JP2013006180A - 二酸化炭素の還元方法および還元力供与システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 大気中の二酸化炭素や燃焼排ガス中の二酸化炭素を資源として有効利用するため、水蒸気と二酸化炭素から、メタノール、ホルムアルデヒドなどの有用な有機化合物を断続的に、または、連続的に生成する方法を提供する。あるいは植物が行う光合成の明反応類似の効果を発現するシステムを提案する。
【解決手段】 光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}と水蒸気と二酸化炭素を含む大気中に、光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}を電気伝導性物質上に散布した構成体を配置し、一体化物に紫外光を照射する。その際に光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}の表面に、大気中に存在する水蒸気を結露させて適度な膜厚の液膜を形成し、光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}表面への大気中の窒素分子の多層物理吸着を防止して、光触媒活性の低下を防ぐ。
【選択図】なし

Description

本発明は、二酸化チタン等の光触媒を用いることにより紫外線照射の下で水蒸気と二酸化炭素から、メタノール、ホルムアルデヒド等の有用な有機化合物を常温で生成する技術に関する。さらに、植物が行う光合成の明反応類似の作用を実現する還元力供与体(つまり電子供与体)の技術にも関する。
近年、大気中の二酸化炭素濃度の増加により大気の温暖化が進み、異常気象が頻発して地球規模での大きな社会問題になっている。そこで、排気ガス中の二酸化炭素を回収処理する研究が行なわれている。また、この二酸化炭素を資源として有用な有機化合物に変換する研究が行われており、これらの研究の重要性は益々高まって来ている。
それらの研究の中で、光触媒を用いて二酸化炭素分子を構成する炭素を低分子量有機物として固定化する試みは1970年代の後半に、高エネルギーの紫外線を用いて反応生成物を分析して可能性を示した報告が有るとされるが、あくまでも分析レベルであって生成量は極微量であり実用に供するものではない。その後、大気の温暖化が観測され、大気中の二酸化炭素分子の増加と関連付けて、大気の温暖化防止のため二酸化炭素分子の低減を目指した研究が活発になっているが未だ実用には至っていない。また、植物の光合成を参考にして二酸化炭素を還元する目的で新規な有機化合物を合成する方法も活発に研究されているが、実用には遠い状況である。
なお、光触媒を用いた二酸化炭素の固定化実験はほとんどが水中に二酸化チタンの粒子や結晶を浸漬して高エネルギーの紫外光を照射する形態であり、また、酸化され易い犠牲試薬を添加して還元作用を強めるものであり、還元された有機化合物の量も微量であって、本発明がめざす“気相で犠牲試薬なしで空気中の二酸化炭素を実用可能な量で還元”をめざした報告は見出されない。
近年、光触媒と二酸化炭素還元触媒を複合化して二酸化炭素と水を原料として太陽光の照射下でメタノールを含む低分子量の有機化合物を製造する提案がなされている。(特許文献1および2参照)
しかし特許文献1、2共に、光触媒にて水から水素イオンを生成し、二酸化炭素を供給して二酸化炭素還元触媒の作用によりメタノール等の有機化合物を生成させる技術であり、触媒と光触媒とから構成され、二酸化炭素の還元は光触媒ではなく触媒によって為されることが特徴である。さらに二酸化炭素還元触媒を有効に機能させるためには二酸化炭素還元触媒の近傍を比較的高温の環境にすることが必要であった。
特開2003−275599号公報(第1〜6頁) 特開2004−59507号公報(第1〜7頁)
本発明は光触媒を用いて、水蒸気と大気中および排気ガス中の二酸化炭素から、メタノール、ホルムアルデヒド等の有用な有機化合物(主に炭素1分子からなるC1化合物)を常温で生成するための方法を提供することを目的とするものである。また、緑色植物が行っている光合成反応のうちの明反応類似の作用を光触媒によって実現することによる還元力供与体(つまり電子供与体)を提供することを目指すものである。また、光触媒の触媒活性の低下の原因を解明し、触媒活性の低下を防止する方法を提案するものである。
光触媒は、その物質特有のバンドギャップエネルギーに相当する波長よりも短波長(高エネルギー)の光を受けると、価電子帯の電子が伝導帯へ励起され還元能を有する電子が生成し、価電子帯には高い酸化能を有する正孔が生じる。光照射で生成する電子と正孔は通常は大部分が再結合して熱として失活するが、一部は拡散し表面に達し、酸化反応や還元反応を起こす。代表的な光触媒としては、二酸化チタン、酸化亜鉛等が知られている。
