JP2012211958A - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】両眼用のヘッドマウントディスプレイを、簡単に2つの単眼用ヘッドマウントディスプレイとすることのできるヘッドマウントディスプレイを提供する。
【解決手段】画像光を観察者の左眼に投射する左眼用の表示部と、画像光を観察者の右眼に投射する右眼用の表示部とを備え、前記観察者に、左右の眼それぞれに投射された画像光に応じた画像を視認させて画像表示する両眼用のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記左眼用の表示部を取り付けた左眼用フレームと、前記右眼用の表示部を取り付けた右眼用フレームとを、互いに重合させた状態で分離自在に組み付けて前記観察者の頭部に保持可能に構成し、前記左眼用フレーム及び前記右眼用フレームを互いに分離したときに、それぞれ単眼用ヘッドマウントディスプレイ用保持部として独立して使用可能とした。
【選択図】図1
【解決手段】画像光を観察者の左眼に投射する左眼用の表示部と、画像光を観察者の右眼に投射する右眼用の表示部とを備え、前記観察者に、左右の眼それぞれに投射された画像光に応じた画像を視認させて画像表示する両眼用のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記左眼用の表示部を取り付けた左眼用フレームと、前記右眼用の表示部を取り付けた右眼用フレームとを、互いに重合させた状態で分離自在に組み付けて前記観察者の頭部に保持可能に構成し、前記左眼用フレーム及び前記右眼用フレームを互いに分離したときに、それぞれ単眼用ヘッドマウントディスプレイ用保持部として独立して使用可能とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、ヘッドマウントディスプレイに関し、詳しくは、単眼用、両眼用のいずれにも簡単に切替え可能としたヘッドマウントディスプレイに関する。
従来、各種のコンテンツデータを再生可能とした情報処理装置の一例として、観察者が頭部に装着した状態で画像を視認することができるヘッドマウントディスプレイがある。かかるヘッドマウントディスプレイとして、眼鏡のようにして頭部に装着可能な眼鏡形フレームに表示部を取付けた構成が知られている。
表示部としては、右眼あるいは左眼の一方の眼に対応させた単眼用と、左右の眼に対応させた両眼用とがあるが、単眼用、両眼用の何れのタイプのヘッドマウントディスプレイとするかを、使用者が好みに応じて変えられると都合がよい。そこで、共通の眼鏡形フレームに、単眼用表示部(単眼用ディスプレイ本体)と両眼用表示部(両眼用ディスプレイ本体)とを付け替え可能としたヘッドマウントディスプレイが提案された(例えば、特許文献1を参照。)。
しかし、特許文献1の技術は、あくまでも観察者が自身の好みに応じて単眼用か両眼用かを選択できるようにしたものであり、例えば、同じコンテンツを他の人と一緒に見たりすることはできないものであった。
そもそも、ヘッドマウントディスプレイにおいて、単眼用にもう1つの単眼用を追加して両眼用にするなどの技術思想はあっても、ヘッドマウントディスプレイを、2つのヘッドマウントディスプレイに分離して用いることができるようにする技術思想、あるいは2つのヘッドマウントディスプレイを合体して1つのヘッドマウントディスプレイとして用いるといった技術思想は無かった。
本発明では、上述したような課題に鑑み、両眼用のヘッドマウントディスプレイを、簡単に2つの単眼用ヘッドマウントディスプレイとすることのできるヘッドマウントディスプレイを提供することを目的としている。
請求項1に記載の本発明は、画像光を観察者の左眼に投射する左眼用の表示部と、画像光を観察者の右眼に投射する右眼用の表示部とを備え、左右の眼それぞれに投射された画像光に応じた画像を前記観察者に視認させて画像表示する両眼用のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記左眼用の表示部を取り付けた左眼用フレームと、前記右眼用の表示部を取り付けた右眼用フレームとを、互いに重合させた状態で分離自在に組み付けて前記観察者の頭部に保持可能に構成し、前記左眼用フレーム及び前記右眼用フレームを互いに分離したときに、それぞれ単眼用ヘッドマウントディスプレイ用保持部として独立して使用可能とした。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記左眼用フレーム及び前記右眼用フレームは、それぞれ、前記観察者の顔前に配置されるフロント部と、このフロント部の左右両端部にそれぞれ連結されたテンプル部とを具備する眼鏡型に構成され、さらに、各前記フロント部の中央部近傍同士が交差状態で連結され、かつ前記テンプル部同士が重合するように組み付けられていることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記フロント部は、前記観察者の顔面に近接した第1フロント部と、この第1フロント部よりも前記観察者の顔面から離隔した第2フロント部と、前記第1フロント部及び前記第2フロント部とを前記観察者の顔面略中央部で連結する第3フロント部とを有し、前記第3フロント部同士が交差状態で連結されるとともに、前記第2フロント部に前記表示部が取付けられていることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項2又は3に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記左眼用フレームと前記右眼用フレームのうち、一側のテンプル部を横断面視略凸状に形成する一方、他側のテンプル部を横断面視略凹状に形成して、両フレームを組み付けた際に、前記テンプル部同士が一体的に重合することを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