JP2012221666A - 高分子電解質形燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロールトゥロールプロセスにより作成された膜触媒層接合体を用いても十分な耐久性を発揮できる燃料電池を提供する。
【解決手段】環状で略矩形状であり、第1ガス拡散層5の周縁の外側に位置し、かつ高分子電解質膜1の周縁部にある第1触媒層2と第1セパレータ7との間に位置する第1ガスケット部9aと、環状で略矩形状であり、高分子電解質膜1の周縁の外側に位置し、かつ第1セパレータ7と第2セパレータ8との間に位置する第2ガスケット部9bと、を含むシール構造9と、少なくとも、第1触媒層2と、第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、シール構造9と、により規定された隙間10と、隙間10を冷却する隙間冷却機構11と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】環状で略矩形状であり、第1ガス拡散層5の周縁の外側に位置し、かつ高分子電解質膜1の周縁部にある第1触媒層2と第1セパレータ7との間に位置する第1ガスケット部9aと、環状で略矩形状であり、高分子電解質膜1の周縁の外側に位置し、かつ第1セパレータ7と第2セパレータ8との間に位置する第2ガスケット部9bと、を含むシール構造9と、少なくとも、第1触媒層2と、第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、シール構造9と、により規定された隙間10と、隙間10を冷却する隙間冷却機構11と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、高分子電解質形燃料電池に関する。
高分子電解質形燃料電池は、水素などの燃料ガスと空気などの酸化ガスとを白金などの触媒層を有するガス拡散電極に供給し、電気化学的に反応させて電気と熱とを発生させる。この高分子電解質形燃料電池は、一般的に、水素イオンを輸送する高分子電解質膜の両面に、白金系の金属触媒を担持したカーボン粉末を触媒と水素イオン伝導性高分子電解質とを混合した一対の触媒層が形成されている。この高分子電解質膜及び触媒層が一体化したものを膜触媒層接合体と呼ぶ。さらに、この触媒層の外側に、ガス通気性及び電子伝導性を併せ持つ、一対のガス拡散層が形成されている。このガス拡散層としては、例えば、撥水処理を施したカーボンペーパーが用いられる。この触媒層とガス拡散層とを合わせてガス拡散電極と呼ぶ。このガス拡散電極及び高分子電解質膜を一体化したものを膜電極接合体(MEA:membrane-electrode assembly)と呼ぶ。
ところで、膜電極接合体の製造に際し、量産性の観点からロールトゥロールプロセス(roll to roll process)により触媒層を電解質膜の両面あるいは片面にコートした膜触媒層接合体(Catalyst Coated Membrane)を作成することが試みられている。
すなわち、ロールトゥロールプロセスとは、電解質膜単体あるいは補強用の基材フィルムとラミネートされた電解質膜のロールから電解質膜を別ロールに巻き取りながら、連続的に電解質膜上に触媒層を形成していくプロセスである。触媒層の形成プロセスとして、例えば、基材シート上に触媒層が形成された長尺の触媒転写シートを、ロールから引き出されて移動している長尺の電解質膜に加熱圧着した後、触媒転写シートから基材シートを剥離することにより当該電解質膜上に連続的に触媒層を転写するプロセスが知られている(例えば特許文献1参照)。また、スプレー塗工、ダイ塗工、スクリーン印刷などの塗工工程、塗工膜を加熱したローラーに圧着したり、熱風を送風したりして乾燥する乾燥工程、触媒層を形成した電解質膜を別ロールに巻き取る巻き取り工程により電解質膜上に触媒層を形成するプロセスが知られている。これらのプロセスでは、各工程が連続的に進行することにより長尺の膜触媒層接合体を高い生産性をもって安価に製作することができる。ところで、後者のプロセスでは、長尺の膜触媒層接合体を安価に製作するためには作業能率に最も大きく影響する塗工工程の処理速度が非常に重要であり、間欠的な塗工方法であるスクリーン印刷よりロールの巻き取り方向に対して非塗工部を作らずに連続的に塗工するスプレー塗工やダイ塗工が生産性向上に適している。また、触媒形成材料の歩留まりの観点からは間欠的に塗工する方が望ましいが、電解質膜の進行方向に対して塗工面の始端と終端を直線状に揃えて塗工することは非常に困難であることから、やはり連続塗工により長尺の膜触媒層接合体を製作することが一般的である。従って、両側に帯状の余白を残して触媒層が形成された長尺の膜触媒層接合体を幅方向に切断して、当該余白を発電部周辺のガスシールをする領域として含む片状の膜触媒層接合体(以下、単に膜触媒層接合体という)を当該長尺の膜触媒層接合体から切り出し、その膜触媒層接合体を燃料電池に組み込むことが一般的である。
しかしながら、ロールトゥロールプロセスにより作成された長尺の膜触媒層接合体から切り出した膜触媒層接合体を用いた燃料電池システムは、耐久性が十分でないという課題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決するものであり、ロールトゥロールプロセスにより作成された膜触媒層接合体を用いても十分な耐久性を発揮できる高分子電解質形燃料電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある形態(aspect)に係る高分子電解質形燃料電池は、一対の第1主面及び第2主面を有する略矩形状の高分子電解質膜と、略矩形状であり、前記第1主面と対向し、かつ、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記高分子電解質膜の少なくとも1辺の周縁部を覆うように延びる第1触媒層と、略矩形状であり、前記第2主面と対向し、かつ、前記厚み方向から見て前記少なくとも1辺の周縁部を覆うように延びる第2触媒層と、略矩形状であり、前記厚み方向と垂直な方向から見て前記第1触媒層を挟んで前記高分子電解質膜と反対側に、かつ、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第1触媒層の周縁部より内方を覆うように延びる第1ガス拡散層と、略矩形状であり、前記垂直な方向から見て前記第2触媒層を挟んで前記高分子電解質膜と反対側に、かつ、前記厚み方向から見て前記第2触媒層の周縁部より内方を覆うように延びる第2ガス拡散層と、略矩形状であり、前記垂直な方向から見て前記第1ガス拡散層を挟んで前記高分子電解質膜と反対側に、かつ、前記厚み方向から見てその周縁部が前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置するように配置された第1セパレータと、略矩形状であり、前記垂直な方向から見て前記第2ガス拡散層を挟んで前記高分子電解質膜と反対側に、かつ、前記厚み方向から見てその周縁部が前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置するように配置された第2セパレータと、環状で略矩形状であり、前記厚み方向から見て前記第1ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部にある第1触媒層と前記第1セパレータとの間に位置する第1ガスケット部と、環状で略矩形状であり、前記厚み方向から見て前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に位置する第2ガスケット部と、を含むシール構造と、少なくとも、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記シール構造と、により規定された隙間と、前記隙間を冷却する隙間冷却機構と、を備える。
前記シール構造は、さらに、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記第2ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部に位置する第2触媒層と前記第2セパレータとの間に位置する第3ガスケット部を含み、前記隙間は、前記第1及び第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記シール構造又は前記シール構造並びに前記第1及び第2セパレータと、により規定されてもよい。
前記隙間冷却機構は、前記第1セパレータ及び第2セパレータの少なくとも一方に、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記隙間に重なるように形成された冷却流体流路により構成されてもよい。
前記隙間冷却機構は、前記隙間の熱を、前記高分子電解質形燃料電池を通って当該高分子電解質形燃料電池の外部に導き出して放熱する放熱機構により構成されてもよい。
前記放熱機構は、前記隙間に設けられ当該隙間の熱を受け取る冷却板と、前記冷却板から前記第1セパレータ又は第2セパレータを通って前記高分子電解質形燃料電池の外部まで延びるように形成され、当該冷却板の熱を伝導する熱伝導部材と、前記熱伝導部材に接続されて前記高分子電解質形燃料電池の外部に設けられ、前記熱伝導部材から伝達される熱を放熱する放熱フィンと、を備えてもよい。
前記放熱機構は、前記隙間に設けられ当該隙間の熱を受け取る冷却板と、前記冷却板から前記シール構造の第2ガスケット部を通って前記高分子電解質形燃料電池の外部まで延びるように形成され、当該冷却板の熱を伝導する熱伝導部材と、前記熱伝導部材に接続されて前記高分子電解質形燃料電池の外部に設けられ、前記熱伝導部材から伝達される熱を放熱する放熱フィンと、を備えてもよい。
前記隙間冷却機構は、前記第1セパレータ及び第2セパレータの少なくとも一方に形成された冷却流体流路と前記隙間とを連通する連通路により構成されてもよい。
前記第1触媒層及び第2触媒層は、前記高分子電解質膜の4辺又は互いに対向する2辺の周縁部を覆うように延びていてもよい。
前記シール構造は、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第1ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部にある第1触媒層と前記第1セパレータとの間に位置する前記第1ガスケット部としての第1ガスケットと、環状で略矩形状であり、前記厚み方向から見て前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に位置する前記第2ガスケット部としての第2ガスケットと、を備え、前記隙間は、少なくとも、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記第1ガスケットと、前記第1セパレータと、前記第2ガスケットと、前記第2セパレータと、により規定されてもよい。
