JP2012227612A - 画像符号化装置、画像符号化方法及びプログラム、画像復号装置、画像復号方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 隣接する周囲のブロックの量子化パラメータから処理対象ブロックの量子化パラメータの予測値を算出し、ブロックの符号化の順に符号化したブロックの量子化パラメータから前記処理対象ブロックの量子化パラメータの予測値を算出し、前記いずれかの予測値を選択し、選択された前記予測値と当該処理対象のブロックの量子化パラメータとの差分値を算出し、前記差分値を符号化して差分値符号化データを生成する。
【選択図】 図1
Description
H.264においてはmb_qp_delta符号を用いて、マクロブロック(16画素×16画素)単位に量子化パラメータを変更することできる。非特許文献1に記載されている7−23式によれば、ブロックの符号化の順に復号されたマクロブロックの量子化パラメータQPYPREVに差分値であるmb_qp_deltaを加算することで量子化パラメータを変更している。
近年、H.264の後継としてさらに高効率な符号化方式の国際標準化を行う活動が開始された。JCT−VC(Joint Collaborative Team on Video Coding)がISO/IECとITU−Tの間で設立され、HEVC(High Efficiency Video Coding)符号化方式(以下、HEVC)として標準化が進められている。対象となる画面サイズの増大に伴い、従来のマクロブロック(16画素×16画素)より大きなブロックサイズでの分割が検討されている。この大きなサイズの基本ブロックはLCU(Largest Coding Unit)と呼ばれ、そのサイズは最大64画素×64画素として検討が進められている。(非特許文献2)LCUはさらに分割されて、細かなサブブロックを形成し、変換や量子化等を行うサブブロックとしてCU(Conding Unit)に分割される。分割の方法としてはブロック内を縦横2分割していく領域四分木構造となっている。
図2(a)に領域四分木構造の様子を表す。太枠の1000は基本ブロックを表し、説明を簡易にするため、64画素×64画素の構成とする。1001と1010はサブブロックであり、32画素×32画素のサブブロックとする。1002〜1009もサブブロックであり、16画素×16画素のサブブロックとする。このように細かく分割して、変換等の符号化処理を行う。
サブブロック単位で量子化パラメータ制御を行う場合、基本ブロックは領域四分木構造に従って処理される。すなわち、図2(a)において、32画素×32画素のサブブロック1001につづき、16画素×16画素のサブブロック1002から1009が番号の順に処理され、最後に32画素×32画素のサブブロック1010が処理される。前のサブブロックの量子化パラメータを予測値として差分が算出され、それぞれのサブブロックの量子化パラメータが符号化される。図2(d)にその様子を示す。矢印は量子化パラメータの予測の方向を表している。これは符号化と同じ順番であるため、符号量制御を行いながら処理を行うことができる。このため、処理時間の遅延が少なく、リアルタイムでの符号化が必要なアプリケーションには非常に有効である。
しかしながら、各サブブロックで量子化パラメータの最適化を図った場合、量子化パラメータの差分値の取得は領域四分木構造に従って処理が行われるため、差分値にばらつきがみられる。例えば、図2(b)に各サブブロックの量子化パラメータ値を示す。本図では左上から右下に量子化パラメータの値がなだらかに変化した場合を想定している。サブブロック1001の量子化パラメータは12であり、サブブロック1002ではその差分が+2となる。順に、+4、−6、+6、−6、±0、+2、+4、+2となっている。よって、このように領域四分木構造に従った場合、値が乱高下するため、発生する符号が大きくなるといった問題が生じる。
画像では隣接するサブブロック間では量子化パラメータは似た値になることが知られている。これを利用して、上述した問題を解決するために、図2(e)のように、処理対象のサブブロックの左に隣接するサブブロックがある場合、その量子化パラメータを予測値とする方法が考えられる。また、JCT−VCに「CU−Level QP Prediction」(非特許文献3)では、図2(f)、(g)のように、サブブロック単位で横方向のサブブロックの量子化パラメータを予測値とする方法も提案されている。図2(f)は左側にサブブロックが存在する場合を表す。この場合、左側のサブブロックの量子化パラメータから予測を行うことができる。一方、図2(g)は画像の左端のようなサブブロックであり、左側にサブブロックが存在しない場合の量子化パラメータの予測を表している。
