JP2012510294A - クロマチン構造の検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2008年12月2日に提出された米国仮特許出願第61/119,280号の優先権の恩典を主張し、それはあらゆる目的で参照により本明細書に組み入れられる。
細胞内のほとんどのDNAは、一群のヒストンタンパク質の周りにパッケージングされ、ヌクレオソームとして知られる構造をとる。このヌクレオソームDNAは、DNAを緻密に凝縮させるらせん状構造へとさらにパッケージングされうる。この緻密なパッケージングは、転写因子および転写機構へのDNAのアクセスを制限しうる。このような様式でパッケージングされたゲノムDNAは時にクロマチンと称される。
本発明は、染色体DNAを分析するための方法であって、DNA修飾剤に対する染色体上のDNA領域のアクセス可能性(accessibility)を決定し、任意で、該アクセス可能性をクロマチン構造と関連づける段階を非限定的に含む方法を提供する。いくつかの態様において、本方法は以下の段階を含む:
a.以下を同時に行う段階:
i.細胞の細胞膜を透過処理するかまたは崩壊させる段階;および
ii.該細胞を、DNA切断剤またはDNA修飾剤と、該剤が該細胞内のゲノムDNAを切断または修飾するような条件下で接触させる段階であって、ゲノムDNAの異なる領域が該剤によって異なる程度で切断または修飾され、それにより、切断されたDNA領域および無傷のDNA領域、または修飾されたDNA領域および修飾されていないDNA領域が生成される、段階;ならびに
b.少なくとも1つの、無傷の、もしくは修飾されていない、もしくは修飾されたDNA領域の物理的特徴もしくは量を検出するか、または少なくとも1つの、無傷の、もしくは修飾されていない、もしくは修飾されたDNA領域のクローニング、単離、もしくはヌクレオチド配列決定を行う段階。
i.ある動物の本質的にすべての細胞においてアクセス可能である;または
ii.ある動物のほとんどの細胞においてアクセス不能である;または
iii.細胞型もしくは生育環境に応じてさまざまなアクセス可能性を有する。
DNA修飾剤の潜在的な修飾部位を含まない対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー;および
DNA修飾剤の潜在的な修飾部位を少なくとも1つ含む対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー。
a.DNA修飾剤の潜在的な修飾部位を含まない対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー;および/または
b.DNA修飾剤の潜在的な修飾部位を少なくとも1つ含む対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー。
a.修飾剤に対してアクセス不能である対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー;および/または
b.修飾剤に対してアクセス可能である対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー。
細胞膜を「透過処理すること」とは、本明細書で用いる場合、修飾剤が細胞内に入ることを可能にするように細胞膜の完全性を低減させることを指す。透過処理された細胞膜を有する細胞は一般に細胞膜を保ち、そのため細胞の構造は実質的に無傷のままに保たれる。対照的に、細胞膜を「崩壊させること」とは、本明細書で用いる場合、細胞の構造が無傷のままでは保たれないように細胞膜の完全性を低減させることを指す。例えば、細胞膜を非イオン性界面活性剤と接触させることは、細胞膜を除去および/または溶解させ、それにより、少なくともいくらかの染色体構造を保っているゲノムDNAに対する修飾剤のアクセスを可能にする。
I.序論
本発明は、細胞膜を透過処理するかまたは崩壊させ、細胞内のゲノムDNAを修飾して、続いてさまざまな遺伝子座における修飾の程度を定量することによって、クロマチン構造の分析を可能にする。特定の遺伝子座での修飾の程度は、修飾剤に対する染色体のその部分のアクセス可能性を反映し、それ故にクロマチンの状態を反映する。
