JP2012210485A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の演出により遊技領域の装飾性を高めた遊技機において、遊技領域において光の演出を行う領域の設計の自由度を高めることができ、さらには装飾性の付加を好適に行うことができる遊技機を提供すること。
【解決手段】パチンコ機は、本体枠を構成する樹脂ベース枠に遊技盤ユニット30が着脱可能に装着されている。遊技盤ユニット30は、遊技領域板160、導光板171,172,173及び取付板190から構成されている。遊技領域板160の前面には、釘などが配設された遊技領域が形成されている。導光板171,172,173にはその下端部にLEDが設けられており、当該LEDから照射された光は導光板171,172,173内に導入される。この導入された光は、導光板171,172,173に形成された凹凸部に到達することで遊技機前方へと放射される。
【選択図】 図23

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては遊技盤が設けられており、当該遊技盤内に構成された遊技領域に対して遊技球が発射され、遊技領域内の各種入賞口に遊技球が入賞されるとそれに伴い所定個数の遊技球が払い出される。また、例えば遊技領域の中央部には液晶表示装置等よりなる図柄表示ユニットが設置され、この図柄表示ユニットにより複数列の図柄が変動表示される。この場合、所定入賞口への入賞をトリガとして図柄表示ユニットによる図柄の変動表示が開始され、その後、所定の変動パターンによる変動表示を経て図柄の変動表示が停止される。そして、各図柄列の停止図柄が停止した際にその図柄が同一図柄などといった所定の図柄である場合には、特別遊技状態(大当たり状態)などに移行し多量の遊技球の払い出しなどといった特典が付与される。
また近年のパチンコ機では、遊技盤の遊技領域に複数の開口を設け、これら開口部分に発光体が位置するように遊技盤の裏面に発光体基板が配設されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この場合、開口が設けられた位置において発光体が点灯又は点滅することで遊技盤面の装飾性が高められる。そして、遊技盤面の装飾性が高められることにより、パチンコ機としての独自性が付与され、さらには他機種との差別化が図られている。
しかしながら、遊技盤の表面には、上述したとおり、図柄表示ユニットや各種入賞口を配設する必要があり、さらには複数の釘などを配設する必要がある。よって、上記のように発光体を配設する構成においては、発光体を配設する領域に制約が生じ、光の演出を行う領域の設計の自由度が低いという不都合があった。
なお、以上の問題は図柄表示ユニットが設けられたパチンコ機に限らず、例えば、一対の可動片を球入口に備える可変入賞装置を遊技盤面に有し、当該可変入賞装置内に設けられた有利口(Vゾーン)に遊技球が入球することにより大当たりを発生させるパチンコ機などにおいても同様である。
特開2004―283256号公報
本発明は、光の演出により遊技領域の装飾性を高めた遊技機において、遊技領域において光の演出を行う領域の設計の自由度を高めることができ、さらには装飾性の付加を好適に行うことができる遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の発明は、遊技機前方から視認可能な位置に遊技盤を備え、該遊技盤の前面を遊技球を誘導するレールにより区画し、その内側に複数の釘及び入賞部が配設され前記レールにより誘導された遊技球が流下する遊技領域を形成し、
前記入賞部に遊技球が入球することにより遊技者に特典を付与する遊技機において、
前記遊技盤は、
前記遊技領域が形成され、透明性を有する導光板と、
該導光板の周面の少なくとも一部に設けられ、同導光板内に光を導入する発光体と
を備え、
前記導光板は、その前面又は背面のうちの少なくとも一方に乱反射領域を有し、前記発光体から導入され内部において全反射する光が前記乱反射領域に到達した場合にその光を少なくとも遊技機前方に向けて放射する構成としたことを特徴とする。
本発明によれば、光の演出により遊技領域の装飾性を高めた遊技機において、遊技領域において光の演出を行う領域の設計の自由度を高めることができ、さらには装飾性の付加を好適に行うことが可能となる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開又は分解して示す斜視図である。 パチンコ機を構成する本体枠の前面構成を示す正面図である。 遊技領域板の構成を示す正面図である。 前扉枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。 パチンコ機裏面における第1制御基板ユニット、第2制御基板ユニット及び裏パックユニットの配置を示す模式図である。 本体枠及び遊技盤の構成を示す背面図である。 本体枠の背面構成を示す斜視図である。 遊技盤の背面構成を示す斜視図である。 軸受け金具の構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの分解斜視図である。 第1制御基板ユニットの背面構成を示す分解斜視図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第2制御基板ユニットの分解斜視図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 裏パックユニットの分解斜視図である。 タンクレールの分解斜視図である。 遊技盤ユニットの主要な構成を分解して示す斜視図である。 各導光板の構成を示す正面図である。 (a)は遊技盤ユニットの下端部分の構成を説明するための正面図であり、(b (a)は素子基板の構成を説明するための平面図であり、(b)は遊技盤ユニットの構成を説明するための底面図である。 導光板内における光の経路を説明するための説明図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示内容を示す説明図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。 外れ図柄カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 第1特定ランプ部に表示される色の切替表示と図柄表示装置における図柄の変動表示との相関を示すタイムチャートである。 払出制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 払出制御処理を示すフローチャートである。 賞球制御処理を示すフローチャートである。 貸球制御処理を示すフローチャートである。 背景態様制御処理を示すフローチャートである。 パターン1処理を示すフローチャートである。 パターン3処理を示すフローチャートである。 背景の切替表示態様を示すタイムチャートである。 別の導光板周辺の構成を説明するための説明図である。
はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明群を手段n(n=1,2,3…)として区分して示し、それらを必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、本実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.遊技機前方から視認可能な位置に遊技盤(遊技盤ユニット30)を備え、該遊技盤の前面を遊技球を誘導するレール(レールユニット50)により区画し、その内側に複数の釘(釘39)及び入賞部(一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33)が配設され前記レールにより誘導された遊技球が流下する遊技領域を形成し、
前記入賞部に遊技球が入球することにより遊技者に特典(遊技球の払い出しなど)を付与する遊技機において、
前記遊技盤は、
透明性を有し、前記遊技領域が形成された遊技領域板(遊技領域板160)と、
該遊技領域板の奥側において同遊技領域板と重なるように設けられ、透明性を有する導光板(導光板171,172,173)と、
該導光板の周面の少なくとも一部に設けられ、同導光板内に光を導入する発光体(LED181,182,183)と
を備え、
前記導光板は、その前面又は背面のうちの少なくとも一方に乱反射領域(凹凸部171b,172b,173b)を有し、前記発光体から導入され内部において全反射する光が前記乱反射領域に到達した場合にその光を少なくとも前記遊技領域板側に向けて放射する構成とし、
さらに前記遊技領域板及び前記導光板に、前記入賞部に入球した遊技球の遊技盤奥側への通過を可能とする貫通孔(貫通孔171a,172a,173a)を設けるとともに、該貫通孔の周壁部を覆うように光反射手段(光反射テープ176)を設けたことを特徴とする遊技機。
当該遊技機では、遊技機前方から視認可能な位置に遊技盤が設けられており、遊技盤の前面におけるレールにより区画された内側に遊技領域が形成されている。そして、レールにより誘導され、釘に衝突することで方向を変えながら遊技領域を流下する遊技球が入賞部に入球することにより遊技者に特典が付与される。
この場合に、手段1によれば、遊技盤は、透明性を有し遊技領域が形成された遊技領域板と、遊技領域板の奥側において当該遊技領域板と重なり合うようにして設けられた導光板とを備えている。導光板の前面又は背面の少なくとも一方には乱反射領域が形成されており、導光板の周面の少なくとも一部に設けられた発光体から光が照射されると、一部の光は導光板内において全反射しながら進み乱反射領域に到達することで少なくとも遊技領域板側に向けて放射される。そして、この放射された光は遊技領域板を透過し遊技機前方から遊技者により視認される。当該構成であれば、光の演出を行う領域が導光板に形成された乱反射領域の位置により決定されるため、光の演出を行う領域の設計の自由度を高めることができる。
また、導光板には貫通孔が形成されているので、入賞部に入球した遊技球は遊技盤の背面側へ導かれる。しかしながら、この場合、導光板内を全反射する光が貫通孔の周壁部に到達するとそこから光が漏れ出し、乱反射領域に到達する光の量が少なくなってしまい装飾性が低下してしまうおそれがある。これに対して、貫通孔の周壁部を覆うように光反射手段が設けられていることにより貫通孔の周壁部に到達した光は光反射手段により反射される。よって、乱反射領域に到達する光の量が少なくなるのを抑制することができる。
また、貫通孔の周壁部が光反射手段により覆われていない構成においては、導光板内を全反射する光が貫通孔を通過する遊技球に照射され、遊技球表面での反射光が乱反射領域を介して放射される光と混同して視認されることが考えられる。この場合、光の演出がぼやける等といった不都合が生じるおそれがある。これに対して、貫通孔の周壁部が光反射手段により覆われていることにより、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
以上より、光の演出により遊技領域の装飾性を高めた遊技機において、光の演出を行う領域の設計の自由度を高めることができ、さらには装飾性の付加を好適に行うことができる。
なお、乱反射領域を凹凸により形成する構成とするのが好ましい。この場合、導光板内において全反射する光が乱反射領域に到達すると、入射角が臨界角よりも小さくなることで当該乱反射領域を透過する、又は当該乱反射領域で乱反射することとなる。これにより、導光板から遊技機前方に光が放射される。本構成であれば、乱反射領域を比較的容易に、且つ比較的低コストで形成することができる。また、上記凹凸を機械的に形成する構成とすることにより、乱反射領域の形成をより容易に行うことができる。
手段2.手段1において、前記導光板を重なり合うようにして複数設け、さらに各導光板に対応させて前記発光体を設けたことを特徴とする遊技機。
手段2では、導光板が複数配設されており、さらに各導光板に対応して発光体が設けられている。当該構成であれば、各導光板に形成される乱反射領域の模様の大きさ、形状又は位置などを変更し各導光板の発光体を個別にオンオフ制御することで、光の演出のバリエーションを増やすことができる。また、1の導光板に対して所定の色の光を照射可能な発光体を設けるとともに、他の導光板に対して前記所定の色とは異なる色の光を照射可能な発光体を設けることによっても、光の演出のバリエーションを増やすことができる。さらに、上記2つの構成を組合せることで、光の演出のバリエーションをより増やすことができる。
手段3.手段2において、前記各導光板にそれぞれ設けられる発光体を単一の共通基板(素子基板180)上に搭載したことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、各導光板にそれぞれ設けられる発光体が単一の共通基板上に搭載された構成であることにより、発光体が複数設けられた構成において発光体の取付作業を容易に行うことができる。
手段4.手段2又は手段3において、前記複数の導光板のうち少なくとも隣り合う2枚の導光板の厚みを各導光板に対応して配設された各発光体における導光板の厚み方向の最大長さとほぼ同一とし、さらに前記少なくとも隣り合う2枚の導光板のそれぞれの対向面を近接又は当接させた構成とし、
前記少なくとも隣り合う2枚の導光板に対応して配設されると共に前記最大長さを有する各発光体を導光板の厚み方向に並ばないように配置したことを特徴とする遊技機。
手段4によれば、複数の導光板のうち少なくとも隣り合う2枚の導光板の厚みが各導光板に対応して配設された各発光体における導光板の厚み方向の最大長さとほぼ同一となっており、さらにこれら導光板はそれぞれの対向面が近接又は当接するように配設されている。よって、遊技機内部における複数の導光板を配設するための空間を極力小さくすることができる。
この場合に、上記のように近接又は当接して配置された導光板に対応して配設されると共に最大長さを有する発光体が導光板の厚み方向に並ばないように配置されている。よって、上記のように導光板の厚み方向の発光体間の距離が狭められた構成において、一の発光体から発せられる熱が隣りの発光体に伝わり難くなり、発光体の故障などといった不都合の発生を抑制することができる。
また、上記手段3の構成を備えた場合には、上記のように導光板の厚み方向の発光体間の距離が狭められた構成において共通基板上への発光体の搭載作業を容易に行うことができる。
なお、「最大長さ」は、導光板の厚み方向の長さが異なる複数の発光体が1の導光板に設けられる構成においては、そのうちの導光板の厚み方向に最も長い発光体の最大長さを意味する。
手段5.手段2又は手段3において、前記各導光板の厚みを前記各発光体における前記導光板の厚み方向の長さとほぼ同一とし、さらに前記各導光板のそれぞれの対向面を近接又は当接させた構成とし、隣り合う導光板にそれぞれ配設される各発光体を前記導光板の厚み方向に並ばないように配置したことを特徴とする遊技機。
手段5によれば、各導光板の厚みが各発光体における導光板の厚み方向の長さとほぼ同一となっており、さらに各導光板はそれぞれの対向面が近接又は当接するように配設されている。よって、遊技機内部における複数の導光板を配設するための空間を極力小さくすることができる。また、奥側に位置する導光板から放射される光の減衰を極力抑えることができる。
この場合に、隣り合う導光板にそれぞれ配設される各発光体が導光板の厚み方向に並ばないように配置されている。よって、上記のように導光板の厚み方向の発光体間の距離が狭められた構成において、一の発光体から発せられる熱が隣りの発光体に伝わり難くなり、発光体の故障などといった不都合の発生を抑制することができる。
また、上記手段3の構成を備えた場合には、上記のように導光板の厚み方向の発光体間の距離が狭められた構成において共通基板上への発光体の搭載作業を容易に行うことができる。
手段6.手段2乃至手段5のいずれかにおいて、前記各導光板から放射された光の遊技機前方から視認される明るさが同程度となるように、前記各発光体に流れる電流量を各導光板毎に設定したことを特徴とする遊技機。
手段6によれば、各導光板から放射された光の遊技機前方から視認される明るさが同程度となるように各発光体に流れる電流量が各導光板毎に設定されているので、遊技者の視線を各導光板から放射される光に対して均等に向けさせることができる。これにより、複数の導光板を設けた効果を好適に引き出すことができる。
手段7.手段2乃至手段6のいずれかにおいて、隣り合う前記各導光板にそれぞれ設けられた各発光体の間に、光を遮断する光遮断手段、又は光を反射する光反射手段(光反射テープ175)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段7によれば、隣り合う各導光板にそれぞれ設けられた各発光体の間には光遮断手段又は光反射手段が設けられているので、発光体から照射された光がその発光体が配設されている導光板の隣りに位置する導光板に導入されることが抑制される。これにより、各導光板から放射される光の色がその導光板に配設された発光体の発光色となるので、光の演出を設計どおりに行うことができる。
なお、光反射手段を設ける構成においては、当該光反射手段に到達した光が対応する導光板内に反射していくので、光の有効利用を図ることができる。
手段8.手段1乃至手段7のいずれかにおいて、前記乱反射領域を、前記導光板の前記遊技領域板との対向面の反対側の面にのみ形成したことを特徴とする遊技機。
手段8では、乱反射領域が導光板の遊技領域板との対向面の反対側の面にのみ形成されている。従って、導光板における遊技領域板との対向面の反対側の面に形成された乱反射領域において乱反射した光が遊技機前方から視認されることとなる。この場合、遊技領域板との対向面に乱反射領域を形成する構成に比べ、遊技機前方から視認される光の演出をより鮮明に(外縁をよりシャープに)表示することができる。
また、例えば、遊技領域板との対向面及びその反対側の面の両方に乱反射領域が形成されている構成においては、発光体から照射された光は、対向面の乱反射領域では透過することにより遊技機前方へと放射され、対向面の反対側の面の乱反射領域では乱反射することにより遊技機前方へと放射される。この場合、透過光と反射光とでは光の量が異なるため、光の演出にムラが生じるおそれがある。これに対して、反対側の面にのみ乱反射領域が形成されていることにより、上記のような不都合が生じるおそれはない。
手段9.手段1乃至手段8のいずれかにおいて、前記遊技領域板及び前記導光板のそれぞれの外周にて該遊技領域板と該導光板とを固定する固定部材(ビス161)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段9では、遊技領域板及び導光板が固定部材により固定されることでこれらをユニット化することができる。よって、遊技機本体への遊技領域板及び導光板の取付作業を容易に行うことができる。この場合に、遊技領域板及び導光板のそれぞれの外周にて固定部材により固定する構成であるので、上記ユニット化を好適に行うことができる。例えば、遊技領域板と導光板とのそれぞれの対向面に接着剤を塗布して固定する構成においては、内部に気泡などが発生し不良率が高くなってしまうおそれがあるからである。
なお、上記手段2等を備えた構成においては、複数の導光板も合わせて固定する構成とすることにより、導光板を複数備えた構成において遊技機本体への遊技領域板及び導光板の取付作業を容易に行うことができる。
手段10.手段1乃至手段9のいずれかにおいて、前記導光板の厚みを前記遊技領域板の厚みよりも薄くしたことを特徴とする遊技機。
遊技領域板には少なくとも複数の釘が配設されるが、これら釘を安定した状態で保持するためには釘をある程度の深さまで挿し込む必要がある。よって、遊技領域板は所定の厚みが必要である。これに対して、導光板は光を遊技機前方に放射する機能を有していればよいので、遊技領域板ほどの厚みを必要としない。この場合に、手段10の構成のように、導光板の厚みを遊技領域板の厚みよりも薄くすることで、遊技機内部における遊技領域板及び導光板を配設するための空間を極力小さくすることができる。
手段11.手段1乃至手段10のいずれかにおいて、前記遊技領域板及び前記導光板を合成樹脂により形成したことを特徴とする遊技機。
手段11によれば、遊技領域板及び導光板が合成樹脂により形成されているので、貫通孔などの形成の容易化を図ることができ、さらには各板の軽量化を図ることができる。
なお、遊技領域板は流下する遊技球が衝突する複数の釘が配設されるので所定の弾性を有するのがよく、例えば、ポリカーボネート樹脂などが好ましい。また、導光板は光の透過性が高いものがよく、さらには乱反射領域を好適に形成することができる必要があり、例えば、アクリル樹脂などが好ましい。
手段12.遊技機前方から視認可能な位置に遊技盤を備え、該遊技盤の前面を遊技球を誘導するレールにより区画し、その内側に複数の釘及び入賞部が配設され前記レールにより誘導された遊技球が流下する遊技領域を形成し、
前記入賞部に遊技球が入球することにより遊技者に特典を付与する遊技機において、
前記遊技盤は、
前記遊技領域が形成され、透明性を有する導光板と、
該導光板の周面の少なくとも一部に設けられ、同導光板内に光を導入する発光体と
を備え、
前記導光板は、その前面又は背面のうちの少なくとも一方に乱反射領域を有し、前記発光体から導入され内部において全反射する光が前記乱反射領域に到達した場合にその光を少なくとも遊技機前方に向けて放射する構成とし、
さらに前記導光板の前記入賞部が配設される位置に該導光板の厚み方向に貫通した貫通孔を設けるとともに、該貫通孔の周壁部を覆うように光反射手段を設けたことを特徴とする遊技機。
当該遊技機では、遊技機前方から視認可能な位置に遊技盤が設けられており、遊技盤の前面におけるレールにより区画された内側に遊技領域が形成されている。そして、レールにより誘導され、釘に衝突することで方向を変えながら遊技領域を流下する遊技球が入賞部に入球することにより遊技者に特典が付与される。
この場合に、手段12によれば、遊技盤は遊技領域が形成された導光板を備えている。導光板の前面又は背面の少なくとも一方には乱反射領域が形成されており、導光板の周面の少なくとも一部に設けられた発光体から光が照射されると、一部の光は導光板内において全反射しながら進み乱反射領域に到達することで少なくとも遊技機前方に放射される。この放射された光は、遊技機前方から遊技者により視認される。当該構成であれば、光の演出を行う領域が導光板に形成された乱反射領域の位置により決定されるため、光の演出を行う領域の設計の自由度を高めることができる。
また、導光板には貫通孔が形成されているので、入賞部に入球した遊技球は遊技盤の背面側へ導かれる。しかしながら、この場合、導光板内を全反射する光が貫通孔の周壁部に到達するとそこから光が外部に漏れ出し、乱反射領域に到達する光の量が少なくなってしまい装飾性が低下してしまうおそれがある。これに対して、貫通孔の周壁部を覆うように光反射手段が設けられていることにより貫通孔の周壁部に到達した光は光反射手段により反射されるため、乱反射領域に到達する光の量が少なくなるのを抑制することができる。
また、貫通孔の周壁部が光反射手段により覆われていない構成においては、導光板内を全反射する光が貫通孔を通過する遊技球に照射され、遊技球表面での反射光が乱反射領域を介して放射される光と混同して視認されることが考えられる。この場合、光の演出がぼやける等といった不都合が生じるおそれがある。これに対して、貫通孔の周壁部が光反射手段により覆われていることにより、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
また、本手段における構成では、1枚の導光板に遊技領域及び乱反射領域が形成されるので、遊技機内部という限られた空間をさほど占有することなく上記効果を奏することができる。
以上より、光の演出により遊技領域の装飾性を高めた遊技機において、光の演出を行う領域の設計の自由度を高めることができ、さらには装飾性の付加を好適に行うことができる。
なお、乱反射領域を凹凸により形成する構成とするのが好ましい。この場合、導光板内において全反射する光が乱反射領域に到達すると、入射角が臨界角よりも小さくなることで当該乱反射領域を透過する、又は当該乱反射領域で乱反射することとなる。これにより、導光板から遊技機前方に光が放射される。本構成であれば、乱反射領域を比較的容易に、且つ比較的低コストで形成することができる。また、上記凹凸を機械的に形成する構成とすることにより、乱反射領域の形成をより容易に行うことができる。
手段13.手段12において、前記遊技盤は、前記導光板の奥側であって該導光板と重なり合う位置に、前面又は背面の少なくとも一方に乱反射領域を有する装飾導光板を備え、さらに前記装飾導光板の周面の少なくとも一部に発光体を備えたことを特徴とする遊技機。
手段13では、導光板の奥側に装飾導光板が設けられており、さらに装飾導光板の周面の少なくとも一部に発光体が設けられている。当該構成であれば、導光板及び装飾導光板に形成される乱反射領域の模様の大きさ、形状又は位置などを変更し各導光板の発光体を個別にオンオフ制御することで、光の演出のバリエーションを増やすことができる。また、導光板に対して所定の色の光を照射可能な発光体を設けるとともに、装飾導光板に対して前記所定の色とは異なる色の光を照射可能な発光体を設けることによっても、光の演出のバリエーションを増やすことができる。さらに、上記2つの構成を組合せることで、光の演出のバリエーションをより増やすことができる。
なお、装飾導光板にも前記導光板の貫通孔に対応させて貫通孔を設けることで、入賞部に入球した遊技球の遊技機奥側へと流下する経路を確保しつつ、装飾導光板を導光板と重なり合う位置に配設することができる。この場合に、貫通孔の周壁部を光反射手段で覆うことにより、乱反射領域に到達する光の量が少なくなるのを抑制することができる。
手段14.手段13において、前記導光板及び前記装飾導光板にそれぞれ設けられる発光体を単一の共通基板上に搭載したことを特徴とする遊技機。
手段14によれば、導光板及び装飾導光板にそれぞれ設けられる発光体が単一の共通基板上に搭載された構成であることにより、発光体が複数設けられた構成において発光体の取付作業を容易に行うことができる。
手段15.手段13又は手段14において、前記導光板及び前記装飾導光板の厚みを各導光板に対応して配設された各発光体における導光板の厚み方向の最大長さとほぼ同一とし、さらに前記各導光板のそれぞれの対向面を近接又は当接させた構成とし、
前記各導光板に対応して配設されると共に前記最大長さを有する各発光体を導光板の厚み方向に並ばないように配置したことを特徴とする遊技機。
手段15によれば、導光板及び装飾導光板の厚みが各導光板に対応して配設された各発光体における導光板の厚み方向の最大長さとほぼ同一となっており、さらにこれら導光板はそれぞれの対向面が近接又は当接するように配設されている。よって、遊技機内部における導光板及び装飾導光板を配設するための空間を極力小さくすることができる。また、装飾導光板から放射される光の減衰を極力抑えることができる。
