JP2013039673A - 複数の樹脂部材を成形して接続する装置と方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】2以上の樹脂部材を成形し、さらにセルフピアスリベットで接続するに当たり、樹脂部材の接続箇所の反りや変形等を矯正する作業を不要とでき、もって、製造効率を高め、製造時間を短縮することのできる複数の樹脂部材を成形して接続する装置と方法を提供する。
【解決手段】上型1と下型2からなる成形型と、成形型内の中子3と、キャビティ内にセルフピアスリベット4を押し込む押し込み手段と備えた装置10であり、中子3と上型1の間の第1のキャビティ空間C1、中子3と下型2の間の第2のキャビティ空間C2に第1の溶融樹脂体J1’と第2の溶融樹脂体J2’が成形され、双方の溶融樹脂体J1’、J2’が硬化する前に中子3が取り外され、双方の溶融樹脂体J1’、J2’の重ね合わせ箇所J1’a、J2’aにセルフピアスリベット4が打ち込まれ、双方の溶融樹脂体J1’、J2’が硬化して複数の樹脂部材J1”、J2が成形され、リベット接続される。
【選択図】図2

Description

本発明は、2以上の樹脂部材を1つの成形型内で成形しながらセルフピアスリベットで接続することのできる装置と方法に関するものである。
樹脂に強化用繊維材が混入されてなる繊維強化樹脂材(FRP)は、軽量かつ高強度であることから、自動車産業や建設産業、航空産業など、様々な産業分野で使用されている。
そして、繊維強化樹脂材同士の接続方法に関しては、接着剤を介して接続する方法やボルトによる接続方法、さらにはそれらを組み合わせた接続方法などが一般に用いられている。
ところで、部材同士の接続に関し、被接続部材がアルミ板や鋼板等からなる場合に、スポット溶接や摩擦攪拌接続、メカニカルクリンチ、ろう付け、ネジ留めといった様々な接続方法がある中で、セルフピアスリベットによる接続方法が適用されることがある。
このセルフピアスリベットによる接続方法は、その載置面に凹溝を具備するリベットダイスの上にたとえば2枚の金属板を積層姿勢で載置し、端面とこの端面から突出するピアスとからなる筒状のリベットを金属板の上方で位置決めし、パンチでこのリベットを金属板に打ち込むことでリベットを上板に貫通させ、この過程でリベットのピアスの先端を外側に塑性変形にて広げ、さらにリベットを打ち込むことでピアスの先端が下板内でさらに広げられ、ピアスの打ち込み過程で上下の金属板も塑性変形させて双方をピアスを介してインターロック接続するものである。
セルフピアスリベットによる接続方法によれば、たとえば金属上板に対して事前に穴あけをおこなう必要がなく、さらに3枚、4枚といった金属板同士の接続も可能であることから、効率的に2以上の金属部材同士を高強度で接続することができる。
このように様々なメリットを奏するセルフピアスリベットによる接続方法を上記する繊維強化樹脂材同士の接続に適用せんとする試みもおこなわれており、さらには公開技術である特許文献1にもその内容が開示されている。ここで開示される接続方法は、接続される2つの繊維強化樹脂材の間に接着剤を塗工し、この接着剤が未硬化の状態でセルフピアスリベットを打ち込んで、リベットを上方の繊維強化樹脂材を貫通させて下方の繊維強化樹脂材内にその先端を留まらせるものである。
しかし、このように繊維強化樹脂材同士をセルフピアスリベットによって接続する場合、従来の方法では、これら2つの繊維強化樹脂材を個別に成形した後に、これら2つの成形品の接続箇所を面合わせ等してセルフピアスリベットを打ち込むことにより、双方の接続を図っていた。このセルフピアスリベットを打ち込むに当たり、2つの成形品は成形されてからの時間の経過にともなって変形や歪みが生じることが往々にしてあり、そのために、これらの反りや変形を矯正してはじめて精緻な面合わせが実行でき、セルフピアスリベット接続に移行できることとなり、この矯正等に手間と時間を要し、繊維強化樹脂材の成形〜セルフピアスリベット接続までに多くの時間を要するという問題があった。
