JP2012203735A - 料金自動収受システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の安全性能や環境性能に応じて有料道路通行料金の割引率の査定を行い、有料道路を通行する車両に対して、査定した割引率を適用することができる料金自動収受システムを提供する。
【解決手段】有料道路通行料金を通行車両から自動的に収受する料金自動収受システムを、車両区分毎に作成された環境性能基本情報、又は車両区分毎に作成された安全性能基本情報と、前記環境性能基本情報と安全性能基本情報の少なくとも一方に基づき作成された車両区分毎の格付情報と、車両の環境性能と安全性能の少なくとも一方の検査結果に基づき車両毎に作成された査定情報と、前記格付情報と前記査定情報に基づき車両毎に作成された通行料割引率情報とを記憶する記憶手段と、有料道路を通過する車両を特定する車両特定手段と、前記記憶手段に記憶された通行料割引率情報に基づき、前記車両特定手段により特定された車両に対する通行料金を算出する通行料金算出手段とを備える制御手段から構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】有料道路通行料金を通行車両から自動的に収受する料金自動収受システムを、車両区分毎に作成された環境性能基本情報、又は車両区分毎に作成された安全性能基本情報と、前記環境性能基本情報と安全性能基本情報の少なくとも一方に基づき作成された車両区分毎の格付情報と、車両の環境性能と安全性能の少なくとも一方の検査結果に基づき車両毎に作成された査定情報と、前記格付情報と前記査定情報に基づき車両毎に作成された通行料割引率情報とを記憶する記憶手段と、有料道路を通過する車両を特定する車両特定手段と、前記記憶手段に記憶された通行料割引率情報に基づき、前記車両特定手段により特定された車両に対する通行料金を算出する通行料金算出手段とを備える制御手段から構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、有料道路を通行する車両から通行料金を収受する料金収受システムに関し、特に、事故を起こすリスクが小さい車両や環境に対する負荷が小さい車両に対して、優遇された通行料を課金することができる料金自動収受システムに関するものである。
従来の有料道路の料金体系は、車両の大きさ(車高、全長)や排気量によって区分されているのが一般的である。ただし、ETC(Electronic Toll Collection:電子料金収受)端末を搭載した車両に対しては、通行する時間や曜日によって割引が適用される場合がある。
また、都市部の渋滞の解消と環境の保全を目的として、交通量や環境条件を測定した結果を、通行料に反映することにより、交通量の制御を図るロードプライシングシステムが提案されている。
下記の特許文献1(特開2009−258847「走行車両管理システム」)には、DSRC(Dedicated Short Range Communications:狭域通信)システムを利用して、危険車両による事故を未然に防止する技術が提案されている。
また、都市部の渋滞の解消と環境の保全を目的として、交通量や環境条件を測定した結果を、通行料に反映することにより、交通量の制御を図るロードプライシングシステムが提案されている。
下記の特許文献1(特開2009−258847「走行車両管理システム」)には、DSRC(Dedicated Short Range Communications:狭域通信)システムを利用して、危険車両による事故を未然に防止する技術が提案されている。
上述したように、従来は、同じ時間帯に同じ区間の有料道路を通行した場合、車両の大きさ(車高、全長)や排気量が同じ車両区分であれば、一律の通行料が徴収されており、事故を起こすリスクや環境に対する負荷の大きさを斟酌して、通行料を割引くことは行われていない。
また、ロードプライシングシステムを用いることにより、ある程度の渋滞を緩和することが期待できるが、車両の故障や事故に起因する渋滞の潜在的リスクを軽減するものではない為、故障や事故に起因する渋滞の発生頻度によっては、ロードプライシングシステムを導入しても効果が得られない場合がある。
また、平常時では危険車両ではなくても、気象や路面状況に応じては、事故を起こすリスクが大きくなる場合がある。このように、従来の通行料収受システムは、気象や路面状況等によるリスクを斟酌していない。
また、エコカー割引を適用するとしても、現状、料金所でエコカーとその他の普通車を瞬時に判別するのは困難である。もちろん、エコカーの所有者が、事前登録により、ETC端末側の設定変更を行うことによって、エコカー割引を適用することは可能である。しかし、ETC端末側の設定変更をする際、その分の手数料と手間が発生するので、エコカー割引を受ける為の初期費用をユーザーが負担する必要がある。
本発明は、上述したような従来の課題を解決するために為されたもので、車両の安全性能や環境性能に応じて有料道路通行料金の割引率の査定を行い、有料道路を通行する車両に対して、査定した割引率を適用することができる手段を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本願発明の代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
記憶手段と制御手段とを備え、有料道路通行料金を通行車両から自動的に収受する料金自動収受システムであって、
前記記憶手段は、
車両区分毎に作成された車両製造時における環境性能基本情報、及び/又は車両区分毎に作成された車両製造時における安全性能基本情報と、
前記環境性能基本情報と安全性能基本情報の少なくとも一方に基づき作成された車両区分毎の格付情報と、
車両製造から所定期間後に行われる車両検査における、車両の環境性能検査結果及び/又は安全性能検査結果に基づき、車両毎に作成された査定情報と、
前記格付情報と前記査定情報から車両毎に作成した通行料割引率情報と、を記憶し、
前記制御手段は、
有料道路を通過する車両を特定する車両特定手段と、
前記記憶手段に記憶された通行料割引率情報に基づき、前記車両特定手段により特定された車両に対する通行料金を算出する通行料金算出手段と、
を備えることを特徴とする料金自動収受システム。
記憶手段と制御手段とを備え、有料道路通行料金を通行車両から自動的に収受する料金自動収受システムであって、
前記記憶手段は、
車両区分毎に作成された車両製造時における環境性能基本情報、及び/又は車両区分毎に作成された車両製造時における安全性能基本情報と、
前記環境性能基本情報と安全性能基本情報の少なくとも一方に基づき作成された車両区分毎の格付情報と、
車両製造から所定期間後に行われる車両検査における、車両の環境性能検査結果及び/又は安全性能検査結果に基づき、車両毎に作成された査定情報と、
前記格付情報と前記査定情報から車両毎に作成した通行料割引率情報と、を記憶し、
前記制御手段は、
有料道路を通過する車両を特定する車両特定手段と、
前記記憶手段に記憶された通行料割引率情報に基づき、前記車両特定手段により特定された車両に対する通行料金を算出する通行料金算出手段と、
を備えることを特徴とする料金自動収受システム。
本発明によれば、車両の安全性能や環境性能に応じて有料道路通行料金の割引率の査定を行い、有料道路を通行する車両に対して、査定した割引率を適用することができる。
本発明の実施形態の料金自動収受システムについて、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態における料金自動収受システムの構成を示す図である。本実施形態の料金自動収受システムは、図1に示すように、車両システム200と、車両検査登録機関システム300と、車両メーカシステム400と、車両整備者システム500と、道路管理者システム600とを備える。
