JP2012221236A - 情報処理装置及び情報処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】機器間においてライセンス移動を行う場合であっても、ソフトウェアの利用制限を適切に制御できるようにする。
【解決手段】情報処理装置100aは、搭載ソフトウェアのライセンス情報を保持し、他の情報処理装置100bからライセンスの移動要求を受け付けると、該当ライセンス情報を複製し、複製したライセンス情報を要求元100bに送信することで、ソフトウェアのライセンスを移動する装置であって、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの動作状態を確認する確認手段23aと、確認手段23aにより、該当ソフトウェアが動作中でないことが確認された場合、自機100aにおいて、該当ソフトウェアの利用に応じて更新した、該当ソフトウェアの利用制限に用いる制御値を含むライセンス情報を要求元100bに送信し、要求されたライセンスの移動を実行する移動実行手段24aと、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、機器間においてソフトウェアのライセンス(利用権利)を移動させた際の該当ソフトウェアの利用制限を制御する技術に関するものである。
従来、PC(Personal Computer)だけでなく複写機(MFP:Multifunction Peripheral)などを含む各種の機器にソフトウェアをインストールする場合に、ライセンス管理システムが用いられる。ライセンス管理システムでは、サーバとして、ソフトウェアのインストール時もしくはインストール後のライセンス取得時に、各機器からアクセスされ、インストール対象となる機器固有の情報と引き替えにライセンス情報が発行される。これにより、各機器では、ソフトウェアが利用可能となり、また、ライセンス管理システムでは、インストール対象となる機器以外でのソフトウェアの不正利用を防止することができる。
このような環境下では、例えば、ライセンス取得済みの機器で不具合が発生(故障)した場合、該機器から他の機器にライセンスを移動させたい場面が考えられる。
そこで、特許文献1には、ライセンス取得済みの機器において、ライセンス情報を記憶するハードディスクが破損した場合であっても、他の機器にライセンス情報を復元する技術が開示されている。
しかしながら、従来の方法では、単にライセンス情報を複製するものであり、ライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用上限回数などを用いて、ソフトウェアの利用制限を制御する場合、ライセンス移動後に利用制限の制御値に不整合が生じてしまう問題がある。
1台の機器では、例えば、カウンタ値から取得可能な現在の利用回数と利用上限回数とから、残りの利用回数(以下「利用可能回数」という)を算出し、算出値に基づき、ソフトウェアの利用制限を制御することができる。しかし、ライセンス移動先機器では、ライセンス移動元機器から利用回数が継承されないため、累積利用回数に基づく正確な利用可能回数が算出できず(利用可能回数の不整合が起こり)、ソフトウェアの利用制限を適切に制御できないことが考えられる。
本発明は上記従来技術の問題点を鑑み提案されたものであり、機器間においてライセンス移動を行う場合であっても、ソフトウェアの利用制限を適切に制御できる情報処理装置及び情報処理システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、搭載ソフトウェアのライセンス情報を所定の記憶領域に保持し、他の情報処理装置からライセンスの移動要求を受け付けると、該当ライセンス情報を複製し、複製したライセンス情報を要求元に送信することで、ソフトウェアのライセンスを移動する情報処理装置であって、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの動作状態を確認する確認手段と、前記確認手段により、該当ソフトウェアが動作中でないことが確認された場合、自機において、該当ソフトウェアの利用に応じて更新した、該当ソフトウェアの利用制限に用いる制御値を含む前記ライセンス情報を要求元に送信し、要求されたライセンスの移動を実行する移動実行手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によって、本発明に係る情報処理装置は、自機がライセンス移動元機器であった場合、ライセンス移動先機器からライセンス移動要求を受け付けると、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの動作状態を確認する。情報処理装置は、該当ソフトウェアが動作中でない場合、要求元のライセンス移動先機器に対し、自機でのソフトウェア利用に応じて更新された利用制限の制御値を含むライセンス情報(複製データ)を送信する。
これによって、本発明に係る情報処理システムでは、ライセンス移動された機器間において、該当ソフトウェアの利用制限の制御値が継承され、ライセンス移動先機器で、ライセンス移動の間の累積利用回数に応じた正確な利用可能回数が算出でき、ライセンス移動先機器でソフトウェアの利用制限が適切に制御できる。
本発明によれば、ライセンス移動時に、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用制限の最新の制御値を、ライセンス移動元機器からライセンス移動先機器に送信することで、機器間においてライセンス移動を行う場合であっても、ソフトウェアの利用制限が適切に制御可能な情報処理装置及び情報処理システムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成例を示す図である。 機器間におけるライセンス移動時の利用可能回数の変化を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るライセンス管理の機能構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るライセンス情報のデータ例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る機器間におけるライセンス移動時の処理手順例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るライセンス移動先機器の利用可能回数の更新要求処理手順例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理システムの動作例を示す図である。 本発明の変形例1に係るライセンス移動元機器の利用可能回数の更新処理手順例を示すフローチャートである。 本発明の変形例1に係る画像処理システムの動作例を示す図である。 本発明の変形例2に係るライセンス情報のデータ例を示す図である。 本発明の変形例2に係るライセンス移動先機器の利用状況の通知処理手順例を示すフローチャートである。 本発明の変形例2に係る画像処理システムの動作例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」という)について、図面を用いて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る画像処理システム1の構成例を示す図である。
図1には、複数の画像処理装置100〜100(以降総称する場合「画像処理装置100」という)が、例えば、LAN(Local Area Network)などのデータ伝送路Nで接続されるシステム構成例が示されている。
画像処理装置100は、画像処理機能を有する機器である。画像処理機能には、例えば、コピー機能、スキャン機能、及びプリント機能などがある。
画像処理システム1では、次のような画像処理を行うことができる。なお、本実施形態では、ライセンス管理装置(サーバ)でライセンス管理されるプリント機能を実現するソフトウェアが各機器にインストールされているものとする。また、画像処理装置100は、外部から所定の機能に対応するソフトウェアのインストールデータのダウンロードを行ってインストールする手段と、前記機能をアクティベートするため外部からライセンスファイルを取得する手段と、前記ライセンスファイルの有無とは別に、前記機能のライセンスの有無を管理する手段と、機器間でライセンス移動を行い、該当する前記機能のライセンスの有無を更新する手段とを備え、以下の画像処理サービスを実現する。
例えば、画像処理装置100は、利用者からのプリント機能のライセンス移動要求を受け付けると、現在、プリント機能の利用権利を有する画像処理装置100に対し、ライセンス移動を要求する。画像処理装置100は、ライセンス移動要求に応じて、プリント機能のライセンス情報を複製し、要求元の画像処理装置100に送信する。このとき、画像処理装置100は、複製したライセンス情報に、自機におけるプリント機能の利用制限の最新の制御値(例えば「利用可能回数」など)を設定し、要求元の画像処理装置100に送信する。その結果、プリント機能のライセンスが、画像処理装置100から画像処理装置100へと移動し、画像処理装置100が、プリント機能の利用権利を有することになる。また、プリント機能の利用制限の制御値が、画像処理装置100から画像処理装置100へと継承される。これにより、画像処理装置100では、ライセンス移動時に受信した制御値に基づき、利用者から受信したプリントジョブが利用制限に従って実行される。
