JP2012521613A - シールドされた垂直磁気記録ヘッド - Google Patents

シールドされた垂直磁気記録ヘッド Download PDF

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Abstract

垂直磁気記録用の磁気記録ヘッドが、励磁手段と、記録磁極と、帰還磁極とを有する。前記記録磁極は、第1及び第2の側面エッジによって隔てられた前方書き込みエッジ及び後方書き込みエッジを有する先端領域に向かって細くなっている。前記先端領域は、前記励磁手段によって発生した磁束を低い磁気抵抗で通過させる。前記帰還磁極は、前記後方書き込みエッジに向かって突出したシールドフレアを有する。間隙が、前記シールドフレアの前方エッジを前記後方書き込みエッジから隔てている。前記シールドフレアが、磁束を前記先端領域に到達しないように迂回させることにより、前記シールドフレアの下側の記録媒体を磁場からシールドする一方で、前記先端領域の前記側面エッジ及び前記間隙の下側の記録媒体はシールドされない。後部フレアが、前記帰還磁極の後方エッジの不連続性を平滑化することにより、前記帰還磁極の下側のピーク磁場を減少させる。

Description

本発明は、概略的には磁気記録ヘッドに関する。より詳細には、本発明は、位置測定情報を、ピストンロッドなどの構造部材上に形成された磁気記録媒体内に磁気的に垂直方向に磁化するための磁気記録ヘッドに関する。
様々な製造業及び自動車関連産業において、機械の動き及び位置を制御するために空気圧又は液圧シリンダが用いられている。機械の動作の制御には、シリンダ内のピストンの位置の正確な制御が重要である場合が多い。このため、動いているピストンのシリンダに対する瞬時位置を検出するための様々な機械的、磁気的、音響学的及び光学的技術が、製造業においてこれまでに開発されてきた。
そのような技術の一つに、位置情報をピストンロッド材料内に磁気的にコード化することがある。典型的には、ピストンロッドの支持層は、鋼などの強磁性材料からなり、磁化可能である。しかし、そのような材料は、磁気的に「軟らかい」。一般的には、軟磁性材料は、前記材料内への情報の磁気的コード化及び消去の難易度の目安である保磁力が低い。従って、保磁力の低いロッド材料内にコード化された位置情報は、誤って消去又は変更されてしまう可能性が高い。
様々な位置検出システムで、情報をより良好に保持するために、軟磁性のピストンロッドを、保磁力の高い、硬磁性の記録媒体でめっきし、この記録媒体内に位置情報を記録する。更に、前記硬磁性の記録媒体に、前記ピストンの厳しい動作環境、ピストンを動かす加圧流体などの内的条件及び塵やごみなどの外的条件からの保護を目的としたクロムめっきを施す場合もある。
殆どの磁気記録は、水平方向である。水平記録方式では、磁化は記録媒体の面内で行われる。水平記録媒体の磁化パターンは、前記面内磁化を一方の磁性から他方の磁性へと遷移又は反転させることで構成される。前記記録媒体の上方に配置された読み取りヘッドによってその漂遊磁束が感知される磁極が、前記反転を示す。しかし、水平記録方式は、強磁性(即ち磁気的に軟らかい)支持層の存在下では、良好に機能しない。強磁性の支持層は、透磁率が高いので、低い磁気抵抗で磁束を通過させてしまう。磁気抵抗が低いと、支持層表面に対して平行な均一な磁場を保持することが難しいので、水平方向の記録が困難となる。また、前記透磁率の高い支持層は、水平方向のコード化において感知に使用可能な磁束のレベルを低下させ、この結果、情報の保持及び読み出しに支障が起こるおそれがある。
一局面においては、本発明は、記録媒体内への情報の垂直磁気記録のための磁気記録ヘッドに関する。前記磁気記録ヘッドは、前記記録ヘッドを励磁して磁場を発生させるための手段を備えている。記録磁極が、第1及び第2の互いに対向する側面エッジによって隔てられた、前方書き込みエッジ及び後方書き込みエッジを有する先端領域に向かって先細りしている。前記先端領域は、前記励磁手段によって発生された磁束を低い磁気抵抗で通過させる。帰還磁極が、前記記録磁極と空間的に離間して対向している。前記帰還磁極は、基部と、前記基部から前記記録磁極の先端領域の後方書き込みエッジに向かって前方に突出したシールドフレアとを有する。前記シールドフレアの前方エッジは、前記先端領域の前記後方書き込みエッジから間隙によって隔てられている。前記シールドフレアが、前記励磁手段によって発生された磁束を、前記記録磁極の先端領域に到達しないように迂回させることにより、前記シールドフレアの下側の記録媒体を前記磁場からシールドする一方で、前記記録磁極の先端領域の互いに対向する側面エッジ及び前記間隙の下側の記録媒体は、シールドされない。