本発明の方法は、細胞の透過処理および細胞とDNA修飾剤との接触を同時に、細胞内のゲノムDNAが修飾剤に対して(クロマチン構造の違いが原因で)さまざまなアクセス可能性を有するような条件下で行い、続いて、DNA領域における修飾の量を定量することを伴う。DNAのさまざまなアクセス可能性は、ゲノムDNAのヌクレオソーム構造を反映する可能性がある。例えば、いくつかの態様において、DNA修飾剤に対してよりアクセス可能であるDNA領域は、より「粗」なクロマチン構造内にある可能性が高い。
細胞膜は、当技術分野において公知の任意のやり方で透過処理すること、または崩壊させることができる。本明細書で説明しているように、本方法は、DNAの単離の前にゲノムDNAを接触させることを伴い、それ故に、細胞膜の透過処理または崩壊の方法は、ヌクレオソームまたはクロマチンの構造が破壊されるように細胞のゲノムDNAの構造を崩壊させることはないと考えられる。
透過処理の後に、または透過処理と同時に(例えば、エレクトロポレーション中、または透過処理剤とのインキュベーション中に)、DNA修飾剤を導入し、その結果、該剤がゲノムDNAと接触し、それによってDNAに修飾を導入する。多岐にわたるDNA修飾剤を本発明に従って用いることができる。
いくつかの態様において、DNA修飾剤は制限酵素である。したがって、これらの態様において、ゲノムDNAに導入される修飾は、配列特異的な一本鎖(例えば、ニック)または二本鎖切断イベントである。多岐にわたる制限酵素が公知であり、本発明に用いることができる。
いくつかの態様においては、DNAに配列非特異的な様式で切れ目またはニックを入れる酵素をDNA修飾剤として用いる。したがって、いくつかの態様において、DNA修飾剤は配列非特異的エンドヌクレアーゼ(本明細書では「DNアーゼ」とも称する)である。
本発明のいくつかの態様において、DNA修飾剤はDNAに対する共有結合修飾を生成させる。例えば、いくつかの態様において、本発明のDNA修飾剤はメチルトランスフェラーゼである。
いくつかの態様において、DNA修飾剤はDNA修飾性化学物質である。大部分のDNA修飾性化学物質はクロマチンと比較して相対的に小さいため、融合パートナーを伴わないDNA修飾性化学物質の使用は、異なるDNA領域のアクセス可能性の程度に仮に違いがあるにしてもわずかであると考えられることから、状況によっては有効でない。このため、いくつかの態様において、DNA修飾剤は、DNA修飾性化学物質と連結された立体障害を有する分子を含む。立体障害を有する分子は、クロマチン構造に応じてDNA修飾剤のアクセス可能性に違いをもたらす任意のタンパク質または他の分子でありうる。これは例えば、結果を、本明細書に記載したDNアーゼまたは制限酵素を用いた結果と比較することによって検討することができる。
いくつかの態様においては、本発明のDNA修飾剤または切断剤を、二本鎖配列非特異的な核酸結合ドメイン(例えば、DNA結合ドメイン)と融合させるかまたは他の様式で連結させる。DNA修飾剤がポリペプチドである場合には、二本鎖配列非特異的な核酸結合ドメインを、例えば、DNA修飾剤とのタンパク質融合物として、組換えDNA技術を介して合成することができる。二本鎖配列非特異的な核酸結合ドメインは、二本鎖核酸と配列非依存的な様式で結合するタンパク質またはタンパク質の定まった領域であり、すなわち結合は、特定の配列に対する全体的な選好性を示さない。いくつかの態様において、二本鎖核酸結合タンパク質は、二本鎖核酸に対して一本鎖核酸よりも10倍またはそれ以上高い親和性を示す。二本鎖核酸結合タンパク質は、本発明のいくつかの態様において耐熱性である。そのようなタンパク質の例には、古細菌小型塩基性DNA結合タンパク質Sac7dおよびSso7d(例えば、Choli et al., Biochimica et Biophysica Acta 950:193-203, 1988;Baumann et al., Structural Biol. 1:808-819, 1994;およびGao et al, Nature Struc. Biol. 5:782-786, 1998を参照)、古細菌HMf様タンパク質(例えば、Stanch et al., J. Molec. Biol. 255:187-203, 1996;Sandman et al., Gene 150:207-208, 1994を参照)、およびPCNA相同体(例えば、Cann et al., J. Bacteriology 181:6591-6599, 1999;Shamoo and Steitz, Cell:99, 155-166, 1999;De Felice et al., J. Molec. Biol. 291, 47-57, 1999;およびZhang et al., Biochemistry 34:10703-10712, 1995を参照)が非限定的に含まれる。DNA結合ドメインに関するそのほかの情報については、欧州特許第1283875B1も参照のこと。