以上のように、本実施形態に係る画像処理システム1では、上記システム構成により、ライセンス管理装置(サーバ)を介することなく、機器間のみでライセンス移動が行え、利用制限の制御値が移動元から移動先に継承され、ソフトウェアの利用制限が適切に制御される画像処理サービスを提供することができる。
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態に係る画像処理装置100のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すように、画像処理装置100は、コントローラ110、操作パネル120、プロッタ130、及びスキャナ140などを備え、それぞれが相互にバスBで接続されている。
操作パネル120は、表示部及び入力部を備えており、機器情報などの各種情報を利用者に提供したり、動作設定や動作指示などの各種入力操作を受け付けたりする。プロッタ130は、画像形成部を備えており、用紙に出力画像を形成する。出力画像を形成する方式には、例えば、電子写真プロセスやインクジェット方式などがある。スキャナ140は、原稿を光学的に読み取り、読み取り画像を生成する。
コントローラ110は、CPU(Central Processing Unit)111、記憶装置112、ネットワークI/F113、及び外部記憶I/F114などを備えており、それぞれが相互にバスBで接続されている。
CPU111は、プログラムを実行することで装置全体を制御する。また、記憶装置112は、上記プログラムや各種データ(例えば「画像データ」)を格納し保持する。記憶装置112には、例えば、揮発性のメモリであるRAM(Random Access Memory)、不揮発性のメモリであるROM(Read Only Memory)、及び大容量の記憶領域を備えたHDD(Hard Disk Drive)などがある。RAMは、CPU111のワークエリア(プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリア)として機能する。ROMやHDDは、プログラムや各種データの格納先として用いられる。これにより、画像処理装置100では、CPU111がROMに格納されたプログラムをRAM上に読み出し、プログラムを実行する。
ネットワークI/F113は、画像処理装置100をネットワークなどの所定のデータ伝送路Nに接続するためのインタフェースである。外部記憶I/F114は、外部記憶装置にあたる記録媒体114aを接続するためのインタフェースである。これにより、画像処理装置100は、ネットワークI/F113を介して、他の機器(例えば「認証管理装置」)とデータ通信を行うことができる。
記録媒体114aには、例えば、SDメモリカード(SD memory card)やUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)などがある。これにより、画像処理装置100は、外部記憶I/F114を介して、記録媒体114aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。
以上のように、本実施形態に係る画像処理装置100では、上記ハードウェア構成により、画像処理サービス(画像処理機能)を提供することができる。
<ライセンス管理機能>
本実施形態に係るライセンス管理機能について説明する。
本実施形態に係る画像処理装置100では、自機がライセンス移動元機器であった場合、ライセンス移動先機器からライセンス移動要求を受け付けると、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの動作状態を確認する。画像処理装置100は、該当ソフトウェアが動作中でない場合、要求元のライセンス移動先機器に対し、自機でのソフトウェア利用に応じて更新された利用制限の制御値を含むライセンス情報(複製データ)を送信する。本実施形態に係る画像処理装置100は、このようなライセンス管理機能を有している。
図3は、機器間におけるライセンス移動時の利用可能回数の変化を示す図である。
従来では、機器間でライセンス移動を行う場合、図3に示すような問題が考えられる。
図3には、2台の画像処理装置100a,100bにインストールされるソフトウェアのライセンスが、画像処理装置100aから画像処理装置100bに移動された場合の各機器におけるソフトウェアの利用可能回数の変化が示されている。なお、以下の説明では、画像処理装置100aが、該当ソフトウェアの利用権利を有しており、ライセンス移動時において、機器間で該当ソフトウェアの利用上限回数"100"が設定されたライセンス情報が送信される場合を想定している。
まず、画像処理装置100aでは、利用者により該当ソフトウェアによる機能が10回利用されたとする(S11)。その結果、画像処理装置100aでは、利用上限回数"100"と最新の利用回数"10"から、利用可能回数"90"が算出され、所定の記憶領域に記録される。
次に、画像処理装置100aでは、画像処理装置100bからのライセンス移動要求に応じて、該当ソフトウェアのライセンスが移動される(ステップS12)。このとき、画像処理装置100aからは、複製されたライセンス情報が画像処理装置100bへと送信される。
ライセンス移動を受け(複製データを受信し)、新たに利用権利を有した画像処理装置100bでは、利用者により該当ソフトウェアによる機能が20回利用されたとする(S13)。その結果、画像処理装置100bでは、利用上限回数"100"と最新の利用回数"20"から、利用可能回数"80"が算出され、所定の記憶領域に記録される。
このような従来の方法では、単にライセンス情報を複製するものであり、該当ソフトウェアの利用上限回数などを用いて、ソフトウェアの利用制限を制御する場合、ライセンス移動後に利用制限の制御値に不整合が生じてしまう。
具体的な不整合とは、次の通りである。図3に示す例では、画像処理装置100bにおいて、適正な利用制限を行うためには、ライセンス移動の間の累積利用回数"30"に応じた利用可能回数"70"に従って行う必要がある。しかし、画像処理装置100bでは、画像処理装置100aでの利用回数"10"を考慮しておらず、自機単独での利用回数"20"に応じた利用可能回数"80"に従って行われることになり、利用制限の制御値に不整合が生じる。
このように、従来の方法では、ライセンス移動先機器に、ライセンス移動元機器から利用回数が継承されないため、累積利用回数に応じた正確な利用可能回数が算出できず(利用可能回数の不整合が起こり)、ソフトウェアの利用制限を適切に制御できないことが考えられる。
そこで、本実施形態に係る画像処理装置100では、ライセンス移動時に、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用制限の最新の制御値を、ライセンス移動元機器からライセンス移動先機器に送信する仕組みとした。
これにより、本実施形態に係る画像処理システム1では、ライセンス移動された機器間において、該当ソフトウェアの利用制限の制御値が継承され、ライセンス移動先機器で、ライセンス移動の間の累積利用回数に応じた正確な利用可能回数が算出でき、機器間においてライセンス移動を行う場合であっても、ソフトウェアの利用制限が適切に制御できる。
以下に、本実施形態に係るライセンス管理機能の構成とその動作について説明する。
図4は、本実施形態に係るライセンス管理の機能構成例を示す図である。
図4に示すように、本実施形態に係るライセンス管理機能は、ライセンス情報管理部10及びライセンス移動制御部20などを有している。これらの機能部は、画像処理システム1を構成する画像処理装置100が有する。以下の説明では、便宜上、ライセンス移動元にあたる画像処理装置100を「ライセンス移動元機器100a」と称し、ライセンス移動先にあたる画像処理装置100を「ライセンス移動先機器100b」と称す。よって、ライセンス異動元機器100aが有する機能部には、参照番号に識別記号'a'を付し、ライセンス移動先機器100bが有する機能部には、参照番号に識別記号'b'を付す。また、これらの機能部を総称する場合には、参照番号のみとし、識別記号を省略する。
《ライセンスの管理》
ライセンス情報管理部10は、ソフトウェアに割り当てられたライセンス情報を管理する機能部である。ライセンス情報管理部10は、次に挙げる2通りの方法で受け取ったライセンス情報を管理する。1つ目は、画像処理装置100にソフトウェアがインストールされた際にライセンス管理装置から受信したライセンス情報を管理する。このような受信方法は、例えば、画像処理システム1を構成する画像処理装置100に対し、最初にソフトウェアをインストールする場合が挙げられる。2つ目は、ライセンス移動要求に応じて受信したライセンス情報(複製データ)を管理する。このような受信方法は、ライセンス移動先機器100bが、ライセンス移動元機器100aに対し、ライセンス移動を要求した場合が挙げられる。
ここで、本実施形態に係るライセンス情報について説明する。
図5は、本実施形態に係るライセンス情報30Dのデータ例を示す図である。