前記シール構造は、さらに、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第2ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部に位置する第2触媒層と前記第2セパレータとの間に位置する前記第3ガスケット部としての第3ガスケットを備えて構成され、前記隙間は、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記第1ガスケットと、前記第1セパレータと、前記第2ガスケットと、前記第2セパレータと、前記第3ガスケットと、により規定されてもよい。
前記シール構造は、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第1ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部にある第1触媒層と前記第1セパレータとの間に位置する前記第1ガスケット部と、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に位置する前記第2ガスケット部と、前記第1ガスケット部と前記第2ガスケット部とを接続する第1接続部と、を含む1つの枠状ガスケットにより構成され、前記隙間は、少なくとも、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記枠状ガスケットと、により規定されてもよい。
前記枠状ガスケットは、さらに、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第2ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部に位置する第2触媒層と前記第2セパレータとの間に位置する前記第3ガスケット部と前記第3ガスケット部と前記第2ガスケット部とを接続する第2接続部と、を含み、前記隙間は、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記枠状ガスケットと、により規定されてもよい。
本発明は以上のように構成され、ロールトゥロールプロセスにより作成された膜触媒層接合体を用いても、十分な耐久性を発揮できる高分子電解質形燃料電池を提供できるという効果を奏する。
(本発明の基礎となった知見)
図22は、本発明の燃料電池を開発する途上で作成された試作品の燃料電池の構成を示す要部概略断面図である。
図22は、本発明の燃料電池を開発する途上で作成された試作品の燃料電池の構成を示す要部概略断面図である。
図22に示すように、連続塗工プロセスにより作成された長尺の膜触媒層接合体から切り出した形状の膜触媒層接合体4を、その両側よりガスの拡散機能及び集電機能を有する第1ガス拡散層5及び第2ガス拡散層6で挟持し、さらにその両側より反応ガス流路を有する面をそれぞれガス拡散層側に向けた第1セパレータ7及び第2セパレータ8で挟持して単セルを構成し、この単セルの両側を、順に配置された一対の集電板、一対の絶縁板、及び一対の端板(いずれも図示せず)により挟持し、適宜な圧力で締結して単電池とした。一対のガス拡散層5,6は、厚み方向から見たサイズが、膜触媒層接合体4より小さく調整されており、膜触媒層接合体4を一対のガス拡散層5,6で挟持すると当該一対のガス拡散層5,6の外周から膜触媒層接合体4の周縁部が露出する状態になる。上記単電池では、反応ガス流路から単電池外へのガス漏洩を防止するために一対の内側ガスケット61が膜触媒層接合体4の周縁部の両側に配置され、また高分子電解質膜1の端面からの水分蒸発を防止するために一対のセパレータ7,8の周縁部間に外側ガスケット62が配置されている。
このような構成とすることで、ロールトゥロールプロセスにより作成された膜触媒層接合体4を用いた燃料電池を実現することができる。このように高い生産性を持ったプロセスによる安価に製作された膜触媒層接合体4を用いることにより、品質の安定した低コストの燃料電池を生産することが可能となる。
しかしながら、既述の通り、膜触媒層接合体4を用いた燃料電池は性能が十分ではなかった。
図23は、第1予備実験において、2種類の電池A、電池Bを図25(a)の表1に示す試験条件で運転した耐久試験結果を示す。
第1予備実験の実験方法を以下に示す。
電池Aは、電解質膜の周縁部まで触媒層を有する膜触媒層接合体4を用いた単電池であり、図22の試作品に相当する。高分子電解質膜の材料としてはPET基材にラミネートされた厚み50μm、幅100mmのロール状の高分子電解質膜(Nafion[登録商標] NRE-212)を用いた。触媒層の材料としては田中貴金属株式会社製の触媒TEC10E50Eとデュポン社製Nafion(登録商標)10 wt. % dispersionをカーボン/イオノマー比率が1.0、固形分比18wt%となるように超音波攪拌・混合したインクを作成したものを、図21のようにダイ塗工にて触媒層の幅が90mmとなり、Pt量が0.6mg/cm2となるように、ロールから引き出された高分子電解質膜に連続的に塗工した。塗工後、片面に触媒が塗工された高分子電解質膜(CCM:Catalyst Coated Membrane)は乾燥炉にて速やかに乾燥された。その後、塗工裏面のPET基材がデラミネートされ(delaminated)、乾燥した塗工面側にPET基材をラミネートし(laminated)、巻き取られた(rolled up)。次に同じインクを用いて未塗工面に対しても触媒層の幅が90mm、Pt量が0.6mg/cm2となるように、連続的に塗工し、乾燥させた。
次に両面に触媒層が塗工されたCCMの触媒層の中心部を、図、21(a)に示すように、65mm×65mmの抜き型で打ち抜くことで、触媒層が高分子電解質膜の端部まで覆う態様の膜触媒層接合体を構成した。
ガス拡散層5、6は、東レ株式会社製カーボンペーパーTGP-H-120(厚み360μm)に対し、乾燥後のPTFE重量比率が20wt%となるように、ダイキン工業株式会社製ポリフロン PTFE D-1Eを含浸した後、乾燥させ、更に焼成することにより撥水化処理を行い、60mm×60mmの抜き型でうちぬいて製造した。内側ガスケット61の材料としてはフッ素ゴムで成形試作した中央に矩形の穴が形成された矩形のシール材(幅2mm、内側サイズ60mm×60mm、外側サイズ64mm×64mm、厚み450μm)を用い、外側ガスケット62の材料としてはフッ素樹脂で成形試作した中央に矩形の穴が形成された矩形のシール材(幅2mm、内側サイズ67mm×67mm、外側サイズ71mm×71mm、厚み0.9mm)を用いた。セパレータ7,8の材料としてはグラシィカーボン材(120mm×120mm、厚み5mm)を用い、ガス流路の幅は1mm、深さは1mmとし、発電領域であるガス拡散層に当接する領域(60mm×60mm)に5本流路でサーペンタイン流路を切削加工した。電池Aは、膜触媒層接合体4を一対の内側ガスケット61が挟持するように構成した。
電池Bは電池Aとの比較用に作成された比較品の燃料電池であり、その要部概略断面を図24に示す。電池Bは高分子電解質膜1の周縁部にまで触媒層を有しておらず、膜触媒層接合体4の周縁部は高分子電解質膜1が露出している点以外は、電池Aと同様の構成(材料、大きさ、形状など)とした。具体的にはロール状の高分子電解質膜の一方の面に対し60mm×60mmの矩形の開口部を有するPET基材マスキングシートをラミネートしてから触媒層を塗工することで、60mm×60mmの矩形の触媒層を製造した。その後、反対側の面にも、膜を挟んで上記触媒層と対向するように触媒層を塗工し、乾燥させた。得られたCCMを、矩形触媒層を中心にして65mm×65mmの抜き型で打ち抜いた後、マスキングシートを取り除くことで、触媒層が高分子電解質膜の周縁部を覆わない態様の膜触媒層接合体を構成した。そして当該膜触媒層接合体の周縁部において高分子電解質膜1が露出している部分を、一対の内側ガスケット61で挟持した。ガス拡散層5、6と内側ガスケット61と外側ガスケット62とについては、その形状および材料は、電池Aと同様とした。
実験では、10個のセルを積み重ねてスタックとし、表1の条件下で発電を行って電圧の低下を観測した。また、スタックの両極から排出される排ガス中の水分を採取し、イオンクロマトグラフィという方法および装置(DIONEX社製ICS-90)を使って、フッ素イオン溶出速度(Fluoline Release Rate:FRR、[μg/cm2/day])を測定した。
高分子電解質膜1の劣化指標である排出ガス中のフッ素イオン溶出速度は、電池Bでは0.1μg/cm2/dayであるのに対し、電池Aでは初期から20μg/cm2/dayと電池Aの約200倍となり、その後、加速的に増加した。電池Bは、1300hを超えても電圧低下が起こらなかったのに対し、電池Aは、約1000hで高分子電解質膜1に貫通孔が発生し、発電不能となった。
本発明者らはこのように電池Aの性能が十分でない理由を検討した結果、以下の知見を得た。
すなわち、試作品のように構成された燃料電池では、触媒層の上から押圧している内側ガスケット61は反応ガス流路から触媒層2,3を通じた反応ガスの漏洩(以下、触媒層を経由した反応ガスのリークには、触媒層の内部を経由した反応ガスのリークと、触媒層とガスケットとの界面を経由した反応ガスのリークの両方を含むものとする)を完全には防止できておらず、一対の触媒層2,3から漏洩した反応ガスが膜触媒層接合体4の端部と、一対の内側ガスケット61と、外側ガスケット62と、第1セパレータ7と、第2セパレータ8とで規定される空間を通じてC字状にリークして互いに混合する(以下、「Cリーク」という)ことを見出した。これが、本発明を想到する契機となった知見である。
図25(b)の表2は、第2予備実験において、カソード出口におけるN2中へのH2リーク量をガスクロマトグラフで測定した結果である。
第2予備実験の実験方法を以下に示す。
単電池Aでは、その周縁部まで触媒層2,3を有する膜触媒層接合体4を用いた。単電池Bでは、高分子電解質膜1に、開口したマスキングシートを予め貼り付け、触媒層の塗工後にマスキングシートを除去することによりガス拡散層5,6と同じサイズの部分だけ触媒層2,3を有し、周縁部は電解質膜が露出した膜触媒層接合体4を用いた。それぞれの部材の材料や大きさ、形状などは、第1予備実験と同様であるので詳細な説明を省略する。
