JP2012249995A - 聴診器ヘッド用ダイヤフラム - Google Patents
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Abstract
【課題】聴診品質にバラツキがなく、かすかな心雑音なども良く聴こえる聴診器を提供する。また、使用者・使用場所等の識別が確実になされ、院内感染等に対する衛生管理がしやすい聴診器を提供する。
【解決手段】透明又は半透明の合成樹脂を素材とし、その内部又は外部に芯材を採用した聴診器ヘッド用ダイヤフラムにより、従来のダイヤフラムでは実現できなかった大きな振幅が得られるため、診断部位体壁の音及び振動を忠実に再現することができる。又、芯材に使用者名や使用場所等を表示することで衛生管理を向上させることができるのみならず、キャラクターや任意の図柄を表示することで患者の精神状態を和らげる等、臨床品質を向上させることもできる。
【選択図】図1
【解決手段】透明又は半透明の合成樹脂を素材とし、その内部又は外部に芯材を採用した聴診器ヘッド用ダイヤフラムにより、従来のダイヤフラムでは実現できなかった大きな振幅が得られるため、診断部位体壁の音及び振動を忠実に再現することができる。又、芯材に使用者名や使用場所等を表示することで衛生管理を向上させることができるのみならず、キャラクターや任意の図柄を表示することで患者の精神状態を和らげる等、臨床品質を向上させることもできる。
【選択図】図1
Description
本発明は、聴診器ヘッドのダイヤフラムに関し、特に、芯材を備えたダイヤフラムにより機能の向上とデザインの多様性を与える聴診器ヘッド用ダイヤフラムに関する。
聴診器は、患者の心臓が発する心拍音を聴くことで患者の健康状態を診断したり、血圧を測定する際に使用される医療機器であり、その形態の例は、図2に示すとおり、聴診器ヘッド1で採った音はシャフト2から導管3によって耳管4のイヤーチップ5へと伝えられる仕組みになっている。
実用新案出願公開 昭62−74808
一般的な聴診器ヘッドの構成を図3に示す。一般的に、心臓の聴診には膜型採音部10・ ベル型採音部11の両方を使用するが、頸部(気管音)、胸部(肺音)、腹部(蠕動音・血流音)の聴診には膜型採音部10が多用されている。したがって膜型採音部10の聴診品質(即ち、良く聴こえるかどうかということ)は臨床現場における診断に多大な影響を及ぼすことになる。
しかしながら、図3及び図4に示すとおり、上記した従来の聴診器ヘッドの膜型採音部10にあっては、組み込まれているダイヤフラム12は概ね円形の樹脂一枚板を聴診器ヘッド主体部9の外周部に嵌め込まれるリング8によって保持されているが、ダイヤフラム12の材質や硬さによっては診断部位体壁の音及び振動を忠実に再現できない(即ち、良く聴こえない)という問題点があった。この場合のダイヤフラムと聴診する音の関係を表したイメージを図5に示す。図5に示すとおり、低い周波数の音はダイヤフラム12によって遮断され、高い周波数の音はダイヤフラム12を通過し、ヘッド主体部9のラッパ状の構造により増幅されるが、ダイヤフラム12の素材が硬いためダイヤフラム12自体の振幅は極めて小さい。したがって、診断部位体壁の音及び振動を忠実に再現できないことになるのである。
さらに、通常、臨床現場で使用されている聴診器は、医師(又は看護師)個人の、あるいは病院など医療施設の所有物であるが、その所有者(使用者・使用場所)を識別する方法は概ね名札(ネームタグ)によるものが多く、中には全く識別されていない場合もある。同じ医療施設内であっても使用する場所の違いによっては、例えば院内感染の恐れなどが推測される。又、名札により識別されていたとしても名札が外れてしまう可能性もあり、確実性に乏しいといえる。いずれにしても、聴診器の所有者(使用者・使用場所)が明確でない場合のリスクは大きいという問題点があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、図1に示すとおり膜型採音部10に芯材7を有したダイヤフラム主体部6を備えることにより、診断部位体壁の音及び振動を忠実に再現し、聴診品質の高い聴診器を提供することにある。
又、本発明の他の目的は、聴診器に識別機能を含むデザイン性を与えることにある。即ち、ダイヤフラムの芯材に使用者や使用場所・施設名を表示すれば、誤使用の防止となり、聴診器の衛生管理を向上させることが可能となる。
さらに、ダイヤフラムの芯材に任意の図柄やキャラクター等を表示すれば、患者とのコミュニケーションを図ることに役立ち、患者の不安感等を和らげることにもつながる装飾的にも優れた聴診器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、リングによって保持されるダイヤフラムを備えた聴診器ヘッドにあって、ダイヤフラム主体部の内部又は外部に芯材を使用した構造を特徴とするダイヤフラムを提供するものである。
そして、ダイヤフラム主体部の素材として透明又は半透明の合成樹脂を使用することにより、本発明に係る聴診器ヘッドは聴診機能の他に、識別機能を含むデザイン性を提供することを可能にしているのである。具体的には、芯材に使用者や使用する場所を印刷又は貼付により表示することで、聴診器の衛生管理における識別手段とすることが可能となる。又、芯材に任意の図柄やキャラクター、写真などを印刷又は貼付により表示することで、患者とのコミュニケーションを図ることに役立ち、不安感など患者特有の精神状態を和らげることにつながる装飾的にも優れた聴診器を提供することにある。
本発明の聴診器ヘッド用ダイヤフラムと聴診する音の関係を表したイメージを図6に示す。図6に示したとおり、低い周波数の音はダイヤフラム主体部6によって遮断され、高い周波数の音はダイヤフラム主体部6を通過し、聴診器ヘッド主体部9のラッパ状の構造によって増幅されるが、この時、本発明のダイヤフラム主体部6には芯材7を配しているため、より大きく振動し、通過音を増幅させることになる。これにより、優れた聴診品質を提供することが可能となる。
以上説明したように、本発明の聴診器ヘッド用ダイヤフラムにおいては、ダイヤフラム主体部の内部又は外部に芯材を備えることにより、診断部位体壁の音及び振動を、より忠実に再現し、例えば心臓のかすかな雑音なども確実に聴診することができる。