しかしながら、これらの方法では例えば急激に量子化パラメータを変更せざるを得ない場合に対応できない。すなわち、図2(c)はサブブロック1001まで符号化したところで符号量が増大し符号量を減少させるために、サブブロック1002から急激に量子化パラメータの値を大きくした例を示している。この場合、例えば図2(e)の予測値の参照順ではサブブロック1002及びサブブロック1004に対して22と20のような大きな差分値が発生してしまう。この点、図2(d)の参照順ではサブブロック1002に対してのみ大きな差分値22が発生するものの、サブブロック1004に対しては−6という比較的小さな差分値になる。
したがって、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その用途に応じて、処理時間の遅延が少ない符号化と高効率な符号化を適応的に使用することを目的としている。また、符号化モードを用いて、軽微な変更で更に符号化効率の向上を実現することを目的としている。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。図1は本実施形態の画像符号化装置を示すブロック図である。
11003はブロック分割部11001で分割された各基本ブロックを、サブブロック単位で予測を行い、差分値算出を行い、各サブブロックの予測誤差を算出するブロック予測部である。静止画または動画の場合のイントラフレームではイントラ予測を行い、動画の場合は動き補償予測も行うものとする。
11004は各サブブロックの予測誤差に対して直交変換を行い、直交変換係数を算出するブロック変換部である。直交変換に関しては特に限定しないが、離散コサイン変換やアダマール変換等を用いてもよい。11005は量子化パラメータ決定部11002で決定された量子化パラメータによって前記直交変換係数を量子化するブロック量子化部である。この量子化によって量子化係数を得ることができる。
11006はこのようにして得られた量子化係数を符号化して量子化係数符号データを生成するブロック符号化部である。符号化の方法は特に限定しないが、ハフマン符号や算術符号等を用いることができる。11007はブロック再生画像生成部である。ブロック量子化部11005、ブロック変換部11004の逆の動作を行って予測誤差を再生し、ブロック予測部11003の結果から基本ブロックの復号画像を生成する。再生された画像データは保持され、ブロック予測部11003での予測に用いられる。
11011は操作部であり、ユーザが、処理時間の遅延が少ない符号化か高効率な符号化かを選択する操作部である。処理時間の遅延が少ない符号化を実施する場合は0を、高効率な符号化の場合は1を選択フラグとして出力する。11008は量子化パラメータ決定部11002で決定した各サブブロックの量子化パラメータを符号化して量子化パラメータ符号データを生成する量子化パラメータ符号化部である。
11009は統合符号化部である。ヘッダ情報や予測に関する符号を生成するとともに、量子化パラメータ符号化部11008で生成された量子化パラメータ符号データおよびブロック符号化部11006で生成された量子化係数符号データを統合する。11010は端子であり、統合符号化部11009で統合されて生成されたビットストリームを外部に出力する端子である。
ステップS003にて、統合符号化部11009はシーケンス、フレームのヘッダといった符号を生成し、qp_delta_select_flag符号を含めて出力する。
ステップS004にて、ブロック分割部11001は入力された画像に対して、基本ブロックを画像の左上から順に切り出す。
ステップS005にて、ブロック分割部11001はさらに基本ブロックをサブブロックに分割する。
ステップS006にて、量子化パラメータ決定部11002は、各サブブロックの量子化パラメータを決定する。
ステップS007にて、量子化パラメータ符号化部11008は、ステップS001で決定した選択フラグが復号する順に量子化パラメータの予測を行うモードを示すものか否かを判定する。もし、復号する順に量子化パラメータの予測を行うモード(選択フラグが0)を選択していれば、ステップS008に進み、そうでなければステップS009に進む。
ステップS008にて、量子化パラメータ符号化部11008は、ブロックの符号化の順に符号化したサブブロックの量子化パラメータを予測値として決定する。
