JP2013044648A - 線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステム - Google Patents

線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2013044648A
JP2013044648A JP2011182720A JP2011182720A JP2013044648A JP 2013044648 A JP2013044648 A JP 2013044648A JP 2011182720 A JP2011182720 A JP 2011182720A JP 2011182720 A JP2011182720 A JP 2011182720A JP 2013044648 A JP2013044648 A JP 2013044648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication terminal
dosimeter
terminal device
radiation dose
portable communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011182720A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayo Kato
昌代 加藤
Shigehiko Mukai
成彦 向井
Toru Onodera
徹 小野寺
Susumu Naito
晋 内藤
Tomomi Oshima
朋美 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2011182720A priority Critical patent/JP2013044648A/ja
Publication of JP2013044648A publication Critical patent/JP2013044648A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】一般人が簡便かつ迅速に正確な放射線量等の情報を共有することが可能な線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステムを提供する。
【解決手段】放射線検出部3と、前記放射線検出部3に接続され放射線量を演算する信号処理部4と、位置検出手段と、前記放射線量及び各種情報を保存するメモリ12と、前記放射線量及び各種情報を表示する表示部5と、外部との間でデータの送受信をおこなう通信機能と、を有する線量計付き携帯通信端末装置1において、前記放射線検出部3、信号処理部4及び表示部5の電源として前記線量計付き携帯通信端末装置1に搭載された電源を共用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、線量計付き携帯通信端末装置及びそれを用いた環境放射線モニタリングシステムに関する。
個人の放射線被曝線量を測定管理するための従来技術としては、原子力発電所や放射性物質を扱う研究機関において作業員の被曝防止を対象としたシステムがある。
例えば原子力発電所では、作業員が携帯式個人線量計を所定の場所(男性の場合は胸ポケット、女性の場合は腹部)に装着することで作業時に受けた放射線の線量率や積算線量を計測し、管理部門がそれら個人線量情報を収集、記録することで管理している。その際、より綿密な情報管理のため、被曝トレンド情報をICカードに記録し、積算率や積算線量が一定値以上になった場合にアラーム等で作業員に警告する機能を備えた被爆管理システムが知られている。
また、このような被爆管理システムにおいて、線量計にPHS等の送受信手段を搭載し、現場基地局と中央管理部署との双方向通信を行うとともに、電話回線やインターネットを介して複数の外部機関との情報通信を行うものが提案されている(特許文献1)。
また、緊急時の環境モニタリングシステムとして、放射線量測定を行う多数の移動可能な子局と、子局から遠く離れた場所でデータ処理を行う親局とからなり、各子局は現在位置を検出するGPS位置測定器を備え、現在位置データと測定した放射線量データを無線で親局に伝送するデータ送信装置を備えた緊急時の環境モニタリングシステムが提案されている(特許文献2)。
特開2002−365366号公報 特開平8−334563号公報
ところで、原子力発電所等で万一事故が発生し放射性物質が環境中に放出された場合には、複数の場所に設置されたモニタリングポストなどの固定観測局において線量率の監視を行うとともに、高線量率が検出された場所に対し、当該場所の隔離措置や除染を行うことにより安全性が確保される。
しかしながら、放射性物質の放出範囲が広範囲に渡る場合、モニタリングポストの設置箇所が限られていることから、ホットスポット的に生じた高線量の発生箇所を見逃してしまい、人間が誤って近づいてしまう可能性がある。また低線量であっても、放射線に関する知識のない子供などが知らずに長時間滞在して被曝してしまう可能性がある。
