JP2012226348A - マスキングシステム、マスキング環境制御装置、マスカ音生成装置、及び情報端末 - Google Patents

マスキングシステム、マスキング環境制御装置、マスカ音生成装置、及び情報端末 Download PDF

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Abstract

【課題】マスカ音生成装置の利用性を向上させるのに役立つ情報を容易に取得する。
【解決手段】ブース3−iを仕切るパーティションWの両側面には、マスカ音生成装置5−mが設けられている。マスカ音生成装置5−mは、マスカ音生成装置5−mに対する操作を示す操作データを生成し、サーバ装置8に送信する。また、マスカ音生成装置5−mは、マスカ音生成装置5−mの状態を示す状態データを生成し、サーバ装置8に送信する。サーバ装置8は、操作データ及び状態データの関係を解析し、この解析結果をディスプレイ86に表示させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マスキング効果を利用して会話の秘匿性を確保する技術に関する。
マスキング効果は、2種類の音を同じ空間内に伝搬させた場合に、空間内の聴者において、一方の音(ターゲット音)の聴き取りが、他方の音(マスカ音)の存在によって、妨害を受ける現象である。特許文献1及び2には、このマスキング効果を利用して会話の秘匿性を確保する技術の開示がある。特許文献1に開示されたマスカ音生成装置は、広帯域の周波数成分を持った音であるピンクノイズをマスカ音とし、この音をターゲット音と同じ空間内に放音することにより、その空間内においてマスキング効果を発生させる。特許文献2に開示されたマスカ音生成装置は、音声(人の話声)と同じではないながらもそれに近い音響的特徴を有する音をマスカ音とし、この音をターゲット音と同じ空間内に放音することにより、その空間内においてマスキング効果を発生させる。
特開2008−124918号公報 特開2008−90296号公報
この種のマスカ音生成装置を設置した空間内におけるマスキング効果は、その空間内における暗騒音や話者が発声する音であるターゲット音の音量、ターゲット音とマスカ音の音響的特徴などといった条件に依存する。このため、マスカ音の選択、ボリュームの設定等のマスカ音生成装置の最適な使用態様は、マスカ音生成装置の設置環境により異なったものとなる。マスカ音生成装置のバージョンアップ、新たなマスカ音の提供等、サウンドマスキングに関するサービスを向上させる上で、こういったマスカ音生成装置の使用状況に関する情報は極めて有益である。また、例えばある環境にマスカ音生成装置を設置したが、何等かの原因により、そのマスカ音生成装置がユーザの満足の得られるような働きをしていないという状況が発生することがあり得る。そのような場合、例えばマスカ音生成装置の製造元業者のスタッフが現地に赴き、マスカ音生成装置の設置状態等の調査、ユーザからのヒアリング等を行って、ユーザの満足が得られるようにマスカ音生成装置の調整を行う、といった対処が考えられる。しかしながら、このような現地に赴いての調整は多大なる労力が必要である。せめて、そのマスカ音生成装置が普段どのような使われ方をしているかが分かれば、マスカ音生成装置を最適な状態に調整するのに役立ち、現地に赴いての作業の労力を減らすことができると考えられる。
本発明は、このような背景の下に案出されたものであり、マスカ音生成装置の製造元業者がマスカ音生成装置を利用したサービスの向上に役立つ情報を効率的に収集できるようにすることを目的とする。
本発明の好適な態様であるマスキングシステムは、操作者による操作を受け付ける操作手段、マスカ音を放音する放音手段、前記操作手段の操作に応じて前記放音手段から放音させる前記マスカ音の態様を制御する放音制御手段、前記操作手段による操作を検出し、検出した操作の内容を示す操作データを記憶する操作検出手段、設置状態を検出し、検出した設置状態を示す状態データを記憶する状態検出手段、および前記操作検出手段によって記憶された操作データと前記状態検出手段によって記憶された状態データとを通信回線を介して送信する送信手段を有するマスカ音生成装置と、前記マスカ音生成装置から前記操作データ及び前記状態データを受信し、受信した操作データ及び状態データを対応付けて記憶手段に記憶するサーバ装置とを具備し、前記サーバ装置は、前記記憶手段に記憶した操作データが示す操作と状態データが示す状態とを同一時間軸上で記した解析結果画面を表示させることを特徴とする。
また、本発明の別の好適な態様であるマスキングシステムは、操作者による操作を受け付ける操作手段、マスカ音を放音する放音手段、前記操作手段の操作に応じて前記放音手段から放音させる前記マスカ音の態様を制御する放音制御手段、前記操作手段による操作を検出し、検出した操作の内容を示す操作データを記憶する操作検出手段、および前記操作検出手段によって記憶された操作データを通信回線を介して送信する送信手段を有するマスカ音生成装置と、前記マスカ音生成装置の設置状態を検出し、検出した状態を示す状態データを記憶する状態検出手段、及び前記状態検出手段によって記憶された状態データを通信回線を介して送信する送信手段を有する情報端末と、前記マスカ音生成装置から前記操作データを受信するとともに、前記情報端末から前記状態データを受信し、受信した操作データ及び状態データを対応付けて記憶手段に記憶するサーバ装置とを具備し、前記サーバ装置は、前記記憶手段に記憶した操作データが示す操作と状態データが示す状態とを同一時間軸上で記した解析結果画面を表示させることを特徴とする。
本発明では、マスカ音生成装置に対する操作の内容を示す操作データとマスカ音生成装置の状態を示す状態データが通信網を介してサーバ装置に自動的に集められ、サーバ装置の記憶手段内に蓄積される。そして、サーバ装置は、記憶手段に記憶した操作データが示す操作と状態データが示す状態とを同一時間軸上で記した解析結果画面を表示させる。マスカ音生成装置の製造元業者は、解析結果画面における各操作が行われた時刻とマスカ音生成装置の状態との関係から、マスカ音生成装置の利用性を向上させるのに役立つ情報を取得することができる。
また、本発明の別の好適な態様であるマスキング環境制御装置は、表示手段と、記憶手段と、マスカ音生成装置に対して行われた1または複数の操作を示す操作データと、前記マスカ音生成装置の状態を示す状態データとを通信回線を介して受信し、受信した操作データ及び状態データを対応付けて前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段内における操作データが示す操作と状態データが示す状態とを同一時間軸上で記した解析結果画面を前記表示手段に表示させる解析手段と、前記記憶手段内における各操作データの中から所定の条件を満たす操作データを選択し、前記記憶手段内における一連の状態データの中から前記選択した操作データの操作時刻を含む所定時間内に検出された状態を示す状態データを抽出し、抽出した状態データが示す状態の変化を示す状態変化パターンを生成する第1の処理と、前記第1の処理の実行以後に受信した状態データが示す最新の前記所定時間長分の状態の変化と、前記状態変化パターンが示す状態の変化とが類似している場合に、前記選択した操作データが示す操作内容に従った動作を指示するメッセージを前記マスカ音生成装置に送信する第2の処理とを実行する遠隔制御手段とを具備する。
また、本発明の別の好適な態様であるマスカ音生成装置は、操作者による操作を受け付ける操作手段と、当該マスカ音生成装置の状態を検出するためのセンサと、マスカ音の音波形を示すマスカ音データを記憶した記憶手段と、前記記憶手段内のマスカ音データが示すマスカ音を前記操作手段の操作に応じた態様の音として放音させるとともに、前記操作手段による操作を検出するとともに、前記センサの出力信号を当該マスカ音生成装置の状態として検出し、検出した操作を示す操作データおよび状態を示す状態データをサーバ装置に送信し、前記サーバ装置から当該マスカ音生成装置の動作を指示するメッセージを受信した場合に、前記記憶手段内のマスカ音データが示すマスカ音を前記メッセージに従った態様の音として放音させる制御手段とを具備する。
また、本発明の別の好適な態様である情報端末は、記憶手段と、マスカ音生成装置の状態を検出し、検出した状態を示す状態データと当該状態データの検出時刻を示す時刻データの対を前記記憶手段に記憶させる状態検出手段と、前記記憶手段内に記憶されている状態データと時刻データの各対を読み出し、読み出した各対を通信回線を介して送信する履歴送信手段とを具備する。