ステップS009にて、量子化パラメータ符号化部11008は、符号化するサブブロックの周囲(本実施形態では左隣)または、ブロックの符号化の順に符号化されたサブブロックの量子化パラメータを予測値として決定する。
ステップS010にて、量子化パラメータ符号化部11008は、符号化するサブブロックの量子化パラメータから予測値を引き、サブブロックの量子化パラメータ差分値を算出する。
ステップS011にて、量子化パラメータ符号化部11008は、サブブロック量子化パラメータ差分値にゴロム符号化を行い、cu_qp_delta符号を出力する。
ステップS012にて、サブブロックの画像データに対して、予測を行い、予測誤差に対して、直交変換、量子化を行い、得られた量子化係数を符号化して量子化係数符号データを出力する。
ステップS013にて、得られた量子化係数を逆量子化、逆変換を行い、予測誤差を算出する。この予測誤差と再生画像から当該サブブロックの再生画像を生成する。
ステップS014にて、画像符号化装置は、当該基本ブロック内の全てのサブブロックの符号化が終了したか否かの判定を行い、終了していればステップS015に進み、終了していなければ次のサブブロックを対象としてステップS005に戻る。
ステップS015にて、画像符号化装置は、全ての基本ブロックの符号化が終了したか否かの判定を行い、終了していれば全ての動作を停止して処理を終了し、そうでなければ次の基本ブロックを対象としてステップS004に戻る。
図6は、本発明の実施形態2に係る画像復号装置の構成を示すブロック図である。本実施形態では、図5に示す実施形態1で生成された符号化データの復号について説明する。
ステップS103にて、サブブロック量子化パラメータ復号部103はサブブロック量子化パラメータ差分値符号化データを復号し、サブブロック量子化パラメータ差分値を再生する。
ステップS102で復号して得られた選択フラグが復号する順に量子化パラメータの予測を行うモード(処理時間の遅延が少ない符号化)を選択したか否かを判定する。もし、復号する順に量子化パラメータの予測を行うモード(選択フラグが0)を選択していれば、ステップS105に進み、そうでなければステップS106に進む。
ステップS105にて、ブロックの符号化の順に復号したサブブロックの量子化パラメータを予測値として決定する。
ステップS106にて、復号するサブブロックの周囲(本実施形態では左隣)または、ブロックの符号化の順に符号化されたサブブロックの量子化パラメータを予測値として決定する。
ステップS107にて、ステップS105またはステップS106にて得られた量子化パラメータの予測値とステップS103で得られた差分値を加算し、サブブロック量子化パラメータを再生する。
ステップS108にて、サブブロックの量子化係数符号データを復号し、量子化係数を再生し、逆量子化、逆直交変換を行い、予測誤差を再生する。さらに復号済みの周囲の画素データまたは前のフレームの画素データから予測を行い、サブブロックの復号画像を再生する。
ステップS109にて、サブブロックの復号画像を基本ブロックの復号画像に配置する。ステップS110にて、画像復号装置は、当該基本ブロック内の全てのサブブロックの復号が終了したか否かの判定を行い、終了していればステップS111に進み、終了していなければ次のサブブロックを対象としてステップS103に戻る。
ステップS111にて、基本ブロックの復号画像をフレームの復号画像に配置する。ステップS112にて、画像復号装置は、全ての基本ブロックの復号が終了したか否かの判定を行い、終了していれば全ての動作を停止して処理を終了し、そうでなければ次の基本ブロックを対象としてステップS103に戻る。
なお、本実施形態でサブブロック量子化パラメータ、サブブロック量子化パラメータ差分値および量子化係数の復号にゴロム符号化を用いて説明したが、これに限定されない。例えばハフマン符号化やその他の算術符号化であってももちろん構わない。
本実施形態では符号化装置は実施形態1の図1と同じ構成をとる。ただし、量子化パラメータ符号化部11008の構成が異なる。
201は量子化パラメータ保持部4に格納された各サブブロックの量子化パラメータから符号化するサブブロックの量子化パラメータの予測値を決定するサブブロック量子化パラメータ予測値決定部である。すなわち、符号化処理を行うサブブロックの周囲(本実施形態では左)のサブブロックの量子化パラメータを参照して予測値を決定する。
202は符号化されたサブブロックの量子化パラメータを格納する量子化パラメータ保持部である。量子化パラメータ保持部202は量子化パラメータ保持部107から順に量子化パラメータを受け取る。これにより、符号化されたサブブロックの量子化パラメータを符号化対象のサブブロックの上のサブブロックまでの量子化パラメータを保持する。
