JP2012231553A - 分電盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 直流電路に通信信号を重畳させて直流負荷との間で通信を行う場合に、直流負荷との間の通信性能を向上させることができる分電盤を提供する。
【解決手段】 直流電源2から供給される直流電力を複数系統に分岐させる複数の分岐電路W21〜W23と、分岐電路W21〜W23のそれぞれに設けられて、直流負荷4を接続した配電路W31,W32,W33への電力供給を導通・遮断する分岐開閉器K1〜K3と、分岐電路W21〜W23に重畳させる通信信号を伝送する通信線L1〜L3とを備え、少なくとも通信信号の周波数帯域を阻止域とするフィルタF1〜F3が、通信線L1〜L3−分岐電路W21〜W23の接続点X1〜X3と直流電源2との間に位置するように、分岐電路W21〜W23に設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流配電を行う分電盤に関するものである。
近年、太陽光発電システムや燃料電池システムなどの家庭内への普及が進んでおり、これらシステムの生成する直流エネルギーをそのまま直流負荷に供給する直流配電システムは、エネルギーロスの少ない配電システムとして注目されている。
直流配電システムにおいて直流配電を行う分電盤としては、特許文献1,2等に開示されており、直流負荷へ直流電力を配電している。この直流負荷には、例えば、LED等を用いた照明器具、ゲートウェイ等の通信機器、防犯センサおよび防災センサ等のセンサ機器などが挙げられる。
そして、上記のような分電盤において、直流電路に通信信号を重畳し、直流負荷への電力供給と、直流負荷との間の通信とを、同じ直流電路を介して行う直流配電システムが提案されている。
特開2005−224066号公報 特開2008−42998号公報
直流電路に直流電力を供給する直流電源は、太陽電池、燃料電池、二次電池等を含んで構成されており、その出力インピーダンスは、負荷変動による出力電圧への影響を低減させるため、低インピーダンスである。したがって、直流電路に重畳した通信信号は、直流電源側に漏洩する(直流電源側に吸収される)ため、直流負荷との間の通信が困難になる虞がある。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、直流電路に通信信号を重畳させて直流負荷との間で通信を行う場合に、直流負荷との間の通信性能を向上させることができる分電盤を提供することにある。
本発明の分電盤は、直流電源から供給される直流電力を複数系統に分岐させる複数の分岐電路と、前記分岐電路のそれぞれに設けられて、前記分岐電路のそれぞれから、負荷を接続した配電路への電力供給を導通・遮断する分岐開閉器と、前記複数の分岐電路のうち少なくとも1つの分岐電路に接続し、この接続した分岐電路に重畳させる通信信号を伝送する通信線と、前記通信線と前記分岐電路との接続点と、前記直流電源との間の電路に設けられて、少なくとも前記通信信号の周波数帯域を阻止域とするフィルタとを備えることを特徴とする。
この発明において、前記分岐開閉器の負荷側出力と前記負荷との間に設けられて、前記負荷側の出力インピーダンスが前記配電路の特性インピーダンスと整合し、前記分岐開閉器側の入力インピーダンスが前記負荷のインピーダンスより大きい整合回路を備えることが好ましい。
この発明において、前記通信信号は、通信信号源から前記通信線に送出され、前記通信信号源のインピーダンスに整合する終端器を前記分岐電路に設けることが好ましい。
この発明において、前記複数の分岐電路の各間を、前記通信信号の周波数帯域を通過させるインピーダンスを有する結合素子で結合することが好ましい。
以上説明したように、本発明では、直流電路に通信信号を重畳させて直流負荷との間で通信を行う場合に、直流負荷との間の通信性能を向上させることができるという効果がある。
実施形態1の分電盤を用いた直流配電システムの構成を示すブロック図である。 実施形態2の分電盤を用いた直流配電システムの構成を示すブロック図である。 同上の通信路の概略構成を示す回路図である。 同上の配電路の系統数が取り得る範囲を示すテーブル図である。 実施形態3の分電盤を用いた直流配電システムの構成を示すブロック図である。 同上の配電路の系統数が取り得る範囲を示すテーブル図である。 同上の通信路の概略構成を示す回路図である。 実施形態4の分電盤を用いた直流配電システムの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態の分電盤1を用いた直流配電システムの構成を示しており、分電盤1と、直流電源2と、通信装置3と、直流負荷4とを備える。