本発明の第1実施形態であるマスキングシステムの構成を示す図である。 同システムのサーバ装置によって実行される解析処理を示すフローチャートである。 同システムのサーバ装置のディスプレイに表示される解析結果画面を示す図である。 同システムのサーバ装置によって実行される遠隔制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態であるマスキングシステムの構成を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態であるマスキングシステムの構成例を示す図である。この例において、マスキングシステムは、各ブース3−i(i=1,2…)間を仕切るパーティションWの左側面と右側面に1台ずつ設置されたマスカ音生成装置5−m(m=1,2…)と、マスカ音生成装置5−m(m=1,2…)の製造元業者の遠隔監視センター内に設置されたサーバ装置8とを有する。マスカ音生成装置5−m(m=1,2…)とサーバ装置8は通信ネットワーク120(通信回線)を介して接続される。
マスカ音生成装置5−mは、当該マスカ音生成装置5−mが設置されたブース3−i内の机4−iの奥の席に座って接客業務を行うユーザS1と、ブース3−iを訪問し机4−iの手前の席に座る顧客S2との間の会話音をターゲット音Tとし、ブース3−i外の聴者Uによるターゲット音Tの聴き取りを妨げるマスカ音Mを放音する。また、マスカ音生成装置5−mは、ユーザS1がマスカ音生成装置5−mに対して行った操作を示す操作データODを操作履歴として記録するとともに、マスカ音生成装置5−mの状態を示す状態データCDを状態履歴として記録し、これらのデータOD及びCDをサーバ装置8の要求に応じて同装置8へ送信する。サーバ装置8は、マスカ音生成装置5−mから受信した操作データOD及び状態データCDを自身のハードディスク89に蓄積して解析するとともに、マスカ音生成装置5−mの起動、マスカ音生成装置5−mが放音するマスカ音Mの種類と音量、及びマスカ音生成装置5−mの終了を制御する遠隔制御メッセージCMを生成してマスカ音生成装置5−mへ送信する。
図1において、マスカ音生成装置5−mは、スピーカ51、マイクロホン52、マスカ音メモリ53、操作子群54、センサ群55、NIC(Network Interface Card)56、及び制御部57を有する。スピーカ51は、ブース3−i内に音を放音する放音手段としての役割を果たす装置である。マイクロホン52は、ブース3−i内の音を収音する収音手段としての役割を果たす装置である。マスカ音メモリ53は、M(例えば、M=8とする)種類のマスカ音データDM−k(k=1〜M)を記憶したメモリである。マスカ音メモリ53内における各マスカ音データDM−kは、ブース3−i内外においてマスキング効果を発生させる各音の音波形(例えば、人声と同じではないがそれと似た音響的特徴を有する音の音波形,広帯域の周波数成分を含む音の音波形など)を各々示すデータである。
操作子群54は、マスカ音Mの放音を制御するための操作者の操作を受け付ける各種操作子の集合体である。より具体的に説明すると、操作子群54は、電源スイッチ58、マスカ選択スイッチ59、音量ボリューム60、及びヘルプボタン61を有する。電源スイッチ58は、当該マスカ音生成装置5−mの起動と終了を指示するためのスイッチである。マスカ選択スイッチ59は、マスカ音Mの種類を選択するためのスイッチである。音量ボリューム60は、マスカ音Mの音量を調整するためのボリュームである。ヘルプボタン61は、当該ボタン61の他の操作子を操作しても不具合が解消しないことを遠隔監視センターに通知して製造元業者による対応を促すためのボタンである。
センサ群55は、マスカ音生成装置5−mが設置された空間内におけるマスカ音生成装置5−mの物理的位置またはその設置空間の環境状態を設置状態として検出する各種センサの集合体である。より具体的に説明すると、センサ群55は、温度センサ62、湿度センサ63、GPS(Global Positioning System)センサ64、及び方向センサ11を有する。温度センサ62は、温度を計測し、その計測値を示す信号を出力する。湿度センサ63は、湿度を計測し、その計測値を示す信号を出力する。GPSセンサ64は、水平面における当該GPSセンサ64の位置座標(X座標,Y座標)を計測し、その計測値を示す信号を出力する。方向センサ11は、当該方向センサ11の向きを計測し、その計測値を示す信号を出力する。
NIC56は、通信ネットワーク120に接続された装置との間でデータの送受信を行う通信手段としての役割を果たす装置である。制御部57は、CPU65、RAM66、ROM67、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)68、及び時計回路21を有する。ここで、時計回路21は、電源スイッチ58がOFFの状態においても電源の供給を受けて現在時刻を更新するカウント動作を行う。CPU65は、RAM66をワークエリアとして利用しつつ、ROM67に記憶されたマスカ音生成プログラムを実行する。マスカ音生成プログラムは、放音制御部69、操作検出部70、状態検出部71、及び履歴送信部72の各機能をCPU65に実現させるプログラムである。
放音制御部69は、マスカ音メモリ53内のマスカ音データDM−kが示す音波形をマスカ音Mとし、このマスカ音Mを操作子群54の操作に応じた態様の音としてスピーカ51から放音させる。より具体的には、放音制御部69は、電源スイッチ58のON等によるマスカ音生成装置5−mの起動を指示する操作(以下、起動操作という)、マスカ選択スイッチ59によるマスカ音Mの種類を選択する操作(以下、マスカ選択操作という)、音量ボリューム60による音量を調整する操作(以下、音量調整操作という)、及び電源スイッチ58によるマスカ音生成装置5−mの終了を指示する操作(以下、終了操作という)が行われた場合とNIC56により遠隔制御メッセージCMが受信された場合の各々において、以下の処理を行う。
a1.起動操作が行われた場合
この場合、放音制御部69は、マスカ音メモリ53内のマスカ音データDM−k(k=1〜M)のうちマスカ選択操作によって選択されたものをRAM66に読み出し、このマスカ音データDM−kが示す音波形を音量調整操作によって指定された音量のマスカ音Mとしてスピーカ51から放音させる。
b1.マスカ選択操作が行われた場合
この場合、放音制御部69は、マスカ音メモリ53内のマスカ音データDM−k(k=1〜M)のうちマスカ選択操作によって選択されたものによってRAM66内のマスカ音データDM−kを置き換え、置き換え後のマスカ音データDM−kが示す音波形をマスカ音Mとしてスピーカ51から放音させる。
c1.音量調整操作が行われた場合
この場合、放音制御部69は、スピーカ51から放音させているマスカ音Mの音量を調整後の音量へと変化させる。
d1.終了操作が行われた場合
この場合、放音制御部69は、スピーカ51からのマスカ音Mの放音を停止させる。
e1.マスカ音生成装置5−mの起動を指示する遠隔制御メッセージCM(以下、遠隔制御メッセージCMONと記す)を受信した場合
この場合、放音制御部69は、a1と同様の処理を行う。
f1.マスカ音Mの選択を指示する遠隔制御メッセージCM(以下、遠隔制御メッセージCMSELと記す)を受信した場合
この場合、放音制御部69は、b1と同様の処理を行う。
g1.マスカ音Mの音量の調整を指示する遠隔制御メッセージCM(以下、遠隔制御メッセージCMVOLと記す)を受信した場合
この場合、放音制御部69は、c1と同様の処理を行う。
h1.マスカ音生成装置5−mの終了を指示する遠隔制御メッセージCM(以下、遠隔制御メッセージCMOFFと記す)を受信した場合
この場合、放音制御部69は、d1と同様の処理を行う。
操作検出部70は、操作子群54による操作を検出し、検出した操作の内容を示す操作データODを操作履歴としてEEPROM68内に蓄積する役割を果たす。より具体的には、操作検出部70は、以下に示す各処理を行う。
a2.起動操作検出処理
この処理では、操作検出部70は、起動操作が行われた場合に、起動操作が行われたことを示す操作データOD(以下、操作データODONと記す)とその時点において時計回路21が出力している操作時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この操作データODONと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
b2.マスカ選択操作検出処理
この処理では、操作検出部70は、マスカ選択操作が行われた場合に、マスカ選択操作が行われたこと及び選択されたマスカ音Mの種類を示す操作データOD(以下、操作データODSELと記す)とその時点において時計回路21が出力している操作時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この操作データODSELと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
c2.音量調整操作検出処理
この処理では、操作検出部70は、音量調整操作が行われた場合に、音量調整操作が行われたこと及び調整後の音量を示す操作データOD(以下、操作データODVOLと記す)とその時点において時計回路21が出力している操作時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この操作データODVOLと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
