JP2012181275A - 立体表示装置及び液晶シャッタパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】高画質で立体表示することができる立体表示装置を提供する。
【解決手段】画像を表示するための複数の画素120を有する表示パネル100と、表示パネルに対向し、画像の3次元表示を行うための視差バリア210を有する液晶シャッタパネル200とを備える立体表示装置1であって、複数の画素のそれぞれは、光を発する領域である発光領域121と当該発光領域以外の領域である非発光領域122とからなり、液晶シャッタパネルは、視差バリアの遮光部211に対応する第1の透明電極221と、第1の透明電極に対向する第2の透明電極231と、第1の透明電極及び第2の透明電極の間に配置された液晶層240と、第1の透明電極及び第2の透明電極の少なくとも一方と電気的に接続され、表示パネルと液晶シャッタパネルとの並び方向において非発光領域と重なるように形成される補助電極260とを有する。
【選択図】図2B

Description

本発明は、立体表示装置及びこれに用いられる液晶シャッタパネルに関する。
近年、画像(映像)を立体表示(3次元表示)する立体表示装置の開発が進められており、中でも、特殊なメガネなどを使わずに裸眼で画像を立体視できる裸眼3D方式の立体表示装置の開発が進められている。
裸眼3D方式には、視差バリア方式(パララックスバリア方式)又はレンチキュラレンズ方式等があるが、視差バリア方式を用いた立体表示装置は、構成が簡素で作製し易いということから普及が促進している。
視差バリア方式の立体表示装置は、光の通過及び遮断を制御する視差バリアを生成する液晶シャッタパネルを備えており、視差バリアによって右目用及び左目用の映像信号を制御することでユーザは裸眼で立体視できる。
例えば特許文献1に、視差バリア方式の立体表示装置が開示されている。特許文献1に開示された技術によれば、ユーザに立体視させたり複数のユーザに異なる画像を見せたりすることができる。
特開2005−86506号公報
ところで、視差バリアを用いた立体表示装置には、さらなる高画質が望まれている。しかしながら、従来の立体表示装置では、高画質で立体表示することができないという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、高画質で立体表示することができる立体表示装置及び液晶シャッタパネルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る立体表示装置の一態様は、画像を表示するための複数の画素を有する表示パネルと、前記表示パネルに対向し、前記画像の3次元表示を行うための遮光部を生成する液晶シャッタパネルとを備える視差バリア方式の立体表示装置であって、前記複数の画素のそれぞれは、光を発する領域である発光領域と当該発光領域以外の領域である非発光領域とを有し、前記液晶シャッタパネルは、前記遮光部に対応する第1の透明電極と、前記第1の透明電極に対向する第2の透明電極と、前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の間に配置された液晶層と、前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の少なくとも一方と電気的に接続され、前記表示パネルと前記液晶シャッタパネルとの並び方向において前記非発光領域と重なるように形成される補助電極とを有するものである。
本発明に係る立体表示装置によれば、高画質で立体表示することができる。
また、本発明に係る液晶シャッタパネルによれば、高画質で立体表示することができる立体表示装置を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置の構成を示す図である。 図1の矢印で示す方向から見たときにおける本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置に用いられる表示パネル及び液晶シャッタパネル(2次元表示の状態)の構成を示す図である。 図1の矢印で示す方向から見たときにおける本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置に用いられる表示パネル及び液晶シャッタパネル(3次元表示の状態)の構成を示す図である。 図2Aに示す太点線で囲まれる領域Aの拡大図である。 図2CのX−X’線に沿って切断した本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置の断面図である(2次元表示の状態)。 図2CのX−X’線に沿って切断した本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置の断面図である(3次元表示の状態)。 本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置における3次元表示の動作を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置における3次元表示の動作を説明するための拡大図である。 本発明の第1の実施の形態に係る液晶シャッタパネルの第1の透明電極に対して両側から給電を行った場合の模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る液晶シャッタパネルの第1の透明電極に対して片側から給電を行った場合の模式図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例1に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例2に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例3に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例4に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例5に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例6に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例7に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例8に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例9に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る立体表示装置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る立体表示装置に用いられる液晶シャッタパネルの構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る立体表示装置に用いられる液晶シャッタパネルの構成を示す図(透過図)である。 (a)は、本発明の第2の実施の形態に係る立体表示装置の3次元表示の動作における第1の状態を示す図であり、(b)は、同実施の形態に係る立体表示装置の3次元表示の動作における第2の状態を示す図である。
本発明に係る立体表示装置の一態様は、画像を表示するための複数の画素を有する表示パネルと、前記表示パネルに対向し、前記画像の3次元表示を行うための遮光部を生成する液晶シャッタパネルとを備える視差バリア方式の立体表示装置であって、前記複数の画素のそれぞれは、光を発する領域である発光領域と当該発光領域以外の領域である非発光領域とを有し、前記液晶シャッタパネルは、前記遮光部に対応する第1の透明電極と、前記第1の透明電極に対向する第2の透明電極と、前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の間に配置された液晶層と、前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の少なくとも一方と電気的に接続され、前記表示パネルと前記液晶シャッタパネルとの並び方向において前記非発光領域と重なるように形成される補助電極とを有するものである。
