JP2012196688A - 鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法及び搬送装置 - Google Patents

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承一郎 廣池
Yuji Obara
祐司 小原
Junpei Kugiya
順平 釘屋
Yoshihiro Akechi
吉弘 明智
Hiroki Nagayoshi
弘樹 永吉
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Abstract

【課題】ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備において、鋼板をその蛇行を効果的に抑えつつ搬送する。
【解決手段】鋼板剪断設備内で、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上のピンチロールで搬送するに際し、少なくとも1つのピンチロールxの上ロール又は/及び下ロールは、鋼板幅方向中央寄りのロール部Aとその外側のロール部Bを有するとともに、ロール部Aの周速vとロール部Bの周速vがv<vであり、ロール部Aとロール部Bとの境界がダブルサイドシャーによる剪断位置の通板方向延長線上にある。ピンチロールxのロール部Aとロール部Bとの周速差により、ダブルサイドシャーの下流側において蛇行を生じようとする鋼板がセンタリング力を受けるため、鋼板の蛇行が効果的に防止される。
【選択図】図4

Description

本発明は、いわゆる厚板用の鋼板剪断設備において、鋼板が蛇行しないように搬送するための搬送方法及び搬送装置に関する。
従来の厚鋼板剪断設備を図5(a)、(b)に示す。図5(a)は側面図、図5(b)は平面図である。この鋼板剪断設備では、鋼板の幅方向両端部を剪断するダブルサイドシャー20と、その下流側において鋼板の幅方向中央部を剪断するスリッターシャー21が配置され、これらダブルサイドシャー20とスリッターシャー21のそれぞれの入側及び出側には、ピンチロール22,23,24,25が配置されている。各ピンチロールは、鋼板Sの幅方向両端部を上下から挟んで搬送する上・下ロールからなっている。
このような設備では、テーブルロール(図示せず)で搬送されてきた鋼板Sをダブルサイドシャー20入側のピンチロール22で挟圧・搬送し、ダブルサイドシャー20の剪断位置で停止させ、鋼板Sの幅方向両端部を一定長さ剪断する。この剪断終了後、再びピンチロール22で鋼板Sを一定長さ送ってダブルサイドシャー20の剪断位置で停止させ、鋼板Sの幅方向両端部を一定長さ剪断する。鋼板先端がダブルサイドシャー20出側のピンチロール23を通過した後は、このピンチロール23でも鋼板Sを挟圧・搬送する。このようにダブルサイドシャー20による一定長さの剪断と、ピンチロー22,23による鋼板Sの送りを繰り返すことにより、鋼板Sの幅方向両端部の剪断が鋼板全長で順次進行する。
また、スリッターシャー21入側のピンチロール24で鋼板Sを挟圧・搬送し、スリッターシャー21の剪断位置において、鋼板Sの幅方向中央部を一定長さ剪断する。この剪断終了後、再びピンチロール24で鋼板Sを一定長さ送ってスリッターシャー21の剪断位置で停止させ、鋼板Sの幅方向中央部を一定長さ剪断する。鋼板先端がスリッターシャー21出側のピンチロール25を通過した後は、このピンチロール25でも鋼板Sを挟圧・搬送する。このようにスリッターシャー21による一定長さの剪断と、ピンチロール24,25による鋼板Sの送りを繰り返すことにより、鋼板Sの幅方向中央部の剪断が鋼板全長で順次進行する。
以上のような鋼板剪断設備において、鋼板Sが蛇行しながら搬送されると、鋼板剪断面に段差が発生し、剪断部が不揃いな鋼板が製造され、製品不良の原因となる。図6は、このようにして剪断面に段差を生じた鋼板Sの平面形状を模式的に示している。図において、10aがダブルサイドシャー20による剪断面、10bがスリッターシャー21による剪断面である。
このような問題を生じさせる鋼板剪断設備内での鋼板の蛇行対策として、特許文献1には、押えローラーと中間押えローラーを使用することにより鋼板の蛇行を防止する技術が示されている。また、特許文献2には、ダブルサイドシャー出側のピンチロール端面にフランジを設け、このフランジで鋼板をガイドすることにより鋼板の蛇行を防止する技術が示されている。
特開平8−276211号公報 特開平8−206915号公報
特許文献1に示される鋼板の蛇行防止技術は、それなりの蛇行防止効果はあるものの、設備の大規模な改造が必要であり、コストや時間がかかるという問題があり、さらに、ローラーの磨耗等によって摩擦力が低下した際に、蛇行防止効果が低下するため、ローラーの交換が必要になるという問題もある。