d2.終了操作検出処理
この処理では、操作検出部70は、終了操作が行われた場合に、終了操作が行われたことを示す操作データOD(以下、操作データODOFFと記す)とその時点において時計回路21が出力している操作時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この操作データODOFFと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
e2.ヘルプ操作検出処理
この処理では、操作検出部70は、ヘルプボタン61による遠隔監視センターへの通知を指示する操作(以下、ヘルプ操作という)が行われた場合に、ヘルプ操作が行われたことを示す操作データOD(以下、操作データODHELPと記す)とその時点において時計回路21が出力している操作時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この操作データODHELPと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
状態検出部71は、マスカ音生成装置5−mの状態を検出し、検出した状態を示す状態データCDを状態履歴としてEEPROM68内に蓄積する役割を果たす。より具体的には、状態検出部71は、以下に示す各処理を行う。
a3.ターゲット音量検出処理
この処理では、状態検出部71は、マイクロホン52の出力信号からブース3−i内におけるターゲット音Tの音量レベルLEVTGTを検出し、音量レベルLEVTGTを示す状態データCD(以下、状態データCDTGTと記す)とその検出時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この状態データCDTGTと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
b3.マスカ音量検出処理
この処理では、状態検出部71は、マイクロホン52の出力信号からブース3−i内におけるマスカ音Mの音量レベルLEVMSKを検出し、音量レベルLEVMSKを示す状態データCD(以下、状態データCDMSKと記す)とその検出時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この状態データCDMSKと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
c3.暗騒音量検出処理
この処理では、状態検出部71は、マイクロホン52の出力信号からブース3−i内におけるマスカ音Mとターゲット音Tの何れでもない音(例えば、空調機やテレビの機械音、聴者Uを含む待合者の会話音、呼び出しのアナウンス音、など:以下、暗騒音Rという)の音量レベルLEVBCKを検出し、音量レベルLEVBCKを示す状態データCD(以下、状態データCDBCKと記す)とその検出時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この状態データCDBCKと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
d3.温度検出処理
この処理では、状態検出部71は、温度センサ62の計測値をブース3−i内の温度TMPとして検出する。そして、温度TMPを示す状態データCD(以下、状態データCDTMPと記す)とその検出時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この状態データCDTMPと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
e3.湿度検出処理
この処理では、状態検出部71は、湿度センサ63の計測値をブース3−i内の湿度HMDとして検出する。そして、湿度HMDを示す状態データCD(以下、状態データCDHMDと記す)とその検出時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この状態データCDHMDと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
f3.位置検出処理
この処理では、状態検出部71は、GPSセンサ64の計測値をマスカ音生成装置5−mの位置LCTとして検出する。そして、位置LCTを示す状態データCD(以下、状態データCDLCTと記す)とその検出時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この状態データCDLCTと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
g3.方向検出処理
この処理では、状態検出部71は、方向センサ11の計測値をマスカ音生成装置5−mの放音方向DIRとして検出する。そして、放音方向DIRを示す状態データCD(以下、状態データCDDIRと記す)とその検出時刻tを示す時刻データTDの対を生成し、この状態データCDDIRと時刻データTDの対をEEPROM68に記憶する。
ここで、ブース3−i内における各音T,M,Rのレベルは、ブース3−i内における音響状態に依存する。たとえば、ユーザS1及び顧客S2が会話をしておらず(もしくは、ブース3−i内にユーザS1や顧客S2が1人もおらず)マスカ音Mも放音されていない状態C1におけるマイクロホン52の出力信号は暗騒音Rのみを含んだものとなる。また、ユーザS1及び顧客S2が会話をしているがマスカ音Mが放音されていない状態C2におけるマイクロホン52の出力信号は、暗騒音Rとターゲット音Tを含んだものとなり、ユーザS1及び顧客S2が会話をしていないがマスカ音Mが放音されている状態C3におけるマイクロホン52の出力信号は、暗騒音Rとマスカ音Mを含んだものとなる。また、ユーザS1及び顧客S2が会話をしておりマスカ音Mが放音されている状態C4におけるマイクロホン52の出力信号は、暗騒音R,ターゲット音T,及びマスカ音Mを含んだものとなる。そこで、本実施形態では、ブース3−i内の音響状態に応じて上記3つの音量検出処理a3,b3,c3を切り換えながら実行する。より具体的に説明すると、CPU65は、ブース3−i内における音響状態が状態C1となっている間は暗騒音量検出処理を実行し、この間のマイクロホン52の出力信号のレベルを暗騒音Rの音量レベルLEVBCKとする。また、CPU65は、ブース3−i内における音響状態が状態C2となっている間はターゲット音量検出処理を実行し、この間のマイクロホン52の出力信号を暗騒音量検出処理において求めた音量レベルLEVBCKを用いて補正したものを、ターゲット音Tの音量レベルLEVTGTとする。また、CPU65は、ブース3−i内における音響状態が状態C3となっている間はマスカ音量検出処理を実行し、この間のマイクロホン52の出力信号を暗騒音量検出処理において求めた音量レベルLEVBCKを用いて補正したものを、マスカ音Mの音量レベルLEVMSKとする。
履歴送信部72は、サーバ装置8からの要求に応じて操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELP及び状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRを同装置8へ送信する役割を果たす。より具体的には、履歴送信部72は、サーバ装置8から操作履歴と状態履歴の送信を求める履歴要求メッセージRMを受信した場合に、前回の履歴要求メッセージRMの受信時から今回の履歴要求メッセージRMの受信時までにEEPROM68に記憶した操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELPと時刻データTDの各対及び状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRと時刻データTDの各対を読み出し、それらの各対をNIC56からサーバ装置8へ送信させる。
図1において、サーバ装置8は、ブース3−i内外のマスキング環境を制御するマスキング環境制御装置として動作する。サーバ装置8は、制御部81、NIC85、ディスプレイ86、マウス87、キーボード88、及びハードディスク89を有する。制御部81は、サーバ装置8の制御中枢としての役割を果たす装置である。制御部81は、CPU82、RAM83、ROM84を有する。NIC85は、通信ネットワーク120に接続された装置との間でデータの送受信を行う通信手段としての役割を果たす装置である。ディスプレイ86は、各種情報を表示する表示手段としての役割を果たす装置である。マウス87及びキーボード88は、UI(User Interface)画面を通じた情報入力を支援する操作手段としての役割を果たす装置である。ハードディスク89には、マスキング環境制御プログラムが記憶されている。マスキング環境制御プログラムは、解析処理90と遠隔制御処理91の2つの処理を制御部81内のCPU82に実行させるプログラムである。解析処理90は、マスカ音生成装置5−m(m=1,2…)の各々から操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELPと状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRを受信し、各マスカ音生成装置5−mにおける操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELPと状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRの関係を解析する処理である。遠隔制御処理91は、マスカ音生成装置5−mの動作を同装置5−mへの遠隔制御メッセージCMの送信を通じて制御する処理である。