これにより、第1の透明電極又は第2の透明電極における電圧降下を抑制することができる。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記補助電極は、前記非発光領域の範囲内に形成されることが好ましい。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記補助電極の抵抗値は、少なくとも前記第1の透明電極又は前記第2の透明電極のうち前記補助電極と電気的に接続される方の電極の抵抗値よりも小さいことが好ましい。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記補助電極は、少なくとも前記第1の透明電極又は前記第2の透明電極のうち前記補助電極と電気的に接続される方の電極と重なるように形成されるように構成することができる。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記複数の画素は、マトリクス状に配列されており、前記第1の透明電極は、異なる列の画素に跨るように複数本形成されており、前記補助電極は、前記第1の透明電極に沿って形成されることが好ましい。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記表示パネルは、前記画像が表示される矩形状の表示部を備え、前記第1の透明電極は、前記表示部における対向する一対の二辺において一方の辺から他方の辺まで延設されており、前記補助電極は、前記第1の透明電極に沿って、前記一方の辺から前記他方の辺まで連続して形成されることが好ましい。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記第1の透明電極は、斜めのストライプ状に形成されることが好ましい。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記非発光領域は、第1の非発光領域と第2の非発光領域とを含み、前記補助電極は、前記第1の非発光領域と重なるように形成される第1の補助電極と、前記第2の非発光領域と重なるように形成される第2の補助電極とを含み、前記第1の非発光領域の幅は、前記第2の非発光領域の幅よりも広く、前記第1の補助電極の幅は、前記第2の補助電極の幅よりも広いことが好ましい。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記液晶シャッタパネルを制御するシャッタ制御部を備え、前記画像は、右目用画像と左目用画像とを含む3次元画像であり、前記複数の画素の各画素において前記右目用画像と前記左目用画像とが交互に時分割表示され、前記遮光部は、生成と消滅とが交互に切り替えられる第1の遮光部と第2の遮光部とからなり、前記シャッタ制御部は、前記第1の遮光部と第2の遮光部との生成の切り替えが、前記右目用画像と前記左目用画像との前記時分割表示と同期するように前記液晶シャッタパネルを制御することが好ましい。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記表示パネルが、有機ELパネルであることが好ましい。
さらに、本発明に係る立体表示装置の一態様において、前記液晶シャッタパネルが、横電界方式の液晶シャッタパネルであることが好ましい。
また、本発明に係る液晶シャッタパネルの一態様は、画像を表示するための複数の画素を有する表示パネルに対向し、前記画像の3次元表示を行うための遮光部を生成する液晶シャッタパネルであって、前記複数の画素のそれぞれは、光を発する領域である発光領域と当該発光領域以外の領域である非発光領域とを有し、前記液晶シャッタパネルは、前記遮光部に対応する第1の透明電極と、前記第1の透明電極に対向する第2の透明電極と、前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の間に配置された液晶層と、前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の少なくとも一方と電気的に接続され、前記表示パネルと前記液晶シャッタパネルとの並び方向において前記非発光領域と重なるように形成される補助電極とを有するものである。
これにより、第1の透明電極又は第2の透明電極における電圧降下を抑制することができるので、高画質で立体表示を行うことができる立体表示装置に適した液晶シャッタパネルを実現することができる。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態に係る立体表示装置及びこれに用いられる液晶シャッタパネルについて、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置1について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置1は、2次元表示と3次元表示とを切り替えて行うことができる表示装置であって、表示パネル100と、当該表示パネル100に対向して配置された液晶シャッタパネル200とを備える。さらに、立体表示装置1は、制御部10と、シャッタ制御部20と、表示パネル制御部30とを備える。
本実施の形態に係る立体表示装置1は、液晶シャッタパネル200を用いた視差バリア方式の立体表示装置であり、表示パネル100が3次元画像を表示する場合、ユーザは当該3次元画像に基づいて裸眼で立体視することができる。
表示パネル100は、静止画又は動画等の所定の画像を表示する表示部110(画像表示領域)を備える。表示部110は、複数の画素120によって構成されている。所定の画像には、2次元表示用の2次元画像と、3次元表示用の3次元画像とが含まれる。また、3次元画像は、少なくとも左右の視差画像を生成するための左目用画像と右目用画像とからなる。本実施の形態において、1枚の3次元画像は、ストライプ状の視差画像が2つ以上周期的に繰り返して並べられている。
また、本実施の形態では、表示パネル100として、有機EL(Electro Luminescence)パネルを用いた。但し、表示パネル100は、有機ELパネルに限らない。表示パネル100としては、所定の画像を表示することができればよく、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、あるいは、ZnS、CdS、ZnSe(Gaドープ:Ga、GaSe、GaAs、Alドープ:Al、AlSe、Inドープ:In、InSe)などの無機ELを用いた表示パネル又は無機LED(Light Emitting Diodes:P型とN型をドープしたGaN半導体など)を用いた表示パネルなどを用いても構わない。
液晶シャッタパネル200は、図1に示すように、表示パネル100の前面側(ユーザ側)に配置されており、表示パネル100の表示部110に表示される所定の画像に対して2次元表示と3次元表示との切り替えを行う。
制御部10は、シャッタ制御部20及び表示パネル制御部30に対して、2次元表示と3次元表示とを切り替えるための2D/3D切り替え信号を出力する。
シャッタ制御部20は、2D/3D切り替え信号に基づいて、液晶シャッタパネル200の制御を行う。
表示パネル制御部30は、2D/3D切り替え信号に基づいて、表示パネル100に対して2次元用画像信号又は3次元用画像信号を出力する。2次元用画像信号によって表示パネル100に2次元画像が表示され、3次元用画像信号によって表示パネル100に3次元画像が表示される。
次に、本実施の形態に係る立体表示装置1における表示パネル100及び液晶シャッタパネル200の構成について、図2A〜図2Cを用いて説明する。図2A及び図2Bは、図1の矢印で示す方向から見たときにおける本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置に用いられる表示パネル及び液晶シャッタパネルの構成を示す図であって、図2Aは2次元表示の状態を示しており、図2Bは3次元表示の状態を示している。また、図2Cは、図2Aに示す太点線で囲まれる領域Aの拡大図である。
図2A及び図2Bに示すように、表示パネル100において、表示部110は、マトリクス状に配列された複数の画素120によって構成されている。表示部110は、矩形状の表示領域となるように構成されている。なお、図2A及び図2Bにおいて、各画素120は、破線によって区画されて図示されている。
複数の画素120のそれぞれは、表示部110に所定の画像を表示させるための光を発する領域である発光領域121(発光部)と、当該発光領域121以外の領域であって光を発しない領域である非発光領域122(非発光部)とを有する。各画素120において、非発光領域122は、矩形状の発光領域121を囲むように形成されている。
図2Cに示すように、複数の画素120は、赤色の光を発する赤色発光領域121Rを有する赤色画素120Rと、緑色の光を発する緑色発光領域121Gを有する緑色画素120Gと、青色の光を発する青色発光領域121Bを有する青色画素120Bとによって構成されている。また、表示部110の列方向には、同じ色の光を発光する画素が繰り返して配置され、行方向には、赤色画素120R、緑色画素120G及び青色画素120Bがこの順で繰り返して配置されている。
この画素配置はあくまで1例であって、行方向に同じ色の光を発光する画素が並んで、列方向に赤色画素120R、緑色画素120G及び青色画素120Bがこの順で繰り返して配置されていてもよい。また、赤色画素、緑色画素及び青色画素だけでなく、例えば黄色画素や白画素など別の色であっても構わない。
また、隣接する発光領域121の間は非発光領域122である。例えば、図2Cに示すように、赤色発光領域121Rと緑色発光領域121Gとの間には、赤色画素120Rにおける非発光領域122Rと緑色画素120Gにおける非発光領域122Gとが形成されている。なお、図2Aに示すように、表示部110全体において非発光領域122は格子状に形成されている。
このように構成される表示パネル100は、所定の画像信号が入力されることによって所定の発光領域121が発光し、これにより、表示部110に所定の画像を表示することができる。例えば、3次元用画像信号が入力された場合は、3次元画像が表示部110に表示され、2次元用画像信号が入力された場合は、2次元画像が表示部110に表示される。
次に、液晶シャッタパネル200について説明する。液晶シャッタパネル200は、図2Bに示すように、表示パネル100の表示部110に3次元画像が表示された場合に、当該3次元画像の3次元表示を行うための視差バリア210を生成する。
視差バリア210は、光の通過と遮断とを制御することによって光を選択的に透過させるように構成されており、一定の幅を有する帯状に形成された複数本の遮光部(バリア部)211と、一定の開口幅を有する帯状に形成された複数本の開口部(スリット部)212とによって構成されている。