そのため、個人の被曝量を適切に管理するシステムが求められているが、従来の個人の放射線被曝管理システムは、原子力発電所等における作業員の被曝管理を専門的な知識を持つ放射線管理部門が行うことを前提としたシステムとなっており、一般人の被爆管理を対象としたものではない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、専門的知識を持たない一般人が、簡便かつ迅速に正確な放射線量等の情報を共有することができる線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る線量計付き携帯通信端末装置は、放射線検出部と、前記放射線検出部に接続され放射線量を演算する信号処理部と、位置検出手段と、前記放射線量及び各種情報を保存するメモリと、前記放射線量及び各種情報を表示する表示部と、外部との間でデータの送受信をおこなう通信機能と、を有する線量計付き携帯通信端末装置において、前記放射線検出部、信号処理部及び表示部の電源として前記線量計付き携帯通信端末装置に搭載された電源を共用することを特徴とする。
また、本発明に係る環境放射線モニタリングシステムは、複数の線量計付き携帯通信端末装置と、複数の携帯電話基地局と、放射線量分布情報提供サーバと、を備え、前記複数の線量計付き携帯通信端末装置、携帯電話基地局及び放射線量分布情報提供サーバは、前記各線量計付き携帯通信端末装置で計測された放射線量情報及び位置情報を共有し、前記放射線量分布情報提供サーバは、前記放射線量情報と位置情報に基づいて放射線量分布マップを作成するとともに外部に提供可能とすることを特徴とする。
本発明によれば、普及率の高い携帯通信端末装置に線量計測機能を付加し、かつ、携帯通信端末装置の通信機能を利用することで、広範囲かつリアルタイムの線量情報を位置情報とともに複数の携帯通信端末装置間及び基地局の間で共有することが可能となる。
(a)は第1の実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置の概念図、(b)はカバー部を開いた状態の概念図。 (a)は第1の実施形態の変形例に係る線量計付き携帯通信端末装置の概念図、(b)はその変形例を示す図。 (a)は第1の実施形態に係る放射線検出部及び信号処理部の構成図、(b)はその変形例を示す図。 (a)は第2の実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置の概念図、(b)はその変形例を示す図。 第3の実施形態に係る放射線検出部及び信号処理部の構成図。 第4の実施形態に係る放射線検出部及び信号処理部の構成図。 第5の実施形態に係る環境放射線モニタリングシステムの構成図。 第5の実施形態の変形例に係る環境放射線モニタリングシステムの構成図。
以下、本発明に係る線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステムの実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置を、図1乃至図3を用いて説明する。なお、本実施形態では携帯通信端末装置として携帯電話を用いた例を説明する。
(構成)
図1に線量計付き携帯通信端末装置の概念図で、折り畳み式携帯電話に線量計を内蔵した場合の内部構造の例であり、図1(a)はカバー部を閉じた状態、図1(b)はカバー部を開いた状態を示す図である。
第1の実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置は、バッテリーからなる電源及び位置検出手段(図示せず)が内蔵された携帯通信端末装置1、端末カバー部2、端末カバー部2内に収納された放射線検出部3、信号処理部4及び表示部5とから構成されている。
位置検出手段はGPS(Global Positioning System)等の位置通信手段からの位置情報に基づき、当該線量計付き携帯通信端末装置の現在位置を検出する。
なお、線量計付き携帯通信端末装置1が折り畳み式ではなく単体の携帯電話の場合は、放射線検出部3と信号処理部4等は線量計付き携帯電話端末装置1内に収納される。
また、この線量計付き携帯通信端末装置の変形例では、図2(a)、(b)に示すように、放射線検出部3と信号処理回路部4を携帯通信端末装置に内蔵せずに、別体部品とし、USB55、マイクロSDカード56、オーディオ端子、赤外線通信、等の手段を介して携帯通信端末装置との間でデータ伝送を行う構成としている。
図3(a)は放射線検出部3の構造例および信号処理部4の回路構成例を示したものである。
図3(a)において、放射線検出部3はエネルギー補償フィルタ7とPIN(P−Intrinsic−N)フォトダイオード6から構成される。エネルギー補償フィルタ7としては例えば厚さ2mmの鉄板などが用いられる。PINフォトダイオード6ではγ線等の放射線が入射すると放射線との相互作用によりパルス状の電気信号が発生し、信号処理部4へ出力される。
信号処理部4は、アナログアンプ8と計数器9と平均化処理部10と放射線量換算部11から構成され、放射線検出部3から入力された信号を計数演算処理することにより放射線量に換算する。
メモリ12は換算された放射線量を一時的に保存する記憶領域であり、放射線量は表示部5に表示される。
図3(b)は放射線検出部3及び信号処理部4の変形例である。ここでは、放射線検出部3として種類の異なる複数のセンサ3a、3bが用いられる。
