JP2012521242A - 腹部循環ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

腹部循環ポンプは、腹壁を安定化、収縮または圧迫することによって、腹腔内圧を増やし、血液をポンプする間に、横隔膜の収縮によって実行される排出操作を用いる。同時に、腹部循環ポンプは、肺の表面の周りの胸腔内圧を下げることによって、通気を提供するために用いられ得る。ヒトにおいて、内臓循環中の血液(つまり、腹部内容物の中の血液)は、全身体血液容量のうちの約20%〜25%のレザバーである。腹腔内圧の増加は、この血液を腹部から流出させ、身体中を流れさせる。

Description

(説明)
本発明は、腹部循環ポンプを作動する装置に関する。
毎年、何十万の心停止患者があり、心停止は患者の死につながる。心停止の大部分は、脳および他の組織の低灌流に起因している。不十分な血流を結果として生じる心臓の状態に苦しむ、さらに何十万の患者がいる。
心停止に対して、既に試みられた、または、現在使用されている多くの治療および装置がある。胸圧迫を介した心肺蘇生術(CPR)は周知であり、鼓動を止めた心臓(不全収縮または心室細動)を有する患者を処置する貴重な方法である。しかし、CPRは、血液を循環させることを助けるだけである。CPRは患者を通気しない(心停止のほとんど全ての患者は、呼吸を止めているので、通気が必要である)。CPRは、心臓発作、電気ショック、溺死、胸の損傷、および呼吸停止(心臓がまだ鼓動している患者に起こり得る)を含む他の原因後の心停止に苦しんだ患者を蘇生するために用いられる。心停止中に、心臓は血液をポンプすることを止め、心停止に苦しむ人は、脳および心臓への血液供給の不足から、これらの器官へのダメージにすぐ苦しむこととなる。したがって、CPRは、心臓および/または胸腔を圧搾することによって、血液を身体中にポンプする反復胸圧迫を要求する。患者は通例、呼吸をしていないので、胸圧迫が血液を身体中にポンプしている間、マウスツーマウスの通気またはバッグ人工呼吸器が肺に空気を供給するために用いられる。CPRおよび胸圧迫は、特に、心停止の直後に適用されたとき、心停止罹病者を救い得ることが広く注意されてきた。応急処置実施者が胸圧迫をよく実行したとき、身体の血流は、典型的には通常の血流のうちの約20%である。
毎年、米国では、蘇生術を試みられた入院している心停止患者が500,000人おり、ヨーロッパ全体では700,000人いる。そのうちの18%だけが生きて退院に至る。毎年、米国では、病院外において救急医療サービスで処置された心停止患者が295,000人おり、そのうちの7.9%だけが生きて退院に至る。生き残った人の中でさえも、永続的な虚血性脳ダメージの高い発生数がある。
このように、胸圧迫の多くの代替案が過去30年にわたり試みられてきた。これらの代替案は、能動的に圧迫―減圧するCPR、間欠的な腹部圧迫CPRおよび最近では、腹部のみのCPRを含む。
また、自動胸圧迫を実行するThumper(Michigan Instruments,Inc.)、AutoPulse(Zoll Medical,Inc.)およびLUCAS(Jolife AB)、および手動胸圧迫を改善するResQPOD(Advanced Circulatory Systems,Inc)およびCPREzy Kit(Northwestern Medical LLC)のような胸圧迫を向上させるさまざまな機械または支援がある。
これらの技術または装置のうちで、基準のCPRに対して有意な改善策であると証明したものはない。これを例示するために、蘇生術後の病院内の生存の傾向を調査したthe New England Journal of Medicineに公表された最近の研究は、「1992年から2005年の期間中に、生存率は実質的に変化しなかった」と、はっきり述べている(非特許文献1)。また、アメリカ心臓協会は、非特許文献2において、「今までのところ、どの補助剤も、一貫して病院の外の1次救命処置のために基準のマニュアルCPRより優れていると明らかにされていなく、除細動器以外のどの装置も病院の外の心停止から一貫して長期生存を改善しなかった」と、はっきり述べている。
これらの解決策に欠けているものは、十分な血流である。胸圧迫を含む上の解決策は、休息している心拍出量のうちの40%より多くをポンプしない。この低流状態があると、患者の意識消失が15秒以内に生じ、脳組織の死は、約10分以内に生じる。
さらに、CPRの最近の形態は、正圧通気を含む。正圧通気では、空気が鼻、口での正圧によってか、または気管に挿入されたチューブを通った正圧によって、肺に入れられる。この通気のモードは、肺と胸壁との間の胸腔内圧を増やし、これは、静脈還流および心拍出量を減損させる。
したがって、ランセットの最近の記事は、「心臓のみの蘇生術は、従来のCPRよりも、好ましい神経学的結果の患者の比率が結果として高い。一時的呼吸停止の患者(6.2%対3.1%;p=0.0195)。ショック可能なリズムの患者(19.4%対11.2%;p=0.041)。停止の4分以内に蘇生術を始めた患者(10.1%対5.1%;p=0.0221)。しかし、いずれのサブグループにおいて、マウスツーマウスの通気を加えたことによる、いずれの利益に対する証拠はない」(ランセット、2007年3月17日、920〜6頁)と、報告した。正圧通気は、CPR中には有害になり得る。
注目すべきことに、目が覚めている心停止の患者は、繰り返し咳をすることによって、意識を維持するために十分な循環を維持し得ると報告されている(非特許文献3)。我々は、咳をすることが腹部循環ポンプを活性化させ、これが、心臓が鼓動していない患者における意識維持に十分な循環出量に結果としてなるメカニズムであると信じている。不幸なことに、心停止のほとんどの大部分の患者は、意識消失していることによって、咳CPRは可能ではない。
