JP2012237937A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の撮像機器を接続した状態の使い勝手が向上した電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】 第1フォーカスレンズを有した第1撮影光学系を備えた第1撮像機器と、第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を入力する第1入力装置と、第2フォーカスレンズを有した第2撮影光学系を備えた第2撮像機器より第2フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を入力する第2入力装置と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1フォーカスレンズを有した第1撮影光学系を備えた第1撮像機器と、第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を入力する第1入力装置と、第2フォーカスレンズを有した第2撮影光学系を備えた第2撮像機器より第2フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を入力する第2入力装置と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子機器に関する。
従来から、着脱可能な2つの撮像機器を用いて立体画像やパノラマ画像を撮影する撮像装置が提案されている(特許文献1等参照)。
しかしながら、従来技術では、複数の撮像機器を接続した場合でも、撮像機器それぞれに合焦位置を検出させ、撮影レンズを至近端又は無限端のいずれかに一方に向かって駆動させるが、合焦位置が無限端側にあるにもかかわらず、最初に撮影レンズを至近端側に駆動させる場合があり、焦点検出の効率が悪い。
上記従来技術が有する問題に鑑み、本発明の目的は、複数の撮像機器を接続した状態の使い勝手が向上した電子機器を提供する。
上記課題を解決するために、本発明を例示する電子機器の一の態様は、第1フォーカスレンズを有した第1撮影光学系を備えた第1撮像機器と、第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を入力する第1入力装置と、第2フォーカスレンズを有した第2撮影光学系を備えた第2撮像機器より第2フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を入力する第2入力装置と、を備える。
また、第1、第2入力装置の入力結果に基づいて、第1フォーカスレンズと第2フォーカスレンズとの駆動制御を行なう制御装置を備えてもよい。
また、制御装置は、第1撮像機器による第1フォーカスレンズの駆動と、第2撮像機器による第2フォーカスレンズの駆動とのどちらの駆動速度が速いかを判定してもよい。
また、第1フォーカスレンズと、第2フォーカスレンズとのそれぞれは、第1端と第2端との間で駆動可能であり、制御装置は、駆動速度の速いフォーカスレンズが第1端側にいるときに、当該フォーカスレンズを第2端側に向けて駆動してもよい。
また、第1入力装置は、第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報として、焦点検出方式を検出してもよい。
また、第1入力装置は、第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報として、第1フォーカスレンズを駆動する駆動装置の情報を検出してもよい。
また、第1入力装置は、第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報として、第1フォーカスレンズの重量の情報を検出してもよい。
また、第1撮影光学系が撮影する第1領域と、第2撮影光学系が撮影する第2領域との少なくとも一部が重複するかどうか判定する判定装置を備えてもよい。
本発明を例示する電子機器の他の態様は、第1フォーカスレンズを有した第1撮影光学系を備えた第1撮像機器と連携して撮影を行うように、第2フォーカスレンズを有した第2撮影光学系を備えた第2撮像機器と、第1撮像機器に対して第2フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を出力する出力装置と、を備える。
また、第1フォーカスレンズと第2フォーカスレンズとの駆動速度に応じて、第2フォーカスレンズの駆動方向の指示を受け取る受取部を備えてもよい。
また、第2フォーカスレンズは、第1端と第2端との間で駆動可能であり、第2フォーカスレンズの駆動速度が第1フォーカスレンズの駆動速度よりも速く、第2フォーカスレンズが第1端側にいるときに、受取部は、第2フォーカスレンズを第2端側に向けて駆動する指令を受け取ってもよい。
また、第1撮像機器に対して、第2撮像機器を着脱可能な着脱部を備えてもよい。
本発明によれば、複数の撮像機器を接続した状態の使い勝手が向上した電子機器を提供できる。
本発明の一実施の形態によるカメラシステム10は、図1に示すように、第1撮像機器でメインの電子カメラ(以下、「メインカメラ」と称す)11と、第2撮像機器でサブの電子カメラ(以下、「サブカメラ」と称す)12とで構成されている。メインカメラ11とサブカメラ12とは、それぞれ単独で静止画や動画を撮影することができる。
サブカメラ12には、左側面(マイナスY側)に接続部13が取り付けられている。接続部13は、先端に雄コネクタ14が設けられており、雄コネクタ14は、メインカメラ11の右側面に設けた雌コネクタ15に物理的かつ電気的に接続される。サブカメラ12は、接続部13を介してメインカメラ11に対して着脱自在に取り付けられる。本実施形態においては、接続部13は、メインカメラ11をサブカメラ12に接続した状態を物理的に保持し、この状態で撮影動作が行われる。
メインカメラ11は、正面に撮影レンズ16、ステレオマイクロフォン17、及び照明窓18が、また、上面には、レリーズボタン19、及び電源スイッチ20がそれぞれ設けられている。ステレオマイクロフォン17は、右チャンネル用のマイクロフォン(以下、「マイク」と称す)17aと、左チャンネル用のマイク17bとで構成されている。
ステレオマイク17は、撮影レンズ16を挟んだ両側にそれぞれ配されており、一方のマイク17aは、他方のマイク17bよりも雌コネクタ15から離れた位置に配されている。つまり他方のマイク17bは、雌コネクタ15に近く、かつサブカメラ12に近い位置に配されている。
サブカメラ12には、正面に撮影レンズ21、ステレオマイク22、及び照明窓23が、上面には、レリーズボタン24、及び電源スイッチ25がそれぞれ設けられている。ステレオマイク22は、右チャンネル用のマイク22aと、左チャンネル用のマイク22bとで構成されている。
ステレオマイク22a,22bは、撮影レンズ16を挟んだ両側にそれぞれ配されている。マイク22aは、撮影レンズ21を挟んで接続部13側に配されており、マイク22bは、接続部13から離れる位置に配されている。
メインカメラ11のステレオマイク17は、被写界の音声を集音するものであり、不図示の音声回路を介して後述のCPU117に接続されている。メインカメラ11とサブカメラ12とを接続した時には、4つのマイク17a,17b,22a,22bの全てを用いて集音を行って4チャンネルマイクとすることもできる。
また、メインカメラ11とサブカメラ12とを接続した時には、接続部13から離れた位置に配されている2つのマイク17a,22bで集音してもよい。この場合、接続部13に近いマイク17b,22aとの少なくとも一方の近傍にスピーカを設け、マイク17b,22aとで集音した音と逆位相の音をスピーカから出力すれば、撮影レンズ16,21を駆動する時の機械部品の騒音(ノイズ)を打ち消す(キャンセルする)ことができる。
撮影レンズ16は、ズームレンズやフォーカスレンズを含む複数のレンズ群で構成され、被写体像を後述の撮像素子の撮像面に結像させる。撮影レンズ16のレンズ位置は、メインカメラ11のレンズ駆動部(不図示)によって光軸16a方向(X軸方向)に調整される。サブカメラ12の撮影レンズ21もズームレンズやフォーカスレンズを有しており、撮影レンズ16と同じ構成としてもよく、群構成やレンズ枚数を異ならせるようにしてもよい。
照明窓18は、内部に照明装置を有し、照明撮影(照明撮像)を行う時にプリ発光を行って被写体輝度を求め、照明撮影時の発光量をCPU117により演算し、この演算した発光量に基づき本発光を行う。また、サブカメラ12の照明窓の奥にも照明装置が内蔵されている。この照明装置もメインカメラ11の照明装置と同じ構成としてもよく、光源、調光範囲、充電時間、ガイドナンバー等の仕様を異ならせるようにしてもよい。メインカメラ11の照明装置は、サブカメラ12を接続した場合、サブカメラ12の照明装置と協働した照明撮影を行う。なお、照明装置の光源としては、キセノンランプを用いてもよく、また、LEDを用いてもよい。
サブカメラ12のレリーズボタン24は、サブカメラ12が単独で使用される場合のものである。サブカメラ12は、メインカメラ11に接続された時には、メインカメラ11側のレリーズボタン19に同期又は連動して撮影を行う。このため、サブカメラ12が常にメインカメラ11に接続して使用される専用のカメラである場合には、レリーズボタン24を省略してもよい。