Sso7dおよびSac7dは、それぞれ超好熱性古細菌スルホロブス・ソルファタリカス(Sulfolobus solfataricus)およびS.アシドカルダリウス(S. acidocaldarius)に由来する小型(約7,000kd MW)の塩基性染色体タンパク質である。これらのタンパク質はリジンに富み、高い耐熱性、酸安定性および化学安定性を有する。それらはDNAと配列非依存的な様式で結合し、結合すると、DNAのTMをいくつかの条件下では最大40℃上昇させる(McAfee et al., Biochemistry 34:10063-10077, 1995)。これらのタンパク質およびそれらの相同体は、典型的には、高温でゲノムDNAを安定化させることに関与すると考えられている。
HMf様タンパク質は、DNAと直接相互作用すると考えられている真核生物H4ヒストンとアミノ酸配列および構造の両方の点で相同性のある古細菌ヒストンである。HMfファミリーのタンパク質は溶液中で安定な二量体を形成し、いくつかのHMf相同体が耐熱性種(例えば、メタノテルムス・フェルビダス(Methanothermus fervidus)およびパイロコッカス属GB-3a菌株)から同定されている。HMfファミリーのタンパク質は、Taq DNAポリメラーゼまたは固有の処理能力が低い任意のDNA修飾酵素と結合させると、その酵素がDNA基質に沿ってスライドする能力を強化し、それ故にその処理能力を高める。例えば、二量体HMf様タンパク質を、Taq DNAポリメラーゼのN末端に、例えば化学修飾を介して共有結合で連結させ、それによりそのポリメラーゼの処理能力を改善することができる。
いくつかの態様においては、DNA修飾/切断の段階の後に、利用可能な任意の方法に従ってゲノムDNAを細胞から単離する。その後の定量段階のために許容しうる純度のDNAがもたらされる限り、本質的にあらゆるDNA精製手順を用いることができる。例えば、標準的な細胞溶解試薬を、細胞を溶解するために用いることができる。任意でプロテアーゼ(プロテイナーゼKを非限定的に含む)を用いることができる。DNAは、当技術分野において公知である通りに混合物から単離することができる。いくつかの態様においては、フェノール/クロロホルム抽出を用い、DNAをその後に(例えば、エタノールにより)沈殿させて、精製する。いくつかの態様においては、必要に応じて(例えば、RNアーゼにより、またはDNA精製カラムにより)RNAを除去または分解する。
細胞とDNA修飾剤またはDNA切断剤との接触の後に、DNAの任意のさまざまな物理的特徴を検出することができる。物理的特徴には、DNAメチル化、融解温度、GC含有量、ヌクレオチド配列、およびポリヌクレオチドとハイブリダイズする能力が非限定的に含まれる。そのような特徴を検出するための種々の方法が公知であり、用いることができる。いくつかの態様において、DNA修飾/切断の段階の後に決定される物理的特徴は、DNAフットプリンティング(例えば、DNAの特定の領域に対する1つまたは複数の特定のタンパク質の能力)を決定することを含まない。例えば、1つの非限定的な態様において、例えばqPCRを用いる無傷のDNAの定量は、DNAフットプリント法を含まない。
DNA領域は、ゲノムDNA内部の関心対象の標的配列である。細胞のゲノムDNA中の任意のDNA配列を、本明細書に記載した通りに、DNA修飾剤のアクセス可能性に関して評価することができる。例えば、複数の異なる細胞型において、処理していない細胞と薬物刺激、化学刺激もしくは環境的刺激に曝露された細胞との間で、または正常組織と罹患組織との間で異なるアクセス可能性を呈する、関心対象のDNA領域を同定するために、DNA領域をスクリーニングする。したがって、いくつかの態様において、本発明の方法は、アクセス可能性の変化が疾患(またはその欠如)のマーカーとして作用するDNA領域を同定するために用いられる。例示的な疾患には、癌が非限定的に含まれる。癌でない細胞と比較して癌細胞において、変化したDNAメチル化および/またはクロマチン構造を有する、数多くの遺伝子が記載されている。