記左眼用の表示部及び右眼用の表示部を制御する制御部と、前記左眼用フレームと前記右眼用フレームとが重合状態にあるか、あるいは分離状態にあるかを検出する検出手段と、備え、前記制御部は、前記検出手段により、前記左眼用フレームと前記右眼用フレームとが重合状態にあると判断した場合は両眼表示用の表示制御を実行し、前記検出手段により、前記左眼用フレームと前記右眼用フレームとが分離状態にあると判断した場合は単眼表示用の表示制御を実行することを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項5記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記両眼表示用の表示制御では、前記左眼用の表示部と前記右眼用の表示部との間で視差が生じるように制御する一方、前記単眼表示用の表示制御では、前記左眼用の表示部と前記右眼用の表示部とで同一表示がなされるように制御することを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、画像光を左右の眼それぞれに投射して前記画像光に応じた画像を観察者に視認させて画像表示する表示装置に用いられるヘッドマウントディスプレイであって、画像光を観察者の左眼に投射する左眼用の表示部を取り付けた左眼用フレームを具備する左眼用のヘッドマウントディスプレイと、画像光を観察者の右眼に投射する右眼用の表示部を取り付けた右眼用フレームを具備する右眼用のヘッドマウントディスプレイとを互いに組み付けて前記観察者の頭部に保持可能に構成し、前記左眼用フレーム及び前記右眼用フレームは、それぞれ、前記観察者の顔前に配置されるフロント部を構成する第1フロント部及び第2フロント部と、これら第1フロント部と第2フロント部とを前記観察者の顔面略中央部で連結する第3フロント部と、前記第1フロント部及び前記第2フロント部にそれぞれ連結されたテンプル部と、を有し、前記第1フロント部は、前記表示部が取付けられるとともに、当該第1フロント部を顔の幅方向に延長した線が、前記第2フロント部を顔の左右方向に延長した線に重ならないよう顔面から離れる方向、あるいは前記第2フロント部に対して顔面に沿った面内で段差が生じるよう配置されており、前記第3フロント部には、第1フロント部及び第2フロント部の配置が異なる他のヘッドマウントディスプレイのフレームを交差状に連結可能とした連結部が設けられていることとした。
本発明によれば、1つの両眼用ヘッドマウントディスプレイを2つの単眼用ヘッドマウントディスプレイに簡単に分離して使用することができるため、両眼用ヘッドマウントディスプレイを使用しているときに、何らかのコンテンツを他者と同時に観察することが可能になるなど、極めて使い勝手の良いヘッドマウントディスプレイを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD」とする)の模式的説明図、図2は同HMDのブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係るHMDは、基本的には両眼用HMDであり、左右の眼それぞれに投射された画像光に応じた画像を観察者1に視認させて画像表示することができるようになっている。
そのために、画像光を観察者1の左眼に投射する左眼用の表示部である左眼用HMD本体2Lと、画像光を観察者1の右眼に投射する右眼用の表示部である右眼用HMD本体2Rとを備えている。また、観察者1が頭部に装着した状態で使用できるように、左眼用HMD本体2L及び右眼用HMD本体2Rは眼鏡型フレーム5にそれぞれ取付けられている。
左眼用HMD本体2Lと右眼用HMD本体2Rとは同一の構成を備えており、内部の構成については後述するが、図1に示すように、外光を透過しつつ画像光を観察者1の眼に反射させて投射するハーフミラー22を備えている。すなわち、本実施形態に係るHMDは、ハーフミラー22を備えたシースルー型となっているため、コンテンツを表示している最中であっても、観察者1の視野の中で、少なくともそのコンテンツを表示している領域以外の領域では、観察者1が外界(背景)を視認することができる。
なお、前述したように、左眼用HMD本体2Lと右眼用HMD本体2Rとは同一構成であるため、以下では、両者の総称としてHMD本体2とする場合がある。
HMD本体2は、伝送ケーブル4を介してコントローラ3に接続し、各種信号の送受信を行うことができ、電力や各種コンテンツ情報に応じた映像信号は、HMD本体2側からの要求に応じてコントローラ3からHMD本体2に対して供給されるようになっている。なお、コンテンツ情報としては、例えば、動画ファイル、静止画ファイル、文章ファイル等があり、本実施形態では、図2に示すように、コントローラ3の内部に設けられた記憶媒体からなる映像コンテンツ源30内に記憶されている。コンテンツ情報は、HMDの外部に記憶されているものを、適宜の媒体を介して映像コンテンツ源30に読み込むこともできるようにしている。
図2に示すように、HMD本体2の内部には、コントローラ3と接続するためのインターフェース(I/F)21と、供給される電力の制御を行う電力供給回路20と、入力される映像信号を受け付ける映像信号入力回路23と、画像処理回路24、光変調モジュール駆動回路25と、これらとバスを介して接続するCPU26及びメモリ27を備えている。これらCPU26及びメモリ27はHMD本体2の制御部を構成するものであり、画像処理回路24や投射部28などの制御を行う表示制御部6として機能する。なお、この表示制御部6の機能については後に詳述する。
表示制御部6のメモリ27には、表示制御プログラムをはじめとする各種のプログラムが記憶されたプログラムROMや、各種データなどを記憶したフラッシュROMや、作業用RAMなどが含まれている。