一方、特許文献2に示される鋼板の蛇行防止技術は、大規模な設備改造は必要なく、コスト等は比較的低く抑えることができる。しかし、この技術は、ダブルサイドシャー入側では蛇行が発生せず、フランジ付きのピンチロールへの噛み込みが問題なく行われることを前提としているが、実際にはダブルサイドシャー入側では、鋼板が1組のピンチロールだけで搬送されるため、蛇行が頻発している状況にある。このためダブルサイドシャーを出た鋼板がフランジ付きのピンチロールにスムーズに噛み込むことができない場合があり、操業トラブルの原因となりやすい。また、フランジ付きのピンチロールへの噛み込みがスムーズに行われたとしても、鋼板が蛇行しようとする力をフランジ面で受け続けるため、ピンチロールの設置精度に対し悪影響を及ぼすことが考えられる。
したがって本発明の目的は、ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備において、設備の大規模な改造を行うことなく且つ上記従来技術のような問題を生じることなく、鋼板の蛇行を効果的に抑えつつ鋼板を搬送することができる搬送方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そのような搬送方法の実施に好適な搬送装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである
[1]ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備内で、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上のピンチロールで搬送するに際し、
少なくとも1つのピンチロール(x)の上ロール又は/及び下ロールは、鋼板幅方向中央寄りのロール部(A)とその外側のロール部(B)を有するとともに、ロール部(A)の周速vとロール部(B)の周速vはv<vであり、ロール部(A)とロール部(B)との境界がダブルサイドシャーによる剪断位置の通板方向延長線上にあることを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
[2]上記[1]の搬送方法において、ピンチロール(x)の上ロールと下ロールは、それぞれ左右1対の分割ロール部からなるとともに、該左右1対の分割ロール部は間隔調整が可能であり、上ロール又は/及び下ロールの各分割ロール部は、ロール部(A)とロール部(B)を有することを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
[3]ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備内で、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上の搬送ロールで搬送するに際し、
少なくとも1つの搬送ロール(y)は、鋼板幅方向中央寄りのロール部(A)とその外側のロール部(B)を有するとともに、ロール部(A)の周速vとロール部(B)の周速vはv<vであり、ロール部(A)とロール部(B)との境界がダブルサイドシャーによる剪断位置の通板方向延長線上にあることを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
[4]上記[3]の搬送方法において、搬送ロール(y)は、間隔調整が可能な左右1対の分割ロール部からなるとともに、各分割ロール部は、ロール部(A)とロール部(B)を有することを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの搬送方法において、ロール部(A)は等径のロール部であり、ロール部(B)はロール端方向に向かって拡径したロール部であることを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
[6]ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備内で、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上のピンチロールで搬送する装置であって、
少なくとも1つのピンチロール(x)の上ロールと下ロールは、それぞれ左右1対の分割ロール部からなるとともに、該左右1対の分割ロール部は間隔調整が可能であり、上ロール又は/及び下ロールの各分割ロール部は、鋼板幅方向中央寄りのロール部(A)とその外側のロール部(B)を有し、ロール部(A)は等径のロール部であり、ロール部(B)はロール端方向に向かって拡径したロール部であることを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送装置。
