JP2012518493A - ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システムおよび方法 - Google Patents

ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システムおよび方法 Download PDF

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Abstract

診断およびリスク評価を行うためにユーザーが医療データを取得するおよび分析するのをガイドする診断用のエナクティブ医療システムである。ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システムにおけるメタデータの管理と併せて取得した医療データに対してデータ中心型の分析および解釈を用いる方法によって、特定の病態または生理学的状態に関連する密接に関連し合った少数の特徴の特徴集合を生成するために生医療データが変換される。ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システムからの医療データが1つ以上の特徴集合へと収斂し、コメントを提供するまたは患者に関する追加の情報またはデータを要求するためにユーザーと連係する。専門知識ベースを用いることで、ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システムは医療データから学習し、そしてユーザーにリスクおよび/または治療のためのポイント・オブ・ケアエナクティブ医療知識、診断および助言を動的に構築するのに好適なタスクをユーザーに提供する。

Description

本願は、カーディオバスキュラー・デシジョン・テクノロジーズ社の名で出願されたPCT国際特許出願であって、「ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システムおよび方法」と題する2009年2月23日に出願された米国仮出願第61/154,529号および「専門知識および応用複雑性科学を用いた、リスクの評価ならびに診断のための医療データの自動管理方法」と題する米国出願第12/578,325号の優先権を主張し、双方の内容はこの引用によりここに全て含まれているものとする。
本開示は、概して、突発性の疾患(emergent diseases)に対するリスクの評価および診断のための医療データ分析に複雑性科学および専門知識を応用することに関する。より詳細には、エナクティブポイント・オブ・ケア医療システムおよび方法(enactive point-of-care medical system and method)を開示する。医療システムとユーザーとの間には、医療システムが学習コンポーネントを含み、関連性のあるデータおよび/または変換データを、その知識が知識ベースに組み込まれるおよび/または追加されるように生理学的状態の特徴および/または特徴集合に組み込むことについて前記ユーザーおよびデータ取得装置から前記システムが学習するという遠心求心の関係(efferent-afferent relationship)がある。
(技術背景)
人口の増加および高齢化の双方に伴って、加齢に付随する疾病が世界的な割合(pandemic proportion)に達すると考えられる。これは単純に、より高齢の人はより長い期間に渡って潜在的なリスクにさらされているからである。例えば、2020年までに、加齢性の心血管疾患のみで、世界中の全ての死因の約25〜30%になると考えられる。現在、加齢性疾患の治療は、主として観察された臨床症状、リスク要因および関連性のある有害イベントの二次的管理に向けられている。リスク要因は、根底にある生理学的摂動の結果であると考えられることが多いが、これらのリスク要因自体は、それらに起因する疾患の発現の主たる原因ではない。リスク要因は、原因ではなく結果になぞらえられることがより多くなってきている。
歴史的に見て、患者に対する評価や管理は、これらの臨床的なリスク要因や明白な症状の有無に基づいてなされてきた。当然のことながら、リスク要因を管理するには患者が疾患にかかっていることが必要になる。さらには、疾患の発病度は曖昧であり得るし、治療または既存の疾患の負荷の程度に対する個人の反応は不確実である。この種のリスク管理にはユーザーへの配慮が欠けているだけでなく、場合によっては患者や医学界にとって有害となる。例えば、糖尿病になってからの期間が1週間の患者のリスク負担は、糖尿病になってからの期間が10年の患者のリスク負担とは全く異なっている可能性がかなり高いため、これら2つの病態の分類および治療は異なったものであるべきであり、個別に扱うことがより重要である。
疾患の治療は、原因に関係する要素の評価基準に基づいた統計的な研究から得られる最良の根拠に基づいて選択されるのが理想的である。我々が疾患と呼ぶものは一般的に多変量性であり、複数のリスク要因の塊を含み、変量的なまたは不定のリスク負担を表し、治療に対して不定なおよび/または曖昧な反応を示す。疾患の悪影響を予防する治療またはそれを成功させる上での個人のニーズを測ることが可能な単一のバイオマーカーまたは特徴が存在しないことから、多変量性リスクモデルは、病態を査定するためにほとんど義務的なものになっている。他者の疾患予防につなげることを究極の目標に、臨床試験の結果が往々にして疾患のリスクの予測に用いられている。しかしながら、一般的に臨床試験は入口点が規定された一次元的な「トップダウン型」アプローチに従って行われる。即ち、共通認識に基づきかつ任意であり得る閾値を臨床試験に参加している患者は既に上回っている。「関連性(association)」は因果関係と頻繁に同一視される。しかしながら、統計的独立または統計的関連性を単に示していることは、原因やリスク予測のための臨床的な有用性を示していることにはならない。疾患の多くの多変量性の特徴は、それらが相互の作用を変化させるだけでなく、それらの相互の作用によって初期状態へのそれらの依存性が隠されるまたは消される(こちらの方がより重大である)ように相互作用する。疾患の原因を特定するためにリスク要因を評価する上での臨床試験の他の過ちは、複数の変数の評価に全ての要因のより複雑な分析が必要となることから、それに対応してコーホートの規模の増加が余儀なくされ、その場合、数百それどころか数千の患者が通常必要になる。しかしながら、臨床試験におけるこのような多数の患者の平均化による効果は、存続期間および強度が不定なこれら複数のリスク要因の1つ以上を有する実際の個人を看護する際に誤解を招くような結果をもたらし得る。「典型的」な患者は、「平均的」な患者の特徴に当てはまらないため、臨床試験は、低リスクの患者集団への治療が行き過ぎたり、または高リスクの患者集団への治療が足りなかったりということを実際にもたらし得る。
リスク要因に対する治療の長期的な費用対効果の計算は不正確であり、また治療の助言は主として異質のリスク要因の単純平均に基づいている。現在のリスク要因の管理は、抗高血圧治療の場合等のように得られた合計年数または得られた生活の質で調整された年数(quality-adjusted years)の面で利点があるのは確かである。しかしながら、臨床試験の全体的な結果を報告するという従来のアプローチは、概して、治療が有効かそうではないかという単一の効果にリスクデータが平坦化された貧弱な見地に医師を委ねてしまう。リスクが実際の患者にではなく平均的な患者に当てはめられているため、治療の判断を容易に下すことができる。実証的な臨床試験またはコーホートを用いた研究によって、個々のリスクに基づいた介入のリスク、利点およびコストの定義はされていない。その結果、疾患予防のための既存のガイドラインによっては、共通のリスク要因を制御するというその目的が実現されていない。
従って、複雑で多変量性の臨床特徴およびそれらに関連する疾患を特定するという一般的なやり方は魅力的であるかもしれないが、疾患の一次予防に対応していない。一次予防には発現前のまたは突発性のリスクの集合体を査定することのみならず、疾患が表出する前にこれらのリスクを管理することが必要になる。疾患の大半は根底にある生理学的摂動の結果である。それゆえに、一次予防に適したリスク査定には別のパラダイムがなくてはならない。臨床試験では、病態には多くの変数の分析が必要との認識がされているが、従来の臨床リスクアルゴリズムでは、調査される臨床リスク要因は十分に関連し合っておらず、また疾患の強度に関する数式を持たないため、その有用性は限られている。さらに、個々のバイオマーカーまたは非数理的観測は、発現イベントの予測を試みる際に再現できないことがある。実のところ、結果を管理することは、原因の管理を成功させることを保証するものではない。病態の臨床上のおよび緊急性のリスク負担(clinical and emergent risk burden)の双方に十分に対処し、それらを定量化しなければ、治療は一般的な疾患を部分的に緩和させるのに成功するにすぎないものとなる。複雑な多変量性の疾患の管理を成功裏に行うには、「1疾患、1リスク要因、1血清マーカー(one disease, one risk factor, and one seromarker)」モデルの限界を超越して、医学をより包括的で、かつ臨床上現実的なシナリオに向けて動かしていかなければならない。
予測モデリングは、疾患の予測に用いられる一技法である。一般的に、予測モデリングのアルゴリズムには、履歴データを解釈して、未来についての予測を立てる数理アルゴリズムが採用されている。しかしながら、特に疾患の予測に応用される場合、予測モデリングにも短所がある。上述したように、データの収集に用いられる臨床モデルに関与しているのは、既に疾患にかかっている人であって、世間一般に内包された緊急性のリスクではない。統計学的な観点から言えば、疾患にかかっている対象の使用は、分布の極側、即ち、一般的な鐘形曲線の極左または極右側でデータポイントの集まりをもたらす既に偏った母集団となる。観測された異質のリスク要因(disparate observed risk factors)と複雑な変更因子(complex modifiers)とに基づく多変量性のリスクモデルは分析するのが難しいことが医学文献で知られている。また、臨床リスクの変更またはイベントの発生に基づく個々のリスクおよび管理が、観測した要因の発生を防止しないことは事実である。
医師のほとんどが根拠に基づく医療研究に由来する関連性のある結果の存在を知らないか、医学文献の多様性や規模に圧倒されているか、またはその両方によって、病態への予測モデリングの応用がさらに妨げられている。インターネットデータベースおよび情報検索技術の進歩は、分析の新技術や意思決定者への医療情報の配布にはずみをつけた。遠隔医療や現行のインターネットによる補助的手段であるスーパークランチャー(super-cruncher)では、診断用の決定支援ソフトウェアに焦点が当てられており、臨床所見の入力によって支えられている。集合的な医療の経験(aggregate health care experience)に内包された情報をインターネットを使って検索することによって、医師はより情報を得た上で診断を行うこと、誤診を減らすこと、根拠に基づく医療の利用を高めることができるようになると考えられる。これらのインターネットによる診断ソフトウェアツールは、一般的には疾患の分類法を用いて雑誌記事またはワーキンググループを統計学的に検索して様々な疾患に最も関連しそうな言葉の類型を求める。最大の努力や期待にも関わらず、現在、スーパー情報クランチャー(super information cruncher)は診断用のトップダウン式検索に利用されているが、その成功率は約10%にすぎない。このパラダイムには最初から難がある。臨床上明らかな疾患のデータを単に探しても、患者または医師にどのようにこの疾患を予防するかを知らせることはできない。
疾患予防の別のパラダイムに移るために、また本明細書に記載の実施形態の文脈においてデータ、メタデータ、理解および知識の違いについて論じることは有用となる。データは、観測、数理計算または実験によって導き出された数値であり、一般的には機械を用いて取得される。情報は、文脈中のデータである。情報は、データと、そのデータに関連する特定のオブジェクト、イベント、またはプロセスについての説明、解釈または解説の集まりであり、診断医がデータの正常状態または異常状態との関係を解釈することがその例である。メタデータは、データに関するデータであり、その情報が得られたまたは用いられる文脈を記述するものであり、「最終通知」等のデータの要約や高次な解釈がその例である。理解は、論理的な選択を行うためにメタデータおよび情報を用いることであり、医師が特定の疾患および/または患者を考慮に入れて特徴または検査を選択することがその例である。理解は、具体的な知識を広範な概念に関連付けることによって、経験を理解可能なものにする人間の能力とも考えられる。知識は、メタデータおよびメタデータを上手く利用することが可能な文脈についての認識の組み合わせであり、特徴同士の関係がその例である。人工知能では、情報とメタデータをどのように用い、またどのようにそれらを関連付けるかを知識が決定する。蓄積された知識が人工知能アルゴリズムに応用された場合、それは一般的に知識ベースと呼ばれる。該して、知識ベースは情報と知識の一元的な貯蔵所である。それぞれの知識ベースは、その出発点となった専門家または複数の専門家に固有なものであるが、無規律な知識ベースは、高次な予測を立てることができない。臨床医学では、健康状態の判定や疾患の管理に情報科学を様々な形で用いることが模索されてきたが、今のところ、これらの技術の実施は、疾患を構成する要素についての連想知識を持つ医師、専門家や科学技術者等の医療提供者の複合的な多変量知識ベースを上手に再現できておらず、またはそれに取って代わるものにもなっていない。今のところ、臨床医学における人工知能の使用自体、依然として実態がなくかつ実現不可能である。
