JP2012516995A - 切迫性関節不全を診断するための方法 - Google Patents

切迫性関節不全を診断するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、体液中のフェニルアラニンの濃度を測定するステップ、体液中のチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数の濃度を測定するステップ、チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を判定するステップ、並びにその比を、切迫性関節不全を予測する比と比較することによって切迫性関節不全を診断するステップによって、動物における切迫性関節不全を診断するための方法を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる、2009年2月2日に出願された米国特許仮出願第61/206640号の優先権を主張する。
発明の分野
本発明は、一般に、疾患を診断するための方法に関し、特に、切迫性関節不全を診断するための方法に関する。
関連技術の説明
関節関連状態を診断するための方法は、当技術分野で知られている。国際公開第28049225号パンフレットは、試料、例えば関節軟骨細胞試料中の、下垂体ホメオボックス転写因子1(pitx−1)抑制タンパク質又は複合体、例えばプロヒビチン又はプロヒビトン(prohibitone)の細胞局在を判定することによって、変形性関節症を予知するための方法を開示している。米国特許出願公開第20070248986号は、1組の臨床パラメータ値及び、該パラメータ値と、パラメータ値の範囲と関連する所定のリスク値、例えばC反応性タンパク質、リウマチ因子、抗CCP抗体の血清レベル、年齢、性別、関節病状(complaint)の局在、朝のこわばりの長さ、並びに虚弱な及び/又は腫脹する関節の数とを相関させることにより予測されたリスクを判定することによって、未分化関節炎を最近発症した個人が、関節リウマチを発症する可能性を予測するための方法を開示している。米国特許第7005274号は、ヒトにおける関節障害を発症するリスクの早期発見のための診断方法と、変化したミトコンドリア機能、例えばミトコンドリア内酵素などの酵素、ATP生合成因子、ミトコンドリアの質量、ミトコンドリアの数、ミトコンドリアDNA含有量、細胞内カルシウム量の増加及びアポトーゲン(apoptogen)への細胞応答、並びに遊離基生成のうち、1つ又は複数の指標レベルを比較することによって、関節障害の治療に有用な治療薬のためのスクリーニングアッセイとを開示している。米国特許出願公開第20040242987号は、関節の画像から得られる、ミクロ及びマクロ構造又は生体力学的パラメータを得ること、並びに該パラメータの少なくとも2つ、例えばマクロ解剖学的パラメータ及び生体力学的パラメータを分析することによって、筋骨格系に影響を与える骨又は関節疾患(例えば、骨粗鬆症)を予測するための方法を開示している。他の既知の方法は、身体検査、単純X線写真検査、コンピュータX線体軸断層撮影法(CAT)スキャン、磁気共鳴画像法(MRI)スキャン、造影剤X線検査及び関節鏡検査を含む。
身体検査及び単純X線写真検査を使用して、切迫性関節不全などの、動物における関節関連状態を診断することは、通常行われている。特に、これらの方法は、イヌなどの様々な動物における変形性関節症を診断する主要な手段である。しかし、罹患動物は、切迫性関節不全を示す顕性跛行又は他の症状を、多くの場合呈さない。残念なことに、これは、観察可能な臨床的徴候が、切迫性関節不全、例えば変形性関節症の推定診断を支持するのに、不十分であるということを意味する。さらに、単純X線写真検査は、最も頻繁に用いられるスクリーニング技術でありながら、骨の変化を明らかにするが、関節包などの軟組織の変化を多くの場合示さず、したがって日常診断を複雑にする。同様に、CAT及びMRIスキャンは高価であり、多くの場合、幅広く利用可能ではない。造影剤X線検査及び関節鏡検査は、ある程度の侵襲性をもたらす。イヌなどのいくつかの動物においては、これらの追加のモダリティは、麻酔などのある種の制限を常に必要とし、したがってコスト、複雑さ及びリスクが増す。既知の方法に、このような制限があることにより、切迫性関節不全は、多くの場合、診断されないままとなる。したがって、動物における切迫性関節不全を診断するための新しい方法が必要とされている。
したがって、本発明の目的は、動物における切迫性関節不全を診断するための方法を提供することである。
本発明の別の目的は、動物の関節疾患又は関節不全の予後に対する、作用剤の効果を判定するための方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、動物における関節疾患又は不全を予防又は治療するための方法を提供することである。
本発明の別の目的は、動物における切迫性関節不全の診断に関する情報又は使用説明を伝達する手段を提供することである。
本発明の別の目的は、動物における切迫性関節不全を診断するためのシステムを提供することである。
本発明のさらなる目的は、動物における切迫性関節不全を診断するのに有用な計算装置を提供することである。
