JP2012511511A - ビスホスホネートおよびピラゾロン誘導体を含む吸入製剤およびその使用方法 - Google Patents

ビスホスホネートおよびピラゾロン誘導体を含む吸入製剤およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ビスホスホネート活性剤をピラゾロン誘導体と併用で肺経路によって患者に投与する方法を提供する。また、本発明は、本発明の実施態様にしたがう方法の実施において用いるための医薬組成物を提供する。本発明の実施態様にしたがう該方法および組成物は、骨吸収疾患病態の治療などのさまざまな異なる適用においての使用が見出されるが、これらに限定されるものではない。

Description

序論
ビスホスホネートおよびその医薬的に許容しうる塩は、さまざまな異なる適用においての使用が見出される。たとえば、ビスホスホネートは、骨粗鬆症、ぺージェット病およびガンを患っている患者の治療において骨吸収阻害剤として用いられている。
通常は、ビスホスホネートは、経口および静脈内投与されている。しかしながら、ビスホスホネートの経口および静脈内投与に不随する不利がある。たとえば、経口投与後のビスホスホネートのバイオアベイラビリティは、非常に低くなりうる。バイオアベイラビリティが低いので、高用量および/または高頻度の経口用量が必要とされ、患者の治療処方へのコンプライアンスに問題を引き起こす。さらに、ビスホスホネートは、消化管を刺激しうる。したがって、患者は、潜在的な胃腸副作用を回避するために、経口投与後に絶食および横にならないでいることを一般的に要求されるので、このことが、患者のコンプライアンスにさらなる問題を引き起こすか可能性がある。
ビスホスホネートの静脈内投与は、経口投与の不利をいくらかは解消するものの、完全に満足できるものではない。たとえば、ビスホスホネートの急速静脈内投与は、腎臓合併症を引き起こすかもしれないので、静脈内ビスホスホネートは、一般に、腎機能を注意深く監視しながら長時間にわたってゆっくりと投与される。
経口および静脈内ビスホスホネート投与の上記不利のせいで、ビスホスホネートの吸入投与が提案されている。米国特許第6,743,414号を参照されたい。しかしながら、ビスホスホネートの吸入投与は、肺粘膜組織に損傷を与える可能性がある。
要旨
本発明は、ビスホスホネート活性剤をピラゾロン誘導体粘膜保護剤と併用で肺経路によって患者に投与する方法を提供する。また、本発明は、本発明の実施態様にしたがう方法の実施において用いるための医薬組成物を提供する。本発明の実施態様にしたがう該方法および組成物は、骨吸収疾患病態の治療などのさまざまな異なる適用においての使用が見出されるが、これらに限定されるものではない。
定義
本発明化合物、該化合物を含む医薬組成物、ならびに該化合物および医薬組成物を用いる方法を記載する際に、以下の用語は、他に特記しない限り、以下の意味を有する。以下に定義される部分のいずれもが、さまざまな置換基によって置換されてもよいこと、およびそれぞれの定義がこのような置換された部分をその範囲に包含することを意図されていることも理解すべきである。
「アルキル」は、具体的には、10個以下の炭素原子、9個以下の炭素原子、8個以下の炭素原子、6個以下の炭素原子、3個以下の炭素原子または1個の炭素原子を有する一価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。炭化水素鎖は、直鎖または分枝鎖のいずれかであってよい。この用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、tert−オクチルおよび同類のものなどの基によって例示される。用語「アルキル」として、本明細書に定義する「シクロアルキル」も挙げられる。
「シクロアルキル」は、3〜約10個の炭素原子を有し、単環式環、または縮合および架橋環系などの多環式環を有する環式ヒドロカルビル基意味し、1〜3個のアルキル基で任意に置換することができる。このようなシクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロペンチル、2−メチルシクロオクチルおよび同類のものなどの単環構造が挙げられる。
「ヘテロシクロアルキル」は、N、OおよびSから独立して選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含む安定な複素環式非芳香族環および縮合環を意味する。縮合複素環式環系は、複数の炭素環式環および1つの複素環式環を含んでいればよい。このような複素環式非芳香族環として、アジリジニル、アゼチジニル、ピペラジニルおよびピペリジニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「アリール」は、親の芳香族環系の1つの炭素原子から1つの水素原子を除去することによって誘導される一価の芳香族炭化水素基を意味する。代表的なアリール基として、ベンゼン、エチルベンゼン、メシチレン、トルエン、キシレン、アニリン、クロロベンゼン、ニトロベンゼンおよび同類のものから誘導される基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「アラルキル」または「アリールアルキル」は、1つ以上の前述のアリール基で置換された前述のアルキル基を意味する。
「ヘテロアリール」は、N、OおよびSから独立して選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含む安定な複素環式芳香族環および縮合環を意味する。縮合複素環式環系は、複数の炭素環式環および1つの複素環式環を含んでいればよい。このような複素環式非芳香族環として、ピリジン、ピリミジンおよびピラジニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。いくつかの実施態様において、ハロゲンはフルオロまたはクロロである。
「置換された」は、1つ以上の水素原子がそれぞれ独立して、同一もしくは相異する相異する置換基で置き換えられている基を意味する。「置換された」基は、具体的には、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、チオアルコキシ、置換チオアルコキシ、チオアリール、置換チオアリール、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−から選ばれる、1つ以上の置換基、たとえば、1〜5個の置換基、特に、1〜3個の置換基を有する基を意味する。
詳細な記載
本発明は、ビスホスホネート活性剤をピラゾロン誘導体粘膜保護剤と併用で肺経路によって患者に投与する方法を提供する。また、本発明は、本発明の実施態様にしたがう方法の実施において用いるための医薬組成物を提供する。本発明の実施態様にしたがう該方法および組成物は、骨吸収疾患病態の治療などのさまざまな異なる適用においての使用が見出されるが、これらに限定されるものではない。
本発明をさらに詳細に記載する前に、本発明が本明細書に記載する特定の実施態様に限定されることはなく、当然のことながら、変化してもよいということが理解されるべきである。本発明の範囲は、添付の請求の範囲によってのみ限定されるものであるから、本明細書で用いる専門用語が、単に特定の実施態様を記載するためのものにすぎず、限定を意図するものではないことも理解されるべきである。
さまざまな値が提供される場合、文脈が明らかに他の指示をするのでない限り、下限の単位の10分の1まで、その範囲の上限と下限の間の各中間の値、およびその指定された範囲におけるいずれかの他の指定されるか、または中間の値が、本発明に包含されることが理解されよう。これらのより小さい範囲の上限および下限は独立して、より小さい範囲に含まれ、指定された範囲におけるいずれかの特別に排除された限度に従属して、本発明に含まれる。指定された範囲が、一方または両方の限度を含む場合、それらのいずれかまたは両方を排除する範囲もまた、本発明に包含される。
他に定義されない限り、本明細書で用いるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書に記載する方法および材料と同様または等価であるいずれの方法も、本発明の実施または試行に用いることができるが、代表的な説明のための方法および材料を以下に記載する。