インフォマティックスには、全般的な情報科学、情報処理の実践や情報システムの設計が含まれる。インフォマティックスは、情報の記憶、処理および伝達を行う自然および人工のシステムの構造、挙動ならびに相互作用についての学問である。保健医療インフォマティックス(health and medical informatics)では、衛生および生物医学における情報の取得、記憶、検索および使用の最適化に必要なリソース、装置および方法が扱われる。他方、複雑性科学が含まれる情報科学は、情報の収集、分類、処理、報告、記憶、検索および配布に関する学際分野である。従って、情報科学とインフォマティックスとは非常に類似しており、情報科学がコンピュータ科学の一部門であると一般的に考えられるのに対して、インフォマティックスは認知科学および社会科学とより密接に関係している。
複雑性科学は新興の学問であり、そこでは、科学者は多くの場合複雑な現象に帰結する単純で非線形の結合規則(simple non-linear coupling rules)を探る。人間社会において、その構成要素または結合が単純でも線形でもない複雑系の例が人間の脳である。そうであるにも関わらず、人間の脳は複雑系の顕著な特徴の多くを示す。生体系は一般的に非線形であるが、非線形であることは複雑系モデルの必須の特徴ではない。一連の線形方程式によっても、特定の生体系/社会系/経済系の不規則な平衡および進展の過程のマクロ分析を有用に行うことができるものの、変数パラメータ間における相互の連想的な依存関係(reciprocal associative dependence)が必要になる。ここでの特別な関心は、疾患を複雑系として研究可能なことである。複雑性科学では、自然法則の数式を特徴と呼ぶ。特徴は、それがもしイベントの認識を可能にするものであれば特性として考えられる。例えば、ある人は、他の人を性別、肌、目、身長等の特徴で認識する。複雑性科学では、これらの特徴は、特徴集合と呼ばれる、予測を裏打ちする高度に関連し合った特徴の小さな集合にグループ化される。「知らない人」に連続して出くわすたびに、小さな特徴集合が強化される。皮膚の温度や衣服等の異質の特徴や関連性があまりない特徴は、繰り返しの認識を確かなものにする上でとりわけて有用ではない。
無症状性のまたは発現前の疾患を確信を持って予測することは、疾患の予測および予防、ならびに現在の医学的危機を管理する上で不可欠であるが、現在の疾患予測や疾患管理では不十分である。様々な最先端の医療技術に由来する関連性のある医療データのソースが数多く存在しており、その場合、データは正常状態または異常状態に関連した数値変数で表される。医療の予測または誘導の支援を目的としたデータインフォマティックスや情報科学を人間の疾患の管理に利用することの臨床的な有用性には限界があった。そのような情報解決策としては、遠隔医療、臨床試験、臨床リスクスコア、バイナリゲーミングアルゴリズム、スーパークランチャー等が挙げられる。さらに数十年間、真の人工知能は実現が不可能な状態が続くと考えられる。しかしながら、本明細書で説明するように、情報科学の文脈の中で、複雑性科学は、疾患の予測およびそのリスクの大きさの決定に強力に寄与するものとなる。複雑性科学は、分類アルゴリズムの予測精度、複雑度および訓練時間の比較の面で医学において用いられてきた。臨床医のためのカオス理論、フラクタルや複雑性等の非線形力学および線形力学の応用に関する記事が出版されている。複雑性科学は、主として臨床の場における関連性の乏しい異質の特徴に適用されてきた。また、複雑性科学は社会科学により一般的に応用されてきた。
医学界では、疾患を形成段階または発現前の段階で検出することが可能な、疾患代用物(disease surrogate)とも呼ばれる特徴集合のリスクモデルが未だに特定されておらず、また採用もされていない。一般大衆において、高リスクを抱える無症状性の対象者を特定したり個々に特徴付けたりすることは、依然として問題が多く、また不十分である。このジレンマに対する満足のゆく解決法は、これまでのところ採用されていない。
一実施形態では、ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システムは第1の人に関する医療データを得る取得装置を備える。前記取得装置は、前記第1の人に看護を施す第2の人によって操作されるためのものである。前記システムは、前記第2の人が前記取得装置を操作するためのエナクティブインターフェイスと、プロセッサおよびメモリを含むコンピュータを含む。前記コンピュータは、前記取得装置によって生成された前記医療データを受け取り、記憶し、かつ処理するためのものである。前記メモリには、複数の特徴集合を有する知識ベースが記憶されており、前記特徴集合のそれぞれは2つ以上の特徴を有している。前記システムの実施形態は、前記医療データを変換データに変換し、前記知識ベースから1つ以上の前記特徴集合の少なくとも1つの特徴を選択して前記変換データの少なくとも1つと関連付け(ポピュレートし(populated))、前記変換データに関連付けられた(ポピュレートされた(populated))前記特徴を有する1つ以上の前記特徴集合によって表される1つ以上の生理学的状態の知識を生成するプロセスを、前記医療データおよび前記知識ベースにアクセスして、前記プロセッサ内で実行する遠心コンポーネントを含む。前記システムの実施形態は、前記取得装置をさらに操作させるために、前記プロセッサ内で動作して前記第2の人に前記1つ以上の生理学的状態に関する前記知識を伝達する求心コンポーネントを含む。
ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システムの一実施形態は、前記変換データに関連付けられた(ポピュレートされた(populated))前記特徴を別の生理学的状態と関連付け、前記変換データに関連付けられた(ポピュレートされた(populated))前記特徴を有する別の特徴集合によって表される前記別の生理学的状態の別の知識を生成し、前記別の知識を前記メモリに記憶された前記知識ベースに追加する学習コンポーネントを含む。
一実施形態は、実行可能なプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり、前記プログラムは、第2の人に操作される取得装置を用いて得られた第1の人の医療データを評価し、前記媒体はコンピュータメモリに装填可能であり、前記プログラムは、コンピュータプロセッサに一連のステップを実行するように命令し、前記メモリには、特徴集合を有する知識ベースおよび前記第1の人の前記医療データが記憶され、前記プログラムの制御下にある前記コンピュータプロセッサは、前記第2の人が前記取得装置を操作できるようにするためのエナクティブインターフェイスに命令を出す。前記実施形態は、前記医療データを変換データに変換すること、前記知識ベースから得られた前記特徴集合の特徴を選択して前記変換データの少なくとも1つと関連付ける(ポピュレートする(populating))こと、および前記変換データに関連付けられた(ポピュレートされた(populated))前記特徴を有する1つ以上の前記特徴集合によって表される1つ以上の生理学的状態の知識を生成することを含むプロセスを、前記メモリから前記医療データおよび前記知識ベースにアクセスして、前記コンピュータプロセッサ内で実行する遠心コンポーネントステップを含む一連のステップを含む。前記実施形態は、前記コンピュータプロセッサ内で動作して、前記取得装置の操作に関して、前記第2の人に向けて前記エナクティブインターフェイスに前記1つ以上の生理学的状態の前記生成された知識を伝達する求心コンポーネントステップを含む。
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の一実施形態は、前記コンピュータプロセッサ内で動作する学習コンポーネントステップを含み、前記学習コンポーネントステップは、前記変換データに関連付けられた(ポピュレートされた(populated))前記特徴を別の生理学的状態と関連付けること、前記変換データに関連付けられた(ポピュレートされた(populated))前記特徴を有する別の特徴集合によって表される前記別の生理学的状態の別の知識を生成すること、および前記別の知識を前記メモリに記憶された前記知識ベースに追加することを含む。
第1の人の1つ以上の生理学状態に関する知識を得る方法の一実施形態は、第2の人が取得装置を操作する工程を含む。前記方法の実施形態は、前記取得装置から前記第1の人の医療データを得る工程と、前記取得装置からの前記医療データをコンピュータに入力する工程と、前記コンピュータが前記医療データを受け取り、記憶し、かつ処理する工程であって、前記コンピュータはプロセッサおよびメモリを有する工程と、前記メモリ内の特徴集合を有する知識ベースを記憶する工程とを含む。前記方法の実施形態は、前記プロセッサに搭載されたプログラムを実行する工程であって、前記プログラムは、前記メモリ内の前記医療データおよび前記知識ベースにアクセスして、前記プロセッサ内でプロセスを実行して前記医療データを変換データに変換する遠心コンポーネントを含み、前記プロセスは、前記知識ベースから得られた1つ以上の前記特徴集合の特徴を選択して、前記変換データの少なくとも1つと関連付ける(ポピュレートする(populate))こと、および前記知識ベースをさらに用いて前記変換データに関連付けられた(ポピュレートされた(populated))された前記特徴を有する1つ以上の前記特徴集合によって表される1つ以上の生理学的状態の知識を生成することを含む。前記方法の実施形態は、前記取得装置が前記第2の人にさらに操作されるようにするために、前記プロセッサ内で動作して前記エナクティブインターフェイスに前記1つ以上の生理学的状態の前記知識を伝達する求心コンポーネントをさらに含むプログラム、および前記取得装置から前記第1の人のさらなる医療データを得る工程を含む。
前記方法の実施形態は、前記コンピュータプロセッサ内で動作して、前記変換データに関連付けられた(ポピュレートされた(populated))前記特徴を別の生理学的状態と関連付け、前記変換データに関連付けられた(ポピュレートされた(populated))前記特徴を有する別の特徴集合によって表される前記別の生理学的状態の別の知識を生成し、前記別の知識を前記メモリに記憶された前記知識ベースに追加する学習コンポーネントをさらに含むプログラムを含む。
図1は、一実施形態に係るコンピュータシステムおよびネットワークのブロック図である。 図2は、一実施形態に対して複雑性の記号を用いた概略図である。 図3は、一実施形態に係る、危険性のある病状の特定に対して医療データを分析する方法のフローチャートである。 図4は、一実施形態に係る、危険性のある病状の特定に対して医療データを分析する方法のフローチャートである。 図5は、一実施形態に係る、危険性のある病状の特定に対して医療データを分析する方法のフローチャートである。 図6は、様々な病状に関する特徴集合の実施形態の一例である。 図7は、様々な病状に関する特徴集合の実施形態の一例である。 図8は、様々な病状に関する特徴集合の実施形態の一例である。 図9は、様々な病状に関する特徴集合の実施形態の一例である。 図10は、様々な病状に関する特徴集合の実施形態の一例である。 図11は、一実施形態に対して複雑性の記号を用いた概略図である。 図12は、一実施形態に係る方法のフローチャートである。 図13は、一実施形態に係る方法のフローチャートである。
本記載には、添付図面への参照が含まれる。本発明は、多くの様々な形態で実施することができ、本明細書に規定されている実施形態に限定されるものと解釈してはならない。それよりも、例示の実施形態は、本開示が十分でかつ完全なものとなるように、また当業者に本発明の範囲を十分伝えるために規定されている。全体に渡って、同様の符号は同様の要素を参照している。
一実施形態において、医療および臨床の場でデジタル画像やコンピュータを利用した画像解釈を用いることで、診断用画像技術およびそれらと人間の病態および/または生理学的状態との関係についての理解および知識を大幅に向上させることができる。画像診断法とは、臨床目的および研究目的のために人間の身体またはその部位の画像を取得するおよび解釈する上で用いられる装置、技術および方法を意味する。学問分野として、それは画像生物学の一部であり、また放射線学および放射線科学、ならびに他の医学専門分野、例えば心臓超音波冠動脈造影法(cardiac ultrasound coronary aniography)を用いる心臓学、内視鏡検査法を用いる消化器病学、例えば眼圧測定法や上腕反応性を用いる血管の専門分野等が採用されている。画像とその画像に含まれるデータとの間には違いがある。画像は様々な形態を取り得る。例えば、ピクチャーは可視表現であり、グラフまたは他のピクチャーはデータマップであり得るし、情報の数理表現または実情表現はデータオブジェクトと呼ばれる。画像取得とは、視覚情報またはデータ情報を持った画像を取得する技術を意味する。画像解釈とは、画像内の情報を処理する、分析するおよび解釈するコンピュータ画像処理を意味する。一実施形態では、コンピュータは、ヒューマンコンピュータインターフェイス(human-computer interface)を用いてデジタル画像の解釈を支援するように構成されている。