また、HMD本体2には、白色光源28a、光変調部28b及び接眼レンズなどを含む光学系28cなどを有する投射部28を備えている。投射部28からは、映像信号入力回路23を介してコントローラ3の画像処理部31からの映像信号に基づき、画像処理回路24により生成された画像信号を光変調した画像光がハーフミラー22を介して観察者1の眼に投射される。こうして、眼に入射した光が網膜上に結像されることにより、観察者1にコンテンツ情報に対応する画像(以下、単に「コンテンツ」という。)を視認させることができる。
また、左眼用HMD本体2L及び右眼用HMD本体2Rがそれぞれ備える画像処理回路24が画像信号を生成する際に、互いに視差を有する左眼用画像及び右眼用画像が得られるようにしており、HMDとしては、所謂3D画像を観察者1に視認させることが可能となっている。互いに視差を有する左眼用画像及び右眼用画像を生成するか、あるいは左眼用、右眼用が共通する共通画像を生成するかは、所定の条件に基づいて前記表示制御部6によって決定される。
さらに、HMD本体2には、片眼両眼検知部7が設けられている。この片眼両眼検知部7については後に詳述する。
コントローラ3は、矩形箱状のケーシング内に、前述の映像コンテンツ源30と、画像処理部31と、電源32を内蔵するとともに、ケーシング表面には電源スイッチ33及び電源ランプ34が設けられている。画像処理部31は、CPU31aや、ROM、RAMなどからなるメモリ31bなどを備え、コンテンツ情報に応じた映像信号を生成する。図中、符号35は接続用インターフェース(I/F)を示す。
コントローラ3とHMD本体2とは、それぞれ複数の信号線からなる左右用伝送ケーブル4L,4Rにより接続している。すなわち、左眼用HMD本体2Lとコントローラ3とは左用伝送ケーブル4Lを介し、右眼用HMD本体2Rとコントローラ3とは右用伝送ケーブル4Rを介して接続している。なお、以下では、左用伝送ケーブル4Lと右用伝送ケーブル4Rとを合わせて伝送ケーブル4と呼ぶ場合がある。
上記構成のHMDにおいて、本実施形態において特徴となるのは、左眼用HMD本体2L及び右眼用HMD本体2Rが取付けられた眼鏡型フレーム5の構成にある。
本実施形態では、眼鏡型フレーム5を、互いに分離可能な左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとから構成し、両者を互いに組付自在に構成している。
すなわち、左眼用HMD本体2Lを取付けた左眼用フレーム5Lと、右眼用HMD本体2Rを取付けた右眼用フレーム5Rとを、互いに重合させた状態で分離自在に組み付けて観察者1の頭部に保持可能に構成するとともに、左眼用フレーム5L及び右眼用フレーム5Rを互いに分離したときに、それぞれ単眼用ヘッドマウントディスプレイ用保持部として独立して使用可能としている。つまり、左眼用フレーム5L及び右眼用フレーム5Rが、それぞれ独立した単眼用HMD保持フレームとなる。
換言すれば、本実施形態に係る両眼用のHMDは、画像光を観察者の左眼に投射する左眼用HMD本体2Lを取り付けた左眼用フレーム5Lを具備する左眼用のHMDと、画像光を観察者の右眼に投射する右眼用HMD本体2Rを取り付けた右眼用フレーム5Rを具備する右眼用のHMDとを互いに組み付けて観察者1の頭部に保持可能に構成している。
以下、本実施形態に係るHMDの特徴となる構成について、図面を参照しながら以下に詳述する。なお、図3は比較例に係るHMDの平面図、図4は同HMDの左眼用フレーム及び右眼用フレームの平面視による説明図、図5は同HMDの左眼用フレーム及び右眼用フレームの説明図、図6は重合検出スイッチの説明図である。
図3に示すように、一般的な両眼用HMDは、眼鏡型フレーム500を構成するフロント部510の左右側に、それぞれ、本実施形態に係るHMD本体2に相当する表示ユニット200,200が設けられている。すなわち、フロント部510と、その左右端部にそれぞれ連結された左右のテンプル部520,520とからなる一体の眼鏡型フレーム500に、左右の表示ユニット200,200は取付けられている。
したがって、コントローラユニット300内に設けた制御部(不図示)により、左右の表示ユニット200,200に送る映像信号をそれぞれ異ならせたり、一方のみを表示したりすることは可能であるが、例えば、現在見ているコンテンツを、隣にいる他の者に見せたい場合、眼鏡型フレーム500ごと渡さなければならないため、その時には、自分はそのコンテンツを見ることはできない。
それに対し、本実施形態に係るHMDは、図1、図4及び図5に示すように、左眼用HMD本体2Lを取付けた左眼用フレーム5Lと、右眼用HMD本体2Rを取付けた右眼用フレーム5Rとを、互いに重合させた状態で分離自在に組み付けているため、左眼用フレーム5L及び右眼用フレーム5Rを互いに分離したときには、それぞれを単眼用HMD保持フレーム(単眼用ヘッドマウントディスプレイ用保持部)として独立して使用することができる。
したがって、現在見ているコンテンツを、隣にいる他の者に見せたい場合、左眼用フレーム5L又は右眼用フレーム5Rのいずれかを渡せば、他者と共に同じコンテンツを同時に見ることが可能となる。
すなわち、左眼用フレーム5L及び右眼用フレーム5Rは、いずれも眼鏡型に構成されているため、それぞれ独立して頭部に装着可能となっている。左眼用フレーム5Lは、観察者1の顔前に配置されるフロント部51Lと、このフロント部51Lの左右両端部にそれぞれ連結された左右テンプル部52LL,52LRを具備している。そして、右眼用フレーム5Rも同様に、観察者1の顔前に配置されるフロント部51Rと、このフロント部51Rの左右両端部にそれぞれ連結された左右テンプル部52RL,52RRを具備している。
そして、各フロント部51L,51Rの中央部近傍同士が交差状態で連結され、かつ、互いの左右テンプル部52LL,52LR,52RL,52RR同士が重合するように組み付けられている。