解析処理90および遠隔制御処理91について、詳細に説明する。解析処理90は、遠隔管理センター内のオペレータによってマスカ音生成装置5−mについての履歴の収集が指示されると実行される処理である。遠隔制御処理91は、マスカ音生成装置5−mについての遠隔制御が指示されると実行される処理である。
解析処理90では、CPU82は、図2に示すステップS901〜ステップS905の一連の処理を行う。CPU82は、オペレータの操作によって履歴収集対象とされたマスカ音生成装置5−i(例えば、マスカ音生成装置5−4とする)を宛先とする履歴要求メッセージRMをNIC85から送信させる(S901)。マスカ音生成装置5−4は、履歴要求メッセージRMを受信した場合に、前回の履歴要求メッセージRMの受信時から今回の履歴要求メッセージRMの受信時までにEEPROM68に記憶した操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELPと時刻データTDの各対、及び状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRと時刻データTDの各対を読み出す。そして、マスカ音生成装置5−4は、これらの各対をNIC56からサーバ装置8へ送信させる。CPU82は、マスカ音生成装置5−4から受信した操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELPと時刻データTDの各対、及び状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRと時刻データTDの各対をマスカ音生成装置5−4に固有の識別情報と対応付けてハードディスク89に記憶する(S902)。
さらに、CPU82は、オペレータによってマスカ音生成装置5−4についての履歴の表示が指示された場合(S903:Yes)、マスカ音生成装置5−4において過去の時間T1(例えば、T1=24時間)の間に検出された操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELP及び状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRをハードディスク89から抽出してRAM83に記憶する(S904)。CPU92は、RAM83内における時間T1分の操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELPが示す5種類の操作の操作内容と時間T1分の状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRが示す7種類の状態の変化とを同一時間軸上で記した画面を解析結果画面IMとし、この画面IMをディスプレイ86に表示させる(S905)。図3は、解析結果画面IMの一例を示す図である。
オペレータは、この解析結果画面IMにおける各操作の操作内容とマスカ音生成装置5−4の状態との関係から、ユーザS1がマスカ音生成装置5−4に対して行った各操作について、その操作の原因となったマスカ音生成装置5−4の状態の変化が如何なるものであったかを解析する。例えば、図3の例の解析結果画面IMでは、時刻tBSSにおいて音量調整操作が行われており、この時刻tBSSの後にマスカMの音量レベルLEVMSKがΔLEVだけ低下している。また、ターゲット音Tの音量レベルLEVTGT、温度TMP、湿度HMD、位置LCT(X座標,Y座標)及び放音方向DIRは時刻tBSSの前後においてほとんど変化していないのに対し、暗騒音Rの音量レベルLEVBCKだけが時刻tBSSよりも前の時刻t’において大きく低下している。よって、この図3の例の場合、暗騒音Rの音量レベルLEVBCKが急激に低下してマスカ音Mが明瞭化したため、顧客S2に喧騒感を感じさせないようにマスカ音Mの音量レベルLEVMSKを下げた、ということが分かる。オペレータは、たとえば以上のようにして解析結果画面IMを解析し、その内容をマスカ音生成装置5−mの利用性を向上させるのに役立つ情報として利用したり、マスカ音生成装置5−mのバージョンアップやモデルチェンジなどといった開発工程にフィードバックすることができる。
遠隔制御処理91では、CPU82は、図4に示すステップS911〜ステップS918の一連の処理を行う。CPU82は、オペレータの操作によって遠隔制御対象とされたマスカ音生成装置5−m(例えば、マスカ音生成装置5−4とする)において過去の時間T2(例えば、T2=48時間)の間に検出された操作データODVOL,ODSELと状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRをハードディスク89から抽出してRAM83に記憶する(S911)。CPU82は、RAM83内における時間T2分の操作データODVOL及びODSELの中に、所定の条件を満たす操作データ、例えば操作量が閾値Th1以上に及んでいる音量操作を示す操作データODVOLまたはマスカ音の選択を指示する操作データODSELが含まれているかを判定する(S912)。CPU82は、該当する操作データODVOL(またはODSEL)がある場合は(S912:Yes)、その操作データODVOL(またはODSEL)をユーザS1がマスキング環境の改善を意図して行った操作を示す操作データOD’として選択する(S913)。
CPU82は、RAM83内における状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRの中から、マスカ音生成装置5−4において操作データOD’が示す操作が行われた時刻tOD’を含む時間T3(T3≦T2:より具体的には、時刻tOD’−T3/2から時刻tOD’+T3/2までの時間T3)の間に検出されたものを抽出する(S914)。
CPU82は、この時間T3分の状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRが示す状態LEVBCK,LEVTGT,TMP,HMD,LCD,DIRの変化の波形WBCK,WTGT,WTMP,WHMD,WLCT,及びWDIRを求め、これらの波形WBCK,WTGT,WTMP,WHMD,WLCT,及びWDIRを状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRとしてRAM83に記憶させる(S915)。
以後、CPU82は、所定の時間間隔T4(例えばT4=5分)を空けて履歴要求メッセージRMをNIC85から繰り返し送信させ、マスカ音生成装置5−4から状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRと時刻データTDの対を繰り返し受信する。そして、CPU82は、マスカ音生成装置5−4から状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRと時刻データTDの対を受信する度に(S915:Yes)、それらを含む最新の時間T3分の状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRから最新の時間T3分の状態EVBCK,LEVTGT,TMP,HMD,LCD,DIRの変化の波形WLBCK,WLTGT,WLTMP,WLHMD,WLLCT,及びWDIRを求める(S916)。
CPU82は、ステップS916において求めた波形WLBCK,WLTGT,WLTMP,WLHMD,WLLCT,及びWLDIRと状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRが示す波形WBCK,WTGT,WTMP,WHMD,WLCT,及びWDIRが類似しているかを判定する(S917)。より具体的に説明すると、CPU82は、波形WLBCKと波形WBCKとの類似の有無の判定では、波形WLBCKの特徴量とWBCKの特徴量を各々抽出し、両波形から抽出した特徴量の差が所定の範囲内である場合あるいは両波形の相関が所定値以上の場合に、両波形が類似しているとみなす。波形WLTGTと波形WTGTとの類似の有無の判定、波形WLTMPと波形WTMPとの類似の有無の判定、波形WLHMDと波形WHMDとの類似の有無の判定、波形WLDIRと波形WDIRとの類似の有無の判定も同様に行う。
