基板装置として、遊技球の付与に関する制御を実行するための制御基板を備えるとともに、当該制御装置と貸出指示装置との間での有線による通信を中継する中継基板を備えた構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、当該中継基板は、パチンコ機に設けられた貸出ボタンと貸出指示装置との間での有線による通信を中継するように設けられている。
貸出指示装置は紙幣やプリペイドカード等を投入可能に構成されており、例えば、当該貸出指示装置に紙幣やプリペイドカード等を投入した状態で、パチンコ機に設けられた貸出ボタンを操作することにより、貸出指示装置からそれに応じた信号が出力される。当該信号は、上記中継基板を介して上記制御装置にて受信され、当該制御装置では所定個数の遊技球の使用を可能とするための制御が実行される。
ここで、上記のように複数の装置間で送電又は通信が行われることにより各種制御が実行される構成においては、所定の経路に対して不正を施すことにより不正に利益を得ようとする行為が想定される。
例えば、上記のように貸出指示装置を利用して遊技球の貸出制御が実行される構成においては、上記中継基板と上記制御装置との間の通信経路に不正な信号を出力することにより、不正に遊技球の貸出を行わせようとする行為が想定される。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、複数の装置間の経路に不正を施すことで不正に利益を得ようとする行為を抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明は、特定装置及び第1装置間において送電するために又は通信するために用いられる第1経路と、
前記特定装置及び第2装置間において送電するために又は通信するために用いられる第2経路と、
を備え、
前記第1経路を通じて送電又は通信が行われることにより第1制御が実行され、前記第2経路を通じて送電又は通信が行われることにより第2制御が実行される構成であり、
前記第2経路は、少なくとも前記第1装置にて中継される構成であり、
前記第1経路における前記第1装置への接続部と、前記第2経路における前記特定装置及び前記第1装置間の経路であって当該経路の前記第1装置への接続部とが、同一の第1接続手段に集約された状態で、前記第1装置に接続されていることを特徴とする。
前記特定装置及び第2装置間において送電するために又は通信するために用いられる第2経路と、
を備え、
前記第1経路を通じて送電又は通信が行われることにより第1制御が実行され、前記第2経路を通じて送電又は通信が行われることにより第2制御が実行される構成であり、
前記第2経路は、少なくとも前記第1装置にて中継される構成であり、
前記第1経路における前記第1装置への接続部と、前記第2経路における前記特定装置及び前記第1装置間の経路であって当該経路の前記第1装置への接続部とが、同一の第1接続手段に集約された状態で、前記第1装置に接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の装置間の経路に不正を施すことで不正に利益を得ようとする行為を抑制することが可能となる。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図2に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
外枠11の側方には図1に示すように、貸出指示装置(例えばCRユニット)19が設けられている。貸出指示装置19の前面側にはカード口19aが設けられ、そのカード口19aへの磁気カードの挿入により磁気カードに記憶された金額に相当する数の遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。また、遊技球の貸し出し対象となっていない残高の情報が貸出指示装置19に記憶されている状況で磁気カードの排出操作が行われた場合には、その残高の情報が書き込まれた磁気カードがカード口19aから排出される。
なお、残高の情報が書き込まれる記憶媒体は磁気カードに限定されることはなく、コイン状のものであってもよい。また、遊技球の貸し出しを受ける上で貸出指示装置19に挿入されるものは記憶媒体に限定されることはなく現金であってもよい。また、現金の投入が可能であるとともに、記憶媒体の投入及び排出の少なくとも一方が可能である構成においては、現金の投入口と、記憶媒体を扱うための開口とを別々に設けることが好ましい。
遊技機本体12は、内枠13と、内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。この窓孔23により内枠13の前面側に遊技領域が露出されるようにして、樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。
遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤24には前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口33,下作動口34,スルーゲート35及び可変表示ユニット36等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33,34に遊技球が入ると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
可変表示ユニット36には、作動口33,34への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。センターフレーム42の上部には、第1特定ランプ部43及び第2特定ランプ部44が設けられている。また、センターフレーム42の上部及び下部にはそれぞれ保留ランプ部45,46が設けられている。下側の保留ランプ部45は、図柄表示装置41及び第1特定ランプ部43に対応しており、遊技球が作動口33,34を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部46は、第2特定ランプ部44に対応しており、遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示された場合には、開閉実行モードが発生することとなる。
第1特定ランプ部43及び第2特定ランプ部44は、他の制御装置を介することなく後述する主制御装置により表示内容が制御される。第1特定ランプ部43では、作動口33,34への入賞をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には開閉実行モードが発生する。第2特定ランプ部44では、遊技球のスルーゲート35への入賞をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には下作動口34に付随する電動役物34aが所定時間だけ開放状態となる。
なお、第1特定ランプ部43及び第2特定ランプ部44といった主制御装置により直接的に制御されるとともに抽選結果を表示する表示部として、複数のセグメントを有するセグメント表示器を用いてもよく、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイを用いてもよい。但し、図柄表示装置41における表示演出への注目度を高める上では、第1特定ランプ部43に対応した表示部のサイズは、図柄表示装置41の表示面よりも小さいことが好ましい。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、開閉実行モードにおいて遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放されるものが一般的である。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように窓部61が形成されている。窓部61には、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるように透明な窓パネル62が嵌め込まれている。窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部としてエラー表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、エラー表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65には、図1に示すように、貸出操作装置71が配設されている。貸出操作装置71には貸出ボタン72と、返却ボタン73と、度数表示部74とが設けられている。貸出指示装置19に残高の情報が記憶されている状態で、貸出操作装置71によって球貸し操作、カード返却操作及びカード度数の確認を行うことができる。すなわち、貸出ボタン72は、貸出指示装置19に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、貸出指示装置19に残額が記憶されている限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン73は、貸出指示装置19に記憶された残高の情報を磁気カードとして返却を求める際に操作される。度数表示部74は貸出指示装置19に記憶されている残高の情報を表示するものである。
上側膨出部65内側には上方に開口した上皿81が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿82が設けられている。上皿81は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿82は、上皿81内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。なお、以下の説明では、図3に加え図5を適宜参照する。図5は裏パックユニット15の正面図である。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置91及び音声ランプ制御装置92が搭載されている。主制御装置91は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が基板ボックス93に収容されて構成されている。基板ボックス93は、合成樹脂により形成されており、基板ボックス93の外部から主制御基板を目視確認可能となるように透明(具体的には無色透明)に形成されている。
基板ボックス93には、その開放の痕跡を残すための痕跡手段が設けられている。当該痕跡手段として具体的には、基板ボックス93を構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が設けられている。
音声ランプ制御装置92は、主制御装置91からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が基板ボックス94に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図5に示すように、裏パック101を備えており、当該裏パック101に対して、払出機構部102及び制御装置集合ユニット103が取り付けられている。裏パック101は合成樹脂により透明に形成されており、音声ランプ制御装置92などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部104を有している。
払出機構部102は、保護カバー部104を迂回するようにして配設されている。払出機構部102には、裏パック101の最上部に配置され遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク111と、タンク111の下方から下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール112と、タンクレール112の下流側に連結され上下方向に延びるケースレール113と、ケースレール113の最下流部に設けられた払出装置114とを備えている。
払出装置114は、上流側から供給される遊技球の下流側への流出を阻止する図示しない球止め部材(例えば回転体)を備えており、当該球止め部材が図示しない駆動モータにより駆動されて動作することで、流出が阻止している遊技球が順次、下流側へと導出される。また、払出装置114には、下流側へと払い出す遊技球を検知するための図示しない検知センサが設けられている。
払出機構部102には、裏パック基板121が設置されている。裏パック基板121には、例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ122の切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
裏パック101の下端に制御装置集合ユニット103が取り付けられている。制御装置集合ユニット103は、払出制御装置131と、電源及び発射制御装置132とを備えている。これら払出制御装置131と、電源及び発射制御装置132とは、払出制御装置131がパチンコ機10後方となり電源及び発射制御装置132がパチンコ機10前方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置131は、払出装置114を制御する払出制御基板と、当該払出制御基板と貸出指示装置19との電気的な接続を中継する接続端子板とが基板ボックス133に収容されて構成されている。払出制御装置131の詳細な構成については、後に説明する。
電源及び発射制御装置132は、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されるとともに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御を行う電源及び発射制御基板が基板ボックス137に収容されて構成されている。また、電源及び発射制御装置132にはRAM消去スイッチ138が設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ138を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
<パチンコ機10の電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図6のブロック図に基づいて説明する。図6では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図6のブロック図に基づいて説明する。図6では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置91に設けられた主制御基板151には、主制御回路152と停電監視回路153とが設けられている。主制御回路152には、演算装置である1チップマイコンとしてMPU161が搭載されている。
MPU161には、当該MPU161により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM162(不揮発性記憶手段)と、そのROM162内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM163(揮発性記憶手段)と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。なお、MPU161、ROM162及びRAM163の一部又は全部をそれぞれ別のチップとして設けてもよい。