本実施の形態における遮光部211は、電気的に制御されることによって生成と消滅との切り替えができるように構成されており、遮光部211が生成する場合は、光の進行を遮断させるように機能し、遮光部211が消滅する場合は、光の進行を遮断せず光を通過させるように機能する。なお、図2Aは、遮光部211が消滅している状態を示しており、図2Bは、遮光部211が生成されている状態を示している。図2Bにおいて、遮光部211はハッチングによって示されている。
また、本実施の形態における開口部212は、隣り合う遮光部211の間の領域であって、光を通過させるように構成されている。
遮光部211と開口部212とは、図2Bに示されるように、いずれも右上がり(左下がり)に傾斜した斜めのストライプ状に形成されている。また、図2Bでは、遮光部211と開口部212とは、開口部212の開口幅が遮光部211の遮光幅よりも狭くなるように記載されているが、開口幅及び遮光幅は設計事項なので開口幅が遮光幅よりも広くなるように形成しても構わない。なお、開口幅及び遮光幅は、画素120の行配列方向の幅のことである。
ユーザは、所定の位置から立体表示装置1を観察することよって、3次元表示と2次元表示とを切り替えて見ることができる。
例えば、表示パネル100に3次元画像が表示される場合、シャッタ制御部20からの制御信号に基づいて、遮光部211が生成される。この場合、遮光部211と開口部212とによって、表示パネル100に表示される3次元画像は右目用画像と左目用画像とに分離される。すなわち、ユーザの右目には、開口部212を通過した右目用画像のみが視認され、ユーザの左目には、開口部212を通過した左目用画像のみが視認される。これにより、ユーザは立体画像を見ることができる。
一方、表示パネル100に2次元画像が表示される場合、上述のように、遮光部211は生成されない。従ってこの場合、ユーザは、全ての画素120を用いた解像度で2次元画像を見ることができる。
次に、図3A及び図3Bを用いて、表示パネル100及び液晶シャッタパネル200の具体的な構成について、さらに詳述する。図3A及び図3Bは、図2CのX−X’線に沿って切断した本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置の断面図であって、図3Aは2次元表示の状態を示しており、図3Bは3次元表示の状態を示している。
まず、表示パネル100について説明する。表示パネル100は、図3A及び図3Bに示すように、第1の透光基板130上に順次形成された、駆動回路層140と、有機EL層150と、第2の透光基板160とを備える。
第1の透光基板130は、透光性を有する基板であって、例えば、ガラス材料で形成された透明なガラス基板を用いることができる。
駆動回路層140は、表示部110の各画素を駆動制御する駆動回路を備えており、発光させる画素を選択するためのスイッチングトランジスタ、有機発光層の発光を制御する駆動トランジスタ、及び、その他電源供給線や映像信号線等の配線等を備える。なお、これらの駆動回路を構成する素子又は配線等は、平坦化膜(層間絶縁膜)によって覆われている。
有機EL層150は、平坦化膜によって平坦化された駆動回路層140上に形成されており、下部電極151と、有機発光層152と、上部電極153と、保護層154とを備える。
下部電極151は、陽極であり、Al等の反射率の高い金属によって形成された反射電極である。下部電極151は、画素ごとに分離形成されており、赤色画素120R、緑色画素120G及び青色画素120Bの各画素に対応して形成されている。
有機発光層152は、下部電極151と上部電極153との間に形成されており、下部電極151と上部電極153とに所定の電圧が印加されることによって発光する。有機発光層152も画素ごとに分離形成されており、赤色画素120R、緑色画素120G及び青色画素120Bの各画素に対応して形成されている。
本実施の形態において、有機発光層152は、画素ごとに所定の電界発光機能を有する有機EL材料によって構成されており、赤色画素120Rには赤色光を発光する赤色有機発光層152Rが形成され、緑色画素120Gには緑色光を発光する緑色有機発光層152Gが形成され、青色画素120Bには青色光を発光する青色有機発光層152Bが形成されている。
上部電極153は、下部電極151に対向して配置された陰極であり、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)又はインジウム亜鉛酸化物(IZO:Indium Zinc Oxide)等からなる透明電極である。本実施の形態における上部電極153は、画素ごとに分離形成されているが、全画素に対して共通となる共通電極として形成しても構わない。
なお、有機EL層150には、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層又は電子輸送層の中から選ばれる1つ又は複数の層が含まれていても構わない。この場合、正孔注入層及び正孔輸送層は、下部電極151と有機発光層152との間に形成され、電子注入層及び電子輸送層は、有機発光層152と上部電極153との間に形成される。
保護層154は、上部電極153を覆うように全面に形成される薄膜封止膜である。保護層154は、水分や酸素の浸入を防いで有機発光層152等を水分から保護する機能を有する。保護層154は、窒化シリコン膜(SiN)又は酸窒化膜(SiON)等の透明絶縁材料によって形勢されている。なお、保護層154の上には、第2の透光基板160を接着するための接着樹脂層が形成される。
また、下部電極151及び有機発光層152を画素ごとに区画するために、バンク155が設けられている。バンク155は、黒色の感光性材料によって形成されており、隣り合う有機発光層152の光が混色しないように隣りの有機発光層152に進行する光を遮光する。すなわち、バンク155が形成される領域は遮光領域であって、非発光領域122に相当する。また、隣り合うバンク155の間の領域は、有機発光層152からの光を透光させる透光領域であって、発光領域121に相当する。
本実施の形態では、バンク155の形状は、画素120の非発光領域122の形状と一致し、バンク155も格子状に形成されている。この場合、バンク155が形成されていない部分の形状は、画素120の発光領域121の形状となる。なお、バンク155の形状は、必ずしも非発光領域122の形状と一致させる必要はなく、ストライプ状に形成されたバンク155としても構わない。
第2の透光基板160は、例えば透明なガラス基板であって、有機EL層150の上に形成される。従って、有機EL層150の有機発光層152から放出される光は、第2の透光基板160を透過して表示パネル100の外部に放出される。
以上のようにして表示パネル100が構成されている。
次に、液晶シャッタパネル200について説明する。液晶シャッタパネル200は、図3A及び図3Bに示すように、第1の透光基板220と、第1の透明電極221と、第1の配向膜222と、第2の透光基板230と、第2の透明電極231と、第2の配向膜232と、液晶層240と、第1の偏光板251と、第2の偏光板252とを備え、さらに、補助電極260を備える。
第1の透光基板220は、表示パネル100からの光を透光する透光性を有する基板であって、例えばガラス基板等の透明基板を用いることができる。また、第1の透光基板220は表示パネル100側に位置しており、第1の透光基板220には表示パネル100に表示された所定の画像の光が入射する。
第1の透明電極221は、第1の透光基板220の液晶層240側の面の上に形成されている。第1の透明電極221は、ITO又はIZO等の透明材料からなる金属酸化物によって形成することができる。
また、第1の透明電極221は、視差バリア210の遮光部211に対応するものであり、第1の透明電極221の形状は遮光部211の形状となる。従って、本実施の形態において、第1の透明電極221は、図2B及び図2Cに示すように、一定の幅を有する帯状の複数本の電極として構成されており、本実施の形態では、ストライプ状に複数本形成されている。
このように、第1の透明電極221の形状は、視差バリア210の遮光部211の形状と一致し、第1の透明電極221が形成されていない領域の形状は、視差バリア210の開口部212の形状と一致する。
また、第1の透明電極221は、液晶シャッタパネル200を表示パネル100に対応させたときに、表示パネル100の表示部110において異なる列の画素120に跨るように形成されている。これにより、遮光部211も異なる列の画素120に跨るように生成する。本実施の形態では、遮光部211は斜めのストライプ形状に生成するように構成されているので、第1の透明電極221も斜めストライプ形状に形成されている。
さらに、第1の透明電極221は、矩形状の表示部110の対向する一対の上辺と下辺とにおいて、上辺から下辺まで連続的に延設されている。これにより、遮光部211も表示部110の上辺から下辺まで連続して延設されるように生成する。
なお、第1の透明電極221は、表示部110に対応する画像表示領域内では分離するように複数本形成されているが、画像表示領域以外において全て電気的に接続されるように額縁状に形成された部分を有していても構わない。
第1の配向膜222は、液晶層240の液晶分子241を一定方向に配列させるための膜であり、所定の膜にラビング等の配向処理を施すことによって形成されている。
第2の透光基板230は、表示パネル100からの光を透光する透光性を有する基板であって、例えばガラス基板等の透明基板を用いることができる。また、第2の透光基板230は、第1の透光基板220に対向して配置されており、第1の透光基板220と第2の透光基板230とで液晶層240が挟持されている。第2の透光基板230はユーザ側に位置しており、表示パネル100からの所定の画像の光は第2の透光基板230を透光してユーザに向かって出射される。