本明細書および添付の請求の範囲で用いるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「該(the)」は、他に明確に文脈によって指示されない限り、複数形を包含することに留意されたい。請求の範囲は、いずれの任意の要素をも排除するように作成されてよい。このように、この陳述は、請求の範囲の要素の列挙に関連して、「単独で」、「のみ」および同類のものなどの排他的専門用語の使用のため、もしくは「否定的な」限定の使用のための先行する基礎として働くことを意図している。
本開示を読んだ当業者には明らかなように、本明細書に記載および例示された個々の実施態様のそれぞれは、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、個別の要素および特徴を有する。いずれの列挙された方法も、列挙されたイベントの順序で、あるいは論理的に可能ないずれかの他の順序で行うことができる。
本明細書に引用されたすべての刊行物および特許は、あたかもそれぞれの各個別の刊行物または特許が、参照することにより援用されるように特別にそして個別に示されたかのように、参照することにより本発明に援用され、刊行物が引用されることに関連して方法および/または材料を開示し、記載するために参照することにより本発明に援用される。いずれかの刊行物の引用は、出願日前のその開示のためであり、本発明が、先行発明に基づいて、このような刊行物に先行する権限がないことの承認であると解釈されるべきではない。さらに、提供された刊行物の日付は、独立して確認されることが必要な実際の刊行日とは異なりうる。
本発明をさらに記載するに際し、主題の方法をまずより詳細に記載し、次いで、たとえば、主題の方法における使用が見出される可能性がある製剤およびキットなどの様々な組成の概観ならびに主題の方法および組成が用途を見出す様々な代表的適用の議論を記載する。
方法
本発明の態様として、ビスホスホネート活性剤を、粘膜保護剤とみなされるピラゾロン誘導体と併用で患者に投与する方法が挙げられる。患者は、たとえば、ビスホスホネート活性剤によって治療可能な疾患または病状(後記に詳述する)の治療などのためにそれらを必要とする。
用語「と併用で」は、ビスホスホネート活性剤の投与に先立つかまたは後に、同時〜5時間以内あるいはたとえば、10時間、15時間、20時間以上などのそれ以上の時間の範囲で、ピラゾロン誘導体の量が投与されることを意味する。特定の実施態様において、ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体は、患者に連続的に投与され、たとえば、ビスホスホネート活性剤は、ピラゾロン誘導体の投与の前または後に投与される。他の実施態様において、ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体は、患者に同時に投与され、たとえば、ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体は、2つの別の製剤で、あるいは患者に投与される単一の製剤に合わせて、患者に投与される。ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体が連続的に投与されるか、同時に投与されるかにかかわらず、上述したように、該作用剤は、併用で(すなわち、一緒に)投与されるとみなされる。2つの作用剤の投与経路は、さまざまであり、投与経路として、後記に詳述するものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ビスホスホネート活性剤
本発明方法において、ビスホスホネート活性剤は、ピラゾロンと併用で患者に投与される。関心のあるビスホスホネート活性剤として、骨の再吸収を阻害する能力があるビスホスホネート化合物が挙げられる。ビスホスホネート化合物は、ジホスホネートまたはビスホスホン酸としても知られている。ビスホスホネート活性剤は、骨組織に対して高い親和性をもつ。いくつかの実施態様において、ビスホスホネート活性剤は、細胞内で、細胞エネルギー代謝経路においてアデノシン三リン酸(ATP)と競合する化合物に代謝される。いくつかの実施態様において、ビスホスホネート活性剤は、ファルネシル二リン酸合成酵素(FPPS)に結合し、FPPSの酵素活性を阻害する。FPPSは、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoA(HMG−CoA)レダクターゼ経路(またはメバロン酸経路)に関与する酵素である。本発明組成物に有用なビスホスホネート活性剤として、米国特許第4,621,077;5,183,815;5,358,941;5,462,932;5,661,174;5,681,590;5,994,329;6,015,801;6,090,410;6,225,294;6,414,006;6,482,411;および6,743,414号;に記載の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない;これらの開示は、参照することにより本発明に援用される。
特定の実施態様において、本発明は、式(I):
Figure 2012511511
(I)
[式中、
R1は、水素、−OHまたはハロゲンである;および
R2は、ハロゲン、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10アルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10シクロアルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10アリール、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10 アラルキル、置換または非置換C1−C10ヘテロシクロアルキルまたは置換または非置換C1−C10ヘテロアリールである(ここで、R2の各炭素原子は、窒素またはイオウ原子で任意に置換されてよく、R2は、総数3個以下の窒素またはイオウ原子を有してもよい)]
で示される化合物またはその生理的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物およびプロドラッグ体、ならびにその立体異性体である。
特定の実施態様において、R2は、ハロゲン、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C9アルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C9シクロアルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C9アリールまたは直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C9アラルキルである(ここで、R2の各炭素原子は、窒素またはイオウ原子で任意に置換されてよく、R2は、総数3個以下の窒素またはイオウ原子を有してもよく、ここで、R2は、8個以下の炭素原子を有する)。
特定の実施態様において、R2は、直鎖または分枝鎖C1−C8アルキルであり、ここで、R2の各炭素原子は、窒素原子で任意に置換されてよく、R2における窒素の総数は、1個以下であり、C1−C8アルキルは、アミノ基で任意に置換されてよい。
いくつかの実施態様において、R1は、ヒドロキシまたはフッ素であり、R2は、フッ素、もしくはアミノ基および/またはフッ素原子などの置換基で任意に置換されてよい直鎖または分枝鎖C1−C5アルキルならびにそのアルカリ金属、有機塩基および塩基性アミノ酸との塩である。
いくつかの実施態様において、R2は:
Figure 2012511511
[ここで、Xは、ハロゲンである]
である。
いくつかの実施態様において、R2は:
Figure 2012511511
[ここで、Xは、ハロゲンであり、R1は、水素である]
である。
いくつかの実施態様において、R2は、−CH3、−CH2−CH2−NH2、−(CH2)3−NH2
−(CH2)5−NH2、−(CH2)2−N(CH3)2
Figure 2012511511

Figure 2012511511
または
Figure 2012511511
である。
関心のある特定のビスホスホネート活性剤を第1表に示す(ここで、化合物は、式(I)で示される化合物である)。
Figure 2012511511

Figure 2012511511
特定の実施態様において、関心のあるビスホスホネート活性剤は、以下の式:
Figure 2012511511