特開2007−229980号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、2以上の樹脂部材を成形し、成形された樹脂部材をセルフピアスリベットで接続するに当たり、接続される樹脂部材の接続箇所の反りや変形等を矯正する作業を不要とでき、もって、製造効率を高め、製造時間を短縮することのできる複数の樹脂部材を成形して接続する装置と方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による複数の樹脂部材を成形して接続する装置は、上型と下型からなる成形型と、成形型のキャビティ内に配設された中子と、上型と下型のいずれか一方に設けられて、キャビティ内にセルフピアスリベットを押し込む押し込み手段と、を少なくとも備え、中子と上型の間の第1のキャビティ空間、中子と下型の間の第2のキャビティ空間のそれぞれに熱可塑性樹脂がチャージされて第1の溶融樹脂体と第2の溶融樹脂体が成形され、双方の溶融樹脂体が硬化する前に中子が取り外されて双方の溶融樹脂体の一部同士が重ね合わされて重ね合わせ箇所を形成し、前記押し込み手段が作動してこの重ね合わせ箇所にセルフピアスリベットが打ち込まれ、双方の溶融樹脂体が硬化してなる2つの樹脂部材をリベット接続するものである。
本発明の装置は、当該装置内で複数の樹脂部材の成形と双方のセルフピアスリベットによる接続を連続的におこなうことを可能とした装置であり、複数の樹脂部材がそれぞれ硬化する前の段階でセルフピアスリベット接続をおこなうことにより、従来の製造方法のように複数の樹脂部材を別体で成形した後にそれらをセルフピアスリベット接続する際の課題である、接続箇所の反りや変形を矯正するといった問題は生じ得ず、もって、この反りや変形を矯正する作業のために作業効率が低下し、製造時間が長くなるという課題を解消することのできる装置である。
2つの樹脂部材を成形して接続する場合において、成形型内で第1、第2のキャビティ空間を形成する中子の取り出し〜セルフピアスリベットの打ち込みまでの成形型の稼動フローの実施の形態としては、成形型が型開きして中子が取り出され、成形型が再度型閉めされて未だ完全に硬化していない2つの樹脂部材同士が適所で当接され、次いで成形型に装備された押し込み手段が作動してこの当接箇所に対してセルフピアスリベットが打ち込まれるフロー形態や、成形型の型閉め姿勢が維持されたまま、中子のみが成形型内でスライドしてキャビティから消失し、第1、第2のキャビティ内にある未だ完全に硬化していない2つの樹脂部材同士の適所が当接されてセルフピアスリベット接続が同様に実行されるフロー形態などがある。
また、3つの樹脂部材を成形して接続する場合においては、成形型のキャビティ内に2つの中子が配設され、上型と第1の中子の間で第1のキャビティ空間、第1、第2の中子の間で第3のキャビティ空間、第2の中子と下型の間で第2のキャビティ空間が形成され、それぞれのキャビティ空間で樹脂部材が成形され、3つの樹脂部材がリベット接続されることになる。なお、4つ以上の樹脂部材を成形して接続する場合も、成形型のキャビティ内に配設される中子の基数を樹脂部材の数に応じて増加させればよい。
ここで、「チャージ」とは、キャビティ内に溶融樹脂を射出することと、溶融樹脂の塊やシート(プレヒートによる予備腑形体)をキャビティ内に配することの双方を含んでおり、後者の場合にはその後にたとえば上型を下型に押し込んでプレス成形することによってキャビティ形状の樹脂部材が成形される。
なお、チャージされる熱可塑性樹脂内に短繊維や長繊維、連続繊維が含有されていてもよく、製造される繊維強化樹脂材が車両の骨格構造部材の場合には、繊維材が含有された熱可塑性樹脂がチャージされるのが一般的である。
たとえば押し込み手段が下型の適所に装備されている場合には、この押し込み手段によってリベットを押し込む際の圧力を受けるリベットダイスが上型のキャビティ面の対応箇所に臨むように設けてあるのがよい。ここで、打ち込みの際にリベットを所望形状に塑性変形させながら広げるべく、リベットダイスがキャビティに臨む面には所定形状の凹溝を設けておくのがよく、打ち込みによって塑性変形されたセルフピアスリベットは、複数の未硬化状態の樹脂部材を貫通する過程で、軟化している樹脂部材の重ね合わせ箇所とともに凹溝内に案内されるようにして所望の形状に広がりながら、一方の樹脂部材を貫通して他方の樹脂部材の内部に到達することができる。