CPU82は、所定数N(例えば、N=3とする)種類以上の波形が類似している場合(S917:Yes)、操作データOD’に操作内容に従った動作を指示する遠隔制御メッセージCMを生成し、NIC85からマスカ音生成装置5−4へ送信させる(S918)。マスカ音生成装置5−4は、遠隔制御メッセージCMを受信すると、このメッセージCMに従った動作を行う。例えば、遠隔制御メッセージCMが、マスカ音Mの音量レベルLEVMSKをΔLEVだけ大きくすることを指示するものである場合、マスカ音生成装置5−4は、以後にスピーカ51から放音するマスカ音Mの音量レベルLEVMSKをΔLEVだけ大きくする。
本実施形態によると、次の効果が得られる。
第1に、サーバ装置8は、マスカ音生成装置5−m(m=1,2…)から各々に対する操作を示す操作データODと各々の状態を示す状態データCDを受信してハードディスク89に蓄積する。よって、マスカ音生成装置5−m(m=1,2…)の製造元業者は、マスカ音生成装置5−m(m=1,2…)の利用性を向上させるのに役立つ情報を容易に取得することができる。また、製造元業者は、そのようにして取得した情報を、マスカ音生成装置5−m(m=1,2…)のバージョンアップやモデルチェンジなどといった開発工程にフィードバックすることができる。
第2に、サーバ装置8は、解析処理90では、ハードディスク89内に蓄積した操作データODと状態データCDの関係を解析し、操作データODが示す操作と状態データCDが示す状態の変化を同一時間軸上で記した画面を解析結果画面IMをディスプレイ86に表示させる。よって、製造元業者のオペレータは、マスカ音生成装置5−mのユーザS1がマスキング効果の改善を望むのはマスカ音生成装置5−mにおいて如何なる状況の変化が起こった場合であるかを容易に把握することができる。
第3に、サーバ装置8は、遠隔制御処理91では、操作量が閾値Th1以上に及んでいる操作を示す操作データODVOLまたはODSELをマスキング環境の改善を意図して行われた操作の操作データOD’とし、この操作時刻を含む時間T3の間の状態LEVBCK,LEVTGT,TMP,HMD,LCD,DIRの変化の波形WBCK,WTGT,WTMP,WHMD,WLCT,及びWDIRを状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRとする。そして、これらの波形WBCK,WTGT,WTMP,WHMD,WLCT,及びWDIRとマスカ音生成装置5−mにおける最新の時間T3の間の状態LEVBCK,LEVTGT,TMP,HMD,LCD,DIRの変化の波形WLBCK,WLTGT,WLTMP,WLHMD,WLLCT,及びWDIRとが類似している場合に、操作データOD’の操作内容に従った動作をマスカ音生成装置5−mに実行させる。このため、マスカ音生成装置5−mは、マスキング環境を改善するための操作が行われたときと同じような状態の変化が再び発生した場合において、その操作が行われた場合と同じように動作する。よって、ユーザS1に同じ操作を何度も行わせることなく、ブース3−i内外において良好なマスキング環境を維持することができる。また、本実施形態では、マスカ音生成装置5−mの状態を履歴としてサーバ装置8に記憶(解析処理90)→マスキング環境の改善を意図して行われた操作OP1と同じ操作に従った動作をマスカ音生成装置5−mが実行(遠隔制御処理91)→操作OP1以後のマスカ音生成装置5−mの状態を履歴としてサーバ装置8に記憶(解析処理90)→マスキング環境の改善を意図して行われた操作OP2(OP2≒OP1)と同じ操作に従った動作をマスカ音生成装置5−mが実行(遠隔制御処理91)→操作OP2以後のマスカ音生成装置5−mの状態を履歴としてサーバ装置8に記憶(解析処理90)…といったフィードバック制御が各マスカ音生成装置5−mについて行われることにより、サービスの品質、精度を効率よく向上させることができる。
(第2実施形態)
図5は、この発明の第2実施形態であるマスキングシステムの構成例を示す図である。図5において、第1実施形態のマスキングシステム(図1)と同じ要素には同じ符号を付し、これらについての再度の説明を割愛する。本実施形態では、マスカ音生成装置5−m(m=1,2…)の状態を検出する装置として、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン(Smartphone)などの情報端末150を利用する。
情報端末150は、制御部151、通信処理部152、音声処理部153、表示処理部154、スピーカ155、マイクロホン156、ディスプレイ157、及びセンサ群158を有する。制御部151は、当該情報端末150の制御中枢としての役割を果たす装置である。制御部151は、CPU160、RAM161、ROM162、及びEEPROM163を有する。CPU160は、ROM162に記憶されている各種アプリケーションプログラムをRAM161に読み出し、このプログラムに従って、通信処理部152、音声処理部153、表示処理部154、及びセンサ群158の動作を制御する。通信処理部152は、移動体パケット通信網130における基地局(不図示)にアクセスし、この基地局を介して移動体パケット通信網130や通信ネットワーク120に接続された装置とデータを送受信する処理を行う。音声処理部153は、スピーカ155及びマイクロホン156とCPU160の間の音信号の送受信を仲介する処理を行う。表示処理部154は、ディスプレイ157に画像を表示させる処理を行う。センサ群158は、マスカ音生成装置5−m内のものと同じ温度センサ164、湿度センサ165、及びGPSセンサ166を含む。
ここで、ROM162に記憶されているアプリケーションプログラムには、WWW(World
Wide Web)におけるHTML(Hyper Text Markup Language)データを受信してその内容をディスプレイ157に表示させるブラウジングアプリケーションや他の情報端末との間で電子メールを送受信するメーラアプリケーションのほか、状態検出プログラムがある。状態検出プログラムは、状態検出部167と履歴送信部168の機能をCPU160に実現させるプログラムである。
状態検出部167は、ブース3−i内における暗騒音Rの音量レベルLEVBCK,マスカ音Mの音量レベルLEVMSK,ターゲット音Tの音量レベルLEVTGT、温度TMP、湿度HMD、及びマスカ音生成装置5−mの位置LCTを検出し、検出した音量レベルLEVBCK,LEVMSK,LEVTGT、温度TMP、湿度HMD、及び位置LCTを示す状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,及びCDLCTと各々の検出時刻tを示す時刻データTDの対をEEPROM163に記憶させる。また、履歴送信部168は、状態の検出対象であるマスカ音生成装置5−mに固有の識別情報を入力するとともにそのマスカ音生成装置5−mの履歴の送信を指示する履歴送信操作がユーザS1によって行われた場合に、前回の履歴送信操作から今回の履歴送信操作までに記憶された状態データCDと時刻データTDの各対をEEPROM163から読み出し、これらの対と履歴送信操作によって入力された識別情報とを含む履歴送信メッセージSMを移動体パケット通信網130及び通信ネットワーク120を介してサーバ装置8へ送信する。
本実施形態において、サーバ装置8は、情報端末150から履歴送信メッセージSMを受信した場合、そのメッセージSMから状態データCDと時刻データTDの各対とマスカ音生成装置5−mの識別情報を取り出す。そして、メッセージSMから取り出した状態データCDと時刻データTDの各対を識別情報が示すマスカ音生成装置5−mの状態履歴としてハードディスク89に記憶する。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、この発明の第1及び第2実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態があり得る。例えば、以下の通りである。