本発明の別の目的は、動物における切迫性関節不全を診断するのに有用なソフトウェアプログラムを提供することである。
本発明の別の目的は、動物の健康な一生のうちの最盛期を延ばすための方法を提供することである。
本発明の別の目的は、動物の健康又はウェルネス(wellness)を促進するための方法を提供することである。
これらの又は他の目的の1つ又は複数は、体液中のフェニルアラニンの濃度を測定するステップ、体液中のチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数の濃度を測定するステップ、チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を判定するステップ、並びに、フェニルアラニン:チロシン比が0.2以上であるが0.8以下、フェニルアラニン:アラニン比が1.5以上であるが9.8以下、フェニルアラニン:バリン比が1.0以上であるが6.0以下、及びフェニルアラニン:グルタミン比が0.5以上であるが4.5以下であることのうち、少なくとも1つの場合に、切迫性関節不全を診断するステップによって、動物における切迫性関節不全を診断するための方法を使用して達成される。動物の関節疾患又は不全の予後に対する、作用剤の効果を判定するとき、動物は、作用剤が投与される前と後に上記の方法を使用して診断され、結果を比較して、作用剤が関節疾患又は不全に影響を与えるかどうかを判定する。
本発明の他の及びさらなる目的、特徴及び利点は、当業者には容易に明らかとなるであろう。
発明の詳細な説明
定義
用語「関節」は、骨であれ軟骨であれ、動物の骨格の2つ以上の隣接した部分の間の結合を意味する。
用語「関節不全」は、関節に治療的介入、例えば、理学療法、手術、全身的、医学的、薬理学的介入、又は他の適切な介入が必要とされるような、関節を侵す疾患又は他の状態を意味する。
用語「動物」は、関節不全が起こりやすい、又はそれを患っている、ヒト、鳥類、ウシ亜科、イヌ科、ウマ科、ネコ科、ヤギ科、オオカミ科、ネズミ科、ヒツジ科又はブタ科の各動物を含む任意の動物を意味する。
用語「コンパニオンアニマル」は、イヌ、ネコ、トリ、ウサギ、モルモット、フェレット、ハムスター、マウス、アレチネズミ、娯楽用のウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ブタ、並びに仲間付き合い、娯楽、精神的支援、外向的ディスプレイ、及び人間が他種の動物と共有する必要のある他の機能全てのために人間が飼っている、より風変わりな種などの飼い慣らした動物を意味する。
用語「最盛期を延ばす」は、動物が生きる年数を単に延ばすことではなく、動物が健康な生活を送る年数を延ばすことを意味する、例えば、動物はその一生のうちの最盛期において相対的に長い期間健康であろう。
用語「動物の健康及び/又はウェルネス」は、動物の完全な身体的、精神的及び社会的幸福(well being)を意味し、疾患又は病気(infirmity)が単に存在しないことではない。
本明細書において使用する場合、範囲は、範囲内のありとあらゆる数値を挙げて説明しなければならないことを避けるために、本明細書において簡略して使用する。適切な場合、範囲内の任意の適切な数値を、範囲の上限値、下限値又は境界として選択することができる。
本明細書において使用する場合、文脈から明らかに決められていない限り、単語の単数形は、複数形を含み、逆もまた同様である。したがって、「a」、「an」及び「the」という言及は、それぞれの用語の複数形を一般に含む。例えば、「関節(a joint)」又は「方法(a method)」という言及は、そのような「関節(joints)」又は「方法(methods)」を複数含む。同様に、単語「含む(comprise)」、「含む(comprises)」及び「含んでいる(comprising)」は、排他的にではなく包含的に解釈されるべきである。同じく、用語「含む(include)」、「含んでいる(including)」及び「又は」は、そのような解釈が文脈から明らかに禁止されていない限り、全て包含的であると解釈されるべきである。
ここで開示される方法及び組成物並びに他の進歩は、当業者であれば理解されようが、変化し得るものであるので、本明細書に記載される特定の手法、手順及び試薬に制限されない。さらに、本明細書で使用する用語は、特定の実施形態を説明する目的のみのためであり、開示又は特許請求されているものの範囲を限定することを意図せず、また実際に限定しない。
他に定義されない限り、本明細書で使用する全ての科学技術用語、専門用語及び頭字語は、本発明の分野(複数可)、又は用語が使用される分野(複数可)の当業者によって、通常理解されている意味を有する。本明細書に記載されるものと類似又は同等である、いかなる組成物、方法、製造品又は他の手段若しくは素材も、本発明を実施する際に使用することができるが、好ましい組成物、方法、製造品又は他の手段若しくは素材が、本明細書に記載されている。