例えば、第1の放射線検出部3aをエネルギー補償フィルタ7とPINフォトダイオード6から構成し、第2の放射線検出部3bをシンチレータ13とPINフォトダイオード14から構成する。シンチレータ13とPINフォトダイオード14は電離放射線以外を感知しないように遮光膜に包まれている。
なお、上記実施形態では、放射線検出器としてPINフォトダイオード6を用いているが、これ以外に、GM管、シンチレータとPINフォトダイオードのような光検出器と組み合わせたもの、GdTe検出器、等を用いてもよい。また、シンチレータとしてNaI、CsI、GSO、BGO、プラスチックシンチレータ、等が用いられる。
また、携帯通信端末装置として、携帯電話以外に携帯ゲーム機、携帯型デジタル音楽プレーヤー、携帯タブレット型コンピュータ、モバイルパソコン、等を用いることができる。
(作用)
図3(a)の例では、放射線検出部3が電離放射線に曝されると、エネルギー補償フィルタ7によって放射線は低エネルギーに変換され、PINフォトダイオード6がそれを受け取りパルス状の電気信号を発生する。電気信号はアナログアンプ8を通して増幅され、計数器9により計数される。
計数値は平均化処理部10によって移動平均化処理などを行った後、放射線量換算部11において係数を掛け算することで単位時間あたりの放射線量に換算される。換算された放射線量はメモリ12収納され、必要に応じて表示部5に表示される。
図3(b)の例では、放射線検出部3として種類の異なる二種類のセンサ3a、3b及びそれぞれの信号処理系統から成る信号処理部4、比較処理部50、メモリ12、表示部5を具備している。二種類のセンサ3a、3bはそれぞれ放射線量と出力値の関係が異なることから、それぞれの測定値に応じて適切な係数を掛け、加減乗除や平均化などの演算行うことで、より広いダイナミックレンジと測定精度を確保できる。
図3(a)、(b)のいずれの構造であっても、放射線検出部3および信号処理部4に電源を必要とするが、電源については携帯電話のバッテリーを用いる。メモリ部12は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)を含む。ROMは、OS(Operating System)と、線量計付き携帯通信端末装置1と放射線量測定部3を制御するための制御プログラム、各種の初期設定値、放射線量測定用のアプリケーションソフト等を記憶している。
ROMは、NAND型フラッシュメモリ(NAND-type flash memory)或いはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような書き換え可能なROMを含み、電子メールデータ、電話帳やメールアドレスのデータ、アプリケーションに関する各種のユーザー設定値、等を保存する。RAMは、プログラムが各種のデータ処理を行う際の作業領域として、随時データを格納する。
この線量計付き携帯通信端末装置で検出された放射線量及び位置情報等は、当該線量計付き携帯通信端末装置が有する通信機能により、他の複数の線量計付き携帯通信端末装置や基地局に送受信され、これにより広範囲における複数の地点での放射線量率等の把握、及びその情報の共有が可能となる。
(効果)
本実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置によれば、電源やディスプレイなどの表示機能、メモリ機能など、線量計測に必要な機能は携帯通信端末装置に搭載された機能を利用することができる。このように普及率の高い携帯通信端末装置に線量計測機能を付加し、かつ、携帯通信端末装置の通信機能を利用することで、広範囲かつリアルタイムの線量情報を位置情報とともに複数の携帯通信端末装置間及び基地局の間で共有することが可能となるため、事故等時における被爆管理、高放射線領域の把握等を効率的に実施することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置を、図4(a)、(b)を用いて説明する。
本実施形態は、図4(a)に示すように、線量計付き携帯通信端末装置1は光蓄電池15と小型液晶表示器16を搭載した構成としている。
また、本実施形態の変形例では、図4(b)に示すように、線量計付き携帯通信端末装置1本体とは別体の線量計3に、光蓄電池15と小型液晶表示器16を搭載している。
これにより、光蓄電池15も予備電源として放射線量計測に利用することが可能となり、例えば、携帯通信端末装置のバッテリー電源の残量が少なくなった場合でも、光蓄電池15を利用して放射線計測を継続することができる。
また、線量計付き携帯通信端末装置1内部のメモリ12に、当該携帯通信端末装置のバッテリー電源残量を記録する領域と、バッテリー電源残量が予め定めた設定値を超えているかを判定するプログラムを格納し、メモリ12に記憶された当該携帯通信端末装置の電源のバッテリー電源残量が設定値より低下した場合、放射線検出及び通信機能の電源として優先的にバッテリー電源を使用するようにしてもよい。
その際、バッテリー電源残量を小型表示器16に表示したり、バッテリー電源の残量低下を出音機能を用いて警告するようにしてもよい。
本実施形態によれば、光蓄電池を用いることにより予備電源を確保するとともに、線量計付き携帯通信端末装置のバッテリー電源残量が低下した場合、当該バッテリー電源を放射線検出・通信機能の電源として優先的に用いることにより、放射線量の計測及び通信を長期にわたって継続することができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置を、図5を用いて説明する。