この場合に、上記のように近接又は当接して配置された導光板に対応して配設されると共に最大長さを有する発光体が導光板の厚み方向に並ばないように配置されている。よって、上記のように導光板の厚み方向の発光体間の距離が狭められた構成において、一の発光体から発せられる熱が隣りの発光体に伝わり難くなり、発光体の故障などといった不都合の発生を抑制することができる。
また、上記手段14の構成を備えた場合には、上記のように導光板の厚み方向の発光体間の距離が狭められた構成において共通基板上への発光体の搭載作業を容易に行うことができる。
ここで、「最大長さ」とは、導光板の厚み方向の長さが異なる複数の発光体が1の導光板に設けられる構成においては、そのうちの導光板の厚み方向に最も長い発光体の最大長さを意味する。
なお、装飾導光板を複数備えた構成においては、「導光板及び装飾導光板を含む複数の導光板のうち少なくとも隣り合う2枚の導光板の厚みを各導光板に対応して配設された各発光体における導光板の厚み方向の最大長さとほぼ同一とし、さらに前記少なくとも隣り合う2枚の導光板のそれぞれの対向面を近接又は当接させた構成とし、前記少なくとも隣り合う2枚の導光板に対応して配設されると共に前記最大長さを有する各発光体を導光板の厚み方向に並ばないように配置する」ことによって、上記手段15における効果とほぼ同様の効果を得ることができる。
手段16.手段13又は手段14において、前記導光板及び前記装飾導光板の厚みを前記各発光体における導光板の厚み方向の長さとほぼ同一とし、さらに前記導光板及び前記装飾導光板のそれぞれの対向面を近接又は当接させた構成とし、前記導光板及び前記装飾導光板にそれぞれ配設される各発光体を導光板の厚み方向に並ばないように配置したことを特徴とする遊技機。
手段16によれば、導光板及び装飾導光板の厚みが各発光体における導光板の厚み方向の長さとほぼ同一となっており、さらに各導光板はそれぞれの対向面が近接又は当接するように配設されている。よって、遊技機内部における導光板及び装飾導光板を配設するための空間を極力小さくすることができる。また、装飾導光板から放射される光の減衰を極力抑えることができる。
この場合に、導光板及び装飾導光板にそれぞれ配設される各発光体が導光板の厚み方向に並ばないように配置されている。よって、上記のように導光板の厚み方向の発光体間の距離が狭められた構成において、一の発光体から発せられる熱が隣りの発光体に伝わり難くなり、発光体の故障などといった不都合の発生を抑制することができる。
また、上記手段14の構成を備えた場合には、上記のように導光板の厚み方向の発光体間の距離が狭められた構成において共通基板上への発光体の搭載作業を容易に行うことができる。
手段17.手段13乃至手段16のいずれかにおいて、前記導光板及び前記装飾導光板から放射された光の遊技機前方から視認される明るさが同程度となるように、前記各発光体に流れる電流量を各導光板毎に設定したことを特徴とする遊技機。
手段17によれば、導光板及び装飾導光板から放射された光の遊技機前方から視認される明るさが同程度となるように各発光体に流れる電流量が各導光板毎に設定されているので、遊技者の視線を各導光板から放射される光に対して均等に向けさせることができる。これにより、装飾導光板を設けた効果を好適に引き出すことができる。
手段18.手段13乃至手段17のいずれかにおいて、前記導光板及び前記装飾導光板にそれぞれ設けられた各発光体の間に、光を遮断する光遮断手段、又は光を反射する光反射手段を設けたことを特徴とする遊技機。
手段18によれば、導光板及び装飾導光板にそれぞれ設けられた各発光体の間には光遮断手段又は光反射手段が設けられているので、導光板の発光体(装飾導光板の発光体)から照射された光が装飾導光板(導光板)に導入されることが抑制される。これにより、各導光板から放射される光の色がその導光板に配設された発光体の発光色となるので、光の演出を設計どおりに行うことができる。
なお、光反射手段を設ける構成においては、当該光反射手段に到達した光が対応する導光板内に反射していくので、光の有効利用を図ることができる。
手段19.手段13乃至手段18のいずれかにおいて、前記導光板及び前記装飾導光板のそれぞれの外周にて該導光板と該装飾導光板とを固定する固定部材を設けたことを特徴とする遊技機。
手段19では、導光板及び装飾導光板が固定部材により固定されることでこれらをユニット化することができる。よって、遊技機本体への導光板及び装飾導光板の取付作業を容易に行うことができる。この場合に、導光板及び装飾導光板のそれぞれの外周にて固定部材により固定する構成であるので、上記ユニット化を好適に行うことができる。例えば、導光板と装飾導光板とのそれぞれの対向面に接着剤を塗布して固定する構成においては、内部に気泡などが発生し不良率が高くなってしまうおそれがあるからである。
手段20.手段12乃至手段19のいずれかにおいて、前記乱反射領域を、前記導光板の前記遊技領域面の反対側の面にのみ形成したことを特徴とする遊技機。
手段20では、乱反射領域が導光板の遊技領域面の反対側の面にのみ形成されている。従って、導光板における遊技領域面の反対側の面に形成された乱反射領域において乱反射した光が遊技機前方から視認されることとなる。この場合、遊技領域面に乱反射領域を形成する構成に比べ、遊技機前方から視認される光の演出をより鮮明に(外縁をよりシャープに)表示することができる。
また、例えば、遊技領域面及びその反対側の面の両方に乱反射領域が形成されている構成においては、発光体から照射された光は、遊技領域面の乱反射領域では透過することにより遊技機前方へと放射され、遊技領域面の反対側の面の乱反射領域では乱反射することにより遊技機前方へと放射される。この場合、透過光と反射光とでは光の量が異なるため、光の演出にムラが生じるおそれがある。これに対して、反対側の面にのみ乱反射領域が形成されていることにより、上記のような不都合が生じるおそれはない。
手段21.手段12乃至手段20のいずれかにおいて、前記導光板を合成樹脂により形成したことを特徴とする遊技機。
手段21によれば、導光板が合成樹脂により形成されているので、貫通孔などの形成の容易化を図ることができ、さらには導光板の軽量化を図ることができる。
なお、導光板は光の透過性が高いものがよく、さらには乱反射領域を好適に形成することができる必要があり、例えば、アクリル樹脂などが好ましい。
手段22.手段1乃至手段21のいずれかにおいて、遊技の制御を行う制御装置(主制御装置271)又は該制御装置を搭載する搭載部が背面に取り付けられる取付板(取付板190)を、前記導光板の奥側に設けたことを特徴とする遊技機。
手段22では、導光板の奥側には取付板が設けられており、当該取付板の背面に制御装置又は制御装置を搭載する搭載部が取り付けられている。例えば、取付板が設けられておらず、導光板の背面に制御装置を取り付ける構成においては、当該制御装置を取り付けるためのビスなどといった固定具を導光板の背面に挿し込む必要がある。この場合、固定具が配設された位置から光が外に漏れだし、乱反射領域に到達する光の量が減少してしまうおそれがある。これに対して、本手段における構成であれば、このような不都合を発生させることなく、制御装置又は制御装置を搭載する搭載部を配設するための領域を確保することができる。
なお、上記手段2を備えた構成においては、最背面側にある導光板の奥側に取付板を設ける構成とする。また、上記手段13を備えた構成においては、装飾導光板の奥側に取付板を設ける構成とする。
手段23.手段1乃至手段22のいずれかにおいて、前記発光体を前記導光板の下面に配設したことを特徴とする遊技機。
一般的に、当該遊技機は縦長の形状をしており、また当該遊技機の遊技領域の下方には遊技球を遊技領域に打ち出すべく操作される操作部材などが設けられているため遊技機内部における遊技領域の下方には所定の空間がある。この場合に、手段23によれば、導光板の下面に発光体が配設されているので、導光板の周面に発光体が配設される構成において、遊技盤の上端及び左右両端を遊技機の上端及び左右両端に近接させることができる。よって、導光板の周面に発光体が配設される構成において、遊技盤の上下左右への拡張を好適に行うことができ、それに伴って遊技領域の拡張を実現することが可能となる。
手段24.手段1乃至手段23のいずれかにおいて、前記導光板の周面のうち前記発光体が設けられている部分を除いた領域を覆うように周面用光反射手段(光反射テープ177)を設けたことを特徴とする遊技機。
導光板内を全反射する光が導光板の周面に到達するとそこから光が漏れ出し、乱反射領域に到達する光の量が少なくなってしまい装飾性が低下してしまうおそれがある。これに対して、手段24によれば、導光板の周面のうち発光体が設けられている部分を除いた周面を覆うように光反射手段が設けられていることにより、周面に到達した光は光反射手段により反射される。よって、乱反射領域に到達する光の量が少なくなるのを抑制することができる。
なお、導光板の周面には光反射手段を設けずに、遊技機本体における遊技盤が配設される部分の導光板との対向部に光反射手段を設ける構成としても乱反射領域に到達する光の量が少なくなるのを抑制することができるが、本手段24における構成であれば、例えば、遊技機製造時などにおいて貫通孔の周壁部に光反射手段を設けるとともに周面にも光反射手段を設けることができるので、作業効率を向上させることができる。
手段25.手段1乃至手段24のいずれかにおいて、前記発光体は発光ダイオードであり、該発光ダイオードが配設される前記導光板の周面に沿って同発光ダイオードを複数配設したことを特徴とする遊技機。
手段25によれば、発光体が発光ダイオードであるので、発光体の消費電力を低くすることができ、また使用寿命を長くすることができ、さらには表示出力を安定化させることができる。この場合に、発光ダイオードが周面に沿って複数配設されているので、各導光板において乱反射領域が広範囲に形成されていたとしても、導光板から放射された光にムラが生じることを抑制することができる。また、1つの発光ダイオードが故障しても、光の演出は継続されるので装飾性が極端に低下することを抑制することができる。
手段26.手段25において、前記各発光ダイオードに流れる電流量を調整するための抵抗を、前記複数の発光ダイオードと一列で並ぶように配置したことを特徴とする遊技機。
手段26によれば、複数の発光ダイオードと一列で並ぶように抵抗を配置する構成とすることで、抵抗を配置するための領域を導光板の厚み方向に確保する必要がない。よって、導光板の厚み寸法を小さくすることが可能となり、遊技機内部における複数の導光板を配設するための空間を極力縮小することができるとともに、奥側にある導光板から放射される光の減衰を極力抑えることができる。
手段27.手段1乃至手段26のいずれかにおいて、前記導光板の前記発光体が配設される周面に凹部(凹部171c,172c,173c)を形成し、該凹部内に前記発光体を収容する構成とし、前記凹部を前記発光体の外形に沿うようにして形成したことを特徴とする遊技機。
手段27によれば、発光体の外形に沿うようにして形成された凹部内に発光体を収容する構成であるので、発光体から照射される光を導光板内に好適に導入することができる。
なお、上記手段20乃至手段27のいずれかで上記手段13を備えた構成においては、「導光板」には装飾導光板も含むこととする。
手段28.手段1乃至手段27のいずれかにおいて、前記発光体をオンオフ制御する発光制御手段(音声ランプ制御装置272における背景態様制御処理を行う機能)を備え、該発光制御手段は遊技機の電源が投入されることにより所定のパターン(パターン1、パターン2、パターン3)に基づいて前記発光体のオンオフ制御を開始するよう構成したことを特徴とする遊技機。
手段28によれば、発光体は遊技機の電源が投入されることにより所定のパターンに基づいてオンオフ制御される。これにより、遊技領域における光の演出を遊技機の電源が投入されることで開始することができる。なお、電源投入時に発光体のオンオフ制御が開始されるので、遊技ホールなどにおける電源投入時などにおいて発光体やそのオンオフ制御に関わる部位の故障の有無を容易にチェックすることが可能となる。
手段29.手段1乃至手段28のいずれかにおいて、遊技球を遊技領域内に打ち出すべく操作される操作部材(遊技球発射ハンドル18)と、前記遊技領域内に設けられ、複数の絵柄を変動表示する絵柄表示装置(第1図柄表示装置41)と、前記操作部材により打ち出された遊技球が所定の入賞部(作動口33)に入球した場合に前記複数の絵柄の変動表示を開始させ、予め設定された変動態様に従って変動表示させた後にその変動表示を終了させるよう前記絵柄表示装置を表示制御する表示制御手段(表示制御装置214)とを備え、
前記複数の絵柄が前記絵柄表示装置に設定された有効ライン上で所定絵柄の組合せとなって変動表示を終了した場合に遊技者に特典(特別遊技状態)を付与する構成としたことを特徴とする遊技機。
手段29によれば、上記手段1乃至手段28のいずれかの効果を絵柄表示装置を備えた遊技機において享受することができる。
なお、上記手段1等の構成を備えた場合には、導光板(装飾導光板)に絵柄表示装置を配設するための貫通孔を設ける必要がある。この場合に、貫通孔の周壁部を覆うように光反射手段を設けることで、貫通孔の周壁部から光が漏れ出るのを抑制することができる。また、絵柄表示装置から発せられる光が貫通孔の周壁部から導光板内に入射することを抑制することができる。よって、絵柄表示装置からの光が発光体の光と混同して視認され光の演出がぼやけてしまうといった不都合の発生を抑制することができる。
また、上記手段28を備えた構成においては、絵柄表示装置における絵柄の変動態様に対応させて発光制御手段が発光体のオンオフ制御のパターンを変化させる構成とすることにより光の演出を多様化することができる。特に、所定の絵柄の組合せが有効ライン上に停止する遊技回には、特有のパターン(パターン3)に基づいて発光制御手段が発光体をオンオフ制御する構成とすることにより、光の演出への遊技者の注目度をより高めることができる。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開又は分解して示す斜視図、図3はパチンコ機10を構成する本体枠12の前面構成を示す正面図である。なお、図2、図3では便宜上、パチンコ機10の遊技領域内の構成を空白としている。
図1〜図3に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11を備えている。外枠11は、遊技ホールへの設置の際に、いわゆる島設備に取り付けられる。外枠11は、木製の板材を全体として矩形枠状に組み合わせた状態とされ、各板材を小ネジ等の離脱可能な締結部材により固定することによって構成されている。従って、釘やリベットを使って各板材を組み付けていた従来構造と比べて構成部材の再利用(リユース)が容易な構成となっている。本実施の形態では、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成してもよい。
外枠11の一側部には、本体枠12が開閉可能に支持されている。その開閉軸線はパチンコ機10の正面からみて左側に上下へ延びるように設定されており、その開閉軸線を軸心にして本体枠12が前方側に開放できるようになっている。更に言うと、本パチンコ機10には右側に遊技球発射ハンドル18の設置箇所が設けられているため、遊技球発射ハンドル18とは反対側の側部を中心に本体枠12を開閉可能としたということができる。本体枠12は合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されている。ABS樹脂を用いることにより、比較的低コストで耐衝撃性の高い本体枠12を得ることができる。本体枠12をアルミニウム等の金属によって構成してもよい。なお本実施の形態では、外枠11と本体枠12とにより遊技機本体が構成されている。外枠11に代わる構成として設置枠体を遊技ホール側に予め設けておき、遊技ホールへのパチンコ機10の設置に際しては本体枠12を前記設置枠体に組み付ける構成とすることも可能である。かかる構成では、本体枠12とにより遊技機本体が構成される。
本体枠12の前面側の下部位置には、前面板14が設けられている。前面板14は横長状に形成され、その横幅は本体枠12の横幅とほぼ一致するように構成されている。前面板14は、幅方向ほぼ中央部において手前側へ膨出した膨出部15aを有するベース部15と、ベース部15の膨出部15a内側に設けられ下方にくぼんだ皿形状をなす球受皿としての下皿16と、下皿16の奥側の壁面を構成する奥壁パネル17とを備えている。ベース部15は本体枠12に対してネジ等の締結部材により固定されていることから、ベース部15が本体枠12に対する取付部を構成している。ベース部15には膨出部15aよりも右方に、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル18が設けられている。奥壁パネル17には球排出口17aが設けられており、球排出口17aより排出された遊技球が下皿16内に貯留されるようになっている。
ベース部15の膨出部15a前面側にはスライド式の球抜きレバー19が設けられている。なお、球抜きレバー19はプッシュ式としてもよい。そして、球抜きレバー19が操作されると下皿16の底面に設けられた図示しない閉鎖板が一体に又はリンクを介して移動して球抜き穴が開放され、下皿16内の貯留球が下方に排出されるよう構成されている。球抜きレバー19には球抜き穴を塞ぐ側へ球抜きレバー19を付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられ、球抜きレバー19の操作が解除された際には付勢部材の付勢力によって閉鎖板が球抜き穴の開放位置に復帰する構成となっている。奥壁パネル17の球排出口17aとは異なる位置には、多数の小孔が集合したスピーカカバー部17bが形成されており、当該パネル17の後方に設置されたスピーカ20の出力音がスピーカカバー部17bを通じて前方に発せられるようになっている。
本体枠12の前面側の前面板14を除く範囲には、本体枠12を覆うようにして前面扉としての前扉枠13が設けられている。従って、前面板14と前扉枠13とにより本体枠12の前面側全体が覆われている。前扉枠13は、本体枠12に対して開閉可能に取り付けられており、本体枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。なお、前扉枠13は前面板14と同様、ABS樹脂にて成形されている。前扉枠13はパチンコ機10の前面側に露出されるが、ABS樹脂で成形していることによって、装飾等の目的で表面の適宜箇所にメッキを施すことが可能となる。
前扉枠13の下部位置には、下皿16の上方において手前側へ膨出した膨出部22が設けられ、その膨出部22内側には上方に開口した上皿23が設けられている。上皿23は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置側へ導くための球受皿である。膨出部22前面側には上皿23用の球抜きレバー24が設けられており、この球抜きレバー24を操作すると上皿23の最下流部付近に設けられた球抜き通路(図示略)が開放され、上皿23内の貯留球が下皿16へ排出されるようになっている。なお、上皿23も下皿16等と同様、難燃性のABS樹脂にて構成することが可能である。
本パチンコ機10では、ガラス扉枠と前飾り枠とを個別に設けこれらを前面枠(本実施の形態の本体枠に相当)に対して各々開閉可能とすると共に前飾り枠に上皿を設けていた従来構成と異なり、ガラス扉枠と前飾り枠とを1つに統合して前扉枠13とし、前扉枠13に対して一体的に上皿23を設ける構成としている。この場合、ガラス扉枠と前飾り枠とを1つに統合して前扉枠13としたため、当該前扉枠13においてガラス支持構造の強度向上が実現できる。つまり、本パチンコ機10では、遊技領域の拡張を目的とし、その遊技領域拡張に伴い大きめのガラス137を前扉枠13に搭載している。従って、ガラス周囲の枠部分が幅狭になり、強度低下の問題が懸念されるが、ガラス下方に上皿一体の枠部分を設けること等によりガラス支持構造の十分な強度が確保できる。
図3に示すように、本体枠12は、外形が前記外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース25を主体に構成されており、樹脂ベース25の中央部には略円形状の窓孔26が形成されている。樹脂ベース25の後側には遊技盤ユニット30が着脱可能に装着されている。
遊技盤ユニット30には、前後方向に貫通する大小複数の貫通孔が形成されている。各貫通孔には一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、スルーゲート34及び可変表示ユニット35等がそれぞれ設けられている(図4参照)。実際には、一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、スルーゲート34及び可変表示ユニット35はねじ等により遊技盤ユニット30の表面に取り付けられている。本実施の形態では、可変表示ユニット35が遊技盤ユニット30の略中央に配置され、その下方に作動口33が配置され、さらにその下方に可変入賞装置32が配置されている。
可変表示ユニット35の左右両側にスルーゲート34が配置され、遊技盤ユニット30の下部両側に一般入賞口31がそれぞれ複数配置されている。作動口33には、所定の条件下で作動状態(開放状態)となる電動役物が付随的に設けられている。前記一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33に遊技球が入ると、それが後述する検出スイッチにより検出され、その検出結果に基づいて上皿23(場合によっては下皿16)に対し所定数の賞品球が払い出される。
その他に、可変表示装置32の下部であって遊技盤ユニット30の下端から上方に離間した位置にはアウト口36が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。また、遊技盤ユニット30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘39が植設されていると共に、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技盤ユニット30の左右両側部には、組付相手である本体枠12の左右両側からの張出領域との干渉を回避するように凹部としての切欠38が複数箇所に形成されている。
遊技盤ユニット30の表面に配設される可変表示ユニット35には、作動口33への入賞をトリガとして第1図柄(特別図柄)を変動表示する図柄表示装置41が設けられている。可変表示ユニット35には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム43が配設されている。このセンターフレーム43は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。センターフレーム43の上部中央には、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48が横並びの状態で設けられている。また、これら両特定ランプ部47,48が配設された領域を挟むように、第1特定ランプ部47及び図柄表示装置41に対応した保留ランプ44が設けられている。遊技球が作動口33を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ44の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、保留ランプ44は、図柄表示装置41の一部で変動表示される構成等であっても良い。上述したように、センターフレーム43の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、保留ランプ44、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。センターフレーム43の下部には、第2特定ランプ部48に対応した保留ランプ46が設けられている。遊技球がスルーゲート34を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、保留ランプ46は、前記保留ランプ44と同様に、図柄表示装置41の一部で変動表示される構成等であっても良い。
図柄表示装置41は液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば左、中及び右に並べて第1図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。この図柄の変動表示については、後に詳細に説明することとする。なお、図柄表示装置41は、8インチ以外の10インチ,7インチ等の液晶ディスプレイを備えたもの、ワイドサイズのディスプレイを備えたもの、又はCRT,ドットマトリックス,7セグメント等その他のタイプにより表示画面を構成したものであってもよい。
第1特定ランプ部47には、その内側に赤、緑、青の3色発光タイプのLEDランプが配設されている。そして、作動口33への入賞をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、作動口33への入賞をトリガとして、赤色光が点灯され、その状態で所定時間が経過すると緑色光に発光色が切り替えられる。そして、緑色光が点灯された状態で前記所定時間が経過すると青色光に発光色が切り替えられる。その後、発光色の切り替え停止時期がくるまで、赤色、緑色、青色という順序で発光色の切り替えが繰り返し行われる。これにより、第1特定ランプ部47には、赤色、緑色、青色が、この順序で繰り返し表示されることとなる。そして、最終的に赤色又は緑色が停止表示された場合には、大当たりが発生し、青色が停止表示された場合には、大当たりが発生しない。また、最終的に赤色で停止表示された場合と、最終的に緑色で停止表示された場合とで、大当たりの種類が異なり、前者の方が遊技者に有利な大当たりが発生することとなる。この発光色の切り替えに関しては、後に詳細に説明することとする。
一方、第2特定ランプ部48には、その内側に赤、緑の2色発光タイプのLEDランプが配設されている。この第2特定ランプ部48は、スルーゲート34の通過をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、遊技球がスルーゲート34を通過すると、赤色光の点灯と緑色光の点灯とが交互に行われる。これにより、第2特定ランプ部48には、赤色、緑色が交互に表示されることとなる。そして、赤色が停止表示された場合には、作動口33に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となるよう構成されている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り替えられるようになっている。より詳しくは、大当たりが発生すると、可変入賞装置32が所定の開放状態となり、遊技球が入賞し易い状態となる。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32内の継続入賞口への入賞を条件として次ラウンドへの移行条件成立とし、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放されるものが一般的である。