全ての特許、特許出願、出版物、技術論文及び/又は学術論文、並びに本明細書に引用又は言及された他の参考文献は、法律が許す範囲で、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。それらの参考文献に関する議論は、その中でなされた主張を、単に要約することを意図している。いかなるそのような特許、特許出願、出版物若しくは参考文献も、又はそれらのいかなる部分も、関連する、決め手となる又は先行する技術であるとは認めていない。そのような特許、特許出願、出版物、及び他の参考文献が、関連する、決め手となる又は先行する技術であるといういかなる主張の正確性及び適切性にも異議を申し立てる権利は、明確に留保される。
本発明
一態様において、本発明は、動物における切迫性関節不全を診断するための方法を提供する。この方法は、体液中のフェニルアラニンの濃度を測定するステップ、体液中のチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数の濃度を測定するステップ、チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を判定するステップ、並びに、フェニルアラニン:チロシン比が0.2以上であるが0.8以下、フェニルアラニン:アラニン比が1.5以上であるが9.8以下、フェニルアラニン:バリン比が1.0以上であるが6.0以下、及びフェニルアラニン:グルタミン比が0.5以上であるが4.5以下であることのうち、少なくとも1つの場合に、切迫性関節不全を診断するステップを含む。
本発明は、アミノ酸の1種又は複数、並びにチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンに対するアミノ酸フェニルアラニンの量の比が、関節不全の閾値を示唆又は予測することによって、切迫性関節不全を診断するための生化学的指標として役立つという発見に基づく。本発明により、獣医及び他の臨床医が、体液中のこれらのアミノ酸に対する試験を実施し、さらなる診断又は治療が必要かどうかを判定することが可能となる。さらなる試験の必要性が確立されてしまうと、そのようなさらなる試験のコスト及びリスクは正当化される。本発明は、栄養的、内科的、又は外科的に対応可能な関節異常をより早期に特定する機会を改善するためにも有用である。
様々な実施形態において、切迫性関節不全は、フェニルアラニン:チロシン比が0.2以上であるが0.8以下、好ましくは0.3〜0.7、より好ましくは0.4〜0.6、好ましくは約0.5である場合に診断される。
様々な実施形態において、切迫性関節不全は、フェニルアラニン:アラニン比が1.5以上であるが9.8以下、好ましくは2.0〜8.0、より好ましくは4.0〜7.0、最も好ましくは約5.5である場合に診断される。
様々な実施形態において、切迫性関節不全は、フェニルアラニン:バリン比が1.0以上であるが6.0以下、好ましくは2.0〜5.0、より好ましくは3.0〜4.0、最も好ましくは約3.5である場合に診断される。
様々な実施形態において、切迫性関節不全は、フェニルアラニン:グルタミン比が0.5以上であるが4.5以下、好ましくは1.0〜3.5、より好ましくは2.0〜3.0、最も好ましくは約2.5である場合に診断される。
他のアミノ酸のいずれか1種に対するフェニルアラニンの比は、切迫性関節不全を診断するのに十分であるが、そのような比の2つ以上の使用は、本発明内に包含され、多くの状況において好ましい。一実施形態において、診断は2つの比、別の実施形態において3つの比、別の実施形態において4つの比に基づく。こうした比は、任意の組合せで使用され得る。
体液は、必要なアミノ酸を含有する任意の適切な体液、例えば血液、血清、涙及び尿でもよい。好ましくは、体液は、血液又は血清である。最も好ましくは、体液は血清である。
不全をこうむる任意の関節を、本発明の方法を使用して診断することができる。典型的な関節は、これらに限定されないが、平面関節(Arthrodia)、蝶番関節(Ginglymus)、顆状関節(Condylarthrosis)、鞍関節(Articulus sellaris)、球窩関節(Enarthrosis)及び6)車軸関節(Trochoides)を含む。具体的な関節は、これらに限定されないが、膝、肘、指節間、中手指節、手、手根中手、親指、肩、股、顎及び橈尺関節を含む。肩及び股関節は、関節不全が特に起こりやすい。
様々な実施形態において、動物は、ヒト又はコンパニオンアニマルである。好ましくは、コンパニオンアニマルは、イヌなどのイヌ科動物又はネコなどのネコ科動物である。
体液中のアミノ酸濃度を判定するための方法は、当技術分野でよく知られている。体液、特に血清中のフェニルアラニン、チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの濃度を測定するために、手動又は自動の様々な化学分析装置が、当業者には商業的に入手可能である。
別の態様において、本発明は、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するための方法を提供する。この方法は、(1)体液中のフェニルアラニンの濃度を測定し;体液中のチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数の濃度を測定し;チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を判定し;フェニルアラニン:チロシン比が0.2以上であるが0.8以下、フェニルアラニン:アラニン比が1.5以上であるが9.8以下、フェニルアラニン:バリン比が1.0以上であるが6.0以下、及びフェニルアラニン:グルタミン比が0.5以上であるが4.5以下であることのうち、少なくとも1つの場合に、切迫性関節不全を診断することによって、動物における切迫性関節不全を診断するステップと、(2)作用剤を動物に投与するステップと、(3)(1)の方法を使用して、動物における切迫性関節不全を診断するステップと、(4)(1)及び(3)の結果を比較して、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するステップとを含む。