RAM163は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源及び発射制御装置132に設けられた電源及び発射制御基板191から記憶保持用電力が供給されて情報が記憶保持される構成となっている。
MPU161には入出力ポートが設けられており、MPU161において入出力が適宜変更されるようになっている。なお、入力ポートと出力ポートとをそれぞれ個別に有する構成としてもよい。これは、後述する他のMPUにおいても同様である。
MPU161の入力側には、主制御基板151に設けられた停電監視回路153、払出制御装置131に設けられた払出制御基板171及びその他図示しないセンサ群などが接続されている。この場合に、停電監視回路153には電源及び発射制御基板191が接続されており、MPU161(主制御回路152)には停電監視回路153を介して電力が供給される。また、スイッチ群の一部として、作動口33,34及び可変入賞装置32などといった入球部に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置91のMPU161において入球部への入球判定が行われる。また、MPU161では、入球部のうち、作動口33,34への入球に基づいて当否抽選を実行する。
ここで、MPU161にて各種抽選を行う上での電気的な構成について図7を用いて説明する。
MPU161は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、第1特定ランプ部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、第2特定ランプ部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、第1特定ランプ部43及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口34の電動役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM163の抽選用カウンタエリア163aに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生した場合に保留格納エリア163bに格納される。
保留格納エリア163bは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口33又は下作動口34への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口33又は下作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
実行エリアAEは、第1特定ランプ部43の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア163bに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM162に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルとが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして低確率モードと高確率モードとが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア163bに格納される。
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後における当否抽選の抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードのいずれであっても、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。
ここで、ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置32に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大当たり結果が契機となった開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンドに設定されている。
また、本パチンコ機10では、可変入賞装置32の1回の開放態様が、可変入賞装置32が開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が長時間である29secに設定された長時間態様と、開放継続時間が上記長時間よりも短い短時間である0.8secに設定された短時間態様と、が設定されている。
本パチンコ機10では、発射ハンドル54が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構53が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期と同程度又は若干長い程度の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で可変入賞装置32の1回の開放が行われた場合には、可変入賞装置32に、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で可変入賞装置32の1回の開放が行われた場合には、可変入賞装置32への入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による可変入賞装置32の開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による可変入賞装置32の開放が1回行われる。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける可変入賞装置32の開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモードとしては、遊技領域に同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間として短い時間が選択されるように設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき第2特定ランプ部44にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする(すなわち、第2特定ランプ部44における1回の変動表示時間を短くする)、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先はROM162に振分テーブルとして記憶されている。そして、かかる振分先として、低確大当たり結果と、低入賞高確大当たり結果と、最有利大当たり結果とが設定されている。
低確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
低入賞高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり結果となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
最有利大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり結果となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。また、遊技結果として、低入賞高確大当たり結果が設定されていない構成としてもよい。
振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確大当たり結果に対応しており、「10〜14」が低入賞高確大当たり結果に対応しており、「15〜29」が最有利大当たり結果に対応している。
なお、高確大当たり結果の一種として、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードがそれまでのモードに維持されることとなる非明示の低入賞高確大当たり結果(非明示高確率対応遊技結果又は潜伏確変状態となる結果)が含まれていてもよい。この場合、大当たり結果のさらなる多様化が図られる。
さらにまた、当否抽選における外れ結果の一種として、低頻度入賞モードの開閉実行モードに移行するとともに、その終了後において当否抽選モード及びサポートモードの移行が発生しない特別外れ結果が含まれていてもよい。上記のような非明示の低入賞高確大当たり結果と当該特別外れ結果との両方が設定されている構成においては、開閉実行モードが低頻度入賞モードに移行すること、及びサポートモードがそれまでのモードに維持されることで共通しているのに対して、当否抽選モードの移行態様が異なっていることにより、例えば通常遊技状態において非明示の低入賞高確大当たり結果又は特別外れ結果の一方が発生した場合に、それが実際にいずれの結果に対応しているのかを遊技者に予測させることが可能となる。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア163bに格納される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種としてリーチ表示が設定されている。リーチ表示とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄の変動表示が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画像において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
リーチ表示は、高頻度入賞モードとなる開閉実行モードに移行する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、開閉実行モードに移行しない遊技回では、ROM162に記憶されたリーチ用テーブルを参照して、所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。つまり、リーチ乱数カウンタC3の数値情報は、リーチ表示を実行するか否かを決定するために利用される。但し、リーチ表示の種類の決定に際しては、リーチ乱数カウンタC3の数値情報は利用されない。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、第1特定ランプ部43における変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間とをMPU161において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述するタイマ割込み処理のそれぞれにて更新され、第1特定ランプ部43における変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSの値が取得される。なお、変動表示時間の決定に際しては、ROM162の変動表示時間テーブル記憶エリアに予め記憶されている変動表示時間テーブルが参照される。
ここで、上記リーチ乱数カウンタC3から取得した数値情報に基づきリーチ表示を発生させることが決定された場合や、高頻度入賞モードとなる開閉実行モードに移行する遊技回であることに起因してリーチ表示を発生させることが決定された場合には、変動種別カウンタCSから取得した数値情報を利用してリーチ表示の種類が決定される。各リーチ表示は、リーチ表示において出現するキャラクタの種類や、リーチ表示が実行される期間などが相違している。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM163に設けられた電役保留エリア163cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
図6の説明に戻り、MPU161の出力側には、停電監視回路153、払出制御基板171及び音声ランプ制御装置92が接続されている。払出制御基板171には、賞球コマンドなどといった各種コマンドが出力される。音声ランプ制御装置92には、当否抽選の結果や大当たり種別抽選の結果に対応した種別コマンド、及び変動表示時間の情報を含む変動コマンドといった遊技回制御用のコマンドが出力されるとともに、開閉実行モード中の演出を制御するためのコマンドが出力される。
停電監視回路153は、主制御回路152と電源及び発射制御基板191とを中継し、また電源及び発射制御基板191から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。そして、この電圧が22ボルト未満になると電源遮断の発生と判断し、主制御回路152に停電信号を送信する。
払出制御基板171は、払出装置114を利用して賞球などの払出制御を行うものである。演算装置である1チップマイコンとしてのMPU181は、そのMPU181により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM182と、ワークメモリ等として使用されるRAM183とを備えている。なお、MPU181、ROM182及びRAM183の一部又は全部をそれぞれ別のチップとして設けてもよい。
払出制御基板171のMPU181には、入出力ポートが設けられている。MPU181の入力側には、主制御回路152と、電源及び発射制御基板191と、接続端子板172とが接続されている。また、MPU181の出力側には、主制御回路152と、接続端子板172とが接続されているとともに、払出装置114が接続されている(払出装置114については図6において省略)。また、払出制御基板171にはMPU181が介在することなく貸出操作装置71が接続されている。接続端子板172は、払出制御基板171と貸出指示装置19との電気的な接続を中継する中継基板としての機能を有する。
貸出指示装置19は、遊技者が貸出操作装置71に対して貸出操作を行った場合に払出制御基板171に対して貸出指示を行うものである。演算装置である1チップマイコンとしてのMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを備えている。なお、MPU211、ROM212及びRAM213の一部又は全部をそれぞれ別のチップとして設けてもよい。
貸出指示装置19は、リーダライタ214及び電源部215を備えている。リーダライタ214は、カード口19aに挿入された磁気カードの残高金額を読み出すためのリーダ機能と、その磁気カードへ使用後の残高金額を書き込むためのライタ機能とを備えた磁気ヘッドで構成されている。リーダライタ214はMPU211と電気的に接続されており、MPU211ではリーダライタ214により磁気カードの残高金額を読み出すとともに、MPU211において後述する貸出指示を行った場合に使用後の残高金額をリーダライタ214により磁気カードに書き込ませる。電源部215は、電源及び発射制御基板191を通じて供給される交流24ボルト電源に基づいて、ロジック用の+5V電圧となる直流電力、及びリーダライタ214等を駆動するための+12V電圧となる直流電力を、MPU211やリーダライタ214等に供給する。
