JP2013017768A - プローブ及び測定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズやホルダー等の光学ユニットによって反射された反射光が測定光の測定に悪影響を及ぼさないプローブ及び測定システムを得る。
【解決手段】線状に形成され、照射光が照射された測定対象物から発せられる測定光を先端部で受光するプローブ10は、可撓性チューブ11と、可撓性チューブ11の先端部に設けられたホルダー15と、可撓性チューブ11の先端部に設けられた振動アクチュエータ13と、ホルダー15により相対位置が固定された光ファイバー17の先端面17a及び光学系16と、を備え、振動アクチュエータ13によりホルダー15を振動させるプローブとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、プローブ及び測定システムに関する。
電子内視鏡による体内管腔の観察・診断は、現在広く普及している診断方法である。この診断方法は、内視鏡によって体内管腔を直接観察するため、管腔の検査部位を切除する必要がなく、被験者の負担が小さいことが特徴である。一方で、このように管腔を直接観察する方法は、生検後の病理検査に比べて確度や精度が低いと考えられており、撮像画質の向上の努力が継続的に行われている。
また、最近ではいわゆるビデオスコープ以外に、様々な光学原理を活用した診断装置や超音波診断装置といったものが提案され、一部は実用化されている。これらの分野でも、その診断確度の改善のために、新しい測定原理を導入したり、複数の測定原理を組み合わせたりすることが行われている。特に、組織又はそれに塗布された蛍光物質から発した蛍光を観察・測定することで、単に組織の画像を見るだけでは得られない情報を得られることが知られている。蛍光画像を取得し、通常の可視画像にオーバーラップさせて表示するといった蛍光画像内視鏡システムも提案されている。このようなシステムは、悪性腫瘍の早期発見につながるため、非常に期待されている。
また、蛍光画像を構成せずとも、蛍光の強度情報を取得することで組織の状態を判断する方法も知られている。このような方法では、電子内視鏡に搭載されている撮像素子を使用せずに蛍光を取得するものが多い。このような蛍光診断をするための診断子、すなわちプローブは、内視鏡の鉗子チャンネル経由で体内にいたるもの、あるいは内視鏡と一体になっているものなどがある。特許文献1、2に記載の蛍光観察用プローブにあっては、内視鏡の鉗子チャンネルに挿入されることで、体内に導かれる。
特許文献1の蛍光観察用プローブは、照射光(例えば、紫外線、可視光)をプローブの先端部に導光する投光用導光路を備えているものの、照射光によって体内管腔から発した蛍光を取得するための受光用導光路を備えず、蛍光の受光は内視鏡の撮像素子によって行い蛍光画像を取得する。従って、プローブ単独での蛍光観察機能を完結できていない。
特許文献2の蛍光観察用プローブは、照射光の導光と蛍光の導光を同一の光ファイバーで行っており、ベースユニットに設置されたダイクロイックミラーで照射光と蛍光を分けている。蛍光のみの測定を対象としている場合は、このような構成はその簡便性から有用であるといえる。しかし、診断確度の改善を目指すためには、多様な測定を同一のプローブで行えることが求められ、蛍光測定のみを対象としたこの構成は、汎用性に欠ける。
従って、汎用性が高く、多様な測定を単独で行えるプローブが、光学原理を活用した診断法の改善のために要望されている。多様な光学測定を行う上で必要な点に、蛍光以外の測定光の測定が行えることが挙げられ、更に照射光と測定光の波長が同じ場合と、照射光と測定光の波長が異なる場合の両方に対応していることが挙げられる。特許文献2の蛍光観察用プローブは、ダイクロイックミラーで照射光と測定光(蛍光)を分離しており、照射光と測定光の波長が同じ又は十分近い場合は両者を分離することができない。
特開2010−104391号公報 特開2010−88929号公報
ところで、一般的に、プローブの先端部には、レンズやそれを保持するホルダー等からなる光学ユニットが内蔵されている。また、光学ユニットには、照射光を投光するための投光用光ファイバーと、測定光を受光するための受光用光ファイバー又は光センサーとが固定されている。レンズは、投光用光ファイバーの先端面から発した照射光を体内管腔に入射させるとともに、照射光によって管腔から発した測定光を受光用光ファイバーの先端面又は光センサーに入射させる。
このとき、照射光の一部はレンズの表面やホルダー等によって反射され、その反射光が受光用光ファイバーの先端面又は光センサーに受光される。そのため、いわゆるゴーストが発生し、反射光が測定光の測定に悪影響を及ぼす問題がある。特に、測定光の波長が照射光の波長と同じである場合、特許文献2に記載のようなダイクロイックミラーを用いても、反射光と測定光を分離することができないから、反射光の悪影響を排除することができない。
本発明が解決しようとする課題は、レンズやホルダー等の光学ユニットによって反射された反射光が測定光の測定に悪影響を及ぼさないプローブ及び測定システムを得ることである。
以上の課題を解決するための請求項1に係る発明は、線状に形成され、光が照射された測定対象物から発せられる測定光を先端部で受光するためのプローブにおいて、可撓性チューブと、前記測定対象物へ照射光を出射させる光出射部と、前記測定対象物から発せられる測定光を受光する受光部と、前記光射出部及び前記受光部と前記測定対象物との間に配置された光学系と、前記光射出部、前記受光部及び前記光学系の相対位置関係を変化させずに振動させる振動機構と、を有することを特徴とするプローブである。
請求項2に係る発明は、前記光射出部、前記受光部及び前記光学系の相対位置がホルダーにより固定されている、請求項1に記載のプローブである。
請求項3に係る発明は、前記振動機構が、前記可撓性チューブの長手方向に沿って直進的に前記ホルダーを振動させる、請求項2に記載のプローブである。
請求項4に係る発明は、前記振動機構が、基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定され、前記可撓性チューブの長手方向に沿って伸縮する圧電アクチュエータである、請求項2又は3に記載のプローブである。
請求項5に係る発明は、前記振動機構が、前記可撓性チューブの長手方向に交差する方向に振り子状に前記ホルダーを振動させる、請求項2に記載のプローブである。
請求項6に係る発明は、前記振動機構が、基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定され、前記可撓性チューブの長手方向に沿って伸縮する第一圧電アクチュエータと、前記第一圧電アクチュエータと並列され、基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定され、前記第一圧電アクチュエータの伸縮に対して逆相的に前記可撓性チューブの長手方向に沿って伸縮する第二圧電アクチュエータと、を有する、請求項2又は5に記載のプローブである。
請求項7に係る発明は、前記振動機構が、前記可撓性チューブの長手方向の軸線周りに前記ホルダーを旋回させるよう振動させる、請求項2に記載のプローブである。
請求項8に係る発明は、前記振動機構が、基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定され、前記可撓性チューブの周方向に配列された3つ以上の圧電アクチュエータを有し、これら圧電アクチュエータの数をnとした場合、これら圧電アクチュエータは周方向の順に位相がn分の360°ずつ遅れるよう伸縮する、請求項2又は7に記載のプローブである。
請求項9に係る発明は、前記振動機構が、基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定された弾性部材であり、前記弾性部材が外力により振動することで、前記ホルダーを振動させる、請求項2に記載のプローブである。
請求項10に係る発明は、前記ホルダー又は前記弾性部材に設けられ、前記ホルダー又は前記弾性部材の変位を検出する変位センサーを備える、請求項9に記載のプローブである。
請求項11に係る発明は、前記振動機構が前記可撓性チューブの中間部に設けられ、前記可撓性チューブの先端部側の繰り出し・引き込みを行うことで前記ホルダーを振動させる、請求項2に記載のプローブである。
請求項12に係る発明は、前記可撓性チューブに通された光ファイバーを備え、前記光ファイバーの先端部が、前記ホルダーに固定され、前記受光部が、前記光ファイバーの先端面であり、前記光ファイバーの先端面が、前記測定対象物から発せられる測定光を受光し、前記光ファイバーが、前記先端面で受光した測定光を基端部へガイドする、請求項2から11の何れか一項に記載のプローブである。
請求項13に係る発明は、前記可撓性チューブに通された配線を備え、前記受光部が、前記測定対象物から発せられる測定光の強度を電気信号に変換する光センサーであり、前記配線が前記光センサーに接続されている、請求項2から11の何れか一項に記載のプローブである。
請求項14に係る発明は、請求項12に記載のプローブと、前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換する光センサーと、前記光センサーによって変換された電気信号を濾波する濾波部と、を備える、測定システムである。
請求項15に係る発明は、請求項13に記載のプローブと、前記配線に接続され、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号を濾波する濾波部と、を備える測定システムである。
請求項16に係る発明は、請求項4に記載のプローブと、光センサーと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、前記プローブが、前記可撓性チューブに通された光ファイバーを有し、前記駆動電源が、交流電圧を前記圧電アクチュエータに印加し、前記光ファイバーの先端部が、前記ホルダーに固定され、前記受光部が、前記光ファイバーの先端面であり、前記光ファイバーの先端面が、前記測定対象物から発せられる測定光を受光し、前記光ファイバーが、前記先端面で受光した測定光を基端部へガイドし、前記光センサーが、前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換し、前記濾波部が、前記光センサーによって変換された電気信号を濾波する、測定システムである。
請求項17に係る発明は、請求項4に記載のプローブと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、前記プローブが、前記可撓性チューブに通された配線を有し、前記駆動電源が、交流電圧を前記圧電アクチュエータに印加し、前記受光部が、前記測定対象物から発せられる測定光の強度を電気信号に変換する光センサーであり、前記配線が、前記光センサーに接続されているとともに、前記濾波部に接続され、前記濾波部が、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号を濾波する、測定システムである。