遊技盤ユニット30の表面には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤ユニット30の表面上部へ案内するためのレール部材としてのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品にて構成されており、より具体的には、摩擦抵抗を低減するべくフッ素配合のポリカーボネート樹脂が用いられている。レールユニット50は、内外二重に設けられた内レール部51と外レール部52とを有する。内レール部51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、外レール部52は内レール部51の上方開放領域を囲むようにかつ内レール51の左側部と並行するように略半円環状に形成されている。
内レール部51は、他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤ユニット30の表面の面上にほぼ垂直に起立して設けられている。また、外レール部52は、内レール部51と同様に他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤ユニット30の表面の面上にほぼ垂直に起立して設けられた支持部52aを有し、その支持部52aの内側面に、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするための摺動プレート52bが取り付けられている。摺動プレート52bは、長尺状をなすステンレス製の金属帯よりなり、複数箇所で支持部52aに支持されている。かかる場合、内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、これら各レール部51,52が所定間隔を隔てて対向する部分により球案内通路が形成されている。なお、内外のレール部51,52が対向する部位では、遊技盤ユニット30の表面との当接部53により各レール部51,52が連結されており、球案内通路は手前側に開放した溝状に形成されている。
レールユニット50において、前記球案内通路より遊技球が飛び出す部位(図4の左上部)には戻り球防止部材54が取着され、該飛び出した遊技球の最大飛翔部分に対応する部位(図4の右上部)には返しゴム55が取着されている。戻り球防止部材54により、一旦球案内通路から遊技盤ユニット30の表面の上部へと飛び出した遊技球が球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、所定以上の勢いで発射された遊技球は返しゴム55に当たり、遊技領域の中央寄りに跳ね返されるようになっている。
レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤ユニット30の表面に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤ユニット30の表面に取り付けられる際には、遊技盤ユニット30の表面上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤ユニット30の表面に対するレールユニット50の締結がなされる。ここで、レールユニット50の上下及び左右の各端部は略直線状に形成されている。つまり、レールユニット50の上下及び左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤ユニット30の表面上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。レールユニット50は、遊技領域の最大幅となる位置が遊技盤ユニット30の左右端位置に至るように配設されている。なお、レールユニット50の球案内通路に対応する部位のなかでも特に遊技球の受け入れ部位に関しては、当該レールユニット50を強固に取り付けて遊技球の飛びを安定させるべく、該当するフランジ56が他よりも多い箇所(本実施の形態では3カ所、他は2カ所)でネジ止めされている。
内レール部51及び外レール部52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。凸部57は、内レール部51の外周部から下方へ延びるように形成され、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路76(図3参照)に導く機能を有する。
遊技盤ユニット30の表面においてレールユニット50よりも外方の左上部には、前後に貫通した中継端子孔59が設けられており、この中継端子孔59を通じて、遊技盤ユニット30の裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60がパチンコ機10前面側に露出されるようになっている。
次に、遊技領域について説明する。遊技盤ユニット30の表面はレールユニット50(内外レール部51,52)により内外領域に区画され、略円形状に区画された内側領域が遊技領域とされている。
本実施の形態では、遊技領域を、パチンコ機10の正面から見て内レール部51及び外レール部52によって囲まれる領域のうち、内外レール部51,52の対向部分である球案内通路の領域を除いた領域として説明する。つまり、遊技領域は球案内通路部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール部52によってではなく内レール部51によって特定される。また、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール部51によって特定され、遊技領域の下側限界位置はアウト口36が形成された遊技盤ユニット30の下端位置によって特定され、遊技領域の上側限界位置は外レール部52によって特定される。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース25において、窓孔26(遊技盤ユニット30)の下方には、遊技球発射装置より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース25に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後球案内通路を通じて遊技領域に案内される。
発射レール61と球案内通路との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路76が設けられている。従って、仮に遊技球発射装置から発射された遊技球が戻り球防止部材54まで至らずファール球として球案内通路内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路76を介して下皿16に排出される。
ファール球が球案内通路内を逆流してくる際、その多くは外レール部52に沿って流れ、外レール部52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は球案内通路内で暴れ、内レール部51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路76に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路76に確実に案内され、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置には、前扉枠13側の球出口(上皿23の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、発射レール61の発射基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材63,64を設置してあるため、前扉枠13側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作が実現できる。
また、本体枠12の前面において発射レール61の左側には、左右一対の排出口66,67が形成されると共に、その前方に、排出口66,67より排出された遊技球を上皿23又は下皿16の何れかに案内するための遊技球案内ユニット70が取り付けられている。便宜上以下の説明では、排出口66を第1排出口、排出口67を第2排出口ともいう。これら排出口66,67は、本体枠12の背面に設けられた遊技球分配部245(図10参照)に通じており、基本的に第1排出口66より遊技球の排出が行われ、この第1排出口66も含め上皿23に通じる通路が遊技球で一杯になると、第1排出口66に代えて第2排出口67より遊技球の排出が行われるようになっている。
遊技球案内ユニット70は、ポリカーボネート樹脂等の透明な樹脂材料により内部を視認可能に構成され、本体枠12に対して前扉枠13を閉鎖した状態で本体枠12と前扉枠13との間に収まるよう厚みが比較的薄くなるように形成されている。遊技球案内ユニット70には、前述のファール球通路76が一体的に形成されている。遊技球案内ユニット70には、前記排出口66,67と下皿16とを連通するための球排出通路71が形成されている。遊技球案内ユニット70には、本体枠12の第1排出口66の手前側に、上皿23に連通する連通口72が形成され、連通口72を閉鎖するようにして開閉プレート73が取り付けられている。開閉プレート73は支軸74により回動可能に支持され、付勢手段としてのバネ75により連通口72を閉鎖する位置に常時付勢されている。
遊技球案内ユニット70の上記構成によれば、前扉枠13を開放した状態ではバネ75の付勢力により開閉プレート73が図示の如く起き上がり、連通口72を閉鎖する。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が球排出通路71を通じて下皿16に案内される。従って、連通口72の上流側に遊技球が貯留されている状態で前扉枠13を開放した場合、その貯留球は連通口72よりこぼれ落ちることなく、球排出通路71を通じて下皿16に流下する。つまり、前飾り枠が省略され前扉枠13に対して上皿23が直接設けられる構成とした本パチンコ機10にあっても、前扉枠13の開放に際し連通口72の上流側にある遊技球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠13を閉鎖した状態では、前扉枠13の裏面に設けられた球通路樋138(図2参照)によりバネ75の付勢力に抗して開閉プレート73が押し開けられる。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が連通口72を介して上皿23に案内される。従って、連通口72より上流側の遊技球は上皿23に払い出される。なお、遊技球案内ユニット70の球排出通路71下流側には、下皿16に排出された遊技球が一杯(満タン)になったことを検知する下皿満タンスイッチが取り付けられている。
樹脂ベース25には、窓孔26の左上部にも小窓79が設けられている。この小窓79は、図4で説明した遊技盤ユニット30の中継端子孔59に対応する位置にそれとほぼ同一の形状で設けられ、中継端子孔59及び小窓79を通じて、遊技盤裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60が本体枠12の前面側に露出される。かかる構成において、前扉枠13側に設けた各種ランプに対しては、本体枠12(樹脂ベース25)の小窓79より露出した接続コネクタ60を介して電気的な接続がなされている。樹脂ベース25の上部には、前扉枠13の開放の状態を検出するための前扉枠開放スイッチ27が設けられている。前扉枠開放スイッチ27は、樹脂ベース25の前面に出没可能なピンを有しており、本体枠12に対して前扉枠13を閉じた状態ではピンが押し込まれて前扉枠13の閉鎖が検知され、本体枠12に対して前扉枠13を開いた状態ではピンが突出位置に戻って前扉枠13の開放が検知されるようになっている。樹脂ベース25の左右2カ所には、本体枠12に対して前扉枠13を閉じた際に前扉枠13背面の金具類(図5に示す補強板131〜134)に接触し、且つその金具類を本体枠12側に導通させてアース(接地)するための金属片28a,28bが取り付けられている。従って、金属片28a,28bを通じて、前扉枠13背面の金具類が本体枠12側の施錠装置やヒンジ金具に導通され、これら施錠装置やヒンジ金具と共にアースされる。
本体枠12の左端側(開閉軸線側)には、前扉枠13を開閉可能に支持するための支持機構として、上下一対の支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には上方へ突出する突起軸84が設けられている。なお、支持金具81,82に支持される前扉枠13の具体的構成については後述する。また、本体枠12の右端側(開閉軸線とは反対側)には、前扉枠13裏面側の開放端側に設けた上下一対の鉤金具155,156(図2参照)を挿入するための挿入孔87,88がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、本体枠12や前扉枠13を施錠状態とするための施錠装置が本体枠12の裏面側に隠れて配置される構成となっている。従って、鉤金具155,156が挿入孔87,88を介して施錠装置に係止されることによって、前扉枠13が本体枠12に対して開放不能に施錠される。
本体枠12の右下隅部には、外枠11に対する本体枠12の施錠及び解錠、並びに本体枠12に対する前扉枠13の施錠及び解錠を行うための鍵部材としてのシリンダ錠91が設置されている。シリンダ錠91は施錠装置に一体化されており、施錠装置のうちシリンダ錠91だけが本体枠12の前方に突出した状態で設けられている。この場合、シリンダ錠91は、遊技領域の最大幅となる位置とは異なる位置に設けられている。シリンダ錠91は、本体枠12の施解錠と前扉枠13の施解錠とを共に賄う機能を有しており、鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り方向)に回すと本体枠12の施錠が解かれ、逆にキーを右(時計回り方向)に回すと前扉枠13の施錠が解かれるようになっている。
図2に示すように、本体枠12には、シリンダ錠91を囲むようにして縦長状のカバー部材92が取り付けられている。詳細な図示は省略するが、カバー部材92には、その上端部及び下端部に係止部(フック)が形成されている。従って、上側の係止部を本体枠12側に係止させると共に、下側の係止部を本体枠12と前面板14との間に挟み込むことにより、カバー部材92が本体枠12に取り付けられる。前扉枠13には、カバー部材92の形状に合わせて切欠部145が形成されており、前扉枠13を閉鎖した状態ではこの前扉枠13と共にカバー部材92がパチンコ機前面部を構成する。なお、前扉枠13を閉鎖したとき、カバー部材92に形成された鍔部が前扉枠13により押さえられ、カバー部材92のがたつきが防止されるようになっている。
次に、前扉枠13について図1,図5を参照しつつ説明する。なお、図5は、前扉枠13の背面図である。
前扉枠13には遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした視認窓としての窓部101が形成されている。窓部101は、円形に近い略楕円形状をなし、より詳しくは、その左右側の略中央部が上下側に比べて緩やかに湾曲した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になる形状であってもよい。本実施の形態におけるフレーム幅寸法は、本体枠12において外レール部52の最上部(遊技領域の上端)と本体枠12の上端との間の距離とほぼ一致するものである。これにより、遊技領域における上部領域の視認性が確保されやすくなると共に、大型の可変表示ユニット35も比較的上方に配置することができるようになっている。
前扉枠13の左右のフレーム部分は、フレーム幅を小さくするには制約があり、前扉枠13自体の強度及びガラス支持強度を確保するのに十分な幅寸法を必要とする。この場合、前扉枠13を閉鎖した状態において、球案内通路の一部が、前扉枠13の左側フレーム部分と重複し覆い隠されるようになる。しかしながら、球案内通路において遊技球が一時的に視認困難となったとしても、かかる球案内通路は遊技球が遊技領域に案内されるまでの通過領域に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域において遊技球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。以上により、前扉枠13の十分な強度及びガラス支持強度を確保しつつも、遊技に何ら支障を及ぼすことなく遊技領域の拡張が可能となる。
前扉枠13にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御されることにより、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。例えば、窓部101の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部にはLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり状態時に点灯や点滅を行うことにより大当たり中であることを報知する。また、上皿23周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とがそれぞれ設けられている。なお、環状電飾部102は、内外二重の樹脂カバー層とその内側に収容された発射板付き発光体(LED)とよりなり、樹脂カバー層の各々の内側面には各層で縦横に交差する向きに突条(又は波状の突起)が設けられている。外側の樹脂カバー層は透明であり、内側の樹脂カバー層は有色である。従って、環状電飾部102を発光させれば、多数に分散化された状態、又は立体感を伴った状態の電飾が実現できるようになる。樹脂カバー層には、ガラス粉末入りの樹脂材料を用いると良い。このような樹脂カバー層の構成は、他の電飾部(例えば中央電飾部103や賞球ランプ105)に適用することもできる。
前扉枠13には、窓部101の下方位置に、貸球操作部120が配設されている。貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されたカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、貸球操作部120によって球貸し操作、カード返却操作及びカード度数の確認を行うことができる。すなわち、球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機(いわゆる現金機)では貸球操作部120が不要となるが、かかる場合には、貸球操作部120の設置部分に飾りシール等が付されるようになっている。これにより、貸球操作部120を設けた本パチンコ機10の構成において、カードユニットを用いたパチンコ機(いわゆるCR機)と現金機との共用が可能となる。
前扉枠13の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、図5に示すように、前扉枠13の裏側にあって窓部101の左右及び上下の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図の左側及び上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。これにより、補強板131〜134による電気経路の閉じたループが切断され、ノイズの原因となる磁界の発生等が防止されている。
図5の右側となる開閉軸線側の補強板131にはその上端部及び下端部に、本体枠12に対する組付機構として、組付金具151,152が取り付けられている。そして、本体枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前扉枠13側の組付金具151,152が取り付けられている。すなわち、下側の組付金具152には下面に開口する軸穴が形成されており、その軸穴に下側の支持金具82の突起軸84が挿入される一方、上側の組付金具151の軸部が上側の支持金具81の支持孔83に挿入されることにより、本体枠12に対して前扉枠13が開閉可能に支持されている。また、同補強板131にはその中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前扉枠13を閉じた状態で本体枠12の孔部12a(図3参照)に挿入されるように構成されている。これにより、上皿23を含む形態で前扉枠13を構成し、その上下の軸支間隔を長くした本パチンコ機10においても、中間位置における前扉枠13の浮き上がりが防止できる。それ故、前扉枠13を浮かしての不正行為等が抑制されるようになっている。
図5の左側となる開閉軸線とは反対側の補強板132には鉤形状をなす上下一対の鉤金具155,156が取り付けられている。これら鉤金具155,156は、後方に延び、本体枠12に設けた挿入孔87,88(図3参照)に対応するようにして設けられている。本体枠12に対して前扉枠13を閉鎖した際、鉤金具155,156が本体枠12側の挿入孔87,88に挿入されて施錠装置により施錠状態とされるようになっている。
下側の補強板134には、前記発射レール61に対向する位置に樹脂ケース136が取り付けられている。樹脂ケース136には、前記貸球操作部120用の回路基板が収容されている。樹脂ケース136の背面(図5に見える面)は平坦状をなし、前扉枠13を閉じた際に発射レール61の側壁を構成するようになっている。故に、発射レール61から遊技球が前方にこぼれ落ちることが防止される。
下側の補強板134の一部を切り欠いた部位には、パチンコ機10後方に向けて球通路樋138が設置されており、球通路樋138の少なくとも上方には、同じくパチンコ機10後方に向けて延びる庇(ひさし)部139が設けられている。この場合、本体枠12側に前扉枠13を閉じた状態では、球通路樋138と庇部139との間に、本体枠12側の連通口72上辺に沿って延びる突条が入り込むようにして配置される。故に、球通路樋138より針金やフィルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の内側が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。ガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚のガラス137が前後に所定間隔を隔てて取着されている。
前述した通り本実施の形態のパチンコ機10では遊技領域の拡張を図っていることから、前扉枠13を閉じた状態にあっては、内外のレール部51,52間に形成された球案内通路の一部が前扉枠13により覆い隠される構成となっている。それ故、球案内通路では手前側の開放部がガラス137で覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、遊技球発射装置より発射された遊技球が戻り球防止部材54まで至らず戻ってくると、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、外レール部52とガラス137との間にできる隙間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施の形態では、前扉枠13に、球案内通路の手前側開放部を被覆するためのレールカバー140を取り付けている。レールカバー140は略円弧状をなす板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー140は、その円弧形状が前記球案内通路の形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、球案内通路の基端部から先端部近傍までの区間を覆うようになっている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール部51のそれにほぼ一致する。また、レールカバー140の右端部(すなわち、レールカバー140を前扉枠13に取着した図5の状態で右端となる部位)には、球案内通路がガラス137の側縁部からはみ出した部分を被覆するための被覆部141が設けられている。以上のレールカバー140の構成により、前扉枠13が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が球案内通路のほぼ全域を覆うこととなって、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、外レール部52とガラス137との間にできる隙間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
また、レールカバー140の下部裏側には、その内側縁に沿って円弧状に延び且つ後方へ向けて突出する突条142が形成されている。突条142は、前扉枠13が閉じられた状態において、球案内通路内に入り込んだ状態で内レール部51に重なり合うように配置される。従って、例えば前扉枠13と本体枠12との隙間から針金やフィルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、球案内通路の内側にある遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。なお、突条142をより広い範囲で、例えばレールカバー140の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良く、かかる構成によれば、より広い範囲で針金やフィルム等を侵入させにくくなり、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成を説明する。なお、図6はパチンコ機10の背面図、図7はパチンコ機10の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。
まず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10の背面側には、各種制御装置(各種制御基板)が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されるとともに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御装置を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に本体枠12又は遊技盤ユニット30の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御装置271(主基板)と音声ランプ制御装置272(音声ランプ制御基板)とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御装置311(払出制御基板)、発射制御装置312(発射制御基板)及び電源装置313(電源基板)を他方の取付台に搭載してユニット化している。以下においては、便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化され、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されるとともに、一部に支軸部を設けて本体枠12又は遊技盤ユニット30の裏面に対して展開できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置された場合に隠れた部位を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。実際には、図8の概略図に示すように、略L字状をなす第1制御基板ユニット201はパチンコ機10のほぼ中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置されている。また、第1制御基板ユニット201に一部重複する領域に、裏パックユニット203が配置されている。