ここで、眼鏡型フレーム5の具体的な構成について説明すると、図示するように、左眼用フレーム5Lのフロント部51Lは、観察者1の顔面に近接した第1フロント部51Laと、この第1フロント部51Laよりも観察者1の顔面から所定距離だけ離隔した第2フロント部51Lbと、第1フロント部51La及び第2フロント部51Lbとを観察者1の顔面略中央部で連結する第3フロント部51Lcとを有する構成となっている。同様に、右眼用フレーム5Rのフロント部51Rについても、観察者1の顔面に近接した第1フロント部51Raと、この第1フロント部51Raよりも観察者1の顔面から所定距離だけ離隔した第2フロント部51Rbと、第1フロント部51Ra及び第2フロント部51Rbとを観察者1の顔面略中央部で連結する第3フロント部51Rcとを有する構成となっている。
そして、左右眼用フレーム5L,5R共に、第2フロント部51Lb,51RbにHMD本体2が取付けられるとともに、第3フロント部51Lc,51Rc同士が交差状態で連結されるようになっている。第2フロント部51Lb,51Rbを観察者1の顔面から離隔させる所定距離としては、HMD本体2の大きさや形状などを考慮して決めることができる。
このように、本実施形態に係る左右眼用フレーム5L,5Rは、共に、第1フロント部51La,51Raを顔の幅方向に延長した線が、第2フロント部51Lb,51Rbを顔の左右方向に延長した線に重ならないよう顔面から離れる方向に配置している。
また、図示するように、左眼用フレーム5Lの第3フロント部51Lcの中央部には下側開放の係合溝53Lが形成される一方、右眼用フレーム5Rの第3フロント部51Rcの中央部には上側開放の係合溝53Rが形成されており、これら係合溝53L,53R同士を互いに係合するようにしている。
また、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rのうち、図6(a)に示すように、一側のテンプル部52R(52L)を横断面視略凸状に形成する一方、他側のテンプル部52L(52R)を横断面視略凹状に形成して、両フレーム5L,5Rを組み付けた際に、テンプル部52L,52R同士が一体的に重合するようにしている。なお、本実施形態では、右眼用フレーム5Rのテンプル部52Rを凸状となる逆蒲鉾状に形成し、左眼用フレーム5Lのテンプル部52Lを凹状となる樋状に形成している。
このように、第3フロント部51Lc,51Rcの係合溝53L,53R同士を互いに係合するとともに、テンプル部52L,52R同士を一体的に重合せることで、図5(b)に示すように、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとがあたかも一体であるかのように組み付けることができる。そして、左右眼用フレーム5L,5Rのフロント部51L,51R間に、著しい段差などが生じることもない。
また、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rの第3フロント部51Lc,51Rcの第1フロント部51La,51Ra寄りには、係合溝53L,53Rに近接させて鼻当体54L,54Rを設けている。したがって、図1や図5(b)に示すように、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが組み合わせられた眼鏡型フレーム5では、鼻当体54L,54Rが観察者1の鼻の左右に当接する。そのため、左右2つのHMD本体2の重量があっても、HMDをしっかりと観察者1の頭部に保持することができる。
他方、眼鏡型フレーム5を左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとに分離した場合、それぞれに鼻当体54L,54Rは1つずつとなるが、重量のあるHMD本体2に対して、観察者1の鼻を挟んで反対側から支持することになるので、各フレーム5L,5Rは大きくずれたりするおそれがない。
また、本実施形態に係るHMDは、前述したように、左眼用HMD本体2L及び右眼用HMD本体2Rを制御する表示制御部6と片眼両眼検知部7とを備えている。この片眼両眼検知部7は、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが重合状態にあるか、あるいは分離状態にあるかを検出する検出手段として機能するものである。
そして、表示制御部6は、片眼両眼検知部7により、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが重合状態にあると判断した場合は両眼表示用の表示制御を実行し、片眼両眼検知部7により、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが分離状態にあると判断した場合は単眼表示用の表示制御を実行するようにしている。すなわち、表示制御部6は、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが分離状態にあるか否かにより、コントローラ3の画像処理部31に対し、両眼用、あるいは単眼用の映像信号の出力を要求する。
片眼両眼検知部7の具体的な構造は、図6(a)に示すような機械的なスイッチ構造からなる。すなわち、樋状に形成した左眼用フレーム5Lのテンプル部52Lの底部に、当該左眼用フレーム5Lの内側面に出没する作動体71を備えた片眼両眼検知部7を配設している。左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが分離している場合、作動体71は突出状態となり(図6(a))、その状態を検出した表示制御部6は左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが分離状態にあると判断し、例えば、2つのHMD本体2がそれぞれ全く同じ画像を表示するように単眼表示用の表示制御を実行する。