電源及び発射制御基板191は、電入時用電源部192と発射制御部193とを備えている。電入時用電源部192は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御回路152及び払出制御基板171等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて主制御回路152及び払出制御基板171等に供給する。その概要としては、電入時用電源部192は、交流24ボルト電源を取り込み、各種センサやモータ等を駆動するための+12V電圧となる直流電力、ロジック用の+5V電圧となる直流電力などを生成し、これら+12V電圧となる直流電力、+5V電圧となる直流電力を主制御回路152及び払出制御基板171等に供給する。また、電源及び発射制御基板191は、取り込んだ交流24ボルト電源をそのまま貸出指示装置19に供給する。
発射制御部193は、遊技者による発射ハンドル54の操作にしたがって遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
電源及び発射制御基板191には、電断時用電源部194が搭載されている。電断時用電源部194はコンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(外部電源からの電力供給が行われている場合)に電入時用電源部192から供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(外部電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断時用電源部194から放電され主制御基板151のRAM163及び払出制御基板171のRAM183に対して記憶保持用電力が供給される。よって、かかる状況であっても、電断時用電源部194から記憶保持用電力が供給されている間はRAM163,183に記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。ちなみに、電断時用電源部194の容量は比較的大きく確保されており、電源遮断前にRAM163,183に記憶されていた情報は所定の期間内(例えば、1日や2日)保持される。
電源及び発射制御基板191には、上記電断時用電源部194とは異なる停電時処理用電源部が設けられている。電源及び発射制御基板191では、直流安定24ボルトの電源が22ボルト未満になった後においても、停電時処理用電源部から放電することにより、後述する停電時処理の実行に十分な時間の間、制御系の駆動電源である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。これにより、主制御回路152などは、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
音声ランプ制御装置92は、主制御回路152から受信したコマンドに基づき、エラー表示ランプ部63、スピーカ部64、及び表示制御装置201を制御するものである。また、表示制御装置201は、音声ランプ制御装置92から受信したコマンドに基づき、図柄表示装置41を制御する。
<各装置にて実行される制御処理>
次に、各装置にて実行される制御処理について説明する。
次に、各装置にて実行される制御処理について説明する。
なお、以下の説明では、理解を容易なものとするために、主制御装置91のMPU161、ROM162及びRAM163を、それぞれ主側MPU161、主側ROM162及び主側RAM163といい、払出制御装置131のMPU181、ROM182及びRAM183を、それぞれ払出側MPU181、払出側ROM182及び払出側RAM183といい、貸出指示装置19のMPU211、ROM212及びRAM213を、それぞれ貸出側MPU211、貸出側ROM212及び貸出側RAM213という。
まず、主側MPU161にて実行されるタイマ割込み処理について説明する。図8は主側MPU161にて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。当該タイマ割込み処理は、定期的(例えば4msec)に起動される。
タイマ割込み処理では、まずステップS101にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、停電監視回路153から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には主側RAM163の停電フラグに「1」をセットする。停電フラグに「1」がセットされることにより、今回のタイマ割込み処理の終了後に停電時処理を実行する。
続くステップS102では抽選用乱数更新処理を実行する。抽選用乱数更新処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS103では乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS104にて変動用カウンタ更新処理を実行する。乱数初期値更新処理では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行し、変動用カウンタ更新処理では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。続くステップS105では遊技停止判定処理を実行する。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
その後、ステップS106では遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し、遊技の進行を停止していない状態であることを条件に、ステップS107以降の処理を実行する。
ステップS107では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部に行うための処理を実行する。例えば、可変入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合にはそれに対応した駆動部への駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、下作動口34の電動役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合にはそれに対応した駆動部への駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
続くステップS108では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続くステップS109では、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35に設けられた検知センサから受信している信号を読み込むとともに、その読み込んだ情報に対応した処理を行うための入賞検知処理を実行する。また、ステップS110では、主側RAM163に設けられている所定のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。また、ステップS111では、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する。
続くステップS112では、賞球コマンドの出力設定処理を実行する。当該出力設定処理では、上記入賞検知処理の結果、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34のいずれかに遊技球が入球したことを特定した場合に、その入球が発生した箇所に対応した賞球コマンドを払出側MPU181に出力する。払出側MPU181ではその受信した賞球コマンドに対応した数の遊技球が上皿81又は下皿82に払い出されるように払出装置114を駆動制御する。
続くステップS113では、入力状態監視処理として、ステップS108の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサの断線確認、遊技機本体12の開放確認、及び前扉枠14の開放確認を行う。
続くステップS114では、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する。当該特図特電制御処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS115では普図普電制御処理を実行する。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に後述する電動役物開放カウンタC4の数値情報を取得するための処理を実行するとともに、当該数値情報が記憶されている場合にその数値情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、下作動口34の電動役物34aを開閉させる処理を実行する。
続くステップS116では、直前のステップS114及びステップS115の処理結果に基づいて、第1特定ランプ部43の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、第2特定ランプ部44の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
続くステップS117では、遊技回及び開閉実行モードの両方が実行されていない状況において図柄表示装置41の表示内容を待機表示用のものとするためのデモ表示用処理を実行する。
続くステップS118では、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するように外部情報設定処理を実行する。ステップS106にて肯定判定をした場合、又はステップS107〜ステップS118の処理を実行した後は、本タイマ割込み処理を終了する。
図9は、特図特電制御処理(ステップS114)を示すフローチャートである。
特図特電制御処理では、まずステップS201にて保留情報の取得処理を実行する。保留情報の取得処理では、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には保留格納エリア163bにおける保留数が上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。保留数が上限値未満である場合には、保留数を1加算するとともに、前回のステップS102にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリアに格納する。
なお、上作動口33及び下作動口34への入賞が同時に発生している場合には、保留情報の取得処理を1回実行する範囲内において、上記保留情報を取得するための処理を複数回実行する。
ステップS201にて保留情報の取得処理を実行した後は、ステップS202に進む。ステップS202では、主側RAM163に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行し、ステップS203にて主側ROM162から特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS204にて、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS202〜ステップS204の処理内容について説明する。
既に説明したとおり特図特電制御処理には、遊技回用の演出に係る処理と、開閉実行モードに係る処理と、が含まれている。この場合に、遊技回用の演出に係る処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(ステップS206)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(ステップS207)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(ステップS208)と、が設定されている。
また、開閉実行モードに係る処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(ステップS209)と、可変入賞装置32の開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(ステップ210)と、可変入賞装置32の閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(ステップS211)と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(ステップS212)と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側MPU161にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
この場合、開始アドレスSA0は、特図変動開始処理(ステップS206)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は、特図変動中処理(ステップS207)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は、特図確定中処理(ステップS208)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は、特電開始処理(ステップS209)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4は、特電開放中処理(ステップS210)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA5は、特電閉鎖中処理(ステップS211)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA6は、特電終了処理(ステップS212)を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算又は「0」クリア(初期化)される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
ステップS204の処理を実行した後は、ステップS205にて、ステップS204において取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがSA0である場合にはステップS206の特図変動開始処理にジャンプする。
特図変動開始処理では、保留情報が保留記憶されていることを条件に、その保留情報を保留格納エリア163bの実行エリアAEにシフトする処理を実行するとともに、各保留エリアRE1〜RE4のデータを上位側(すなわち第1保留エリアRE1側)にシフトする処理を実行する。その後、実行エリアAEにシフトされた保留情報について、大当たり当選に対応しているか否かを判定する当否判定処理、及び大当たり当選に対応している場合にはその保留情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを判定する振分判定処理を実行する。当否判定処理に際しては、保留情報において大当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が、大当たり当選に対応した数値情報であるか否かの判定を行う。また、振分判定処理に際しては、保留情報において大当たり種別カウンタC2から取得した数値情報が、いずれの大当たり結果の区分に対応しているか否かの判定を行う。