第1制御基板ユニット201にはパチンコ機10の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、その支軸部M1による軸線Aを中心に第1制御基板ユニット201が回動可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部すなわち支軸部M1の反対側となる開放端側に、ナイラッチ(登録商標)等よりなる締結部M2が設けられると共に上端部に係止爪部M3が設けられており、これら締結部M2及び係止爪部M3によって第1制御基板ユニット201がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。また、第2制御基板ユニット202にはパチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4による軸線Bを中心に第2制御基板ユニット202が回動可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部すなわち支軸部M4の反対側となる開放端側に、ナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この締結部M5によって第2制御基板ユニット202がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。さらに、裏パックユニット203にはパチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、その支軸部M6による軸線Cを中心に裏パックユニット203が回動可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部すなわち支軸部M6の反対側となる開放端側にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられるとともに、上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8,M9が設けられており、これら締結部M7及び係止部M8,M9によって裏パックユニット203がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。
各ユニット201〜203を回動可能に支持する支軸部M1,M4,M6は、各ユニット201〜203をパチンコ機10の裏面から開いた状態で容易に取り外し可能なヒンジ構造となっている。簡単に説明すると、第1制御基板ユニット201については、締結部M2の締結及び係止爪部M3の係止を解除すると共に、当該ユニット201を軸線Aを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203がない前提であれば、第1制御基板ユニット201を取り外すことができる。また、第2制御基板ユニット202については、締結部M5の締結を解除すると共に、当該ユニット202を軸線Bを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、第2制御基板ユニット202を取り外すことができる。さらに、裏パックユニット203については、締結部M7の締結及び係止部M8,M9の係止を解除すると共に、当該ユニット203を軸線Cを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203を取り外すことができる。
ここで、各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、パチンコ機10の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。この場合、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203に一部重複して設けられるため、裏パックユニット203を開かないことには第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能であり、さらに言うと、第1制御基板ユニット201及び裏パックユニット203が各々逆方向に展開する構成であるため、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能である。従って、第1制御基板ユニット201を取り外すことに着目すると、他のユニット202,203に比べて取り外しが困難な構成となっている。さらに、施錠装置をキー操作して外枠11に対して本体枠12を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない構成となっているため、より一層第1制御基板ユニット201の取り外しが困難なものとなっている。より具体的な構成については後述する。
次に、本体枠12及び遊技盤ユニット30の裏面構成を説明する。なお、図9は本体枠12に遊技盤ユニット30を組み付けた状態でかつ前記各ユニット201〜203等を取り外した状態の構成を示す背面図、図10は本体枠12を後方より見た斜視図、図11は遊技盤30を後方より見た斜視図である。
遊技盤ユニット30は、樹脂ベース25に囲まれた四角枠状の設置領域に裏面側より設置され、本体枠12に設けられた複数(本実施の形態では4カ所)の係止固定具211,212によって後方へ脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動操作することができ、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とに切り替えることができるよう構成されている。図9にはロック状態を示す。左右3カ所の係止固定具211は金属片を折り曲げ形成したL型の金具であり、遊技盤ユニット30の固定状態で本体枠12の外方へ張り出さないよう構成されている。なお、下部1カ所の係止固定具212は合成樹脂製のI型の留め具である。
遊技盤ユニット30の中央に配置される可変表示ユニット35には、センターフレーム43(図4参照)を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、図柄表示装置41と表示制御手段としての表示制御装置214とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム43に内蔵されたLED等を駆動するためのLED制御基板などが配設されている。
遊技盤ユニット30の裏面には、可変表示ユニット35を取り囲むようにして集合板ユニット215が設けられている。集合板ユニット215は、薄板状の枠体として例えばABS樹脂等の合成樹脂により成形されるベースを有し、そのベース面が遊技盤ユニット30の裏面に当接されるようにして取り付けられている。集合板ユニット215には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板ユニット215の下方には、前記一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33の遊技盤貫通孔に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤ユニット30の裏面の下方には、本体枠12にポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製の排出通路盤217が取り付けられており、排出通路盤217には排出球をパチンコ機10外部の例えば遊技ホールの島設備等へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、図9に仮想線で例示するように、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも集合板ユニット215の回収通路216を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。上記構成では、遊技盤ユニット30の下端面を境界にして、上方に集合板ユニット215(回収通路216)が、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤ユニット30に対して前後方向に重複していない。従って、遊技盤ユニット30を本体枠12から取り外す際において、排出通路盤17が遊技盤ユニット30取り外しの妨げになるといった不都合が生じることもない。
なお、排出通路盤217は、パチンコ機10前面の上皿23の裏側に配置されており、上皿23に至る球排出口(図2の球通路樋138)より針金やフィルム等を差し込み、さらにその針金やフィルム等を本体枠12と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで、本パチンコ機10では、図10に示すように、排出通路盤217には、球通路樋138の上部位置に対応する高さ位置に、本体枠12に重なり合うようにしてパチンコ機10前方に延びるプレート219を設けた。従って、本体枠12と排出通路盤217との隙間から針金やフィルム等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフィルム等を利用して可変入賞装置32を強制的に開放する等の不正行為を防止することができる。
入賞検知機構について説明すると、集合板ユニット215には、遊技盤ユニット30の表面の一般入賞口31と対応する位置に入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32と対応する位置に特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223が設けられている。特定領域スイッチ222は、大当たり中に可変入賞装置32へ入賞した遊技球が特定領域に入ったことを判定するスイッチである。特定領域とはラウンドの更新可否を判定するための領域であり、Vゾーンとも称されている。カウントスイッチ223は、可変入賞装置32に入賞した遊技球の数をカウントするスイッチである。また、作動口33に対応する位置には作動口33への遊技球の入賞を検知する作動口スイッチ224が設けられ、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲート34の遊技球の通過を検知するゲートスイッチ225が設けられている。入賞口スイッチ221及びゲートスイッチ225は電気配線を通じて盤面中継基板226に接続され、特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223は大入賞口中継基板227に接続されている。そして、盤面中継基板226及び大入賞口中継基板227が主制御装置271に接続されている。作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主制御装置271に接続されている。その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口の開閉扉を開放するための大入賞口ソレノイドと、入賞球を特定領域かその他の領域に振り分けるための振分板を駆動する入賞球振分板ソレノイドとが設けられ、作動口33には、それに付随する電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞検知機構にて各々検出された検出結果は主制御装置271に取り込まれ、該主制御装置271よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信される。そして、払出制御装置311の出力により所定数の遊技球の払出が実行されるようになっている。
集合板ユニット215には、その右上部に盤用外部端子板230が設けられている。盤用外部端子板230には、第1図柄の変動が停止(確定)する毎に信号出力するための出力端子と、大当たり中又は第1図柄の変動時間短縮中に信号出力するための出力端子と、大当たり中に信号出力するための出力端子とが設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して遊技に関する信号が出力される。盤用外部端子板230は、取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられている。なお、図9に示すように、本体枠12裏側の左下部には、打球槌等を備えるセットハンドル228及び発射モータ229が設けられている。
集合板ユニット215には、第1制御基板ユニット201を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、この取付機構として、遊技盤ユニット30の裏面から見て左下隅部には上下方向に延びる軸受け金具231が設けられ、この軸受け金具231には同一軸線上に上下一対の軸受け孔231aが形成されている。また、遊技盤ユニット30の裏面において、軸受け金具231の右方には上下一対の被締結孔(具体的にはナイラッチの取付孔)232が設けられ、軸受け金具231の上方には係止爪片233が設けられている。
本体枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、本体枠12にはその右端部に長尺状の軸受け金具235が取り付けられている。この軸受け金具235は補強部材としても機能する。図12に示すように、軸受け金具235は遊技盤ユニット30よりも下方へ延びる長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より後方へ起立させるようにして、下部2カ所に第2制御基板ユニット202用の軸受け部237が形成されると共に、上部2カ所に裏パックユニット203用の軸受け部238が形成されている。これら軸受け部237,238にはそれぞれ同軸の軸受け孔が形成されている。なお、第2制御基板ユニット202用の軸受け部237と裏パックユニット203用の軸受け部238とを各々個別の軸受け金具で構成することも可能である。その他、第2制御基板ユニット202用の取付機構として、本体枠12には、遊技盤ユニット30設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付孔)239が設けられている。また、裏パックユニット203用の取付機構として、本体枠12には、遊技盤30設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付孔)240が設けられている。本体枠12において遊技盤ユニット30の裏面の左上方、右寄り上方及び右寄り下方の各位置には、遊技盤ユニット30の裏面との間に裏パックユニット203を挟み込んで支持するための回動式の固定具241,242,243がそれぞれ設けられている。なお、裏パックユニット203は、その上部に大量の遊技球を貯留することから、裏パックユニット203の上部を支持するための固定具241,242に関しては特に十分な強度を持つ構成とするのが望ましく、本実施の形態では回動式の固定具を用いている。
上記の如く本体枠12の左右一側部(図9では右側部)には長尺状の軸受け金具235が設けられる一方、本体枠12の左右他側部(図9では左側部)には施錠装置が設けられている。施錠装置は、上下方向に延び本体枠12に固定された基枠247と、その基枠247に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆248とを備え、基枠247の下部に前記シリンダ錠91が一体化されている。連動杆248は、シリンダ錠91の操作により上下いずれかの方向に移動する。連動杆248には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具249が設けられており、外枠11に対して本体枠12を閉鎖した際には、鉤金具249が外枠11側の支持金具(図示略)に係止され、施錠装置により施錠状態とされるようになっている。この場合、シリンダ錠91の操作によって連動杆248が上方向に移動すると、外枠11に対する本体枠12の施錠が解除される。逆に、シリンダ錠91の操作によって連動杆248が下方向に移動すると、本体枠12に対する前扉枠13の施錠が解除される。
なお、本体枠12の左右側部に軸受け金具235と施錠装置(基枠247、連動杆248等)とが振り分けられる上記構成において、これら軸受け金具235及び施錠装置(基枠247、連動杆248等)を配置するための領域を残した幅となるようにして、本体枠12に前記遊技盤ユニット30が取り付けられている。
本体枠12の背面における遊技盤ユニット30の右下部には、後述する払出機構より払い出される遊技球を上皿23、下皿16又は排出通路218の何れかに振り分けるための遊技球分配部245が設けられている。遊技球分配部245は、左側の開口部245aが第1排出口66を介して上皿23に通じ、中央の開口部245bが第2排出口67を介して下皿16に通じ、右側の開口部245cが排出通路218に通じるように、各通路が形成されている。遊技球分配部245は、本体枠12に対してネジ等により強固に取り付けられている。従って、遊技球分配部245の設置部位における浮き上がりが防止され、隙間から針金やフィルム等を侵入させることによる不正行為が防止できるようになっている。なお、本体枠12の下端部には、奥壁パネル17の裏側に設置されたスピーカ20の背後を囲むための合成樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、スピーカボックス246がスピーカ音を後方へ逃さないように機能することで低音域の音質改善が図られている。
次に、第1制御基板ユニット201の構成を図13〜図16に基づいて説明する。図13は第1制御基板ユニット201の正面図、図14は同ユニット201の斜視図、図15は同ユニット201の分解斜視図、図16は同ユニット201を裏面から見た分解斜視図である。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台251を有し、取付台251に主制御装置271と音声ランプ制御装置272とが搭載されている。主制御装置271は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックス273に収容されて構成されている。なお、基板ボックス273は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印ユニット274によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス273が封印されている。
封印ユニット274はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、ここでは図14等に示すように、5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結されるようになっている。封印ユニット274による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、封印ユニット274を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主基板の不具合発生の際や主基板の検査の際など基板ボックス273を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス273の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス273に残しておけば、基板ボックス273を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
音声ランプ制御装置272は、例えば主制御装置271又は表示制御装置214からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス275に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置272上には電源中継基板276が搭載されており、電源装置313の電源が電源中継基板276を介して表示制御装置214及び音声ランプ制御装置272に供給されるようになっている。
取付台251は、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製であり、例えば緑や青等に着色されて不透明とされている。但し、取付台251は無色透明又は半透明であってもよい。取付台251の表面には平坦状をなす2つの基板搭載面252,253が設けられている。これら基板搭載面252,253は縦横に直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。基板搭載面252の上縁部及び下縁部にはそれぞれ、基板搭載面252より起立した起立部254が一体成形されている。そして、横長の基板搭載面252上に主制御装置271が配置されると共に、縦長の基板搭載面253上に音声ランプ制御装置272が配置される。このとき、主制御装置271は、上下の側部が起立部254にて支えられる。また、音声ランプ制御装置172は、複数箇所でネジ等により基板搭載面253に固定される。
ここで、図15及び図16に示すように、基板搭載面252には、左右2カ所に横長形状の貫通孔256が形成されている。一方、主制御装置271の基板ボックス273には、その裏面の左右2カ所に回動操作式の固定具277が設けられている。主制御装置271を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔256に固定具277が挿通されるように主制御装置271を載置し、その状態で固定具277を回動操作することで主制御装置271がロックされる。従って、主制御装置271は第1制御基板ユニット201の裏面側から固定具277をロック解除しなければ取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が得られる。
また、取付台251において、主基板用の基板搭載面252の下方には、基板搭載面252の裏面空間に通じる開口を遮蔽するための遮蔽部257が設けられている。従って、基板搭載面252の下方より取付台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。また、第1制御基板ユニット201をパチンコ機10裏面に搭載した状態では、当該ユニット201の上部が裏パックユニット203により覆われるため、やはり取付台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。
前述した通り、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ取り外すことが不可能であり、また、施錠装置を正しくキー操作して外枠11に対して本体枠12を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない構成となっている。つまり、本体枠12を開くことができなければ、結果的に第1制御基板ユニット201を回動させたり取り外すことができず、ひいては主制御装置271の取り外しも不可能となる。それ故、主制御装置271の不正な載せ替えや盗難等を効果的に防止することができる。
主制御装置271は、パチンコ機10裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置272はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252,253が前後方向に段差をもって形成されているため、これら基板搭載面252,253に主制御装置271及び音声ランプ制御装置272を搭載した状態において各制御装置271,272はその一部を前後に重ねて配置される。つまり、図14等にも見られるように、主制御装置271はその一部(本実施の形態では1/3程度)が浮いた状態で配置される。故に、主制御装置271に重なる領域まで音声ランプ制御装置272を拡張することが可能となり、また別の見方をすれば音声ランプ制御装置272に重なる領域まで主制御装置271を拡張することが可能となり、パチンコ機10という限られた大きさの中にあっても、各制御基板271,272の大型化に良好に対処できるとともに、各制御装置271,272を効率良く設置できる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤ユニット30の裏面に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、可変入賞装置32やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。なお、基板搭載面252の裏面には格子状のリブ258が設けられており、主制御装置271の支持強度が高められている。
取付台251の左端面には上下一対の掛止ピン261が設けられており、この掛止ピン261を前記軸受け金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤ユニット30に対して回動可能に片持ち支持される。取付台251の右端部には前記被締結孔232にはめ込まれる締結具として上下一対のナイラッチ262が設けられている。取付台251の上端部には前記係止爪片233が係止される長孔263が設けられている。従って、ナイラッチ262を被締結孔232にはめ込むと共に、長孔263に係止爪片233を係止させることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤ユニット30に固定される。なお、軸受け金具231及び掛止ピン261が前記支軸部M1に、被締結孔232及びナイラッチ262が前記締結部M2に、係止爪片233及び長孔263が前記係止爪部M3に、それぞれ相当する。