一般に、動物が、所与の範囲外である上記アミノ酸の比を有し、作用剤が、所与の範囲内となるようにその比を変更する場合、作用剤は、関節疾患又は不全を引き起こす可能性がある。反対に、動物が、所与の範囲内である上記アミノ酸の比を有し、作用剤が、所与の範囲外となるようにその比を変更する場合、作用剤は、関節疾患又は不全を予防又は治療する可能性がある。
作用剤は、関節疾患又は不全に対して効果を有する疑いのある任意の物質、材料、化合物又は要素でもよい。典型的な作用剤は、薬物、抗体、医薬品、全身的製剤、酵素、酵素阻害剤(カテプシンK、カテプシンS又は酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼの阻害剤)、クリーム、ローションなどを含む。具体的な化合物は、これらに限定されないが、副腎皮質ステロイド、ポリコサノール、グルコサミン、コンドロイチン、テトラサイクリン化合物、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、局部麻酔薬、Cox−2阻害剤、キレート剤、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、炎症性サイトカイン阻害剤、コラーゲン加水分解物、及びそれらの模倣剤を含む。さらに、作用剤は、理学療法、熱治療、マッサージ、鍼療法などの物理的手段を含むと定義される。
作用剤が動物に投与された時点と、比較のために動物における切迫性関節不全を診断する時点(上記の(3))との間の経過時間は、作用剤、動物、投与量、試験条件などに基づいて変化する。このような経過時間は、当業者の範囲内である。様々な実施形態において、経過時間は、約1日〜約360日、好ましくは約7日〜約180日、より好ましくは、約30日〜約90日である。他の実施形態において、経過時間は、7日を超え、好ましくは14日を超え、より好ましくは30日を超える。
作用剤は、作用剤及び動物と適合した任意の適切な方法を使用して、例えば物理的接触によって、又は経口、非経口、鼻腔内、皮下、経皮、経粘膜若しくは静脈内投与によって投与され得る。
別の態様において、本発明は、(1)チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比に基づく、動物における切迫性関節不全の診断、(2)チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を使用する、動物の関節疾患又は不全の予後に対する、作用剤の効果の判定、並びに(3)チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比に基づく、動物における切迫性関節不全の診断、又は動物の関節疾患若しくは不全の予後に対する、作用剤の効果の判定について疑問を有する場合、消費者が使用するための連絡先、のうちの1つ又は複数についての情報又は使用説明を伝達する手段を提供する。この手段は、情報若しくは使用説明を含有する物理的文書若しくは電子文書、デジタル記憶媒体、光学式記憶媒体、音声表現、視聴覚ディスプレイ、又は視覚ディスプレイのうち1つ又は複数を備える。好ましくは、この手段は、表示されたウェブサイト、視覚ディスプレイキオスク、パンフレット、製品ラベル、パッケージ、添付文書、広告、印刷物、公共広告、録音テープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピュータ可読チップ、コンピュータ可読カード、コンピュータ可読ディスク、USBデバイス、FireWireデバイス、コンピュータメモリ、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される。
有用な使用説明は、体液を採取して、アミノ酸分析用にそれらを調製するための方法、体液中のアミノ酸濃度を判定するための方法、切迫性関節不全を示唆するアミノ酸の範囲を示す表及びチャート、並びに切迫性関節不全が示唆される場合に、関節を分析する、特にその兆候を確認するのに推奨される手順を含む。伝達手段は、本発明を使用することの利点を知らせるため、及び消費者又は本発明の使用者が、本発明の結果を使用又は解釈する手助けを得るための連絡先を提供するために有用である。
別の態様において、本発明は、関節疾患又は不全を予防又は治療するための方法を提供する。この方法は、本明細書に記載される、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するための方法を使用して、関節疾患又は不全を予防又は治療する可能性がある作用剤と特定された新規な作用剤(関節疾患又は不全を予防又は治療するのに有用であるとは、以前は知られていなかった作用剤)を、動物に投与することを含む。
