JP2013003496A - 熱線反射部材、画像表示装置、及びガラス窓 - Google Patents

熱線反射部材、画像表示装置、及びガラス窓 Download PDF

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Abstract

【課題】熱線反射層にコレステリック液晶層を利用した熱線反射部材にて、コレステリック液晶層の積層数を増やさなくても、層数を増やした場合と同様に、広帯域、高反射率の赤外反射性能が得られるようにする。この熱線反射部材を用いた画像表示装置とガラス窓を提供する。
【解決手段】熱線反射部材10は、少なくとも熱線反射層3を有し、熱線反射層はバインダ樹脂1中に赤外反射性コレステリック液晶層からなるフレーク片2が分散されており、しかもフレーク片はその主面P2を熱線反射層の層面P3に平行乃至は略平行にして分散されており、且つフレーク片として赤外線の反射波長帯域が異なる2種以上を含んでいる。熱線反射層には基材4などが積層されていても良い。画像表示装置は画像表示パネルとこの熱線反射部材とを備える。ガラス窓はガラス板が積層された形態の熱線反射部材を熱線反射ガラスとして備える。
【選択図】図1

Description

本発明は太陽や各種機器などから放出される熱線(赤外線)を反射することで断熱性を有する熱線反射部材に関する。また、この熱線反射部材を用いた画像表示装置とガラス窓に関する。
住宅やビルなどの建築物あるいは自動車や列車などの乗り物などの窓から、室内や車内など内部に入り込む太陽光線のうち、明るさに寄与しない赤外線は熱線として作用し、夏季において冷房効率を低下させる。
そこで、省エネルギーの観点から熱線は遮断することが好ましく、この為に、窓ガラスを熱線反射ガラスとしたり、或いは、窓ガラスに熱線反射フィルムを貼り付けたりすることが知られている。これらの熱線反射ガラスや熱線反射フィルムなどの熱線反射部材は、基本的には熱線反射層を備えた光学部材である。
このような熱線反射部材の一種として、コレステリック液晶層を利用したものが知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
コレステリック液晶層は、液晶分子の螺旋ピッチに対応した特定波長で、且つ液晶分子螺旋の旋回方向に対応した特定の右又は左回りの円偏光の光を反射する特性を有するため、この螺旋ピッチを調整することで赤外線を反射する様にして赤外反射性コレステリック液晶層として利用するものである。
特開平4−281403号公報 特表2001−519317号公報 特開2010−221685号公報
しかしながら、コレステリック液晶層それ自体は、原理上、螺旋ピッチに対応した反射ピーク波長を中心とした反射波長帯域の幅が狭い為に、広い波長帯域で平均化してみれば低い反射率しか得られない。反射波長帯域幅を広くする為には、中心波長を変えて反射波長帯域が異なる複数のコレステリック液晶層を積層することが必要とされている(例えば特許文献1)。
ただ、反射波長帯域幅が異なるコレステリック液晶層を複数層用いることによって、反射波長帯域が広い熱線反射層が得られたとしても、反射される赤外光は、右円偏光または左円偏光のうち一方の偏光成分のみであり、半分の他方の偏光成分は反射せずに透過するために、反射率は最大50%止まりである。
これに対しては、右円偏光を反射するコレステリック液晶層と、これとは逆向きの左円偏光を反射するコレステリック液晶層との両方の層を積層すれば解決するが、やはり複数のコレステリック液晶層を積層する必要があった。或いは、同じ向きの円偏光を反射するコレステリック液晶層の2層の間に1/2波長板を介在させて円偏光の向きを逆転させることで、左右両円偏光を反射する層を積層したのと同様の効果を出すことでも解決するが、これでも、複数のコレステリック液晶層を積層する必要がある点では変わりない。
この様に、コレステリック液晶層を利用して、赤外線を広い反射波長帯域で、また高い反射率で、高効率に反射できる熱線反射層とするには、複数の層を積層することが必要で、積層工程が増えることから、生産性やコストの点で問題が有った。また、積層する層数に応じて総厚みが増大し、熱線反射部材に求められる軽薄短小化の要望にも応じ難いと言う問題もあった。
すなわち、本発明の課題は、熱線反射層にコレステリック液晶層を利用した熱線反射部材において、コレステリック液晶層の積層数を増やさなくても、層数を増やした場合と同様に、広帯域、高反射率の赤外反射性能が得られる熱線反射部材を提供することである。
また、この熱線反射部材を用いた画像表示装置とガラス窓を提供することである。
そこで、本発明では、熱線反射部材、画像表示装置及びガラス窓の構成を次の様にした。