(1)上記第1及び第2実施形態では、サーバ装置8は、操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELP及び状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRの変化を同一時間軸上で示した画面を解析結果画面IMとした。しかし、操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELP及び状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRを別の観点から解析した解析結果を解析結果画面IMとして出力してもよい。例えば、操作データODON及びODOFFから、マスカ音生成装置5−mの曜日毎の使用時間や使用頻度を解析し、この解析結果を出力してもよい。また、操作データODVOLから音量変更操作の履歴を解析し、この解析結果を出力してもよい。また、操作データODVOL及びODSELからユーザS1によって一番多く使われる設定(例えば、マスカ音Mの種類と音量の組わせ)を解析し、この解析結果を出力してもよい。操作データODSELからマスカ音Mの種類の変更の履歴を解析し、この変更の履歴を出力してもよい。また、操作データODVOL及びODSELから、マスカ音Mの種類と音量との関係(どの種類のマスカ音Mが選択された場合にどの程度の音量レベルが好まれたか)を解析し、この解析結果を出力してもよい。また、操作データODSELから、マスカ音Mの種類と時間帯、季節、気温との関係を解析し、この解析結果を出力してもよい。操作データODON及びODOFFから、マスカ音生成装置5−mがオフになっている時間帯を解析し、この解析結果を出力してもよい。また、操作データODVOL及びODSELと状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRとから、発生の頻度は少ないもののある状態になった場合に高い確率で行われる設定(例えば、マスカ音Mの種類と音量の組わせ)を解析し、この解析結果を出力してもよい。また、操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELPから、ヘルプ操作が行われた時の設定(例えば、マスカ音Mの種類と音量の組わせ)を解析し、この解析結果を出力してもよい。また、操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFF,ODHELPから、所定の時間(例えば、1日、1週間等)において、共通して操作される最大公約数的な設定を解析し、この解析結果を出力してもよい。
(2)上記第1及び第2実施形態において、ユーザS1が主観的に感じるマスカ音生成装置5−mの状態(例えば、マスカ音Mの音量が大きい、マスカ音Mの音量が小さい、マスカ音Mが快適、マスカ音Mが不快、ターゲット音Tがマスカ音Mによって十分にマスキングされている、ターゲット音Tがマスカ音Mによって十分にマスキングされていない、マスカ音Mの種類が良い、マスカ音Mの種類が悪いなど)を指定する主観評価ボタンをマスカ音生成装置5−mに設け、このボタンの選択内容を示す主観状態データをマスカ音生成装置5−mからサーバ装置8に送信してもよい。この場合において、サーバ装置8は、マスカ音生成装置5−mから受信した主観状態データと情報端末150から受信した状態データCDとの関係を解析し、この解析結果をディスプレイ86に表示させるとよい。
また、この場合において、複数台のマスカ音生成装置5−mを設置する空間(例えば、ブースにより仕切られた接客スペース)内における各装置5−mから主観状態データを受信し、それらの主観状態データを解析した解析結果から、空間内の装置5−mの全てに共通の設定情報(マスカ音Mの種類や音量の設定情報)の最適値を求めるようにしてもよい。より具体的に説明すると、この実施形態では、空間内における複数台のマスカ音生成装置5−mの設定情報をデフォルト値にして暫く稼働させ、その間に各々からサーバ装置8に送られた主観評価データをサーバ装置8内に蓄積する。そして、サーバ装置8は、この蓄積された主観評価データから、空間内の全マスカ音生成装置5−mのユーザS1が満足できるような設定情報の最適値を求め、この最適値によって各マスカ音生成装置5−mのデフォルト値を置き換える。本実施形態によると、空間内において複数人のユーザS1がマスカ音生成装置5−mを利用する場合であっても、全てのユーザS1が満足できるようなマスキング環境を構築することができる。
(3)上記第2実施形態において、情報端末150は、マイクロホン52、温度センサ62、湿度センサ63、GPSセンサ64、及び方向センサ11の出力信号から7種類の状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRを生成し、サーバ装置8へ送信した。しかし、状態データCDの種類はこの7種類に限らない。例えば、マスカ音生成装置5−mの外観を撮影し、撮影した画像をマスカ音生成装置5−mの設置環境を示す状態データCDとしてサーバ装置8へ送信してもよい。また、ユーザS1の脈拍、血圧、体温、心電波形、筋電波形、脳波、唾液などの生体情報を検出し、検出した生体情報をユーザS1の生理状態を示す状態データCDとしてサーバ装置8へ送信してもよい。
(4)上記第1及び第2実施形態において、状態データCDBCK,CDMSK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRから、所定の閾値以上の顕著な状態の変化が検出された場合は、ユーザS1によるヘルプ操作を待つことなくマスカ音生成装置5−mの設置先にサービスマンを派遣するようにしてもよい。
(5)上記第1実施形態では、マスカ音生成装置5−mのROM67にマスカ音生成プログラムが予め記憶されていた。しかし、このマスカ音生成プログラムにおける操作検出部70、状態検出部71、及び履歴送信部72の機能を司る部分の制御プログラムをサーバ装置8が作成し、この制御プログラムをサーバ装置8からマスカ音生成装置5−mにダウンロードするようにしてもよい。また、マスカ音生成装置5−mには同装置5−mの動作を状態に応じて自動制御する動作制御プログラム(例えば、各センサ65,62,64,11のうちのあるセンサの出力信号がΔXだけ上昇したら、マスカ音Mの音量レベルLEVMSKをΔX×αだけ低下させるプログラム)を記憶させておき、この制御プログラムにおけるセンサの出力値と操作量の関係を示すパラメータをサーバ装置8からトリミングするようにしてもよい。
(6)第2実施形態において、情報端末150は、マスカ音生成装置5−mが設置された空間における人物の挙動に応じて変化する物理量を検出する検出手段を具備し、この検出手段の検出結果をサーバ装置8に送信するようにしてもよい。例えば、情報端末150は、人物の挙動に応じて変化する物理量である複数個の画素の露光量を検出するカメラを具備し、このカメラによりブース3−i内外を撮影した画像を状態データCDVIDEOとしてサーバ装置8に送信するようにしてもよい。この場合において、サーバ装置8は、状態データCDVIDEOが示す撮影画像から、ブース3−i内外における人物の多寡、人の移動速度の大小、人物の距離分布などを解析してもよい。この場合において、サーバ装置8は、状態データCDVIDEOの解析結果に応じた制御を次のようにして行うとよい。第1の制御では、サーバ装置8は、ブース3−i内外の人の数が多い場合はブース3−iにおける暗騒音Rの音量レベルLEVBCKが大きくなっているとみなし、マスカ音Mの音量レベルLEVMSKをあげる。また、ブース3−i内外の人の数が少ない場合はブース3−i内外における暗騒音Rの音量レベルLEVBCKが小さくなっているとみなし、ブース3−i内外におけるマスカ音Mの音量レベルLEVMSKを下げるか、マスカ音Mの種類を喧騒感が生じ難いものに変更する。第2の制御では、サーバ装置8は、ブース3−i内外における人の移動速度が速い場合は、マスカ音Mの種類を変更する頻度に上限値を設ける。ブース3−i内外における人の移動速度が速い場合はブース3−i内外における人の入れ替わりが激しいとみなすことができ、マスカ音Mの種類を必要以上に頻繁に変更する必要がないからである。また、第2の制御では、サーバ装置8は、ブース3−i内外における人の移動速度が遅い場合は、マスカ音Mの種類を変更する頻度に下限値を設ける。ブース3−i内外における人の移動速度が遅い場合は、ブース3−i内外における人の入れ替わりが激しくないとみなすことができ、マスカ音Mの種類をある程度の頻度以上で変更することにより、利用者にマスカ音Mを飽き難くさせたりマスカ音Mの特徴を覚え難くさせることができるからである。
(7)上記第2実施形態において、情報端末150からマスカ音生成装置5−mの操作内容を指示するコマンドCMMを通信回線を介してマスカ音生成装置5−mに送信させ、このコマンドCMMが示す操作に従った態様のマスカ音Mをマスカ音生成装置5−mに放音させるようにしてもよい。この場合において、情報端末150は、マスカ音生成装置5−mに送信したコマンドCMMを操作データODとし、移動体パケット通信網130及び通信ネットワーク120を介してサーバ装置8に送信するようにしてもよい。この実施形態にかかるマスキングシステムの構成を概念的に示すと、「当該マスカ音生成装置の操作内容を指定するコマンドを通信回線を介して受信する受信手段、放音手段、及び会話音の聴き取りを妨げるマスカ音を前記受信手段が受信したコマンドが指定する操作内容に応じた態様の音として前記放音手段から放音させる放音制御手段を有するマスカ音生成装置と、前記マスカ音生成装置の操作を受け付ける操作受付け手段、前記操作受付け手段が受け付けた操作を示すコマンドを通信回線を介して前記マスカ音生成装置に送信する操作コマンド送信手段、前記マスカ音生成装置の状態を当該情報端末に搭載されたセンサを用いて検出する状態検出手段、及び前記操作受付け手段が受け付けた操作を示す操作データと前記状態検出手段が検出した状態を示す状態データを前記通信回線を介して送信するデータ送信手段を有する情報端末と、前記操作データ及び前記状態データを前記通信回線を介して受信し、受信した操作データ及び状態データを記憶するサーバ装置とを具備することを特徴とするマスキングシステム。」となる。
