JP2013039178A - 光ファイバ構造体、照明装置並びに内視鏡 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筒状の樹脂体9の内部に、樹脂体9の長手方向Xに沿う光ファイバの裸線10複数を周方向に並べて形成した光ファイバ構造体2であって、樹脂体9の長手方向Xの中間位置に、樹脂体9の外周面9aから内腔2bに達する裸線10に対してほぼ平行な直線状の切り割り11を入れている。
【選択図】図4
Description
また、特許文献1には、複数のプラスチック光ファイバの裸線を円周上に均等に配置して、それを光透過可能な樹脂で被覆することにより、ムラの小さい側面発光をする円筒状の光ファイバ構造体(以下、単に「構造体」とも称する。)が記載されている。
また、特許文献1に記載の構造体は、押し出し成形により全体をまとめて製造できるため低コストである。しかしながら、この構造体は、側面発光(円筒状外周面からの発光)を目的とするため、端面発光を行うライトガイドとして使用することに関しては何らの記載がない。
また、前記樹脂体に、その長手方向からみて対向する位置にそれぞれ前記切り割りを入れ、これらの前記切り割りに挟まれた帯状部それぞれを、前記樹脂体の長手方向からみて扁平となるように変形することも可能である。
さらに本発明は、上記のいずれか一項に記載の光ファイバ構造体の前記樹脂体内腔に、前記光ファイバ構造体の端部に対向した観察部位についての画像を伝送する画像伝送手段を備えた内視鏡を提供する。
また、前記画像伝送手段は、撮像素子により撮像された前記画像を伝送することも可能である。
また、前記画像伝送手段はイメージファイバとすることも可能である。
図1および図2に示すように、本内視鏡1は、円筒状に形成された本発明の構造体2および構造体2の入射側の端部(一方の端部)2aに設けた光源3を有する本発明の照明装置4と、先端側が構造体2に挿通された管状体5と、構造体2の内腔2bに配置されたイメージファイバ(画像伝送手段)6と、イメージファイバ6の先端に配置された対物レンズ7とを備えている。
樹脂体9の内部に並べられた複数の裸線10は、長手方向Xに沿って延びている。
裸線10は、不図示のコアの周囲に、コアより屈折率が低い材料からなる不図示の樹脂鞘が設けられたプラスチック光ファイバ(POF)である。各裸線10は、コアと樹脂鞘との屈折率差により光導波路として機能する。コア及び樹脂鞘はいずれも、構造体2によって伝送される光を透過可能なプラスチックからなる。裸線10は樹脂体9の内部に、たとえば、数本から数百本配置されている。
図1に示すように、光源3は、たとえばLEDを有していて、構造体2の入射側の端部2aに向けて光を照射する。
ここで、構造体2の入射側の端部2aと光源3を光学的に接続する方法は特に限定されるものではなく、入射側の端部2aを適宜加工し、または加工することなく、入射側の端部2aに面した裸線10に光源3からの光が入射するように構成すればよい。
管状体5はたとえば、ステンレス鋼で形成されている。管状体5を形成する材料はステンレス鋼に限定されるものではなく、アルミニウムや樹脂なども用いることができる。
図1および図5に示すように、構造体2は、長手方向Xにおける切り割り11に対応する範囲で曲げられている。このとき、構造体2は切り割り11が湾曲の外側に位置するように曲げられるとともに、切り割り11の対向する内壁11a、11bは、互いの中央部が離間するように変形している。
内壁11aの近傍に配置された裸線10は、内壁11aに沿って折れることなく湾曲し、内壁11bの近傍に配置された裸線10も、内壁11bに沿って折れることなく湾曲している。
管状体5が切り割り11に挿通されていることで、切り割り11に対応する範囲で曲げられた構造体2の形状、および、互いの中央部で離間するように変形した切り割り11の内壁11a、11bの形状が保持されている。
本実施形態では、管状体5は構造体2の切り割り11に挿通されているが、切り割り11と管状体5とを接着剤などで固定することもできる。
イメージファイバ6は、構造体2の出射側の端部2cに対向した位置にある観察部位で反射され対物レンズ7で集光された光の画像を基端側に伝送するためのものである。
構造体2の製造方法は、樹脂体9の内部に裸線10を複数配置させる形成工程と、構造体2に切り割り11を形成する切り割り工程とを備えている。
被覆ダイから裸線10と溶融した樹脂を押し出すときに、被覆ダイの中心からガスを供給することで、溶融した樹脂の中心に所望の形状の孔が形成される。
ガスを供給しながら溶融した樹脂とともに複数の裸線10を基準軸線に沿って押し出して冷却することで、内部に複数の裸線10が配置された円筒状の樹脂体9が形成される。