(II)
で示される4−アミノ−1−ヒドロキシブタン−1,1−ビスホスホン酸(アレンドロネート;CAS登録番号121268−17−5)である。
さらなる関心のある特定のビスホスホネートとして、(ジクロロメチレン)ビスホスホン酸(クロドロネート;CAS登録番号10596−23−3);(1−ヒドロキシエチリデン)ビスホスホン酸(エチドロネート;CAS登録番号7414−83−7);(1−ヒドロキシ−3−(メチルペンチルアミノ)プロピリデン)ビスホスホン酸(イバンドロネート;CAS登録番号114084−78−5);((シクロヘプチルアミノ)メチレン)ビスホスホン酸(インカドロネート;CAS登録番号124351−85−5);(1−ヒドロキシ−2−(イミダゾ(1,2−a)−ピリジン−3−イル)エチリデン)ビスホスホン酸(ミノドロネート;CAS登録番号127657−42−5);(6−アミノ−1−ヒドロキシヘキシリデン)ビスホスホン酸(ネリドロネート;CAS登録番号79778−41−9);(3−(ジメチルアミノ)−1−ヒドロキシプロピリデン)ビスホスホン酸(オルパドロネート;CAS登録番号63132−39−8);(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピリデン)ビスホスホン酸(パミドロネート;CAS登録番号57248−88−1);(1−ヒドロキシ−2−(3−ピリジニル)エチリジン)ビスホスホン酸(リセドロネート;CAS登録番号105462−24−6);(((4−クロロフェニル)チオ)メチレン)ビスホスホン酸(チルドロネート;CAS登録番号89987−06−4);(1−ヒドロキシ−2−(1H−イミダゾール−1−イル)エチリデン)ビスホスホン酸(ゾレドロネート;CAS登録番号118072−93−8);((シクロヘプチルアミノ)メチレン)ビスホスホン酸(インカドロネート;CAS登録番号124351−85−5);5−アミノ−1−ヒドロキシペンタン−1,1−ビスホスホン酸;ジフルオロ−メタンビスホスホン酸(CAS登録番号10596−32−4);およびその医薬的に許容しうる塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
医薬的に許容しうる塩として、アルカリ金属(たとえば、ナトリウムおよびカリウム)の塩、アルカリ土類金属(たとえば、カルシウム)の塩、無機酸(たとえば、HCl)の塩および有機酸(たとえば、クエン酸およびリシンなどのアミノ酸)の塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。1つの実施態様において、ビスホスホネート活性剤は、ナトリウムの塩である。ビスホスホネート活性剤がアレンドロネートである場合、特定の実施態様において、アレンドロネートのモノナトリウム塩三水和物が用いられる。特定の実施態様において、ビスホスホネート活性剤は、その無水物である。
ピラゾロン誘導体
上記にまとめたとおり、ビスホスホネート活性剤は、ピラゾロン誘導体と併用で投与される。特定の実施態様において、ピラゾロン誘導体は、粘膜保護剤とみなされてもよい。用語「粘膜保護剤」は、肺経路によって患者に投与される場合にビスホスホネート活性剤によって引き起こされる望ましくない刺激を減少する作用剤を意味する。このように、粘膜保護剤は、ビスホスホネート誘発性肺刺激を減少する作用剤である。関心のある粘膜保護剤は、たとえば、不活性デリバリービヒクル中の単独活性剤としてのビスホスホネート自体などの適当なコントロールと比較して、インシトゥ経肺吸収試験および/または肺炎症試験などを用いて測定される、約2分の1〜約50分の1以下、約100分の1以下などの10分の1以下まで、ビスホスホネート誘発性肺刺激を減少する作用剤である。
特定の実施態様において、ピラゾロン誘導体は、式(III):
Figure 2012511511
(III)
[式中、R3は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアリール、アルキルまたは総数1〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルアルキルである;
R4は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアリールオキシ、アリールメルカプト、アルキルまたは1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル;もしくはR3とR4が一緒になって、3〜5個の炭素原子を有するアルキレンを形成する;および
R5は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアルキル、5〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、ベンジル、ナフチルもしくは置換または非置換フェニルである]
で示される化合物またはその生理的に許容しうる塩、溶媒和物およびプロドラッグ体、ならびにその立体異性体である。
いくつかの実施態様において、R3は、1〜5個の炭素原子を有するアルキルであり;R4は、水素であり;およびR5は、非置換フェニルまたは同一もしくは相異してもよく、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、1〜5個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、総数2〜5個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル、1〜3個の炭素原子を有するアルキルメルカプト、1〜4個の炭素原子を有するアルキルアミノ、総数2〜8個の炭素原子を有するジアルキルアミノ、ハロゲン原子、トリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ヒドロキシル基、ニトロ、アミノ、スルホニルおよびアセトアミドから選ばれる1〜3個の置換基で置換されたフェニルである。
いくつかの場合において、R3は、1〜5個の炭素原子を有するアルキルであり;R4は、水素であり;およびR5は、非置換フェニルである。
特定の実施態様において、ピラゾロン誘導体は、以下の式:
Figure 2012511511
(IV)
で示される3−メチル−1−フェニル−ピラゾリン−5−オン(エダラボン;商品名「ラジカット」(Mitsubishi Pharma Corporationにより製造販売);CAS登録番号89−25−8)である。
さらなる関心のある特定のピラゾロン誘導体粘膜保護剤として、3−メチル−1−(4−メチルフェニル)−ピラゾリン−5−オン(CAS登録番号86−92−0);3−(エトキシカルボニル)−1−フェニル−ピラゾリン−5−オン(CAS登録番号89−33−8);3−メチル−1−(4−スルホフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン(CAS登録番号89−36−1);1−(3−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン(CAS登録番号90−31−3);1−(2−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン(CAS登録番号14580−22−4);1−フェニル−3−カルボキシ−ピラゾリン−5−オン(CAS登録番号119−18−6);1−(4−((2−ヒドロキシエチル)スルホニル)フェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン(CAS登録番号21951−34−8);およびその医薬的に許容しうる塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
特定の実施態様において、米国特許出願第11/935,764号(これらは、参照することにより本発明に援用される)に記載の保護酵素および保護ペプチドなどの1つ以上のさらなる粘膜保護剤が患者に投与されてもよい。
上述のように、有効量のピラゾロン誘導体粘膜保護剤を本発明方法に用いる。特定の実施態様において、用いるピラゾロン誘導体の量は、用いるビスホスホネート活性剤のおよその量以下である。他の実施態様において、有効量は、該活性剤の量と同じであり、特定の実施態様において、有効量は、ビスホスホネート活性剤の量以上である量である。有効量は、経験的に容易に決定することができる。
