JP2013019943A - Ips又はffs型液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1偏光膜(16)と、第1位相差領域(20)及び第2位相差領域(22)からなる光学補償フィルム(F)と、第1基板(12)と、ネマチック液晶材料からなる液晶層(10)と、
第2基板(14)とをこの順序で含み、黒表示時に該ネマチック液晶材料の液晶分子が前記一対の基板の表面に対して平行に配向し、第1位相差領域と第2位相差領域の遅相軸とが互いに平行であり、第2位相差領域のRe(550)が20nm以下、Rth(550)が20nm〜120nmであり、第1位相差領域が傾斜配向したディスコティック液晶化合物を含有する位相差層を含むとともに、Re(450)/Re(550)が1以上1.13以下で、Re(650)/Re(550)が0.94以上1以下を満足するIPS又はFFS液晶表示装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、視野角コントラストが改善されているのみならず、斜め方向のカラーシフト及び階調反転が軽減されたIPS又はFFS型液晶表示装置を提供することを課題とする。
[1] 第1偏光膜と、
第1位相差領域及び該第1位相差領域に接する第2位相差領域からなる光学補償フィルムと、
第1基板と、
ネマチック液晶材料からなる液晶層と、
第2基板と、
をこの順序で含み、黒表示時に該ネマチック液晶材料の液晶分子が前記一対の基板の表面に対して平行に配向する液晶表示装置であって、
第1位相差領域と第2位相差領域の遅相軸とが互いに平行であり、
第2位相差領域の波長550nmの面内レターデーションRe(550)が20nm以下、第2位相差領域の波長550nmの厚み方向のレターデーションRth(550)が20nm〜120nmであり、
第1位相差領域が、平均傾斜角θ(θ>0)で傾斜配向したディスコティック液晶化合物を含有する位相差層を含むとともに、波長450nm、550nm、650nmにおけるRe、Re(450)、Re(550)、及びRe(650)が、Re(450)/Re(550)が1以上1.13以下で、Re(650)/Re(550)が0.94以上1以下を満足するIPS又はFFS液晶表示装置:但し、面内レターデーションRe及び厚み方向レターデーションは、それぞれ面内の屈折率nxとny(nx≧ny)、厚さ方向の屈折率nz、及びフィルムの厚さdを用いて、Re=(nx−ny)×d及びRth={(nx+ny)/2−nz}×dで定義される。
[2] 前記平均傾斜角θが0〜10°である[1]のIPS又はFFS液晶表示装置。
[3] 記第1位相差領域中、前記ディスコティック液晶化合物が、その分子ダイレクターと、黒状態における前記液晶層のダイレクターとの角度が減少する方向に傾斜配向している[1]又は[2]のIPS又はFFS液晶表示装置。
[4] 第1偏光膜、第1位相差領域、及び第2位相差領域の順で配置されている[1]〜[3]のいずれかのIPS又はFFS型液晶表示装置。
[5] 第1偏光膜、第2位相差領域、及び第1位相差領域の順で配置されている[1]〜[3]のいずれかのIPS又はFFS型液晶表示装置。
[6] 前記第1位相差領域のRe(550)が、50nm〜200nmである[1]〜[5]のいずれかのIPS又はFFS型液晶表示装置。
[7] 前記光学補償フィルム全体のRth(550)の絶対値|Rth(550)|が、40nm以下である[1]〜[6]のいずれかのIPS又はFFS型液晶表示装置。
[8] 前記第2位相差領域が複数の層を含み、該複数の層のうち第1位相差領域に接する層が配向膜であり、且つ前記第1位相差領域が、ディスコティック液晶化合物及び配向制御剤を少なくとも含有する組成物からなり、前記配向制御剤が、空気界面側でのディスコティック液晶化合物のダイレクターの傾斜角度を減じる作用を有する[1]〜[7]のいずれかのIPS又はFFS型液晶表示装置。
[9] 前記第1位相差領域が、前記位相差層とともに、ポリマーフィルムを有し、該ポリマーフィルムが前記第1偏光膜に接している[4]〜[8]のいずれかのIPS又はFFS型液晶表示装置。
[10] 前記第2基板のより外側に、第2偏光膜を有する[1]〜[9]のいずれかのIPS又はFFS型液晶表示装置。
[11] 前記第2偏光膜と前記第2基板との間に、ポリマーフィルムを有する[10]のIPS又はFFS型液晶表示装置。
[12] 前記ポリマーフィルムが、波長550nmの面内レターデーションRe(550)の絶対値|Re(550)|が10nm以下であり、且つ同波長の厚み方向のレターデーションRth(550)の絶対値|Rth(550)|が30nm以下である[9]又は[11]のIPS又はFFS型液晶表示装置。
[13] 前記ポリマーフィルムが、|Re(400)−Re(700)|が10nm以下であり、及び|Rth(400)−Rth(700)|が35nm以下である[9]、[11]又は[12]のIPS又はFFS型液晶表示装置。
[14] 前記ポリマーフィルムが、厚みが10〜90μmである[9]、及び[11]〜[13]のいずれかのIPS又はFFS型液晶表示装置。
[15] 前記ポリマーフィルムが、セルロースアシレート系フィルム、環状オレフィン系ポリマーフィルム、又はアクリル系ポリマーフィルムを有する[9]、及び[11]〜[14]のいずれかのIPS又はFFS型液晶表示装置。
[16] 前記アクリル系ポリマーフィルムが、ラクトン環単位、無水マレイン酸単位、及びグルタル酸無水物単位から選ばれる少なくとも1種の単位を含むアクリル系ポリマーを含有するアクリル系ポリマーフィルムである[15]の液晶表示装置。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH、又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50°まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出する。上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH、又はWRが算出する。なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値、及び入力された膜厚値を基に、以下の式(A)、及び式(III)よりRthを算出することもできる。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d・・・・・・・・・・・式(III)
ディスコティック液晶化合物を配向させた位相差層において、位相差層の一方の面におけるチルト角(ディスコティック液晶化合物における物理的な対象軸が位相差層の界面となす角度をチルト角とする)θ1及び他方の面のチルト角θ2を、直接的にかつ正確に測定することは困難である。そこで本明細書においては、θ1及びθ2は、以下の手法で算出する。本手法は本発明の実際の配向状態を正確に表現していないが、光学フィルムのもつ一部の光学特性の相対関係を表す手段として有効である。
本手法では算出を容易にすべく、下記の2点を仮定し、位相差層(光学異方性層ともいう)の2つの界面におけるチルト角とする。
1.位相差層はディスコティック液晶化合物を含む層で構成された多層体と仮定する。更に、それを構成する最小単位の層(ディスコティック液晶化合物のチルト角は該層内において一様と仮定)は光学的に一軸と仮定する。
2.各層のチルト角は位相差層の厚み方向に沿って一次関数で単調に変化すると仮定する。
具体的な算出法は下記のとおりである。