(1)少なくとも熱線反射層を有する熱線反射部材であって、
この熱線反射層は、バインダ樹脂中に赤外反射性コレステリック液晶層からなるフレーク片が分散されており、このフレーク片はその主面を前記熱線反射層の層面に平行乃至は略平行にして分散されており、且つこのフレーク片として赤外線の反射波長帯域が異なる2種以上を含む、熱線反射部材。
(2)画像表示パネルと、上記(1)の熱線反射部材とを備える、画像表示装置。
(3)ガラス板の少なくとも片面に上記(1)の熱線反射層を有する熱線反射部材が積層された熱線反射ガラスを備えた、ガラス窓。
本発明によれば、赤外反射性コレステリック液晶層を利用した熱線反射部材でありながら、単層で単一の螺旋ピッチの赤外反射性コレステリック液晶層に比べて反射波長帯域がより広い赤外反射特性を、赤外反射性コレステリック液晶層を複数層積層しなくても実現できる。
本発明による、熱線反射部材の一実施形態を示す断面図(a)と、赤外反射性コレステリック液晶層からなるフレーク片を説明する斜視図(b)。 異なる反射波長帯域のフレーク片を複数種用いることで反射波長帯域が広帯域化することを説明する、波長λと反射率Rの関係を示すグラフ。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面は概念図であり、説明上の都合に応じて適宜、構成要素の縮尺関係、縦横比などは誇張されていることがある。
〔A〕熱線反射部材
本発明による熱線反射部材の一実施形態例を図1(a)の断面図で示す。同図に示す熱線反射部材10は、バインダ樹脂1中に赤外反射性コレステリック液晶層からなるフレーク片2が分散した熱線反射層3を有する。このフレーク片2はその主面P2を熱線反射層3の層面P3に平行乃至は略平行に分散されている。
しかも、このフレーク片2として赤外線に対する反射波長帯域が異なる2種以上(図1(a)の形態では2種類2A及び2B)を含んでおり、熱線反射層3の赤外線の反射波長帯域幅は、それが一種のみのフレーク片2を用いた場合に比べて広くなっている。
熱線反射層3に含ませるフレーク片2として1種類のみ使用するのであれば、赤外反射性コレステリック液晶層はフレーク片2とせずに、単層の赤外反射性コレステリック液晶層それ自身を熱線反射層2とすれば足りる。しかし、これでは、螺旋ピッチは1種のみとなり、赤外線の反射波長帯域の広帯域化を図ることはできない。
本発明では、赤外線の反射波長帯域が異なる2種以上のコレステリック液晶層を用いて、しかも単層でも広帯域化が図れる様に、赤外反射性コレステリック液晶層は、その螺旋ピッチが異なることで反射波長帯域が異なるもの複数種をフレーク片2(2A、2B、・・)として、バインダ樹脂1中に分散保持させる構造の熱線反射層3としてある。
(フレーク片の形状)
ここで、図1(b)はフレーク片2を概念的に説明する斜視図である。フレーク片2は、その形状がフレーク形状(鱗片状乃至広葉樹の葉状)であり、フレーク片2の主面P2とは、フレーク片2の表面のうち、最も広面積となった主要な面であり表裏で2面ある。通常、一方の主面P2と、図面では下側面となる他方の主面P2(符号P2の引き出し線の隠れた部分を破線で示す)は、共に平面であり、互いに平行である。主面P2に表裏の区別はない。図1(b)では、フレーク片2の主面P2における形状は概念図であるので円形として描いてあるが、円形や楕円形以外に、三角形、四角形、五角形、多角形など任意であり、通常は不定形である。又、通常、主面はフレーク片2の外表面のうちで最大の面積を有する面となる。
フレーク片2は、主面P2に於ける形状の外接円の直径Dが、フレーク片2の厚みtに対して2.0倍以上、つまり、D≧2.0t、言い換えるとアスペクト比2.0以上の形状のもの言うことにする。上記厚みtとは、表裏の主面P2間の距離である。
また、主面P2に於ける形状の外接円の直径Dを、フレーク片2の粒子径と定義する。
フレーク片2のアスペクト比を2.0以上の形状のフレーク片2を用いることによって、熱線反射層3中において、その層面P3に主面P2を平行乃至は略平行に配向した状態で分散保持させることが容易となる。さらに、フレーク片2のアスペクト比を3.0以上の形状のフレーク片2を用いることによって、熱線反射層3中において、その層面P3に主面P2を平行乃至は略平行に配向した状態で分散保持させることがより容易となる。
尚、ここで熱線反射層3の層面P3とは、熱線反射層3の互いに平行な表面、裏面、及びこれらと平行な仮想的平面を包含する概念である。
(平行乃至は略平行)
赤外反射性コレステリック液晶層からなるフレーク片2の主面P2は、前記赤外反射性コレステリック液晶層の層面と同一面である。