いくつかの実施態様において、ビスホスホネート活性剤は、アレンドロネートであってよく、粘膜保護剤は、ピラゾロン誘導体粘膜保護剤などの化学保護剤であてよい。これらの実施態様において、ピラゾロン誘導体粘膜保護剤は、アレンドロネートがエダラボンと併用で投与されるように、エダラボンであってよい。
製剤および投与
本発明はまた、本発明方法において用いるビスホスホネート活性剤および/またはピラゾロン誘導体を含む医薬組成物を提供する。特定の実施態様において、たとえば、医薬的に許容しうる塩の形態であるビスホスホネート活性剤および/またはピラゾロン誘導体は、患者への肺投与用に製剤される。特定の実施態様において、たとえば、別々の製剤として化合物が投与される場合(化合物が連続的に投与される場合など)、それぞれが異なる活性剤を含む別個または別々の医薬組成物が提供される。いくつかの実施態様において、ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体の両方を含む単一の製剤(すなわち、両方の活性剤を含む1つの組成物)が提供される。
例として、ビスホスホネート活性剤および/またはピラゾロン誘導体は、従来の医薬的に許容しうる担体および賦形剤(すなわち、ビヒクル)と混合することができ、肺投与に適した形体で用いることができる。このような適当な形体として、水溶液、懸濁液および同類のものが挙げられる。このような医薬組成物は、特定の実施態様において、約1重量%〜約60重量%、約1重量%〜約30重量%などの約0.1重量%〜約90重量%の活性化合物を含む。
液体組成物は、これらに限定されるものではないが、グリセリン、ソルビトール、これに限定される者ではないがポリエチレングリコールといったような非水溶媒、油または水などの適当な液体担体中、懸濁剤、保存剤、界面活性剤、湿潤剤、香味料または着色剤などとともに、化合物またはその医薬的に許容しうる塩の懸濁液または溶液として存在しうる。別の例として、液体製剤は、再構成可能な粉末から製造することができる。用語「再構成可能な」および「再構成」は、実質的に乾燥した、または脱水された化合物もしくは化合物の混合物を、適当な溶媒または水を加えることによって液体状態に戻すことを意味する。
関心のある特定の実施態様において、ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体は、有効量のそれぞれの作用剤に加えて、他の適当な化合物および担体を含む単一の医薬製剤として投与され、該製剤を他の活性剤と併用で用いてもよい。医薬的に許容しうる賦形剤として、たとえば、いずれかの適当なビヒクル、補助剤、担体または希釈剤などが挙げられ、それらは、容易に一般に利用可能である。本発明の医薬組成物は、さらに、当業界で公知の他の活性剤を含んでもよい。
本発明製剤を患者に投与するさまざまな適当な方法が利用可能であり、1つ以上の経路を利用して特定の製剤を投与することができ、特定の経路が、もう1つの経路よりも、より迅速かつより効果的な反応を提供しうることは当業者には理解されよう。医薬的に許容しうる賦形剤を要望にしたがって用いることができる。賦形剤の選択は、1つには特定の化合物によって、また、組成物を投与するのに用いる特定の方法によって、決定されるであろう。したがって、広範な適当な本発明医薬組成物の製剤が存在する。以下の方法および賦形剤は、例示にすぎず、いかなる限定を加えるものではない。
特定の実施態様において、本発明の製剤は、吸入を介して投与するためのエアロゾル製剤にすることができる。いくつかの場合、医薬組成物は、液体粒子のエアロゾルである。他の場合、医薬組成物は、固体粒子のエアロゾルである。いくつかの場合、固体粒子のエアロゾルは、乾燥粉末でありうる。本発明のエアロゾル製剤(すなわち、吸入製剤)は、ジクロロフルオロメタン、プロパン、窒素および同類のものなどの許容しうる加圧されたプロペラントとともに用いるために製剤することができる。本発明のエアロゾル製剤はまた、噴霧器(ネブライザーまたはアトマイザー)で用いるためなどの非加圧製剤用の医薬として製剤されてもよい。
用量レベルが、特定の化合物、デリバリービヒクルの性質などに関連して変化しうることを当業者は容易に理解できよう。ある化合物のための適当な用量は、さまざまな手段によって当業者によって容易に決定可能である。
本発明に関連して、動物、特にヒトに投与される用量は、合理的な時間枠にわたって、動物において予防的あるいは治療的反応を促進するのに十分であるべきである。用量が、使用する特定の化合物の強度、該化合物のバイオアベイラビリティ、動物の状態および動物の体重、ならびに病気の重篤度および疾患の段階などのさまざまな因子に応じて変化することを当業者は認識するであろう。投与量の規模は、特定の化合物の投与に伴うかもしれないいずれかの副作用の存在、性質および程度によっても決定されるであろう。適当な用量および投与処方は、骨吸収による骨損失を減少させることが分かっている骨吸収阻害剤、特に、非修飾ビスホスホネートと比較することによって決定することができる。適当な用量は、重篤な副作用を引き起こすことなく骨吸収の阻害をもたらす量である。特定の化合物の適切な用量および適当な投与において、本発明は、たとえば、骨吸収の阻害を本質的に完了するための部分的阻害から、広範な細胞内効果を提供する。
必要に応じて、医薬組成物は、緩衝剤、界面活性剤、粘度改質剤、保存剤などの他の医薬的に許容しうる化合物を含んでもよい。これらの成分のそれぞれは、当業界で公知である。たとえば、米国特許第5,985,310号(これは、参照することにより本発明に援用される)を参照されたい。本発明の製剤に用いるのに適した他の成分は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mace Publishing Company、Philadelphia、Pa.、17th ed.(1985)に見出すことができる。
特定の実施態様において、本発明製剤は、肺経路で患者に投与される。いくつかの実施態様において、投与の肺経路は、呼吸気管へ、あるいは呼吸気道、気管、気管支、細気管支、肺、肺胞管、肺胞嚢および/または肺胞への直接吸入投与剤形である。製剤は、定量吸入器、ネブライザー、アトマイザー、呼吸作動吸入器またはドライパウダー吸入器などのいずれかの従来法によって投与されてよいが、これらに限定されるものではない。本発明方法はまた、点滴器、ピペットまたはカニューレによる患者への鼻腔または口腔への製剤の直接投与を包含する。
特定の実施態様において、製剤は、粉末形状である。製薬目的にとって、該粉末の平均粒径は、直径で約100 μm以下であってよい。特定の実施態様において、固体微粉末の平均粒径は、約10 μm以下などの直径で約25 μm以下である。作用剤は、約2 μm〜約8 μm、約2 μm〜約6 μmなどの約1 μm〜約10 μmの範囲の平均粒径の粉末として用いてよい。吸入療法用の粉末の平均粒径は、約1 μm〜約10 μmの範囲であってよい。
活性剤の濃度は、所望の用量に応じて変わる。正確な治療用量は、患者の年齢、性別および状態、疾患の性質および重篤度などの因子に応じて変わる。当業者または臨床医は、特定の患者に必要な薬物の有効量を容易に決定し、処方することができる。
いくつかの実施態様において、製剤は、「プロペラント」または「プロペラントおよび溶媒」に懸濁または分散した粉末エアロゾル製剤である。一般に、プロペラントは、所望の蒸気圧および製剤の安定性を提供するように選択される液化クロロフルオロカーボン(CFC)の混合物を含む。吸入投与用エアロゾル製剤において広範に使用されるプロぺラントとして、プロペラント11(トリクロロフルオロメタン;CAS登録番号91315−61−6)、プロペラント12(ジクロロジフルオロメタン;CAS登録番号75−71−8)、プロペラント114(1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン;CAS登録番号76−14−2)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。