得られた単電池A、Bのそれぞれについて、図25(c)の表3に示すガスリーク試験条件でのカソード出口におけるN2中へのH2リーク量をガスクロマトグラフ(島津製作所製GC−8A)で測定した。実際にはカソードとアノードとにそれぞれ加湿したN2及びH2を等量ずつ流通させ、カソードに流通しているN2中のH2濃度をガスクロマトグラフィを用いて測定することで、高分子電解質膜1を介してアノードからカソードへ透過したH2量を計測した。
高分子電解質膜1は元々H2を微量透過する性質を有するが、周縁部まで触媒層2,3を有する膜触媒層接合体4を用いた単電池AのH2透過量が、単電池BのH2透過量の約2倍と大きかった。
内側ガスケット61により挟まれた触媒層2,3を通じたガス漏洩によるCリークは、触媒層2,3における通常の発電反応を阻害し、過酸化水素を生成し、かつ電解質を劣化するラジカルを生成する反応を加速する。これにより高分子電解質膜1及び触媒層2,3中の電解質の劣化分解を加速するという問題を起こす。その結果として、燃料電池の発電性能の低下及び耐久性の低下をもたらすと考えられる。なお、触媒層の表面が凹凸に富むことは、特開2004-134392などの文献で公知である。反応ガスのリーク経路としては、触媒層とガスケットとの界面が主要な役割を果たしていると考えられる。
本発明者らは、ロールトゥロールプロセスにより作成された膜触媒層接合体4を用いた燃料電池において、膜触媒層接合体4の周縁部と、内側ガスケット61と外側ガスケット62とで規定形成される空間に例えば水などの液体を充填することで、「Cリーク」を防止できると考え、本発明を想到した。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。以下では全ての図を通じて、同一又は相当する要素には同一の参照符号を付してその重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
[構成]
図1は実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。図2は、図1の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの正面図である。図3は、図1の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの背面図である。図1は、図2及び図3におけるI−I断面を示す。なお、これらの図は模式図であるので、高分子電解質形燃料電池の断面図(図1)とセパレータの正面図(図2)及び背面図(図3)とは、流路の位置、形状等が一致していない。これは、他の実施の形態及び変形例においても同様である。また、高分子電解質形燃料電池100の基本的な構成は周知であるので、以下では本発明と関連する構成を説明し、それ以外の説明は省略する。また、以下では、必要がない限り、アノード及びカソードに関連する要素について、アノード側であるかカソード側であるかを区別しないで説明する。
(実施の形態1)
[構成]
図1は実施の形態1に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。図2は、図1の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの正面図である。図3は、図1の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの背面図である。図1は、図2及び図3におけるI−I断面を示す。なお、これらの図は模式図であるので、高分子電解質形燃料電池の断面図(図1)とセパレータの正面図(図2)及び背面図(図3)とは、流路の位置、形状等が一致していない。これは、他の実施の形態及び変形例においても同様である。また、高分子電解質形燃料電池100の基本的な構成は周知であるので、以下では本発明と関連する構成を説明し、それ以外の説明は省略する。また、以下では、必要がない限り、アノード及びカソードに関連する要素について、アノード側であるかカソード側であるかを区別しないで説明する。
図1乃至図3に示すように、本実施形態1の高分子電解質形燃料電池100は、高分子電解質膜1と、第1触媒層2と、第2触媒層3と、第1ガス拡散層5と、第2ガス拡散層6と、第1セパレータ7、第2セパレータ8と、シール構造9と、隙間10と、隙間10を冷却する隙間冷却機構と、を備える。図1は、高分子電解質形燃料電池100の要部としての単セルを示している。高分子電解質形燃料電池100は、例えば、この単セル又は複数の単セルが積層されたセル積層体の両側(両端)に、順に、一対の集電板、一対の絶縁板、及び一対の端板(いずれも図示せず)が配置され、これらを適宜な圧力で締結部材(図示せず)により締結して構成されている。
高分子電解質膜1は、一対の第1主面1a及び第2主面1bを有する略矩形状に形成されている。本発明において、「略矩形状」における「矩形」は、長方形及び正方形を含む。高分子電解質膜1は、水素イオン伝導性を有する高分子膜である。高分子電解質膜1の材料は、水素イオンを選択的に移動させるものであれば特に限定されない。高分子電解質膜1として、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸からなるフッ素系高分子電解質膜(例えば、米国DuPont社製のNafion(登録商標)、旭化成(株)製のAciplex(登録商標)、旭硝子(株)製のFlemion(登録商標)など)又は各種炭化水素系電解質膜を使用できる。
第1触媒層2及び第2触媒層3は、それぞれ略矩形状であり、互いに高分子電解質膜1を挟んで対向し、かつ高分子電解質膜1の少なくとも1辺の周縁部を覆うように延びている。高分子電解質膜1上への第1触媒層2及び第2触媒層3の形成態様については後で詳述する。第1触媒層2は、高分子電解質膜1の第1主面1aの外側に(第1主面1aに対向するように)配置され、第2触媒層3は、高分子電解質膜1の第2主面1bの外側に(第2主面1bに対向するように)配置されている。第1触媒層2及び第2触媒層3の一方がアノード触媒層であり、他方がカソード触媒層である。なおここで、「外側」とは、高分子電解質膜1がなす平面を中心として、高分子電解質膜1の厚み方向に沿って、高分子電解質膜1から遠ざかる2つの方向をいう。
第1触媒層2及び第2触媒層3は、水素又は酸素の酸化還元反応に対する触媒を含む層である。第1触媒層2及び第2触媒層3は、導電性を有し、かつ水素及び酸素の酸化還元反応に対する触媒能を有するものであれば特に限定されない。第1触媒層2及び第2触媒層3は、例えば白金族金属触媒を担持したカーボン粉末とプロトン導電性を有する高分子材料とを主成分とした多孔質な部材から構成される。第1触媒層2及び第2触媒層3に用いるプロトン導電性高分子材料は、高分子電解質膜1と同じ種類であっても、異なる種類であってもよい。高分子電解質膜1、第1触媒層2、及び第2触媒層3が膜触媒層接合体4を構成する。
第1ガス拡散層5は、略矩形状であり、高分子電解質膜1の厚み方向から見て第1触媒層2の周縁部より内方を覆って延びるように、第1触媒層2の外側(高分子電解質膜1の厚み方向に垂直な方向から見て第1触媒層2を挟んで高分子電解質膜1と反対側)に配置されている。第2ガス拡散層6は、略矩形状であり、かつ高分子電解質膜1の厚み方向から見て第2触媒層3の周縁部より内方を覆って延びるように第2触媒層3の外側(高分子電解質膜1の厚み方向に垂直な方向から見て第2触媒層3を挟んで高分子電解質膜1と反対側)に配置されている。
第1ガス拡散層5は、第1触媒層2がアノード触媒層である場合にはアノードガス拡散層であり、第1触媒層2がカソード触媒層である場合にはカソードガス拡散層である。第2ガス拡散層6は、第2触媒層3がカソード触媒層である場合にはカソードガス拡散層であり、第2触媒層3がアノード触媒層である場合にはアノードガス拡散層である。そして、アノード触媒層とアノードガス拡散層とがアノード(アノードガス拡散電極)を構成し、カソード触媒層とカソードガス拡散層とがカソード(カソードガス拡散電極)を構成する。また、膜触媒層接合体4、第1ガス拡散層5、及び第2ガス拡散層6が膜電極接合体(MEA)を構成する。
第1ガス拡散層5及び第2ガス拡散層6は、導電性を有する多孔質の板状の部材である。ガス拡散層5,6の材料は、導電性を有し、かつ反応ガスが拡散できるものであれば特に限定されない。
ガス拡散層5,6には、ガス透過性を持たせるために、カーボン微粉末、造孔材、カーボンペーパー、又はカーボンクロスなどを用いて作製された多孔質構造を有する導電性基材を用いることができる。また、ガス拡散層5,6に排水性を持たせるために、フッ素樹脂を代表とする撥水性高分子などをガス拡散層5,6の中に分散させてもよい。さらに、ガス拡散層5,6に電子伝導性を持たせるために、カーボン繊維、金属繊維、又はカーボン微粉末などの電子伝導性材料でガス拡散層5,6を構成してもよい。また、ガス拡散層5,6の触媒層と接する面には、撥水性高分子とカーボン粉末とで構成される撥水カーボン層を設けてもよい。
ガス拡散層5,6は、例えば、基材として炭素繊維を用いず、導電性粒子と高分子樹脂とを主成分として構成された多孔質部材を用いてもよい。
導電性粒子の材料としては、例えば、グラファイト、カーボンブラック、活性炭等のカーボン材料が挙げられる。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック(AB)、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、バルカン等が挙げられ、これらの材料を単独で使用してもよく、また、複数の材料を組み合わせて使用してもよい。また、上記カーボン材料の原料形態としては、粉末状、繊維状、粒状等のいずれの形状でもよい。
また、高分子樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等が挙げられ、耐熱性、撥水性、耐薬品性の観点からPTFEが好ましい。PTFEの原料としては、ディスパージョン及び粉末状の形状があげられるが、ディスパージョンが、作業性の点から好ましい。なお、高分子樹脂は、導電性粒子同士を結着するバインダとしての機能を有する。また、高分子樹脂は、撥水性を有するため、燃料電池の内部にて水を系内に閉じ込める機能(保水性)も有する。
また、ガス拡散層5,6には、導電性粒子及び高分子樹脂以外に、カソードガス拡散層の製造時に使用する界面活性剤及び分散溶媒などが微量含まれていてもよい。分散溶媒としては、例えば、水、メタノール及びエタノール等のアルコール類、エチレングリコール等のグリコール類が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン系、アルキルアミンオキシド等の両性イオン系が挙げられる。製造時に使用する分散溶媒の量及び界面活性剤の量は、導電性粒子の種類、高分子樹脂の種類、それらの配合比率などに応じて適宜設定すればよい。一般的には、分散溶媒量、界面活性剤量が多いほど、高分子樹脂(フッ素樹脂)と導電性粒子(カーボン)が均一分散しやすいが、流動性が高くなり、シート化が難しくなる傾向がある。なお、カソードガス拡散層には、導電性粒子と高分子樹脂と界面活性剤と分散溶媒以外の材料(例えば、短繊維の炭素繊維など)が含まれていてもよい。