203は量子化パラメータ保持部202に格納された各サブブロックの量子化パラメータから符号化するサブブロックの量子化パラメータの予測値を決定する端部量子化パラメータ予測値決定部である。すなわち、サブブロックがフレームやスライスの左端にあたる場合、符号化処理を行うサブブロックの上側のサブブロックの量子化パラメータを参照して予測値を決定する。
204はセレクタであり、実施形態1の図3のセレクタ9と同様に端子6から入力される選択フラグによって入力先を選択する。選択フラグが0であれば、量子化パラメータ保持部3を入力先に選択する。選択フラグが1であれば、端部量子化パラメータ予測値決定部203を入力先に選択する。
205もセレクタであり、端部判定部200からの端部判定信号に基づいて入力先を選択する。端部判定信号が0であれば、セレクタ204を、そうでなければ量子化パラメータ予測値決定部201を入力先として選択する。
また、端部量子化パラメータ予測値決定部202は量子化パラメータ保持部202から周囲(本実施形態では上)のサブブロックの量子化パラメータから当該サブブロックの量子化パラメータ予測値を決定する。量子化パラメータ保持部202を参照し、当該サブブロックの左上隅の画素が接する位置のサブブロックの量子化パラメータを予測値と決定する。
量子化パラメータ保持部3はブロックの符号化の順に符号化した(例えば、直前に符号化された)サブブロックの量子化パラメータを予測値とする。
ステップS201にて、実施形態1の図4のステップS007と同様に選択フラグが0であれば、ステップS008に進み、そうでなければステップS202に進む。
ステップS202にて、符号化対象のサブブロックの左上隅の画素が接する直上のサブブロックの量子化パラメータを予測値とする。符号化対象のサブブロックがフレームまたはスライスの左上に存在する場合、予測値はスライスで指定された量子化パラメータとするがこれに限定されない
以後、ステップS010からステップS013を行い、サブブロック量子化パラメータの差分値の算出と符号化、サブブロックの予測誤差の符号化と再生画像の生成を全てのサブブロック、基本ブロックに対して行う。
なお、本実施形態で基本ブロック量子化パラメータ、サブブロック量子化パラメータ差分値および量子化係数の符号化にゴロム符号化を用いて説明したが、これに限定されない。例えばハフマン符号化やその他の算術符号化であってももちろん構わない。
本実施形態では符号化装置は実施形態2の図6と同じ構成をとる。ただし、量子化パラメータ復号部1102の構成が異なる。本実施形態では、実施形態3で生成された符号化データの復号を例にとって説明する。
図11において、300は復号対象となるサブブロックがフレームまたはスライスの端部にあるか否かを判定する端部判定部である。実施形態3の図7の端部判定部200と同様に動作し、端部判定信号を生成する。
302は復号されたサブブロックの量子化パラメータを格納する量子化パラメータ保持部である。量子化パラメータ保持部302は量子化パラメータ保持部107から順に量子化パラメータを受け取る。これにより、復号されたサブブロックの量子化パラメータを復号対象のサブブロックの上のサブブロックまでの量子化パラメータを保持する。
303は量子化パラメータ保持部302に格納された各サブブロックの量子化パラメータから復号するサブブロックの量子化パラメータの予測値を決定する端部量子化パラメータ予測値決定部である。すなわち、復号処理を行うサブブロックの上のサブブロックの量子化パラメータを参照して予測値を決定する。
304はセレクタであり、実施形態2の図7のセレクタ109と同様に端子101から入力される選択フラグによって入力先を選択する。選択フラグが0であれば、量子化パラメータ保持部106を入力先に選択する。選択フラグが1であれば、端部量子化パラメータ予測値決定部303を入力先に選択する。
305もセレクタであり、端部判定部300からの端部判定信号に基づいて入力先を選択する。端部判定信号が0であれば、セレクタ304を、そうでなければ量子化パラメータ予測値決定部301を入力先として選択する。
上記の構成において、端子102から入力されたサブブロックのサブブロック量子化パラメータ差分値符号はサブブロック量子化パラメータ差分値復号部103に入力され、ゴロム符号の復号により、サブブロック量子化パラメータ差分値を再生する。サブブロック量子化パラメータ加算部104はセレクタ305を介して入力されるサブブロック量子化パラメータの予測値とサブブロック量子化パラメータ差分値を加算し、サブブロック量子化パラメータを再生する。また、量子化パラメータ保持部106と量子化パラメータ保持部107に入力される。量子化パラメータ保持部302は量子化パラメータ保持部107から、今後符号化対象サブブロックの上になることがある量子化パラメータを入力し、格納する。