別の一局面においては、本発明は、その表面に磁気記録媒体を有する構造部材と、前記磁気媒体内に情報を磁気的に垂直方向に記録するために前記構造部材の表面上に移動可能に配置された磁気記録ヘッドとを備えた、情報を磁気的に記録するためのシステムに関する。前記磁気記録ヘッドは、前記磁気記録ヘッドを励磁して磁場を発生させるための手段と、記録磁極と、前記記録磁極と空間的に離間して対向する帰還磁極とを備えている。前記記録磁極は、第1及び第2の互いに対向する側面エッジによって隔てられた前方書き込みエッジ及び後方書き込みエッジを有する先端領域に向かって細くなっている。前記先端領域は、前記励磁手段によって発生された磁束を低い磁気抵抗で通過させる。前記帰還磁極は、基部と、前記基部から前記記録磁極の先端領域の後方書き込みエッジに向かって前方に突出したシールドフレアとを有する。前記シールドフレアの前方エッジは、前記先端領域の前記後方書き込みエッジから間隙によって隔てられている。前記シールドフレアが、前記励磁手段によって発生された磁束を、前記記録磁極の先端領域に到達しないように迂回させることにより、前記シールドフレアの下側の記録媒体を前記磁場からシールドする一方で、前記記録磁極の先端領域の互いに対向する側面エッジ及び前記間隙の下側の記録媒体は、シールドされない。
本発明の上述の及びその他の利点は、添付の図面と関連させながら以下の説明を参考にすることで、より十二分に理解されよう。図面では、同一の参照符号は異なる図面においても同一の部品を指す。図面は必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。
磁気記録媒体がその表面上に形成されたピストンロッドなどの構造部材上に配置された記録ヘッドの一実施例の断面図である。 前記磁気記録媒体の一実施例の断面図である。 別の実施例が点線で示された、図1の磁気記録ヘッドの立体側面図である。 励磁された図1の磁気記録ヘッドの側面図及び、前記磁気記録ヘッドが励磁された時に発生する磁束の等高線図である。 図4に示す励磁された磁気記録ヘッド及び記録領域における磁束の等高線の拡大側面図である。 前記励磁された磁気記録ヘッドの記録磁極からの距離の関数としての前記記録媒体中の磁場(垂直成分)のグラフである。 図3に示すような後部フレアがない場合の帰還磁極下側の磁場(垂直成分)のグラフである。 図3に示すような後部フレアがある場合の帰還磁極下側の磁場(垂直成分)のグラフである。 3つの隣り合う垂直記録領域の磁場及び磁束線のシミュレーションである。 図9の3つの隣り合う垂直記録領域を感知する巨大磁気抵抗効果型(GMR)差動センサ対によって検出された出力電圧信号のシミュレーションである。 磁気記録媒体がその表面上に形成されたピストンロッドなどの円筒形の構造部材及び前記構造部材上に軸方向に配置された磁気記録ヘッドの一実施例の断面図である。 磁気記録媒体がその表面上に形成されたピストンロッドなどの円筒形の構造部材及び前記構造部材上に円周方向に配置された磁気記録ヘッドの一実施例の断面図である。
発明の詳細な説明
垂直磁気記録方式では、水平記録方式と比較して、軟磁性の支持層上の記録媒体がより好ましい方向で磁化される。垂直方式の媒体においては、磁化は記録媒体の面に対して垂直である。前記記録媒体の上方に配置された複数の読み取りセンサが、磁極の漂遊磁束と、「上」及び「下」に磁化された領域間の遷移(即ち、極性の反転)とを検出する。強磁性の支持層の透磁性は、このような垂直磁気記録に有用である。強磁性支持層内では、互いに隣接し逆磁性に磁化された領域間の帰還経路は、記録媒体よりも上方の領域内の漂遊磁束に影響を及ぼすことなく、書き込みプロセス及び書き込まれた情報の保持を助ける。
本発明に基づいて構成された磁気記録(又は書き込み)ヘッドは、位置測定情報を、鋼などの磁気的に軟らかい材料上の磁気記録媒体内に磁気的に垂直方向にコード化するのに有用である。そのような記録ヘッドには、主磁極(ここでは記録磁極とも呼ばれる)と帰還磁極とが含まれる。前記記録磁極は、前記記録媒体の上方に近接して、又は前記記録媒体に接して配置された先端領域内に前記磁場を集中させる。
前記帰還磁極は、前記記録磁極に向かって延伸するシールド磁極(ここではシールドフレアとも呼ばれる)を有する。サブミリメートルの間隙がこれらの磁極を隔てている。前記シールドフレアは、前記記録媒体を、前記記録磁極から発せられる磁場からシールドする。前記シールドフレアが前記磁場を迂回させる効果及び前記シールドフレアが前記記録磁極に近接していることにより、サブミリメートルのコード化が可能である。
前記帰還磁極が、前記帰還磁極の基部から後方に延伸する後部フレアを更に有してもよい。前記後部フレアは、前記帰還磁極の面積を広げ、前記帰還磁極下側の前記記録媒体内の磁場の強さを、前記記録媒体の保磁力を十分に下回る値に維持する役割を果たす。従って、以下に説明するように、一領域の磁化の間に生じた磁場によって、周囲の以前に記録された領域の消去が引き起こされることがない。
図1は、本発明に基づいて構成された磁気記録ヘッド10の一実施例の側断面図である。磁気記録ヘッド10の基部は、構成部材12の表面上に位置している。構成部材12は、磁気記録媒体16がその表面に設けられた支持層14を有する。磁気記録ヘッド10は、強磁性の支持層に特に適しているが、構成部材12の支持層14が(例えばプラスチック、アルミニウム、セラミック又はガラスなどの)本発明の主題から逸脱しない非磁性材料からなっていてもよい。
