JP2013008763A - 集光型太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電素子の放熱に関して、一定でない風、或いは太陽の位置つまり時間帯によって放熱性能が変化しない集光型太陽電池の提供。
【解決手段】発電素子1を冷却するために熱交換手段4を包囲する第一通気路3と、第一通気路とフレキシブル配管8で接続された第二通気路7を有し、第二通気路に受光面側に放熱部品用光吸収部材5を設けるよう構成し、発電素子の傾斜角度が変化しても第二通気路の煙突効果より、発電素子の放熱効果を維持できるよう構成することによって、太陽光追尾のために発電素子の傾斜角度が変化しても常に放熱効果を維持できると共に、放熱により発電素子の高効率化と寿命向上が実現。
【選択図】図1
【解決手段】発電素子1を冷却するために熱交換手段4を包囲する第一通気路3と、第一通気路とフレキシブル配管8で接続された第二通気路7を有し、第二通気路に受光面側に放熱部品用光吸収部材5を設けるよう構成し、発電素子の傾斜角度が変化しても第二通気路の煙突効果より、発電素子の放熱効果を維持できるよう構成することによって、太陽光追尾のために発電素子の傾斜角度が変化しても常に放熱効果を維持できると共に、放熱により発電素子の高効率化と寿命向上が実現。
【選択図】図1
Description
本発明は、集光型太陽電池に関する。
環境問題に対する意識の高まりと共に、原子力発電事故に伴うよりクリーンなエネルギー供給システムへの関心と事業への取り組みが世界的に広がっている。特に、自然エネルギーの中でも代表的な存在である太陽電池への期待は大きくなってきている。
しかし、太陽光を電気エネルギーに変換する発電素子の性能は飽和状態にあり、より効率的なエネルギー変換への飛躍が期待されている。そのためのソリューションの一つとして、集光型太陽電池が開発されている。レンズにより太陽光線を集光して発電素子に焦点を合わせることで、従来の発電素子の発電効率を向上させる方法である。集光による発電素子の面積が小さくできることによる材料コストの低減も大きなメリットである。
集光型太陽電池では、太陽光をレンズ等の光学素子によって集光し、発電素子に対する入射光量を増加させるようになっている。そのために、発電素子が急激に温度上昇を起こすという課題が有った。その熱によって、発電素子が劣化する問題が生じる。この問題を解決するため、発電素子の冷却方法が提案されている。冷却方法としては、水冷方式と空冷方式ある。水冷方式としては、水冷管を発電素子に設置するもの、伝熱性能の高い液体金属を発電素子に接して設けるもの、また発電素子を冷媒で直接冷却する方法などが提案されている。空冷方式では、発電素子の裏面に空冷フィンを設けて、送風ファンにより空冷フィンを冷却する方法がある。
水冷方式と空冷方式とを比較すると、水冷方式の方では伝熱性能が空気より高い媒体を使用するので冷却性能は非常に高い。しかしながら、水等の媒体を循環させるポンプが必要になり、或いは液体金属等の媒体自身が高価なために、製造コストは非常に高くなってしまう傾向がある。一方、空冷方式でも送風ファンを使用する場合にはコストアップになるため、発電素子に熱交換器を設置し、熱交換器に空気が接触するような構成のものがあった。
従来の集光型太陽電池の発電素子の放熱に関する一例としては、空冷式の冷却機構を備えた太陽電池が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
図8Aは、従来の集光型太陽光電池の一例の構成の模式図である。また、図8Bは、従来の集光型太陽光電池の一例の構成の模式的斜視図である。発電素子への集光のために太陽を追尾させる駆動装置を具備した架台51、発電素子52、集光のための屈折式光学系53、発電素子52を冷却するための熱交換器54、熱交換器54に空気を送るための開口55と送風路56、熱交換器54から空気を取り出すための開口57を備えている。太陽からの平行光は屈折式光学系53を通過して、発電素子52に集光され、光を吸収した発電素子52は電力と熱を作成する。発生した熱は、発電素子52から熱交換器54に伝達され、開口55から流入する空気と熱交換され、暖められた空気は開口57から流出する。