別の態様において、本発明は、動物における切迫性関節不全を診断するためのシステムを提供する。このシステムは、(1)動物の体液中のフェニルアラニン並びにチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数の濃度に関連するデータを開発又は受信する第1の手段、(2)チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの許容可能な比の値を規定するデータを保持する第2の手段、(3)第1及び第2の手段からのデータに接続され、それを取得可能であり、データを使用して、データに基づくチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を算出する第3の手段、並びに(4)(a)第1の手段からのデータと、(b)第2の手段からのデータと、(c)第3の手段から算出された比とのうち、1つ又は複数に接続され、それを表示可能である、第4の手段を備える。
一実施形態において、第2の手段は、第1の手段からのデータ及び第3の手段から算出された比を保持可能である。
様々な実施形態において、データを受信する第1の手段は、キーパッド、キーボード、音声認識装置又は同様の入力装置である。様々な実施形態において、データを開発する第1の手段は、体液のアミノ酸を解析的分析し、体液中のそれらの濃度を判定する。好ましい実施形態において、第1の手段は、化学法又は化学分析装置、好ましくは、体液を採取し、フェニルアラニン並びにチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数の濃度を判定し、結果を第3の手段に電気的に伝達する自動化学分析装置である。
一実施形態において、このシステムは、プログラマブル計算機を備える。この計算機は、データを受信するためのキーパッド、許容可能な比の値を規定するデータ及び比を算出するプログラムを保持するマイクロプロセッサ、並びにデータ及び算出された結果の1つ又は複数を表示する、液晶表示装置又は他の表示装置などの表示装置を有する。別の実施形態において、このシステムは、コンピュータを備える。このコンピュータは、データを受信するキーボード、音声認識ソフトウェア又は他の入力装置、許容可能な比の値を規定するデータ及び比を算出するプログラムを保持するマイクロプロセッサ、並びにデータ及び算出された結果の1つ又は複数を表示する、表示画面又は他の表示装置を有する。好ましい実施形態において、このコンピュータは、いつでも必要に応じて、比較及び統計分析を可能にするためにデータ及び算出値を保持する記憶ドライブ、例えば、コンピュータのハードドライブ、USBドライブ、CDメディア、DVDメディア、フロッピーディスクなどを有する。
別の態様において、本発明は、切迫性関節不全を診断するのに有用な計算装置を提供する。この装置は、本発明のシステムの第2、第3、及び第4の手段の1つ又は複数を備える。好ましい実施形態において、この装置は、プログラマブル計算機又はコンピュータである。
別の態様において、本発明は、切迫性関節不全を診断するのに有用なソフトウェアプログラムを提供する。このソフトウェアプログラムは、本発明のシステムの第2、第3、及び第4の手段の1つ又は複数を完成させるのに有用なプログラムコードを備える。
さらなる態様において、本発明は、動物の一生のうちの最盛期を延ばすための方法を提供する。一実施形態において、この方法は、本発明の方法を使用して切迫性関節不全を診断するステップと、関節疾患の悪影響を予防又は軽減するために介入するステップとを含む。このような診断及び介入は、動物の一生のうちの最盛期における不快感、痛み、運動の欠如、及び関節不全に関連する他の問題を軽減するによって、動物の一生のうちの最盛期を延ばす。介入方法は、より確実な診断方法の使用、物理的方法を使用した関節疾患の予防、又は関節不全に対処するための薬物などの治療方法を含む。別の実施形態において、この方法は、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するための、本発明の方法を使用して、関節疾患又は不全を予防又は治療する可能性がある作用剤と特定された新規な作用剤を、動物に投与することを含む。関節不全を予防又は治療は、動物の一生のうちの最盛期における不快感、痛み、運動の欠如、及び関節不全に関連する他の問題を軽減するによって、動物の一生のうちの最盛期を延ばす。
さらなる態様において、本発明は、動物の健康又はウェルネスを促進するための方法を提供する。一実施形態において、この方法は、本発明の方法を使用して切迫性関節不全を診断するステップと、動物の健康又はウェルネスを促進するために介入するステップとを含む。このような診断及び介入は、不快感、痛み、運動の欠如、及び関節不全に関連する他の問題を軽減するによって、動物における健康及びウェルネスを促進する。介入方法は、より確実な診断方法の使用、物理的方法を使用した関節疾患の予防、又は関節不全に対処するための薬物などの治療方法を含む。別の実施形態において、この方法は、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するための、本発明の方法を使用して、関節疾患又は不全を予防又は治療する可能性がある作用剤と特定された新規な作用剤を、動物に投与することを含む。関節不全の予防又は治療は、不快感、痛み、運動の欠如、及び関節不全に関連する他の問題を軽減するによって、動物の健康又はウェルネスを促進する。