直流電源2は、太陽電池、燃料電池、二次電池等が発生する直流電圧を所望の直流電圧に変換しており、例えば、DC380Vの直流電圧を出力する。直流電源2と分電盤1との間は幹線電路W1によって接続されており、直流電源2の直流電力は幹線電路W1を介して分電盤1に供給される。
通信装置3は、直流負荷4へ送信する通信信号を生成する通信信号源31を備えており、通信信号源31と分電盤1との間は通信線L1〜L3によって接続されており、通信信号源31が生成した通信信号は通信線L1〜L3を介して分電盤1に送信される。この通信信号は、例えば、直流負荷4のエネルギーマネジメント等の制御信号で構成される。なお、図1の通信装置3において、通信線L1〜L3のそれぞれに直列接続されたZsは、通信装置3の信号源インピーダンスを示す。
直流負荷4は、LED等を用いた照明器具、ゲートウェイ等の通信機器、防犯センサおよび防災センサ等のセンサ機器などであり、直流負荷4と分電盤1との間は複数の配電路W311〜W31m、W321〜W32m、W331〜W33mによってそれぞれ接続されている。そして、直流電源2の直流電力は、分電盤1から配電路W311〜W31m、W321〜W32m、W331〜W33mを介して直流負荷4のそれぞれへ配電される。なお、m系統の配電路W311〜W31mを区別しない場合、配電路W31と称し、m系統の配電路W321〜W32mを区別しない場合、配電路W32と称し、m系統の配電路W331〜W33mを区別しない場合、配電路W33と称す。
分電盤1は、フィルタF1〜F3と、分岐開閉器K11〜K1m,K21〜K2m,K31〜K3mとを備える。
そして、直流電源2から直流電力を供給される幹線電路W1は分電盤1内に引き込まれており、幹線電路W1は、分電盤1内において複数の分岐電路W21〜W23に分岐している。分岐電路W21〜W23のそれぞれには、フィルタF1〜F3のそれぞれが介挿されている。分岐電路W21は、フィルタF1を介して分岐開閉器K11〜K1mに接続し、分岐電路W22は、フィルタF2を介して分岐開閉器K21〜K2mに接続し、分岐電路W23は、フィルタF3を介して分岐開閉器K31〜K3mに接続する。なお、m個の分岐開閉器K11〜K1mを区別しない場合、分岐開閉器K1と称し、m個の分岐開閉器K21〜K2mを区別しない場合、分岐開閉器K2と称し、m個の分岐開閉器K31〜K3mを区別しない場合、分岐開閉器K3と称す。
分岐開閉器K1〜K3の各負荷側出力は、配電路W31〜W33にそれぞれ接続し、分岐開閉器K1〜K3は、配電路W31〜W33に接続している各直流負荷4への電力供給を導通・遮断する。
このような構成を備える直流配電システムでは、直流電源2から分電盤1に供給された直流電力は、幹線電路W1から分岐電路W21〜W23に分岐する。そして、分岐電路W21の直流電力は、分岐開閉器K1(K11〜K1m)によって、さらにm系統に分岐される。分岐電路W22の直流電力は、分岐開閉器K2(K21〜K2m)によって、さらにm系統に分岐される。分岐電路W23の直流電力は、分岐開閉器K3(K31〜K3m)によって、さらにm系統に分岐される。分岐開閉器K1〜K3の各負荷側出力には、配電路W31〜W33が接続されている。そして、配電路W31〜W33に接続している直流負荷4は、分岐開閉器K1〜K3によって、分岐電路W21〜W23からの電力供給が導通・遮断される。
そして、通信装置3は、分岐電路W21〜W23のそれぞれに、通信線L1〜L3を介して通信信号を重畳しており、この通信信号は、分岐開閉器K1〜K3を介して配電路W31〜W33に伝送され、配電路W31〜W33上の直流負荷4に送信される。直流負荷4は、受信した通信信号に基づいて、エネルギーマネジメント制御を実行する。
さらに本実施形態では、分岐電路W21〜W23のそれぞれにフィルタF1〜F3が介挿されている。通信線L1〜L3と分岐電路W21〜W23との接続点をX1〜X3とすると、分岐電路W21〜W23上のフィルタF1〜F3は、接続点X1〜X3と幹線電路W1との間に位置する。