(1)各層のチルト角が位相差層の厚み方向に沿って一次関数で単調に変化する面内で、位相差層への測定光の入射角を変化させ、3つ以上の測定角でレターデーション値を測定する。測定及び計算を簡便にするためには、位相差層に対する法線方向を0°とし、−40°、0°、+40°の3つの測定角でレターデーション値を測定することが好ましい。このような測定は、KOBRA−21ADH及びKOBRA−WR(王子計測器(株)製)、透過型のエリプソメーターAEP−100((株)島津製作所製)、M150及びM520(日本分光(株)製)、ABR10A(ユニオプト(株)製)で行うことができる。
(2)上記のモデルにおいて、各層の常光の屈折率をno、異常光の屈折率をne(neは各々すべての層において同じ値、noも同様とする)、及び多層体全体の厚みをdとする。更に各層におけるチルト方向とその層の一軸の光軸方向とは一致するとの仮定の元に、位相差層のレターデーション値の角度依存性の計算が測定値に一致するように、位相差層の一方の面におけるチルト角θ1及び他方の面のチルト角θ2を変数としてフィッティングを行い、θ1及びθ2を算出する。
ここで、no及びneは文献値、カタログ値等の既知の値を用いることができる。値が未知の場合はアッベ屈折計を用いて測定することもできる。位相差層の厚みは、光学干渉膜厚計、走査型電子顕微鏡の断面写真等により測定数することができる。
図1に示す液晶表示装置は、一対の第1偏光膜16及び第2偏光膜18と、第1偏光膜16に接する第1位相差領域20及び該第1位相差領域に接する第2位相差領域22を含む光学補償フィルムFと、IPS又はFFS型液晶セルLCとを少なくとも備える。第2偏光膜18のさらに外側には、バックライト26が配置されている。
なお、図6(A)では、液晶層中のネマチック液晶分子のダイレクターが傾斜している例を示したが、勿論、本発明は、液晶層中のネマチック液晶分子のダイレクターが層面に対してスプレー配向であってもよく、スプレー配向であっても、ディスコティック液晶化合物のダイレクターを適切な角度に傾斜させることで階調反転を抑制することができる。
また、バックライト26には、光の利用効率を上げるために反射板、輝度向上膜等の部材を用いることができる。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、上述の部材以外に例えば、拡散板、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板等の部品を適宜1層又は2層以上配置することができる。
本発明の液晶表示装置は、傾斜配向したディスコティック液晶化合物を含有する位相差層を含む第1位相差領域、及び該第1位相差領域に接するとともに、所定の光学特性を満足する第2位相差領域からなる光学補償フィルムを有し、前記第1位相差領域のReの波長分散性が所定の範囲であることを一つの特徴とする。該光学補償フィルムは、第1位相差領域の遅相軸と第2位相差領域の遅相軸とが平行である。第1及び第2位相差領域は、それぞれ単層構造であっても、2層以上を含む積層構造であってもよい。当該補償フィルムを用いることで、本発明では視野角コントラストを改善しているのみならず、斜め方向に生じるカラーシフトを軽減している。
(1)第2位相差領域
上記構成の光学補償フィルムに用いられる第2位相差領域の一例は、支持体となるポリマーフィルムと、その上に配向膜とを少なくとも有する積層フィルムである。
ポリマーフィルム:
上記光学特性を示す限り、第2位相差領域に用いられるポリマーフィルムの材料については特に制限はない。ポリマーの例には、セルロースアシレートフィルム(例えば、セルローストリアセテートフィルム(屈折率1.48)、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム)、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリアクリル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、(メタ)アクリルニトリルフィルムポリオレフィン、脂環式構造を有するポリマー(ノルボルネン系樹脂(アートン:商品名、JSR社製、非晶質ポリオレフィン(ゼオネックス:商品名、日本ゼオン社製))、ポリプロピレンなどが挙げられる。このうちトリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、脂環式構造を有するポリマーが好ましく、特にトリアセチルセルロースが好ましい。
これらの縦延伸の好ましい延伸温度は(Tg−10℃)〜(Tg+50)℃であり、より好ましくは(Tg−5℃)〜(Tg+40)℃であり、さらに好ましくは(Tg+5)〜(Tg+30)℃である。フィルムの搬送ローラーの速度を調節して、フィルムの剥ぎ取り速度よりもフィルムの巻き取り速度の方を速くするとフィルムは延伸される。
なお、上記では、支持体上に位相差層を設けた積層体構造である光学補償フィルムを説明したが、本発明はこの態様に限定されるものではなく、位相差層は、勿論、延伸ポリマーフィルム単独からなっていても、液晶性化合物を含有する組成物から形成された液晶フィルムのみからなっていてもよい。前記延伸ポリマーフィルムの好ましい例は、前記光学フィルムが有する支持体の好ましい例と同様である。また、液晶フィルムの好ましい例も、前記光学補償フィルムが有する位相差層の好ましい例と同様である。
本態様に利用可能な配向膜の例については特に制限はないが、中でも、ポリマーを主成分とする組成物からなる膜の表面をラビング処理することで形成されるラビング配向膜が好ましい。配向膜の形成に利用可能なポリマーの例には、例えば特開平8−338913号公報明細書中段落番号[0022]記載のメタクリレート系共重合体、スチレン系共重合体、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリカーボネート等が含まれる。シランカップリング剤をポリマーとして用いることができる。水溶性ポリマー(例、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール)が好ましく、ゼラチン、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが更に好ましく、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが最も好ましい。ポリビニルアルコールの鹸化度は、70〜100%が好ましく、80〜100%が更に好ましい。ポリビニルアルコールの重合度は100〜5000であることが好ましい。
配向膜は、ポリマーフィルムの表面に、上記主成分ポリマーを含む塗布液を塗布、乾燥、所望により架橋反応を進行させて、形成することができる。利用可能な塗布方法の例には、スピンコーティング法、ディップコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、ロッドコーティング法又はロールコーティング法が含まれる。
好ましい。特にロッドコーティング法が好ましい。また、乾燥後の膜厚は0.1〜10μmが好ましい。
第1位相差領域の一例は、ディスコティック液晶化合物を含有する硬化性組成物を硬化してなる位相差層、又は当該位相差層とその上にポリマーフィルムを有する積層体である。当該ポリマーフィルムは、第1偏光膜との接着性の改善のために用いられるものであり、第1偏光膜と接着される最表層として配置されるのが好ましい。
前記第1位相差領域の形成に利用可能なディスコティック液晶化合物の例には、様々な文献(C.Destrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page 111(1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B.Kohne et al.,Angew.Chem.Soc.Chem.Comm.,page 1794(1985);J.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page 2655(1994))に記載されている化合物が含まれる。
