JP2013011036A - スクリーンドラム - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄効率の向上と処理能力の向上を図ることで、装置の小型化を図り、さらに処理量の調整が可能なスクリーンドラムを提供する。
【解決手段】スクリーンドラム1は、洗浄部10と、この洗浄部10を駆動する駆動部30と、洗浄部10の角度を調整する角度調整機構40と、を備えており、これら洗浄部10、駆動部30及び角度調整機構40は、架台3の上で組み立てられている。角度調整機構40は、外側ケース11の外側部11cに取り付けられ、洗浄部10を上下移動させる上下移動手段としてのシリンダ41と、駆動部30の下部に設けられ、洗浄部10の上下移動の支点となる軸部を構成するヒンジ42とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、パルパの補助離解機から送られてくる異物が集積した原料を洗浄・水切りし、洗浄後の異物を排出するスクリーンドラムに関する。
パルパを用いて行われる製紙原料の離解工程では、パルパ内に投入された古紙が製紙原料と異物(以下、原料という)が混在する状態で離解され、選別された製紙原料が次工程に送られる。一方、パルパで選別される異物は、パルパ内に徐々に堆積し、そのままではパルパの処理能力を低下させ、また、異物が細分化しても先送りされ、次工程に影響を及ぼすことになる。
そのため、処理の途中でパルパの処理を中断して、パルパ容器内に溜まった異物をブローしている。しかしながら、運転を中断することはパルパの生産能力を低下させてしまうため、現在では、ノーブローで連続的に異物を除去するシステムが用いられている(特許文献1参照)。
この異物を除去するシステムにおいて、補助離解機からの異物が多い原料を洗浄し水切りをして、洗浄後の異物を選択的に排出するためのスクリーンドラムが用いられている。このスクリーンドラムは、複数の穴を有するスクリーンプレートを筒状に形成されたドラムを備えている。例えば、このドラムの一方の筒端は塞がれており、この塞がれた筒端側が駆動装置と連結されて回転する。また、他方の筒端は開放されており、洗浄前の原料は、この開放端からパイプによってドラム内の塞がれた筒端側に供給される。
ドラム内に供給された原料は、回転するドラム内に供給される洗浄水によって洗浄される。上述した複数の穴からは、洗浄により製紙原料を多く含んだ洗い水を回収し、再びパルパ内へと送られる。一方、異物は、複数の穴を通過することなくスクリーンドラム内に残留し、スクリーンドラムの回転に伴い開放端側へと移動する。この開放端側には、洗浄後の異物を排出するための排出口が設けられている。
特開2011−38221号公報
ところで、スクリーンドラムにおいては、異物を除去する際に、原料も同時に除去されるため、除去されてしまう原料についてはスクリーンを用いて再回収する必要がある。しかしながら、近年の古紙事情の悪化によりスクリーンドラムにおけるリジェクト量が増加したことで、従来のスクリーンの許容量では完全に処理するのが難しくなってきている。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、洗浄効率の向上と処理能力の向上を図ることで、装置の小型化を図り、さらに処理量の調整が可能なスクリーンドラムを提供することにある。
上述課題を解決するため、本発明は、外周面に複数の穴を有する筒形状をなし、内周面に螺旋状のスクリュー羽根が取り付けられたドラムと、このドラム内に洗浄水を供給する洗浄水放出口とを備え、このドラムの内側に原料及び前記洗浄水を供給して前記ドラムを回転させ、洗浄後の異物を前記スクリュー羽根の螺旋形状に沿って移動させて排出するスクリーンドラムにおいて、原料の供給端と、洗浄後の異物の排出端とを、前記ドラムの軸方向における同一端に備え、前記ドラムは、ドラムの傾きを調整するための角度調整機構を備え、この角度調整機構は、前記ドラムが前記原料を受取り時及び洗浄時には原料の供給端側を高くし、前記ドラムが洗浄後の異物の排出時には前記ドラムを水平又は前記原料の供給端側を低くするものであることを特徴とする。