光触媒を用いて水蒸気と二酸化炭素からメタノール、ホルムアルデヒド等の有用な低分子有機化合物を生成する場合には、光触媒がまず水分子に作用して、水素イオン(H)と{水酸化物イオン(OH)または、酸素の酸化生成物}を生成し、次いで生成した水素イオンが二酸化炭素に結合してホルムアルデヒドやメタノール等の低分子有機化合物を生成すると思われる。水酸化物イオンを構成する−2価の酸素は正孔の強い酸化作用により容易に酸素分子(O)が生成すると予想されるが、特に気相の場合には酸素分子は容易に生成せず、水酸化物イオンが残留するために新たな水分子の分解が進まない。また光触媒作用によって生成した電子と正孔のうち、電子が還元反応により消費された後に残った正孔を電気的に消去する工程が無いため正孔が過多になり、引き続いて起こる光触媒作用により生成した電子が残っている正孔と再結合して消滅してしまい電子の供給(還元作用)が顕著に減少してしまう。
緑色植物は、色素とタンパク質の複合体が可視光を吸収して励起電子と正孔が生成すると直ちに電子を移動させて電荷分離を行い、同時にマンガン化合物の触媒作用により水酸化物イオンを酸化して酸素分子として放出することで水酸化物イオンと正孔を共に消費することによって、連続して色素とタンパク質の複合体が可視光を吸収して励起電子と正孔が生成することを可能にしている。さらに電子を再度光エネルギーにより励起してより高い還元能を与え適度な還元能を有する還元性化合物を生成(明反応)して次の工程である二酸化炭素の固定化(暗反応)に利用している。
本発明者は、以前にも酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物で、酸化能力に優れる光触媒が、{二酸化チタンと酸化鉄(III)と白金を担持した酸化セリウム(IV)の一体化物}や、{二酸化チタンとアルミニウム金属の一体化物}である光触媒を用いた二酸化炭素の還元方法などを提案してきた。その際に光触媒機能を発現させるためにブラックライトの照射による弱い紫外光を利用してきたが、ブラックライト照射の前段階で、一体化物を冷蔵庫内に保存することが必須の要件であった。
本発明は、その理由を解明したものである。つまり、冷蔵庫内に保存することで、一体化物が冷却され、冷蔵庫から取り出した直後に室内空気を供給した時に一体化物の表面に室内空気中の水蒸気が結露して、一様な薄い液膜が生成し、それによって、一体化物表面への空気中の窒素分子の多層物理吸着が防止され、紫外光を含む光を照射した時に、一体化物表面と{水蒸気または水分子}および二酸化炭素分子の接触による光触媒作用が効率よく進むことを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
なお、本発明は、本発明者が以前に提案した一体化物ばかりでなく、単独の二酸化チタン粒子など、光触媒機能を有する固体状の光触媒すべてに適用できる。
本発明者は、すでに以前の提案(特開2009−171601、および特願2011−268335)において、一体化物を冷蔵庫に保存した後にバリア袋に入れて熱シールし、内部の空気を吸引除去した後室内空気を注入し、ブラックライトを一定時間照射してから、バリア袋内の気体中のホルムアルデヒドガスやメタノールガスを市販のガス検知管で測定して生成物の濃度を測定してきた。
その際に、一体化物を冷蔵庫に保存することが必須の操作であることには気づいていたが、冷蔵庫に保存したことによる効果は、一体化物の表面に付着した水蒸気が乾燥除去されることだと考えていた。
ところが、室温で十分に乾燥させても、光触媒能が発現しなかったことから、各種の実験を行い、冷蔵庫中に十分な時間保存した後、バリア袋に入れて熱シールし、内部の空気を吸引除去した後、窒素ガスを1000ml注入し、3分間室温放置し、一体化物をバリア袋から取り出して、別のバリア袋に素早く移し、熱シールして内部の空気を吸引除去した後、室内空気を1000ml注入してから、ブラックライトを1時間照射した後、袋内のホルムアルデヒドガスとメタノールガスの濃度をガス検知管で測定したところ、窒素ガスの注入処理をしなければどちらのガスも検出される条件にもかかわらず、どちらのガスも検出されなかった。
この実験から、3分間という短時間でも、窒素ガスと一体化物を共存させると、一体化物の表面に窒素ガスが多層に物理吸着し、一体化物の光触媒作用の発現を妨げることがわかった。