次に、第2制御基板ユニット202の構成を図17〜図19に基づいて説明する。図17は第2制御基板ユニット202の正面図、図18は同ユニット202の斜視図、図19は同ユニット202の分解斜視図である。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台301を有し、取付台301に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311及び発射制御装置312は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モータ229の制御が行われる。また、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、主として遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315,316,317,318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、主制御装置271と同様、被包手段を構成する基板ボックス315がボックスベースとボックスカバーとを備え、それらが封印手段としての封印ユニット319によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、後述する払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
取付台301は例えば無色透明な樹脂成型品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。基板搭載面302には、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が横並びとなった状態で搭載され、ネジ等で固定されている。電源装置313の基板ボックス317上には略平板状の台座プレート303が載置されるとともに台座プレート303上に払出制御装置311が搭載され、ネジ等で固定されている。払出制御装置311と電源装置313との間には台座プレート303が介在するため、例えばノイズ除去用の金属プレート等を設置するには台座プレート303に金属プレート等を取り付ければ良く、ノイズ対策が簡単に実現できる。
取付台301には、パチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン305が設けられており、掛止ピン305を前記軸受け部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が本体枠12に対して回動可能に片持ち支持される。取付台301の左端部には締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を前記被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が本体枠12に固定される。なお、軸受け部237及び掛止ピン305が前記支軸部M4に、被締結孔239及びナイラッチ306が前記締結部M5に、それぞれ相当する。
次に、裏パックユニット203の構成を図20〜図22に基づいて説明する。図20は裏パックユニット203の正面図、図21は裏パックユニット203の分解斜視図である。図22はタンクレールの分解斜視図である。
裏パックユニット203は、裏パック351と遊技球の払出機構部352とが一体化されることにより構成されている。裏パック351は例えばABS樹脂等の合成樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機10後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する。但し、本実施の形態では、前述の音声ランプ制御装置272も併せて囲む構成となっている。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置214等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができるようになっている。
裏パック351のベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、タンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には上下方向に延びるケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出制御装置311の制御により払出モータ358aが駆動されて必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。払出装置358より払い出された遊技球は払出通路359等を通じて前記上皿23等に供給される。なお、図示は省略するが、ケースレール357の上流部には、タンク355やタンクレール356から供給される遊技球の有無を検出するタンク球無しセンサが設けられている。また、払出装置358には、払出モータ358aの回転を検出する払出回転センサと、払い出される遊技球数をカウントする払出カウントスイッチとが設けられている。
タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が取り付けられている。バイブレータ360は、バイブモータとそのバイブモータを収容する合成樹脂製のケースとによりユニット化されており、2本の脚部360aでタンクレール356に取り付けられている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
タンクレール356の構成ついて詳述すると、図22に示すように、タンクレール356は上方に開口した長尺樋状をなすレール本体361を有している。レール本体361の上流部には球面状の球受部362が形成され、球受部362によりタンク355より落下してきた遊技球が円滑にレール本体361内に取り込まれるようになっている。レール本体361には長手方向に延びる仕切壁363が設けられており、仕切壁363により遊技球が二手に分流されるようになっている。仕切壁363により仕切られた2条の球通路は遊技球の直径よりも僅かに幅広となっている。仕切壁363により仕切られた各球通路の底面には、1筋又は2筋の突条364が設けられると共に、その突条364の側方に塵埃を落下させるための開口部365が設けられている。レール本体361には、その下流側半分程度の天井部分を覆うようにして整流板367が配設されている。整流板367は、下流側ほどタンクレール356内の球通路高さを制限するよう弓なりに反った形状をしており、その下面には長手方向に延びる凸部368が形成されている。これにより、タンクレール356内を流れる各遊技球は最終的には上下に積み重なることなく下流側に流出する。従って、タンクレール356に多量の遊技球が流れ込んできても、遊技球の噛み込みが防止され、タンクレール356内における球詰まりが発生し難くなっている。なお、レール本体361が帯電防止のために黒色の導電性ポリカーボネート樹脂により成形されるのに対し、整流板367は球詰まり等を目視で確認できるように透明のポリカーボネート樹脂により成形されている。整流板367は着脱可能に設けられており、当該整流板367を取り外すことによりタンクレール356内のメンテナンスが容易に実施できるようになっている。整流板367には、遊技球の流下を阻止するための手動式のストッパ369が取り付けられている。
図20,図21の説明に戻り、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する合成樹脂材料、例えば導電性ポリカーボネート樹脂にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
裏パック351には、その右上部に枠用外部端子板390が設けられている。枠用外部端子板390には、タンク355やタンクレール356で遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、本体枠12の開放時に信号出力するための出力端子、及び前扉枠13の開放時に信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
裏パック351には、枠用外部端子板390に隣接して略四角形状の窓部391が設けられている。従って、裏パックユニット103を本体枠12に取り付けた状態では、窓部391を通じて遊技盤ユニット30の裏面の盤用外部端子板230が露出し、裏パックユニット103を装着したままで盤用外部端子板230の操作を行うことができるようになっている。前述のとおり、盤用外部端子板230は取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられていることから、盤用外部端子板230の配線を接続したままで、窓部391を介して当該盤用外部端子板230を取り出すことも可能となる。裏パック351の右上部には本体枠12の開放の状態を検出するための本体枠開放スイッチ392が設けられており、外枠11に対して本体枠12を閉じた状態では当該スイッチ392の金属接点が閉じて本体枠12の閉鎖が検知され、外枠11に対して本体枠12を開いた状態では金属接点が開いて本体枠12の開放が検知されるようになっている。
裏パック351には、パチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン385が設けられており、掛止ピン385を前記軸受け部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が本体枠12に対して回動可能に片持ち支持される。裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を前記被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に前記固定具242を挿入した上で当該固定具242を回動操作することで、裏パックユニット203が本体枠12に固定される。また、前記固定具241,243によっても裏パックユニット203が本体枠12に固定される。なお、軸受け部238及び掛止ピン385が前記支軸部M6に、被締結孔240及びナイラッチ386が前記締結部M7に、固定具242及び係止孔387が前記係止部M8に、それぞれ相当する。また、固定具243が前記係止部M9に相当する。
次に、本実施の形態の特徴部分である遊技盤ユニット30の構成について説明する。遊技盤ユニット30は、図23に示すように、前面に位置する遊技領域板160と、当該遊技領域板160の奥側に配置される3枚の導光板171,172,173と、導光板171,172,172の奥側に配置される取付板190とを主要構成部品として備えている。これら遊技領域板160、導光板171,172,173及び取付板190は、厚み、大きさ及び外形がほぼ同一の略矩形状をしており、それぞれの対向する面がほぼ当接するようにして固定されている。詳細には、各板160,171,172,173,190の4隅に同軸となるように形成された開口に対して、ビス161が挿通固定されている。
遊技領域板160は、無色透明のポリカーボネート樹脂からなり、その表面には上述した可変入賞装置32、作動口33及び釘39などが取り付けられ遊技領域が形成されている(なお、図23においては、これら可変入賞装置32、作動口33及び釘39などは省略して示す)。ここで、ポリカーボネート樹脂は比較的高い弾性を有しているため当該ポリカーボネート樹脂により遊技領域板160を形成することで、表面に打ち込まれた釘39などに遊技球が衝突したとしても遊技領域板160に割れなどが発生しにくい構成となっている。なお、可変入賞装置32及び作動口33などを遊技領域板160に配設するためのねじの長さや、釘39の遊技領域板160内に打ち込まれている長さは遊技領域板160の厚みよりも短くなっており、これらねじ及び釘39は手前側の導光板171にまでは達していない。
次に、導光板171,172,173の構成について図24〜図27を用いて説明する。図24は、各導光板171,172,173の正面図である。図25及び図26は、遊技盤ユニット30の下端部分を説明するための拡大図であり、図25(a)は遊技盤ユニット30の一部破断正面図、図25(b)は遊技盤ユニット30の縦断面図、図26(a)は導光板171,172,173に配設される素子基板180の平面図、図26(b)は遊技盤ユニット30の底面(下面)図である。図27は、導光板171,172,173内における光の経路を説明するための説明図である。なお、以下の説明では、手前側に位置する導光板171を第1導光板171、間に位置する導光板172を第2導光板172、奥側に位置する導光板173を第3導光板173ともいう。
各導光板171,172,173は、無色透明のアクリル樹脂からなる。各導光板171,172,173には、図24で示すように、遊技領域板160に形成された貫通孔に対応させて複数の貫通孔171a,172a,173aが形成されており、遊技領域板160に打ち出され、一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33に入った遊技球はこれら貫通孔171a,172a,173aを通って遊技機内部へと導かれる。
各導光板171,172,173の下端には、内側(上方)へ凹むとともに、厚み方向(前後)に貫通した複数の凹部171c,172c,173cが形成されている。但し、各導光板171,172,173の下端は全体としては、左右方向に真直ぐ延びている。そして、これら凹部171c,172c,173c内に、各導光板171,172,173内に光を導入するための発光ダイオード181,182,183(以下、LEDとする)が位置するようにして素子基板180が配設されている(図25(a)の破断部分を参照)。詳細には、素子基板180はネジなどの固定具により導光板171,172,173の下面に固定されている。なお、凹部171c,172c,173cは、LED181,182,183の外形に沿うようにして形成されている。
素子基板180上に配設されているLED181,182,183は、発光色が青、赤、緑の3種類であり、第1導光板171の凹部171c内には青色LED181が、第2導光板172の凹部172c内には赤色LED182が、第3導光板173の凹部173c内には緑色LED183が位置している。但し、LED181,182,183が素子基板180の幅方向(導光板171,172,173の厚み方向)に一列で並ばないようにすべく、図26(a)に示すように、青色LED181及び緑色LED183の配置位置に対して赤色LED182はずらして配置されている。そして、これに伴って、図26(b)に示すように、各導光板171,172,173に形成された凹部171c,172c,173cには、1つ置きでLED181,182,183が位置する構成となっている。なお、各導光板171,172,173の厚みは、LED181,182,183の前後方向(各導光板171,172,173の厚み方向)の長さと同程度となっている。
素子基板180の裏面には、図26(a)の破線で示すように、各種LED181,182,183に流れる電流を調整するための複数の抵抗184,185,186が、各種LED181,182,183と一列で並ぶように設けられている。これら抵抗184,185,186は各種LED181,182,183において3個のLEDに対して1個の割合で設けられている。なお、3個のLEDと1個の抵抗は直列で接続されており、さらにこれら1群のかたまりがそれぞれ並列に接続されている。
各導光板171,172,173内にLED181,182,183の光が導入されると、その光は基本的に各導光板171,172,173内で全反射を繰り返す。詳細には、図27に示すように、基本的に導入された光はL1のような経路で進み、導光板171,172,173の外面の法線に対して臨界角よりも大きな入射角度で導光板171,172,173の外面に対して入射することで全反射を繰り返して進んでゆく。この場合に、各導光板171,172,173の下端には、厚み方向に貫通した凹部171c,172c,173cを覆うように光反射テープ175が貼り付けられている(図25(b)及び図26(b)参照)。これにより、各LED181,182,183の光が、対応しない導光板171,172,173、即ち、隣りに位置する導光板171,172,173内に導入されるのが抑制されている。
各導光板171,172,173の裏面には、機械的にエッチングすることで細かな線状の凹凸(凹凸部171b,172b,173b)が形成されており、この凹凸部171b,172b,173bの存在により図24(a)〜(c)に示すように模様が表されている。なお、各導光板171,172,173において凹凸部171b,172b,173bは、前後方向に重ならないように配置されている。従って、図27のL2の経路で示すように、各導光板171,172,173内で全反射を繰り返した結果、凹凸部171b,172b,173bに向かった光は、その凹凸部171b,172b,173bで入射角が変化することにより乱反射し、一部が表面側から出射される。この出射された光は、遊技領域板160及び導光板171,172,173が無色透明であり、さらに各導光板171,172,173において凹凸部171b,172b,173bの位置がずれていることにより、遮られることなく遊技機前方へと進んでゆく。そして、この光が遊技機前方から観察されることで、各導光板171,172,173の凹凸部171b,172b,173bの模様が対応するLED181,182,183の発光色で光って見える。なお、図27においては、説明の便宜上、導光板171,172,173の厚みに対する凹凸部171b,172b,173bの寸法を実際の寸法よりも大きく示している。
各導光板171,172,173から照射された光は遊技機前方から視認されるが、この視認される明るさが各導光板171,172,173毎に同程度となるように、青色LED181及び緑色LED183に設けられる抵抗184,186の抵抗値は赤色LED182に設けられる抵抗185の抵抗値よりも低く設定されている。即ち、青色LED181は赤色LED182や緑色LED183に比べ単位電流あたりの光量が少ないため、低い抵抗値の抵抗を設け青色LED181に流れる電流を大きくすることで光量を多くしている。また、緑色LED183は第3導光板173に設けられているため第3導光板173から放射される光は第2導光板172及び第1導光板171を透過することとなり、それだけパチンコ機10前方から視認される明るさは暗くなってしまう。従って、赤色LED182よりも低い抵抗値の抵抗を設け緑色LED183に流れる電流を大きくすることで光量を多くし、パチンコ機10前方から視認される明るさが赤色と同程度となるように設定されている。
各導光板171,172,173に形成された複数の貫通孔171a,172a,173aは、その周壁部が光反射テープ176により覆われている(図24(c)の部分拡大図参照)。また、導光板171,172,173の周面であって、素子基板180が設けられていない上側及び左右両側の周面も光反射テープ177により覆われている。これにより、導光板171,172,173内を全反射する光が貫通孔171a,172a,173aの周壁部や導光板171,172,173の周面に到達したとしても、さほど外に漏れ出ることはなく光反射テープ176,177にて反射することとなる。よって、図27のL3及びL4の経路で示すように、反射した光も全反射しながら進み、凹凸部171b,172b,173bに到達することで外部へ出射する。例えば、光反射テープ176,177が設けられていないと、貫通孔171a,172a,173aの周壁部や導光板171,172,173の周面で光が外に漏れ出し凹凸部171b,172b,173bで反射する光の量が少なくなってしまう。
取付板190は、木製であり、その表面には模様などが印刷されたセルが貼り付けられている。また、裏面には上述した集合板ユニット215などが取り付けられている。当該取付板190にも遊技領域板160に形成された貫通孔に対応させて複数の貫通孔が形成されており、一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33に入った遊技球は当該貫通孔を介して遊技機内部へと導かれる。
なお、遊技領域板160、各導光板171,172,173及び取付板190の貫通孔の形成は、各板毎に個別に行われ、その後上述したとおり、ビス161により固定される。この場合、各板160,171,172,173,190をビス161により固定した後に貫通孔を形成する構成に比べ貫通孔の形成位置にズレが生じにくいため、貫通孔の形成位置の精度が高められている。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図28のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置271には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、バックアップエリア503aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア503aへの書き込みはNMI割込み処理(図39参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理(図32参照)において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
主制御装置271のCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。主制御装置271の入力側には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。一方、主制御装置271の出力側には、払出制御装置311や表示制御装置214が接続されている。また、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプのスイッチや第2特定ランプ部48に配設されたLEDランプのスイッチも接続されている。これにより、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48は、主制御装置271により直接的に制御されることとなる。
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置271のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時には、このバックアップエリア513aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア513aへの書き込みはNMI割込み処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置271のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により、NMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
払出制御装置311のCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置271、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
表示制御装置214は、図柄表示装置41における第1図柄(特別図柄)の変動表示を制御するものである。表示制御装置214は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力側には主制御装置271の出力側が接続され、入力ポート527の出力側には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力側には音声ランプ制御装置272が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力側には図柄表示装置41が接続されている。
表示制御装置214のCPU521は、主制御装置271から送信される図柄表示コマンドに基づいて図柄表示装置41の表示を制御する。ROM522は、CPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、図柄表示装置41に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM524の内容を書き替えることにより、図柄表示装置41の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させるものである。
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置271や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置271や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置271のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置271及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置271及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込み処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込み処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置271及び払出制御装置311は、NMI割込み処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置271及び払出制御装置311のバックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。RAM消去スイッチ323が押された際、RAM消去スイッチ回路543は、主制御装置271及び払出制御装置311に対してRAM消去信号SG2を出力する。これにより、RAM消去スイッチ323が押された状態でパチンコ機10の電源が投入されると、主制御装置271及び払出制御装置311においてそれぞれのバックアップエリア503a,513aのデータがクリアされる。
次に、音声ランプ制御装置272の構成を図29に基づいて説明する。
図29に示すように、音声ランプ制御装置272は、CPU551、プログラムROM552、ワークRAM553及び入力ポート556を備えている。また、図示はしないがLED181,182,183の発光期間を計測する発光期間計測タイマなどといったタイマ回路や、発光色カウンタなどの各種カウンタなどを備えている。音声ランプ制御装置272のCPU551は、表示制御装置214から出力されてくる演出コマンドや終了コマンドなどといった制御コマンドを入力ポート556を介して入力すると共に、制御コマンドを解析し又は制御コマンドに基づき所定の演算処理を行ってLED181,182,183や図示しないランプ類の制御を実施する。プログラムROM552は、CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ワークRAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやパターン1設定フラグなどといったフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