メインカメラ11の背面には、図2に示すように、LCD26、ズームレバー27、及びロータリーマルチセレクター28が設けられている。LCD26は、液晶パネルによって構成され、画像や操作メニュー画面などを表示する。なお、LCD26の表面に透明なタッチパネルを積層して設けてもよい。この場合には、ユーザがLCD26の操作メニューを視認しつつ、タッチパネルをタッチ操作することにより、その座標とその座標に対応して表示された操作メニューを選択することが可能となる。
ズームレバー27は、撮影レンズ16の変倍位置を広角端と望遠端との間で調節するものである。ロータリーマルチセレクター28は、外周部28a、回転部28b、及び中央部にあるOKボタン28cを有しており、メニュー画面で表示されている項目や画像を選択する際には、外周部28aの上下部分および左右部分を押す方法と、回転部28bを回転させる方法とがある。OKボタン28cを押すことにより選択した項目や画像の選択を確定することが可能となる。
サブカメラ12の背面には、図3に示すように、LCD29が設けられている。LCD29には、スルー画像や再生画像、及びメニュー画面等が表示される。
LCD29には、透明なタッチパネルが積層して設けられており、撮影者がLCD29の操作メニューを視認しつつ、タッチパネルをタッチ操作することにより、その座標とその座標に対応して表示された操作メニューを選択するものである。
LCD29を内蔵するLCD板30は、図4に示すように、ヒンジ31によりカメラ本体32に対して開閉自在に設けられている。カメラ本体32には、LCD板30を開くことで視認される内面32aに、接続部13を収容する収容部33が設けられている。
接続部13は、カメラ本体32に対して回転可能であり、Z軸方向に沿った第1軸34とY軸方向に沿った第2軸35とを有する。接続部13は、第1軸34を中心に回転することで収容部33に収納される。第1軸34は、図5に示すように、撮影レンズ21の光軸21a(X軸)に対して垂直方向から直交する垂直軸であり、メインカメラ11に接続した状態を平面から見た時に、図6に示すように、光軸21aがメインカメラ11の撮影レンズ16の光軸16aに交差する方向にサブカメラ12を回転させる。なお、第1軸34は、垂直に対してずれた軸でもよい。この場合には、互いの光軸16a,21aが水平面に対して傾斜した面内において交差するように回転させる。
第2軸35は、光軸21aに対して水平方向から直交する水平軸であり、メインカメラ11に接続した状態を右側面から見た時に、図7に示すように、光軸21aが光軸16aに対して旋回するようにサブカメラ12を回転させる。このように、接続部3は、メインカメラ11とサブカメラ12とを水平方向に相対的に開閉する第1軸34と、メインカメラ11とサブカメラ12とを上下方向に相対的に振る第2軸35とから成る2自由度の2軸ヒンジを有する。なお、この2軸ヒンジとボールジョイントを組み合わせてメインカメラ11に対するサブカメラ12の姿勢を2自由度以上で調整できるようにしてもよい。
第1及び第2軸34,35には、所定の回転角毎にクリック感が得られるようになっている。メインカメラ11とサブカメラ12との向き(姿勢)は、クリック感のある場所で軸34,35が各々止まるため、簡便に微調整をすることができる。そして、メインカメラ11とサブカメラ12とは、光軸16aと光軸21aとが平行になる各軸34,35の回転位置が初期位置の状態になる。初期位置の時にも、各軸34,35にクリック感が得られる。なお、軸34,35毎に回転位置を検出する検出器をそれぞれ設けてもよい。検出部から得られる各軸34,35の回転位置の情報は、メインカメラ11、又はサブカメラ12に伝達され、各種の撮影を行う時のパラメータ、例えばステレオ撮影時に互いのカメラ11,12の光軸16a,21aが交差しているか平行になっているかを認識する時のパラメータとして用いる。なお、本実施形態においては、後述する3D撮影や、ハイダイナミック撮影の際には、光軸16a,21aを平行に設定し、パノラマ撮影の際には光軸16a,21aを交差させて撮影を行う。
ところで、メインカメラ11とサブカメラ12とを接続した時には、メインカメラ11に対してサブカメラ12をX軸方向に対して回転(旋回)する時にサブカメラ12の底面がテーブル等と緩衝しないようにするために、図8に示すように、サブカメラ12の底面とテーブルとの間に隙間Aができるようにするのが好適である。このとき、互いの光軸16a,21aが同じ高さ位置になるように接続部13が設けられている。サブカメラ12は、メインカメラ11よりも高さ(Z軸方向の寸法)が低くなっている。メインカメラ11に対して接続部13のサブカメラ12に対する取付け位置、及びメインカメラ11の雌コネクタ15の位置は、互いの光軸16a,21aが同じ高さ位置(Z軸方向における位置が同じ)において前記隙間Aができるように、それぞれの高さが決められている。なお、互いの光軸16a,21aが高さ方向でずれて接続されていても隙間Aが生じるように構成するのが望ましい。
メインカメラ11は、雌コネクタ15に接続される接続部13とサブカメラ12とを片持ちで支持することができるように、重量がサブカメラ12よりも重く、かつ雄コネクタ14の挿入ストロークが深いため、雌コネクタ15に強い結合力を有している。
一般的にカメラは、撮影レンズが重いため、撮影レンズを保持するレンズ鏡筒の空間内に重心位置があることが多い。そこで、接続部13の取り付け位置、及び雌コネクタ15の高さ位置(Z軸方向の位置)は、メインカメラ11とサブカメラ12とを初期位置の状態で接続した時に、光軸16aと光軸21aとを結ばれるようにY軸方向に伸びる直線L上に設けるのが好適である。なお、重心が光軸上からずれている場合には、メインカメラ11とサブカメラ12との各重心位置を通る直線上に、接続部13の取り付け位置、及び雌コネクタ15の高さ位置を設ければよい。
接続部13で接続した時の重さの中心になる重心位置がメインカメラ11内になるようにメインカメラ11およびサブカメラ12の寸法や重量を決めることにより、メインカメラ11とサブカメラ12とを接続したときの安定性を確保することができる。
ところで、上記実施形態では、接続部13をサブカメラ12に取り付けているが、逆に接続部13をメインカメラ11に取り付けて、サブカメラ12に対して着脱自在に接続するように構成してもよい。この場合には、接続部を収容する収容部をメインカメラ11の背面に設ければよい。
また、第1軸34、及び第2軸35の一方を含む接続部13の一部をメインカメラ11に、他方の軸を含む接続部13の他部をサブカメラ12にそれぞれ分離して設けてもよい。この場合は、収容部33をメインカメラ11とサブカメラ12とのそれぞれに設ければよい。
収容部33は、サブカメラ12を背面から視たときに、撮影レンズ21を配置した領域にかかる位置に設けられている。なお、収容部33をメインカメラ11に設ける場合にも同様の構成とすることができる。なお、この場合は、収容部33は、メインカメラ11を背面から視たときに、撮影レンズ16を配置した領域にかからない位置に設けるのが望ましい。
さらに、図9に示すように、メインカメラ11とサブカメラ12とに接続部36をそれぞれ接続するようにしてもよい。この場合には、接続部36の両端に雄コネクタ14,37をそれぞれ設け、サブカメラ12に雄コネクタ37が接続される雌コネクタ38を設ければよい。この場合も、接続部36は、第1及び第2軸39,40を有する。第2軸40は、上下に分かれている。上の第2軸40aは、第1軸39に対してメインカメラ11を回転させる軸であり、下の第2軸40bは、第1軸39に対してサブカメラ12を回転させる軸である。
メインカメラ11の撮影レンズ21は、サブカメラ12の撮影レンズ16と同じ構成のものを採用してもよいが、種類の異なるレンズ(単焦点レンズ、望遠レンズ、広角レンズ)とすることによりカメラシステム10での撮影のバリエーションを広げることができる。様々なレンズに対応したサブカメラ12を用意してもよく、撮影レンズ21を交換できるようにしてもよい。
なお、上記各実施形態では、接続部13に第1及び第2軸34,35を有しているが、さらに、光軸と平行な第3軸の回転軸を設けて、第3軸を中心に互いのカメラ11,12を相対的に回転させてもよいし、互いのカメラ11,12を高さ方向に相対的にずらす軸や機構を設けてもよい。
なお、上記各実施形態では、接続部13を用いてデジタルカメラ11,12同士を接続するカメラシステムとして説明しているが、これに限らず、携帯電話、スマートフォン、及びPDA(personal digital assistant)等のテレビカメラ付きの電子機器同士を接続する電子機器システムにも本実施形態を適用することができるのは言うまでもない。
次に、図10に示すブロック図を参照しつつ、カメラシステム10のメインカメラ11およびサブカメラ12の構成について説明する。なお、本実施形態のメインカメラ11およびサブカメラ12は、撮影モードとして、単写モードと連写モードとを有する静止画モード、動画モード等とともに、例えば、パノラマ画像を生成するパノラマモード、メインカメラ11とサブカメラ12とが接続された場合に立体画像を生成する3Dモードを有するものとする。
メインカメラ11は、撮影レンズ16、マイク17a,17b、撮像素子110、AFE111、バッファメモリ112、LCD26、操作部材113、記録インターフェース(I/F)114、画像処理部116、CPU117、電源回路118、照明装置120、バスから構成される。マイク17a、17b、バッファメモリ112、LCD26、操作部材113、記録I/F114、画像処理部116、CPU117、電源回路118、照明装置120は、バスを介して情報伝達可能にそれぞれ接続される。