さらに、空気中には多量の窒素分子が存在しているのにもかかわらず、冷蔵庫で十分に冷却した一体化物をバリア袋に入れて熱シールし、内部の空気を吸引除去した後室内空気を注入し、ブラックライトを一定時間照射してから、バリア袋内の気体中のホルムアルデヒドガスやメタノールガスを市販のガス検知管で測定すると生成物としてのホルムアルデヒドガスやメタノールガスが比較的多量に検出されるのは、試験体を冷蔵庫に保存中に一体化物の表面に多層に吸着していた窒素分子が脱離し、さらに試験体を冷蔵庫から取り出した直後に冷蔵庫内で冷却された一体化物の表面に室内空気中の水蒸気が結露して窒素分子の多層物理吸着を防いでいると考えれば、各種の実験の結果を矛盾なく説明できることに気付き、水蒸気の結露を利用することに思い至った。
ここで一体化物とは、2種類以上の粒子が圧着し接合した状態の粉体を言う。
例えば、二酸化チタン微粒子と金属アルミニウム粒子を乳鉢で圧着し、さらに白金担持した二酸化チタンを乳鉢で軽くこすって接合した光触媒機能を持ったもの等を言う。
また、一体化物を円形に切った銅板上に散布し、硝子シャーレやステンレスシャーレ中に置いたものを、試験体と呼ぶ。
つまり、本発明は、以下の内容をその要旨とするものである。
(1)水蒸気と二酸化炭素を含む大気中に、
光触媒を配置し、紫外光を照射して有機化合物を生成させる際に、光触媒表面と大気中の窒素の接触を防止することを特徴とする二酸化炭素の還元方法。
(2)光触媒と大気中の窒素の接触を防止する方法が、光触媒表面に水蒸気を結露させることを特徴とする二酸化炭素の還元方法。
(3)水蒸気を含む大気中に、
光触媒を配置し、紫外光を照射する際に、光触媒表面と大気中の窒素の接触を防止することを特徴とする還元力供与システム。
(4)光触媒と大気中の窒素の接触を防止する方法が、光触媒表面に水蒸気を結露させることを特徴とする還元力供与システム。
本発明の二酸化炭素の還元方法を用いることにより、ブラックライト等の比較的弱いエネルギーの紫外光や太陽光の照射により、水蒸気と二酸化炭素を原料として、メタノール、ホルムアルデヒド等の有用な低分子量の有機化合物を生成することが可能となる。メタノールはそれ自体有用な有機化合物であり、ホルムアルデヒドは、より付加価値の高い有機化合物の原料となる。
また、一体化物表面の水蒸気の結露量を調節することにより、光触媒作用による生成物の生成量が多い状態で生成量のバラツキを低減させ、さらに、連続して光触媒作用による生成物を生成させることが出来る。
被還元物を共存させなければ、還元力供与システムとなり、本発明の還元力供与システムによって発現する還元力(すなわち電子供与能)は、植物が行う光合成の明反応と類似の作用あるいはより強力な還元作用を提供することができる。
被還元物として二酸化炭素を選択する場合は、空気中に微量に含まれる二酸化炭素でもよいし、二酸化炭素をより多く含む燃焼排ガスでも良いので、近年注目されている二酸化炭素の削減ならびに再資源化となる。
本発明は、まず{光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}}と電気伝導性物質を冷却しておき、次に水蒸気と二酸化炭素を含む混合気体中に、冷却しておいた{光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}}を電気伝導性物質上に散布した形状の構成体として配置し、固体や一体化物に紫外光を含む光を照射する。このような形態とすることで、二酸化炭素を還元して低分子量の有機化合物が生成する。
あるいは、本発明は、まず{光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}}と電気伝導性物質を冷却しておき、次に水蒸気を含む気体中に、冷却しておいた{光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}}を電気伝導性物質上に散布した形状の構成体として配置し、固体や一体化物に紫外光を含む光を照射する。このような形態とすることで、還元力供与体(すなわち、電子供与体)となる。
ここで、光触媒作用を有する固体や、酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒は粉体でも塊状でも板状でも箔状でも良いが、粉体が好ましく、その粒径は小さいほど表面積が大きいので好ましい。
ここで、本発明を実施するための形態として被還元物として二酸化炭素分子を用いる場合を説明すると、まず{光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}}と電気伝導性の板または箔を冷却しておき、次に例えば光が透過する袋状、箱状または管状容器の底部に、冷却しておいた{光触媒作用を有する固体や{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}}を電気伝導性の板または箔上に散布した形状の構成体として配置し、二酸化炭素ガスと水蒸気を含む混合気体を容器内に導入し、上部から紫外光を含む光を照射すれば良い。光源は容器の外側でも良いし、内部に設置しても良い。混合気体は大気を用いても良いし、水蒸気と二酸化炭素を含む人工的な気体でも良いが、紫外光を照射すると光触媒の作用によって混合気体中の水蒸気と二酸化炭素が消費されて減少し生成物である低分子量の有機化合物が生成するので、混合気体を一定時間ごとに一定量交換しても良いし連続で流しても良い。なお、以下の説明では、供給する混合気体が大気の場合について述べる。