DNA修飾を定量するための方法は、ゲノムDNAに導入されるDNA修飾の種類に依存すると考えられる。例えば、二本鎖DNA切断イベント(例えば、制限酵素もしくはDNアーゼによって導入されるような、または、メチルトランスフェラーゼ処理後もしくは本明細書に記載されたDNA修飾性化学物質による修飾後に、例えばメチル化感受性もしくはメチル化依存性制限酵素によって続いて導入されるような修飾)を、関心対象のDNA領域を含むアンプリコンを生成するように設計された増幅反応を用いて好都合に検出することができる。配列特異的制限酵素を用いた場合のような定まった部位での切断イベントの場合には、潜在的な切断部位にまたがるアンプリコンが生成されるようにプライマーを設計する。無傷のDNAのみが増幅されると考えられる。全DNAの量も判明しているならば、切断されたDNAの量を、全DNAと無傷のDNAとの間の差として計算することができる。DNAの総量は、当技術分野において公知である任意のDNA定量法に従って決定することができる。いくつかの態様において、全DNAの量は、修飾とは無関係にDNAを増幅するプライマーのセットを設計することにより、好都合に決定することができる。これは例えば、同じ遺伝子領域内または別のDNA領域内にある、潜在的な切断部位をまたがないプライマーを設計することによって達成することができる。DNアーゼIなどの配列非特異的ヌクレアーゼを用いる場合のような不定部位での切断イベントの場合には、アクセス不能な参照遺伝子の使用を内部対照として組み入れるべきである。
本発明はまた、本明細書に記載された試薬の1つまたは複数を、任意で(クロマチン状態を決定しようとする)真核細胞とともに含む、反応混合物も提供する。いくつかの態様において、反応混合物は、例えば、DNA修飾剤(例えば、制限酵素、DNアーゼ、メチルトランスフェラーゼまたはDNA修飾性化学物質)および細胞透過処理剤および/または細胞崩壊剤、ならびに真核細胞を含む。また、本明細書に記載された他の試薬(バイサルファイトを非限定的に含む)を本発明の反応混合物中に含めることもできる。
本発明はまた、本発明のアクセス可能性アッセイを行うためのキットも提供する。キットは任意で、書面による使用説明書、または電子的な使用説明書(例えば、CD-ROMまたはDVD上)も含みうる。本発明のキットは、例えば、DNA修飾剤、ならびに細胞透過処理剤および/または細胞崩壊剤を含みうる。DNA修飾剤には、例えば、制限酵素、DNアーゼ、メチルトランスフェラーゼまたはDNA修飾性化学物質を含む、本明細書中に詳細に記載されたものが含まれうる。いくつかの態様において、DNA修飾剤は、MnlI、FokIおよびAlwIを非限定的に含むII-S型制限酵素である。本発明のキットは、透過処理剤およびDNA修飾剤を、同じバイアル/容器内(およびそれ故に同じ緩衝液中)に含む。または、透過処理剤およびDNA修飾剤が別々のバイアル/容器内にあってもよい。
(i)細胞膜の透過処理剤または崩壊剤;
(ii)制限酵素、DNアーゼまたは他のDNA修飾剤;
(iii)修飾剤によるさらなる修飾を防止することのできる「停止」用溶液;
(iv)核酸の抽出および/または精製のための材料(例えば、ゲノムDNAの精製のため、および/または「停止」用溶液の成分などの非DNA成分の除去のためのスピンカラム);
(vi)DNAのPCR/qPCR増幅のための試薬、任意で、テンプレートおよび/またはポリメラーゼのほかにPCRまたはqPCRのために必要なすべての成分を含む1つの混合物;
(vii)特定の標的遺伝子のPCR/qPCR増幅のためのプライマーセット。
本アッセイは、DNA修飾剤の、細胞内のクロマチンの異なる部分に対するアクセス可能性の違いを利用する。図2に図示されているように、DNA修飾剤は、クロマチンのある部分に、他の部分よりも容易にアクセスすることができる。図3は、アッセイの例示的な作業の流れを図示している。付着細胞を出発材料として24ウェルプレート中で増殖させた。この態様においては、2つのウェルを各実験に対して用いる:一方のウェルはヌクレアーゼを含まない透過処理用緩衝液で処理する;もう一方のウェルはヌクレアーゼを含む透過処理用緩衝液で処理する。細胞からリアルタイムPCRに至るまでの過程全体には約3時間がかかり、その結果は細胞採取の当日に得ることができる。