本発明はまた、上記の発明において、前記角度調整機構は、前記ドラムに取り付けられドラムの傾きを可変にする角度可変手段と、前記ドラムの原料供給端を上下動可能にするため前記ドラムにおける原料の供給端と反対の端部を軸支する軸部と、を備えることを特徴とする。
本発明はさらに、上記の発明において、前記高さ可変手段はシリンダにより伸縮自在に構成され、前記軸部はヒンジにより回動自在に構成されることを特徴とする。
以上の態様では、原料の受け取り時及び洗浄時において、角度調整機構によりドラムにおける原料の供給端側を高くし、その角度を維持する。これにより、原料の受け取り時及び洗浄時において、原料は、ドラム内部において自重で下側に落下する際に、傾斜角度によって定まる距離だけドラムの原料供給端と逆側に落ちることになる。そのため、原料が原料供給端から反対側に戻り、ドラムの回転速度が同じだと仮定した場合、ドラムを傾斜させている方がドラム内に原料を長時間残留させることができる。そのため、より長く洗浄時間を確保することができる。
また、異物の排出時には、角度調整機構によりドラムを水平又は原料の供給端側を低くする。これにより、異物の排出時には、異物となった原料は、ドラム内を異物の排出側に向かって一定速度で移動することになる。そのため、効率よく異物を排出することができるようになる。
このように、原料の受け取り時及び洗浄時と、異物の排出時において、洗浄部の原料供給端側をスイングさせることにより、洗浄効果を高めつつ、異物の排出をスムースに行うことができるようになり、処理効率の高いスクリーンドラムを提供することができる。また、角度調整機構により、ドラムの角度を調整することで原料の処理量の調整が可能となる。
以上のような本発明に係るスクリーンドラムによれば、洗浄効率の向上と処理能力の向上を図ることで、装置の小型化を図り、さらに処理量の調整が可能なスクリーンドラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係るスクリーンドラムの正面図である。 図1の上面図である。 スクリーンドラムで使用するドラムの展開図である。 ドラムの単体を示す断面図である。 図4のA−A断面図である。 図1の左側面図である。 スクリーンドラムの角度調整機構の3態様を示す正面図である。 ドラム内での洗浄サイクルを説明するための概要図であって、駆動部側から見た断面図である。 ドラムの傾斜角度を説明するための概要図である。 掻き板を説明するための概要図である。
以下、本発明の実施の形態(以下、本実施形態という。)に係るスクリーンドラムについて、図面を用いて詳細に説明する。図1は、スクリーンドラム1の正面図、図2は図1の上面図である。
(1)本実施形態
(1−1)本実施形態の構成
[1.全体構成]
スクリーンドラム1は、図1に示すように、洗浄部10と、この洗浄部10を駆動する駆動部30と、洗浄部10の角度を調整する角度調整機構40と、を備えており、これら洗浄部10、駆動部30及び角度調整機構40は、架台3の上で組み立てられている。
[2.洗浄部の構成]
洗浄部10は、外殻を構成する外側ケース11と、この外側ケース11の内側に組み付けられるドラム12とを備えている。
外側ケース11は、略円筒状に形成されており、ドラム12の外側を覆うように形成された筒状部11aと、この筒状部11aの下側に位置し、ドラム12内で洗浄されて下側に流れ落ちる製紙原料を受けるロート状の集積部11bとを備えている。また、この集積部11bの最下部には、製紙原料の回収口23が設けられている。
また、外側ケース11には、洗浄用配管14aが配管されている。
洗浄用配管14aは、図1及び図2に示すように、ドラム12と外側ケース11との間に配管されている。また、洗浄用配管14aは、外側ケース11の右側部の洗浄水供給口13aからドラム12の長手方向(図1における左右方向)の全長に亘って延在している。この洗浄用配管14aの外周壁部には、複数の洗浄水放水口21a(後述する図7参照)が設けられており、この洗浄水放水口21aから洗浄水Wが放水される。一方、洗浄用配管14bは、ドラム12の内側に複数配管されている。この洗浄用配管14bの先端は、洗浄効果を高めるためのノズル形状になっており、洗浄水放出口21bから洗浄水Wが放水される。
[3.ドラムの構成]