又、本発明においては、ダイヤフラムの芯材に識別機能やデザイン性を持たせることで使用者における、又は病院などの医療施設における衛生管理を向上させ、且つ、医師(看護師)が患者と信頼関係をつくる上で不可欠となる良きコミュニケーションを図るためのアイテムとすることができる。
以下、本発明の聴診器ヘッド用ダイヤフラムの複数の実施形態について、図面を参照して詳細を説明する。
本発明の第1の実施形態(両面接合形態)は、芯材7の両面に透明又は半透明のダイヤフラム主体部13を接合したものであり、外観図を図7に示す。芯材7は200μm程度の厚みであり、ダイヤフラム主体部素材13は100〜200μm程度の厚みであるが、本実施形態を明確にするために図7においては、それぞれの厚みを誇張している。又、図1は本実施形態によるダイヤフラム主体部6を配した聴診器ヘッドの例を断面図で示したものである。図1に示すとおり、芯材7の両面に薄いダイヤフラム主体部素材を接合したダイヤフラム6は芯材7を配した効果により、リング8によって保持されている部分を支点として大きく振動することになり、診断部位体壁の音及び振動を忠実に再現することが可能となるのである。
本発明の第2の実施形態(片面接合形態)は、芯材7の片面に透明又は半透明のダイヤフラム主体部素材13を接合したものであり、外観図を図8に示す。芯材7は200μm程度の厚みであり、ダイヤフラム主体部素材13は100〜200μm程度の厚みであるが、本実施形態を明確にするために図8においては、それぞれの厚みを誇張している。又、芯材7を配した効果については、第1の実施形態で述べたとおりである。
上記両実施形態においては、芯材に使用者名や使用施設名、あるいは任意の図柄やキャラクターなどを印刷又は貼付することができる。具体例を図9に示す。前記のとおりダイヤフラム主体部素材13は透明又は半透明の合成樹脂を用いているために、芯材7に印刷又は貼付した文字や図柄が透けて見える。これにより、聴診器ヘッドに識別機能を含むデザイン性を持たせることが可能となるのである。
1:聴診器ヘッド
2:シャフト
3:導管
4:耳管
5:イヤーチップ
6:ダイヤフラム主体部
7:芯材
8:リング
9:聴診器ヘッド主体部
10:膜型採音部
11:ベル型採音部
12:ダイヤフラム
13:ダイヤフラム主体部素材
2:シャフト
3:導管
4:耳管
5:イヤーチップ
6:ダイヤフラム主体部
7:芯材
8:リング
9:聴診器ヘッド主体部
10:膜型採音部
11:ベル型採音部
12:ダイヤフラム
13:ダイヤフラム主体部素材
Claims (5)
- リングによって保持されるダイヤフラムを備えた聴診器ヘッドにおいて、ダイヤフラム主体部の内部又は外部に芯材を使用し形成されることを特徴とする聴診器ヘッド用ダイヤフラム。
- 前記ダイヤフラムは、ダイヤフラム主体部が透明又は半透明の合成樹脂を素材として形成されることを特徴とする請求項1に記載のダイヤフラム。
- 前記芯材は、紙又は合成樹脂、金属、布を素材として形成されることを特徴とする請求項1に記載のダイヤフラム。
- 請求項3に記載した芯材の片面又は両面に、請求項2に記載したダイヤフラム主体部を接合した構造であることを特徴とする請求項1に記載のダイヤフラム。
- 前記芯材は、使用者や施設名などの使用場所の識別及び任意の図柄やキャラクター、写真などを印刷又は貼付したものであることを特徴とする請求項1に記載のダイヤフラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011134582A JP2012249995A (ja) | 2011-06-01 | 2011-06-01 | 聴診器ヘッド用ダイヤフラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011134582A JP2012249995A (ja) | 2011-06-01 | 2011-06-01 | 聴診器ヘッド用ダイヤフラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012249995A true JP2012249995A (ja) | 2012-12-20 |
Family
ID=47523382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011134582A Pending JP2012249995A (ja) | 2011-06-01 | 2011-06-01 | 聴診器ヘッド用ダイヤフラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012249995A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103006255A (zh) * | 2012-12-17 | 2013-04-03 | 鹿得医疗器械(南通)有限公司 | 一种新型的听诊器密封圈及设置有该密封圈的听诊器 |
CN105708488A (zh) * | 2014-12-02 | 2016-06-29 | 无锡市凯顺医疗器械制造有限公司 | 一种增音抗噪听诊器听头 |
TWI661813B (zh) * | 2017-09-06 | 2019-06-11 | 創心醫電股份有限公司 | 振動膜及其製造方法以及振動膜所應用之聽診器 |
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JP3114968U (ja) * | 2005-03-15 | 2005-11-04 | 有限会社富士医療器 | マグネット式聴診器及び突起付振動板 |
-
2011
- 2011-06-01 JP JP2011134582A patent/JP2012249995A/ja active Pending
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A621 | Written request for application examination |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140325 |