この実施例は、以上に概説した実験アプローチを用いて生成されたデータの結果を示している。
化学物質 L-α-リゾホスファチジルコリン(リゾレシチン)はSigma-Aldrichから購入した。MnlI、DNアーゼI、BSAおよびプロテイナーゼKは、New England Biolabsから購入した。RNアーゼAはQiagenから購入した。組織培養プレートはVWRから購入した。iQ SYBRはBio-Radから入手した。
Hela細胞を、ヌクレアーゼを含まない消化用緩衝液、リゾレシチン(細胞透過処理用試薬)およびヌクレアーゼを含まない消化用緩衝液、またはリゾレシチンおよびヌクレアーゼ(MnlI[M]またはDNアーゼI[D])を含む完全な消化用緩衝液のいずれかで処理した。
上記の方法を、アクセス可能性がGSTP1の発現と関係しているか否かを判断するために種々の細胞種に対しても適用した。非癌性ヒト前立腺に由来し、GSTP1が高発現されるRWPE-1細胞;および癌性ヒト前立腺に由来し、GSTP1がエピジェネティックな修飾によってサイレント化しているLNCaP細胞という、2つの細胞型を用いた。
この実施例は、MnlIではなくDNアーゼIをヌクレアーゼとした方法の使用によるデータを示す。この実施例において、本発明者らは、4つのヒト癌細胞株:Hela(子宮頸癌)、PC3(前立腺癌)、LNCaP(前立腺癌)およびHCT15(結腸癌)を分析した。本発明者らはまた、本発明者らがMnlIの例で分析したのと同じ遺伝子も分析した:HBB、GAPDHおよびGSTP1。
本発明者らは、培養細胞におけるクロマチン構造を評価することのできる迅速かつ高感度なアッセイを開発した。本発明者らのアッセイには、他のクロマチン構造アッセイを上回るいくつかの利点がある(Okino, S.T., et al., Mol Carcinog 46(10):839-46 (2007);Okino, S.T. and J.P. Whitlock, Jr., Mol Cell Biol 15(7): p. 3714-21 (1995);Rao, S., E. Procko, and M.F. Shannon, Jimmunol 167(8):4494-503 (2001);Kilgore, J.A., et al., Methods 41(3):320-32 (2007))。最も重要なこととして、本発明者らの手順では、本発明者らは、透過処理した細胞において、クロマチンを、1つの段階でインサイチューで消化する。他の手順は核の単離を必要とし、それはより多くの手間のかかる作業、より多くの時間、および出発材料としてより多くの細胞を必要とする。加えて、本発明者らのプライマーセットの設計は、クロマチンのアクセス可能性に関してより正確で、内部対照を有する評価をもたらす。
本発明のもう1つの用途は、アクセス不能なクロマチン領域のDNAメチル化状態を決定することである。DNAメチル化とは、5-メチルシトシンを生成させる、シトシンの5位での天然のメチル化のことを指す。DNAメチル化は、遺伝子活性およびクロマチン構造の調節と関連づけられている;異常なDNAメチル化パターンは、ヒトの病態および特定の罹患状態と関連性がある。この変法では、前述の手順を、PCR増幅の段階を含まないが、その手前まで行う。続いて、精製されたゲノムDNAを、メチル化されていないシトシンがウラシルに変換され、5-メチルシトシンは変化しないように、バイサルファイトによって標準的な手順を用いて改変する。続いて、特定のDNA領域を標的とするプライマーセットを用いて、ヌクレアーゼで処理した細胞から精製された、バイサルファイトで改変されたDNAを増幅する。こうすることにより、元々アクセス不能なクロマチン立体配置内にあり、それ故にDNA修飾剤によって切断されなかったDNAを増幅することができる。続いて、増幅されたDNAを、融解曲線分析、高分解能融解分析、バイサルファイト-DNA配列決定、デジタルPCR、メチル化特異的PCR、ピロシークエンシングなどの標準的な手順によって、DNAメチル化に関して分析する。このような分析は、アクセス不能なクロマチン領域のDNAメチル化状態を決定することができ、エピジェネティックな遺伝子不活性化と関連性のあるDNAメチル化の特定のパターンに関する有意義な情報を提供することができる。