第1ガス拡散層5と第2ガス拡散層6とは、互いに同じ構成のガス拡散層を用いても、異なる構成のガス拡散層を用いてもよい。
基材として炭素繊維を用いないガス拡散層は、高分子樹脂と導電性粒子とを含む混合物を混練して、押出し、圧延してから、焼成することにより製造する。具体的には、導電性粒子であるカーボンと分散溶媒、界面活性剤を攪拌混錬機に投入後、混錬して粉砕及び造粒して、カーボンを分散溶媒中に分散させる。ついで、高分子樹脂であるフッ素樹脂をさらに攪拌混錬機に投下して、攪拌及び混錬して、カーボンとフッ素樹脂を分散する。得られた混錬物を圧延してシートを形成し、焼成して分散溶媒及び界面活性剤を除去することでカソードガス拡散層を構成するシートが製造される。そして、このようにして製造されたシートの主面に、適宜な方法(例えば、プレス機等を用いた成型、切削機等を用いた切削)により、酸化剤ガス(一方の反応ガス)流路となる溝を形成して、カソードガス拡散層が得られる。なお、界面活性剤は、導電性粒子の材料(カーボン材料)、分散溶媒の種類により適宜選択でき、また、界面活性剤を使用しなくてもよい。
第1セパレータ7及び第2セパレータ8は、それぞれ略矩形状であり、互いに高分子電解質膜1を挟んで対向し、かつ高分子電解質膜1の厚み方向から見て、その周縁部が高分子電解質膜1の周縁の外側に位置するように設けられている。第1セパレータ7は第1ガス拡散層5の外側(高分子電解質膜1の厚み方向に垂直な方向から見て第1ガス拡散層5を挟んで高分子電解質膜1と反対側)に配置され、第2セパレータ8は、第2ガス拡散層6の外側(高分子電解質膜1の厚み方向に垂直な方向から見て第1ガス拡散層5を挟んで高分子電解質膜1と反対側)に配置されている。
第1セパレータ7及び第2セパレータ8は、膜電極接合体を機械的に固定するとともに、隣接する膜電極接合体同士を互いに電気的に直列に接続するための板状の導電性の部材である。
セパレータ7,8の一対の主面のうち、膜電極接合体と接触する面(正面:以下、電極面ともいう)には、反応ガスの流路12A,12Bが形成されている。これにより、電極面に反応ガスを供給し、反応により生じた水や余剰ガスを運び去ることができる。なお、反応ガスの流路は、セパレータ7,8とは別個の部材に設けられてもよい。この場合には、セパレータ7,8には反応ガスの流路12A,12Bは設けられない。
セパレータ7,8の一対の主面のうち、電極面と反対の面(背面:以下冷却面ともいう)には、水や不凍液などの冷却流体の流路13A,13Bが形成されている。これにより、膜電極接合体で発電が起こる時に発生する熱を除去できる。なお、冷却流体の流路13A,13Bは、セパレータ7,8とは別個の部材に設けられてもよい。この場合には、セパレータ7,8には冷却流体の流路13A,13Bは設けられない。セパレータ7,8の周縁部には、2つのマニホールド孔組が形成されている。一方のマニホールド孔組は、反応ガスを供給又は排出する2つの反応ガスマニホールド孔21A,22Aと、冷却流体を供給又は排出する1つの冷却流体マニホールド孔23Aとで構成されている。他方のマニホールド孔組は、反応ガスを供給又は排出する2つの反応ガスマニホールド孔21B,22Bと、冷却流体を供給又は排出する1つの冷却流体マニホールド孔23Bとで構成されている。
一対の反応ガスマニホールド孔21A,21Bは、一方の反応ガス(燃料ガス又は酸化剤ガス)用であり、一方が供給用で他方が排出用である。これらを接続するように一方の反応ガスの流路12A,12Bが第1セパレータ7及び第2セパレータ8のうちの一方の電極面に形成される。一対の反応ガスマニホールド孔22A,22Bは、他方の反応ガス(酸化剤ガス又は燃料ガス)用であり、一方が供給用で他方が排出用である。これらを接続するように他方の反応ガスの流路12A,12Bが第1セパレータ7及び第2セパレータ8のうちの他方の電極面に形成される。
一対の冷却流体マニホールド孔23A,23Bは、一方が供給用で他方が排出用である。これらを接続するように冷却流体の流路13A,13Bが、必要に応じて第1セパレータ7及び/又は第2セパレータ8の冷却面に形成される。
膜触媒層接合体4の高分子電解質膜1には、第1セパレータ7及び第2セパレータ8の6つのマニホールド孔21A、21B,22A,22B,23A,23Bに対応する孔(図示せず)がそれぞれ形成されていて、これらがそれぞれ繋がって6つのマニホールド(内部マニホールド)が構成されている。これらの6つのマニホールドにおいて、一方の反応ガス供給用マニホールドに一方の反応ガスが供給され、一方の反応ガス排出用マニホールドから一方の反応ガスが排出され、他方の反応ガス供給用マニホールドに他方の反応ガスが供給され、他方の反応ガス排出用マニホールドから他方の反応ガスが排出され、冷却流体供給用マニホールドに冷却流体が供給され、冷却流体排出用マニホールドから冷却流体が排出される。6つのマニホールド孔21A、21B,22A,22B,23A,23Bの配置は任意である。
セパレータ7,8は、カーボンを含む材質や金属を含む材質で構成される。セパレータ7,8がカーボンを含む材質で構成される場合、セパレータ7,8は、カーボン粉末と樹脂バインダとを混合した原料粉を金型に供給し、金型に供給された原料粉に圧力と熱を加えることによって形成できる。
セパレータ7,8が金属を含む材質で構成される場合、セパレータ7,8は、金属プレートからなるものであってもよい。セパレータ7,8は、チタンやステンレス鋼製の板の表面に金メッキを施したものを使用することができる。
なお、第1セパレータ7の冷却面には、冷却流体の外部へのリーク並びに一対の反応ガスの相互間及び外部へリークを防止するためのシール部材14が配設されている。
シール構造9は、第1ガスケット部9aと第2ガスケット部9bとを含む。第1ガスケット部9aは、環状で略矩形状であり(特に図2参照)、高分子電解質膜1の厚み方向から見て第1ガス拡散層5の周縁の外側に位置し、かつ、高分子電解質膜1の厚み方向と垂直な方向から見て高分子電解質膜1の周縁部又は高分子電解質膜1の周縁部にある第1触媒層2と第1セパレータ7との間に位置している。これについては、後で詳しく説明する。図1は、第1ガスケット部9aが、高分子電解質膜1の周縁部にある第1触媒層2と第1セパレータ7との間に位置している形態を示している。第2ガスケット部9bは、環状で略矩形状であり(特に図2参照)、高分子電解質膜1の厚み方向から見て高分子電解質膜1の周縁の外側に位置し、かつ、高分子電解質膜1の厚み方向と垂直な方向から見て第1セパレータ7と第2セパレータ8との間に位置している。
第1ガスケット部9a及び第2ガスケット部9bは、それぞれを挟む部材間の隙間をシールする機能を有し、当該機能を発揮するための適度の弾性と剛性とを備える。
シール構造9は、第1ガスケット部9aと第2ガスケット部9bとが互いに分離した別個の部材である形態に構成されてもよく、第1ガスケット部9aと第2ガスケット部9bとが単一の部材における互いに繋がった2つの部分である形態に構成されてもよい。
以下では、シール構造9は、第1ガスケット部9aと第2ガスケット部9bとが単一の部材における互いに繋がった2つの部分である形態に構成されている例を示す。具体的には、シール構造9は、第1ガスケット部9aと、第2ガスケット部9bと、第1ガスケット部9aと第2ガスケット部9bとを接続する第1接続部9cと、を含む1つの枠状ガスケットにより構成されている。この枠状ガスケット(9)は、全体として、中央部に開口を有し、当該開口の縁部(9a,9c)が段状に薄い矩形の平板形状に形成されている。中央部の開口に第1セパレータ7の反応ガスの流路が位置し、周縁部に第1セパレータ7の各マニホールド孔21A−23Bに対応する孔が形成されている。この枠状ガスケット(9)の第1ガスケット部9aにより、一対の反応ガスの相互間がシールされる。また、枠状ガスケットの第2ガスケット部9bにより、第1ガス拡散層5から外部への反応ガスのリークが防止される。
枠状ガスケット(9)は、例えばフッ素ゴム、ポリイソブレン、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、テレフタルアミド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリサルホン樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、及びポリエチレンテレフタレート樹脂などが上げられる。これらを単体、又は2種以上の複合体として用いてもよい。
隙間10は、意図的に形成されたものと、意図せずに形成されたものとの双方を含む。換言すると、隙間10は、設計に従って形成されたものと、設計上存在しないが、高分子電解質形燃料電池100の製造過程で形成されたものとの双方を含む。隙間10は、微小であってもよい。また、隙間10は、閉空間であることが好ましい。但し、隙間10は、そこでガス中の水分が冷却されて液状化し、それが貯留されるように形成されておれば、必ずしも閉空間である必要はない。換言すると、隙間10は、部分的に開放されていても、そこでガス中の水分が冷却されて液状化し、それが貯留される程度に閉じていればよい。また、隙間10は、典型的には高分子電解質膜1の全外周(4辺)の周囲に形成されるが、高分子電解質膜1の外周の一部の周囲に形成されてもよい。隙間10が存在しなければ、そもそも「Cリーク」は発生しないからである。
本実施の形態1では、隙間10は、少なくとも、第1触媒層2及び第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、シール構造9と、により規定(define)されている。ここでは、シール構造9が枠状ガスケットで構成されているので、隙間10は、少なくとも第1触媒層2及び第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、シール構造(枠状ガスケット)9と、により規定され、より詳しくは、第1触媒層2及び第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、シール構造9と、第2ガス拡散層6と、第2セパレータ8とにより規定されている。
隙間冷却機構は、隙間10を冷却する機能を有する。隙間冷却機構は、ここでは、第1セパレータ7及び第2セパレータ8の少なくとも一方に、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、隙間10に重なるように形成された隙間冷却用流体流路11により構成される。隙間冷却用流体流路11は、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、全部が隙間10に重なることが好ましいが、一部が隙間10に重なっている形態であってもよい。