Y11、Y12及びY13は、化合物の合成の容易さ及びコストの点において、いずれもメチンであることがより好ましく、メチンは無置換であることが更に好ましい。
L1、L2及びL3が二価の連結基の場合、それぞれ独立に、−O−,−S−、−C(=O)−、−NR7−、−CH=CH−、−C≡C−、二価の環状基及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R7は炭素原子数1〜7のアルキル基又は水素原子であり、炭素原子数1〜4のアルキル基又は水素原子であることが好ましく、メチル基、エチル基又は水素原子であることが更に好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
XAは、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;
*は上記一般式(I)におけるL1〜L3側と結合する位置を表し;
**は上記一般式(I)におけるR1〜R3側と結合する位置を表す。
XBは、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;
*は上記一般式(I)におけるL1〜L3側と結合する位置を表し;
**は上記一般式(I)におけるR1〜R3側と結合する位置を表す。
*−(−L21−Q2)n1−L22−L23−Q1
一般式(I−R)中、*は、一般式(I)におけるH1〜H3側と結合する位置を表す。
L21は単結合又は二価の連結基を表す。L21が二価の連結基の場合、−O−、−S−、−C(=O)−、−NR7−、−CH=CH−及び−C≡C−並びにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R7は炭素原子数1〜7のアルキル基又は水素原子であり、炭素原子数1〜4のアルキル基又は水素原子であることが好ましく、メチル基、エチル基又は水素原子であることが更に好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
L22は、好ましくは、**−O−、**−O−CO−、**−CO−O−、**−O−CO−O−、**−CH2−、**−CH=CH−、**−C≡C−であり、より好ましくは、**−O−、**−O−CO−、**−O−CO−O−、**−CH2−である。L22が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置換されていてもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基及び炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
上記式(M−1)〜(M−6)の中、(M−1)又は(M−2)が好ましく、(M−1)がより好ましい。
A11及びA12は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が窒素原子であることがより好ましい。
A13、A14、A15及びA16は、それらのうち、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、すべてメチンであることがより好ましい。更に、メチンは無置換であることが好ましい。
A11、A12、A13、A14、A15又はA16がメチンの場合の置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基及び炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基が更に好ましい。
X1は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、酸素原子が好ましい。
A23、A24、A25及びA26は、それらのうち、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、すべてメチンであることがより好ましい。
A21、A22、A23、A24、A25又はA26がメチンの場合の置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基及び炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基が更に好ましい。
X2は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、酸素原子が好ましい。
A31及びA32は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が窒素原子であることがより好ましい。
A33、A34、A35及びA36は、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、すべてメチンであることがより好ましい。
A31、A32、A33、A34、A35又はA36がメチンの場合、メチンは置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基及び炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基が更に好ましい。
X3は、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し、酸素原子が好ましい。
前記位相差層を形成する際に、液晶性化合物の分子を傾斜配向させるが、本発明では、低チルト角で傾斜配向させるのが好ましく、その態様では、液晶化合物の分子を垂直配向させるとともに、又は垂直配向させた後に、傾斜配向のための処理を行うのが好ましい。液晶分子を一旦垂直配向させるためには、配向膜界面側及び空気界面側において液晶性化合物を垂直に配向制御可能な配向制御剤を用いるのが好ましい。ディスコティック液晶化合物を垂直に配向させる作用は、そのダイレクターの傾斜角度、すなわちダイレクターと液晶空気側表面とがなす角度を減少させる作用に相当する。特に、空気界面側でのディスコティック液晶化合物のダイレクターの傾斜角度を減じる作用を有する空気界面垂直配向促進剤を用いるのが好ましい。
垂直配向促進剤の例には、配向膜に対して、排除体積効果、静電気的効果又は表面エネルギー効果によって液晶性化合物を垂直に配向させる作用を及ぼす化合物、及び液晶性化合物の配向時に空気界面に偏在し、その排除体積効果、静電気的効果、又は表面エネルギー効果によって液晶性化合物を垂直に配向させる作用を及ぼす化合物が含まれる。
本発明に使用可能な配向膜界面側垂直配向剤としては、下記式(II)で表されるピリジニウム誘導体(ピリジニウム塩)が好適に用いられる。該ピリジニウム誘導体の少なくとも1種を前記液晶性組成物に添加することによって、ディスコティック液晶化合物の分子を配向膜近傍で実質的に垂直に配向させることができる。
L23は、単結合、−O−、−O−CO−、−CO−O−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−O−AL−O−、−O−AL−O−CO−、−O−AL−CO−O−、−CO−O−AL−O−、−CO−O−AL−O−CO−、−CO−O−AL−CO−O−、−O−CO−AL−O−、−O−CO−AL−O−CO−又は−O−CO−AL−CO−O−であるのが好ましく、ALは、炭素原子数が1〜10のアルキレン基である。L23は、単結合、−O−、−O−AL−O−、−O−AL−O−CO−、−O−AL−CO−O−、−CO−O−AL−O−、−CO−O−AL−O−CO−、−CO−O−AL−CO−O−、−O−CO−AL−O−、−O−CO−AL−O−CO−又は−O−CO−AL−CO−O−が好ましく、単結合又は−O−が更に好ましく、−O−が最も好ましい。