第2の透明電極231は、第1の透明電極221に対向する電極であり、第2の透光基板230の液晶層240側の面の上に形成されている。第2の透明電極231も、ITO又はIZO等によって形成することができる。なお、本実施の形態において、第2の透明電極231は、第1の透明電極221の形状とは異なり、開口を有することなく表示部110全体を一様に覆うように矩形状に形成されている。
第2の配向膜232は、第1の配向膜222と同様に、液晶層240の液晶分子241を一定方向に配列させるための膜であり、第1の配向膜222と同様にして形成することができる。
液晶層240は、第1の透明電極221と第2の透明電極231との間に配置されており、本実施の形態では、第1の透光基板220と第2の透光基板230との間に充填された液晶分子241によって構成されている。
液晶層240において、液晶分子241は、第1の配向膜222と第2の配向膜232とによって、第1の透光基板220と第2の透光基板230との間で所定の配向状態となっている。液晶分子241は、第1の透明電極221と第2の透明電極231とによって所定の電圧が印加されることよって配向状態が変化する。本実施の形態において、液晶分子241は、電圧が印加されていない状態においては、90度ねじれた配向(ツイスト配向)状態となっており、電圧が印加されている状態においては、ねじれがとれて一定の方向に向いた状態になる。
第1の偏光板251及び第2の偏光板252は、一定の方向に振動する光のみを透過させ、それ以外の光は遮断するように構成された偏光フィルムである。一対の第1の偏光板251及び第2の偏光板252は、一対の第1の透光基板220及び第2の透光基板230を挟むように構成されている。具体的に、第1の偏光板251は、第1の透光基板220の光入射側に配置されており、また、第2の偏光板252は、第2の透光基板230の光出射側に配置されている。
本実施の形態において、第1の偏光板251と第2の偏光板252とは、90度異なる向きで重なるように配置されている。すなわち、第1の偏光板251と第2の偏光板252とは、偏光方向を直交させて配置されている。
補助電極260は、導電性を有する材料からなり、第1の透明電極221と電気的に接続されるように形成されている。本実施の形態において、補助電極260は、図3A及び図3Bに示すように、第1の透明電極221上に形成されている。このように、第1の透明電極221に補助電極260を接続することにより、第1の透明電極221における電圧降下を抑制することができる。
また、補助電極260は、表示パネル100と液晶シャッタパネル200との並び方向において、表示パネル100のバンク155と重なるように形成されている。すなわち、図2A及び図2Bに示すように、補助電極260は、表示パネル100の画素120における非発光領域122と重なるように形成されている。
これにより、表示パネル100の発光領域121から放出される光を遮光させることなく補助電極260を配置することができる。従って、補助電極260は、発光領域121に重なることなく、非発光領域122の範囲内に形成されることが好ましい。
また、本実施の形態において、補助電極260は、図2Bに示すように、第1の透明電極221の各ストライプ部分に沿って形成された複数本のストライプ部を有しており、補助電極260の各ストライプ部は、矩形状の表示部110の上辺から下辺まで連続して延設されている。具体的に、補助電極260の各ストライプ部は、1画素ごとに発光領域121を避けるようにして階段状に形成されている。すなわち、補助電極260の各ストライプ部は、非発光領域122上を、行方向に1画素分、列方向に1画素分だけ右上がりに進むようにして形成されている。
さらに、補助電極260は、図2Bに示すように、表示部110の外縁枠と同じように額縁状に形成された額縁部を有しており、この補助電極260の額縁部によって、補助電極260の全てのストライプ部が電気的に接続されている。
このように構成される補助電極260は、第1の透明電極221よりも抵抗値が低い導電性材料で形成されており、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、モリブデン(Mo)又はタングステン(W)等の金属による単層構造又は積層構造とすることができる。また、補助電極260の材料として、より抵抗値の低い材料を用いることによって第1の透明電極221の電圧降下を一層抑制することができる。
なお、本実施の形態において、補助電極260の線幅は、15[μm]であり、その膜厚は、0.3[μm]である。また、補助電極260の材料は金属に限るものではなく、第1の透明電極221よりも低抵抗値の高い導電性を有する材料であれば、金属以外の材料を用いても構わない。
以上のようにして液晶シャッタパネル200が構成されている。そして、本実施の形態に係る液晶シャッタパネル200は、シャッタ制御部20からの2次元/3次元切り替え信号に応じて視差バリア210の制御が行われる。すなわち、第1の透明電極221と第2の透明電極231とに所定の電圧が印加されることによって液晶分子の配向が制御され、視差バリア210の遮光部211の生成と消滅とが制御される。
本実施の形態では、2次元表示を行う場合は、第1の透明電極221と第2の透明電極231とに電圧を印加せず、3次元表示を行う場合は、第1の透明電極221と第2の透明電極231とに所定の電圧を印加する。
具体的には、第1の透明電極221と第2の透明電極231とに所定の電圧が印加されない場合、図3Aに示すように、液晶層240の全ての液晶分子241は、液晶シャッタパネル200に入射した光を透過させるように配列されている。すなわち、第1の偏光板251から入射した光は、ツイスト配向された液晶分子に従って90度ねじれることになるので、第2の偏光板252を通過する。
この場合、表示パネル100から液晶シャッタパネル200に入射した所定の画像を構成する光は、液晶シャッタパネル200によって分離されることなく全て液晶シャッタパネル200を透光する。このとき、所定の画像を2次元画像とすることによって、ユーザは全画素を用いた2次元画像を見ることができる。
一方、第1の透明電極221と第2の透明電極231とに所定の電圧が印加された場合、図3Bに示すように、液晶層240内の液晶分子241のうち第1の透明電極221と第2の透明電極231との間に存在する液晶分子241は直立してねじれがとれる。これにより、第1の偏光板251から入射した光は、液晶分子241で90度ねじれることなく進行するので、第2の偏光板252を通過することができない。すなわち、第1の透明電極221を透光する光の進行は第2の偏光板252によって遮断される。このように、液晶分子241に所定の電圧が印加された場合、図2B及び図2Cに示すように、第1の透明電極221の形状に応じた形状を有する遮光部211が生成される。
この場合、表示パネル100から液晶シャッタパネル200に入射した所定の画像を構成する光について、遮光部211に到達する光は遮光されるとともに開口部212に到達する光は通過することになる。これにより、所定の画像を右目用画像と左目用画像とからなる3次元画像とすることによって、当該3次元画像は、液晶シャッタパネル200によって右目用画像と左目用画像とに分離されて、ユーザは3次元画像を立体視することができる。
なお、図3Bでは、赤色画素120Rの赤色発光領域121Rから放出された光と、緑色画素120Gの緑色発光領域121Gから放出された光とが遮光された状態を示している。
その後、第1の透明電極221と第2の透明電極231とに電圧を印加しない状態に戻すことによって、液晶分子241のねじれ状態も元に戻り、図3Aに示す状態となる。この場合、遮光部211は消滅し、2次元表示を行うことができる。
このように、第1の透明電極221及び第2の透明電極231に印加する電圧に応じて液晶分子241の配向を制御することによって、第1の透明電極221を透過する光の透過及び不透過を制御することができる。すなわち、液晶分子241への電圧の印加又は無印加に応じて、3次元表示を行うための遮光部211を発生させたり消滅させたりすることができる。なお、視差バリア210の開口部212に到達する光は、上記の電圧制御にかかわらず、開口部212を通過する。
次に、本実施の形態に係る立体表示装置1の3次元表示の一例について、図4A及び図4Bを用いて具体的に説明する。図4A及び図4Bは、本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置における3次元表示の動作を説明するための図であって、図4Aは、当該立体表示装置を上方から見た模式図であり、図4Bは、図2Cに対応する立体表示装置の表示部の拡大図である。なお、図4A及び図4Bでは、4眼式立体視方式の立体表示装置の場合を例にとって説明する。
図4Aに示すように、表示パネル100の水平方向に両眼視差を有する映像(1)と映像(2)と映像(3)と映像(4)とが画素ごとに所定ピッチで並び、この映像(1)から映像(4)までの4つの映像を最小単位映像グループとして、繰り返し存在している。
液晶シャッタパネル200の視差バリア210の各開口部212は、各最小単位映像グループに対応して存在する。これにより、開口部212を通過した各最小単位映像グループである映像(1)から映像(4)までの4つの映像が分離されて、それぞれ視点(1)から視点(4)までの4つの視点の観察者(ユーザ)の目に届くこととなり、観察者は立体視することができる。
また、図4Bに示すように、最小単位映像グループである4つの映像については、上述のとおり、映像(1)と映像(2)と映像(3)と映像(4)とが画面の水平方向に繰り返し並んでおり、さらに、この最小単位映像グループは、行毎に一画素ずつ横方向にずれて存在している。