(8)上記第1及び第2実施形態において、ある空間内に配置された複数台のマスカ音生成装置5−mが、サーバ装置8による制御の下に連携して動作するようにしてもよい。この実施形態は、次の2つの態様により実現できる。第1の態様では、空間内のある一台のマスカ音生成装置5−mがサーバ装置8から操作データODを受信すると、サーバ装置8から操作データODを受信したマスカ音生成装置5−mは、その操作データODに従った態様のマスカ音Mを放音させるとともに、受信した操作データODを空間内の他のマスカ音生成装置5−mに転送する。他のマスカ音生成装置5−mは、転送されてきた操作データODに従った態様のマスカ音Mを放音させる。この態様によると、空間内のマスキング環境を一体的に管理することができる。また、この第1の態様において、サーバ装置8から操作データODを受信したマスカ音生成装置5−mは、同じ空間内にある他のマスカ音生成装置5−mのうち自らと同様の状態になっているマスカ音生成装置5−mに対してのみ、操作データODを転送するようにしてもよい。また、各マスカ音生成装置5−mにこの転送機能のON/OFFを切り換えるスイッチを設けてもよい。
第2の態様では、ある空間内に配置された複数台のマスカ音生成装置5−mのうち一台を親機とし、この親機であるマスカ音生成装置5−mが、自身が放音するマスカ音Mの音量レベルLEVMSKとターゲット音Tの音量レベルLEVTGTの比LEVTGT/LEVMSKを求め、この比LEVTGT/LEVMSKが一定になるように、自身が放音するマスカ音Mの音量レベルLEVMSKを制御する。さらに、空間内における親機のマスカ音生成装置5−m以外のマスカ音生成装置5−mは、親機のマスカ音生成装置5−mにおけるマスカ音Mの音量レベルLEVMSKを取得し、このレベルと同じになるように各々が放音するマスカ音Mの音量レベルLEVMSKを制御する。この態様によっても、空間内のマスキング環境を一体的に管理することができる。
(9)上記第1及び第2実施形態の遠隔制御処理91では、マスカ音生成装置5−mにおけるマスカ音選択操作または音量調整操作の操作量が閾値Th以上に及んでいる場合に、それらの操作をマスキング環境の改善を意図して行われたものとした。しかし、マスカ音選択操作および音量調整操作以外の操作の操作量が閾値Th以上に及んでいる場合に、その操作をマスキング環境の改善を意図して行われたものとしてもよい。たとえば、ユーザS1は、ブース3−i内に顧客S2が一人も居なくなった場合や待合席で会話する必要がありマスカ音Mの存在がその会話の妨げになる場合は、終了操作を行ってマスカ音Mの放音を停止させることがある。そこで、遠隔制御処理91では、マスカ音選択操作および音量調整操作だけでなく、起動操作及び終了操作についても、マスキング環境の改善を意図して行われた操作であるとみなし、上述したステップS913においてこれらの操作の操作データODON,ODVOL,ODSEL,ODOFFを操作データOD’として選択してもよい。
(10)上記第1及び第2実施形態において、サーバ装置8は、マスカ音生成装置5−mにおいてある操作が行われたとしたならば必ず発生するであろう状態の変化が発生しなかった場合に、そのマスカ音生成装置5−mに異常が発生したと判定するようにしてもよい。例えば、マスカ音生成装置5−mにおいてマスカ音量調整操作が行われた場合、そのマスカ音生成装置5−mの状態の1つであるマスカ音Mの音量レベルLEVMSKがその操作量の分だけ大きくなるか小さくなるはずである。そこで、サーバ装置8は、マスカ音生成装置5−mにおいてマスカ音量調整操作が行われた以降の所定時間の間の音量レベルLEVMSKの変化量ΔLEVMSKが所定範囲内である場合、マスカ音生成装置5−mに異常が発生したと判定するようにしてもよい。
(11)上記第1及び第2実施形態において、サーバ装置8は、マスカ音生成装置5−mまたは情報端末150から受信した最新の時間T3分の状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRが示す波形WLBCK,WLTGT,WLTMP,WLHMD,WLLCT,及びWDIRが状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRと類似している場合に、当該状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRと対応する操作データOD’に従った動作をマスカ音生成装置5−4に実行させた。しかし、サーバ装置8は、マスカ音生成装置5−mまたは情報端末150から受信した状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,CDDIRのうちの一部が示す状態からマスカ音生成装置5−4が予め設定された状態にあるか否かを判定し、該当する状態に応じた動作をマスカ音生成装置5−4に実行させてもよい。この場合において、マスカ音生成装置5−mの状態の種類と各状態になったときの遠隔動作との関係を以下の表のように設定するとよい。
Figure 2012226348
(12)状態の変化によりマスキング環境の改善が必要となる場合、マスカ音生成装置5−mの操作の試行錯誤を経てマスキング環境が改善される場合がある。そこで、サーバ装置8が状態データおよび操作データを解析することにより、ある状態の変化(例えば顧客の来店)の発生により、マスキング環境の改善が必要になった場合に、その状態の変化以後に発生する操作データの中からマスキング環境の改善に寄与した操作の操作データを特定し、以後、そのような状態の変化と同じ状態の変化があった場合に、その操作データに従った動作をマスカ音生成装置5−mに実行させる遠隔制御を行ってもよい。
マスキング環境の改善に寄与した操作を特定する方法として、次のような方法が考えられる。
a.状態の変化以後、所定時間以内に1種類の操作子が1回操作された場合、その操作子の操作をマスキング環境の改善に寄与した操作として特定する。
b.状態の変化以後、所定時間以内に1種類の操作子の操作が複数回繰り返された場合、その操作子の最後の操作をマスキング環境の改善に寄与した操作として特定する。
c.状態の変化以後、所定時間以内に複数種類の操作子の操作が行われた場合、操作子の種類毎に、当該操作子を使用した最後の操作を特定し、それらの各操作子の最後の操作をマスキング環境の改善に寄与した操作として特定する。
(13)上記第1及び第2実施形態では、サーバ装置8がマスカ音生成装置5−Mから受信した状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRの各波形と、状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRが示す各波形とを比較し、両者が類似している場合にユーザS1がマスキング環境の改善を意図して行った操作を示す操作データOD’をマスカ音装置5−Mに送った。従って、マスカ音発生装置5−Mがマスキング環境の改善の必要な状態になったときに遅滞なく遠隔制御を行うためには、サーバ装置8がマスカ音生成装置5−Mから受信した状態データ及び操作データを受信する時間間隔(図4におけるステップS916の実行間隔)を十分に短くする必要がある。しかし、この受信間隔を短くすると、サーバ装置8及びマスカ音生成装置5−M間の通信量が嵩む問題が発生する。
そこで、上記第1及び第2実施形態において、サーバ装置8およびマスカ音生成装置5−Mが行う処理の内容を次のように変更してもよい。まず、サーバ装置8は、遠隔制御処理91において、ユーザS1がマスキング環境の改善を意図して行った操作を示す操作データOD’と、状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRとを求めたとき、この操作データOD’と、状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRとをマスカ音生成装置5−Mに送信する。
以後、マスカ音生成装置5−MのCPU65は、所定時間間隔で、その時点までの時間T3内の状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRの各波形と、状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRが示す各波形とを比較し、所定数N種類以上の波形が類似している場合、操作データOD’の操作内容に従った動作を実行するのである。