車両検査登録機関システム300と、車両メーカシステム400と、車両整備者システム500と、道路管理者システム600との間は、互いに、インターネット回線網110、113〜116で接続されている。
車両検査登録機関システム300と、車両メーカシステム400と、車両整備者システム500と、道路管理者システム600との間は、互いに、インターネット回線網110、113〜116で接続されている。
また、携帯電話基地局121とインターネット回線網110との間は、無線パケット通信網及び公衆電話回線網120を介して接続されている。車両システム200は、運転手所有の携帯電話や車両装備の送受信手段により、携帯電話基地局121が無線経路102で接続されている。また、車両システム200は、ETC車載端末の送受信手段により、道路管理者システム600が無線経路106で接続されている。図1中の破線は、無線による情報授受を示す。
次に、車両システム200について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態における車両の構成を示す図である。図2に示すように、車両システム200は、ナビゲーション装置制御手段201、ETC車載端末220、主要モジュール制御・検出手段230、環境性能データ処理手段212、環境性能データ記憶手段213、安全性能データ処理手段214、安全性能データ記憶手段215、データ通信制御手段216、データ通信送受信手段217を備える。
ナビゲーション装置制御手段201には、外部記憶手段202、自車位置検出手段203、操作手段204、表示手段205、地図情報記憶手段206、携帯電話218とのデータ通信インタフェース207、傾斜角検出手段208、温度検出手段209、湿度検出手段210が接続されており、これらでナビゲーション装置を構成する。
また、ナビゲーション装置制御手段201には、環境性能データ処理手段212、安全性能データ処理手段214、データ通信制御手段216が接続され、さらに後述するETC車載端末220のETC端末制御手段224が接続されている。
ナビゲーション装置制御手段201は、ハードウエア構成としては、CPU(Central Processing Unit)とナビゲーション装置制御手段201の動作プログラム等を格納するメモリを備えており、CPUは、この動作プログラムに従って動作する。
また、ナビゲーション装置制御手段201には、環境性能データ処理手段212、安全性能データ処理手段214、データ通信制御手段216が接続され、さらに後述するETC車載端末220のETC端末制御手段224が接続されている。
ナビゲーション装置制御手段201は、ハードウエア構成としては、CPU(Central Processing Unit)とナビゲーション装置制御手段201の動作プログラム等を格納するメモリを備えており、CPUは、この動作プログラムに従って動作する。
ETC車載端末220は、ETCカード221、車両情報記憶手段222、ETC端末制御手段224、送受信手段(DSRC)223を備えており、送受信手段(DSRC)223により、道路管理者システム600と無線経路106で接続されている。
ETC端末制御手段224は、ハードウエア構成としては、CPU(Central Processing Unit)とETC端末制御手段224の動作プログラム等を格納するメモリを備えており、CPUは、この動作プログラムに従って動作する。
ETC端末制御手段224は、ハードウエア構成としては、CPU(Central Processing Unit)とETC端末制御手段224の動作プログラム等を格納するメモリを備えており、CPUは、この動作プログラムに従って動作する。
車両が有料道路の入口ゲートや出口ゲートを通過するとき、ETC端末220は、送受信手段(DSRC)223を介し、車両を識別する為の自動車登録番号、あるいは更に車名及び車両型式等を車両情報記憶手段222から読み出し、料金決済に関わるETCカード221のカード番号を読み出し、これらの情報を道路管理者システム600へ送信する。
主要モジュール制御・検出手段230は、エンジン制御手段、ステアリング制御手段、トランスミッション制御手段、タイヤ空気圧検出手段、排気ガス成分濃度検出手段、ランプ制御手段、ブレーキ制御手段、アクセル制御手段、サスペンション制御手段、車速検出手段等を備える。
例えば、ブレーキ制御手段や車速検出手段からの情報が、安全性能データ処理手段214に送信され、ある車速におけるブレーキ制動距離が安全性能データ記憶手段215に記憶される。また、排気ガス成分濃度検出手段や車速検出手段からの情報が、環境性能データ処理手段212に送信され、ある車速における排気ガス成分濃度が環境性能データ記憶手段213に記憶される。
例えば、ブレーキ制御手段や車速検出手段からの情報が、安全性能データ処理手段214に送信され、ある車速におけるブレーキ制動距離が安全性能データ記憶手段215に記憶される。また、排気ガス成分濃度検出手段や車速検出手段からの情報が、環境性能データ処理手段212に送信され、ある車速における排気ガス成分濃度が環境性能データ記憶手段213に記憶される。
次に、車両メーカシステム400について、図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施形態における車両メーカシステムの構成を示す図である。図4に示すように、車両メーカシステム400は、送受信サーバ401を介してインターネット回線網114と接続されており、車両基本情報管理サーバ402、車両性能情報データベース403、安全性能情報収集データベース406、環境性能情報収集データベース407、地理・気象情報データベース408、環境性能解析サーバ409、安全性能解析サーバ412、車両整備情報データベース415、車両基本情報管理サーバ402の操作手段405と表示手段404、環境性能解析サーバ409の操作手段411と表示手段410、安全性能解析サーバ412の操作手段414と表示手段413とを備える。
車両性能情報データベース403には、車両基本情報管理サーバ402を介して、当該車両メーカが製造している車両について、車両区分ごとに、本実施形態では車両型式・年式ごとに、車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8が登録される。ここで登録される情報は、カタログに記載されている諸元表や、車両メーカで行った走行試験等で得た試験データであり、車両製造時や車両メーカ販売時におけるデータである。なお、車両区分は、略同様の環境性能や安全性能を有する区分であれば、車両型式・年式に限られるものではなく、例えば車両型式を車両区分としてもよい。
車両基本情報6は、例えば、車名/車両型式/ボデー形状/エンジンの種類・型式/トランスミッションの種類・型式/駆動装置の種類・型式/製造番号/年式等である。
環境性能基本情報7は、燃費消費率(又は燃費)/排出ガス/車室内VOC(Volatile Organic Compounds)/騒音/環境負荷物質等である。車両性能情報データベース403に登録された環境性能基本情報7の例を図7に示す。図7に示すように、車両型式・年式A、B等ごとに、燃費データや排出ガスデータが登録され記憶されている。
安全性能基本情報8は、衝突安全性能試験結果/ブレーキ性能試験結果/安全装置の装備仕様(視界/予防安全(ABS(Antilock Brake System)など)/衝突安全(エアバッグなど)等である。車両性能情報データベース403に登録された安全性能基本情報8の例を図8に示す。図8に示すように、車両型式・年式A、B等ごとに、衝突安全性能試験結果データやブレーキ性能試験結果データが、評価ポイントにより登録され記憶されている。