本発明の装置で成形され、接続された2以上の樹脂部材の接続構造においては、たとえば溶融している樹脂部材が重ね合わせ箇所で硬化することによる界面の接着強度と、セルフピアスリベットが打ち込まれることによるリベット接続強度の双方が加味された接続強度を有するものとなる。
本発明の装置によれば、当該装置を構成する成形型内で接続される2以上の樹脂部材の成形と双方のセルフピアスリベットによる接続を連続的に実行することができ、優れた製造効率の下で可及的短時間に樹脂部材の成形〜接続までをおこなうことができる。
特に、上記する製造効率の向上と製造時間の短縮に関しては、本発明の上記装置を適用することによって、接続される樹脂部材のそれぞれが完全に硬化していて、そのために樹脂部材同士の接続箇所が反りや変形を来たしている際にこれらの反り等を矯正するといった作業が一切不要になることの影響が大きい。
また、本発明は複数の樹脂部材を成形して接続する方法にも及ぶものであり、この方法は、上型と下型からなる成形型のキャビティ内に中子を配し、中子の位置を調整して、上型と中子の間の第1のキャビティ空間、および、中子と下型の間の第2のキャビティ空間を形成自在な装置を用意する第1のステップ、双方のキャビティ空間内に熱可塑性樹脂をチャージして第1の溶融樹脂体と第2の溶融樹脂体を成形する第2のステップ、双方の溶融樹脂体が硬化する前に中子を取り外し、双方の溶融樹脂体の一部同士が重ね合わされてなる重ね合わせ箇所を形成し、この重ね合わせ箇所に対して成形型内でセルフピアスリベットを打ち込み、双方の溶融樹脂体を硬化させることによって2つの樹脂部材をリベット接続する第3のステップからなるものである。
本発明の製造方法を適用することにより、2以上の樹脂部材の成形と双方のセルフピアスリベットによる接続を1つの成形型からなる装置によって連続的に実行することができ、優れた製造効率の下で可及的短時間に樹脂部材の成形〜接続までをおこなうことができる。
以上の説明から理解できるように、本発明の複数の樹脂部材を成形して接続する装置と方法によれば、一つの装置を構成する成形型内で複数の樹脂部材の成形〜セルフピアスリベット接続までを連続的に実行することにより、複数の樹脂部材を別途成形した後にセルフピアスリベット接続をおこなう従来の製造方法の場合に課題となっていた樹脂部材の反りや変形を矯正する作業を不要とすることができ、製造効率に優れ、製造時間を格段に短縮することができる。また、従来の製造方法のように接続箇所を矯正することによる製品歩留まりの低下といった問題も解消される。
本発明の装置を説明した模式図であって、かつ、本発明の方法の第1のステップを説明した図である。 本発明の方法の第2のステップを説明した図である。 図2に続いて第2のステップを説明した図である。 図3に続いて第2のステップを説明した図である。 図4に続いて本発明の方法の第3のステップを説明した図である。 図5のIV部の拡大図であって、リベットが塑性変形しながら開いて打ち込まれた状態を説明した図である。 車両ボディーを構成する2つの樹脂部材が本発明の方法で成形され、接続された状態を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の複数の樹脂部材を成形して接続する装置と方法の実施の形態を説明する。なお、図示例は、装置内で2つの樹脂部材を成形し、かつこれらの適所を接続する方法を説明しているが、本発明の装置および方法により、3つ以上の樹脂部材が装置内で成形され、かつ接続されるものであってもよいことは勿論のことであり、たとえば3つの樹脂部材を成形して接続する場合は、装置を構成する成形型のキャビティ内に2つの中子が位置決めされ、3つのキャビティが形成される装置が使用されることになる。
(複数の樹脂部材を成形して接続する装置)