図8Cは、従来の集光型太陽光電池の一例の構成の模式的断面図である。集光型太陽電池の発電素子52の受光面側に吹く風58は、発電素子52の表面に沿って上方に移動して上縁の開口55から、発電素子52の非受光面側の熱交換器54に送られる。熱交換された空気は、通風路56を通過して、下縁の開口57から排出される。
太陽光を追尾しつつ常に、発電素子の熱を通風によって熱交換して冷却することが可能な構成である。
従来の太陽電池の発電素子の放熱に関する一例として、煙突効果を利用した空冷式の冷却機構を備えた太陽電池が考案されている(例えば、特許文献2参照)。
図9A及び図9B、図10A、図10B及び図10Cには、温度差による浮力を用いて、煙突効果で、放熱する構成のものを示している。図9Aに断面図を示した。発電素子64が取り付けられた基板61と、基板と平行に取り付けられた板状部品62、煙突形状で上下が開口の上昇筒63、光吸収材料65よりなり、基板と板状部材62の間に挟まれた空間は上昇筒63の内部に通じている。図9Bには、基板61と板状部材62とを分離した斜視図を示した。放熱のための空気の流れは、上昇筒63の内部で起こる熱上昇流による圧力差が原動力となり、基板61と板状部品62との間に挟まれる空間の周縁部で吸い込まれた外部の空気が加速され、流れによって発電素子64を冷却した後、上昇筒63の内部に入り、熱上昇流となって上昇筒63内部を上昇して、上昇筒63の開口した上端から排出される。基板61の中央部分には発電素子64を取り付けず、光吸収部材65を配置している。光吸収部材65は太陽光を吸収し、その熱を空気に伝達するので上昇筒63の熱上昇流を強める。
図10Aには、受光面が水平ではなく、傾斜させて設置する場合である。その場合には、上昇筒63が傾斜していると熱上昇流の妨げとなるため、常に上昇筒63が鉛直方向となるように取り付け角度を設定している構成である。図10Aでは、傾斜しているために起こり得る空気の流れに不均衡を防止するために、基板61と板状部材62の側面に側板65を取り付けて内部空間の低所側と上昇筒63の上端のみを開口として、上昇筒63は高所側の端に複数設けている。図10Bは、図10Aの断面図である。
図10Cでは、上昇筒63の断面が円形ではなく、細長い断面の形状として構成されている。
しかしながら、前述した構成の集光型太陽電池の放熱部品にも課題がある。
特許文献1の方法では、屈折式光学系53のある受光面側に吹く風58を上縁の開口55から取り込んで、発電素子52の熱交換器54に送られ、熱交換後に、通風路56を通過して、下縁の開口57から排出される。つまり、受光面側の空気の利用を主眼に構成されている。しかし、風の吹く方向は一定ではない。無風状態では、通風路56内での熱交換器54により昇温した空気の密度低下による浮力で、開口部55から空気は排出される基本構成となっている。それに対して、上記のように受光面側に吹く風が発生した時間帯は、開口部55で空気の流れが逆転されることになる。一定でない風に多大な影響を受ける放熱用の空気の流れは、そのまま放熱性能を増減させるため欠点となる。また、発電素子への集光のために太陽を追尾させる駆動装置を具備した架台51によって、通風路56の角度は可変するため、基本性能である浮力の効果も都度変化する一方、開口55の風に対する向きも微妙に変化するため、太陽の位置、つまり時間帯によって放熱性能が変化してしまう課題を有する。
特許文献2の方法では、煙突効果は上昇筒63の性能に依存している。上昇筒63は常に鉛直方向であることが最適であるため、設置時の発電素子64等の傾斜に応じて、上昇筒63の角度は設計時点で決定されており、可変ではない。その結果、太陽への追尾が不可能となる大きな欠点がある。たとえ、太陽光に追尾しない場合であっても、太陽電池を使用する地域の緯度に応じて、設計変更が必要である。また、煙突効果の動力源である昇温した空気は、光吸収部材65への熱吸収にのみ依存しており、太陽の位置、つまり時間帯とか季節により変わるため、常に一定の煙突効果を得るために光吸収部材65設置に関するコストが常に必要である。太陽の追尾が不可能な点、使用する地域の緯度毎に最適設計への変更コストが掛かることが、普及への欠点となる可能性がある。