[7]ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備内で、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上の搬送ロールで搬送する装置であって、
少なくとも1つの搬送ロール(y)は、間隔調整が可能な左右1対の分割ロール部からなるとともに、各分割ロール部は、鋼板幅方向中央寄りのロール部(A)とその外側のロール部(B)を有し、ロール部(A)は等径のロール部であり、ロール部(B)はロール端方向に向かって拡径したロール部であることを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送装置。
本発明によれば、ダブルサイドシャーの下流側で鋼板を搬送するピンチロール(x)又は搬送ロール(y)を構成するロール部(A)とロール部(B)との周速差により、ダブルサイドシャーの下流側において蛇行を生じようとする鋼板がセンタリング力を受けるため、鋼板の蛇行が効果的に防止される。このため鋼板が蛇行することにより鋼板剪断面に段差が生じることが防止され、寸法不良の少ない鋼板を製造することができる。また、本発明は、大きな設備改造を伴うことなく実施できるので、特許文献1などの従来技術に較べて鋼板の蛇行防止に要する費用や設置スペースを大幅に低減することができる。また、鋼板の蛇行量を検出する必要もないため、蛇行検出上の問題に対する配慮も不要である等の利点もある。
本発明の実施に供される厚鋼板剪断設備の一実施形態を示す平面図 図1のII−II線に沿う矢視図 本発明法において、鋼板が蛇行せずに搬送されてきた状態を模式的に示す説明図 本発明法において、鋼板が蛇行しながら搬送されてきた状態を模式的に示す説明図 従来の厚鋼板剪断設備を示すもので、図5(a)は側面図、図5(b)は平面図 厚鋼板の剪断設備内での蛇行に起因して剪断面に段差を生じた鋼板の平面形状を模式的に示す説明図
本発明は、ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法であり、搬送の対象となる鋼板は、いわゆる厚鋼板である。
本発明では、鋼板剪断設備内において、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上のピンチロールで搬送するに際し、少なくとも1つのピンチロールxの上ロール又は/及び下ロールは、鋼板幅方向中央寄りのロール部Aとその外側のロール部Bを有するとともに、ロール部Aの周速vとロール部Bの周速vはv<vであり、ロール部Aとロール部Bとの境界がダブルサイドシャーによる剪断位置の通板方向延長線上にあるものである。すなわち、このような上ロール又は/及び下ロールを有する1つ以上のピンチロールxで鋼板を搬送するものである。
図1及び図2は、本発明の実施に供される厚鋼板剪断設備の一実施形態を示すもので、図1は平面図、図2は図1のII−II線に沿う矢視図である。
この鋼板剪断設備では、鋼板の幅方向両端部を剪断するダブルサイドシャー1と、その下流側において鋼板の幅方向中央部を剪断するスリッターシャー2が配置され、ダブルサイドシャー1の入側と出側にはピンチロールx1,x2が、スリッターシャー2の入側と出側にはピンチロールx3,x4が、それぞれ配置されている。なお、図2において、100,101はダブルサイドシャー1の剪断刃である。
各ピンチロールxは鋼板Sを上下から挟圧する上ロール3と下ロール4を備えるが、上ロール3と下ロール4は、それぞれ鋼板Sの幅方向両端側の部分のみを拘束する左右1対の分割ロール部で構成されている。すなわち、上ロール3は左右1対の分割ロール部30,30からなり、これら分割ロール部30,30はロール軸5,5を介して支持部7,7に回転自在に支持されている。一方、下ロール4は、左右1対の分割ロール部40,40と、両分割ロール部40,40を連結するシャフト41からなり、このシャフト41で連結された分割ロール部40,40はロール軸6,6を介して支持部7,7に回転自在に支持されている。
各ピンチロールxは、上ロール3が無駆動ロール、下ロール4が駆動ロールであり、この下ロール4は減速機を介してモーターにより回転駆動する。
ダブルサイドシャー1の下流側に配置されたピンチロールx2,x3,x4は、以下のような構成を有している。図2は、ピンチロールx2を示しているが、ピンチロールx3、x4も同じ構成を有する。
上ロール3の分割ロール部30,30は等径のロール(平ロール)で構成されている。一方、下ロールの分割ロール部40,40は、鋼板幅方向中央寄りのロール部Aとその外側のロール部Bとからなり、ロール部Aは等径のロール(平ロール)で構成されるとともに、ロール部Bは、ロール部Aの端部からロール端方向に向かって拡径したテーパ状のロールで構成されている。したがって、ロール部Aの周速vとロール部Bの周速vはv<vであり、且つロールBの周速はロール端方向に向かってロール径が大きくなるほど大きくなる。