図5に示すように、本実施形態に係るライセンス情報30Dは、ソフトウェアに割り当てられたライセンスに関する情報30D(以下「ライセンス関連情報」という)に加えて、ソフトウェアの利用制限に関する情報30D(以下「利用制限関連情報」という)が設定されている。
具体的には、ライセンス情報30Dは、[プロダクトID]、[ライセンスID]、[移動経路]、[有効権利保有]、[有効期限]、[利用上限回数]、[利用可能回数]などの情報項目を含む。そのうち、[プロダクトID]、[ライセンスID]、[移動経路]、及び[有効権利保有]などの情報項目は、ライセンス関連情報30Dにあたる。また、[有効期限]、[利用上限回数]、及び[利用可能回数]などの情報項目は、利用制限関連情報30Dにあたる。
[プロダクトID]項目は、ソフトウェアを識別する情報(以下「ソフトウェア識別情報」という)が設定される項目であり、項目値は、ソフトウェア名やIDなどのソフトウェア識別子である。[ライセンスID]項目は、ソフトウェアに割り当てられたライセンスを識別する情報(以下「ライセンス識別情報」という)が設定される項目であり、項目値は、IDなどのライセンス識別子である。よって、ライセンス情報30Dには、このライセンス識別情報に基づき、アクティベートデータ(認証処理データ)などが紐付いている。これらの情報項目は、ライセンス発行時に項目値が設定される。
また、[移動経路]項目は、機器間におけるライセンスの移動経路を示す情報(以下「移動経路情報」という)が設定される項目であり、項目値は、機器名やIPアドレス(Internet Protocol address)などの機器識別子である。[有効権利保有]項目は、ライセンス移動による有効な利用権利の保有の有無を示す情報(以下「有効権利保有情報」という)が設定される項目であり、項目値は、"YES"/"NO"の値などである。これらの情報項目は、ライセンス移動時に項目値が更新される。
[有効期限]項目は、ソフトウェアの利用期限を示す情報(以下「利用期限情報」という)が設定される項目であり、項目値は、ライセンス発行日時に基づき算出された期限日時の値などである。[利用上限回数]項目は、ソフトウェアの利用上限回数を示す情報(以下「利用上限回数情報」という)が設定される項目であり、項目値は、利用回数の上限値などである。[利用可能回数]項目は、ソフトウェアの利用可能回数を示す情報(以下「利用可能回数情報」という)が設定される項目であり、項目値は、利用回数の上限値から利用回数の現在値を減算した残りの利用回数の値(減算値)などである。つまり、本実施形態では、[有効期限]項目及び[利用可能回数]項目の各項目値が、ソフトウェアの利用制限の制御値にあたる。また、[利用可能回数]項目は、ソフトウェア利用時に項目値が更新される。なお、[利用可能回数]項目の初期値には、[利用上限回数]項目の項目値が設定される。
上記ライセンス情報30Dは、ライセンス情報保持部30に保持される。ライセンス情報保持部30は、例えば、画像処理装置100が備える記憶装置の所定の記憶領域にあたる。
図4の説明に戻る。ライセンス情報管理部10は、ライセンス情報保持部30に対し、所定のデータ操作を行い、ライセンス情報30Dを管理する。所定のデータ操作には、例えば、データ登録(保存)、削除(消去)、取得(参照)、更新(変更)などがある。例えば、ライセンス情報管理部10は、上述した方法によりライセンス情報30Dを受信すると、データ登録操作により、受信したライセンス情報30Dをライセンス情報保持部30に保存する。また、ライセンス情報管理部10は、他の機能部(ライセンス移動制御部)からライセンス情報30Dの取得要求を受け付けると、データ取得操作により、ライセンス情報保持部30のライセンス情報30Dの該当項目値を参照する。また、ライセンス情報管理部10は、所定の条件に従って、ライセンス情報30Dの更新が必要と判定すると、データ更新操作により、ライセンス情報保持部30のライセンス情報30Dの該当項目値を新たな値に変更する。
また、ライセンス情報管理部10は、情報更新部11を有している。情報更新部11は、ソフトウェア利用時に、上記ライセンス情報30Dに設定される利用可能情報を更新する。
情報更新部11は、ライセンス移動元機器100a及びライセンス移動先機器100bにおいて、次のように動作する。情報更新部11は、該当ソフトウェアの動作と連動して利用回数を記録するカウンタ値(現在値)を取得する。情報更新部11は、ライセンス情報保持部30のライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を参照する。情報更新部11は、参照値(利用可能回数)からカウンタ値(現在の利用回数)を減算し、ソフトウェア利用による最新の利用可能回数情報(残りの利用回数)を算出する。情報更新部11は、算出値(最新の利用可能回数)により、ライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を更新する。
《ライセンスの移動制御》
ライセンス移動制御部20は、ソフトウェアに割り当てられたライセンスの移動を制御する機能部である。そこで、ライセンス移動制御部20は、利用制限判別部21、移動可否判定部22、動作状態確認部23、及び移動実行部24などを有している。
利用制限判別部21は、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用制限種別を判定(利用制限を判別)する。利用制限判別部21は、ライセンス移動元機器100aにおいて、次のように動作する。利用制限判別部21aは、ライセンス移動先機器100bからライセンス移動要求を受け付けると、ライセンス情報管理部10aを介して、ライセンス情報保持部30aのライセンス情報30Dに設定される利用制限関連情報30Dを参照する。利用制限判別部21aは、参照した利用制限関連情報30Dに基づき、移動要求されたライセンスの該当ライセンス情報30Dに、ソフトウェア利用に応じて更新される値を制御値とする利用制限が設定されているか否か(移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用制限として設定されているか否か)を判定する。
例えば、図5には、利用期限情報、利用上限回数情報、及び利用可能回数情報などの利用制限関連情報30Dが設定されたライセンス情報30Dのデータ例を示した。この場合、利用制限判別部21aは、利用上限回数情報及び利用可能回数情報の設定に基づき、ソフトウェア利用に応じて更新される値を制御値とする"利用回数による利用制限"が設定されていると判定する。なお、利用可能回数情報が、ソフトウェア利用に応じて更新される値、すなわち制御値にあたる。
図4の説明に戻る。移動可否判定部22は、移動要求されたライセンスの移動可否を判定する。移動可否判定部22は、ライセンス移動元機器100aにおいて、次のように動作する。移動可否判定部22aは、利用制限判別部21aにより、"利用回数による利用制限"と判定された場合、ライセンス情報管理部10aを介して、ライセンス情報保持部30aのライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を参照する。移動可否判定部22aは、参照値(ライセンス情報管理部(情報更新部)により更新された利用可能回数)が、予め設定しておいた閾値(所定の回数)以下か否かを判定し、判定結果に基づき、ライセンスの移動可否を判定する。また、移動可否判定部22aは、利用制限判別部21aにより、"利用期限による利用制限"と判定された場合、ライセンス情報管理部10aを介して、ライセンス情報保持部30aのライセンス情報30Dに設定される利用期限情報を参照する。移動可否判定部22aは、参照値(利用期限の日時)から現在日時の値を減算した残りの利用日数(以下「利用可能日数」という)の値(減算値)を得る。移動可否判定部22aは、減算値が、予め設定しておいた閾値(所定の日数)以下か否かを判定し、判定結果に基づき、ライセンスの移動可否を判定する。
移動可否判定部22aは、更新された利用可能回数、又は、算出された利用可能日数が、閾値以下と判定された場合、ライセンス移動が不可能と判定する。ここでいう「移動不可能」とは、ライセンス移動後に、利用者に対し、該当ソフトウェアにより十分な機能提供が行えない(望めない)ことを意味する。例えば、利用可能回数が残り1回や利用可能日数が残り1日などの場合には、ライセンス移動後に利用者に対して十分な機能提供が行えないことになる。そのため、ライセンス移動元機器100aでは、上述したように、移動可否判定部22aが、利用可能回数又は利用可能日数などから、ライセンス移動後に利用者に対して十分な機能提供が行えるか否かを、ライセンス移動前に判断する。これにより、本実施形態では、ライセンス移動先機器100bにおいて、利用可能回数又は利用可能日数の不足により、該当ソフトウェアで実現される機能を利用できないといった、利用者の利便性を低下させる問題を防止することができる。
その結果、ライセンス移動先機器100bでは、ライセンス移動制御部20bが、ライセンス移動元機器100a(ライセンス移動制御部(移動可否判定部))から移動可否結果を受信すると、受信情報を確認画面として表示する。このとき、ライセンス移動制御部20bは、移動可否結果が"移動可能"の場合、移動要求者に対し、ライセンス移動実行の最終判断を促す確認画面を表示する。この確認画面には、移動可否判定に用いた利用可能回数又は利用可能日数などが表示されるようにしてもよい。移動要求者は、これらの表示情報に基づき、ライセンス移動を実行するか否かを判断する。その結果、ライセンス移動制御部20bは、確認画面を介して受け付けた操作イベント(例えば「実行[する]/[しない]の各GUI(Graphical User Interface)の入力イベント」)に基づき、ライセンス移動実行の最終指示を受け付ける。