Claims (39)
- 以下の段階を含む、染色体DNAを分析するための方法:
a.以下を同時に行う段階:
i.細胞の細胞膜を透過処理するかまたは崩壊させる段階;および
ii.該細胞を、DNA切断剤またはDNA修飾剤と、該剤が該細胞内のゲノムDNAを切断または修飾するような条件下で接触させる段階であって、ゲノムDNAの異なる領域が該剤によって異なる程度で切断または修飾され、それにより、切断されたDNA領域および無傷のDNA領域、または修飾されたDNA領域および修飾されていないDNA領域が生成される、段階;ならびに
b.少なくとも1つの、無傷の、もしくは修飾されていない、もしくは修飾されたDNA領域の量を検出するか、または少なくとも1つの、無傷の、もしくは修飾されていない、もしくは修飾されたDNA領域のクローニング、単離、もしくはヌクレオチド配列決定を行う段階。 - 少なくとも1つの、無傷の、または修飾されていない、または修飾されたDNA領域の前記量を、前記細胞における該DNA領域のクロマチン構造と関連づける段階を含む、請求項1記載の方法。
- 少なくとも第1の無傷の、または修飾されていない、または修飾された染色体DNA領域、および第2の無傷の、または修飾されていない、または修飾された染色体DNA領域の量を、検出する段階;ならびに
第1および第2のDNA領域の該量を比較する段階
を含む、請求項1記載の方法。 - 第1の染色体DNA領域および第2の染色体DNA領域の無傷のコピーの数を定量し、それにより、DNA切断剤に対する第1および第2のDNA領域の相対的なアクセス可能性(accessibility)を評価する段階を含む、請求項1記載の方法。
- 接触させる段階の後でかつ検出する段階の前に、前記ゲノムDNAを単離する、請求項1記載の方法。
- 前記細胞を人工の培養表面に直接的または間接的に付着させながら、前記細胞を透過処理して、DNA切断剤またはDNA修飾剤と接触させる、請求項1記載の方法。
- 透過処理する段階が、前記細胞を、細胞膜を透過性にする剤と接触させることを含む、請求項1記載の方法。
- 細胞膜を透過性にする前記剤がリゾ脂質(lysolipid)である、請求項7記載の方法。
- リゾ脂質がリゾホスファチジルコリンである、請求項8記載の方法。
- 透過処理するかまたは崩壊させる段階が、非イオン性界面活性剤を用いて細胞膜を崩壊させることを含む、請求項1記載の方法。
- 前記非イオン性界面活性剤が、NP40、Tween20およびTriton X-100の群より選択される、請求項10記載の方法。
- 前記細胞をDNA切断剤と接触させ、かつ該DNA切断剤が酵素である、請求項1記載の方法。
- 前記細胞をDNA修飾剤と接触させ、かつ該DNA修飾剤がメチルトランスフェラーゼおよびDNA修飾性化学物質からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
- DNA切断剤がDNA切断酵素であり;
ゲノムDNA中の修飾部が、DNAが切断されている部位であり;かつ
検出する段階が、切断後のDNA領域の無傷のコピーの量を定量することを含む、請求項12記載の方法。 - 検出する段階が定量的増幅を含む、請求項14記載の方法。
- 定量的増幅が、定量的ポリメラーゼ連鎖反応および定量的ライゲーション媒介ポリメラーゼ連鎖反応からなる群より選択される、請求項15記載の方法。
- DNA切断剤がDNアーゼおよび制限酵素から選択される、請求項12記載の方法。
- DNA修飾剤がメチルトランスフェラーゼであり;
修飾部が、細胞のネイティブなメチル化酵素によってはメチル化されないヌクレオチド配列中のヌクレオチド上のメチル基であり;かつ
検出する段階が、該修飾部の有無を検出する方法を含む、請求項13記載の方法。 - メチルトランスフェラーゼがDAMメチルトランスフェラーゼであり、かつ定量する段階が、修飾されたDNAを、DAMメチルトランスフェラーゼによってメチル化されたDNA配列を認識する制限酵素を用いて切断することを含む、請求項18記載の方法。