(構成)
第3の実施形態は、図5に示すように、第1の実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置1に積算部18、警告部21及びユーザーインターフェイス部を付加した構成としている。
積算部18は加算処理部19と判定部20から構成される。また、単位時間あたりに計測される放射線量を収納する記憶領域12aとは別に、積算処理後の積算放射線量を収納する記憶領域12bが設けられている。
警告部21は、積算放射線量と予め定められた設定値との演算処理を行う演算処理部22と、演算結果が予め定められた条件を満たしているか否かを判定する判定部23と、条件を満たしている場合に警告音を発するアラーム機能24から構成される。アラーム機能24は線量計付き携帯通信端末装置1に予め組み込まれた出音機能を使用することができる。
ユーザーインターフェイス部25は、要求を入力する入力部26と要求内容を判定する判定部27と表示部5から構成される。
(作用)
図5において、放射線量換算部11において換算された単位時間あたりの放射線量は、データ伝達手段17を介して記憶領域12aにメモリされると同時に、計測した時刻データと共に積算部18へも入力される。積算部18における加算処理部19では、一つ前のサンプリング時刻までの放射線量積算値が収納されており、そこへ新たに17より伝達された放射線量が加算される。
次に、測定時刻と予め入力された積算終了時刻とを判定部20にて比較判定し、測定時刻が積算終了時刻を越えていれば積算は終了し、積算放射線量は記憶領域12bに収納される。
次に、記憶領域12bに収納された積算放射線量は警告部21における演算処理部22に入力され、そこで予め定められた設定値と引き算又は除算などの演算処理が行われ、その演算結果は23にて判定され、条件を満たせばアラーム23が動作する。例えば、積算放射線量が設定値を超えた場合、設定値以上の放射線量を観測したことになり、アラーム23が作動する。
ユーザーインターフェイス部25では、ユーザーが入力部26に表示したい項目を入力すると、どのような表示を行うかを判定部27で判断し、必要な情報を表示部5で表示する。
(効果)
本実施形態によれば、単位時間あたりの放射線量だけでなく積算放射線量も測定監視対象とすることにより、当該携帯通信端末装置の所有者に対し精度の高い線量情報を報知することが可能となるとともに、線量計付き携帯通信端末装置の通信機能を利用することで、広範囲かつリアルタイムの積算放射線量等の線量情報及び位置情報を複数の携帯通信端末装置間及び基地局の間で共有することが可能となるため、事故時等における被爆管理、高放射線領域の把握等を効果的に実施することができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置を、図6を用いて説明する。
(構成)
従来の線量計は携帯電話などの近くに置くと、携帯電話が通信の際に発する電波を受信して測定値がドリフトするなどの影響があった。
そこで本実施形態は、通信における電波の影響を除去するために、第1の実施形態の線量計付き携帯通信端末装置1にノイズ除去機能を追加した構成としている。
本実施形態の線量計付き携帯通信端末装置1は、図6に示すように、放射線量換算部11とデータ伝達手段17の間にノイズ除去部28が設けられている。ノイズ除去部28は、携帯電話通信時などに発生する電波検知手段29と、測定された放射線量を記憶する記憶手段30と、電波が発生しているかどうかを判定する判定部31と、データの補間を行うデータ補間部32から構成される。
(作用)
図6において、放射線量換算部11にて換算された放射線量は、ノイズ除去部28における記憶手段30に一旦記憶される。判定部31は、電波検知手段29が電波を検知しているか否かを判定し、電波が検知されていなかった場合は、放射線量データは計測された時刻と共にデータの補間を行う補間手段32へ送られる。
一方、判定部31が電波を検知した場合は、放射線量データは補間手段32に出力されない。このように電波が検知されている間は、放射線量の記録は行われないことになる。そして、電波が検知されなくなったとき、新たにその時刻と共に放射線量データは補間手段32へ記録される。その結果、補間手段32には、電波が検知される直前に計測された時刻と放射線量と、電波が検知されなくなり、測定が再開されてから最初に計測された時刻と放射線量の二組のデータが記録されている。
補間手段32は、この二組のデータを内挿することにより、電波が検知されていた間のデータを再構成し、データ伝達手段17に伝達する。データ伝達手段17では、現在の時刻の単位時間当たりの放射線量を記憶領域12aに渡し、補間された過去のデータセットを積算部18へ渡す。
(効果)
本実施形態によれば、通信時の電磁波の影響によるノイズを低減することができるため、正確な放射線量を測定することが可能となる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態に係る線量計付き携帯通信端末装置を用いた環境放射線モニタリングシステムを、図7及び図8を用いて説明する。
(構成)