生画像ファイルには、まだ図形として用いることができないかまたは有意に表示することができない状態の処理が最小限に留められたデータが含まれている。画像またはデータの分析または処理とは、有意な情報またはデータを生画像ファイルから抽出することである。一実施形態では、デジタル画像のデータ処理に、コンピュータ上でのデジタル画像処理を用いる。生画像ファイルは、パラメトリック画像、ドップラー速度エンベロープ等のデータマップ、または時間、距離、重量、容量、形状、サイズ、場所、圧、速度、傾斜等の数理式を表すデータオブジェクトになるように処理される。一実施形態では、洗練データまたは画像処理によって、腫瘍の種類等の生理学的状態が、分類、密度、組織の特徴を含むその特徴構成に従って特定される。
一実施形態において、知的ヒューマンコンピュータインターフェイスを併用したコンピュータデータ処理によって画像解析が向上する。コンピュータによる画像データの作成、処理および管理によって、例えばパラメトリック画像や特定データの図形表示といった画像処理および情報の表現の新たな局面が生み出された。メタデータの運用、即ちデータに関するデータの運用によって、画像解釈の洗練度がさらに高まる。メタデータは、個々のデータまたはコンテンツ項目、あるいは様々なまたは関連性のあるデータオブジェクトの集まりを、例えば複数のコンテンツ項目や階層レベルの表現、即ち1次元、2次元および3次元以上の画像として記述し得る。高度に関連し合った複数の特徴を同時に分析するために複雑性科学の原理が取り入れられた洗練された情報アルゴリズムがメタデータまたはデータベーススキームに適用され、データの特徴、関係、理解および知識に関する情報が取得される。
データとは、超音波、核磁気共鳴、コンピュータ援用トモグラフィー等のデータ取得装置および/または画像化装置を用いた観測、数理計算または実験から導き出され取得された数値またはオブジェクトである。情報とは、何かを伝えるもの、換言すればデータから1つ以上の有意な結論を引き出すことを可能にするもの、即ち文脈中のデータである。情報とはデータの集まりであり、特定のオブジェクト、イベント、プロセスまたは画像に関するそれにまつわる説明、解釈または議論であり、診断医がデータの正常状態または異常状態との関係を解釈することがその例である。メタデータとは、例えば情報が得られたまたは用いられる文脈を記述し、要約、データの高次な解釈、最終通知等で用いられるデータである。理解とは、例えば特徴間の関係を特定するかまたは選択を行うためにメタデータや情報等の特定の知識を広範な概念に関連付けることにより経験や知能を生成する人間の能力であると考えられる。医師が特定の疾患および/またはリスク人口を考慮に入れて特徴または検査を選択する場合、その医師は知識を利用している。知識とは、情報をその利点が最大になるように利用して、例えば画像データを査定するためのより効率的で、予測可能でかつ正確な手段を作成するといったより広範な理解である。
エナクティブ知識(enactive knowledge)とは、認知行動によって環境との相互作用を通じて得られる情報である。運動作用が複数の知覚系の刺激を変えるため、エナクティブ知識は多モードである。エナクティブ知識は記号的(数学または言語)でも図像的(画像)でもない。エナクティブ知識は自然のまま(natural)でありかつ直感的であるという点から、それは経験や運動作用の知覚的な結果に基づく直接的なもの(direct)である。しかしながら、エナクティブ知識は単に複数の感覚を媒介に得られた情報ではなく、運動反応(motor response)の形で記憶され、「行動(doing)」を行うことで得られた知識である。それは、手職人の場合と同様に、知るための方法として行為と内在的に結びついた認識の形態である。それは直感的で非記号的な学習の形態である。医学診断の実施形態の文脈では、エナクティブ知識は、さらにデータを収集するためおよび知識を派生させるためにデータの特徴をインタラクティブにリアルタイムで処理することによって得られる。
一実施形態において、エナクティブインターフェイスは、処理工程を直感的に行うための条件を向上させる、またユーザーを「熟達させて行動させる」ための条件を検討し、「そこにいる(being there)」感覚を全体的に向上させる技術手段である。エナクティブインターフェイスは、様々な感覚メカニズムを通じて得られたエナクティブ知識を出力送信すると同時に、画像に基づく知識を取得するおよび/または分析する特定種類のヒューマンコンピュータインターフェイスである。エナクティブインターフェイスはユーザーの入力を伝達しかつ理解し、それに応じて同ユーザーは誤りが最も少ない状態で目標を達成することを意図しながら知覚的に反応する。エナクティブインターフェイスは、ユーザーの自然なジェスチャーである遠心コンポーネントと、活性化された知覚モダリティーである求心コンポーネントとで構成された閉鎖ループを含み得る。エナクティブインターフェイスは、複雑なジェスチャーを認識してデータの取得と知識の生成とを同時に行えるようにプログラムするかまたは教えることができる。
一実施形態において、知識ベースはコンピュータに記憶された情報と知識の一元的な貯蔵所であり、それぞれの知識ベースは、その出発点となった専門家または複数の専門家に固有なものである。
一実施形態において、画像中心型の画像診断法(image-centric imaging)には診断用のセグメント化を用いて生デジタル画像に関連性のある情報をコンピュータを援用して取得する、分類するおよび検出すること、ならびに生デジタル画像を解釈することが含まれる。セグメント化とは、データパターンを視覚認識するまたはデジタル認識して、画像の質感、サイズ、密度、内容、変化等を識別して特徴付けて、結節等の診断特徴を認識し、そしてその結節がガン性かどうかを見分けることを意味する。コンピュータは、複雑な解剖学的構造または特徴を誘導式にセグメント化するためにデータベースにさらにアクセスすることができる。人間とコンピュータ解釈との相互作用によって、マンモグラフィー、超音波検査、前胸部MRIおよび胸部画像化等のラジオグラフィーやCTで最も顕著に画像解釈の一貫性および精度が向上する。コンピュータ援用診断は診断の精度を向上させる。一実施形態において、コンピュータ援用検出の拡張機能には、コンピュータによる画像中心型の解釈が人間の代用物として機能して画像の解釈を支援するといった人間とコンピュータとの相乗効果が含まれる。
一実施形態では、データ中心型の解釈(data-centric interpretation)の質を向上させるヒューマンコンピュータインターフェイスが進展する。この実施形態では、データ中心型の解釈には生画像から得られたメタデータの構築、運用、および管理が含まれる。コンピュータを援用したデータ中心型の解釈の一例では、器官の機能、情報収集および疾患の予測に焦点が当てられる。データ中心型の解釈とは、可視化画像またはデータマップをコンピュータを援用して解釈することではない。データ中心型のアプリケーションの一例では、複雑なイベントの査定に重点が置かれ、複雑性科学が利用される。一実施形態において、根源的な目標は、人間の行動と技術システムとの相互作用を解けないように結びつけることである。それは、解けないように結び付いた双方は、分析、設計および評価における重要な面を等しくもたらすからである。
一実施形態ではメタデータの運用が含まれる。メタデータの運用は、記述、構造および管理という3つの異なる種類のメタデータの運用が中心となる。記述メタデータは、データの知的内容および文脈の意味を伝える情報であって、例えば、特定のリソースまたは目的を記述する、要素、特徴またはオブジェクトの集合等のである。概して、記述メタデータは、特徴の集まりの中で知識を探して査定するために検索、閲覧およびセグメント化を行うシステムのユーザーに可視的である。構造メタデータは、特定のデータの特徴の属性またはオブジェクトを記述する情報であって、例えば、サイズ、ソースおよびデジタル取り込み処理等である。一般的に、構造メタデータは、ユーザーのために個々のデジタル特徴をより有意な特徴集合にまとめるためにコンピュータによって用いられる。これらの特徴集合は、記述メタデータを構築するために用いられる。管理メタデータは、データ権の運用、デジタルリソースの作成日、ハードウェアの構成等に関する情報であり、データライブラリを維持または運用するものによって一般的に用いられる。エナクティブシステムは、コンピュータが記述メタデータを受け取り、そして人間と連係して構造メタデータを構築するといった人間とコンピュータとの相互作用であると考えることができる。
一実施形態は、イメージング機能およびコンピュータによる画像分析機能を備えた、臨床の場(point-of-care)で用いる携帯型の医学診断システムである。携帯型のポイント・オブ・ケア装置の例としては、小型の超音波スキャナ、ポイント・オブ・ケア検査(バイオセンサ)、移動型のイメージング装置(mobile imaging unit)、マイクロシステムおよび/またはテレヘルス/インフォマティックスが挙げられる。医療関係者は、これらのポイント・オブ・ケアシステムを用いてより簡単に診断および治療の判断を下すことができる。一実施形態において、ポイント・オブ・ケアシステムには、画像化データを用いた知識生成の効率、再現性および精度を高めるためにエナクティブインターフェイスによって指示されるデータ処理が含まれる。
エナクティブポイント・オブ・ケア医療システムおよび方法の一実施形態において、医療システムとユーザーとの間には、医療システムが学習コンポーネントを含み、関連性のあるデータおよび/または変換データを、その知識が知識ベースに組み込まれるおよび/または追加されるように生理学的状態の特徴および/または特徴集合に組み込むことについて前記ユーザーおよびデータ取得装置から前記システムが学習するという遠心求心の関係がある。
当業者に理解されるように、本明細書に記載の実施形態は、ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム100の方法、データ処理システム、コンピュータプログラム製品、および知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150ならびに複数の特徴集合160を維持管理するサービスである。複数の特徴集合160のそれぞれは、特徴の大きさを表す入力医療データを評価するために利用される1つ以上の連想アルゴリズムを利用し、かつ病状を特定する高度に関連し合った特徴の集合を有し、個人の病状または疾患のリスクが特定および判定される。個人の病状または疾患に対するリスクの判定には、標準からの生理学的な差異の定量化が含まれる。従って、実施形態は、コンピュータ装置、コンピュータシステム、コンピュータ装置のネットワークおよび/または1つ以上のコンポーネントである。実施形態には医療データ取得装置が含まれる。遠心コンポーネント、求心コンポーネントおよび学習コンポーネントを含む実施形態のコンポーネントは、ハードウェアの態様、またはソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形体をとり得る。実施形態には、アルゴリズムを含むコンポーネントが含まれる。さらに、実施形態のコンポーネントは、非一時的なコンピュータ可読および/またはコンピュータで使用可能な記憶媒体上のコンピュータプログラム製品であって、その媒体に盛り込まれたコンピュータで使用可能なコードを有するコンピュータプログラム製品の形をとり得る。固体記憶装置、ハードディスク、CD−ROM、光学記憶装置、ポータブルメモリ、インターネットまたはイントラネット等に対応した伝送媒体もしくは磁気記憶装置を含む任意の好適なコンピュータ可読媒体を用いることができる。
本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160を維持管理するソフトウェアのコンポーネントのコンピュータプログラムソースコードは、C、Java、Smalltalk、またはC++等のオブジェクト指向のプログラム言語で書かれていてもよい。知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160を含むコンポーネントのオブジェクトコードは、個別のサーバーまたはクライアント上で全面的に、個別のまたはバックアップのサーバーまたはクライアントで部分的に、個別のまたはバックアップのサーバーまたはクライアント上で部分的に、リモートサーバーまたはリモートクライント上で部分的に、もしくはリモートサーバーまたはリモートクライント上で全面的に実行してもよい。後者の場合には、リモートサーバーまたはリモートクライアントは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を介して個別のまたはバックアップのサーバーまたはクライアントに接続されていてもよいし、あるいはインターネットサービスプロバイダを用いてインターネットを介してリモートサーバーまたはリモートクライアントへの接続を行ってもよい。