一方、図6(b)に示すように、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが重合すると、右眼用フレーム5Rのテンプル部52Rによって作動体71が押し込まれた状態となるため、その状態を検出した表示制御部6は、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが重合して一体の状態にあると判断し、例えば、左眼用HMD本体2Lと右眼用HMD本体2Rの間で視差のある画像を表示して3D画像を楽しめるように両眼表示用の表示制御を実行するのである。
なお、両眼用表示で3D画像による所定のコンテンツを見ているときに、誰か他の者にも同じコンテンツを見せようとして左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとを分離したとすると、表示制御部6は、左眼用HMD本体2Lと右眼用HMD本体2Rの間で視差のある画像を生成しないように制御し、2つのHMD本体2には同一内容の2D画像が表示されることになる。このように、たとえ3D表示が2D表示になったとしても、内容としては同じなので、特に支障を来すおそれはない。よって、観察者1はコンテンツの種類が3Dであっても特に気にすることなく単眼用HMDに分離して利用することができる。
ところで、本実施形態では、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとを重合させる構成として、左眼用フレーム5Lのテンプル部52Lと右眼用フレーム5Rのテンプル部52Rとが垂直方向に重合させていた。しかし、図6(c)に示すように、水平方向に重合させる構成とすることもできる。
すなわち、図示するように、左眼用フレーム5Lのテンプル部52Lも、右眼用フレーム5Rのテンプル部52Rも、共に略半円形状、あるいは蒲鉾状に形成し、略垂直面となる平面部同士が重合するように構成するものである。そして、この場合の片眼両眼検知部7は、図示するように、作動体72を、基端が枢支されて先端が平面部から突出する上下揺動タイプに構成することができる。
また、このとき、本実施形態では、左眼用フレーム5Lの右テンプル部52LRの外側面を平面とし、内側面を曲面とするとともに、左テンプル部52LLの外側面を曲面とし内側面を平面としている。一方、右眼用フレーム5Rは、その右テンプル部52RRの外側面を曲面とし、内側面を平面とするとともに、左テンプル部52LLの外側面を平面とし内側面を曲面としている。
ここで、図7を参照して本実施形態に係る両眼用HMDの利用形態について説明する。図7(a)に示したものは、同一のコントローラ3を2つ用意している場合である。この場合、両眼用HMDを2つの単眼用HMDに分離したときに、それぞれが専用のコントローラ3を利用することができる。したがって、少なくとも二人以上の者が両眼用HMDを異なる場所で仕事などに使用している際に、一人の両眼用HMDが故障したとしても、隣の者の両眼用HMDを2つの単眼用HMDに分離し分離して一方を借り受けることによって仕事を継続することができる。
図7(b)に示したものは、共通のコントローラ3を使用する場合である。この場合、両眼用HMDを2つの単眼用HMDに分離したときに、それぞれは同一のコントローラ3を共通利用することができる。したがって、例えば、少なくとも二人以上の者が両眼用HMDを使用してコンテンツとしてのプレゼン資料などを見ていたときに、一人の両眼用HMDが故障したとしても、隣の者の両眼用HMDを2つの単眼用HMDに分離し分離して一方を借り受けることができる。
また、例えば、ある観察者1が何らかのコンテンツを見ている際に、極めて興味深い映像に遭遇したときなど、これをHMDを使用していない者にも見せたい場合、両眼用HMDを2つの単眼用HMDに分離して一方を相手に貸して同じコンテンツを、その人と一緒に見ることができる。つまり、左右のイヤホンを用いて音楽を聴いているときに、一方のイヤホンを他者に貸して同じ音楽を一緒に聴くのと同様な利用形態が可能となる。
このように、本実施形態に係る両眼用HMDを用いれば、HMDが故障するといった緊急事態が発生しても対応可能であり、また、気軽に同一コンテンツを他者とその場で共有できるなど、利便性を著しく向上させることができる。また、本実施形態によれば、両眼用として使用する場合も単眼用として使用する場合も頭部への保持形態は同じなので、何ら違和感なく使用することができる。
次に、図8及び図9を用いて、左右眼用フレーム5L,5Rのフロント部51L,51Rの変形例について説明する。図8は変形例に係る左右眼用フレームを備えたHMDの説明図、図9は同左眼用フレーム及び右眼用フレームの組み付け方法の説明図である。
上述してきた例では、左右眼用フレーム5L,5Rについて、フロント部51L,51Rの第1フロント部51La,51Ra同士、第2フロント部51Lb,51Rb同士、及び第3フロント部51Lc,51Rc同士は同じ長さで形成され、第3フロント部51Lc,51Rcの略中央位置で係合していた。
本変形例では、一方(右眼用フレーム5R)の第1フロント部51Raを伸延させる一方、他方(左眼用フレーム5L)の第3フロント部51Lcを、第1フロント部51Laや第2フロント部51Lbと略平行に設け、その左端を第1連結フロント部51Ld1により第2フロント部51Lbと連結し、その右端を第2連結フロント部51Ld2により第1フロント部51Laと連結している。
そして、左眼用フレーム5Lの第3フロント部51Lcの中央に位置決め孔56bを形成する一方、右眼用フレーム5Rの延長した第1フロント部51Raの右端部近傍に、前記位置決め孔56bに対応する凸部56aを突設して枢支連結部56を設けている。そして、左眼用フレーム5Lの第3フロント部51Lcの位置決め孔56bの脇に、上側開放の係合溝57Lを形成し、右眼用フレーム5Rの第3フロント部51Rcに係合溝57Lと対応する下側開放の係合溝57Rを形成している。
かかる構成としたことにより、これら左右眼用フレーム5L,5Rを一体的に組み付ける場合は、図9に示すように、先ず、左右眼用フレーム5L,5Rを交差させて略X字状にした状態で右眼用フレーム5Rに設けた凸部56aを左眼用フレーム5Lに設けた位置決め孔56bに挿通する(図9(a))。これにより、左右眼用フレーム5L,5Rが仮止めされる。