本実施形態に係る環境放射線モニタリングシステムは、図7に示すように、複数の線量計付き携帯通信端末装置1a、1bと、携帯通信端末装置1a、1bの位置を特定するGPS等の位置通信手段5と、複数の携帯通信基地局36a、36bから構成される。33a、33bは線量計付き携帯通信端末装置1a、1bの所有者である。
図8は、本実施形態の変形例であり、複数の線量計付き携帯通信端末装置1a、1bと、位置通信手段35と、携帯通信基地局36と、インターネットなどのネットワーク通信手段37と、ネットワーク通信手段上に備えられている放射線量分布情報提供サーバ38と膨大な放射線量データを蓄積するデータベース39a、39bと、提供された放射線量分布情報を受信する受信手段40から構成される。なお、位置通信手段として携帯通信基地局も利用可能である。
(作用)
図7に示す実施形態において、例えば利用者33aが電離放射線源34の近傍に近づいたとき、所有する線量計付き携帯通信端末装置1aは放射線を検出する。検出した線量が予め定めた設定値を超えたとき、線量計付き携帯通信端末装置1aは位置通信手段35からその位置を特定し、その記録が線量計付き携帯通信端末装置1a内部のメモリに保存される。
一般的な携帯電話に代表される携帯通信端末装置は通話機能の他に電子メール送受信機能、インターネット接続機能等の通信機能、ウェブページのブラウジング機能、カメラ機能の他に、GPS(Global Positioning System)機能を備えている。これらの機能を用いて第1の線量計付き携帯通信端末装置1aが検出した放射線量情報を第2の線量計付き携帯通信端末装置1bへ送信する。
例えばメールを用いた場合では、線量計付き携帯通信端末装置1aのメールソフトウエアが起動し、メモリに保存された放射線量データとその時の位置データを記載したメールを作成し、予め登録された別の第2の線量計付き携帯通信端末装置1bへ送信する。送信されたメールデータは、携帯通信基地局36aおよび36bを介して線量計付き携帯通信端末装置1bへと送られる。
これにより、広範囲かつリアルタイムの積算放射線量等の線量情報及び位置情報を複数の線量計付き携帯通信端末装置間及び基地局の間で共有することが可能となり、危険地域にいる人間に対し必要な避難装置等をとることが可能となる。
図8に示す変形例では、線量計付き携帯通信端末装置1a、1bを持つ所有者33a、33bが放射線源34aや34bに近づいた時、所持していた線量計付き携帯通信端末装置1a、1bが直ちに放射線を検出し、メモリに保存する。同時に、放射線量が測定された位置を、位置通信手段35より特定する。例えば位置を特定する方法としては、GPSからの信号を受け取って算出する方法を用いることができる。
次に、それぞれの線量計付き携帯通信端末装置1a、1bにて測定された放射線量情報と位置情報は、電子メールなどの手段を通じて放射線量分布情報提供サーバ38へ送られる。放射線量分布情報提供サーバ38には膨大な放射線量データを蓄積できる容量を持つデータベース39a、39bなどが付属しており、逐次送られてくる線量情報は常にデータベースへ蓄積されていく。
放射線量分布情報提供サーバ38はデータベース39a、39bより必要なデータを抽出し、統計処理を行うことにより放射線量分布のマップ画像を作成する。作成されたマップ画像は、ユーザー33cが自宅のパソコン40等により、放射線量分布情報提供サーバ38が公開しているウェブサイトなどへアクセスすることにより、放射線量分布情報の提供を受けることができる。
また、所有者33a、33bのように外出している場合にも、線量計付き携帯通信端末装置1a、1bより電子メールやインターネットなどの通信手段を介して放射線量分布情報提供サーバ38へ要求することにより、放射線量分布情報の提供を受けることができる。
放射線量分布情報提供サーバ38は作成された放射線量分布をもとに、線量が高い地域を特定し、特定された地域から予め定めらえた距離範囲に存在する携帯通信端末装置に対し、警告を発することも可能になる。
(効果)
本実施形態によれば、例えば子供や高齢者のような放射線に関する知識に乏しい人が、屋外で過ごしているうちに知らずに高い線量を浴びてしまう恐れがある場合に、別の場所にいる保護者のもとへ連絡が届き、本人に携帯通信端末装置により連絡したり又は迎えにいく等の適切な措置を取ることが可能となる。
また、近年は携帯電話に代表される携帯通信端末装置が広く普及しており、殆どの人が常にこの種の通信端末装置を持ち歩いている。そこで実施形態1乃至4に示すような線量計付き携帯通信端末装置を用い、それらの放射線量情報及び位置情報を統計処理することにより、固定点観測のみで作成した放射線量分布よりも詳細で信頼性が高い放射線量分布を得ることが可能となる。これにより、事故時等における被爆管理、高放射線領域の把握等を効果的に実施することが可能な環境放射線モニタリングシステムを構築することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、組み合わせ、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…線量計付き携帯通信端末装置、2…カバー部、3、3a、3b…放射線検出部、4…信号処理回路部、5…表示部、6…PINフォトダイオード、7…エネルギー補償フィルタ、8…アナログアンプ、9…計数器、10…平均化処理部、11…放射線量換算部、12…メモリ、15…光蓄電池、16…小型液晶表示器、17…データ伝達手段、18…積算部、19…加算処理部、20…判定部、21…警告部、22…演算処理部、23…判定部、24…アラーム部、25…ユーザーインターフェイス部、26…入力部、27…判定部、28…ノイズ除去部、29…電波検知手段、30…記録手段、31…判定部、32…データ補間部、33a、33b、33c…所有者(ユーザー)、34、34a、34b…放射線源、35…位置通信手段、36、36a、36b…携帯電話基地局、37…ネットワーク通信手段、38…放射線量分布情報提供サーバ、39a、39b…データベース、40…パソコン、55…USB、56…マイクロSDカード。

