JP2013021524A - 通信端末および通信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】通信端末10で、相手通信端末20とのデータ通信に使用しているデータ通信用経路を新たな通信経路に切り替える際、相手通信端末20との間で接続性が確認された、データ通信用経路として選択されている通信経路以外の通信経路のうちから、ICE方式に基づき決定されるこれら通信経路の優先順位が最も高い通信経路を、データ通信用経路として選択し、当該新たな通信経路へ切り替えて、相手通信端末20とのデータ通信を継続する。
【選択図】 図1
Description
この場合、プライベートネットワークとパブリックネットワークとを相互接続するルータに搭載された通信制御機能の1つであるNATを利用して、プライベートネットワーク上でプライベート通信端末に割り当てられているHostアドレスと、ルータに割り当てられたパブリックネットワーク側のグローバルアドレスとを透過的に相互変換することになる。
したがって、この場合、プライベート通信端末に関するパブリックネットワーク側のアドレスとして、ルータのパブリックネットワーク側グローバルアドレスとポート番号の組合せからなるトランスポートアドレス、いわゆるMappedアドレスが用いられる。
したがって、TURN方式では、プライベート通信端末に関するパブリックネットワーク側のアドレスとして、TURNサーバのパブリックネットワーク側グローバルアドレスとポート番号の組合せからなるトランスポートアドレス、いわゆるRelayedアドレスが用いられる。
このため、通信端末間でデータ通信を開始する際、それぞれの通信端末がデータ通信で使用する候補となる自端末のアドレスについて、予め設定されている優先順位を通信端末間でやり取りしておく。そして、NAT通過用の通信プロトコルであるICE方式に基づいて、候補となるアドレスの組合せからなる通信経路のうち、当該アドレスの優先順位が高いものから順に接続チェックを行い、最初に接続可能と判定された通信経路を用いて、データ通信を開始するものとなっている(例えば、非特許文献1など参照)。
また、利用可能な状態にあるアドレスであっても、接続チェックコマンドや接続チェックレスポンスにエラーが発生した場合には、エラー判定のためタイムアウトするまで待機する必要があり、1回の接続チェックに要する時間が増大する要因にもなる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる通信端末10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる通信端末の構成を示すブロック図である。
相手通信端末20は、一般的なICE方式に基づきNAT通信のためのデータ通信を行う機能を有しているものとする。
パブリックネットワーク52は、インターネットなどの公衆IP通信網である。このパブリックネットワーク52には、相手通信端末20のほか、STUNサーバ40、TURNサーバ41、および呼制御サーバ42が接続されている。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる通信端末10の構成について詳細に説明する。
通信端末10には、主な機能部として、上位アプリケーション11、ICEチェック処理部12、ICE通信経路管理部13、データ通信処理部14、Hostソケット15、およびTURNソケット16が設けられている。
ICEチェック処理部12は、ICE通信経路管理部13からの指示に応じて、相手通信端末20とのデータ通信に使用可能な自アドレスと相手アドレスとの組合せからなる任意の通信経路について、ICE方式に基づき相手通信端末20との並列的に接続チェックを実行する機能を有している。
TURNソケット16は、TCPやUDPなどのプロトコルに基づいて、ルータ30およびTURNサーバ41を経由した相手通信端末20とのデータ通信を終端制御するための機能部である。
次に、図2Aおよび図2Bを参照して、本実施の形態にかかる通信端末10の動作について説明する。図2Aは、第1の実施の形態にかかる通信端末の通信制御動作を示すシーケンス図である。図2Bは、第1の実施の形態にかかる通信端末の通信制御動作(続き)を示すシーケンス図である。
このうち、Hostは、相手通信端末20のパブリックネットワーク52上におけるグローバルアドレスであり、アドレス20Hに相当する。また、Relayedは、相手通信端末20に対応してTURNサーバ41に設けられたアドレス20Rに相当する。なお、相手通信端末20は、パブリックネットワーク52に接続されているためMappedアドレスは存在しない。
これにより、前述の図3および図4に示したアドレス値やアドレス種別、さらにはそれぞれのアドレス優先度などを含むアドレス情報が、通信端末10と相手通信端末20との間で相互に通知される。