立体表示装置1を3次元表示とする場合、上記の最小単位映像グループは複数視点映像からなり、上記のごとく視点並び順、すなわち映像(1)、映像(2)、映像(3)及び映像(4)の順に並ぶこととなる。そして、最小単位映像グループの横方向のずれに対応させて、視差バリア210の開口部212の幅を規定する縁部が斜めに形成され、且つ、視差バリア210の開口部212は各行の最小単位映像グループに跨がって連続形成され、前記縁部は一直線に存在する。すなわち、本実施の形態では、図4Bに示すように、行毎に一画素ずつ横方向にずれて存在する複数の最小単位映像グループに対応して、一つの斜めストライプ状の開口部212が形成されている。
このように、液晶シャッタパネル200において視差バリア210の開口部212を斜めストライプ状に形成することによって、表示パネル100において発光領域121及び非発光領域122が平均化して認識される。これにより、表示パネル100における非発光領域122と液晶シャッタパネル200における開口部212とが干渉することによって発生するモアレと呼ばれる干渉縞の発生を抑制することができる。
以上のとおり、本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置1によれば、液晶シャッタパネル200の液晶分子241の配向を制御する第1の透明電極221に補助電極260が電気的に接続されているので、第1の透明電極221における電圧降下(IRドロップ)を抑制して、画質の劣化を抑制することができる。以下、この点について、詳述する。
立体表示装置1に所定の画像を表示させる場合、液晶シャッタパネル200の第1の透明電極221には所定の電圧が給電される。この場合、第1の透明電極221の給電部分近傍には所定の電圧に近い電圧が印加されるが、給電部分から離れた部分には第1の透明電極221の電圧降下によって所定の電圧からずれた電圧が印加されることになる。
従って、3次元表示の場合において、第1の透明電極221において給電部分近傍と給電部分から離れた部分とでは遮光部211の透過率に差が生じてしまう。すなわち、遮光部211の透過率が不均一となってしまう。
この結果、例えば、給電部分近傍は正しく黒表示されているが、給電部分から離れた部分は光が抜けてしまうという現象が発生する。これにより、右目用画像と左目用画像との切り替えが正しく行われずに、例えば右目用画像を表示させる部分に左目用画像が表示されたり、逆に、左目用画像を表示させる部分に右目用画像が表示されたりして、クロストークが発生するという問題がある。
特に、表示パネル100の大画面化とともに液晶シャッタパネル200も大型化すると、第1の透明電極221における給電部分近傍と給電部分から離れた部分との電位差が大きくなり、例えば、表示部110の中央部付近の透過率が表示部110の周辺部又は端部の透過率に比べて低くなってしまうともに、その透過率の差も非常に大きくなってしまう。これにより、遮光部211の透過率の不均一さが一層大きくなってしまう。しかも、第1の透明電極221は抵抗値が高いITO等の金属酸化物によって形成されることが多いことから、上記電圧降下による影響が大きい。
これに対して、本実施の形態に係る立体表示装置1によれば、補助電極260によって第1の透明電極221の電圧降下を抑制することができるので、遮光部211の透過率が不均一になってしまうことを抑制することができるので、画質の劣化を抑制することができる。従って、高画質で立体表示することができる立体表示装置を実現できる。
しかも、本実施の形態では、補助電極260が表示パネル100の非発光領域122と重なるように形成されており、発光領域121とは重ならないように形成されている。これにより、補助電極260が遮光性を有する金属等で形成されるような場合であっても、液晶シャッタパネル200を透過する表示画像の光は、補助電極260によって遮光されることがない。
このように、本実施の形態に係る立体表示装置1によれば、補助電極260によって、表示画像に悪影響を与えることなく、第1の透明電極221の電圧降下に起因する画質の劣化を抑制することができる。従って、高画質で立体表示することができる立体表示装置を実現できる。
さらに、本実施の形態において、補助電極260は、第1の透明電極221に沿って、矩形状の表示部110の対向する上辺と下辺において上辺から下辺まで連続的に延設されている。これにより、第1の透明電極221全体における電位差を小さくすることができるので、上記電圧降下の影響を一層低減することができる。
また、補助電極260をAl等の不透光の金属材料を用いて形成することによって、補助電極260を表示パネル100と液晶シャッタパネル200とのアライメントマークとして利用することもできる。例えば、補助電極260を図2Bに示すような形状とすることにより、画素120の非発光領域122と補助電極260とが重なるようにして、表示パネル100と液晶シャッタパネル200との位置合わせを行うことができる。この場合、補助電極260で反射する光を利用することによって、補助電極260の位置を特定することができる。これにより、別途マーカを付けることなく、表示パネル100と液晶シャッタパネル200との位置合わせを容易に行うことができる。
また、本実施の形態において、表示パネル100は、自発光型の有機ELパネルを用いている。有機ELパネルでは、青色発光領域121Bと赤色発光領域121Rとの間の非発光領域122には、上部電極153(陰極)に電気的に接続された補助電極(バスバー)が形成される場合がある。この場合、青色発光領域121Bと赤色発光領域121Rとの間の非発光領域122(第1の非発光領域)の幅(第1の幅)は、赤色発光領域121Rと緑色発光領域121Gとの間の非発光領域122(第2の非発光領域)の幅(第2の幅)、及び、緑色発光領域121Gと青色発光領域121Bとの間の非発光領域122(第3の非発光領域)の幅(第3の幅)よりも広くなっている。
従って、青色発光領域121Bと赤色発光領域121Rとの間の非発光領域122(第1の非発光領域)に重なるように形成される補助電極260(第1の補助電極)の幅(第1の幅)は、赤色発光領域121Rと緑色発光領域121Gとの間の非発光領域122(第2の非発光領域)に重なるように形成される補助電極260(第2の補助電極)の幅(第2の幅)、及び、緑色発光領域121Gと青色発光領域121Bとの間の非発光領域122(第3の非発光領域)の幅(第3の幅)よりも広くすることができる。
すなわち、補助電極260は、非発光領域122の幅の広い領域において、広い幅で形成することが好ましい。このように補助電極260の幅を広くすることによって、第1の透明電極221の電圧降下を一層抑制することができる。
さらに、補助電極260の幅を広くすることによって補助電極260の視認性が向上するので、補助電極260をアライメントマークとして利用する場合において、表示パネル100と液晶シャッタパネル200との位置合わせをさらに容易に行うことができる。また、幅が異なる補助電極260を複数本形成することによって、表示パネル100と液晶シャッタパネル200との位置合わせをさらに容易に行うことができる。
なお、補助電極260の幅及び非発光領域122の幅とは、表示部110における水平方向の幅、すなわち、画素120の行方向の幅のことをいう。
また、液晶シャッタパネル200における第1の透明電極221の給電方法については、両側給電方式と片側給電方式とがあるが、片側給電方式の場合の方が両側給電方式の場合よりも、上記の電圧降下を低減する効果が大きい。この点について、以下説明する。
図5Aは、第1の透明電極221のストライプ部に対して両側から給電を行った場合(両側給電方式)を模式的に示した図である。また、図5Bは、第1の透明電極221のストライプ部に対して片側から給電を行った場合(片側給電方式)を模式的に示した図である。
図5Aに示すように、両側給電方式の場合において、例えば第1の透明電極221のストライプ部の両端に5Vの電圧を印加すると、当該ストライプ部の中央部における電位は、電圧降下によって3V程度となる。すなわち、第1の透明電極221の給電部分近傍と中央部分との間に2V程度の電位差が生じ、これにより電圧降下が発生する。
これに対して、図5Bに示すように、片側給電方式の場合において、例えば第1の透明電極221の一方端に5Vの電圧を印加し、他方端を接地電位(グランド)とすると、両端間において3V程度の電位差が生じ、これにより電圧降下が発生する。
このように同じ電圧(5V)を印加して給電したとしても、第1の透明電極221に生じる電位差は、片側給電方式の方が両側給電方式よりも大きくなる。すなわち、片側給電方式の方が電圧降下の影響が大きくなるので、本実施の形態に係る立体表示装置1においては、片側給電方式を採用した場合の方がその効果が大きくなる。
(第1の実施の形態の変形例)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る立体表示装置の様々な変形例について、図6A〜図6I用いて説明する。なお、各変形例と第1の実施の形態とは、補助電極の構成(レイアウト)が異なる。従って、図6A〜図6Iの各図において、第1の実施の形態と同様の構成要素については、同じ符号を付している。
(変形例1)
図6Aは、本発明の第1の実施の形態の変形例1に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図6Aに示すように、本変形例における補助電極261は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、非発光領域122と重なるように第1の透明電極221上に形成されている。さらに、本変形例における補助電極261は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、視差バリア210の遮光部211が生成される範囲内、すなわち、第1の透明電極221が形成される領域内(第1の透明電極221上)に形成されている。