本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160を維持管理する方法を、実施形態に係る方法、装置(システム)、コンポーネントおよびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して以下で説明する。フローチャート図および/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図および/またはブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータプログラムの命令によって実現可能なことが分かるだろう。これらのコンピュータプログラムの命令を、1つ以上のコンポーネントとして汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラマブルなデータ処理装置のプロセッサに設けて、装置が生成される。その結果、コンピュータまたは他のプログラマブルなデータ処理装置のプロセッサを介して実行される前記コンポーネントが、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックで規定されている機能/動作を実現する手段を形成する。
本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160、ならびにそれらを実現するのに必要なユーザーインターフェイスおよびアプリケーションインターフェイスのコンピュータプログラムのコンポーネントも、コンピュータまたは他のプログラマブルなデータ処理装置を特定の様式で機能するように仕向けることが可能なコンピュータ可読メモリに記憶されていてもよく、その場合、コンピュータ可読メモリに記憶されているコンポーネントが、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックに規定されている機能/動作を実現するコンポーネントを含む製品を生成する。コンピュータプログラムのコンポーネントは、コンピュータまたは他のプログラマブルなデータ処理装置に導入されて、前記コンピュータまたは他のプログラマブルなデータ処理装置上で行われる一連の動作ステップを生じさせてコンピュータによって実現されるプロセスを生成してもよく、それにより前記コンピュータまたは他のプログラマブルな装置上で実行されるコンポーネントが、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックに規定されている機能/動作を実現するためのステップを提供する。
図1を参照して、知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160、ならびにそれらを実現するのに必要なユーザーインターフェイスおよびアプリケーションプログラムインターフェイスを維持管理する、本明細書に記載の実施形態に合致するコンピュータネットワークシステム10の高次なブロック図を示す。コンピュータネットワークシステム10は、プロセッサ112(本明細書ではコンピュータプロセッサ112とも呼び、本明細書では中央処理装置(CPU)112とも呼ぶ)、メモリ114および様々なデジタルのおよび/またはアナログのインターフェイス128〜138をそれぞれが備え得る多数のネットワークコンピュータ110を含むことが好ましい。個々の装置は、内部通信バス122を介して互いに通信を行う。プロセッサ112は、汎用のプログラマブルプロセッサであり、メモリ114に記憶された命令を実行する。なお、図1には1個のプロセッサ112を示しているが、複数のプロセッサを有するコンピュータシステムを用いてもよいことが分かるだろう。プロセッサ112は、オペレーティングシステム120、プロセスステップおよび方法ステップ、ならびに本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150、複数の特徴集合160、および他のアプリケーション300を維持管理するコンピュータプログラム製品を実行することができる。プロセッサ112は、本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160、ならびに適切なユーザーインターフェイスおよびアプリケーションプログラムインターフェイスを維持管理するコンピュータプログラムのコンポーネントを生成することもでき、また、本明細書に記載のこれらのプロセス、機能および方法100を行うための方法論を具現化したものであるプログラム命令を送受信することができる。通信バス122は、様々な装置間でデータ、コマンドおよび他の情報の転送をサポートする。通信バス122を、1つのバスとして簡略化して図示しているが、一般的には、プロセッサ112をメモリ114に直接接続し得る内部バス124を含む複数のバスとして構成されている。
メモリ114は、オペレーティングシステム120、本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160を維持管理するコンポーネント、他のアプリケーション300、データならびにプログラムを記憶するために、読み出し専用メモリ(ROM)116とランダムアクセスメモリ(RAM)118とを含む。「立ち上げ」が必要なオペレーティングシステム120の部位またはプログラム、ルーチン、モジュールはROM116に記憶されている。RAM118は、コンピュータの電源が落された時に消去されるプログラムやデータをロードするおよび/または記憶する。メモリ114を1つのモノリッシックなものとして概念的に示しているが、メモリは、その一部または全てがプロセッサ112と同じ半導体基板に一体化されたキャッシュや他の記憶素子の階層構造で配置されている場合が多いことがよく知られている。RAM装置118は、コンピュータの主記憶装置、および例えばキャッシュメモリ、不揮発性メモリまたはバックアップメモリ、プログラマブルメモリまたはフラッシュメモリ、ポータブルメモリ、他の読み出し専用メモリ等の任意の予備レベルのメモリを含む。それに加えて、メモリ114には、例えば、プロセッサ内のキャッシュメモリまたは例えば大容量記憶装置上に、またはネットワークを介してコンピュータに連結された他のコンピュータ上に記憶されたバーチャルメモリとして用いられる他の記憶容量等、コンピュータ内の他の場所で物理的に存在するメモリ記憶装置を含むものと考えることができる。本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160を維持管理し、またそれらを含むコンポーネントを用いて、データをその元からアクセスすること、および/または本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160を維持管理するコンポーネントがインストールされ、また実行されるコンピュータ処理装置110の内外に位置するROMおよびRAMを含む任意のメモリ114内にある分散型知識ベース140にアクセスすることができることは十分に理解できる。図1に示すように、本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160を維持管理し、それらを実施するコンポーネントは、ネットワーク全体における他の装置上に記憶された同様のコンポーネントに接続されて、それらから医療データを取得するか、そうでなければ本明細書の原理に係る方法を実現および実行するために、それらとアナログデータおよびデジタルデータのやり取りを行ってもよい。
本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160、ならびに他のアプリケーション300を維持管理するコンポーネントとオペレーティングシステム120はメモリ114に常駐している。当該技術で周知なように、オペレーティングシステム120は、とりわけ、デバイスインターフェイス、メモリメージの管理、マルチタスクの管理等の機能を提供する。そのようなオペレーティングシステムの例として、Linux、Aix、Unix、Windows系オペレーティングシステム、Z/os、V/os、OS/400、Rtos、ハンドヘルドオペレーティングシステム等を挙げることができる。これらのオペレーティングシステム120や、本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160、ならびに他のアプリケーション300を維持管理し、それらを実施する他の様々なコンポーネント、他のコンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール等も、例えば、分散型またはクライアント−サーバー型のコンピュータ環境においてネットワーク170、180を介してコンピュータ110に連結された他のコンピュータ内の1つ以上のプロセッサ上で実行してもよく、それによってコンピュータプログラムの機能を実現するのに必要な処理を、ネットワーク170、180全体の複数のコンピュータ110に割り振ることができる。
本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160を維持管理し、それらを実施するコンポーネントは、プロセッサ112内で動作して実施形態を実現する。実施形態がオペレーティングシステムの一部または特定のアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、あるいは一連の命令として実現されたとしても、本明細書ではコンピュータプログラムまたは単にコンポーネントと呼ぶことがある。本明細書に記載の知識ベース140、複数の連想アルゴリズム150および複数の特徴集合160を維持管理し、それらを実施するコンポーネントは、一般的に、様々な時点で様々なメモリ114や装置内の記憶装置に常駐する1つ以上の命令を含み、それが処理装置110内の1つ以上のプロセッサによって読み出されて実行されると、記載の様々な態様を実施するステップまたは要素を実行するのに必要なステップを装置110に行わせる。ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム100の一実施形態は知識ベース140を含む。ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム100の一実施形態は、少なくとも1つ以上の知識ベース140を含む。ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム100はさらに、本明細書に記載の特徴に従って病状もしくは疾患、またはその病状もしくは疾患のリスクを特徴付ける高度に関連し合った特徴の特徴集合160を1つ以上含む。ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム100はさらに、特徴集合内の特徴の入力医療データを取得してそれを評価し、その病状または疾患に対する個人のリスクを判定する連結評価アルゴリズム150を1つ以上含む。ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム100はさらに、データ取得方法、データ入力方法、データソート方法および医師または他のユーザーによってアクセス可能なアプリケーションインターフェイスまたはユーザーインターフェイスを介した形で結果を表示する出力コンポーネント、ならびに他の適切なユーザーインターフェイスやアプリケーションプログラムインターフェイスを含む。
なお、当該技術で周知なように、コンピュータ110は一般的にプロセッサ112と接続機器との間に好適なアナログのおよび/またはデジタルのインターフェイス128〜138を備えていることが分かるだろう。例えば、コンピュータ110は通常、外部と情報の通信を行うために数多くの入力と出力を受け取る。医師または他のユーザー用のインターフェイスの場合、コンピュータ110は一般的に1つ以上のソフトウェア開発者用入力装置(software developer input device)162〜168、例えば、数あるなかで、キーボード、マウス、トラックボール、ジョイスティック、タッチパッドおよび/またはマイクや、CRTモニタ、LCD表示パネル等のディスプレイ、および/またはスピーカを備える。しかしながら、コンピュータ110の一部のインプリメンテーション、例えば一部のサーバーインプリメンテーションでは、ソフトウェア開発者の直接的な入力や出力がサポートされないことがあることが分かるだろう。端末インターフェイス134は、1つもしくは複数の端末またはラップトップ型コンピュータ144の接続をサポートし、1つもしくは複数の電子回路カードまたは他の装置として実現され得る。医療データをコンピュータシステム110に直接入力することができるように、1つ以上の医療機器175からの入力、例えば、音波ホログラフィー、トモグラフィー、実験室での検査、電心図等に由来するデータが直接接続されていることが考えられる。医療データを、ポータブルメモリを介して、インターネット、電話または無線等の伝送媒体上で、または手入力で入力することもできることが分かる。また、医療データは、好ましくは1つ以上の回転式の磁気ハードディスク装置を備えたデータ記憶装置からアクセスすることができる。テープ、フラッシュメモリまたは光学式の駆動装置を含む他の種類のデータ記憶装置も用いることができる。追加の記憶装置として、コンピュータ110は、数あるなかで、例えばフロッピーまたは他の取り外し可能ディスク用のドライブ、ハードディスク、直接アクセス記憶装置(DASD)や、例えばコンパクトディスク(CD)ドライブ、デジタルビデオディスク(DVD)ドライブ等の光学式ドライブおよび/またはテープドライブといった1つ以上の大容量記憶装置を含むメモリ114も含み得る。知識ベース140、1つ以上の特徴集合160および/または1つ以上の連想アルゴリズム150は、インターネット180、WAN170、および他の接続機器128を介して存在する他のコンピュータ110のRAMまたは大容量記憶装置を含む記憶装置に存在していてもよい。当業者は、インターフェイス128〜238が無線式であり得ることもさらに予想するだろう。