ステップS301にて、量子化パラメータ復号部1102は、実施形態1の図4のステップS007と同様に選択フラグが0であれば、ステップS105に進み、そうでなければステップS302に進む。
ステップS302にて、量子化パラメータ復号部1102は、符号化対象のサブブロックの左上隅の画素が接する直上のサブブロックの量子化パラメータを予測値とする。符号化対象のサブブロックがフレームまたはスライスの左上に存在する場合、予測値はスライスで指定された量子化パラメータとするが、これに限定されない。
以後、ステップS107からステップS112を行い、サブブロック量子化パラメータの再生、サブブロックの予測誤差の復号と再生画像の生成を全てのサブブロック、基本ブロックに対して行う。
図13は本実施形態の画像符号化装置を示すブロック図である。図13において、実施形態1の図1と同様の機能を果たす部分に関しては同じ番号を付与し、説明を省略する。
制御部401は入力されたスライス符号化モードと選択フラグからセレクタ9の選択信号を生成する。すなわち、選択フラグが0であり、スライスの符号化モードがイントラ予測であれば、セレクタ9の入力先を量子化パラメータ保持部3とする。この時の制御信号は0となる。選択フラグが0であり、スライスの符号化モードがインター予測であれば、セレクタ9の入力先を量子化パラメータ保持部3とする。この時の制御信号は0となる。選択フラグが1であり、スライスの符号化モードがイントラ予測であれば、セレクタ9の入力先を量子化パラメータ予測値決定部403とする。この時の制御信号は1となる。選択フラグが1であり、スライスの符号化モードがインター予測であれば、セレクタ9の入力先を量子化パラメータ保持部3とする。この時の制御信号は0となる。
セレクタ9は制御信号が0であれば、復号する順に従って量子化パラメータの予測値を決定するので、量子化パラメータ保持部3の出力をサブブロック量子化パラメータ差分部10に入力する。制御信号が1であれば、符号化効率向上のため、イントラ予測モードに従って、符号化するサブブロックの左隣または上のサブブロックの量子化パラメータを予測値とする。このため、サブブロック量子化パラメータ予測値決定部403の出力をサブブロック量子化パラメータ差分部10に入力する。
ステップS401にて、スライスモード決定部11100は、スライスの先頭でスライスの符号化モードを決定し、符号化を行い、slice_type符号を生成する。図5にスライスのヘッダの符号化データの様子を示す。slice_type符号20011はスライスヘッダに含まれる。
ステップS004からステップS006で、ブロック分割部11001は、フレームを基本ブロックに分割し、さらにサブブロックに分割する。さらにそれぞれのサブブロックの量子化パラメータを決定する。
ステップS402にて、量子化パラメータ符号化部11108は、スライス符号化モードがイントラ符号化モードかインター符号化モードかを判定する。イントラ符号化モードならばステップS403に進む。インター符号化モードでならばステップS008に進む。
ステップS403にて、量子化パラメータ符号化部11108は、実施形態1の図4のステップS007と同様に選択フラグが0であれば、ステップS008に進み、そうでなければステップS404に進む。
ステップS404にて、量子化パラメータ符号化部11108は、符号化対象のサブブロックのイントラ予測モードに従って周囲のサブブロックの量子化パラメータから予測値を決定する。
以後、ステップS010からステップS016を行い、サブブロック量子化パラメータの差分値の算出と符号化、サブブロックの予測誤差の符号化と再生画像の生成を全てのサブブロック、基本ブロック、スライスに対して行う。
図16は本実施形態の画像復号装置を示すブロック図である。図16において、実施形態2の図6と同様の機能を果たす部分に関しては同じ番号を付与し、説明を省略する。
図17において、実施形態2の図7と同様の機能を果たす部分に関しては同じ番号を付与し、説明を省略する。