動作状態確認部23は、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの動作状態を確認する。動作状態確認部23は、ライセンス移動元機器100aにおいて、次のように動作する。動作状態確認部23aは、ライセンス移動先機器100b(ライセンス移動制御部)から実行指示を受け付けると、該当ソフトウェアが動作中か否かを判定し、判定結果に基づき、動作状態を確認する。なお、動作状態確認部23aでは、該当ソフトウェアの利用予約(実行が予定されているジョブ)の有無に基づき、動作予定を確認するようにしてもよい。これにより、本実施形態では、ライセンス移動元機器100aにおいて、ライセンス移動により、ジョブの実行が強制的に中止されたり、実行が予定されているジョブが強制的に破棄(キャンセル)されたりといった、利用者の利便性を低下させる問題を防止することができる。
移動実行部24は、ライセンスの移動を実行する。移動実行部24は、ライセンス移動元機器100aにおいて、次のように動作する。移動実行部24aは、動作状態確認部23aにより、"実行中でない"こと(又は"利用予約なし")が確認されると、ライセンス情報管理部10aを介して、ライセンス情報保持部30aの該当ライセンス情報30D(移動要求されたライセンスのライセンス情報)を参照する。移動実行部24aは、参照したライセンス情報30Dを複製し、複製したライセンス情報30Dをライセンス移動先機器100bに送信することで、ライセンスを移動する。つまり、移動実行部24aは、最新の利用可能回数情報(利用制限の最新の制御値)を含むライセンス情報30Dの複製データをライセンス移動先機器100bに送信する。
その結果、ライセンス移動先機器100bでは、ライセンス移動制御部20bが、ライセンス移動元機器100aからライセンス情報30Dを受信することで、移動要求への応答を受け付ける。その後、ライセンス情報管理部10bは、受信されたライセンス情報30Dをライセンス情報保持部30bに登録する。
このように、本実施形態では、ライセンス移動時に、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用制限の最新の利用可能回数を、ライセンス移動元機器100aからライセンス移動先機器100bに送信することで、機器間において、該当ソフトウェアの利用制限の最新の利用可能回数が継承される。その結果、ライセンス移動先機器100bでは、ライセンス移動の間の累積利用回数に応じた正確な利用可能回数が算出できる。
《ライセンス移動後の利用制限の制御値の同期制御》
ライセンス情報管理部10は、同期制御部12を有している。同期制御部12は、機器間における利用可能回数情報(利用制限の制御値)の同期を制御する。
同期制御部12は、ライセンス移動後に、ライセンス移動先機器100bにおいて、次のように動作する。同期制御部12bは、当該機器における利用可能回数情報の更新を受けて、ライセンス移動元機器100aに対し、利用可能回数情報の更新を要求する。同期制御部12bは、ライセンス情報保持部30bのライセンス情報30Dに設定される移動経路情報を参照する。同期制御部12bは、参照値(機器識別子)に基づき、ライセンス移動元機器100aを特定する。同期制御部12bは、特定したライセンス移動元機器100aに対し、更新された利用可能回数情報を送信することで、更新要求を行う。なお、上記更新要求動作は、例えば、該当ソフトウェアの利用回数が一定の回数以上の場合などの所定の条件(利用状況に応じた条件)に従って行われる。
その結果、同期制御部12は、ライセンス移動後に、ライセンス移動元機器100aにおいて、次のように動作する。同期制御部12aは、ライセンス移動先機器100bから最新の利用可能回数情報を受信することで、利用可能回数情報の更新要求を受け付ける。情報更新部11aは、ライセンス情報保持部30aのライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を参照する。情報更新部11aは、同期制御部12aにより受信された最新の利用可能回数情報に基づき、参照値(利用可能回数)を更新する。
このように、本実施形態では、ライセンス移動後に、機器間で該当ソフトウェアの利用可能回数情報を同期することで、機器間で利用制限の制御値が共有される。
なお、ライセンス情報管理部10は、同機能部が動作する画像処理装置100が、ライセンス移動元機器100aか、ライセンス移動先機器100bかの判断を、ライセンス情報30Dに設定される有効権利保有情報に基づき行う。具体的には、ライセンス情報30Dに設定される[有効権利保有]項目の項目値が"YES"の場合、ライセンス移動先機器100bと判断し、項目値が"NO"の場合、ライセンス移動元機器100aと判断する。つまり、ライセンス情報管理部10は、ライセンス移動先機器100bを利用権利の保有機器と判断し、ライセンス移動元機器100aを利用権利の非保有機器と判断する。
ライセンス情報管理部10は、判断結果に基づき、同期制御部12による上記動作を切り替える。
以上のように、本実施形態に係るライセンス管理機能は、上記各機能部が連携動作することにより実現される。なお、上記各機能部は、画像処理システム1を構成する画像処理装置100に搭載(インストール)されるプログラム(ライセンス管理機能を実現するソフトウェア)が、演算装置(CPU)により、記憶装置(「HDD」や「ROM」)からメモリ(RAM)上に読み出され、以下の処理が実行されることで実現される。
本実施形態に係るライセンス管理機能の詳細な動作(機能部群の連携動作)について、処理手順を示すフローチャートを用いて説明する。
《ライセンス移動時の主な処理》
図6は、本実施形態に係る機器間におけるライセンス移動時の処理手順例を示すフローチャートである。
図6に示すように、ライセンス移動先機器100bは、ライセンス移動制御部20bにより、ライセンス移動元機器100aに対し、ライセンス移動を要求する(ステップS101)。このとき、ライセンス移動制御部20bは、移動要求者が指定した機器識別子に基づき、該当する画像処理装置100を特定し、特定した画像処理装置100に対し、ライセンス移動を要求する。
ライセンス移動元機器100aは、ライセンス移動制御部20aにより、ライセンス移動先機器100bからのライセンス移動の要求を受け付ける(ステップS201)。
これを受けて、当該機器では、ライセンス移動制御部20aにより、次のような処理が実行される。
ライセンス移動制御部20aは、利用制限判別部21aにより、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用制限種別を判定する(ステップS202)。このとき、利用制限判別部21aは、ライセンス情報管理部10aを介して、ライセンス情報保持部30aのライセンス情報30Dに設定される利用制限関連情報30Dを参照する。利用制限判別部21aは、参照した利用制限関連情報30Dに基づき、設定される利用制限が"利用回数による利用制限"か否かを判定する。
ライセンス移動制御部20aは、利用制限判別部21aにより、"利用回数による利用制限"と判定された場合(ステップS202:YES:[利用回数])、移動可否判定部22aにより、ライセンス情報管理部10aを介して、ライセンス情報保持部30aのライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を参照し、最新の利用可能回数を取得する(ステップS203)。移動可否判定部22aは、取得した利用可能回数が所定の回数以下か否かを判定する(ステップS204)。
一方、ライセンス移動制御部20aは、利用制限判別部21aにより、"利用期限により利用制限"と判定された場合(ステップS202:NO:[利用期限])、移動可否判定部22aにより、ライセンス情報管理部10aを介して、ライセンス情報保持部30aのライセンス情報30Dに設定される利用期限情報を参照し、参照した利用期限情報に基づく利用可能日数を算出する(ステップS206)。このとき、移動可否判定部22aは、参照した利用期限情報である利用期限日時の値から現在日時の値を減算することで、利用可能日数を算出する。移動可否判定部22aは、算出した利用可能日数が所定の日数以下か否かを判定する(ステップS207)。
ライセンス移動制御部20aは、移動可否判定部22aにより、利用可能回数が所定の回数以下、又は、利用可能日数が所定の日数以下と判定された場合(ステップS204,S207:YES)、ライセンス移動[不可](移動可否結果)を、要求元のライセンス移動先機器100bに通知する(ステップS205)。
一方、ライセンス移動制御部20aは、移動可否判定部22aにより、利用可能回数が所定の回数より多い、又は、利用可能日数が所定の日数より多いと判定された場合(ステップS204,S207:NO)、ライセンス移動[可](移動可否結果)を、要求元のライセンス移動先機器100bに通知する(ステップS208)。このとき、ライセンス移動制御部20aは、移動可否結果とともに利用可能回数又は利用可能日数なども通知する。