本変形例における補助電極261と第1の実施の形態における補助電極260とが異なる点は、本変形例における補助電極261が、行方向においても列方向においても2画素ごとに発光領域121を避けるようにして階段状に形成されている点である。
なお、補助電極261の全体構成は図示されていないが、本変形例においても補助電極261は、表示部110の上辺から下辺まで連続して形成されている。
以上、本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例2)
図6Bは、本発明の第1の実施の形態の変形例2に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図6Bに示すように、本変形例における補助電極262は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、非発光領域122と重なるように第1の透明電極221上に形成されている。
本変形例における補助電極262と第1の実施の形態における補助電極260とが異なる点は、本変形例における補助電極262が、行方向においても列方向においても2画素ごとに発光領域121を避けるようにして階段状に形成されている点と、視差バリア210の遮光部211が生成される範囲を超えて、すなわち、第1の透明電極221が形成される領域を超えて第1の透光基板220上にも形成されている点である。
なお、補助電極262の全体構成は図示されていないが、本変形例においても補助電極262は、表示部110の上辺から下辺まで連続して形成されている。
以上、本変形例のように、補助電極262が第1の透明電極221の上以外にも形成される場合であっても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例3)
図6Cは、本発明の第1の実施の形態の変形例3に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図6Cに示すように、本変形例における補助電極263は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、非発光領域122と重なるように第1の透明電極221上に形成されている。
本変形例における補助電極263と第1の実施の形態における補助電極260とが異なる点は、本変形例における補助電極263が画素120の列方向に一直線状に形成されており、かつ、補助電極263が視差バリア210の遮光部211が生成される範囲を超えて形成されている点である。
なお、補助電極263の全体構成は図示されていないが、本変形例においても補助電極263は表示部110の上辺から下辺まで連続して形成されている。
以上、本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例4)
図6Dは、本発明の第1の実施の形態の変形例4に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図6Dに示すように、本変形例における補助電極264は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、非発光領域122と重なるように第1の透明電極221上に形成されている。
本変形例における補助電極264と第1の実施の形態における補助電極260とが異なる点は、本変形例における補助電極264が画素120の列方向に断続的に直線状に形成されており、かつ、補助電極264が視差バリア210の遮光部211が生成される範囲を超えて形成されている点である。
なお、補助電極264の全体構成は図示されていないが、本変形例では、直線状の補助電極264が、表示部110の上辺から下辺まで同一列において断続的に形成されている。
以上、本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例5)
図6Eは、本発明の第1の実施の形態の変形例5に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図6Eに示すように、本変形例における補助電極265は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、非発光領域122と重なるように第1の透明電極221上に形成されている。
本変形例における補助電極265と第1の実施の形態における補助電極260とが異なる点は、本変形例における補助電極265が、行方向には1画素ごとに列方向には2画素ごとに発光領域121を避けるようにして階段状に形成されている点と、視差バリア210の遮光部211が生成される範囲を超えて形成されている点である。また、本変形例における補助電極265は、視差バリア210の遮光部211(第1の透明電極221)の傾斜方向と線対称の傾斜方向で形成されている。すなわち、補助電極265は、左斜め上から右斜め下に向かって形成されている。
なお、補助電極265の全体構成は図示されていないが、本変形例における補助電極265は表示部110の上辺から下辺まで連続して形成されている。
以上、本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例6)
図6Fは、本発明の第1の実施の形態の変形例6に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図6Fに示すように、本変形例における補助電極266は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、非発光領域122と重なるように第1の透明電極221上に形成されている。
本変形例における補助電極266と第1の実施の形態における補助電極260とが異なる点は、本変形例における補助電極266が画素120の行方向に一直線状に形成されており、かつ、補助電極266が視差バリア210の遮光部211が生成される範囲を超えて形成されている点である。
なお、補助電極266の全体構成は図示されていないが、本変形例における補助電極263は、表示部110の左辺から右辺まで連続して形成されている。
以上、本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例7)
図6Gは、本発明の第1の実施の形態の変形例7に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図6Gに示すように、本変形例における補助電極267は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、非発光領域122と重なるように第1の透明電極221上に形成されている。
本変形例における補助電極267と第1の実施の形態における補助電極260とが異なる点は、本変形例における補助電極267が画素120の行方向に直線状に断続的に形成されており、かつ、補助電極267が視差バリア210の遮光部211が生成される範囲を超えて形成されている点である。
なお、補助電極267の全体構成は図示されていないが、本変形例における補助電極263は、表示部110の左辺から右辺まで行方向に断続的に形成されている。
以上、本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例8)
図6Hは、本発明の第1の実施の形態の変形例8に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図6Hに示すように、本変形例における補助電極268は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、非発光領域122と重なるように第1の透明電極221上に形成されている。
本変形例における補助電極268と第1の実施の形態における補助電極260とが異なる点は、本変形例における補助電極268が、行方向には3画素ごとに列方向には1画素ごとに発光領域121を避けるようにして階段状に形成されている点と、視差バリア210の遮光部211が生成される範囲を超えて形成されている点である。また、本変形例における補助電極268は、視差バリア210の遮光部211(第1の透明電極221)の傾斜方向と線対称の傾斜方向で形成されており、左斜め上から右斜め下に向かって形成されている。
なお、補助電極268の全体構成は図示されていないが、本変形例における補助電極268は、表示部110の上辺から下辺まで連続して形成されている。
以上、本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例9)
図6Iは、本発明の第1の実施の形態の変形例9に係る立体表示装置の構成を示す図である。
図6Iに示すように、本変形例における補助電極269は、第1の実施の形態における補助電極260と同様に、非発光領域122と重なるように第1の透明電極221上に形成されている。
本変形例における補助電極269と第1の実施の形態における補助電極260とが異なる点は、本変形例における補助電極269は、行方向に列方向にも形成されて格子状に形成されている点と、視差バリア210の遮光部211が生成される範囲を超えて形成されている点である。また、本変形例における補助電極269は、RGBの3画素を囲むようにして形成されている。
なお、補助電極269の全体構成は図示されていないが、本変形例における補助電極269は、表示部110の全領域に形成されている。