そして、フィルタF1〜F3は、通信装置3が送信する通信信号の周波数帯域を阻止域としており、分岐電路W21〜W23に重畳された通信信号が、フィルタF1〜F3を通過して幹線電路W1側に伝送することを抑制している。したがって、直流電源2の出力インピーダンスが低インピーダンスであっても、分岐電路W21〜W23に重畳された通信信号は、直流電源2側への漏洩量(直流電源2側への吸収量)が抑えられる。
而して、分岐電路W21〜W23に重畳された通信信号は、フィルタF1〜F3によって、その通信信号電力が直流電源2側に漏洩しないため、負荷4への信号伝達効率を高めることができる。さらに、フィルタF1〜F3によって、分岐電路W21〜W23のそれぞれに個別に重畳される独立な通信信号の混信を防ぐことができるので、分岐電路W21〜W23における通信の独立性を担保することができる。すなわち、本実施形態の分電盤1を用いることによって、直流電路に通信信号を重畳させて直流負荷4との間で通信を行う場合に、直流負荷4との間の通信性能を向上させることができる。なお、フィルタF1〜F3の阻止域は、少なくとも通信信号の周波数帯域であればよく、例えば電源ノイズ等の抑制のために他の周波数帯域を阻止域に含んでもよい。また、通信信号の周波数帯域を阻止域とするフィルタが、接続点X1〜X3と直流電源2との間に位置しておれば、分岐電路W21〜W23に重畳された通信信号の直流電源2側への漏洩量が抑えられる。
なお、分岐電路の系統数が少ない場合、分岐電路W21〜W23にフィルタF1〜F3を設ける代わりに、幹線電路W1に1つのフィルタを設けてもよい。この場合、通信装置3の通信ポートの数が少なくてもよいので、幹線電路W1に1つのフィルタを設けることで対応可能になる。
また、分岐電路W21〜W23にそれぞれ接続している分岐開閉器K1〜K3は、一般に単なるスイッチである。したがって、分岐開閉器K1〜K3のオン時(導通時)において、各直流負荷4のインピーダンスZcが、通信装置3から負荷側をみたインピーダンス(以降、通信装置3からみた負荷インピーダンスと称す)として通信装置3に接続される。例えば、分岐電路W21は、m系統の配電路W311〜W31mに分岐しており、m個の直流負荷4が並列接続される。したがって、通信装置3から通信線L1および分岐電路W21を介して負荷4側をみた(通信装置3から分岐電路W21側をみた)負荷インピーダンスZaは、
Figure 2012231553
となる。
すなわち、通信装置3から分岐電路W21側をみた負荷インピーダンスZaは、信号源インピーダンスZsに対して非常に低インピーダンスとなる。また、通信装置3から分岐電路W22,W23側をみた各負荷インピーダンスも、上記同様に[数1]で表され、信号源インピーダンスZsに対して非常に低インピーダンスとなる。以降、負荷インピーダンスZaは、通信装置3から分岐電路W21〜W23のそれぞれをみた負荷インピーダンスを指すものとする。
信号伝達に関する理論によれば、通信信号電力が最も効率よく伝達できる条件は、信号源インピーダンスZsと負荷インピーダンスZaとが整合(マッチング)しているときである。信号源インピーダンスZsと負荷インピーダンスZaとが整合していない場合、通信信号電力は、通信装置3の通信信号源31と直流負荷4との間を繰り返し反射することになり、やがて熱となって散逸してしまう。また、このような多重反射状態における反射波は、直流負荷4側へ遅延波となって伝達するため、通信信号の波形を歪ませる原因となる。
そこで、通信装置3の信号源インピーダンスZsを、以下のように設定した。なお、フィルタF1〜F3によって分岐電路W21〜W23における通信の独立性が確保されている。そこで、以下の説明では、分岐電路W21から分岐開閉器K11,K12を介して2系統の配電路W311,W312に分岐する通信路を例にして、説明する。
通常、配電路W311,W312は、互いに同じケーブルが用いられる。ここでは、一般的なVVFケーブルを用いた場合、配電路W311,W312の各特性インピーダンスは、75Ωになる。そして、配電路W311,W312に接続している直流負荷4のインピーダンスZcは、配電路W311,W312の各特性インピーダンスと整合していることが望ましく、直流負荷4のインピーダンスZcを75Ωに設定する。この場合、通信装置3は、分岐電路W21を介してインピーダンス75Ωが並列接続されたことになり、通信装置3から分岐電路W21側をみた負荷インピーダンスZaは32.5Ωになる。