上ロール3と下ロール4は、左右1対の分割ロール部の間隔調整が可能となっており、例えば、分割ロール部30と分割ロール部40及びそれらの支持部7を固定側とし、分割ロール部30と分割ロール部40及びそれらの支持部7を可動側として鋼板幅方向で移動できるようにし、左右1対の分割ロール部の間隔調整を可能とする。具体的には、例えば、支持部7の移動に伴って分割ロール部40がシャフト41に対してスライドできるような構造とすればよい。この場合、例えば、シャフト41側にキーを、分割ロール部40側にキー溝を設けることで、分割ロール部40がシャフト41に対してスライド移動できるようにするとともに、適当なストッパーにより分割ロール部40を任意のスライド位置でシャフト41に固定できるようにする。
以上のような鋼板剪断設備において本発明を実施する場合、ダブルサイドシャー1の下流側に配置されたピンチロールx2,x3,x4について、上ロール3と下ロール4を構成する左右1対の分割ロール部の間隔を調整し、下ロール4の分割ロール部40,40のロール部Aとロール部Bとの境界がダブルサイドシャーによる剪断位置の通板方向延長線上に位置するようにする。
この鋼板剪断設備での鋼板の剪断は、次のようにして行われる。
テーブルロール(図示せず)で搬送されてきた鋼板Sをダブルサイドシャー1入側のピンチロールx1で挟圧・搬送し、ダブルサイドシャー1の剪断位置で停止させ、鋼板Sの幅方向両端部を一定長さ剪断する。この剪断終了後、再びピンチロールx1で鋼板Sを一定長さ送ってダブルサイドシャー1の剪断位置で停止させ、鋼板Sの幅方向両端部を一定長さ剪断する。鋼板先端がダブルサイドシャー1出側のピンチロールx2を通過した後は、このピンチロールx2でも鋼板Sを挟圧・搬送する。このようにダブルサイドシャー1による一定長さの剪断と、ピンチローx1,x2による鋼板Sの送りを繰り返すことにより、鋼板Sの幅方向両端部の剪断が鋼板全長で順次進行する。
また、スリッターシャー2入側のピンチロールx3で鋼板Sを挟圧・搬送し、スリッターシャー2の剪断位置において、鋼板Sの幅方向中央部を一定長さ剪断する。この剪断終了後、再びピンチロールx3で鋼板Sを一定長さ送ってスリッターシャー2の剪断位置で停止させ、鋼板Sの幅方向中央部を一定長さ剪断する。鋼板先端がスリッターシャー2出側のピンチロールx4を通過した後は、このピンチロールx4でも鋼板Sを挟圧・搬送する。このようにスリッターシャー2による一定長さの剪断と、ピンチロールx3,x4による鋼板Sの送りを繰り返すことにより、鋼板の幅方向中央部の剪断が鋼板全長で順次進行する。
以上のような鋼板の剪断工程において、ダブルサイドシャー1を出た鋼板が、図3に示すように蛇行を生じることなくピンチロールx2に噛み込まれた場合、鋼板Sは下ロール4の両分割ロール部40,40を構成するロール部Aとロール部Bとの境界がダブルサイドシャー1による剪断位置の通板方向延長線上にあるので、鋼板Sは下ロール4については等径ロール(平ロール)であるロール部Aだけに接触してそのまま真っ直ぐに搬送される。ピンチロールx3,x4においても同様である。
一方、ダブルサイドシャー1を出た鋼板が、図4に示すように蛇行を生じつつピンチロールx2に噛み込まれた場合、鋼板Sの一方のエッジ部は、下ロール4については分割ロール部40を構成するロール部A(ロール径r)に接触し、他方のエッジ部は分割ロール部40を構成するテーパ状のロール部Bの傾斜面に乗り上げ、ロール径rの傾斜面と接触する。ここで、分割ロール部40,40の回転数は同じであるから、ロール部Aの周速vとロール部Bの周速vはv<vであり、鋼板Sの両エッジ部が接触するロール部分のロール径rとロール径rの差がそのまま周速差(図4に示す周速vと周速vの差)となり、鋼板Sの両エッジ部はそのような周速差を有するロール部分で搬送されることになる。鋼板Sは、その周速差から生じるセンタリング力Fにより周速差が0となる位置、すなわち、鋼板の両エッジ部が分割ロール部40,40を構成する平らなロール部Aと接触する位置に戻され、その結果、鋼板の蛇行が矯正され、鋼板は真っ直ぐに搬送されることになる。
また、ロール部Bはロール端方向に向かって拡径した形状(傾斜面を有する形状)であることから、蛇行量が大きくなれば上記周速差も大きくなり、その分センタリング力Fも大きくなる。すなわち、蛇行量に応じたセンタリング力が発生することになる。
鋼板Sがスリッターシャー2の入側及び出側のピンチロールx3,x4で搬送される場合も同様に、鋼板に蛇行が生じた際は蛇行量に応じたセンタリング力が発生することにより、蛇行を抑制しながら鋼板Sを搬送できる。