請求項18に係る発明は、請求項6に記載のプローブと、光センサーと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、前記プローブが、前記可撓性チューブに通された光ファイバーを有し、前記駆動電源が、交流電圧を前記第一圧電アクチュエータに印加するとともに、前記第一圧電アクチュエータに印加する交流電圧の逆相となる交流電圧を前記第二圧電アクチュエータに印加し、前記光ファイバーの先端部が、前記ホルダーに固定され、前記受光部が、前記光ファイバーの先端面であり、前記光ファイバーの先端面が、前記測定対象物から発せられる測定光を受光し、前記光ファイバーが、前記先端面で受光した測定光を基端部へガイドし、前記光センサーが、前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換し、前記濾波部が、前記光センサーによって変換された電気信号を濾波する、測定システムである。
請求項19に係る発明は、請求項6に記載のプローブと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、前記プローブが、前記可撓性チューブに通された配線を有し、前記駆動電源が、交流電圧を前記第一圧電アクチュエータに印加するとともに、前記第一圧電アクチュエータに印加する交流電圧の逆相となる交流電圧を前記第二圧電アクチュエータに印加し、前記受光部が、前記測定対象物から発せられる測定光の強度を電気信号に変換する光センサーであり、前記配線が、前記光センサーに接続されているとともに、前記濾波部に接続され、前記濾波部が、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号を濾波する、測定システムである。
請求項20に係る発明は、請求項8に記載のプローブと、光センサーと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、前記プローブが、前記可撓性チューブに通された光ファイバーを有し、前記駆動電源が、前記圧電アクチュエータに交流電圧を印加するとともに、前記圧電アクチュエータに印加する交流電圧の位相を周方向の順にn分の360°ずつ遅らせ、前記光ファイバーの先端部が、前記ホルダーに固定され、前記受光部が、前記光ファイバーの先端面であり、前記光ファイバーの先端面が、前記測定対象物から発せられる測定光を受光し、前記光ファイバーが、前記先端面で受光した測定光を基端部へガイドし、前記光センサーが、前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換し、前記濾波部が、前記光センサーによって変換された電気信号を濾波する、測定システムである。
請求項21に係る発明は、請求項8に記載のプローブと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、前記プローブが、前記可撓性チューブに通された配線を有し、前記駆動電源が、前記圧電アクチュエータに交流電圧を印加するとともに、前記圧電アクチュエータに印加する交流電圧の位相を周方向の順にn分の360°ずつ遅らせ、前記受光部が、前記測定対象物から発せられる測定光の強度を電気信号に変換する光センサーであり、前記配線が、前記光センサーに接続されているとともに、前記濾波部に接続され、前記濾波部が、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号を濾波する、測定システムである。
請求項22に係る発明は、前記濾波部が、前記電気信号のうち、前記振動機構の振動周波数又はその整数倍を中心とした周波数帯域の成分を通過させる、請求項14から21の何れか一項に記載の測定システムである。
請求項23に係る発明は、請求項12に記載のプローブと、前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換する光センサーと、前記光センサーによって変換された電気信号の周波数解析を高速フーリエ変換により行うことによって、前記電気信号の周波数ごとの強度を算出するコンピューターと、を備える、測定システムである。
請求項24に係る発明は、請求項13に記載のプローブと、前記配線に接続され、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号の周波数解析を高速フーリエ変換により行うことによって、前記電気信号の周波数ごとの強度を算出するコンピューターと、を備える、測定システムである。
本発明によれば、プローブの先端部が振動されるのでプローブの先端部と測定対象物との相対位置関係が変化し、測定対象物からの測定光の受光強度が変動する。一方、照射光の一部はプローブの先端部の内部で反射されて、その反射光も受光されるが、プローブの先端部の内部の相対位置関係は変化しないので、受光強度は一定である。従って、受光強度は変動する測定光の強度と一定の反射光の強度が重畳されたものとなる。この重畳された受光強度を電気信号に変換し、その電気信号を周波数の相違によって測定光の成分と反射光の成分に分離し、測定光の成分のみを取り出すことにより、内部で反射された反射光が測定光の測定に悪影響を及ぼさないプローブ及び測定システムを得ることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る測定システムの構成図である。 同実施形態に係るプローブの先端部の断面図である。 同実施形態に係るプローブの先端部の断面図である。 同実施形態の変形例に係るプローブの先端部の構成図である。 同実施形態の変形例に係るプローブの先端部の構成図である。 同実施形態の変形例に係るプローブの先端部の構成図である。 同実施形態の変形例に係るプローブの先端部の構成図である。 電気信号の各成分を示したチャートである。 各成分を重畳してなる電気信号のチャートである。 濾波処理された電気信号のチャートである。 シミュレーション結果を示したグラフである。 シミュレーション結果を示したグラフである。 本発明の第2実施形態に係るプローブの先端部の断面図である。 同実施形態に係るプローブの先端部の断面図である。 シミュレーション結果を示したグラフである。 本発明の第3実施形態に係るプローブの先端部の斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るプローブの先端部の断面図である。 同実施形態に係る測定システムの構成図である。 本発明の第5実施形態に係るプローブの先端部の断面図である。 同実施形態に係る測定システムの構成図である。 本発明の第6実施形態に係る測定システムの構成図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔第1の実施の形態〕
図1は、測定システム1の概略構成図である。図1に示すように、この測定システム1は、内視鏡診断システムとプローブ診断システムを組み合わせたものである。つまり、この測定システム1は、内視鏡2、内視鏡プロセッサ3、内視鏡表示モニタ4、プローブ10、ベースユニット6、出力装置7及び入力装置8を備える。
内視鏡2の挿入部2aは、内視鏡2の操作部2bから延び出て形成されている。測定システム1の使用時には、挿入部2aが管腔に挿入される。挿入部2aの先端部には、電子カメラ等が設けられている。内視鏡2は、伝送ケーブル2dの一端部が内視鏡プロセッサ3に接続されており、操作部2bを介して挿入部2aの長手方向に沿って挿入部2aの内部に設けられ、伝送ケーブル2dの他端部が電子カメラ等に接続されている。伝送ケーブル2dは、電子カメラによって撮像された画像の信号を電子カメラから内視鏡プロセッサ3に伝送する。内視鏡プロセッサ3は、伝送された画像信号を内視鏡表示モニタ4に出力する。内視鏡表示モニタ4は、内視鏡プロセッサ3から画像信号を入力するとともに、その画像信号に従った画像を表示する。
挿入部2aには、チャネル2gが挿入部2aの長手方向に沿って設けられている。チャネル2gの一端2jが挿入部2aの先端面で開口し、チャネル2gの他端2hが操作部2bで開口している。例えば、チャネル2gは、鉗子等の処置具を通す処置具用チャネルである。
挿入部2aの先端部には、照明部が設けられている。照明部が発光素子等からなる場合、挿入部2aの長手方向に沿って挿入部2aの内部に設けられた配線を通じて照明部に電力が供給されることで、照明部が点灯する。照明部がライトガイドの先端部である場合には、そのライトガイドが挿入部2aの長手方向に沿って挿入部2aの内部に設けられ、そのライトガイドの基端部が光源に接続される。
プローブ10は、線状(ケーブル状)に形成されており、経内視鏡的に使用される。プローブ10は内視鏡2のチャネル2gの他端2hの開口からチャネル2gに挿入され、プローブ10の先端部10aがチャネル2gの反対の一端2jから体腔内へ突出する。プローブ10は、その基端部にコネクタ10bを有し、そのコネクタ10bがベースユニット6に接続されている。コネクタ10bは、ベースユニット6に対して着脱可能である。
ベースユニット6は、光源6a、駆動電源6b、分光器6c、複数の光センサー6d、複数の濾波部6e及びコンピューター6fを備える。光源6a、駆動電源6b、分光器6c、光センサー6d、濾波部6e及びコンピューター6fがベースユニット6の筐体内に取り付けられている。
プローブ10のコネクタ10bがベースユニット6に接続されると、プローブ10の基端部がコネクタ10bを介して光源6a、駆動電源6b及び分光器6cに接続される。
駆動電源6bは、プローブ10の先端部10aを振動させるための交流電圧を発生させ、その交流電圧をプローブ10の先端部10aに印加する。交流電圧がプローブ10の先端部10aに供給されると、プローブ10の先端部10aが振動する。プローブ10の先端部10aの構造については後に詳述する。
光源6aは、照射光(例えば、可視光、紫外線、赤外線)を発するものである。光源6aから発せられる光は、単色光又は多色光である。光源6aが点灯すると、光源6aから発せられた光はコネクタ10bを介してプローブ10の基端部に導光されプローブ10によって基端部から先端部10aまでガイドされて測定対象物(例えば、管腔の壁等の生体組織)に照射光として投射される。
照射光が測定対象物に入射すると、測定光が測定対象物から発せられる。測定対象物から発せられる測定光は指向性が低く、全方位に放射される。測定対象物から発せられる測定光とは、測定対象物によって反射された反射光、測定対象物によって弾性散乱された弾性散乱光若しくは測定対象物に入射した照射光に起因して測定対象物から発せられた放射光(蛍光、ラマン散乱光)又はこれらを混合した光をいう。測定光は、単色光の場合もあるし、多色光の場合もある。また、測定光の波長と照射光の波長は同じの場合もあるし、異なる場合もある。