この態様によれば、最新の時間T3内の状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRの各波形と、状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRが示す各波形とを比較がマスカ音生成装置5−M側において行われる。従って、サーバ装置8及びマスカ音生成装置5−M間の通信量の増加を招くことなく、マスカ音生成装置5−Mの状態が操作データOD’の操作内容に従って動作を実行すべき状態になったときに、遅滞なく当該動作が実行させることができる。
(14)サーバ装置8のオペレータが、解析結果画面IMに表示されたマスカ音生成装置5−mの状態とマスカ音生成装置5−mにおいて行われた操作の内容とに基づいて、上記第1実施形態における操作データOD’と状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRを生成し、マスカ音生成装置5−mに送信することができるようにしてもよい。具体的には、解析結果画面IMが表示されている状態において、オペレータは、マウス等のポインティングデバイスにより、マスキング環境の改善を意図して行われたと推定される操作子の操作を示す操作データOD’と、その原因となった状態の変化があった区間内の状態データとを指示する。サーバ装置8は、このようにして指示された操作データOD’と、指示された区間内の状態データである状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRを記憶する。以後、サーバ装置8は、マスカ音生成装置5−mから状態データを繰り返し受信し、マスカ音生成装置5−Mから受信した状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRの各波形と、状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRが示す各波形とが類似している場合に操作データOD’をマスカ音装置5−Mに送り、操作データOD’が示す動作を実行させるのである。
あるいは、次のような態様も考えられる。サーバ装置8は、オペレータによって操作データOD’と、状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRが指示されると、この操作データOD’と、状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRをマスカ音生成装置5−mに送信する。以後、マスカ音生成装置5−MのCPU65は、所定時間間隔で、その時点までの所定時間以内の状態データCDBCK,CDTGT,CDTMP,CDHMD,CDLCT,及びCDDIRの各波形と、状態変化パターンデータCPDBCK,CPDTGT,CPDTMP,CPDHMD,CPDLCT,及びCPDDIRが示す各波形とを比較し、両波形が類似している場合に、操作データOD’の操作内容に従った動作を実行するのである。
3…ブース、4…机、5…マスカ音生成装置、8…サーバ装置、51,155…スピーカ、52…マイクロホン、53…マスカ音メモリ、54…操作子群、58…電源スイッチ、59…マスカ選択スイッチ、60…音量ボリューム、61…ヘルプボタン、55…センサ群、62…温度センサ、63…湿度センサ、64…GPSセンサ、56,85…NIC、65,82,160…CPU、66,83,161…RAM、67,84,162…ROM、69…放音制御部、70…操作検出部、71,167…状態検出部、72,168…履歴送信部、57,81、151…制御部、87…マウス、88…キーボード、89…ハードディスク、90…解析処理、91…遠隔制御処理、86,157…ディスプレイ。

Claims (6)

  1. 操作者による操作を受け付ける操作手段、マスカ音を放音する放音手段、前記操作手段の操作に応じて前記放音手段から放音させる前記マスカ音の態様を制御する放音制御手段、前記操作手段による操作を検出し、検出した操作の内容を示す操作データを記憶する操作検出手段、設置状態を検出し、検出した設置状態を示す状態データを記憶する状態検出手段、および前記操作検出手段によって記憶された操作データと前記状態検出手段によって記憶された状態データとを通信回線を介して送信する送信手段を有するマスカ音生成装置と、
    前記マスカ音生成装置から前記操作データ及び前記状態データを受信し、受信した操作データ及び状態データを対応付けて記憶手段に記憶するサーバ装置と
    を具備し、
    前記サーバ装置は、
    前記記憶手段に記憶した操作データが示す操作と状態データが示す状態とを同一時間軸上で記した解析結果画面を表示させることを特徴とするマスキングシステム。
  2. 操作者による操作を受け付ける操作手段、マスカ音を放音する放音手段、前記操作手段の操作に応じて前記放音手段から放音させる前記マスカ音の態様を制御する放音制御手段、前記操作手段による操作を検出し、検出した操作の内容を示す操作データを記憶する操作検出手段、および前記操作検出手段によって記憶された操作データを通信回線を介して送信する送信手段を有するマスカ音生成装置と、
    前記マスカ音生成装置の設置状態を検出し、検出した状態を示す状態データを記憶する状態検出手段、及び前記状態検出手段によって記憶された状態データを通信回線を介して送信する送信手段を有する情報端末と、
    前記マスカ音生成装置から前記操作データを受信するとともに、前記情報端末から前記状態データを受信し、受信した操作データ及び状態データを対応付けて記憶手段に記憶するサーバ装置と
    を具備し、
    前記サーバ装置は、
    前記記憶手段に記憶した操作データが示す操作と状態データが示す状態とを同一時間軸上で記した解析結果画面を表示させることを特徴とするマスキングシステム。
  3. 前記サーバ装置は、
    前記記憶手段内における各操作データの中から所定の条件を満たす操作データを選択し、前記記憶手段内における一連の状態データの中から前記選択した操作データの操作時刻を含む所定時間内に検出された状態を示す状態データを抽出し、抽出した状態データが示す状態の変化を示す状態変化パターンを生成する第1の処理と、
    前記第1の処理の実行以後に受信した状態データが示す最新の前記所定時間長分の状態の変化と、前記状態変化パターンが示す状態の変化とが類似している場合に、前記選択した操作データが示す操作内容に従った動作を指示するメッセージを前記マスカ音生成装置に送信する第2の処理と
    を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のマスキングシステム。
  4. 表示手段と、
    記憶手段と、
    マスカ音生成装置に対して行われた1または複数の操作を示す操作データと、前記マスカ音生成装置の状態を示す状態データとを通信回線を介して受信し、受信した操作データ及び状態データを対応付けて前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段内における操作データが示す操作と状態データが示す状態とを同一時間軸上で記した解析結果画面を前記表示手段に表示させる解析手段と、
    前記記憶手段内における各操作データの中から所定の条件を満たす操作データを選択し、前記記憶手段内における一連の状態データの中から前記選択した操作データの操作時刻を含む所定時間内に検出された状態を示す状態データを抽出し、抽出した状態データが示す状態の変化を示す状態変化パターンを生成する第1の処理と、前記第1の処理の実行以後に受信した状態データが示す最新の前記所定時間長分の状態の変化と、前記状態変化パターンが示す状態の変化とが類似している場合に、前記選択した操作データが示す操作内容に従った動作を指示するメッセージを前記マスカ音生成装置に送信する第2の処理とを実行する遠隔制御手段と
    を具備することを特徴とするマスキング環境制御装置。
  5. 操作者による操作を受け付ける操作手段と、
    設置状態を検出するためのセンサと、
    マスカ音の音波形を示すマスカ音データを記憶した記憶手段と、
    前記記憶手段内のマスカ音データが示すマスカ音を前記操作手段の操作に応じた態様の音として放音させるとともに、前記操作手段による操作を検出するとともに、前記センサの出力信号を当該マスカ音生成装置の状態として検出し、検出した操作を示す操作データおよび状態を示す状態データをサーバ装置に送信し、前記サーバ装置から当該マスカ音生成装置の動作を指示するメッセージを受信した場合に、前記記憶手段内のマスカ音データが示すマスカ音を前記メッセージに従った態様の音として放音させる制御手段と
    を具備することを特徴とするマスカ音生成装置。
  6. 記憶手段と、
    マスカ音生成装置の状態を検出し、検出した状態を示す状態データと当該状態データの検出時刻を示す時刻データの対を前記記憶手段に記憶させる状態検出手段と、
    前記記憶手段内に記憶されている状態データと時刻データの各対を読み出し、読み出した各対を通信回線を介して送信する履歴送信手段と
    を具備することを特徴とする情報端末。
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