JP2012222440A - 無線機 - Google Patents
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Abstract
【課題】アンテナ負荷の影響で発生する送信電力の変動を抑制できる無線機を提供する。
【解決手段】送信部からの送信出力を受ける方向性結合器と、方向性結合器からの送信出力を移相して送信する移相器と、方向性結合器からの送信出力の一部を検波する検波器と、移相器の位相差を0度および90度とした際の検波器の検波電力の差分に基づいて、送信出力を停止する制御部をもつ無線機。
【選択図】図2
【解決手段】送信部からの送信出力を受ける方向性結合器と、方向性結合器からの送信出力を移相して送信する移相器と、方向性結合器からの送信出力の一部を検波する検波器と、移相器の位相差を0度および90度とした際の検波器の検波電力の差分に基づいて、送信出力を停止する制御部をもつ無線機。
【選択図】図2
Description
この発明は、方向性結合器によって送信電力の一部を検波することで、アンテナから発射する送信電力を所定の範囲内に保つことができる無線機に関する。
従来の無線機において、方向性結合器を設けることにより、送信電力の一部を抽出することができる。これにより、抽出した送信電力を検波すれば、アンテナから送信される電力をモニタすることができるため、モニタした結果に応じて所望の送信電力に制御することが可能になる。
特許文献1は、送信電力制御を行う無線機の一例を示す技術が開示されている。
従来の、方向性結合器を使用して、検波電力の大きさを基準にして送信電力を所定の範囲内に保つ機能を有す無線機において、方向性が充分ではない方向性結合器を搭載し、無線機の特性インピーダンスに整合していないアンテナを接続した場合、接続ケーブルの長さによって送信電力が変動する場合がある。
本発明は、アンテナ負荷の影響で発生する送信電力の変動を抑制することができる無線機を提供することを目的とする。
課題を解決するための一実施形態は、
送信部からの送信出力を受ける方向性結合器と、
前記方向性結合器からの送信出力を移相して送信する移相器と、
前記方向性結合器からの送信出力の一部を検波する検波器と、
前記移相器の位相差を0度および90度とした際の前記検波器の検波電力の差分に基づいて、前記送信出力を停止する制御部と、を具備することを特徴とする無線機である。
送信部からの送信出力を受ける方向性結合器と、
前記方向性結合器からの送信出力を移相して送信する移相器と、
前記方向性結合器からの送信出力の一部を検波する検波器と、
前記移相器の位相差を0度および90度とした際の前記検波器の検波電力の差分に基づいて、前記送信出力を停止する制御部と、を具備することを特徴とする無線機である。
この実施形態によれば、ケーブル長さ等のアンテナ負荷に由来する送信電力の変動を抑制することができる無線機を提供する。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
初めに、図1は、本発明の第1の実施形態である無線機の構成の一例を示す回路図、図2は、同じく本発明の第3の実施形態である無線機の構成の一例を示す回路図、図3は、同じく本発明の第3の実施形態である無線機の構成の一例を示す回路図である。
初めに、図1は、本発明の第1の実施形態である無線機の構成の一例を示す回路図、図2は、同じく本発明の第3の実施形態である無線機の構成の一例を示す回路図、図3は、同じく本発明の第3の実施形態である無線機の構成の一例を示す回路図である。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態に係る無線機1は、図1に示すように、送信部11と、送信部11からの送信信号を増幅するアンプ12と、アンプ12の後段に第1ポートが接続される方向性結合器14と、この方向性結合器14の第2ポートの後段に設けられる接続ケーブル20と、接続ケーブル20の後段に設けられるパラボラアンテナ等のアンテナ21を有している。また、無線機1は、方向性結合器14の第4ポートとグランドの間に設けられる抵抗13と、方向性結合器14の第3ポートが接続される検波器15と、検波器15と基準電圧16が接続されその出力がアンプ12に供給されている比較器17を有している。
本発明の一実施形態に係る無線機1は、図1に示すように、送信部11と、送信部11からの送信信号を増幅するアンプ12と、アンプ12の後段に第1ポートが接続される方向性結合器14と、この方向性結合器14の第2ポートの後段に設けられる接続ケーブル20と、接続ケーブル20の後段に設けられるパラボラアンテナ等のアンテナ21を有している。また、無線機1は、方向性結合器14の第4ポートとグランドの間に設けられる抵抗13と、方向性結合器14の第3ポートが接続される検波器15と、検波器15と基準電圧16が接続されその出力がアンプ12に供給されている比較器17を有している。