本発明を、以降の実施例によってさらに説明することができるが、他に明確に示さない限り、これらの実施例を単に説明の目的でのみ含み、本発明の範囲を限定することを意図していないことが理解されよう。
実施例1
イヌ及び飼育施設:同腹仔7組のラブラドルレトリーバー犬(n=48)を、ペアフィード実験計画に割り振った(Kealyら、1992、1997、2000、2002)。囲いごとにイヌ2匹(1対)又は4匹(2対)の元の対形成により、囲いの割当てを維持した。囲いの内外の行き来は自由であり、行動は制限しなかった。全てのイヌを、終生同じ環境条件下で飼育し、食物摂取量を除いて、給餌群の間に差異はなかった。血液採取、X線検査及び健康評価を含む、大部分のデータ収集は、誕生日に合わせた。定期的な予防接種及び抗寄生虫治療を、同腹仔ごとに適当な間隔で施した。担当獣医により健康管理がなされた。全てのイヌの健康を、毎日監視した。
規定食及び給餌法:48匹のイヌを、同腹仔内で性別及び体重によって生後6週で対にし、2つの給餌群の一方に無作為に割り当てた。対照給餌(CF)及び規定食制限(DR)イヌは同じ乾燥押出し規定食を食べた(Kealyら、1992、1997、2000、2002)。全てのイヌに、毎日個別に給餌した。生後8週から、対のうち各DR側の一方に、それぞれのCF側相手が前日に摂取した食物量の75%と同等の量を給餌した。イヌが3.25歳のとき、全てのイヌにおいて肥満の潜行性の進展を防ぐために、給餌プロトコールに2つの調整を組み込んだ。(a)全てのイヌを、27%タンパク質の仔犬用成長処方から、21%タンパク質の成犬用処方に切り替えた。(b)CFイヌに与えられる食物量を、代謝エネルギー62.1kcal/kg標準体重の一定量で給餌した。対のうちDR側一方は、対応する対のCF側一方が摂取した量の75%を受け続けた。
血液採取:全ての血液採取を、16時間の終夜絶食の後、08:00〜12:00時の間に行った。血清を、3000rpmで15分間の遠心分離によって1時間以内に分離した。分析を行うまで、血清試料を−20℃で保存した。同腹仔内の試料は常に同時に処理し、年に1度の試料採取はそれぞれの誕生日に行った。
生後8、13、18、28、32及び44週、1.0、1.5、及び2.0歳の各イヌから、空腹時血清を収集し、以降は年に1度、死亡するまで行った。分析を行うまで、試料を−20℃で保存した。
NMR分光法:10%のD2Oを含有する400μLの生理食塩水を200μLの血清に添加することによって、血清試料を調製した。H NMRスペクトルを、Hに対して600.13MHzで動作するBruker DRX600 NMR分光計(Bruker、ドイツ)上に記録した。水ピークを予め飽和させた標準的な一次元H NMRスペクトルを、パルスシーケンス(RD−90−t−90−tm−90−acq)、RDは緩和遅延である、を使用して各試料に関して取得した。ここで、パルス間遅延tは3μsであり、混合時間tmは100msであった。90°パルスは11.5μsであった。混合時間及びリサイクル遅延の両方の間、水共鳴周波数にて弱い照射場を印加した。分光幅9615Hz、緩和遅延2秒の各スペクトルについて、8回のダミースキャンを含む合計64回のスキャンを収集して、32kデータ点とした。取得時間は1.7秒であり、全パルスリサイクル時間は3.8秒であった。
H NMRスペクトル処理:XWINNMR3.5(Bruker)を使用して、H NMRスペクトルの位相及びベースライン歪を補正した。スペクトルは、δ5.223におけるα−グルコースのアノマープロトン共鳴の化学シフトを基準とした。社内で書いたMATLABスクリプトを使用して、δ0.5〜10.0の範囲に及ぶスペクトルをデジタル化した。水の不完全抑制の効果を避けるために、領域δ4.4〜5.2を除いた。
関節不全の血清バイオマーカーの同定:教師つきパターン認識法である、潜在的構造に対する正射影判別分析(OPLS−DA)を使用して、関節不全の血清バイオマーカーを同定した。データをモデル化するために、H NMR血清プロファイルを予測変数(X)、不全及び不全でない関節試料を応答変数(Y)として使用した。逆変換(back−transformation)後に、各変数のそれぞれの重みと共にローディングをプロットした(Cloarec,O.;Dumas,M.E.;Trygg,J.;Craig,A.;Barton,R.H.;Lindon,J.C.;Nicholson,J.K.;Holmes,E.Analytical Chemistry 2005、77、517〜526)。クラス間を判別するのに重要である変数を、カラーコードで強調した。これにより、疑似NMRスペクトルからの識別に関与しているローディング及び変数(代謝産物)の直接解釈が可能になった。臨界相関係数値を5%(p=0.05)レベルで超えているとき、係数を有意であるとみなした。