隙間冷却用流体流路11は、ここでは、例えば、第1セパレータ7及び第2セパレータ8のそれぞれの冷却面に形成されている。図3において、破線は発電部の範囲(ここではガス拡散層5,6の範囲)を示している。この破線の範囲内に位置する流路が、発電部を冷却するための通常の冷却流体の流路13Aである。隙間冷却用流体流路11は、この通常の冷却流体の流路13Aの外側に位置し、かつ両端が一対の冷却流体マニホールド孔23A,23Bに接続されるように形成されている。第2セパレータ8においても、隙間冷却用流体流路11が同様に形成されている。これにより、隙間冷却用流体流路11を流通する冷却流体によって隙間10が冷却される。
<触媒層の形成態様>
図19は膜触媒層接合体4における触媒層の形成態様を示す平面図である。図19において、外側の矩形の破線はシール構造9の第2ガスケット部9bの内縁(内周)を示し、内側の矩形の破線はシール構造9の第1ガスケット部9aの内縁(内周)を示す。
図19は膜触媒層接合体4における触媒層の形成態様を示す平面図である。図19において、外側の矩形の破線はシール構造9の第2ガスケット部9bの内縁(内周)を示し、内側の矩形の破線はシール構造9の第1ガスケット部9aの内縁(内周)を示す。
図19に示すように、膜触媒層接合体4において、第1触媒層2及び第2触媒層3は、例えば、高分子電解質膜1の4辺のうち、一方の対向する2辺41,41の周縁部(ここでは周縁の末端)を覆うように(高分子電解質膜1の厚み方向から見て端が重なるように)延びている。高分子電解質膜1の他方の対向する2辺においては、第1触媒層2及び第2触媒層3は、当該2辺の周縁部に余白43を残すように設けられている。
このような膜触媒層接合体4に対し、シール構造9(枠状ガスケット)の第2ガスケット部9bは、高分子電解質膜1の周囲に位置する。一方、シール構造9(枠状ガスケット)の第1ガスケット部9aは、高分子電解質膜1の上記一方の対向する2辺41,41においては、第1触媒層2上に位置し、高分子電解質膜1の上記他方の対向する2辺においては、高分子電解質膜1の周縁部の余白(高分子電解質膜1そのもの)43上に位置する。上述の「第1ガスケット部9aは、・・・高分子電解質膜1の周縁部又は高分子電解質膜1の周縁部にある第1触媒層2と第1セパレータ7との間に位置している。」とはこのことを意味する。これにより、高分子電解質膜1の上記他方の対向する2辺においては、(本発明の基礎となった知見)で述べたように、「Cリーク」は発生しない。高分子電解質膜1の上記一方の対向する2辺においては、後述するように隙間冷却機構(ここでは隙間冷却用流体流路11)により「Cリーク」が防止される。
図20は膜触媒層接合体4の高分子電解質膜1の余白43を有する辺における第1触媒層2及び第2触媒層3の端の態様を示す平面図である。図20に示すように、第1触媒層2及び第2触媒層3の端は高分子電解質膜1の厚み方向から見て、必ずしも一直線ではなく、波打つように(凹凸状に)形成されている。一般的には、図19に示すように、この波打っている第1触媒層2及び第2触媒層3の端との間に間隔を置いてシール構造9の第1ガスケット部9aが配置される。この場合には「Cリーク」は生じない。しかし、図20に示すように、この波打っている第1触媒層2及び第2触媒層3の端の上に部分的に位置するようにシール構造9の第1ガスケット部9aが配置される場合には「Cリーク」が生じる。それ故、このような場合には、膜触媒層接合体4の高分子電解質膜1に余白43を有する辺に対しても隙間冷却機構を設けることが好ましい。
<膜触媒層接合体4の切り出し態様>
図21(a),(b)は、ロールトゥロールプロセスにより製造された長尺の膜触媒層接合体からの片状の膜触媒層接合体4の切り出し態様を模式的に示す斜視図である。
図21(a),(b)は、ロールトゥロールプロセスにより製造された長尺の膜触媒層接合体からの片状の膜触媒層接合体4の切り出し態様を模式的に示す斜視図である。
図21(a),(b)に示すように、一般的に、ロールトゥロールプロセスにより製造された長尺の膜触媒層接合体42は、その両面において、両側に帯状の余白43を残すように触媒層44が形成され、ロール形状に巻き取られる。そして、このロール形状の長尺の膜触媒層接合体42から、略矩形の片状の膜触媒層接合体4が切り出される。この切り出し工程では、図21(a)に示すように、長尺の膜触媒層接合体42の触媒層44のみを打ち抜いて当該触媒層44のみを含むように膜触媒層接合体4を切り出してもよく、図21(b)に示すように、長尺の膜触媒層接合体42を幅方向に切断して、触媒層44と余白43とを含むように、膜触媒層接合体4を切り出してもよい。前者の場合には、膜触媒層接合体4において、第1触媒層2及び第2触媒層3が、高分子電解質膜1の厚み方向から見て高分子電解質膜1の4辺の周縁部を覆うように延びている。従って、高分子電解質膜1の4辺に対応するように隙間冷却機構を設ける必要がある。一方、後者の場合には、膜触媒層接合体4において、第1触媒層2及び第2触媒層3が、高分子電解質膜1の厚み方向から見て高分子電解質膜1の対向する2辺の周縁部を覆うように延びている。従って、高分子電解質膜1の当該2辺に対応するように隙間冷却機構を設ける必要がある。なお、本実施の形態1は、第1触媒層2及び第2触媒層3が高分子電解質膜1の厚み方向から見て高分子電解質膜1の1辺の周縁部を覆うように延びている膜触媒層接合体4にも適用でき、かつロールトゥロールプロセスを用いないで製造された膜触媒層接合体4にも適用できることは言うまでもない。
[動作]
次に、以上のように構成された高分子電解質形燃料電池100の動作を説明する。高分子電解質形燃料電池100は、発電運転時において、外部から一対の反応ガス(燃料ガス及び酸化剤ガス)が供給され、各セルの発電部(アノード及びカソード)において電力及び熱が発生する。一方、外部から冷却流体が供給され、各セルの発電部が所定の運転温度(例えば80℃)に維持される。これにより、隙間10に、ほぼ高分子電解質形燃料電池100の運転温度であって水分を含んだ露点の高い反応ガスが第1触媒層2及び第2触媒層3の端から流入し、当該隙間10において、隙間冷却機構としての隙間冷却用流体流路11を流通する冷却流体により第1セパレータ7等を介して冷却されて液状化し、当該隙間10に貯留(充填)される。ここで、隙間10の近傍は、発電部と異なり、熱が発生しないので、隙間冷却用流体流路11を流通する冷却流体により冷却されて、発電部より低い温度になる。このため、第1触媒層2及び第2触媒層3を通じて(主として触媒層とシール構造との界面を通じて)隙間10に流入する反応ガスが液状化されるのである。そして、空気中における気体分子の拡散係数は約0.6×105cm2/sであるのに対して、水中における気体分子の拡散係数は約2.0×1010cm2/sであり、気体分子は水中の方が約105倍拡散しにくい。そのため「Cリーク」の経路となる隙間10に水が充填(貯留)されることで、ほぼ「Cリーク」が防止される。
次に、以上のように構成された高分子電解質形燃料電池100の動作を説明する。高分子電解質形燃料電池100は、発電運転時において、外部から一対の反応ガス(燃料ガス及び酸化剤ガス)が供給され、各セルの発電部(アノード及びカソード)において電力及び熱が発生する。一方、外部から冷却流体が供給され、各セルの発電部が所定の運転温度(例えば80℃)に維持される。これにより、隙間10に、ほぼ高分子電解質形燃料電池100の運転温度であって水分を含んだ露点の高い反応ガスが第1触媒層2及び第2触媒層3の端から流入し、当該隙間10において、隙間冷却機構としての隙間冷却用流体流路11を流通する冷却流体により第1セパレータ7等を介して冷却されて液状化し、当該隙間10に貯留(充填)される。ここで、隙間10の近傍は、発電部と異なり、熱が発生しないので、隙間冷却用流体流路11を流通する冷却流体により冷却されて、発電部より低い温度になる。このため、第1触媒層2及び第2触媒層3を通じて(主として触媒層とシール構造との界面を通じて)隙間10に流入する反応ガスが液状化されるのである。そして、空気中における気体分子の拡散係数は約0.6×105cm2/sであるのに対して、水中における気体分子の拡散係数は約2.0×1010cm2/sであり、気体分子は水中の方が約105倍拡散しにくい。そのため「Cリーク」の経路となる隙間10に水が充填(貯留)されることで、ほぼ「Cリーク」が防止される。
次に、本実施の形態1の変形例を説明する。なお、便宜上、全ての実施の形態の変形例に共通の通し番号を付す。
[変形例1]
図4は実施の形態1の変形例1に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。図5は、図4の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの正面図である。図4は、図5におけるIV−IV断面を示す。本変形例1の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態1の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図4は実施の形態1の変形例1に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。図5は、図4の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの正面図である。図4は、図5におけるIV−IV断面を示す。本変形例1の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態1の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図4及び図5に示すように、本変形例1では、シール構造9は、第1ガスケット部9aと第2ガスケット部9bとが互いに分離した別個の部材である形態に構成されている。換言すると、本変形例1では、シール構造9は、環状で略矩形状であり、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、第1ガス拡散層5の周縁の外側に位置し、かつ高分子電解質膜1の周縁部又は高分子電解質膜1の周縁部にある第1触媒層2と第1セパレータ7との間に位置する第1ガスケット部9aとしての第1ガスケットと、環状で略矩形状であり、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、高分子電解質膜1の周縁の外側に位置し、かつ第1セパレータ7と第2セパレータ8との間に位置する第2ガスケット部9bとしての第2ガスケットと、を備えている。具体的には、第1ガスケット(9a)は、その開口に第1セパレータ7の反応ガスの流路が位置するように設けられる。第2ガスケット(9b)は、第1ガスケット(9a)を囲むとともに、第1セパレータ7の各マニホールド孔21A−23Bを囲むように設けられる。