そのため、救急状態下または循環出量の向上が望ましい他の状態の意識消失の患者の心停止の処置を改善するために、病院内および病院外のセッティングにおいて、即座に採用され得る装置を提供することが有利である。そのような装置は、負圧通気を提供する(つまり、肺の表面の周りに負圧を発生させることによって、肺が膨張する)が、通常の休息している心拍出量のうちの40%より多くまで循環出量を改善するべきである。これが我々の通常の呼吸の仕方であり、負圧は、静脈還流および心拍出量を向上させる。
心停止に加えて、通常の心臓のある場合でさえも、血流を向上させることが有利であり得る他の状態がある。これらは、他のものの中でも、運動低酸素症、いくつかの形態のショック、敗血症または出血を含む。
また、うっ血性心不全(CHF)のような血流を減少させる心臓の状態は、腹部循環ポンプ装置から利益があり得る。過去10年間、CHFは、心血管医学における最も重要な公衆衛生問題で急発展した。非特許文献4に報告されるように、毎年、米国では、40万(400,000)の新たなCHFの症例が診断されている。疾患は、この国で約500万人に影響を与えていると言われ、世界では2000万人に近い。CHFのための入院の数は、過去15年で3倍より多く増えている。不幸なことに、毎年、約250,000人の患者が心不全で亡くなっている。Framingham Heart Studyによると、うっ血性心不全の患者に対する5年の死亡率は、男性で75パーセントであり、女性で62パーセントである(非特許文献5)。この疾患は、65歳を超える年齢の患者に対して最も共通した退院時診断を表している。ほとんどの心血管疾患の発生数は、過去10〜20年に渡って減っているが、うっ血性心不全の発生数および有病率は、劇的な速度で増えている。この数は、通常、急性心筋梗塞(心臓発作)で亡くなる患者が生き残り、人口年齢が上がるにつれ、増える。その最も広い意味において、CHFは、十分な血流および身体の通常の機能のうちの多くを維持するために必要な量で身体中に血液をポンプする心臓の無能性と定義され得る。
CHFに取り組むために、多くのタイプの心臓補助装置が発展してきた。心臓補助装置または循環補助装置は、心臓のポンプする機能を増やすことか、または心臓をある量休息させることによって、心臓のポンプする機能を回復することによって、心不全を起こしている心臓を助ける装置である。うっ血性心不全は、慢性または急性であり得るので、異なるカテゴリーの心臓補助装置が存在する。心臓移植に加えて、少なくとも2つのタイプの慢性心臓補助システムが発展してきた。1つのタイプは、心臓と大動脈との間に接続された全プロテーゼまたは部分プロテーゼを採用する。これの一例は、一般的に、LVAD(左室補助装置)と呼ばれる。LVADは、血液を心拍数でポンプすることによって動作する。別のタイプの慢性心臓補助システムは、Moulderに対する特許文献1に示される。Moulderは、大動脈中の血液の循環を助けるために、近位下行大動脈に埋め込まれたポンプを説明する。
急性CHFを取り扱う際に、2つのタイプの心臓補助装置が用いられてきた。1つは、性質が対抗脈動的であり、大動脈内バルーンポンプ(IABP)によって例示される。これらの装置は、心室を刺激し(simulate)、外部の空気ドライバーを要求し、可膨張性嚢に依存することによって、ポンプの動作を引き起こす。第二のタイプの急性補助装置は、心臓に外科手術が実行されている間、血液を患者を通るように方向付けるために、Biomedicus遠心性ポンプのような体外ポンプを使用する。特許文献2に説明される一例において、心臓補助システムは、患者の筋肉が血流に脈動を加えるために使用される遠心性ポンプを採用する。Nelson装置は、下行大動脈の一部をバイパスで置き換えるために用いられる。
これらの心臓補助システムの多くは、これらの特徴を共通して有する。関連するコネクターおよびアクセサリーを含む血液ポンプのサイズは、一般的に、受容者の解剖学的構造および生理機能内では扱いにくい。これらのポンプは、侵襲性手段によって人体に融合する。これらの特徴を有することに起因して、先行技術の心臓補助装置は、有効性、採用のスピードおよび/または実用性において限定されている。
米国特許第5,267,940号明細書 米国特許第4,968,293号明細書
Ehlenbach WJ他、Epidemiologic Study of In−Hospital Cardiopulmonary Resuscitation in the Elderly.NEJM Volume 361:22−31 2009年7月2日 Number 1 2005 American Heart Association(AHA)guidelines for cardiopulmonary resuscitation(CPR) and emergency cardiovascular care(ECC)、part 6:CPR Technique and Devices(Circulation 2005;112;IV−47−IV−50) Criley JM,Blaufuss AH,Kissel GL.Cough−induced cardiac compression.Self−administered from of cardiopulmonary resuscitation.JAMA.1976年;236;1246〜1250 Gilum,R.F.,Epidemiology of Heart Failure in the U S.,126Am.Heart J.1042(1993年) Ho,K.K.L.,Anderson,K.M.,Kannel,W.B.,et al.,Survival After the Onset of Congestive Heart Failure in Framingham Heart Study Subject,88 Circulation 107(1993年)