当否判定処理及び振分判定処理だけでなく、その保留情報が大当たり当選に対応していない場合には、その保留情報がリーチ発生に対応しているか否かを判定するリーチ判定処理を実行するとともに、その時点における変動種別カウンタCSの数値情報を利用して遊技回の継続時間を選択する継続時間の選択処理を実行する。なお、リーチ判定処理に際しては、保留情報においてリーチ乱数カウンタC3から取得した数値情報が、リーチ発生の数値情報に対応しているか否かの判定を行う。
継続時間の情報を選択した場合には、当該継続時間の情報を含む変動用コマンドと遊技結果の情報を含む種別コマンドとを音声ランプ制御装置92に送信するとともに、第1特定ランプ部43における絵柄の変動表示を開始させる。これにより、1遊技回が開始された状態となり、第1特定ランプ部43及び図柄表示装置41にて遊技回用の演出が開始される。
ちなみに、このように遊技回用の演出を開始させた場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動開始処理に対応したものから特図変動中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA1である場合にはステップS207の特図変動中処理にジャンプする。特図変動中処理では、遊技回の継続時間中であって、確定表示前のタイミングであるか否かを判定する処理を実行し、確定表示前であれば第1特定ランプ部43における絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。
ちなみに、確定表示させるタイミングとなるまで特図変動中処理にて待機するのではなく、確定表示させるタイミングではない場合には上記規則的に変化させるための処理を実行した後に、本特図変動中処理を終了する。したがって、遊技回用の演出が開始された後は、確定表示させるタイミングとなるまで、特図特電制御処理が起動される度に特図変動中処理が起動される。また、確定表示させるタイミングとなった場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA2である場合にはステップS208の特図確定中処理にジャンプする。特図確定中処理では、図柄表示装置41にて今回の遊技回の停止結果を最終停止表示させるために、最終停止コマンドを音声ランプ制御装置92に送信するとともに、第1特定ランプ部43における絵柄の表示態様を今回の遊技回の抽選結果に対応した表示態様とする。また、特図確定中処理では、確定表示中の期間が経過したか否かを判定し、当該期間が経過している場合には開閉実行モードへの移行が発生するか否かの判定を行い、開閉実行モードへの移行が発生する場合には当該モード移行用の処理を実行する。
ちなみに、確定表示中の期間が経過するまで特図確定中処理にて待機するのではなく、当該期間が経過していない場合には本特図確定中処理を終了する。したがって、確定表示が開始された後は、確定表示中の期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特図確定中処理が起動される。また、確定表示中の期間が経過した場合には、開閉実行モードへの移行が発生しない状況では特図特電カウンタの数値情報を初期化(すなわち「0」クリア)し、開閉実行モードへの移行が発生する状況では特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図確定中処理に対応したものから特電開始処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA3である場合にはステップS209の特電開始処理にジャンプする。特電開始処理では、開閉実行モードが開始されることを示すオープニングコマンドを音声ランプ制御装置92に送信する。また、特電開始処理では、開閉実行モードのオープニング期間が経過したか否かを判定する。オープニング期間が経過していない場合には特電開始処理にて待機するのではなく本特電開始処理を終了する。したがって、開閉実行モードのオープニング演出が開始された後は、オープニング期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電開始処理が起動される。また、オープニング期間が経過した場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開始処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA4である場合にはステップS210の特電開放中処理にジャンプする。特電開放中処理では、1のラウンド遊技を開始させるとともに、当該ラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを判定する。終了条件が成立していない場合には特電開放中処理にて待機するのではなく、上記終了条件の成立を監視するための処理を実行した後に本特電開放中処理を終了する。上記終了条件が成立している場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA5である場合にはステップS211の特電閉鎖中処理にジャンプする。特電閉鎖中処理では、1のラウンド遊技を終了させる処理を実行する。また、ラウンド遊技間のインターバル期間においては、インターバル期間が経過したか否かを判定する。インターバル期間が経過していない場合には特電閉鎖中処理にて待機するのではなく本特電閉鎖中処理を終了する。したがって、インターバル期間が開始された場合には当該期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電閉鎖中処理が起動される。また、インターバル期間が経過した場合には、特図特電カウンタの数値情報を1減算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
一方、最後のラウンド遊技に対する特電閉鎖中処理では1のラウンド遊技を終了させる処理を実行した後に、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する。
取得した開始アドレスがSA6である場合にはステップS212の特電終了処理にジャンプする。特電終了処理では、開閉実行モードが終了されることを示すエンディングコマンドを音声ランプ制御装置92に送信する。また、特電終了処理では、開閉実行モードのエンディング期間が経過したか否かを判定する。エンディング期間が経過していない場合には特電終了処理にて待機するのではなく本特電終了処理を終了する。したがって、開閉実行モードのエンディング演出が開始された後は、エンディング期間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電終了処理が起動される。また、エンディング期間が経過した場合には、開閉実行モード後の遊技状態(当否抽選モード及びサポートモード)を設定するための処理を実行した後に、特図特電カウンタの数値情報を初期化することで、当該カウンタの数値情報を特電終了処理に対応したものから特図変動開始処理に対応したものに更新する。
次に、貸出側MPU211にて実行される貸出指示処理について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS301では、度数表示処理を実行する。度数表示処理では、貸出側RAM213に記憶されている現金の残高に対応した情報が貸出操作装置71の度数表示部74に表示されるようにするための信号出力を行う。貸出側RAM213には、カード口19aを通じて挿入された磁気カードからリーダライタ214により読み取られた残高の情報が書き込まれる。また、貸出側RAM213に記憶された残高の情報は、遊技球の貸し出しが実行された場合に当該残高が減少するように更新される。
続くステップS302では返却処理を実行する。返却処理では、貸出操作装置71の返却ボタン73が操作されたことを特定した場合に、貸出側RAM213に記憶されている残高の情報をリーダライタ214により磁気カードに書き込む処理を実行するとともに、その書き込みが完了した磁気カードをカード口19aから排出させる処理を実行する。
その後、ステップS303にて、払出側MPU181から貸出許可信号を受信しているか否かを判定し、ステップS304にて、貸出操作装置71の貸出ボタン72が操作されているか否かを判定し、ステップS305にて、貸出側RAM213に残高の情報が記憶されているか否かを判定する。
ステップS303〜ステップS305のいずれかにて否定判定をした場合にはそのまま本貸出指示処理を終了する。一方、ステップS303〜ステップS305の全てで肯定判定をした場合には、ステップS306にて指示用処理を実行した後に、本貸出指示処理を終了する。
図11は、ステップS306の指示用処理を示すフローチャートである。
ステップS401では、貸出要求信号の出力回数を把握する。当該貸出要求信号の出力回数の情報は貸出側ROM212に予め記憶されており、具体的には500円分の貸出指示を行うための情報として、貸出要求信号の出力回数は「5」に設定されている。この把握した出力回数の情報は、貸出側MPU211の汎用レジスタに記憶される。
続くステップS402では、貸出確認信号の出力を開始するとともに、貸出要求信号の出力を開始する。続くステップS403では、払出側MPU181から貸出完了信号を受信したか否かを判定する。貸出完了信号を受信していない場合には、ステップS404にて、所定時間が経過したか否かを判定する。
所定時間が経過していない場合には、ステップS403の処理に戻る。所定時間が経過している場合にはステップS408の処理を実行した後に、本指示用処理を終了する。ステップS408では、貸出確認信号の出力を停止する。また、ステップS408では、指示終了処理を実行する。指示終了処理では、貸出側MPU211の汎用レジスタに記憶されている貸出要求信号の出力回数の情報を消去するとともに、貸出側RAM213の貸出要求出力カウンタエリアを初期化する。
なお、上記のようにステップS404において所定時間が経過していると判定される場合は、払出側MPU181において貸出完了信号を出力できない状況が発生していることを意味するため、今回の貸出ボタン72の操作を無効なものとして取り扱う。
一方、貸出完了信号を受信している場合には、ステップS403にて肯定判定をし、ステップS405に進む。ステップS405では、貸出要求信号の出力を停止する。また、ステップS405では、貸出側RAM213における貸出要求出力カウンタエリアの値を1加算する。
続くステップS406では、払出側MPU181からそれまで受信していた貸出完了信号を受信しなくなったか否かを判定する。貸出完了信号の受信が継続されている場合には、ステップS406の処理を繰り返す。貸出完了信号を受信していない場合には、ステップS407に進む。
ちなみに、ステップS406において肯定判定をしたタイミングで、残高金額が減算されるように貸出側RAM213に記憶されている残高の情報を更新する。具体的には、100円分が減算されるように、当該残高の情報を更新する。
ステップS407では、貸出要求出力カウンタエリアの値が貸出要求設定値か否かを判定する。具体的には、貸出要求出力カウンタエリアの値が貸出側MPU211の汎用レジスタに記憶されている貸出要求信号の出力回数の情報に対応した値と一致しているか否かを判定する。一致していない場合には、ステップS402に戻り、当該ステップS402以降の処理を再度実行する。一致している場合には、ステップS408の処理を実行した後に、本指示用処理を終了する。
次に、払出側MPU181にて実行される貸出設定処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該貸出設定処理は、払出側MPU181において定期的(例えば4msec)に実行される。
ステップS501では、払出側RAM183に貸出状態フラグが格納されているか否かを判定する。貸出状態フラグとは、遊技球の貸し出しを行うための処理を実行している状態であることを、払出側MPU181において特定するためのフラグである。
貸出状態フラグが格納されていない場合には、ステップS502〜ステップS507の貸出動作設定用処理を実行し、貸出状態フラグが格納されている場合には、ステップS508〜ステップS517の貸出動作中処理を実行する。
貸出動作設定用処理では、ステップS502にて貸出側MPU211から貸出確認信号及び貸出要求信号を受信しているか否かを判定し、ステップS503にて払出エラー状態か否かを判定し、ステップS504にて払出動作中か否かを判定する。ステップS502にて肯定判定をし、ステップS503及びステップS504にて否定判定をした場合にはステップS505に進み、それ以外の場合は、そのまま本貸出設定処理を終了する。
ステップS505では、貸出側MPU211に向けて貸出完了信号の出力を開始する。続くステップS506では貸出数記憶エリアの加算処理を実行する。貸出数記憶エリアは払出側RAM183に設けられており、当該貸出数記憶エリアには貸出要求信号の1回の受信に対応した貸出数の情報が加算される。例えば、貸出要求信号の1回の受信は100円分に相当し、当該1回の受信に対して25個の貸出数の情報が貸出数記憶エリアに加算される。払出側MPU181は、当該貸出数記憶エリアに記憶されている情報に対応した数の遊技球が払い出されるように払出装置114を駆動制御する。また、貸出数記憶エリアに記憶されている情報は、払出装置114から遊技球が払い出される毎に、貸出数からその分が減算されるように更新される。続くステップS507では、払出側RAM183に貸出状態フラグを格納する。その後、本貸出設定処理を終了する。
ステップS508〜ステップS517の貸出動作中処理では、まずステップS508にて、払出側MPU181自身が貸出完了信号の出力を継続しているか否かを判定する。貸出完了信号の出力を継続していない場合には、ステップS509及びステップS510の処理を実行することなくステップS511に進む。貸出完了信号の出力を継続している場合には、ステップS509に進む。
ステップS509では、貸出数記憶エリアに記憶されている値が「0」か否か、すなわち貸出数記憶エリアに未払出の貸出数の情報が記憶されているか否かを判定する。貸出数記憶エリアに記憶されている値が「0」でない場合には、そのまま本貸出設定処理を終了する。貸出数記憶エリアに記憶されている値が「0」である場合には、ステップS510に進む。ステップS510では、貸出完了信号の出力を停止するとともに、払出側RAM183に指示待ちフラグを格納する。
続くステップS511では、払出側RAM183に指示待ちフラグが格納されているか否かを判定する。指示待ちフラグが格納されていない場合には、ステップS512〜ステップS515の処理を実行することなくステップS516に進む。指示待ちフラグが格納されている場合には、ステップS512に進む。
ステップS512では、貸出側MPU211から貸出要求信号を受信しているか否かを判定する。貸出要求信号を受信していない場合には、ステップS513〜ステップS515の処理を実行することなくステップS516に進む。貸出要求信号を受信している場合には、ステップS513に進む。
ステップS513では、貸出完了信号の出力を開始する。続くステップS514では、貸出数記憶エリアの加算処理を実行する。これらステップS513及びステップS514の処理は、ステップS505及びステップS506と同様である。続くステップS515では、払出側RAM183の指示待ちフラグを消去する。
続くステップS516では、貸出側MPU211からそれまで入力していた貸出確認信号を受信しなくなったか否かを判定する。貸出確認信号の受信が継続されている場合には、そのまま本貸出設定処理を終了する。貸出確認信号を受信していない場合には、ステップS517にて、払出側RAM183の貸出状態フラグを消去した後に、本貸出設定処理を終了する。