測定対象物から発せられた測定光は、プローブ10の先端部10aに入射し、プローブ10の先端部10a内に取り込まれる。そして、取り込まれた測定光がプローブ10によって先端部10aから基端部までガイドされ、ガイドされた測定光がプローブ10の基端部からコネクタ10bを介して分光器6cに取り込まれる。
分光器6cは、例えば回折格子、プリズム又は光学フィルターである。分光器6cは、プローブ10によってガイドされた測定光を分光する。
光センサー6dは、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトマルその他の光電変換素子である。光センサー6dは、分光器6cによって分光された光の強度を検出して、光強度を電気信号(例えば、電圧信号)に変換する。
濾波部6eは、例えばバンドパスフィルター又はロックインアンプである。濾波部6eは、光センサー6dによって変換された電気信号を濾波する。つまり、濾波部6eは、光センサー6dによって変換された電気信号のうち所定周波数帯域の成分を通過させ、その所定周波数帯域以外の成分を遮断する。具体的には、濾波部6eは、光センサー6dによって変換された電気信号のうち、駆動電源6bによって発生された交流電圧の周波数を中心とした周波数帯域の成分を通過させる。従って、濾波部6eを通過した成分の中心周波数(下側のカットオフ周波数と上側のカットオフ周波数の平均値)は、駆動電源6bによって生成された交流電圧の周波数に等しい。
なお、必ずしも、濾波部6eの中心周波数を駆動電源6bの交流電圧の周波数に等しくする必要はない。駆動電源6bの交流電圧の波形が正弦波でない場合(例えば、駆動電源6bの交流電圧の波形が三角波、矩形波又は台形波である場合)、濾波部6eの中心周波数が駆動電源6bの交流電圧の周波数の整数倍であってもよい。駆動電源6bの交流電圧の波形が正弦波である場合は、濾波部6eの中心周波数が駆動電源6bの交流電圧の周波数の1倍である。
濾波部6eは、濾波部6eを通過する成分の周波数を変更することができる。なお、濾波部6eが周波数可変型ではなく、周波数固定型であってもよい。その場合、駆動電源6bによって発生される交流電圧の周波数も固定であることが好ましい。
濾波部6eを通過した信号は、コンピューター6fに入力される。
光センサー6dの数及び濾波部6eの数が1であってもよい。その場合、分光器6cによって分光された単一波長の光強度が光センサー6dによって検出される。
分光器6cが無く、光センサー6dの数及び濾波部6eの数が1であってもよい。その場合、プローブ10によってガイドされた測定光が分光されず、その測定光の強度が光センサー6dによって電気信号に変換され、変換された電気信号が濾波部6eによって濾波される。
コンピューター6fは、CPU6g、メモリー6h及び信号処理回路等を備える。コンピューター6fは、光源6a及び駆動電源6bの制御を行う。例えば、コンピューター6fは、予め定められたプログラムに従って、光源6aの点灯・消灯をしたり、光源6aの発光強度を調整したり、駆動電源6bをオン・オフしたり、駆動電源6bの交流電圧の実効値・周波数を調整したりする。また、コンピューター6fは、濾波部6eによって濾波された信号を処理して、その信号の最大値、平均値等を算出したり、その信号の時間積分を算出したりする。コンピューター6fは、その演算結果をメモリー6hに記憶したり、演算結果を表すデータを出力装置7に出力したりする。
出力装置7は、ディスプレイ又はプリンターである。出力装置7には、コンピューター6fによって出力されたデータが入力され、そのデータに従った表示又は印刷が出力装置7によって行われる。
入力装置8は、キーボード、マウス若しくはスイッチ又はこれらの組み合わせである。入力装置8が操作されると、入力装置8が操作内容に応じた信号をコンピューター6fに出力する。
図2及び図3は、プローブ10の先端部10aの断面図である。
図2及び図3に示すように、プローブ10は、可撓性チューブ11、ベース12、振動アクチュエータ13、配線14、ホルダー15、光学系16及び複数本の光ファイバー17等を備える。
可撓性チューブ11の基端部がコネクタ10bに取り付けられている。複数本の光ファイバー17が可撓性チューブ11の基端部から先端部まで可撓性チューブ11に通され、光ファイバー17の基端部がコネクタ10bの表面において露出している。
コネクタ10bがベースユニット6に接続されると、これら光ファイバー17のうち一本又は複数本の基端部が光源6aに接続され、残りの一本又は複数本の基端部が分光器6c(分光器6cが無い場合には、光センサー6d)に接続される。以下、光源6aに接続される光ファイバー17を投光用光ファイバーということもあり、分光器6c(分光器6cが無い場合には、光センサー6d)に接続される光ファイバー17を受光用光ファイバー17ということもある。
配線14は、可撓性チューブ11の基端から先端まで可撓性チューブ11内に通されており、配線14の基端部に接続された電極がコネクタ10bに設けられている。コネクタ10bがベースユニット6に接続されると、配線14の基端部が電極を介して駆動電源6bに接続される。
ベース12は、可撓性チューブ11に嵌め込まれて、可撓性チューブ11に固定されている。ベース12の位置は、可撓性チューブ11の先端寄りである。ベース12はリング状又は筒状に形成されており、光ファイバー17はベース12に対し摺動可能、好ましくは隙間を有して貫通している。すなわち、光ファイバー17とベース12は固定されていない。また、配線14は、ベース12を貫通している。なお、配線14もベース12に対し摺動可能に隙間を有して貫通していることが好ましい。すなわち、配線14とベース12は固定されていないことが好ましい。
振動機構としての振動アクチュエータ13は、ベース12の先端側に取り付けられているとともに、ベース12から先端側へ可撓性チューブ11の長手方向に沿って延在している。振動アクチュエータ13は、本例では圧電アクチュエータであり、特に、可撓性チューブ11の長手方向に沿って伸縮する伸縮型の圧電アクチュエータである。つまり、振動アクチュエータ13の基端側がベース12に固定されることで固定端とされ、振動アクチュエータ13の先端側が伸縮変位する自由端とされている。配線14の先端部は振動アクチュエータ13に接続されており、駆動電源6bの交流電圧が配線14によって振動アクチュエータ13に印加されることで、振動アクチュエータ13が交流電圧に同期して伸縮する。図2では、振動アクチュエータ13が収縮した状態であり、図3では、振動アクチュエータ13が伸張した状態である。
振動アクチュエータ13は、筒状又はリング状に形作られており、光ファイバー17は振動アクチュエータ13に対し摺動可能、好ましくは隙間を有して貫通している。すなわち、光ファイバー17と振動アクチュエータ13は固定されていない。
なお、振動アクチュエータ13は、可撓性チューブ11の長手方向に沿って伸縮するものでなくてもよい。具体的には、振動アクチュエータ13が環状の振動板であり、振動アクチュエータ13が可撓性チューブ11に嵌め込まれ、振動アクチュエータ13の周縁部が可撓性チューブ11の内面に固定されているようなものであってもよい。この場合、振動アクチュエータ13に交流電圧が印加されると、振動アクチュエータ13が先端側に撓んだ状態と基端側に撓んだ状態に交互に変形することで、振動アクチュエータ13が振動する。この場合、ベース12は省略される。
ホルダー15は、振動アクチュエータ13の先端側に取り付けられている。ホルダー15は、基端側及び先端側が開口した筒状に形作られている。光ファイバー17の先端部がホルダー15の基端側開口に挿入されて、光ファイバー17の先端部がホルダー15に固定されている。より具体的には、不図示であるが、光ファイバー17の先端部が可撓性チューブ11の長手方向に沿ってフェルールを貫通して固定され、そのフェルールがホルダー15の基端側開口に嵌め込まれてホルダー15に固定されることで、光ファイバー17がホルダー15に固定されている。
また、図4に示すように、ホルダー15及び振動アクチュエータ13が可撓性チューブ11の先端側開口から突き出るよう構成してもよい。図示を省略するが、ホルダー15の一部又は全体が可撓性チューブ11の先端側開口から突き出ていて、振動アクチュエータ13の一部又は全体が可撓性チューブ11の先端側開口から突き出ずに可撓性チューブ11内に配置されてもよい。
なお、図3に示すように、振動アクチュエータ13が伸張した状態でも、ホルダー15及び振動アクチュエータ13が可撓性チューブ11内に配置され、ホルダー15の最先端部が可撓性チューブ11の先端側開口から突き出ないよう構成すると、プローブ10の先端部が突出している場合よりも衝撃等による破損の可能性を抑制でき、保守安全性の高いものとすることができる。
図2〜図4に示す光学系16は、レンズで構成されている。図2〜図4では、光学系16が単レンズとして図示されているが、複数枚のレンズ、レンズと平板、レンズと光学フィルター等、各種の光学素子の組み合わせであってもよい。光学系16がホルダー15の内側に嵌め込まれて、ホルダー15に支持されている。光学系16は、光ファイバー17の先端面17aに対向する。光ファイバー17のうち、光源6aに接続された投光用光ファイバー17の先端面17aから出射する照射光は、光学系16を介して、測定対象物へ投射される。すなわち、光源6aに接続された投光用光ファイバー17の先端面17aが、測定対象物へ照射光を出射させる光出射部である。また、測定対象物から発せられた測定光は、光学系16を介して、分光器6c(分光器6cが無い場合には、光センサー6d)に接続された受光用光ファイバー17の先端面17aに入射し、分光器6c(分光器6cが無い場合には、光センサー6d)へガイドされる。すなわち、分光器6cに接続された受光用光ファイバー17の先端面17aが、測定対象物から発せられて光学系16により入射した測定光を受光する受光部である。
光学系16によって投射される照射光や測定光は、光学系16が凸レンズの場合、集光又はコリメートされる。光学系16は、レンズのような屈折力を有するものでも、平板の屈折力を有しないものでもよい。
図5に示すように、光学系16が素通しの透明板若しくは光学フィルター又はこれらの組み合わせであってもよい。図示を省略するが、光学系16が透明板とレンズの組み合わせでもよいし、光学フィルターとレンズの組み合わせでもよいし、透明板と光学フィルターとレンズの組み合わせでもよい。
図6及び図7に示すように、光学系16が反射光学系であってもよい。図6に示す場合には、光学系16が鏡面ミラーからなり、図7に示す場合には、光学系16がプリズムミラーからなる。投光用光ファイバー17の先端面17aから出射する照射光が光学系16によって可撓性チューブ11の径方向外方に反射される。ホルダー15の側面であって光学系16の反射方向には、透明な窓16bが設けられ、光学系16によって反射された照射光が窓16bを通過する。測定対象物から発せられた測定光が窓16bを通過し、その測定光が光学系16によって受光用光ファイバー17の先端面17aへ投射される。光学系16の反射面は平面であってもよいし、曲面であってもよい。