本発明は、前記従来の課題を解決する集光型太陽電池を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の太陽電池は、発電素子を冷却するために熱交換手段を包囲する第一通気路と、第一通気路とフレキシブル配管で接続された第二通気路を有し、第二通気路に受光面側に放熱部品用光吸収部材を設けるよう構成している。
本発明の太陽電池によれば、太陽追尾時の発電素子の方向変化に依存せず、常に良好な放熱が可能となる。その結果、設置する経度や時間帯に無関係に、同一の構成にて、高効率で高寿命な集光型太陽電池の提供を可能とすることができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における集光型太陽電池100の構成を示す。
図1は、実施の形態1における集光型太陽電池100の構成を示す。
図1に示す集光型太陽電池システム100は、複数の発電素子1と、複数の発電素子1の受光面に配置されている集光レンズ群2と、複数の発電素子1の後面に配置されている第一通気路3と、第一通気路3の内部に配置されている放熱フィン4と、放熱部品用光吸収部材5と、放熱部品用光吸収部材5の後面に配置されている放熱部品用放熱フィン6と、放熱部品用放熱フィン6の後面に配置されている第二通気路7と、フレキシブル配管8と、追尾機構9とを備える。
本明細書において、太陽光を照射される面を「受光面」と表記し、それぞれの部材において受光面と対向する面を「後面」と表記する。
集光型太陽電池100から追尾機構9を除いた構成を、太陽電池ユニット101とも表記する。
集光型太陽電池100から追尾機構9を除いた構成を、太陽電池ユニット101とも表記する。
発電素子1は、太陽光を受光し、熱を発生する。発電素子1は、膜の形状である。
集光レンズ群2は、太陽光を集光する。発電素子1の受光面に配置されている複数のレンズ21で構成されている。
第一通気路3は、複数の発電素子1の後面に配置されている。第一通気路3は、受光面側に配置されており、かつ開口である第1の端部41と、複数の発電素子の後面に位置する通気路42と、第2の端部43とを有する。
フレキシブル配管8は、第一通気路3の第2の端部43と接続されている。
第二通気路7は、第1の端部61と、通気路62と、受光面側に配置されており、かつ、開口である第2の端部63とを有する。
フレキシブル配管8は、第二通気路7の第1の端部61と接続されている。
通気路62は、放熱部品用放熱フィン6の後面に配置されている。
第一通気路3の開口からフレキシブル配管8を介して第二通気路の開口までは貫通している。
追尾機構9は、発電素子1の受光面に太陽光が入射するように、太陽電池ユニット101の角度を調整する。好ましくは、集光レンズ群2に対して垂直に太陽光が入射するように、太陽電池ユニット101の角度を調整する。
かかる構成によれば、発電素子1の傾斜角度が変化しても第一通気路3と第二通気路7の合計での煙突効果を一定に維持することにより、発電素子1の放熱効果を一定に維持できるように構成している。その結果、太陽光追尾のために発電素子1の傾斜角度が変化しても第二通気路7は固定されているので常に放熱効果を維持できると共に、放熱により発電素子1の高効率化と寿命向上が実現されるので、集光型対応電池の発電素子1の放熱部品として有用である。
煙突効果については詳しくは後述するが、太陽が真上に位置する時間帯では第一通気路3が水平方向にあるため、浮力は発生しないが、傾斜した第二通気路7における浮力によって第二通気路7内に煙突効果と呼ばれる大きな空気の対流が発生可能である。その結果、第一通気路3は第二通気路7とフレキシブル配管8により連結されているので、第一通気路3にも放熱に必要な空気の対流が生じて、発電素子1の放熱が可能となる。また、太陽が水平方向に位置する時間帯では、第一通気路3にも、第二通気路7にも煙突効果が発生する。そして、太陽光が斜め方向に位置する時間帯などでは、第一通気路3と第二通気路7の両方に、傾斜角度に応じた浮力が発生する。つまり、太陽の位置に関わらず、第二通気路7における煙突効果により、本発明の集光型太陽光電池の発電素子1の放熱が保障される構成となっている。