血清アミノ酸の定量化:H NMR血清較正試料を、0.40〜0.44ppmの間の平均ノイズに正規化した。表1に示す化学シフト値で、各較正試料中のアミノ酸を、正規化血清H NMR較正プロファイルから直接定量化した。
Figure 2012516995

ラブラドルレトリーバーの関節不全状態を示唆するための指針として、不全及び不全でない較正試料における定量化アミノ酸の平均値及び標準偏差を算出し、表2に示してある。
Figure 2012516995

本明細書において、本発明の典型的な好ましい実施形態を開示してきた。特定の用語が用いられているが、それらは、総称的及び記述的な意味でのみ使用されており、限定する目的ではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載されている。明白に、上記の教示に照らして、本発明の多くの変更及び変形が可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内において、明確に記載された通り以外にも本発明を実施できることが理解されよう。

Claims (33)

  1. 体液中のフェニルアラニンの濃度を測定するステップ、
    体液中のチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数の濃度を測定するステップ、
    チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を判定するステップ、並びに、
    フェニルアラニン:チロシン比が0.2以上であるが0.8以下、
    フェニルアラニン:アラニン比が1.5以上であるが9.8以下、
    フェニルアラニン:バリン比が1.0以上であるが6.0以下、及び、
    フェニルアラニン:グルタミン比が0.5以上であるが4.5以下であることのうち、少なくとも1つの場合に、切迫性関節不全を診断するステップを含む、
    動物における切迫性関節不全を診断するための方法。
  2. フェニルアラニン:チロシン比が0.3以上であるが0.7以下、
    フェニルアラニン:アラニン比が2.0以上であるが8.0以下、
    フェニルアラニン:バリン比が2.0以上であるが5.0以下、及び、
    フェニルアラニン:グルタミン比が1.0以上であるが3.5以下である、
    請求項1に記載の方法。
  3. フェニルアラニン:チロシン比が0.4以上であるが0.6以下、
    フェニルアラニン:アラニン比が4.0以上であるが7.0以下、
    フェニルアラニン:バリン比が3.0以上であるが4.0以下、及び、
    フェニルアラニン:グルタミン比が2.0以上であるが3.0以下である、
    請求項1に記載の方法。
  4. フェニルアラニン:チロシン比が約0.4、
    フェニルアラニン:アラニン比が約5.5、
    フェニルアラニン:バリン比が約3.5、及び、
    フェニルアラニン:グルタミン比が約2.5である、
    請求項1に記載の方法。
  5. 体液が、血液、血清、涙又は尿である、請求項1に記載の方法。
  6. 体液が、血液又は血清である、請求項1に記載の方法。
  7. 体液が血清である、請求項1に記載の方法。
  8. 関節が、平面関節、蝶番関節、顆状関節、鞍関節、球窩関節又は車軸関節である、請求項1に記載の方法。
  9. 関節が、膝、肘、指節間、中手指節、手、手根中手、親指、肩、股、顎又は橈尺関節である、請求項1に記載の方法。
  10. 関節が、肩又は股関節である、請求項1に記載の方法。
  11. 動物がヒトである、請求項1に記載の方法。
  12. 動物がコンパニオンアニマルである、請求項1に記載の方法。
  13. 動物がイヌ科動物である、請求項12に記載の方法。
  14. 動物がネコ科動物である、請求項12に記載の方法。
  15. (1)体液中のフェニルアラニンの濃度を測定し;体液中のチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数の濃度を測定し;チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を判定し;フェニルアラニン:チロシン比が0.2以上であるが0.8以下、フェニルアラニン:アラニン比が1.5以上であるが9.8以下、フェニルアラニン:バリン比が1.0以上であるが6.0以下、及びフェニルアラニン:グルタミン比が0.5以上であるが4.5以下であることのうち、少なくとも1つの場合に、切迫性関節不全を診断することによって、動物における切迫性関節不全を診断するステップと、(2)作用剤を動物に投与するステップと、(3)(1)の方法を使用して、動物における切迫性関節不全を診断するステップと、(4)(1)及び(3)の結果を比較して、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するステップとを含む、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するための方法。
  16. 作用剤が、物理的接触によって、又は経口、非経口、鼻腔内、皮下、経皮、経粘膜若しくは静脈内投与によって投与される、請求項15に記載の方法。
  17. 作用剤が、所与の範囲外であった比が所与の範囲内となるように比を変更する、請求項15に記載の方法。