R22が、ジアルキル置換アミノ基である場合、2つのアルキル基が互いに結合して含窒素複素環を形成してもよい。このとき形成される含窒素複素環は、5員環又は6員環が好ましい。R23は水素原子、無置換アミノ基、又は炭素原子数が2〜12のジアルキル置換アミノ基であるのが更に好ましく、水素原子、無置換アミノ基、又は炭素原子数が2〜8のジアルキル置換アミノ基であるのがより更に好ましい。R23が無置換アミノ基及び置換アミノ基である場合、ピリジニウム環の4位が置換されていることが好ましい。
Xは、一価のアニオンであることが好ましい。アニオンの例には、アニオンの例には、ハロゲン陰イオン(例え、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなど)、スルホネートイオン(例えば、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、p−クロロベンゼンスルホン酸イオン、1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオンなど)、硫酸イオン、炭酸イオン、硝酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロほう酸イオン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、ギ酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、リン酸イオン(例えば、ヘキサフルオロリン酸イオン)、水酸イオンなどが挙げられる。Xは、好ましくは、ハロゲン陰イオン、スルホネートイオン、水酸イオンである。
前記5又は6員環が置換基を有していてもよい。好ましくは、Y22及びY23のうち少なくとも1つは、置換基を有する5又は6員環を部分構造として有する2価の連結基である。Y22及びY23は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい6員環を部分構造として有する2価の連結基であるのが好ましい。6員環は、脂肪族環、芳香族環(ベンゼン環)及び複素環を含む。6員脂肪族環の例は、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環及びシクロヘキサジエン環を含む。6員複素環の例は、ピラン環、ジオキサン環、ジチアン環、チイン環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環及びトリアジン環を含む。6員環に、他の6員環又は5員環が縮合していてもよい。
置換基の例は、ハロゲン原子、シアノ、炭素原子数が1〜12のアルキル基及び炭素原子数が1〜12のアルコキシ基を含む。アルキル基及びアルコキシ基は、炭素原子数が2〜12のアシル基又は炭素原子数が2〜12のアシルオキシ基で置換されていてもよい。置換基は、炭素原子数が1〜12(より好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜3)のアルキル基であるのが好ましい。置換基は2以上であってもよく、例えば、Y22及びY23がフェニレン基である場合は、1〜4の炭素原子数が1〜12(より好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜3)のアルキル基で置換されていてもよい。
mが2の場合、Z21は、シアノ、炭素原子数が1〜25のアルキル基又は炭素原子数が1〜25のアルコキシ基であることが好ましく、炭素原子数4〜20のアルコキシ基であるのが更に好ましい。
mが1の場合、Z21は、炭素原子数が7〜25のアルキル基、炭素原子数が7〜25のアルコキシ基、炭素原子数が7〜25のアシル置換アルキル基、炭素原子数が7〜25のアシル置換アルコキシ基、炭素原子数が7〜12のアシルオキシ置換アルキル基又は炭素原子数が7〜25のアシルオキシ置換アルコキシ基であることが好ましい。
空気界面側垂直配向剤は、分子内にフッ素原子と、親水性基を有する化合物であるのが好ましい。本発明に使用可能な空気界面側垂直配向剤には、フルオロ脂肪族基と親水性基とを有するフッ素系ポリマー、及び一般式(III)で表される含フッ素化合物が含まれる。
まず、空気界面側垂直配向剤として利用可能なフッ素系ポリマーについて説明する。
本発明に使用可能なフッ素系ポリマーは、フルオロ脂肪族基と、カルボキシル基(−COOH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}及びそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の親水性基とを含有する。ポリマーの種類としては、「改訂 高分子合成の化学」(大津隆行著、発行:株式会社化学同人、1968)1〜4ページに記載があり、例えば、ポリオレフィン類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリイミド類、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリスルホン類、ポリカーボナート類、ポリエーテル類、ポリアセタール類、ポリケトン類、ポリフェニレンオキシド類、ポリフェニレンスルフィド類、ポリアリレート類、PTFE類、ポリビニリデンフロライド類、セルロース誘導体などが挙げられる。前記フッ素系ポリマーは、ポリオレフィン類であることが好ましい。
(連結基群)
単結合、−O−、−CO−、−NRb−(Rbは水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、−S−、−SO2−、−P(=O)(ORc)−(Rcはアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、アルキレン基及びアリーレン基。
(置換基群)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリール基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルキニル基であり、例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、例えば、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基であり、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基などが挙げられる)、置換若しくは無置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6のアミノ基であり、例えば、無置換アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基などが挙げられる)、
(1)アルケン類
エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン、1−ドデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ヘキサフルオロプロペン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなど;
(2)ジエン類