一体化物の表面に結露する結露水の厚さは、容器に供給する大気の容積と温度、湿度およびと一体化物の表面績によってほぼ決まると思われる。そこで、容器に供給する大気の温度、湿度の適値は、供給する大気の容積、一体化物の重量、一体化物の散布状態によって変化するので一概には言えず、実際に大気を供給して生成する低分子有機生成物の濃度を測定して最も濃度が高い時の温度、湿度を維持するのが好いが、0.1gの一体化物を直径60mmの円形にほぼ均一に散布させた場合に、温度が22〜26℃、湿度が65〜75%で好結果が得られ、0.2gの一体化物を直径60mmの円形にほぼ均一に散布させた場合には、温度が28〜32℃、湿度が65〜75%で好結果が得られた。しかし、これらの条件はあくまでも目安であって、実際の装置で実際の運転条件のもとで、その都度、最適値を求めるのが好い。
その他の要素としては、紫外光の照射中に光触媒作用による水の分解作用が生じるが、温度や湿度が低いと固体や一体化物表面の結露部分が消失し窒素分子の吸着が始まるので好ましくなく、一方、温度や湿度が高いと結露量が多すぎて光触媒表面の水の液膜が厚くなって、光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}表面に生成した水素イオンと混合気体中の二酸化炭素分子が接触しにくくなって二酸化炭素の還元が起こりにくくなるので、低分子有機化合物の生成が極端に減少するので好ましくない。
また本発明の二酸化炭素の還元は室温で実施できるが、光触媒作用を有する固体や{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}表面近傍の大気が結露する温度に保たれている必要がある。
すなわち、光触媒能を持つ固体や一体化物の表面に氷結せずに隙間なく液膜を生成するように、1℃〜室温で実施するのが好く、1〜10℃程度の低温を維持するのがさらに好ましい。
段落[0030][0031]にも記したように、結露した液膜の厚さは、供給する大気の温度と湿度、光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}の多少、表面積によって微妙に変化し、結露した液膜の厚さによって二酸化炭素の還元量が変化するので好ましい液膜の厚さを維持するのが重要である。
容器内で紫外線照射中の光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}表面の液膜の厚さは容易に測定できないので、実際には生成した低分子有機物の濃度を連続的に測定して、その増減から供給する気体中の温湿度または水蒸気濃度を調節すれば、二酸化炭素の還元量を高く維持できる。
本発明を実施するには、2つの形態が考えられ、
(1)光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒 からなる一体化物}から生成する低分子有機物の量が減少したら、{別に用意した 光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒 からなる一体化物}を冷却しておいた試験体}と交換し、水蒸気と二酸化炭素を含 む大気を供給する操作を繰り返す。
(2)容器内の試験体の直下に氷や保冷剤を接触させて、連続して冷却することにより、 光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒 からなる一体化物}表面を絶えず適度な液膜厚の結露状態にして、水蒸気と二酸化 炭素を含む大気を連続供給して二酸化炭素の還元を連続して行う。一体化物表面を 絶えず結露状態に維持する方法としては、一体化物の表面温度を雰囲気の露点以下 に保てば良く、一体化物を乗せた金属板を冷却して、間接的に一体化物を冷却して もよい。
2つの形態には、下記のような特徴がある。
(1)は、供給する大気は結露に必要な条件を満たしていれば良いが、{光触媒作用を 有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体 化物}を含む試験体}を、冷却してある別の試験体に定期的に取り換える必要があ る。
(2)は、連続して還元を行えるが結露状態を安定して維持する必要があるので、供給 する大気の温湿度を絶えず管理する必要が有り(1)よりも高度な管理が必要と なる。