また、メインカメラ11は、図1に示すように、雌コネクタ15にサブカメラ12の接続部13の雄コネクタ14が挿入された場合、サブカメラ12のインターフェースであるI/F221a〜221dと電気的に接続して制御信号や画像データ等を入出力するI/F121a〜121dを備える。
撮像素子110は、撮影レンズ16を通過した光束によって結像される被写界を撮像するデバイスである。この撮像素子110の出力はAFE111に入力される。なお、本実施形態の撮像素子110は、順次走査方式の固体撮像素子(CCD等)であっても、XYアドレス方式の固体撮像素子(CMOS等)であってもよい。また、撮像素子110のサイズは、35mmフルサイズやAPSサイズ等である。
撮像素子110の受光面には、複数の受光素子がマトリックス状に配列されている。撮像素子110の各受光素子には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタが公知のベイヤ配列にしたがって配置されている。そのため、撮像素子110の各受光素子は、カラーフィルタでの色分解によってそれぞれの色に対応する画像信号を出力する。これにより、撮像素子110は、カラーの画像を取得できる。
ここで、メインカメラ11の撮影モードにおいて、撮像素子110は、操作部材113を構成するレリーズボタン19の全押し操作に応答して記録画像(本画像)を撮像する。なお、サブカメラ12と接続される場合、撮像素子110は、サブカメラ12のレリーズボタン24の全押し操作に応答して本画像を撮像してもよい。また、撮影モードでの撮像素子110は、撮影待機時に所定の時間間隔(例えば、30fps等)ごとに構図確認用の低解像度画像(スルー画像)を撮像する。このスルー画像のデータは、撮像素子110から間引き読み出しで出力される。なお、スルー画像のデータは、LCD26での画像表示や、CPU117による各種の演算処理等に使用される。
AFE111は、撮像素子110の出力に対してアナログ信号処理を施すアナログフロントエンド回路である。このAFE111は、相関二重サンプリング、画像信号のゲインの調整、画像信号のA/D変換を行う。AFE111の出力は、バスを介してバッファメモリ112に接続される。なお、本実施形態では、撮像部として撮像素子110とAFE111と有している。
バッファメモリ112は、メインカメラ11の撮像素子110やサブカメラ12の撮像素子210によって撮像された画像データを一時的に記憶したり、CPU117のワークメモリとして用いられたりする。また、バッファメモリ112は、画像処理部116による画像処理の前工程や後工程での画像データを一時的に記憶する。バッファメモリ112には、揮発性の半導体メモリ等を適宜選択して用いることができる。
操作部材113は、レリーズボタン19、電源スイッチ20、ズームレバー27、ロータリーマルチセレクター28等から構成される。
記録I/F114には、記憶媒体115を接続するためのコネクタが形成されている。そして、記録I/F114は、コネクタに接続された記憶媒体115に対してデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記憶媒体115は、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカード等で構成される。なお、図10では記憶媒体115の一例としてメモリカードを示す。
画像処理部116は、AFE111から出力されるデジタル画像信号に対して、各種画像処理(例えば、色補間処理、階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス調整処理、画像圧縮処理、画像伸張処理等)を施す。また、本実施形態の画像処理部116は、撮影モードがパノラマモードの場合、公知のパノラマ合成の手法を用い、順次撮像される本画像をつなぎ合わせて、パノラマ画像を生成する画像合成処理を行う。なお、パノラマ合成は、例えば特許第4269558号(米国公開特許20050151858号)に開示されている。
図5から図7に示してあるように、本実施形態の接続部13は、メインカメラ11とサブカメラ12とを水平方向に相対的に開閉する第1軸34と、メインカメラ11とサブカメラ12とを上下方向に相対的に振る第2軸35とから成る2自由度の2軸ヒンジを有している。このため、本実施例のパノラマモードにおいては、水平方向に延びるパノラマ画像を取得することもできるのに加えて、上下方向に延びるパノラマ画像を取得することもできる。
また、画像処理部116は、サブカメラ12と接続され撮影モードが動画モード等に設定される場合、サブカメラ12で撮像されたRAW画像を、I/F221a,121aを介して入力し、上記各種画像処理を施してもよい。画像処理部116は、上記各種画像処理の回路を直列で接続し、パイプライン方式で高速に画像処理するASIC(Application Specific Integrated Circuit)が好ましい。
CPU117は、メインカメラ11の動作を統括的に制御するプロセッサである。CPU117は、制御プログラムを実行することにより、例えばスルー画像のデータに基づいて、位相差検出方式やコントラスト検出方式による公知のオートフォーカス(AF)制御により撮影レンズ16の合焦位置を検出する焦点検出部117a、自動露出(AE)演算を行う露出演算部117b、オートホワイトバランス(AWB)演算を行うAWB演算部117cとして動作する(図11a)。また、CPU117は、LCD26に対する設定画面や撮像された本画像やスルー画像の表示処理等も行う。さらに、本実施形態のCPU117は、メインカメラ11とサブカメラ12とが接続されたカメラシステム10についても、後述するように、サブカメラ12のCPU217と協働して制御する。また、CPU117は、クロック信号に基づいて時刻を計時する計時機能も有する。
電源回路118は、CPU117からの指示に応じて電池119の電力をメインカメラ11内の各部へ供給する。同時に、電源回路118は、電池119の電圧を検出し、検出した電圧を電池残容量情報としてCPU117へ出力する。なお、サブカメラ12と接続されている場合、電源回路118は、CPU117の制御に基づいて、I/F121d,221dを介しサブカメラ12へ電力供給してもよい。
照明装置120(第1照明装置)は、CPU117の制御により撮像時に光源を発光する協働動作を行い、照明窓18を介して被写界中の人物等の主要被写体を照明する。照明装置120の光源には、キセノンランプや発光ダイオード(LED)等を適宜選択して用いることができる。なお、照明装置120は、サブカメラ12が接続されている場合、サブカメラ12の照明装置220と協働して照明動作する。
メインカメラ11のインターフェースであるI/F121aは、サブカメラ12のI/F221aを介して、サブカメラ12で撮像され画像処理部216による画像処理が施される前のRAW画像データを入力したり、メインカメラ11で撮像され画像処理部116による画像処理が施される前のRAW画像データを出力したりする。これにより、例えば、メインカメラ11で撮像されたRAW画像を2つの画像処理部116,216で処理させることができ、連写速度や動画のフレームレートを上げることができる。
メインカメラ11のインターフェースであるI/F121bは、サブカメラ12のI/F221bを介して、サブカメラ12の撮像素子210で撮像され画像処理部216で画像処理された画像データを入力する。
メインカメラ11のインターフェースであるI/F121cは、サブカメラ12のI/F221cを介して、CPU117とサブカメラ12のCPU217とを通信可能し、CPU217からサブカメラ12の各種情報を入力し、CPU117からの制御信号をCPU217に出力する。ここで、サブカメラ12の各種情報とは、撮影レンズ21、撮像素子210、照明装置220等の情報であり、それらの情報に基づいて、CPU117はサブカメラ12を制御する。
メインカメラ11のインターフェースであるI/F121dは、サブカメラ12のI/F221dを介して、CPU117の制御に基づき、電池119の電力をサブカメラ12へ、又は電池219の電力をメインカメラ11へ供給する。なお、メインカメラ11およびサブカメラ12への電源供給が不要な場合には省略することができる。
一方、サブカメラ12は、撮影レンズ21、マイク22a,22b、撮像素子210、AFE211、バッファメモリ212、LCD29、操作部材213、記録I/F214、画像処理部216、CPU217、電源回路218、照明装置220、バスから構成される。マイク22a,22b、バッファメモリ212、LCD29、操作部材213、記録I/F214、画像処理部216、CPU217、電源回路218、照明装置220は、バスを介して情報伝達可能にそれぞれ接続される。
また、サブカメラ12は、図1に示すように、接続部13の雄コネクタ14がメインカメラ11の雌コネクタ15に挿入された場合、メインカメラ11と制御信号や画像データ等を入出力するI/F221a〜221dを備える。
撮像素子210は、メインカメラ11の撮像素子110と同様に、撮影レンズ21を通過した光束によって結像される被写界を撮像する。なお、サブカメラ12の撮像素子210とメインカメラ11の撮像素子110とのサイズは、同じでも異なってもよい。
AFE211は、メインカメラ11のAFE211と同様に、撮像素子210の出力に対してアナログ信号処理を施すアナログフロントエンド回路であり、撮像素子210とAFE211とでサブカメラ12の撮像部を構成する。