Claims (7)

  1. 放射線検出部と、前記放射線検出部に接続され放射線量を演算する信号処理部と、位置検出手段と、前記放射線量及び各種情報を保存するメモリと、前記放射線量及び各種情報を表示する表示部と、外部との間でデータの送受信をおこなう通信機能と、を有する線量計付き携帯通信端末装置において、
    前記放射線検出部、信号処理部及び表示部の電源として前記線量計付き携帯通信端末装置に搭載された電源を共用することを特徴とする線量計付き携帯通信端末装置。
  2. 前記線量計付き携帯通信端末装置に予備電源として光蓄電池を設けたことを特徴とする請求項1記載の線量計付き携帯通信端末装置。
  3. 前記線量計付き携帯通信端末装置に搭載された電源の残量が所定の設定値以下となった場合に、当該電源を前記放射線検出及び通信機能の電源としてのみ使用することを特徴とする請求項1記載の線量計付き携帯通信端末装置。
  4. 前記線量計付き携帯通信端末装置は、前記信号処理部に接続された線量積算部と、前記線量積算部に接続された警告部とをさらに有し、
    前記警告部は、前記線量積算部で算出された積算放射線量が所定の設定値を超えた場合、前記線量計付き携帯通信端末装置に搭載された出音手段が警報を発することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の前記線量計付き携帯通信端末装置。
  5. 前記線量計付き携帯通信端末装置は、前記信号処理部で算出された放射線量が入力されるデータ補完部と、電波検知手段をさらに有し、
    前記電波検知手段が電波を検出している間は、前記データ補完部に前記放射線量が入力されないことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の前記線量計付き携帯通信端末装置。
  6. 前記請求項1乃至5のいずれかに記載された複数の線量計付き携帯通信端末装置と、複数の携帯電話基地局と、放射線量分布情報提供サーバと、を備え、
    前記複数の線量計付き携帯通信端末装置、携帯電話基地局及び放射線量分布情報提供サーバは、前記各線量計付き携帯通信端末装置で計測された放射線量情報及び位置情報を共有し、
    前記放射線量分布情報提供サーバは、前記放射線量情報と位置情報に基づいて放射線量分布マップを作成するとともに外部に提供可能とすることを特徴とする環境放射線モニタリングシステム。
  7. 前記放射線量分布マップにおいて高放射線量領域が検出された場合に、当該高放射線量領域にある携帯通信端末装置に対し警報信号を送信することを特徴とする請求項6記載の環境放射線モニタリングシステム。
JP2011182720A 2011-08-24 2011-08-24 線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステム Pending JP2013044648A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011182720A JP2013044648A (ja) 2011-08-24 2011-08-24 線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011182720A JP2013044648A (ja) 2011-08-24 2011-08-24 線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013044648A true JP2013044648A (ja) 2013-03-04

Family

ID=48008669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011182720A Pending JP2013044648A (ja) 2011-08-24 2011-08-24 線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013044648A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013079865A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Takemi Kobayashi 放射線量測定システム
JP2013160584A (ja) * 2012-02-03 2013-08-19 Mine Masubuchi 放射線測定システム、放射線測定方法、放射線測定プログラム、情報処理装置及びセンサ装置