磁気記録ヘッド10は、磁気記録媒体16の複数の領域を磁化するのに用いられる。記録の際に、磁気記録ヘッド10が(図1では)右方向に移動する一方で、磁気記録媒体16を有する構成部材12は静止しているか、又は磁気記録ヘッド10が左方向に移動する一方で、構成部材12は静止している。各磁化領域は、垂直に対向する一対の磁気双極子の一方の領域である。これらの磁化領域は、ここで個別に又は総称して、磁気ビット、ドット、マーク、パターン又はコード化とも呼ばれる。記録によって生じた磁化領域のトラックが、構成部材12の長手方向(図1では左から右)に延伸している。
一実施例においては、構成部材12はピストンロッド(シリンダロッドとも呼ばれる)である。前記ピストンロッドは、液圧シリンダの胴部内で軸に沿って出入りするピストンの一方の端に固定されている。前記シリンダ胴部の一端から外に延伸している前記ピストンロッドが、機械部品に直接又は間接に結合されていることにより、前記ピストンロッドの動きが前記機械部品を動かす。
前記記録ヘッドの磁化領域を、前記ピストンロッドのハウジングに対する位置の測定に用いてもよい。前記ピストンロッドが前記シリンダに対して動くと、前記液圧シリンダ内の読み取りセンサが、前記記録媒体内にコード化された位置測定情報を読み取る。磁化領域からピストンロッド位置を求める方法の例が、2006年1月26日に登録されたLow他による米国特許第6,989,669号、2006年4月25日に登録されたLow他による米国特許第7,034,527号及び2007年8月21日に登録されたArns他による米国特許第7,259,553号に記載されている。これらの米国特許の内容はすべて、引用をもって本願中に援用されている。記録媒体16内へのこの位置測定情報の磁気記録を、前記液圧シリンダを前記ピストン及びピストンロッドと共に前記特定の機械内に設置する前に行ってもよいし、又はその後に行ってもよい。
図2は、図1の磁気記録媒体16の一実施例を示したものである。磁気記録媒体16は、保護層18、保磁力の高い磁気材料からなる硬磁性の記録層20及び任意の下層22を有する。
保護層18は、(ピストンロッドなどの)構成部材12がその中で動作する様々な厳しい環境に伴う機械的摩耗及び腐食に対して、十分な抵抗力を付与する。保護層18の一実施例が、クロム層などの硬質クロムであってもよい。特に、クロム保護層は、CoNiPからなる硬磁性の記録層への結合力が、クロムの鉄に対する結合力と同程度に強い。
保護層18の厚さは、読み取りセンサを硬磁性の記録層20にどれだけ近づけられるかを左右する重要な要素であり、その距離を最小化できるように設計される。一実施例においては、前記クロムめっきは50マイクロメートルである。保護層が存在しない複数の実施例においては、読み取りセンサを、保護層18が存在する場合よりも前記コード化された硬磁性の記録層20に近付けて配置することが可能であることから、前記複数の磁気記録領域を互いにより近付けて配置することが可能である。
硬磁性の記録層20は、情報がその中に磁気的に記録される前記媒体を規定する、高い保磁力を有する磁気フィルムである。高保磁力の磁気層又はフィルムは、外部漂遊磁場下及び前記磁気的遷移から生じた減磁界下でも、記録された情報を保持することが可能である。この層20は、構成部材12上で連続的であっても非連続的であってもよいし、その全てを被覆していても、一部を被覆していてもよい。例えば、硬磁性の層20が、ピストンロッドの両端には設けられていなくてもよい。一実施例においては、硬磁性の記録層20は、CoNiP(コバルトニッケルリン)からなり、厚さ5マイクロメートル乃至20マイクロメートルである。この実施例では、CoNiP層の保磁力は、約188kA/mである。一般に、読み取りセンサによって検出可能な信号の強度は、前記硬磁性の記録層の厚さに直接に比例する。例えば、前記厚さが2倍に増加すると、信号強度も2倍に増加する。
任意の下層22は、硬磁性の記録層20と支持層14との間に配置されている。一実施例においては、下層22はNi−Pなどの非磁性アモルファス材料からなる。一般に、非磁性アモルファス材料からなる下層は、ピストンロッド12の外表面の信号強度を減少させうるので、その厚さを最小限(5マイクロメートル未満)とするべきである。或いは、下層22を、強磁性支持層の不確実な又は不均一な透磁性を有効に打ち消すか又は非磁性支持層上の情報の保持性を向上させることの可能な、(例えばパーマロイ又はNi−Feなどの)軟磁性材料から形成してもよい。この場合、下層22の厚さを最小限とする必要はない。
図3は、図1の磁気記録ヘッド10の立体側面図である。磁気記録ヘッド10は、前端部24、後端部26、基部28、中間部30、前端部24に設けられた記録磁極32及び後端部26に設けられた帰還磁極36を有する。磁気記録ヘッド10が、強磁性材料から一体に形成されていてもよいが、記録磁極32及び帰還磁極36が、中間部30に物理的に結合する、分離可能な接合部材であってもよい。一実施例においては、磁気記録ヘッド10は、長さ42ミリメートル、高さ20ミリメートル、幅5ミリメートルであり、その組成が、例えばAISI(米国鉄鋼協会)1010などの低炭素鋼材料からなっていてもよい。