図1は本発明の複数の樹脂部材を成形して接続する装置を説明した模式図であり、特に、2つの樹脂部材を形成して双方を接続する装置を示したものである。
図示する装置10は、上型1と下型2からなる成形型と、成形型のキャビティ内に配設された中子3とから大略構成されており、不図示の位置決め機構で中子3が成形型のキャビティ内に位置決めされ、上型1のキャビティ面1aと中子3の間に第1のキャビティ空間C1が形成され、中子3と下型2のキャビティ面2aの間に第2のキャビティ空間C2が形成される。
下型2には、装置10内で成形された2つの樹脂部材をセルフピアスリベット接続する際に稼動する押し込み手段を構成する油圧機構2d、下型2内に開設されたシリンダ2b、シリンダ2b内で油圧機構2dの駆動によって摺動自在なパンチ2cが設けてあり、このパンチ2cにリベット4が載置され、油圧機構2cの駆動によってパンチ2cが上型1側へ摺動して不図示の2つの樹脂部材の重ね合わせ箇所にリベット4を打ち込むようになっている。
一方、上型1のキャビティ面1aには、打ち込まれたリベット4が塑性変形して所望に開くのを案内するためのリング状の凹溝をその端面に備えたリベットダイス1bが埋め込まれており、この端面が第1のキャビティ空間C1に臨んでいる。
装置10においては、上記する不図示の中子3の位置決め機構のほかにも、上型1を下型2側へ押し込む不図示のプレス機構や、キャビティ空間C1,C2内を所望の高温雰囲気とする不図示の加熱手段などが装備されている。次に、この装置10を使用して、当該装置10内で2つの樹脂部材を成形し、それらの適所を接続する方法を説明する。
(複数の樹脂部材を成形して接続する方法)
以下、図1〜図7を参照して、本発明の複数の樹脂部材を成形して接続する方法を説明する。ここで、図1は既述するように装置の概要を説明するとともに本発明の方法の第1のステップを説明した図であり、図2〜図4は順に第2のステップを説明した図であり、図5は第3のステップを説明した図であり、図7は、この一連の方法で製作された、2つの樹脂部材が接続されてなる車両のボディーの一部を示したものである。
まず、方法の第1のステップとして、図1で示す装置10、すなわち、図示するように中子3の位置を調整して所望のキャビティ寸法を有する第1、第2のキャビティ空間C1,C2を形成自在な装置10を用意する。
次に、装置10を構成する成形型を型開きし、下型2と中子3の間にプレヒートされた溶融樹脂J2を載置し、さらに、中子3と上型1の間にプレヒートされた溶融樹脂J1を載置して型閉めする(図2参照)。
ここで、溶融樹脂J1、J2は熱可塑性樹脂からなり、たとえば、分子鎖が規則正しく配列された結晶領域の量の比率が高く、結晶化度の高い結晶性プラスチックである、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、ナイロン(PA:ナイロン6、ナイロン66など)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PET)や、結晶化度が極めて低いか、結晶化状態にならない非結晶性プラスチックである、ポリスチレン(PS)やポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ABS樹脂、熱可塑性エポキシなどのうちのいずれか一種を使用することができる。
また、溶融樹脂J1,J2内には短繊維や長繊維、連続繊維が含有されているのが好ましく、この繊維材としては、ボロンやアルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニアなどのセラミック繊維や、ガラス繊維や炭素繊維といった無機繊維、銅や鋼、アルミニウム、ステンレス等の金属繊維、ポリアミドやポリエステルなどの有機繊維のいずれか一種もしくは2種以上の混合材を挙げることができる。
第1、第2のキャビティ空間C1,C2にプレヒートされた溶融樹脂J1、J2が載置されたら、次に、成形型を加熱してキャビティ内を溶融樹脂J1,J2の軟化温度程度に調整し、上型1をプレス機構で下型2側へ押し込み(図3のX1方向)、溶融樹脂J1、J2をそれぞれキャビティ空間C1,C2内でプレスして所望の厚みで、かつ所望の3次元形状に押し広げることにより、溶融樹脂体J1’、J2’をキャビティ空間C1,C2内で形成する。