そのため、高侵襲性外科手術を避ける心臓補助システムを採用することが有利である。救急状態下の急性心臓問題の処置を簡易化するために、病院内および病院外セッティングにおいて、即座に採用され得る心臓補助システムを有することも有利である。
本発明は、添付の特許請求の範囲に従った腹部循環ポンプを提供する。我々は、腹腔内圧を増やし、それによって、身体の全循環出量を増やすか、または再開させることによって、内臓脈管構造から血液をポンプし、他の身体組織の灌流および他の組織への酸素搬送が向上される手段と腹部循環ポンプを定義する。
この発明は、内臓脈管構造中の血液は、端に輸送され得ること(Aliverti A,Bovio D,Fullin I,Dellaca RL,Lo Mauro A,Pedotti A,Macklem PT,“The abdominal circulatory pump.”,PLoS One.2009年;Vol.4,Issue 5の記事を参照)を再認識することに基づいている。
十分な血流が、停止中に提供されたと仮定すると、身体的および神経学的な生存の可能性は増すはずである。内臓脈管ベッドを腹部内(全血液容量の20〜25%を含む)に身体の残りを灌流させるためのレザバーとして用いることが可能である。レザバーから血液をポンプするために、腹部内容物は、リズムのあるパターンで圧迫および解放される必要があり、腹腔内圧の間欠的な増加および減少を引き起こし、肺の周囲の圧力(胸腔内圧)はほとんど変わらないか、または全く変わらない。
腹部の周囲が制御されるのと同時に、腹部内容物は、横隔膜の収縮によって、加圧され得る。横隔膜は、刺激され得ることによって、収縮を引き起こす。腹部周囲は、刺激または外の腹壁への直接の接触によって制御され得る。これらのように、腹部内容物は、以下の方法によって加圧され得る。
頚骨または胸骨、すなわち、より具体的にはC7での横隔神経の非侵襲性頸部磁気刺激。直接的に横隔膜に対する、すなわち、より具体的には身体の前側からの非侵襲性磁気刺激。下部胸骨および/または腰椎、すなわち、より具体的にはT10での非侵襲性磁気刺激。直接的に腹筋に対する非侵襲性磁気刺激。首、すなわち、より具体的には、胸鎖乳突筋の後ろ側縁、鎖骨の上部縁のすぐ上で刺激された横隔神経を介した横隔膜の非侵襲性刺激。双極の電極を皮膚上に用いるか、あるいは双極の電極を針を介してか、または他の伝導体を皮膚を通して用いた、腹筋に直接隣接した非侵襲性刺激。マニュアル圧迫または圧力プレートまたはベルト、または拡張および収縮し得る他のラップ。
異なるモードの腹部加圧および解放が同期的か、または患者回復を最適化する狙いの特定のプログラムに従って実行される、上の組み合わせ。
特定同期電気回路および装置を通した上の組み合わせ。
腹部圧迫方法/装置の特定の組み合わせは、横隔膜と腹筋の両方の同期刺激と、腹部を拡張から守っている間の横隔膜の刺激と、腹部を圧迫している間の横隔膜の刺激とを含む。
脈、通気、血圧、呼気中の二酸化炭素(CO2)の量、血液中の酸素の量、交換ガスの容量および/または他の身体的機能のような機能的結果を監視している間に、上の腹部圧迫方法の組み合わせを実行すること。
負圧閾値弁(例えば、ResQPOD Impedance Threshold)が、患者の呼吸サイクルのうちの吸入段階の際に機能している間に、上の腹部圧迫方法の組み合わせを実行すること。
大腿動脈および/または上腕動脈の外部圧迫を適用することによって、腹部圧迫中に、脳および内臓ベッドを優先的に灌流すること。
脈管抵抗を減らすために血管拡張薬を用いている間に、上の腹部圧迫方法の組み合わせを実行すること。
一部の身体的システムおよび/または電気的システムが共有されるように、上に列挙された方法および装置を除細動法の方法および装置と組み合わせること。または、これらの発明を自動体外式除細動器(AED)装置または機能性と組み合わせること。
本発明の特性および利点は、続く発明の一実施形態の詳細な説明から明らかとなり、それらは、非限定的例として、添付の図面に例示される。
図1は、本発明に従って、C7およびT10で刺激する磁気コイルの患者への配置を概略的に示す。 図2は、本発明に従って、C7およびT10で刺激する磁気コイルの患者への配置のための取り付け装置を概略的に示す。 図3は、本発明に従って、横隔神経を刺激する磁気コイルの身体への配置を概略的に示す。 図4は、本発明に従って、磁気コイルの配置を有したバックボードを概略的に示す。 図5は、本発明に従って、手首または上腕を望まない動きから守るためのストラップを備えたバックボードを概略的に示す。 図6は、本発明の第一の実施形態に従って、腹部バインダーの断面を概略的に示す。 図7は、本発明の第二の実施形態に従って、腹部バインダーの断面を概略的に示す。 図8は、本発明の第三の実施形態に従って、腹部バインダーの断面を概略的に示す。 図9は、本発明の第四の実施形態に従って、腹部バインダーの断面を概略的に示す。 図10は、本発明に従って、装置のディスプレイを概略的に示す。