図3は、ドラム12の展開図である。また、図4は、ドラム12単体を中央で切断した状態を示す断面図、図5は、図4のA−A断面図である。
ドラム12は、複数の穴が開けられた平板状のスクリーンプレートを筒状に形成したものである。このドラム12の左側部12a(図1における駆動部30側。傾斜する下側部分)は、閉塞板22によって塞がれており、右側部12b(傾斜する上側部分)は開口している。また、この右側部12bは、図1に示すように、外側ケース11の右側開口11dから突出し、外側ケース11よりも外側に位置している。この右側部12bの開口は、洗浄後の異物の排出口となる。
上述した閉塞板22には、後述する駆動部30と連結される回転軸12cが設けられており、ドラム12は、この回転軸12cを中心に回転するようになっている。
このドラム12は、図3に示すように、複数の穴16,17がほぼ全面にあけられた1枚の平板を用いて構成されたものであり、この平板の上下端(図3における上下)を突き合わせるように巻いて筒状にしたものである。すなわち、ドラム12の外周面12gに複数の穴16、17が開けられた状態である。これらの穴16,17は、図3に示すように、ドラム12の中央よりも右側部分R(脱水エリアR)に穴17が、左側部分L(洗浄エリアL)に穴16があけられている。この穴17は、穴16よりも径が大きく形成されている。
これらの穴16、17は、詳細は後述するが、ドラム12の内側空間Sに供給された原料Gを洗浄してドラム12の外側に洗浄した製紙原料を回収する機能、及び、洗浄水Wをドラム12の外側に流下させ、残留する異物の水切りをする機能を果たすものである。
なお、上述した洗浄用配管14aは、ドラム12の外側から洗浄水を供給することにより、これらの穴16、17に張り付いた製紙原料や異物を洗い落とすために設けられている。
また、図1に示すように、ドラム12の内方には、上流工程であるパルパの補助離解機でリジェクトされた原料G(製紙原料と異物の混合物)をスクリーンドラム内に供給するための供給パイプ20が挿入されている。この供給パイプ20の供給口20aは、ドラム12の左側部12aの近くまで延びており、原料Gがドラム12の内方左側の洗浄エリアLに供給されるようになっている。
ドラム12の内周面12fには、図4に示すように、スクリュー羽根18と、このスクリュー羽根18に取り付けられた掻き板19とが設けられている。
スクリュー羽根18は、ドラム12の中心軸と同一な軸線を中心に螺旋状に形成されている。このスクリュー羽根18は、図4に示すように、ドラム12の左側部12aから右側部12bまで連続して設けられている。また、スクリュー羽根18の螺旋は、ドラム12の左側部12aから右側部12bに行く方向に右回りに旋回するように形成されている。この右回りの方向は、ドラム12が回転する方向Q(図10参照)である。
なお、このスクリュー羽根18は、平板を加工して制作したものであり、ドラム12の内周面12fと略直角に溶接によって取り付けられている。
掻き板19は、図4に示すように、ドラム12の左側部12aから中央やや右側の位置(脱水エリアRに少し入り込む位置)まで延びるように形成されている。また、この掻き板19は、図5に示すように、円周方向に間隔を開けて6個設けられている。この掻き板19は、平板状のものであり、掻き板19の平面は、スクリュー羽根18の平面と略直角に取り付けられている。また、掻き板19の平面は、この平面の延長線上にドラム12の中心が位置するように配置されている。この掻き板19は、スクリュー羽根18の平面に溶接によって取り付けられている。
ドラム12の左側端部には、図4及び図5に示すように、円周外方向に突出するフランジ部12dが設けられている。このフランジ部12dには、円周方向に沿って複数の取り付け穴12eが形成されており、この取り付け穴12eに図示しない締結部材を通すことによって、上述した閉塞板22が取り付けられることになる。
[4.駆動部の構成]
図1,図2及び図6に示すように、駆動部30は、駆動モータ31と、傾斜台座32上に位置する駆動軸33とで構成されている。この傾斜台座32は、架台3に取り付けられており、軸受け34a、34bを介して駆動軸33を回転可能に支持している。