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−n−プロピル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1−フェニル−1,3−ブタジエン、1−α−ナフチル−1,3−ブタジエン、1−β−ナフチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1−ブロモ−1,3−ブタジエン、1−クロロブタジエン、2−フルオロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1,1,2−トリクロロ−1,3−ブタジエン及び2−シアノ−1,3−ブタジエン、1,4−ジビニルシクロヘキサンなど;
(3a)アルキルアクリレート類
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、tert−オクチルアクリレート、ドデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、2−ブロモエチルアクリレート、4−クロロブチルアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、2−アセトキシエチルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、2−クロロシクロヘキシルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコールアクリレート(ポリオキシエチレンの付加モル数:n=2ないし100のもの)、3−メトキシブチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアクリレート、1−ブロモ−2−メトキシエチルアクリレート、1,1−ジクロロ−2−エトキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレートなど);
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、アリルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、3−メトキシブチルメタクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(ポリオキシエチレンの付加モル数:n=2ないし100のもの)、2−アセトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエチルメタクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレートなど;
マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸ジメチル、タコン酸ジブチル、クロトン酸ジブチル、クロトン酸ジヘキシル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチルなど;
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−tertブチルアクリルアミド、N−tertオクチルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−(2−アセトアセトキシエチル)アクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−アクリロイルモルフォリン、ジアセトンアクリルアミド、N−メチルマレイミドなど;
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど;
(5)スチレン及びその誘導体
スチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、p−tertブチルスチレン、p−ビニル安息香酸メチル、α−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、ビニルナフタレン、p−メトキシスチレン、p−ヒドロキシメチルスチレン、p−アセトキシスチレンなど;
(6)ビニルエステル類
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、メトキシ酢酸ビニル、フェニル酢酸ビニルなど;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、n−ドデシルビニルエーテル、n−エイコシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、フルオロブチルビニルエーテル、フルオロブトキシエチルビニルエーテルなど;及び
(8)その他の重合性単量体
N−ビニルピロリドン、メチルビニルケトン、フェニルビニルケトン、メトキシエチルビニルケトン、2−ビニルオキサゾリン、2−イソプロペニルオキサゾリンなど。
次に、空気界面側垂直配向剤として使用可能な、下記式(III)で表される含フッ素化合物について説明する。
(III) (R0)m−L0−(W)n
式中、R0はアルキル基、末端にCF3基を有するアルキル基、又は末端にCF2H基を有するアルキル基を表し、mは1以上の整数を表す。複数個のR0は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも一つは末端にCF3基又はCF2H基を有するアルキル基を表す。L0は(m+n)価の連結基を表し、Wはカルボキシル基(−COOH)若しくはその塩、スルホ基(−SO3H)若しくはその塩、又はホスホノキシ{−OP(=O)(OH)2}若しくはその塩を表し、nは1以上の整数を表す。
R2:n−C6F13−
R3:n−C4F9−
R4:n−C8F17−(CH2)2−
R5:n−C6F13−(CH2)2−
R6:n−C4F9−(CH2)2−
R7:H−(CF2)8−
R8:H−(CF2)6−
R9:H−(CF2)4−
R10:H−(CF2)8−(CH2)−
R11:H−(CF2)6−(CH2)−
R12:H−(CF2)4−(CH2)−
(R6−L2−)m2(Ar1)−W3
式(III)−b中、R6はアルキル基、末端にCF3基を有するアルキル基、又は末端にCF2H基を有するアルキル基を表し、m2は1以上の整数を表し、複数個のR6は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも一つは末端にCF3基又はCF2H基を有するアルキル基を表す。L2は、アルキレン基、芳香族基、−CO−、−NR−(Rは炭素原子数が1〜5のアルキル基又は水素原子)、−O−、−S−、−SO−、−SO2−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表し、複数個のL2は同一でも異なっていてもよい。Ar1は芳香族炭化水素環又は芳香族ヘテロ環を表し、W3はカルボキシル基(−COOH)若しくはその塩、スルホ基(−SO3H)若しくはその塩、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}若しくはその塩、又は置換基としてカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルキル基、アルコキシ基、又はアルキルアミノ基を表す。