腹部循環ポンプは、腹壁を安定化、収縮または圧迫することによって、腹腔内圧およびポンプ血液を増やす間に、横隔膜の収縮によって実行される排出操作を用いる。同時に、排出操作は、肺の表面の周りの胸腔内圧を下げることによって、通気を提供するために用いられ得る。ヒトにおいて、内臓循環の血液(つまり、腹部内容物中の血液)は、全身体血液容量のうちの約20%〜25%のレザバーであり、すなわち約1.0〜1.2リットルである。腹腔内圧の増加は、この血液を腹部から流出させ、身体中を流れさせる。通常の被験体における自発的排出操作での計測は、腹腔内圧の増加が毎分5リットルから8リットルの間の血液をポンプし得ることを示している。この他のCPRまたは心臓補助装置に対する血流の改善(胸圧迫に対して5倍以上の増加)は有意である。なぜならば、脳および他の組織は、酸素付加された血液で適切に灌流されないと、急速に死に始めるからである。横隔膜の収縮は、胸腔内圧を下げ、通常の様態で肺を通気し、それによって、循環出量に対する正圧通気の有害な影響を避ける。そのため、CPR(EM−CPR)中の排出操作は、CPRの全ての既存の方法に対して、3つの主な利点を有する。1)排出操作は、より多い循環出量を発生させる。2)排出操作は、循環出量を妨げるよりは、むしろ助ける負圧通気を提供する。3)通気と循環の両方は、単一の治療処置の結果から生じる。
腹部循環ポンプは、腹部を加圧するために、外部腹部締めまたは腹筋の刺激のどちらかと共に、横隔膜の刺激を用いる。さまざまな筋肉の刺激は、(皮膚を通して挿入された皮膚接触電極または針またはワイヤーを介した)直接電気刺激、あるいは非侵襲性磁気刺激によってなされ得る。腹部締めは、外部から腹部を並置する任意の外部ラップまたは(単数または複数の)圧力プレートを介してなされ得る。この腹部締めは、能動的または受動的のどちらかであり得る。能動的な場合、締めは、腹部を圧迫および解放し得、受動的な場合、締めは、さまざまなレベルのきつさまたはゆるさで適用され得る。
多くの他の締めの中で、刺激または締めのレベルおよび/またはタイミングに応じて、独立して調節可能な2つの変数がある。1)腹腔内圧(Pab)および2)胸腔内圧(Ppl)である。腹腔内圧は、血流を結果として生じさせ、胸腔内圧の低下は、肺を通気させ、結果として、酸素およびCO2の肺毛細管中の血液との交換を生じさせる。通常の呼吸中に、横隔膜が収縮した場合、Pplは低下し、肺を膨張させ、Pabは、上昇し、腹壁を外側方向にずらす。横隔膜によって発生させられた全圧力、経横隔膜圧差(Pdi)は、腹腔内圧(横隔膜の腹部表面への圧力)引く胸腔内圧(横隔膜の胸膜表面への圧力)であり、Pdi=Pab−Pplである。腹筋が単独で収縮したとき、Pabは上昇し、横隔膜を胸へ押し上げる。これは、横隔膜を伸ばし、横隔膜を受動的Pdiで張らせる。それでも、肺を膨張解除し、静脈還流を阻害するPplは増える。EM−CPR中に、Pplの有意な増加を防ぐことが重要である。これをするために、横隔膜は、腹筋収縮または加圧中に、時折、収縮しなければならない。Pdiの増加がPabの増加と等しい場合、Pplおよび肺容量は変化しない。しかし、横隔膜収縮が腹筋収縮よりも少しだけ大きい場合、排出操作中に、Pplは低下し、肺は膨張する。通常のヒトにおける実験は、内臓脈管構造からポンプされ出した血液の量を得るために、肺容量の満足いく増加は、Pplが3〜5cm H2O低下したのみの場合、得られ得るが、約100cm H2OのPabの増加が適切であることを示している。したがって、同時に血液をポンプし、肺を通気するためには、横隔膜収縮は、腹部収縮よりもわずかに大きくなければならない。さらに、加圧を適用する特質は、a)Pab変化量よりも大きいPdi変化量、b)Pab上昇に先立つPdi上昇、c)Pab上昇に続くPdi上昇またはd)上のさまざまな組み合わせ、を有するために、調節され得る。加えて、腹壁は、各操作で外側方向に動き得るが、腹部の動きは、腹腔内圧が満足いくレベルまで上昇するために、制限されなければならない。それでも、横隔膜収縮が肺を通気するために、腹部は、いく分か、外側方向にずらされなければならない。例として、排出操作が、きつい腹部バインダーに対する横隔膜刺激によって実行された場合、次いで、バインダーは十分にゆるめられなければならないことによって、腹壁は外側方向に動く。
通気がこの装置によって望まれない場合、きつい腹部締めまたは高いレベルの腹筋刺激は、有意な通気なしに、腹腔内圧の高上を引き起こす。加えて、互いに対するさまざまなこれらの状態は、異なる医療環境において望ましくあり得る。
患者が心停止を経験している場合、単一のセットの刺激/締めパラメータによって発展させられる通気と血流の両方は、利益をもたらす。特に、心停止が病院セッティングの外で起き、人工呼吸器のような他の機器が利用不可能な場合、利益をもたらす。病院内での心不全の場合、(本明細書で説明される腹部循環ポンプを介した)血流の扇動は、(人工呼吸器を介した)通気の扇動から分離することによって、これらのタスクの各々が専門化された機器によって行われることが望ましくあり得る。
これら2つの独立した活力によって適用された圧力の量を変えることに加えて、これらの活力の活性化のタイミングも血流および通気を変更し得る。例として、腹部活力を活性化することに先立ち、横隔膜活力を活性化することは、結果として、腹部加圧および血流に先立つ通気になり得る。横隔膜活性化に先立ち、腹筋の活性化または腹部圧迫は、肺を膨張解除し、肺がより高い腹腔内圧を生成することを可能にすることによって、吸気中の血流の増加をもたらす横隔膜筋を長くする。同じようにして、1つの活力を他方の活力の前に取り除くことも通気および血流の変化をもたらす。例えば、横隔膜活力に先立ち、腹部活力を取り除くことは、通気が加圧サイクルの最後に生じることを可能にし得る。これら独立の活力の開始または終了のタイミングは、組み合わせられ得るか、または異なる結果を生み出すために別個に用いられ得る。