実施の形態1における発電素子の放熱部品の基本原理について説明する。図2A及び図2Bには、集光型太陽光電池の発電素子1の大きさと発電効率について、図3A及び図3Bには従来の放熱部品と煙突効果による放熱効果の比較について説明している。
図2Aに集光型太陽電池に関して、集光倍率と発電素子の温度と、分割による温度の低減効果の予測を示している。例えば、10mmの発電素子に集光する場合と比較して、100〜500μmに発電素子を分割して集光する場合の温度分布を模式的に示している。発電素子を分割することで各発電素子に対する放熱面積が増大することが予測されるため、各温度は低減する。
図2Bに発電素子の温度に対する変換効率(発電効率)の一般的な数値を示している。前述のように分割することで温度低下が期待できるが、その結果として発電素子の発電効率が上昇するため、メリットが大きい。発電素子として使用する材料量が低減できることも加味すれば、コスト低減効果は大きいことが分かる。発電素子の温度低減が、寿命の工場も含めて非常に重要と言える。ここで、発電素子サイズが500μm、100μmにて各々、1,000倍、5,000倍の集光倍率となる。なお、5,000倍集光のために素子サイズを小さくしても逆に、エネルギー密度が高くなるため、必ずしも、素子の温度が低下するとは言えないケースもある。
図3Aでは、従来の放熱状態を示している。特に放熱のための機構がないために、周囲の空気の昇温による浮力によって生じる自然対流に依存するため、最も放熱効果は小さい。また、鉛直方向上方への流れが起きるため、上方での(後流での)放熱効果の著しい低下もあるため、発電素子の分割にも要注意である。図3Bでは、発電素子の周囲に通気路を設けた場合である。ここでは、通気路を筒(煙突)と表現している。つまり、鉛直方向の最下段と最上段にのみ開口部を有する筒状の通気路を設けることで、顕著な放熱のための煙突効果を期待する構成である。図3Aの流れ分布の比較でもわかるように、大きな上昇気流が発生することによる放熱効果は大きい。補足として、図4Aと図4Bには各々、図3Aと図3Bに対応して、流れを模式的に表現している。
なお、後述する実施例のように、通気路内に放熱フィンを流れに沿って設けることで、この高速の上昇気流を活かした大きな放熱効果が得られることが知られている。
(実施例1)
図5に本発明の実施の形態1における発電素子に関する実施例1を示した。これは、1,000倍集光が可能な発電素子1の配置図である。発電素子1の形状は、0.5mm×0.5mm、厚さが0.1mmである。その発電素子1を16mm間隔で並べてあるので、集光レンズ群2の各々レンズのサイズは16mm×16mmとなり、この例では集光レンズ群2の厚みは16mmとした。1,000倍集光のため、各々の発電素子1に照射されるエネルギーは1,000kW/m2となる。この例では、発電素子1は縦7個、横7個配列しており、太陽電池としては192mm×192mmのセルサイズとなっている。
図5に本発明の実施の形態1における発電素子に関する実施例1を示した。これは、1,000倍集光が可能な発電素子1の配置図である。発電素子1の形状は、0.5mm×0.5mm、厚さが0.1mmである。その発電素子1を16mm間隔で並べてあるので、集光レンズ群2の各々レンズのサイズは16mm×16mmとなり、この例では集光レンズ群2の厚みは16mmとした。1,000倍集光のため、各々の発電素子1に照射されるエネルギーは1,000kW/m2となる。この例では、発電素子1は縦7個、横7個配列しており、太陽電池としては192mm×192mmのセルサイズとなっている。
図6A、図6B、及び図6Cに、実施の形態1に示す太陽電池100の動作を示しているす。
図6Aは、太陽が水平方向に位置する時間帯における、太陽電池100の位置関係を示している。図6Aでは、第一通気路3にも、第二通気路7にも煙突効果が発生する。この場合にも、第一通気路3と第二通気路7が連通している点が重要な構成である。つまり、浮力の起動源となる熱は第一通気路3内で発生するが、連通している第二通気路7では同等かそれ以上に昇温した空気が発生することで、連結された第一通気路3と第二通気路7の両方の浮力の合算として、大きな煙突効果が発生可能である。