他の通例用いられるプロペラントとして、DuPont FluroChemicals (ウィルミントン、デラウェア)から販売されている、プロペラント113(1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン;CAS登録番号76−13−1)、プロペラント142b(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン;CAS登録番号75−68−3)、プロペラント152a(1,1−ジフルオロエタン;CAS登録番号75−37−6)、プロペラント124(2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン;CAS登録番号2837−89−0)、HFA−227ea(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン;CAS登録番号431−89−0)、HFA−236fa(1,1,1,3,3,3 ヘキサフルオロプロパン;CAS登録番号690−39−1)、二酸化炭素プロペラント(CAS登録番号124−38−9)およびジメチルエーテル(CAS登録番号115−10−6)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。プロペラントHFA−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン;CAS登録番号811−97−2)もまた、医薬エアロゾル製剤用に通例用いられるプロペラントである。特定の実施態様において、プロペラントは、約50%〜80%、約60%〜70%などの約40重量%〜90重量%の総吸入組成物を含む。
吸入組成物はまた、リン酸緩衝液(PBS)などの分散剤および溶媒を含んでもよい。分散剤として、界面活性剤も用いられている。界面活性剤は、界面活性剤:ビスホスホネート活性剤=1:100〜10:1の重量比で存在してもよいが、製剤中の薬物濃度が非常に低い場合、界面活性剤はこの重量比を超えてもよい。いくつかの実施態様において、界面活性剤は、製剤全体の5重量%を超えない量で存在してもよい。
本発明の製剤は、吸入器、ネブライザーまたはアトマイザーなどのいずれかの従来の吸入器でデリバリーすることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の方法および組成物において、医薬組成物は、適当な医薬的希釈剤、賦形剤または担体と混合して投与されてもよい。さらに、所望するかまたは必要な、適当な賦形剤、滑沢剤、崩壊剤および着色剤もまた、活性成分および不活性担体材料の混合物に組み合わせることができる。
いくつかの実施態様において、医薬組成物は、ビスホスホネート活性剤またはその医薬的に許容しうる塩および1種以上の粘膜保護剤を含む粉末製剤である。いくつかの場合、医薬組成物は、生理的に許容しうるビヒクル中に、有効量のビスホスホネート活性剤(たとえば、アレンドロネート)およびピラゾロン誘導体粘膜保護剤(たとえば、エダラボン)の両方を包含する。特定の実施態様において、医薬組成物はさらに、可塑剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、安定剤またはマスキング剤などの1種以上の賦形剤を含む。特定の実施態様において、粉末製剤の粒子の表面は、適当なコーティング剤でコーティングされる。特定の場合において、医薬組成物はさらに、ショ糖脂肪酸エステルまたは化合物粒子の間の滑り、ならびに吸入器のバルブの構成部品のための潤滑を提供する他の物質などの滑沢剤を含む。
いくつかの実施態様において、医薬組成物は、ビスホスホネート活性剤またはその医薬的に許容しうる塩および1種以上の粘膜保護剤を含む溶液または懸濁液製剤である。特定の実施態様において、溶液または懸濁液製剤は、水に溶解または懸濁した活性剤を含む。特定の実施態様において、溶液または懸濁液製剤はさらに、エタノール、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコールなどの1種以上の共溶媒を含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの場合において、溶液または懸濁液製剤はさらに、1種以上の保存剤、可溶化剤、緩衝剤、等張化剤、界面活性剤、吸収増強剤または増粘剤を含む。特定の実施態様において、医薬組成物は、懸濁液製剤であり、さらに懸濁剤を含む。
有用性
本発明方法は、さまざまな適用における使用が見出されており、特定の適用において、本発明方法は、骨再吸収の阻害などの少なくとも1つの細胞機能を調節する方法である。本発明方法は、骨吸収、骨量の低下、骨粗鬆症、骨減少症、尿路結石症、高カルシウム血症、ページェット病(または変形性骨炎)、骨転移、多発性骨髄腫、新生物性骨病変および骨脆弱性の危険を引き起こすか、または増加させる他の病気の治療、可能性の低減化または予防における使用を見出されている。本発明のいくつかの実施態様において、本発明方法はまた、非脊椎骨折の可能性または危険性を低減化させるのに有用である。特定の実施態様において、ビスホスホネート活性剤を必要とする患者は、骨粗鬆症性または閉経後あるいはその両方の患者である。特定の実施態様において、患者は、骨粗鬆症性または閉経後あるいはその両方の女性である。特定の実施態様において、患者は、骨形成不全症のヒト児童である。
この点において、本発明方法および組成物は、ビスホスホネートを用いて治療されうる疾患または障害の治療などのビスホスホネートの既知の適用における使用が見出されている。本発明組成物の使用は、たとえば、骨粗鬆症、骨減少症、尿路結石症、高カルシウム血症、ページェット病(または変形性骨炎)、骨転移、多発性骨髄腫、新生物性骨病変および骨脆弱性の危険を引き起こすか、または増加させる他の病気など(これらに限定されるものではない)の疾患および障害の治療において、特に有用性がある。これらの能力において、本発明組成物の使用は、所望のビスホスホネート活性を保持すると同時に、望ましくない毒性の減少をもたらす。
そのようなものとして、本発明方法および組成物は、ビスホスホネート投与が適応とされる治療的適応における使用を見出されている。代表的な治療的適応は、たとえば、骨粗鬆症および骨吸収および骨量の低下を特徴とする関連状態などの骨疾患状態の治療である。
「治療」は、患者を苦しめる状態を伴う症状の少なくとも1つの改善が達成されることを意味し、ここで、用語「改善」は、治療される状態に伴う症状などのパラメーターの大きさにおける少なくとも1つの減少を指すように広い意味で用いられる。そのようなものとして、治療は、患者がもはや病的状態またはそれに伴う少なくとも1つの症状に苦しまないように、病的状態またはそれに伴う少なくとも1つの症状が、発生の予防といったような完全に阻害される状況、または停止されるといったような阻止される状況も包含する。
本発明方法にしたがって、さまざまな患者を治療することができる。一般に、そのような患者は、「哺乳動物」または「哺乳類」であり、ここで、これらの用語は、食肉目(イヌおよびネコなど)、齧歯目(マウス、モルモットおよびラットなど)ならびに霊長類(ヒト、チンパンジーおよびサルなど)といったような哺乳類に含まれる生物を記載するために広義に用いられる。多くの実施態様において、患者は、ヒトである。いくつかの実施態様において、患者は、女性である。別の実施態様において、患者は、男性である。
本明細書に開示する方法は、その他の適用としては、骨粗鬆症状態などの骨疾患状態の治療における使用を見出されている。このような適用において、有効量のビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体粘膜保護剤が、それらを必要とする患者に投与される。治療は、上述のとおり、たとえば、治癒などの疾患状態の逆転および/または完全除去といったような、疾患の1つ以上の症状の少なくとも1つの軽減、ならびにその完全停止などの広範囲で用いられる。
個人は、いずれかの従来のプロトコルを用いて、本発明方法を必要とすると診断されうるか、あるいは一般に本発明方法を必要とすることがわかっている個人のであり、たとえば、個人は、病的疾患状態を患っているか、あるいは本発明方法を実施する前に標的疾患を患っている危険性があると決定される個人である。
本発明方法および組成物が、使用を見出されている特定の適用は、米国特許番号4,621,077;5,183,815;5,358,941;5,462,932;5,661,174;5,681,590;5,994,329;6,015,801;6,090,410;6,225,294;6,414,006;6,482,411;および6,743,414など(これらは、参照することにより本発明に援用される)に記載されている。