このような構成を持つ無線機1において、方向性結合器14は、方向性結合器14の第1ポートから入射された電力の一部を第3ポートへ伝送する機能を有す。また、第1ポートから入射された電力の一部を第3ポートへ伝送する電力と、第2ポートから入射された電力の一部を第3ポートへ伝送する電力の比は方向性と呼ばれ、方向性結合器の重要な性能指標となる。
このような構成をもつ無線機1において、無線機内部の増幅器12で増幅した送信電力は、方向性結合器14および接続ケーブル20を経由してアンテナ21から発射される。このとき方向性結合器14の第3ポートへ伝送された検波電力は検波器15で検波電圧に変換され、基準電圧16に対して比較器17で比較し、所定の範囲内の検波電力が得られるように増幅器12の増幅率を制御することで、アンテナ21から発射する送信電力を所定の範囲内に保つことができる。
・インピーダンス不整合
次に、第1実施形態に係る無線機のインピーダンス不整合について述べる。図4に示すグラフは、図1における方向性結合器14(特性インピーダンス50Ω)に対して、負荷が25Ω(VSWR=2)、50Ω(VSWR=1)、75Ω(VSWR=1.5)となるアンテナを接続した場合に方向性結合器14の第3ポートで得られる結合度Cを、接続ケーブル20の位相(長さ)に対して計算したシミュレーション結果を表している。図4のグラフにおいて、第1波形S1は負荷50Ωのアンテナを接続した場合の波形、第2波形S2は負荷75Ωを接続したときの波形、第3波形S3は負荷25Ωのアンテナを接続した場合の波形を示す。
次に、第1実施形態に係る無線機のインピーダンス不整合について述べる。図4に示すグラフは、図1における方向性結合器14(特性インピーダンス50Ω)に対して、負荷が25Ω(VSWR=2)、50Ω(VSWR=1)、75Ω(VSWR=1.5)となるアンテナを接続した場合に方向性結合器14の第3ポートで得られる結合度Cを、接続ケーブル20の位相(長さ)に対して計算したシミュレーション結果を表している。図4のグラフにおいて、第1波形S1は負荷50Ωのアンテナを接続した場合の波形、第2波形S2は負荷75Ωを接続したときの波形、第3波形S3は負荷25Ωのアンテナを接続した場合の波形を示す。
図4が示すグラフの縦軸は、方向性結合器14の結合度Cを、横軸は接続ケーブル20の長さに対応する位相φ[度]を示す。接続ケーブル20の長さと位相の関係は、位相φ[度]={(接続ケーブルの長さL)÷(波長×接続ケーブルの波長短縮率)}×360[度]の関係がある。
方向性結合器14のシミュレーションの一例として、周波数360MHzで、誘電率4.8、厚み0.6mmの基板上に、第1ポートと第2ポートを有す第1の線路(線路幅1.1mm)と、片側を50Ωで終端した第4ポートと第3ポートを有する第2の線路(線路幅0.5mm)を間隔0.3mm、長さ21.5mmで平行に配置した平面回路の構成とした場合を示す。尚、計算には回路シミュレータ:ADS(Advanced Design System)(Agilent社)を使用している。
この状態で構成した方向性結合器14(特性インピーダンス50Ω)は、結合度−22.9dB、方向性−9.2dBの性能を有す。このとき接続ケーブル20は無損失の条件で計算している。
図4が示すグラフの第1波形S1は、接続ケーブル20に接続されたアンテナ21の特性インピーダンスが無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合している場合を示す。このとき、アンテナ21で反射は発生せず図4のグラフの第1波形S1のように接続ケーブル20の位相(長さ)に関わらず一定値となり、第1の線路と第2の線路間の結合度−22.9dBが得られる。
図4が示すグラフの第1波形S1は、接続ケーブル20に接続されたアンテナ21の特性インピーダンスが無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合している場合を示す。このとき、アンテナ21で反射は発生せず図4のグラフの第1波形S1のように接続ケーブル20の位相(長さ)に関わらず一定値となり、第1の線路と第2の線路間の結合度−22.9dBが得られる。
しかし、接続ケーブル20に接続されたアンテナ21の負荷が無線機の特性インピーダンス(50Ω)と異なり、例えば負荷75Ω(VSWR=1.5)のアンテナ21が接続された場合は反射波を発生し、接続ケーブル20を経由して方向性結合器14へ反射波が伝送され、方向性結合器14の第2ポートから入射された反射波の一部が第3ポートへ伝送される。このとき、方向性結合器14の方向性が充分では無い場合、方向性結合器14の第1ポートから入射された送信電力の一部と、第2ポートから入射されたアンテナ21で発生した反射波の一部が第3ポートで合成され、図4の第2波形S2のように接続ケーブル20の位相(長さ)に対して第2結合度C2が変動する。