ライセンス移動先機器100bは、ライセンス移動制御部20bにより、ライセンス移動元機器100aからの移動可否結果の通知を受け取る(ステップS102)。
これを受けて、当該機器では、ライセンス移動制御部20bにより、次のような処理が実行される。
ライセンス移動制御部20bは、移動可否結果に基づき、要求したライセンスが移動可能か否かを判定する(ステップS103)。
ライセンス移動制御部20bは、要求したライセンスが移動不可能と判定した場合(ステップS103:NO)、ライセンス移動[不可]の旨を知らせる画面を表示する(ステップS109)。これにより、移動要求者は、ライセンス移動後に十分な機能提供が行われないことを、ライセンス移動前に知る。
一方、ライセンス移動制御部20bは、要求したライセンスが移動可能と判定した場合(ステップS103:YES)、移動可否結果を含む受信情報に基づき、ライセンス移動実行の確認画面を表示する(ステップS104)。これにより、移動要求者は、これらの表示情報に基づき、ライセンス移動を実行するか否かを判断する。
その結果、ライセンス移動制御部20bは、確認画面を介して受け付けた操作イベントに基づき、ライセンス移動の実行指示を受け付けると(ステップS105:YES)、ライセンス移動元機器100aに対し、ライセンス移動実行を指示する(ステップS106)。
なお、ライセンス移動制御部20bは、確認画面を介して受け付けた操作イベントに基づき、ライセンス移動の実行中止指示を受け付けると(ステップS105:NO)、ライセンス移動の実行中止の旨を知らせる画面を表示する(ステップS109)。
ライセンス移動元機器100aは、ライセンス移動制御部20aにより、ライセンス移動先機器100bからのライセンス移動の実行指示を受け付ける(ステップS209)。
これを受けて、当該機器では、ライセンス移動制御部20aにより、次のような処理が実行される。
ライセンス移動制御部20aは、動作状態確認部23aにより、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアが動作中か否かを判定し、判定結果に基づき、動作状態を確認する(ステップS210)。
ライセンス移動制御部20aは、動作状態確認部23aによる確認結果に基づき、ライセンス移動を実行してもよいか否かを判定する(ステップS211)。このとき、ライセンス移動制御部20aは、該当ソフトウェアが動作中でないと判定された場合、ライセンス移動を実行してもよいと判定する。
ライセンス移動制御部20aは、ライセンス移動を実行してもよいと判定した場合(ステップS211:YES)、移動実行部24aにより、要求元のライセンス移動先機器100bに対し、要求されたライセンスの移動を実行する(ステップS212)。このとき、移動実行部24aは、ライセンス情報管理部10aを介して、ライセンス情報保持部30aのライセンス情報30Dを参照する。移動実行部24aは、参照したライセンス情報30Dを複製し、複製したライセンス情報30Dをライセンス移動先機器100bに送信することで、ライセンスを移動する。これにより、本実施形態では、ライセンス移動時に、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用制限の最新の制御値が、ライセンス移動元機器100aからライセンス移動先機器100bに送信される。なお、ライセンス移動制御部20aは、ライセンス移動先機器100bに対し、ライセンスの移動を行うと、その旨をライセンス情報管理部10aに通知する。その結果、ライセンス情報管理部10aは、情報更新部11aにより、ライセンス情報保持部30aにアクセスし、ライセンス情報30Dに設定される有効権利保有情報を更新する([有効権利保有]項目の項目値を"NO"に変更する)。
一方、ライセンス移動制御部20aは、ライセンス移動を実行すべきではないと判定した場合(ステップS211:NO)、ライセンス移動の実行中止を、要求元のライセンス移動先機器100bに通知する(ステップS213)。
ライセンス移動先機器100bは、ライセンス移動制御部20bにより、ライセンス移動元機器100aからの情報(複製されたライセンス情報/実行中止通知)を受信する(ステップS107)。
これを受けて、当該機器では、ライセンス移動制御部20bにより、次のような処理が実行される。
ライセンス移動制御部20bは、ライセンス移動元機器100aからライセンス情報30D(複製データ)を受信したか否かを判定する(ステップS108)。
ライセンス移動制御部20bは、移動要求したライセンスのライセンス情報30Dを受信したと判定した場合(ステップS108:YES)、受信したライセンス情報30Dをライセンス情報管理部10bに渡し、ライセンス情報管理部10bより、ライセンス情報30Dの登録を行う(ステップS110)。このとき、ライセンス情報管理部10bは、情報更新部11bにより、ライセンス情報保持部30bにアクセスし、ライセンス情報30Dを格納することで、データ登録を行う。また、ライセンス情報管理部10bは、情報更新部11bにより、登録したライセンス情報30Dに設定される移動経路情報及び有効権利保有情報を更新する([移動経路]項目の項目値にライセンス移動元機器の識別子を追加し、[有効権利保有]項目の項目値を"YES"に変更する)。その後、ライセンス移動制御部20bは、ライセンス移動の完了の旨を知らせる画面を表示する。
一方、ライセンス移動制御部20bは、ライセンス移動の実行中止の通知を受信したと判定した場合(ステップS108:NO)、その旨を知らせる画面を表示する(ステップS109)。
《利用可能回数の更新要求処理》
図7は、本実施形態に係るライセンス移動先機器100bの利用可能回数の更新要求処理手順例を示すフローチャートである。この処理は、ライセンス移動後に、ライセンス移動先機器100b(利用権利の保有機器)において、ライセンス情報管理部10bにより実行される処理であり、機器間で利用制限の制御値を同期するために実行される。なお、自機が利用権利の保有機器であるか否かの判断は、ライセンス移動時に登録されたライセンス情報30Dに設定される有効権利保有情報に基づき行われる。
図7に示すように、ライセンス情報管理部10bは、情報更新部11bにより、ライセンス移動時に登録されたライセンス情報30Dの利用可能回数情報を更新する(ステップS301)。このとき、情報更新部11bは、該当ソフトウェアの動作と連動して利用回数が記録されるカウンタ値を取得する。情報更新部11bは、ライセンス情報保持部30bにアクセスし、登録されたライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を参照し、参照した利用可能回数情報である利用可能回数からカウンタ値を減算し、ソフトウェア利用による最新の利用可能回数を算出する。情報更新部11bは、算出した最新の利用可能回数により、ライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を更新する。
ライセンス情報管理部10bは、取得したカウンタ値から、該当ソフトウェアの利用回数が所定の回数以上か否かを判定する(ステップS302)。
ライセンス情報管理部10bは、該当ソフトウェアの利用回数が所定の回数以上と判定した場合(ステップS302:YES)、同期制御部12bにより、ライセンス移動元機器100a(利用権利の非保有機器)に対し、利用可能回数情報の更新を要求する(ステップS303)。このとき、同期制御部12bは、ライセンス情報保持部30bにアクセスし、登録されたライセンス情報30Dに設定される移動経路情報を参照し、参照した移動経路情報である機器識別子に基づき、利用権利の非保有機器を特定する。同期制御部12bは、特定した利用権利の非保有機器に対し、更新された利用可能回数情報(最新の利用可能回数)を送信することで、更新要求を行う。その結果、利用権利の非保有機器では、ライセンス情報管理部10(情報更新部)が、更新要求に応じて、受信した利用可能回数情報に基づき、自機で保持するライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を更新する([利用可能回数]項目の項目値を最新値で上書きする)。
なお、ライセンス情報管理部10bは、該当ソフトウェアの利用回数が所定の回数より少ないと判定した場合(ステップS302:NO)、ステップS301の処理に戻り、利用回数に応じた更新要求処理を継続する。
これにより、本実施形態では、ライセンス移動後に、機器間で該当ソフトウェアの利用可能回数情報を同期することで、機器間で利用制限の制御値が共有される。
《システムの動作》
図8は、本実施形態に係る画像処理システム1の動作例を示す図である。
図8には、画像処理システム1が2台の画像処理装置100a,100bで構成され、各機器において上記処理が実行された場合の動作例が示されている。なお、以下の説明では、ライセンス移動時に、画像処理装置100aから画像処理装置100bに、利用制限の最新の制御値を含むライセンス情報30D(複製データ)が送信される場合を想定している。
まず、画像処理装置100aでは、利用者により該当ソフトウェアによる機能が10回利用されたとする(S11)。その結果、画像処理装置100aでは、利用上限回数"100"と最新の利用回数"10"から、利用可能回数"90"が算出され、利用可能回数"90"が、自機で保持するライセンス情報30Dに設定される。