さらに、コンピュータ110は、ネットワーク170、180に連結された他の処理装置や知識ベース140と情報の通信を行えるようにするために、1つ以上のネットワーク170、180とのインターフェイス136、138を備えてもよい。ネットワークインターフェイス136、138は、ネットワーク170、180へのデータ/ネットワーク170、180からのデータを伝送するための物理的なおよび/または無線による接続を提供する。ネットワーク170、180はインターネットであってもよく、イントラネット、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)または例えば電話伝送線路、衛星、光ファイバー、T1回線、無線、公衆線等や、任意の様々な利用可能な技術を用いた他の内部または外部ネットワークといった任意のより小規模な自己完結型ネットワークであってもよい。当業者は、コンピュータシステム110が2つ以上のネットワーク170、180に同時に接続され得ることが分かる。コンピュータシステムおよび遠隔システム128は、デスクトップ型コンピュータまたはパーソナルコンピュータ、ワークステーション、ミニコンピュータ、中級機のコンピュータ、メインフレームコンピュータであり得る。また、任意数のコンピュータ、様々な医療検査装置および医療データ取得装置の処理装置ならびに大型のメインフレームサーバーほどの十分な情報処理能力を必ずしも持たないパーソナルハンドヘルドコンピュータ、個人用携帯型情報端末、無線電話等の他のマイクロプロセッサ装置が、ネットワーク170、180を介してネットワーク接続されていてもよい。さらに、実施形態には、1つ以上の知識ベース140を生成するまたは部分的に変更すること、特徴集合の特徴の入力医療臨床データを提供すること、ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム100または同システムのその他のコンポーネントが行うことのできる他のプロセスステップまたは連想アルゴリズムを生成、提供または部分的に変更することのうちの1つ以上を提供するサービス提供者によって展開、運用管理、供給される方法およびプログラム製品の任意のコンポーネントを含み得る。
本明細書の文脈の中で、メモリ114は、別のコンピュータ、クライアント、サーバー、または大容量記憶装置またはネットワークを介してコンピュータに連結された他のコンピュータ等の他のハードウェア記憶素子上に物理的に置かれた装置内の不揮発性メモリまたはバックアップメモリ、プログラマブルメモリまたはフラッシュメモリ、読み出し専用メモリ等であると考えることもできる。メモリ114は、本明細書のコンポーネントのどれかを有する1つ以上の回転式磁気ハードディスク装置、テープ駆動装置または光学式駆動装置等のリモートアーカイバルメモリを含み得る。メモリ114は、本明細書に記載のコンポーネントをそれぞれが1つ以上有し得る1つ以上の大容量記憶装置、例えば、数あるなかでも、フロッピーまたは他の取り外し可能なディスク用のドライブ、ハードディスク、直接アクセス記憶装置(DASD)や、例えばコンパクトディスク(CD)ドライブ、デジタルビデオディスク(DVD)ドライブ等の光学式ドライブおよび/またはテープドライブ等であると考えることもできる。
本明細書に記載の実施形態では、病状の標準からの差異または病状のリスクを予測しかつ評価するために「ボトムアップ型」のアプローチが用いられており、研究者は、物理的、機能的、化学的および/または生物学的な現象における手がかりを求めて根源的な理論または方針、即ち、特徴集合の特徴を導き出す。この目的はどの観測可能な現象が基本的なものかを確認し、そしてこれらの基本的な現象を病状もしくは疾患のリスクの特徴または疾病それ自体の特徴として結び付ける。このモデルでは、特徴は、自然法則によって決定される数理データまたは文字データである。換言すれば、特徴は、検査、試験、機械等から導き出される数理データまたは論理データである。疾患またはリスクのインスタンスは、正常状態または異常状態の複合的な表れであり、相互に作用する特徴の集まりから出現するものである。本明細書で用いられる「ボトムアップ型」のアプローチは、多変量性の特徴の重層的なリスク分析法(multivariate feature-stratified risk analysis)を提供し、「トップダウン式」の分析でなされるよりも、基準リスクのより広い範囲に渡って効果を比較する。ボトムアップ式モデルに特有の魅力は、無症状性の病態または発現前の病態を検出し、健康に係る未来のイベントを予測し、かつ疾患の発現を防止するために、相互に関係のある定量可能な特徴を用いることの潜在性である。疾患の特徴付けや管理に対するボトムアップ式のアプローチの使用は、現状では非常に限られている。
密接に関連し合った特徴の特徴集合から出現する疾患のインスタンスまたは疾患前のインスタンスを研究するために、本明細書の知識ベース140および連想アルゴリズム150に取り入れられた複雑性の科学は、発現インスタンスの予測またはリスク評価の精度が実際に高い。本明細書に記載の実施形態の動機付けとなったいくつかのパラダイムは、「同じ深度の類似点を持つシステムは、同じ単純な規則に従わなければならない」および「全ての科学者は、可能な限り最も単純な見方で世界を見る努力をするべきである」というものである。人間の疾患を含む全ての複雑なネットワークの構造や進展は、単純であるが奥の深い自然法則によって支配されている。リスク評価技法はそれぞれに限界と利点があるが、情報科学、特に複雑性科学には論理的な魅力がある。複雑性科学は、密接に関連し合った特徴の集まりから出現する現象(医学では、表出した疾患またはリスクに最もよく関連している)についての学問である。複雑性科学の観点から図式化したシステムを示す図2および図11について考えてみる。図2および図11の底部には、組織化されていないシステムの基本的な構成要素を表すカオス210がある。図11は、医学の世界では、これらの基本的な構成要素212に遺伝子、タンパク質、糖類、電解質、分子、原子等が含まれることを示している。これらの基本的な構成要素212の真ん中には、これらの構成要素212をシステム、状態、ネットワーク等を成すように整列させる生来永続的で不変的な自然の法則がある。この現象は決定論的カオスと呼ばれるものである。疾患の発生等の組織化された状態は、これらの自然の法則またはパターンの存在なしには進展できなかったと考えられる。複雑性230の序列の頂点にあり、対カオス(opposite chaos)となるのがフラクタルである。フラクタルとは、それ自体において繰り返されるパターンである。そのことから、フラクタルのシステムは高度な組織化を表している。カオス210と複雑性230またはフラクタルとの間には単純性220がある。複雑性科学自体は、フラクタルの複雑系につながる単純なグループ分けを研究の対象としている。図11に、単純なグループ分けの一例を、速度、圧力および容量の特徴を含む知識ベース222として示す。本明細書に記載の文脈の中で、複雑性科学は、高度に関連し合った定量可能な少数の特徴を簡素化してそれらを把握し、既存のまたは発現前の病状や病態を特徴付けるのに応用される。
病状のリスクの予測や定量化または疾患の予防、処置もしくは治療を試みる際に、医師は、生物の複雑な内的関連性を無視してカオス、即ち、特定の分子もしくは遺伝子または臨床リスク要因に焦点を当てた場合、計り知れない難題に直面することになる。複雑性科学の文脈の中で疾患の特徴を検討することによって複雑な物事が簡素化され、基本的な構成要素の相互作用の不確実さを検討するための枠組みが提供される。この枠組みの結果、病態232として図11に例示した癌、糖尿病、生死、痴呆、心房細動、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、心不全、睡眠障害や高血圧等の1つ以上の複雑なイベントを予見することを可能にする。予見は、病態232等の病状の予測につながるため、医師は予防策を用いて考えられる病態232のリスクに素早く対処することができるようになり、病態232の完全な表出を防ぎ得る。
疾患および/または疾患のリスクは、次に挙げる特性のうちの大半または全てを有している。(1)互いに密接に関係しているか、互いに群をなしているかまたはある共通の情報を共有している相互に作用する数多くの特徴の集まりである。(2)ある時にまたはある場所で何かが起こると、他で起こっていることが影響を受けるというフィードバックシステムによって、特徴の挙動が影響を受ける。(3)特徴は、その性能を向上させることによって順応が可能である。(4)多くの場合、システムが「オープン」であり、その環境に左右され得る。これらの疾患またはリスク属性を、次に挙げる挙動を示す多変量性の複雑系(complex multivariable system)と比較する。(1)複雑系は活きているようであり、フィードバックの影響のもとでは不自明で複雑な形で進展する。(2)複雑系はインスタンスを有しており、そのインスタンスは何時発生するかの観点から言えば不意に出現するものであり、また特定の分子、遺伝子または計算といった個々の特徴の知識に基づいて予測することが通常できない。(3)複雑系は、中心となるコントローラ(central controller)が全く存在しない時に通例発生する複雑な現象を示す。換言すれば、複雑系は、その部分の総和以上のものである。(4)複雑系は、自ら規則と不規則との間を行き来することができる規則的な挙動と不規則な挙動との混成を示し、例えば症候性心不全は変数または正常または異常に関連した不定の特徴(vacillating normal or abnormal associated features)を有し得るといった規則のポケット(pockets of order)を示しているように見える。本明細書に記載の実施形態は、発現前のおよび既存の病態の分析に複雑性科学を応用できるという本発明者の認識を利用したものである。
臨床疾患のリスクを予測することは不正確であるのが関の山であるが、例えば、エコー/ドップラー、生化学検査、ラジオグラフィー等のバイオマーカーを補足的に用いることで個人のリスク負担の定量化が向上する。リスクの低減を人間のリスク負担に合ったものにすることは魅力的である。医学界や科学界で受け入れられるため、特徴として選択される観測された生理学的現象またはバイオマーカーは次に挙げるいくつかの特定条件の少なくとも1つ、好ましくはそのほとんどを満たさなければならない。(1)従来のリスク要因関係(risk factor association)を超えて、予報値に加えられる再現可能な手段であること。(2)人口学における特異性や感度に対して増分値を有していること。(3)新たな治療の評価または再分類を創出し、かつ誤分類を防止するまたは削減して不適切な治療を回避すること。(4)無病誤診率が低く、容易に取得可能でかつ再現可能であること。(5)結果および相対的なリスク予測を実質的に向上させる見込みがあること。(6)治療を成功させて有害なイベントを実質的に低下させること。定量可能な形態学的および生理学的特徴の特徴集合に基づけば、エコー/ドップラーモデルは理想的なバイオマーカーの一例である。どの特定の特徴が、複雑な突発性疾患の安定性を決定しているのかを認識し確認することが課題である。
正常状態では、自然の生理学的特徴は指数法則に従って急速に衰退する相関関係を持つ鐘形曲線をたどるのが一般的である。しかしながら、システムに、例えば水の液体から固体への遷移、規則状態から不規則状態への遷移またはカオス的な生化学物質から病態への遷移といった相転移が生じた場合、ベキ乗則と呼ばれる強力な自己組織化の法則によってその遷移が特徴付けられる。ベキ乗則の分布は鐘形ではなく、むしろ継続的な減少曲線をたどるヒストグラムである。これは多数の小さなイベントまたはノードが小数の大きなイベントまたはハブと共存していることを含意している。スケールフリーネットワークのベキ乗則の分布から、ほとんどの相関関係には接点が少ししかなく、航空管制システムのようにそれらの相関関係が高度に結び付いた少数のハブによって一緒に保たれていることを予測できる。結び付きの弱い多数の相関関係またはノードが減衰して、ネットワークの因果関係および安定性とより密接に関連した少数の主要な特徴またはハブになる。自然のネットワークでは、失敗によってより小さな数多くの相関関係が主に影響を受けるが、ネットワークの整合性に対するこれらの結び付きが弱い相関関係の寄与度は実際には小さいということは注目に値する。
本明細書に記載するように、発現前の病態の予測物(predictor)の実施形態では、複雑性の科学に基づく「コンピュータ知能」が用いられる。臨床的におよび技術的に導き出された異質のデータを一般的に用いる試験、スーパークランチャー、臨床リスクスコア等の従来型の医療情報システムとは対照的に、どの医療データが適切かを専門家が選択し、確認し、さらにその病状の特徴集合に含めるべき特徴をさらに選択する。集積された多数の専門家の知識の確度によって、特徴の選択や特徴間の関係が規定される。一例として、エコー/ドップラーや他の最新技術を用いたデータ取得技術は、特徴を特徴付けてそれらを定量化するための好適な手段の例であるが、それらは治療アルゴリズムのコンポーネントとしてはあまり注目を集めていない。それよりも、異種の血清マーカーや臨床リスク要因を個別にかつ小さく分類することが、リスクアルゴリズムおよび治療アルゴリズムを構築するための代表的な手段であった。
