JP2013013688A - 冷却シート - Google Patents
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Abstract
【課題】手軽で省エネルギー的な冷却方法を提供するものであり、柔軟性に富み、広い面積の冷却にも充分対応できる冷却技術を提供することを目的とする。
【解決手段】防水性透濕膜で水室を囲った構造を有するシートを用い、蒸発に必要な水だけが自動的に供給され電力等は全く必要としない優れた省資源、省エネルギー的冷却法を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】防水性透濕膜で水室を囲った構造を有するシートを用い、蒸発に必要な水だけが自動的に供給され電力等は全く必要としない優れた省資源、省エネルギー的冷却法を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は冷却シートに関するもので、更に詳しくは物体を省エネルギー的に冷却する冷却シートに係わるものである。
従来、物体の冷却には主に気体の断熱圧縮膨張による冷却法が採用されているが、これには電力その他の多大のエネルギーを必要とし装置も複雑化している。
近年、温室効果ガスによる地球温暖化現象が顕著になり、特に夏季には猛暑日が連続し冷却機器の使用なしでは生活出来ない状態になっている。そして現在採用されている冷却機器は、ある種の気体の断熱圧縮膨張による吸熱作用を利用した機器が主流になっている。しかしこれらの機器は圧縮に電力が必要であり、装置が複雑化して高価であり、装置全体の重量が大きく手軽で省エネルギーであるとは言い難い。
社会全体としては電力の多量消費は温室効果ガスの多量排出にもつながり悪循環に陥る。
社会全体としては電力の多量消費は温室効果ガスの多量排出にもつながり悪循環に陥る。
従ってもう少し手軽で省エネルギー的な冷却方法が社会的に求められている。本発明はこの課題の解決を目的とするものである。
従来より微細な空隙を有する素焼きの瓶等で中の水がしみ出て来た時の蒸発潜熱を利用し、中の水を冷却する考えはあったが、これらの材料は極めて硬く、且つ柔軟性に欠けるので広い面積を冷却する冷却シートには向かない。
また、先行技術として特許文献1がある。この先行技術の発明は省エネルギー的な冷却方法として、表面側が通気性素材からなるシート、裏面側が合成樹脂シートで構成された包装材内に、吸水性ポリマーを充填してクーラーマットとしたものである。
用いられる水の吸収剤としてはポリアクリル酸ソーダ等の合成高分子吸収剤が知られているが、これらの材料を使用すると水膨張現象が著しく、包装材としての膜の物性が低下してしまうという大きな欠点がある。また水の拡散能力も期待した程ではない事が分かっている。
用いられる水の吸収剤としてはポリアクリル酸ソーダ等の合成高分子吸収剤が知られているが、これらの材料を使用すると水膨張現象が著しく、包装材としての膜の物性が低下してしまうという大きな欠点がある。また水の拡散能力も期待した程ではない事が分かっている。
本発明は、手軽で省エネルギー的な冷却方法を提供するものであり、効率的に優れたものであることは勿論、柔軟性に富み、広い面積の冷却にも充分対応できる冷却技術を提供することを目的とするものである。
本発明第1の要旨は水拡散用基材に係わるものであり、基材に防水性透湿膜を使用する事である。ここに防水性透湿膜とはポリテトラフルオロエチレンを延伸加工した膜とポリウレタンポリマーを複合化して1平方センチメートルに14億個の微細な孔を含む膜であり、防水性と透濕性を両立させていると言われている膜である。通常ナイロン等の生地でこの基材を挟んで使用する。防水性透濕膜は多数のメーカで製造されレインウエアなどの実用的な製品に加工されて販売されている。市場にはゴアテックス、エントラント、ドライテック、テミッシュなどのブランドで提供されている。この基材は水と接触しても水を液体として透過させないので水漏れの現象は観察されない。しかし水蒸気としては透過するので、外側の外気と接触している面では水蒸気が外気中に拡散している。従って巨視的には水が膜を拡散通過して蒸発しているのと同じである。この場合水は蒸発潜熱として周囲から気化熱を奪い冷却作用をもたらす。
本発明第2の要旨は、水が充填される水室の周囲の全部又は一部分を上記基材で構成した事を特徴とする冷却シートである。尚、水室の一部をポリエチレンフィルムやポリ塩化ビニルフィルムなどの非透水性膜で覆っても良く、表面に送風する装置を付帯しても良い。
本発明第1の要旨の基材は柔軟な膜であるので広い面積の物体の冷却に適している。