光学系16が反射光学系であり、窓16bが可撓性チューブ11の内側に配置されている場合には、可撓性チューブ11が透明であるか、可撓性チューブ11のうち窓16bに対向する部分に透明な窓が設けられている。なお、ホルダー15が可撓性チューブ11の先端側開口から突出し(図4参考)、窓16bが可撓性チューブ11の外に配置されている場合は、可撓性チューブ11が透明である必要は無く、また、可撓性チューブ11に窓が設けられている必要も無い。
続いて、測定システム1及びプローブ10の動作について説明する。
コンピューター6fが光源6aを点灯させる。
コンピューター6fが駆動電源6bの交流電圧の周波数を設定し、駆動電源6bを作動させる。そうすると、駆動電源6bが、設定された周波数の交流電圧を振動アクチュエータ13に印加する。
濾波部6eによって通過される周波数帯域の中心周波数は、駆動電源6bによって印加される交流電圧の周波数に設定される。
交流電圧が振動アクチュエータ13に印加されると、振動アクチュエータ13が振動する。光ファイバー17の先端部及び光学系16がホルダー15に固定されているから、振動アクチュエータ13が振動すると、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aがその相対位置を変化させずに一体的に振動する。つまり、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aは一体で、可撓性チューブ11の長手方向に沿った往復移動を繰り返す。
光源6aに接続された1本又は複数の投光用光ファイバー17によって照射光が投光用光ファイバー17の基端部から先端部へガイドされ、その照射光が投光用光ファイバー17の先端面17aから出射する。投光用光ファイバー17の先端面17aから出射した照射光は、光学系16を介して測定対象物に投射される。一方、光照射により測定対象物から発せられる測定光は、光学系16を介して、分光器6cに接続された受光用光ファイバー17の先端面17aに入射する。
このとき、ゴーストが発生する。つまり、投光用光ファイバー17の先端面17aから出射する照射光が光学系16やホルダー15の内面によって反射され、その反射光が受光用光ファイバー17の先端面17aに入射する。
ゴーストの反射光と測定対象物からの測定光は、受光用光ファイバー17によって基端部までガイドされる。受光用光ファイバー17によってガイドされた光が分光器6cによって波長毎に分光され、分光された光の強度が光センサー6dによって検出される。光センサー6dによって検出される強度は、ゴーストの反射光の強度と測定対象物からの測定光の強度を重畳したものである。
図8は、光センサー6dによって光電変換された電気信号を成分ごとに分解して示したチャートである。図9は、光センサー6dによって光電変換された電気信号の成分を重畳して示したチャートである。図9に示すように、光センサー6dによって光電変換された電気信号Aは、図8に示す低周波成分aと直流成分bと高周波ノイズ成分cを重畳したものである。
ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aが一体的に振動するから、光学系16と測定対象物の距離が変動する。そのため、受光用光ファイバー17の先端面17aに入射した測定光の強度は変動する。具体的には、光学系16が測定対象物に近づけば、測定光の強度が高くなり、光学系16が測定対象物から離れれば、測定光の強度が低くなり、測定光の強度変動の周波数はホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aの振動周波数にほぼ等しい。従って、光センサー6dによって光電変換された電気信号Aのうち低周波成分aが測定光の強度に相当する。
ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aの相対的な位置関係は変化しないから、ゴーストの反射光の強度は変動しない。従って、光センサー6dによって光電変換された電気信号Aのうち直流成分bがゴーストの反射光の強度に相当する。
光センサー6dによって光電変換された電気信号Aが濾波部6eによって濾波される。具体的には、電気信号Aのうち直流成分bと高周波ノイズ成分cが濾波部6eによって除去され、低周波成分aが濾波部6eによって通過される(図10参照)。
低周波成分aがコンピューター6fに入力される。そして、コンピューター6fは低周波成分aを信号処理して、その低周波成分aの最大値、平均値等を算出したり、低周波成分aの時間積分を算出したりする。コンピューター6fは、その演算結果をメモリー6hに記憶したり、演算結果を表すデータを出力装置7に出力したり、低周波成分aの波形画像を出力装置7に出力したりする。低周波成分aの波形画像や演算結果が出力装置7によって出力される。
なお、光センサー6dによって光電変換された電気信号Aが濾波部6eによって濾波されずに、コンピューター6fに入力されてもよい。その場合、コンピューター6fは、電気信号AをAD変換して、電気信号Aの値と時間を対応付けてメモリー6hに記録する。そして、コンピューター6fは、メモリー6hに記録された電気信号Aの値についての周波数解析を高速フーリエ変換により行うことによって、電気信号Aの周波数ごとの強度を算出する。そうすると、周波数がゼロで強度のピークが表れるとともに、交流電圧の周波数に等しい周波数で強度のピーク、更に高周波数でピークが表れる。周波数がゼロでの強度のピークは、直流成分bの強度、つまり、ゴーストの反射光の強度を表す。交流電圧の周波数に等しい周波数での強度のピークは、低周波成分aの強度、つまり、測定光の強度を表す。また、高周波での強度のピークはノイズ成分cを表す。このようにして、低周波成分aのみを取り出すようにしてもよい。
本実施の形態によれば、以下のような効果を生じる。
(1) ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aが振動アクチュエータ13によって、その相対位置関係を変えずに一体的に加振されることで、受光用光ファイバー17の先端面17aに入射する測定光の強度を変動させることができるとともに、その変動周波数を振動アクチュエータ13の振動周波数に等しくすることができる。ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aが一体的に振動するから、ゴースト由来の反射光の強度をほぼ一定にすることができる。
(2) 光センサー6dによって光電変換された電気信号Aには、測定光由来の低周波成分aと、ゴースト由来の直流成分bが含まれている。振動アクチュエータ13の振動周波数に同期した低周波成分aを濾波部6eによって抽出することができ、直流成分bを濾波部6eによって除去することができる。よって、ゴーストが測定光の強度の測定に影響を与えない。
(3) 光学系16、光ファイバー17の配置等によってゴーストの影響を低減するわけではないので、光学系16や光ファイバー17の設計自由度が高い。
(4) 濾波部6eの中心周波数が駆動電源6bの交流電圧の周波数に設定されるから、低周波成分aよりも低周な直流成分bのみならず、低周波成分aよりも高周波のノイズ成分cも除去することができる。そのため、測定光の検出感度を高めることができる。これにより、例えば、設計公差を大きく取ることができ、照射光の強度を低くでき省電化や、測定時間の短縮化も図ることができる。
〔シミュレーション1〕
プローブ10の先端部10aが図5に示すように構成されている場合、光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15を一体的に振動アクチュエータ13によって振動させると、受光部である受光用光ファイバー17の先端面17aに受光される光の強度が変動することをシミュレーションで確認した。
シミュレーションの条件は、以下の通りである。
(1) 照射光を導光する投光用光ファイバー17は可撓性チューブ11及びホルダー15の中心線に沿って配置され、その光ファイバー17の中心線と光学系16の中心線が一致する。測定光を導光する受光用光ファイバー17と照射光を導光する投光用光ファイバー17は、接するとともに互いに平行に配置されている。
(2) 光学系16は、石英製の円形平板(直径2mm、厚さ0.5mm)である。
(3) 照射光及び測定光の波長は、633nmである。
(4) 測定光を導光する受光用光ファイバー17と照射光を導光する投光用光ファイバー17は、コア径が0.2mm、クラッド径が0.22mm、開口数NAが0.22である。
(5) 測定光を導光する受光用光ファイバー17及び照射光を導光する投光用光ファイバー17の先端面17aから光学系16(石英平板)までの距離は、0.5mmである。
(6) 光学系16に対向する測定対象物は100%拡散板である。
(7) 測定光を導光する受光用光ファイバー17及び照射光を導光する投光用光ファイバー17の先端面17aから測定対象物までの距離が2mmであり、投光用や受光用の光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15はその位置を中心にして振動する。振幅は0.5mmである。
シミュレーション結果を図11に示す。横軸は、一体的に構成された光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振動による位置を表し、振動の中心を原点とする。縦軸は、測定光を導光する受光用光ファイバー17の先端面17aに入射する光の強度を表す。図11に示すように、一体的に構成された投光用や受光用の光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の位置が測定対象物に近くなる程(横軸の+方向)、受光用光ファイバー17の先端面17aに入射する測定光の強度が高くなり、投光用や受光用の光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の位置と測定光の強度は、ほぼ線形一次関数の関係にある。よって、測定光の強度が、投光用や受光用の光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振動周期に同期して変動することが分かった。一方、一体的に構成された投光用や受光用の光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振動位置に関わらず、ゴースト由来の光(光学系16等によって反射された光)の強度は一定である。
〔シミュレーション2〕
プローブ10の先端部10aが図2,図3に示すように構成されている場合、光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15を一体的に振動アクチュエータ13によって振動させると、受光部である受光用光ファイバー17の先端面17aに受光される光の強度が変動することをシミュレーションで確認した。