バッファメモリ212は、サブカメラ12によって撮像された画像データを一時的に記憶したり、CPU217のワークメモリとして用いられたりする。また、バッファメモリ212は、画像処理部216による画像処理の前工程や後工程での画像データを一時的に記憶する。バッファメモリ212は、メインカメラ11のバッファメモリ112と同様に、揮発性の半導体メモリ等を適宜選択して用いることができる。
操作部材213は、レリーズボタン24、電源スイッチ25等から構成される。
記録I/F214には、メインカメラ11の場合と同様に、記憶媒体215を接続するためのコネクタが形成されている。そして、記録I/F214は、コネクタに接続された記憶媒体215に対してデータの書き込み/読み込みを実行する。
画像処理部216は、メインカメラ11の画像処理部116と同様に、AFE211から出力されるデジタル画像信号に対して各種画像処理を施す。なお、画像処理部216は、メインカメラ11と接続され撮影モードが動画モード等に設定された場合、メインカメラ11のCPU117の制御指示に基づいて、メインカメラ11で撮像されたRAW画像を、I/F121a,221aを介して入力し、上記各種画像処理を施してもよい。画像処理部216は、画像処理部116と同様に、各種画像処理をパイプライン方式で高速に画像処理するASICが好ましい。
CPU217は、サブカメラ12の動作を統括的に制御するプロセッサである。CPU217は、メインカメラ11のCPU117と同様に、制御プログラムを実行することにより、例えばスルー画像のデータに基づいて、AF制御により撮影レンズ21の合焦位置を検出する焦点検出部217a、AE演算を行う露出演算部217b、AWB演算を行うAWB演算部217cとして動作する(図11b)。また、CPU217は、LCD29に対する設定画面や撮像された本画像やスルー画像の表示処理等も行う。さらに、本実施形態のCPU217は、メインカメラ11と接続された場合、CPU117からの制御信号に基づいて、サブカメラ12の動作を制御する。
電源回路218は、CPU217からの指示に応じて電池219の電力をサブカメラ12内の各部へ供給する。同時に、電源回路218は、電池219の電圧を検出し、検出した電圧を電池残容量情報としてCPU217へ出力する。なお、メインカメラ11と接続されている場合、電源回路218は、メインカメラ11のCPU117の制御指示に基づいて、I/F221d、121dを介しメインカメラ11へ電力供給してもよい。
照明装置220(第2照明装置)は、メインカメラ11の照明装置120と同様に、撮像時に光源を発光する協働動作を行い、照明窓23を介して被写界中の人物等の主要被写体を照明する。照明装置220の光源は、キセノンランプやLED等を適宜選択して用いることができ、照明装置120の光源と同じでも異なってもよい。
次に、カメラシステム10の動作について、A)照明撮影、B)AF制御、C)動画撮影に分けて説明する。
A)照明撮影の動作について
図1に示すカメラシステム10による照明撮影の動作について、図12に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、照明装置120,220は、閃光装置として動作するものとし、カメラシステム10は、照明撮影として閃光撮影を行う。すなわち、照明装置120,220は、CPU117の制御に基づいて、本画像撮像時における本発光の発光量を求めるためのプリ発光を行う。CPU117は、そのプリ発光による被写体輝度に基づいて、本発光の発光量を演算し、照明装置120,220は、演算された発光量に基づいて本発光を行う。
A)照明撮影の動作について
図1に示すカメラシステム10による照明撮影の動作について、図12に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、照明装置120,220は、閃光装置として動作するものとし、カメラシステム10は、照明撮影として閃光撮影を行う。すなわち、照明装置120,220は、CPU117の制御に基づいて、本画像撮像時における本発光の発光量を求めるためのプリ発光を行う。CPU117は、そのプリ発光による被写体輝度に基づいて、本発光の発光量を演算し、照明装置120,220は、演算された発光量に基づいて本発光を行う。
また、照明装置120,220の光源、調光範囲、充電時間、ガイドナンバー等の仕様情報は、それぞれが配置されるメインカメラ11およびサブカメラ12の不図示のメモリに予め記憶されているものとする。
さらに、以下において、カメラシステム10の撮影モードは例えばロータリーマルチセレクター28により連写モードに設定され、メインカメラ11に連写させる場合における、カメラシステム10による照明撮影の動作を説明する。しかしながら、サブカメラ12に連写させる場合や単写モードでメインカメラ11又はサブカメラ12に撮像させる場合についても同様の照明撮影の動作を行う。
以上に基づき、CPU117は、ユーザによる電源スイッチ20又は電源スイッチ25の一方の電源投入指示に応答して、カメラシステム10のメインカメラ11およびサブカメラ12の電源を投入する。なお、接続部13を介してメインカメラ11とサブカメラ12とが接続されたときにメインカメラ11およびサブカメラ12の電源を投入するようにしてもよい。CPU117は、メインカメラ11を初期化するとともに、I/F121a,221aを介して、CPU217に対しサブカメラ12の初期化指示の制御信号を出力する。CPU117は、ステップS101からの処理を開始する。なお、メインカメラ11及びサブカメラ12の初期化には、一例として撮影レンズ16,21のズームの位置やフォーカス位置を一致させたり、絞り値やシャッター速度を一致させてメインカメラ11とサブカメラ12との撮影条件を合わせることが挙げられる。
ステップS101:CPU117は、照明装置120の仕様情報を、メインカメラ11のメモリ(不図示)から読み込む。また、CPU117は、CPU217に対し照明装置220の仕様情報をサブカメラ12のメモリ(不図示)から読み込ませ、I/F121c、221cを介して取得する。
ステップS102:CPU117は、電源回路118に対し電池119の電圧を検出させ、検出した電圧を電池残容量情報として取得する。また、CPU117は、CPU217に対し、電源回路218に電池119の電圧を検出させる制御信号を出力する。CPU217は、検出された電池219の電圧を電池残容量情報として、I/F121c、221cを介して、CPU117に出力する。CPU117は、電池219の電池残量情報を取得する。なお、CPU117は、メインカメラ11の電源回路118がサブカメラ12へ電力供給している場合や、サブカメラ12の電源回路218がメインカメラ11へ電力供給している場合、電力供給されている側の電池の残容量情報の取得を省略してもよい。
ステップS103:CPU117は、ステップS101およびステップS102で取得した照明装置120,220の仕様情報および電池119,219の電池残量情報に基づいて、照明装置120,220を協働させて照明動作させる設定を行う。すなわち、CPU117は、照明装置120,220の一方をプリ発光の閃光装置とし、他方を本発光の閃光装置として設定する。
例えば、CPU117は、電池119,219の電池残量情報に基づいて、残量が少ない方の電池を有するカメラの照明装置にプリ発光させ、他方の照明装置に本発光させる設定を行う。また、CPU117は、照明装置120,220の充電時間の長さに基づいて、充電時間が長い照明装置にプリ発光させ、充電時間が短い照明装置に本発光させるように設定してもよい。あるいは、CPU117は、一方の電池が他方のカメラにも電力供給している場合、電力供給を受けているカメラの照明装置にプリ発光させ、電力供給しているカメラの照明装置に本発光させる設定でもよいし、電力供給しているカメラの照明装置にプリ発光と本発光との両方をさせる設定でもよい。
なお、本実施形態では、CPU117は、プリ発光を照明装置220にさせ、本発光を照明装置120にさせる設定を行うものとする。また、CPU117は、撮影モードが連写モードの場合、撮像素子110,210の感度を上げる設定を行ってもよい。
また、CPU117は、被写体までの距離と絞り値(F値)と、照明装置120,220のガイドナンバーを参照して、どちらの照明装置により本発光をさせるかを決定してもよい。例えば、CPU117は、照明装置120のガイドナンバーが照明装置220のガイドナンバーよりも大きく、被写体までの距離が遠い場合にはガイドナンバーの大きな照明装置120により本発光を行なうようにすればよい。
ステップS104:CPU117は、ユーザによるレリーズボタン19の全押し操作の撮像指示に応答して、ステップS103の設定に基づいて、照明装置220にプリ発光させる。CPU117は、そのプリ発光に基づいて、本発光を行う照明装置120の発光量を算出し設定する。
ステップS105:CPU117は、ステップS104において設定した発光量で、照明装置120を本発光させ、撮像素子110に被写界を撮像させる。画像処理部116は、撮像された画像データに対して画像処理を施し、バッファメモリ112に一時的に記録する。なお、本実施形態において、CPU117,217は、特に、AWB演算部117c,217cのAWB演算処理における照明装置120,220の光源に対する補正値の一覧表を有するのが好ましい。
ステップS106:CPU117は、撮影モードが連写モードか否かを判定する。CPU117は、単写モードの場合(NO側)、画像処理部116に対して、バッファメモリ112に記録した画像データに対し画像圧縮処理をさせ、生成された画像ファイルを記憶媒体115に記録する。CPU117は一連の処理を終了する。