駆動モータ21と駆動軸33とは、チェーン35によって巻き掛け伝動されている。また、駆動軸33は、傾斜台座32の傾斜面に沿って傾斜しており、この軸端部にドラム12の回転軸12cが連結される。
[5.角度調整機構の構成]
図1及び図6に示すように、角度調整機構40は、外側ケース11の外側部11c、11c(図6の左右方向における両側部)に取り付けられ、洗浄部10を上下移動させる上下移動手段としてのシリンダ41と、駆動部30の下部に設けられ、洗浄部10の上下移動の支点となる軸部を構成するヒンジ42とを備える。
シリンダ41は、図1及び図6に示すように、洗浄部10の幅方向両側部に1対設けられている。シリンダ41は、この両側部において上下に延在しており、その上端側41aは、外側ケース11の外側部11cに回動可能に取り付けられている。また、シリンダ41の下端側41bは、下側の架台3に、こちらも回動可能に取り付けられている。シリンダ41は、エアシリンダにより構成され、内部の空気圧の制御により、軸方向に伸縮自在に構成される。シリンダ41により、洗浄部10を所定の傾きに維持するとともに、洗浄部10を支持する役割を担う。
なお、本実施形態において、シリンダ41は、原料回収口23が設けられた洗浄部10の中央位置より図1中で右寄りに設けられているが、シリンダ41を取り付ける左右位置は、特に限定されるものではなく、設計的に変更して構わない。例えば、洗浄部10の角度調整端部である原料の供給端側に設ければ、シリンダ41のストロークを長く取る必要があるが、一方で洗浄部10の角度調整が容易となる。他方、駆動部30寄りに設ければストロークは短くなるが角度の微調整は難しくなる。
ヒンジ42は、駆動部30下部において、架台3との間に台座を介して設けられている。ヒンジ42は、駆動部30下部を支点として、洗浄部10における原料の供給端である図1の右側部分(後述する脱水エリア、下流側)が、スイング可能なように、駆動部30下部を回動自在に支持するものである。
このヒンジ42による軸支と、シリンダ41によるストローク制御により、図7の(a)〜(c)に示すように、洗浄部10は、図1の右側部分が高くなる状態(図7(a))から、洗浄部10が水平となる状態(図7(b))を通過し、同右側部分が低くなる状態(図7(c))までが可動域となる。
(1−2)本実施形態の作用
次に、スクリーンドラム1の作用について説明する。
図8は、ドラム12内での洗浄サイクルを説明するための概要図であって、駆動部30側から見た図、図9は、ドラム12の傾斜角度θを説明するための概要図、図10は、掻き板19を説明するための概要図である。
スクリーンドラム1は、ドラム12内に供給された原料Gを洗浄し、異物を水切り後に排出するためのものである。スクリーンドラム1は、角度調整機構40により、洗浄の過程において、洗浄部10の角度を変更する(図7参照)。すなわち、原料Gの受け取り時及び原料Gの洗浄時と、異物の排出時の各場面において、角度調整機構40の作用による洗浄部10の角度が異なる。以下、原料の受け取り時、原料の洗浄時、異物の排出時の3つの場合分けて説明する。
[1.原料の受け取り時]
原料Gは、原料の供給端側である図1の右側から、供給パイプ20を介して供給される。この際、角度調整機構40におけるシリンダ41の延伸により、図中右側が高くなった状態となる(図7(a)参照)。
[2.原料の洗浄時]
原料の洗浄時においても、洗浄部10の角度は、角度調整機構40におけるシリンダ41の延伸により図中右側が高くなった状態が維持される(図7(a)参照)。
このような状態において、駆動部30の駆動モータ31の駆動力が、チェーン35を介して駆動軸33、回転軸12cに伝達されることによってドラム12が回転する。この回転するドラム12の左側部分Lには、供給パイプ20から原料Gが供給される。また、ドラム12には、洗浄水給入口13a、13bから供給された洗浄水Wが、配管14a、14bを通って洗浄水放水口21a、21bから放水される。
ドラム12の内側空間Sに供給された原料Gは、ドラム12が回転することにより、スクリュー羽根18によってドラム12内の左側端部12aから右側端部12bへと洗浄水Wと攪拌されながら移動することになる。