更に外傷が発生しない限り水漏れの心配は全く無い。水蒸気の透過量が大きいので冷却性能に優れている。且つ蒸発した分だけ水は本発明第2の要旨である水室から常に供給されるので電力は必要としない。本発明の冷却法は省資源省エネルギー的冷却法であると云うことができる。
更に外傷が発生しない限り水漏れの心配は全く無い。水蒸気の透過量が大きいので冷却性能に優れている。且つ蒸発した分だけ水は本発明第2の要旨である水室から常に供給されるので電力は必要としない。本発明の冷却法は省資源省エネルギー的冷却法であると云うことができる。
本発明は水が水蒸気となり防水性透濕膜という基材を通過する時に周囲の熱を奪う現象を利用した冷却法を完成したもので、水は水蒸気となる時に蒸発潜熱あるいは気化熱と呼ばれる一定量の熱量を必要とすることは良く知られている。しかるに前記したような素焼きの瓶等で代表される基材は硬く柔軟性に欠けるので広い面積を冷却する冷却シートには向かなかった。これに対し防水性透濕膜という基材は柔軟な膜であるので広い面積の物体の冷却に適している。更に外傷が発生しない限り水漏れの心配は全くない。
防水性透濕膜という基材を通過する水蒸気の量は膜の内外の水蒸気濃度の差によって決まり、濃度差が大きくなる程大きくなる。従って環境の温度が上昇し蒸発が活発になる程通過量は増し、温度が低下したり湿度が上昇すると蒸発が停滞して外側の膜部分の水蒸気濃度が高くなり水蒸気の通過量は減少する。また蒸発に必要な水は自動的に水室から供給されるので水の無駄な使用は避けられる。そして水蒸気の通過には自然力だけを使用しているので電力は全く必要としないという大きな特徴がある。従って本発明冷却法は省資源、省エネルギー的冷却法であるということができる。
次に本発明冷却シートの構成要素である水室について述べる。水室は冷却シートにおいて蒸発冷却用の水を貯蔵し供給する重要な機能を担うものであり、水は外部から水室へ適宜あるいは常時注入される。そして水室の周囲を防水性透濕膜とういう基材で囲むか、あるいは周囲の一部をこの基材で構成し、他の部分を非透濕性の膜で囲んで水室を設ける。つまり二枚のこの基材の間に空間を設けてその空間を水室とする場合と、一枚のこの基材ともう一枚の非透濕性膜の間に空間を設けその空間を水室とする場合がある。勿論、何れの場合も防水性透濕膜という基材と水が接触していることが必須の要件になる。
非透水性膜にはポリエチレンフィルムシート、ポリ塩化ビニルフィルムシートやポリウレタンエラストマーフィルムシート等の柔軟なシートの使用が好ましい。水室の周辺部分においては防水性透濕膜基材同士あるいは基材と非透水性膜を熱融着や両面接着テープあるいは接着剤を用いる方法等適当な方法で接着して冷却シートを製造する。
水室一個の大きさをあまり大きくすると水を注入した場合水室が過度に膨れて思わしくないので、シート全体の広さを勘案して適当な大きさにすれば良い。また複数の水室を水路でつないで水室群を作ることも可能である。この水室群に対して少なくとも一個の活栓付き注入口を設ける必要がある。シートの使用開始時にこの注入口から水を給水し、使用後にここから残った水を排出することになる。
適切に製造した本発明冷却シートを猛暑日を想定した35℃の環境で測定したところ、シートの裏側の表面温度は31℃まで低下していた。また環境温度が上昇する程水の蒸発量も増大するので温度差も大きくなることが確認された。しかも水の消費量は非常に少なく且つ水漏れがないので、一回の給水で長時間の冷却が可能であり、給水の頻度はおよそ一日一回の割合で充分であることが分かった。
図1は本発明冷却シートの具体的構造を示したものであり、1は2枚の防水性透水膜、2は防水性透水膜の端面を一体化するための両面接着剤である。3は外径3mmのポリエチレン細管であり、水の供給口である。4は栓であり、5は水室である。
図1に示す本発明の冷却シートにあって、水室5から防水性透水膜を通過して出て来た水は大気中に蒸発して空気中に拡散して行く。従って冷却シートに接する空気には水蒸気の拡散層が形成される。この拡散層を風力で払拭してやれば冷却シート近傍の空気の水蒸気密度は低下し蒸発が促進される。その結果、冷却も促進されることとなる。勿論、冷却シートの表面に送風する装置(図示せず)を付帯することで、冷却を促進することが可能である。
商品名ゴアテックスのレインウェアから縦12cm.横19.5cmの防水性透濕膜の部分の四角形の基材を二枚切り出し図1で説明した構造で冷却シートの雛形を作った。
この基材の周縁に幅1.5cm.厚さ0.08mmの不織布を支持体としたアクリル樹脂系の両面接着テープ2を貼り二枚の基材シートの内面が向き合う様に重ねて張り合わせた。従って、縦9cm.横16.5cmの四角形の水室5が形成される。