そして、通信信号の電力伝達効率を最大にするには、信号源インピーダンスZsが、通信装置3からみた負荷インピーダンスZaに整合していることが必要であり、この場合、信号源インピーダンスZs=32.5Ωに設計される。
このように、信号源インピーダンスZsを、通信装置3から見た負荷インピーダンスZaに整合させることによって、通信装置3から直流負荷4への通信信号電力の伝達効率を最大にすることができる。
なお、他の2つの分岐電路W22,W23についても、上記分岐電路W21と同様に、インピーダンス整合が図られる。
(実施形態2)
図2は、本実施形態の分電盤1を用いた直流配電システムの構成を示し、分電盤1内に分岐整合器S1〜S3を設けており、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
分岐整合器S1は、分岐開閉器K11〜K1mの各負荷側出力に接続された分岐整合器S11〜S1mである。分岐整合器S2は、分岐開閉器K21〜K2mの各負荷側出力に接続された分岐整合器S21〜S2mである。分岐整合器S3は、分岐開閉器K31〜K3mの各負荷側出力に接続された分岐整合器S31〜S3mである。
以下、分岐整合器S1〜S3の動作について、分岐整合器S1を例にして、図3を用いて説明する。
図3は、通信装置3と、分岐電路W21と、m個の分岐整合器S11〜S1mと、m系統の配電路W311〜W31mと、m個の直流負荷4とからなる通信路を示す。なお、図3において、分岐開閉器K11〜K1mは、オン(導通)状態であり、省略している。
分岐整合器S11〜S1mのそれぞれは、一次巻線Tr1および二次巻線Tr2を有するトランスTrで構成され、その巻数比(一次巻線Tr1の巻数N1/二次巻線Tr2の巻数N2)はN(>1)になる。
この場合、直流負荷4のインピーダンスをZc、各トランスTrの一次側から負荷側をみたインピーダンスをZbとすると、Zbは[数2]で表される。
Figure 2012231553
インピーダンスZbは、分岐電路W21側(分岐開閉器K11〜K1m側)からみた分岐整合器S11〜S1mの入力インピーダンスであり、このインピーダンスZbは、直流負荷4のインピーダンスZcにトランスTrの巻数比Nの二乗を乗じた値になる。すなわち、分岐整合器S11〜S1mの入力インピーダンスZbは、直流負荷4のインピーダンスZcより大きくなる。
そして、分岐電路W21は、m系統の配電路W311〜W31mに分岐しており、m個の直流負荷4が並列接続されるため、通信装置3から分岐電路W21側をみた負荷インピーダンスZaは、[数3]で表される。
Figure 2012231553
したがって、通信装置3から分岐電路W21側をみた負荷インピーダンスZaは、トランスTrの巻数比Nの二乗に比例し、高インピーダンスとなる。また、通信装置3から分岐電路W22,W23側をみた各負荷インピーダンスも同様に、上記[数3]で表される。
また、トランスTrの二次側インピーダンス(負荷側の出力インピーダンス)は、配電路W31〜W33に用いるケーブルの特性インピーダンスと整合している。
このような分岐整合器S1〜S3を用いた場合、通信装置3からみた負荷インピーダンスZaと信号源インピーダンスZsとの整合状態について、以下、説明する。
まず、負荷インピーダンスZaと信号源インピーダンスZsとの整合状態を評価するために一般的に用いられる反射係数Γは、[数4]で表される。
Figure 2012231553
そして、整合状態の指標として、反射係数Γ>10dBを用いた場合、この指標を満足する配電路の系統数mとトランスTrの巻数比Nとの関係式は、[数5]に示される。
Figure 2012231553
そして、[数5]を、m>N、m<Nのそれぞれにおいて展開すると、[数6]で表され、指標を満足する配電路の系統数mおよびトランスTrの巻数比Nは、[数7]に示す範囲内になる。
Figure 2012231553
Figure 2012231553
すなわち、配電路の系統数mは、トランスTrの巻数比Nの約1/2〜約2倍までの範囲内で設けることができる。例えば、配電路の系統数mを「10」とすると、トランスTrの巻数Nは、2.28<N<4.39になる。