シミュレーションの条件は、以下の通りである。
(1) 照射光を導光する投光用光ファイバー17は可撓性チューブ11及びホルダー15の中心線に沿って配置され、その投光用光ファイバー17の中心線と光学系16の中心線が一致する。測定光を導光する受光用光ファイバー17と照射光を導光する投光用光ファイバー17とが、接するとともに互いに平行に配置されている。
(2) 光学系16は、凸面が投光用や受光用の光ファイバー17の先端面17aに向いた硝材S-BSL7製の平凸レンズ(直径1.66mm、厚さ0.83mm、凸面の曲率半径0.83mm)である。
(3) 照射光及び測定光の波長は、633nmである。
(4) 測定光を導光する受光用光ファイバー17と照射光を導光する投光用光ファイバー17は、コア径が0.2mm、クラッド径が0.22mm、開口数NAが0.22である。
(5) 測定光を導光する受光用光ファイバー17及び照射光を導光する投光用光ファイバー17の先端面17aから光学系16(平凸レンズ)までの軸上距離は、1.87mmである。
(6) 光学系16に対向する測定対象物は100%拡散板である。
(7) 測定光を導光する受光用光ファイバー17及び照射光を導光する投光用光ファイバー17の先端面17aから測定対象物までの距離が5mmであり、光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15はその位置を中心にして振動する。振幅は0.5mmである。
シミュレーション結果を図12に示す。横軸及び縦軸は、図11の場合と同様である。図12に示すように、一体的に構成された光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の位置が測定対象物に近くなる程(横軸の+方向)、受光用光ファイバー17の先端面17aに入射する測定光の強度が高くなる。一方、一体的に構成された光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振動位置に関わらず、ゴースト由来の光の強度は一定である。
〔第2の実施の形態〕
図13及び図14は、第2の実施の形態に係るプローブ10Aの先端部の断面図である。第2実施形態に係るプローブ10Aと第1実施形態に係るプローブ10の間で互いに対応する部分には、同一の符号を付す。以下、第2実施形態に係るプローブ10Aと第1実施形態に係るプローブ10の相違点について説明する。以下に説明する相違点を除いて、第2実施形態に係るプローブ10Aと第1実施形態に係るプローブ10の間で互いに対応する部分は同様に構成されている。
第1実施形態では、振動アクチュエータ13が可撓性チューブ11の長手方向に沿ってホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aを一体的に振動させる(図2及び図3参照)。それに対して、第2実施形態では、振動アクチュエータ13Aが、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aの相対位置関係を変えずに、ホルダー15の基端側を支点として一体的に振り子式で振動させる。
第2実施形態に係るプローブ10Aの振動アクチュエータ13Aについて具体的に説明する。
図13及び図14に示すように、振動アクチュエータ13Aは、第一圧電アクチュエータ13a及び第二圧電アクチュエータ13bを有する。
第一圧電アクチュエータ13a及び第二圧電アクチュエータ13bは、半円筒状に形作られている。第一圧電アクチュエータ13aと第二圧電アクチュエータ13bは、可撓性チューブ11の長手方向に対して直交する方向に並列されている。第一圧電アクチュエータ13aと第二圧電アクチュエータ13bを組み合わせることによって第一圧電アクチュエータ13a及び第二圧電アクチュエータ13bが円筒を形作り、その円筒の中心線が可撓性チューブ11の軸線に対して平行となっている。
第一圧電アクチュエータ13a及び第二圧電アクチュエータ13bは、ベース12の先端側に取り付けられているとともに、ベース12から先端側へ可撓性チューブ11の長手方向に沿って延在している。第一圧電アクチュエータ13a及び第二圧電アクチュエータ13bの基端側がベース12に固定されることで固定端とされ、第一圧電アクチュエータ13a及び第二圧電アクチュエータ13bの先端側がベース12に固定されずに自由端とされ、第一圧電アクチュエータ13a及び第二圧電アクチュエータ13bが可撓性チューブ11の長手方向に沿って伸縮する。
ホルダー15は、第一圧電アクチュエータ13a及び第二圧電アクチュエータ13bの先端側に取り付けられている。
光ファイバー17が第一圧電アクチュエータ13aと第二圧電アクチュエータ13bの間を可撓性チューブ11の長手方向に沿って通されており、光ファイバー17の先端部がフェルールを介してホルダー15に固定されている。
配線14a,14bが可撓性チューブ11の基端から先端まで可撓性チューブ11に通され、配線14a,14bの先端部が圧電アクチュエータ13a,13bにそれぞれ接続されている。コネクタ10bがベースユニット6に接続されると(図1参照)、配線14a,14bの基端部が電極を介して駆動電源6bに接続される。
駆動電源6b(図1参照)は、配線14aを通じて第一圧電アクチュエータ13aに交流電圧を印加するとともに、その交流電圧の逆相の交流電圧を配線14bを通じて第二圧電アクチュエータ13bに印加する。従って、第一圧電アクチュエータ13aが伸張する時は、第二圧電アクチュエータ13bが収縮し(図13参照)、第一圧電アクチュエータ13aが収縮する時は、第二圧電アクチュエータ13bが伸張する(図14参照)。これにより、振動アクチュエータ13Aが、可撓性チューブの長手方向に交差する方向に振り子式で曲がるよう振動する。振動アクチュエータ13Aの振動によって、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aは、その相対位置関係を変えずに、一体的にホルダー15の基端側を支点として振り子式に振動する。
駆動電源6bの交流電圧の位相が0°(360°)又は180°である場合、第一圧電アクチュエータ13a及び第二圧電アクチュエータ13bのどちらも伸張・収縮しておらず、ホルダー15が振動の中心に位置するから、光学系16に対向した測定対象物と光学系16の距離が最も近くなる。一方、駆動電源6bの交流電圧の位相が90°又は270°である場合、ホルダー15が最も振れているから、光学系16に対向した測定対象物と光学系16の距離が最も離れている。従って、光学系16によって受光用光ファイバー17の先端面17aに投射される測定光の強度の変動周波数は、駆動電源6bによって印加される交流電圧の周波数の2倍である。
濾波部6e(図1参照)によって通過される周波数帯域の中心周波数は、駆動電源6bによって印加される交流電圧の周波数の2倍に設定される。従って、濾波部6eは、光センサー6d(図1参照)によって変換された電気信号のうち、駆動電源6bによって発生された交流電圧の周波数の2倍を中心とした周波数帯域の成分を通過させる。
図4〜図7を参照して説明した変形例を第2実施形態に係るプローブ10Aに適用してもよい。
図6及び図7に示すような変形例を第2実施形態に係るプローブ10Aに適用した場合、駆動電源6bの交流電圧の位相が90°であるときに、窓16bに対向した測定対象物と窓16bの距離が最も離れ、駆動電源6bの交流電圧の位相が270°であるときに、窓16bに対向した測定対象物と窓16bの距離が最も近づいている。又は、駆動電源6bの交流電圧の位相が90°であるときに、窓16bに対向した測定対象物と窓16bの距離が最も近づき、駆動電源6bの交流電圧の位相が270°であるときに、窓16bに対向した測定対象物と窓16bの距離が最も離れている。そのため、光学系16によって受光用光ファイバー17の先端面17aに投射される測定光の強度の変動周波数は、駆動電源6bによって印加される交流電圧の周波数に等しい。従って、濾波部6e(図1参照)によって通過される周波数帯域の中心周波数は、駆動電源6bによって印加される交流電圧の周波数と等しく設定される。
光センサー6d(図1参照)によって光電変換された電気信号がコンピューター6f(図1参照)に入力されて、コンピューター6fがその電気信号を高速フーリエ変換による周波数解析してもよい。コンピューター6fによる周波数解析については第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、ゴースト由来の誤差やノイズの影響を抑えることができる。
〔シミュレーション3〕
プローブ10Aの先端部10aが図13,図14に示すように構成されている場合、光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15を、その相対位置関係を変化させずに一体的に振動アクチュエータ13Aによって振動させると、受光部である受光用光ファイバー17の先端面17aに受光される光の強度が変動することをシミュレーションで確認した。
シミュレーションの条件は、以下の通りである。
(1) 照射光を導光する投光用光ファイバー17は可撓性チューブ11の中心線に沿って配置される。測定光を導光する受光用光ファイバー17と照射光を導光する投光用光ファイバー17とが、接するとともに互いに平行に配置されている。
(2) 光学系16は、凸面が投光用や受光用の光ファイバー17の先端面17aに向いた硝材S-BSL7製の平凸レンズ(直径1.66mm、厚さ0.83mm、凸面の曲率半径0.83mm)である。
(3) 照射光及び測定光の波長は、633nmである。
(4) 測定光を導光する受光用光ファイバー17と照射光を導光する投光用光ファイバー17は、コア径が0.2mm、クラッド径が0.22mm、開口数NAが0.22である。
(5) 測定対象物は100%拡散板である。
(6) 投光用や受光用の光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15は振動アクチュエータ13Aによって振り子式で振動される。振幅は15°である。
(7) 光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振り角度が0°である場合、光学系16の中心線が、測定光を導光する受光用光ファイバー17の光軸と一致する。
(8) 光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振り角度が0°である場合、測定光を導光する受光用光ファイバー17及び照射光を導光する投光用光ファイバー17の先端面17aから光学系16(平凸レンズ)までの軸上距離が1.87mmである。
(9) 光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振り角度が0°である場合、測定光を導光する受光用光ファイバー17及び照射光を導光する投光用光ファイバー17の先端面17aから測定対象物までの距離が5mmである。