制御部502は入力されたスライス符号化モードと選択フラグからセレクタ109の選択信号を生成する。すなわち、選択フラグが0であり、スライスの符号化モードがイントラ予測であれば、セレクタ9の入力先を量子化パラメータ保持部106とする。この時の制御信号は0となる。選択フラグが0であり、スライスの符号化モードがインター予測であれば、セレクタ109の入力先を量子化パラメータ保持部106とする。この時の制御信号は0となる。選択フラグが1であり、スライスの符号化モードがイントラ予測であれば、セレクタ109の入力先を量子化パラメータ予測値決定部503とする。この時の制御信号は1となる。選択フラグが1であり、スライスの符号化モードがインター予測であれば、セレクタ109の入力先を量子化パラメータ保持部106とする。この時の制御信号は0となる。
ステップS501にて、スライス復号化モード復号部1501は、スライスヘッダに含まれるslice_type符号を復号し、スライス符号化モードを取得する。
ステップS103からサブブロック単位での処理を行う。ステップS103にて、量子化パラメータ復号部1502は、量子化パラメータ差分値符号であるcu_qp_delta符号を復号し、量子化パラメータ差分値を再生する。
ステップS502にて、量子化パラメータ復号部1502は、スライス符号化モードがイントラ符号化モードかインター符号化モードかを判定する。イントラ符号化モードならばステップS503に進む。インター符号化モードでならばステップS105に進む。
ステップS503にて、量子化パラメータ復号部1502は、実施形態2の図8のステップS104と同様に判定し、選択フラグが0であれば、ステップS105に進み、そうでなければステップS504に進む。
ステップS504にて、量子化パラメータ復号部1502は、復号対象のサブブロックのイントラ予測モードに従って周囲のサブブロックの量子化パラメータから予測値を決定する。
図19は本実施形態の画像符号化装置を示すブロック図である。図19において、実施形態5の図13と同様の機能を果たす部分に関しては同じ番号を付与し、説明を省略する。実施形態5の図13とは操作部11011が不要な点が異なる。14008は量子化パラメータ符号化部である。実施形態5の図13の量子化パラメータ符号化部11008とは選択フラグが入力されない点にある。
ステップS402にて、量子化パラメータ符号化部14008は、スライス符号化モードがイントラ符号化モードかインター符号化モードかを判定する。イントラ符号化モードならばステップS403に進む。インター符号化モードでならばステップS008に進む。
ステップS404にて、量子化パラメータ符号化部14008は、符号化対象のサブブロックのイントラ予測モードに従って周囲のサブブロックの量子化パラメータから予測値を決定する。
図23は本実施形態の画像復号装置を示すブロック図である。図23において、実施形態6の図16と同様の機能を果たす部分に関しては同じ番号を付与し、説明を省略する。実施形態6の図16とは選択フラグ復号部1109が不要な点が異なる。また、本実施形態は実施形態7で生成されたビットストリーム(図22)を復号する。
図24において、実施形態6の図17と同様の機能を果たす部分に関しては同じ番号を付与し、説明を省略する。600はセレクタであり、端子400から入力されるスライス符号化モードによって入力先を切り替える。
セレクタ701は入力されたスライス符号化モードがイントラ予測であれば、入力先を量子化パラメータ予測値決定部503とする。スライスの符号化モードがインター予測であれば、入力先を量子化パラメータ保持部106とする。
ステップS103からサブブロック単位での処理を行う。ステップS103にて、量子化パラメータ復号部1502は、量子化パラメータ差分値符号であるcu_qp_delta符号を復号し、量子化パラメータ差分値を再生する。
ステップS502にて、量子化パラメータ復号部1502は、スライス符号化モードがイントラ符号化モードかインター符号化モードかを判定する。イントラ符号化モードならばステップS504に進む。インター符号化モードでならばステップS105に進む。
ステップS504にて、量子化パラメータ復号部1502は、復号対象のサブブロックのイントラ予測モードに従って周囲のサブブロックの量子化パラメータから予測値を決定する。
本実施形態においてスライス単位の符号化モードに基づいて予測値を復号する順に求めるか、周囲のサブブロックの量子化パラメータからも求めるかを判定したが、基本ブロック単位で判定しても構わない。例えば、H.264のマクロブロックの符号化モードに基づいて判定しても構わない。
図1、図3、図6、図7、図9、図11、図13、図14、図16、図17、図19、図20、図23、図24に示した各処理部はハードウェアでもって構成しているものとして上記実施形態では説明した。しかし、これらの図に示した各処理部で行なう処理をコンピュータプログラムでもって構成しても良い。