次いで、枢支連結部56を中心として左右眼用フレーム5L,5Rを相対的に逆向きに回動させ(図9(b))、係合溝57L,57R同士をしっかりと係合させる(図9(c))。
こうして、図8に示すように、それぞれ単眼用HMDとして独立して使用していた2つの単眼用HMDを、簡単組み付作業で両眼用HMDとすることができる。
なお、両眼用HMDから、2つの単眼用HMDとするのは、図9で示した手順とは逆の手順で行えばよい。
なお、この変形例では、図示するように、左眼用フレーム5Lでも右眼用フレーム5Rでも、テンプル部52L,52Rは、左右で断面形状が異なるようになる。例えば、左が断面視略凸状であれば、右が横断面視略凹状となる。
また、左眼用フレーム5L及び右眼用フレーム5Rにおいて、前記左眼用HMD本体2L又は右眼用HMD本体2Rが取付けられる第2フロント部51Lb,51Rbを、本実施形態では、当該第2フロント部51Lb,51Rbを顔の幅方向に延長した線が、第1フロント部51La,51Raを顔の左右方向に延長した線に重ならないよう顔面から離れる方向に配置したが、かかるレイアウトに限定されるものではない。例えば、変形例として、第2フロント部51Lb,51Rbは、第1フロント部51La,51Raに対して顔面に沿った面内で段差が生じるよう配置されていてもよい。すなわち、第1フロント部51La,51Raと第2フロント部51Lb,51Rbとが上下方向にずれるように配置されていてもよい。
上述してきた実施形態より、以下の両眼用HMD(ヘッドマウントディスプレイ)が実現される。
(1)画像光を観察者1の左眼に投射する左眼用HMD本体2L(左眼用の表示部)と、画像光を観察者1の右眼に投射する右眼用HMD本体2R(右眼用の表示部)とを備え、左右の眼それぞれに投射された画像光に応じた画像を観察者1に視認させて画像表示する両眼用HMDにおいて、左眼用HMD本体2Lを取り付けた左眼用フレーム5Lと、右眼用HMD本体2Rを取り付けた右眼用フレーム5Rとを、互いに重合させた状態で分離自在に組み付けて観察者1の頭部に保持可能に構成し、左眼用フレーム5L及び右眼用フレーム5Rを互いに分離したときに、それぞれ単眼用HMD保持フレーム(単眼用ヘッドマウントディスプレイ用保持部)として独立して使用可能とした両眼用HMD。
かかる両眼用HMDでは、1つの両眼用HMDを2つの単眼用HMDに簡単に分離して使用することができるため、両眼用HMDを使用しているときに、何らかのコンテンツを他者と同時に見ることができるようになるなど、使い勝手が良好なHMDとなる。
(2)上記(1)において、前記左眼用フレーム5L及び前記右眼用フレーム5Rは、それぞれ、前記観察者1の顔前に配置されるフロント部51L,51Rと、このフロント部51L,51Rの左右両端部にそれぞれ連結されたテンプル部52LL,52LR,52RL,52RRとを具備する眼鏡型に構成され、さらに、各前記フロント部51L,51Rの中央部近傍同士が交差状態で連結され、かつ前記テンプル部52L,52R同士が重合するように組み付けられている両眼用HMD。
かかる両眼用HMDによれば、両眼用として使用する場合も単眼用として使用する場合も頭部への保持形態が同じなので、何ら違和感なく使用することができる。
(3)上記(2)において、前記フロント部51L,51Rは、前記観察者1の顔面に近接した第1フロント部51La,51Raと、この第1フロント部51La,51Raよりも観察者1の顔面から離隔した第2フロント部51Lb,51Rbと、第1フロント部51La,51Ra及び第2フロント部51Lb,51Rbとを観察者1の顔面略中央部で連結する第3フロント部51Lc,51Rcとを有し、第3フロント部51Lc,51Rc同士が交差状態で連結されるとともに、第2フロント部51Lb,51RbにHMD本体2(表示部)が取付けられている両眼用HMD。
かかる両眼用HMDによれば、2つの単眼用HMDに簡単に分離して使用可能な両眼用HMDを、極めて簡単な構成で実現することができる。
(4)上記(2)又は(3)において、前記左眼用フレーム5Lと前記右眼用フレーム5Rのうち、一側のテンプル部52LL,52LR,(52RL),(52RR)を横断面視略凸状に形成する一方、他側のテンプル部52RL,52RR,(52LL),(52LR)を横断面視略凹状に形成して、両フレーム5L,5Rを組み付けた際に、テンプル部52LL,52LR,52RL,52RR同士が一体的に重合する両眼用HMD。
かかる両眼用HMDによれば、テンプル部52LL,52LR,52RL,52RR同士を簡単な構成で重合させ、一体化することができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記左眼用HMD本体2L(左眼用の表示部)及び右眼用HMD本体2R(右眼用の表示部)を制御する表示制御部6(制御部)と、前記左眼用フレーム5Lと前記右眼用フレーム5Rとが重合状態にあるか、あるいは分離状態にあるかを検出する片眼両眼検知部7(検出手段)と備え、表示制御部6は、片眼両眼検知部7により、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが重合状態にあると判断した場合は両眼表示用の表示制御を実行し、片眼両眼検知部7により、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとが分離状態にあると判断した場合は単眼表示用の表示制御を実行する両眼用HMD。
かかる両眼用HMDによれば、観察者1は、コンテンツ内容を気にすることなく、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとに分離して使用することができる。