活力間のタイミングは、1秒から数秒までの少しで変わり得る。例として、2500msの弛緩に先立つ500msの加圧のサイクルが血流に対して用いられた場合、横隔膜収縮は、腹部活力適用の100〜1000ms先だって始まり得る。したがって、通気が血流の開始に先立って生じることを可能にするか、または横隔膜収縮は、腹部活力適用を100〜1000ms超えて延長し得る。
活力およびタイミングのバリエーションは、また、通気と血流の異なる応答および結果を引き出すように、混ぜられ得、調和され得、大範囲の解決策を異なる医療状態および医療状態の段階に提供する。
筋肉刺激が用いられた場合、刺激器の各々に対して2つ以上の位置がある。例として、他のものの中でも、横隔神経は、C7椎骨のほんの後ろの刺激に首下部の前外面でアクセス可能であるか、または横隔膜のほんの前の刺激にアクセス可能である。他のものの中でも、腹筋は、T10椎骨のほんの後ろで、例えば、磁気コイル10で刺激され得るか、または腹筋自体に隣接するいくつかの場所で刺激され得る。
横隔神経の磁気刺激は、好ましくは、C7椎骨または首の下方前面の左右両側を経由して、例えば、8の字コイル14で達成される。C7椎骨は、簡単にアクセスされ、円形磁気コイル11によって生成された分散型磁界で用いられ得る。コイルは、ケーブル12およびケーブル15によって電子回路に接続される。1つの可能な取り付け方法は、支持部13または「スパイン」である。スパインは、磁石を互いに対して支え、患者に対して支え上げる。磁石は、例えば、硬質または半硬質または事前に負荷が与えられたばね、または可鍛性支持部によって、ストラップ50を伴なうか、または伴なわずに支持される。
別の可能な取り付け方法は、2面感圧接着剤(つまり、両面テープ)を磁気コイルと患者の皮膚との間に用いることか、または単に、コイルを皮膚に添付するために接着テープをコイルに対して用いることである。
あるいは、磁気刺激を首で用いたとき、より効率的なコイルが用いられ得、首の各側面に1つを要求する。加えて、コイルの他の形状、および横隔膜の磁気刺激に対してよく機能する場所がある。
2つの磁気刺激器は、また、ストレッチャー、テーブル、ベッドまたはバックボード20上またはその中に配置され得る。バックボード20は、伸縮自在手段21のおかげで、短くなり得るか、または長くなり得る。バックボード20上またはその中に、コイル22は、横隔神経刺激のために位置付けられ、コイル23は、腹部刺激のために位置付けられる。コイル22およびコイル23は、その作動のために、対応するスイッチ24およびスイッチ25を有する。
バックボード20は、その上に仰向けに横になっている人に対して、正確にコイルを配置するために長くされ得るか、または短くされ得る。コイルの中心の間の距離は、例えば、30cmと60cmとの間で変更され得る。
バックボード、ストレッチャー、テーブルまたはベッドは、ストラップ26およびストラップ27を備え得ることによって、手首または上腕を、C7椎骨の近くの神経の磁気刺激によって引き起こされる望まない動きから、それぞれ守る。
磁気刺激を発明の一部として用いた場合、刺激のパラメータは、電界強度、周波数、継続時間および断続的運転サイクルを含む。これらのパラメータを変えることによって、血流の特性を変更することが可能である。Manおよび同僚(Man WDC,Maxham J,Polkey MI.Magnetic stimulation for the measurement of respiratory and skeletal muscle function.Eur Respir J 2004;24:846〜860)によると、磁気刺激の原理は、「神経細胞膜の脱分極および活動電位の開始を結果として引き起こす、電流を神経組織に流させることである。磁気刺激は、急激に変化する磁界を作り、磁界は、衣服、柔組織および骨を貫通し得ることによって、深い神経構造に届く。これらの磁気パルスは、電界を発生させ、誘導電流が、脱分極が生じるのに十分な振幅であり、継続時間である場合、神経組織は、従来の電気刺激に類似した様態で刺激される。したがって、磁界は、電流が生成される単なる手段であって、磁界自体が細胞膜の脱分極を直接引き起こすわけではない。
重要なことに、磁界は、より大きな線維を優先的に活性化し、痛みを伝えるより小さい線維を避ける。」とある。
電界強度は、0.5テスラから6テスラまで変わり得、より好ましくは、2テスラから4テスラまで変わり得る。これらの値は、非侵襲性神経脱分極および、交替に、筋肉刺激を可能にする。これらの値より高い値は、よりエネルギーを消費し、時に、より高価なハードウェアを要求する。これらの値より低い値は、血液をポンプするというタスクを実行するために、十分に筋肉を刺激しない場合がある。
磁気コイルのタイプまたは形状は、結果に影響を与え得る。円形コイルが用いられた場合、円形コイルは、すぐに適切なところへ置かれ得るように、あまり正確には置かれ得ない。8の字コイルは、より少ない補助筋を刺激し、より少ない電力を用いるという利点を有するが、より正確に配置され、支えられる必要があるというデメリットを有する。首の横隔神経刺激に対して、8の字コイルのよりフォーカスされた場は、2つのコイルの使用を必要とする。なぜならば、2つの横隔神経は、単一のフォーカスされた場が刺激するために、非常に遠く離されるからである。コイルの他の形状も、そのデザインに固有のさまざまな利点およびデメリットと共に用いられ得る。
この用途において用いられる時期刺激は、個別的な短いパルスで搬送される。筋肉活性化を達成するために、いくつかのパルスが与えられることが必要であり得る。それらのパルスの周波数および継続時間が関連する。周波数は、1Hzから50Hz、より好ましくは、10Hzから30Hzに及ぶ。