次に、車両製造後の実際の道路走行時における環境性能情報を収集する環境性能情報収集データベース407について、図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態における環境性能情報収集データベースの構成を示す図であり、環境性能としての燃費に関するものである。図9においては、車両型式・年式A、B等ごとに、気象条件A、B等や地理条件A、B等での、実際の道路走行時における燃費の、環境性能基本情報7の燃費データからの偏差を示しており、例えば、車両型式・年式Aの気象条件Aにおける実際の燃費は、環境性能基本情報7の燃費データに比べて+10%であることを示す。
環境性能情報収集データベース407は、例えばプローブカーシステムにより収集した、全国各地の車両200より送信された環境性能データを記録し記憶する。詳しくは、各車両200が走行している地点の気象条件や地理条件ごとに、どの程度の環境性能(燃費消費率/排出ガスなど)なのかを、環境性能データ処理手段212により数値化して、年月日時と自車位置情報、自車の車両型式・年式を付加したデータを、車両200のデータ通信送受信手段217から、インターネット回線網110、送受信サーバ401を介して受信する。それから環境性能収集データベース407は、各車両200から送られてきたデータを集計し、車両型式・年式ごとに、実際の環境性能データが環境性能基本情報7のデータから、どのくらいの差異があるかを多変量解析等の手法を用いて計算する。
なお、上述の実施形態では、環境性能情報収集データベース407は、図9に示すように、気象条件や地理条件ごとに環境性能を収集して記憶したが、次のようにすることもできる。すなわち、各車両は、気象条件や地理条件を加味せずに、どの程度の環境性能(燃費消費率/排出ガスなど)なのかを、環境性能データ処理手段212により数値化して、年月日時と自車位置情報、自車の車両型式・年式を付加したデータを、車両200のデータ通信送受信手段217から、送受信サーバ401を介して、環境性能情報収集データベース407へ送信する。こうして環境性能情報収集データベース407に記憶された各車両の環境性能データは、後述の地理・気象情報データベース408を参照することにより、後述の環境性能評価情報10として、つまり、気象条件や地理条件に応じた車両型式・年式ごとの環境性能データとして集計される。
ここで、各車両200が走行している地点の気象条件とは、走行地点における、天候、風速、風向、温度などであり、地理条件とは、走行地点における標高、傾斜角、舗装状況、路面状態(乾燥、湿潤、凍結など)などである。
次に、環境性能情報収集データベース407に記憶された環境性能データに基づき作成される環境性能評価情報10について説明する。環境性能評価情報10は、環境性能解析サーバ409を用いて、環境性能情報収集データベース407と、車両整備情報データベース415、地理・気象情報データベース408等に記録されている情報をもとに、当該車両メーカで製造している車両の実環境における環境性能について、諸条件ごとに統計処理を行い、その結果を踏まえて作成され、車両性能情報データベース403に記録され記憶される。
車両整備情報データベース415の例を図11に示す。車両整備情報データベース415は、図11に示すように、各車両ごとに、車両整備情報を記憶するものである。
地理・気象情報データベース408の例を図12に示す。地理・気象情報データベース408は、図12に示すように、経度と緯度で特定される各地点の各年月日時における、気温や晴、雨等の気象情報や、路面状態等の地理情報等の地理・気象情報を記憶するものである。図12において。○印は、その地点がその条件に該当することを示す。例えば、地点Aの●年●月●日AM8時の気象条件はB(気温20〜35℃)、地理条件はB(路面状態が湿潤)である。
地理・気象情報データベース408の例を図12に示す。地理・気象情報データベース408は、図12に示すように、経度と緯度で特定される各地点の各年月日時における、気温や晴、雨等の気象情報や、路面状態等の地理情報等の地理・気象情報を記憶するものである。図12において。○印は、その地点がその条件に該当することを示す。例えば、地点Aの●年●月●日AM8時の気象条件はB(気温20〜35℃)、地理条件はB(路面状態が湿潤)である。
環境性能評価情報10の一例を、図10を用いて説明する。図10は、ある車両型式・年式の車両についての環境性能評価情報10の例を示す図である。図10において、縦軸を環境性能の各パラメータ(燃費や排出ガス量等)、横軸を気象条件と地理条件として、実環境におけるデータと車両メーカにおける試験データ(環境性能基本情報7)との偏差を抽出している。
具体的には図10において、ある車両型式・年式の車両に関し、気象条件A、B等や、地理条件A、B等における、パラメータA(燃費)やパラメータB(排出ガス量)等のデータの、環境性能基本情報7のデータからの燃費の偏差を示しており、例えば、ある車両型式・年式の車両において、気象条件AにおけるパラメータA(燃費)は、環境性能基本情報7のデータに比べて+10%であることを示す。
環境性能評価情報10を作成する間隔については、1週間間隔で更新するのか、1か月間隔で更新するのかは、有意なデータが集まるのに要する期間や、データを処理できる時間との兼ね合いによる。
具体的には図10において、ある車両型式・年式の車両に関し、気象条件A、B等や、地理条件A、B等における、パラメータA(燃費)やパラメータB(排出ガス量)等のデータの、環境性能基本情報7のデータからの燃費の偏差を示しており、例えば、ある車両型式・年式の車両において、気象条件AにおけるパラメータA(燃費)は、環境性能基本情報7のデータに比べて+10%であることを示す。
環境性能評価情報10を作成する間隔については、1週間間隔で更新するのか、1か月間隔で更新するのかは、有意なデータが集まるのに要する期間や、データを処理できる時間との兼ね合いによる。
次に、車両製造後の実際の道路走行時における安全性能情報を収集する安全性能情報収集データベース406について、図13を用いて説明する。図13は、本発明の実施形態における安全性能情報収集データベース406の構成例を示す図であり、安全性能としてのブレーキ性能に関するものである。図13においては、車両型式・年式ごとに、気象条件A、B等や地理条件A、B等での、実際の道路走行時におけるブレーキ性能データの、安全性能基本情報8のブレーキ性能データからの偏差を示しており、例えば、車両型式・年式Aの車両の、速度40km/hかつ気象条件Aにおける実際のブレーキ性能は、安全性能基本情報8のブレーキ性能データに比べて+10%であることを示す。
安全性能情報収集データベース406は、例えばプローブカーシステムにより収集した、全国各地の車両200より送信された安全性能データを記録し記憶する。詳しくは、各車両200が走行している地点の気象条件や地理条件ごとに、どの程度の安全性能なのかを、安全性能データ処理手段214により数値化して、年月日時と自車位置情報、自車の車両型式を付加したデータを、車両200のデータ通信送受信手段217から、インターネット回線網110、送受信サーバ401を介して受信する。それから安全性能情報収集データベース406は、各車両200から送られてきたデータを集計し、車両型式・年式ごとに、実際の安全性能データが安全性能基本情報8のデータから、どのくらいの差異があるかを多変量解析等の手法を用いて計算する。