次に、画像処理装置100aでは、画像処理装置100bからのライセンス移動要求に応じて、該当ソフトウェアのライセンスが移動される(ステップS12)。このとき、画像処理装置100aからは、最新の利用可能回数"90"を含むライセンス情報30Dが複製され、画像処理装置100bへと送信される。その結果、利用権利が、画像処理装置100aから画像処理装置100bに移行する。
ライセンス移動を受け、新たに利用権利を有した画像処理装置100bでは、利用者により該当ソフトウェアによる機能が20回利用されたとする(S13)。その結果、画像処理装置100bでは、ライセンス移動元から継承された利用可能回数"90"と最新の利用回数"20"から、利用可能回数"70"が算出され、利用可能回数"70"が、ライセンス移動時に登録されたライセンス情報30Dに設定される。
このように、画像処理システム1では、ライセンス移動された機器間において、該当ソフトウェアの利用制限の制御値が継承され、ライセンス移動先機器100bで、ライセンス移動の間の累積利用回数に応じた正確な利用可能回数が算出できる。
また、利用権利を有した画像処理装置100bでは、該当ソフトウェアが所定の回数以上利用されると、ライセンス移動元の画像処理装置100aに対し、最新の利用可能回数"70"を送信し、情報更新を要求する(ステップS14)。
その結果、画像処理装置100aは、受信した利用可能回数"70"に基づき、自機で保持するライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を更新する(ステップS15)。
このように、画像処理システム1では、ライセンス移動後に、機器間で該当ソフトウェアの利用可能回数情報が同期され、機器間で利用制限の制御値が共有できる。
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る画像処理装置100によれば、自機がライセンス移動元機器100aであった場合、ライセンス移動制御部20aにより、次のような処理を行う。
ライセンス移動制御部20aは、ライセンス移動先機器100bからライセンス移動要求を受け付けると、動作状態確認部23aにより、移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの動作状態を確認する。ライセンス移動制御部20aは、該当ソフトウェアが動作中でない場合、移動実行部24aにより、要求元のライセンス移動先機器100bに対し、ソフトウェア利用に応じて更新された利用制限の制御値を含むライセンス情報(複製データ)を送信する。
これによって、本実施形態に係る画像処理システム1では、ライセンス移動された機器間において、該当ソフトウェアの利用制限の制御値が継承され、ライセンス移動先機器100bで、ライセンス移動の間の累積利用回数に応じた正確な利用可能回数が算出できる。その結果、画像処理システム1では、機器間においてライセンス移動を行う場合であっても、ソフトウェアの利用制限が適切に制御できる。
なお、上記実施形態では、移動要求者が、ライセンス移動先機器100bにおいて、ライセンス移動元機器100aを指定し、該機器でライセンス移動[可]と判断された場合、その判定結果を受けて、移動要求者がライセンス移動の最終的な実行を判断する流れについて説明を行ったが、この限りでない。例えば、ライセンス移動先機器100bが、次のように動作するようにしてもよい。ライセンス移動先機器100bは、ライセンス移動後に利用したい機能を実現するソフトウェアをインストールしている他機を検索し、該当ソフトウェアがインストールされた他機から利用可能日数又は利用可能回数を含むライセンス移動元機器100aの候補情報を検索応答として受信する。これを受けて、ライセンス移動先機器100bは、受信した候補情報を画面に表示する。その結果、移動要求者が、利用可能日数又は利用可能回数に基づき、候補機器の中からライセンス移動元機器100aを指定する。これを受けて、ライセンス移動先機器100bは、指定されたライセンス移動元機器100aに対し、ライセンス移動を要求する。これにより、ライセンス移動先機器100bでは、図6に示すようなライセンス移動の実行判断を促す確認画面を表示する必要がない。よって、移動要求者は、ライセンス移動元機器100aを指定した後に画面操作を行わなくてよい。
また、上記実施形態では、自機でのソフトウェア利用に応じて、ライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を更新する処理について説明を行ったが、この限りでない。例えば、ライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報は、ライセンス移動時に更新するようにしてもよい。ライセンス移動が行われない間は、自機が備えるメモリ(RAM)上に、該当ソフトウェアの利用可能回数を一時保持しておく。なお、ライセンス移動先機器100bの場合には、一時保持している利用可能回数に基づき、ライセンス移動元機器100aで保持される利用可能回数の更新を行う。これにより、頻繁な情報更新によるライセンス情報30Dのデータ破損(ライセンスファイルが壊れてしまうこと)を防ぐことができる。
[変形例1]
図7には、ライセンス移動後の利用制限の制御値の同期制御を、利用権利の保有機器(ライセンス移動先機器)が主体となって実行する処理例を示したが、この限りでない。
本変形例1では、ライセンス移動後の利用制限の制御値の同期制御を、利用権利の非保有機器(ライセンス移動元機器)が主体となって実行する技術について説明する。
《利用可能回数の更新処理》
図9は、本変形例1に係るライセンス移動元機器100aの利用可能回数の更新処理手順例を示すフローチャートである。この処理は、ライセンス移動後に、利用権利の非保有機器において、ライセンス情報管理部10aにより実行される処理であり、例えば、所定の期間を経過した場合や機器の状態変化などの所定の条件(時間経過や状態変化に応じた条件)に従って実行される。なお、以下の処理例では、時間結果に応じた条件に従って実行される場合を想定している。
図9に示すように、ライセンス情報管理部10aは、所定の期間を経過したか否かを判定する(ステップS401)。
ライセンス情報管理部10aは、所定の期間を経過したと判定した場合(ステップS401:YES)、同期制御部12aにより、利用権利の保有機器から、ライセンス移動時に登録されたライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を取得する(ステップS402)。このとき、同期制御部12aは、ライセンス情報保持部30aにアクセスし、ライセンス情報30Dに設定される移動経路情報を参照し、参照した移動経路情報である機器識別子に基づき、利用権利の保有機器を特定する。同期制御部12aは、特定した利用権利の保有機器から、該機器で保持する利用可能回数情報(最新の利用可能回数)を受信することで、情報取得を行う。
ライセンス情報管理部10aは、同期制御部12aにより、自機で保持するライセンス情報30Dの利用可能回数情報と取得した利用可能回数情報との値を比較し(ステップS403)、比較結果に基づき、自機の利用可能回数情報を更新する必要があるか否かを判定する(ステップS404)。このとき、同期制御部12aは、比較結果として差分が得られた場合、自機の利用可能回数情報を更新する必要があると判定する。
ライセンス情報管理部10aは、同期制御部12aにより、自機の利用可能回数情報を更新する必要があると判定した場合(ステップS404:YES)、情報更新部11aにより、取得した利用可能回数情報に基づき、自機の利用可能回数情報を更新する(ステップS405)。
なお、ライセンス情報管理部10aは、所定の期間を経過してないと判定した場合(ステップS401:NO)、又は、自機の利用可能回数情報を更新する必要がないと判定した場合(ステップS404:NO)、ステップS401の処理に戻り、時間経過に応じた更新処理を継続する。
《システムの動作》
図10は、本変形例1に係る画像処理システム1の動作例を示す図である。
図10(A)には、画像処理システム1が2台の画像処理装置100a,100bで構成され、利用権利の非保有機器である画像処理装置100aにおいて、図9に示す処理が実行された場合の動作例が示されている。
(時間経過に応じた条件に従った処理)
まず、画像処理装置100aでは、利用者により該当ソフトウェアによる機能が10回利用されると(S11)、利用上限回数"100"と最新の利用回数"10"から算出した利用可能回数"90"が、自機で保持するライセンス情報30Dに設定される。
次に、画像処理装置100aでは、画像処理装置100bからのライセンス移動要求に応じて、最新の利用可能回数"90"を含む複製したライセンス情報30Dが、画像処理装置100bへと送信され、該当ソフトウェアのライセンスが移動される(ステップS12)。その結果、利用権利が、画像処理装置100aから画像処理装置100bに移行する。
ライセンス移動を受け、新たに利用権利を有した画像処理装置100b(利用権利の保有機器)では、利用者により該当ソフトウェアによる機能が20回利用されると(S13)、ライセンス移動元から継承された利用可能回数"90"と最新の利用回数"20"から算出した利用可能回数"70"が、ライセンス移動時に登録されたライセンス情報30Dに設定される。