前端部24で、記録磁極32は中間部30から基部28に向かって直角に屈曲している。記録磁極32側面の概ね三角形の輪郭は、先端34に向かって細くなっている。記録磁極32の先端34は、側面エッジ50−1、50−2(総合して50)によって隔てられた、前方書き込みエッジ60(図5)及び後方書き込みエッジ62(図5)を有する。一実施例においては、先端34は、側面エッジ50−1から側面エッジ50−2までの幅が約5ミリメートル、前方書き込みエッジ60から後方書き込みエッジ62までの長さが約0.2ミリメートルである。
後端部26で、帰還磁極36が中間部30から基部28に向かって直角に、記録磁極32と対向して屈曲している。帰還磁極36は頚部38を有し、ここから広がって後部フレア40及びシールドフレア42を形成する。帰還磁極36の広がった部分は、傾斜した前方エッジ47及び傾斜した後方エッジ48を有する。後部フレア40の頚部38から後部フレア40の先端までの後方エッジ48の傾斜角度は、基部28に対して約45度である。後方エッジ47の傾斜角度は、頚部38から約45度で始まり、基部28の約2ミリメートル上方で、(基部28に対して)30度未満に減少する。
後部フレア40の側面は、頚部38の後方へ突出した三角形の輪郭を有する。後部フレア40は、帰還磁極36と構成部材12の支持層14との間の磁場の強度を、後述のように制御する。図示した実施例において、基部28のうち、(頚部38の垂直方向の端部を基部28まで延伸させた架空の垂直線から測定して)約12ミリメートルが後部フレア40に属している。
磁気記録ヘッドの別の複数の実施例が、図示したものよりも長いか又は短い後部フレアを有してもよい。磁気記録ヘッドの任意の実施例で後部フレアをどのような長さとするかは、用途に応じて選択される。後部フレアが長くなると、(帰還磁極の面積が増加するために)帰還磁極下に生じる磁場の強度が低下しうるが、(記録中は後部フレアが構成部材の長さを超えて延伸すべきではないために)記録に用いることの可能な構成部材が短くなる。逆に、後部フレアが短くなると、記録に用いることの可能な構成部材が長くなるが、帰還磁極下の磁場の強度が増加し、これに応じて望ましくない部分的消去の可能性も高くなる。
シールドフレア42は、前方エッジ44に向かって細くなる斜面様の形状を有する。前方エッジ44の幅は、記録磁極32の先端34の幅に等しい。間隙46が、シールドフレア42の前方エッジ44を記録磁極32の先端34の後方書き込みエッジ62から隔てている。一実施例においては、間隙46は約0.2ミリメートルである。以下に記載のように、シールドフレア42は、記録磁極32の先端34の記録領域の磁場を形成する役割を果たす。より詳細には、シールドフレア42は、記録媒体16を、記録磁極32の後端側の磁場の大半からシールドする。
記録磁極32の前方エッジ60及び両側面エッジ50は、シールドされていない。これらのエッジのシールドが不要なのは、前記記録ヘッドの用途の種類(ピストンロッド上に位置情報をコード化するなど)のためである。記録ヘッドが次の領域を記録するために前方に移動する時には、前方の記録媒体の磁化領域は全て上書きされるので、記録磁極の前側のシールドは不要である。記録磁極の側面エッジについては、記録されたトラックの幅を超える記録媒体の磁化が、構造部材12の長さ方向に記録された位置情報の分解能を低下又は減少させることはないので、シールドは不要である。更に、幅の広いトラックは、コード化されたトラックを読み取るのに要するアライメント精度を低下させるので、望ましく有利である場合が多い。
後部及びシールドフレア40、42が、図4に示す斜面様の形状以外の形状を有してもよい。例えば、後部フレア及びシールドフレアへと広がる、帰還磁極36の前方及び後方エッジが、点線52で示すような弓形であってもよい。後部フレア及びシールドフレアは、そのような形状により、帰還磁極下の磁場強度を低下させ、記録媒体を記録磁極の強い磁場からシールドするというそれぞれの役割を適切に果たすことが可能である。
ワイヤコイル54が、記録ヘッド10の中間部30に巻き付けられている。コイル54のターン数及びこれらのターン内を通る電流の量は、所定の磁束を生成するように意図されている。一実施例においては、コイル54に30ゲージのワイヤ200ターンが含まれる。そのようなコイル内を流れる2.5アンペアまでの電流は、前記磁気記録ヘッドを励磁し、1.2MA/m(ミリアンペア毎メートル)を超える強度の磁場を0.2ミリメートル×5ミリメートルの面積(即ち、記録磁極の先端に相当する面積)にわたって生成する。この磁場強度は、CoNiP層を飽和させるのに十分であり、硬磁性の層20内の磁区を、記録ヘッドが支持層14に対して移動するのに伴って垂直に整列させる。一般に、所望の強度の磁場を生成するのに要する電流の量は、支持層の(平坦な、湾曲しているなどの)形状に左右される。中間部30に巻き付けられているように図示されているが、別の複数の実施例における磁気記録ヘッドが、記録磁極又は帰還磁極(又はこれらの双方)に巻き付けられたコイルを有してもよい。