本発明に使用する光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}は、調整は大気中でも良いが、低温で除湿した大気中または減圧乾燥した大気中で行うのが良く、調整後は低温の大気中でも良いが、低温で減圧乾燥した状態などに保つのが好ましい。
調整に使用する原料も低温で表面が清浄な状態で保管するのが好ましい。
理想的な還元操作前の試験体の処理方法としては、まず試験体を減圧して光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}表面に物理吸着している窒素を除去し、次に光触媒作用を有する固体や、{酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物}を冷却する。あるいは減圧と冷却を同時に行ってもよい。
さらに、本発明の他の構成成分について述べる。
本発明に用いる水蒸気は、大気中に存在する水蒸気を用いてもよいし、大気が乾燥している場合には水を蒸発させて加湿してもよい。本発明時の実験においては、真夏の高温、高湿度の場合に、エタノール、ホルムアルデヒドの生成量が高い傾向が認められた。また、水は、不純物が少ないほうがよく、純水やミネラルウォーターが好適である。
本発明に使用する二酸化炭素は、大気中の二酸化炭素、燃焼排ガス中の二酸化炭素等を用いる事ができる。燃焼排ガス中の二酸化炭素濃度は、大気中の二酸化炭素濃度よりも格段に高いので、一体化物または水素イオンとの接触頻度が増して有用な有機物の生成に有利である。燃焼排ガスを用いる場合にはエアフィルタ等で排ガス中の微粒子を除去し、水蒸気と二酸化炭素以外のガス成分を除去したほうが良い。また、大気中の二酸化炭素を濃縮してもよい。
本発明に使用する紫外線を含む光源は、紫外線ランプ、ブラックライト等の紫外線を含む光源でも良いし、太陽光でも良い。本発明は二酸化炭素を還元して化学などの産業原料として有効な低分子有機化合物を生み出すものであるから、工場建屋内で実施される場合が多いと思われ、特に自然光にこだわる必要はなく、安価な紫外線源を用いるのが好い。ブラックライトと同様な波長のLEDが入手できれば、長寿命で、使用電力に対して高効率で、波長としても無駄なく利用できるので最も好ましいと思われる。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。また、実施例中の「%」および「部」は特に別途注記しない限り重量基準である。
1.1 酸化能力に優れる光触媒と還元能力に優れる光触媒からなる一体化物の調整
1.1.1 酸化能力に優れる光触媒の調製
乳鉢にテイカ株式会社製アナターゼ型の結晶構造を有する白色の二酸化チタンAMT−100(粒径6nm 比表面積260m/g)の0.5gと関東化学株式会社製試薬特級のアルミニウム(粉末)の0.5gを取り均一にかきまぜた後強く擦りながらかき混ぜて酸化能力に優れる光触媒を調製した。
1.1.2 還元能力に優れる光触媒の調製
内径93mmのガラス製シャーレにテイカ株式会社製アナターゼ型の結晶構造を有する白色の二酸化チタンAMT−100の1.0gを取り、純水30mlを加えて攪拌し1%塩化白金酸水溶液0.3gを加えて攪拌し、試薬特級エタノール0.1gを加えて攪拌し20Wブラックライト直下10cmに置きブラックライトを20時間照射した後、120℃1時間乾燥して、白金担持二酸化チタンを調製した。
1.1.3 一体化物の調製
1.1.1で得られた酸化能力に優れる光触媒と1.1.2で得られた還元能力に優れる光触媒を乳鉢に1:1の比率で計1.0g取り軽くかき混ぜて本発明の一体化物(二酸化チタン:アルミニウム:白金担持二酸化チタン=1:1:2)を調製した。
1.2 二酸化炭素の還元実験
内径68mmのガラス製シャーレに銅板を敷いたものに1.1.3で得られた一体化物0.2gを銅版上に一様に散布した試験体を、冷蔵庫(冷蔵庫内での結露を防止するためエステー株式会社製家庭用除湿剤ドライペット(成分塩化カルシウム)を入れた)中で7日間冷却した後取り出し(取り出し時の冷蔵庫内温湿度は1℃、21%)、ガスバリア袋(大倉工業株式会社製、OE−4)に入れ、入り口を熱シールする。ガスバリア袋に1cm角のウレタンテープを貼り、袋内の空気が約1000mlになるように注射器で空気を注入し、ブラックライト(東芝ライテック社製ブラックライト蛍光ランプ FL20S−BLB−A(20W))直下にセットした。試験体中の一体化物はブラックライトの直下9cmの位置であった。そしてブラックライトを30分間照射し、照射後、袋内のメタノールガス濃度を北川式ガス検知管No119U、ホルムアルデヒドガス濃度を北川式ガス検知管No171SAを用いて測定し、光触媒1gで1時間照射あたりのメタノールガスおよびホルムアルデヒドガスのμmol数を算出(ガス濃度(ppm)×残存空気容積(ml)/{光触媒重量(0.2g)×22400)})した。注入した空気の温度は28.6℃湿度72%であり、測定結果は表1の通りであった。