本発明はまた、前述のように、本発明方法を実施において使用を見出されているキットを提供する。たとえば、本発明方法を実施するためのキットおよびシステムは、ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体の一方または両方などの1つ以上の医薬製剤を包含することができる。このようなものとして、特定の実施態様において、キットは、1つ以上の単位用量として存在する、ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体の両方を包含する単一の医薬組成物を包含することができる。さらに他の実施態様において、キットは、それぞれ、ビスホスホネート活性剤またはピラゾロン誘導体粘膜保護剤のいずれかの1つ以上の単位用量を含む、2つ以上の別々の医薬組成物を包含することができる。
本明細書で用いる、用語「単位用量」は、各単位が、所望の効果を生じるのに十分な量で計算された所定量の本発明化合物ならびに医薬的に許容しうる希釈剤、担体またはビヒクルを含む、ヒトおよび動物患者のための単位の用量として適当な物理的に別個の単位を意味する。本発明の新規な単位投与剤形のための仕様は、用いる特定の化合物および達成される効果および患者における各化合物に伴う薬力学によって決まる。
上記成分に加えて、本発明キットは、本発明方法を実施するための説明書をさらに包含する。この説明書は、さまざまな形態で本発明キット中に存在することができ、1つ以上の説明書が、キットに存在してもよい。この仕様説明書が存在しうる1つの形態は、たとえば、キットの包装容器内に入れて、または添付文書として、情報が印刷される一枚または複数枚の紙などの適当な媒体または基板上に印刷された情報である。もう1つの手段は、たとえば、情報が記録または保管されているディスケット、CD、DVD、コンピューター可読メモリなどのコンピューター可読媒体である。存在することができるさらに他の手段は、離れたサイトの情報にアクセスするためにインターネットを介して用いることができるウェブサイト・アドレスである。どのような都合のよい手段でもキットに存在することができる。
本明細書で用いる用語「システム」は、本発明を実施する目的で集められている、単一または別個の組成物中に存在するビスホスホネート活性剤および粘膜保護剤の集合を意味する。たとえば、本発明にしたがって、患者にまとめて併用投与される、別々に得られるビスホスホネート活性剤および粘膜保護剤の投与剤形は、本発明のシステムである。
後記の実施例セクションで説明する、ラットにおける、リン酸緩衝液(PBS)、アレンドロネートおよびエダラボンとの併用でのアレンドロネートの肺内投与後の気管支肺胞洗浄液(BALF)において観察されたLDH活性のグラフを提供する。 ラットにおける、肺内投与後のアレンドロネート(ALN)の血漿濃度−時間プロフィールのグラフを提供する。 ラットにおける、投与後のアレンドロネート(ALN)の薬物動態パラメーターを提供する。
以下の実施例は、どのように本発明を製造し、使用するかの完全な開示および記載を当業者に提供するように提示されるものであり、本発明者らが本発明であるとみなすものの範囲を限定することを意図するものではなく、彼らが以下の実験がすべて、あるいは行った唯一の実験であると表明することを意図するものでもない。努力は、数(たとえば、量、温度など)に関する正確さを確実にするためになされているが、いくつかの実験誤差および偏差は計上されるべきである。他に特記しない限り、部は、重量部であり、分子量は、重量平均分子量であり、温度は、摂氏温度であり、圧力は、大気圧または大気圧に近い圧力である。
実験
I.肺炎症試験
A.投薬溶液
pH7.4の等張リン酸緩衝液(PBS)を用いることによって、経肺投与用のアレンドロネート(Toronto Research Chemicals Inc.製)12.5 mg/mlを調製した。
B.粘膜保護剤を加えた投薬溶液
pH7.4の等張リン酸緩衝液(PBS)を用いることによって、経肺投与用のアレンドロネート(Toronto Research Chemicals Inc.製)12.5 mg/mlおよびエダラボン(Toronto Research Chemicals Inc.製)2 mg/mlを調製した。
C.肺炎症試験
この試験は、肺経路による薬物の投与後の、薬物によって患者の気道に引き起こされた炎症の程度を測定する。LDH−細胞傷害試験(Wako Pure Chemical Industries、Ltd.、Osaka、Japan)を用い、乳酸脱水素酵素(LDH)活性を検定した。LDHは、すべてのタイプの細胞に存在する安定な酵素である。細胞の原形質膜が損傷を受ける場合、細胞からLDHが迅速に放出される。血清中のLDH活性レベルの測定は、細胞傷害性研究において最も広範に用いられるマーカーである。高レベルのLDH活性が検出されることは、炎症の度合いが高いことを示し、低レベルのLDH活性が検出されることは、炎症の度合いが低いことを示す。
エダラボン(0.8 mg/kg)と併用でのリン酸緩衝液(PBS)、アレンドロネート(5 mg/kg)またはアレンドロネート(5 mg/kg)のいずれかを、被検ラットに肺経路で液体製剤として投与した。液体製剤の投与に続いて、ラットの大動脈から血液を除去し、肺動脈から食塩水を注入して、潅流によりラットの肺を洗浄した。頸部の中心を切開して、気道を露出させ、気道にポリエチレンチューブを挿入して、16 mLのPBS(それぞれ4 mLで4回洗浄)(気管支肺胞洗浄(BAL))で気道を洗浄した。得られたBAL液(BALF)を、4 ℃、20×gにて7分間遠心分離し、上清をサンプリングして、LDH活性を測定した。
検定の結果を図1に示す。
II.投与経路分析
A.投薬溶液
pH7.4の等張リン酸緩衝液(PBS)を用いることによって、静脈投与用のアレンドロネート(Toronto Research Chemicals Inc.製)12.5 mg/mlを調製した。
pH7.4の等張リン酸緩衝液(PBS)を用いることによって、経肺投与用のアレンドロネート(Toronto Research Chemicals Inc.製)12.5 mg/mlおよび12.5 mg/mlのアレンドロネート+2 mg/mlのエダラボン(Toronto Research Chemicals Inc.製)を調製した。
B.経肺投与
以下に説明するように、経肺吸収試験を行った(以下の方法は、Enna SJ、Schanker LS. :Absorption of saccharides and urea from the rat lung. Am. J. Physiol.、222、409−414(1972)に開示の方法に基づいている)。
体重250〜300 gの雄性ウィスターラットを用いて試験を行った。ペントバルビタール麻酔下、ラットの頸部の中心を切開して、気道を露出させた。長さ2.5 cmのポリエチレンチューブ(内径 1.5 mm、外径 2.3cm)を、気管支の第4および第5軟骨環の間の甲状軟骨から挿入し、次いで、傷口を縫合した。100 μlのマイクロシリンジ(Microliter、no.710、Hamilton Co)を、100 μlの投薬溶液で満たした。ラットを80°に置いた。上記ポリエチレンチューブを介して、マイクロシリンジの先端を気道に1〜2 mm挿入し、ラットの呼吸と同調させて、1〜2秒で溶液を投与した。肺経路によって、ラットに試験製剤を投与した。投与の45秒後、ラットを10°に置き、時間依存的様式で頸動脈から250 μlの血液をサンプリングした。血液サンプルを遠心分離(13000 rpm、10分)して、血漿画分を得、分析するまで−30°で保管した。
C.静脈投与
体重250〜300 gの雄性ウィスターラットを用いて試験を行った。大腿静脈を介して、ラットに1 mg/kgのアレンドロネートを投与した。血液サンプルを遠心分離(13000 rpm、10分)して、血漿画分を得、分析するまで−30°で保管した。
D.分析条件
Wongらの“Determination of Pamidronate in human whole blood and urine by reversed−phase HPLC with fluorescence detection” Biomed. Chromatogy. (2004) 18:98−101の報告と関連する以下の方法で検定を行った。ラットから得られた120 μlの血漿画分を500 μlの超純水で希釈した。75 μlのトリクロロ酢酸(TCA)を加えて、タンパク質を除去し、混合物を遠心分離(13000 rpm、5分)した。上清をフィルター(0.45 μm)で濾過した。