図4は、磁化された磁気記録ヘッド10の磁束密度を示す側面図である。x軸の値は、記録磁極32の後方書き込みエッジ62からの距離を表し、後方書き込みエッジの直下の位置の値は0であり、後方書き込みエッジから前方への距離は正の値を有し、後方書き込みエッジから後方への距離は負の値を有する。y軸の値は、構造部材12の表面からの距離を表し、表面の値は0である。表面から上方への距離は正の値を有し、表面から下方への距離は負の値を有する。
図示するように、帰還磁極36の基部28は、シールドフレア42及び後部フレア40を有し、構造部材12の軟磁性支持層14内を通る磁気回路を終結させている。磁束線80が、中間部30から、記録磁極32を経由して、支持層14内に(記録媒体を経由して)入り、帰還磁極36に入って中間部30に戻る磁気回路を通る。何本かの磁束線84は、構成部材12内に入らずに、記録磁極32からシールドフレア42に直接に向かう。
後部フレア40を用いることで、帰還磁極36下の磁場強度を低下させる帰還磁極36の面積が有効に増加する。従って、同じ物理的な全体寸法に対して、磁気記録ヘッド10は、帰還磁極36下の磁場強度を増加させて以前に記録された周囲の領域を消去してしまうことなく、より強度の高い磁場を記録磁極32下に生じさせることができる。加えて、後部フレア40が先細りしていることにより、構成部材12と帰還磁極36との間の遷移が滑らかとなるので、遠端部の磁極ヘッドの切れ目での磁場が強くなりすぎることが防止され、以前の記録を消去してしまうおそれがなくなる。
帰還磁極36の大きさに全面的に依存する代わりに、突出したシールドフレア42を用いて磁気回路の一部を形成することにより、シールドフレア42によって形成される磁気回路の磁気抵抗を、記録磁極32の設計とは無関係に調整することが可能である。従って、ビットの記録に使用可能な磁束の大部分を残しながら、所望のシールド性能を達成するために必要なだけの磁束を迂回させるので、最高の性能が得られるように帰還磁極32を設計でき、記録ヘッドが高効率を維持することが可能である。
図5は、図4に示す記録領域100の拡大図である。x軸上に、記録磁極32の後方書き込みエッジ62に対する距離が示されている。y軸は、構造部材12の表面からの距離を表す。記録磁極32の先端及びシールドフレア42は、クロムめっきに接し、構造部材12の表面から約55マイクロメートル離れて配置されている。
シールドフレア42の前方エッジ44を記録磁極32の後方書き込みエッジ52から隔てている間隙46は、記録磁極32から発せられる磁束に記録媒体16を露出させている。前記間隙の大きさは、トラックの長手方向に記録可能な個別のビットの数に影響を及ぼす記録ビットの最小サイズに制約を与える。(記録ビットの最小サイズへのもう一つの制約が記録先端34の長さである。)磁気記録ヘッドの別の複数の実施例における間隙の大きさが、例えば図5に示す0.2ミリメートルとは、0.1ミリメートルから2ミリメートルの範囲内で異なっていてもよい。何十ミリメートルもの大きさの記録ヘッドのような、肉眼で見える物体に、いかに微小な間隙を正確に機械加工するか又は組み込むことが可能であるかは、製造能力によって制限されよう。この範囲の上限は、所望のビット分解能に左右される。
図5では、等高線80、84が、記録ヘッド10を励磁することで生じる磁束を表している。磁束線80の密度は、記録磁極32の先端34の直下で最も高い。また、シールドフレア42は、記録磁極32から磁束84を直接に引き込む。シールドフレア42が三角形であることで、帰還磁極が垂直な前方エッジを有する場合に多く起こるように、引き込む磁束が過剰であるために記録磁極の記録効率が過度に低下してしまうことと、引き込む磁束が過少であるために以前に記録された周囲のビットが消去されてしまうこととの間で均衡が保たれる。
図6は、図5に示される構造部材12の表面から2.5マイクロメートル上方の記録媒体の中心部における磁場の垂直成分をグラフ化したものである。x軸は、記録磁極32の後方書き込みエッジ62からの距離を表す。後方書き込みエッジの直下の値はゼロである。後方書き込みエッジから前方への距離は正の値を有し、後方書き込みエッジから後方への距離は負の値を有する。y軸は、記録媒体の中心部における磁場の垂直成分を表す。
磁場のピーク120は、記録磁極32の長さ0.2ミリメートルの先端34の直下で生じる。前記先端の下の磁場強度は、1.2MA/m超であり、前記磁気記録媒体の飽和磁化(このCoNiPの配合では1.2MA/m)を上回っている。
シールドフレア42が存在しているために、磁場128は、前記シールドされた記録磁極32の後側から0.2ミリメートルの位置でゼロまで減少する。シールドが存在しない記録磁極32の前側では、磁場124はシールドされた後側におけるよりも遅く減少する。記録磁極から1ミリメートル前方(即ち右側)の位置であっても、磁場はゼロを十分に上回っている(200kA/m超)。記録磁極の後側(即ち左側)にシールドフレア42がなければ、記録磁極の後方エッジから1ミリメートル離れた位置における磁場の強度は、前側と同様となり、磁気記録媒体の保磁力(このCoNiP媒体の場合には188kA/m)を上回るであろう。この結果、現在記録されている領域とは逆の極性で以前に記録された領域が、消去されてしまうであろう。従って、シールドフレア42は、磁場をピーク値から低いレベルへと急激に減少させることにより、周辺領域の望ましくない消去を防止し、サブミリメートルのコード化を可能にする。