次に、トランスTrの巻数比Nを固定した場合に、配電路の系統数mが取り得る範囲を図4のテーブルに示す。図4において、N1は、トランスTrの一次巻線Tr1の巻数、N2は、トランスTrの二次巻線Tr2の巻数、Nは、トランスTrの巻数比、Zbは、Zc=75Ωの場合にトランスTrの一次側から負荷側をみたインピーダンスを示す。また、最小分岐数は、[数7]を満足する範囲で配電路の系統数mがとり得る最小値を示し、最大分岐数は、[数7]を満足する範囲で配電路の系統数mがとり得る最大値を示す。
したがって、配電路の系統数mを最小分岐数〜最大分岐数の範囲内に設定することによって、負荷インピーダンスZaと信号源インピーダンスZsとを整合させることができ、通信信号の電力伝達効率を高くすることができる。また、本実施形態では、最大分岐数を大きくすることができる。
また、通信信号源31から直流負荷4までの経路における電力利得Gは、[数8]に示される。
Figure 2012231553
この[数8]に基づいて、図4における最大損失分岐数および最小損失分岐数を求めている。最大損失分岐数は、通信信号電力の損失が最大になる配電路の系統数mを示し、最小損失分岐数は、通信信号電力の損失が最小になる配電路の系統数mを示す。
したがって、配電路の系統数mを、最小損失分岐数またはその近傍に設定することによって、通信信号電力の損失を低くすることができる。
(実施形態3)
図5は、本実施形態の分電盤1を用いた直流配電システムの構成を示しており、分電盤1内に整合終端器R1〜R3を設けている。なお、実施形態2と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
整合終端器R1〜R3は、分岐電路W21〜W23の各々の終端に設けられ、整合終端器R1〜R3の各インピーダンスは、通信装置3の信号源インピーダンスZsに整合する値に設定される。
この場合、通信装置3から分岐電路W21,W22,W23側のそれぞれをみた負荷インピーダンスZaは、[数9]で表される。
Figure 2012231553
したがって、負荷インピーダンスZaと信号源インピーダンスZsとの整合状態を評価するために一般的に用いられる反射係数Γは、[数10]で表される。
Figure 2012231553
そして、整合状態の指標として、反射係数Γ>10dBを用いた場合、この指標を満足する配電路の系統数mおよびトランスTrの巻数比Nは、[数11]に示す範囲内になる。
Figure 2012231553
すなわち、配電路の系統数mは、トランスTrの巻数比Nの約1倍までの範囲内で設けることができる。例えば、配電路の系統数mを「10」とすると、トランスTrの巻数Nは、N<3.29になる。
次に、トランスTrの巻数比Nを固定した場合に、配電路の系統数mが取り得る範囲を図6のテーブルに示す。図6において、N1は、トランスTrの一次巻線Tr1の巻数、N2は、トランスTrの二次巻線Tr2の巻数、Nは、トランスTrの巻数比、Zbは、Zc=75Ωの場合にトランスTrの一次側から負荷側をみたインピーダンスを示す。また、最大分岐数は、[数11]を満足する範囲で配電路の系統数mがとり得る最大値を示す。
したがって、配電路の系統数mを最大分岐数以下の範囲内に設定することによって、負荷インピーダンスZaと信号源インピーダンスZsとを整合させることができ、通信信号の電力伝達効率を高くすることができる。また、配電路の系統数mに最小分岐数が存在しないため、分電盤1、および分電盤1を用いた直流配電システムの設計に有利である。
また、通信信号源31から直流負荷4までの経路における電力利得Gは、[数12]に示される。この[数12]に基づいて、図6における最大損失分岐数を求めている。
Figure 2012231553
また、分岐整合器S1〜S3のトランスTrの一次巻線Tr1に、調整抵抗を直列接続することによって、トランスTrの特性が理想的な特性になるように調整し、配電路の系統数mの低下を抑制することができる。例えば、図7に示すように、分岐整合器S11〜S1mのトランスTrの一次巻線Tr1に調整抵抗R11〜R1mを直列接続する。なお、実施形態2においても、この調整用抵抗を設けることによって同様の効果を奏し得る。
(実施形態4)
図8は、本実施形態の分電盤1を用いた直流配電システムの構成を示す。