この攪拌・洗浄の過程を、図8を用いて説明すると、図8(a)は、原料Gを攪拌する前の状態である。この状態では、原料Gは自重により下側に堆積している。なお、図8(a)では、説明の便宜上、隣り合う2つの掻き板19の間に原料Gが堆積している状態で示してある。
図8(b)は、図8(a)の状態からドラム12をQ方向に回転させた状態である。この状態では、原料Gは、スクリュー羽根18に沿って移動しながら、掻き板19によってドラム12の下側から上側へと持ち上げられる。また、掻き板19を乗り越えた原料Gは、隣の掻き板19によって仕切られた領域へと移動する。この移動の繰り返しで、原料Gがドラム12の右側部分Rへと運ばれる。
図8(c)は、図8(b)の状態からドラム12をさらに回転させた状態である。掻き板19によって回転方向Qの上側に持ち上げられた異物は、所定の高さで掻き板19から離れて落下する。すなわち、掻き板19はドラム12の中心軸に向かって延びているので、原料Gは、ドラム12の半分より上側まで持ち上げられたときに、掻き板19の平面に沿って滑り落ち、下側へと落下する。このとき、洗浄用配管14bの洗浄水放水口21から原料Gに向けて洗浄水Wが放水されることにより、原料Gが洗浄される。
このように洗浄水Wで洗浄されることによって、原料Gは、製紙原料(穴16から回収される)と異物(スクリュー羽根18に沿って移動してドラム12の右端部12bから排出される)とに分解される。
ここで、洗浄時における角度調整機構40による作用により、洗浄部10のドラム12が傾斜していることのメリットを説明する。
図9(a)に示すようにドラム12を傾斜させていない場合には、原料Gは、スクリュー羽根18の螺旋形状に沿ってドラム12内を右側端部12bに向かって一定速度で移動することになる(図9(a)に原料Gの移動行程を矢印T1で示す)。
これに対し、図9(b)に示すようにドラム12を角度θだけ傾斜させている場合、原料Gは、掻き板19によって上側に持ち上げられて自重で下側に落下する際に、傾斜角度θによって定まる距離だけ後側(ドラム12の左側)に落ちることになる(図9(b)に原料Gの移動行程を矢印T2で示す)。そのため、原料Gが左側端部12a側に戻ることになる。これにより、ドラム12の回転速度が同じだと仮定した場合、ドラム12を傾斜させている方がドラム12内に原料Gを長時間残留させることができる。そのため、より長く洗浄時間を確保することができる。
また、図10(a)に示すように、スクリュー羽根18の螺旋形状に沿って原料Gが移動する際、掻き板19がなければ原料Gは一定速度で移動することになる(図10(a)に原料Gの移動行程を矢印T3で示す)。
これに対し、図10(b)に示すように掻き板19を設けている場合、原料Gは掻き板19を乗り越えて進まなければならない(図10(b)に原料Gの移動行程を矢印T4で示す)。そのため、ドラム12内の原料Gの一部は、隣り合う掻き板19の間で滞留するようになる。これにより、ドラム12内に原料Gが残留する時間を長くしている。そのため、より長く洗浄時間を確保することができる。
このようにドラム12内に滞留・攪拌された原料Gは、まず、ドラム12の左側部分L(洗浄エリアL)で洗浄され、穴16から洗浄後の製紙原料および洗浄水が流れ落ちる。このとき、掻き板19は、ドラム12の左側部分Lおよび左側部分Lを過ぎた右側部分Rの少し先まで設けられており、この洗浄エリアLでの原料Gの攪拌・洗浄時間が長くなるようにしている。ドラム12から流れ落ちた製紙原料は、図1に示す集積部11bによって集められ、装置外に送流される。
[3.異物排出時]
次に、原料Gの洗浄を終え、異物を排出する段階について説明する。上述のような洗浄を終えると、ドラム12内は、穴16の穴径よりも大きな原料G、すなわち、すでに製紙原料は回収されているので、異物だけが残った状態になる。
このような状態になると、角度調整機構40は、シリンダ41を短縮させる。これにより、洗浄部10は、ヒンジ42に軸支されながら、図中右側の原料の供給端が下がっていく。このとき、図7(b)及び(c)に示すように、洗浄部10の角度は、水平状態としても良いし、右側が水平よりも下がった、いわゆるマイナス角度を形成するようにしてもよい。