シミュレーション結果を図15に示す。横軸は、光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振り角度を表し、振動の中心を原点とする。測定光を導光する受光用光ファイバー17の先端面17aに入射する光の強度を表す。図15に示すように、光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の相対位置関係を維持したまま、振り角度0°から大きく振れる程、受光用光ファイバー17の先端面17aに入射する測定光の強度が低くなる。一方、光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振り角度に関わらず、ゴースト由来の光の強度は一定である。また、測定光の強度の変動周期は光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振動周期の半分となるため、光ファイバー17の先端面17a、光学系16及びホルダー15の振動周波数の2倍の周波数の成分を濾波部6eによって通過させることとで、測定光由来の強度を取り出すことが可能である。
〔第3の実施の形態〕
図16は、第3の実施の形態に係るプローブ10Bの先端部の斜視図である。第3実施形態に係るプローブ10Bと第1実施形態に係るプローブ10の間で互いに対応する部分には、同一の符号を付す。以下、第3実施形態に係るプローブ10Bと第1実施形態に係るプローブ10の相違点について説明する。以下に説明する相違点を除いて、第3実施形態に係るプローブ10Bと第1実施形態に係るプローブ10の間で互いに対応する部分は同様に構成されている。
第3実施形態に係るプローブ10Bでは、振動アクチュエータ13Bが、ホルダー15の基端側を支点として、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端部を可撓性チューブ11の長手方向の軸線周りに旋回させるよう振動させる。
第3実施形態に係るプローブ10Bの振動アクチュエータ13Bについて具体的に説明する。
振動アクチュエータ13Bは、圧電アクチュエータ13c〜13fを有する。圧電アクチュエータ13c〜13fは、四半筒状に形作られている。圧電アクチュエータ13c〜13fは、可撓性チューブ11の内周面に沿って周方向に並列されている。圧電アクチュエータ13c〜13fを組み合わせることによって圧電アクチュエータ13c〜13fが円筒を形作り、その円筒の中心線が可撓性チューブ11の軸線に対して平行となっている。
圧電アクチュエータ13c〜13fは、ベース12の先端側に取り付けられているとともに、ベース12から先端側へ可撓性チューブ11の長手方向に沿って延在している。圧電アクチュエータ13c〜13fの基端側がベース12に固定されることで固定端とされ、圧電アクチュエータ13c〜13fの先端側がベース12に固定されずに自由端とされ、圧電アクチュエータ13c〜13fが個々に独立して可撓性チューブ11の軸線方向に沿って伸縮する。
ホルダー15は、圧電アクチュエータ13c〜13fの先端側に取り付けられている。
複数の光ファイバーからなる光ファイバーバンドル17Bが圧電アクチュエータ13c〜13fの間を可撓性チューブ11の長手方向に沿って通されており、光ファイバーバンドル17Bの先端部がフェルールを介してホルダー15に固定されている。光ファイバーバンドル17Bの光ファイバーは、第1実施形態における光ファイバー17と同じように設けられている。
光ファイバーバンドル17Bは、ホルダー15の中心線(軸線)から偏心している。ホルダー15の先端側開口に設けられた光学系16もホルダー15の中心線(軸線)から偏心している。
ホルダー15及び圧電アクチュエータ13c〜13fは、可撓性チューブ11の先端側開口から突き出ていてもよいし(図16参照)、図2の場合と同様に可撓性チューブ11内に配置されていてもよい。
駆動電源6b(図1参照)は、配線を通じて圧電アクチュエータ13c〜13fに交流電圧を印加する。第一圧電アクチュエータ13cに印加される交流電圧の位相は、それと対となる第三圧電アクチュエータ13eに印加される交流電圧の逆相である。第二圧電アクチュエータ13dに印加される交流電圧の位相は、第一圧電アクチュエータ13cに印加される交流電圧の位相に対して90°遅れ、第四圧電アクチュエータ13fに印加される交流電圧の位相は、第一圧電アクチュエータ13cに印加される交流電圧の位相に対して90°進んでいる。なお、逆に、第二圧電アクチュエータ13dに印加される交流電圧の位相は、第一圧電アクチュエータ13cに印加される交流電圧の位相に対して90°進み、第四圧電アクチュエータ13fに印加される交流電圧の位相は、第一圧電アクチュエータ13cに印加される交流電圧の位相に対して90°遅れていてもよい。これにより、振動アクチュエータ13Bは、振動アクチュエータ13Bの基端側を支点として可撓性チューブ11の長手方向の軸線周りに旋回する。振動アクチュエータ13Bによって、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17は一体的に、ホルダー15の基端側を支点として可撓性チューブ11の長手方向の軸線周りに旋回するように振動される。光学系16によって受光用光ファイバー17の先端面17aに投射される測定光の強度の変動周波数は、駆動電源6bによって印加される交流電圧の周波数の1倍である。
濾波部6e(図1参照)によって通過される周波数帯域の中心周波数は、駆動電源6bによって印加される交流電圧の周波数の1倍に設定される。従って、濾波部6eは、光センサー6d(図1参照)によって変換された電気信号のうち、駆動電源6bによって発生された交流電圧の周波数に等しい周波数を中心とした周波数帯域の成分を通過させる。そのため、ゴースト由来の誤差やノイズの影響を抑えることができる。
上述の説明では、周方向に並列された圧電アクチュエータの数が4であった。それに対して、圧電アクチュエータの数が4である必要はなく、3つ以上の圧電アクチュエータが周方向に等間隔で配列されていればよい。圧電アクチュエータの数をn(nは3以上の整数である。)とした場合、これら圧電アクチュエータに印加される交流電圧の位相は周方向の順にn分の360°ずつ遅れ、これら圧電アクチュエータは周方向の順に位相がn分の360°ずつ遅れるよう伸縮する。
なお、図5〜図7を参照して説明した光学系16に関する変形例を第3実施形態に係るプローブ10Aに適用してもよい。また、本実施形態においても、光センサー6d(図1参照)によって光電変換された電気信号がコンピューター6f(図1参照)に入力されて、コンピューター6fがその電気信号を高速フーリエ変換による周波数解析してもよい。
〔第4の実施の形態〕
図17は、第4の実施の形態に係るプローブ10Cの先端部の断面図である。図18は、このプローブ10Cを用いた測定システム1Cの概略構成図である。第4実施形態に係るプローブ10Cと第1実施形態に係るプローブ10の間で互いに対応する部分には、同一の符号を付す。第4実施形態に係る測定システム1Cと第1実施形態に係る測定システム1の間で互いに対応する部分には、同一の符号を付す。以下、第4実施形態に係るプローブ10Cと第1実施形態に係るプローブ10の相違点について説明するとともに、第4実施形態に係る測定システム1Cと第1実施形態に係る測定システム1の相違点について説明する。以下に説明する相違点を除いて、第4実施形態に係るプローブ10Cや測定システム1Cと第1実施形態に係るプローブ10や測定システム1の間で互いに対応する部分は同様に構成されている。
第1実施形態では、振動アクチュエータ13が交流電圧によって振動することで、振動アクチュエータ13が能動的にホルダー15、光学系16及び光ファイバー17を一体的に振動させる。それに対して、第4実施形態は、外力により、振動機構13Cがホルダー15、光学系16及び光ファイバー17を一体的に受動的に振動させるものである。本例では、内視鏡2の変位による外力により振動する。
具体的には、振動機構13Cはバネ、ゴムその他の弾性部材で構成されている。振動機構13Cは、振動アクチュエータ13の代わりにホルダー15とベース12の間に配置されて、振動機構13Cのホルダー15側の端部がホルダー15に固定され、振動機構13Cのベース12側の端部がベース12に固定されている。
ホルダー15には、例えば圧電素子、電歪素子又は光学的変位センサー等からなる変位センサー18Cが設けられている。変位センサー18Cは、ホルダー15の変位を検出して、検出した変位を電気信号に変換する。なお、変位センサー18Cが振動機構13Cに設けられ、振動機構13Cの変位が変位センサー18Cによって電気信号に変換されてもよい。
内視鏡2の先端部が操作部2bの操作により例えば振り子のように揺動変位させられると、内視鏡2のチャネルに挿入されているプローブ10Cの先端部には同様に揺動による外力が与えられ、弾性部材で構成された振動機構13Cが振動する。このとき、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aが一体となって振動する。なお、振動機構13Cによるホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の振動は、第1実施形態のように直進的な振動でもよい。
振動機構13Cにより、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aが一体的に振動すると、変位センサー18Cによって出力される電気信号も振動し、その電気信号の周波数は振動機構13C、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面17aの振動周波数の1倍又は2倍である。
配線19Cが変位センサー18Cに接続されている。配線19Cが可撓性チューブ11の基端部から先端部まで可撓性チューブ11に通され、配線19Cの端部に接続された電極がコネクタ10b(図18参照)に設けられている。図18に示すように、コネクタ10bがベースユニット6に接続されると、変位センサー18Cが配線19C等を介して濾波部6eに接続され、変位センサー18Cから出力された電気信号が参照信号として濾波部6eに入力される。濾波部6eの中心周波数が、変位センサー18Cから出力された電気信号の周波数の1倍又は2倍に設定される。従って、濾波部6eは、光センサー6dによって変換された電気信号のうち、変位センサー18Cから出力された電気信号の周波数の1倍又は2倍の周波数を中心とした周波数帯域の成分を通過させる。変位センサー18Cによって出力される電気信号の周波数が振動機構13C、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の振動周波数の1倍であるから、濾波部6eを通過した成分は測定光由来の成分である。そのため、ゴースト由来の誤差やノイズの影響を抑えることができる。