600 μlの濾過上清に、塩化カルシウムおよびリン酸二水素ナトリウムを加えた。沈澱物に水酸化ナトリウムを加えて、pHを12に調節した。混合物を遠心分離し、500 μlの超純水で沈澱物を洗浄した。沈澱物に塩酸を加えて、溶解させ、水酸化ナトリウムを加えて、沈澱を得た。遠心分離後、沈澱を500 μlの超純水で洗浄し、沈澱物を100 μlの50mM Na2EDTA(pH 10)に溶解させた。30 μlのフルオレスカミン/アセトニトリル溶液(3 mgのフルオレスカミン/mlアセトニトリル)を加えた後、100 μlのジクロロメタンを加えて激しく撹拌し、遠心分離(13000 rpm、5分)した。得られる上清を集め、注入量としてその10 μlを、以下の条件下で、経口逆相HPLCにて測定した。
使用した装置:Shimadzu LC−10Aシステム
カラム:COSMOSIL C18(4.6×150 mm)
移動相:95% 1mM Na2EDTA−メタノール((97:3)、1N NaOHによるpH6.5)、5% メタノール
流速:1.0 ml/分
検出器:蛍光検出器(Ex:395nm、Em:480nm)
カラム温度:40°
F.結果
上記分析の結果を図2および図3に示す。結果から、ビスホスホネートおよびエダラボンの組み合わせが、ビスホスホネート単独と等しいビスホスホネートの血中濃度を示すことが実証される。
前述の本発明は、理解を明確にすることを目的とした、説明および例示のためにかなり詳しく記載されているが、本発明の教示を考慮すると、添付の請求の範囲の精神および範囲から逸脱することなく、ある種の変更および修正を行うことができることは当業者には容易に明らかである。
したがって、これまでの記述は、本発明の原理を説明するにすぎない。当然のことながら、本明細書においてはっきりとは記載または説明されていないが、当業者は、本発明の原理を具体化し、その精神および範囲に包含されるさまざまなアレンジメント考え出すことができるであろう。さらに、本明細書に列挙されるすべての例および条件付き文体は、本発明の原理および本発明によって寄与される概念を理解するに当たり、読者を補助することを主に意図するものであり、このような特別に列挙された例および条件に制限を加えるものではないと解釈されるべきである。さらに、本明細書において、本発明の原理、態様および実施態様ならびにその特定の例を挙げているすべての陳述は、それらの構造的および機能的等価物の両方を包含することを意図するものである。さらに、このような等価物は、現在既知の等価物および将来明らかになる等価物、すなわち、構造にかかわらず、同じ機能を果たすいずれかの要素の両方を包含することを意図する。したがって、本発明の範囲は、本明細書で明らかにされ、記載されている例示的実施提要に限定されることを意図しない。むしろ、本発明の範囲および精神は、添付の特許請求の範囲によって具体化される。

Claims (33)

  1. 有効量のビスホスホネート活性剤を、それらを必要とする患者に投与する方法であって、
    有効量のビスホスホネート活性剤をピラゾロン誘導体と併用で該患者に肺経路で投与することを含む方法。
  2. ビスホスホネート活性剤が、式(I):
    Figure 2012511511
    (I)
    [式中、
    R1は、水素、−OHまたはハロゲンである;および
    R2は、ハロゲン、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10アルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10シクロアルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10アリール、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10 アラルキル、置換または非置換C1−C10ヘテロシクロアルキルまたは置換または非置換C1−C10ヘテロアリールである(ここで、R2の各炭素原子は、窒素またはイオウ原子で任意に置換されてよく、R2は、総数3個以下の窒素またはイオウ原子を有してもよい)]
    で示される化合物またはその生理的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物およびプロドラッグ体、ならびにその立体異性体である請求項1に記載の方法。
  3. ビスホスホネート活性剤が、第1表に記載の化合物である請求項2に記載の方法。
  4. ビスホスホネート活性剤が、アレンドロネートである請求項3に記載の方法。
  5. ピラゾロン誘導体が、式(III):
    Figure 2012511511
    (III)
    [式中、R3は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアリール、アルキルまたは総数1〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルアルキルである;
    R4は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアリールオキシ、アリールメルカプト、アルキルまたは1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル;もしくはR3とR4が一緒になって、3〜5個の炭素原子を有するアルキレンを形成する;および
    R5は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアルキル、5〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、ベンジル、ナフチルもしくは置換または非置換フェニルである]
    で示される化合物またはその生理的に許容しうる塩、溶媒和物およびプロドラッグ体、ならびにその立体異性体である請求項1に記載の方法。
  6. R3が、1〜5個の炭素原子を有するアルキルであり;
    R4が、水素であり;および
    R5が、非置換フェニルまたは同一もしくは相異してもよく、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、1〜5個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、総数2〜5個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル、1〜3個の炭素原子を有するアルキルメルカプト、1〜4個の炭素原子を有するアルキルアミノ、総数2〜8個の炭素原子を有するジアルキルアミノ、ハロゲン原子、トリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ヒドロキシル基、ニトロ、アミノ、スルホニルおよびアセトアミドから選ばれる1〜3個の置換基で置換されたフェニルである請求項5に記載の方法。
  7. ピラゾロン誘導体が、エダラボンまたはその生理的に許容しうる塩またはその水和物である請求項6に記載の方法。
  8. ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体が、患者に同時に投与される請求項1に記載の方法。
  9. ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体が、患者に連続的に投与される請求項1に記載の方法。
  10. 肺経路が、吸入を含む請求項1に記載の方法。
  11. 方法が、骨吸収疾患のある患者を治療する方法である請求項1に記載の方法。
  12. 患者が、骨吸収疾患を患っていると診断されている請求項11に記載の方法。
  13. 患者が、骨吸収疾患を患っている危険性があると診断されている請求項11に記載の方法。
  14. 骨吸収疾患が、
    骨粗鬆症、骨減少症、尿路結石症、高カルシウム血症、ページェット病、骨転移、多発性骨髄腫または新生物性骨病変である請求項11に記載の方法。
  15. 生理的に許容しうるビヒクル中に、ビスホスホネート活性剤およびピラゾロン誘導体を含む医薬組成物。
  16. ビスホスホネート活性剤が、
    式(I):
    Figure 2012511511
    (I)
    [式中、
    R1は、水素、−OHまたはハロゲンである;および