(6)上記(5)において、前記両眼表示用の表示制御では、前記左眼用HMD本体2L(左眼用の表示部)と前記右眼用HMD本体2R(右眼用の表示部)との間で視差が生じるように制御する一方、前記単眼表示用の表示制御では、前記左眼用HMD本体2L(左眼用の表示部)と前記右眼用HMD本体2R(右眼用の表示部)とで同一表示がなされるように制御する両眼用HMD。
かかる両眼用HMDでは、両眼用表示であれば3D表示のコンテンツを楽しむことができるとともに、そのときに単眼用HMDに分離すると、同一内容の2D画像が表示されることになる。この場合、たとえ3D表示が2D表示になったとしても、コンテンツの内容としては同じなので特に支障を来すおそれはなく、観察者1はコンテンツの種類が3Dであっても特に気にすることなく単眼用HMDに分離して利用することができる。
(7)画像光を左右の眼それぞれに投射して前記画像光に応じた画像を観察者1に視認させて画像表示する表示装置に用いられるHMDであって、画像光を観察者1の左眼に投射する左眼用HMD本体2L(左眼用の表示部)を取り付けた左眼用フレーム5Lを具備する左眼用のHMDと、画像光を観察者1の右眼に投射する右眼用HMD本体2R(右眼用の表示部)を取り付けた右眼用フレーム5Rを具備する右眼用のHMDとを互いに組み付けて前記観察者1の頭部に保持可能に構成し、左眼用フレーム5L及び右眼用フレーム5Rは、それぞれ、観察者1の顔前に配置されるフロント部51L,51Rを構成する第1フロント部51La,51Ra及び第2フロント部51Lb,51Rbと、これら第1フロント部51La,51Raと第2フロント部51Lb,51Rbとを観察者1の顔面略中央部で連結する第3フロント部51Lc,51Rcと、第1フロント部51La,51Ra及び第2フロント部51Lb,51Rbにそれぞれ連結されたテンプル部52L,52Rと、を有し、第2フロント部51Lb,51Rbは、前記表示部(左眼用HMD本体2L又は右眼用HMD本体2R)が取付けられるとともに、当該、第2フロント部51Lb,51Rbを顔の幅方向に延長した線が、第1フロント部51La,51Raを顔の左右方向に延長した線に重ならないよう顔面から離れる方向、あるいは第1フロント部51La,51Raに対して顔面に沿った面内で段差が生じるよう配置されており、第3フロント部51Lc,51Rcには、第1フロント部51La,51Ra及び第2フロント部51Lb,51Rbの配置が異なる他のHMDのフレーム(左眼用フレーム5L又は右眼用フレーム5R)を交差状に連結可能とした連結部(係合溝53L又は係合溝53R)が設けられているHMD。
かかるHMDでは、それぞれ単眼用HMDとして使用可能な左眼用のHMDと右眼用のHMDとから1つの両眼用HMDを構成することができる。したがって、1つの両眼用HMDを2つの単眼用HMDに簡単に分離して使用することもでき、例えば、両眼用HMDを使用しているときに、何らかのコンテンツを他者と同時に見ることができるようになるとともに、逆に2つのHMDを組み合わせて両眼用HMDとして使用できるなど、使い勝手が良好なHMDとなる。
以上、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の概要の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
例えば、左眼用HMD本体2L及び右眼用HMD本体2Rは、図1及び図4に示すように、いずれも第2フロント部51Lb,51Rbの手前側の縁部に取付けられ、観察者1の顔面側に配置された構成として説明したが、その反対側に配置することもできる。すなわち、左眼用HMD本体2L及び右眼用HMD本体2Rを、第2フロント部51Lb,51Rbにおける観察者1の顔面とは反対側に位置するように取付けるのである。
かかる構成とすれば、互いに交差する第3フロント部51Lc,51Rcの交差角度が浅くてよくなり、左眼用フレームと右眼用フレームとが互いに重合した状態で、両眼用のHMDとしての前後方向の幅を小さくすることができる。つまり、HMDのフレームとしての前後方向の厚みを薄くすることができる。
さらに、左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとを互いに分離する際に、左眼用HMD本体2Lにしても右眼用HMD本体2Rにしても、第2フロント部51Lb,51Rbの外側に位置しているため、左眼用HMD本体2Lであれば右眼用フレーム5Rと、右眼用HMD本体2Rであれば左眼用フレーム5Lと干渉することがなく、分離し易くなる。また、分離した左眼用フレーム5Lと右眼用フレーム5Rとを互いに組み付ける場合も同様に組み付け易くなる。
また、本発明を適用したHMDは、例えば、シースルー型HMDとしたが、シースルー型でなくても構わない。また、コンテンツを表示する表示装置としては液晶表示装置を用いているが、例えば、画像に関する画像信号に応じて変調された光を走査させて出射させることで、ユーザの少なくとも一方の眼の網膜に画像を投影し、画像を表示する網膜走査型のHMDであってもよい。また、HMDとしては、音声や音楽を発生させるためのイヤホン型のスピーカなどが設けられたものとすることもできる。
1 観察者
2L 左眼用HMD本体(左眼用の表示部)
2R 右眼用HMD本体(右眼用の表示部)
3 コントローラ
5L 左眼用フレーム
5R 右眼用フレーム
6 表示制御部
7 片眼両眼検知部(検出手段)
51L,51R フロント部
52LL,52LR,52RL,52RR テンプル部
51La,51Ra 第1フロント部
51Lb,51Rb 第2フロント部
51Lc,51Rc 第3フロント部
2L 左眼用HMD本体(左眼用の表示部)
2R 右眼用HMD本体(右眼用の表示部)
3 コントローラ
5L 左眼用フレーム
5R 右眼用フレーム
6 表示制御部
7 片眼両眼検知部(検出手段)
51L,51R フロント部
52LL,52LR,52RL,52RR テンプル部
51La,51Ra 第1フロント部
51Lb,51Rb 第2フロント部