一方、CPU117は、連写モードの場合、ステップS103(YES側)へ移行する。CPU117は、ユーザによるレリーズボタン19の全押し操作が解除され、撮像終了指示を受け付けるまで、ステップS103〜ステップS105の処理を行う。
なお、CPU117は、連写モードの場合、ステップS103において、例えば、次の照明撮影では照明装置120にプリ発光させ、照明装置220に本発光させる設定を行うことが好ましい。これにより、本発光を行った照明装置が再充電されるまでの時間を短くすることができ、連写速度を上げても安定したフレームレートで連写を行うことができる。
また、照明装置120,220の光源が異なる場合、交互に本発光させることにより、雰囲気が異なる画像を撮像することができる。なお、CPU117は連写モードの2回目以降の撮影の際に、例えばAEロックがされている場合にはステップS104のプリ発光のステップをスキップしてもよく、また、AEロックがされていない場合でもステップS104のプリ発光を間引いて行なうようにしてもよい。
このように、照明装置120,220の仕様情報や電池119,219の電池残量情報等に基づいて、照明装置120,220を協働させて動作させることにより、照明撮像を高速にかつ容易に行うことができる。
《照明撮影の動作の補足事項》
(1)上記照明撮影の動作では、一方の照明装置にプリ発光させ、他方の照明装置に本発光させたが、これに限定されない。例えば、プリ発光は、いずれかの一方の照明装置で行うが、本発光は、照明装置120,220の両方で行ってもよい。ただし、この場合、CPU117は、照明装置120と照明装置220との発光量等を互いに異なるように調整し設定することが好ましい。すなわち、CPU117は、一方の照明装置に近くに位置する主要被写体を照明させるように発光量を設定し、他方の照明装置に遠くに位置する主要被写体を照明させるように発光量を設定するのが好ましい。
《照明撮影の動作の補足事項》
(1)上記照明撮影の動作では、一方の照明装置にプリ発光させ、他方の照明装置に本発光させたが、これに限定されない。例えば、プリ発光は、いずれかの一方の照明装置で行うが、本発光は、照明装置120,220の両方で行ってもよい。ただし、この場合、CPU117は、照明装置120と照明装置220との発光量等を互いに異なるように調整し設定することが好ましい。すなわち、CPU117は、一方の照明装置に近くに位置する主要被写体を照明させるように発光量を設定し、他方の照明装置に遠くに位置する主要被写体を照明させるように発光量を設定するのが好ましい。
(2)上記照明撮影の動作では、撮影モードを連写モード又は単写モードとしたが、これに限定されず、動画モード、パノラマモードや3Dモード等に対しても適用できる。なお、動画モード等の場合、照明装置120,220のうち、いずれか一方の光源がLED等であることが好ましい。これにより、CPU117は、照明装置120又は220を連続的に発光させることができ、動画撮影の間、主要被写体を照明することができる。
(3)上記照明撮影の動作では、撮影モードを連写モードに設定した場合、メインカメラ11に連写させたが、これに限定されず、サブカメラ12に連写させてもよいし、メインカメラ11とサブカメラ12とを交互に撮像させて連写してもよい。
(4)上記照明撮影の動作では、照明装置120,220は、メインカメラ11及びサブカメラ12に配置されていたが、これに限定されず、ホットシュー等を介して接続される外部の照明装置を用いてもよい。
B)AF制御の動作について
次に、図1に示すカメラシステム10によるAF制御の動作について、図13に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明おいて、メインカメラ11及びサブカメラ12は、少なくとも一部分で互いに重複する被写界を撮像するものとし、CPU117は、その重複する被写界の領域をAF領域として設定する。また、メインカメラ11及びサブカメラ12は、AF制御方式が互いに異なり、位相差検出方式及びコントラスト検出方式であるとする。さらに、撮影レンズ16,21それぞれの焦点距離、重量やレンズ駆動部のモータの駆動性能等の仕様情報が、メインカメラ11及びサブカメラ12のメモリ(不図示)に予め記憶されているものとする。
B)AF制御の動作について
次に、図1に示すカメラシステム10によるAF制御の動作について、図13に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明おいて、メインカメラ11及びサブカメラ12は、少なくとも一部分で互いに重複する被写界を撮像するものとし、CPU117は、その重複する被写界の領域をAF領域として設定する。また、メインカメラ11及びサブカメラ12は、AF制御方式が互いに異なり、位相差検出方式及びコントラスト検出方式であるとする。さらに、撮影レンズ16,21それぞれの焦点距離、重量やレンズ駆動部のモータの駆動性能等の仕様情報が、メインカメラ11及びサブカメラ12のメモリ(不図示)に予め記憶されているものとする。
以上に基づき、CPU117は、ユーザによる電源スイッチ20又は電源スイッチ25の操作の電源投入指示に応答して、カメラシステム10のメインカメラ11及びサブカメラ12の電源を投入する。
ステップS201:CPU117は、撮影レンズ16,21の仕様情報を取得するとともに、撮影レンズ16,21の初期化を行なう。例えば、撮影レンズ16,21の仕様が同じ場合には、撮影レンズ16,21のズーム位置をワイド端とするとともに、それぞれのフォーカスレンズを撮影距離が2mのところに合焦するように移動させ、絞り値を同じにする。なお、撮影レンズ16,21の仕様が異なる場合には、撮影レンズ16,21の設定が同じになるようにワイド側の位置を設定したり、フォーカスレンズの位置を設定すればいい。また、CPU117は、メインカメラ11とサブカメラ12との初期化として、それぞれの撮像素子の感度を一致させたり、シャッタースピードを合わせるようにしてもよい。
ステップS202:CPU117は、メインカメラ11及びサブカメラ12のAF制御方式の情報を取得する。本実施の形態においては、メインカメラ11は位相差式AFとし、サブカメラ12はコントラスト方式AFとする。
ステップS203:CPU117は、ステップS201及びステップS202で取得した情報に基づいて、メインカメラ11及びサブカメラ12のレンズ駆動部(不図示)を協働させて、撮影レンズ16,21の合焦位置を検出させる設定を行う。すなわち、CPU117は、撮影レンズ16,21の駆動方向をそれぞれの仕様情報、特に、駆動速度に基づいて決定し設定する。
具体的には、CPU117は、至近端と無限端とで決まる撮影レンズの駆動範囲において、撮影レンズ16のフォーカスレンズの駆動速度が撮影レンズ21のフォーカスレンズの駆動速度よりも速い場合に、撮影レンズ16のフォーカスレンズを、現在のレンズ位置に基づき、遠くの端側の方向に駆動させ、駆動速度が遅い撮影レンズ21のフォーカスレンズを、上記方向とは逆の近い端側の方向に駆動させるように設定する(図14b〜14c)。このように、駆動速度が速い撮影レンズのフォーカスレンズに長い距離を駆動させることにより、至近端又は無限端での反転動作を極力避けることができ、合焦位置の検出時間の短縮を図ることができる。
なお、図14a〜14cは、撮影レンズ16,21のそれぞれのフォーカスレンズの位置及び駆動速度に基づいて、CPU117によって設定される撮影レンズ16,21のそれぞれのフォーカスレンズの駆動方向(矢印)の一例を示す。図14aは、撮影レンズ16,21のそれぞれのフォーカスレンズの位置が中央位置付近の場合、図14bは、至近端付近の場合、図14cは、無限端付近の場合をそれぞれ示す。図14の縦軸はフォーカスレンズの位置を示し、撮影レンズ16,21のそれぞれのフォーカスレンズの駆動範囲が至近端と無限端との間であることを示す。
また、図14aに示す中央位置とは、至近端と無限端との中間位置である。撮影レンズ16,21の初期化によるそれぞれのフォーカスレンズの位置が、図14aに示す中央位置付近の場合、至近端及び無限端までの距離はほぼ同じであることから、CPU117は、それぞれのフォーカスレンズの駆動速度に無関係に、撮影レンズ16及び21のフォーカスレンズの駆動方向を設定してもよい。本実施形態では、図14aに示すように、撮影レンズ16のフォーカスレンズを無限端の方向に駆動させ、撮影レンズ21のフォーカスレンズを至近端の方向に駆動させるが、撮影レンズ16,21の駆動方向を、それぞれ至近端及び無限端の方向に設定してもよい。
ここで、駆動速度の大小関係は、撮影レンズ16,21の仕様情報におけるAF制御方式、撮影レンズの重量、レンズ駆動部のモータの駆動性能等に基づいて決定してもよい。すなわち、例えば、AF制御方式の場合、位相差検出方式の方がコントラスト検出方式よりも速く合焦位置を検出することができることから、位相差検出方式の方がフォーカスレンズを速い速度で駆動させることができる。一方、フォーカスレンズの重量やモータの駆動性能の場合、フォーカスレンズが軽量であるほど、及びモータの駆動性能がよいほど高速にフォーカスレンズを駆動させることができる。よって、本実施形態のCPU117は、撮影レンズ16,21の仕様情報のいずれか1つ、又は複数の情報に基づいて、撮影レンズ16,21のそれぞれのフォーカスレンズの駆動速度を見積もる。
ステップS204:CPU117は、ステップS203の設定に基づいて、メインカメラ11及びサブカメラ12のレンズ駆動部(不図示)に撮影レンズ16,21のそれぞれのフォーカスレンズを駆動させる。
