JP2012184541A - 可動庇 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】伸縮自在な中空構造の庇本体2の基端部を建物の外壁部に支持して設置し、該庇本体の先端部を前方に向けて伸張させることにより庇として機能せしめ、後方に向けて縮退させて外壁部に収納可能とする。庇本体内に外気温度変化に応じて気相と液相との間で相変化する低沸点流体5を封入し、外気温上昇に伴う液相から気相への相変化による内圧上昇によって庇本体を伸張させ、外気温下降に伴う気相から液相への相変化による内圧低下により後方に縮退させる。庇本体の伸縮に応じて弾性的に伸縮可能かつ伸張状態で該庇本体を縮退させるように後方に付勢する支持部材(たとえばバネ6)を付設する。
【選択図】図1
Description
しかし、可動庇を様々な形態、用途の建物全般に広く適用することを可能とするためには、建物の外観(ファサード)を意匠的に損なうことなく、また構造が可及的に簡易であって低コストで設置可能な可動庇の開発が必要であり、さらに十分な省エネルギー化、ZEB化を実現するためには駆動用の動力を必要とすることなく、しかも複雑な制御や面倒な操作を必要とすることもなく自律的に作動し得るような可動庇の実現が望まれる。
また、本発明の可動庇は建物の外壁部に対して違和感なく設置することが可能であるし、ファサードを意匠的に損なうことはないばかりか寧ろ好ましい外観が得られるから、高層ビル等の大規模建物を始めとして各種の建物に広く適用可能であり、高度の省エネルギー化、ZEB化を図るための手段として有効である。
本実施形態の可動庇1は建物の外壁部に設置されて外気温度変化に応じて自律的に伸縮動作するものであって、(a)に示すように夏期〜中間期においては自ずと前方に大きく伸張して庇本来の日射遮蔽機能を発揮するが、そのような日射遮蔽機能を必要とせず寧ろ逆効果である冬期においては(b)に示すように自ずと縮退して外壁部に収納されてしまうものである。
庇本体2の内部には低沸点流体5が封入されていて、庇本体2はその低沸点流体5の外気温度変化による相変化を利用して自律的に伸縮するようになっている。
また、外気温が下降する冬期においては低沸点流体5が気相から液相から相変化することにより、庇本体2の内圧が低下して伸張状態を維持できなくなり、後方に縮退してサッシ部材4の内側に収納されてしまうようになっている。
本実施形態におけるバネ6は、庇本体2が伸張状態にあるときにはそれを縮退させるように後方に付勢する引きバネとして機能するコイルバネであって、その基端部が外壁部に固定されているとともに先端部が庇本体2の先端部に連結されているものである。
そして、庇本体2は外気温上昇時には低沸点流体5の気化による内圧上昇によってそのバネ6の付勢力に抗して前方に伸張可能であるが、外気温下降時には低沸点流体5の液化による内圧低下によってそれ自体では形状を維持できなくなり、その時点でバネ6の後方への付勢力によって下方に垂れ下がってしまうことなく後方に縮退して確実に収納されるようになっている。
また、不燃性の低沸点流体としてジクロロペンタフルオロプロパンも好適に採用可能である。これは沸点が52℃程度とやや高いが、夏期における日射面の温度は70℃にも達するから夏期においては十分に気化して庇本体2を膨張させ伸張させ得るものである。
また、庇本体2が万一破損したり故障したような場合には、建物内からの作業によってエアタイトキャップ7を取り外すことで庇本体2を建物内に取り込んで容易に修理や交換を行うことが可能としておくと良い。
勿論、本発明の可動庇1は各種の建物の外壁部に対して違和感なく設置することが可能であってファサードを意匠的に損なうことはないし、寧ろ好ましい外観を得ることも可能であり、高層ビル等の大規模建物を対象としてその省エネルギー化、ZEB化を図るための手段として極めて有効である。
また、本発明の可動庇1を単に日射を遮蔽する目的で設置する場合には、庇本体2を不透光性材料により形成して伸張時には単なる平板状となるようにすることが現実的であるが、より高度の遮蔽制御を行う場合や、意匠上の都合、さらには他の目的を兼用するような場合には、所望の日射制御機能を確保し得る限りにおいて庇本体2を半透光性材料により形成したり、庇本体2を所望の形状に伸張させるようにしたり、庇本体2に所望の色柄や図柄を付与したりすることは任意である。
さらに、支持部材には庇本体2を縮退させる機能に加えて伸張状態の庇本体2を支持する機能を持たせることも考えられ、そのためには庇本体2の自重や伸張時に想定される風荷重等も考慮したうえで、それを安定に保持し得るように支持部材を簡易な片持ち梁として機能するように設ければ良い。
また、建物の外壁部に対する可動庇1の設置の形態としては、上記実施形態のように庇本体2の基端部をサッシ部材4により支持して縮退時にはそのサッシ部材4内に収納してしまうことが現実的であり最適であるが、それに限るものでもなく、外壁3の構造や意匠上の制約も考慮して適宜設計すれば良い。
2 庇本体
3 外壁(ガラスカーテンウォール)
4 サッシ部材
5 低沸点流体
6 バネ(支持部材)
7 エアタイトキャップ
8 注入栓
9 床
10 ダクト
11 反射板
Claims (2)
- 伸縮自在な中空構造の庇本体の基端部を建物の外壁部に支持して設置し、該庇本体の先端部を前方に向けて伸張させることにより庇として機能せしめるとともに、該庇本体を後方に向けて縮退させて外壁部に収納可能とした可動庇であって、
外気温度変化に応じて気相と液相との間で相変化する低沸点流体を前記庇本体の内部に封入して、外気温上昇に伴う前記低沸点流体の液相から気相への相変化による内圧上昇によって前記庇本体が膨張して前方に伸張可能とされ、かつ外気温下降に伴う前記低沸点流体の気相から液相への相変化による内圧低下により前記庇本体が後方に縮退可能とされていることを特徴とする可動庇。 - 請求項1記載の可動庇であって、
前記庇本体には、該庇本体の伸縮に応じて弾性的に伸縮可能かつ伸張状態で該庇本体を縮退させるように後方に付勢する支持部材が付設されていて、
前記庇本体は、外気温上昇時には前記支持部材による付勢力に抗して伸張可能とされ、かつ外気温下降時には前記支持部材の付勢力により縮退せしめられて外壁部に収納可能とされていることを特徴とする可動庇。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011046252A JP5601527B2 (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | 可動庇 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011046252A JP5601527B2 (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | 可動庇 |
Publications (2)
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JP2012184541A true JP2012184541A (ja) | 2012-09-27 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011046252A Expired - Fee Related JP5601527B2 (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | 可動庇 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108678305A (zh) * | 2018-05-29 | 2018-10-19 | 深圳大学 | 一种遮阳装置 |
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JPS6070122U (ja) * | 1983-10-20 | 1985-05-17 | 松下電工株式会社 | サンル−ム |
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2011
- 2011-03-03 JP JP2011046252A patent/JP5601527B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP5601527B2 (ja) | 2014-10-08 |
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