ここで、図柄表示装置41の表示内容について、図30に基づいて説明する。
図柄表示装置には、左・中・右の3つの図柄列が設定されている。各図柄列は、例えば「0」〜「9」の数字を各々付した主図柄と、例えば菱形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。各主図柄及び副図柄がそれぞれ第1図柄を構成している。各図柄列では、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間に副図柄が配されている。すなわち、各図柄列には、10個の主図柄及び10個の副図柄の計20個の第1図柄が備えられている。この場合において、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「高確率図柄」に相当し、当該高確率図柄が揃うことで特別遊技状態たる大当たり状態に突入し、さらにその後、高確率時の状態に移行する。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「低確率図柄」に相当し、当該低確率図柄が揃うことで大当たり状態に移行するが、かかる場合には高確率時の状態には移行しない。なお、高確率時とは、第1図柄の組み合わせが予め定められた確率変動図柄の組み合わせによって大当たりになり付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確変の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない時をいう。また、第1特定ランプ部47においては、確変状態となる大当たりのときに赤色が表示され、通常状態となる大当たりのときに緑色が表示される。
そして、図柄表示装置41には、各図柄列毎に20個の第1図柄が周期性をもって上から下へとスクロールするように変動表示されるようになっている。特に、左図柄列においては主図柄の数字が降順に現れ、中図柄列及び右図柄列においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。図柄表示装置41には、各図柄列毎に上・中・下の3段の第1図柄が表示されるようになっている。従って、図柄表示装置41には、3段×3列の計9個の第1図柄が表示される。また、図柄表示装置41には、5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5が設定されている。そして、左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、その停止時にいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示されるようになっている。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置271内のCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選、第1特定ランプ部47の発光色の設定や、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図31に示すように、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、図柄表示装置41の変動パターン選択に使用する第1変動種別カウンタCS1と、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを行う期間を決定する第2変動種別カウンタCS2と、左列、中列及び右列の各外れ図柄の設定に使用する左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CS1,CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。また、外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU501内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、作動口33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜676)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1
回)更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「337,673」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は10で、その値は「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。そして、本実施の形態では、大当たり種別カウンタC2によって、大当たりが終了した後に、確変状態とするか通常状態とするかを決定することとしており、例えば、C2=0〜24が確変状態となる大当たりに該当し、C2=25〜49が通常状態となる大当たりに該当する。なお、大当たり種別カウンタC2により、図柄表示装置41の変動停止時の図柄の組合せ及び当該図柄の組合せを停止させる位置も決定される。即ち、本実施の形態では、図柄表示装置41において有効ラインが5ラインであり、特定図柄(主図柄)が10通り設定されていることから、50個のカウンタ値によって全てのパターンが設定されていることとなる。そして、C2=0〜24のとき、即ち、確変状態となる大当たりのときには、奇数番号の図柄の組合せと当該図柄の組合わせを停止させる位置が決定される。一方、C2=25〜49のとき、即ち、通常状態となる大当たりのときには、偶数番号の図柄の組合せと当該図柄の組合わせを停止させる位置が決定される。大当たり種別カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3によって、リーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。なお、リーチの抽選は、図柄表示装置41の抽選確率の状態や変動開始時の作動保留球数等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。リーチ乱数カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
第1変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、第2変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様といった図柄表示装置41の表示態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを行う期間としての切替表示時間が決定される。また、この切替表示時間は、図柄表示装置41の図柄の変動時間に相当する。従って、当該第2変動種別カウンタCS2によって、図柄表示装置41においてリーチが発生した後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様も決定されることとなる。つまり、図柄表示装置41に関しては、これらの両変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。両変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え開始時及び図柄表示装置41による第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して両変動種別カウンタCS1,CS2のバッファ値が取得される。
左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、大当たり抽選が外れとなった時に左列第1図柄、中列第1図柄、右列第1図柄の外れ停止図柄を決定するためのものであり、各列では主図柄及び副図柄の合わせて20の第1図柄の何れかが表示されることから、各々に20個(0〜19)のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタCLにより左図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCMにより中図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCRにより右図柄列の上・中・下段の各図柄が決定される。
本実施の形態では、CPU501に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が最大値を超えた場合に20減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして通常処理内で更新され、それら外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。そして、第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際し、リーチ乱数カウンタC3の値に応じて前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかのバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、不規則性を重視すれば、大当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。また、図示は省略するが、第2特定ランプ部48の抽選には第2特定ランプ乱数カウンタC4が用いられる。第2図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。第2特定ランプカウンタC4は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」である。
次いで、主制御装置271内のCPU501により実行される各制御処理を図32〜図39のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
図37は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置271のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図37において、ステップS601では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置271に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS602では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS603では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、676,49,238)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS604では、作動口33への入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理を図38のフローチャートにより説明すると、ステップS701では、遊技球が作動口33に入賞(始動入賞)したか否かを作動口スイッチ224の検出情報により判別する。遊技球が作動口33に入賞したと判別されると、続くステップS702では、第1特定ランプ部47及び図柄表示装置41の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。作動口33への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であることを条件にステップS703に進み、作動保留球数Nを1インクリメントする。続くステップS704では、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM503の保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、始動入賞処理の後、CPU501は本タイマ割込み処理を一旦終了する。
なお、遊技球が作動口33に入賞(始動入賞)した場合、それに伴い図柄表示装置41による第1図柄の変動表示が開始されることとなるが、始動入賞後、第1図柄が変動し図柄停止に至るまでには所定時間(例えば5秒)が経過していなければならないという制約がある。そこで、上記始動入賞処理では、始動入賞が確認された場合、各カウンタ値の格納処理(ステップS704)の後に、始動入賞後の経過時間を計るためのタイマをセットすることとしている。具体的には、上記始動入賞処理は2msec周期で実行されるため、例えば5秒の経過時間を計測するにはタイマに数値「2500」をセットし、始動入賞処理の都度、タイマ値を1ずつ減算する。このタイマ値は、その時々の各カウンタC1〜C3の値と共に、RAM503の保留球格納エリアに格納され管理される。そして、後述する第1図柄の変動パターン設定に際しては、上記タイマ値が参照され、残り時間に応じて(所定時間経過後に図柄変動が停止されるよう)変動パターンが設定されるようになっている。
図39は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置271のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に実行される。このNMI割込みにより、電源遮断時の主制御装置271の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路542から主制御装置271内のCPU501のNMI端子に出力され、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始する。図39のNMI割込み処理プログラムは、主制御装置271のROM502に記憶されている。停電信号SG1が出力された後所定時間は、主制御装置271の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
NMI割込み処理において、ステップS801では使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aに退避し、続くステップS802ではスタックポインタの値を同バックアップエリア503aに記憶する。さらに、ステップS803では電源遮断の発生情報をバックアップエリア503aに設定し、ステップS804では電源が遮断されたことを示す電源遮断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。ステップS805ではRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。ステップS806では、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源遮断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。停電信号SG1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図39のNMI割込み処理を開始する。その内容はステップS804の電源遮断通知コマンドの送信を行わない点を除き上記説明と同様である。
図32は、主制御装置271内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
メイン処理において、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置272、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。ステップS102では、払出制御装置311に対して払出許可コマンドを送信し、続くステップS103では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS104では電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押されているか否かを判別し、続くステップS105ではRAM503のバックアップエリア503aに電源遮断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS106ではRAM判定値を算出し、続くステップS107では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323が押されていれば、RAMの初期化処理(ステップS114〜S116)に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS114〜S116)に移行する。つまり、ステップS114ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS115ではRAM503の初期化処理を実行する。また、ステップS116では割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源遮断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS108では電源遮断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS109では電源遮断の発生情報をクリアする。ステップS110ではサブ側の制御装置を電源遮断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信し、ステップS111では使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。また、ステップS112,S113では、割込み許可/不許可を電源遮断前の状態に復帰させた後、電源遮断前の番地へ戻る。
次に、通常処理の流れを図33のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、図柄表示装置41による第1図柄の変動表示に際して停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、決定コマンド等を表示制御装置214に送信する。なお、第1図柄の変動開始後において、変動パターンコマンド→左図柄列の停止図柄コマンド→中図柄列の停止図柄コマンド→右図柄列の停止図柄コマンドの順で通常処理の都度1つずつ(すなわち、4msec毎に1つずつ)コマンドが送信され、変動時間経過のタイミングで決定コマンドが送信されるようになっている。
次に、ステップS202では、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、両変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS203では、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新を実行する。
各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を説明すると、図34に示すように、ステップS301では、左図柄列の外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS302では、中図柄列の外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。そして、左図柄列の更新時期(ステップS301がYES)であればステップS303に進み、左図柄列の外れ図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄列の更新時期(ステップS302がYES)であればステップS304に進み、中図柄列の外れ図柄カウンタCMを更新する。さらに、右図柄列の更新時期(ステップS301,S302が共にNO)であればステップS305に進み、右図柄列の外れ図柄カウンタCRを更新する。ステップS303〜S305の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が最大値を超えた場合に20を減算し、その演算結果を外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。上記CL,CM,CRの更新処理によれば、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の通常処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、通常処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS306では、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、大当たり図柄の組み合わせである場合、そのまま本処理を終了する。大当たり図柄の組み合わせでない場合、ステップS307では、リーチ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、リーチ図柄の組み合わせである場合、さらにステップS308では、それが前後外れリーチであるか否かを判別する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れリーチの組み合わせである場合、ステップS309に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチの組み合わせである場合には、ステップS310に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせでなく、且つリーチ図柄の組み合わせでもない場合(ステップS306,S307が共にNOの場合)、これは外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが外れ図柄の組み合わせになっていることに相当し、かかる場合には、ステップS311に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の完全外れ図柄バッファに格納する。
外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理の後、図33のステップS204では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS205では、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを行うための第1特定ランプ部制御処理を実行する。この第1特定ランプ部制御処理により、大当たり判定や第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプの光源スイッチのオンオフ制御などが行われる。また、第1特定ランプ部制御処理において、図柄表示装置41による第1図柄の変動表示の設定も行われる。但し、第1特定ランプ部制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS206では、大当たり状態である場合において可変入賞装置35の大入賞口を開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する。すなわち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口を開放し、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口を閉鎖する。このとき、遊技球が特定領域を通過したことを条件に大入賞口の連続開放を許容し、これを所定ラウンド数繰り返し実行する。
ステップS207では、第2特定ランプ部48に表示される色の切り替え処理を行うための第2特定ランプ部制御処理を実行する。簡単に説明すると、遊技球がスルーゲート34を通過したことを条件に、その都度の第2特定ランプカウンタC4の値が取得されると共に第2特定ランプ部48に表示される色の切り替え処理が実施される。そして、第2特定ランプ乱数カウンタC4の値により表示される色の抽選が実施され、赤色が選択されると、作動口33に付随する電動役物が所定時間開放される。なお説明は省略したが、第2特定ランプカウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3と同様に、図37に示すタイマ割込み処理により更新されるようになっている。
その後、ステップS208では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び両変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS209,S210)。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS210では、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、両変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に両変動種別カウンタCS1,CS2についてもランダムに更新することができる。
次に、前記ステップS205の第1特定ランプ部制御処理を図35及び図36のフローチャートを参照して説明する。
第1特定ランプ部制御処理において、ステップS401では、今現在大当たり中であるか否かを判別する。なお、大当たり中には、大当たりの際に図柄表示装置41で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。そして、この間、第1特定ランプ部47には、赤色又は緑色が表示され続けている。続くステップS402では、第1特定ランプ部47が切り替え表示中であるか否かを判別する。そして、大当たり中でなくさらに第1特定ランプ部47が切り替え表示中でもない場合、ステップS403に進み、第1特定ランプ部47及び図柄表示装置41の作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する。そして、大当たり中であるか、又は作動保留球数Nが0である場合、そのまま本処理を終了する。