このフレーク片2が、熱線反射層3中において、フレーク片2の主面P2を熱線反射層3の層面P3と平行乃至は略平行に分散していることで、フレーク片2を構成する赤外反射性コレステリック液晶層の層面が、熱線反射層3の層面P3と平行乃至は略平行となっている。これによって、熱線反射層3として、赤外線の反射波長帯域の異なる赤外反射性コレステリック液晶層を複数積層したのと同じ様な効果が得られることになる。
ここで、「略平行」とは、赤外反射性コレステリック液晶層自体を積層して熱線反射層とした構成に対して、同様の赤外線反射性能を得る点を考慮すると、平行のときを0°として20°以内に収まる程度の傾斜、つまり平行に対して±20°の傾斜までを「略平行」とする。
また、平行乃至は略平行とは、熱線反射層3中に分散している複数のフレーク片2について平均化したもので捉えて良い。平均化は熱線反射層3の断面を観察して、フレーク片2について少なくとも10枚以上について行えばよい。
赤外反射性コレステリック液晶層のフレーク片2が熱線反射層3中に、フレーク片2の主面P2を熱線反射層3の層面P3に平行乃至は略平行になる様に分散させるには、塗工時にせん(剪)断応力が加わる塗工法によって、熱線反射層3を塗工形成することで形成できる。このような塗工法としては、フレーク片2を塗工面に平行に配向させ得るせん断応力を加えられる方法であれば特に制限はなく、例えば、バーコート法、ナイフエッジコート法、リバースロールコート法などを利用することができる。
また、熱線反射層3を形成用の塗液には、揮発溶剤を含むものを使用することで、塗膜形成時の溶剤蒸発に伴う体積収縮並びに塗膜厚み低下によって、フレーク片2の平行乃至は略平行にした分散をより促進できる。溶剤はバインダ樹脂1を溶解し得るものであれば良く、公知のものを用いることができる。
(反射波長帯域の広帯域化)
図2は、異なる反射波長帯域のフレーク片2を複数種用いることで、反射波長帯域の広帯域化が図れることを説明するグラフである。縦軸は赤外線の反射率R、横軸は波長λである。同図では、フレーク片2A及び2Bが有する赤外線の反射波長帯域が各々AとBの2種類であり、このAとBの異なる反射波長帯域をそれぞれ有する2種類のフレーク片2を併用して、熱線反射層3中に分散させることで、それぞれ単独の場合よりも広帯域の、A+Bで示す反射波長帯域が得られることを示す。この結果、反射率も、1種のフレーク片2に基づく反射波長帯域よりも広い波長域で平均化して見たときに、より高い反射率が得られることになる。
図2のグラフで言えば、反射波長帯域のAとBとは、反射率が最大となる反射ピーク波長が異なように、赤外反射性コレステリック液晶層の螺旋ピッチを調整することで、反射波長帯域のAとBのそれぞれのフレーク片2A及び2Bは得られる。
このように、赤外線の反射波長帯域が異なる複数種類のフレーク片2を熱線反射層3中に混在させることで、赤外反射性コレステリック液晶層を用いるが故に、赤外線の反射波長帯域が狭いことを解決できる。しかも、複数の赤外反射性コレステリック液晶層を積層して多層構成とすることなく、単層の熱線反射層3において、その層内部に反射波長帯域が異なる複数のフレーク片2を混在させることで、熱線反射層3としては単層で設けた場合であっても、反射波長帯域の広帯域化、ひいては高反射率化を実現できる。
図2では反射波長帯域はAとBの2種類であるが、必要となる反射波長帯域の帯域幅に応じて、3種類、4種類などと使用するフレーク片2の種類を3種以上に増やすことで更なる広帯域化に対応できる。
(厚み方向でのフレーク片の重なり)
図1(a)で示す実施形態例の熱線反射部材10では、熱線反射層3中に分散させるフレーク片2は、熱線反射層3の厚み方向において互いに重なり合う部分を有する。このように、熱線反射層3中に分散しているフレーク片2は、熱線反射層3の厚み方向において、重なり合う部分を有することが、赤外線の反射率を高める点で、又、全面を巨視的に見た場合、及びフレーク片2の粒子径程度の領域を微視的に見た場合の、双方共に反射波長帯域を広帯域化させる点で好ましい。
もしも、厚み方向での重なり合いが存在しないと、たとえ反射波長帯域が異なるフレーク片2を複数種類用いたとしても、熱線反射層3をその層面P3の法線方向から見下ろした時に、熱線反射層3の波長毎の反射率を全面で平均化すれば、反射波長帯域は広くなるが反射率は低くなる。これは、微視的にみると、所々に異なる反射波長帯域の部分が存在し、或る所ではそこに存在するフレーク片2が有する或る反射波長帯域aに該当する赤外線は反射するが、これと同じ特性の反射波長帯域aを有するフレーク片2が存在しないが他の反射波長帯域bは存在する他の部分では、前記反射波長帯域aに於ける反射は全く生じず、赤外線は熱線反射層3を素通りしてしまうからである。このため、反射率は高められない。したがって、フレーク片2は熱線反射層3の厚み方向で重なり合う部分を有するのが好ましい。重なり合いが存在すれば、反射率は高められる。