また、隙間10は、少なくとも、第1触媒層2及び第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、第1ガスケット(9a)と、第1セパレータ7と、第2ガスケット(9b)と、により規定されており、より詳しくは、隙間10は、第1触媒層2及び第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、第1ガスケット(9a)と、第1セパレータ7と、第2ガスケット(9b)と、第2セパレータ8と、第2ガス拡散層6と、により規定されている。
本変形例1も、実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。本実施の形態2の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態1の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図6は本発明の実施の形態2に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。本実施の形態2の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態1の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図6に示すように、本実施の形態2では、シール構造9は、さらに第3ガスケット部9dを含む。第3ガスケット部9dは、環状で略矩形状であり、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、第2ガス拡散層6の周縁の外側に位置し、かつ高分子電解質膜1の周縁部又は高分子電解質膜1の周縁部に位置する第2触媒層3と第2セパレータ8との間に位置している。第3ガスケット部9dの機能、配置、及び材料は、第1ガスケット部9aと同様である。
シール構造9は、第1ガスケット部9a、第2ガスケット部9b、及び第3ガスケット部9dが互いに分離した別個の部材である形態に構成されてもよく、第1ガスケット部9a、第2ガスケット部9b、及び第3ガスケット部9dが単一の部材における互いに繋がった3つの部分である形態に構成されてもよい。
ここでは、シール構造9は、第1ガスケット部9a、第2ガスケット部9b、及び第3ガスケット部9dが単一の部材における互いに繋がった3つの部分である形態に構成されている。具体的には、シール構造9は、第1ガスケット部9aと、第2ガスケット部9bと、第1ガスケット部9aと第2ガスケット部9bとを接続する第1接続部9cと、第3ガスケット部9dと、第3ガスケット部9dと第2ガスケット部9bとを接続する第2接続部9eとを含む1つの枠状ガスケットにより構成されている。例えば、膜触媒層接合体4に第1ガス拡散層5及び第2ガス拡散層6を設け、この枠状ガスケット(9)で膜触媒層接合体4の周縁部を挟持して膜電極接合体(MEA)を構成すると、枠状ガスケット(9)を把持することにより膜電極接合体を容易にハンドリングすることができる。
隙間10は、少なくとも、第1触媒層2と、第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、シール構造9と、により規定される。ここでは、シール構造9が、1つの枠状ガスケットにより構成されているので、隙間10は、第1触媒層2と、第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、シール構造9(枠状ガスケット)とにより規定されている。上述のように、枠状ガスケット(9)で膜触媒層接合体4の周縁部を挟持して膜電極接合体(MEA)を構成する場合には、設計上、隙間10は存在しなくてもよいが、膜電極接合体を用いて高分子電解質形燃料電池100を組み立て、これを締結部材で締結することによって、隙間10が形成される。従って、この場合には、隙間10は意図せずに形成されることになる。
このように構成された本実施の形態2では、第3ガスケット部9dにより第2ガス拡散層6からの反応ガスのリークが防止されるので、実施の形態1に比べて「Cリーク」がより抑制される。
[変形例2]
図7は実施の形態2の変形例2に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。本変形例2の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態2の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図7は実施の形態2の変形例2に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。本変形例2の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態2の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図7に示すように、本変形例2では、シール構造9は、第1ガスケット部9aと第2ガスケット部9bと第3ガスケット部9dとが互いに分離した別個の部材である形態に構成されている。換言すると、本変形例2では、シール構造9は、環状で略矩形状であり、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、第1ガス拡散層5の周縁の外側に位置し、かつ高分子電解質膜1の周縁部又は高分子電解質膜1の周縁部にある第1ガス拡散層5と第1セパレータ7との間に位置する第1ガスケット部9aとしての第1ガスケットと、環状で略矩形状であり、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、高分子電解質膜1の周縁の外側に位置し、かつ第1セパレータ7と第2セパレータ8との間に位置する第2ガスケット部9bとしての第2ガスケットと、環状で略矩形状であり、高分子電解質膜1の厚み方向から見て、第2ガス拡散層6の周縁の外側に位置し、かつ高分子電解質膜1の周縁部又は高分子電解質膜1の周縁部に位置する第2触媒層3と第2セパレータ8との間に位置第3ガスケット部9dとしての第3ガスケットと、を備えている。
また、隙間10は、第1触媒層2及び第2触媒層3と、高分子電解質膜1と、第1ガスケット(9a)と、第1セパレータ7と、第2ガスケット(9b)と、第2セパレータ8と、第3ガスケット(9d)と、により規定されている。
本変形例2も、実施の形態2と同様の作用効果を奏する。
[変形例3]
図8は実施の形態2の変形例3に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。本変形例3の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態2の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図8は実施の形態2の変形例3に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。本変形例3の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態2の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図8に示すように、本変形例3では、枠状ガスケットの第1触媒層2と第1セパレータ7との間に位置する先端部分51と接触してOリング状のシール部材52が配置されている。シール部材52は、第1セパレータ7の枠状ガスケットの先端部分51に対応する部分に設けられた溝に配置されている。そして、この枠状ガスケットの先端部分51とシール部材52とがシール構造9の第1ガスケット部9aを構成している。
また、枠状ガスケットの第2触媒層3と第2セパレータ8との間に位置する先端部分53と接触してOリング状のシール部材54が配置されている。シール部材54は、第2セパレータ8の枠状ガスケットの先端部分53に対応する部分に設けられた溝に配置されている。そして、この枠状ガスケットの先端部分53とシール部材54とがシール構造9の第3ガスケット部9dを構成している。
このように構成された本変形例3も、実施の形態2と同様の作用効果を奏する。
[変形例4]
図9は実施の形態2の変形例4に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。本変形例4の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態2の変形例3の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図9は実施の形態2の変形例4に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。本変形例4の高分子電解質形燃料電池100は、下記の構成以外は実施の形態2の変形例3の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
図9に示すように、本変形例4では、Oリング状のシール部材52,54がそれぞれ台形の断面を有するように形成され、それぞれ、第1セパレータ7の枠状ガスケットの先端部分51,53に接着されて固定されている。
このように構成された本変形例4も、実施の形態2と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態3)
図10は本発明の実施の形態3に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。図11は、図10の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの正面図である。図12は、図10の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの背面図である。図10は、図11及び図12におけるX−X断面を示す。
図10は本発明の実施の形態3に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。図11は、図10の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの正面図である。図12は、図10の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの背面図である。図10は、図11及び図12におけるX−X断面を示す。