この状態で、残留した異物としての原料Gは、内側空間Sに残留してドラム12の右側部分R(脱水エリアR)へと移動することになる。このとき、ドラム12の右側部分Lには掻き板19が設けられていないので、原料Gは洗浄水Wで直接に洗浄されることがなく(図10参照)、かつ、スクリュー羽根18の螺旋形状に沿って停滞することもなく移動する。
そして、この右側部分では、穴16よりも大きい径を有する穴17から、原料G中の水分が除去・脱水される。このとき、異物は、ドラム12の左側部分である程度脱水されているので、少しの水を含んだ固形状になっている。そのため、穴17を通してドラム12の下側へ流れ落ちるのは主に水だけであり、穴17から原料G(脱水エリアRでは、主として異物)は流れ落ちない。このようにして残留した異物は、下流端であるドラム12の図中右側端部より排出され、回収部50へ投入される(図1、図7中矢印参照)。
(1−3)本実施形態の効果
[角度調整機構の効果]
以上のように作用する本実施形態のスクリーンドラムによれば、角度調整機構40によって、原料の受け取り時及び洗浄時と、異物の排出時において、洗浄部10の原料供給端側をスイングさせることにより、次のような効果を奏する。
まず、原料の受け取り時及び洗浄時において、角度調整機構40のシリンダ41を延伸し、ヒンジ42に軸支された洗浄部10における原料の供給端側を高くし、その角度を維持する。これにより、原料Gは、掻き板19によって上側に持ち上げられて自重で下側に落下する際に、傾斜角度θによって定まる距離だけドラム12の左側に落ちることになる。そのため、原料Gが左側端部12a側に戻り、ドラム12の回転速度が同じだと仮定した場合、ドラム12を傾斜させている方がドラム12内に原料Gを長時間残留させることができる。したがって、より長く洗浄時間を確保することができる。
また、異物の排出時には、角度調整機構40のシリンダ41を短縮し、ヒンジ42に軸支された洗浄部10を水平又は原料の供給端側を低くする。これにより、異物となった原料Gは、スクリュー羽根18の螺旋形状に沿ってドラム12内を右側端部12bに向かって一定速度で移動することになる。そのため、効率よく異物を排出することができるようになる。
このように、原料の受け取り時及び洗浄時と、異物の排出時において、洗浄部の洗浄部10の原料供給端側をスイングさせることにより、洗浄効果を高めつつ、異物の排出をスムースに行うことができるようになり、処理効率の高いスクリーンドラムを提供することができる。
また、原料の受け取り時及び洗浄時に、洗浄部10を、角度調整機構40のシリンダ41の作用により原料の供給端側が高くなるように設定することで、ドラム12の処理容量を大きくすることができ、結果として処理能力の向上が図れる。したがって、従来と同様の処理能力を維持するには、洗浄部10のサイズダウンが可能であり、スクリーンドラム全体の機械のサイズを小さくすることができるようになる。また、角度調整機構40のシリンダ41と、ヒンジ42の作用により、洗浄部10の傾斜角度を可変にすることで、原料の処理量に応じて洗浄部10の角度を変更できるようになる。
[洗浄部及びドラムの効果]
本発明の実施の形態に係るスクリーンドラムによれば、ドラム12は、原料Gの移動する上流側の洗浄エリアLと、下流側の脱水エリアRとに区分され、脱水エリアRに位置する穴17の穴径を、洗浄エリアLに位置する穴16の穴径よりも大きくしているので、洗浄エリアLで原料Gを洗浄して製紙原料を穴16から流下させると共に、脱水エリアRでは穴17で原料G中の水を切ることができる。そのため、製紙原料が張り付くことを防止するために必要以上に洗浄エリアLの穴16を大きくしなくてもよく、排出したい製紙原料だけを穴16を通して流下させることができる。一方、穴16を大きくしなくても、脱水エリアRの大きな穴17から洗浄水を回収できるので、洗浄水が排水され難くなるのを防止することができる。
また、スクリュー羽根18は、ドラム12の回転軸を中心とする螺旋状に形成され、原料Gがドラム12の回転軸に沿って移動してドラム12端部12bの排出口から排出されるようになっており、ドラム12は、原料Gの移動する上流側Lよりも下流側Rが低くなるように傾斜させて取り付けられているので、ドラム12内を移動中の原料Gが左側端部12a側に戻ることになり、ドラム12内に原料Gを長時間残留させることができる。そのため、より長く洗浄時間を確保することができる。