図26は、上記各実施形態に係る画像表示装置に適用可能なコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
RAM1402は、外部記憶装置1406からロードされたコンピュータプログラムやデータ、I/F(インターフェース)1409を介して外部から取得したデータなどを一時的に記憶するためのエリアを有する。更に、RAM1402は、CPU1401が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。即ち、RAM1402は、例えば、フレームメモリとして割当てたり、その他の各種のエリアを適宜提供することができる。
ROM1403には、本コンピュータの設定データや、ブートプログラムなどが格納されている。操作部1404は、キーボードやマウスなどにより構成されており、本コンピュータのユーザが操作することで、各種の指示をCPU1401に対して入力することができる。表示部1405は、CPU1401による処理結果を表示する。また表示部1405は例えば液晶ディスプレイのようなホールド型の表示装置や、フィールドエミッションタイプの表示装置のようなインパルス型の表示装置で構成される。
外部記憶装置1406に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU1401による制御に従って適宜RAM1402にロードされ、CPU1401による処理対象となる。I/F1407には、LANやインターネット等のネットワーク、投影装置や表示装置などの他の機器を接続することができ、本コンピュータはこのI/F1407を介して様々な情報を取得したり、送出したりすることができる。1408は上述の各部を繋ぐバスである。
上述の構成からなる作動は前述のフローチャートで説明した作動をCPU1401が中心となってその制御を行う。
本発明の目的は、前述した機能を実現するコンピュータプログラムのコードを記録した記憶媒体を、システムに供給し、そのシステムがコンピュータプログラムのコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムのコード自体が前述した実施形態の機能を実現し、そのコンピュータプログラムのコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。また、そのプログラムのコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した機能が実現される場合も含まれる。
本実施形態においてスライス単位の符号化モードに基づいて予測値を復号する順に求めるか、周囲のサブブロックの量子化パラメータからも求めるかを判定したが、基本ブロック単位で判定しても構わない。例えば、H.264のマクロブロックの符号化モードでmb_type符号の復号結果に基づいて判定しても構わない。
Claims (3)
- 隣接する周囲のブロックの量子化パラメータから処理対象ブロックの量子化パラメータの予測値を算出する第1の算出手段と、
ブロックの符号化の順に符号化したブロックの量子化パラメータから前記処理対象ブロックの量子化パラメータの予測値を算出する第2の算出手段と、
前記第1の算出手段と前記第2の算出手段のいずれかを選択する選択手段と、
選択された前記予測値と当該処理対象のブロックの量子化パラメータとの差分値を算出する差分値算出手段と、
前記差分値を符号化して差分値符号化データを生成する符号化手段と、
を有することを特徴とする画像符号化装置。 - 隣接する周囲のブロックの量子化パラメータから処理対象ブロックの量子化パラメータの予測値を算出する第1の算出工程と、
ブロックの符号化の順に符号化したブロックの量子化パラメータから前記処理対象ブロックの量子化パラメータの予測値を算出する第2の算出工程と、
前記第1の算出手段と前記第2の算出手段のいずれかを選択する選択工程と、
選択された前記予測値と当該処理対象のブロックの量子化パラメータとの差分値を算出する差分値算出工程と、
前記差分値を符号化して差分値符号化データを生成する符号化工程と、
を有することを特徴とする画像符号化装置の符号化方法。 - コンピュータが読み出して実行することにより、前記コンピュータを、請求項1に記載の画像符号化装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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