フレーク片2が熱線反射層3の厚み方向で重なり合う部分を有するようにするには、重なり合うフレーク片2の重なり枚数に応じて、熱線反射層3の厚みをフレーク片2の厚みよりも厚くすると良い。目指すべき重なり枚数がn枚であれば、熱線反射層3の厚みはフレーク片2の厚みt(ただしここでは単純化のためtは全て同じとする)の少なくともn倍以上で形成すると良い。nは2以上の整数である。熱線反射層3が、全面を巨視的に見た場合にも、又フレーク片2の粒子径程度の領域を微視的に見た場合にも、双方共に反射波長帯域を広帯域化させる為には、重なり枚数nは、混合する、異なる反射波長帯域のフレーク片2の種類数m以上とするのが好ましい。
種類数mのフレーク片2のなかから、n=m枚のフレーク片2を任意に選んだとき、つまり、厚み方向での重なり枚数nの熱線反射層3を形成したとき、選ばれた(重なり合った)n枚のなかに、全種類のm種類のフレーク片2が、順序は不問として選ばれる頻度は、順列組合せにおける確率の問題として予測できる。高い確率でm種類の全てが重なる状態を得る為には、m種類に対してnはなるべく大きく、好ましくは、m+1以上の枚数とするのが望ましい。
(基材)
図1(a)示す実施形態例の熱線反射部材10では、熱線反射層3に加えて、さらに、この熱線反射層3に基材4が積層されている。言い換えると、基材4に熱線反射層3が積層されている。このように、熱線反射層3は基材4上に直接、塗工し形成することができる。
基材4は、通常、熱線反射層3のみでは強度が不足する場合、取り扱いに難がある場合などに、設ける。
基材4を積層した形態とすることで、例えば、基材4がガラスの場合には、熱線反射部材10は熱線反射ガラスとなり、基材4が樹脂フィルムの場合には、熱線反射部材10は熱線反射フィルムとして窓ガラス等への貼り付けフィルムとなる。
基材4には、透明な透明基材を用いることができる。透明基材を用いることで、熱線反射部材10の反対側を、可視光領域において透視可能なものとできる。
以下、各層についてさらに詳述する。
〔熱線反射層〕
熱線反射層3は、バインダ樹脂1中に、赤外線の反射波長帯域が異なる赤外反射性コレステリック液晶層からなるフレーク片2が複数種類分散された層である。
反射波長帯域が異なるとは、たとえば、或る反射波長帯域aと、この反射波長帯域a(例えば、800〜1000nm)に内包される反射波長帯域b(例えば、850〜900nm)とでも、反射波長帯域が異なるが、これらの反射特性が重なりあったときは、反射波長帯域の広帯域化がなされない。したがって、反射波長帯域の広帯域化がなされる様に、反射波長帯域が異なるとは、もちろんのこと、一方の反射波長帯域aに対して、この反射波長帯域aの帯域外を他方の反射波長帯域bが含んでいる(例えば、反射波長帯域aが800〜1000nmで、且つ反射波長帯域bが950〜1500nm)という意味である。勿論、この場合、両反射波長大域a及びbが、互いに重複する波長帯域を含んでいても良い。
[バインダ樹脂]
バインダ樹脂1は、フレーク片2を分散保持できる樹脂であれば特に制限はなく、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂など公知の樹脂を用いる事が出来る。樹脂のタイプは、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂(例えば、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂など)、いずれでも良い。
このようなバインダ樹脂1としては、透明な透明樹脂を用いることができる。ここで、透明とは可視光領域において透明であると共に、フレーク片2の赤外反射を阻害しない程度にこの赤外反射波長領域において透明であるという意味である。
[フレーク片2]
フレーク片2は、赤外反射性コレステリック液晶層からなる。フレーク片2は、赤外反射性コレステリック液晶層を、塗工ベース上に、コレステリック液晶材料を含む組成物を
塗工法で形成した後、塗工ベースから剥離した赤外線コレステリック液晶層を小片に分断することで得ることができる。塗工法は、公知の塗工法、例えばロールコート、グラビアロールコート、バーコート、ナイフエッジコート、コンマコート等の公知の方法を採用することができる。
塗工ベースとしては、熱線反射層3と積層させる、後述基材4の説明で列記する材料などを利用することができる。
そして、塗工ベースの材料自体と該コレステリック液晶層との剥離性が不十分な場合は、該塗工ベースの塗工面にシリコン樹脂、フッ素樹脂等からなる離型剤層を予め形成しておく。