ステップS205:CPU117は、焦点検出部117a,217aが撮影レンズ16,21のいずれか一方の合焦位置を検出したか否かを判定する。CPU117は、焦点検出部117a又は焦点検出部217aが合焦位置を検出した場合、ステップS206(YES側)へ移行する。一方、焦点検出部117aは、合焦位置が検出されていない場合、ステップS204(NO側)へ移行し、焦点検出部117a又は焦点検出部217aが合焦位置を検出するまで、撮影レンズ16,21のそれぞれのフォーカスレンズを駆動する。
ステップS206:CPU117は、焦点検出部117aと焦点検出部217aとの一方で検出された合焦位置に基づいて、他方の撮影レンズの合焦位置を算出し、他方の撮影レンズのレンズ駆動部(不図示)に対して算出された合焦位置まで他方の撮影レンズのフォーカスレンズを駆動させる。
なお、CPU117は、撮影レンズ16,21の仕様情報に基づいて、撮影レンズ16(又は21)の合焦位置から撮影レンズ21(又は16)の合焦位置を算出する変換係数等を有するものとする。
ステップS207:CPU117は、ユーザによるレリーズボタン19の全押し操作の撮像指示に応答して、撮像素子110,210に被写界を撮像させる。CPU117は、画像処理部116に撮像素子110で撮像されたRAW画像データを画像処理させ、生成された画像ファイルを記憶媒体115に記録する。同時に、CPU117は、CPU217を通じて、画像処理部216に撮像素子210で撮像された画像データを画像処理させ、生成された画像ファイルを記憶媒体215に記録する。CPU117は、一連の動作を終了する。
このように、撮影レンズ16,21のうち、駆動速度が速いフォーカスレンズを、遠くの端側の方向に、駆動速度が遅いフォーカスレンズを、近い端側の方向に協働して駆動させることにより、高速にかつ確度高く合焦位置を検出することができる。
《AF制御の動作の補足事項》
(1)上記AF制御の動作では、メインカメラ11及びサブカメラ12による協動撮像の場合におけるカメラシステム10のAF制御について説明したが、これに限定されない。メインカメラ11又はサブカメラ12の単独撮像の場合についても同様である。なお、動画モード等の場合、CPU117は、レンズ駆動部の駆動音がより静かな撮影レンズを、駆動距離の長い方に優先して駆動させることが好ましい。
《AF制御の動作の補足事項》
(1)上記AF制御の動作では、メインカメラ11及びサブカメラ12による協動撮像の場合におけるカメラシステム10のAF制御について説明したが、これに限定されない。メインカメラ11又はサブカメラ12の単独撮像の場合についても同様である。なお、動画モード等の場合、CPU117は、レンズ駆動部の駆動音がより静かな撮影レンズを、駆動距離の長い方に優先して駆動させることが好ましい。
(2)上記AF制御の動作では、メインカメラ11の被写界とサブカメラ12の被写界とが、少なくとも一部分で重複していることを前提としたが、これに限定されない。例えば、CPU117は、ステップS206の処理後に、撮像素子110,210で撮像されたスルー画像に基づいて、重複する被写界の領域が存在するか否かを画像のエッジ量などの画像特徴量に基づいて判定してもよい。CPU117は、判定結果が偽の場合、LCD26やLCD29に警告表示を行い、ユーザに対して、撮像する被写界が少なくとも一部分で重複するように、メインカメラ11及びサブカメラ12の撮像方向(撮影レンズ16,21の光軸16a,21a方向)を調整させる。そして、CPU117は、ステップS204へ移行し、再度、メインカメラ11及びサブカメラ12のレンズ駆動部(不図示)に撮影レンズ16,21のそれぞれのフォーカスレンズを駆動させて、焦点検出部117a,217aに合焦位置を検出させる。なお、メインカメラ11及びサブカメラ12の撮像方向の調整は、接続部13が出力する2軸情報に基づいて行うのが好ましい。
(3)上記AF制御の動作では、ステップS206において、CPU117は、先に検出されたフォーカスレンズの合焦位置に基づいて、他のフォーカスレンズを合焦位置に駆動するとしたが、これに限定されず、それぞれのフォーカスレンズがステップS203の設定に基づいて合焦位置を検出してもよい。また、先に合焦位置が検出された撮影レンズを有するメインカメラ11又はサブカメラ12で撮像を行う場合、ステップS206の処理を省略してもよい。
(4)上記AF制御の動作では、撮影レンズ16,21は、メインカメラ11及びサブカメラ12に組み込まれたものであったが、これに限定されず、交換式レンズであってもよい。なお、交換式レンズは、自身の仕様情報を記憶するメモリを備えることが好ましく、メインカメラ11又はサブカメラ12に装着された際、交換式撮影レンズは、自身の仕様情報をCPU117又は217に出力することが好ましい。
C)動画撮影の動作について
次に、カメラシステム10による動画撮影の一例について、図15のフローチャートを参照しつつ説明する。図15に示す処理は、例えば、動画を撮影する撮影モードの起動指示に応じて、メインカメラ11側のCPU117によって開始される。
C)動画撮影の動作について
次に、カメラシステム10による動画撮影の一例について、図15のフローチャートを参照しつつ説明する。図15に示す処理は、例えば、動画を撮影する撮影モードの起動指示に応じて、メインカメラ11側のCPU117によって開始される。
ここで、図15の例において、メインカメラ11およびサブカメラ12は共通の被写体を撮像することを前提として説明を行う。また、図15の例において、メインカメラ11およびサブカメラ12で撮像される動画像は、不揮発性の記憶媒体115へ保存される記録用動画像である。
ステップS301:CPU117は、I/F121a,221aの電気的接続の有無により、メインカメラ11にサブカメラ12が装着されているか検出する。そして、CPU117は、メインカメラ11にサブカメラ12が装着されているとき(I/F121a,221aの電気的接続が確立しているとき)に、サブカメラ12の動画撮影機能の情報をサブカメラ12のメモリ(不図示)から取得する。同様に、CPU117は、メインカメラ11の動画撮影機能の情報をサブカメラ12のメモリ(不図示)から取得する。
ここで、上記の動画撮影機能の情報は、各カメラでの動画撮影のフレームレート、各カメラで撮影(撮像)される動画像の解像度(画像サイズ)の情報が含まれる。また、CPU117は、メインカメラ11とサブカメラ12との撮影範囲のズレ量(視差など)を求めるための情報をいずれかのメモリから取得してもよい。
また、図15の例では、メインカメラ11およびサブカメラ12は、いずれも30fpsまたは60fpsのフレームレートで、HD(high definition)またはフルHDの映像規格に準拠した動画像を撮影する機能を有する。例えば、本実施形態でのメインカメラ11およびサブカメラ12は、記録用動画像を撮影する場合、1920×1080画素のサイズの動画像を60fpsで撮影する。
なお、ステップS301において、メインカメラ11にサブカメラ12が装着されていないとき(I/F121a,221aの電気的接続がないとき)には、CPU117はメインカメラ11のみで動画撮影を行う(この場合の動作説明は省略する)。
ステップS302:CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像タイミングの設定や撮影条件の設定を行う。例えば、CPU117は、カメラシステムでの動画撮影の目的に応じて、以下の設定を行えばよい。
(1)高フレームレートでの動画撮影の場合
この場合は、メインカメラ11およびサブカメラ12で同じ被写体をそれぞれ動画撮影し、1つの動画像を生成する場合である。この場合には、1台のカメラで撮影するよりも高いフレームレートの動画像を取得することができる。
この場合は、メインカメラ11およびサブカメラ12で同じ被写体をそれぞれ動画撮影し、1つの動画像を生成する場合である。この場合には、1台のカメラで撮影するよりも高いフレームレートの動画像を取得することができる。
この場合には、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像条件(撮像素子の電荷蓄積時間、撮像感度、画像サイズ、フレームレート)をそれぞれ同じにする。そして、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像タイミングをずらす。例えば、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像タイミングを半周期分ずらす。
図16は、上記(1)の例でのメインカメラ11とサブカメラ12との撮像タイミングの一例を示す図である。図16の場合、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像タイミングを60fpsの半周期である1/120秒ずらしている。これにより、メインカメラ11およびサブカメラ12のフレームを時間軸に沿って交互に並べ替えることで、カメラシステム10において見かけ上120fpsで動画撮影をすることができるようになる。
なお、メインカメラ11とサブカメラ12との撮影開始タイミングずらしは静止画の連写などにも適用することができる。この場合は、例えば、ロータリーマルチセレクター28により連写モードを選択し、レリーズボタン19により連写撮影を開始するようにすればよい。
(2)低輝度下での動画撮影の場合
上記(1)の変形例として、例えば、カメラシステム10で60fpsの動画を撮影する場合には、各カメラのフレームレートはそれぞれ30fpsで足りる。つまり、低輝度下で動画像を撮影する場合には、1つのカメラで動画像を撮影する場合と比べて各カメラの電荷蓄積時間を2倍にできる。これにより、暗所で動画像を撮影する場合には、比較的高いフレームレートを維持しつつ、露出が良好な動画像を撮影することが可能となる。