なお、上述の実施形態では、安全性能情報収集データベース406は、図13に示すように、気象条件や地理条件ごとに安全性能を収集して記憶したが、各車両は、気象条件や地理条件を加味せずに、どの程度の安全性能(ブレーキ性能など)なのかを、安全性能データ処理手段214により数値化して、年月日時と自車位置情報、自車の車両型式・年式を付加したデータを、車両200のデータ通信送受信手段217から、送受信サーバ401を介して、安全性能情報収集データベース406へ送信する。こうして安全性能情報収集データベース406に記憶された各車両の安全性能データは、地理・気象情報データベース408を参照することにより、後述の安全性能評価情報14として、つまり、気象条件や地理条件に応じた車両型式・年式ごとの安全性能データとして集計されるようにすることもできる。
次に、安全性能情報収集データベース406に記憶された安全性能データに基づき作成される安全性能評価情報14について説明する。安全性能評価情報14は、安全性能解析サーバ412を用いて、安全性能情報収集データベース406と、車両整備情報データベース415、地理・気象情報データベース408等に記録されている情報を基に、当該車両メーカで製造している車両の実環境における安全性能について統計処理を行い、その結果を踏まえて作成され、車両性能情報データベース403に記録され記憶される。
安全性能評価情報14の一例を、図14を用いて説明する。図14は、ある車両についての安全性能評価情報14の例を示す図である。図14において、縦軸を安全性能の各パラメータ(速度40km/hにおけるブレーキ性能等)、横軸を気象条件と地理条件として、実環境におけるデータと車両メーカにおける試験データ(安全性能基本情報8)との偏差を抽出している。
具体的には図14において、ある車両型式・年式の車両に関し、気象条件A、B等や、地理条件A、B等における、パラメータA(速度40km/hにおけるブレーキ性能)やパラメータB(速度80km/hにおけるブレーキ性能)等のデータの、安全性能基本情報8のデータからの偏差を示しており、例えば、ある車両において、気象条件AにおけるパラメータA(速度40km/hにおけるブレーキ性能)は、安全性能基本情報8のデータに比べて+10%であることを示す。
安全性能評価情報14を作成する間隔については、1週間間隔で更新するのか、1か月間隔で更新するのかは、有意なデータが集まるのに要する期間や、データを処理できる時間との兼ね合いによる。
具体的には図14において、ある車両型式・年式の車両に関し、気象条件A、B等や、地理条件A、B等における、パラメータA(速度40km/hにおけるブレーキ性能)やパラメータB(速度80km/hにおけるブレーキ性能)等のデータの、安全性能基本情報8のデータからの偏差を示しており、例えば、ある車両において、気象条件AにおけるパラメータA(速度40km/hにおけるブレーキ性能)は、安全性能基本情報8のデータに比べて+10%であることを示す。
安全性能評価情報14を作成する間隔については、1週間間隔で更新するのか、1か月間隔で更新するのかは、有意なデータが集まるのに要する期間や、データを処理できる時間との兼ね合いによる。
次に、車両検査登録機関システム300について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態における車両検査登録機関システムの構成を示す図である。
車両検査登録機関システム300は、図3に示すように、登録車両管理サーバ301と、車両基本情報データベース302と、登録車両情報データベース303と、登録車両管理サーバ301の操作手段305及び表示手段304とを備える。
車両基本情報データベース302は、各車両メーカ400から、車両型式・年式ごとの、車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8を受信し記憶する。
車両検査登録機関システム300の管理担当者は、登録車両管理サーバ301を介して、検査合格した車両に関する基本情報36、環境性能情報37、安全性能情報38を都度、登録車両情報データベース303へ登録し記憶する。基本情報36、環境性能情報37、安全性能情報38の内容は、車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8の内容と同じである。
車両検査登録機関システム300は、図3に示すように、登録車両管理サーバ301と、車両基本情報データベース302と、登録車両情報データベース303と、登録車両管理サーバ301の操作手段305及び表示手段304とを備える。
車両基本情報データベース302は、各車両メーカ400から、車両型式・年式ごとの、車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8を受信し記憶する。
車両検査登録機関システム300の管理担当者は、登録車両管理サーバ301を介して、検査合格した車両に関する基本情報36、環境性能情報37、安全性能情報38を都度、登録車両情報データベース303へ登録し記憶する。基本情報36、環境性能情報37、安全性能情報38の内容は、車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8の内容と同じである。
登録車両管理サーバ301は、車両基本情報データベース302に記憶された車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8に基づき、例えば乗用普通車等の同じ車格のものを抽出し、その車格における各車両型式・年式について、定期的に、安全・環境性能の格付けを行い、その結果を安全・環境性能格付情報(以下、単に格付情報ということもある。)16として、車両基本情報データベース302に格納する。格付情報16は、略、安全・環境性能の相場といえる。
安全・環境性能の格付け方法の具体例を、以下の(1)〜(5)に示す。
(1)車両型式・年式ごとに、安全・環境性能を数値化する。
(2)同じ車格のもの、例えば「乗用普通車」を抽出して、安全・環境性能の統計分布を求める。
(3)当該車格で登録されている台数で正規化し、正規分布関数(グラフ)を求める。例えば、図15に示すようにグラフ化できる。図15は、車格が「乗用普通車」の車両を、車両型式・年式で格付けしたものである。
(4)車両型式・年式ごとに、安全・環境性能の偏差値が正規分布グラフのどの部分に相当するか照合して、格付けの判定を行う。例えば、ある車両型式・年式の安全・環境性能の偏差値が4σ以上の範囲であれば、格付けをAAAと判定する。
(5)全ての車両型式・年式について、格付けを行い、例えば図16のようなリスト形式としてまとめたものを、安全・環境性能格付情報16として、車両基本情報データベース302に格納する。
(1)車両型式・年式ごとに、安全・環境性能を数値化する。
(2)同じ車格のもの、例えば「乗用普通車」を抽出して、安全・環境性能の統計分布を求める。
(3)当該車格で登録されている台数で正規化し、正規分布関数(グラフ)を求める。例えば、図15に示すようにグラフ化できる。図15は、車格が「乗用普通車」の車両を、車両型式・年式で格付けしたものである。
(4)車両型式・年式ごとに、安全・環境性能の偏差値が正規分布グラフのどの部分に相当するか照合して、格付けの判定を行う。例えば、ある車両型式・年式の安全・環境性能の偏差値が4σ以上の範囲であれば、格付けをAAAと判定する。
(5)全ての車両型式・年式について、格付けを行い、例えば図16のようなリスト形式としてまとめたものを、安全・環境性能格付情報16として、車両基本情報データベース302に格納する。