KR20150105566A (ko) * 2014-03-07 2015-09-17 연세대학교 산학협력단 단말기 및 그를 이용한 방사선 측정 방법
CN105334528A (zh) * 2015-09-25 2016-02-17 京东方科技集团股份有限公司 一种可探测射线的终端、外壳及终端制造方法
JP2018087767A (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 放射線量計測装置、放射線量計測方法及び放射線量計測システム
CN112327349A (zh) * 2020-11-20 2021-02-05 重庆建安仪器有限责任公司 一种用于空中辐射监测的空中标识装置
CN114660647A (zh) * 2022-04-11 2022-06-24 中国人民解放军69007部队 新型便携式核辐射巡测仪

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0627239A (ja) * 1990-04-06 1994-02-04 Thomson Csf 生体に危険な放射線の検出装置およびデータ累積装置
JPH0694837A (ja) * 1990-08-17 1994-04-08 De Beers Ind Diamond Div Ltd 放射検出器
JPH0763857A (ja) * 1993-08-25 1995-03-10 Fuji Electric Co Ltd 放射線検知装置
JPH11248839A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Aloka Co Ltd 放射線計測システム
JP2002277550A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Mitsubishi Electric Corp モニタリングシステム及びモニタリングシステム用携帯端末
JP2007101434A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Horiba Ltd 放射線モニタ
JP2007285914A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Fuji Electric Systems Co Ltd 放射線測定装置及びノイズ除去方法
JP2011117969A (ja) * 2003-07-12 2011-06-16 Radiation Watch Ltd 電離放射線検出装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0627239A (ja) * 1990-04-06 1994-02-04 Thomson Csf 生体に危険な放射線の検出装置およびデータ累積装置
JPH0694837A (ja) * 1990-08-17 1994-04-08 De Beers Ind Diamond Div Ltd 放射検出器
JPH0763857A (ja) * 1993-08-25 1995-03-10 Fuji Electric Co Ltd 放射線検知装置
JPH11248839A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Aloka Co Ltd 放射線計測システム
JP2002277550A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Mitsubishi Electric Corp モニタリングシステム及びモニタリングシステム用携帯端末
JP2011117969A (ja) * 2003-07-12 2011-06-16 Radiation Watch Ltd 電離放射線検出装置
JP2007101434A (ja) * 2005-10-06 2007-04-19 Horiba Ltd 放射線モニタ
JP2007285914A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Fuji Electric Systems Co Ltd 放射線測定装置及びノイズ除去方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013079865A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Takemi Kobayashi 放射線量測定システム
JP2013160584A (ja) * 2012-02-03 2013-08-19 Mine Masubuchi 放射線測定システム、放射線測定方法、放射線測定プログラム、情報処理装置及びセンサ装置
KR20150105566A (ko) * 2014-03-07 2015-09-17 연세대학교 산학협력단 단말기 및 그를 이용한 방사선 측정 방법
KR101636838B1 (ko) * 2014-03-07 2016-07-07 연세대학교 산학협력단 단말기 및 그를 이용한 방사선 측정 방법
CN105334528A (zh) * 2015-09-25 2016-02-17 京东方科技集团股份有限公司 一种可探测射线的终端、外壳及终端制造方法