上記(1)の変形例として、例えば、カメラシステム10で60fpsの動画を撮影する場合には、各カメラのフレームレートはそれぞれ30fpsで足りる。つまり、低輝度下で動画像を撮影する場合には、1つのカメラで動画像を撮影する場合と比べて各カメラの電荷蓄積時間を2倍にできる。これにより、暗所で動画像を撮影する場合には、比較的高いフレームレートを維持しつつ、露出が良好な動画像を撮影することが可能となる。
この場合には、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像条件をそれぞれ同じにするとともに、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像タイミングを半周期分ずらせばよい。
(3)3Dの動画撮影
この場合は、カメラシステム10の各カメラで右目用の動画像と左目用の動画像とをそれぞれ撮影し、3Dの動画像を生成する場合である。
この場合は、カメラシステム10の各カメラで右目用の動画像と左目用の動画像とをそれぞれ撮影し、3Dの動画像を生成する場合である。
この場合には、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像条件をそれぞれ同じにするとともに、接続部13のヒンジを調節して、光軸16a,21aを平行にする。そして、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像タイミングを同期させる。図17は、上記(3)の例でのメインカメラ11とサブカメラ12との撮像タイミングの一例を示す図である。なお、図17の場合、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像タイミングを60fpsで同期させている。これにより、60fpsでの3D動画のデータを生成することができる。
(4)HDR(ハイダイナミックレンジ合成)の動画撮影
HDRの動画撮影の場合も3Dの動画撮影と同様に、接続部13のヒンジを調節して、光軸16a,21aを平行にすることにより、撮影レンズ16により撮像される画像と、撮影レンズ21により撮像される画像との一部が重複する。更に、撮影レンズ16と撮影レンズ21とのぞれぞれのズームレンズをワイド側に設定することにより重複する部分が増え、画像処理部116によるトリミング処理がしやすくなる。
HDRの動画撮影の場合も3Dの動画撮影と同様に、接続部13のヒンジを調節して、光軸16a,21aを平行にすることにより、撮影レンズ16により撮像される画像と、撮影レンズ21により撮像される画像との一部が重複する。更に、撮影レンズ16と撮影レンズ21とのぞれぞれのズームレンズをワイド側に設定することにより重複する部分が増え、画像処理部116によるトリミング処理がしやすくなる。
この場合には、CPU117は、一方のカメラの撮像感度を低く設定し、他方のカメラの撮像感度を高く設定する。そして、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12のフレームレートを同じに設定し、かつ図17の場合と同様に撮像タイミングを同期させる。
ステップS303:CPU117は、ステップS302の設定に従って、動画像の撮影を実行する。
例えば、動画撮影の指示(不図示の動画撮影SW、ロータリーマルチセレクター28、レリーズボタン19の操作)に応じて、CPU117は動画の撮影を開始する。このとき、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12での動画撮影を統括的に制御する。
メインカメラ11の撮像素子110で撮像されるRAW画像は、AFE111及びバスを介してバッファメモリ112に記録される。一方、サブカメラ12の撮像素子210で撮像されるRAW画像は、AFE211及びバスを介してバッファメモリ212に記録される。
CPU117の制御によって、メインカメラ11側の画像処理部116は、メインカメラ11のバッファメモリ112と、サブカメラ12のバッファメモリ212とからRAW画像を交互に読み出して画像処理を施す。画像処理が施された画像は、時系列に沿った1つの動画像データとしてLCD26に出力されたり、記憶媒体115に記憶されたりする。なお、記憶媒体115に記憶する前にバッファメモリ112に一時的に記録させてもよい。これにより、サブカメラ12で撮像された動画像のフレームは、メインカメラ11で撮像された動画像のフレームの間に時系列に沿って挿入された状態となる。
なお、この段階で画像処理部116は、メインカメラ11とサブカメラ12間の視差に応じた画像のトリミング処理や、HDRの画像合成処理を必要に応じて行うようにしてもよい。
また、ステップS303において、CPU117は、動画撮影時に音声の録音を行ってもよい。このとき、CPU117は、4つのマイク17a,b、22a,bを全て用いて録音を行ってもよく、各カメラの外側に配置された2つのマイク17a,22bにより録音を行ってもよい。なお、マイク17a,22bで録音を行う場合、CPU117は、マイク17b,22aで集音した音の位相を反転させて不図示のスピーカにより出力することにより、機械音などのノイズをキャンセルするようにしてもよい。
ステップS304:CPU117は、ステップS303の動画像のデータおよび録音データを対応づけて動画像ファイルを生成する。そして、CPU117は、記録I/F114を介して記憶媒体115に動画像ファイルを記録する。
なお、CPU117は、動画像のうちメインカメラ11で撮像されたフレームと、サブカメラ12で撮像されたフレームとを識別するための付帯情報を動画像ファイルに含める。かかる付帯情報は、カメラ間の視差に応じた画像のトリミング処理を事後的に行う場合や、HDRの画像合成処理を事後的に行う場合や、3Dでの動画再生を行う場合に有用な情報となる。なお、上記の付帯情報は、例えば、1つの動画像に対して、偶数フレームに対応するカメラと奇数フレームに対応するカメラを示す情報を1つのみ付与するものであってもよく、各フレームにそれぞれカメラの情報を付与するものでもよい。
ステップS305:CPU117は、動画撮影の終了指示がされたか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、CPU117は本フローチャートの処理を終了させる。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、ステップS303に戻ってCPU117は上記の処理を繰り返す。
上記の動作により、カメラシステム10は、2つの撮像機器が接続された状態で動画像を撮影するときに、サブカメラ12の動画像のフレームを、時系列に沿ってメインカメラ11の動画像に挿入されるように記憶媒体115に記憶させる。これにより、2つの撮像機器で撮像された画像を1つの動画像として取り扱うことが可能となる。
≪動画撮影の動作の変形例1≫
図18は、カメラシステム10による動画撮影の他の例を示すフローチャートである。
図18の例は図15の変形例であって、静止画像の撮影モードでスルー画像をLCDに表示するケースである。
図18は、カメラシステム10による動画撮影の他の例を示すフローチャートである。
図18の例は図15の変形例であって、静止画像の撮影モードでスルー画像をLCDに表示するケースである。
この図18の例では、メインカメラ11およびサブカメラ12は共通の被写体を撮像することを前提とする。また、メインカメラ11およびサブカメラ12で撮像される動画像は、フレーミングのためにLCD(26または29)に表示される観測用の低解像度動画像(いわゆるスルー画像)である。
ステップS401:CPU117は、I/F121a,221aの電気的接続の有無により、メインカメラ11にサブカメラ12が装着されているか検出する。そして、CPU117は、メインカメラ11にサブカメラ12が装着されているとき(I/F121a,221aの電気的接続が確立しているとき)に、サブカメラ12の動画撮影機能の情報をサブカメラ12のメモリ(不図示)から取得する。同様に、CPU117は、メインカメラ11の動画撮影機能の情報をサブカメラ12のメモリ(不図示)から取得する。
なお、ステップS401において、メインカメラ11にサブカメラ12が装着されていないとき(I/F121a,221aの電気的接続がないとき)には、CPU117はメインカメラ11のみで撮影を行う(この場合の動作説明は省略する)。
ステップS402:CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12の撮像タイミングの設定や撮影条件の設定を行う。例えば、CPU117は、スルー画像の撮影において、上記のステップS302の(2)と同様の設定を行えばよい。
ステップS403:CPU117は、ステップS402の設定に従って、動画像の撮影を実行する。
例えば、撮影モードの起動操作に応じて、CPU117は動画(スルー画像)の撮影を開始する。このとき、CPU117は、メインカメラ11およびサブカメラ12でのスルー画像の撮影を統括的に制御する。
メインカメラ11の撮像素子110で撮像される画像は、AFE111及びバスを介してバッファメモリ112に記録される。一方、サブカメラ12の撮像素子210で撮像される画像は、AFE211及びバスを介してバッファメモリ212に記録される。