以上、本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る立体表示装置2について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態に係る立体表示装置の構成を示す図である。なお、図7において、図1に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付している。
本実施の形態に係る立体表示装置2と第1の実施の形態に係る立体表示装置1とが異なる点は、本実施の形態では、3次元表示の場合において、各画素において右目用画像と左目用画像とが交互に時分割表示されるとともに、この時分割表示と同期させて液晶シャッタパネル300の視差バリア310を制御する点である。
従って、本実施の形態において、表示パネル制御部31は、表示パネル100に対して2次元用画像信号又は3次元用画像信号を出力するとともに、シャッタ制御部20に対して、右目用画像と左目用画像との時分割表示と同期させるための同期信号を液晶シャッタパネル300に出力する。
次に、本実施の形態に係る立体表示装置2における液晶シャッタパネル300の構成について、図8A及び図8Bを用いて説明する。図8A及び図8Bは、図7の矢印で示す方向から見たときにおける本発明の第2の実施の形態に係る立体表示装置に用いられる液晶シャッタパネルの構成を示す拡大図である。なお、図8Bは、表示パネル100と位置関係を示すために液晶シャッタパネルを透過して見たときの図8Aの透過図である。
本実施の形態における液晶シャッタパネル300は、図8Aに示すように、3次元画像の3次元表示を行うための視差バリア310を生成する。
視差バリア310は、一定の幅を有する帯状に形成された複数の第1の遮光部(第1のバリア開口部)311Aと、一定の幅を有する帯状に形成された複数の第2の遮光部(第2のバリア開口)311Bとからなる。なお、本実施の形態において、第1の遮光部311Aの幅と第2の遮光部311Bの幅とは同じである。
また、図示しないが、本実施の形態における第1の透明電極は、第1の遮光部311A及び第2の遮光部311Bに対応するように形成されており、第1の透明電極は、第1の遮光部311A及び第2の遮光部311Bの形状と一致するように、異なる電圧が印加される2種類の第1の透明電極が交互に並んで形成されている。そして、2種類の第1の透明電極のそれぞれに印加する電圧を制御することによって、第1の遮光部311Aと第2の遮光部311Bとの生成及び消滅を制御することができる。
また、本実施の形態において、第1の補助電極360Aは、第1の遮光部311Aに対応する第1の透明電極上に形成されて当該第1の透明電極と電気的に接続されている。また、第2の補助電極360Bは、第2の遮光部311Bに対応する第1の透明電極上に形成されて当該第1の透明電極と電気的に接続されている。このように、本実施の形態においても、第1の補助電極360A及び第2の補助電極360Bによって、第1の透明電極における電圧降下を抑制することができる。
また、図8Bに示すように、第1の補助電極360A及び第2の補助電極360Bは、表示パネル100と液晶シャッタパネル300との並び方向において、表示パネル100のバンク155と重なるように形成されている。すなわち、第1の実施の形態と同様に、第1の補助電極360A及び第2の補助電極360Bは、表示パネル100の画素120における非発光領域122と重なるように形成されている。
これにより、表示パネル100の発光領域121から放出される光を遮光させることなく第1の補助電極360A及び第2の補助電極360Bを配置することができる。
なお、第1の補助電極360A及び第2の補助電極360Bの材料及び寸法は、第1の実施の形態と同様にすることができる。また、第1の補助電極360A及び第2の補助電極360Bのレイアウトについても、第1の実施の形態の変形例1〜変形例9を適用することができる。但し、本実施の形態では、第1の遮光部311Aに対応する第1の透明電極と、第2の遮光部311Bに対応する第1の透明電極とには異なる電圧が印加されるので、第1の補助電極360Aと第2の補助電極360Bとが電気的に接続されないように、第1の補助電極360Aと第2の補助電極360Bとを形成する必要がある。
また、本実施の形態に係る液晶シャッタパネル300における上記以外の構成については、第1の実施の形態に係る液晶シャッタパネル200の構成と同様であるので、その説明は省略する。
次に、本実施の形態に係る立体表示装置2の3次元表示の動作について、図9を用いて説明する。図9(a)及び図9(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る立体表示装置の3次元表示の動作を説明するための図であって、図9(a)は第1の状態を示しており、図9(b)は第2の状態を示している。
本実施の形態において、3次元表示が行われる場合、図9(a)に示す第1の状態と図9(b)に示す第2の状態との切り替えが行われる。図9(a)及び図9(b)に示すように、表示パネル100において、複数の画素の各画素において右目用画像Rと左目用画像Lとが交互に時分割表示される。具体的には、表示パネル100は、行方向に隣接する画素に右目用画像Rと左目用画像Lとを交互に表示する。なお、右目用画像R及び左目用画像Lの表示単位は、1ピクセル単位(RGBの3画素単位)、数ピクセル単位、あるいは1画素単位(RGBいずれかの画素単位)でもよい。
また、液晶シャッタパネル300では、2種類の第1の透明電極のそれぞれに所定の電圧を交互に印加することによって、第1の遮光部311Aと第2の遮光部311Bの生成と消滅とを切り替えることができる。
本実施の形態では、シャッタ制御部20は、表示パネル制御部31から入力される同期信号に応じて、第1の遮光部311Aと第2の遮光部311Bとの生成及び消滅の切り替えが表示パネル100における右目用画像Rと左目用画像Lとの時分割表示による切り替えと同期するように液晶シャッタパネル300の視差バリア310を制御する。言い換えると、液晶シャッタパネル300における視差バリア310のシャッタ動作と同期させて右目用画像Rと左目用画像Lとの切り替えを行っている。
視差バリア310のシャッタ切り替え動作と、右目用/左眼用画像の切り替えとの具体的な制御について、以下説明する。
まず、図9(a)に示すように、第1の状態では、第2の遮光部311Bは生成されるが第1の遮光部311Aは生成されない。この場合、第1の遮光部311Aは開口部となり、右目用画像R及び左目用画像Lは、開口部となった第1の遮光部311Aを透過して、それぞれユーザの右目と左目とに到達する。これにより、ユーザは、三次元画像を立体視することができる。
次に、2種類の第1の透明電極のそれぞれに印加する電圧を変更すると、図9(b)に示すように、第2の状態に切り替わる。すなわち、第1の遮光部311Aが生成すると同時に第2の遮光部311Bが消滅し、これと同期して、各画素120における右目用画像Rと左目用画像Lとが切り替えられる。
第2の状態では、第1の遮光部311Aは生成されるが第2の遮光部311Bは生成されず、第2の遮光部311Bは開口部となる。このとき、第1の状態から切り替えられた右目用画像R及び左目用画像Lは、開口部となった第2の遮光部311Bを透過して、それぞれユーザの右目と左目とに到達する。これにより、ユーザは、三次元画像を立体視することができる。
このように、視差バリア310の位相を半ピッチずらして、第1の遮光部311Aと第2の遮光部311Bの生成と消滅とに応じて3次元画像を切り替えることによって、第1の実施の形態と比べて高解像度に3次元表示を行うことができる。従って、さらに高品位の立体像の表示を行うことができる。
なお、本実施の形態において、視差バリア310のシャッタ動作の切り替えと3次元画像の切り替えは人間の残像時間内に行うことが好ましい。従って、本実施の形態における表示パネル100の表示速度は、2次元表示用パネルの表示速度の2倍以上とすることが好ましく、例えば60Hzの2倍である120Hz以上で駆動することが好ましい。
以上、本発明の実施の形態に係る立体表示装置2によれば、上述のように、第1の実施の形態と比べて、さらに高画質で立体表示を行うことができる。このように、本実施の形態では、多視点による3次元表示を行う場合であっても解像度を劣化させることなく立体視することができる。
さらに、本実施の形態では、時分割駆動によって電荷の移動速度を速くすることができるので、電圧降下の影響を抑えることができる。これによっても、第1の実施の形態と比べて、高画質の立体表示を行うことができる。
また、本実施の形態において、表示パネル100としては有機ELパネルを用いることが好ましい。有機ELパネルを用いることによって応答速度を速くすることができるので、LCD等の表示パネルよりも高画質の立体表示を行うことができる。
また、本実施の形態おいて、液晶シャッタパネル300としては横電界(IPS:In Plane Switching)方式の液晶パネルを用いることが好ましい。IPS方式の液晶パネルでは、第1の透明電極と第2の透明電極とが同一透光基板上に形成されており、透光基板の面方向に電界が加えられる。これにより、液晶分子は、透光基板と平行な面内で回転する。このように構成されるIPS方式の液晶パネルは、本実施の形態におけるTN(Twisted Nematic)方式の液晶パネルよりも高速応答性に優れる。従って、液晶シャッタパネルとしてIPS方式の液晶パネルを用いることにより、視差バリア310のシャッタ動作を容易に行うことができる。
以上、本発明に係る立体表示装置について、実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではない。以下、本発明に係る立体表示装置における他の変形例について説明する。