キャビティ空間C1,C2内で溶融樹脂体J1’、J2’が形成されたら、型開きをおこない、成形型内から中子3を取り外して再度型閉めし、図4で示すように、溶融樹脂体J1’、J2’それぞれの重ね合わせ箇所J1’a、J2’aを当接させる(第2のステップ)。
次に、図5で示すように、押し込み手段を構成するシリンダ機構2dを駆動してパンチ2cをシリンダ2b内で上型1側へ摺動させ、溶融状態で互いに接触している重ね合わせ箇所J1’a、J2’aにパンチ2c上に載置されているリベット4を押し込んでいく(X2方向)。
ここで、図6は、図5のVI部を拡大した図であって、リベット接続を説明する模式図である。
リベット4はアルミニウムやその合金、鋼などから形成されるものであり、図6で示すように、パンチ2cから押圧力Qを受けて直接押し込まれる端面4bとこれに一体となっている筒状のピアス4aから構成されている。
一方、上型1内にはリング状の凹溝を第1のキャビティ空間C1に臨ませたリベットダイス1bが埋設されており、パンチ2cによってリベット4のピアス4aが下方の重ね合わせ箇所J2’aに打ち込まれてこれを貫通し、さらに溶融状態の上方の重ね合わせ箇所J1’aにピアス4aの先端が入り込むことになる。
そして、このピアス4aは下方の重ね合わせ箇所J2’aを貫通する過程で内側から圧力qを受けて外側に塑性変形して開き、さらに溶融した上方の重ね合わせ箇所J1’a内に打ち込まれる過程でも内側から圧力を受けて外側に塑性変形して開くことになる。このようにリベット4の打ち込み過程でピアス4aが外側へ変位するのは、ピアス4aの先端内側が先鋭テーパー状に形成されていること、リベットダイス1bの端面に設けられたリング状の凹溝で囲まれる中央部分がピアス4aの内側で下方凸をなしていることなどの種々の要素によるものである。
リベット4の端面4bが下方の重ね合わせ箇所J2’aの下面と面一となるまでリベット4を打ち込み、次いで溶融状態の下方の樹脂部材5を硬化させることにより、上方の重ね合わせ箇所J1’aと下方の重ね合わせ箇所J2’aが接続される。
溶融状態の重ね合わせ箇所J1’a、J2’aにリベット4が打ち込まれ、成形型内をクーリングすることにより、溶融樹脂が硬化して上下の樹脂部材が成形され、かつ双方の重ね合わせ箇所が界面接着とリベット接続からなる接続強度を有する接続構造が形成される。
ここで、図7は、上記方法で製造された接続部材の一つの実施例を説明した図であり、車両ボディーを構成する2つの繊維強化樹脂部材が接続された状態を示す模式図である。
図示する実施例は、車両ボディーを2枚の繊維強化樹脂部材からなる上方の樹脂部材J1”および下方の樹脂部材J2”から構成するものであり、双方の重ね合わせ箇所J1”a、J2”aがリベット接続されたものである。
ここで、リベット接続条件としては、パンチによる押し込み力を0.6〜0.8MPa程度、成形型内の高温雰囲気温度に関しては、熱可塑性樹脂にポリプロピレンを使用した場合は85〜120℃、熱可塑性樹脂にポリアミド(PA6)を使用した場合は150〜200℃、ポリアミド(PA66)を使用した場合は190〜250℃程度に調整することができる。
図示する車両ボディーは、軽量かつ高強度の2枚の繊維強化樹脂部材が接続されて構成されている。
そして、この接続構造の製造においては、成形型を構成する装置10内で2つの樹脂部材が成形され、かつ、これら2つの樹脂部材が硬化する前の段階でセルフピアスリベット接続されることから、効率的で、かつ短時間に製造することが可能である。特に、セルフピアスリベット接続に際して、双方の重ね合わせ箇所の反りや変形を矯正する作業が一切不要であることから、この矯正作業に要していた時間が解消され、かつ、この矯正作業による製品歩留まりの低下を抑止することができる。
[本発明の方法(実施例)と従来の方法(比較例)の所要時間を検証した実験とその結果]