R4及びR5は前記式(III)におけるR0と同義であり,その好ましい範囲も同一である。W1及びW2で表されるカルボキシル基(−COOH)若しくはその塩、スルホ基(−SO3H)若しくはその塩、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}若しくはその塩は前記式(III)におけるWと同義でありその好ましい範囲も同一である。W1及びW2で表される置換基としてカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基であり、更に好ましくは1〜8のアルキル基であり、特に好ましくは1〜3のアルキル基である。前記置換基としてカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルキル基は、少なくとも一つのカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノキシ基を有していればよく、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基としては、前記式(III)中のWが表すカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基と同義であり好ましい範囲も同一である。前記置換基としてカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルキル基は、これ以外の置換基によって置換されていてもよく、該置換基としては後述の置換基群Dとして例示した置換基のいずれかを適用できる。W1及びW2で表される置換基としてカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルコキシ基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、好ましくは炭素数1〜20のアルコキシ基であり、更に好ましくは1〜8のアルコキシ基であり、特に好ましくは1〜4のアルコキシ基である。前記置換基としてカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルコキシ基は、少なくとも一つのカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノキシ基を有していればよく、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基としては、前記式(III)中のWが表す親カルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基と同義であり好ましい範囲も同一である。前記カルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルコキシ基は、これ以外の置換基によって置換されていてもよく、該置換基としては後述の置換基群Dとして例示した置換基のいずれかを適用できる。W1及びW2で表される置換基としてカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルキルアミノ基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、好ましくは炭素数1〜20のアルキルアミノ基であり、更に好ましくは1〜8のアルキルアミノ基であり、特に好ましくは1〜4のアルキルアミノ基である。前記カルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルキルアミノ基は、少なくとも一つのカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノキシ基を有していればよく、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基としては、前記式(III)中のWが表すカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基と同義であり好ましい範囲も同一である。前記カルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルキルアミノ基は、これ以外の置換基によって置換されていてもよく、該置換基としては後述の置換基群Dとして例示した置換基のいずれかを適用できる。
R6は前記式(III)におけるR0と同義であり,その好ましい範囲も同一である。L2は、好ましくは炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜12の芳香族基、−CO−、−NR−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−及びそれらの組み合わせからなる総炭素数0〜40の連結基を表し、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキレン基、フェニル基、−CO−、−NR−、−O−、−S−、−SO2−及びそれらの組み合わせからなる総炭素数0〜20の連結基を表す。Ar1は、好ましくは炭素数6〜12の芳香族炭化水素環を表し、特に好ましくはベンゼン環又はナフタレン環を表す。W3で表されるカルボキシル基(−COOH)若しくはその塩、スルホ基(−SO3H)若しくはその塩、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}若しくはその塩、又は置換基としてカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルキル基、アルコキシ基、又はアルキルアミノ基は、前記式(III)−aにおけるW1及びW2で表されるカルボキシル基(−COOH)若しくはその塩、スルホ基(−SO3H)若しくはその塩、ホスホノキシ{−OP(=O)(OH)2}若しくはその塩、又は置換基としてカルボキシル基、スルホ基、ホスホノキシ基を有するアルキル基、アルコキシ基、又はアルキルアミノ基と同義でありその好ましい範囲も同一である。
傾斜配向させた液晶性化合物は、配向状態を維持して固定する。固定化は、液晶性化合物に導入した重合性基(P)の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
上記の液晶性化合物と共に、可塑剤、界面活性剤、重合性モノマー等を併用して、塗工膜の均一性、膜の強度、液晶性化合物の配向性等を向上させることができる。これらの素材は液晶性化合物と相溶性を有し、配向を阻害しないことが好ましい。
液晶性化合物のディスコティックネマティック液晶相−固相転移温度は、70〜300℃が好ましく、70〜170℃が更に好ましい。
塗布液の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライド及びケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
塗布液の塗布は、公知の方法(例、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。中でも、前記位相差層を形成する際は、ワイヤーバーコーティング法を利用して塗布するのが好ましく、ワイヤーバーの回転数は下記式を満たすことが好ましい。
0.6<(W×(R+2r)×π)/V<1.4
[W:ワイヤーバーの回転数(rpm)、R:バーの芯の直径(m)、r:ワイヤーの直径(m)、V:支持体の搬送速度(m/min)]
(W×(R+2r)×π)/Vの範囲は、0.7〜1.3であることがより好ましく、0.8〜1.2であることが更に好ましい。
平均傾斜角10°未満(例えば1〜3°)の傾斜配向を固定した位相差層は、例えば、以下の方法により安定的に形成することができる。
まず、ディスコティック液晶化合物と、所望により上記添加剤とを含む塗布液を調製し、該塗布液を、支持体又はその上に形成された配向膜の表面に塗布して、塗布層を得る。次に、所望により加熱して、該塗布層から溶媒を除去し、ディスコティック液晶を垂直配向させるとともに塗布面に対して水平〜10゜の方向から温風を当て、液晶分子を傾斜配向させる。その状態を維持しつつ(例えば、上記処理を行いつつつ)、紫外線等の光供与及び/又は熱供与により、重合反応等の硬化反応を進行させ、傾斜配向を固定し、位相差層を得る。
なお、添加剤の添加量や種類によっては、一旦垂直配向状態を経ることなく、傾斜配向状態を安定的に形成できる場合もあるので、上記方法に限定されものではない。