- メチルトランスフェラーゼがDNA中のシトシンにメチル部分を付加し、かつ検出する段階が、修飾されたDNAをメチル化特異的制限酵素を用いて切断すること、および/または修飾されたDNAをバイサルファイト(bisulfite)で処理することを含む、請求項18記載の方法。
- DNA修飾剤が、クロマチン構造に対して立体障害を有する分子であり、該分子がDNA修飾性化学物質と連結されている、請求項1記載の方法。
- DNA修飾性化学物質が、硫酸ジメチルおよびヒドラジンからなる群より選択される、請求項21記載の方法。
- 検出する段階が、標的DNA領域の少なくとも一部分および対照DNA領域の少なくとも一部分を定量することを含み、対照DNA領域が、
i.ある動物の本質的にすべての細胞においてアクセス可能であるか;または
ii.ある動物のほとんどの細胞においてアクセス不能であるかの
いずれかである配列を含む、請求項1記載の方法。 - 対照DNA領域が、
DNA修飾剤の潜在的な修飾部位を含まない対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー;および
DNA修飾剤の潜在的な修飾部位を少なくとも1つ含む対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー
のそれぞれを用いて定量的に増幅される、請求項1記載の方法。 - 前記DNA領域のDNAメチル化を決定する、請求項1記載の方法。
- 段階a.が、前記DNAをDNA切断剤と接触させることを含み、かつ段階b.が、前記無傷のDNAをバイサルファイトと接触させることを含む、請求項25記載の方法。
- バイサルファイトで処理したDNAの融解温度を決定し、該融解温度をDNAメチル化の有無または程度と関連づける段階をさらに含む、請求項26記載の方法。
- 段階bが、
無傷のDNA領域;または
修飾されたDNA領域;または
修飾されていないDNA領域
のライブラリーを調製することを含む、請求項1記載の方法。 - 段階bが、少なくとも1つの、無傷の、または修飾されていない、または修飾されたDNA領域を、ポリヌクレオチドのライブラリーと、該DNA領域と該ライブラリーの1つまたは複数のメンバーとのハイブリダイゼーションを可能にする条件下で接触させること、および該DNA領域と該1つまたは複数のメンバーとのハイブリダイゼーションを検出することを含む、請求項1記載の方法。
- 前記ライブラリーがマイクロアレイ上に構成されている、請求項29記載の方法。
- 段階bが、少なくとも1つの、無傷の、または修飾されていない、または修飾されたDNA領域を増幅することを含む、請求項1記載の方法。
- 段階bが、少なくとも1つの、無傷の、または修飾されていない、または修飾されたDNA領域のヌクレオチド配列決定を行うことを含む、請求項1記載の方法。
- 以下を含む、DNA修飾剤に対する染色体上の遺伝子座のアクセス可能性を決定するためのキット:
細胞膜の透過処理剤または崩壊剤;
制限酵素またはDNアーゼ。 - 細胞膜の透過処理剤または崩壊剤と、制限酵素またはDNアーゼとが、同じ容器内で同じ緩衝液中にある、請求項33記載のキット。
- 細胞膜の透過処理剤または崩壊剤と、制限酵素またはDNアーゼとが、別々の容器内にある、請求項33記載のキット。
- バイサルファイトをさらに含む、請求項33記載のキット。
- 真核生物のゲノムDNAのある領域の増幅のためのプライマー対をさらに含む、請求項33記載のキット。
- a.DNA修飾剤の潜在的な修飾部位を含まない対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー;および/または
b.DNA修飾剤の潜在的な修飾部位を少なくとも1つ含む対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー
を含む、請求項33記載のキット。 - a.修飾剤に対してアクセス不能である対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー;および/または
b.修飾剤に対してアクセス可能である対照DNA領域の一部分の増幅をプライミングするプライマー
を含む、請求項33記載のキット。
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