次に、車両検査登録機関300の登録車両管理サーバ301で定期的に行われる安全・環境性能査定処理について説明する。図17は、本発明の実施形態における車両検査項目と判定基準の例を示す図である。図18は、本発明の実施形態における安全装備と判定基準の例を示す図である。図19は、本発明の実施形態におけるメンテナンス履歴と判定基準の例を示す図である。
図17において、車台番号等の同一性の確認や、車体等の外観検査等の車両検査項目が縦方向に列挙され、その右欄に、車両検査項目についての判定基準が示されている。例えば、車両検査項目に対して安全性能基準や環境性能基準を大幅に達成した場合は、それぞれの車両検査項目について、1ポイントが与えられる。普通程度に安全性能基準や環境性能基準を達成した場合は、ポイントは与えられない。辛うじて安全性能基準や環境性能基準を達成した場合は、1ポイントが差し引かれる。
図18において、エアバッグ等の安全装置の装備が縦方向に列挙され、その右欄に、各安全装備についての判定基準が示されている。例えば、高性能の安全装置を装備している場合は、各安全装備について1ポイントが与えられる。標準性能の安全装置を装備している場合は、ポイントは与えられない。安全装置を装備していない場合は、1ポイントが差し引かれる。
図19において、エンジンオイル等のメンテナンス履歴が縦方向に列挙され、その右欄に、各メンテナンス履歴についての判定基準が示されている。例えば、次の定期交換までに十分な使用期間あるいは使用走行距離が残されている場合は、各メンテナンス項目について1ポイントが与えられる。次の定期交換までに、所定の使用期間や使用走行距離未満である場合は、ポイントは与えられない。定期交換が必要な時期や走行距離を超えている、又は、定期交換の時期ではないが、性能や機能が劣化しており、交換を要する場合は、1ポイントが差し引かれる。
以上説明した安全・環境性能査定処理により、登録車両管理サーバ301において、検査した車両ごとに、安全・環境性能査定情報(以降、査定情報ともいう。)20が作成され、登録車両情報データベース303へ格納される。図20は、本発明の実施形態における安全・環境性能査定情報20の構成を示す図である。図20において、例えば、登録番号が「北見###あ46−49」のスカイラインは、査定情報20が、+10ptとなっている。
登録車両管理サーバ301は、車両基本情報データベース302へ記憶された格付情報16と登録車両情報データベース303へ記憶された査定情報20を、定期的に、後述する道路管理者システム600の通行料割引率データベース606へ送信する。
登録車両管理サーバ301は、車両基本情報データベース302へ記憶された格付情報16と登録車両情報データベース303へ記憶された査定情報20を、定期的に、後述する道路管理者システム600の通行料割引率データベース606へ送信する。
次に、車両整備者システム500について、図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施形態における車両整備者システムの構成を示す図である。図5に示すように、車両整備者システム500は、車両整備情報入出力端末501と、その操作手段503及び表示手段502とを備え、車両整備情報入出力端末501は、インターネット回線網115と接続されている。
車両整備時において、車両ごとの整備情報である車両整備情報5が、サービス担当者により、車両整備情報入出力端末501に入力される。入力された車両整備情報5は、インターネット回線網115から110を介して、車両メーカシステム400の車両整備情報データベース415へ送信される。車両整備情報データベース415へ格納された車両整備情報5は、環境性能評価情報10や安全性能評価情報14に反映され、後述の割引率Hの補正に反映される。
車両整備時において、車両ごとの整備情報である車両整備情報5が、サービス担当者により、車両整備情報入出力端末501に入力される。入力された車両整備情報5は、インターネット回線網115から110を介して、車両メーカシステム400の車両整備情報データベース415へ送信される。車両整備情報データベース415へ格納された車両整備情報5は、環境性能評価情報10や安全性能評価情報14に反映され、後述の割引率Hの補正に反映される。
あるいは、車両整備情報5は、インターネット回線網110を介して、後述する道路管理者システム600の通行料割引率データベース606へ送信されるようにすることもでき、この場合、ETC管理サーバ607は、車両メンテナンス履歴に応じて、安全・環境性能査定情報20におけるポイントを加点または減点することができる。
このようにして、次の車検までの期間、メンテナンスを定期的に行う車両に対しては、査定を良くすることで有料道路の通行料を優遇し、一方、車両のメンテナンスを行わない車両に対しては、査定を悪くすることで有料道路の通行料が高くなるようにすることができる。
このようにして、次の車検までの期間、メンテナンスを定期的に行う車両に対しては、査定を良くすることで有料道路の通行料を優遇し、一方、車両のメンテナンスを行わない車両に対しては、査定を悪くすることで有料道路の通行料が高くなるようにすることができる。
次に、道路管理者システム600について、図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施形態における道路管理者システムの構成を示す図である。道路管理者システム600は、車両環境性能情報データベース601と、車両安全性能情報データベース602と、事故・渋滞履歴データベース603と、通行料割引率データベース606と、ETC管理サーバ607と、ETC管理サーバ607の操作手段609及び表示手段608と、複数の料金所610とを備える。
料金所610は、車両のETC車載端末220との間でデータを送受信する送受信手段(DSRC)611と、車両情報判定手段615と、道路管理者システム600内の各データベース等とデータを送受信する送受信手段614と、決済情報管理手段613と、決済情報記憶手段612とを備える。
ETC車載端末220や送受信手段(DSRC)611、車両情報判定手段615等から、有料道路の入口ゲートや出口ゲートを通過する車両を特定する車両特定手段が構成される。
送受信手段(DSRC)611は、車両が有料道路の入口ゲート及び出口ゲートを通過する際、当該車両のETC車載端末220から、当該車両を識別し特定する為の自動車登録番号、あるいは更に車名及び車両型式・年式、及び料金決済に関わるETCカードのカード番号等の情報を受信し、決済情報管理手段613に送信する。
ETC車載端末220や送受信手段(DSRC)611、車両情報判定手段615等から、有料道路の入口ゲートや出口ゲートを通過する車両を特定する車両特定手段が構成される。
送受信手段(DSRC)611は、車両が有料道路の入口ゲート及び出口ゲートを通過する際、当該車両のETC車載端末220から、当該車両を識別し特定する為の自動車登録番号、あるいは更に車名及び車両型式・年式、及び料金決済に関わるETCカードのカード番号等の情報を受信し、決済情報管理手段613に送信する。
決済情報管理手段613は、車両が有料道路の入口ゲートを通過する際、当該車両の自動車登録番号、あるいは更に車名及び車両型式・年式を検索キーとして、通行料割引率データベース606から、当該通過車両に適用される割引率を呼出し、各料金所610の決済情報記憶手段612に一時的に格納する。決済情報記憶手段612には、標準の通行料金も記憶されている。
決済情報管理手段613は、車両が有料道路の出口ゲートを通過する際、当該車両が走行した区間の所定通行料金に対して、決済情報記憶手段612に格納された当該車両に適用される割引率を掛け合わせて、通行料を割り引いて徴収する。決済情報管理手段613は、通行料金算出手段を構成する。