この際、塗工ベースと分離せず、塗工ベースが積層されたままの積層物のフレーク片2でも良いが、フレーク片2は塗工ベースの厚み分だけ厚みが厚くなり、アスペクト比は低下する。このとき、フレーク片2の厚みは、赤外反射性コレステリック液晶層の厚みと塗工ベースとの厚みの総和に等しくなる。
フレーク片2の厚みが、それが有する赤外反射性コレステリック液晶層の厚みに相当するとき、つまりフレーク片2が前記塗工ベースを含んでいないときは、フレーク片2の厚みは、目的とする赤外線を反射し得る厚みとする。例えば3〜30μm程度とする。
本発明では、フレーク片2の粒子径は、主面P2に於ける外接円の直径として定義し、アスペクト比は2.0以上とするから、アスペクト比が2.0のときは、厚みが3〜30μmのとき粒子径は6〜60μmとなる。
(赤外反射性コレステリック液晶層)
赤外反射性コレステリック液晶層としては、公知の層を利用できる。例えば、赤外反射性コレステリック液晶層としては、コレステリック液晶固化層を用いることができる。コレステリック液晶固化層は、コレステリック液晶層が有するコレステリック構造を固定化(固体化)した層である。
フレーク片2をバインダ樹脂1中に分散保持させる為に、熱線反射層3の塗工形成に用いる、バインダ樹脂1及びフレーク片2を含む液状組成物である塗液中の溶剤によって、コレステリック構造が変質せずに保持される保持性を有することが望ましい。この点で、コレステリック液晶層が形成された後も、そのコレステリック構造が固定化されているコレステリック液晶固化層は好ましい。
コレステリック液晶固化層の例としては、例えば、特開2002−357717号公報等に開示されるような層である。このコレステリック液晶固化層は、コレステリック液晶層を架橋反応、冷却固化等によって固化させた層から成る。コレステリック液晶層は、その液晶分子の分子軸の配向方向が、コレステリック液晶層の表裏面に平行な面内の特定方向を向き、しかもコレステリック液晶層の厚み方向の裏面から表面に進むに従って、その液晶分子の配向方向が連続的に一方向に回転する結果、厚み方向の裏面から表面に進むに従って、液晶分子軸が螺旋階段の踏板の如く配向したへリックス(helix)構造(立体螺旋構造)を有する。
コレステリック液晶固化層は、この様な螺旋的分子配向状態を維持したままで固化されている。この様なコレステリック液晶固化層は、コレステリック液晶固化層の表(乃至裏)面に入射した光のうち、その液晶分子軸螺旋の回転方向と同じ向きに回転する円偏光成分は選択的に反射する。一方、該液晶分子軸螺旋の回転方向と逆向きに回転する特定の円偏光成分は選択的に透過する。
ところで、一般に、コレステリック液晶層に於いて、円偏光として選択的に反射される光の反射率は、次の〔式1〕の波長λ0で最大値を示す。
λ0=nav・p 〔式1〕
ここで、pはヘリカルピッチ(Helical Pitch;螺旋ピッチとも言う)、navは螺旋軸に直交する平面内の平均屈折率である。このλ0を選択反射波長、乃至は反射ピーク波長とも呼称する。
このときの円偏光として選択的な反射の生じる波長帯域幅Δλは、次の〔式2〕で示される。この波長帯域幅はバンド幅とも言う。
Δλ=Δn・p 〔式2〕
なお、ここで、Δn=n(平行)−n(直角)であり、n(平行)は螺旋軸に直交する面内における最大の屈折率、n(直角)は螺旋軸に平行な面内における最大の屈折率である。
以上のように、コレステリック液晶層は、この層の一方の面から入射する光線のうち、右円偏光成分(又は左円偏光成分、即ち特定の円偏光成分)を選択的に反射し、残りの成分である円偏光の向きが逆向きの左円偏光成分(又は右円偏光成分)を透過する光学特性を有する。この光学特性は、コレステリック液晶層がコレステリック構造を有し、このコレステリック構造の螺旋構造に於ける旋回方向を適宜設定することで、その旋回方向と同一の旋光方向を有する円偏光が選択的に反射されるので、旋回方向の設定によって反射する光線を右円偏光又は左円偏光にすることができるのである。反射光線が最大となる波長、つまり反射ピーク波長は、ヘリックス構造のヘリカルピッチに等しく、また、反射光線の反射ピーク波長に対するバンド幅は層の複屈折率が関係する。この為、コレステリック液晶層は一般に狭い波長域の波長帯域で赤外線を反射し、残りは透過する。また、反射ピーク波長を中心としたバンド幅の範囲外の光線は、反射せずに透過する。
従って、反射光を赤外光に調整した赤外反射性コレステリック液晶層のみを用いて、幅広く赤外線を反射しようとすると、異なる複数の反射ピーク波長に対応したヘリカルピッチの異なる赤外反射性コレステリック液晶層を複数層、積層する必要があった。