その間、利用権利を有していない画像処理装置100a(利用権利の非保有機器)では、所定の期間が経過すると、利用権利を有する画像処理装置100bから、該機器で保持するライセンス情報30Dに設定される利用可能回数"70"を取得する(ステップS21)。
その結果、画像処理装置100aは、受信した利用可能回数"70"に基づき、自機で保持するライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を更新する(ステップS22)。
また、図10(B)には、利用権利を有していない画像処理装置100aにおいて、機器の状態変化に応じた条件に従って図9に示す処理が実行された場合の動作例が示されている。
(機器の状態変化に応じた条件に従った処理)
まず、画像処理装置100aでは、利用者により該当ソフトウェアによる機能が10回利用されると(S11)、利用上限回数"100"と最新の利用回数"10"から算出した利用可能回数"90"が、自機で保持するライセンス情報30Dに設定される。
次に、画像処理装置100aでは、画像処理装置100bからのライセンス移動要求に応じて、最新の利用可能回数"90"を含む複製したライセンス情報30Dが、画像処理装置100bへと送信され、該当ソフトウェアのライセンスが移動される(ステップS12)。その結果、利用権利が、画像処理装置100aから画像処理装置100bに移行する。
その後、利用権利を有していない画像処理装置100a(利用権利の非保有機器)が、電源OFF(又は省エネモード移行)したとする(ステップS31)。
ライセンス移動を受け、新たに利用権利を有した画像処理装置100b(利用権利の保有機器)では、利用者により該当ソフトウェアによる機能が20回利用されると(S13)、ライセンス移動元から継承された利用可能回数"90"と最新の利用回数"20"から算出した利用可能回数"70"が、ライセンス移動時に登録されたライセンス情報30Dに設定される。
その間、画像処理装置100aでは、電源ON(又は省エネモード復帰)すると(ステップS32)、利用権利を有する画像処理装置100bから、該機器で保持するライセンス情報30Dに設定される利用可能回数"70"を取得する(ステップS33)。
その結果、画像処理装置100aは、受信した利用可能回数"70"に基づき、自機で保持するライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報を更新する(ステップS34)。
このように、ライセンス移動後の利用制限の制御値の同期制御を、利用権利の非保有機器が主体となって実行する場合でも、ライセンス移動後に、機器間で該当ソフトウェアの利用可能回数情報が同期され、機器間で利用制限の制御値が共有できる。
なお、ライセンス移動後の利用制限の制御値の同期制御を、利用権利の保有機器と非保有機器とのどちらの機器で実行するかは、画像処理システム1における処理負荷や通信負荷などを考慮した運用方針に従って決定すればよい。
[変形例2]
本変形例2では、ライセンス移動後に、画像処理装置100が、移動ライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用状況を通知する技術について説明する。
図11は、本変形例2に係るライセンス情報30Dのデータ例を示す図である。
図11に示すように、本変形例2に係るライセンス情報30Dには、ライセンス関連情報30D及び利用権利関連情報30Dに加えて、ソフトウェアの利用状況の通知に関する情報30D(以下「通知関連情報」という)が設定されている。
具体的には、ライセンス情報30Dは、[プロダクトID]、[ライセンスID]、[移動経路]、[有効権利保有]、[有効期限]、[利用上限回数]、[利用可能回数]に加えて、[通知対象]、[通知条件]などの情報項目を含む。[通知対象]及び[通知条件]などの情報項目は、通知関連情報30Dにあたる。
[通知対象]項目は、ソフトウェアの利用状況の通知先を示す情報(以下「通知先情報」という)が設定される項目であり、項目値は、機器指定などによる移動経路内の対象機器を定義した値である。[通知条件]項目は、ソフトウェアの利用状況の通知条件を示す情報(以下「通知条件情報」という)が設定される項目であり、項目値は、不等式などによる通知条件を定義した条件式である。これらの情報項目の項目値は、例えば、システム管理者が、所定の設定ツールを用いて設定できる。
上記通知関連情報30Dは、ライセンス情報30Dとともにライセンス情報保持部30に保持され、ライセンス情報管理部10により管理される。
画像処理装置100では、ライセンス移動後に、ライセンス情報管理部10により、上記通知関連情報30Dに基づき、移動ライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用状況を通知する。具体的な処理については、図12に示す。
《利用状況の通知処理》
図12は、本変形例2に係るライセンス移動先機器100bの利用状況の通知処理手順例を示すフローチャートである。この処理は、ライセンス移動後に、利用権利の保有機器(ライセンス移動先機器)において、ライセンス情報管理部10bにより実行される処理であり、通知先情報に"利用権利非保有機器"及び通知条件情報に"利用可能回数≦50"が通知関連情報30Dに設定されている場合を想定している。
ライセンス情報管理部10bは、ライセンス情報保持部30bにアクセスし、ライセンス移動時に登録されたライセンス情報30Dに設定される利用可能回数情報(最新の利用可能回数)を参照し、移動ライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用状況を確認する(ステップS501)。
ライセンス情報管理部10bは、該当ソフトウェアの利用可能回数が50回以下か否かを判定する(ステップS502)。このとき、ライセンス情報管理部10bは、登録されたライセンス情報30Dに設定される通知条件情報を参照し、参照した通知条件情報に基づき、上記判定に用いる条件式"利用可能回数≦50"を特定する。ライセンス情報管理部10bは、特定した条件式に、参照した利用可能回数情報である最新の利用可能回数を代入し、通知条件の判定結果を得る。
ライセンス情報管理部10bは、該当ソフトウェアの利用可能回数が50回以下と判定した場合(ステップS502:YES)、通知条件を満たしていることから、利用権利の非保有機器(ライセンス移動元機器)に対し、参照した利用可能回数情報を該当ソフトウェアの利用状況として通知する(ステップS503)。このとき、ライセンス情報管理部10bは、登録されたライセンス情報30Dに設定される通知先情報を参照し、参照した通知先情報に基づき、通知先にあたる"利用権利非保有機器"を特定する。ライセンス情報管理部10bは、特定した通知先に対し、参照した利用可能回数情報である最新の利用可能回数を送信することで、利用状況の通知を行う。
なお、ライセンス情報管理部10bは、該当ソフトウェアの利用可能回数が50回より多いと判定した場合(ステップS502:NO)、ステップS501の処理に戻り、該当ソフトウェアの利用状況の通知処理を継続する。
《システムの動作》
図13は、本変形例2に係る画像処理システム1の動作例を示す図である。
図13には、画像処理システム1が2台の画像処理装置100a,100bで構成され、利用権利の保有機器である画像処理装置100bにおいて、図12に示す処理が実行された場合の動作例が示されている。
まず、画像処理装置100aでは、利用者により該当ソフトウェアによる機能が10回利用されると(S11)、利用上限回数"100"と最新の利用回数"10"から算出した利用可能回数"90"が、自機で保持するライセンス情報30Dに設定される。
次に、画像処理装置100aでは、画像処理装置100bからのライセンス移動要求に応じて、最新の利用可能回数"90"を含む複製したライセンス情報30Dが、画像処理装置100bへと送信され、該当ソフトウェアのライセンスが移動される(ステップS12)。その結果、利用権利が、画像処理装置100aから画像処理装置100bに移行する。
ライセンス移動を受け、新たに利用権利を有した画像処理装置100b(利用権利の保有機器)では、利用者により該当ソフトウェアによる機能が40回利用されると(S13)、ライセンス移動元から継承された利用可能回数"90"と最新の利用回数"40"から算出した利用可能回数"50"が、ライセンス移動時に登録されたライセンス情報30Dに設定される。
また、利用権利を有した画像処理装置100bでは、設定された通知条件に従って判定を行い、該当ソフトウェアの利用可能回数が50回以下になると、設定された通知先であるライセンス移動元の画像処理装置100aに対し、最新の利用可能回数"50"を送信し、利用状況を通知する(ステップS41)。
このように、画像処理システム1では、ライセンス移動後に、利用権利の保有機器が、指定された他機に対し、移動ライセンスが割り当てられるソフトウェアの利用状況を通知できる。
その結果、画像処理装置100aでは、受信した利用可能回数"50"に基づき、「利用可能回数が利用上限の半分に達した」などの移動ライセンスに割り当てられるソフトウェアの利用状況を知らせる通知画面が表示される。
これにより、システム管理者は、通知条件及び通知先を予め設定しておくことで、適切な利用制限制御を考慮したライセンス管理機能を運用するために、適切なタイミングで所望する該当ソフトウェアの利用状況に関する情報を取得できる。