特定の病状または疾患をネットワークとして考えた場合、従来の複雑な疾患の治療法では結び付きの弱い特徴に焦点が当てられ、付加的な疾患または合併症の表出に対するその効果は限られていた。疾患が複雑で、かつ多変量性だからといってそれが複雑なまたは複合的な一連の規則から発生しなければならないということにはならない。図2で、複雑性科学は、外見上複雑な状態の中で分かりやすさを捜し求めるよう我々を促し、また医学で応用されているように高度に結び付いた少数の特徴を用いて疾患の特徴付けや、管理および予防を行うよう我々に教えてくれたことを思い出してほしい。多変量性の病態は、実際のところ、複雑の1レベル下で機能する比較的単純な規則の結果である。自然の法則によって決定される特徴としては、数あるなかで、例えば、心臓の充満圧(mmHg)の比率、心筋弛緩(cm/s)、中心動脈圧(mmHg)が挙げられる。複数の高度に結び付いた特徴を、疾患が崩壊する時と同時に無効にしない限り、複雑な疾患の管理や予防を行うことはできない。自然発生ネットワーク(naturally-occurring networks)のベキ乗則の分布を理解し、疾患システムに応用するためには、分子、血清マーカーまたは個々の部分が疾患を特徴付けているというパラダイムの終焉が必要になる。そうではなく、並外れて相互に結び付いた特徴の少数の特徴集合がほとんどの行為を担い、かつ人間の複雑な疾患における自己組織化を表しているのである。
複合性科学によれば、特徴集合のネットワークに編成されたハブ(ここで、特徴集合とは密接に関連し合った主要の特徴の集合である)は、ネットワークのトポロジーを規定し、構造上の安定性、動的な挙動、堅牢性および誤りを決定し、ネットワークの耐性を侵す。疾患を予測するためのリスク強度または疾患強度の評価は、最も高度に結び付いた少数の特徴に左右される。単純であるが高度に結び付いた特徴の特徴集合は、突発性疾患を定義しリスクを予想する。それにより、予測は治療に焦点をあてたものとなり、予測によって成功または失敗を観測することができるようになる。高度に選択された特徴の小さな特徴集合の集中的な特定や管理を、突発性疾患のリスクの検出および管理、ならびに医療を予防の時代に前進させるために用いることができる。即ち、特徴集合内の主要な特徴を治療することには、発現前のまたは既存の疾患自体を治療するのと同じ効果がある。
相互に作用する特徴の相互の結び付きが高いネットワークは、複雑なイベントを予測する上での鍵となる。発現前のまたは既存の病態は複雑なイベントである。そのため、複雑性科学を医学に応用した場合、それは突発性疾患とその疾患に関連するリスクの予測および管理を理解する上で役立つ。第1のステップは、知識ベース140の特徴および規定された特徴集合150を作成することである。特徴集合150内の各特徴は、確認可能で測定可能な値を有しており、それは病状または疾患の発生に関連している。知識ベース140は、形態学的、生理学的、および生物学的なデータを特徴として整理および確認し、自然の生理学的な状態およびイベントを特徴付けて、特定の疾患および/または特定のまたは一般的なリスクに合致する特徴の特徴集合を設定する。この知識ベース140は動的であり、1度につき1つの特徴に集められ、付加的な特徴のそれぞれが既存の特徴に優遇的に結び付いた生理学的および形態学的な変化のネットワークを表すことが好ましい。医療データは、定量可能な特徴として、また自然の生理学的なイベントの正常な変化の原因となる関数の変数として取り扱われることが好ましい。「正常」からの変化またはある状態から別の状態への遷移は、特徴集合に含まれる特徴の数値的な平均化として表すことができる。本明細書に記載の複雑性科学の専門用語を取り入れて、ノードは一般的であるが結び付きの少ない特徴の集まりとして定義され、ハブまたは特徴集合は、互いにそして緊急(症状発現前の)疾患に強く関連した少数の主要な特徴の集まりとして定義される。ノードとハブのネットワークは、病態への遷移を含むネットワークの基本的な機能を維持している。特徴集合のそれぞれは、病状または病態を特徴付ける最も強く関連し合った特徴を含むハブの小さな集まりである。取得技術に由来するデータは、ソノグラムまたはX線撮影のように知識ベース140に直接入力されるか、半導体メモリを介してまたは人の手入力によって知識ベース140に間接的に入力される。知識ベース140を作成した後、知識ベース140は複数の特徴および得られた特徴集合160として、またそれらと共に記憶される。
特定の特徴集合内の特徴を選択するために、専門家が知識ベース140にアクセスすることができることが好ましい。また、知識ベース140は定期的に同業者によって評価され、修正が加えられるオープンソースな生きた専門知識の集まり(open-source living collection of expert knowledge)であることが好ましい。それによって専門家は、病状または病態に関連する少数の高度に関連し合った特徴、例えば好ましくは2〜4であるが一般的には10未満の高度に関連し合った特徴を有する特徴集合を編集、追加、削除、洗練することができ、またそれらの特徴集合についてコメントすることができる。さほど重要ではない特徴(即ち、ノードまたはデータ)を効率がよく高度に選択された特徴集合に加えたとしても、予測能力に実質的な影響を及ぼすことはない。この発見は、結び付きの少ないノードを追加または削除しても、ネットワークの整合性に目に見えるほどの影響がないというスケールフリーネットワークの特性である。比較のために、ウィキペディアはオンラインデータベースであり、ほとんど誰もがそこに収められた情報に貢献することができる。本明細書の記載に係る知識ベース140には、単なるデータではなく知識が収められている(即ち、知識とは、メタデータおよびメタデータを上手く利用することが可能な文脈についての認識の組み合わせである)。また、本明細書の実施形態には、同業者によって評価される知識ベース140が含まれる。また、本明細書の実施形態には、知識ベース140に含まれる専門知識が含まれ、その場合、専門家のみが貢献者になることができる。特徴集合の予測能力の的を絞るかまたは一般化して病状または疾患のリスクを突き止めるために、更なる特徴を追加するまたは取り去ることができる。現在のところ、特徴集合を成す高度に選択された特徴を、教科書、従来のデータベース、オンラインのいわゆる専門診断ツール等で容易に突き止めることはできない。心不全に関連する単純な特徴集合または特徴集合の疾患代用物モデルの例には、図6に示すように(1)駆出率、(2)慢性度、(3、4)充満圧の鋭さおよび(5)心筋弛緩という5つの定量化可能な特徴が含まれるか、またはそれらからその例が本質的に構成される。
図3に関して、本明細書で記載するように、医学診断および疾患予防への複雑性科学の応用を実現させるために機能する方法ステップを示すフローチャートが示されている。本明細書では、病状と生理学的状態という言葉を同義で用いている。病状は、健康、正常状態、発現前の疾患、発現が進行中のまたは発現した疾患自体を表すのに用いられる。後者の3つは危険性のある病状である。医療データという用語は、様々な病状のうちの少なくとも1つに関係する様々な個々の項目(特徴と呼ばれる)のことである。医療データの特徴のうち少なくとも一部は値を有している。まず、ステップ308で医療データが作成され、ステップ310で医療データが取得されて、処理システムに入力され、メモリ312に記憶される。医療データは、そのデータを取得する装置からリアルタイムで直接入力されてもよい。処理システムまたはメモリにデータを直接入力することができる医療装置の例としては、図1の175として示すように、X線、エコー/ドップラー、磁気共鳴(MRI)や他の音波ホログラフィー、コンピュータ援用トモグラフィー(CATスキャン)、生化学実験機器、核装置、ゲノミックス等が挙げられるが、これらに限定されない。通信接続上または例えばアプリケーションプログラムインターフェイスを用いたコンピュータ記憶装置用のネットワークを介して記憶された医療データに例えば図1のコンピュータシステム10がアクセスすることで医療データを間接的に入力してもよい。バッチデータ取得プログラムを用いて、1日ごと、週ごと、月ごと等の実質的なデータを医療機関から取得してもよい。医療データは、人が入力することもでき、あるいはデータをキーボードまたはマイク等の入力装置によって入力することもできる。
ステップ320で、本明細書に記載の方法は知識ベース140にアクセスする。知識ベース140には多数の特徴集合160が収められており、特徴集合160のそれぞれは、疾患代用物またはハブであり得る一般的なまたは特定の病状を表し、その特定の病状を特徴付ける高度に関連し合った少数の特徴またはそれらの特徴の群を有していることを思い出してほしい。高度に関連し合った特徴のうちの少なくとも一部は値の範囲を有している。この知識ベース140には、これらの病状についての専門家の実証された知識が収められていることも思い出してほしい。
次に本方法は、ステップ330で入力された個人の医療データとの相関関係が最も高い特徴集合、即ち全ての特徴集合の部分集合を特定する。医療データの特徴のうち少なくとも2つは、それぞれの特徴集合の部分集合における高度に関連し合った特徴のうちの少なくとも2つと相関関係がなければならない。このように、医療データの特徴は、医療データの特徴の知識から、それぞれの特徴集合の部分集合における高度に関連し合った特徴の群の形でメタデータに変換される。入力された医療データに基づいて、1つ以上の特徴集合が特定され得る。人の医療データは、その人に1つ以上の病状または病態があることを示し得る。同様に、医療データは知識ベース140に存在する特徴集合のどれとも相関関係がないことがある。この場合、その人に関する医療データを専門家にさらに調査してもらうために強調表示してもよい。従って、医療データを特徴と関連付けて、発現前のまたは発現が進行中の、あるいは症状が明らかな病状の予測や定量化およびその病状に対する治療の示唆または観測を行って、考えられる方針を特定するために、ステップ330でプロセスおよびコンポーネントが実行される。
適切な医療データが入力された後、ステップ340および350で、医療データに対して連想アルゴリズム150、適切な比較および専門家による解釈が適用され、医療データの大きさが、選択された特徴集合のそれぞれの中の特徴に適用されて、医療データが分析された人が抱える累積的なリスクが判定されるかまたは選択された特徴集合の病状がその人にないかが判定される。ステップ340に関して、医療データの特徴は正常か異常か、または値の大きさを有し得る。特性が正常または異常である状況では、そのような言語は、性別のような特性に関連することができ、その場合、特定の特徴集合が女性ではなく男性に関連したものだと、そのような特性では「男性」が正常となるのに対して「女性」は異常になる。ステップ340で、正常か異常か、または値の大きさのどれかである医療データの特徴が、特徴は正常か異常か、または医療データの特徴の値の大きさは特徴集合の特徴の値の範囲内にあるかの点で特定の特徴集合の特徴と比較される。そして、比較の程度または範囲内における値の位置(これも比較の一種である)が測定されるかまたは基準に照らして解釈される。このように、人の危険性のある病状を特定することができる。
本明細書に記載のプロセスステップが主として医師または介護者に向けられている場合、考えられる病状を特定するのに必要な特徴集合および特徴を評価する上でデータ収集者を支援するために、同プロセスステップには図1の更なる診断支援コンポーネント152等の追加の診断テストまたは診断評価を勧めるステップ360がさらに含まれる。医療データは、1つ以上の特徴集合を確信を持って特定するには曖昧であったり決め手にかけたりすることがある。上述したように、1つ以上の病状が特定されなかったり、病状が何も特定されなかったりする可能性もあり得る。これらの状況は、例えば、特徴集合の最終的な特定、即ち医学診断には例えば5つの特徴が必要なのに医療データには5未満の特徴しか含まれていない場合や、値の大きさが確かでない場合に起こり得る。知識ベース140内の各特徴集合は、入力された医療データの値に基づいて特徴集合の選択を行うために関連性確信因子(associated confidence factor)を有している。もし特定の特徴が矛盾していたり、そうでなければ意味をなさない場合、例えば同一人物の実験テストが一致していなかったり、または確信のレベルが低すぎる場合には、所定のデータを確認、再現、除外、訂正等すべきである旨、または追加の医療データが必要である旨のステートメントが結果に含められる。
本方法のように、病態のリスクまたはその可能性の特定や予測に複雑性科学を応用することは、同じ入力医療データを「専門家」に見せるよりも、驚く程に強力である。同じ入力医療データを「専門家」に渡して、それを、本明細書に記載の専門知識および応用複雑性科学を用いた、リスクの評価ならびに診断のための医療データの自動管理用の方法およびコンピュータ化システムに入力した場合、「専門家」は一貫した予測を行うことができないのに対して、本明細書の自動化システムは一貫した予測を行うことができる。専門家が特徴集合の特徴を知っていて、その特徴集合に関する入力された医療データにアクセスしたとしても、人間は本明細書に記載の自動化システムと同じように一貫して、かつ迅速に病状のリスク負担を予測することはできない。