この基材の周縁に幅1.5cm.厚さ0.08mmの不織布を支持体としたアクリル樹脂系の両面接着テープ2を貼り二枚の基材シートの内面が向き合う様に重ねて張り合わせた。従って、縦9cm.横16.5cmの四角形の水室5が形成される。
この冷却シートに約50gの水を図1に示したポリエチレン細管3を通して注入し密栓4した。次にこの冷却シートを自然界に相似するように循環風量を制限した35℃の恒温装置の中に静置した。冷却シートの裏側下面の表面温度は約2時間後に30℃で平衡に達し、表側上面の温度は約4時間後に31.5℃で平衡に達した。冷却シートの表面温度は恒温装置内の風量に左右され、冷却性能の絶対評価とはならないが水が蒸発しているのは確実である。
近年、地球温暖化現象が顕著になり夏季の猛暑日日数がとみに増加している。この猛暑を凌ぐために益々電力の使用が増加し、それに比例して温室効果ガス排出も増加し地球温暖化が進行するという社会的なジレンマに陥っている。本発明冷却シートによる冷却は温室効果ガスを排出しない省エネルギー的、省資源的な冷却法であり、その実用性は顕著である。
本冷却シートの用途としては、建築物の屋根や壁の冷却が先ず考えられる。具体的には、ビル屋上、一般住居の屋根や壁、倉庫、簡易仮設住宅並びに簡易テントの屋根部分、各種家畜小屋の屋根部分の冷却である。また自動車や電車などの各種運送車両屋根部分の冷却もある。その他家電製品の節電を目的としてエアコンの室外機、冷蔵庫の放熱板の冷却等がある。更には柔軟性に優れ軽量であることから、作業服、ベスト、帽子などの服飾関係の用途も考えられる。その他、コンピューター、パソコン等の各種計器の冷却にも適用可能である。
1.防水性透濕膜
2.両面接着剤
3.ポリエチレン細管(外径3mm)
4.栓
5.水室
2.両面接着剤
3.ポリエチレン細管(外径3mm)
4.栓
5.水室
Claims (6)
- 水が充填される水室の周囲の全部分又は一部分を防水性透濕膜で構成したことを特徴とする冷却シート。
- 水室がその周囲の一部を非透水性膜で覆った構造である請求項2記載の冷却シート。
- 非透水性膜がポリエチレンフィルムシートである請求項2記載の冷却シート。
- 非透水性膜がポリ塩化ビニルフィルムシートである請求項2記載の冷却シート。
- 非透水性膜がポリウレタンエラストマーフィルムシートである請求項2記載の冷却シート。
- 表面に送風する装置を付帯した請求項1記載の冷却シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011157134A JP2013013688A (ja) | 2011-06-30 | 2011-06-30 | 冷却シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011157134A JP2013013688A (ja) | 2011-06-30 | 2011-06-30 | 冷却シート |
Publications (1)
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JP2013013688A true JP2013013688A (ja) | 2013-01-24 |
Family
ID=47686957
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JP2011157134A Withdrawn JP2013013688A (ja) | 2011-06-30 | 2011-06-30 | 冷却シート |
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JP (1) | JP2013013688A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021021327A (ja) * | 2020-10-31 | 2021-02-18 | 小室 雅彦 | 建物カバーシート。 |
-
2011
- 2011-06-30 JP JP2011157134A patent/JP2013013688A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021021327A (ja) * | 2020-10-31 | 2021-02-18 | 小室 雅彦 | 建物カバーシート。 |
JP7054488B2 (ja) | 2020-10-31 | 2022-04-14 | 雅彦 小室 | 建物カバーシート。 |
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