さらに、このスクリュー羽根18には、原料Gをドラム12の回転方向に掻き上げる掻き板19が設けられているので、原料Gは掻き板19を乗り越えて進まなければならなくなり、ドラム12内に原料Gを長時間残留させることができる。そのため、より長く洗浄時間を確保することができる。
さらにまた、掻き板19は、ドラム12の洗浄エリアLである上流側Lに設けられているので、洗浄エリアLで原料Gを長時間残留させることができる。そのため、原料Gを十分に洗浄させることができるとともに、排水のみを行う脱水エリアRでの滞留時間を洗浄エリアLでの滞留時間よりも短くすることができる。そのため、全行程の作業時間を洗浄・脱水に必要な時間だけ行うようにすることができる。
(2)他の実施形態
以上、本発明の実施の形態に係るスクリーンドラムについて述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、ドラム12の左側部分に穴16を設け、右側部分に穴16よりも大きな径の穴17を設けているが、この構成に限定されるものではない。すなわち、ドラム12に設ける複数の穴の穴径は、左側から右側に向かうに従い穴径が大きくなるようにしてあればよい。これにより、左側から右側に向かうに従って原料G中に含まれる水分を大きな穴で排出・脱水し易くなる。このとき、原料Gは、右側に向かうに従い水分を含んだ固形状になっていくので、大きな穴から異物が流下することなく、水分のみを回収できるようになる。
また、本実施の形態におけるスクリーンドラムでは、原料Gがドラム12の左側から右側に移動する構造として説明したが、右側から左側へ移動する構造であってもかまわない。この場合であっても、移動する方向に向かうに従い、穴径が大きくなるようにドラム12に複数の穴を形成してあればよい。
1 スクリーンドラム
3 架台
10 洗浄部
11 外側ケース
11a 筒状部
11b 集積部
11c 外側部
12 スクリーンドラム
12a 左側部
12b 右側部
12c 回転軸
12d フランジ部
12e 取り付け穴
12f 内周面
12g 外周面
13a、13b 洗浄水給水口
14a、14b 配管
16、17 穴
18 スクリュー羽根
19 掻き板
20 供給パイプ
20a 供給口
21 洗浄水放水口
22 閉塞板
23 回収口
30 駆動部
31 駆動モータ
32 傾斜台座
33 駆動軸
34a、34b 軸受け
35 チェーン
40 角度調整機構
40a 上端部
40b 下端部
40c ナット
41 シリンダ
42 ヒンジ
50 回収部
L 左側部分(洗浄エリア)
R 右側部分(脱水エリア)
G 原料
Q ドラムが回転する方向
S ドラムの内側空間
T1、T2 異物の移動方向
W 洗浄水
θ 傾斜角度

Claims (3)

  1. 外周面に複数の穴を有する筒形状をなし、内周面に螺旋状のスクリュー羽根が取り付けられたドラムと、このドラム内に洗浄水を供給する洗浄水放出口とを備え、このドラムの内側に原料及び前記洗浄水を供給して前記ドラムを回転させ、洗浄後の異物を前記スクリュー羽根の螺旋形状に沿って移動させて排出するスクリーンドラムにおいて、
    原料の供給端と、洗浄後の異物の排出端とを、前記ドラムの軸方向における同一端に備え、
    前記ドラムは、ドラムの傾きを調整するための角度調整機構を備え、
    この角度調整機構は、前記ドラムが前記原料を受取り時及び洗浄時には原料の供給端側を高くし、前記ドラムが洗浄後の異物の排出時には前記ドラムを水平又は前記原料の供給端側を低くするものであることを特徴とするスクリーンドラム。
  2. 前記角度調整機構は、
    前記ドラムに取り付けられドラムの傾きを可変にする角度可変手段と、
    前記ドラムの原料供給端を上下動可能にするため前記ドラムにおける原料の供給端と反対の端部を軸支する軸部と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のスクリーンドラム。
  3. 前記高さ可変手段はシリンダにより伸縮自在に構成され、前記軸部はヒンジにより回動自在に構成されることを特徴とする請求項2記載のスクリーンドラム。
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