    R2は、ハロゲン、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10アルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10シクロアルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10アリール、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10 アラルキル、置換または非置換C1−C10ヘテロシクロアルキルまたは置換または非置換C1−C10ヘテロアリールである(ここで、R2の各炭素原子は、窒素またはイオウ原子で任意に置換されてよく、R2は、総数3個以下の窒素またはイオウ原子を有してもよい)]
    で示される化合物またはその生理的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物およびプロドラッグ体、ならびにその立体異性体である請求項15に記載の医薬組成物。
  17. ビスホスホネート活性剤が、第1表に記載の化合物である請求項16に記載の医薬組成物。
  18. ビスホスホネート活性剤が、アレンドロネートである請求項17に記載の医薬組成物。
  19. ピラゾロン誘導体が、式(III):
    Figure 2012511511
    (III)
    [式中、R3は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアリール、アルキルまたは総数1〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルアルキルである;
    R4は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアリールオキシ、アリールメルカプト、アルキルまたは1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル;もしくはR3とR4が一緒になって、3〜5個の炭素原子を有するアルキレンを形成する;および
    R5は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアルキル、5〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、ベンジル、ナフチルもしくは置換または非置換フェニルである]
    で示される化合物またはその生理的に許容しうる塩、溶媒和物およびプロドラッグ体、ならびにその立体異性体である請求項15に記載の医薬組成物。
  20. R3が、1〜5個の炭素原子を有するアルキルであり;
    R4が、水素であり;および
    R5が、非置換フェニルまたは同一もしくは相異してもよく、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、1〜5個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、総数2〜5個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル、1〜3個の炭素原子を有するアルキルメルカプト、1〜4個の炭素原子を有するアルキルアミノ、総数2〜8個の炭素原子を有するジアルキルアミノ、ハロゲン原子、トリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ヒドロキシル基、ニトロ、アミノ、スルホニルおよびアセトアミドから選ばれる1〜3個の置換基で置換されたフェニルである請求項19に記載の医薬組成物。
  21. ピラゾロン誘導体が、エダラボンまたはその生理的に許容しうる塩またはその水和物である請求項20に記載の医薬組成物。
  22. 医薬組成物が、エアロゾルである請求項15に記載の医薬組成物。
  23. エアロゾルが、液体粒子のエアロゾルである請求項22に記載の医薬組成物。
  24. エアロゾルが、固体粒子のエアロゾルである請求項22に記載の医薬組成物。
  25. 固体粒子のエアロゾルが、乾燥粉末を含む請求項22に記載の医薬組成物。
  26. 該粉末が、約1 μm〜約100 μmの大きさの範囲の粒子を含む請求項25に記載の医薬組成物。
  27. 骨吸収疾患状態を患っている患者の治療において使用するためのキットであって、
    (a)ビスホスホネート活性剤;および
    (b)ピラゾロン誘導体
    を含むキット。
  28. ビスホスホネート活性剤が、
    式(I):
    Figure 2012511511
    (I)
    [式中、
    R1は、水素、−OHまたはハロゲンである;および
    R2は、ハロゲン、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10アルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10シクロアルキル、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10アリール、直鎖または分枝鎖の置換または非置換C1−C10 アラルキル、置換または非置換C1−C10ヘテロシクロアルキルまたは置換または非置換C1−C10ヘテロアリールである(ここで、R2の各炭素原子は、窒素またはイオウ原子で任意に置換されてよく、R2は、総数3個以下の窒素またはイオウ原子を有してもよい)]
    で示される化合物またはその生理的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物およびプロドラッグ体、ならびにその立体異性体である請求項27に記載のキット。
  29. ビスホスホネート活性剤が、第1表に記載の化合物である請求項28に記載のキット。
  30. ビスホスホネート活性剤が、アレンドロネートである請求項29に記載の医薬キット。
  31. ピラゾロン誘導体が、式(III):
    Figure 2012511511
    (III)
    [式中、R3は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアリール、アルキルまたは総数1〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルアルキルである;
    R4は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアリールオキシ、アリールメルカプト、アルキルまたは1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル;もしくはR3とR4が一緒になって、3〜5個の炭素原子を有するアルキレンを形成する;および
    R5は、水素、1〜5個の炭素原子を有するアルキル、5〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、ベンジル、ナフチルもしくは置換または非置換フェニルである]
    で示される化合物またはその生理的に許容しうる塩、溶媒和物およびプロドラッグ体、ならびにその立体異性体である請求項27に記載のキット。
  32. R3が、1〜5個の炭素原子を有するアルキルであり;
    R4が、水素であり;および
    R5が、非置換フェニルまたは同一もしくは相異してもよく、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、1〜5個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、総数2〜5個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル、1〜3個の炭素原子を有するアルキルメルカプト、1〜4個の炭素原子を有するアルキルアミノ、総数2〜8個の炭素原子を有するジアルキルアミノ、ハロゲン原子、トリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、ヒドロキシル基、ニトロ、アミノ、スルホニルおよびアセトアミドから選ばれる1〜3個の置換基で置換されたフェニルである請求項31に記載のキット。
  33. ピラゾロン誘導体が、エダラボンまたはその生理的に許容しうる塩またはその水和物である請求項32に記載の医薬組成物。
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