図7は、後部フレアを有しない磁気記録ヘッドの一実施例における帰還磁極36の下側の磁場強度(垂直成分)のグラフ130である。このような実施例においては、帰還磁極の後方エッジ48は、(例えば本実施例では、記録磁極の後方書き込みエッジから約22ミリメートルなどの)鉛直なエッジである。x軸上の値は、記録磁極32の後方書き込みエッジからの距離を表す。記録磁極の後方書き込みエッジ直下の位置の値は、ゼロである。後方書き込みエッジから後方への距離は、負の値で表される。y軸上の値は、磁場のy−又は垂直成分をA/mで表したものである。
この実施例では、後部フレアがないと、磁場強度が記録磁極の長さ方向に徐々に増加し(134)、記録磁極が終端する鉛直なエッジでピーク値に達することが示されている。このポイント(138)は、記録磁極の後方書き込みエッジから約22ミリメートルである。このポイントでの最大磁場強度は、約115kA/mである。磁気記録媒体の保磁力が約188kA/mなので、記録磁極の鉛直なエッジでの115kA/mの強度の磁場は、以前に記録された情報の部分的な消去を引き起こすおそれがある。
図8は、後部フレア42を有する記録ヘッド10の一実施例における記録磁極32の下側の磁場強度(垂直又はy−成分)のグラフである。この実施例では、帰還磁極36の長さが、後部フレア42の傾斜した後方エッジ48の途中で、記録磁極32の後方書き込みエッジ62から約37ミリメートルの位置で終端する。図7と同様に、x軸上の値は記録磁極32の後方書き込みエッジからの距離を表し、y軸上の値は磁場のy−成分をA/mで表したものである。x軸上のゼロ値は、記録磁極の後方書き込みエッジの位置を表す。後方書き込みエッジから後方への距離は、負の値で表される。
後部フレア40を用いることは、少なくとも2つの点で有利である:(1)後部フレアが、帰還磁束が通過することの可能な表面積を増加させるので、磁場を減少させることができる;(2)後部フレア先端の磁気抵抗の増加により、帰還磁極の後方エッジにおける不連続性が平滑化され、磁場のピーク値を帰還磁極の中央部に向かって動かすことができる。
図8に示すように、後部フレア40が存在すると、帰還磁極36の下側のピーク磁場は、約65kA/mであり、後部フレアを有しない実施例の場合の約半分である。この値は、磁気記録媒体の保磁力(このCoNiPの配合では188kA/m)を十分に下回っている。従って、帰還磁極の長さ方向の磁場は、記録磁極が新たな領域を磁気記録する際に、帰還磁極がその上に位置している以前に記録された領域を消去してしまわない程度に十分に弱い。加えて、ピーク磁場148は、記録磁極の後方エッジではなく、その前方エッジと後方エッジとの中間近くの領域で発生する。
図9は、磁気記録ヘッド10によって垂直に記録された、3つの隣り合う磁気記録ビット150−1、150−2及び150−3(総合して150)の磁場強度及び磁束線をシミュレートしたグラフである。ビット150の数は、単に例示的なものである;3つの記録ビット150が、図示した3ビットよりも多くのビットを有する磁気記録トラック(図9では左右に延伸している)の一部であってもよい。
グラフのx軸は、位置0とみなされる中央の記録ビット150−2の中心からの距離をミリメートルで表したものである。説明の目的で、中央のビット150−2から左への距離は負、中央のビット150−2から右への距離は正で表されている。記録ビット150−1、150−3双方の中心は、それぞれ中央の記録ビット150−2から1.0ミリメートル離間しており、各記録ビット150の磁束の等高線は、約1ミリメートル(即ち、そのビットの中心から両側にそれぞれ約0.5ミリメートル)にわたっている。
グラフ左側のy軸は、記録媒体表面からの距離をミリメートルで表したものである。前記表面上方への距離は正の値で、前記表面下方への距離は負の値で表されている。グラフ右側の垂直方向の目盛は、各記録ビットの磁場強度(即ち、A/mで表されたx成分)を表すのに用いられる。各記録ビット150の磁場の大きさは、ほぼ同じであるが、中央の記録ビット150−2の磁化の極性は、隣接するビット150−1、150−3の磁化の極性とは逆である。等高線は、各記録ビットから発せられる磁束線を表す。
図10は、図9の3つの記録ビットを感知するGMR差動センサ対によって検出された出力電圧信号(y軸)を図示したものである。GMRセンサは、大きさ約3ミリメートル×3ミリメートル×1ミリメートルのMicro Small Outline Package(MSOP)として入手可能である。これらの読み取りセンサは、硬磁性層の磁化領域を、クロムなどの金属の又はプラスチックなどの非金属の非磁性層を介して遠隔感知可能である。使用可能なGMRセンサの一例が、ミネソタ州イーデンプレーリーのNVE社製のNVE ABL015−00読み取りセンサである。