しかし、本発明では、この赤外反射性コレステリック液晶層を熱線反射層3に利用はするが、赤外反射性コレステリック液晶層をそのまま利用するのではなく、赤外反射性コレステリック液晶層を小片に分断したフレーク片2とした上で、このフレーク片2で異なる赤外線の反射波長帯域のもの複数種を、バインダ樹脂1中に分散保持する形で利用する。これによって、熱線反射層3としては単層でも、反射波長帯域の広帯域化、ひいては全体としてより高反射率化を図ることが可能となる。
赤外反射性コレステリック液晶層としてコレステリック液晶固化層を用いる場合、このコレステリック液晶固化層の形成に用いるコレステリック液晶材料としては、公知のものを適宜使用すれば良い。例えば、重合性モノマー化合物、重合性オリゴマー化合物等の重合性液晶化合物、液晶ポリマーなどの液晶化合物を使用することができる。上記重合性液晶化合物に於いて重合性を発現する重合性官能基としては、代表的にはアクリレート系化合物を形成する官能基、例えば、アクリロイルオキシ基乃至はアクリロイル基、などであるが、特に制限はない。この様な重合性官能基は液晶分子の通常、片末端又は両末端に有する。また、コレステリック液晶材料としては、1種又は2種以上の液晶化合物が使用される。
コレステリック液晶材料としては、ネマテック液晶性を呈する化合物と、カイラル剤とを併用した液晶材料も好適である。カイラル剤としては、公知の化合物を適宜使用することができる。
ネマテック液晶性を呈する化合物と、カイラル剤とを併用した液晶材料をコレステリック液晶材料として用いた場合、カイラル剤の種類に応じて、反射光の右円偏光と左円偏光とを選択でき、またカイラル剤の配合割合に応じて、選択反射波長を調整できる利点がある。
ここで、ネマテック液晶性を呈する化合物として、重合性官能基としてアクリロイル基を有するアクリレート系の重合性ネマチック液晶モノマーを例示すれば、次の化合物(1)〜(11)を挙げることができる。これらの化合物は例えば紫外線の照射により重合させて固化させることができる。化合物(11)においてnは2〜5の整数である。
Figure 2013003496
Figure 2013003496
また、前記カイラル剤としても重合性の化合物を用いることができ、例えば、重合性官能基としてアクリロイル基を有するアクリレート系の化合物を用いることができる。例えば、アクリレート系の化合物としてのカイラル剤としては、次の化合物(12)を挙げることができる。化合物(12)中、mは2〜5の整数である。
Figure 2013003496
選択反射波長は、要求性能に応じて設定すれば良く、特に限定されるものではない。例えば、、太陽光中の熱線を遮蔽する用途の場合、個々のフレーク片2の反射波長帯域の総和である熱線反射層3としての反射波長帯域を850〜1400nmの範囲とする。もちろん、これ以外でも、例えば太陽光を遮断するのであれば、例えば、波長800nm〜2500nmの範囲の中から選択すると良い。
ここで、フレーク片2の赤外線に対する反射波長帯域とは、注目するフレーク片2が反射する赤外線の反射率が最大となる最大ピーク波長λmaxに対して、この最大ピーク波長λmaxの低波長側と高波長側で、最大ピーク波長λmaxが有する反射率の1/2となる波長間の帯域を言う。つまり、反射波長帯域は、最大ピーク波長λmaxに対する半値幅である。通常、この最大ピーク波長λmaxは、選択反射波長λ0に等しい。
また、熱線反射層3の赤外線反射においても同様に、熱線反射層3が示す最大ピーク波長λmaxの反射率の1/2の反射率となる最大ピーク波長λmaxの上下の波長間の帯域を意味し、熱線反射層3に於ける最大ピーク波長λmaxに対する半値幅である。熱線反射層3における最大ピーク波長λmaxは、熱線反射層3が複数のピークを示す場合、そのなかで最大の反射率となるピークの波長である。
このようにして、1種のみのフレーク片2では実現し得ない赤外線に対する広い反射波長帯域を、ひいては高い反射率を、熱線反射層3が単層であっても実現することが可能となる。
ここで、複数種類のフレーク片2を用いる例を挙げれば、例えば、熱線反射層3に含ませるフレーク片2として、例えば、次の5種類を用いて、熱線反射層3としての反射波長帯域を900〜1390nmとする。なお、フレーク片A〜Eの反射波長帯域の幅は50〜200nmの範囲として、各フレーク片A〜Eの反射波長帯域が相互に重複する波長域を有する様に選択する。
フレーク片A:λmax= 945nm
フレーク片B:λmax=1080nm
フレーク片C:λmax=1150nm
フレーク片D:λmax=1240nm
フレーク片E:λmax=1330nm
使用する複数のフレーク片2のそれぞれの赤外反射光の円偏光は全て右円偏光又は左円偏光などと同じでも良い。
使用する複数のフレーク片2には、右円偏光のものと左円偏光のものとを両用しても良い。右円偏光のものと左円偏光のものとを両用することで、反射率を最大2倍高めることができる。