  18. 作用剤が、所与の範囲内であった比が所与の範囲外となるように比を変更する、請求項15に記載の方法。
  19. (1)チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比に基づく、動物における切迫性関節不全の診断、(2)チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を使用する、動物の関節疾患又は不全の予後に対する、作用剤の効果の判定、並びに(3)チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比に基づく、チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比に基づく、動物における切迫性関節不全の診断、又は動物の関節疾患若しくは不全の予後に対する、作用剤の効果の判定について疑問を有する場合、消費者が使用するための連絡先のうち、1つ又は複数についての情報又は使用説明を伝達する手段であって、情報若しくは使用説明を含有する物理的文書若しくは電子文書、デジタル記憶媒体、光学式記憶媒体、音声表現、視聴覚ディスプレイ、又は視覚ディスプレイのうち1つ又は複数を備える手段。
  20. 表示されたウェブサイト、視覚ディスプレイキオスク、パンフレット、製品ラベル、パッケージ、添付文書、広告、印刷物、公共広告、録音テープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピュータ可読チップ、コンピュータ可読カード、コンピュータ可読ディスク、USBデバイス、FireWireデバイス、コンピュータメモリ、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項19に記載の手段。
  21. 請求項15に記載の、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するための方法を使用して、関節疾患又は不全を予防又は治療する可能性がある作用剤と特定された新規な作用剤を、動物に投与することを含む、関節疾患又は不全を予防又は治療するための方法。
  22. (1)動物の体液中のフェニルアラニン並びにチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数の濃度に関連するデータを開発又は受信する第1の手段、(2)チロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの許容可能な比の値を規定するデータを保持する第2の手段、(3)第1及び第2の手段からのデータに接続され、それを取得可能であり、データを使用して、データに基づくチロシン、アラニン、バリン及びグルタミンの1種又は複数に対するフェニルアラニンの比を算出する第3の手段、並びに(4)(a)第1の手段からのデータと、(b)第2の手段からのデータと、(c)第3の手段から算出された比とのうち、1つ又は複数に接続され、それを表示可能である、第4の手段を備える、動物における切迫性関節不全を診断するためのシステム。
  23. 第2の手段が、第1の手段からのデータ及び第3の手段から算出された比を保持可能である、請求項22に記載のシステム。
  24. 第1の手段が、化学法又は化学分析装置である、請求項22に記載のシステム。
  25. 第1の手段が化学分析装置である、請求項22に記載のシステム。
  26. 第1の手段が自動化学分析装置である、請求項25に記載のシステム。
  27. 請求項22に記載のシステムの第2、第3、及び第4の手段の1つ又は複数を備える、切迫性関節不全を診断するのに有用な計算装置。
  28. プログラマブル計算機又はコンピュータを備える、請求項27に記載の計算装置。
  29. 請求項22に記載のシステムの第2、第3、及び第4の手段の1つ又は複数を完成させるのに有用なプログラムコードを備える、切迫性関節不全を診断するのに有用なソフトウェアプログラム。
  30. 請求項1に記載の方法を使用して切迫性関節不全を診断するステップと、関節疾患の悪影響を予防又は軽減するために介入するステップとを含む、動物の一生のうちの最盛期を延ばすための方法。
  31. 介入するステップが、請求項15に記載の、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するための方法を使用して、関節疾患又は不全を予防又は治療する可能性がある作用剤と特定された新規な作用剤を、動物に投与することを含む、請求項30に記載の方法。
  32. 請求項1に記載の方法を使用して切迫性関節不全を診断するステップと、関節疾患の悪影響を予防又は軽減するために介入するステップとを含む、動物の健康又はウェルネスを促進するための方法。
  33. 介入するステップが、請求項15に記載の、動物の関節疾患又は不全の予後に対する作用剤の効果を判定するための方法を使用して、関節疾患又は不全を予防又は治療する可能性がある作用剤と特定された新規な作用剤を、動物に投与することを含む、請求項32に記載の方法。
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