大当たり中又は第1特定ランプ部47が切り替え表示中の何れでもなく且つ作動保留球数N>0であれば、ステップS404に進む。ステップS404では、作動保留球数Nを1減算する。ステップS405では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS406では、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを開始する切替開始処理を実行する。具体的には、表示される色の切り替え時期を判断するためにタイマをリセットし、さらに第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプの現在オンとなっている光源のスイッチをオフ制御した上で、赤色光源のスイッチをオン制御する。これにより、第1特定ランプ部47には、赤色が表示される。なお、大当たり終了後でない場合には、切り替え表示開始前は青色光源のスイッチがオンとなっており、大当たり終了後である場合には、赤色光源又は緑色光源のスイッチがオンとなっている。また、この切替開始処理においては、上記処理を行うのと共に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている第2変動種別カウンタCS2の値を確認し、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて第1特定ランプ部47に表示さえる色の切替表示時間を決定する。なお、第2変動種別カウンタCS2の数値と表示される色の切替表示時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。
その後、ステップS407では、第1図柄の変動開始処理を実行する。ここで、図36のフローチャートを用いて変動開始処理の詳細を説明すると、ステップS501では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。大当たりか否かは大当たり乱数カウンタ値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値0〜676のうち「337,673」が当たり値であり、高確率時には「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合、ステップS502では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応する図柄、すなわち大当たり図柄を図示しないテーブル(大当たり種別カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定する。このとき、大当たり種別カウンタC2の数値0〜49は、全5つの有効ライン上における50通りの大当たり図柄の何れかに対応しており、停止図柄コマンドには50通りの大当たり図柄の何れかが設定される。これらの大当たり図柄のうち予め定められた特定図柄で揃った場合には以後確変状態に移行するが、特定図柄でない図柄(非特定図柄)で揃った場合には確変状態に移行しない。
次に、ステップS503では、大当たり図柄で停止するまでの第1図柄の変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている両変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。但し、上述したように、第2変動種別カウンタCS2の値により第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間が決定される。従って、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係を規定するテーブル等は、第2変動種別カウンタCS2の数値と第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間との関係を規定するテーブル等と対応付けられている。これは、後述する前後外れリーチ表示、前後外れ以外リーチ表示、完全外れ表示を行う場合における変動パターンの設定でも同様である。
ステップS501で大当たりではないと判別された場合には、ステップS504で、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ発生か否かを判別し、リーチ発生の場合、さらにステップS505で、同じくリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて前後外れリーチであるか否かを判別する。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3の値は0〜238の何れかであり、そのうち「0,1」が前後外れリーチに該当し、「2〜21」が前後外れ以外リーチに該当し、「22〜238」がリーチなし(完全外れ)に該当する。
前後外れリーチ発生の場合、ステップS506に進み、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS507では、前後外れリーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、前記ステップS503と同様に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている両変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。
前後外れ以外リーチ発生の場合、ステップS508に進み、RAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS509では、前後外れ以外リーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS503等と同様である。
大当たりでなくリーチでもない場合、ステップS510に進み、RAM503の完全外れ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS511では、完全外れ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている両変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS503等と同様である。上記の通り大当たり時、リーチ発生時、リーチ非発生時のいずれかで図柄停止コマンド及び変動パターンコマンドの設定が完了すると、本処理を終了する。
図35の説明に戻り、ステップS402がYES、すなわち第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え表示中である場合には、ステップS408に進み、切替表示時間が経過したか否かを判別する。上述したように、第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間は予め設定されており、この切替表示時間が経過した時にステップS408が肯定判別される。ステップS408において切替表示時間が経過していないと判別された場合には、ステップS409において表示色切替処理を実行する。この表示色切替処理により、各光源のスイッチがオンオフ制御され、第1特定ランプ部47に表示される色が切り替えられる。具体的には、切替開始処理においてリセットされたタイマが所定時間(例えば、1sec)経過したかどうかが判別され、所定時間経過していた場合には、現在オンとなっている光源のスイッチをオフ制御した上で、予め設定されているフラグを確認し、当該フラグに基づいて所定の光源をオン制御すると共に、フラグのセット及び消去処理を行う。このフラグは第1フラグ、第2フラグというように2種類設定されており、これら2種類のフラグの状態により次にオン制御する光源が決定される。例えば、第1フラグが0であり、第2フラグが1の場合には、緑色光源のスイッチをオン制御し、さらに第2フラグを消去する(両フラグが0の状態となる)。また、両フラグが0の場合には、青色光源のスイッチをオン制御し、さらに第1フラグをセットする(第1フラグが1、第2フラグが0の状態となる)。また、第1フラグが1であり、第2フラグが0の場合には、赤色光源のスイッチをオン制御し、さらに第1フラグを消去し、第2フラグをセットする(第1フラグが0、第2フラグが1の状態となる)。なお、変動開始処理においては、赤色光源のスイッチがオン制御された後に、第1フラグが0、第2フラグが1に設定される。これにより、赤色、緑色、青色の順序で第1特定ランプ部47に表示される色が変更され、前記順序の色の切り替えが繰り返し行われることとなる。一方、前記タイマが所定時間経過していなかった場合には、光源のスイッチのオンオフ制御を行うことなく本処理を終了する。
ステップS408において切替表示時間が経過したと判別された場合には、ステップS410において切替終了処理を実行する。この切替終了処理は、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを最終的にどの色で停止するかを判別し、判別された色の光源をオン制御するための処理である。具体的には、まず現在オンとなっている光源のスイッチをオフ制御する。その後、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を確認し、当該遊技回において確変状態となる大当たりが発生する場合には、赤色光源のスイッチをオン制御し、当該遊技回において通常状態となる大当たりが発生する場合には、緑色光源のスイッチをオン制御し、当該遊技回において大当たりが発生しない場合には、青色光源のスイッチをオン制御する。これにより、それぞれの遊技結果に応じた色が第1特定ランプ部47に表示されることとなる。なお。ここで設定された表示色は、次回の切替開始処理まで維持される。この切替終了処理が行われた後、S411において、停止図柄の確定のために設定されている決定コマンドを設定し、その後本処理を終了する。
なお、この第1特定ランプ部制御処理において設定された停止図柄コマンドや変動パターンのコマンド、決定コマンドなどは、上述した図33の通常処理における外部出力処理において表示制御装置214に対して出力され、表示制御装置214は、これらのコマンドに基づいて図柄の変動態様等の細かな表示内容を決定し、図柄表示装置41を直接的に表示制御する。これにより、図柄表示装置41の表示画面において図柄の変動表示が行われる。
ここで、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え態様を、図柄表示装置41における図柄の変動表示と対応させて、図40を用いて以下に説明する。図40(a)は、図柄表示装置41の左・中・右の図柄の表示状況と第1特定ランプ部47において表示される色の切り替え表示が行われているかどうかの状況とを示し、図40(b)は、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え制御の詳細な状況を示す。なお、図40においては、前回の遊技回で大当たりが発生せずに今回の遊技回で確変状態となる大当たりが発生するパターンを示すが、他のパターンにおいては最初と最後に表示される色が異なるのみで基本的な態様は同様である。
まずt1のタイミングで、主制御装置271は、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプのスイッチをオンオフ制御することにより、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え制御を開始すると共に、表示制御装置214に対して表示コマンドを出力する。そして、表示制御装置214は、当該表示コマンドに基づいて表示画面において左・中・右の図柄の変動表示を即座に開始させるよう図柄表示装置41を表示制御する。これにより、左・中・右の図柄の変動と第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え表示とが同時に開始されることとなる。また、このt1のタイミングで、主制御装置271において第2変動種別カウンタCS2の値に基づき第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間が決定される。この切替表示時間は、図40におけるt1〜t4までの時間に相当する。その後、表示制御装置214が独自に図柄表示装置41を表示制御することにより、t2のタイミングで、左図柄の変動表示が停止され、所定間隔を置いて右図柄の変動表示が停止され、さらにt3のタイミングで、中図柄の変動表示が停止される。この間、主制御装置271は、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプの各光源のスイッチをオンオフ制御することにより、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え制御を継続して行っている。具体的には、第1特定ランプ部47には赤色、緑色、青色の順序でそれぞれの色が所定時間ずつ表示され、当該順序で表示される色の切り替えが繰り返し行われる。そして、t4のタイミングで、主制御装置271は、切替表示時間が経過したことを判断し、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプの緑色光源のスイッチをオフ制御し、さらに赤色光源のスイッチをオン制御することにより、第1特定ランプ部47に表示される色の切替終了処理を行い、さらに表示制御装置214に対して決定コマンドを出力する。この決定コマンドを入力することにより表示制御装置214は、左・中・右の図柄を確定表示させるよう図柄表示装置41を表示制御する。これにより、t4のタイミングで図柄表示装置41の表示画面における図柄の変動表示と第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え表示とが同時に終了することとなる。なお、t4のタイミングでは、第1特定ランプ部47に緑色が表示されてから所定時間経過していないが、切替表示時間が経過しているので、それに規制されることなく緑色光源のスイッチがオフ制御され、赤色光源のスイッチがオン制御される。この赤色光源のスイッチのオン状態は、次の遊技回になるまで継続される。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図41は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
まず、ステップS901では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。また、ステップS902では、主制御装置271から送信される払出許可コマンドを受信するまで待機する。そして、払出許可コマンドを受信した時点でステップS903に進んでRAMアクセスを許可すると共に、ステップS904で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、CPU511内のRAM513に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS905では電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押されているか否かを判別し、続くステップS906ではRAM513のバックアップエリア513aに電源遮断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS907ではRAM判定値を算出し、続くステップS908では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
RAM消去スイッチ323が押されていれば、RAMの初期化処理(ステップS915〜S918)に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM513の初期化処理(ステップS915〜S918)に移行する。つまり、ステップS915ではRAM513の全領域を0にクリアし、続くステップS916ではRAM513の初期化処理を実行する。また、ステップS917ではCPU周辺デバイスの初期設定を行うと共に、ステップS918では割込み許可を設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源遮断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS909では電源遮断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS910では電源遮断の発生情報をクリアする。また、ステップS911ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS912では使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS913,S914では、割込み許可/不許可を電源遮断前の状態に復帰させた後、電源遮断前の番地へ戻る。
次に、払出制御処理の流れを図42のフローチャートを参照しながら説明する。
図42において、ステップS1001では、主制御装置271からのコマンドを取得し、賞球の総賞球個数を記憶する。ステップS1002では、発射制御装置312に対して発射許可の設定を行う。また、ステップS1003では、状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
その後、ステップS1004では、下皿16の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿16の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS1005では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS1006では、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS1007〜S1009では、賞球払出の処理を実行する。この場合、賞球の払出不可状態でなく且つ前記ステップS1001で記憶した総賞球個数が0でなければ(ステップS1007,S1008が共にNO)、ステップS1009に進み、図43に示した後述する賞球制御処理を開始する。また、賞球の払出不可状態又は総賞球個数が0であれば(ステップS1007,S1008の何れかがYES)、ステップS1010〜S1012の貸球払出の処理に移行する。
貸球払出の処理において、貸球の払出不可状態でなく且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(ステップS1010がNO、S1011がYES)、ステップS1012に進み、図44に示した後述する貸球制御処理を開始する。また、貸球の払出不可状態又は貸球払出要求を受信していなければ(ステップS1010がYES又はS1011がNO)、後続の球抜きの処理を実行する。
ステップS1013では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS1014では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本払出制御処理の先頭に戻る。
ここで、図43に示す賞球制御処理において、ステップS1101では、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する。続くステップS1102では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1103に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図42の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1104に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1105に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図42の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1106に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1107で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図42の払出制御処理に戻る。
また、図44に示す貸球制御処理において、ステップS1201では、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する。続くステップS1202では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1203に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図42の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1204に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1205に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図42の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1206に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1207で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図42の払出制御処理に戻る。
ここで、本実施の形態では、遊技盤ユニット30を構成する導光板171,172,173に設けられたLED181,182,183がオン・オフ制御されることにより、遊技領域の背景色及び背景模様の変更が行われる。そこで、音声ランプ制御装置272において行われる背景態様制御処理について図45を用いて以下に説明する。なお、背景態様制御処理は、音声ランプ制御装置272において周期的に行われる処理の一部として実行される。
先ず、ステップS1301では、演出フラグがセットされているか否かを判定する。演出フラグは、表示制御装置214から演出コマンドが出力されることによりセットされ、表示制御装置214から終了コマンドが出力されることにより消去されるフラグである。演出コマンドは、大当たりが発生する場合の所定の確率で表示制御装置214から出力されるコマンドであり、表示制御装置214が主制御装置271から入力する第1変動種別カウンタCS1及び第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて所定のタイミングで出力される。なお、大当たりが発生しない遊技回では、演出コマンドは出力されない。終了コマンドは、表示制御装置214が演出コマンドを出力した遊技回において、主制御装置271から決定コマンドを入力することにより出力されるコマンドである。
演出フラグがセットされていない場合には、ステップS1302に進み、パターン1設定フラグがセットされているか否かを判定する。パターン1設定フラグは、背景色及び背景模様をパターン1の態様で変化させるか否かを判定するためのフラグであり、少なくともパチンコ機10の電源投入時にセットされる。そして、パターン1設定フラグがセットされている場合にはステップS1303にてパターン1処理を実行し、ステップS1301の処理に戻る。
ここで、パターン1処理について図46を用いて説明する。パターン1処理では、先ずステップS1401で発光期間計測タイマにより計測されている時間が1sec以上となったか否かを判定する。1sec以上経過している場合にはステップS1402以降の処理を実行し、1sec以上経過していない場合にはそのまま本処理を終了する。ここで、発光期間計測タイマはカウントアップ方式であり、パチンコ機10の電源が投入されることで計測を開始する。従って、電源投入直後においては1sec経過することでステップS1401にて肯定判定をする。
ステップS1402では、発光色カウンタが6か否かを判定する。発光色カウンタは、3種類のLED181,182,183のうち、どのLED181,182,183をオン制御又はオフ制御するかを決定すべく参照されるカウンタである。そして、発光色カウンタが6でない場合には、ステップS1403〜ステップS1405の処理を実行する。
ステップS1403では、すべてのLED181,182,183をオフ制御した後に、発光色カウンタを参照し各種LED181,182,183をオン制御する。詳細に説明すると、発光色カウンタが0の場合には青色のLED181のみをオン制御し、発光色カウンタが1の場合には赤色のLED182のみをオン制御し、発光色カウンタが2の場合には緑色のLED183のみをオン制御し、発光色カウンタが3の場合には青色と赤色のLED181,182をオン制御し、発光色カウンタが4の場合には赤色と緑色のLED182,183をオン制御し、発光色カウンタが5の場合には青色と緑色のLED181,183をオン制御し、発光色カウンタが6の場合にはすべてのLED181,182,183をオン制御する。
ステップS1404では、発光色カウンタを1加算する。即ち、発光色カウンタは、所定時間(1sec)が経過する度に1加算されるので、パターン1の処理が行われる場合には、上述した発光色カウンタに対応するLED181,182,183のオン制御がカウンタの昇順で行われることとなる。また、ステップS1405では、発光期間計測タイマをリセットする。そして、ステップS1405の処理の後、本処理を終了する。
一方、発光色カウンタが6の場合には、ステップS1406にてすべてのLED181,182,183をオフ制御する。その後、ステップS1407にて、発光色カウンタをリセットし、パターン1設定フラグをリセットした後に、本処理を終了する。
背景態様制御処理の説明に戻り、ステップS1302においてパターン1設定フラグがセットされていない場合には否定判定をし、ステップS1304にてパターン2処理を実行し、ステップS1301の処理に戻る。パターン2処理では、パターン1処理とほぼ同様の処理が実行される。但し、ステップS1401に相当する処理においては、3sec経過したか否かを判定し、ステップS1407に相当する処理においては、パターン1設定フラグをセットする。一方、ステップS1301にて演出フラグがセットされていた場合には肯定判定をし、ステップS1305にてパターン3処理を実行した後にステップS1301の処理に戻る。
ここで、パターン3処理について図47を用いて説明する。パターン3処理では、先ずステップS1501で発光期間計測タイマにより計測されている計測されている時間が1sec以上となったか否かを判定する。1sec以上経過していない場合には、そのまま本処理を終了する。即ち、演出フラグがセットされたとしても、発光期間計測タイマにより計測されている時間が1sec以上となるまでは、演出フラグがセットされたときのLED181,182,183の点灯態様が維持される。