本発明に利用される偏光膜については特に制限はない。偏光膜としては、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜のいずれを用いてもよい。ヨウ素系偏光膜及び染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。偏光膜の吸収軸は、フィルムの延伸方向に相当する。従って、縦方向(搬送方向)に延伸された偏光膜は長手方向に対して平行に吸収軸を有し、横方向(搬送方向と垂直方向)に延伸された偏光膜は長手方向に対して垂直に吸収軸を有する。
本発明の液晶表示装置は、IPS及びFFS型の液晶セルを有する。これらのモードについては、種々の文献に記載があり、いずれの構成も本発明に採用することができる。表示装置のいずれにおいても得られる。IPS型液晶表示装置は、例えば特開2003−15160号、特開2003−75850号、特開2003−295171号、特開2004−12730号、特開2004−12731号、特開2005−106967号、特開2005−134914号、特開2005−241923号、特開2005−284304号、特開2006−189758号、特開2006−194918号、特開2006−220680号、特開2007−140353号、特開2007−178904号、特開2007−293290号、特開2007−328350号、特開2008−3251号、特開2008−39806号、特開2008−40291号、特開2008−65196号、特開2008−76849号、特開2008−96815号等の各公報に記載のものも使用できる。
(1)ポリマーフィルム1の準備
市販されているトリアセチルセルロースフィルム「フジタックTD80UL」(富士フイルム社製)を準備して、ポリマーフィルム1として用いた。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
(セルロースアセテート溶液組成)
酢化度60.7〜61.1%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 336質量部
メタノール(第2溶媒) 29質量部
1−ブタノール(第3溶媒) 11質量部
市販されているトリアセチルセルロースフィルム「Z−TAC」(富士フイルム社製)を準備して、ポリマーフィルム6として用いた。
(1)支持体の準備
ポリマーフィルム1又は4を支持体としてそれぞれ用いた。
(アルカリ鹸化処理)
ポリマーフィルムを、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度を40℃に昇温した後に、フィルムの片面に下記に示す組成のアルカリ溶液を、バーコーターを用いて塗布量14ml/m2で塗布し、110℃に加熱した(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、純水を3ml/m2塗布した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに10秒間搬送して乾燥し、アルカリ鹸化処理したセルロースアシレートフィルムを作製した。
ポリマーフィルムを、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度を40℃に昇温した後に、フィルムの片面に下記に示す組成のアルカリ溶液を、バーコーターを用いて塗布量14ml/m2で塗布し、110℃に加熱した(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、純水を3ml/m2塗布した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに10秒間搬送して乾燥し、アルカリ鹸化処理したセルロースアシレートフィルムを作製した。
アルカリ溶液組成:
水酸化カリウム 4.7質量部
水 15.8質量部
イソプロパノール 63.7質量部
界面活性剤 SF−1:C14H29O(CH2CH2O)20H 1.0質量部
プロピレングリコール 14.8質量部
上記のように鹸化処理した長尺状のセルロースアセテートフィルムに、下記の組成の配向膜塗布液を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥した。
配向膜塗布液の組成:
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
グルタルアルデヒド 0.5質量部
光重合開始剤(イルガキュアー2959、チバ・ジャパン製) 0.3質量部
上記作製した配向膜に連続的にラビング処理を施した。このとき、長尺状のフィルムの長手方向と搬送方向は平行であり、フィルム長手方向に対して、ラビングローラーの回転軸は直交とした。
位相差層1塗布液の組成
下記のディスコティック液晶化合物 100質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・ジャパン社製) 3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
下記のピリジニウム塩 1質量部
下記のフッ素系ポリマー(FP1) 0.4質量部
メチルエチルケトン 252質量部
ポリマーフィルムの上に位相差層1と同様の配向膜を形成した。
下記の組成のディスコティック液晶化合物を含む塗布液を上記作製した配向膜上に#4.0のワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度(V)は20m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥及びディスコティック液晶化合物の配向熟成のために115℃の温風で90秒間加熱し、続いて、UV照射により液晶化合物の配向を固定化し位相差層2を形成し、光学補償フィルムを得た。
位相差層2塗布液の組成:
下記のディスコティック液晶性化合物 91質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製) 9質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
下記のピリジニウム塩 0.5質量部
上記のフッ素系ポリマー(FP2) 0.4質量部
メチルエチルケトン 195質量部
TD80UL(富士フイルム製)の支持体表面をアルカリ鹸化処理した。1.5規定の水酸化ナトリウム水溶液に55℃で2分間浸漬し、室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.1規定の硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、更に100℃の温風で乾燥した。 続いて、厚さ80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥して厚さ20μmの偏光膜を得た。
他方の表面に、上記で準備したいずれかの光学補償フィルム、又はいずれかのポリマーフィルムを貼合して、偏光膜を挟みこみ、TD80ULと光学補償フィルム又はポリマーフィルムが偏光膜の保護フィルムとなっている偏光板を作製した。。貼合には、ポリビニルアルコール系接着剤水溶液を利用した。また、セルロースアシレート系フィルムを貼合する際は、アルカリ液による鹸化処理を実施してから貼合した。また、貼合は、貼合する光学補償フィルム又はポリマーフィルムの遅相軸と、偏光膜の吸収軸とを平行又は直交にして積層して行った。なお、偏光膜の表面にのみTD80ULを貼合し、他方の表面にはなんらフィルムを貼合しなかった偏光板についても同様に作製した。
(1)IPS型液晶表示装置の作製
東芝製(37Z3500)の液晶TVから両面の偏光板を剥し、IPS型液晶セルとして利用した。Δn・d=311nmで、プレチルトは2.0度であった。