ここまで、上記実施形態の説明を行ってきたが、上記実施形態に係る「ライセンス管理機能」は、図を用いて説明を行った各処理手順を、動作環境(プラットフォーム)にあったプログラミング言語でコード化したプログラムが、システム1を構成する画像処理装置100が備える演算装置(CPU)により実行されることで実現される。
上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体114aに格納することができる。これにより、例えば、上記プログラムは、外部記憶I/F114を介して、画像処理装置100にインストールすることができる。また、画像処理装置100は、ネットワークI/F113を備えていることから、電気通信回線を用いて上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
最後に、上記実施形態に挙げた形状や構成に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
1 画像処理システム
10 ライセンス情報管理部(a:ライセンス移動元機器,b:ライセンス移動先機器)
11 情報更新部
12 同期制御部
20 ライセンス移動制御部(a:ライセンス移動元機器,b:ライセンス移動先機器)
21 利用制限判別部
22 移動可否判定部
23 動作状態確認部
24 移動実行部
30 ライセンス情報保持部
100 画像処理装置(a:ライセンス移動元機器,bライセンス移動先機器)
110 コントローラ(制御基板)
111 CPU(演算装置)
112 記憶装置(ROM,RAM,HDD)
113 ネットワークI/F
114 外部記憶I/F(a:記録媒体)
120 操作パネル
130 プロッタ
140 スキャナ
B バス
N データ伝送路(ネットワーク)
特開2006−40217号公報

Claims (10)

  1. 搭載ソフトウェアのライセンス情報を所定の記憶領域に保持し、他の情報処理装置からライセンスの移動要求を受け付けると、該当ライセンス情報を複製し、複製したライセンス情報を要求元に送信することで、ソフトウェアのライセンスを移動する情報処理装置であって、
    移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの動作状態を確認する確認手段と、
    前記確認手段により、該当ソフトウェアが動作中でないことが確認された場合、
    自機において、該当ソフトウェアの利用に応じて更新した、該当ソフトウェアの利用制限に用いる制御値を含む前記ライセンス情報を要求元に送信し、要求されたライセンスの移動を実行する移動実行手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記ライセンス情報は、該当ソフトウェアの利用制限に関する利用制限関連情報を含み、
    他の情報処理装置からライセンスの移動要求を受け付けると、前記利用制限関連情報に基づき、前記ライセンス情報に設定される利用制限の種別を判別する判別手段と、
    前記判別手段により判別された利用制限の種別に従って、移動要求されたライセンスの移動が可能か否かを判定する判定手段と、を有し、
    前記判定手段により判定された移動可否結果を要求元に通知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記判別手段は、
    前記利用制限関連情報として設定される、該当ソフトウェアの利用上限回数を示す利用上限回数情報及び該当ソフトウェアの利用に応じて更新される前記利用上限回数に対する残りの利用回数である利用可能回数を示す利用可能回数情報に基づき、前記ライセンス情報に設定される利用制限が利用回数による利用制限と判別し、
    前記判定手段は、
    前記判別手段により、利用回数による利用制限と判別された場合、
    前記利用可能回数情報に基づき、移動要求されたライセンスの移動が可能か否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記判定手段は、
    前記利用可能回数情報の値である前記利用可能回数が所定の回数より多い場合、
    移動要求されたライセンスの移動が可能であると判定し、
    前記利用可能回数が所定の回数以下であった場合、
    移動要求されたライセンスの移動が不可能であると判定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記確認手段は、
    前記移動可否結果に基づく要求元からのライセンス移動の実行指示を受け付けると、該当ソフトウェアの動作状態又は利用予約を確認し、
    前記移動実行手段は、
    前記確認手段により、該当ソフトウェアが動作中でないことが確認された場合、又は、該当ソフトウェアの利用予約がないことが確認された場合、
    前記制御値として前記利用可能回数情報が設定される前記ライセンス情報を要求元に送信し、
    一方、前記確認手段により、該当ソフトウェアが動作中であることが確認された場合、又は、該当ソフトウェアの利用予約があることが確認された場合、
    要求されたライセンスの移動の実行中止を要求元に通知することを特徴とする請求項3又は4に記載の情報処理装置。
  6. 所定の記憶領域に保持される前記ライセンス情報を管理する管理手段を有し、
    前記管理手段は、
    ライセンス移動後に、ライセンスを移動した他の情報処理装置が保持する前記ライセンス情報に設定される前記利用可能回数情報を取得し、
    取得した前記利用可能回数情報に基づき、自機で保持する前記ライセンス情報に設定される前記利用可能回数情報を更新することを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記管理手段は、
    ライセンス移動後から所定の期間経過時に、又は、自機の状態変化時に、ライセンスを移動した他の情報処理装置から前記利用可能回数情報を取得することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記判別手段は、
    前記利用制限関連情報として設定される、該当ソフトウェアの利用期限日時を示す利用期限情報に基づき、前記ライセンス情報に設定される利用制限が利用期限による利用制限と判別し、
    前記判定手段は、
    前記判別手段により、利用期限による利用制限と判別された場合、
    前記利用期限情報に基づき、移動要求されたライセンスの移動が可能か否かを判定することを特徴とする請求項2ないし7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. 搭載ソフトウェアのライセンス情報を所定の記憶領域に保持し、他の機器からライセンスの移動要求を受け付けるライセンス移動元機器と該ライセンス移動元機器に対してライセンスの移動要求を行うライセンス移動先機器との間において、ソフトウェアのライセンスを移動する情報処理システムであって、
    前記ライセンス移動元機器が、
    前記ライセンス移動先機器から移動要求されたライセンスが割り当てられるソフトウェアの動作状態を確認する確認手段と、
    前記確認手段により、該当ソフトウェアが動作中でないことが確認された場合、
    自機において、該当ソフトウェアの利用に応じて更新した、該当ソフトウェアの利用制限に用いる制御値を含む前記ライセンス情報を前記ライセンス移動先機器に送信し、要求されたライセンスの移動を実行する移動実行手段と、を有し、
    前記ライセンス移動先機器が、
    前記ライセンス移動元機器から受信した前記ライセンス情報を所定の記憶領域に格納し、保持することを特徴とする情報処理システム。
  10. 前記ライセンス情報は、該当ソフトウェアの利用制限に関する利用制限関連情報を含み、
    前記ライセンス移動元機器が、
    前記ライセンス移動先機器からライセンスの移動要求を受け付けると、前記利用制限関連情報に基づき、前記ライセンス情報に設定される利用制限の種別を判別する判別手段と、
    前記判別手段により判別された利用制限の種別に従って、移動要求されたライセンスの移動が可能か否かを判定する判定手段と、を有し、
    前記判定手段により判定された移動可否結果を要求元に通知することを特徴とする請求項9に記載の情報処理システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014186498A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Kddi R & D Laboratories Inc ライセンス管理システム、方法及びモジュール
JP2017107457A (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 電子機器、プログラム及び情報処理システム
JP7434877B2 (ja) 2019-12-20 2024-02-21 カシオ計算機株式会社 電子機器、サーバ装置、データ管理システム、引継方法、引継管理方法、データ管理方法、およびプログラム

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