<遊技球の貸し出しを不正に行わせることを抑制するための構成>
次に、遊技球の貸し出しを不正に行わせることを抑制するための構成について説明する。まず、図5及び図13を参照しながら機械的な構成について説明する。図13は、一部破断箇所を含む払出制御装置131の正面図、及び当該払出制御装置131と電気的に接続される対象を模式的に示す図である。
次に、遊技球の貸し出しを不正に行わせることを抑制するための構成について説明する。まず、図5及び図13を参照しながら機械的な構成について説明する。図13は、一部破断箇所を含む払出制御装置131の正面図、及び当該払出制御装置131と電気的に接続される対象を模式的に示す図である。
既に説明したように、払出制御装置131は、払出装置114を駆動制御する払出制御基板171と、当該払出制御基板171と貸出指示装置19との電気的な接続を中継する接続端子板172とが基板ボックス133に収容されて構成されている。
基板ボックス133は、図13に示すように、略直方体形状のボックスベース221とこのボックスベース221の開口部を覆うボックスカバー222とを備えている。ボックスベース221及びボックスカバー222は、基板ボックス133の外部から払出制御基板171及び接続端子板172を目視確認可能となるように、ポリカーボネートなどの合成樹脂を用いて透明に形成されている。
ボックスベース221とボックスカバー222とは、両者が離間される方向への相対的な変位が規制されるようして、結合部223によって開放不能に結合されている。結合部223は、基板ボックス133の一方の短辺部に5つ設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
結合部223はボックスベース221とボックスカバー222とを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、結合部223を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベース221とボックスカバー222とが開放不能に結合されるようになっている。結合部223による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われても当該結合の解除に際して破壊を要することでその破壊箇所の存在によって事態を早期に且つ容易に発見可能とするものである。また、5つの結合部223のうち少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した払出制御基板171又は接続端子板172の不具合発生の際や検査の際など基板ボックス133を開放する場合には、係止爪が挿入された結合部と他の結合部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス133のボックスベース221とボックスカバー222とが分離され、内部の払出制御基板171又は接続端子板172を取り出すことができる。その後、再度結合処理をする場合は他の結合部の長孔に係止爪を挿入する。
このように基板ボックス133の開放に際しては部材の破壊を要する構成であることにより、払出制御基板171や接続端子板172に不正を施すべく基板ボックス133が不正に開放された場合にはその痕跡が残ることとなり、当該不正開放の発見の容易化が図られる。
なお、当該不正開放の発見の容易化を図るための痕跡手段を設ける上では、ボックスベース221とボックスカバー222との境界を跨ぐようにして封印シールを貼り付ける構成を採用してもよく、ボックスベース221とボックスカバー222との境界に接着剤を塗布する構成を採用してもよい。
払出制御基板171には払出側MPU181を含めた各種素子が搭載されているとともに、複数の払出側コネクタ231〜235が搭載されている。これら各種素子及び各払出側コネクタ231〜235は払出制御基板171の一方の板面171aに搭載されている。なお、当該板面171aを以下、払出側搭載面171aという。また、接続端子板172には複数の中継側コネクタ241,242が搭載されている。これら中継側コネクタ241,242は接続端子板172の一方の板面172aに搭載されている。なお、当該板面172aを以下、中継側搭載面172aという。
当該構成において、払出制御基板171及び接続端子板172は、払出側搭載面171a及び中継側搭載面172aが同一の方向を向くようにして並設された状態で基板ボックス133に収容されているとともに、払出制御装置131はこれら搭載面171a,172aがパチンコ機10後方を向くようにして搭載されている。したがって、外枠11に対して遊技機本体12を前方に開放させて当該遊技機本体12の背面を前方に露出させた場合には、払出制御装置131を搭載箇所から取り外すことなく、上記各搭載面171a,172aの目視確認を行うことが可能となる。
払出制御装置131は、図5に示すように、電源及び発射制御装置132にパチンコ機10後方から重ねられた状態で当該電源及び発射制御装置132に対してネジ224により固定されている。当該ネジ224による固定箇所は、払出制御装置131の周縁部において複数個所(具体的には5箇所)に存在している。また、当該ネジ224は、その固定解除に際して部材の破壊を要さないものであり、さらには汎用的な工具(プラスドライバやマイナスドライバ)を利用して簡単に固定解除操作を行えるものとなっている。これにより、払出制御装置131を搭載箇所(具体的には電源及び発射制御装置132の表面)から取り外す場合の作業の容易化が図られる。したがって、払出制御基板171及び接続端子板172の上記搭載面171a,172aとは逆側の面を目視確認する場合であっても、当該目視確認の容易化が図られる。
既に説明したとおり、払出制御基板171と接続端子板172とは電気的に接続されているが、その接続箇所は全体が、図13に示すように、基板ボックス133内に収容されている。当該接続箇所について詳細には、払出制御基板171において接続端子板172に近い側の辺部に対しては直接用払出側コネクタ231が設けられているとともに、接続端子板172において払出制御基板171に近い側の辺部に対しては直接用中継側コネクタ241が設けられている。
直接用払出側コネクタ231及び直接用中継側コネクタ241は、一方が雄型であるのに対して他方が雌型となっており、雄型である直接用払出側コネクタ231が雌型である直接用中継側コネクタ241に差し込まれることで、両コネクタ231,241が接続されている。つまり、直接用払出側コネクタ231と直接用中継側コネクタ241との間には別部材となる配線ユニットは設けられておらず、両コネクタ231,241は直接的に接続されている。
例えば、両コネクタ231,241間に配線ユニットが存在する構成の場合、当該配線ユニットを構成する配線の導線部分が樹脂などによって覆われていたとしても、コネクタ231,241側の端部において導線部分が僅かに露出することが想定され、この場合、当該導線部分は基板ボックス133内において露出することとなる。これに対して、上記のように両コネクタ231,241が直接的に接続されていることにより、払出制御基板171と接続端子板172との電気的な接続箇所は、基板ボックス133だけでなくコネクタ231,241のハウジングによっても覆われた状態となり、当該接続箇所への不正なアクセスを行いづらくすることが可能となる。
払出制御基板171と接続端子板172との電気的な接続箇所は、直接用払出側コネクタ231と直接用中継側コネクタ241との接続箇所に集約されている。一方、払出制御基板171と接続端子板172との間では送電が行われるとともに、複数種類の信号が伝送される。したがって、直接用払出側コネクタ231及び直接用中継側コネクタ241の一方には複数の接続ピン(図示略)が設けられているとともに、他方には当該接続ピンと1対1で対応させて複数のピン受け部(図示略)が設けられている。このように接続箇所が1箇所に集約されていることにより、所定の信号等がいずれの経路に対応しているのか(例えば、いずれの接続ピンに対応しているのか)を認識しづらくなる。
接続端子板172には、直接用中継側コネクタ241の他に、外部用中継側コネクタ242が1個設けられている。外部用中継側コネクタ242は、払出制御装置131において貸出指示装置19に近い側の辺寄りに存在するように接続端子板172に搭載されている。外部用中継側コネクタ242は、ボックスカバー222に設けられた開口部222aを通じて基板ボックス133の外部に露出されており、貸出側接続ユニット251の一端に設けられたコネクタが接続されている。貸出側接続ユニット251の他端に設けられたコネクタは、貸出指示装置19に設けられたコネクタ19bに接続されている。接続端子板172と貸出指示装置19との電気的な接続箇所は、これらコネクタ242,19b及び貸出側接続ユニット251に集約されている。このように接続箇所が1箇所に集約されていることにより、所定の信号等がいずれの経路に対応しているのか(例えば、いずれの配線に対応しているのか)を認識しづらくなる。
なお、貸出側接続ユニット251とは、複数の配線の一端が一のコネクタに集約して接続されているとともに、他端が他の一のコネクタに集約して接続されたものである。これは、他の接続ユニットについても同様である。
接続端子板172には、銅などによって回路パターンが形成されており、貸出側接続ユニット251から通じる複数の経路が回路パターンによって個別に直接用中継側コネクタ241と電気的に接続されている。そして、直接用払出側コネクタ231と直接用中継側コネクタ241との電気的な接続を行うための接続ピンは、貸出側接続ユニット251から通じる複数の経路と1対1で対応している。
接続端子板172に形成された回路パターンにおいて、通信用の経路を生じさせる各回路パターンには、各経路における信号の伝送方向が各経路に応じた一方向となるように方向規制手段が設けられている。具体的には、通信用の経路を生じさせる各回路パターンのそれぞれには、フォトカプラが設けられている。これにより、各通信用の各経路において信号の伝送方向が一方向に定められることとなる。
払出制御基板171には、銅などによって回路パターンが形成されており、直接用払出側コネクタ231から通じる複数の経路が回路パターンによって個別に、払出側MPU181又は払出側コネクタ234,235と電気的に接続されている。つまり、接続端子板172により中継されながら貸出指示装置19から続く複数の経路は、一部は払出側MPU181と接続され、一部は払出側MPU181を介することなく払出制御装置131外の装置と接続されている。
なお、払出制御基板171において回路パターンは樹脂により被覆されており、回路パターンに対して外部から不正に導通させようとしてもそれが不可となっている。これは接続端子板172の回路パターンについても同様である。
払出制御基板171には、払出制御装置131外の装置と電気的な接続を行うための払出側コネクタ232〜235が設けられている。これら払出側コネクタ232〜235は、払出制御基板171において直接用払出側コネクタ231が設けられた辺部とは異なる辺部に沿って集約させて設けられている。各払出側コネクタ232〜235は、ボックスカバー222に設けられた開口部222b〜222eを通じて基板ボックス133の外部に露出されている。
各払出側コネクタ232〜235は、主制御装置91と電気的な接続を行うための主制御用コネクタ232と、払出装置114と電気的な接続を行うための払出装置用コネクタ233と、電源及び発射制御装置132と電気的な接続を行うための電源用コネクタ234と、貸出操作装置71と電気的な接続を行うための貸出操作用コネクタ235とを備えている。これら各払出側コネクタ232〜235にはそれぞれ、接続ユニット252〜255の一端に設けられたコネクタが接続されている。また、これら接続ユニット252〜255の他端に設けられた各コネクタは、対象となる装置に設けられたコネクタ91a,114a,132a,71aに接続されている。詳細には、主制御用コネクタ232に接続された主制御側接続ユニット252は主制御装置91に設けられたコネクタ91aに接続されており、払出装置用コネクタ233に接続された払出装置側接続ユニット253は払出装置114に設けられたコネクタ114aに接続されており、電源用コネクタ234に接続された電源側接続ユニット254は電源及び発射制御装置132に設けられたコネクタ132aに接続されており、貸出操作用コネクタ235に接続された貸出操作側接続ユニット255は貸出操作装置71に設けられたコネクタ71aに接続されている。
次に、図14を参照しながら、遊技球の貸し出しを行うための電気的な構成について説明する。図14は遊技球の貸し出しを行うための電気的な接続を示すブロック図である。
貸出指示装置19と払出制御基板171との間には、送電用及び通信用として複数の経路が設けられている。これら複数の経路は、貸出指示装置19に設けられたコネクタ19bと外部用中継側コネクタ242とを接続するように設けられた貸出側接続ユニット251の各配線を利用して形成されているとともに、直接用中継側コネクタ241及び直接用払出側コネクタ231を利用して形成されている。
複数の経路について具体的には、交流24ボルト電源を送電するための経路と、初期設定完了信号を伝送するための経路と、貸出確認信号を伝送するための経路と、貸出要求信号を伝送するための経路と、接続確認信号を伝送するための経路と、貸出可能信号を伝送するための経路と、貸出完了信号を伝送するための経路と、貸出操作信号を伝送するための経路と、返却操作信号を伝送するための経路と、第1度数表示信号を伝送するための経路と、第2度数表示信号を伝送するための経路と、第3度数表示信号を伝送するための経路と、第4度数表示信号を伝送するための経路と、第5度数表示信号を伝送するための経路とが設けられている。
交流24ボルト電源を送電するための経路は、貸出指示装置19と払出制御基板171との間の経路だけでなく、さらに払出制御基板171の直接用払出側コネクタ231と電源用コネクタ234とを接続するように設けられた回路パターン261と、電源用コネクタ234と電源及び発射制御装置132のコネクタ132aとを接続するように設けられた電源側接続ユニット254の配線とを利用して形成されている。当該経路を利用して、電源及び発射制御装置132から貸出指示装置19の電源部215に交流24ボルト電源が供給される。つまり、貸出指示装置19にて利用される交流24ボルト電源は、電源及び発射制御装置132から貸出指示装置19に直接供給されるのではなく、払出制御基板171及び接続端子板172を介して供給される。
なお、電源及び発射制御装置132から払出制御基板171には、払出側MPU181にて利用されるロジック用の直流5ボルトが供給されるが、当該送電を行うための配線は電源側接続ユニット254に含まれている。
初期設定完了信号は、貸出側MPU211において初期設定が正常に完了していることを払出側MPU181に認識させるために貸出側MPU211から出力される信号である。初期設定完了信号は、貸出側MPU211への動作電力の供給開始後において初期設定が正常に完了した場合に出力が開始され、動作電力が供給されている間はその出力が維持される。払出側MPU181は、初期設定完了信号を受信していることを条件として、遊技球の貸出を許可する。
貸出確認信号は、貸出側MPU211から貸出要求信号を出力しようとしていること又は出力中であることを払出側MPU181に認識させるために貸出側MPU211から出力される信号である。貸出確認信号は、貸出要求信号の出力を開始する場合に出力が開始され、1群の貸出要求信号の出力が終了した場合に出力が停止される。