次に、図6Bには太陽光が斜め方向に位置する時間帯における、太陽電池100の位置関係を示している。このような状況でも、第一通気路3と第二通気路7の両方に、傾斜角度に応じた浮力が発生する。特に、第二通気路7は図1Aのように、あらゆる方向からの太陽光に太陽できるように、傾斜させて設置することが良い。その結果、第一通気路3と第二通気路7の合計の浮力によるトータルの煙突効果が得られるため、前述の水平の場合、或いは垂直の場合と比して、煙突効果による放熱効果が最も大きくなることも予想される。第一通気路3と第二通気路7での煙突効果の大きさによりケースバイケースで多少の差異は有るが、太陽が水平の場合から斜め方向までは、かなり大きな煙突効果が得られることになる。逆に、太陽が鉛直上方の場合には第二通気路7の約70%(sin(45度))の浮力による煙突効果のみに依存することになる。したがって、設計上は第二通気路7をベースに最適化すべきである。
さらに、図6Cには太陽が真上に位置する時間帯における、太陽電池100の位置関係を示している。この場合では、第一通気路3が水平方向にあるため、浮力は発生しない。この時、第二通気路7において、効率用句太陽光の熱エネルギーを吸収できる放熱部品用光吸収部材5があるため、放熱部品用放熱フィン6を経由して第二通気路7内の空気を容易に昇温させることが可能となっている。つまり、第二通気路7内の空気を昇温することで、第二通気路7の外部の空気との温度差によって生じる浮力が働くことで、煙突効果と呼ばれる大きな空気の対流が発生可能である。その結果、第一通気路3は第二通気路7とフレキシブル配管8により連結されているので、第一通気路3にも放熱に必要な空気の対流が生じて、発電素子1の放熱が可能となる。
なお、放熱フィンは、各発電素子の両端に約1mm厚さのアルミ製のものを第一通気路3内に流れに沿って設けているが、本数を増加させることによって、より大きな放熱効果も期待される。
なお、第一通気路3、および第二通気路7の厚さも重要なパラメータであるが、ここでは実装上の都合から25mm程度としている。つまり、第一通気路3と第二通気路7の内部の幅は25mmであるが、小さ過ぎると流体抵抗となり、逆に広過ぎると集光型太陽電池全体の重量が増加する。特に、第一通気路3の重量増加は太陽光追尾のための機構に負担が掛かかることになる。
なお、本発明の実施の形態1では図示していないが、発電素子1の受光面側にレンズ冷却用通気路を設けることも可能であり、フレキシブル配管8により第二通気路7に接続することも可能である。第一通気路3に加えて、煙突が増加することが期待できる。その場合には、実装上は発電素子1の受光面の耐久性を向上させるため、或いは汚れを防止させるために、透明材料からなるレンズ冷却用通気路を設置されることが良い。この際に、レンズ冷却用通気路には、紫外線(UV)吸収材料を使用することも有効である。集光レンズ群2には、樹脂製(ポリカーボネート製)を使用することが多く、この場合には、400nm以下は透過しない性質があり、特に300nm付近の波長によるダメージが懸念される。そのために、レンズ冷却用通気路にて熱として吸収しておくことで、レンズ冷却用通気路の煙突効果に役立てると共に、集光レンズ群2の耐久性の向上に効果がある。なお、第一通気路3の性能への影響は変わらなく、十分な放熱特性は維持される。
なお、放熱部品用光吸収部材5は太陽光を吸収して、その熱を流入した空気に伝達して第二通気路7内の熱上昇流を強めるための部材である。そのために、放熱部品用光吸収部材5の最も単純な構造は単なる金属板であるが、その表面は黒く塗装して光吸収率を高めることが望ましく、その材質はアルミニウム等の熱伝導性の材料が望ましい。
また、図7A、図7B、及び図7Cに示したように、第二通気路7は、4分の一円弧形状を有しており、太陽の方向に凸とするよう配置することによって、太陽の位置に無関係に常に放熱部品用光吸収部材5が垂直に太陽光から受熱できるので、受熱効率は前述の図6よりも向上する。ただし、第二通気路7の全長が長くなる傾向があるため、設置場所によっては好ましくない場合もある。また、凸でなくとも、凹の場合も同様な性能が得られるが、この場合出口の開口部が鉛直上方を向くので、雨等の落下物への対応上好ましくない場合もある。ここで、前記の図6と第二通気路7の延長方向の高さと、図7の4分の一円弧形状の半径に相当する、鉛直方向の高さが等しい場合には、煙突効果としての浮力の大きさは同等となることから、図6に対して図7の効果を期待する場合には、4分の一円弧形状の半径を大きくする必要がある。