磁気刺激パルスまたは能動的腹部バインダーの場合の機械収縮を介した排出操作の継続時間の選択は、医療用途および医療用途の段階によって決められる。第一の例として、心停止中は、500ミリセコンド(ms)から5000ms間の加圧不在、より好ましくは、1000msから4000ms間の加圧不在、最も好ましくは、2100msから3000ms間の加圧不在に先立って、200msから3000msの加圧継続時間、より好ましくは、300msから1500msの加圧継続時間および最も好ましくは、400msから900msの継続時間が望ましい。
加えて、心停止中は、装置適用の最初の段階は、異なる脱分極の継続時間を患者に対して課すことが望ましくあり得る。装置がまず患者に適用されたときに血液が循環していない場合、より長いまたはより短い加圧の継続時間が、循環システム中の血液の静止質量の流れを引き起こすことを助け得る。この場合、最初の加圧継続時間、最初の数加圧または加圧の最初の数分は、後の進行中の加圧の継続時間よりも長いか、または短くあり得る。最初の加圧と、進行中の加圧との間の継続時間の比率は、1:13から6:1(「最初の加圧継続時間」:「進行中の加圧継続時間)、または、好ましくは、1:1から3:1で及び得る。
血液が既に循環システムにおいて流れている心臓補助適用中に、刺激を心拍に同期してパルスすることが望ましくあり得る。この適用に対して、300msから1000msのパルス継続時間、より好ましくは、500msから700msのパルス継続時間(これらは、単一の心拍の残り時間期間の脈動の不在に先立つ)が望ましい。さらに、例えば、心拍数が80拍/分(bpm)であり、600msの脈動が適用された場合、脈動の不在は、複数の心拍の橋渡しをし得、次いで、脈動の不在は、心臓の各鼓動を調和させるために150ms間であり得るか、または心臓の鼓動の2回に1回でパルスを提供するために900ms間であり得るか、または心臓の鼓動の3回に1回でパルスを提供するために1650ms間であり得るか、などである。このようにして、排出操作は、心拍に同期して機能し得ることによって、さらなる流れを提供する。
さらに、心臓補助適用中に、脈動は、収縮期(脈管構造において、ピークの圧力を発生させる心筋の収縮)、拡張期(心臓の弛緩期間および再補給期間)または心臓収縮および心臓弛緩の段階を通した任意の他の瞬間に一致するようにタイミングが合わせられ得る。これらの心臓収縮段階は、心電図信号、脈拍、血圧中の変化を監視するか、または他の手段によって感知され得る。
上で論じられたさまざまなパラメータも、患者から得られたフィードバックに基づいて、変えられ得る。フィードバックは、指の脈拍酸素濃度計による酸素飽和度(SaO2)、呼気終末二酸化炭素濃度(ETCO2)、指カフによる血圧(BP)、気管内チューブまたはマスクに取り付けられた流量計による通気流率、血流速度または他のもののような変数を監視することによって得られ得る。例として、このフィードバックに基づいて、横隔膜および/または腹壁によって課された活力は、増え得るか、減り得るか、または一時停止し得るか、あるいは、これらの活力の継続時間またはタイミングは、変えられ得る。さらなる例として、SaO2が心臓補助適用中に92%よりも上に増えた場合、装置は、オフに切り換えられ得るか、またはSaO2が88%より下に落ち込んだとき、装置は、オンに切り替えられ得る。
ETCO2監視について、ETCO2レベルは、心停止の開始時にすぐに落ち、胸圧迫ですぐに増え、心拍出量との線形相関を提供し、成功する蘇生術を予測し、ETCO2における突然の増加が生じたとき、自発的循環の還流の検知を可能にする動物モデルにおいて明示されている。ETCO2は、蘇生術の適切さを反映しやすい(より高いETCO2値は、より高い心拍出量を意味しており、高過ぎるETCO2は、不十分な通気から生じる)。そうすると、ETCO2レベルは、腹腔内加圧のパラメータにおける変化または胸腔内圧における減少を誘発するために用いられ得る。例として、ETCO2が10mmHgよりも低いか、または40mmHgよりも高い場合、あるいは、10mmHgよりも高いETCO2の突然の増加があった場合、蘇生術は停止され得る。加えて、ETCO2が10と45との間にある場合、刺激は、ETCO2における増加に比例して減らされ得る。
腹壁の動きの監視は、磁力計、接着ひずみ計、水銀サイラスティックひずみ計(mercury−in−silastic strain gages)、リニア可変差動変圧器(LVDT)、ストリング電位差計、光学センサーまたはファイバー光学センサーあるいは誘導プレチスモグラフィバンドのようなセンサーを通してか、または単に触診によって得られ得る。これらセンサーの1つまたは組み合わせは、横隔膜および腹筋刺激の最終結果が腹壁の内側方向または外側方向のずれであるかを監視するために、被験体の皮膚に対して配置され得るか、または腹部締めの内部表面に対して搭載されるか、一体化され、通気の有無を示唆する。
腹腔内圧の監視は、バインダーを用いている間に、バインダーと腹壁との間に圧力変圧器を配置することによってなされ得る。加えて、通気を計測するために呼吸気流計または肺活量計が用いられ得る。
ETCO2、SaO2、通気、腹壁圧力および腹壁動きモニターでと同じように、他のフィードバックパラメータが、腹腔内加圧あるいは筋肉刺激または腹部締めの通気パラメータにおける変化を誘発するために、単独または組み合わせて用いられ得る。
磁電界強度、磁気周波数または圧迫段階の継続時間および腹部バインダーによって適用された活力を含む腹腔内加圧パラメータを減少させることによって、より少ない電力が消費されるか、および/またはより少ない目標外の筋肉が活性化されるか、あるいは刺激の感覚が減少されることが望ましくあり得る。いずれかの上記フィードバックメカニズムあるいは、治療を行っている人に循環が、必要とされる循環と等しいか、またはそれよりも大きいと知らせる、いずれかの他のフィードバックは、パラメータを変えるために、また、用いられ得る。