増幅器12で増幅した送信電力は、方向性結合器14および接続ケーブル20を経由しアンテナ21で反射波を生じるが、再度折り返すように接続ケーブル20を経由して方向性結合器14の第2ポートから第3ポートへ伝送されるため、図4の第2波形S2のように位相180度を周期とする繰り返し波形となる。
図4の第2波形S2において、接続ケーブル20の位相(長さ)が105度で方向性結合器14の第2結合度C2が最も大きくなる。このとき無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合しているアンテナを接続した場合(第1波形S1)と較べて第2結合度C2は大きいため、増幅器12の増幅率を低下させるよう動作し、結果としてアンテナ21から発射される送信電力は予め設定した値より低下する。
同様に接続ケーブル20の位相(長さ)が195度のときは第2結合度C2が最も低下し、結果としてアンテナ21から発射される送信電力は予め設定した値より増大する。
また、アンテナ負荷が無線機の特性インピーダンスと不整合になるほど第2結合度C2の変動が大きくなる。図4のグラフが示す第3波形S3は、第2波形S2より特性インピーダンスの不整合が大きいアンテナ(負荷=25Ω、VSWR=2)を接続した場合の波形例を示す。
また、アンテナ負荷が無線機の特性インピーダンスと不整合になるほど第2結合度C2の変動が大きくなる。図4のグラフが示す第3波形S3は、第2波形S2より特性インピーダンスの不整合が大きいアンテナ(負荷=25Ω、VSWR=2)を接続した場合の波形例を示す。
上述したとおり、方向性が充分ではない方向性結合器14を採用した場合、無線機の特性インピーダンス(50Ω)との不整合が大きいアンテナ21を接続すると、接続ケーブル20の位相(長さ)によってはアンテナ21における送信電力を所定の範囲内に保てない場合が発生する。
(第2実施形態)
第2実施形態が示す無線機1’は、第1実施形態の際のインピーダンス不整合を解消しようとするものであり、図2に示すように第1実施形態の無線機1の方向性結合器14の第2ポートと接続ケーブル20との間に第1の移相器19と、検波器15の出力をモニタして第1の移相器19を制御する制御部であるマイクロコンピュータ18をさらに有している。
第2実施形態が示す無線機1’は、第1実施形態の際のインピーダンス不整合を解消しようとするものであり、図2に示すように第1実施形態の無線機1の方向性結合器14の第2ポートと接続ケーブル20との間に第1の移相器19と、検波器15の出力をモニタして第1の移相器19を制御する制御部であるマイクロコンピュータ18をさらに有している。
すなわち、上述した図4のグラフ(接続ケーブル20の位相(長さ)と結合度Cの関係)を用いて第2実施形態の原理を以下に説明する。無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合したアンテナ21を接続したとき、アンテナ21での反射は発生しないため、図4が示すグラフの第1波形S1のように接続ケーブル20の位相(長さ)によらず一定の値となる。
しかし、無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合していないアンテナ21(例えば、負荷=75Ω、VSWR=1.5)を接続したとき、図4の第2波形S2に示すように位相180度を周期とする繰り返し波形となる。
このときの波形は、無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合したアンテナ21を接続したときの第1波形S1を中心にした周期的な繰り返し波形となる。図5に示す表は、図4のグラフにおける第2波形S2の各位相での第1結合度C1と、第1結合度C1とは位相差90度の関係になる第2結合度C2と、その平均値をまとめた表である。図5に示す表から分かるとおり、第1結合度C1と、第1結合度C1と位相差が90度の関係になる第2結合度C2との平均値は、無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合したアンテナ21を接続したときの結合度C(−22.9dB)とほぼ同値となることが分かる。
このときの波形は、無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合したアンテナ21を接続したときの第1波形S1を中心にした周期的な繰り返し波形となる。図5に示す表は、図4のグラフにおける第2波形S2の各位相での第1結合度C1と、第1結合度C1とは位相差90度の関係になる第2結合度C2と、その平均値をまとめた表である。図5に示す表から分かるとおり、第1結合度C1と、第1結合度C1と位相差が90度の関係になる第2結合度C2との平均値は、無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合したアンテナ21を接続したときの結合度C(−22.9dB)とほぼ同値となることが分かる。