まず、上記の実施の形態では、補助電極260は、第1の透明電極221上に形成したが、これに限らない。補助電極260は、例えば、第1の透明電極221の下、すなわち、第1の透光基板220と第1の透明電極221との間に形成しても構わない。さらに、補助電極260は、第1の透明電極221ではなく、第2の透明電極231と電気的に接続するように形成しても構わない。これにより、第2の透明電極231における電圧降下を抑制することができる。この場合、補助電極260は、第2の透明電極231の上又は下に形成することができる。さらに、第1の透明電極221及び第2の透明電極231の両方の上に補助電極を形成しても構わない。これにより、第1の透明電極221及び第2の透明電極231の一方のみの上に形成した場合と比べて、電圧降下の影響をさらに抑制することができる。
また、上記の実施形態では、補助電極260を階段状又は直線状に形成したが、これに限らない。補助電極260は、画素120の非発光領域122の領域内であれば、曲線部分を含むような形状としても構わないし、また、表示部110内におけるレイアウトも適宜変更することができる。
また、上記の実施の形態では、第1の透明電極221をストライプ状(櫛形)に形成し、第2の透明電極231を矩形状に形成したが、これに限らない。例えば、これとは逆に、第1の透明電極221を矩形状の電極(べた電極)とし、第2の透明電極231をストライプ状(櫛形)の電極としても構わない。あるいは、第1の透明電極221及び第2の透明電極231のいずれもストライプ状の電極とするとともに互いに対向させても形成しても構わない。
また、上記の実施の形態では、第1の透明電極221は、斜めのストライプ状に形成したが、これに限らない。例えば、第1の透明電極221は、斜めに傾斜させることなく、表示部110の左右の辺と平行となるように短冊状に形成しても構わない。また、第1の透明電極221は、直線状に形成するのではなく階段状に形成しても構わない。この場合、視差バリアの遮光部は、ステップバリアと呼ばれる階段状のバリア部として構成される。
また、上記の実施の形態では、液晶シャッタパネル200は、ノーマリホワイト(NW)モードのTN方式の液晶パネルを用いたが、これに限らない。例えば、ノーマリブラック(NB)モードのIPS方式の液晶パネルを用いても構わない。あるいは、NBモードのTN方式の液晶パネル又はNWモードのIPS液晶パネルを用いても構わない。また、VA(Virtical Alignment)方式等のその他の方式の液晶パネルを用いても構わない。
なお、上記の実施の形態では、液晶シャッタパネルを利用して視差バリアを構成したが、透過と不透過とを切り替えることができるシャッタパネルであれば、液晶シャッタパネルに限らない。
視点数においても、第1の実施の形態では4視点で説明したが、2視点でも構わないし、4視点以上の多視点でも構わない。また、第2の実施の形態では2視点で説明したが、第2の実施の形態でも4視点以上の多視点でも構わない。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態及び変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本発明に係る液晶シャッタパネル及び立体表示装置は、視差バリア方式の立体表示装置等において広く有用である。
1、2 立体表示装置
10 制御部
20 シャッタ制御部
30、31 表示パネル制御部
100 表示パネル
110 表示部
120 画素
120R 赤色画素
120G 緑色画素
120B 青色画素
121 発光領域
121R 赤色発光領域
121G 緑色発光領域
121B 青色発光領域
122、122R、122G 非発光領域
130、220 第1の透光基板
140 駆動回路層
150 有機EL層
151 下部電極
152 有機発光層
152R 赤色有機発光層
152G 緑色有機発光層
152B 青色有機発光層
153 上部電極
154 保護層
155 バンク
160、230 第2の透光基板
200、300 液晶シャッタパネル
210、310 視差バリア
211 遮光部
212 開口部
221 第1の透明電極
222 第1の配向膜
231 第2の透明電極
232 第2の配向膜
240 液晶層
241 液晶分子
251 第1の偏光板
252 第2の偏光板
260、261、262、263、264、265、266、267、268、269 補助電極
311A 第1の遮光部
311B 第2の遮光部
360A 第1の補助電極
360B 第2の補助電極

Claims (12)

  1. 画像を表示するための複数の画素を有する表示パネルと、前記表示パネルに対向し、前記画像の3次元表示を行うための遮光部を生成する液晶シャッタパネルとを備える視差バリア方式の立体表示装置であって、
    前記複数の画素のそれぞれは、光を発する領域である発光領域と当該発光領域以外の領域である非発光領域とを有し、
    前記液晶シャッタパネルは、
    前記遮光部に対応する第1の透明電極と、
    前記第1の透明電極に対向する第2の透明電極と、
    前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の間に配置された液晶層と、
    前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の少なくとも一方と電気的に接続され、前記表示パネルと前記液晶シャッタパネルとの並び方向において前記非発光領域と重なるように形成される補助電極とを有する
    立体表示装置。
  2. 前記補助電極は、前記非発光領域の範囲内に形成される
    請求項1に記載の立体表示装置。
  3. 前記補助電極の抵抗値は、少なくとも前記第1の透明電極又は前記第2の透明電極のうち前記補助電極と電気的に接続される方の電極の抵抗値よりも小さい
    請求項1又は請求項2に記載の立体表示装置。
  4. 前記補助電極は、少なくとも前記第1の透明電極又は前記第2の透明電極のうち前記補助電極と電気的に接続される方の電極と重なるように形成される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の立体表示装置。
  5. 前記複数の画素は、マトリクス状に配列されており、
    前記第1の透明電極は、異なる列の画素に跨るように複数本形成されており、
    前記補助電極は、前記第1の透明電極に沿って形成されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の立体表示装置。
  6. 前記表示パネルは、前記画像が表示される矩形状の表示部を備え、
    前記第1の透明電極は、前記表示部における対向する一対の二辺において一方の辺から他方の辺まで延設されており、
    前記補助電極は、前記第1の透明電極に沿って、前記一方の辺から前記他方の辺まで連続して形成されている
    請求項5に記載の立体表示装置。
  7. 前記第1の透明電極は、斜めのストライプ状に形成されている
    請求項6に記載の立体表示装置。
  8. 前記非発光領域は、第1の非発光領域と第2の非発光領域とを含み、
    前記補助電極は、前記第1の非発光領域と重なるように形成される第1の補助電極と、前記第2の非発光領域と重なるように形成される第2の補助電極とを含み、
    前記第1の非発光領域の幅は、前記第2の非発光領域の幅よりも広く、
    前記第1の補助電極の幅は、前記第2の補助電極の幅よりも広い
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の立体表示装置。
  9. さらに、前記液晶シャッタパネルを制御するシャッタ制御部を備え、
    前記画像は、右目用画像と左目用画像とを含む3次元画像であり、
    前記複数の画素の各画素において前記右目用画像と前記左目用画像とが交互に時分割表示され、
    前記遮光部は、生成と消滅とが交互に切り替えられる第1の遮光部と第2の遮光部とからなり、
    前記シャッタ制御部は、
    前記第1の遮光部と第2の遮光部との生成の切り替えが、前記右目用画像と前記左目用画像との前記時分割表示と同期するように前記液晶シャッタパネルを制御する
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の立体表示装置。
  10. 前記表示パネルが、有機ELパネルである
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の立体表示装置。
  11. 前記液晶シャッタパネルが、横電界方式の液晶シャッタパネルである
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の立体表示装置。
  12. 画像を表示するための複数の画素を有する表示パネルに対向し、前記画像の3次元表示を行うための遮光部を生成する液晶シャッタパネルであって、
    前記複数の画素のそれぞれは、光を発する領域である発光領域と当該発光領域以外の領域である非発光領域とを有し、
    前記液晶シャッタパネルは、
    前記遮光部に対応する第1の透明電極と、
    前記第1の透明電極に対向する第2の透明電極と、
    前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の間に配置された液晶層と、
    前記第1の透明電極及び前記第2の透明電極の少なくとも一方と電気的に接続され、前記表示パネルと前記液晶シャッタパネルとの並び方向において前記非発光領域と重なるように形成される補助電極とを有する
    液晶シャッタパネル。
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