発光期間計測タイマにより計測される時間が1sec以上となった場合には、ステップS1501にて肯定判定をし、ステップS1502に進む。ステップS1502では、すべてのLED181,182,183がオンとなっているか否かを判定する。すべてのLED181,182,183がオンとなっていなかった場合には、ステップS1503にて、すべてのLED181,182,183をオン制御し、さらにステップS1504にて発光期間計測タイマをリセットして、本処理を終了する。一方、すべてのLED181,182,183がオンとなっていた場合には、ステップ1505にて、すべてのLED181,182,183をオフ制御し、さらにステップS1504にて、発光期間計測タイマをリセットして、本処理を終了する。
ここで、背景色及び背景模様の切り替え態様を、図48を用いて説明する。なお、説明の便宜上、以下の説明では図24(a)〜(c)に示した模様を、(a)の模様、(b)の模様、(c)の模様と記載する。
先ずt1のタイミングで、パチンコ機10の電源投入後1secが経過することにより、パターン1に基づく背景色及び背景模様の切り替えが開始される。このパターン1では、青色→赤色→緑色→青色及び赤色→赤色及び緑色→青色及び緑色→青色及び赤色及び緑色、の順でそれぞれの色に対応したLED181,182,183が1secずつオン制御される。従って、パチンコ機10前方からは、(a)の模様→(b)の模様→(c)の模様→(a)及び(b)の模様→(b)及び(c)の模様→(a)及び(c)の模様→(a)及び(b)及び(c)の模様、の順でそれぞれ対応した色で光って見える。
そして、t2のタイミングで、パターン1の切り替え態様が終了するのに伴って、パターン2に基づく背景色及び背景模様の切り替えが開始される。このパターン2では、背景色及び背景模様の切り替え順序はパターン1と同様に行われるが、各発光色のLED181,182,183がオン制御される時間が3secとなる。よって、パターン1よりもゆっくりと背景色及び背景模様が切り替えられていく。その後、t3のタイミングで、パターン2の切り替え態様が終了することにより、再びパターン1に基づく切り替え態様が開始される。即ち、背景色及び背景模様は、基本的にパターン1の態様とパターン2の態様とで交互に変化することとなる。
また、t4のタイミングで、表示制御装置214から演出コマンドが出力されることにより、パターン3に基づく背景色及び背景模様の切り替えが開始される。このパターン3では、各発光色のLED181,182,183がまとめて1secずつ繰り返しオン制御される。従って、(a)及び(b)及び(c)の模様が1secずつ繰り返し光って見える。そして、t5のタイミングで、表示制御装置214から終了コマンドが出力されることによりパターン3に基づく切り替えが終了され、パターン3に基づく切り替えが開始される前の状態から切り替えが開始される。即ち、パターン1の途中でパターン3に移行した場合にはそのパターン1の途中から開始され、パターン2の途中でパターン3に移行した場合にはそのパターン2の途中から開始される。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
透明性を有し、且つ遊技領域が形成された遊技領域板160の奥側に、導光板171,172,173を設け、これら導光板171,172,173から放射される光の演出により遊技領域に装飾性を付加する構成とすることにより、光の演出を行う領域の設計の自由度を従来の遊技機よりも高めることができ、遊技領域の装飾性の付加を好適に行うことができる。即ち、従来の遊技機においては、遊技盤に貫通孔を設け当該貫通孔が設けられた位置において発光体を点灯又は点滅させることで遊技領域の装飾性を高める構成であったため、釘39などが配設された位置を避けるようにして発光体を設ける必要があったが、本実施の形態では、釘39などが配設された位置に関係なく光の演出を行う領域を設計することができるからである。
なお、凹凸部171b,172b,173bを各導光板171,172,173の裏面にのみ形成する構成とすることにより、各導光板171,172,173の表面に凹凸部171b,172b,173bを形成する構成に比べ、パチンコ機前方から視認される光の演出を鮮明に(外縁をよりシャープに)表示することができる。また、例えば、各導光板171,172,173の表裏両面に凹凸部が形成されている構成においては、LED181,182,183から照射された光は、表面の凹凸部では透過することによりパチンコ機前方へと放射され、裏面の凹凸部では乱反射することによりパチンコ機前方へと放射される。この場合、透過光と反射光とでは光の量が異なるため、光の演出にムラが生じるおそれがある。これに対して、裏面にのみ凹凸部171b,172b,173bが形成されていることにより、上記のような不都合が生じるおそれはない。
また、導光板171,172,173に形成された貫通孔171a,172a,173aの周壁部、及び導光板171,172,173の周面であって素子基板180が設けられていない上側及び左右両側の周面を覆うように光反射手段としての光反射テープ176,177を貼り付ける構成とすることにより、導光板171,172,173内を全反射する光が貫通孔171a,172a,173aの周壁部や導光板171,172,173の周面に到達したとしても、さほど外に漏れ出ることはなく光反射テープ176,177にて反射することとなる。よって、光の有効利用を図ることができ、遊技領域の装飾性の付加を好適に行うことができる。
特に、貫通孔171a,172a,173aは一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33に入球した遊技球の通路となるため、貫通孔171a,172a,173aの周壁部が光反射テープ176により覆われていないと、導光板171,172,173内を全反射する光が貫通孔171a,172a,173aを通過する遊技球に照射されることとなる。この場合、遊技球表面での反射光が凹凸部171b,172b,173bを介して放射される光と混同して視認されることが考えられ、光の演出がぼやける等といった不都合が生じるおそれがある。また、本実施の形態のように導光板を複数連接し、さらに各導光板毎に異なる発光色のLED181,182,183を設けた構成においては、1の導光板に対して照射された光が貫通孔171a,172a,173aを通過する遊技球表面で反射することで他の導光板内に導入され、設計通りの光の演出を行えないといった不都合が生じるおそれがある。これに対して、貫通孔171a,172a,173aの周壁部が光反射テープ176により覆われていることにより、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
また、導光板171,172,173が複数設けられ、各導光板171,172,173に配設されるLED181,182,183の発光色を各導光板171,172,173毎に異なるようにしたことにより、光の演出のバリエーションを増やすことができ、遊技領域の装飾性をより高めることができる。なお、各導光板171,172,173内に光を導入する光源をLEDとすることにより、光源の消費電力を低くすることができ、また使用寿命を長くすることができ、さらには表示出力を安定化させることができる。
また、各導光板171,172,173には、素子基板180が配設される下面に沿って複数のLEDを配設する構成とすることにより、各導光板171,172,173の凹凸部171b,172b,173bから放射される光を遊技機前方から見て均一なものとすることができる。また、複数のLEDのうちのいずれかが故障したとしても他のLEDからの光により光の演出が継続されるので、遊技領域の装飾性が極端に低下することを抑制することができる。
また、各導光板171,172,173において、各種LED181,182,183に流れる電流量を調整するための抵抗184,185,186を各種LED181,182,183と一列で並べて配置する構成とすることにより、抵抗184,185,186
を配置するための領域を導光板171,172,173の厚み方向に確保する必要がないので、導光板171,172,173の厚み寸法を小さくすることが可能となる。これにより、パチンコ機内部における複数の導光板171,172,173を配設するための空間を極力縮小することができるとともに、奥側にある導光板から放射される光の減衰を極力抑えることができる。
また、各導光板171,172,173にそれぞれ設けられるLED181,182,183を単一の素子基板180上に搭載した構成とすることにより、LED181,182,183が複数設けられた構成においてこれらLED181,182,183の取付作業を容易に行うことができる。
また、各導光板171,172,173の下面に凹部171c,172c,173cを形成し、これら凹部171c,172c,173c内にLED181,182,183を配設する構成とし、さらに凹部171c,172c,173cをLED181,182,183の外形に沿うようにして形成する構成とすることにより、LED181,182,183から照射される光は対応する導光板171,172,173に対して放射状に照射されることとなる。これにより、LED181,182,183から照射される光を効率よく導光板171,172,173内に導入することができる。
また、各導光板171,172,173の下面に素子基板180(LED181,182,183)を設ける構成とすることにより、素子基板180を備えた構成において遊技領域を上下左右に極力広く確保することができる。即ち、パチンコ機は上下方向が長辺方向となるように縦長の形状をしている。また、パチンコ機の前面における遊技盤ユニット30と前後に重なる位置よりも下部には上皿23などが設けられているため、パチンコ機の内部における遊技盤ユニット30の下方には所定の空間がある。この場合に、その空間を利用して、各導光板171,172,173の下面に素子基板180を設けることにより、素子基板180を備えた構成において遊技盤ユニット30の上端及び左右両端をパチンコ機の上端及び左右両端に近接させることができる。よって、素子基板180を備えた構成において、遊技盤ユニット30の上下左右への拡張を好適に行うことができ、それに伴って遊技領域を上下左右に極力広く確保することができる。
また、各導光板171,172,173の厚みをLED181,182,183の前後方向(各導光板171,172,173の厚み方向)の長さと同程度とし、さらに各導光板171,172,173のそれぞれの対向面を当接させた構成とすることにより、遊技機内部における複数の導光板171,172,173を配設するための空間を極力小さくすることができる。また、この場合に、隣り合う各導光板171,172,173にそれぞれ配設される各LED181,182,183を素子基板180上において導光板171,172,173の厚み方向に並ばないように配置した。これにより、素子基板180上における導光板171,172,173の厚み方向のLED181,182,183間の距離が狭められた構成において、素子基板180上へのLED181,182,183の搭載作業を容易に行うことができる。
また、遊技領域板160、導光板171,172,173及び取付板190をビス161により固定することでこれらを遊技盤ユニット30としてユニット化する構成とすることにより、パチンコ機10本体(樹脂ベース25)への各板160,171,172,173,190の取付作業を容易に行うことができる。また、この場合に、遊技領域板160、導光板171,172,173及び取付板190のそれぞれの4隅に同軸となるように形成された開口に対してビス161を挿通固定することで各板160,171,172,173,190を固定する構成とすることにより、上記ユニット化を好適に行うことができる。例えば、遊技領域板160と導光板171との対向面や、各導光板171,172,173間の対向面に接着剤を塗布して固定する構成においては、内部に気泡などが発生し製造時などにおける不良率が高くなってしまうおそれがあるからである。
また、素子基板180に配設される抵抗の抵抗値を設定することにより、各導光板171,172,173から放射される光の遊技機前方から視認される明るさが同程度となるようにしたことにより、遊技者の視線を各導光板171,172,173から放射される光に対して均等に向けさせることができる。これにより、複数の導光板171,172,173を設けた効果を好適に引き出すことができる。
また、隣り合う各導光板171,172,173にそれぞれ設けられる各LED181,182,183の間に、光反射手段としての光反射テープ175を貼り付ける構成とすることにより、各LED181,182,183から照射される光がそのLED181,182,183が配設されている導光板の隣りに位置する導光板に導入されることが抑制される。これにより、各導光板171,172,173から放射される光の色がその導光板に配設されたLED181,182,183の発光色となるので、光の演出を設計どおりに行うことができる。
また、遊技領域板160をポリカーボネート樹脂により形成することにより、表面に配設された釘39などに遊技球が衝突したとしても遊技領域板160に割れなどが発生しにくい構成となっている。ポリカーボネート樹脂は、比較的高い弾性を有しているからである。また、導光板171,172,173をアクリル樹脂により形成することにより、導光板171,172,173の光の透過性が高められており、LED181,182,183から照射される光を有効利用することができる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、ポリカーボネート樹脂製の遊技領域板160を設け、当該遊技領域板160の表面に釘39などを配設し遊技領域を形成した構成であったが、これを変更してもよい。例えば、遊技領域板をアクリル樹脂により形成し、さらにその周面にLEDを設ける構成としてもよい。この場合、遊技領域板からも光の放射を行うことができるので、遊技盤ユニット30の厚みを増やすことなく上記実施の形態よりも光の演出を多様化することができる。
また、遊技領域板から光が放射される構成であるので、遊技領域板の奥側に導光板171,172,173を設けなかったとしても光の演出を行うことができる。従って、遊技領域への装飾性の付加を担保しつつ、遊技盤ユニット30の厚み方向の寸法を極力短くすることができる。
なお、アクリル樹脂は一般的にポリカーボネートよりも弾性が低いため、配設された釘39などに繰り返し遊技球が衝突するとその衝撃で遊技領域板が破損するおそれがある。従って、本構成のように遊技領域板をアクリル樹脂により形成する構成においてはアクリル樹脂に所定量のブタジエンなどといった合成ゴムを添加するのが好ましい。また、当該合成ゴムの添加量を20〜30%とするのがより好ましい。この場合、光の透過性が極端に低下するのを抑えつつ、弾性を高めることができる。
(b)上記実施の形態では、導光板171,172,173が3枚配設されている構成であったが、これを変更してもよい。例えば、1枚又は2枚のみ配設する構成であってもよい。これらの場合、上記実施の形態よりも遊技盤ユニット30の厚み方向の寸法を短くすることができる。また、4枚以上配設する構成であってもよい。この場合、光の演出をより多様化することができる。
(c)上記実施の形態では、導光板171,172,173の裏面に凹凸部171b,172b,173bが形成されている構成であったが、導光板171,172,173の表面と裏面との両方に凹凸部171b,172b,173bが形成されている構成であってもよい。この場合、上記実施の形態よりも凹凸部171b,172b,173bを形成する領域の自由度が高められる。また、導光板171,172,173の表面に凹凸部171b,172b,173bが形成されている構成であってもよい。
(d)上記実施の形態では、導光板171,172,173の光源として複数のLED181,182,183が設けられている構成であったが、これを変更してもよい。例えば、図49(a)に示すように、光源として蛍光ランプ195を設ける構成であってもよい。この場合、蛍光ランプ195の長さを導光板171,172,173の長さと同程度とすることにより、導光板171,172,173への光の導入を1周面の全体から行うことができる。
(e)導光板171,172,173の光源として単色発光タイプのLEDを用いるのではなく、多色発光タイプのLEDを用いる構成としてもよい。この場合、各導光板に対してさまざまな色の光を照射することが可能となり、光の演出をより多様化することができる。
(f)図49(b)に示すように、素子基板196に各種LED181,182,183間を遮る壁部196aを一体形成する構成としてもよい。この場合、光遮断性を有する材料により素子基板196を形成することで、各種LED181,182,183から照射される光が対応しない導光板171,172,173内に照射されるのが抑制される。また、壁部196aに光反射テープなどといった光反射手段を設ける構成としてもよい。この場合、LED181,182,183から照射された光が壁部196aに到達すると、その光は光反射手段にて反射し導光板内を進むこととなるので光を遮断する場合よりも光の有効利用を図ることができる。
(g)上記実施の形態では、遊技領域板160、導光板171,172,173及び取付板190の4隅に開口が形成されており、当該開口にビス161が挿通固定されることで各板160,171,172,173,190が遊技盤ユニット30としてユニット化されている構成であったが、これを図49(c)のように変更してもよい。即ち、各板160,171,172,173,190の4隅に全板160,171,172,173,190を挟み込むようにしてL字状の隅固定具197を設ける構成としてもよい。この場合、導光板171,172,173の4隅に開口を設ける必要がないので、該開口からの光の漏れ出しをなくすことができる。
(h)上記実施の形態では、LED181,182,183が素子基板180の幅方向に一列で並ばないように、青色LED181及び緑色LED183の配置位置に対して赤色LED182はずらして配置されている構成であったが、各LED181,182,183の配置位置を同一にすることでLED181,182,183が素子基板180の幅方向に一列で並ぶ構成としてもよい。この場合、素子基板180上における導光板171,172,173の周面方向に沿ったLED181,182,183間の間隔を狭めることが可能となるため、上記実施の形態よりも多くのLED181,182,183を配設することが可能となる。また、各種LED181,182,183のうち、隣り合う2の導光板(一部の導光板)に対応するLEDのみが一列で並ばないように配置する構成としてもよい。
(i)上記実施の形態では、一の導光板171,172,173に配設される複数のLED181,182,183は導光板の厚み方向寸法がほぼ同一である構成であったが、上記厚み方向寸法が異なる複数種のLEDを一の導光板に対して配設する構成としてもよい。この場合、各導光板のLEDにおける上記厚み方向寸法が最も大きいLEDが素子基板180上で導光板の厚み方向に並ばないように配置することで、一のLEDから発せられる熱が隣りの導光板に対して配設されたLEDに伝わり難くなり、LEDの故障などといった不都合の発生を抑制することができる。また、素子基板180へのLEDの搭載作業を容易に行うことができる。
(j)上記実施の形態では、各導光板171,172,173の貫通孔171a,172a,173aの周壁部、及び各導光板171,172,173の周面には光反射手段として光反射テープ176,177が設けられている構成であったが、これを変更してもよい。例えば、光反射テープ176,177の変わりに銀ペーストなどといった金属添加ペーストを塗布する構成としてもよい。
(k)上記実施の形態では、遊技盤ユニット30を構成する各板160,171,172,173,190の厚みが同一である構成であったが、これを変更してもよい。例えば、導光板171,172,173の厚みを遊技領域板160の厚みよりも薄くする構成としてもよい。即ち、遊技領域板160の表面には釘39が植設されるが、釘39を安定した状態で保持するために釘39をある程度の深さまで挿し込む必要がある。よって、遊技領域板160には釘39を安定した状態で保持することができる程度の厚みが必要である。これに対して、導光板171,172,173は光をパチンコ機前方に放射する機能を有していればよいので、遊技領域板160ほどの厚みを必要としない。本構成とすることで、遊技盤ユニット30の厚みを上記実施の形態よりも薄くすることができるので、パチンコ機内部における遊技盤ユニット30を配設するための空間を縮小化することができ、以ってパチンコ機内部の空間の有効利用を図ることができる。
(l)凹凸部171b,172b,173bの形成方法は、機械的にエッチングする方法に限られるものではなく、例えば、薬液などを用いて凹凸部171b,172b,173bを化学的にパターニングする構成としてもよい。
(m)各導光板171,172,173に乱反射領域として凹凸部171b,172b,173bを設ける構成としたが、乱反射領域の形成方法を変更してもよい。例えば、各導光板171,172,173に透明性を有し導光板と異なる屈折率の乱反射用部材を埋め込む構成としてもよい。この場合、乱反射用部材と導光板との境界面にて光が乱反射することで、パチンコ機前方に向けて光を放射することが可能となる。なお、乱反射用部材として比較的小径のビーズを多数埋め込む構成とすれば、乱反射用部材と導光板との間の境界面を極力大きく確保することができ、乱反射用部材を介してパチンコ機前方に向けて放射される光の量を増やすことができる。
(n)上記実施の形態では、遊技盤ユニット30として取付板190が設けられている構成であったが、取付板190が設けられていない構成であってもよい。この場合、最も奥側に位置する導光板173に取付板190の機能を付加する必要がある。
(o)取付板190に厚み方向に貫通する複数の貫通孔を形成し、各貫通孔にLEDなどといった発光体を配設する構成としてもよい。また、取付板190を透明性を有する合成樹脂により形成し、さらに取付板190の背面側にパチンコ機前方に向けて光を照射するLEDなどといった発光体を設ける構成としてもよい。但し、取付板190に貼り付けられるセルを透光性を有する材料により形成する。これらの場合、導光板171,172,173から放射される光との組合せにより光の演出をより多様化することができる。
(p)上記実施の形態では、各種LED181,182,183間に光反射テープが設けられている構成であったが、光遮断手段としての光遮断テープが設けられている構成であってもよい。当該構成であっても、各種LED181,182,183から照射される光が隣りに位置する導光板171,172,173内に導入されるのを抑制することができる。
(q)上記実施の形態では、各種LED181,182,183がパターン1〜パターン3の3態様でオンオフ制御される構成であったが、これを変更してもよい。例えば、パターンが4態様以上ある構成であってもよい。この場合、光の演出をより多様化することができ、遊技領域の装飾性をより高めることができる。また、パターンが1又は2態様のみである構成であってもよい。この場合、音声ランプ制御装置272の処理負荷を軽減することができる。また、大当たりが発生する遊技回のみパターン3の態様が発生する構成であったが、例えば、リーチが発生する遊技回の所定の確率でパターン3の態様が発生する構成であってもよい。
(r)上記実施の形態では、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48が設けられている構成であったが、これらが設けられていない構成であってもよい。この場合に、各導光板171,172,173に設けられる各LED181,182,183を主制御装置271がオンオフ制御する構成とし、各導光板171,172,173から放射される光に第1特定ランプ部47及び/又は第2特定ランプ部48の機能を付加する構成としてもよい。
(s)上記実施の形態では、主制御装置271において、図柄表示装置41における停止図柄の細かな組合せ、図柄の変動パターンやリーチ演出を決定する構成であったが、これを変更してもよい。例えば、主制御装置271は、図柄表示装置41における停止図柄の細かな組合せ、図柄の変動パターンやリーチ演出を決定せずに、表示制御装置214がこれらを決定する構成であってもよい。この場合、主制御装置271は、確変状態となる大当たり、通常状態となる大当たり又は大当たり発生無しのうちのいずれが当該遊技回において発生するかの旨と、第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間とを含めた表示コマンドを表示制御装置214に対して出力する構成とする。そして、表示制御装置214は、この主制御装置271からの表示コマンドに基づいて、停止図柄の細かな組合せ、図柄の変動パターンやリーチ演出を決定し、切替表示時間の範囲内で図柄の変動表示を制御する。本構成であれば、主制御装置271の処理負荷の軽減を図ることができる。
(t)役物などを備えた上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機において導光板171,172,173及びこれに関連する構成を適用してもよい。
10…遊技機としてのパチンコ機、11…外枠、12…本体枠、13…前扉枠、30…遊技盤ユニット、33…入賞部としての作動口、35…可変表示ユニット、38…切欠、41…図柄表示装置、47…第1特定ランプ部、48…第2特定ランプ部、50…レールユニット、91…シリンダ錠、101…窓部、160…遊技領域板、161…固定部材としてのビス、171,172,173…導光板、171a,172a,173a…貫通孔、171b,172b,173b…乱反射領域としての凹凸部、171c,172c,173c…凹部、175,176,177…光反射手段としての光反射テープ、180…共通基板としての素子基板、181,182,183…LED、190…取付板、214…表示制御装置、235…軸受け金具、248…連動杆、271…主制御装置、272…音声ランプ制御装置。

Claims (1)

  1. 遊技機前方から視認可能な位置に遊技盤を備え、該遊技盤の前面を遊技球を誘導するレールにより区画し、その内側に複数の釘及び入賞部が配設され前記レールにより誘導された遊技球が流下する遊技領域を形成し、
    前記入賞部に遊技球が入球することにより遊技者に特典を付与する遊技機において、
    前記遊技盤は、
    前記遊技領域が形成され、透明性を有する導光板と、
    該導光板の周面の少なくとも一部に設けられ、同導光板内に光を導入する発光体と
    を備え、
    前記導光板は、その前面又は背面のうちの少なくとも一方に乱反射領域を有し、前記発光体から導入され内部において全反射する光が前記乱反射領域に到達した場合にその光を少なくとも遊技機前方に向けて放射する構成としたことを特徴とする遊技機。
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