CPU117の制御によって、メインカメラ11側の画像処理部116は、メインカメラ11のバッファメモリ112と、サブカメラ12のバッファメモリ212とからスルー画像を交互に読み出して画像処理を施す。この段階で画像処理部116は、カメラ間の視差に応じた画像のトリミング処理を適宜行うものとする。
その後、画像処理が施されたスルー画像は、LCD26に表示される。これにより、サブカメラ12で撮像されたスルー画像のフレームは、メインカメラ11で撮像されたスルー画像のフレームの間に時系列に沿って挿入された状態で表示されることとなる。
ステップS404:CPU117は、静止画像の撮像指示があったか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、S405に処理が移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、ステップS403に戻ってCPU117は上記の処理を繰り返す。
ステップS405:CPU117は、メインカメラ11で記録用静止画像を撮像する。このとき、撮像素子110で撮像されたRAW画像は、画像処理部116で画像処理が施された後、記憶媒体115に記憶される。その後、CPU117は本フローチャートの処理を終了させる。
上記の動作により、カメラシステム10は、2つの撮像機器が接続された状態でスルー画像を撮影するときに、サブカメラ12のスルー画像のフレームを、時系列に沿ってメインカメラ11のスルー画像に挿入してLCD26に表示させる。これにより、暗所でフレーミングを行うときに、比較的高いフレームレートを維持しつつ、露出が良好なスルー画像をLCD26に表示させることが可能となる。
≪動画撮影の動作の変形例2≫
図19は、メインカメラ11とサブカメラ12との撮像タイミングの他の例を示す図である。図19は、メインカメラ11で動画像を撮影し、サブカメラ12でAF情報およびAE情報を取得する例である。
図19は、メインカメラ11とサブカメラ12との撮像タイミングの他の例を示す図である。図19は、メインカメラ11で動画像を撮影し、サブカメラ12でAF情報およびAE情報を取得する例である。
この図19の例では、メインカメラ11およびサブカメラ12は共通の被写体を撮像することを前提とする。また、メインカメラ11は、1920×1080画素のサイズの記録用動画像を60fpsで撮影する。一方、サブカメラ12は、撮像素子210のAFエリアの信号値を120fpsで読み出す。サブカメラ12では、撮像範囲の一部の信号のみを部分的読み出すので、画像を読み出す場合よりも高いフレームレートで読み出すことが可能となる。なお、上記の変形例2の場合において、CPU117は、AFエリアの信号値を60fpsでサブカメラ12から読み出すとともに、メインカメラ11およびサブカメラ12のフレームレートを半周期分ずらすようにしてもよい。
図19の例において、CPU117は、メインカメラ11で記録用動画像の撮影を行いつつ、サブカメラ12で例えばコントラスト検出方式のAF情報を取得できる。そして、CPU117は、焦点検出部117aを用いた焦点検出を省略して、サブカメラ12のAF情報を用いて、メインカメラ11の撮影レンズ16のフォーカスレンズを合焦させることができる。
一般に、記録用動画像を撮影する撮像素子の出力を用いてコントラスト検出方式のAFを行うと、焦点位置のピークを探索するときに記録用動画像がボケることがある。上記の変形例2の場合には、サブカメラ12で取得したAF情報を用いて、メインカメラ11の撮影レンズ16を合焦位置に直接移動させることができる。そのため、上記の変形例2の場合には、記録用動画像のピントを被写体に常に合わせることができる。
なお、図19の例ではメインカメラ11で動画像を撮影し、サブカメラ12でAF情報およびAE情報を取得するようにしたが、メインカメラ11で連写撮影を行う場合にサブカメラ12でAF情報およびAE情報を取得するようにしてもよい。特にメインカメラがクイックリターンミラーを備えた一眼レフカメラの場合に、連写時のクイックリターンミラーの動作に関わらず、サブカメラ12より被写界情報をCPU117に出力することができる。また、サブカメラ12の撮影レンズ21がメインカメラ11の撮影レンズ16よりも広角レンズである場合には、撮影レンズ21により取得した被写界情報によりメインカメラ11のホワイトバランスの値を設定したり、補正したりしてもよい。
10…カメラシステム、11…メインカメラ、12…サブカメラ、26…LCD、114…記録I/F、115…記憶媒体、117…CPU、121a〜d,221a〜d…I/F
Claims (12)
- 第1フォーカスレンズを有した第1撮影光学系を備えた第1撮像機器と、
前記第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を入力する第1入力装置と、
第2フォーカスレンズを有した第2撮影光学系を備えた第2撮像機器より前記第2フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を入力する第2入力装置と、を備えたことを特徴とする電子機器。 - 前記第1、第2入力装置の入力結果に基づいて、前記第1フォーカスレンズと前記第2フォーカスレンズとの駆動制御を行なう制御装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 前記制御装置は、前記第1撮像機器による前記第1フォーカスレンズの駆動と、前記第2撮像機器による前記第2フォーカスレンズの駆動とのどちらの駆動速度が速いかを判定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子機器。
- 前記第1フォーカスレンズと、前記第2フォーカスレンズとのそれぞれは、第1端と第2端との間で駆動可能であり、
前記制御装置は、前記駆動速度の速いフォーカスレンズが前記第1端側にいるときに、当該フォーカスレンズを前記第2端側に向けて駆動することを特徴とする請求項2または請求項3記載の電子機器。 - 前記第1入力装置は、前記第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報として、焦点検出方式を検出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子機器。
- 前記第1入力装置は、前記第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報として、前記第1フォーカスレンズを駆動する駆動装置の情報を検出することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子機器。
- 前記第1入力装置は、前記第1フォーカスレンズの駆動速度に関する情報として、前記第1フォーカスレンズの重量の情報を検出することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子機器。
- 前記第1撮影光学系が撮影する第1領域と、前記第2撮影光学系が撮影する第2領域との少なくとも一部が重複するかどうか判定する判定装置を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電子機器。
- 第1フォーカスレンズを有した第1撮影光学系を備えた第1撮像機器と連携して撮影を行うように、第2フォーカスレンズを有した第2撮影光学系を備えた第2撮像機器と、
前記第1撮像機器に対して前記第2フォーカスレンズの駆動速度に関する情報を出力する出力装置と、を備えたことを特徴とする電子機器。 - 前記第1フォーカスレンズと前記第2フォーカスレンズとの駆動速度に応じて、前記第2フォーカスレンズの駆動方向の指示を受け取る受取部を備えたことを特徴とする請求項9記載の電子機器。
- 前記第2フォーカスレンズは、第1端と第2端との間で駆動可能であり、
前記第2フォーカスレンズの駆動速度が前記第1フォーカスレンズの駆動速度よりも速く、前記第2フォーカスレンズが前記第1端側にいるときに、前記受取部は、前記第2フォーカスレンズを前記第2端側に向けて駆動する指令を受け取ることを特徴とする請求項10記載の電子機器。 - 前記第1撮像機器に対して、前記第2撮像機器を着脱可能な着脱部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011108387A JP2012237937A (ja) | 2011-05-13 | 2011-05-13 | 電子機器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106556961A (zh) * | 2015-09-30 | 2017-04-05 | 佳能企业股份有限公司 | 摄像装置及其操作方法 |
JP2019033474A (ja) * | 2017-06-20 | 2019-02-28 | アクシス アーベー | マルチセンサービデオカメラ、ならびにそれのための方法および処理パイプライン |
JP2021071573A (ja) * | 2019-10-30 | 2021-05-06 | キヤノン株式会社 | 撮像装置及びその制御方法 |
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- 2011-05-13 JP JP2011108387A patent/JP2012237937A/ja not_active Withdrawn
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