腹部締めは、いくつかの方法で達成され得る。上ではっきり述べたように、腹部締めは、能動的または受動的であり得る。受動的腹部締めは、非弾性バインダー30で行なわれる。非弾性バインダー30は、腹部31の周りを面ファスナーでファスナー留めする。受動的腹部留めは、装置の使用の開始時に、適切なところに置かれ得、次いで、装置の適切な機能を達成するために、必要に応じて調節され得る。受動的腹部バインダーは、腹腔内加圧の各圧迫/解放サイクルを通して、調節されたサイズまたはインストールされたサイズであり続ける。能動的腹部バインダーは、各加圧段階でその形状またはサイズを動かすか、または変える。例として、能動的腹部バインダーは、圧迫段階中にその長さを減少させ得、弛緩段階中にその長さを増やし得ることによって、能動的腹部バインダーが圧迫段階中に腹腔内圧を増やし、弛緩段階中に腹腔内圧を減らす役割を演じるようにする。
腹部バインダーは、さまざまな手段によって差動させられ得る。モーター33、ソレノイド、電磁石および人の力は、腹部バインダーの形状、サイズ、長さまたは他の特質を変えるための方法の例である。腹部バインダーは、プレート34を動かすこと、ストラップを締めること、または空気を腹壁に接着された嚢32にポンプすることを含む多くの方法で、力を腹壁に適用し得る。
発明は、さらに、治療が進行するにつれ、血流の量を変化させることによって、心停止からの生存を高上させ得る。Reaおよび同僚(Rea TD,Cook AJ,Hallstrom A,CPR during ischemia and reperfusion:A model for survival benefits.Resuscitation(2008)77,6〜9)は、「マニュアルCPRによって発生させられた正常以下の循環の利益は、多面的であり、段階的な血流を心臓および脳に提供することによって、再灌流障害を減ずることを特に含む。マニュアルCPRは、再灌流病態生理機能を発生させるが、CPRからの底流は、再灌流障害を、酸化基質のピークレベルを減じ、酸化的ストレスに対して保護する通路を活性化することを含む虚血後の調整のメカニズムを特に通して限定する。そのような虚血後の調整の仮説が確証された場合、CPRは、用量感受性治療であると考えられ得、それによって、ある生理的状態は、異なるレベルの循環によって最もよく扱われ、したがって、CPRの個別的な段階である」と主張している。この発明によって課される血流は、上で論じたパラメータを変えることによって、増やされ得るか、または減らされ得る。
いくつかの用途において、血流を生体器官および/または脳、好ましくは端に向けることが望ましくあり得る。この場合、端への流れを妨げる多くの方法および装置がある。マニュアル圧迫帯または自動圧迫帯(例として、四肢閉鎖圧力を自動的に調節する)のような圧迫帯が、要求される端への流れを減少させるか、または排除するために用いられ得る。軍用の抗ショック治療ズボン(つまり、MASTズボン)、さもなければ、ショックパンツ(PASG)または非空気圧のショックパンツ(NASG)として公知のものも用いられ得る。
装置、バッテリー、電力コード、ETCO2を評価するカニューレ、SaO2、血圧、通気または血流速度を評価する装置の使用に対する指示のようなアクセサリーは、腹部循環ポンプの中に組み立てられ得るか、あるいは処理可能コンポーネントまたは再利用可能コンポーネントのどちらかとして、取り付けられ得る。
上に列挙したものに加えて、除細動器または自動体外式除細動器は、アクセサリーであり得るか、または腹部循環ポンプに一体化され得る。
腹部循環ポンプ装置は、医師、救急医療スタッフまたは素人によって用いられ得る。これらは、病院内と病院外の両方を含む多くのセッティングで適用され得る。さらに、それらは、運搬可能に作られ得、病院、救急室または他のいずれかの場所に移送中の心停止の場面で用いられ得る。
これらの装置は、低血流のサインまたは血流がないというサインが観察されたとき、患者に適用され得る。これらのサインは、意識消失、通常の呼吸の休止、明らかに観察可能な脈または血圧の不在、あるいは、不全収縮または心室細動の心電計証拠を含み得る。これらの装置のいくつかは、また、心臓リズム、除細動、気管チューブのような進展の気道の挿入をテスト中または他の目的中、一時的に停止され得る。
装置のさまざまな構成が可能である。ほとんどのバリエーションにおいて、装置は、患者の皮膚または衣服に並列されて維持され得る。これは、ファスナー留めストラップ;材料を取り除くことによって、事前に装置の一部に適用された接着剤を露出し、次いで、接着剤を患者の衣服または好ましくは、患者の皮膚に適用する;患者を装置の上面に横にすること;または、他の手段によって達成され得る。患者特質を監視する装置は、さまざまな方法でインストールおよび維持される。