図6に示す表は、図4のグラフの第3波形S3の各位相での第3結合度C3と、第3結合度C3とは位相差90度の関係になる第4結合度C4との平均値をまとめた表である。表から分かるとおり、第3結合度C3と第4結合度C4との平均値は、同様に、無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合したアンテナ21を接続したときの結合度C(−22.9dB)とほぼ同値となることが分かる。
すなわち、無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合していないアンテナ21を接続したときに位相差が90度の関係にある2点の結合度Cの平均は、無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合したアンテナ21を接続したときの結合度と同値になる。
本発明の一実施形態に係る無線機1’は、上記した特性インピーダンスと結合度の特性を利用して、マイクロコンピュータ18によって内蔵するコンピュータプログラムに従って、送信電力の変動を縮減するものである。以下に、図7の移相器が単数の場合の送信電力の制御処理の一例を示すフローチャートを用いて、本発明の一実施形態に係る無線機1’の送信電力の制御処理を説明する。すなわち、マイクロコンピュータ18は、初めに、位相差が0度となるように第1の移相器19を制御し、その際の検波器15の検波電力を検出して記憶領域に記憶する(ステップS11)。次に、マイクロコンピュータ18は、位相差が90度となるように第1の移相器19を制御し、その際の検波器15の検波電力を検出して、記憶領域に記憶する(ステップS12)。マイクロコンピュータ18は、記憶していた位相差0度の際の検波電力と位相差90度の際の検波電力とを比較して両者の検波電力の差分を求めて閾値(所定値)と比較する(ステップS13)。マイクロコンピュータ18は、両者の検波電力の差分が閾値(所定値)を超えたと判断すれば(ステップS14)、送信出力を停止するものである(ステップS15)。
これにより、無線機1’は、方向性が充分ではない方向性結合器を無線機に搭載した状態で無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合していないアンテナを接続した場合に、送信出力を停止させることができる。同様に、無線機1’は、方向性が充分ではない方向性結合器を無線機に搭載した状態で無線機の特性インピーダンス(50Ω)に整合していないアンテナを接続した場合に、完全に停止するだけでなく、両者の検波電力の差分の程度に応じて第1の移相器19を制御することで、接続ケーブル20の長さによって変化する送信電力の変動を縮減することができる。
第2実施形態に係る無線機1’においては、このように、マイクロコンピュータ18の働きで、送信出力の停止機能または縮減機能を持たせることにより、アンテナ負荷の影響で発生する送信電力の変動を抑制することができる。
(第3実施形態)
また、第3実施形態に係る無線機1”は、図3に示すように、第1の移相器19の後段に第2の移相器22をさらに有しており、同様にマイクロコンピュータ18によりこれらの移相器の位相を制御している。
(第3実施形態)
また、第3実施形態に係る無線機1”は、図3に示すように、第1の移相器19の後段に第2の移相器22をさらに有しており、同様にマイクロコンピュータ18によりこれらの移相器の位相を制御している。
すなわち、第3実施形態に係る無線機1”は、図3に示すように、方向性が充分では無い方向性結合器14を採用し、接続ケーブル20との間に制御電圧のオン/オフによって位相差45度を与える機能を有する第1の移相器19と第2の移相器22が接続されている。
次に、このような構成をもつ無線機1”による送信出力の制御処理を詳細に説明する。無線機内部の増幅器12が増幅した送信出力は、方向性結合器14、制御電圧のオン/オフによって位相差45度を与える機能を有する第1の移相器19、制御電圧のオン/オフによって位相差45度を与える機能を有する第2の移相器22および接続ケーブル20を経由してアンテナ21から発射される。
一方、無線機内部の増幅器12で増幅した送信電力の一部と、アンテナ21で反射した反射波の一部は、方向性結合器14の第3ポートへ伝送されて、検波器15で検波電圧に変換される。マイクロコンピュータ18は内蔵するコンピュータプログラムに従って、図8のフローチャートに示すように、送信電力の変動の縮減処理を行うものである。図8は、移相器が複数の場合の送信電力の制御処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、マイクロコンピュータ18は、初めに第1の移相器19の位相差を0度、第2の移相器22の位相差を0度として合計の位相差が0度となるように第1の移相器19および第2の移相器22を制御し、この際の検波器15の検波電圧をマイクロコンピュータ18の記憶領域に記録する(ステップS21)。