なお、ブラックライト照射後にバリア袋内に残った気体はガス検知管2種類の測定で吸引した200mlを含め1000mlであった。
2.1.実験に使用した器具、一体化物および試験体。
使用した器具、一体化物および試験体は、(実施例1)で使用したものと同一である。
2.2.二酸化炭素の還元実験
(実施例1)で使用した試験体をバリア袋から取り出し、除湿剤を入れた冷蔵庫内に20時間保存した後取り出し(取り出し時冷蔵庫内温湿度は1℃、22%)バリア袋内の空気を吸引除去し、室内空気を注入し実施例1と同様にブラックライトを1時間照射した。照射後、袋内のメタノールガス濃度を北川式ガス検知管No119U、ホルムアルデヒドガス濃度を北川式ガス検知管No171SAを用いて測定し、光触媒1gで1時間照射あたりのメタノールガスおよびホルムアルデヒドガスのμmol数を算出(ガス濃度(ppm)×残存機体容積(ml)/(光触媒重量(0.2g)×22400))した。注入した空気の温度は29.0℃湿度72%であり、測定結果は表1の通りであった。なお、ブラックライト照射後にバリア袋内に残った気体はガス検知管2種類の測定で吸引した200mlを含め1000mlであった。
3.1.実験に使用した器具、一体化物および試験体。
使用した器具、一体化物および試験体は、(実施例1)で使用したものと同一である。
3.2.二酸化炭素の還元実験
(実施例2)で使用した試験体をバリア袋から取り出し、除湿剤を入れた冷蔵庫内に10時間保存した後取り出し(取り出し時冷蔵庫内温湿度は1℃、27%)バリア袋内の空気を吸引除去し、室内空気を注入し実施例1と同様にブラックライトを1時間照射した。照射後、袋内のメタノールガス濃度を北川式ガス検知管No119U、ホルムアルデヒドガス濃度を北川式ガス検知管No171SAを用いて測定し、光触媒1gで1時間照射あたりのメタノールガスおよびホルムアルデヒドガスのμmol数を算出(ガス濃度(ppm)×残存機体容積(ml)/(光触媒重量(0.2g)×22400))した。注入した空気の温度は28.9℃湿度74%であり、測定結果は表1の通りであった。なお、ブラックライト照射後にバリア袋内に残った気体はガス検知管2種類の測定で吸引した200mlを含め1000mlであった。
4.1.実験に使用した器具、一体化物および試験体。
使用した器具、(実施例1)で使用したものと同一である。
4.2.二酸化炭素の還元実験
(実施例3)で使用した試験体を、除湿剤を入れた冷蔵庫内に1時間保存した後取り出し(取り出し時冷蔵庫内温湿度は1℃、27%)バリア袋内の空気を吸引除去し、室内空気を注入し実施例1と同様にブラックライトを1時間照射した。照射後、袋内のメタノールガス濃度を北川式ガス検知管No119U、ホルムアルデヒドガス濃度を北川式ガス検知管No171SAを用いて測定し、光触媒1gで1時間照射あたりのメタノールガスおよびホルムアルデヒドガスのμmol数を算出(ガス濃度(ppm)×残存機体容積(ml)/(光触媒重量(0.2g)×22400))した。注入した空気の温度は28.9℃、湿度73%であり、測定結果は表1の通りであった。なお、ブラックライト照射後にバリア袋内に残った気体はガス検知管2種類の測定で吸引した200mlを含め1000mlであった。
5.1.実験に使用した器具、一体化物および試験体。
使用した器具、一体化物および試験体は、(実施例1)で使用したものと同一である。
5.2 二酸化炭素の還元実験
内径68mmのガラス製シャーレに銅板を敷いたものに(実施例1)の1.1.3で得られた一体化物0.1gを銅版上に一様に散布した試験体を冷蔵庫中で36時間冷却した後冷凍室に8時間保存した後取り出し、ガスバリア袋(大倉工業株式会社製、OE−4)に入れ、入り口を熱シールする。ガスバリア袋に1cm角のウレタンテープを貼り、袋内の空気が約1000mlになるように注射器で空気を注入する。ブラックライト(東芝ライテック社製ブラックライト蛍光ランプ FL20S−BLB−A(20W))直下に冷凍室(冷凍室内温度は−18℃)で十分に冷却しておいた保冷剤(市販のクールパッチ300g)を置き、その上に試験体が乗るようにセットした。試験体中の一体化物はブラックライトの直下8cmの位置であった。そしてブラックライトを30分間照射し、照射後、袋内のメタノールガス濃度を北川式ガス検知管No119U、ホルムアルデヒドガス濃度を北川式ガス検知管No171SAを用いて測定し、光触媒1gで1時間照射あたりのメタノールガスおよびホルムアルデヒドガスのμmol数を算出(ガス濃度(ppm)×残存空気容積(ml)×照射時間(1/0.5時間)/{光触媒重量(0.1g)×22400)})した。注入した空気の温度は23.8℃湿度70%であり、測定結果は表1の通りであった。