通常、ICE方式では、アドレス種別に基づいて優先度が割り当てられており、Hostアドレス>Mappedアドレス>Relayedアドレスの順に高い優先度が割り当てられている。このほか、ICE方式では、同一種別優先度のアドレス間における優先度を示すローカル優先度や、同一ローカル優先度のアドレス間における優先度を示すコンポーネントIDを用いて、各アドレスの優先度が算出される。各通信経路の優先順位は、当該通信経路を構成する自アドレスおよび相手アドレスの優先度を用いて決定される。
また、相手通信端末20においても、通信端末10と同様にして、各通信経路の優先順位が決定される(ステップ112)。
通信端末10のICEチェック処理部12は、相手通信端末20からの接続チェックレスポンスの受信に応じて、それぞれの通信経路の接続性を確認する。
これにより、上位アプリケーション11が、相手通信端末20の上位アプリケーションとの間で、データ通信が開始され、例えば音声通信や映像通信などのアプリケーションが実行される。
これにより、ICE通信経路管理部13は、アドレス10R−アドレス20Rの組合せからなる通信経路の使用、ここではTURNソケット16を用いた通信経路の使用を終了する。
これにより、通信端末10と相手通信端末20との間で、より優先順位の高い通信経路を用いたデータ通信が開始される。
また、ICE通信経路管理部13は、通信経路の切替を行った後、より優先順位の高い新たな通信経路の接続性が確認された場合、当該新たな通信経路をデータ通信用経路として切替選択する。
これにより、ICE通信経路管理部13は、アドレス10M−アドレス20Hの組合せからなる通信経路の使用、ここではHostソケット15を用いた通信経路の使用を終了する。
これにより、通信端末10と相手通信端末20との間で、使用可能な通信経路のうち、より優先順位の高い通信経路を用いたデータ通信が開始される。
このように、本実施の形態は、通信端末10で、相手通信端末20とのデータ通信に使用しているデータ通信用経路を新たな通信経路に切り替える際、相手通信端末20との間で接続性が確認された、データ通信用経路として選択されている通信経路以外の通信経路のうちから、ICE方式に基づき決定されるこれら通信経路の優先順位が最も高い通信経路を、データ通信用経路として選択し、当該新たな通信経路へ切り替えて、相手通信端末20とのデータ通信を継続するようにしたものである。
また、データ通信開始時に相手通信端末20との間で接続性が予め確認された通信経路のうちから、最も高い通信経路が選択されるため、結果として、優先順位の高い通信経路でデータ通信を継続することが可能となる。
また、本実施の形態では、これら通信経路のうち最初に接続性が確認された通信経路をデータ通信用経路として選択してデータ通信を開始し、この後に、各通信経路のうちから新たな通信経路の接続性が確認された際、データ通信用経路より当該新たな通信経路の優先順位が高い場合、相手通信端末20とのデータ通信を当該新たな通信経路へ切り替えて継続するようにしたので、極めて短い時間でNAT通過のデータ通信を、優先順位の高い通信経路で開始することができる。
したがって、相手通信端末20からアクセスできない通信経路を判定することなく、自アドレスおよびステップ110で取得した相手アドレスの組合せからなるすべての通信経路について接続チェックを並列的に実行することにより、通信端末10での処理負担を軽減できる。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる通信端末10について説明する。第1の実施の形態では、ICEチェック処理部12で、各通信経路の接続チェックを実行する際、これら通信経路について並列的に接続チェックを実行する場合について説明した。本実施の形態では、並列的ではなく、優先順位の高い方から順に接続チェックを実行する場合について説明する。
次に、図6を参照して、本実施の形態にかかる通信端末10の動作について説明する。図6は、第2の実施の形態にかかる通信端末の通信制御動作を示すシーケンス図である。
これにより、前述の図3および図4に示したアドレス値やアドレス種別、さらにはそれぞれのアドレス優先度などを含むアドレス情報が、通信端末10と相手通信端末20との間で相互に通知される。
また、相手通信端末20においても、通信端末10と同様にして、各通信経路の優先順位が決定される(ステップ112)。
データ通信処理部14は、ICE通信経路管理部13からのデータ通信用経路の選択通知に応じて、10M−アドレス20Hの組合せからなる通信経路を用いた、相手通信端末20とのデータ通信を開始する(ステップ203)。
この後、使用中の通信経路を新たな通信経路へ切り替える場合、前述した図2Bの処理へ移行することになる。