次に、マイクロコンピュータ18は、第1の移相器19の位相差を45度、第2の移相器22の位相差を0度として合計の位相差が45度となるように第1の移相器19および第2の移相器22を制御し、この際の検波器15の検波電圧をマイクロコンピュータ18の記憶領域に記録する(ステップS22)。
さらに、マイクロコンピュータ18は、第1の移相器19の位相差を45度、第2の移相器22の位相差を45度として、合計の位相差が90度となるように第1の移相器19および第2の移相器22を制御し、この際の検波器15の検波電圧をマイクロコンピュータ18の記憶領域に記録する(ステップS23)。
そして、マイクロコンピュータ18は、方向性結合器14の第3ポートへ伝送された検波電力と検波器15の検波電圧の関係に基づいて予め生成された関数に、上述した記憶領域に記録された検波器15の各検波電圧の値を代入することで、第1の移相器19および第2の移相器22の合計の位相差が0度のときの検波電力Pd1、第1の移相器19および第2の移相器22の合計の位相差が45度のときの検波電力Pd2、第1の移相器19および第2の移相器22の合計の位相差が90度のときの検波電力Pd3を算出して記録する(ステップS24)。
そして、マイクロコンピュータ18は、内蔵するコンピュータプログラムに従って、第1の移相器19および第2の移相器22の合計の位相差が0度のときの検波電力Pd1と第1の移相器19および第2の移相器22の合計の位相差が90度のときの検波電力Pd3から計算した平均値Paを算出する。そして、第1の移相器19および第2の移相器22の合計の位相差が0度のときの検波電力Pd1および第1の移相器19および第2の移相器22の合計の位相差が45度のときの検波電力Pd2と平均値Paを比較して、平均値Paに最も近い検波電力となるように第1の移相器19および第2の移相器22の合計の位相差を設定する(ステップS25)。これにより、マイクロコンピュータ18は、アンテナ負荷の影響で発生する送信電力の変動を抑制することができる。
このとき、マイクロコンピュータ18は、内蔵するコンピュータプログラムに従って、平均値Paに最も近い検波電力Pdとなるように第1の移相器19および第2の移相器22の合計の位相差を設定しても予め設定した値の範囲を超える場合は、送信電力の変動が大きくなり過ぎると判定して送信停止させる。
第3実施形態において、移相器の段数を増やすほど、送信出力の変動を細かく縮減できることは明らかである。また、位相差を任意に可変できる機能を有する移相器を採用した場合でも、同様に送信出力変動をより効率的に縮減できることは言うまでもない。
このように本発明の一実施形態に係る無線機においては、送信出力を所定の範囲内に保つために送信出力の一部を検波し基準電圧と比較して増幅器の利得を制御する無線機において、充分な方向性を持たない方向性結合器を採用せざる得ない状況で、反射特性が悪いアンテナ等の負荷が接続された場合に送信出力が所定の範囲内に保てないことを検出して送信停止することが可能となる。またアンテナ等の負荷の異常や誤ったアンテナの接続等の検出が可能となる。
さらに、移相器を複数並べた場合や、位相を任意に可変できる機能を有す移相器を採用した場合は、送信出力の変動を縮減することが可能となる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…無線機、11…送信部、12…増幅器、13…抵抗、14…方向性結合器、15…検波器、16…基準電圧、17…比較器、18…マイクロコンピュータ、19…移相器、20…ケーブル、21…アンテナ、22…移相器。
Claims (2)
- 送信部からの送信出力を受ける方向性結合器と、
前記方向性結合器からの送信出力を移相して送信する移相器と、
前記方向性結合器からの送信出力の一部を検波する検波器と、
前記移相器の位相差を0度および90度とした際の前記検波器の検波電力の差分に基づいて、前記送信出力を停止する制御部と、を具備することを特徴とする無線機。 - 送信部からの送信出力を受ける方向性結合器と、
前記方向性結合器からの送信出力を移相して送信する複数の移相器と、
前記方向性結合器からの送信出力の一部を検波する検波器と、
前記複数の移相器の位相差の合計が0度および90度とした際の前記検波器の検波電力の平均値を求め、前記複数の移相器の位相差を設定した際の検波電力を求めてこの値が前記検波電力の平均値と最も近い値となるように前記複数の検波器の位相差を制御する制御部と、
を具備することを特徴とする無線機。
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JP2015052452A (ja) * | 2013-09-05 | 2015-03-19 | アルプス電気株式会社 | 電池残量推定方法およびそれを用いた無線通信モジュール |
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