中央の記録ビット150−2の中心は位置0、左側の記録ビット150−1の中心は位置−1.0、右側の記録ビット150−3の中心は位置+1.0に位置している。一実施例においては、GMRセンサは、記録媒体に平行に磁場を測定するように配向されているが、これは垂直に記録された情報の読み取りに適した配向である。加えて、前記GMRセンサは記録媒体から約490マイクロメートル(このうち50マイクロメートルがクロムめっき、325マイクロメートルがGMRパッケージ、115マイクロメートルがGMRパッケージとクロムメッキ表面との間の非接触空隙)離間して配置されている。GMRセンサによって検出される出力電圧信号は、約−0.013ボルトから約0.013ボルトの範囲内である。
図11は、表面に磁気記録媒体16が設けられた支持層14を含む円筒形のロッド12の横断端面図である。磁気記録ヘッド10’が前記円筒形のロッド上に配置された一実施例の正面端面図も図示されている。磁気記録ヘッド10’の記録磁極32は、弓形の先端34を有し、その横方向(左右)の湾曲は、円筒形のロッド12の湾曲と緊密に一致している。好適には、磁気記録ヘッド10’の帰還磁極(図示せず)は、先端34の湾曲と同じ左右の湾曲を有する。この湾曲の一致によって、先端34の両端が、前記先端の中央部と同程度に磁気記録媒体16に密接するので、ロッドの軸方向に記録されるトラックの幅が大きくなるという利点が得られる。既に述べたように、幅の広いトラックは、コード化されたトラックの読み取りに必要なアライメント精度を低下させるので、望ましく有利である場合が多い。一般に、磁気記録ヘッドの横方向の湾曲を所定のロッド形状に一致させることで、幅の広い、均一に記録されたトラックを実現することができる。磁気記録媒体内への磁気的な記録の原理は、ヘッドとロッド表面との間の界面が平坦である実施例と基本的に変わらない。
図12は、磁気記録媒体16を表面に有する支持層14を備えた円筒形ロッド12の別の横断端面図である。図12は、円筒形のロッド上に、前記ロッドの軸に対して概ね直角に配置された磁気記録ヘッド10”の一実施例の側面図である。この配向では、磁気記録ヘッド10”は環状の複数のトラックを前記円筒形のロッドの周囲に円周方向に記録する。磁気記録ヘッド10”は、その先端34からその後部フレア40の後方エッジに至るまで、弓形の基部28と、円筒形のロッド12の湾曲と緊密に一致した前後の湾曲を有する先端34とを有する。磁気記録ヘッド10”の全体の形は、この前後の湾曲に合わせて歪曲している。これらの湾曲の一致により、前記環状のトラックの記録の間、記録磁極の先端34及び帰還磁極36が磁気記録媒体16と極めて近接した状態が保たれるので、磁気記録媒体16内への円周方向の記録が可能となる。この場合にも、磁気記録媒体内への磁気的な記録の原理は、ヘッドとロッド表面との間の界面が平坦である実施例と変わらない。
本発明を具体的な好適な実施例を参照しながら図示し説明してきたが、以下の請求項に規定する本発明の精神と範囲とから逸脱することなく、様々な形状及び細部の変更が可能であることは、当業者によって理解されよう。

Claims (25)

  1. 記録媒体内への情報の垂直磁気記録のための磁気記録ヘッドであって:
    前記磁気記録ヘッドを励磁して磁場を発生するための手段と;
    第1及び第2の互いに対向する側面エッジによって隔てられた前方書き込みエッジ及び後方書き込みエッジを有する先端領域に向かって細くなっている記録磁極であって、前記先端領域が、前記励磁手段によって発生した磁束を低い磁気抵抗で通過させる、記録磁極と;
    前記記録磁極と空間的に離間しかつ対向する帰還磁極であって、前記帰還磁極が、基部と、前記基部から前記記録磁極の前記先端領域の前記後方書き込みエッジに向かって前方に突出したシールドフレアとを有し、前記シールドフレアの前方エッジが前記先端領域の後方書き込みエッジから間隙によって隔てられている、帰還磁極と;
    を備え、
    前記シールドフレアが、前記励磁手段によって発生した磁束を、前記記録磁極の前記先端領域に到達しないように迂回させることにより、前記シールドフレア下側の記録媒体を前記磁場からシールドする一方で、前記記録磁極の前記先端領域の前記互いに対向する側面エッジ及び前記間隙の下側の前記記録媒体はシールドされない;
    磁気記録ヘッド。
  2. 前記シールドフレアが、前記記録磁極の前記先端領域の前記後方書き込みエッジに接近した前記前方エッジに向かって細くなる斜面様の形状を有する、請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  3. 前記間隙の長さが1ミリメートル未満である、請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  4. 前記シールドフレアの前記前方エッジの幅が、前記記録磁極の前記先端領域の前記後方書き込みエッジの幅と概ね等しい、請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  5. 前記帰還磁極が、前記記録磁極から離れる方向に向かって前記基部から突出した後部フレアを更に備え、前記後部フレアが前記基部の後端部の先端領域に向かって細くなっている、請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  6. 前記後部フレアが斜面様の形状を有する、請求項5に記載の磁気記録ヘッド。