このように、本実施の形態では、ICEチェック処理部12により、各通信経路の接続チェックを実行する際、優先順位の高い方から順にすべての通信経路について接続チェックを実行するようにしたので、各通信経路について並列的に接続チェックを実行するのではなく、一般的なICE方式を利用してすべての通信経路の接続性を確認することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
Claims (8)
- 相手通信端末とのデータ通信に用いる各通信経路について、NAT通過用のICE方式に基づき前記相手通信端末との接続チェックを実行するICEチェック処理部と、
前記各通信経路のうち、前記ICEチェック処理部での前記接続チェックにより前記相手通信端末との接続性が確認された任意の通信経路を、前記相手通信端末とのデータ通信用経路として選択するICE通信経路管理部と、
前記ICE通信経路管理部で選択された前記データ通信用経路を用いて前記相手通信端末との間でデータ通信を行うデータ通信処理部と
を備え、
前記ICE通信経路管理部は、前記データ通信用経路を新たな通信経路に切り替える際、前記通信経路のうち前記ICEチェック処理部で接続性が確認された、前記データ通信用経路として選択されている通信経路以外の通信経路のうちから、ICE方式に基づき決定されるこれら通信経路の優先順位が最も高い通信経路を、前記データ通信用経路として選択し、
前記データ通信処理部は、前記ICE通信経路管理部で前記新たな通信経路が前記データ通信用経路として選択された場合、前記データ通信を当該新たな通信経路へ切り替えて継続する
ことを特徴とする通信端末。 - 請求項1に記載の通信端末において、
前記ICEチェック処理部は、前記各通信経路の接続チェックを実行する際、これら通信経路について並列的に接続チェックを実行することを特徴とする通信端末。 - 請求項1または請求項2に記載の通信端末において、
前記ICE通信経路管理部は、当該データ通信に使用可能な自アドレスおよび相手アドレスを、当該アドレスの優先度とともに、前記相手通信端末との間で相互に通知し、これら自アドレスと相手アドレスとの組合せからなる前記各通信経路について、当該アドレスの優先度に基づきそれぞれの前記優先順位を決定することを特徴とする通信端末。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の通信端末において、
前記ICEチェック処理部は、前記各通信経路の接続チェックを実行する際、当該通信経路を介して前記相手通信端末へ送信する接続チェックコマンドを用いて、当該通信経路に関する優先順位を前記相手通信端末へ通知することを特徴とする通信端末。 - 相手通信端末とのデータ通信に用いる各通信経路について、NAT通過用のICE方式に基づき前記相手通信端末との接続チェックを実行するICEチェック処理ステップと、
前記各通信経路のうち、前記ICEチェック処理ステップでの前記接続チェックにより前記相手通信端末との接続性が確認された任意の通信経路を、前記相手通信端末とのデータ通信用経路として選択するICE通信経路管理ステップと、
前記ICE通信経路管理ステップで選択された前記データ通信用経路を用いて前記相手通信端末との間でデータ通信を行うデータ通信処理ステップと
を備え、
前記ICE通信経路管理ステップは、前記データ通信用経路を新たな通信経路に切り替える際、前記通信経路のうち前記ICEチェック処理ステップで接続性が確認された、前記データ通信用経路として選択されている通信経路以外の通信経路のうちから、ICE方式に基づき決定されるこれら通信経路の優先順位が最も高い通信経路を、前記データ通信用経路として選択するステップを含み、
前記データ通信処理ステップは、前記ICE通信経路管理ステップで前記新たな通信経路が前記データ通信用経路として選択された場合、前記データ通信を当該新たな通信経路へ切り替えて継続するステップを含む
ことを特徴とする通信制御方法。 - 請求項5に記載の通信制御方法において、
前記ICEチェック処理ステップは、前記各通信経路の接続チェックを実行する際、これら通信経路について並列的に接続チェックを実行するステップを含むことを特徴とする通信制御方法。 - 請求項5または請求項6に記載の通信制御方法において、
前記ICE通信経路管理ステップは、当該データ通信に使用可能な自アドレスおよび相手アドレスを、当該アドレスの優先度とともに、前記相手通信端末との間で相互に通知し、これら自アドレスと相手アドレスとの組合せからなる前記各通信経路について、当該アドレスの優先度に基づきそれぞれの前記優先順位を決定するステップを含むことを特徴とする通信制御方法。 - 請求項5〜請求項7のいずれか1つに記載の通信制御方法において、
前記ICEチェック処理ステップは、前記各通信経路の接続チェックを実行する際、当該通信経路を介して前記相手通信端末へ送信する接続チェックコマンドを用いて、当該通信経路に関する優先順位を前記相手通信端末へ通知するステップを含むことを特徴とする通信制御方法。
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