なお、図4〜図7を参照して説明した変形例を第4実施形態に係るプローブ10Cに適用してもよい。また、本実施形態においても、光センサー6d(図18参照)によって光電変換された電気信号がコンピューター6f(図18参照)に入力されて、コンピューター6fがその電気信号を高速フーリエ変換による周波数解析してもよい。
〔第5の実施の形態〕
図19は、第5の実施の形態に係るプローブ10Dの先端部の断面図である。図20は、このプローブ10Dを用いた測定システム1Dの概略構成図である。第5実施形態に係るプローブ10Dと第1実施形態に係るプローブ10の間で互いに対応する部分には、同一の符号を付す。第5実施形態に係る測定システム1Dと第1実施形態に係る測定システム1の間で互いに対応する部分には、同一の符号を付す。以下、第5実施形態に係るプローブ10Dと第1実施形態に係るプローブ10の相違点について説明するとともに、第5実施形態に係る測定システム1Dと第1実施形態に係る測定システム1の相違点について説明する。以下に説明する相違点を除いて、第5実施形態に係るプローブ10Dや測定システム1Dと第1実施形態に係るプローブ10や測定システム1の間で互いに対応する部分は同様に構成されている。
第1実施形態では、分光器6c(分光器6cが無い場合には、光センサー6d)に接続された受光用光ファイバー17の先端面17aが、測定対象物から発せられ光学系16を介して入射する測定光を受光する受光部である。それに対して第5実施形態では、図19に示すように、光センサー30Dが受光部である。
光センサー30Dがホルダー15内において光学系16に対向配置され、光センサー30Dとホルダー15が固定されている。光センサー30Dは、フォトダイオード、フォトトランジスタその他の光電変換素子である。
配線31Dが光センサー30Dに接続されている。配線31Dは、振動アクチュエータ13及びベース12を貫通し、可撓性チューブ11の基端から先端まで可撓性チューブ11に通されている。配線31Dの端部に接続された電極がコネクタ10b(図20参照)に設けられている。図20に示すように、コネクタ10bがベースユニット6に接続されると、光センサー30Dが配線31D等を介して濾波部6eに接続され、光センサー30Dから出力された電気信号が濾波部6eに入力される。なお、ベースユニット6には、分光器が設けられていない。
また、全ての光ファイバー17が投光用光ファイバーであり、コネクタ10bがベースユニット6に接続されると、全ての光ファイバー17の端部が光源6aに接続される。
光源6aが点灯すると、投光用光ファイバー17の先端面17aから出射した照射光が光学系16によって測定対象物に投射される。これにより、測定対象物から測定光が発せられ、その測定光が光学系16によって光センサー30Dに入射する。そして、測定光の強度が光センサー30Dによって電気信号に光電変換され、測定光強度を表す電気信号が濾波部6eに入力される。この際、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面がその相対位置を変えることなく一体的に振動アクチュエータ13によって加振されるから、光センサー30Dから出力される電気信号には、振動アクチュエータ13の振動周期に同期した成分が含まれ、濾波部6eがその成分を通過させる。一方、光センサー30Dから出力される電気信号には、ゴーストに由来した成分や高周波ノイズ成分が含まれており、それらの成分は濾波部6eによって除去される。そのため、ゴースト由来の誤差やノイズの影響を抑えることができる。
ホルダー15、光学系16、光ファイバー17の先端面及び光センサー30Dを一体的に振動させる振動機構は、第1実施形態における振動アクチュエータ13(図2、図3参照)と同じものを採用しているが、第2実施形態又は第3実施形態における振動アクチュエータ13A,13B(図13、図14、図16参照)と同じものを採用してもよいし、第4実施形態における振動機構13C(図17参照)を採用してもよい。第4実施形態における振動機構13Cを採用した場合には、変位センサー18Cがホルダー15又は振動機構13Cに設けられる。
何れの振動機構を用いた場合でも、図4〜図7を参照して説明した変形例を第5実施形態に係るプローブ10Dに適用してもよい。また、本実施形態においても、コネクタ10b(図20参照)がベースユニット6に接続された場合、光センサー30Dが配線31D等を介してコンピューター6fに接続され、光センサー30Dから出力された電気信号がコンピューター6fに入力されて、コンピューター6fがその電気信号を高速フーリエ変換による周波数解析してもよい。
〔第6の実施の形態〕
図21は、第6実施形態に係る測定システム1Eの概略構成図である。第6実施形態に係る測定システム1Eと第1実施形態に係る測定システム1の間で互いに対応する部分には、同一の符号を付す。以下、第6実施形態に係る測定システム1Eと第1実施形態に係る測定システム1の相違点について説明する。以下に説明する相違点を除いて、第6実施形態に係る測定システム1Eと第1実施形態に係る測定システム1の間で互いに対応する部分は同様に構成されている。
第1実施形態では、プローブ10の先端部に振動アクチュエータ13を有し、ホルダー15、光学系16及び光ファイバー17の先端面がその相対位置関係を変えずに一体的に振動アクチュエータ13によって振動される。それに対して、第6実施形態では、図21に示すように、プローブ10Eが振動機構13Eを中間部に有し、プローブ10Eのうち振動機構13Eよりも先端側の部分が一体で振動機構13Eによって振動される。
振動機構13Eは、取付治具13g、駆動ローラ13h、従動ローラ13i及びアクチュエータ13jを有する。
取付治具13gは、内視鏡2の操作部2bに取り付けられて固定される。取付治具13gは、内視鏡2の操作部2bに対して着脱可能とされている。駆動ローラ13h及び従動ローラ13iは、取付治具13gに取り付けられている。駆動ローラ13h及び従動ローラ13iは、それぞれの軸心を中心として回転可能に設けられている。駆動ローラ13hは、アクチュエータ13jに連結されている。アクチュエータ13jは、取付治具13gに取り付けられ、駆動ローラ13hを回転させる。
プローブ10Eの可撓性チューブ11が、駆動ローラ13hと従動ローラ13iの間に挟まれている。また、可撓性チューブ11は、緩められた状態で駆動ローラ13hに一回巻かれている。そのため、可撓性チューブ11のうち駆動ローラ13hとコネクタ10bの間の部分は、弛みを持っている。
駆動電源6bによって交流電圧がアクチュエータ13jに供給されると、アクチュエータ13jが駆動ローラ13hを所定回転角度の範囲で正逆に回転させる。駆動ローラ13hが一方向(図示では反時計回り方向)に回転すると、可撓性チューブ11の先端部側が繰り出され、駆動ローラ13hが逆方向(図示では時計回り方向)に回転すると、可撓性チューブ11の先端部側が引き込まれる。これにより、可撓性チューブ11の先端部(プローブ10Eの先端部10a)が長手方向に振動する。
プローブ10Eの先端部10aには、振動機構を有しない構成でよいが、図2〜図7、図13、図14、図16、図17、図19に示すものであってもよい。この場合、振動アクチュエータ13,13A,13Bには、交流電圧を印加せず、振動アクチュエータ13,13A,13Bを動作させなければよい。
図18に示すベースユニット6の構成は、受光部が可撓性チューブ11に通された受光用光ファイバー17の先端面17aである場合(図2〜図7、図13、図14、図16、図17)の構成である。図19に示したような、受光部がホルダー15に固定された光センサー30Dである場合、図20に示したベースユニット6の構成を図21に示す測定システム1Eのベースユニット6に採用し、駆動電源6bの交流電圧がアクチュエータ13jに印加されることで、アクチュエータ13jが動作するよう構成してもよい。
本例においては、振動機構13Eによって可撓性チューブ11の先端部が長手方向に振動されるから、振動アクチュエータ13,13A,13B、振動機構13C及びベース12をプローブ10Eの先端部10aに設けなくてもよい。この場合、光ファイバー17の先端部(又は、光センサー30D)及び光学系16(必要に応じて、変位センサー18Cも)がホルダー15に固定され(図2〜図7、図13、図14、図16、図17、図19参照)、ホルダー15が可撓性チューブ11の先端部に嵌め込まれて可撓性チューブ11に固定されている。そのため、光ファイバー17の先端部(又は、光センサー30D)及び光学系16(必要に応じて、変位センサー18Cも)も可撓性チューブ11の先端部と一体的に長手方向に振動する。
また、本実施形態においても、光センサー6d(図21参照)又は光センサー30D(図19参照)から出力された電気信号がコンピューター6fに入力されて、コンピューター6fがその電気信号を高速フーリエ変換による周波数解析してもよい。
本実施形態によれば、ゴースト由来の誤差やノイズの影響を抑えることができる。
〔その他の変形例〕
以上に説明した実施形態や変形例では、光源6aに接続された投光用光ファイバー17の先端面17aが光出射部である。それに対して、発光素子が光出射部でもよい。その発光素子は、投光用光ファイバー17の先端面17aの代わりに、ホルダー15内において光学系16に対向配置されて、そのホルダー15に固定されている。そして、配線が可撓性チューブ11の基端から先端まで可撓性チューブ11に通されて、その配線が発光素子に接続されている。コネクタ10bがベースユニット6に接続されると、その発光素子が配線や発光制御回路等を介してコンピューター6fに接続され、コンピューター6fによって発光素子の点灯・消灯・発光強度調整が行われる。発光素子が投光用光ファイバー17の先端部の代わりにホルダー15に固定されることは、以上に説明した実施形態や変形例の何れにも適用することができる。
以上に幾つかの実施形態や変形例について説明した。本発明の範囲は上述した実施形態や変形例に限定されず、本発明を適用可能な実施形態は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1、1C、1D、1E 測定システム
6a 光源
6b 駆動電源
6d 光センサー
6e 濾波部
6f コンピューター
10、10A、10B、10C、10D、10E プローブ
11 可撓性チューブ
13 振動アクチュエータ(振動機構、圧電アクチュエータ)
13A 振動アクチュエータ(振動機構)
13a 第一圧電アクチュエータ
13B 振動アクチュエータ
13b 第二圧電アクチュエータ
13C 振動機構(弾性部材)
13c 第一圧電アクチュエータ
13d 第二圧電アクチュエータ
13E 振動機構
13e 第三圧電アクチュエータ
13f 第四圧電アクチュエータ
15 ホルダー
16 光学系
17 光ファイバー
17a 光ファイバーの先端面(受光部、受光部)
18C 変位センサー
30D 光センサー(受光部)
31D 配線

Claims (24)