ここで、コレステリック液晶固化層を形成可能な、重合性のコレステリック液晶材料の一例を挙げれば、次の組成物を挙げることができる。
・分子の両末端に重合性官能基を有するジアクリレート系の液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標)LC1057,BASF社製)97質量部、
・両末端に重合性官能基を有するジアクリレート系のカイラル剤(Paliocolor(登録商標)LC756,BASF社製)3質量部、
・光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184、化合物名:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)3質量部。
以上を溶剤シクロヘキサノンに固形分40質量%となる様に溶解した液状の組成物である。
この組成物は、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の塗工ベースの面にバーコーターにて塗布し、120℃で2分間加熱しシクロヘキサノンを蒸発させることで、液晶性モノマー分子が配向しコレステリック構造が生成した塗膜を得ることができる。次に、この塗膜に紫外線照射して重合性化合物を重合させることで、コレステリック構造が固定されたコレステリック液晶固化層からなる赤外反射性コレステリック液晶層の塗膜層が形成される。この後、この塗膜層と塗工ベースとを剥離することで、赤外反射性コレステリック液晶層のみの塗膜層が得られる。次に、この赤外反射性コレステリック液晶層をカッテイングすることで、フレーク片2を得ることができる。
〔基材〕
図1(a)で示す実施形態の熱線反射部材10では、熱線反射層3は基材4と積層されている。
基材4と熱線反射層3とを積層することで、熱線反射層3自体では機械的強度が弱いときに機械的強度を補強したり、取り扱い性を向上させたりすることができる。
基材4としては、特に制限はなく公知のものを適宜選択使用すれば良い。例えば、樹脂フィルム(乃至シート)、樹脂板、或いは無機材料板等が代表的である。樹脂フィルム(乃至シート)の樹脂は例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、シクロオレフィン重合体などのポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、或いは、ポリカーボネート系樹脂、等である。樹脂板の樹脂としては、例えば、前記の樹脂フィルムと同様の樹脂である。無機材料板の材料としては、例えば、ガラス、石英、透明セラミックス等である。なかでも、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムはコスト、透明性、機械的強度等の点で好適な材料である。基材の厚みは通常12〜5000μm程度である。
基材4は、透明な透明基材でも良いし、不透明な基材でも良く、用途に応じて選択される。基材4を不透明とする形態では、反対側が透視できない、熱線反射部材とすることができる。
〔変形形態〕
本発明による熱線反射部材は、図1(a)を参照して例示した実施形態の構成以外に、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、その他の構成を採用することができる。
例えば、図1(a)の実施形態の熱線反射部材10は、熱線反射層3と基材4とが積層されており、基材4を有する構成であった。しかし、基材4を有さない構成であっても良い。基材4が存在しない形態では、任意の部材に熱線反射層3のみを貼り付ける為の製品にできる。
図1(a)の実施形態の熱線反射部材10は、熱線反射層3と基材4とを有する構成であったが、これに加えて、或いは、基材4無しの構成に対して、機能層を有しても良い。
機能層を設けることで、設けた機能層に応じて各種機能を付与することができる。上記基材4は機能層の一種として捉えることもできるが、ここでは基材4以外の機能層を説明する。
このような機能層としては、例えば、可視光帯域に於ける透過光を好みの色に合わせる調色層などの各種光学フィルタ層が挙げられる。また、光学フィルタ層以外の機能層として、防汚層、帯電防止層、ハードコート層、粘着剤層、該粘着剤層を使用時まで保護する離型フイルム、接着剤層、プライマ層、耐衝撃層、レンチキュラーレンズ層、3角柱プリズムの線状配列層、光拡散板、偏光分離膜、位相差板などが挙げられる。これらの各種機能層は、光学フィルム分野で公知のものを、本発明の熱線反射部材10の適用用途に応じて、適宜採用できる。これらの層は単層で2以上の機能を兼用することもある。
また、前記基材4に着色剤を含有させれば、調色層として機能層を兼用する層になる。