  7. 前記記録磁極の先端領域の前方エッジ及び後方エッジの幅が、それぞれ1ミリメートルを超える、請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  8. 前記記録磁極及び前記帰還磁極が、一体に形成された強磁性材料の一部である、請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  9. 中間部を更に備え、前記記録磁極と前記帰還磁極とが個別に前記中間部に結合されており、かつ前記中間部から分離可能である、請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  10. 前記先端領域の基部が、前記記録媒体を支持している前記構造部材の湾曲に一致するように構成された水平方向の湾曲を有する、請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  11. 前記帰還磁極が、前記記録媒体を支持している前記構造部材の湾曲に一致するように構成された水平方向の湾曲を有する、請求項10に記載の磁気記録ヘッド。
  12. 前記磁気記録ヘッドが、前記記録磁極の前記先端領域から前記帰還磁極の前記後方エッジに至るまで、前記記録媒体を支持している前記構造部材の湾曲に一致した長さ方向の湾曲を有する、請求項1に記載の磁気記録ヘッド。
  13. 情報を磁気的に記録するためのシステムであって:
    磁気記録媒体をその表面に有する構造部材と;
    前記磁気媒体内に情報を磁気的に垂直方向に記録するために前記構造部材の表面上に移動可能に配置された、磁気記録ヘッドと;
    を備え、前記磁気記録ヘッドが:
    前記磁気記録ヘッドを励磁して磁場を発生させるための手段と;
    第1及び第2の互いに対向する側面エッジによって隔てられた前方書き込みエッジ及び後方書き込みエッジを有する先端領域に向かって細くなっている記録磁極であって、前記先端領域が、前記励磁手段によって発生された磁束を低い磁気抵抗で通過させる、記録磁極と;
    前記記録磁極と空間的に離間しかつ対向する帰還磁極であって、前記帰還磁極が、基部と、前記基部から前記記録磁極の前記先端領域の前記後方書き込みエッジに向かって前方に突出したシールドフレアとを有し、前記シールドフレアの前方エッジが、前記先端領域の前記後方書き込みエッジから間隙によって隔てられている、帰還磁極と;
    を備え、
    前記シールドフレアが、前記励磁手段によって発生された磁束を、前記記録磁極の前記先端領域に到達しないように迂回させることにより、前記シールドフレア下側の記録媒体を前記磁場からシールドする一方で、前記記録磁極の前記先端領域の前記互いに対向する側面エッジ及び前記間隙の下側の前記記録媒体はシールドされない;
    システム。
  14. 前記シールドフレアが、前記記録磁極の前記先端領域の前記後方書き込みエッジに接近した前記前方エッジに向かって細くなる斜面様の形状を有する、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記間隙の長さが1ミリメートル未満である、請求項13に記載のシステム。
  16. 前記シールドフレアの前記前方エッジの幅が、前記記録磁極の前記先端領域の前記後方書き込みエッジの幅と概ね等しい、請求項13に記載のシステム。
  17. 前記帰還磁極が、前記記録磁極から離れる方向に向かって前記基部から突出した後部フレアを更に備え、前記後部フレアが前記基部の後端部の先端領域に向かって細くなっている、請求項13に記載のシステム。
  18. 前記後部フレアが斜面様の形状を有する、請求項17に記載のシステム。
  19. 前記記録磁極の先端領域の前方エッジ及び後方エッジの幅が、それぞれ1ミリメートルを超える、請求項13に記載のシステム。
  20. 前記記録磁極及び帰還磁極が、一体に形成された強磁性材料の一部である、請求項13に記載のシステム。
  21. 前記磁気記録ヘッドが中間部を更に備え、前記記録磁極と前記帰還磁極とが個別に前記中間部に結合されており、かつ前記中間部から分離可能である、請求項13に記載のシステム。
  22. 前記構造部材がピストンに取り付けられたピストンロッドである、請求項13に記載のシステム。
  23. 前記先端領域の基部が、前記構造部材の湾曲に一致するように構成された水平方向の湾曲を有する、請求項13に記載のシステム。
  24. 前記帰還磁極が、前記構造部材の湾曲に一致するように構成された水平方向の湾曲を有する、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記磁気記録ヘッドが、前記記録磁極の前記先端領域から前記帰還磁極の前記後方エッジに至るまで、前記構造部材の湾曲に一致した長さ方向の湾曲を有する、請求項13に記載のシステム。

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