実施例及び比較例のそれぞれに使用した各部材の特性等について、以下の表にまとめる。
SAMSUNG社製GALAXY TABの携帯端末器から両面の偏光板を剥し、FFS型液晶セルとして利用した。Δn・d=327nmで、プレチルトは1.8°であった。IPS型液晶セルに代えて、FFS型液晶セルを用いた以外は、上記と同様にして、図3と同一の構成の実施例、参考例及び比較例のFFS型液晶表示装置を作製した。
・カラーシフトの評価
作製した各液晶表示装置を黒表示させて、表示面の法線方向から極角60°方向における色味を、色彩輝度計((株)トプコン製BM−5)を用いて測定し、黒色味変化量ΔEを算出した。なお、黒色味変化量ΔEは、Luv表色系での色差であり、法線方向からの極角60°方向で方位角方向を0〜360°、15°刻みで変化させたときにそれぞれ算出される色差の平均値と定義した。実用上、ΔEは、0.3以下であることが求められる。
作製した各液晶表示装置を黒表示させて、表示面の法線方向から極角60°方向における白表示時及び黒表示時の輝度比(コントラスト)を、色彩輝度計((株)トプコン製BM−5)を用いてそれぞれ測定し、極角60度方向で方位角方向を0〜360°、15°刻みで変化させた平均値を算出し、視野角コントラストを算出した。結果を下記表に示す。
作製した各液晶表示装置を、黒表示を0階調、白表示を255階調として255分割した時の中間調表示(15階調)および黒表示(0階調)を表示させ、Ezcontrast(ELDIM製)を用いて輝度を測定した。このときに黒表示の輝度が中間調表示の輝度より高くなる極角方向の角度を反転角度と定義し、算出した。
吸収軸及び遅相軸について、「⇔」は表示面左右方向に平行であり、「◎」は表示面上下方向に平行であることを意味し、「⇔」と「◎」は互いに直交していることを意味し;
Re450/550はRe(450)/Re(550)を意味し、Re650/550はRe(650)/Re(550)を意味し;
|Rth|は第1位相差領域と第2位相差領域を合わせた光学補償フィルムのRthの絶対値を示し;
DLC位相差層はディスコティック液晶化合物を含む位相差層を意味する。
また、ディスコティック液晶化合物の傾斜配向状態を固定した位相差層を含む第1位相差領域を利用する実施例のほうが、ディスコティック液晶化合物の垂直配向状態を固定した位相差層を含む第1位相差領域を利用する参考例と比較して、階調反転が顕著に抑制されることが理解できる。
12、14 基板
16 第1偏光膜
18 第2偏光膜
20 第1位相差領域
22 第2位相差領域
24 保護フィルム
26 バックライト
Claims (16)
- 第1偏光膜と、
第1位相差領域及び該第1位相差領域に接する第2位相差領域からなる光学補償フィルムと、
第1基板と、
ネマチック液晶材料からなる液晶層と、
第2基板と、
をこの順序で含み、黒表示時に該ネマチック液晶材料の液晶分子が前記一対の基板の表面に対して平行に配向する液晶表示装置であって、
第1位相差領域と第2位相差領域の遅相軸とが互いに平行であり、
第2位相差領域の波長550nmの面内レターデーションRe(550)が20nm以下、第2位相差領域の波長550nmの厚み方向のレターデーションRth(550)が20nm〜120nmであり、
第1位相差領域が、平均傾斜角θ(θ>0)で傾斜配向したディスコティック液晶化合物を含有する位相差層を含むとともに、波長450nm、550nm、650nmにおけるRe、Re(450)、Re(550)、及びRe(650)が、Re(450)/Re(550)が1以上1.13以下で、Re(650)/Re(550)が0.94以上1以下を満足するIPS又はFFS液晶表示装置:但し、面内レターデーションRe及び厚み方向レターデーションは、それぞれ面内の屈折率nxとny(nx≧ny)、厚さ方向の屈折率nz、及びフィルムの厚さdを用いて、Re=(nx−ny)×d及びRth={(nx+ny)/2−nz}×dで定義される。 - 前記平均傾斜角θが0〜10°である請求項1に記載のIPS又はFFS液晶表示装置。
- 記第1位相差領域中、前記ディスコティック液晶化合物が、その分子ダイレクターと、黒状態における前記液晶層のダイレクターとの角度が減少する方向に傾斜配向している請求項1又は2に記載のIPS又はFFS液晶表示装置。
- 第1偏光膜、第1位相差領域、及び第2位相差領域の順で配置されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 第1偏光膜、第2位相差領域、及び第1位相差領域の順で配置されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記第1位相差領域のRe(550)が、50nm〜200nmである請求項1〜5のいずれか1項に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記光学補償フィルム全体のRth(550)の絶対値|Rth(550)|が、40nm以下である請求項1〜6のいずれか1項に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記第2位相差領域が複数の層を含み、該複数の層のうち第1位相差領域に接する層が配向膜であり、且つ前記第1位相差領域が、ディスコティック液晶化合物及び配向制御剤を少なくとも含有する組成物からなり、前記配向制御剤が、空気界面側でのディスコティック液晶化合物のダイレクターの傾斜角度を減じる作用を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記第1位相差領域が、前記位相差層とともに、ポリマーフィルムを有し、該ポリマーフィルムが前記第1偏光膜に接している請求項4〜8のいずれか1項に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記第2基板のより外側に、第2偏光膜を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記第2偏光膜と前記第2基板との間に、ポリマーフィルムを有する請求項10に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記ポリマーフィルムが、波長550nmの面内レターデーションRe(550)の絶対値|Re(550)|が10nm以下であり、且つ同波長の厚み方向のレターデーションRth(550)の絶対値|Rth(550)|が30nm以下である請求項9又は11に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記ポリマーフィルムが、|Re(400)−Re(700)|が10nm以下であり、及び|Rth(400)−Rth(700)|が35nm以下である請求項9、11又は12に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記ポリマーフィルムが、厚みが10〜90μmである請求項9、及び11〜13のいずれか1項に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記ポリマーフィルムが、セルロースアシレート系フィルム、環状オレフィン系ポリマーフィルム、又はアクリル系ポリマーフィルムを有する請求項9、及び11〜14のいずれか1項に記載のIPS又はFFS型液晶表示装置。
- 前記アクリル系ポリマーフィルムが、ラクトン環単位、無水マレイン酸単位、及びグルタル酸無水物単位から選ばれる少なくとも1種の単位を含むアクリル系ポリマーを含有するアクリル系ポリマーフィルムである請求項15に記載の液晶表示装置。
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