図2に示すようなピンチロールxを用いる場合において、下ロール4のロール部Bの傾斜角の影響を調べた結果を表1に示す。ロール部Bの傾斜角0°はロール部Aと同じ平ロールである場合であり、一方、傾斜角90°はロール部ではなく、フランジ部の場合である。この調査では、ロール部Bによるセンタリング効果(蛇行抑制効果)、ピンチロールへの噛み込み性(鋼板がピンチロールを通過する際における、ピンチロールのロール部Bへの鋼板の干渉の有無・程度)、鋼板の変形(ピンチロールによって挟圧されている鋼板両端部の変形の有無・程度)、ピンチロールへの負荷(鋼板の蛇行発生時にピンチロールのロール部Bにかかる負荷の程度)を3段階評価した。
表1によれば、ロール部Bの傾斜角がある程度大きくないと、鋼板のセンリング効果が得られないが、傾斜角が大きすぎるとピンチロールへの噛み込み性や鋼板の変形、ピンチロールへの負荷に悪影響が及ぼされることが判る。特に、傾斜角90°の場合、すなわち下ロールにフランジを設けた場合には、センタリング効果以外の全てに劣っている。
Figure 2012196688
本発明は、ダブルサイドシャー1の下流側の1又は2以上のピンチロールで鋼板を搬送する場合に適用できるが、ダブルサイドシャー1の下流側の全部のピンチロール(スリッターシャー2の入側及び出側のピンチロールを含む)で鋼板を搬送する場合に適用すれば、より効果的である。
本実施形態では、下ロール4がロール部Aとロール部Bを有しているが、上ロール3がロール部Aとロール部Bを有する構成としてもよいし、上ロール3・下ロール4ともにロール部Aとロール部Bを有する構成としてもよい。
また、本実施形態のロール部Bは、テーパ状に拡径した形状であるが、このロール部の傾斜面は、蛇行量に応じたロール径差(=周速度差)が得られればよいので、平面状の傾斜面に限らず、曲面状の傾斜面などでもよい。
また、本実施形態では、下ロール4の両分割ロール部40,40がシャフト41で連結されることにより、両分割ロール部40,40が1つの駆動源(モーター)で一体に回転駆動するようになっているが、分割ロール部40,40をシャフト41で連結することなく、ロール軸6,6を介して個別に支持部7,7に回転自在に支持させ、両分割ロール部40,40が別々の駆動源で回転駆動するようにしてもよい。その場合は、その駆動源の制御により、両分割ロール部40,40が同調して回転駆動するようにする。
また、本発明は、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上の搬送ロール(ピンチロールでない搬送ロール)で搬送するような場合にも適用可能であり、この場合、少なくとも1つの搬送ロールyは、鋼板幅方向中央寄りのロール部Aとその外側のロール部Bを有するとともに、ロール部Aの周速vとロール部(B)の周速vはv<vであり、ロール部Aとロール部Bとの境界がダブルサイドシャーによる剪断位置の通板方向延長線上にあるものである。すなわち、このような搬送ロールyで鋼板を搬送するものである。この場合、搬送ロールyの構成は、図1〜図4に示す実施形態におけるピンチロールxの下ロール4と同様であり、使用形態や本発明の作用効果も、上ロールを用いない以外は図1〜図4に示す実施形態と同様である。
また、本発明では、ピンチロールx又は搬送ロールyが、鋼板幅方向中央寄りのロール部Aとその外側のロール部Bを有するとともに、ロール部Aの周速vとロール部Bの周速vがv<vであり、ロール部Aとロール部Bとの境界がダブルサイドシャーによる剪断位置の通板方向延長線上にあるという条件を満たせばよいので、例えば、図1〜図4のようなロール部A,Bを設けずに、ピンチロールxや搬送ロールyを分割し、分割されたロールを異なる回転数に速度制御することにより、上記条件を満足させるようにしてもよい。
図1及び図2に示す装置は、本発明法の実施に好適な搬送装置でもあり、この搬送装置は、鋼板剪断設備内でダブルサイドシャー1を出た鋼板を1又は2以上のピンチロールで搬送する装置であって、少なくとも1つのピンチロールxの上ロール3と下ロール4は、それぞれ左右1対の分割ロール部からなるとともに、これら左右1対の分割ロール部は間隔調整が可能であり、上ロール3又は/及び下ロール4の各分割ロール部は、鋼板幅方向中央寄りのロール部Aとその外側のロール部Bを有し、ロール部Aは等径のロール部からなり、ロール部Bはロール端方向に向かって拡径したロール部からなる。その具体的な構成は、さきに述べたとおりである。
また、図1及び図2に示す装置において、ピンチロールに代えて搬送ロールを設置した場合には、この搬送装置は、鋼板剪断設備内でダブルサイドシャー1を出た鋼板を1又は2以上の搬送ロールで搬送する装置であって、少なくとも1つの搬送ロールyは、間隔調整が可能な左右1対の分割ロール部からなるとともに、各分割ロール部は、鋼板幅方向中央寄りのロール部Aとその外側のロール部Bを有し、ロール部Aは等径のロール部からなり、ロール部Bはロール端方向に向かって拡径したロール部からなる。その具体的な構成は、さきに述べたとおりである。
x1,x2,x3,x4 ピンチロール
y 搬送ロール
A ロール部
B ロール部