決済情報管理手段613は、車両が有料道路の出口ゲートを通過する際、当該車両が走行した区間の所定通行料金に対して、決済情報記憶手段612に格納された当該車両に適用される割引率を掛け合わせて、通行料を割り引いて徴収する。決済情報管理手段613は、通行料金算出手段を構成する。
ETC管理サーバ607は、車両基本情報データベース302からの格付情報16と、登録車両情報データベース303からの査定情報20を、インターネット回線網110を介して適宜受信し、通行料割引率データベース606に記憶する。
また、ETC管理サーバ607は、通行料割引率データベース606に記憶された格付情報16と査定情報20に基づき、どの車両に対して、どの程度の割引率を適用するかについて査定を行い、その査定結果に基づき、通行料割引率情報21(以下、割引率情報21ともいう。)を作成し、通行料割引率データベース606に記憶する。ETC管理サーバ607は、通行料割引率情報作成手段を構成する。
また、ETC管理サーバ607は、車両性能情報データベース403に記憶された環境性能評価情報10と安全性能評価情報14を、インターネット回線網110を介して定期的に受信し、それぞれ、車両環境性能情報データベース601、車両安全性能情報データベース602に記憶する。
また、ETC管理サーバ607は、通行料割引率データベース606に記憶された格付情報16と査定情報20に基づき、どの車両に対して、どの程度の割引率を適用するかについて査定を行い、その査定結果に基づき、通行料割引率情報21(以下、割引率情報21ともいう。)を作成し、通行料割引率データベース606に記憶する。ETC管理サーバ607は、通行料割引率情報作成手段を構成する。
また、ETC管理サーバ607は、車両性能情報データベース403に記憶された環境性能評価情報10と安全性能評価情報14を、インターネット回線網110を介して定期的に受信し、それぞれ、車両環境性能情報データベース601、車両安全性能情報データベース602に記憶する。
図21に、本発明の実施形態における割引率情報の構成を示す。図21に示すように、割引率情報21においては、車両ごとに、格付情報16による割引率Dと、査定情報20による割引率Hを記憶している。例えば、図21において、登録番号が「北見###あ46−49」のスカイラインは、格付情報16がBBBであり、この格付情報による割引率Dが5%である。また、査定情報20が+10ptであり、この査定情報による割引率Hが1%である。この例では、+10ptあたり+1%の割引を行っている。結果として、トータルの割引率Hは6%となる。なお、図21で割引率がマイナスの場合は、割増になることを示す。
ETC管理サーバ607は、通行料割引率データベース606に記憶された割引率情報21を基本として、車両環境性能データベース601に格納された環境性能評価情報10、車両安全性能データベース602に格納された安全性能評価情報14、及び事故・渋滞履歴データベース603に格納された渋滞要因分析情報22に基づき、月や季節ごと、あるいは降雪や台風等の天候、路面状況に応じて、割引率情報21を補正する。
事故・渋滞履歴データベース603には、料金所の各区間における事故や渋滞が発生した状況が記録されており、日時、発生場所、気象条件、地理的条件等々が予めデータベース化されている。また、各路線の各施設において、事故や渋滞が発生する頻度が、月や季節ごとに、どの様な要因によって発生しているのかを、渋滞要因分析情報22として記憶されている。
渋滞要因分析情報22の例を図22に示す。図22の渋滞要因分析情報22は、○○自動車道における3月分の集計結果であり、過去5年間の累計である。
渋滞要因分析情報22の例を図22に示す。図22の渋滞要因分析情報22は、○○自動車道における3月分の集計結果であり、過去5年間の累計である。
車両ごとの装備状況と事故を誘発する可能性がある天候・路面状況によって、割引率情報21を補正する例を、図23を用いて説明する。図23は、本発明の実施形態における査定情報20による割引率Hの補正例を示す図である。
図23において、補正する必要がないものについては、割引率Hに補正係数α=1.0を掛け合わせている。事故を抑制する装備状況のものについては、割引率Hに補正係数α>1.1を掛け合わせている。事故を誘発する可能性のある装備状況のものについては、割引率Hに補正係数α<0.9を掛け合わせている。ただし、事故を誘発する可能性が高いものについては、「通行不可」のフラグを付与している。
割引率Hに掛け合わせる補正係数αは、事故が発生しやすい月や路線区間ごとに設定されるものとする。
図23において、補正する必要がないものについては、割引率Hに補正係数α=1.0を掛け合わせている。事故を抑制する装備状況のものについては、割引率Hに補正係数α>1.1を掛け合わせている。事故を誘発する可能性のある装備状況のものについては、割引率Hに補正係数α<0.9を掛け合わせている。ただし、事故を誘発する可能性が高いものについては、「通行不可」のフラグを付与している。
割引率Hに掛け合わせる補正係数αは、事故が発生しやすい月や路線区間ごとに設定されるものとする。
以上のようにして補正した補正割引率情報24の例を、図24に示す。図24は、本発明の実施形態における補正割引率情報の例を示す図である。図24において、例えば、最上行のスカイラインは、基準となる格付情報16による割引率Dが5%であり、ノーマルタイヤを装着した場合は、条件A(晴、路面乾燥)では査定情報20による割引率Hが±0%であるので、割引率Dと割引率Hを合計したトータルの合計割引率は5%となる。また、条件B(雨、路面湿潤)では割引率Hが−20%なので、割引率Dと割引率Hを合計した合計割引率は−15%となり、通行料金が15%割増となる。
このように、本実施形態においては、徴収する通行料金は、以下の式で計算される。
徴収する通行料金=標準の通行料金×[格付情報16による割引率D+(査定情報20による割引率H×補正係数α)]
このように、本実施形態においては、徴収する通行料金は、以下の式で計算される。
徴収する通行料金=標準の通行料金×[格付情報16による割引率D+(査定情報20による割引率H×補正係数α)]
以上説明した割引率を算出する動作をまとめると、次の(1)〜(15)のようになる。なお、(1)〜(15)は、必ずしも順番を規定するものではない。
(1)車両メーカの担当部署は、当該車両メーカが製造している車両について、車両型式・年式ごとに、車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8を、車両性能情報データベース403に登録する。
(2)車両性能情報データベース403に登録された車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8は、車両検査登録機関システム300の車両基本情報データベース302へ送信される。
(3)プローブカーシステムにより、各地の車両より送信された環境性能データを、環境性能情報収集データベース407に記録する。
(4)車両メーカの担当部署は、環境性能解析サーバ409を用いて、環境性能情報収集データベース407と、車両整備情報データベース415、地理・気象情報データベース408等に記録されている情報をもとに、環境性能評価情報10を作成し、車両性能情報データベース403に記憶する。
(1)車両メーカの担当部署は、当該車両メーカが製造している車両について、車両型式・年式ごとに、車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8を、車両性能情報データベース403に登録する。
(2)車両性能情報データベース403に登録された車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8は、車両検査登録機関システム300の車両基本情報データベース302へ送信される。