さらに、放熱部品用光吸収部材5の全体を放熱部品用放熱フィン6に密着、或いは一体化すれば、より効果的に空気を加熱でき、煙突効果を増加できる。
本発明にかかる発電素子の放熱部品は、発電素子を冷却するために熱交換手段を包囲する第一通気路と、第一通気路とフレキシブル配管で接続された第二通気路を有し、第二通気路に受光面側に放熱部品用光吸収部材を設けるよう構成し、発電素子の傾斜角度が変化しても第二通気路の煙突効果より、発電素子の放熱効果を維持できるよう構成している。その結果、太陽光追尾のために発電素子の傾斜角度が変化しても常に放熱効果を維持できると共に、放熱により発電素子の高効率化と寿命向上が実現されるので、集光型対応電池の発電素子の放熱部品として有用である。
1、52、64 発電素子
2 集光レンズ群
3 第一通気路
4 放熱フィン
5 放熱部品用光吸収部材
6 放熱部品用放熱フィン
7 第二通気路
8 フレキシブル配管
2 集光レンズ群
3 第一通気路
4 放熱フィン
5 放熱部品用光吸収部材
6 放熱部品用放熱フィン
7 第二通気路
8 フレキシブル配管
Claims (8)
- 太陽光を集光する集光レンズと、
前記集光された光を受光する受光面を有する発電素子と、
前記発電素子と前記受光面と異なる面と接触して配置され、第1の端部、及び受光面側に配置され、かつ、開口である第2の端部を有する第1の通気路と、
前記太陽光を受光する受光面を有する放熱部品用光吸収部材と、
前記放熱部品用光吸収部材の後面に配置された放熱部品用放熱フィンと、
前記放熱部品用放熱フィンの後面に配置され、第3の端部と、及び受光面側に配置され、かつ、開口である第4の端部を有する第2の通気路と、
前記第1の端部と前記第2の端部を接続するフレキシブル配管と、
前記第1の通岐路の開口から前記第2の通気路の開口まで貫通している、
集光型太陽電池。 - 発電素子と、
前記発電素子を冷却するための冷却手段を少なくとも有する集光型太陽電池において、
前記冷却手段は前記発電素子の非受光面側に設けられた空冷方式の冷却機構からなり、
前記冷却機構は熱交換手段と前記熱交換手段を包囲する第一通気路とを有し、
前記第一通気路とフレキシブル配管で接続された第二通気路を有し、
前記第二通気路には、受光面側に放熱部品用光吸収部材を設けていることを特徴とする集光型太陽電池。 - 前記発電素子は、太陽を追尾することで、前記受光面が傾くための機構を備えていることを特徴とする請求項2に記載の集光型太陽電池。
- 前記発電素子は、その受光面側に集光光学系を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載の集光型太陽電池。
- 前記熱交換手段は、拡大伝熱面として放熱フィンを備えていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1つに記載の集光型太陽電池。
- 前記放熱部品用光吸収部材に放熱部品用放熱フィンを接続設置していることを特徴とする請求項2から5のいずれか1つに記載の集光型太陽電池。
- 前記第二通気路は、前記第一通気路と同等長さを有していることを特徴とする請求項2から6のいずれか1つに記載の集光型太陽電池。
- 前記第二通気路は、4分の一円弧形状を有しており、太陽の方向に凸、或いは凹とするよう配置することを特徴とする請求項2から7のいずれか1つに記載の集光型太陽電池。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11094840B2 (en) | 2016-04-12 | 2021-08-17 | International Business Machines Corporation | Photovoltaic system with non-uniformly cooled photovoltaic cells |
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