なお、構造体2に切り割り11を形成するときに、一部の裸線10を切断することがあっても、切断した裸線10の本数が裸線10の全本数に比べてわずかであれば問題ない。このような場合であっても、構造体2により充分な光を先端側に伝送することができるからである。
光源3から光を照射させると、照射された光は構造体2の入射側の端部2aから裸線10に案内されて出射側の端部2cまで伝送され、構造体2の前方に照射される。使用者は、イメージファイバ6で構造体2の前方を確認しながら構造体2の先端側を狭窄路内に挿入していく。そして、構造体2の先端側を観察部位に近づけ、構造体2から照射され観察部位で反射された光を対物レンズ7とイメージファイバ6により取得することで、観察部位の観察を行う。
また、構造体2の裸線10および樹脂体9は、上述したように充分に軟らかい材料で形成されているので、構造体2を切り割り11に対応する範囲で曲げるとともに切り割り11の対向する内壁11a、11bを互いの中央部で離間するように変形させたときに、裸線10および樹脂体9が内壁11a、11bに沿って折れることなく曲がる。このため、内壁11a、11bの間に、イメージファイバ6などを挿入する空間を確保することができる。
構造体2の切り割り11に挿通された管状体5を備えるため、切り割り11にイメージファイバ6などを挿通するときに、切り割り11が擦れるなどして損傷するのを防止することができる。
また、構造体2の内腔2bにイメージファイバ6を備えるので、イメージファイバ6の先端側の光を基端側に伝送させることができる。
画像伝送手段がイメージファイバ6であるので、簡単な構成で先端側の光を基端側に伝送させることができる。
そして、構造体2全体を押し出し成形により製造することで、構造体2を低コストで製造することができる。
たとえば、前記実施形態では、構造体2が外部に露出されたまま使用することもできるが、構造体2の外側に別の被覆やチューブなどを設けることも可能である。
前記実施形態では、切り割り11を周方向に1つ形成したが、切り割り11を形成する数に制限はなく、切り割り11を周方向に複数形成してもよい。また、前記実施形態では、切り割り11を長手方向Xの中間位置に形成したが、切り割り11は樹脂体9の長手方向Xの全範囲に亘り形成されていなければその範囲には制限はない。たとえば、切り割り11を樹脂体9の先端以外の部分、すなわち、切り割りを樹脂体9の長手方向Xの中間位置から基端まで形成してもよい。
樹脂体9における隣り合う2つの切り割り11に周方向に挟まれた部分には構造体15の一部である帯状部16が形成され、本変形例では4つの帯状部16が形成されている。周方向に隣り合う帯状部16どうしは、互いに重ね合わせることで、長手方向Xにおいて切り割り11が形成された部分における樹脂体9の外周を窄めている。
構造体15をこのように構成することで、構造体15をより狭い狭窄路などに挿通しやすくすることが可能である。
構造体20をこのように構成することで、構造体20が扁平になり、構造体20を溝孔のような細長い部分に挿通しやすくすることができる。
なお、構造体が充分柔らかい場合などには、長手方向Xにおいて切り割り11が形成されていない部分で構造体を扁平状に形成してもよい。
Claims (7)
- 筒状の樹脂体の内部に、前記樹脂体の長手方向に沿う光ファイバの裸線複数を周方向に並べて形成した光ファイバ構造体であって、
前記樹脂体の長手方向の中間位置に、前記樹脂体の外周面から内腔に達する前記裸線に対してほぼ平行な直線状の切り割りを入れた光ファイバ構造体。 - 前記樹脂体に、前記切り割りを周方向に並べて複数入れ、前記樹脂体における隣り合う2つの前記切り割りに挟まれた帯状部どうしを互いに重ね合わせて、前記樹脂体の外周を窄めた請求項1に記載の光ファイバ構造体。
- 前記樹脂体に、その長手方向からみて対向する位置にそれぞれ前記切り割りを入れ、これらの前記切り割りに挟まれた帯状部それぞれを、前記樹脂体の長手方向からみて扁平となるように変形した請求項1に記載の光ファイバ構造体。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ファイバ構造体と、その一方の端部に設けた光源とを備える照明装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ファイバ構造体の前記樹脂体内腔に、前記光ファイバ構造体の端部に対向した観察部位についての画像を伝送する画像伝送手段を備えた内視鏡。
- 前記画像伝送手段は、撮像素子により撮像された前記画像を伝送する請求項5に記載の内視鏡。
- 前記画像伝送手段はイメージファイバである請求項5に記載の内視鏡。
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