JP2018087767A (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 放射線量計測装置、放射線量計測方法及び放射線量計測システム
CN112327349A (zh) * 2020-11-20 2021-02-05 重庆建安仪器有限责任公司 一种用于空中辐射监测的空中标识装置
CN112327349B (zh) * 2020-11-20 2024-01-23 重庆建安仪器有限责任公司 一种用于空中辐射监测的空中标识装置
CN114660647A (zh) * 2022-04-11 2022-06-24 中国人民解放军69007部队 新型便携式核辐射巡测仪

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013044648A (ja) 線量計付き携帯通信端末装置及び環境放射線モニタリングシステム
US9429661B2 (en) Wireless, motion and position-sensing, integrating radiation sensor for occupational and environmental dosimetry
US11836687B2 (en) Waste measurement and tracking system
US8803089B2 (en) System and method for wireless, motion and position-sensing, integrating radiation sensor for occupational and environmental dosimetry
JP3189486U (ja) 線量計−放射計を有する移動無線ユニット
US20150237419A1 (en) Radiation exposure monitoring device and system
Tran-Quang et al. An internet of radiation sensor system (IoRSS) to detect radioactive sources out of regulatory control
US20170293035A1 (en) Wearable Lifetime Personal High Sensitivity and Wide-Dynamic Range Measurement Apparatus and Method for Real-Time Radiation Exposure Measurement and Cancer Risk Management Due to Harmful Radiation in All Environments
EP2615475A2 (en) Radiation sensor system
WO2014054964A1 (en) Multifunction watch
KR100661900B1 (ko) 유에스비 인터페이스를 이용한 휴대용 방사선 측정 장치 및그 방법
JPH11190775A (ja) 携帯型線量計
KR20150052703A (ko) 다기능 휴대형 방사선 측정장치 및 이를 이용한 방사선 측정시스템
KR101695766B1 (ko) 휴대용 전자 선량계, 이를 이용한 방사선 종사자 관리 시스템 및 방법
RU116725U1 (ru) Мобильное радиоустройство с функцией контроля радиационной обстановки
WO2020255080A1 (en) Personal wearable dosimeter for neutrons
JP2016090480A (ja) 被曝履歴管理システム及びそれに用いる線量計
JP2021534420A (ja) パルス放射線場における警報発生のための電子線量計
KR101308937B1 (ko) 차량을 이용한 방사능오염 탐사장치 및 그를 이용한 탐사 방법
JP5761808B2 (ja) 放射線測定装置と同装置からのデータ通信システム及び放射線異常判別システム
RU156901U1 (ru) Миниатюрный дозиметр-радиометр-спектрометр с цифровым шумоподавлением и регистрацией вибрации
RU120782U1 (ru) Система контроля радиационной обстановки
WO2016130038A1 (en) Miniature dosimeter-radiometer-spectrometer
KR101402577B1 (ko) 측정값 보정기능을 가진 방사선측정데이터 관리장치
Wagner Evaluation of COTS Rad Detection Apps

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140623

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150402

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150707