貸出要求信号は、払出側MPU181に対して球貸実行要求を示すために貸出側MPU211から出力される信号である。
接続確認信号は、パチンコ機10の接続状態を貸出側MPU211に確認させるために払出側MPU181から出力される信号である。接続確認信号は、貸出側MPU211から初期設定完了信号を受信している間は出力が維持される。貸出側MPU211は、接続確認信号を受信していることを条件として、遊技球の貸出を指示するための制御を実行する。
貸出可能信号は、払出側MPU181において貸出要求信号を受け入れ可能な状態であることを貸出側MPU211において認識させるために払出側MPU181から出力される信号である。貸出可能信号は、払出側MPU181への動作電力の供給が開始された場合に出力が開始され、払出側MPU181において貸出要求信号を受け入れ可能な状態ではその出力が維持される。また、前扉枠14が開放された場合や、払出装置114に故障が発生した場合などといった遊技球の払出を正常に行えない状況が発生している場合には、貸出可能信号の出力が停止される。貸出側MPU211は、貸出可能信号を受信していることを条件として、遊技球の貸出を指示するための制御を実行する。
貸出完了信号は、貸出側MPU211から貸出要求信号を入力したことを貸出側MPU211に示すとともに、貸出要求信号による貸出指示に対する遊技球の払出が完了したことを貸出側MPU211に示すために払出側MPU181から出力される信号である。
初期設定完了信号、貸出確認信号及び貸出要求信号は、それぞれ対応する上記経路を通じて貸出側MPU211から払出側MPU181に向けて伝送され、払出側MPU181に入力される。接続確認信号、貸出可能信号及び貸出完了信号は、それぞれ対応する上記経路を通じて払出側MPU181から貸出側MPU211に向けて伝送され、貸出側MPU211に入力される。
貸出操作信号は、貸出操作装置71の貸出ボタン72が操作されたか否かを貸出側MPU211に認識させるために貸出操作装置71から出力される信号である。返却操作信号は、貸出操作装置71の返却ボタン73が操作されたか否かを貸出側MPU211に認識させるために貸出操作装置71から出力される信号である。第1〜第5度数表示信号は、貸出操作装置71の度数表示部74に対して表示制御を実行するために貸出側MPU211から出力される信号である。
貸出操作信号を伝送するための経路と、返却操作信号を伝送するための経路と、第1度数表示信号を伝送するための経路と、第2度数表示信号を伝送するための経路と、第3度数表示信号を伝送するための経路と、第4度数表示信号を伝送するための経路と、第5度数表示信号を伝送するための経路とは、貸出指示装置19と払出制御基板171との間の経路だけでなく、さらに払出制御基板171の直接用払出側コネクタ231と貸出操作用コネクタ235とを接続するように設けられた各回路パターン262と、貸出操作用コネクタ235と貸出操作装置71のコネクタ71aとを接続するように設けられた貸出操作側接続ユニット255の各配線とを利用して形成されている。当該経路を利用して、貸出操作装置71から貸出側MPU211に貸出操作信号及び返却操作信号が伝送され、貸出側MPU211から度数表示部74に第1〜第5度数表示信号が伝送される。
つまり、貸出操作信号及び返却操作信号は、貸出操作装置71から接続端子板172のみを介して貸出指示装置19に供給されるのではなく、払出制御基板171及び接続端子板172を介して供給され、第1〜第5度数表示信号は、貸出指示装置19から接続端子板172のみを介して貸出操作装置71に供給されるのではなく、払出制御基板171及び接続端子板172を介して供給される。
貸出操作信号、返却操作信号及び第1〜第5度数表示信号は、払出制御基板171を介して伝送されるが、払出側MPU181に入力されることはなく、そのまま貸出指示装置19又は貸出操作装置71に向けて伝送される。したがって、貸出操作信号、返却操作信号及び第1〜第5度数表示信号については、払出制御基板171及び接続端子板172の両方が中継基板として機能することとなる。これは貸出指示装置19に供給される交流24ボルト電源についても同様である。
貸出指示装置19と払出制御基板171との間に複数の経路が設けられた構成において、当該複数の経路のうち貸出指示装置19と払出側MPU181との間の通信に用いられる経路の数は6個であるのに対して、当該通信以外に用いられる経路の数は8個である。つまり、貸出側接続ユニット251の各配線を利用して形成される複数の経路のうち、貸出指示装置19と払出側MPU181との間の通信に用いられる経路の数は、当該通信以外に用いられる経路の数以上となっている。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
払出制御基板171に貸出操作用コネクタ235が設けられ、払出制御基板171と貸出操作装置71とが貸出操作側接続ユニット255により接続されていることにより、貸出側MPU211と貸出操作装置71との間で通信を行うための経路に払出制御基板171が介在している。そして、貸出指示装置19と払出制御装置131とを電気的に接続する貸出側接続ユニット251には、遊技球の貸し出し制御を行うために貸出側MPU211と払出側MPU181との間で通信を行うための配線とともに、貸出側MPU211と貸出操作装置71との間で通信を行うための配線が含まれている。これにより、貸出指示装置19のコネクタ19b、接続端子板172の外部用中継側コネクタ242、及び貸出側接続ユニット251のいずれかにおいて、貸出側MPU211と払出側MPU181との間で通信を行うための経路に対して不正な信号を出力して遊技球の貸し出しを不正に行わせようとしても、当該通信を行うための経路を特定することが困難となる。よって、遊技球の貸し出しを不正に行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、貸出指示装置19にて必要な交流24ボルト電源を送電するための経路を生じさせる配線も、貸出指示装置19と払出制御装置131とを電気的に接続する貸出側接続ユニット251に含まれている。当該構成によっても、貸出側MPU211と払出側MPU181との間で通信を行うための経路を特定することが困難となり、遊技球の貸し出しを不正に行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、遊技球の貸し出し制御を行うために貸出側MPU211と払出側MPU181との間で通信を行うための配線は、貸出操作装置71の度数表示部74を表示制御するための配線と集約されている。これにより、前者の配線に不正な信号を出力しようとした場合には、後者の配線に非正規の信号が出力されることが考えられ、この場合、度数表示部74の表示内容がその信号出力に応じて変更される。そうすると、当該不正行為が行われたことを度数表示部74の表示内容から容易に把握することが可能となる。
また、貸出側接続ユニット251の各配線を利用して形成される複数の経路のうち、貸出指示装置19と払出側MPU181との間の通信に用いられる経路の数は、当該通信以外に用いられる経路の数以下となっている。この点からも、貸出指示装置19のコネクタ19b、接続端子板172の外部用中継側コネクタ242、及び貸出側接続ユニット251のいずれかにおいて、貸出側MPU211と払出側MPU181との間で通信を行うための経路に対して不正な信号を出力して遊技球の貸し出しを不正に行わせようとしても、当該通信を行うための経路を特定することが困難となり、遊技球の貸し出しを不正に行わせる行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、払出制御基板171とは別に接続端子板172が設けられており、払出制御基板171と貸出指示装置19との間の送電用の経路及び通信用の経路には接続端子板172が介在している。これにより、払出制御基板171の仕様を機種変更等に伴って変更する場合であっても、接続端子板172については既存の機種のものをそのまま利用することが可能となる。この場合に、接続端子板172が払出制御基板171の基板ボックス133に収容されており、払出制御基板171と接続端子板172との接続箇所は当該基板ボックス133内に収容されている。これにより、当該接続箇所に不正にアクセスしようとしてもそれが行いづらくなる。
また、払出制御基板171の直接用払出側コネクタ231と接続端子板172の直接用中継側コネクタ241とは別部材となる配線ユニットを介在させることなく直接的に接続されている。これにより、払出制御基板171と接続端子板172との電気的な接続箇所は、基板ボックス133だけでなくコネクタ231,241のハウジングによっても覆われた状態となり、当該接続箇所への不正なアクセスを行いづらくすることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では上記第1の実施形態における払出制御装置131に代えて、基板装置ユニット271が設けられている。当該基板装置ユニット271について、図15を参照しながら説明する。図15(a)は基板装置ユニット271の正面図であり、図15(b)は基板装置ユニット271の一部を拡大して示す断面図である。
本実施形態では上記第1の実施形態における払出制御装置131に代えて、基板装置ユニット271が設けられている。当該基板装置ユニット271について、図15を参照しながら説明する。図15(a)は基板装置ユニット271の正面図であり、図15(b)は基板装置ユニット271の一部を拡大して示す断面図である。
図15(a)に示すように、基板装置ユニット271は、払出制御基板171が基板ボックス273に収容されてなる払出制御装置272と、接続端子板172が基板ボックス275に収容されてなる接続板装置274とを備えている。つまり、上記第1の実施形態では払出制御基板171と接続端子板172とが一の基板ボックス133に収容されていたが、本実施形態では別々の基板ボックス273,275に収容されている。
なお、払出制御基板171及び接続端子板172の構成は上記第1の実施形態と同様である。つまり、払出制御基板171には直接用払出側コネクタ231、主制御用コネクタ232、払出装置用コネクタ233、電源用コネクタ234及び貸出操作用コネクタ235が設けられており、接続端子板172には直接用中継側コネクタ241及び外部用中継側コネクタ242が設けられている。また、各接続ユニット251〜255及び回路パターン261,262を利用して送電用の経路及び通信用の経路が設けられている。
払出制御装置272の基板ボックス273は複数のケース体を結合することにより形成されており、これらケース体は結合部276により結合されていることで分離が阻止されている。この場合に、当該結合部276は、上記第1の実施形態の結合部223と同様に、結合解除に際して部材の破壊を要し、結合解除の痕跡が残る構成となっている。これに対して、接続板装置274の基板ボックス275は複数のケース体の結合解除に際して部材の破壊を要さない。これにより、払出制御装置272については不正な開放を抑制しながら、接続板装置274については開放作業の容易化が図られている。
払出制御装置272と接続板装置274とは、直接用払出側コネクタ231と直接用中継側コネクタ241とが上記第1の実施形態と同様に別部材の接続ユニットを介することなく直接的に接続されていることにより、一体化されている。具体的には、図15(b)に示すように、払出制御装置272の基板ボックス273は払出制御基板171において直接用払出側コネクタ231が設けられた側の端部が側方に向けて開放されており、払出制御装置272単体で見た場合、直接用払出側コネクタ231は基板ボックス273外に露出している。同様に、接続板装置274の基板ボックス275は接続端子板172において直接用中継側コネクタ241が設けられた側の端部が側方に向けて開放されており、接続板装置274単体で見た場合、直接用中継側コネクタ241は基板ボックス275外に露出している。
この場合に、払出制御装置272の基板ボックス273において直接用払出側コネクタ231を露出させるために形成された払出側開口部277の周縁部は周囲に比べて狭められた狭小化領域278とされており、接続板装置274の基板ボックス275において直接用中継側コネクタ241を露出させるために形成された中継側開口部279内に入り込んだ状態となっている。したがって、払出制御装置272と接続板装置274との繋ぎ目箇所においては、各基板ボックス273,275の壁部が内外に重なり合う領域が生じている。そして、この重なり領域は、両者の繋ぎ目の全周に亘って生じている。これにより、直接用払出側コネクタ231と直接用中継側コネクタ241との接続箇所が、払出制御装置272の基板ボックス273及び接続板装置274の基板ボックス275により形成される空間内に収容された状態となっている。また、各基板ボックス273,275の壁部が内外に重なり合っているため、繋ぎ目箇所を利用して不正用冶具を基板ボックス273,275の内側に挿入しようとしても、それが行いづらくなっている。
上記重なり領域においては、接続板装置274の基板ボックス275の壁部が外側に配置されている。したがって、両基板ボックス273,275の重なりを解消するためには、接続端子板274から遠ざかる方向である特定方向に払出制御装置272をスライド移動させる必要がある。また、払出制御装置272の基板ボックス273を開放させるためには、当該基板ボックス273を構成する一のケース体を他のケース体に対して上記特定方向に交差する方向に移動させる必要がある。これにより、払出制御装置272の基板ボックス273を開放させるためには、まず接続板装置274を払出制御装置272から分離させる必要がある。その一方、接続板装置274の基板ボックス275は、当該接続板装置274が払出制御装置272に対して初期位置に配置されている状態において開放操作を行うことが可能である。上記構成であることにより、接続端子板172のメンテナンスの容易化を図りながら、払出制御基板171に対する不正を行いづらくすることが可能となる。
払出制御装置272と接続板装置274とは直接用払出側コネクタ231と直接用中継側コネクタ241とを接続することにより一体化されて基板装置ユニット271とされ、この状態でこれら払出制御装置272及び接続板装置274は搭載箇所に搭載されている。この場合に、払出制御装置272と接続板装置274とで搭載箇所への固定方法が異なっている。具体的には、払出制御装置272はワンウェイネジや破断ネジといったように固定解除に際して部材の破壊を要する固定具281を利用して固定されている。一方、接続板装置274は、固定解除に際して部材の破壊を要さないものであって、汎用的な工具(プラスドライバやマイナスドライバ)を利用して簡単に固定解除を行える固定具282を利用して固定されている。また、接続板装置274は、固定具282の固定解除を行うことで、直接用払出側コネクタ231と直接用中継側コネクタ241との接続を解除する方向に移動可能となる。そして、接続板装置274を当該方向に移動させて両コネクタ231,241の接続を解除することで、接続板装置274を搭載箇所から取り外すことが可能となる。これにより、接続端子板172のメンテナンスの容易化を図りながら、払出制御基板171に対する不正を行いづらくすることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様に遊技球の貸し出しを不正に行わせる行為を行いづらくさせることを可能としながら、払出制御基板171と接続端子板172とが別々の基板ボックス273,275に収容されているためメンテナンスの容易化が図られる。