  1. 線状に形成され、光が照射された測定対象物から発せられる測定光を先端部で受光するためのプローブにおいて、
    可撓性チューブと、
    前記測定対象物へ照射光を出射させる光出射部と、
    前記測定対象物から発せられる測定光を受光する受光部と、
    前記光射出部及び前記受光部と前記測定対象物との間に配置された光学系と、
    前記光射出部、前記受光部及び前記光学系の相対位置関係を変化させずに振動させる振動機構と、
    を有することを特徴とするプローブ。
  2. 前記光射出部、前記受光部及び前記光学系の相対位置がホルダーにより固定されている、請求項1に記載のプローブ。
  3. 前記振動機構が、前記可撓性チューブの長手方向に沿って直進的に前記ホルダーを振動させる、請求項2に記載のプローブ。
  4. 前記振動機構が、
    基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定され、前記可撓性チューブの長手方向に沿って伸縮する圧電アクチュエータである、請求項2又は3に記載のプローブ。
  5. 前記振動機構が、前記可撓性チューブの長手方向に交差する方向に振り子状に前記ホルダーを振動させる、請求項2に記載のプローブ。
  6. 前記振動機構が、
    基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定され、前記可撓性チューブの長手方向に沿って伸縮する第一圧電アクチュエータと、
    前記第一圧電アクチュエータと並列され、基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定され、前記第一圧電アクチュエータの伸縮に対して逆相的に前記可撓性チューブの長手方向に沿って伸縮する第二圧電アクチュエータと、を有する、請求項2又は5に記載のプローブ。
  7. 前記振動機構が、前記可撓性チューブの長手方向の軸線周りに前記ホルダーを旋回させるよう振動させる、請求項2に記載のプローブ。
  8. 前記振動機構が、
    基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定され、前記可撓性チューブの周方向に配列された3つ以上の圧電アクチュエータを有し、
    これら圧電アクチュエータの数をnとした場合、これら圧電アクチュエータは周方向の順に位相がn分の360°ずつ遅れるよう伸縮する、請求項2又は7に記載のプローブ。
  9. 前記振動機構が、
    基端側が前記可撓性チューブの先端部に固定され、先端側が前記ホルダーに固定された弾性部材であり、
    前記弾性部材が外力により振動することで、前記ホルダーを振動させる、請求項2に記載のプローブ。
  10. 前記ホルダー又は前記弾性部材に設けられ、前記ホルダー又は前記弾性部材の変位を検出する変位センサーを備える、請求項9に記載のプローブ。
  11. 前記振動機構が前記可撓性チューブの中間部に設けられ、前記可撓性チューブの先端部側の繰り出し・引き込みを行うことで前記ホルダーを振動させる、請求項2に記載のプローブ。
  12. 前記可撓性チューブに通された光ファイバーを備え、
    前記光ファイバーの先端部が、前記ホルダーに固定され、
    前記受光部が、前記光ファイバーの先端面であり、
    前記光ファイバーの先端面が、前記測定対象物から発せられる測定光を受光し、
    前記光ファイバーが、前記先端面で受光した測定光を基端部へガイドする、請求項2から11の何れか一項に記載のプローブ。
  13. 前記可撓性チューブに通された配線を備え、
    前記受光部が、前記測定対象物から発せられる測定光の強度を電気信号に変換する光センサーであり、
    前記配線が前記光センサーに接続されている、請求項2から11の何れか一項に記載のプローブ。
  14. 請求項12に記載のプローブと、
    前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換する光センサーと、
    前記光センサーによって変換された電気信号を濾波する濾波部と、を備える、測定システム。
  15. 請求項13に記載のプローブと、
    前記配線に接続され、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号を濾波する濾波部と、を備える測定システム。
  16. 請求項4に記載のプローブと、光センサーと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、
    前記プローブが、前記可撓性チューブに通された光ファイバーを有し、
    前記駆動電源が、交流電圧を前記圧電アクチュエータに印加し、
    前記光ファイバーの先端部が、前記ホルダーに固定され、
    前記受光部が、前記光ファイバーの先端面であり、
    前記光ファイバーの先端面が、前記測定対象物から発せられる測定光を受光し、
    前記光ファイバーが、前記先端面で受光した測定光を基端部へガイドし、
    前記光センサーが、前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換し、
    前記濾波部が、前記光センサーによって変換された電気信号を濾波する、測定システム。
  17. 請求項4に記載のプローブと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、
    前記プローブが、前記可撓性チューブに通された配線を有し、
    前記駆動電源が、交流電圧を前記圧電アクチュエータに印加し、
    前記受光部が、前記測定対象物から発せられる測定光の強度を電気信号に変換する光センサーであり、
    前記配線が、前記光センサーに接続されているとともに、前記濾波部に接続され、
    前記濾波部が、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号を濾波する、測定システム。
  18. 請求項6に記載のプローブと、光センサーと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、
    前記プローブが、前記可撓性チューブに通された光ファイバーを有し、
    前記駆動電源が、交流電圧を前記第一圧電アクチュエータに印加するとともに、前記第一圧電アクチュエータに印加する交流電圧の逆相となる交流電圧を前記第二圧電アクチュエータに印加し、
    前記光ファイバーの先端部が、前記ホルダーに固定され、
    前記受光部が、前記光ファイバーの先端面であり、
    前記光ファイバーの先端面が、前記測定対象物から発せられる測定光を受光し、
    前記光ファイバーが、前記先端面で受光した測定光を基端部へガイドし、
    前記光センサーが、前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換し、
    前記濾波部が、前記光センサーによって変換された電気信号を濾波する、測定システム。
  19. 請求項6に記載のプローブと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、
    前記プローブが、前記可撓性チューブに通された配線を有し、
    前記駆動電源が、交流電圧を前記第一圧電アクチュエータに印加するとともに、前記第一圧電アクチュエータに印加する交流電圧の逆相となる交流電圧を前記第二圧電アクチュエータに印加し、
    前記受光部が、前記測定対象物から発せられる測定光の強度を電気信号に変換する光センサーであり、
    前記配線が、前記光センサーに接続されているとともに、前記濾波部に接続され、
    前記濾波部が、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号を濾波する、測定システム。
  20. 請求項8に記載のプローブと、光センサーと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、
    前記プローブが、前記可撓性チューブに通された光ファイバーを有し、
    前記駆動電源が、前記圧電アクチュエータに交流電圧を印加するとともに、前記圧電アクチュエータに印加する交流電圧の位相を周方向の順にn分の360°ずつ遅らせ、
    前記光ファイバーの先端部が、前記ホルダーに固定され、
    前記受光部が、前記光ファイバーの先端面であり、
    前記光ファイバーの先端面が、前記測定対象物から発せられる測定光を受光し、
    前記光ファイバーが、前記先端面で受光した測定光を基端部へガイドし、
    前記光センサーが、前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換し、
    前記濾波部が、前記光センサーによって変換された電気信号を濾波する、測定システム。
  21. 請求項8に記載のプローブと、濾波部と、駆動電源と、を備える測定システムであって、
    前記プローブが、前記可撓性チューブに通された配線を有し、
    前記駆動電源が、前記圧電アクチュエータに交流電圧を印加するとともに、前記圧電アクチュエータに印加する交流電圧の位相を周方向の順にn分の360°ずつ遅らせ、
    前記受光部が、前記測定対象物から発せられる測定光の強度を電気信号に変換する光センサーであり、
    前記配線が、前記光センサーに接続されているとともに、前記濾波部に接続され、
    前記濾波部が、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号を濾波する、測定システム。
  22. 前記濾波部が、前記電気信号のうち、前記振動機構の振動周波数又はその整数倍を中心とした周波数帯域の成分を通過させる、請求項14から21の何れか一項に記載の測定システム。
  23. 請求項12に記載のプローブと、
    前記光ファイバーの基端部に接続され、前記光ファイバーによってガイドされた測定光の強度を電気信号に変換する光センサーと、
    前記光センサーによって変換された電気信号の周波数解析を高速フーリエ変換により行うことによって、前記電気信号の周波数ごとの強度を算出するコンピューターと、を備える、測定システム。
  24. 請求項13に記載のプローブと、
    前記配線に接続され、前記光センサーによって変換されて前記配線を通じて入力された電気信号の周波数解析を高速フーリエ変換により行うことによって、前記電気信号の周波数ごとの強度を算出するコンピューターと、を備える、測定システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108882831A (zh) * 2016-03-31 2018-11-23 国立大学法人东北大学 光学成像装置

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