(3)プローブカーシステムにより、各地の車両より送信された環境性能データを、環境性能情報収集データベース407に記録する。
(4)車両メーカの担当部署は、環境性能解析サーバ409を用いて、環境性能情報収集データベース407と、車両整備情報データベース415、地理・気象情報データベース408等に記録されている情報をもとに、環境性能評価情報10を作成し、車両性能情報データベース403に記憶する。
(5)プローブカーシステムにより、各地の車両より送信された安全性能データを、安全性能情報収集データベース406に記録する。
(6)車両メーカの担当部署は、安全性能解析サーバ412を用いて、安全性能情報収集データベース406と、車両整備情報データベース415、地理・気象情報データベース408等に記録されている情報をもとに、安全性能評価情報14を作成し、車両性能情報データベース403に記憶する。
(7)車両性能情報データベース403に記憶された環境性能評価情報10と安全性能評価情報14は、適宜、道路管理者システム600へ送信され、それぞれ、車両環境性能情報データベース601、車両安全性能情報データベース602に記憶される。
(6)車両メーカの担当部署は、安全性能解析サーバ412を用いて、安全性能情報収集データベース406と、車両整備情報データベース415、地理・気象情報データベース408等に記録されている情報をもとに、安全性能評価情報14を作成し、車両性能情報データベース403に記憶する。
(7)車両性能情報データベース403に記憶された環境性能評価情報10と安全性能評価情報14は、適宜、道路管理者システム600へ送信され、それぞれ、車両環境性能情報データベース601、車両安全性能情報データベース602に記憶される。
(8)車両検査登録機関システム300の車両基本情報データベース302に記憶された、各車両メーカから受信した車両基本情報6、環境性能基本情報7、安全性能基本情報8に基づいて、車両区分ごとの、例えば車両型式・年式ごとの、安全・環境性能格付情報16が作成され、車両基本情報データベース302に格納される。
(9)車両検査登録機関システム300の管理担当者は、検査合格した車両に関する基本情報36、環境性能情報37、安全性能情報38を都度、登録車両情報データベース303へ登録する。
(10)登録車両管理サーバ301において、車両検査結果に基づき、検査した車両ごとに、安全・環境性能査定情報20が作成され、登録車両情報データベース303へ格納される。
(11)車両基本情報データベース302に格納された安全・環境性能格付情報16、登録車両情報データベース303に格納された安全・環境性能査
定情報20は、定期的に、道路管理者システム600へ送信される。
(9)車両検査登録機関システム300の管理担当者は、検査合格した車両に関する基本情報36、環境性能情報37、安全性能情報38を都度、登録車両情報データベース303へ登録する。
(10)登録車両管理サーバ301において、車両検査結果に基づき、検査した車両ごとに、安全・環境性能査定情報20が作成され、登録車両情報データベース303へ格納される。
(11)車両基本情報データベース302に格納された安全・環境性能格付情報16、登録車両情報データベース303に格納された安全・環境性能査
定情報20は、定期的に、道路管理者システム600へ送信される。
(12)車両整備者システム500において、サービス担当者は、車両ごとの整備情報を車両整備情報入出力端末501へ入力し、適宜、車両ごとの整備情報を、当該車両の車両メーカの車両整備情報データベース415へ送信する。
(13)道路管理者システム600において、車両検査登録機関システム300から受信した安全・環境性能格付情報16と安全・環境性能査定情報20は、通行料割引率データベース606へ格納される。
(14)道路管理者システム600において、安全・環境性能格付情報16に基づいて割引率Dが作成され、安全・環境性能査定情報20に基づいて割引率Hが作成され、割引率Dと割引率Hに基づいて、割引率情報21が作成され、割引率情報21が通行料割引率データベース606へ格納される。
(15)道路管理者システム600において、車両環境性能データベース601に格納された環境性能評価情報10、車両安全性能データベース602に格納された安全性能評価情報14、あるいは事故・渋滞履歴データベース603に格納された渋滞要因分析情報22に基づき、通行料割引率データベース606へ格納された割引率情報21を補正し、補正割引率情報24が作成される。
(14)道路管理者システム600において、安全・環境性能格付情報16に基づいて割引率Dが作成され、安全・環境性能査定情報20に基づいて割引率Hが作成され、割引率Dと割引率Hに基づいて、割引率情報21が作成され、割引率情報21が通行料割引率データベース606へ格納される。
(15)道路管理者システム600において、車両環境性能データベース601に格納された環境性能評価情報10、車両安全性能データベース602に格納された安全性能評価情報14、あるいは事故・渋滞履歴データベース603に格納された渋滞要因分析情報22に基づき、通行料割引率データベース606へ格納された割引率情報21を補正し、補正割引率情報24が作成される。
次に、車両が有料道路を通行する場合の動作について説明する。該動作は、次の(1)〜(4)の順に行われる。
(1)車両が有料道路の入口ゲートを通過する際、当該車両のETC車載端末220から、当該車両を識別する為の自動車登録番号、あるいは更に車名及び車両型式・年式、及び料金決済に関わるETCカードのカード番号等の情報が、入口料金所610の決済情報管理手段613に送信される。
(2)入口料金所610の決済情報管理手段613は、当該車両の自動車登録番号、あるいは更に車名及び車両型式・年式を検索キーとして、通行料割引率データベース606から、当該通過車両に適用される割引率(割引率情報21、又は補正割引率情報24)を呼出し、各料金所610の決済情報記憶手段612に一時的に格納する。
(1)車両が有料道路の入口ゲートを通過する際、当該車両のETC車載端末220から、当該車両を識別する為の自動車登録番号、あるいは更に車名及び車両型式・年式、及び料金決済に関わるETCカードのカード番号等の情報が、入口料金所610の決済情報管理手段613に送信される。
(2)入口料金所610の決済情報管理手段613は、当該車両の自動車登録番号、あるいは更に車名及び車両型式・年式を検索キーとして、通行料割引率データベース606から、当該通過車両に適用される割引率(割引率情報21、又は補正割引率情報24)を呼出し、各料金所610の決済情報記憶手段612に一時的に格納する。
(3)車両が有料道路の出口ゲートを通過する際、当該車両のETC車載端末220から、当該車両を識別する為の自動車登録番号、あるいは更に車名及び車両型式・年式、及び料金決済に関わるETCカードのカード番号等の情報が、出口料金所610の決済情報管理手段613に送信される。
(4)出口料金所610の決済情報管理手段613は、当該車両が走行した区間の所定通行料金に対して、決済情報記憶手段612に格納された当該車両に適用される割引率を掛け合わせて、通行料を割り引いて徴収する。
(4)出口料金所610の決済情報管理手段613は、当該車両が走行した区間の所定通行料金に対して、決済情報記憶手段612に格納された当該車両に適用される割引率を掛け合わせて、通行料を割り引いて徴収する。
以上述べた実施形態によれば、車両の安全性能や環境性能に応じた割引を適用した通行料金を徴収できる自動料金収受システムや、通行料課金装置や、ETC車載端末を提供することが可能となる。その結果、以下のような効果が期待できる。