また、このように払出制御基板171と接続端子板172とが別々の基板ボックス273,275に収容された構成であっても、払出制御基板171と接続端子板172との電気的な接続箇所は、これら基板ボックス273,275により区画形成される空間内に収容されており、基板装置ユニット271の外部に露出していない。これにより、当該接続箇所への不正なアクセスを行いづらくすることが可能となる。
なお、払出制御装置272の固定が、固定解除に際して部材の破壊を要さないものであって、汎用的な工具(プラスドライバやマイナスドライバ)を利用して簡単に固定解除を行える固定具を利用して行われている構成としてもよい。この場合であっても、払出制御装置272の基板ボックス273を開放させるためには、払出制御装置272から接続板装置274を分離させる必要があるため、払出制御装置272に対する不正を行いづらくすることが可能となる。
また、払出制御装置272の基板ボックス273を構成する壁部と接続板装置274の基板ボックス275を構成する壁部とが、払出側開口部277及び中継側開口部279において前者の基板ボックス273の壁部が内側となるようにして内外に重なり合う構成としたが、後者の基板ボックス275の壁部が内側となるようにして内外に重なり合う構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。
(1)外部用中継側コネクタ242を払出制御基板171に設けることで、接続端子板172を不具備としてもよい。この場合、上記各実施形態のように機種変更などに際して払出制御基板171を変更する場合には、外部用中継側コネクタ242及び方向規制手段(例えばフォトカプラ)も一体的に変更されることとなるものの、電気的な接続箇所の数を減少させることが可能となる。
当該構成において、貸出指示装置19と貸出操作装置71とを接続する経路(以下、特定経路ともいう)に払出制御基板171を介在させ、貸出指示装置19と払出制御基板171との間において、遊技球の貸出用の信号が伝送される配線と上記特定経路を生じさせる配線とが同一の接続手段に集約される構成を適用してもよい。これにより、遊技球の貸し出しを不正に行わせようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
(2)払出制御基板171と接続端子板172との電気的な接続箇所が基板ボックス内に収容されていない構成としてもよい。この場合であっても、貸出指示装置19と貸出操作装置71とを接続する経路(以下、特定経路ともいう)に払出制御基板171を介在させ、貸出指示装置19と払出制御基板171との間において、遊技球の貸出用の信号が伝送される配線と上記特定経路を生じさせる配線とが同一の接続手段に集約される構成を適用することで、遊技球の貸し出しを不正に行わせようとする行為を行いづらくすることが可能となる。
(3)払出制御基板171の直接用払出側コネクタ231と接続端子板172の直接用中継側コネクタ241とが直接的に接続されているのではなく、接続ユニットを介して接続されている構成としてもよい。この場合に、払出制御基板171と接続端子板172とを別々の基板ボックスに収容し、前者の装置と後者の装置とを離間させて配置してもよい。これにより払出制御基板171及び接続端子板172の配置箇所について自由度が高められる。この場合であっても、貸出指示装置19と貸出操作装置71とを接続する経路(以下、特定経路ともいう)に払出制御基板171を介在させ、貸出指示装置19と払出制御基板171との間において、遊技球の貸出用の信号が伝送される経路を生じさせる配線と上記特定経路を生じさせる配線とが同一の接続手段に集約される構成を適用することで、遊技球の貸し出しを不正に行わせようとする行為を行いづらくすることが可能となる。
(4)上記各実施形態において、貸出指示装置19と払出側MPU181との間において貸出用の信号が伝送される経路を生じさせる配線と、貸出指示装置19と貸出操作装置71との間において貸出操作用の信号が伝送される経路を生じさせる配線と、電源及び発射制御装置132と貸出指示装置19との間において送電用の経路を生じさせる配線とが、貸出側接続ユニット251に集約されている構成としたが、これら3種類の配線のうち一部の種類が集約されていない構成としてもよく、それぞれの種類が個別に接続ユニットとして設けられている構成としてもよい。当該構成であっても、上記第1の実施形態のように払出制御基板171と接続端子板172とを一の基板ボックスに収容する、又は上記第2の実施形態のように払出制御基板171と接続端子板172との接続箇所が覆われるようにすることで、遊技球の貸し出しを不正に行わせようとする行為を行いづらくすることが可能となる。
(5)貸出指示装置19と貸出操作装置71とを接続する経路に払出制御基板171が介在しない構成とし、さらに電源及び発射制御装置132から貸出指示装置19への送電用の経路に払出制御基板171が介在しない構成としてもよい。この場合、接続端子板172には、貸出指示装置19と電気的な接続を行うための一のコネクタと、払出制御基板171と電気的な接続を行うためのコネクタと、貸出操作装置71と電気的な接続を行うためのコネクタと、電源及び発射制御装置132と電気的な接続を行うためのコネクタとがそれぞれ個別に存在することとなる。当該構成であっても、上記第1の実施形態のように払出制御基板171と接続端子板172とを一の基板ボックスに収容する、又は上記第2の実施形態のように払出制御基板171と接続端子板172との接続箇所が覆われるようにすることで、遊技球の貸し出しを不正に行わせようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
(6)第1の装置と第2の装置とを電気的に接続するための経路の配線と、第1の装置と第3の装置とを電気的に接続するための経路の配線とを、後者の経路に第2の装置を介在させることで集約させる構成を、上記各実施形態において対象とした不正行為とは異なる不正行為を抑制するために適用してもよい。例えば、払出制御基板171と払出装置114との間の通信用の経路に主制御基板151を介在させ、当該経路の配線と、主側MPU161及び払出側MPU181間の通信用の経路を生じさせる配線とを集約することで、主側MPU161及び払出側MPU181間の通信用の経路に対する不正が行いづらくなるようにしてもよい。また、当該不正を行いづらくするために、上記第2の実施形態のように接続箇所を覆う構成を適用してもよい。
(7)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップボタンが操作されることでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.特定装置(貸出指示装置19)及び第1装置(払出制御基板171)間において送電するために又は通信するために用いられる第1経路(初期設定完了信号の経路、貸出確認信号の経路、貸出要求信号の経路、接続確認信号の経路、貸出可能信号の経路、貸出完了信号の経路)と、
前記特定装置及び第2装置(貸出操作装置71)間において送電するために又は通信するために用いられる第2経路(貸出操作信号の経路、返却操作信号の経路、第1〜第5度数表示信号の経路)と、
を備え、
前記第1経路を通じて送電又は通信が行われることにより第1制御(払出側MPU181における貸出設定処理の実行に基づく制御)が実行され、前記第2経路を通じて送電又は通信が行われることにより第2制御(貸出側MPU211における貸出指示処理の実行に基づく制御)が実行される構成であり、
前記第2経路は、少なくとも前記第1装置にて中継される構成であり、
前記第1経路における前記第1装置への接続部と、前記第2経路における前記特定装置及び前記第1装置間の経路であって当該経路の前記第1装置への接続部とが、同一の第1接続手段(直接用中継側コネクタ241)に集約された状態で、前記第1装置に接続されていることを特徴とする遊技機。
特徴A1.特定装置(貸出指示装置19)及び第1装置(払出制御基板171)間において送電するために又は通信するために用いられる第1経路(初期設定完了信号の経路、貸出確認信号の経路、貸出要求信号の経路、接続確認信号の経路、貸出可能信号の経路、貸出完了信号の経路)と、
前記特定装置及び第2装置(貸出操作装置71)間において送電するために又は通信するために用いられる第2経路(貸出操作信号の経路、返却操作信号の経路、第1〜第5度数表示信号の経路)と、
を備え、
前記第1経路を通じて送電又は通信が行われることにより第1制御(払出側MPU181における貸出設定処理の実行に基づく制御)が実行され、前記第2経路を通じて送電又は通信が行われることにより第2制御(貸出側MPU211における貸出指示処理の実行に基づく制御)が実行される構成であり、
前記第2経路は、少なくとも前記第1装置にて中継される構成であり、
前記第1経路における前記第1装置への接続部と、前記第2経路における前記特定装置及び前記第1装置間の経路であって当該経路の前記第1装置への接続部とが、同一の第1接続手段(直接用中継側コネクタ241)に集約された状態で、前記第1装置に接続されていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1経路に対して不正を施すべく、第1装置の接続箇所に不正を施そうとしても、第1装置に対する第1経路の接続部と第2経路の接続部とが第1接続手段に集約されているため、第1経路に対応した接続部を特定しづらくなる。よって、当該不正を行いづらくさせることが可能となる。
特徴A2.前記特定装置及び前記第1装置間においては、前記第1経路を生じさせる経路と前記第2経路を生じさせる経路とはユニット化されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、特定装置及び第1装置間において第1経路に対して不正を施そうとしても、これら特定装置及び第1装置間では第1経路及び第2経路がユニット化されているため、第1経路を特定しづらくなる。よって、当該不正を行いづらくさせることが可能となる。
特徴A3.前記第1装置は、遊技価値を付与するための制御を実行する制御基板であり、
前記第1経路を通じて通信が行われることにより、前記制御基板にて前記遊技価値を付与するための制御として前記第1制御が実行される構成であることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
前記第1経路を通じて通信が行われることにより、前記制御基板にて前記遊技価値を付与するための制御として前記第1制御が実行される構成であることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3の構成において上記特徴A1の構成を備えていることにより、第1経路に対して不正を施して、遊技価値を付与するための制御を制御基板に不正に行わせようとする行為を、行いづらくさせることが可能となる。
特徴A4.前記第2装置は、遊技者により操作される操作部(貸出ボタン72)を有し、前記第2経路を利用して、前記操作部が操作されたか否かを示す信号(貸出操作信号)を前記特定装置側に向けて送信するものであり、
前記特定装置は、所定の情報が記憶手段に記憶されている状況で前記操作部が操作されたことに基づき、前記第1経路を利用して、前記遊技価値の付与に関する指示を与えるための信号(貸出確認信号及び貸出要求信号)を前記制御基板に向けて送信するものであることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
前記特定装置は、所定の情報が記憶手段に記憶されている状況で前記操作部が操作されたことに基づき、前記第1経路を利用して、前記遊技価値の付与に関する指示を与えるための信号(貸出確認信号及び貸出要求信号)を前記制御基板に向けて送信するものであることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4の構成において上記特徴A1の構成を備えていることにより、第1経路に対して不正を施して、所定の情報が記憶手段に記憶されていないにも関わらず遊技価値を付与するための制御を制御基板に不正に行わせようとする行為を、行いづらくさせることが可能となる。
特徴A5.前記第2経路には通信用の経路が含まれており、
前記制御基板に設けられた制御手段(払出側MPU181)は、当該通信用の経路を利用して伝送される信号を受信しないことを特徴とする特徴A3又はA4に記載の遊技機。
前記制御基板に設けられた制御手段(払出側MPU181)は、当該通信用の経路を利用して伝送される信号を受信しないことを特徴とする特徴A3又はA4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、制御基板は第2経路に関して中継基板として機能することとなり、第2経路を利用した制御手法を変更することなく上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A6.前記第2経路には、遊技機前方から視認可能な表示手段(度数表示部74)を表示制御するために利用される通信用の経路が含まれていることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、第1経路に対して不正を施すべく第1接続手段やその接続対象に不正を施した場合には、その影響が第2経路にも及び得る。そうすると、表示手段の表示内容がその不正行為に対応した内容となることが期待され、当該不正行為が行われていることを表示手段の表示内容から把握することが可能となる。
特徴A7.前記第1接続手段には、前記第1経路の接続部以外の接続部として、前記第2経路の接続部を含めて複数の接続部が集約されていることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、第1経路に対応した接続部を特定しづらくなるため、第1経路に対する不正を行いづらくさせることが可能となる。
特徴A8.前記第1経路は中継基板(接続端子板172)にて中継される構成であって、前記第2経路における前記特定装置及び前記第1装置間の経路も前記中継基板にて中継される構成であり、
前記中継基板には、
前記第1経路における前記特定装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部と、前記第2経路における前記特定装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部とが、同一の第2接続手段(貸出側接続ユニット251)に集約された状態で接続されており、
且つ
前記第1経路における前記第1装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部と、前記第2経路における前記第1装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部とが、同一の第3接続手段(直接用払出側コネクタ231)に集約された状態で接続されていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
前記中継基板には、
前記第1経路における前記特定装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部と、前記第2経路における前記特定装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部とが、同一の第2接続手段(貸出側接続ユニット251)に集約された状態で接続されており、
且つ