ステップ360で検討したように、もし追加のデータが必要でない場合、そしてもし危険性のある病状が存在する場合は、ステップ340での比較とステップ350での基準に照らした解釈とに基づいて、ステップ370で危険性のある病状が特定され出力される。
さらなる実施形態では、適切なフォーマットで結果がアプリケーションプログラムインターフェイスまたはユーザーインターフェイスに出力され得る。それによって、医師は、病状がもしあればどれが主要なものであり、それらがどれくらいの程度で特定の患者に存在しているのか、即ちその病状がある患者のリスクはどのようなものか解釈することができる。追加のおよび/またはより正確な診察を支援するために、追加の医学検査またはさらなる測定が勧められ出力に含められる。患者の病状のリスクまたは出現の規模に基づいた、考えられる治療の選択肢や助言も出力に含まれることが考えられる。
ステップ380に示すように、本方法の一部として、追加のルーチンまたは実施形態が検討される。図4および図5は、それぞれ、危険性のある病状の出力リスクレベルおよび危険性のある病状の状態につながる追加の方法である。図4に関して、ステップ382に示すように、特徴集合の適切な特徴の個々の値の範囲のそれぞれにリスクレベルが割り当てられる。医療データの値の大きさに応じて、特徴集合の高度に関連し合った特徴を基準にしてリスクレベルが当該データに付される。特徴集合の高度に関連し合った特徴のリスクレベルが、適切な基準に照らして査定され、ステップ384で危険性のある病状に対するリスクレベルが算出されるかまたは取得される。ステップ386に示すように、危険性のある病状のリスクレベルが出力される。
図5に関して、ステップ390で、医療データの値の大きさの位置が、特徴集合の高度に関連し合った特徴の値の範囲と比較される。ステップ392で、高度に関連し合った特徴の関連性レベルの強度が、当該位置に対して基準を基に取得される。その後、ステップ394で高度に関連し合った特徴の関連性レベルの強度が、とりわけ、病状なしまたは正常、発現前の状態、発現が進行中の状態および発現した状態のいずれかである危険性のある病状の状態と関連付けられる。
図1および図3から、図3の方法が、図1に示すコンピュータシステムの様々な構成において容易に実施されることが分かる。コンピュータシステムは、メモリ114に連結された中央処理装置112を備え、当該中央処理装置は、医療データを評価して人の危険性のある病状を特定するようにプログラムされている。コンピュータシステムは医療データを取得する。医療データは、様々な病状のうちの少なくとも1つの病状の特徴を有しており、その特徴のうちの一部は値を有している。メモリ114から医学知識ベース140にアクセスする。医学知識ベース140は、前記様々な病状に関する複数の特徴集合を有している。特徴集合のそれぞれは、前記様々な病状のうちの特定の病状に関する高度に関連し合った特徴の群を有しており、その高度に関連し合った特徴のうちの少なくとも一部は値の範囲を有している。個々の値の範囲のそれぞれにリスクレベルを割り当てることができる。中央処理装置は、前記複数の特徴集合の部分集合を、前記医療データの前記特徴のうちの少なくとも2つをそれぞれの前記特徴集合の前記高度に関連し合った特徴のうちの少なくとも2つに関連付けて部分集合とすることで決定する。このように、医療データの特徴の知識が、変換データに変換される。変換データとは、それぞれの前記特徴集合の前記部分集合における変換されて高度に関連し合った特徴の群の形のメタデータを意味する。その後、プロセッサは、前記変換データの前記特徴が正常か異常か、および前記医療データの値の大きさが、正常または異常のどちらかである、前記変換されて高度に関連し合った特徴の値の範囲内にあるか比較する。人の任意の危険性のある病状を特定するために、前記比較に対して基準が用いられる。コンピュータシステムは、適切なインターフェイスから、危険性のある病状に関する情報を出力する。中央処理装置は、前記医療データの前記特徴の前記値の大きさに基づいて、前記特徴集合の前記変換されて高度に関連し合った特徴と、危険性のある病状の状態との関連性レベルの強度を特定するようにさらにプログラムされていてもよい。前記危険性のある病状の状態は、その人が正常か、またはその人に発現前の、発現が進行中の、または発現した病状または疾患があるかのいずれかである。
図3〜図5の方法は、図1のコンピュータシステムで使用可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体においても実施可能である。その記憶媒体には、実行可能なプログラムが記憶されている。そのプログラムは、メモリとデータ受信インターフェイスとに連結された中央処理装置に、図3〜図5の方法に係るステップを行うように命令する。特に、医療データが取得され、そのデータは、様々な病状のうちの少なくとも1つの病状の特徴を有している。前記医療データの前記特徴のうちの少なくとも一部は値を有している。前記メモリに記憶された医学知識ベースは、前記様々な病状に関する複数の特徴集合を有している。前記複数の特徴集合のそれぞれは、前記様々な病状のうちの特定の病状に関する高度に関連し合った特徴の群を有している。前記高度に関連し合った特徴のうちの少なくとも一部は値の範囲を有している。前記複数の特徴集合の部分集合が、少なくとも2つの医療データをそれぞれの前記特徴集合の前記高度に関連し合った特徴のうちの少なくとも2つに関連付けて部分集合とすることで決定される。このように、医療データの特徴の知識が、それぞれの前記特徴集合の前記部分集合における変換されて高度に関連し合った特徴の群の形でメタデータに変換される。正常か異常か、または値の大きさを有する医療データの特徴が、前記特徴集合の前記部分集合における前記高度に関連し合った特徴の特性と正常度および値の範囲の面で比較される。この比較は、人の任意の危険性のある病状を特定するために、基準に照らして解釈される。このプログラムは、危険性のある病状がもしあれば、それに関する情報がインターフェイスから出力されるようにする。特徴集合内の特徴の個々の値の範囲のそれぞれにリスクレベルを割り当てることができる。前記医療データの前記特徴の前記値の大きさに基づいて、前記特徴集合の前記変換されて高度に関連し合った特徴と前記危険性のある病状の状態との関連性レベルの強度を特定するステップがあってもよい。
本明細書で規定しかつ記載したように、医学診断および疾患予防に複雑性科学を応用することで、(1)特徴の大きな集合の定量化が可能になり、(2)作用を決定するための優れた検査が提供され、(3)生理学的および解剖学的な再形成(remodeling)が定量化され、(4)疾患が再分類され、(5)誤分類が低減され、(6)利用可能な技術が利用され、そして(7)多変量性のバイオマーカーモデル、即ち疾患代用物モデルを生成する費用対効果が良好な手段となる。
図6は、心不全のリスクを特定するおよび評価する特徴集合に含まれ得る特徴の例である。専門知識ベース140内において、「心不全」の特徴集合は、高度に関連し合った特徴(心筋弛緩、充満圧および駆出率)の小さな群を有している。これらの特徴のうちの1つだけでは、心不全、心房細動、脳卒中等の発現前の、発現が進行中の、または既存の病態のリスクを特徴付けるには不十分である。エコー/ドップラー超音波心臓検査から得られる、強く関連し合った特徴の小集合の特徴集合は、心疾患を特徴付ける6つの定量可能な特徴を示す。LAV指数(充満圧の慢性度)と心筋弛緩とは高度に関連し合った特徴である。安静時EF、充満圧およびLVの質量はお互いの結び付きが少ない特徴(変数)である。SBP(収縮期血圧)は偏在した特徴である。
図7〜図10は、付加的な特徴集合160を示す。各行は、様々な病状の様々な特徴集合であり、その特徴集合の特徴は表の列として示されている。各病状に対する特徴集合は異なっている。特徴(列)と特徴集合(行)との交差部分は、それぞれの病状の特徴集合に関連する特徴の対応する大きさであり、変量性の発病度(variable severity)を表す。臨床上の相関関係は、良性の容量過負荷を示す慢性貧血、慢性疾患、甲状腺機能亢進症や他の病状を除く、良性の容量過負荷があるスポーツ心の特徴集合といった診断の特定性を向上させる。高血圧と、スポーツ心と、慢性貧血とを区別するために、例えば、高血圧の特徴集合には脈圧、中央動脈圧および拡張期圧も含まれている。これらの特徴は、病状を特徴付ける上で最低限必要な数の特徴であり、かつ互いに最も強く関連し合っていることが心臓学の専門家によって明らかにされている。即ち、表の各行は「ハブ」を表し、そしてその行の各列は、病状を特徴付けるだけでなく、互いに最も影響を受けるまたは互いに最も高度に関連し合った実際の医療数値データを表している。そのため、図3のステップ330で、まず入力された医療データが読み取られて、入力された医療データにどのような特徴があるかが判定される。入力された医療データ内の特徴に基づいて、それぞれの病状の1つ以上の特徴集合が選択される。そしてステップ340および350で、連想アルゴリズムまたは基準が特徴の大きさに基づいて、特徴集合と関連するリスク負担、即ち、選択された特徴集合によって規定される病状の状態を判定する役割を果たす。
図6〜図9は、様々な心臓に関する病状の特徴集合である。図10は、いくつかの代謝性の病状を特徴付ける特徴を示す。例えば、図3において、心臓に関する多くの病状の診断に関連する特徴は、駆出率(EF)、充満圧および充満速度、心筋弛緩速度ならびに左心房容積指数であり、これらの特徴の全てが超音波心臓検査や様々なドップラー測定法から得られる。これらの図は、知識ベース内の特徴集合を構築する場合に考え得る特徴を表すことを意図したものである。病状のリスク負担を割り当てるのに、特徴の大きさがどのようにして用いられているか、即ちABNが異常を意味し、NLは正常であり、VARは変数である等を以下で検討する。本明細書では、これらの特徴集合が、有意で結び付きのあるデータ関係(meaningful and connected data relationship)で、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベースまたはオブジェクト指向データベースのオブジェクトとしてアクセス可能であると考える。しかしながら、これらの特徴集合へのアクセスは上述したように限定されておらず、さらに他のアクセス技術を使用したり開発したりすることができると考えられる。
図6〜図10の特徴集合で用いられる特徴の一部を示す表を以下に示す。最初の列は、病状を特徴付ける上で他の特徴と密接に関連し合った特徴である。2番目の列は、医療データの大きさまたは大きさの範囲であり、3番目の列は、これらの特定の医療データを有する個人の病状のリスクを判定するために、連想アルゴリズム150によって用いられる医療データの特定の大きさの範囲に割り当てられたリスク値である。これらの医療データが機器から直接得られることが好ましく、例えば、減速時間とE/Aの比率がパルス波ドップラー超音波心臓検査から直接得られ、心筋弛緩速度(e’)が組織ドップラーイメージング法を用いて得られて、そして病状のリスクを診断するためにコンピュータシステム10に入力される。これらの特徴、その大きさおよび医療データを得るのに用いた機器は例示のために示したにすぎない。生きた知識ベースには、数多くの実証された特徴が収められていると考えられる。全体を通して、知識ベース140が成長し、より洗練されたものになるにつれて、特徴、その特徴の大きさおよびその大きさに割り当てられるリスクのいずれか1つ、ならびに生の医療データを得るのに用いられる技術も変化すると考えられる。
Figure 2012518493
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Figure 2012518493
上記の表では、75歳よりも上の人にはリスク値3が指定されるといったように、リスク値が医療データの大きさに関連付けられている。この場合、連想アルゴリズムは、医療データの大きさに基づく特徴の実際のリスク値の合計を、考えられる最大の値に基づく特徴のリスク値の合計で除算したものであり得る。例えば、エコー超音波心臓検査から得られた患者の医療データは、駆出率(EF)が51%、充満圧(E/e’)が12mmHg、心筋弛緩速度(e’)が8.5cm/s、左心房容積指数(LAVI)が29ml/m2であったとする。51%の収縮期駆出率(EF)のリスク値は、最大リスク値が3のところ1であり、医療データが正常の範囲内にある場合にはリスク値0が指定される。充満圧(E/e’)が12mmHgの患者のリスク値は、最大リスク値が3のところ2であり、医療データが正常の範囲内にある場合のリスク値は0である。心筋弛緩速度(e’)が8.5cm/sの医療データのリスク値は2であり、リスクが最も高い場合には任意でリスク値3が割り当てられ、医療データが正常の範囲内にある場合のリスク値は0である。29ml/m2の左心房容積指数のリスク値は、考えられる最大のリスク値が3のところ1であり、医療データが正常の範囲内にある場合には最小リスク値の0になる。上記に示した連想アルゴリズムの一例を適用すると、上記の個人に収縮機能障害があるリスクは、(1+2+2+1)/(3+3+3+3)=0.5となる。いくつかの特徴、例えば、上記表の心係数の場合、測定値が2.0〜2.4であると「不使用」点となり、その特徴はリスク測定では用いられない。本明細書の方法およびコンポーネントからの出力は、その個人が、発現前の段階の病状であり得る収縮機能障害、拡張機能障害、続発性心房細動(secondary atrial fibrillation)、心房圧過荷重や、他のいくつかの心臓に関する病状の高いリスクを抱えていることを示し得る。続発性肺高血圧、原発性肺高血圧、混合性肺高血圧の更なる診断のために、本明細書の方法およびコンポーネントの出力は、肺動脈圧および上大静脈流の特徴について入力された医療データを読み込むかまたはそれを要求し、また高血圧性心疾患の場合には血圧および左心房容積の入力された医療データを取得するかまたはそれを要求する。