本発明者等は、上記で説明する本発明の方法によって1つの装置内で2つの樹脂部材を成形し、かつそれらの重ね合わせ箇所でセルフピアスリベット接続する方法(実施例)と、従来の方法、すなわち、2つの樹脂部材を別体で成形し、これらの重ね合わせ箇所の反りを矯正した後にセルフピアスリベット接続する方法(比較例)で、双方の所要時間を測定する実験をおこなった。
実験の結果、比較例の方法では、2つの樹脂部材を同時に成形するのに120秒、樹脂部材を治具に固定して双方の重ね合わせ面を矯正するのに120秒、セルフピアスリベット接続に30秒を要し、トータルで270秒の製作時間であった。
これに対し、実施例の方法では、2つの樹脂部材を同時に成形するのに120秒、重ね合わせ面の矯正は不要であり、セルフピアスリベット接続に10秒を要し、トータルで130秒の製作時間であり、比較例の1/2以下の製作時間であることが実証されている。
ここで、比較例のセルフピアスリベット接続が30秒であるのに対して実施例のセルフピアスリベット接続が10秒に短縮されているのは、実施例では重ね合わせ箇所の位置合わせが不要であるためである。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…上型、1a…キャビティ面、1b…リベットダイス、2…下型、2a…キャビティ面、2b…シリンダ、2c…パンチ、2d…油圧機構、3…中子、4…リベット(セルフピアスリベット)、4a…ピアス、4b…端面、10…装置、C1…第1のキャビティ空間、C2…第2のキャビティ空間、J1、J2…(プレヒートされた)溶融樹脂、J1’、J2’…溶融樹脂体、J1’a、J2’a…重ね合わせ箇所、J1”、J2”…樹脂部材、J1”a、J2”a…重ね合わせ箇所

Claims (4)

  1. 上型と下型からなる成形型と、
    成形型のキャビティ内に配設された中子と、
    上型と下型のいずれか一方に設けられて、キャビティ内にセルフピアスリベットを押し込む押し込み手段と、を少なくとも備え、
    中子と上型の間の第1のキャビティ空間、中子と下型の間の第2のキャビティ空間のそれぞれに熱可塑性樹脂がチャージされて第1の溶融樹脂体と第2の溶融樹脂体が成形され、双方の溶融樹脂体が硬化する前に中子が取り外されて双方の溶融樹脂体の一部同士が重ね合わされて重ね合わせ箇所を形成し、前記押し込み手段が作動してこの重ね合わせ箇所にセルフピアスリベットが打ち込まれ、双方の溶融樹脂体が硬化してなる複数の樹脂部材をリベット接続する、複数の樹脂部材を成形して接続する装置。
  2. 成形型のキャビティ内に2つの中子が配設され、上型と第1の中子の間で第1のキャビティ空間、第1、第2の中子の間で第3のキャビティ空間、第2の中子と下型の間で第2のキャビティ空間が形成され、それぞれのキャビティ空間で樹脂部材が成形され、3つの樹脂部材がリベット接続される請求項1に記載の複数の樹脂部材を成形して接続する装置。
  3. 上型と下型からなる成形型のキャビティ内に中子を配し、中子の位置を調整して、上型と中子の間の第1のキャビティ空間、および、中子と下型の間の第2のキャビティ空間を形成自在な装置を用意する第1のステップ、
    双方のキャビティ空間内に熱可塑性樹脂をチャージして第1の溶融樹脂体と第2の溶融樹脂体を成形する第2のステップ、
    双方の溶融樹脂体が硬化する前に中子を取り外し、双方の溶融樹脂体の一部同士が重ね合わされてなる重ね合わせ箇所を形成し、この重ね合わせ箇所に対して成形型内でセルフピアスリベットを打ち込み、双方の溶融樹脂体を硬化させることによって2つの樹脂部材をリベット接続する第3のステップからなる複数の樹脂部材を成形して接続する方法。
  4. 成形型のキャビティ内に2つの中子が配設され、上型と第1の中子の間で第1のキャビティ空間、第1、第2の中子の間で第3のキャビティ空間、第2の中子と下型の間で第2のキャビティ空間が形成され、それぞれのキャビティ空間で樹脂部材が成形され、3つの樹脂部材がリベット接続される請求項3に記載の複数の樹脂部材を成形して接続する方法。
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