なお、バリア袋内に残った気体は550mlであり、ガス検知管2種類の測定で吸引した200mlを含め750mlであった。
6.1.実験に使用した器具、一体化物および試験体。
使用した器具、一体化物および試験体は、(実施例1)で使用したものと同一である。
6.2.二酸化炭素の還元実験
(実施例5)でバリア袋内の空気の容積を注射器で吸引除去しつつ測定した後、室内空気を注入し実施例5と同様に保冷剤で冷却しながらブラックライトを30分間照射した。照射後、袋内のメタノールガス濃度を北川式ガス検知管No119U、ホルムアルデヒドガス濃度を北川式ガス検知管No171SAを用いて測定し、光触媒1gで1時間照射あたりのメタノールガスおよびホルムアルデヒドガスのμmol数を算出(ガス濃度(ppm)×残存機体容積(ml)×照射時間(1/0.5)/(光触媒重量(0.1g)×22400))した。注入した空気の温度は24.2℃湿度69%であり、測定結果は表1の通りであった。なお、バリア袋内に残った気体は500mlであり、ガス検知管2種類の測定で吸引した200mlを含め700mlであった。
(実施例6)でバリア袋内の空気の容積を注射器で吸引除去しつつ測定した後、試験体が入っているバリア袋内に室内空気を約500ml注入したものを室内に10分間放置して一体化物表面の結露を蒸発させた後、内部の空気を吸引除去し室内空気(温度24.3℃、湿度68%)を1000g注入し、保冷剤を使用しないでそのままブラックライト直下10cmに置きブラックライトを30分間照射した。照射後、袋内のメタノールガス濃度を北川式ガス検知管No119U、ホルムアルデヒドガス濃度を北川式ガス検知管No171SAを用いて測定し、光触媒1gで1時間照射あたりのメタノールガスおよびホルムアルデヒドガスのμmol数を算出(ガス濃度(ppm)×残存機体容積(ml)×照射時間(1/0.5)/(光触媒重量(0.1g)×22400))した。測定結果は表1の通りで、2種類のガス共に検出されなかった。なお、バリア袋内に残った気体は約300ml未満であり、ガス検知管2種類の測定で吸引した200mlを含め500ml未満であった。
8.1.実験に使用した器具、一体化物および試験体。
使用した器具は(実施例1)で使用したものと同一であるが、一体化物は(実施例1)で作成したものを0.2g使用したので、試験体中の一体化物も0.2gである。
8.2.高温多湿雰囲気中での二酸化炭素の還元実験
8.1に記載した試験体を、除湿剤を入れた冷蔵庫内に6日間保存した後取り出し(取り出し時冷蔵庫内温湿度は2.0℃、34%)バリア袋内に吸湿紙に純水0.6gを滴下したものと共にバリア袋に入れ、バリア袋内の空気を吸引除去し、室内空気を注入し、ブラックライトの直下に磁製の乳鉢(外径85mm、内径70mm、容積80ml)に純水を満たし冷蔵庫の冷凍室で表面が平らになるよう氷結させたものを置き、その上にバリア袋内の試験体が載るようにセットして試験体を冷却しながらブラックライトを1時間照射した。なお。試験体中の一体化物とブラックライトの距離は5cmであった。照射後、袋内のメタノールガス濃度を北川式ガス検知管No119U、ホルムアルデヒドガス濃度を北川式ガス検知管No171SAを用いて測定し、光触媒1gで1時間照射あたりのメタノールガスおよびホルムアルデヒドガスのμmol数を算出(ガス濃度(ppm)×残存機体容積(ml)/(光触媒重量(0.2g)×22400))した。注入した空気の温度は、25℃、湿度約95%であり、測定結果は表1の通りであった。なお、ブラックライト照射後にバリア袋内に残った気体はガス検知管2種類の測定で吸引した200mlを含め1000mlであった。
Figure 2013006180
表1において、一体化物とは、酸化能力に優れる光触媒が二酸化チタン(AMT−100)と金属アルミニウムを重量比で1対1で両者を乳鉢内でかき混ぜた後強く圧着したものであり、還元能力に優れる光触媒が、二酸化チタン(AMT−100)に白金を担持したものであってり、両者を乳鉢内で攪拌し軽く圧着したものである。
表1の実施例1〜4は試験体を冷却しておいて断続的に交換する方法であるが、冷蔵庫に保管しておく時間が短い程、生成する有機化合物が少ない傾向が認められるので、一体化物表面に吸着している窒素分子は冷却時間と共に脱離して少なくなり、生成する有機化合物が増加したと思われる。
実施例1〜4(試験体を断続的に交換する方法)においては、一体化物に室内空気中の水蒸気を結露させた直後は結露した液膜が厚いので、一体化物表面近傍での水素イオンと二酸化炭素との接触頻度が少なく、また、ブラックライト照射の最後の段階では、一体化物表面の液膜が薄くなるので、部分的に水の液膜が消失していると思われ、共に二酸化炭素の還元性能が弱くなっていると思われるので、改善の余地が有ると思われる。