51Lc,51Rc 第3フロント部
Claims (7)
- 画像光を観察者の左眼に投射する左眼用の表示部と、画像光を観察者の右眼に投射する右眼用の表示部とを備え、左右の眼それぞれに投射された画像光に応じた画像を前記観察者に視認させて画像表示する両眼用のヘッドマウントディスプレイにおいて、
前記左眼用の表示部を取り付けた左眼用フレームと、前記右眼用の表示部を取り付けた右眼用フレームとを、互いに重合させた状態で分離自在に組み付けて前記観察者の頭部に保持可能に構成し、
前記左眼用フレーム及び前記右眼用フレームを互いに分離したときに、それぞれ単眼用ヘッドマウントディスプレイ用保持部として独立して使用可能としたことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。 - 前記左眼用フレーム及び前記右眼用フレームは、それぞれ、前記観察者の顔前に配置されるフロント部と、このフロント部の左右両端部にそれぞれ連結されたテンプル部とを具備する眼鏡型に構成され、さらに、各前記フロント部の中央部近傍同士が交差状態で連結され、かつ前記テンプル部同士が重合するように組み付けられていることを特徴とする請求項1記載のヘッドマウントディスプレイ。
- 前記フロント部は、
前記観察者の顔面に近接した第1フロント部と、この第1フロント部よりも前記観察者の顔面から離隔した第2フロント部と、前記第1フロント部及び前記第2フロント部とを前記観察者の顔面略中央部で連結する第3フロント部とを有し、
前記第3フロント部同士が交差状態で連結されるとともに、前記第2フロント部に前記表示部が取付けられていることを特徴とする請求項2記載のヘッドマウントディスプレイ。 - 前記左眼用フレームと前記右眼用フレームのうち、一側のテンプル部を横断面視略凸状に形成する一方、他側のテンプル部を横断面視略凹状に形成して、両フレームを組み付けた際に、前記テンプル部同士が一体的に重合することを特徴とする請求項2又は3に記載のヘッドマウントディスプレイ。
- 前記左眼用の表示部及び右眼用の表示部を制御する制御部と、
前記左眼用フレームと前記右眼用フレームとが重合状態にあるか、あるいは分離状態にあるかを検出する検出手段と、
を備え、
前記制御部は、
前記検出手段により、前記左眼用フレームと前記右眼用フレームとが重合状態にあると判断した場合は両眼表示用の表示制御を実行し、
前記検出手段により、前記左眼用フレームと前記右眼用フレームとが分離状態にあると判断した場合は単眼表示用の表示制御を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。 - 前記両眼表示用の表示制御では、前記左眼用の表示部と前記右眼用の表示部との間で視差が生じるように制御する一方、
前記単眼表示用の表示制御では、前記左眼用の表示部と前記右眼用の表示部とで同一表示がなされるように制御することを特徴とする請求項5記載のヘッドマウントディスプレイ。 - 画像光を左右の眼それぞれに投射して前記画像光に応じた画像を観察者に視認させて画像表示する表示装置に用いられるヘッドマウントディスプレイであって、
画像光を観察者の左眼に投射する左眼用の表示部を取り付けた左眼用フレームを具備する左眼用のヘッドマウントディスプレイと、画像光を観察者の右眼に投射する右眼用の表示部を取り付けた右眼用フレームを具備する右眼用のヘッドマウントディスプレイとを互いに組み付けて前記観察者の頭部に保持可能に構成し、
前記左眼用フレーム及び前記右眼用フレームは、それぞれ、前記観察者の顔前に配置されるフロント部を構成する第1フロント部及び第2フロント部と、これら第1フロント部と第2フロント部とを前記観察者の顔面略中央部で連結する第3フロント部と、前記第1フロント部及び前記第2フロント部にそれぞれ連結されたテンプル部と、を有し、
前記第2フロント部は、前記表示部が取付けられるとともに、当該第2フロント部を顔の幅方向に延長した線が、前記第1フロント部を顔の左右方向に延長した線に重ならないよう顔面から離れる方向、あるいは前記第1フロント部に対して顔面に沿った面内で段差が生じるよう配置されており、
前記第3フロント部には、第1フロント部及び第2フロント部の配置が異なる他のヘッドマウントディスプレイのフレームを交差状に連結可能とした連結部が設けられていることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011076762A JP2012211958A (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | ヘッドマウントディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011076762A JP2012211958A (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | ヘッドマウントディスプレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012211958A true JP2012211958A (ja) | 2012-11-01 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2011076762A Withdrawn JP2012211958A (ja) | 2011-03-30 | 2011-03-30 | ヘッドマウントディスプレイ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012211958A (ja) |
-
2011
- 2011-03-30 JP JP2011076762A patent/JP2012211958A/ja not_active Withdrawn
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