その後、本明細書に記載の方法およびコンポーネントは、特徴の大きさを含む医療データを受け取り、それを保存する。本方法およびコンポーネントは、病状の特徴集合に帰する最も関連性のある特徴を自動的に判定する。病状の状態の査定とは、人に発現前の病状、発現が進行中の病状、または発現した病状があるかどうか、または治療が進行中の場合にはその治療が有効かどうかを医療データが示すリスクを評価することを意味する。この査定は、その一例を以下に示す連想アルゴリズム150を用いて実現される。特徴集合が変化して洗練されたものになるのと同様に、連想アルゴリズム150も変化して洗練されたものになること、および医療データに対して適用可能な他の連想アルゴリズム150が存在することを当業者は認識するだろう。例えば、単純な計数法や平均値算出方法を、より洗練された確率統計法または他の高位非線形評価法に置き換えることができる。2つ以上の連想アルゴリズム150を用いること、即ち、ある病状(例えば卵巣癌)には他の病状(例えば心臓病)よりも単純なまたはより複雑な連想アルゴリズム150を用い得ることが考えられる。さらに、連想アルゴリズム150は自己学習的でありかつ自動修正的である。そのため、ますます多くの医療データが入力されるのに伴って知識ベース140が変化しかつ修正が加えられることに連想アルゴリズム150は対応可能であり、より高い確率の予想および診断を達成するために自身を収束させるかまたは自身で修正を加えることができる。
図12および図13に関して、本方法のフローチャートを示す。生理学的状態は、健康、正常状態、発現前の疾患、発現が進行中の疾患または発現した疾患自体を表す。医療データという用語は、様々な病状のうちの少なくとも1つに関連した任意の様々な個別の項目(特徴と呼ばれる)のことである。医療データの特徴の少なくともいくつかは値を有している。ステップ408、508で取得装置のユーザーは、患者に対して取得装置を操作する。ステップ410、510で、前記患者(または第1の人)から医療データが取得され、そのデータがコンピュータシステムに入力され、メモリ430、530に記憶される。医療データは、データを取得する装置からリアルタイムで直接入力される。処理システムまたはメモリにデータを直接入力することのできる医療装置の例としては、X線、エコー/ドップラー、磁気共鳴(MRI)や他の音波ホログラフィー、コンピュータ援用トモグラフィー(CATスキャン)、生化学実験機器、核装置、ゲノミックス等が挙げられるが、これらに限定されない。通信接続または例えばアプリケーションプログラムインターフェイスを用いたコンピュータ記憶装置用のネットワークを介して記憶された医療データに、例えば図1のコンピュータシステム10がアクセスすることで医療データを間接的に入力してもよい。バッチデータ取得プログラムを用いて、1日ごと、週ごと、月ごと等の実質的なデータを医療機関から取得してもよい。
ステップ420、520で、本明細書に記載の方法は知識ベース140にアクセスする。知識ベース140には多数の特徴集合160が収められており、特徴集合160のそれぞれは、疾患代用物またはハブであり得る一般的なまたは特定の病状を表し、その特定の病状を特徴付ける高度に関連し合った少数の特徴またはそれらの特徴の群を有している。
そして、本方法はコンピュータおよび/またはプロセッサに搭載されたプログラムをステップ440、540で実行する。ステップ440、540で、プロセッサはそれらの特徴集合、即ちステップ430、530で入力された人の医療データとの相関関係が最も高い特徴を有する全ての特徴集合の部分集合を特定するプログラムを実行する。次に、遠心コンポーネント450、550によって、医療データが変換データに変換され、その際に特徴は、医療データの特徴の知識から、各特徴集合の部分集合における高度に関連し合った特徴の群の形のメタデータに変換される。入力された医療データに基づいて、1つ以上の特徴集合が特定され得る。人の医療データは、その人に1つ以上の生理学的症状または病態があることを示し得る。同様に、医療データは、知識ベース140にある既存の特徴集合のいずれとも相関関係がないことがある。その場合、その人に関する医療データを専門家にさらに調査してもらうために強調表示してもよい。従って、ステップ460、560で求心コンポーネントは、遠心コンポーネント450、550から生成された知識に関連するまたは関係のある1つ以上の生理学的状態を伝達し、取得装置408、508をさらに操作するように伝達する。
図13に示す実施形態は、求心コンポーネントおよび/または遠心コンポーネントに関連してユーザーが取得装置を操作することで知識を生成し、それを知識ベースに追加して、後のステップ520で、改善された、向上したおよび/または変更された知識ベースにアクセスできるようにする学習コンポーネント570を含む。
一実施形態では、病状に関する特徴集合候補を追加するまたは一部変更することによって、知識ベース140が作成、改善、向上および/または変更される。第1のステップで、少なくとも1つの特徴候補が、特徴集合の残りに対して考慮される。これについて、その特徴集合候補は少なくとも1つの他の既存の特徴を有している。前記少なくとも1つの特徴候補が、前記少なくとも1つの他の既存の特徴と比較される。もし前記少なくとも1つの特徴候補が、異常であるか、異常である値の範囲内にあるかのうちの1つである場合に、前記少なくとも1つの他の既存の特徴と一緒になることによって、前記特徴集合候補が関連する病状との関連性レベルが高まるような、前記少なくとも1つの他の既存の特徴との相関効果があれば、前記少なくとも1つの特徴が選択されて前記特徴集合候補に含められる。
医療データに知識ベース140を応用し、そして特徴と医療データとの関係を判定するために連想アルゴリズム150を用いることによって、医療提供者はこれで複雑なトップダウン式の臨床モデルとボトムアップ式の還元主義的モデルとの間の隔たりを埋めることができるようになった。本明細書に記載の自動化方法およびシステムは、特徴集合に関連する任意の病状を予測する、定量化するおよび予防するのに用いられる。治療の有効性を評価するために、患者は治療体制の間の様々な時点で医療入力データを提供することができ、医師は治療が病状または疾患に対して有効かどうかおよび有効性の程度について判断することができる。従って、本明細書に記載の実施形態は、症状発現前の疾患の表出を予測し、病状または疾患の程度を定量化し、その疾患を予防するための方策を勧め、そして病状の治療の有効性を評価するための非常に強固な手段を提供する。

Claims (7)

  1. ポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システムであって、
    第1の人に関する医療データを得る取得装置であって、前記取得装置は、前記第1の人に看護を施す第2の人によって操作される取得装置と、
    前記第2の人が前記取得装置を操作するためのエナクティブインターフェイスと、
    プロセッサおよびメモリを含むコンピュータであって、前記コンピュータは、前記取得装置によって生成された前記医療データを受け取り、記憶し、かつ処理し、前記メモリには、複数の特徴集合を有する知識ベースが記憶され、前記特徴集合のそれぞれは2つ以上の特徴を有するコンピュータと、
    前記医療データを変換データに変換し、前記知識ベースから1つ以上の前記特徴集合の少なくとも1つの特徴を選択して前記変換データの少なくとも1つと関連付け、前記変換データに関連付けられた前記特徴を有する1つ以上の前記特徴集合によって表される1つ以上の生理学的状態の知識を生成するプロセスを、前記医療データおよび前記知識ベースにアクセスして、前記プロセッサ内で実行する遠心コンポーネントと、
    前記取得装置をさらに操作させるために、前記プロセッサ内で動作して前記第2の人に前記1つ以上の生理学的状態に関する前記知識を伝達する求心コンポーネントとを備えるポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム。
  2. 前記変換データに関連付けられた前記特徴を別の生理学的状態と関連付ける学習コンポーネントをさらに備え、
    前記変換データに関連付けられた前記特徴を有する別の特徴集合によって表される前記別の生理学的状態の別の知識が生成され、
    前記別の知識が前記メモリに記憶された前記知識ベースに追加される請求項1に記載のポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム。
  3. 前記プロセスはアルゴリズムを含む請求項1に記載のポイント・オブ・ケアエナクティブ医療システム。
  4. 実行可能なプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
    前記プログラムは、第2の人に操作される取得装置を用いて得られた第1の人の医療データを評価し、
    前記媒体はコンピュータメモリに装填可能であり、
    前記プログラムは、コンピュータプロセッサに一連のステップを実行するように命令し、
    前記メモリには、特徴集合を有する知識ベースおよび前記第1の人の前記医療データが記憶され、
    前記プログラムの制御下にある前記コンピュータプロセッサは、前記第2の人が前記取得装置を操作できるようにするためのエナクティブインターフェイスに命令を出し、
    前記一連のステップは、
    前記医療データを変換データに変換すること、前記知識ベースから得られた前記特徴集合の特徴を選択して前記変換データの少なくとも1つと関連付けること、および前記変換データに関連付けられた前記特徴を有する1つ以上の前記特徴集合によって表される1つ以上の生理学的状態の知識を生成することを含むプロセスを、前記メモリから前記医療データおよび前記知識ベースにアクセスして、前記コンピュータプロセッサ内で実行する遠心コンポーネントステップと、
    前記コンピュータプロセッサ内で動作して、前記取得装置の操作に関して、前記第2の人に向けて前記エナクティブインターフェイスに前記1つ以上の生理学的状態の前記生成された知識を伝達する求心コンポーネントステップとを含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
  5. 前記一連のステップは、
    前記コンピュータプロセッサ内で動作する学習コンポーネントステップをさらに含み、
    前記学習コンポーネントステップは、
    前記変換データに関連付けられた前記特徴を別の生理学的状態と関連付けること、
    前記変換データに関連付けられた前記特徴を有する別の特徴集合によって表される前記別の生理学的状態の別の知識を生成すること、および
    前記別の知識を前記メモリに記憶された前記知識ベースに追加することを含む請求項4に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
  6. 第1の人の1つ以上の生理学状態に関する知識を得る方法であって、前記方法は、
    第2の人が取得装置を操作する工程と、
    前記取得装置から前記第1の人の医療データを得る工程と、
    前記取得装置からの前記医療データをコンピュータに入力する工程と、
    前記コンピュータが前記医療データを受け取り、記憶し、かつ処理する工程であって、前記コンピュータはプロセッサおよびメモリを有する工程と、
    前記メモリ内の特徴集合を有する知識ベースにアクセスする工程と、
    前記プロセッサに搭載されたプログラムを実行する工程であって、
    前記プログラムは、前記メモリ内の前記医療データおよび前記知識ベースにアクセスして、前記プロセッサ内でプロセスを実行して前記医療データを変換データに変換する遠心コンポーネントを含み、前記プロセスは、前記知識ベースから得られた1つ以上の前記特徴集合の特徴を選択して、前記変換データの少なくとも1つと関連付けること、および前記知識ベースをさらに用いて前記変換データに関連付けられた前記特徴を有する1つ以上の前記特徴集合によって表される1つ以上の生理学的状態の知識を生成することを含み、
    前記プログラムは、前記取得装置が前記第2の人にさらに操作されるようにするために、前記プロセッサ内で動作して前記エナクティブインターフェイスに前記1つ以上の生理学的状態の前記知識を伝達する求心コンポーネントをさらに含む工程と、
    前記第2の人が前記取得装置をさらに操作する工程と、
    前記取得装置から前記第1の人のさらなる医療データを得る工程とを含む方法。
  7. 前記プログラムは、
    前記コンピュータプロセッサ内で動作して、前記変換データに関連付けられた前記特徴を別の生理学的状態と関連付け、前記変換データに関連付けられた前記特徴を有する別の特徴集合によって表される前記別の生理学的状態の別の知識を生成し、前記別の知識を前記メモリに記憶された前記知識ベースに追加する学習コンポーネントをさらに含む請求項6に記載の方法。
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