本実施の形態3の高分子電解質形燃料電池100は、実施の形態1の高分子電解質形燃料電池100において、隙間冷却機構が、隙間冷却用流体流路11ではなく、放熱機構で構成されている。これ以外は実施の形態1の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
具体的には、図10乃至図12に示すように、隙間冷却機構は、隙間10の熱を、高分子電解質形燃料電池100を通って当該高分子電解質形燃料電池100の外部に導き出して放熱する放熱機構により構成されている。ここは、放熱機構が下記のように構成される例を示す。すなわち、この放熱機構31は、隙間10に設けられ当該隙間10の熱を受け取る冷却板31aと、冷却板31aから第1セパレータ7又は第2セパレータ8を通って高分子電解質形燃料電池100の外部まで延びるように形成され、冷却板31aの熱を伝導する熱伝導部材31bと、熱伝導部材31bに接続されて高分子電解質形燃料電池100の外部に設けられ、熱伝導部材31bから伝達される熱を放熱する放熱フィン31cと、を備える。
放熱機構31は、例えば、第1触媒層2及び第2触媒層3が高分子電解質膜1の周縁部を覆う当該高分子電解質膜1の辺のほぼ全長に渡って設けられる。但し、高分子電解質膜1の当該辺の一部に渡って設けてもよい。放熱機構31は、高分子電解質膜1の当該辺に沿って、連続するように設けてもよく、断続するように設けてもよい。熱伝導部材31bは、熱伝導性の材料からなる芯部材を断熱性の材料からなる被覆層で覆うように構成することが好ましい。第1セパレータ7又は第2セパレータ8は熱伝導性の材料で構成されているため、発電部で発生する熱をも熱伝導部材31bが放熱フィン31cに伝達して放熱するのを防止するためである。ここで、例えば、第1セパレータ7又は第2セパレータ8を成形可能な材料で構成し、冷却板31a、熱伝導部材31b、及び放熱フィン31cを一体化してなる部材を第1セパレータ7又は第2セパレータ8と一緒に2色成形することにより、熱伝導部材31bが当該第1セパレータ7又は第2セパレータ8を通る形態を実現することができる。
冷却板31a、熱伝導部材31b、及び放熱フィン31cの材料は熱伝導性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金属が例示される。
シール構造9は、ここでは、実施の形態2の変形例2と同様に構成されているが、実施の形態1の変形例1と同様に構成してもよい。
以上のように構成された本実施の形態3では、高分子電解質形燃料電池100の発電運転時に、隙間10にほぼ運転温度であって水分を含んだ露点の高い反応ガスが第1触媒層2及び第2触媒層3の端から流入するが、当該隙間10において、当該流入した反応ガスの熱が冷却板31aに受け取られ、熱伝導部材31bを介して放熱フィン31cに伝達され、かつそこで外部に放熱される。これにより、当該反応ガス中の水分が、冷却されて液状化し、当該隙間10に貯留(充填)される。これにより、「Cリーク」が防止される。
[変形例5]
図13は本実施の形態3の変形例5に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。
図13は本実施の形態3の変形例5に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。
図13に示すように、本変形例5の高分子電解質形燃料電池100は、下記以外は実施の形態3の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。すなわち、本変形例5では、放熱機構32は、隙間10に設けられ当該隙間10熱を受け取る冷却板32aと、冷却板32aからシール構造9の第2ガスケット部9bを通って高分子電解質形燃料電池100の外部まで延びるように形成され、当該冷却板32aの熱を伝導する熱伝導部材32bと、熱伝導部材32bに接続されて高分子電解質形燃料電池100の外部に設けられ、熱伝導部材32bから伝達される熱を放熱する放熱フィン32cと、を備える。放熱機構32の、第1触媒層2及び第2触媒層3が高分子電解質膜1の周縁部を覆う当該高分子電解質膜1の辺に沿った構成は、実施の形態3と同様である。また、放熱機構32を構成する材料も実施の形態3と同様である。また、例えば、冷却板32a、熱伝導部材32b、及び放熱フィン32cを一体化してなる部材を枠状ガスケット(9)と一緒に2色成形することにより、熱伝導部材32bが当該枠状ガスケット(9)を通る形態を実現することができる。
第1ガス拡散層5の端と枠状ガスケットの先端部分51との間には、Oリング状のシール部材56が配置されていて、このシール部材56と枠状ガスケットの先端部分51とがシール構造9の第1ガスケット部9aを構成している。また、第2ガス拡散層6の端と枠状ガスケットの先端部分53との間にOリング状のシール部材57が配置されていて、このシール部材57と枠状ガスケットの先端部分53とがシール構造9の第3ガスケット部9dを構成している。
なお、シール構造9を、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態2の変形例3及び変形例4のように構成してもよい。図14は、シール構造9を、実施の形態2の変形例3ように構成した例を示し、図15は、シール構造9を、実施の形態2の変形例4ように構成した例を示す。
以上のように構成された本変形例5も、実施の形態3と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態4)
図16は本発明の実施の形態4に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。図17は、図16の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの正面図である。図18は、図17の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの背面図である。図16は、図17及び図18におけるXVI−XVI断面を示す。
図16は本発明の実施の形態4に係る高分子電解質形燃料電池の要部概略構成を示す断面図である。図17は、図16の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの正面図である。図18は、図17の高分子電解質形燃料電池の第1セパレータの背面図である。図16は、図17及び図18におけるXVI−XVI断面を示す。
図16乃至図18に示すように、本実施の形態4の高分子電解質形燃料電池100は、実施の形態2の変形例2の高分子電解質形燃料電池100において、隙間冷却機構が、隙間冷却用流体流路11だけではなく、隙間冷却用流体流路11と隙間10とを連通する連通路33により構成されている。これ以外は実施の形態2の変形例2の高分子電解質形燃料電池100と同様に構成されている。
具体的には、本実施の形態4では、第1セパレータ7と第2セパレータ8との双方に隙間冷却用流体流路11が設けられ、この隙間冷却用流体流路11と隙間10とを連通するように連通路33が設けられている。連通路33は、高分子電解質膜1の周方向に適宜な間隔で1以上設けられる。
なお、隙間冷却用流体流路11及び連通路33は、第1セパレータ7と第2セパレータ8の少なくともいずれかに設ければよい。また、シール構造9を、枠状ガスケットを含むように構成し、当該枠状ガスケットとセパレータ7,8を貫通するように連通路33を設けてもよい。従って、シール構造9を、実施の形態1(変形例2を含む)、実施の形態2変形例3,4を含む)、及び実施の形態のシール構造9のように構成してもよい。
以上のように構成された本実施の形態4では、連通路33を通じて隙間冷却用流体流路11から冷却流体が隙間10に充填されるので、当該隙間10が充填された冷却流体により冷却されるとともに「Cリーク」が防止される。
なお、実施の形態1又は2において、シール構造9を、実施の形態3の変形例5のシール構造9のように構成してもよい。
また、実施の形態4において、連通路33を通常の冷却流体の流路13A又は13Bと隙間10とを連通するように設けてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の固体高分子型燃料電池は、反応ガスの利用効率低下を抑制し、高分子型固体電解質膜を用いた燃料電池、特に定置型コジェネレーションシステムや電気自動車等に応用できる。
1 高分子電解質膜
1a 第1主面
1b 第2主面
2 第1触媒層
3 第2触媒層
4 膜触媒層接合体
5 第1ガス拡散層
6 第2ガス拡散層
7 第1セパレータ
8 第2セパレータ
9 シール構造
9a 第1ガスケット部
9b 第2ガスケット部
9c 第1接続部
9d 第3ガスケット部
9e 第2接続部
10 隙間
11 隙間冷却用流体流路
12A 反応ガスの流路
12B 反応ガスの流路
13A 冷却流体の流路
13B 冷却流体の流路
14 シール部材
21A 反応ガスマニホールド孔
21B 反応ガスマニホールド孔
22A 反応ガスマニホールド孔
22B 反応ガスマニホールド孔
23A 冷却流体マニホールド孔
23B 冷却液マニホールド孔
31 放熱機構
31a 冷却板
31b 熱伝導部材
31c 放熱フィン
32 放熱機構
32a 冷却板
32b 熱伝導部材
32c 放熱フィン
33 連通路
41 一方の対向する2辺
42 長尺の膜触媒層接合体
43 余白
44 触媒層
51 先端部分
52 シール部材
53 先端部分
54 シール部材
56 シール部材
57 シール部材
61 内側ガスケット
62 外側ガスケット
100 高分子電解質形燃料電池
1a 第1主面
1b 第2主面
2 第1触媒層
3 第2触媒層
4 膜触媒層接合体
5 第1ガス拡散層
6 第2ガス拡散層
7 第1セパレータ
8 第2セパレータ
9 シール構造
9a 第1ガスケット部
9b 第2ガスケット部
9c 第1接続部
9d 第3ガスケット部
9e 第2接続部
10 隙間
11 隙間冷却用流体流路
12A 反応ガスの流路
12B 反応ガスの流路
13A 冷却流体の流路
13B 冷却流体の流路
14 シール部材
21A 反応ガスマニホールド孔
21B 反応ガスマニホールド孔
22A 反応ガスマニホールド孔
22B 反応ガスマニホールド孔
23A 冷却流体マニホールド孔
23B 冷却液マニホールド孔
31 放熱機構
31a 冷却板
31b 熱伝導部材
31c 放熱フィン
32 放熱機構
32a 冷却板
32b 熱伝導部材
32c 放熱フィン
33 連通路