また、コレステリック液晶層を可視光線を選択に反射及び透過する色調整層として使用しても良い。このときのコレステリック液晶層は、もちろんのこと、赤外反射性コレステリック液晶層ではなし、可視光反射性のコレステリック液晶層とする。このようにすると、コレステリック液晶層が有する選択反射波長帯域の比較的狭い特性を活かして着色した着色層を付与することができる。また、複数種の可視光反射性コレステリック液晶層からなる別のフレーク片としたものを、バインダ樹脂中に分散させた層を調色層として使用しても良い。
又、図1(a)の実施形態の熱線反射部材10では、熱線反射層3は、厚み方向に於いて2層以上のフレーク片2が重複して配置されている。
しかし、本発明に於いては熱線反射層3の厚み方向に1層のみフレーフ片2が配置された形態(図示は省略)としても良い。こうした形態に於いては、図1(a)の実施形態の熱線反射部材10に比べて、厚みをより薄く出来、反射波長帯域の広帯域化に伴う厚み増を抑える効果の点では、より好ましい形態である。但し、熱線反射層3全面を巨視的に(面積で平均化して)見た場合には、各フレーク片2(2A、2B、・・)の反射波長帯域を総合した広帯域の反射波長特性が得られるものの、その反射率は図1(a)の形態に比べると低くなる。又、フレーク片2の粒子径程度の領域を微視的に見た場合の反射波長帯域は各フレーク片2(2A、2B、・・)自体の反射波長帯域のままであり、反射波長帯域は広帯域化されない。しかし、この程度の熱線反射特性で十分な用途に於いては使用し得る。
図1(a)の実施形態の熱線反射部材10は、熱線反射層3は一層であったが、熱線反射層3を2層など複数層設けたものも、本発明の熱線反射部材の範疇に入る。この場合でも、もちろん、各熱線反射層3中には、異なる反射波長帯域の複数種類のフレーク片2を有する。例えば、所定の塗液を調整しておき、要求使用に応じて、本来ならば3層以上必要なところを2層のみの形成で、多様の反射波長帯域の赤外反射特性に対応するなどの、生産の自由度を増し、総厚みの低減化を図ることができる。
〔用途〕
本発明による熱線反射部材は、各種用途に使用可能である。例えば、住宅、店舗、事務所、学校、病院などの建築物のガラス窓やガラス扉、自動車、鉄道列車、船舶、航空機などの乗り物の窓に於ける窓ガラス、或いは窓ガラスへの貼り付けシートとして使用可能である。
或いは、プラズマディスプレイパネル、液晶表示パネルなど、ディスプレイパネルから放出される熱線を遮断する用途に使用しても良い。
〔B〕画像表示装置
本発明による画像表示装置は、画像表示パネルと、上述した熱線反射部材とを、少なくとも備えた、画像表示装置である。熱線反射部材を画像表示パネルの前面に、つまり画像の観察者側に配置すれば、画像表示パネルから放出される熱線を遮断するこどかできる。また、熱線反射部材を画像表示パネルの背面に、この画像表示バネルを照明する光源との間に配置すれば、光源からの熱線を遮断し画像表示バネルの加熱を防ぐことができる。
画像表示パネルとしては、透過型、自発光型など、公知のものを適宜採用すれば良い。例えば、透過型では液晶表示パネルなどがあり、自発光型ではプラズマディスプレイパネルなどがある。
また、画像表示装置は、上記以外に、キャビネット、入出力部品など、公知の部材を備える。
〔C〕ガラス窓
本発明によるガラス窓は、ガラス板の少なくとも片面に前述した熱線反射層を有する熱線反射部材が積層された熱線反射ガラスを備えた、ガラス窓である。すなわち、上述した熱線反射部材において、さらにガラス板からなる基材が積層された形態の熱線反射部材を熱線反射ガラスとして、ガラス窓を構成するガラス板に備えた、ガラス窓である。
このような構成とすることによって、ガラス窓を通過する熱線を遮断することができ、例えば冷暖房効率を高めることができる。
1 透明樹脂
2 フレーク片
3 熱線反射層
4 基材
10 熱線反射部材
P2 フレーク片の主面
P3 熱線反射層の表面

Claims (3)

  1. 少なくとも熱線反射層を有する熱線反射部材であって、
    この熱線反射層は、透明バインダ樹脂中に赤外反射性コレステリック液晶層からなるフレーク片が分散されており、このフレーク片はその主面を熱線反射層の層面に平行乃至は略平行にして分散されており、且つこのフレーク片として赤外線の反射波長帯域が異なる2種以上を含む、熱線反射部材。
  2. 画像表示パネルと、請求項1に記載の熱線反射部材とを備える、画像表示装置。
  3. ガラス板の少なくとも片面に請求項1に記載の熱線反射層を有する熱線反射部材が積層された熱線反射ガラスを備えた、ガラス窓。


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