S 鋼板
1 ダブルサイドシャー
2 スリッターシャー
3 上ロール
4 下ロール
,5 ロール軸
,6 ロール軸
,7 支持部
30,30 分割ロール部
40,40 分割ロール部
41 シャフト
100,101 剪断刃

Claims (7)

  1. ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備内で、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上のピンチロールで搬送するに際し、
    少なくとも1つのピンチロール(x)の上ロール又は/及び下ロールは、鋼板幅方向中央寄りのロール部(A)とその外側のロール部(B)を有するとともに、ロール部(A)の周速vとロール部(B)の周速vはv<vであり、ロール部(A)とロール部(B)との境界がダブルサイドシャーによる剪断位置の通板方向延長線上にあることを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
  2. ピンチロール(x)の上ロールと下ロールは、それぞれ左右1対の分割ロール部からなるとともに、該左右1対の分割ロール部は間隔調整が可能であり、上ロール又は/及び下ロールの各分割ロール部は、ロール部(A)とロール部(B)を有することを特徴とする請求項1に記載の鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
  3. ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備内で、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上の搬送ロールで搬送するに際し、
    少なくとも1つの搬送ロール(y)は、鋼板幅方向中央寄りのロール部(A)とその外側のロール部(B)を有するとともに、ロール部(A)の周速vとロール部(B)の周速vはv<vであり、ロール部(A)とロール部(B)との境界がダブルサイドシャーによる剪断位置の通板方向延長線上にあることを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
  4. 搬送ロール(y)は、間隔調整が可能な左右1対の分割ロール部からなるとともに、各分割ロール部は、ロール部(A)とロール部(B)を有することを特徴とする請求項3に記載の鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
  5. ロール部(A)は等径のロール部であり、ロール部(B)はロール端方向に向かって拡径したロール部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鋼板剪断設備における鋼板の搬送方法。
  6. ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備内で、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上のピンチロールで搬送する装置であって、
    少なくとも1つのピンチロール(x)の上ロールと下ロールは、それぞれ左右1対の分割ロール部からなるとともに、該左右1対の分割ロール部は間隔調整が可能であり、上ロール又は/及び下ロールの各分割ロール部は、鋼板幅方向中央寄りのロール部(A)とその外側のロール部(B)を有し、ロール部(A)は等径のロール部であり、ロール部(B)はロール端方向に向かって拡径したロール部であることを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送装置。
  7. ダブルサイドシャーにより鋼板の幅方向両端部を一定長さずつ剪断する鋼板剪断設備内で、ダブルサイドシャーを出た鋼板を1又は2以上の搬送ロールで搬送する装置であって、
    少なくとも1つの搬送ロール(y)は、間隔調整が可能な左右1対の分割ロール部からなるとともに、各分割ロール部は、鋼板幅方向中央寄りのロール部(A)とその外側のロール部(B)を有し、ロール部(A)は等径のロール部であり、ロール部(B)はロール端方向に向かって拡径したロール部であることを特徴とする鋼板剪断設備における鋼板の搬送装置。
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CN103506407A (zh) * 2013-06-20 2014-01-15 新疆八一钢铁股份有限公司 一种新型的定尺剪靠边送板工艺
CN109877591A (zh) * 2019-04-03 2019-06-14 唐山京华制管有限公司 一种废次圆管剖壁开平装置

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