2つの刺激器または腹部バインダーまたは同じプラットホームに搭載された刺激器がある場合、それらの間の距離を調節することによってさまざまな本体サイズを収容することが望ましくあり得る。例として、特定の装置がC7およびT10椎骨での使用に対して、2つの磁気刺激器を含む場合、身長のより高い人は、身長のより低い人よりも、これら2つの椎骨の間がより大きい。この場合、2つの刺激器との間の距離における調節は、処置されている特定の被験体に適合するようになされる。横隔膜の磁気刺激が用いられるいくつかの場合において、Verin(Verin E、Similowski T,Teixeira A,Se’rie‘s F. Discriminative power of phrenic twitch−induced dynamic response for diagnosis of sleep apnea during wakefulness.J Appl Physiol 94:31−37,2003)によって示されるように、患者の上気道の虚脱があり得る。この場合、および、恐らく全ての場合において、気道を安定させる装置が患者に適用され得る。これらの装置は、気管内チューブ、喉頭用マスク、Esophageal Tracheal Combitube、King Laryngealチューブまたは他の装置を含む。除細動器が腹部循環ポンプと組み合わせて用いられるとき、心電計監視から派生するフィードバックは、細動を止める時間または腹腔内加圧のパラメータに関する決定のために用いられ得る。
腹部循環ポンプは、さまざまなタイプのユーザーフィードバックを含み得る。ユーザーに対する任意の数の制御もあり得る。一実施形態は、1つの制御(オン/オフ)を有し、フィードバックを有さず、他の実施形態は、単一的または組み合わせて、以下のフィードバックまたは制御を用い得る。さまざまなフィードバック(工場出荷時設定またはユーザー調節可能)をユーザーに提供するための構成可能ディスプレイ40スクリーン{例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT−LCD)または電子ペーパーディスプレイ};さまざまなステータスライト(例えば、オン、オフ、点滅または着色);スイッチ、スライダーまたはさまざまな種類のノブ;音声信号またはトーン信号を用いた可聴フィードバック。ディスプレイ40は、情報42、調節可能パラメータ43のセットをパラメータ調節に対する命令44で監視して、装置および患者のステータス41を示し得る。
腹部循環ポンプは、バッテリー、コード、カニューレ、酸素飽和プローブ、血圧のための指カフ、CO2メーター、除細動器、自動体外式除細動器、使用に対する指示、クリーニング指示または他のものを含むさらなる装置またはアクセサリーと一緒にされ得る。

Claims (18)

  1. 少なくとも1つの電気装置または磁気装置を含む腹部循環ポンプ装置であって、該少なくとも1つの電気装置または磁気装置は、1Hzと50Hzとの間に含まれる周波数を有する信号を供給され、該信号は、200msと3000msとの間に含まれる幅を有し、該信号は、500msと5000msとの間に含まれる該信号の不在期間が続く、腹部循環ポンプ装置。
  2. 前記少なくとも1つの電気装置または磁気装置は、コイルであり、該コイルは、0.5テスラと6テスラとの間の電界強度を提供することを特徴とする、請求項1に記載の腹部循環ポンプ装置。
  3. 前記少なくとも1つのコイルは、10Hzと30Hzとの間に含まれる周波数を有する信号を供給されており、該信号は、300msと1500msとの間に含まれる幅を有し、該信号は、1000msと4000msとの間の該信号の不在期間が続き、該コイルは、2テスラと4テスラとの間の電界強度を提供することを特徴とする、請求項2に記載の腹部循環ポンプ装置。
  4. 前記少なくとも1つのコイルは、10Hzと30Hzとの間の周波数を有する信号を供給されており、該信号は、400msと900msとの間の幅を有し、該信号は、2100msと3000msとの間の該信号の不在期間が続き、該コイルは、2テスラと4テスラとの間の電界強度を提供することを特徴とする、請求項2に記載の腹部循環ポンプ装置。
  5. 30cmと60cmとの間の距離で配置される2つのコイルを含む、請求項2に記載の腹部循環ポンプ装置。
  6. 前記コイルが、バックボード上またはバックボード内に配置されることを特徴とする、請求項5に記載の腹部循環ポンプ装置。
  7. 前記コイルが、ストレッチャー上またはストレッチャー内に配置されることを特徴とする、請求項5に記載の腹部循環ポンプ装置。
  8. 前記少なくとも1つのコイルは、横隔神経を刺激するために用いられることを特徴とする、請求項2に記載の腹部循環ポンプ装置。
  9. 前記2つのコイルのうちの1つは、腹筋を刺激するために用いられることを特徴とする、請求項5に記載の腹部循環ポンプ装置。
  10. 非弾性バインダーを含むことを特徴とする、請求項1に記載の腹部循環ポンプ装置。
  11. モーターによって長さが調節可能な非弾性バインダーを含むことを特徴とする、請求項1に記載の腹部循環ポンプ装置。
  12. 制御によって圧力調節可能な可膨張性装置を含むことを特徴とする、請求項1に記載の腹部循環ポンプ装置。
  13. シャフト上を旋回可能なプレートを含むことを特徴とし、該プレートの位置付けは、モーターによって制御される、請求項1に記載の腹部循環ポンプ装置。
  14. 電気信号または磁界によって横隔神経を刺激することを特徴とする、腹部循環ポンプを作動する方法。
  15. 電気信号または磁界または機械収縮によって腹筋をも刺激することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 腹部を加圧し、次いで腹部において圧力を解放する腹部循環ポンプ装置であって、横隔膜が刺激され、該腹部の周囲が共に制御される、腹部循環ポンプ装置。
  17. 腹部のずれを制御するかまたは腹筋を刺激するかのどちらかの装置であって、腹部のずれを制御することか、または腹筋を刺激するかのどちらかを横隔膜刺激と組み合わせることによって、循環出量の増加を発生させ、肺を通気する、装置。
  18. 腹腔内圧の増加よりも大きい経横隔膜圧差を生成するために十分に横隔膜を刺激する、方法。
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