(1)事故を起こすリスクが低い車両に対して、通行料金を安くする一方、事故を引き起こすリスクが高い車両に対して、通行料を高くすることによって、事故による渋滞を引き起こす頻度を低減することが期待でき、渋滞によって生じる経済的・環境的な損失を軽減することが期待できる。
(2)環境性能に優れた車両に対して通行料金を安くすることで環境負荷の軽減を図ることが期待できる。
(1)事故を起こすリスクが低い車両に対して、通行料金を安くする一方、事故を引き起こすリスクが高い車両に対して、通行料を高くすることによって、事故による渋滞を引き起こす頻度を低減することが期待でき、渋滞によって生じる経済的・環境的な損失を軽減することが期待できる。
(2)環境性能に優れた車両に対して通行料金を安くすることで環境負荷の軽減を図ることが期待できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。例えば、上述した実施形態においては、環境性能基本情報や安全性能基本情報は、車両型式・年式ごとの車両区分で作成したが、他の車両区分、例えば車両型式ごとに作成するようにしてもよい。
また、本発明は、本発明に係る処理を実行するシステムとしてだけでなく、装置、方法として、或いは、このような方法やシステムを実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして把握することができる。
また、本発明は、CPUがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより制御する構成としてもよく、また、ハードウエア回路として構成してもよい。
また、本発明は、本発明に係る処理を実行するシステムとしてだけでなく、装置、方法として、或いは、このような方法やシステムを実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして把握することができる。
また、本発明は、CPUがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより制御する構成としてもよく、また、ハードウエア回路として構成してもよい。
5…車両整備情報、6…車両基本情報、7…環境性能基本情報、8…安全性能基本情報、10…環境性能評価情報、14…安全性能評価情報、16…格付情報、20…査定情報、21…割引率情報、22…渋滞要因分析情報、24…補正割引率情報、110…インターネット回線網、120…無線パケット通信網及び公衆電話回線網、121…携帯電話基地局、200…車両、201…ナビゲーション装置制御手段、220…ETC車載端末、221…ETCカード、222…車両情報記憶手段、223…送受信手段(DSRC)、224…ETC端末制御手段、230…主要モジュール制御・検出手段、300…車両検査登録機関、301…登録車両管理サーバ、302…車両基本情報データベース、303…登録車両情報データベース、400…車両メーカ、401…送受信サーバ、402…車両基本情報管理サーバ、403…車両性能情報データベース、406…安全性能情報収集データベース、407…環境性能情報収集データベース、408…地理・気象情報データベース、409…環境性能解析サーバ、412…安全性能解析サーバ、415…車両整備情報データベース、500…車両整備者、600…道路管理者、601…車両環境性能情報データベース、602…車両安全性能情報データベース、603…事故・渋滞履歴データベース、606…通行料割引率データベース、607…ETC管理サーバ、610…料金所、611…送受信手段(DSRC)、612…決済情報記憶手段、613…決済情報管理手段、614…送受信手段、615…車両情報判定手段。
Claims (1)
- 記憶手段と制御手段とを備え、有料道路通行料金を通行車両から自動的に収受する料金自動収受システムであって、
前記記憶手段は、
車両区分毎に作成された車両製造時における環境性能基本情報、及び/又は車両区分毎に作成された車両製造時における安全性能基本情報と、
前記環境性能基本情報と安全性能基本情報の少なくとも一方に基づき作成された車両区分毎の格付情報と、
車両製造から所定期間後に行われる車両検査における、車両の環境性能検査結果及び/又は安全性能検査結果に基づき、車両毎に作成された査定情報と、
前記格付情報と前記査定情報から車両毎に作成した通行料割引率情報と、を記憶し、
前記制御手段は、
有料道路を通過する車両を特定する車両特定手段と、
前記記憶手段に記憶された通行料割引率情報に基づき、前記車両特定手段により特定された車両に対する通行料金を算出する通行料金算出手段と、
を備えることを特徴とする料金自動収受システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011068947A JP2012203735A (ja) | 2011-03-25 | 2011-03-25 | 料金自動収受システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011068947A JP2012203735A (ja) | 2011-03-25 | 2011-03-25 | 料金自動収受システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012203735A true JP2012203735A (ja) | 2012-10-22 |
Family
ID=47184662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011068947A Withdrawn JP2012203735A (ja) | 2011-03-25 | 2011-03-25 | 料金自動収受システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012203735A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016128959A (ja) * | 2015-01-09 | 2016-07-14 | アルパイン株式会社 | 電子装置、情報提供システムおよび情報提供方法 |
US20230177547A1 (en) * | 2021-12-08 | 2023-06-08 | Hyundai Motor Company | Vehicle and Method for Applying Code for an Electronic Toll Collection System |
-
2011
- 2011-03-25 JP JP2011068947A patent/JP2012203735A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016128959A (ja) * | 2015-01-09 | 2016-07-14 | アルパイン株式会社 | 電子装置、情報提供システムおよび情報提供方法 |
US20230177547A1 (en) * | 2021-12-08 | 2023-06-08 | Hyundai Motor Company | Vehicle and Method for Applying Code for an Electronic Toll Collection System |
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Legal Events
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