表1の実施例5〜7は試験体を冷却しながら連続還元する方法であり、連続して有機化合物の生成が認められたので連続還元は出来ていた。しかし実施例5では、ブラックライト照射後のバリア袋の容積が、照射前より減少していた。これは、使用した一体化物の表面績に対して供給した大気中の水蒸気量が少なく、結露していない部分が有って、そこに窒素分子の吸着がおこり生成した有機化合物が少なかったと思われ、注入空気の温度または湿度が低かったのが原因と思われる。連続して行った実施例6でもブラックライト照射後のバリア袋の容積が、照射前より減少し、生成した有機化合物がさらに減少していた。
このように、試験体を冷却しながら連続還元する方法は、使用する一体化物の表面績が供給した大気中の水蒸気量とバランスして、隙間なく適度な厚さの液膜が生成している必要がある。
実施例5〜7は、一体化物表面の液膜の減少による窒素分子の吸着を考慮して、ブラックライト照射時間を0.5Hrとしたが、照射時間が短くなったことにより、ホルムアルデヒドの生成量に対してメタノールの生成量が少なくなっている。これに対しては、試験体の冷却条件を変化させて液膜の厚さを維持しブラックライトの照射時間を長くすることで、メタノールの生成量を増加することが出来る。
実施例8は、供給空気の温度、湿度を高くして、一体化物の表面を過大な結露量とし、厚い液膜で被覆した実験であるが、一体化物表面の液膜が厚すぎて、一体化物の表面または液膜表面と二酸化炭素分子の接触が妨げられて、生成する有機化合物が極端に減少した。このことからも、一体化物表面の液膜の厚さの管理が重要なことが分かる。
なお、実施例1、2のホルムアルデヒド濃度とメタノール濃度の合計は、800〜900ppmとなり、一般的に言われている大気中の二酸化炭素濃度である約400ppmを超えている。本発明者が、ちょうど1年前に特願2011−268335の測定をしていた際に、本実験場所で、二酸化炭素ガス検知管(北川式、No126B)で計測したところ、二酸化炭素濃度は700〜900ppmであった。実験場所が、交通量の多い道路近くの集合住宅の1階であり、二酸化炭素は、空気中の他の成分より重いので下部に溜る性質を考えると、実施例1,2の高い測定値は妥当な値と思われる。また、一般的に発表される二酸化炭素濃度の測定値は、はるか上空の値であり、大気中の二酸化炭素濃度の平均値と考えられるので、大気の成分の中で質量が大きな二酸化炭素は、大気の対流が安定している時期には地表付近に滞留して高い濃度になる可能性が大きいと思われ、このことからも実施例1,2の高い測定値は妥当な値と思われる。
本発明の方法を用いることにより、ブラックライト程度の比較的波長の大きな紫外線や紫外線を含む太陽光の照射の下で水蒸気と二酸化炭素からメタノール、ホルムアルデヒド等の有用な有機化合物が常温で断続的に、または、連続的に生成するので、大気中や燃焼排ガス中の二酸化炭素が化学工業資源となりうる。あるいは、本発明のシステムによって得られる還元力を利用して、植物が行う光合成の明反応類似の作用を実現し、人工的な光合成実現の可能性を有する。

Claims (4)

  1. 水蒸気と二酸化炭素を含む大気中に、
    光触媒を配置し、紫外光を照射して有機化合物を生成させる際に、光触媒表面と大気中の窒素の接触を防止することを特徴とする二酸化炭素の還元方法。
  2. 光触媒と大気中の窒素の接触を防止する方法が、光触媒表面に水蒸気を結露させることを特徴とする二酸化炭素の還元方法。
  3. 水蒸気を含む大気中に、
    光触媒を配置し、紫外光を照射する際に、光触媒表面と大気中の窒素の接触を防止することを特徴とする還元力供与システム。
  4. 光触媒と大気中の窒素の接触を防止する方法が、光触媒表面に水蒸気を結露させることを特徴とする還元力供与システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017066122A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 森屋 市郎 改良された二酸化炭素の還元方法
CN106833763A (zh) * 2017-01-16 2017-06-13 西安电子科技大学 处理石化类燃烧排放物的减霾及生成碳氢燃料甲醇的方法
JP2017178915A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 森屋 市郎 化学反応による化合物の新規な生成方法
CN108027841A (zh) * 2015-10-30 2018-05-11 株式会社东芝 光催化剂性能的模拟方法

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