前記第1経路における前記第1装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部と、前記第2経路における前記第1装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部とが、同一の第3接続手段(直接用払出側コネクタ231)に集約された状態で接続されていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、第1装置とは別に中継基板が設けられていることにより、部材管理や部材の配置を好適に行うことが可能となる。この場合に、中継基板側の接続箇所であっても、第1経路と第2経路とが集約されているため、第1経路を特定しづらくなり、当該第1経路に対する不正を行いづらくなる。
特徴A9.前記第1接続手段は前記中継基板に設けられた一のコネクタであり、
前記第3接続手段は前記第1装置に設けられた一のコネクタであり、
これらコネクタが別部材の配線を介することなく直接的に接続されていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
前記第3接続手段は前記第1装置に設けられた一のコネクタであり、
これらコネクタが別部材の配線を介することなく直接的に接続されていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、中継基板と第1装置との接続がコネクタ同士の直接的な接続により行われているため、当該接続箇所への不正なアクセスが行いづらくなる。
特徴A10.前記第1装置は、制御基板であり、
前記制御基板と前記中継基板とは同一の基板ボックス(基板ボックス133)内に収容されていることを特徴とする特徴A8又はA9に記載の遊技機。
前記制御基板と前記中継基板とは同一の基板ボックス(基板ボックス133)内に収容されていることを特徴とする特徴A8又はA9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、制御基板と中継基板との接続箇所への不正なアクセスが行いづらくなる。
特徴A11.前記第1装置は、制御基板であり、
前記制御基板は基板ボックス(基板ボックス273)に収容されていることで制御基板装置(払出制御装置272)として設けられており、
前記中継基板は前記基板ボックスとは異なる基板ボックス(基板ボックス275)に収容されていることで中継基板装置(接続板装置274)として設けられており、
前記第1接続手段及び前記第3接続手段を利用した前記制御基板と前記中継基板との接続箇所が露出しないように当該接続箇所に対向する対向手段(基板ボックス273にける払出側開口部277の周縁部、及び基板ボックス275における中継側開口部279の周縁部)を備えていることを特徴とする特徴A8又はA9に記載の遊技機。
前記制御基板は基板ボックス(基板ボックス273)に収容されていることで制御基板装置(払出制御装置272)として設けられており、
前記中継基板は前記基板ボックスとは異なる基板ボックス(基板ボックス275)に収容されていることで中継基板装置(接続板装置274)として設けられており、
前記第1接続手段及び前記第3接続手段を利用した前記制御基板と前記中継基板との接続箇所が露出しないように当該接続箇所に対向する対向手段(基板ボックス273にける払出側開口部277の周縁部、及び基板ボックス275における中継側開口部279の周縁部)を備えていることを特徴とする特徴A8又はA9に記載の遊技機。
特徴A11によれば、制御基板と中継基板とが別々の装置として設けられていることにより、部材管理や部材の配置を好適に行うことが可能となる。この場合に、制御基板と中継基板との接続箇所が露出しないように対向手段が設けられていることにより、当該接続箇所への不正なアクセスが行いづらくなる。
特徴A12.前記中継基板装置は、前記制御基板装置よりも設置箇所からの取り外しが容易となるように設けられていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、中継基板装置のメンテナンスや交換の容易化を図りながら、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.第1基板(払出制御基板171)が第1基板ボックス(基板ボックス273)に収容されて構成された第1基板装置(払出制御装置272)と、
第2基板(接続端子板172)が第2基板ボックス(基板ボックス275)に収容されて構成された第2基板装置(接続板装置274)と、
を備え、
前記第1基板と前記第2基板とが接続手段(直接用払出側コネクタ231、直接用中継側コネクタ241)を利用して接続されていることにより、これら第1基板及び第2基板間において送電及び通信の少なくとも一方が行われる構成であり、
前記接続手段の周りに設けられ、当該接続手段が露出しないように当該接続手段と対向する対向手段(基板ボックス273にける払出側開口部277の周縁部、及び基板ボックス275における中継側開口部279の周縁部)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1.第1基板(払出制御基板171)が第1基板ボックス(基板ボックス273)に収容されて構成された第1基板装置(払出制御装置272)と、
第2基板(接続端子板172)が第2基板ボックス(基板ボックス275)に収容されて構成された第2基板装置(接続板装置274)と、
を備え、
前記第1基板と前記第2基板とが接続手段(直接用払出側コネクタ231、直接用中継側コネクタ241)を利用して接続されていることにより、これら第1基板及び第2基板間において送電及び通信の少なくとも一方が行われる構成であり、
前記接続手段の周りに設けられ、当該接続手段が露出しないように当該接続手段と対向する対向手段(基板ボックス273にける払出側開口部277の周縁部、及び基板ボックス275における中継側開口部279の周縁部)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、第1基板と第2基板とが第1基板装置及び第2基板装置として個別に設けられていることにより、部材管理や部材の配置を好適に行うことが可能となる。この場合に、対向手段が設けられていることにより、第1基板と第2基板との接続箇所に不正を施そうとしてもそれが行いづらくなっている。
特徴B2.前記接続手段は、
前記第1基板に設けられた第1基板側コネクタ(直接用払出側コネクタ231)と、
前記第2基板に設けられた第2基板側コネクタ(直接用中継側コネクタ241)と、
を備え、
これら第1基板側コネクタと第2基板側コネクタとが別部材の配線を介することなく直接的に接続されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
前記第1基板に設けられた第1基板側コネクタ(直接用払出側コネクタ231)と、
前記第2基板に設けられた第2基板側コネクタ(直接用中継側コネクタ241)と、
を備え、
これら第1基板側コネクタと第2基板側コネクタとが別部材の配線を介することなく直接的に接続されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1基板と第2基板との接続箇所が小型化されることに伴って対向手段を小型化することが可能となる。これにより、対向手段の形成の容易化が図られる。また、このように小型化が図られることで、当該接続箇所への不正が行いづらくなる。
特徴B3.前記第1基板ボックスには前記第1基板側コネクタを当該第1基板ボックスの外部に露出させるための第1開口部(払出側開口部277)が形成されており、
前記第2基板ボックスには前記第2基板側コネクタを当該第2基板ボックスの外部に露出させるための第2開口部(中継側開口部279)が形成されており、
前記第1基板側コネクタと前記第2基板側コネクタとを接続した場合には、前記対向手段として、前記第1開口部の周縁部及び前記第2開口部の周縁部のうち少なくとも一方がこれらコネクタの周りに存在する構成であることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
前記第2基板ボックスには前記第2基板側コネクタを当該第2基板ボックスの外部に露出させるための第2開口部(中継側開口部279)が形成されており、
前記第1基板側コネクタと前記第2基板側コネクタとを接続した場合には、前記対向手段として、前記第1開口部の周縁部及び前記第2開口部の周縁部のうち少なくとも一方がこれらコネクタの周りに存在する構成であることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、基板ボックスを利用して対向手段が設けられているため、構成の簡素化を図ることが可能となる。
特徴B4.前記第1基板は、遊技価値を付与するための制御を実行する制御基板であり、
前記第2基板は、前記第1基板及び他の装置間において送電用の経路及び通信用の経路の少なくとも一方を中継する中継基板であることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
前記第2基板は、前記第1基板及び他の装置間において送電用の経路及び通信用の経路の少なくとも一方を中継する中継基板であることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、制御基板と中継基板とが別々の基板ボックスに収容されていることにより、部材管理や部材の配置を好適に行うことが可能となる。
特徴B5.前記第2基板装置は前記第1基板装置よりも搭載箇所からの取り外しが容易となるように設けられていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、第1基板への不正を行いづらくさせながら、第2基板の交換やメンテナンスの容易化を図ることが可能となる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、19…貸出指示装置、71…貸出操作装置、72…貸出ボタン、74…度数表示部、131…払出制御装置、133…基板ボックス、171…払出制御基板、172…接続端子板、181…払出側MPU、211…貸出側MPU、231…直接用払出側コネクタ、241…直接用中継側コネクタ、251…貸出側接続ユニット、271…基板装置ユニット、272…払出制御装置、273…基板ボックス、274…接続板装置、275…基板ボックス、277…払出側開口部、279…中継側開口部。
Claims (10)
- 特定装置及び第1装置間において送電するために又は通信するために用いられる第1経路と、
前記特定装置及び第2装置間において送電するために又は通信するために用いられる第2経路と、
を備え、
前記第1経路を通じて送電又は通信が行われることにより第1制御が実行され、前記第2経路を通じて送電又は通信が行われることにより第2制御が実行される構成であり、
前記第2経路は、少なくとも前記第1装置にて中継される構成であり、
前記第1経路における前記第1装置への接続部と、前記第2経路における前記特定装置及び前記第1装置間の経路であって当該経路の前記第1装置への接続部とが、同一の第1接続手段に集約された状態で、前記第1装置に接続されていることを特徴とする遊技機。 - 前記特定装置及び前記第1装置間においては、前記第1経路を生じさせる経路と前記第2経路を生じさせる経路とはユニット化されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記第1装置は、遊技価値を付与するための制御を実行する制御基板であり、
前記第2装置は、遊技者により操作される操作部を有し、前記第2経路を利用して、前記操作部が操作されたか否かを示す信号を前記特定装置側に向けて送信するものであり、
前記特定装置は、所定の情報が記憶手段に記憶されている状況で前記操作部が操作されたことに基づき、前記第1経路を利用して、前記遊技価値の付与に関する指示を与えるための信号を前記制御基板に向けて送信するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 前記第2経路には通信用の経路が含まれており、
前記制御基板に設けられた制御手段は、当該通信用の経路を利用して伝送される信号を受信しないことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。 - 前記第2経路には、遊技機前方から視認可能な表示手段を表示制御するために利用される通信用の経路が含まれていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の遊技機。
- 前記第1接続手段には、前記第1経路の接続部以外の接続部として、前記第2経路の接続部を含めて複数の接続部が集約されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
- 前記第1経路は中継基板にて中継される構成であって、前記第2経路における前記特定装置及び前記第1装置間の経路も前記中継基板にて中継される構成であり、
前記中継基板には、
前記第1経路における前記特定装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部と、前記第2経路における前記特定装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部とが、同一の第2接続手段に集約された状態で接続されており、
且つ
前記第1経路における前記第1装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部と、前記第2経路における前記第1装置及び前記中継基板間の経路であって当該経路の前記中継基板への接続部とが、同一の第3接続手段に集約された状態で接続されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の遊技機。 - 前記第1接続手段は前記中継基板に設けられた一のコネクタであり、
前記第3接続手段は前記第1装置に設けられた一のコネクタであり、
これらコネクタが別部材の配線を介することなく直接的に接続されていることを特徴とする請求項7に記載の遊技機。 - 前記第1装置は、制御基板であり、
前記制御基板と前記中継基板とは同一の基板ボックス内に収容されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の遊技機。 - 前記第1装置は、制御基板であり、
前記制御基板は基板ボックスに収容されていることで制御基板装置として設けられており、
前記中継基板は前記基板ボックスとは異なる基板ボックスに収容されていることで中継基板装置として設けられており、
前記第1接続手段及び前記第3接続手段を利用した前記制御基板と前記中継基板との接続箇所が露出しないように当該接続箇所に対向する対向手段を備えていることを特徴とする請求項7又は8に記載の遊技機。
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JP2004283509A (ja) * | 2003-03-25 | 2004-10-14 | Okumura Yu-Ki Co Ltd | 遊技機 |
JP2009268853A (ja) * | 2008-05-12 | 2009-11-19 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
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