41 一方の対向する2辺
42 長尺の膜触媒層接合体
43 余白
44 触媒層
51 先端部分
52 シール部材
53 先端部分
54 シール部材
56 シール部材
57 シール部材
61 内側ガスケット
62 外側ガスケット
100 高分子電解質形燃料電池
Claims (12)
- 一対の第1主面及び第2主面を有する略矩形状の高分子電解質膜と、
略矩形状であり、前記第1主面と対向し、かつ、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記高分子電解質膜の少なくとも1辺の周縁部を覆うように延びる第1触媒層と、
略矩形状であり、前記第2主面と対向し、かつ、前記厚み方向から見て前記少なくとも1辺の周縁部を覆うように延びる第2触媒層と、
略矩形状であり、前記厚み方向と垂直な方向から見て前記第1触媒層を挟んで前記高分子電解質膜と反対側に、かつ、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第1触媒層の周縁部より内方を覆うように延びる第1ガス拡散層と、
略矩形状であり、前記垂直な方向から見て前記第2触媒層を挟んで前記高分子電解質膜と反対側に、かつ、前記厚み方向から見て前記第2触媒層の周縁部より内方を覆うように延びる第2ガス拡散層と、
略矩形状であり、前記垂直な方向から見て前記第1ガス拡散層を挟んで前記高分子電解質膜と反対側に、かつ、前記厚み方向から見てその周縁部が前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置するように配置された第1セパレータと、
略矩形状であり、前記垂直な方向から見て前記第2ガス拡散層を挟んで前記高分子電解質膜と反対側に、かつ、前記厚み方向から見てその周縁部が前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置するように配置された第2セパレータと、
環状で略矩形状であり、前記厚み方向から見て前記第1ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部にある第1触媒層と前記第1セパレータとの間に位置する第1ガスケット部と、環状で略矩形状であり、前記厚み方向から見て前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に位置する第2ガスケット部と、を含むシール構造と、
少なくとも、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記シール構造と、により規定された隙間と、
前記隙間を冷却する隙間冷却機構と、
を備える、高分子電解質形燃料電池。 - 前記シール構造は、さらに、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記第2ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部に位置する第2触媒層と前記第2セパレータとの間に位置する第3ガスケット部を含み、
前記隙間は、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記シール構造又は前記シール構造並びに前記第1及び第2セパレータと、により規定されている、
請求項1に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記隙間冷却機構は、前記第1セパレータ及び第2セパレータの少なくとも一方に、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て、前記隙間に重なるように形成された冷却流体流路により構成される、
請求項1又は2に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記隙間冷却機構は、前記隙間の熱を前記高分子電解質形燃料電池を通って当該高分子電解質形燃料電池の外部に導き出して放熱する放熱機構により構成される、
請求項1又は2に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記放熱機構は、
前記隙間に設けられ当該隙間の熱を受け取る冷却板と、前記冷却板から前記第1セパレータ又は第2セパレータを通って前記高分子電解質形燃料電池の外部まで延びるように形成され、当該冷却板の熱を伝導する熱伝導部材と、前記熱伝導部材に接続されて前記高分子電解質形燃料電池の外部に設けられ、前記熱伝導部材から伝達される熱を放熱する放熱フィンと、を備える、
請求項4に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記放熱機構は、
前記隙間に設けられ当該隙間の熱を受け取る冷却板と、前記冷却板から前記シール構造の第2ガスケット部を通って前記高分子電解質形燃料電池の外部まで延びるように形成され、当該冷却板の熱を伝導する熱伝導部材と、前記熱伝導部材に接続されて前記高分子電解質形燃料電池の外部に設けられ、前記熱伝導部材から伝達される熱を放熱する放熱フィンと、を備える、
請求項4に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記隙間冷却機構は、前記第1セパレータ及び第2セパレータの少なくとも一方に形成された冷却流体流路と前記隙間とを連通する連通路により構成される、
請求項1に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記第1触媒層及び第2触媒層は、前記高分子電解質膜の4辺又は互いに対向する2辺の周縁部を覆うように延びている、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記シール構造は、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第1ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部にある第1触媒層と前記第1セパレータとの間に位置する前記第1ガスケット部としての第1ガスケットと、環状で略矩形状であり、前記厚み方向から見て前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に位置する前記第2ガスケット部としての第2ガスケットと、を備え、
前記隙間は、少なくとも、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記第1ガスケットと、前記第1セパレータと、前記第2ガスケットと、前記第2セパレータと、により規定されている、請求項1に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記シール構造は、さらに、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第2ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部に位置する第2触媒層と前記第2セパレータとの間に位置する前記第3ガスケット部としての第3ガスケットを備えて構成され、
前記隙間は、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記第1ガスケットと、前記第1セパレータと、前記第2ガスケットと、前記第2セパレータと、前記第3ガスケットと、により規定されている、
請求項9に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記シール構造は、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第1ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部にある第1触媒層と前記第1セパレータとの間に位置する前記第1ガスケット部と、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記高分子電解質膜の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に位置する前記第2ガスケット部と、前記第1ガスケット部と前記第2ガスケット部とを接続する第1接続部と、を含む1つの枠状ガスケットにより構成され、
前記隙間は、少なくとも、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記枠状ガスケットと、により規定されている、請求項1に記載の高分子電解質形燃料電池。 - 前記枠状ガスケットは、さらに、環状で略矩形状であり、前記高分子電解質膜の厚み方向から見て前記第2ガス拡散層の周縁の外側に位置し、かつ、前記垂直な方向から見て前記高分子電解質膜の周縁部又は前記高分子電解質膜の周縁部に位置する第2触媒層と前記第2セパレータとの間に位置する前記第3ガスケット部と前記第3ガスケット部と前記第2ガスケット部とを接続する第2接続部と、を含み、
前記隙間は、前記第1触媒層と、前記第2触媒層と、前記高分子電解質膜と、前記枠状ガスケットと、により規定されている、請求項10に記載の高分子電解質形燃料電池。
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|---|---|---|---|---|
| WO2014122807A1 (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-14 | FCO Power株式会社 | 固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 |
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2011
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|---|---|---|---|---|
| WO2014122807A1 (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-14 | FCO Power株式会社 | 固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 |
| JPWO2014122807A1 (ja) * | 2013-02-07 | 2017-01-26 | FCO Power株式会社 | 固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 |
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