本実施形態では、フィルタF2の負荷側出力に設けたDC/DCコンバータPS2が、直流電源2から幹線電路W1に供給された直流電圧を変換して、分岐電路W22に供給する。さらに、フィルタF3の負荷側出力に設けたDC/DCコンバータPS3が、直流電源2から幹線電路W1に供給された直流電圧を変換して、分岐電路W23に供給する。すなわち、分岐電路W21,W22,W23のそれぞれの電圧が異なる。
このような構成では、通信装置3が、3本の個別の通信線を介して分岐電路W21,W22,W23に通信信号を重畳させた場合(図1の通信線L1〜L3参照)、通信装置3は、分岐電路W21,W22,W23の電位差に対応する必要がある。すなわち、通信装置3の通信信号源31は、絶縁耐圧の高い部品を使う必要があり、高コスト化の要因となる。また絶縁耐圧の高い部品は一般にサイズが大きく、通信信号源31の大型化を招くため、通信装置3を分電盤1内に収納した場合、分電盤1の設置面積が増大し、さらには分電盤1のデザインに制約が生じてしまう。
そこで、分岐電路W21−W22間にコンデンサC1を接続し、分岐電路W22−W23間にコンデンサC2を接続することによって、分岐電路W21−W22−W23間を高周波的に接続する。このコンデンサC1,C2(結合素子)の容量は、通信信号の周波数帯域に対して十分低いインピーダンスになるように設定される。
そして、通信装置3は、通信線L1を介して分岐電路W21にのみ通信信号を重畳させることによって、通信信号源31は、分岐電路W21の電圧にのみ対応すればよく、通信信号源31の低コスト化および小型化を図ることができる。さらに、通信装置3を分電盤1内に収納した場合、分電盤1の設置面積の増大分を抑制でき、分電盤1のデザインに生じる制約も抑制することができる。
そして、分岐電路W21−W22−W23間は、コンデンサC1,C2によって高周波的に接続しているので、分岐電路W21に重畳された通信信号は、コンデンサC1,C2を通って分岐電路W22,W23にも重畳される。したがって、通信装置3は、配電路W31〜W33上の直流負荷4との間で通信を行うことができる。
なお、分岐電路W21−W22−W23間は、絶縁トランスで互いに結合させてもよく、この場合、絶縁トランスが、通信信号の周波数帯域に対して十分低いインピーダンスを有する結合素子に相当する。
なお、実施形態3と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
1 分電盤
F1〜F3 フィルタ
K11〜K1m 分岐開閉器
K21〜K2m 分岐開閉器
K31〜K3m 分岐開閉器
2 直流電源
3 通信装置
4 直流負荷
W1 幹線電路
W21〜W23 分岐電路
W311〜W31m 配電路
W321〜W32m 配電路
W331〜W33m 配電路
L1〜L3 通信線

Claims (4)

  1. 直流電源から供給される直流電力を複数系統に分岐させる複数の分岐電路と、
    前記分岐電路のそれぞれに設けられて、前記分岐電路のそれぞれから、負荷を接続した配電路への電力供給を導通・遮断する分岐開閉器と、
    前記複数の分岐電路のうち少なくとも1つの分岐電路に接続し、この接続した分岐電路に重畳させる通信信号を伝送する通信線と、
    前記通信線と前記分岐電路との接続点と、前記直流電源との間の電路に設けられて、少なくとも前記通信信号の周波数帯域を阻止域とするフィルタと
    を備えることを特徴とする分電盤。
  2. 前記分岐開閉器の負荷側出力と前記負荷との間に設けられて、前記負荷側の出力インピーダンスが前記配電路の特性インピーダンスと整合し、前記分岐開閉器側の入力インピーダンスが前記負荷のインピーダンスより大きい整合回路を備えることを特徴とする請求項1記載の分電盤。
  3. 前記通信信号は、通信信号源から前記通信線に送出され、
    前記通信信号源のインピーダンスに整合する終端器を前記分岐電路に設けることを特徴とする請求項1または2記載の分電盤。
  4. 前記複数の分岐電路の各間を、前記通信信号の周波数帯域を通過させるインピーダンスを有する結合素子で結合することを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の分電盤。
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